JP2000150540A - 電界効果トランジスタ - Google Patents

電界効果トランジスタ

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JP2000150540A
JP2000150540A JP10325084A JP32508498A JP2000150540A JP 2000150540 A JP2000150540 A JP 2000150540A JP 10325084 A JP10325084 A JP 10325084A JP 32508498 A JP32508498 A JP 32508498A JP 2000150540 A JP2000150540 A JP 2000150540A
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gate finger
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JP10325084A
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Naoto Yoshida
直人 吉田
Tetsuo Kunii
徹郎 國井
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲート長が短い高周波用デバイスにおいて、
再現性良く、高周波信号の歪を低減することが可能な高
周波用電界効果トランジスタを提供する。 【解決手段】 高周波用電界効果トランジスタのゲート
フィンガ方向に活性領域のキャリア濃度や実効膜厚が異
なるように形成し、ゲートフィンガ方向のVpを変え
て、高周波信号の低歪化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波用の電界効
果トランジスタに関し、特に、高周波信号の歪みを低減
した電界効果トランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の通信方式のデジタル化、チャネル
数の増大に伴い、これら通信システムに用いられる高周
波用の電界効果トランジスタ(以下「FET」とい
う。)には、高周波信号の低歪化が強く要求される。一
般に、FETを高効率で動作させるには、ゲート電極に
バイアスを印加した時のドレイン電流(Id)が、最大
ドレイン電流(ゲート電極にバイアスを印加しない場合
の電流)の数%程度の電流値となるように、言い換えれ
ば、ゲートバイアス電圧(Vg)がピンチオフ電圧(V
p)の近傍になるように設定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなバイアス条
件でFETを動作させると、ゲート電極への高周波信号
の入力が比較的低いレベルにおいて、ゲート入力電圧は
Vpに達する。ゲート入力電圧がVpに達する近傍では
相互コンダクタンス(gm)が急激に変化するため、高
周波出力信号の歪が発生し、信号が劣化するという問題
があった。
【0004】かかる問題を解決するためには、Vp近傍
でのgmの変化をなめらかにすることが必要であるが、
その解決方法の一つとして、図7に示すようなゲート電
極のゲートフィンガ部の途中でゲート長を変えた構造を
用いる内容が、IEEE 1996 Microwave and Millimeter-W
ave Monolithic Circuits Symposium予稿集p.43-46に報
告されている。即ち、ゲートフィンガ部の途中で、Lg
1からLg2にゲート長を短縮することにより、ゲート
長の違いによる短チャネル効果の差を利用してゲート長
の長短によりVpを変化させ、Vpの異なるFETを並
列接続したような構成を実現して歪特性の改善を図って
いる。
【0005】しかしながら、発明者らが検討したとこ
ろ、高利得が要求されるようなデバイスでは、例えば、
ゲート長(Lg1)が0.5μm以下であるようなゲー
トフィンガ部のゲート長を、更に短くしてLg2にする
ことが必要であるため、ゲートフィンガ部の途中でゲー
ト長を異なるように形成することは加工精度の点で困難
となり、再現性よく所望の特性を有するゲートフィンガ
部を得ることが困難であることがわかった。そこで、本
発明は、かかる問題を解決するためになされたもので、
ゲート長が短い高周波用デバイスにおいても再現性良
く、高周波信号の歪を低減することが可能なFETを提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者らは鋭意
検討の結果、活性領域のキャリア濃度や膜厚の制御性が
高い点に注目し、ゲートフィンガ方向に活性領域のキャ
リア濃度や実効膜厚を変えることにより、ゲートフィン
ガ方向のVpを変えて、高周波信号の低歪化を図ること
が可能となることを見出し、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は、半導体基板上に、ソース
領域、ドレイン領域及びその間に挟まれた活性領域が設
けられ、該ソース領域上にソース電極、該ドレイン領域
上にドレイン電極が夫々設けられ、該ソース電極と該ド
レイン電極とに挟まれるように該活性領域上に延在した
ゲートフィンガ部を備えたゲート電極が設けられた電界
効果トランジスタであって、該ゲート電極のゲートフィ
ンガ部下方の活性領域を遮断するのに要するピンチオフ
電圧が、該ゲートフィンガ部において異なる領域を有す
るように、該活性領域のキャリア濃度又は実効膜厚の少
なくとも一方を該ゲートフィンガ部に沿って異なるよう
にしたことを特徴とする高周波用電界効果トランジスタ
である。かかる活性領域の構造を有することにより、ゲ
ート電極に一定の電圧を印加した場合のゲートフィンガ
部からの空乏層の延びが領域により異なり、ピンチオフ
電圧(Vp)も異なるようになる。この結果、通常のF
ETのようにゲートフィンガ部全域に渡って同時にピン
チオフしないため、ピンチオフ近傍における電流(Id
s)の変化が小さくなり、ピンチオフ近傍における相互
コンダクタンス(gm)の急激な変化を防止することが
できる。従って、信号歪の低減を図ることが可能とな
り、特に、高周波用電界効果トランジスタの高周波特性
の向上を図ることが可能となる。
【0008】かかる信号歪の低減を図る手段として、特
開平9−115926号公報には、ソース/ドレイン電
極の形状を領域により異なるように形成し、トランジス
タのソース抵抗を異ならせて、いわば、動作点の異なる
2つのFETを並列に接続した構造を用いることが提案
されている。しかしながら、発明者らの検討によれば、
上記提案では、ゲート電極とソース電極との距離が近い
領域と遠い領域の2つの領域を設けることが不可欠であ
るため、距離の遠い領域において利得の低下が発生し、
FETの特性向上に一定の限界があることが分った。こ
れに対して、本発明では、制御性の良い膜厚、キャリア
濃度を用いて信号歪の低減を図るため、ソース/ゲート
電極間の距離の短い高周波用FETへの適用も容易であ
り、またピンチオフ電圧の制御も高い制度で、比較的容
易に行うことが可能となる。
【0009】上記活性領域は、上記ゲートフィンガ部に
沿って段階的にキャリア濃度が異なった少なくとも2つ
の領域から形成されたことが好ましい。キャリア濃度の
異なった2つ以上の活性領域を設けることにより、夫々
の領域における空乏層の延びを異ならせ、ピンチオフ電
圧が各領域で異なるように形成できるからである。
【0010】上記活性領域のキャリア濃度は、上記ゲー
トフィンガ部の下部領域において段階的に異なるもので
あっても良い。ゲートフィンガ部の下部領域のキャリア
濃度を変えることにより、ピンチオフ電圧が各領域で異
なるように形成できるからである。
【0011】上記活性領域のキャリア濃度は、上記ゲー
トフィンガ部の下部を除く領域において段階的に異なる
ものであっても良い。ゲートフィンガ部から延びる空乏
層は、活性領域の電界によりドレイン電極側に引っ張ら
れて延びるため、ゲートフィンガ部下部のキャリア濃度
が一様であっても、その横の領域のキャリア濃度を異な
るように形成することによりピンチオフ電圧が各領域で
異なるように形成できるからである。
【0012】上記活性領域のキャリア濃度は、注入量の
異なる選択イオン注入により段階的に異なるように形成
されたことが好ましい。イオン注入を用いることによ
り、膜厚、キャリア濃度の制御が容易にできるからであ
る。
【0013】上記活性領域は、上記ゲートフィンガ部に
沿って段階的に実効膜厚が異なった少なくとも2つの領
域から形成されたことが好ましい。実効膜厚の異なる領
域を設けることによっても、かかる領域において、ピン
チオフ電圧を異なるように形成できるからである。
【0014】上記活性領域の実効膜厚は、該活性領域の
下部に該活性領域の導電型と反対の導電型の下層領域を
設け、該下層領域のキャリア濃度を上記ゲートフィンガ
部に沿って変えることにより、該下層領域と該活性領域
の接合面から該活性領域内に延びた空乏層の膜厚を変化
させて、異なるように形成されたものであっても良い。
かかる構造を用いることにより、活性領域と活性領域下
部領域との界面から、活性領域側に伸びる空乏層の厚さ
を領域によって変えることができ、活性領域の実効膜厚
を異なるように形成できるからである。
【0015】上記活性領域の実効膜厚は、注入エネルギ
ーを変えた選択イオン注入を行うことにより該活性領域
の深さを変えて、異なるように形成されたものであって
も良い。注入エネルギーを変えて活性領域を形成するこ
とにより、活性領域の膜厚を高精度で制御することがで
きるからである。
【0016】上記活性領域の実効膜厚は、上記ゲートフ
ィンガ部の下部を除く領域において該活性領域の深さを
変えて、異なるように形成されたものであっても良い。
ゲートフィンガ部から延びる空乏層は、活性領域の電界
によりドレイン電極側に引っ張られて延びるため、ゲー
トフィンガ部下部を除く活性領域の深さを異なるように
形成することによってもピンチオフ電圧が各領域で異な
るように形成できるからである。
【0017】上記活性領域の実効膜厚は、エッチングに
より該活性領域の膜厚を変えて、異なるように形成され
た物であっても良い。エッチングにより膜厚を変えるこ
とにより、エピタキシャル成長で各層を形成した電界効
果トランジスタにも本発明の適用が可能となるからであ
る。
【0018】上記エッチングは、リセスエッチングであ
っても良い。リセスエッチングを用いて、同時に各領域
の膜厚を変えることにより、簡単な製造工程で本発明に
かかるFETの製造が可能となるからである。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本発明の第1の実
施の形態について、図1〜3を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態にかかる高周波用FETの上面
図、図2は、断面図を示す。図中、図7と同一符号は、
同一又は相当箇所を示し、また、4は半絶縁性GaAs
基板、5はp−GaAs層、6はn+−GaAs層、7
はn’−GaAs層、8はn−GaAs層を示す。ここ
で、6のn+−GaAs層はソース/ドレイン領域を構
成し、7のn’−GaAs層、8のn−GaAs層は、
かかるソース/ドレイン領域に挟まれた活性領域を構成
する。
【0020】ここで、本実施の形態にかかるFETで
は、図1に示すように、FET作製領域をゲート電極3
のゲートフィンガ部に垂直な方向に分割して、夫々、領
域A、領域Bと呼ぶ。また、ソース電極1下部のソース
領域、ドレイン電極2下部のドレイン領域に挟まれた領
域が活性領域であり、かかる活性領域であって領域A、
領域Bに含まれる領域を、夫々、領域a、領域bと呼
ぶ。活性領域のキャリア濃度は、領域a、領域bで異な
っている。
【0021】図2は、図1に示すFETの、ゲートフィ
ンガ部に垂直方向における断面図である。図2に示すよ
うに、活性領域は、具体的には、ゲート電極3のゲート
フィンガ部下部のn−GaAs層8と、その両側に設け
られたn’−GaAs層7から形成されており、かかる
n−GaAs層8、n’−GaAs層7双方の濃度が領
域aと領域bとで異なっている。
【0022】次に、本実施の形態にかかるFETの製造
方法について、図3を参照しながら説明する。まず、図
3(a)に示すように、半絶縁性のGaAs半導体基板
4上のFET作製領域の全領域(領域A及び領域B)
に、イオン注入技術を用いて、Mgイオン、Siイオン
を順次注入することにより、p−GaAs層5、n−G
aAs層8を形成する。更に、写真製版により領域A以
外の領域にレジストマスク(図示せず)を形成して、領
域BのみにSiイオンを選択イオン注入する。かかるイ
オン注入の注入深さは、n−GaAs層8と同程度であ
ることが好ましい。このように、n−GaAs層8の領
域Bは、1回のイオン注入で形成される一方、n−Ga
As層8の領域Aは、2回のイオン注入で形成される。
このため、領域Bより領域Aの方がイオン注入されたS
iイオンの量が多くなる。その後、800℃、20分の
アニールにより注入層を活性化させる。これにより、n
−GaAs層8については、領域Aのキャリア濃度が、
領域Bのキャリア濃度より高く形成されることとなる。
【0023】次に、図3(b)に示すように、例えば、
スパッタ法により、WSi等のゲート金属材料を400
0Åの厚さとなるようにウエハ全面に堆積し、写真製版
と反応性イオンエッチング(RIE)を用いて、所定の
領域にゲート電極3のゲートフィンガ部を形成する。
【0024】次に、図3(c)に示すように、写真製版
により、レジストマスク(図示せず)を形成し、レジス
トマスク及びゲート電極のゲートフィンガ部をマスクに
用いてSiをイオン注入し、n’−GaAs層7を形成
する。かかる工程で注入したSi量が比較的多い場合
は、n’−GaAs層7のキャリア濃度は、領域a、領
域bにおいて略同程度となるが、注入したSi量が比較
的少ない場合は、先の工程で形成した領域Aと領域Bと
の濃度差の影響で、領域aのキャリア濃度が領域bのキ
ャリア濃度より高くなる。
【0025】次に、図3(d)に示すように、写真製版
によりレジストマスク(図示せず)を形成し、Siイオ
ンを注入することにより、n+−GaAs層6を形成
し、再度、アニール処理を行い、各イオン注入層を活性
化させる。
【0026】次に、図3(e)に示すように、写真製版
によりレジストマスク(図示せず)を形成し、ソース/
ドレイン電極金属材料を蒸着し、リフトオフすることに
より、例えば、AuGe/Ni/Auの積層構造よりな
るソース電極1、ドレイン電極2を形成し、本実施の形
態にかかるFETが完成する。
【0027】このように、本実施の形態にかかる製造方
法では、n−GaAs層8を形成する際に、FET作製
領域を領域A、領域Bの2つの領域に分割し、領域Aで
は2回のイオン注入によりn−GaAs層8が形成され
ている。このため、領域aと領域bではキャリア濃度が
異なるため、ゲート電極3に一定の電圧を印加した場合
のゲートフィンガ部からの空乏層の延びが異なり、領域
aと領域bとでピンチオフ電圧(Vp)が異なるように
なる。このように、Vpが領域aと領域bで異なると、
ピンチオフ近傍における電流(Ids)の変化が小さく
なり、ピンチオフ近傍における相互コンダクタンス(g
m)の急激な変化を防止することができ、信号歪の低減
を図ることが可能となる。
【0028】なお、本実施の形態では、n−GaAs層
8の領域A、領域Bの注入条件を異なるようにしたが、
p−GaAs層5、又はn’−GaAs層7の注入条件
を異なるようにすることによっても同様な効果を実現で
きる。即ち、n−GaAs層8の下部に形成されるp−
GaAs層5のキャリア濃度を領域Bにおいて領域Aよ
り多くなるように形成することにより、p−GaAs層
5とn−GaAs層8との界面からn−GaAs層8側
に伸びる空乏層の厚さを、領域bにおいて領域aより厚
くすることができる。これにより、活性領域の実効膜厚
が、領域aにおいて領域bより厚くなり、両領域でVp
が異なることとなる。
【0029】また、n−GaAs層8の注入エネルギー
を領域Aにおいて領域Bより高くすることにより、イオ
ン注入により形成されるn−GaAs層8の膜厚を、領
域Bより領域Aの方が厚くなるように形成することがで
きる。これにより、活性領域の実効膜厚が、領域aにお
いて領域bより厚くなり、両領域でVpが異なることと
なる。
【0030】更に、n−GaAs層8の形成は領域A、
領域Bを区別せずに、一様に行い、図3(c)に示すS
i注入工程を領域A、領域Bに分けて行い、n’−Ga
As層7のキャリア濃度を領域aにおいて、領域bより
高くすることによっても同様の効果を得ることができ
る。即ち、空乏層は、活性領域の電界により、ゲートフ
ィンガ部下部からドレイン電極2側に引っ張られて延び
るため、ゲートフィンガ部下部のn−GaAs層8のキ
ャリア濃度が一様であっても、その横に設けられたn’
−GaAs層7のキャリア濃度(特に、ドレイン電極2
側のn’−GaAs層7のキャリア濃度)を領域a、領
域bで異なるように形成することにより同様の効果を得
ることができる。
【0031】実施の形態2.本発明の第2の実施の形態
について、図4を参照しながら説明する。上記実施の形
態1では、本発明をプレーナ型FETに適用した場合に
ついて述べたが、本実施の形態では、図4に示すような
リセス型FETに適用した場合について述べる。
【0032】図4中、図1と同一符号は、同一又は相当
箇所を示す。本実施の形態にかかるFETでは、GaA
s半絶縁性基板4上にp−GaAs層5、n−GaAs
層8、n+−GaAs層6を順次、形成した後、レジス
トマスク等を用いてリセスを形成する。かかる製造工程
において、上記実施の形態1と同様に、n−GaAs層
8を、領域Aのみ2回イオン注入して形成することによ
り、領域Aのキャリア濃度を領域Bのキャリア濃度より
高く形成することが可能となる。これにより、本発明を
リセス型FETに用いた場合でも、プレーナ型FETに
用いた場合と同様に、ピンチオフ近傍における電流(I
ds)の変化を小さくでき、ピンチオフ近傍における相
互コンダクタンス(gm)の急激な変化を防止し、信号
歪の低減を図ることが可能となる。
【0033】なお、上記実施の形態1で述べた、p−G
aAs層5のキャリア濃度を領域Aと領域Bとで異なる
ように形成する等の他の構造も、本実施の形態にかかる
リセス型FETに適用することが可能である
【0034】実施の形態3.本発明の第3の実施の形態
について、図5を参照しながら説明する。上記実施の形
態1、2では、基板にGaAsを用いた場合について示
したが、本発明は、図5示すように、Si基板を用いた
高周波用MOSFETにも適用することが可能である。
図5中、図1と同一符号は同一又は相当箇所を示し、1
3はゲート酸化膜層(SiO2)、14はp+−Si基
板、15はp-−Si層、16はp−Si層、17はn-
−Si層、18はn+−Si層である。
【0035】本実施の形態では、n-−Si層17のキ
ャリア濃度を、例えば、領域Bのみ2回イオン注入する
ことにより、領域Aよりも高くすることにより、GaA
sFETの場合と同様に、ピンチオフ近傍における電流
(Ids)の変化を小さくでき、ピンチオフ近傍におけ
る相互コンダクタンス(gm)の急激な変化を防止し、
信号歪の低減を図ることが可能となる。
【0036】また、p−Si層16のキャリア濃度を、
領域Bにおいて領域Aより高くなるように形成する等、
GaAsFETに適用した他の構造も、本実施の形態に
かかるSiMOSFETに適用することが可能である
【0037】実施の形態4.本発明の第4の実施の形態
について、図6を参照しながら説明する。上記実施の形
態1、2、3では、活性領域をイオン注入で形成する場
合について述べたが、本実施の形態では活性領域をエピ
タキシャル成長層で形成した場合について述べる。
【0038】図6に、本実施の形態にかかるFETの製
造工程を示す。各工程図のうち、左図に領域Aの断面図
を、右図に領域Bの断面図を示す。
【0039】まず、図6(a)に示すように、半絶縁性
のGaAs基板4上に、例えば、分子線エピタキシ法
(MBE法)、MOCVD法等を用いて、アンドーブG
aAs層55、n−GaAs層8、n+−GaAs層6
を順次、成長させる。続いて、通常の写真製版と蒸着、
リフトオフ工程を用いて、例えば、AuGe/Ni/A
uからなるソース電極1、ドレイン電極2を形成する。
【0040】次に、図6(b1)(b2)に示すよう
に、通常の写真製版及びウェットエッチングにより、A
領域のみ深さd2の第1のリセス溝20を形成する。
【0041】次に、図6(c1)(c2)に示すよう
に、ゲート形成領域全域にわたり、通常の写真製版及び
ウエットエッチングにより、深さd1の第2のリセス溝
を形成する。従って、(c1)に示すように、領域Aで
は、第1のリセス溝に重ねて第2のリセス溝が形成され
ることとなる。
【0042】次に、図6(d1)(d2)に示すよう
に、例えば、Ti/Alからなるゲート金属を蒸着し、
その後、リフトオフプロセスによりゲート電極3を形成
する。また、同様の蒸着、リフトオフ工程を用いて、例
えば、AuGe/Ni/Auからなるソース電極1、ド
レイン電極2を夫々形成する。
【0043】このようにして形成したFETでは、A領
域では、リセス深さが(d1+d2)となり、一方、B
領域では、d1となる。この結果、ゲートフィンガ方向
に、等価的に2種類のVpの異なるFETが形成でき、
上記実施の形態1等で示したイオン注入技術を用いて形
成したFETと同様に、信号の歪の低減が可能となる。
【0044】なお、実施の形態1〜4では、キャリア濃
度、実効膜厚の異なる領域を領域A、領域Bの2つの領
域としたが、ゲートフィンガ方向に沿って配置された3
以上の領域から形成しても構わない。また、領域a、領
域bのいずれにおいて先にピンチオフが起きるような構
造としても構わない。また、領域Aと領域Bにおいて、
キャリア濃度と実効膜厚の双方が異なるように形成して
も構わない。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ゲート電極のゲートフィンガ部におけるピン
チオフ電圧(Vp)が領域により異なり、ピンチオフ近
傍における電流(Ids)の変化が小さくなる。この結
果、ピンチオフ近傍における相互コンダクタンス(g
m)の急激な変化を防止することができ、信号歪の低減
を図ることが可能となる。
【0046】特に、本発明は、制御性の良い膜厚、キャ
リア濃度を用いて信号歪の低減を図るため、ゲート長の
短い高周波用FETへの適用も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかる電界効果トラ
ンジスタの上面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1にかかる電界効果トラ
ンジスタの断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1にかかる電界効果トラ
ンジスタの製造工程断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態2にかかる電界効果トラ
ンジスタの断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態3にかかる電界効果トラ
ンジスタの断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態4にかかる電界効果トラ
ンジスタの製造工程断面図である。
【図7】 従来構造にかかる電界効果トランジスタの上
面図である。
【符号の説明】
1 ソース電極、2 ドレイン電極、3 ゲート電極、
4 半絶縁性GaAs基板、5 p−GaAs層、6
+−GaAs層、7 n’−GaAs層、8n−Ga
As層、11 レジスト、13 ゲート酸化膜層(Si
2)、14p+−Si基板、15 p-−Si層、16
p−Si層、17 n-−Si層、18 n+−Si
層、55 アンドープGaAs層。
フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA05 BB02 BB09 BB11 BB14 BB28 CC01 CC03 DD09 DD34 DD37 DD65 DD68 FF27 5F102 GB01 GC01 GD01 GJ05 GL05 GL15 GL17 GR04 GR13 GR16 GT03 GT05 HA02 HC01 HC07 HC11 HC15 HC19 HC21

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、ソース領域、ドレイン
    領域及びその間に挟まれた活性領域が設けられ、該ソー
    ス領域上にソース電極、該ドレイン領域上にドレイン電
    極が夫々設けられ、該ソース電極と該ドレイン電極とに
    挟まれるように該活性領域上に延在したゲートフィンガ
    部を備えたゲート電極が設けられた電界効果トランジス
    タであって、 該ゲート電極のゲートフィンガ部下方の活性領域を遮断
    するのに要するピンチオフ電圧が、該ゲートフィンガ部
    において異なる領域を有するように、該活性領域のキャ
    リア濃度又は実効膜厚の少なくとも一方を該ゲートフィ
    ンガ部に沿って異なるようにしたことを特徴とする高周
    波用電界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】 上記活性領域が、上記ゲートフィンガ部
    に沿って段階的にキャリア濃度が異なった少なくとも2
    つの領域から形成されたことを特徴とする請求項1に記
    載の高周波用電界効果トランジスタ。
  3. 【請求項3】 上記活性領域のキャリア濃度が、上記ゲ
    ートフィンガ部の下部領域において段階的に異なること
    を特徴とする請求項2に記載の高周波用電界効果トラン
    ジスタ。
  4. 【請求項4】 上記活性領域のキャリア濃度が、上記ゲ
    ートフィンガ部の下部を除く領域において段階的に異な
    ることを特徴とする請求項2に記載の高周波用電界効果
    トランジスタ。
  5. 【請求項5】 上記活性領域のキャリア濃度が、注入量
    の異なる選択イオン注入により段階的に異なるように形
    成されたことを特徴とする請求項3又は4に記載の高周
    波用電界効果トランジスタ。
  6. 【請求項6】 上記活性領域が、上記ゲートフィンガ部
    に沿って段階的に実効膜厚が異なった少なくとも2つの
    領域から形成されたことを特徴とする請求項1に記載の
    高周波用電界効果トランジスタ。
  7. 【請求項7】 上記活性領域の実効膜厚が、該活性領域
    の下部に該活性領域の導電型と反対の導電型の下層領域
    を設け、該下層領域のキャリア濃度を上記ゲートフィン
    ガ部に沿って変えることにより、該下層領域と該活性領
    域の接合面から該活性領域内に延びた空乏層の膜厚を変
    化させて、異なるように形成されたことを特徴とする請
    求項6に記載の高周波用電界効果トランジスタ。
  8. 【請求項8】 上記活性領域の実効膜厚が、注入エネル
    ギーを変えた選択イオン注入を行うことにより該活性領
    域の深さを変えて、異なるように形成されたことを特徴
    とする請求項6に記載の高周波用電界効果トランジス
    タ。
  9. 【請求項9】 上記活性領域の実効膜厚が、上記ゲート
    フィンガ部の下部を除く領域において該活性領域の深さ
    を変えて、異なるように形成されたことを特徴とする請
    求項8に記載の高周波用電界効果トランジスタ。
  10. 【請求項10】 上記活性領域の実効膜厚が、エッチン
    グにより該活性領域の膜厚を変えて、異なるように形成
    されたことを特徴とする請求項6に記載の高周波用電界
    効果トランジスタ。
  11. 【請求項11】 上記エッチングが、リセスエッチング
    であることを特徴とする請求項10に記載の高周波用電
    界効果トランジスタ。
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