JP2000151069A - プリント回路基板の検査方法 - Google Patents

プリント回路基板の検査方法

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JP2000151069A
JP2000151069A JP10315033A JP31503398A JP2000151069A JP 2000151069 A JP2000151069 A JP 2000151069A JP 10315033 A JP10315033 A JP 10315033A JP 31503398 A JP31503398 A JP 31503398A JP 2000151069 A JP2000151069 A JP 2000151069A
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JP
Japan
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hole
punching
electrode pattern
punching position
holes
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JP10315033A
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English (en)
Inventor
Akinao Wakabayashi
昭直 若林
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Hokuriku Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokuriku Electric Industry Co Ltd
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子部品のリード端子をドリル孔またはパン
チング孔に自動挿入できるか否かを簡単且つ正確に確認
できるプリント回路基板の検査方法を提供する。 【解決手段】 絶縁基板にパンチング孔9a,9bと同
時にパンチング孔からなるパンチング位置検査用スルー
ホール9cを形成する。スルーホール9cが形成される
べき領域を囲むように、ドリル孔11…を基準にしてパ
ンチング位置確認用電極パターン13を回路パターン5
と同時に形成する。電極パターン13の形状は、完全に
閉じた環にならず且つ両端に一対の測定用電極13b,
13cを有している。更に、電極パターン13の形状
は、ドリル孔11…及びパンチング孔9a…の一方を基
準にして電子部品のリード端子をドリル孔11…及びパ
ンチング孔9a…の他方に自動挿入できないときには、
パンチング位置確認用電極パターン13がパンチング位
置検査用スルーホール9cの存在によって切られるよう
に定める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント回路基板
の検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント回路基板の絶縁基板にスルーホ
ールを形成する方法として、NC工作機を用いてドリル
によってスルーホール(ドリル孔)を形成する方法と、
パンチングによってスルーホール(パンチング孔)を形
成する方法とが知られている。パンチングによってスル
ーホールを形成する方法は、スルーホールの形成費用が
安くなるものの、隣接するスルーホール間の距離が短く
なると、隣接するスルーホール間にクラックが入りやす
い。これに対して、ドリルによってスルーホールを形成
する方法は、スルーホールの形成費用は高くなるもの
の、スルーホールの位置精度が高く、また隣接するスル
ーホール間の距離が短かくても隣接するスルーホール間
にクラックが入り難い。そのため、一般的には隣接する
スルーホール間の距離が非常に短く、パンチングによっ
て形成すると絶縁基板にクラックが入ってしまう場合に
は、ドリルを用いてスルーホールを形成する。そのため
回路パターンの全部が高密度化すると、ドリル孔のみで
スルーホールを形成することになる。そして回路パター
ンの一部が高密度化している場合には、1枚のプリント
回路基板にドリル孔とパンチング孔とを混在させること
になる。1枚のプリント回路基板にドリル孔とパンチン
グ孔とを混在させる場合には、ドリル孔の位置を基準に
して、パンチング孔を所定の位置に形成する。
【0003】絶縁基板にスルーホールを形成した後に、
回路パターンを銅箔で形成する場合にはドリル孔を基準
にした位置にエッチングを行い、また回路パターンを導
電性ペーストやメッキ等を用いて形成する場合にはドリ
ル孔を基準にした位置に回路パターンの印刷を行う。ま
た必要に応じて一部のスルーホール内部には導電性ペー
ストやメッキを用いてスルーホール導電部を形成する。
このようにして製造したプリント回路基板には、部品実
装用のスルーホールには、抵抗器,IC,トランジスタ
などの電子部品のリード端子を挿入し、回路基板の裏面
の銅箔回路等の回路パターンにリード端子を半田付け等
により電気的に接続する。電子部品のリード端子のスル
ーホールへの実装は、部品実装用ロボットを用いて行
う。部品実装用ロボットは、ドリル孔またはパンチング
孔を基準にして電子部品を実装する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドリル
孔とパンチング孔との相対的なずれ量が大きくなると、
ドリル孔及びパンチング孔の一方を基準にした場合、電
子部品のリード端子をドリル孔及びパンチング孔の他方
に自動挿入できなくなり、電子部品の実装が不可能にな
る。そこで従来は、ドリル孔とパンチング孔との相対的
な位置ズレを作業員が目視等により確認していた。しか
しながら作業員が、製造されるプリント回路基板の全て
を確認することは事実上不可能であり、位置ズレが発生
したプリント回路基板がそのまま出荷されてしまうケー
スもある。
【0005】本発明は、電子部品のリード端子をドリル
孔またはパンチング孔に自動挿入できるが否かを簡単且
つ正確に確認できるプリント回路基板の検査方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ドリルによっ
て形成されるドリル孔とパンチングによって形成される
パンチング孔とを含む複数のスルーホールを有する絶縁
基板と、絶縁基板の表面にドリル孔を基準にして形成さ
れた回路パターンとを具備してなるプリント回路基板の
検査方法を改良の対象にする。絶縁基板は、ドリル加工
とパンチングが可能なものであれば、いかなる材質のも
のでもよく、一般的にはフェノール樹脂含浸紙基材基板
やガラスエポキシ基板等が用いられる。回路パターン
は、絶縁基板の両面に形成される場合がほとんどである
が、絶縁基板の片面のみに回路パターンが形成されてい
てもよい。
【0007】本発明の検査方法では、パンチング孔を形
成する際に同時に絶縁基板にパンチング位置検査用スル
ーホールを形成し、回路パターンを形成する際に、全く
位置ずれなくパンチング孔が形成されるときにパンチン
グ位置検査用スルーホールが形成されるべき領域を囲む
パンチング位置確認用電極パターンを同時に形成する。
そして、このパンチング位置確認用電極パターンは、完
全に閉じた環にならず且つ両端に一対の測定用電極を有
するように構成する。また、パンチング位置確認用電極
パターンは、ドリル孔及びパンチング孔の一方を基準に
して電子部品のリード端子をドリル孔及びパンチング孔
の他方に自動挿入できないときには、パンチング位置確
認用電極パターンがパンチング位置検査用スルーホール
の存在によって切られて前記一対の測定用電極間が電気
的に切断された状態になる形状を有するように構成す
る。そして、パンチング位置確認用電極パターンの一対
の測定用電極間に電流が流れるか否かを電気的に確認す
ることより、パンチング孔及びドリル孔の相対的な位置
が適正であるか否かを検査する。
【0008】パンチング位置検査用スルーホールは、他
のパンチング孔と同時に形成される。また、パンチング
位置確認用電極パターンは、ドリル孔を基準とする位置
に回路パターンと共に形成される。したがってパンチン
グ位置確認用電極パターンに対するパンチング位置検査
用スルーホールの形成位置のずれ量を確認することによ
り、パンチング孔とドリル孔との相対的なずれ量を確認
できる。本発明では、ドリル孔及びパンチング孔の一方
を基準にして電子部品のリード端子をドリル孔及びパン
チング孔の他方に自動挿入できないときに、パンチング
位置確認用電極パターンがパンチング位置検査用スルー
ホールの存在によって切られる形状をパンチング位置確
認用電極パターンが有しているので、パンチング位置確
認用電極パターンの一対の測定用電極間に電流が流れる
場合には、パンチング位置確認用電極パターンがパンチ
ング位置検査用スルーホールによって切られておらず、
リード端子をドリル孔またはパンチング孔に自動挿入で
きることが確認できる。また、パンチング位置確認用電
極パターンの一対の測定用電極間に電流が流れない場合
には、パンチング位置確認用電極パターンがパンチング
位置検査用スルーホールによって切られており、リード
端子をドリル孔またはパンチング孔に自動挿入できない
ことが確認できる。
【0009】そのため、本発明のプリント回路基板の検
査方法によれば、パンチング位置確認用電極パターンの
一対の測定用電極間に電流が流れるか否かにより、リー
ド端子をドリル孔またはパンチング孔に自動挿入できる
が否かを正確且つ簡単に確認できる。その結果、リード
端子をドリル孔またはパンチング孔に自動挿入できない
プリント回路基板がそのまま出荷されてしまうのを防ぐ
ことができる。なおパンチング位置検査用スルーホール
及びパンチング位置確認用電極パターンは、プリント回
路基板を使用する際に、切断されて除去されてしまう部
分に形成されていてもよいのは勿論である。
【0010】パンチング位置確認用電極パターンは、種
々の形状を採用できるが、外側の輪郭形状をほぼ円形に
形成するのが好ましい。このようにすれば、ドリル孔と
パンチング孔との相対的なずれが回路基板の面方向のい
ずれの方向に発生したとしても、ドリル孔とパンチング
孔との相対的なずれ寸法が許容ずれ寸法を超えているか
否かを正確に確認できる。また、この場合には、パンチ
ング位置確認用電極パターンの外周円の半径寸法とパン
チング位置検査用スルーホールの半径寸法との差が、ド
リル孔に対するパンチング孔の許容ずれ寸法値に実質的
に等しくなるように定めればよい。なお、ここでいう、
ドリル孔に対するパンチング孔の許容ずれ寸法値とは、
ドリル孔及びパンチング孔の一方を基準にして電子部品
のリード端子をドリル孔及びパンチング孔の他方に自動
挿入しようとしたときに自動挿入を可能にするドリル孔
に対するパンチング孔の最大ずれ寸法である。このよう
にパンチング位置確認用電極パターンの外周円の半径寸
法とパンチング位置検査用スルーホールの半径寸法との
差を定めれば、電子部品のリード端子をドリル孔または
パンチング孔に自動挿入できない程にパンチング孔とド
リル孔との相対的なずれ量が大きい場合には、パンチン
グ位置検査用スルーホールの縁部がパンチング位置確認
用電極パターンの外周円を超えてずれてしまい、パンチ
ング位置確認用電極パターンがパンチング位置検査用ス
ルーホールによって切られる。
【0011】また、パンチング位置確認用電極パターン
の形状は、全く位置ずれなしに形成されたときのパンチ
ング位置確認用電極パターンの中心とパンチング位置確
認用電極パターンの外側の輪郭との間の距離が最短距離
となる部分が3か所以上あり、それらの最短となる部分
を結んだ線が正多角形を形成する形状に形成することも
できる。この場合、前述の最短距離と、パンチング位置
検査用スルーホールの半径寸法との差を、ドリル孔に対
するパンチング孔の許容ずれ寸法値に実質的に等しくな
るように定めればよい。このような形状にパンチング位
置確認用電極パターンを形成しても、ドリル孔とパンチ
ング孔との相対的なずれが回路基板の面方向のいずれの
方向に発生したとしても、ドリル孔とパンチング孔との
相対的なずれ寸法が許容ずれ寸法を超えているか否かを
ほぼ正確に確認できる。なお、正多角形の角数が多くな
るほど、検出精度は高くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
の検査方法を図面を参照して詳細に説明する。図1は本
実施の形態の検査を行うプリント回路基板を多数個取り
する分割前の大形のプリント回路基板の裏面図である。
なお図1には、具体的な回路パターンや多数のスルーホ
ールは省略してある。図2は図1の要部の部分拡大図で
あり、図3は図2のIII −III 線断面図である。図1に
示すように、大形のプリント回路基板1は、更に小形の
プリント回路基板1A〜1Cに分割される。そして小形
のプリント回路基板1A〜1Cは、部品が実装される実
装用プリント回路基板1aと、実装用プリント回路基板
を取出す際に切断されて除去される除去部分1bとを有
している。実装用プリント回路基板1aは、図3に示す
ように、両面に銅箔が形成されたガラスエポキシ基板等
からなる絶縁基板3の実装用プリント回路基板1aが構
成される部分3aの表面及び裏面に銅箔からなる所定の
表面側回路パターン5及び裏面側回路パターン5´を備
えている。そして、ランド電極6…及び6´…を露出し
た状態で回路パターン5及び5´を覆うように紫外線硬
化型または熱硬化型の絶縁樹脂製のオーバーコート7,
7´が形成されている。ランド電極6…,6´…には、
該各ランド電極6…,6´…を貫通するように、スルー
ホール9a,9b,9c…及び11…が形成されてい
る。これらスルーホール9a,9b,9c…は、パンチ
ングピンを絶縁基板3に刺す方法(パンチング)により
形成されたパンチング孔である。そこで以下の説明にお
いてはスルーホール9a,9b,9c…をパンチング孔
9a,9b,9c…とも言う。パンチング孔9a,9
b,9c…の設計上の直径寸法は同じである。即ち各パ
ンチング孔9a,9b,9c…を形成するためのパンチ
ングピンの直径は同じである。そしてスルーホール11
は、NC工作機のドリルを用いて形成されたドリル孔で
ある。そこで以下の説明においては、スルーホール11
…をドリル孔11…とも言う。ドリル孔11…は、NC
工作機により形成されている。回路パターン5,5´を
形成するために銅箔をエッチングする際のエッチング用
マスクは、ドリル孔11…を基準にして印刷され、パン
チング孔9a,9b,9c…も、一応ドリル孔11…を
基準にして形成される。なお図2には、示していないが
実装用プリント回路基板1aには更に多数のスルーホー
ルが形成されている。
【0013】この例では、プリント回路基板1の除去部
分1bに形成されたパンチング孔9cがパンチング位置
検査用スルーホールを構成している。そこで以下パンチ
ング孔9cをパンチング位置検査用スルーホールと言
う。またパンチング位置検査用スルーホール9cが形成
されるべき領域を囲む部分には、パンチング位置確認用
電極パターン13が形成されている。パンチング位置確
認用電極パターン13は、裏面側回路パターン5´を形
成する工程において一緒に形成される。したがって基本
的にはドリル孔11…に対して大きな位置ずれがない状
態でパンチング位置確認用電極パターン13は形成され
ている。仮にパンチング位置確認用電極パターン13が
形成された領域にドリル孔を形成したとすると、そのド
リル孔の中心とパンチング位置確認用電極パターン13
の中心とは実質的に一致することになる。パンチング位
置確認用電極パターン13は、円弧部13aと、円弧部
13aの両端に形成された一対の測定用電極13b,1
3cとを有している。円弧部13aは、パンチング位置
検査用スルーホール9cを囲むが完全に閉じた環にはな
らないほぼ円形の円弧の一部の形状を有している。なお
パンチング位置確認用電極パターン13の各部の寸法に
ついては、後に詳しく説明する。
【0014】図3に示すように、この例では、パンチン
グ孔9a及び9bには、アキシャルリード端子付きの電
子部品のリード端子15,15が表面側(図面下側)か
ら挿入される。そして、これらリード端子15,15
は、パンチング孔9a及び9bに挿入された後、回路基
板の裏面でランド電極6´,6´に半田付け接続され
る。またドリル孔11には、導電性ペーストが充填され
てドリル孔11の両端に位置するランド電極6,6´が
スルーホール接続導体12によって接続される。電子部
品のリード端子15,15は、ドリル孔11を基準とし
た位置に、実装用ロボットを用いてパンチング孔9a及
び9bに挿入される。したがってパンチング孔9a及び
9bが全く位置ずれなく形成されている場合には、リー
ド端子15,15の中心線は、パンチング孔9a及び9
bを仮にドリル孔で形成したとしたときのドリル孔の中
心線C0と一致することになる。また前述のパンチング
位置確認用電極パターン13の中心を通る中心線もドリ
ル孔の中心線C0と一致する。そこで図2及び図3にお
いては、リード端子15,15の中心線及びパンチング
位置確認用電極パターン13の中心線にいずれもC0の
符号を付してある。また、図3及び図4において、パン
チング孔9a,9b及びパンチング位置検査用スルーホ
ール9cの中心を通る中心線にはC1の符号を付してあ
る。
【0015】図4(A)及び(B)は、全く位置ずれな
くパンチング孔が形成された場合のパンチング孔9a及
びパンチング位置検査用スルーホール9cを示してい
る。図4(A)に示すように、パンチング孔9a…がド
リル孔11…に対して位置ずれなく正確に形成されれ
ば、パンチング孔9a…の中心線C1とリード端子15
の中心線C0とは一致する。このときには、図4(B)
に示すように、パンチング位置確認用電極パターン13
の中心線C0とパンチング孔からなるパンチング位置検
査用スルーホール9cの中心線C1も一致することにな
る。この例では、パンチング位置確認用電極パターン1
3の円弧部13aの内周により形成される仮想円13a
1 の内径はパンチング位置検査用スルーホール9cの径
寸法と一致している。また、パンチング位置確認用電極
パターン13の外周円の半径寸法R3とパンチング位置
検査用スルーホール9cの半径寸法R1との差(円弧部
13aの厚み寸法に相当)が、ドリル孔に対するパンチ
ング孔9a…の許容ずれ寸法値(ドリル孔11…とパン
チング孔9a,9b…との相対的な許容ずれ寸法値)P
Lに実質的に等しくなるように定められている。ここで
許容ずれ寸法PLとは、図4(A)で見れば、(R1−
R2)である。なぜならばパンチング孔9aの中心線C
1がリード端子15の中心線C0よりも(R1−R2)
以上ずれると、リード端子15はパンチング孔9aに挿
入できなくなるからである。図4(B)に示す状態で一
対のプローブを有する測定器等を用いて該一対のプロー
ブをそれぞれ測定用電極13b,13cに接触させて電
流を流すと一対のプローブ間にはパンチング位置確認用
電極パターン13を通して電流が流れる。これにより、
リード端子15がパンチング孔9aに挿入可能であるこ
とが確認できる。
【0016】図4(C)は、パンチング孔9aの中心線
C1が図面に向って左側にリード端子15の中心線C0
よりも許容ずれ寸法PL(R1−R2)以上ずれたとき
の、パンチング孔9aとリード端子15との位置関係を
示している。そして図4(D)は、このときのパンチン
グ位置確認用電極パターン13とパンチング位置検査用
スルーホール9cとの位置関係を示している。図4
(C)に示すように、パンチング孔9aの中心線C1が
リード端子15の中心線C0よりも許容ずれ寸法PL以
上にずれるようにパンチング孔9aが形成されると、リ
ード端子15はパンチング孔9aに挿入できなくなる。
そして、図4(D)に示すように、パンチング位置検査
用スルーホール9cの中心線C1もパンチング位置確認
用電極パターン13の中心線C0よりも許容ずれ寸法P
L以上にずれてパンチング位置確認用電極パターン13
はパンチング孔9cによって切れた状態になる。この状
態で一対のプローブを有する測定器等を用いて一対のプ
ローブをそれぞれ測定用電極13b,13cに接触させ
て電流を流しても電流が流れることはない。これによ
り、リード端子15をパンチング孔9aに挿入不可能で
あることが確認できる。
【0017】次にこのプリント回路基板材料の製造方法
について説明する。まず絶縁基板の表面に銅箔が形成さ
れた銅張積層板の所定位置にNC工作機のドリルにより
ドリル孔11…を形成する。なお、絶縁基板3の実装用
プリント回路基板1aの部分には、図示のドリル孔11
以外にも多数のドリル孔が所定位置に同時に形成され
る。次に絶縁基板の両面の銅箔の上にスクリーン印刷に
よって合成樹脂ペーストを用いて所定のパターンを有す
るエッチング用マスクを形成する。このエッチング用マ
スクは、ドリル孔11の形成位置を基準にして形成され
ており、回路パターン5を形成する回路パターンマスク
部及びパンチング位置確認用電極13を形成するための
パターンマスク部を含んでいる。次にエッチング用マス
クによって覆われていない両面の銅箔の部分をエッチン
グにより除去してからエッチング用マスクを除去して、
表面側回路パターン5,裏面側回路パターン5´及びパ
ンチング位置確認用電極パターン13を形成する。
【0018】次に、銅張積層板のドリル孔11の形成位
置を基準にした所定位置にパンチングによってパンチン
グ位置検査用スルーホール9cを含むパンチング孔9
a,9b…を形成する。なお、絶縁基板3の実装用プリ
ント回路基板1aの部分には、パンチング孔9a,9b
…以外にも多数のパンチング孔が所定位置に同時に形成
される。これら多数のパンチング孔9a,9b…及びド
リル孔11…によりスルーホールが構成される。
【0019】次にマスク位置確認用電極13の測定用電
極13b,13c間に、一対の測定用プローブを接触さ
せて、一対の測定用プローブ間に電流を流し、パンチン
グ位置確認用電極パターン13の一対の測定用電極13
b,13c間に電流が流れるか否かを電気的に確認する
ことより、パンチング孔9a,9b…の形成位置が適正
であるか否かを検査する。言い換えるならば、電子部品
のリード端子15をパンチング孔9a,9b…に自動挿
入できるか否かを検査する。一対の測定用電極13b,
13c間に電流が流れない回路基板は、電子部品のリー
ド端子15をパンチング孔9a,9b…に自動挿入でき
ないので、適宜な手段で除去すればよい。
【0020】次に、電極6…,6´…及びパンチング位
置確認用電極パターン13を露出させるように絶縁基板
3の両面を絶縁樹脂製のオーバーコート7,7´で覆っ
て図1に示す大形のプリント回路基板1を完成する。
【0021】なお、本例では、オーバーコート7,7´
を形成する前にパンチング孔の形成位置を確認したが、
このような確認は、オーバーコート7,7´を形成した
後に行っても構わない。
【0022】また、本例では、ドリル孔11…を基準に
して電子部品のリード端子15をパンチング孔9a,9
b…に自動挿入する場合の検査例を示したが、パンチン
グ孔9a,9b…を基準にして電子部品のリード端子1
5をドリル孔11…に自動挿入する場合にも、本発明の
検査方法を適用できるのは勿論である。
【0023】また、パンチング位置確認用電極パターン
は、ドリル孔及びパンチング孔の一方を基準にして電子
部品のリード端子をドリル孔及びパンチング孔の他方に
自動挿入できないときに、パンチング位置確認用電極パ
ターンがパンチング位置検査用スルーホールの存在によ
って切られる形状を有していればよく、種々の形状に形
成することができる。例えば、本例では、パンチング位
置確認用電極パターン13の円弧部13aの内周により
形成される仮想円13a1 の内径をパンチング位置検査
用スルーホール9cの径寸法と一致させているが、図5
(A)に示すように、パンチング位置確認用電極パター
ン17の円弧部17aの内周により形成される仮想円1
7a1 の内径をパンチング位置検査用スルーホール9c
の径寸法より大きくしたり、図5(B)に示すように、
パンチング位置確認用電極パターン19の一部19aが
後に形成されるパンチング位置検査用スルーホール(2
点鎖線9c)内に入り込む形状にパンチング位置確認用
電極パターンを形成してもよい。また、本例では、一対
の測定用電極13b,13cを円弧部13aと別個に形
成したが、図5(C)に示すように、円弧部21aの一
部を一対の測定用電極21b,21cとしてもよい。
【0024】また、パンチング位置確認用電極パターン
は、円形以外の種々の形状にも形成できる。例えば、図
6(A)に示すパンチング位置確認用電極パターン23
は波線形の非環状に形成されている。より具体的には、
パンチング位置確認用電極パターン23は、全く位置ず
れなしに形成されたときのパンチング位置確認用電極パ
ターン23の中心C2とパンチング位置確認用電極パタ
ーン23の外側の輪郭との間の距離が最短距離L1とな
る部分25が3か所以上(この例では8か所)あり、そ
れらの最短となる部分25…を結んだ線が正多角形(こ
の例では正8角形)を形成する波線形状を有している。
そして、この最短距離L1と、パンチング位置検査用ス
ルーホール9cの半径寸法R1との差が、ドリル孔に対
するパンチング孔の許容ずれ寸法値PLに実質的に等し
くなるように定められている。図6(B)に示すパンチ
ング位置確認用電極パターン27は、正4角形の環状に
形成されている。より具体的には、パンチング位置確認
用電極パターン27は、全く位置ずれなしに形成された
ときのパンチング位置確認用電極パターン27の中心C
3とパンチング位置確認用電極パターン27の外側の輪
郭との間の距離が最短距離L2となる部分29が4か所
あり、それらの最短となる部分29を結んだ線が正4角
形を形成する形状を有している。そして、この最短距離
L2と、パンチング位置検査用スルーホール9cの半径
寸法R1との差が、ドリル孔に対するパンチング孔の許
容ずれ寸法値PLに実質的に等しくなるように定められ
ている。
【0025】また、本例では、基板が使用される際に切
断されて除去される除去部分1bにパンチング位置検査
用スルーホール9cを形成したが、パンチング位置検査
用スルーホール9cをプリント回路基板1aの回路パタ
ーン5の一部として形成してもよいのは勿論である。
【0026】
【発明の効果】本発明のプリント回路基板の検査方法に
よれば、パンチング位置確認用電極パターンの一対の測
定用電極間に電流が流れるか否かにより、簡単且つ正確
にリード端子をドリル孔またはパンチング孔に自動挿入
できるが否かを確認できる。そのため、本発明のプリン
ト回路基板の検査方法によれば、リード端子をドリル孔
またはパンチング孔に自動挿入できないプリント回路基
板がそのまま出荷されてしまうのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態で検査するプリント回路基板を多
数個取りする回路基板材料の裏面図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】(A)はパンチング孔がドリル孔に対して位置
ずれなく正確に形成されたときの、パンチング孔とリー
ド端子との位置関係を示す図であり、(B)はパンチン
グ孔がドリル孔に対して位置ずれなく正確に形成された
ときの、パンチング位置検査用スルーホールとパンチン
グ位置確認用電極パターンとの位置関係を示す図であ
り、(C)はパンチング孔がドリル孔に対して許容ずれ
寸法を超えて形成されたときの、パンチング孔とリード
端子との位置関係を示す図であり、(B)はパンチング
孔がドリル孔に対して許容ずれ寸法を超えて形成された
ときの、パンチング位置検査用スルーホールとパンチン
グ位置確認用電極パターンとの位置関係を示す図であ
る。
【図5】(A)〜(C)はパンチング位置確認用電極パ
ターンの他の例を示す平面図である。
【図6】(A)及び(B)はパンチング位置確認用電極
パターンの更に他の例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 大形のプリント回路基板 1A〜1C 小形のプリント回路基板 1a 実装用プリント回路基板 1b 除去部分 3 絶縁基板 5,5´ 回路パターン 9a,9b,パンチング孔 11 ドリル孔 9c パンチング位置検査用スルーホール 13 パンチング位置確認用電極パターン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドリルによって形成されるドリル孔とパ
    ンチングによって形成されるパンチング孔とを含む複数
    のスルーホールを有する絶縁基板と、 前記絶縁基板の表面に前記ドリル孔を基準にして形成さ
    れた回路パターンとを具備してなるプリント回路基板の
    検査方法であって、 前記パンチング孔を形成する際に同時に前記絶縁基板に
    パンチング位置検査用スルーホールを形成し、 前記回路パターンを形成する際に、全く位置ずれなく前
    記パンチング孔が形成されるときに前記パンチング位置
    検査用スルーホールが形成されるべき領域を囲むパンチ
    ング位置確認用電極パターンを同時に形成し、 前記パンチング位置確認用電極パターンは、完全に閉じ
    た環にならず且つ両端に一対の測定用電極を有し、しか
    も前記ドリル孔及び前記パンチング孔の一方を基準にし
    て電子部品のリード端子を前記ドリル孔及び前記パンチ
    ング孔の他方に自動挿入できないときには、前記パンチ
    ング位置確認用電極パターンが前記パンチング位置検査
    用スルーホールの存在によって切られて前記一対の測定
    用電極間が電気的に切断された状態になる形状を有して
    おり、 前記パンチング位置確認用電極パターンの前記一対の測
    定用電極間に電流が流れるか否かを電気的に確認するこ
    とより、前記パンチング孔及び前記ドリル孔の相対的な
    位置が適正であるか否かを検査することを特徴とするプ
    リント回路基板の検査方法。
  2. 【請求項2】 前記パンチング位置確認用電極パターン
    の外側の輪郭形状がほぼ円形であり、 前記パンチング位置確認用電極パターンの外周円の半径
    寸法と前記パンチング位置検査用スルーホールの半径寸
    法との差が、前記ドリル孔に対する前記パンチング孔の
    許容ずれ寸法値に実質的に等しくなるように定められて
    いる請求項1に記載のプリント回路基板の検査方法。
  3. 【請求項3】 前記パンチング位置確認用電極パターン
    の形状は、全く位置ずれなしに形成されたときの前記パ
    ンチング位置確認用電極パターンの中心と前記パンチン
    グ位置確認用電極パターンの外側の輪郭との間の距離が
    最短距離となる部分が3か所以上あり、それらの最短と
    なる部分を結んだ線が正多角形を形成し、 前記最短距離と、前記パンチング位置検査用スルーホー
    ルの半径寸法との差が、前記ドリル孔に対する前記パン
    チング孔の許容ずれ寸法値に実質的に等しくなるように
    定められている請求項1に記載のプリント回路基板の検
    査方法。
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