JP2000149751A - マイクロマシンスイッチ - Google Patents

マイクロマシンスイッチ

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JP2000149751A JP10321974A JP32197498A JP2000149751A JP 2000149751 A JP2000149751 A JP 2000149751A JP 10321974 A JP10321974 A JP 10321974A JP 32197498 A JP32197498 A JP 32197498A JP 2000149751 A JP2000149751 A JP 2000149751A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロマシンスイッチのオン時の反射特性
の劣化を抑制しつつ、オフ時のアイソレーション特性を
向上させる。 【解決手段】 可動子11は、可動子本体31の端縁が
切り欠かれて形成された突起部32a〜32dを同じ側
に2個ずつ備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミリ波帯ないしマ
イクロ波帯で使用されるマイクロマシンスイッチに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ミリ波帯ないしマイクロ波帯で使用され
るスイッチ素子には、PINダイオードスイッチ、HE
MTスイッチ、マイクロマシンスイッチなどがある。な
かでもマイクロマシンスイッチは、他の素子に比べて損
失が少なく、小型化・高集積化が容易であるという特徴
を有している。
【0003】図21は、従来のマイクロマシンスイッチ
の構造を示す斜視図である。また、図22は、図21に
示されたマイクロマシンスイッチの平面図である。マイ
クロマシンスイッチ101は、スイッチ可動子111と
支持手段105とスイッチ電極104とにより構成され
ている。そして、このマイクロマシンスイッチ101
は、2本のRFマイクロストリップ線路121a,12
1bとともに、誘電体基板102上に形成されている。
この誘電体基板102の背面には、グランド板103が
配置されている。マイクロストリップ線路121aと1
21bは、ギャップGを隔てて近接配置されている。そ
して、これらマイクロストリップ線路121aと121
bとの間の誘電体基板102上に、スイッチ電極104
が配置されている。スイッチ電極104は、マイクロス
トリップ線路121a,121bよりも低く形成されて
いる。
【0004】このスイッチ電極104の上方にはスイッ
チ可動子111が配置されている。スイッチ電極104
とスイッチ可動子111とにより、コンデンサ構造が形
成される。図22に示されるように、スイッチ可動子1
11の長さLはギャップGより長い。このため、スイッ
チ可動子111の両端がマイクロストリップ線路121
a,121bそれぞれの端部と対向している。スイッチ
可動子111の幅gは、マイクロストリップ線路121
a,121bの幅Wと同じ幅に形成されている。スイッ
チ可動子111は、誘電体基板102上に固定された支
持手段105により片持ち支持されている。
【0005】図21に示されるように、通常、スイッチ
可動子111はマイクロストリップ線路121a,12
1bの上方にある。このため、スイッチ可動子111は
マイクロストリップ線路121a,121bのいずれと
も接触しないので、マイクロマシンスイッチ101はオ
フ状態になる。このとき、マイクロストリップ線路12
1aからマイクロストリップ線路121bに伝達される
高周波エネルギーは少ない。
【0006】しかし、スイッチ電極104に制御電圧が
印加されると、静電力によりスイッチ可動子111が引
き下げられる。そして、スイッチ可動子111がマイク
ロストリップ線路121a,121bのそれぞれと接触
すると、マイクロマシンスイッチ101はオン状態にな
る。このとき、マイクロストリップ線路121aからの
高周波エネルギーは、スイッチ可動子111を経由し
て、マイクロストリップ線路121bに伝達される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにスイッ
チ可動子111の両端はマイクロストリップ線路121
a,121bのそれぞれと対向している。このため、ス
イッチ可動子111とマイクロストリップ線路121
a,121bのそれぞれとの間にもコンデンサ構造が形
成される。このため、マイクロマシンスイッチ101が
オフ状態であっても、スイッチ可動子111と各マイク
ロストリップ線路121a,121bとの容量結合によ
り、マイクロストリップ線路121aからの高周波エネ
ルギーがマイクロストリップ線路121b側に漏れてし
まう。すなわち、従来のマイクロマシンスイッチ101
はオフ時のアイソレーション特性が悪いという問題があ
った。
【0008】スイッチ可動子111と各マイクロストリ
ップ線路121a,121bとの容量は、両者の対向面
積に比例する。したがって、対向面積が大きいほどエネ
ルギー漏れが多くなり、アイソレーション特性が劣化す
る。逆に、対向面積を小さくすることにより、アイソレ
ーション特性を改善できると考えられる。したがって、
スイッチ可動子111の幅gを狭めることにより、アイ
ソレーション特性を改善できる。
【0009】ところが、高周波に対する線路の特性イン
ピーダンスは線路の表面積に関係し、線路の幅が狭いほ
ど特性インピーダンスが高くなる。このため、スイッチ
可動子111の幅gを狭くすると、マイクロマシンスイ
ッチ111のオン時におけるギャップG上の特性インピ
ーダンスが高くなってしまう。線路に不連続部分がある
と、そこで高周波エネルギーの反射が起こる。ギャップ
G上の特性インピーダンスが高くなると、インピーダン
ス不整合が生じる。このため、マイクロマシンスイッチ
101のオン時の反射が大きくなるので、オン時の反射
特性が劣化してしまう。例えば、マイクロ波スイッチン
グ回路では、概ね15dB以上のアイソレーション特性
と、概ね−20dB以下の反射特性が必要である。
【0010】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、、マイクロマシンス
イッチのオン時の反射特性の劣化を抑制しつつ、オフ時
のアイソレーション特性を向上させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、互いに近接配置された少な
くとも2本の分布定数線路のそれぞれと先端部が対向す
るように各分布定数線路の上方に配置されかつ各分布定
数線路を高周波的に接続する導電体を含む可動子と、静
電力により可動子を変位させて各分布定数線路に接触さ
せる駆動手段とを備え、可動子は、可動子本体の端縁が
切り欠かれて形成された突起部を分布定数線路の少なく
とも1本の側に少なくとも2個ずつ備え、各突起部は、
対応する各分布定数線路と対向している。また、請求項
2記載の発明は、請求項1記載の発明において、可動子
は、可動子本体の幅が各分布定数線路の幅と同じであ
り、可動子本体の端縁の両端部を除く部分が切り欠かれ
ている。また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の
発明において、可動子は、可動子本体の幅が各分布定数
線路の幅よりも狭く、可動子本体の端縁の両端部を除く
部分が切り欠かれている。また、請求項4記載の発明
は、請求項1記載の発明において、可動子は、各突起部
が形成されている部分の幅が分布定数線路の幅よりも狭
くなるように可動子本体の端縁の両端部が切り欠かれて
いる。また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、可動子本体の幅は、各分布定数線路の幅と
同じである。また、請求項6記載の発明は、請求項1〜
5いずれか1項記載の発明において、各突起部は、矩形
をしている。また、請求項7記載の発明は、請求項1〜
5いずれか1項記載の発明において、各突起部は、可動
子本体に近い側の幅が可動子本体から遠い側の幅よりも
広い。また、請求項8記載の発明は、請求項1〜7いず
れか1項記載の発明において、可動子は、各突起部それ
ぞれの先端を接続する接続部を備えている。また、請求
項9記載の発明は、請求項1〜8いずれか1項記載の発
明において、可動子の突起部と対向する分布定数線路
は、可動子本体とは対向していない。また、請求項10
記載の発明は、請求項1〜8いずれか1項記載の発明に
おいて、可動子の突起部と対向する分布定数線路は、可
動子本体とも対向している。また、請求項11記載の発
明は、互いに近接配置された少なくとも2本の分布定数
線路のそれぞれと先端部が対向するように各分布定数線
路の上方に配置されかつ導電体を含む可動子と、静電力
により可動子を変位させて各分布定数線路に接触させる
駆動手段とを備え、少なくとも1本の分布定数線路は、
分布定数線路本体の端縁が切り欠かれて形成された少な
くとも2個の突起部を備え、各突起部は、可動子と対向
している。また、請求項12記載の発明は、請求項11
記載の発明において、可動子の幅は、各分布定数線路本
体の幅と同じであり、突起部が形成されている分布定数
線路は、分布定数線路本体の端縁の両端部を除く部分が
切り欠かれている。また、請求項13記載の発明は、請
求項11記載の発明において、可動子の幅は、各分布定
数線路本体の幅よりも広く、突起部が形成されている分
布定数線路は、分布定数線路本体の端縁の両端部を除く
部分が切り欠かれている。また、請求項14記載の発明
は、請求項11記載の発明において、突起部が形成され
ている分布定数線路は、各突起部が形成されている部分
の幅が可動子の幅よりも狭くなるように分布定数線路本
体の端縁の両端部が切り欠かれている。また、請求項1
5記載の発明は、請求項14記載の発明において、可動
子の幅は、各分布定数線路本体の幅と同じである。ま
た、請求項16記載の発明は、請求項11〜15いずれ
か1項記載の発明において、各突起部は、矩形をしてい
る。また、請求項17記載の発明は、請求項11〜16
記載の発明において、可動子は、突起部が形成されてい
る分布定数線路の分布定数線路本体と対向していない。
また、請求項18記載の発明は、請求項10〜16記載
の発明において、可動子は、突起部が形成されている分
布定数線路の分布定数線路本体の一部と対向している。
また、請求項19記載の発明は、互いに近接配置された
少なくとも2本の分布定数線路のそれぞれと先端部が対
向するように各分布定数線路の上方に配置されかつ導電
体を含む可動子と、静電力により可動子を変位させて各
分布定数線路に接触させる駆動手段とを備え、少なくと
も1本の分布定数線路は、分布定数線路本体の端縁が切
り欠かれて形成された少なくとも2個の第1の突起部を
備え、可動子は、分布定数線路の各第1の突起部にそれ
ぞれ対向するように可動子本体の端縁が切り欠かれて形
成された少なくとも2個の第2の突起部を備えている。
また、請求項20記載の発明は、請求項1〜19いずれ
か1項記載の発明において、可動子は、少なくとも可動
子の下面の全面が導体で形成されている。また、請求項
21記載の発明は、請求項1〜19いずれか1項記載の
発明において、可動子は、導体部材と、この導体部材の
下面の全面に形成された絶縁体薄膜とからなる。
【0012】可動子本体の端縁を切り欠いて、少なくと
も1本の分布定数線路の側に突起部を少なくとも2個ず
つ形成する。これにより、可動子と分布定数線路との対
向面積が小さくなる。したがって、可動子の幅を狭める
ことなく、可動子と分布定数線路との容量結合を弱めら
れる。また、突起部の幅が可動子本体の幅の1/n(n
は実数)である場合、突起部の高周波に対する特性イン
ピーダンスは、可動子本体の特性インピーダンスのn倍
よりもはるかに小さくなる。一方、可動子の端部の特性
インピーダンスは、並列に形成された各突起部の合成イ
ンピーダンスで表される。したがって、可動子の端部で
も可動子本体と同程度の特性インピーダンスが得られ
る。分布定数線路本体の可動子側の端縁を切り欠いて、
少なくとも2個の突起部を形成した場合についても同様
である。また、可動子および分布定数線路の両方に突起
部を形成した場合も同様である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明によるマイクロマ
シンスイッチの第1の実施の形態の構造を示す斜視図で
ある。また、図2は、図1に示されたマイクロマシンス
イッチの平面図である。また、図3は、図1に示された
マイクロマシンスイッチの要部を示す平面図であり、図
3(A)はスイッチ可動子の平面図、図3(B)はマイ
クロストリップ線路の平面図である。
【0014】図1に示されるように、マイクロマシンス
イッチ1は、スイッチ可動子11と支持手段5とスイッ
チ電極(駆動手段)4とにより構成されている。そし
て、このマイクロマシンスイッチ1は、2本のRFマイ
クロストリップ線路(分布定数線路)21a,21bと
ともに、誘電体基板2上に形成されている。この誘電体
基板2の背面には、グランド板3が配置されている。マ
イクロストリップ線路21aと21bは、ギャップGを
隔てて近接配置されている。マイクロストリップ線路2
1a,21bの幅は共にWである。そして、マイクロス
トリップ線路21aと21bとの間の誘電体基板2上
に、スイッチ電極4が配置されている。スイッチ電極4
は、マイクロストリップ線路21a,21bよりも低く
形成されている。このスイッチ電極4には、電気信号に
基づいて、駆動電圧が選択的に印加される。
【0015】このスイッチ電極4の上方にはスイッチ可
動子11が配置されている。スイッチ可動子11は、2
本のマイクロストリップ線路21aと21bとを高周波
的に接続する導電体を含んでいる。一方、支持手段5
は、ポスト部5aとアーム部5bとからなる。ポスト部
5aは、各マイクロストリップ線路21a,21b間の
ギャップGから所定距離を隔てて、誘電体基板2上に固
定されている。また、アーム部5bは、ポスト部5aの
上面の一端から、ギャップG上まで伸びている。支持手
段5は誘電体、半導体、または導体により形成される。
この支持手段5のアーム部5bの先端にスイッチ可動子
11が固定されている。
【0016】次に、図2および図3を参照して、図1に
示されたスイッチ可動子11の形状を説明する。スイッ
チ可動子11の長さLは、マイクロストリップ線路21
aと21bとの間のギャップGよりも長い。このため、
スイッチ可動子11は、両端からそれぞれ(L−G)/
2(=S)の部分が、マイクロストリップ線路21aま
たは21bと対向する。同じく、マイクロストリップ線
路21a,21bはそれぞれ、端から(L−G)/2
(=S)の部分が、スイッチ可動子11と対向する。
【0017】スイッチ可動子11は、可動子本体31の
周縁のうち、マイクロストリップ線路21a側の部分の
両端部を除き、幅bにわたって矩形に切り欠かれている
(以下、可動子本体31,33の周縁のうち、マイクロ
ストリップ線路21a,21b側の部分のことを、可動
子本体31,33の端縁という)。このため、マイクロ
ストリップ線路21a側の一辺の両端に、矩形の突起部
(第2の突起部)32a,32bが形成されている。同
様にして、マイクロストリップ線路21b側にも、矩形
の突起部(第2の突起部)32c,32dが形成されて
いる。ここで、可動子本体31とは、スイッチ可動子1
1の切り欠きの及ばない部分のことである。したがっ
て、突起部32a〜32dは可動子本体31に含まれな
い。スイッチ可動子11の可動子本体31の幅aは、各
マイクロストリップ線路21a,21bの幅Wと同じで
ある。
【0018】可動子本体31の長さcは、ギャップGよ
りも短い。このため、可動子本体31はマイクロストリ
ップ線路21a,21bのいずれとも対向していない。
すなわち、突起部32a〜32dそれぞれの先端部分の
みが、マイクロストリップ線路21a,21bと対向し
ている。したがって、マイクロマシンスイッチ1がオン
状態のとき、スイッチ可動子11の各突起部32a〜3
2dの基部は、各マイクロストリップ線路21a,21
bと接触しない。この場合、太い線路に対して、2本の
細い線路が並列に接続された状態になる。
【0019】線路に異なる特性インピーダンスの線路を
接続すると、その接続点でエネルギーの一部が反射を起
こす。このため、マイクロストリップ線路21a,21
bとスイッチ可動子11の各突起部32a〜32dとの
インピーダンス整合を考える必要がある。
【0020】図4は、マイクロストリップ線路の幅Wと
特性インピーダンスZ0 との関係を示す図である。この
例では、誘電体基板2の厚さH=0.5mm、この誘電
体基板2の比誘電率εr=4.6である。図4から明ら
かなように、マイクロストリップ線路では、幅Wが小さ
くなるにしたがって、特性インピーダンスZ0 が大きく
なる。しかし、特性インピーダンスZ0 は幅Wに反比例
しない。すなわち、特性インピーダンスZ0 が2倍とな
るマイクロストリップ線路の幅Wは、1/2よりもはる
かに小さい。したがって、太いマイクロストリップ線路
21a(または21b)と、2本の細い突起部32a,
32b(または32c,32d)とにより、インピーダ
ンス整合をとることができる。
【0021】例えば、図4において、幅Wが400μm
のマイクロストリップ線路の特性インピーダンスZ0
75Ωである。この場合、スイッチ可動子11の各突起
部32a〜32dの特性インピーダンスがそれぞれ15
0Ωとなるように、各突起部32a〜32dの幅を設定
すればよい。すなわち、各突起部32a〜32dの幅を
50μmとすればよい。なお、ここで例示した数値は、
スイッチ可動子11の突起部32a〜32dの幅の決定
方法を簡単に説明するためのものであり、最適値を示し
たものではない。
【0022】次に、図1に示されたマイクロマシンスイ
ッチ1の動作について説明する。図5は、図2における
マイクロマシンスイッチ1のV−V′線断面を示す断面
図であり、図5(A)はマイクロマシンスイッチ1のオ
フ状態、図5(B)はオン状態をそれぞれ示している。
図5(A)に示されるように、通常、スイッチ可動子1
1はマイクロストリップ線路21a,21bから高さh
のところにある。ここで、高さhは数μm程度である。
したがって、スイッチ電極4に駆動電圧が印加されてい
ない場合、スイッチ可動子11はマイクロストリップ線
路21a,21bのそれぞれと接触しない。
【0023】しかし、スイッチ可動子11にはマイクロ
ストリップ線路21a,21bと対向する部分がある。
この部分でコンデンサ構造が形成されるので、マイクロ
ストリップ線路21aと21bとはスイッチ可動子11
を介して相互結合される。スイッチ可動子11と各マイ
クロストリップ線路21a,21bとの間の容量は、ス
イッチ可動子11と各マイクロストリップ線路21a,
21bとの対向面積に比例する。図21に示された従来
のマイクロマシンスイッチ101の場合、スイッチ可動
子111が矩形をしている。スイッチ可動子111の幅
gはマイクロストリップ線路121a,121bの幅W
と同じである。したがって、スイッチ可動子111と各
マイクロストリップ線路121a,121bとの対向面
積は、(L−G)×Wとなる。
【0024】これに対して、図1に示されたマイクロマ
シンスイッチ1の場合、上述したように、スイッチ可動
子11は、各突起部32a〜32dの先端部分のみがマ
イクロストリップ線路21a,21bと対向している。
したがって、スイッチ可動子11と各マイクロストリッ
プ線路21a,21bとの対向面積は、(L−G)×
(W−b)となる。このように、スイッチ可動子11の
可動子本体31の端縁を切り欠くことにより、対向面積
を小さくできるので、スイッチ可動子11と各マイクロ
ストリップ線路21a,21bとの間に形成される容量
を小さくできる。これにより、マイクロストリップ線路
21aと21bとの相互結合が弱まるので、マイクロマ
シンスイッチ1がオフ状態のときのエネルギー漏れが抑
制される。
【0025】一方、制御電圧として例えば正の電圧がス
イッチ電極4に印加されたとする。このとき、スイッチ
電極4の表面には正電荷が現れる。また、スイッチ電極
4に対向するスイッチ可動子11の表面には、静電誘導
により負電荷が現れる。そして、スイッチ電極4の正電
荷とスイッチ可動子11の負電荷との静電力により、吸
引力が発生する。この吸引力により、スイッチ可動子1
1は、図5(b)に示されるように、スイッチ電極4の
方に引き下げらる。そして、スイッチ可動子11の各突
起部32a〜32dがマイクロストリップ線路21a,
21bのそれぞれと接触すると、マイクロマシンスイッ
チ1はオン状態になる。このとき、マイクロストリップ
線路21aからの高周波エネルギーは、スイッチ可動子
11を経由して、マイクロストリップ線路21bに伝達
される。
【0026】上述したように、スイッチ可動子11は、
突起部32aと32b(または32cと32d)との合
成インピーダンスが、マイクロストリップ線路21a
(または21b)と同程度になるように形成されてい
る。これにより、線路の不連続部分は、スイッチ可動子
11と各マイクロストリップ線路21a,21bとの接
触部分のみとなる。したがって、マイクロストリップ線
路21aからの高周波エネルギーの反射は少ない。
【0027】次に、図1におけるスイッチ可動子11の
変形例を示す。図6〜図10は、スイッチ可動子11の
他の形状を示す平面図である。図6におけるスイッチ可
動子12は、図1におけるスイッチ可動子11の可動子
本体31の幅aをマイクロストリップ線路21a,21
bの幅Wよりも狭くしたものである。
【0028】マイクロマシンスイッチ1の製造過程にお
いて、スイッチ可動子12の幅方向に位置決め誤差が生
じる場合がある。スイッチ可動子12の可動子本体31
の幅aは、この位置決め誤差を考慮して設定される。こ
れにより、幅方向に位置決め誤差が生じても、スイッチ
可動子12のすべての突起部32a〜32dを各マイク
ロストリップ線路21a,21bに対向させることがで
きる。したがって、位置決め誤差によるマイクロマシン
スイッチ1の反射特性の劣化を防止できる。
【0029】次に、図7に示されるスイッチ可動子13
は、可動子本体31の周縁のうち、マイクロストリップ
線路21a側の端縁の両端部および両端間が矩形に切り
欠かれている。このため、マイクロストリップ線路21
a側の一辺の両端間に、矩形の突起部32a,32bが
形成されている。同様にして、マイクロストリップ線路
21b側にも、矩形の突起部32c,32dが形成され
ている。これにより、スイッチ可動子13の突起部32
a〜32dが形成されている部分の幅dを、マイクロス
トリップ線路21a,21bの幅Wよりも狭くできる。
したがって、スイッチ可動子13の幅方向の位置決め誤
差によるマイクロマシンスイッチ1の反射特性の劣化を
防止できる。
【0030】また、図6におけるスイッチ可動子12で
は、幅aが各マイクロストリップ線路21a,21bの
幅Wよりも狭いので、可動子本体31部分の特性インピ
ーダンスが各マイクロストリップ線路21a,21bの
特性インピーダンスよりも小さくなる。このため、反射
特性が多少劣化する。これに対して、図7におけるスイ
ッチ可動子13では、幅aを各マイクロストリップ線路
21a,21bの幅Wと同じにできる。したがって、ス
イッチ可動子13を用いれば、スイッチ可動子12より
も更に良好な反射特性が得られる。なお、スイッチ可動
子13の可動子本体31の幅aを各マイクロストリップ
線路21a,21bの幅Wよりも広く、あるいは狭くす
る場合もあり得る。
【0031】次に、図8(A)におけるスイッチ可動子
14は、可動子本体31の周縁のうち、マイクロストリ
ップ線路21a側の端縁の両端部を除き、三角形に切り
欠かれている。このため、マイクロストリップ線路21
a側の一辺の両端に、突起部(第2の突起部)32e,
32fが形成されている。同様にして、マイクロストリ
ップ線路21b側にも、突起部(第2の突起部)32
g,32hが形成されている。また、図8(B)におけ
るスイッチ可動子15は、同様に可動子本体の両側が楕
円形に切り欠かれている。これにより、突起部(第2の
突起部)32i,32j,32k,32lが形成されて
いる。
【0032】これらの突起部32e〜32lはいずれ
も、可動子本体31に近い側が可動子本体31から遠い
側よりも広い形状をしている。したがって、図8(A)
および(B)における突起部32e〜32lは、図1に
おける矩形の突起部32a〜32dよりも機械的強度が
高い。
【0033】次に、図9におけるスイッチ可動子16
は、可動子本体31の両側にそれぞれ3個の突起部(第
2の突起部)32a,32b,32mおよび32c,3
2d,32nが形成されている。3個の突起部32a,
32b,32mの合成インピーダンスは、マイクロスト
リップ線路21aの特性インピーダンスとほぼ同じであ
る。3個の突起部32c,32d,32nの合成インピ
ーダンスも、マイクロストリップ線路21bの特性イン
ピーダンスとほぼ同じである。同様に、可動子本体31
の両側にそれぞれ4個以上の突起部が形成されてもよ
い。
【0034】また、図10におけるスイッチ可動子17
は、図9におけるスイッチ可動子16の3個の突起部3
2a,32b,32mそれぞれの先端を接続部35aで
接続し、3個の突起部32c,32d,32nそれぞれ
の先端を接続部35bで接続したものである。図9にお
けるスイッチ可動子16の各突起部32a〜32d,3
2m,32nの幅は狭い。このため、各突起部32a〜
32d,32m,32nの先端が上下方向に歪む恐れが
ある。例えば、突起部32aの先端に上方向の歪みが生
じると、マイクロマシンスイッチ1がオン状態のときで
も、突起部32aがマイクロストリップ線路21aと接
触しなくなる。これにより、マイクロマシンスイッチ1
のオン時の反射特性が劣化する。
【0035】図10における各接続部35a,35b
は、各突起部32a〜32d,32m,32nの歪みを
防止するものである。各接続部35a,35bで各突起
部32a〜32d,32m,32nそれぞれの先端を接
続することにより、マイクロマシンスイッチ1の反射特
性の劣化を防止できる。
【0036】次に、図1および図6に示された本発明に
よるマイクロマシンスイッチ1と、図21に示された従
来のマイクロマシンスイッチ101それぞれのオフ時の
アイソレーション特性と、オン時の反射特性とを示す。
表1は、以下に示すようにパラメータを設定したときに
得られたオフ時アイソレーション特性と、オン時反射特
性の計算結果を示す表である。すなわち、誘電体基板
2,102の厚さH=200μm、誘電体基板2,10
2の比誘電率εr=4.6、マイクロストリップ線路2
1a,21b,121a,121bの幅W=370μ
m、ギャップG=200μm、オフ時のスイッチ可動子
11,111の高さh=5μm、スイッチ可動子11,
111の長さL=260μm、高周波エネルギーの周波
数は30GHzである。また、可動子本体31の幅a、
切り欠き幅b、可動子本体31の長さc、およびスイッ
チ可動子111の幅gについては、表1に示すとおりで
ある。
【0037】
【表1】
【0038】ここで、マイクロストリップ線路21a,
121aからスイッチ可動子11,12,111への入
力エネルギーをEin、スイッチ可動子11,12,11
1からマイクロストリップ線路21b,121bへの出
力エネルギーをEout とすると、アイソレーション特性
は式により求められる。 (アイソレーション特性)=−10log(Eout/Ein) ・・・ 式から明らかなように、アイソレーション特性の値が
大きいほど、高隔離を実現できる。
【0039】さらに、スイッチ可動子11,12,11
1からマイクロストリップ線路21a,121aへの反
射エネルギーをEreとすると、反射特性は式により求
められる。 (反射特性)=10log(Ere/Ein) ・・・ 式から明らかなように、反射特性の値が小さいほど、
エネルギー損失が小さくなる。
【0040】表1に示されるように、従来のマイクロマ
シンスイッチ101の場合、スイッチ可動子111の幅
gが狭いほど、オフ時のアイソレーション特性がよくな
る。しかし、その一方、オン時の反射特性は悪くなる。
これに対して、図1に示されたマイクロマシンスイッチ
1の場合、スイッチ可動子11のパラメータa〜cを表
1に示されるように設定すると、オフ時のアイソレーシ
ョン特性の値が18dBとなる。すなわち、従来のマイ
クロマシンスイッチ101で、スイッチ可動子111の
幅gを100μmとしたときと同等のアイソレーション
特性が得られる。
【0041】一方、図1に示されたマイクロマシンスイ
ッチ1のオン時の反射特性の値は−40dBとなる。す
なわち、スイッチ可動子111の幅gを300〜370
μmとしたときと同等の反射特性が得られる。このよう
に、図1に示されたマイクロマシンスイッチ1を用いる
ことにより、オン時の反射特性の劣化を抑制しつつ、オ
フ時のアイソレーション特性を向上させることができ
る。すなわち、オフ時の高隔離と、オン時の低損失とを
同時に実現できる。また、図6に示されたマイクロマシ
ンスイッチ1の場合、スイッチ可動子12の可動子本体
31の幅aが狭くなるので、オン時の反射特性が多少悪
くなる。しかしながら、図1に示されたマイクロマシン
スイッチ1と同程度のアイソレーション特性が得られ
る。
【0042】図1,図6〜図10に示されたマイクロマ
シンスイッチ1は、マイクロ波スイッチング回路、移相
器、可変フィルタなどに用いられる。例えば、マイクロ
波スイッチング回路では、概ね15dB以上のアイソレ
ーション特性と、概ね−20dB以下の反射特性が必要
である。したがって、図1に示されたマイクロマシンス
イッチ1をマイクロ波スイッチング回路に適用すること
により、良好なスイッチング特性を得ることができる。
なお、要求されるアイソレーション特性と反射特性と
は、マイクロマシンスイッチ1が適用されるマイクロ波
回路およびミリ波回路ごとに異なる。しかし、このマイ
クロマシンスイッチ1では、マイクロストリップ線路2
1a,21bの諸寸法W,Gを基に、スイッチ可動子1
1,12の諸寸法L,a,b,cを設定することによ
り、所望のアイソレーション特性と反射特性とを選択で
きる。
【0043】(第2の実施の形態)図11は、本発明に
よるマイクロマシンスイッチの第2の実施の形態の平面
図である。また、図12は、図11におけるスイッチ可
動子18の平面図である。図11において、図2と同一
部分には同一符号を付しており、その説明を適宜省略す
る。後掲する図13,図15および図16についても同
じである。図11におけるスイッチ可動子18は、可動
子本体33の長さcがギャップGよりも長い点で、図1
におけるスイッチ可動子11と異なる。ここで、スイッ
チ可動子18の可動子本体33とは、スイッチ可動子1
8の切り欠きの及ばない部分のことである。したがっ
て、各突起部(第2の突起部)34a,34b,34
c,34dは可動子本体33に含まれない。
【0044】可動子本体33の長さcがギャップGより
も長いので、スイッチ可動子18の各突起部34a〜3
4dだけでなく、可動子本体33の一部がマイクロスト
リップ線路21a,21bのそれぞれと対向する。この
ため、図11におけるスイッチ可動子18と各マイクロ
ストリップ線路21a,21bとの対向面積は、図1に
おけるスイッチ可動子11との対向面積よりも大きくな
る。したがって、図11におけるスイッチ可動子18を
用いると、図1におけるスイッチ可動子11を用いたと
きよりも、オフ時のアイソレーション特性が悪くなる。
それでも、従来よりは良いアイソレーション特性が得ら
れることはいうまでもない。
【0045】しかしながら、可動子本体33の長さcが
ギャップGよりも長いので、スイッチ可動子18の各突
起部34a〜34dはギャップG上に存在しない。しか
も、可動子本体33の幅aはマイクロストリップ線路2
1a,21bの幅Wと等しい。このため、図11に示さ
れたマイクロマシンスイッチ1のオン時の不連続部分
は、スイッチ可動子18と各マイクロストリップ線路2
1a,21bとの接触部分のみとなる。したがって、図
11におけるスイッチ可動子18を用いることにより、
従来のマイクロマシンスイッチ101と同等のオン時の
反射特性を得られる。
【0046】なお、可動子本体33の幅aはマイクロス
トリップ線路21a,21bの幅Wと等しいとした。し
かし、反射特性が著しく劣化しない範囲で、可動子本体
33の幅aを変えることもできる。また、図11におけ
るスイッチ可動子18に、図7〜図10におけるスイッ
チ可動子13〜17の特徴を与えてもよい。
【0047】(第3の実施の形態)図13は、本発明に
よるマイクロマシンスイッチの第3の実施の形態の平面
図である。また、図14は、図13に示されたマイクロ
マシンスイッチの要部を示す平面図であり、図14
(A)はスイッチ可動子の平面図、図14(B)はマイ
クロストリップ線路の平面図である。図13に示される
ように、スイッチ可動子19は矩形をしている。スイッ
チ可動子19の長さLは、ギャップGよりも長い。
【0048】マイクロストリップ線路22aは、線路本
体41aの周縁のうち、スイッチ可動子19側の部分の
両端部を除き、幅fにわたって矩形に切り欠かれている
(以下、線路本体41a,41b,43a,43bの周
縁のうち、スイッチ可動子19側の部分のことを、線路
本体41a,41b,43a,43bの端縁という)。
このため、スイッチ可動子19側の一辺の両端に、矩形
の突起部(第1の突起部)42a,42bが形成されて
いる。同じく、マイクロストリップ線路22bは、線路
本体41bのスイッチ可動子19側の一辺の両端に、矩
形の突起部(第1の突起部)42c,42dが形成され
ている。
【0049】ここで、マイクロストリップ線路22a,
22bの線路本体41a,41bとは、マイクロストリ
ップ線路22a,22bの切り欠きの及ばない部分のこ
とである。したがって、各突起部42a〜42dは可動
子本体41a,41bに含まれない。スイッチ可動子1
9の幅eは、マイクロストリップ線路22a,22bの
線路本体41a,41bの幅Wと同じである。
【0050】線路本体41aと41bとの間の距離D
は、スイッチ可動子19の長さLよりも長い。このた
め、線路本体41a,41bのいずれも、スイッチ可動
子19と対向していない。すなわち、突起部42a〜4
2dそれぞれの先端部分のみが、スイッチ可動子19と
対向している。このように、図13に示されたマイクロ
マシンスイッチ1は、図1に示されたマイクロマシンス
イッチ1でスイッチ可動子11に突起部32a〜32d
を形成する代わりに、マイクロストリップ線路22a,
22bに突起部42a〜42dを形成したものである。
その他の部分については、図1に示されたマイクロマシ
ンスイッチ1と同様である。
【0051】したがって、図15に示されるように、マ
イクロストリップ線路23aのスイッチ可動子19側の
一辺の両端間に突起部42a,42bを形成し、マイク
ロストリップ線路23bのスイッチ可動子19側の一辺
の両端間に突起部42c,42dを形成してもよい。ま
た、図13におけるマイクロストリップ線路22a,2
2bのそれぞれに、図8〜図10におけるスイッチ可動
子13〜17の特徴を与えてもよい。また、スイッチ可
動子19の幅eは線路本体41a,41bの幅Wと等し
いとしたが、線路本体41a,41bの切り欠き幅fよ
り広くてもよい。
【0052】(第4の実施の形態)図16は、本発明に
よるマイクロマシンスイッチの第4の実施の形態の平面
図である。また、図17は、図16におけるマイクロス
トリップ線路の平面図である。図16におけるマイクロ
ストリップ線路24a,24bは、線路本体43aと4
3bとの間の距離Dがスイッチ可動子19の長さLより
も短い点で、図13におけるマイクロストリップ線路2
2a,22bと異なる。ここで、マイクロストリップ線
路24a,24bの線路本体43a,43bとは、マイ
クロストリップ線路24a,24bの切り欠きの及ばな
い部分のことである。したがって、各突起部(第1の突
起部)44a,44b,44c,44dは線路本体43
a,43bに含まれない。
【0053】距離Dが長さLよりも短いので、マイクロ
ストリップ線路24a,24bの各突起部44a〜44
dだけでなく、線路本体43a,43bのそれぞれ一部
がスイッチ可動子19と対向する。その他の部分につい
ては、図13に示されたマイクロマシンスイッチ1と同
じである。
【0054】(第5の実施の形態)図18は、本発明に
よるマイクロマシンスイッチの第5の実施の形態の平面
図である。図18に示されたマイクロマシンスイッチ1
は、図1におけるスイッチ可動子11と、図13におけ
るマイクロストリップ線路22a,22bとを組み合わ
せたものである。ここで、スイッチ可動子11の突起部
32a,32bは、マイクロストリップ線路22aの突
起部42a,42bとそれぞれ対向している。また、ス
イッチ可動子11の突起部32c,32dは、マイクロ
ストリップ線路22bの突起部42c,42dとそれぞ
れ対向している。
【0055】このようにスイッチ可動子11およびマイ
クロストリップ線路22a,22bの両方を切り欠いて
も、スイッチ可動子11とマイクロストリップ線路22
a,22bとの対向面積を小さくできる。したがって、
マイクロマシンスイッチ1のオフ時のアイソレーション
特性を高められる。なお、可動子本体31の切り欠き幅
bと、線路本体41a,41bの切り欠き幅fとは、同
じであっても、異なっていてもよい。また、スイッチ可
動子11の代わりにスイッチ可動子12〜18を用いて
もよく、マイクロストリップ線路22a,22bの代わ
りにマイクロストリップ線路23a,23bまたは24
a,24bを用いてもよい。
【0056】以上、ギャップG上にスイッチ電極4が配
置されている構成のマイクロマシンスイッチ1を用い
て、本発明の実施の形態を説明した。しかし、本発明
は、図19に示されるような側面形状をもつマイクロマ
シンスイッチ6にも適用できる。すなわち、図19に示
されるマイクロマシンスイッチ6は、スイッチ電極(駆
動手段)として上部電極4aと下部電極4bとをもつ。
下部電極4bは、支持手段5のアーム部5bの下方であ
って、マイクロストリップ線路21a,21b(または
22a,22b、または23a,23b、または24
a,24b)間ではない誘電体基板2上に形成されてい
る。また、上部電極4aはアーム部5bの上面に密着形
成されている。これら上部電極4aと下部電極4bと
は、アーム部5bを挟んで対向している。アーム部5b
は、絶縁部材により形成されている。
【0057】上部電極4aおよび下部電極4bの少なく
とも一方に駆動電圧が印加される。そして、静電力によ
りアーム部5bが引き下げられ、スイッチ可動子11
(または12〜19)がマイクロストリップ線路21
a,21b(または22a,22b、または23a,2
3b、または24a,24b)のそれぞれと接触する。
このようなマイクロマシンスイッチ6に本発明を適用し
ても、上述したものと同じ効果が得られる。
【0058】また、上記したスイッチ可動子11〜18
はいずれも、可動子本体31,33の両側が切り欠かれ
て、突起部32a〜32n,34a〜34dが形成され
ている。しかし、可動子本体31,33それぞれの一方
の側のみに突起部を形成した場合でも、効果は得られ
る。上記したマイクロストリップ線路22a,22b,
23a,23b,24a,24bについても同様であ
る。すなわち、一方のマイクロストリップ線路22a〜
24a(または22b〜24b)のみに突起部を形成し
た場合でも、効果は得られる。
【0059】また、図1および図19に示されたマイク
ロマシンスイッチ1,6は、2本のマイクロストリップ
線路21a,21b(または22a,22b、または2
3a,23b、または24a,24b)を接・断するも
のである。しかし、本発明は3本以上のマイクロストリ
ップ線路を接・断するマイクロマシンスイッチ1,6に
も適用できる。また、本発明の実施の形態を説明するに
あたり、分布定数線路としてマイクロストリップ線路2
1a,21b,22a,22b,23a,23b,24
a,24bを用いた。しかし、分布定数線路として、コ
プレーナ線路、トリプレート線路、またはスロット線路
を用いても、同様の効果が得られる。
【0060】また、上述したマイクロマシンスイッチ
1,6は、オーム接触形でも、容量結合形でもよい。図
20は、スイッチ可動子11〜19の断面を示す断面図
である。オーム接触形のマイクロマシンスイッチ1,6
の場合、スイッチ可動子11〜19の全体が導体部材で
形成されていてもよい。また、スイッチ可動子11〜1
9は、図20(a)に示されるように、半導体または絶
縁体の部材51と、この部材51の下面(すなわち、マ
イクロストリップ線路21a,21b等に対向する面)
の全面に形成された導体膜52とにより構成されていて
もよい。すなわち、スイッチ可動子11〜19は、少な
くともスイッチ可動子11〜19の下面の全面が導体で
形成されていればよい。このようなオーム接触形のマイ
クロマシンスイッチ1,6は、DCからミリ波帯までの
広い周波数範囲で使用される。
【0061】また、容量結合形のマイクロマシンスイッ
チ1,6の場合、図20(b)に示されるように、導体
部材53と、この導体部材53の下面(すなわち、マイ
クロストリップ線路21a,21b等に対向する面)に
形成された絶縁体薄膜54とにより構成されている。容
量結合形のマイクロマシンスイッチ1,6の使用可能周
波数範囲は、絶縁体薄膜54の厚さに依存するが、概ね
5GHzないし10GHz以上の周波数帯に限られる。
したがって、容量結合形の使用可能周波数範囲は、オー
ム接触形と比べると狭くなる。
【0062】しかし、オーム接触形では、マイクロスト
リップ線路21a,21b等とスイッチ可動子11等と
の間の接触抵抗により、損失が発生する。これに対し
て、容量結合形の接点は導体による直接接触でないの
で、接触抵抗損失が発生しない。このため、高周波数帯
(絶縁体薄膜54の厚さによるが、概ね10GHz以
上)では、容量結合形の方がオーム接触形よりも損失が
小さくなることがある。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明では、可動子本体の端縁を切り欠いて、少なくとも1
本の分布定数線路の側に突起部を少なくとも2個ずつ形
成する。これにより、可動子の幅を狭めることなく、可
動子と分布定数線路との容量結合を弱められる。また、
可動子の端部でも可動子本体と同程度の特性インピーダ
ンスが得られる。したがって、マイクロマシンスイッチ
のオン時の反射特性の劣化を抑制しつつ、オフ時のアイ
ソレーション特性を向上させることができる。
【0064】また、請求項2記載の発明では、可動子本
体の幅を各分布定数線路と同じ幅とし、可動子本体の端
縁のうち両端部を除く部分を切り欠いて突起部を形成す
る。これにより、ギャップ上の特性インピーダンスが各
分布定数線路の特性インピーダンスと同程度になる。こ
のため、マイクロマシンスイッチのオン時の反射特性の
劣化を防止しつつ、オフ時のアイソレーション特性を向
上させることができる。また、請求項3記載の発明で
は、可動子本体の幅を各分布定数線路よりも狭くし、可
動子本体の端縁のうち両端部を除く部分を切り欠いて突
起部を形成する。これにより、可動子の幅方向に位置決
め誤差が生じても、すべての突起部を分布定数線路に対
向させることができる。したがって、上記のような場合
のマイクロマシンスイッチのオン時の反射特性の劣化の
抑制を図ることができる。
【0065】また、請求項4記載の発明では、可動子本
体の端縁のうち両端部を切り欠く。これにより、可動子
の突起部が形成されている部分の幅が分布定数線路の幅
よりも狭くなる。したがって、請求項3記載の発明と同
じ効果が得られる。さらに、請求項5記載の発明では、
可動子本体の幅を各分布定数線路と同じ幅とする。これ
により、ギャップ上の特性インピーダンスが各分布定数
線路の特性インピーダンスと同程度になる。したがっ
て、請求項2記載の発明の効果と請求項3記載の発明の
効果とを合わせた効果が得られる。
【0066】また、請求項6記載の発明では、可動子の
突起部を矩形に形成する。これにより、可動子の長さ方
向に位置決め誤差が生じても、可動子と分布定数線路と
の対向面積が一定となる。したがって、上記のような場
合でも、所望のアイソレーション特性が得られる。ま
た、請求項7記載の発明では、可動子の突起部を、可動
子本体に近い側を可動子本体から遠い側よりも広く形成
する。これにより、突起部の機械的強度が高くなる。ま
た、請求項8記載の発明では、各突起部の先端を接続す
る接続部を形成する。これにより、マイクロマシンスイ
ッチのオン時には、すべての突起部が同時に分布定数線
路に接触する。これにより、オン時の反射特性が向上す
る。
【0067】また、請求項9記載の発明では、可動子の
各突起部の先端部分のみが分布定数線路と対向する。こ
れにより、可動子と分布定数線路との対向面積を極めて
小さくできる。このため、良好なオフ時のアイソレーシ
ョン特性が得られる。また、請求項10記載の発明で
は、可動子の各突起部とともに、可動子本体の一部が分
布定数線路と対向する。これにより、マイクロマシンス
イッチのオン時の不連続部分が可動子と各分布定数線路
との接触部分のみとなる。このため、良好なオフ時の反
射特性が得られる。
【0068】また、請求項11記載の発明では、分布定
数線路本体の端縁を切り欠いて、少なくとも2個の突起
部を形成する。これにより、請求項1記載の発明と同様
の効果が得られる。また、請求項12記載の発明では、
可動子の幅を各分布定数線路本体と同じ幅とし、分布定
数線路本体の端縁のうち両端部を除く部分を切り欠いて
突起部を形成する。これにより、請求項2記載の発明と
同様の効果が得られる。また、請求項13記載の発明で
は、可動子の幅を各分布定数線路本体よりも広くし、分
布定数線路本体の端縁のうち両端部を除く部分を切り欠
いて突起部を形成する。これにより、請求項3記載の発
明と同様の効果が得られる。
【0069】また、請求項14記載の発明では、分布定
数線路本体の端縁のうち両端部を切り欠く。これによ
り、請求項3記載の発明と同様の効果が得られる。さら
に、請求項15記載の発明では、可動子の幅を各分布定
数線路本体と同じ幅とする。これにより、請求項5記載
の発明と同様の効果が得られる。また、請求項16記載
の発明では、分布定数線路の突起部を矩形に形成する。
これにより、請求項6記載の発明と同様の効果が得られ
る。
【0070】また、請求項17記載の発明では、分布定
数線路の各突起部の先端部分のみが可動子と対向する。
これにより、請求項9記載の発明と同様の効果が得られ
る。また、請求項18記載の発明では、各突起部ととも
に、分布定数線路本体の一部が可動子と対向する。これ
により、請求項10記載の発明と同様の効果が得られ
る。また、請求項19記載の発明では、分布定数線路の
第1の突起部と、可動子の第2の突起部とを、それぞれ
対向するように形成する。これにより、請求項1記載の
発明と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるマイクロマシンスイッチの第1
の実施の形態の構造を示す斜視図である。
【図2】 図1に示されたマイクロマシンスイッチの平
面図である。
【図3】 図1に示されたマイクロマシンスイッチの要
部を示す平面図である。
【図4】 マイクロストリップ線路の幅と特性インピー
ダンスとの関係を示す図である。
【図5】 図2におけるマイクロマシンスイッチのV−
V′線断面を示す断面図である。
【図6】 図1におけるスイッチ可動子の他の形状を示
す平面図である。
【図7】 図1におけるスイッチ可動子の他の形状を示
す平面図である。
【図8】 図1におけるスイッチ可動子の他の形状を示
す平面図である。
【図9】 図1におけるスイッチ可動子の他の形状を示
す平面図である。
【図10】 図1におけるスイッチ可動子の他の形状を
示す平面図である。
【図11】 本発明によるマイクロマシンスイッチの第
2の実施の形態の平面図である。
【図12】 図11におけるスイッチ可動子の平面図で
ある。
【図13】 本発明によるマイクロマシンスイッチの第
3の実施の形態の平面図である。
【図14】 図13に示されたマイクロマシンスイッチ
の要部を示す平面図である。
【図15】 図13におけるマイクロストリップ線路の
他の形状を示す平面図である。
【図16】 本発明によるマイクロマシンスイッチの第
4の実施の形態の平面図である。
【図17】 図16におけるマイクロストリップ線路の
平面図である。
【図18】 本発明によるマイクロマシンスイッチの第
5の実施の形態の平面図である。
【図19】 他の構成をもつマイクロマシンスイッチの
側面を示す側面図である。
【図20】 スイッチ可動子の断面を示す断面図であ
る。
【図21】 従来のマイクロマシンスイッチの構造を示
す斜視図である。
【図22】 図21に示されたマイクロマシンスイッチ
の平面図である。
【符号の説明】
1,6…マイクロマシンスイッチ、2…誘電体基板、3
…グランド板、4…スイッチ電極、4a…上部電極、4
b…下部電極、5…支持手段、5a…ポスト部、5b…
アーム部、11〜19…スイッチ可動子、21a,21
b,22a,22b,23a,23b,24a,24b
…マイクロストリップ線路、31,33…可動子本体、
32a〜32n,34a〜34d,42a〜42d,4
4a〜44d…突起部、35a,35b…接続部、41
a,41b,43a,43b…線路本体、51…半導体
または絶縁体の部材、52…導体膜、53…導体部材、
54…絶縁体薄膜、a…可動子本体の幅、b,f…切り
欠き幅、c…可動子本体の長さ、d…スイッチ可動子の
突起部が形成されている部分の幅、D…線路本体間の距
離、e…スイッチ可動子の幅、G…ギャップ、h…スイ
ッチ可動子の高さ、H…誘電体基板の厚さ、L…スイッ
チ可動子の長さ、W…マイクロストリップ線路の幅。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月1日(1999.11.
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、互いに近接配置された少な
くとも2本の分布定数線路と、これらの分布定数線路
それぞれと先端部が対向するように各分布定数線路の上
方に配置されかつ各分布定数線路と接触したときに各分
布定数線路を高周波的に接続する可動子と、静電力によ
り可動子を変位させて各分布定数線路に接触させる駆動
手段とを備え、可動子は、この可動子の端縁が切り欠か
れて形成された突起部を分布定数線路の少なくとも1本
の側に少なくとも2個ずつ備え、各突起部は、対応する
各分布定数線路と対向している。また、請求項2記載の
発明は、請求項1記載の発明において、可動子の突起部
を除く部分である可動子本体は、各分布定数線路の幅方
向と平行な方向の長さである幅が各分布定数線路の幅と
同じであり、可動子は、この可動子の端縁の両端部を除
く部分が切り欠かれている。また、請求項3記載の発明
は、請求項1記載の発明において、可動子の突起部を除
く部分である可動子本体は、各分布定数線路の幅方向と
平行な方向の長さである幅が各分布定数線路の幅よりも
狭く、可動子は、この可動子の端縁の両端部を除く部分
が切り欠かれている。また、請求項4記載の発明は、請
求項1記載の発明において、可動子各突起部が形成さ
れている部分は、分布定数線路の幅方向と平行な方向の
長さである幅が分布定数線路の幅よりも狭くなるように
可動子の端縁の両端部が切り欠かれて形成されている。
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明にお
いて、可動子の突起部を除く部分である可動子本体の幅
は、各分布定数線路の幅と同じである。また、請求項6
記載の発明は、請求項1〜5いずれか1項記載の発明に
おいて、各突起部は、矩形をしている。また、請求項7
記載の発明は、請求項1〜5いずれか1項記載の発明に
おいて、各突起部の幅である分布定数線路の幅方向と平
行な方向の長さは、可動子の突起部を除く部分である
動子本体に近い側が可動子本体から遠い側よりも広い。
また、請求項8記載の発明は、請求項1〜7いずれか1
項記載の発明において、可動子は、各突起部それぞれの
先端を接続する接続部を備えている。また、請求項9記
載の発明は、請求項1〜8いずれか1項記載の発明にお
いて、可動子の突起部と対向する分布定数線路は、可動
子の突起部を除く部分である可動子本体とは対向してい
ない。また、請求項10記載の発明は、請求項1〜8い
ずれか1項記載の発明において、可動子の突起部と対向
する分布定数線路は、可動子の突起部を除く部分である
可動子本体とも対向している。また、請求項11記載の
発明は、互いに近接配置された少なくとも2本の分布定
数線路と、これらの分布定数線路のそれぞれと先端部が
対向するように各分布定数線路の上方に配置されかつ導
電体を含む可動子と、静電力により可動子を変位させて
各分布定数線路に接触させる駆動手段とを備え、少なく
とも1本の分布定数線路は、この分布定数線路の端縁が
切り欠かれて形成された突起部を少なくとも2個ずつ
え、各突起部は、可動子と対向している。また、請求項
12記載の発明は、請求項11記載の発明において、可
動子は、各分布定数線路の幅方向と平行な方向の長さで
ある幅が、各分布定数線路の各突起部を除く部分である
各分布定数線路本体の幅と同じであり、突起部が形成さ
れている分布定数線路は、この分布定数線路の端縁の両
端部を除く部分が切り欠かれている。また、請求項13
記載の発明は、請求項11記載の発明において、可動子
は、各分布定数線路の幅方向と平行な方向の長さである
幅が、各分布定数線路の各突起部を除く部分である各分
布定数線路本体の幅よりも広く、突起部が形成されてい
る分布定数線路は、この分布定数線路の端縁の両端部を
除く部分が切り欠かれている。また、請求項14記載の
発明は、請求項11記載の発明において、突起部が形成
されている分布定数線路は、各突起部が形成されている
部分の幅が可動子の幅である分布定数線路の幅方向と平
行な方向の長さよりも狭くなるように分布定数線路の
動子側の端縁の両端部が切り欠かれている。また、請求
項15記載の発明は、請求項14記載の発明において、
可動子の幅は、各分布定数線路の各突起部を除く部分で
ある各分布定数線路本体の幅と同じである。また、請求
項16記載の発明は、請求項11〜15いずれか1項記
載の発明において、各突起部は、矩形をしている。ま
た、請求項17記載の発明は、請求項11〜16記載の
発明において、可動子は、突起部が形成されている分布
定数線路の突起部を除く部分である分布定数線路本体と
対向していない。また、請求項18記載の発明は、請求
項1〜16記載の発明において、可動子は、突起部が
形成されている分布定数線路の突起部を除く部分である
分布定数線路本体の一部と対向している。また、請求項
19記載の発明は、互いに近接配置された少なくとも2
本の分布定数線路と、これらの分布定数線路のそれぞれ
と先端部が対向するように各分布定数線路の上方に配置
されかつ各分布定数線路と接触したときに各分布定数線
路を高周波的に接続する可動子と、静電力により可動子
を変位させて各分布定数線路に接触させる駆動手段とを
備え、少なくとも1本の分布定数線路は、この分布定数
線路の端縁が切り欠かれて形成された第1の突起部を
なくとも2個ずつ備え、可動子は、分布定数線路の各第
1の突起部にそれぞれ対向するように可動子の端縁が切
り欠かれて形成された少なくとも2個の第2の突起部を
備えている。また、請求項20記載の発明は、請求項1
〜19いずれか1項記載の発明において、可動子は、少
なくとも可動子の下面の全面が導体で形成されている。
また、請求項21記載の発明は、請求項1〜19いずれ
か1項記載の発明において、可動子は、導体部材と、こ
の導体部材の下面の全面に形成された絶縁体薄膜とから
なる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】可動子の端縁を切り欠いて、少なくとも1
本の分布定数線路の側に突起部を少なくとも2個ずつ形
成する。これにより、可動子と分布定数線路との対向面
積が小さくなる。したがって、可動子の幅を狭めること
なく、可動子と分布定数線路との容量結合を弱められ
る。また、突起部の幅が可動子本体の幅の1/n(nは
実数)である場合、突起部の高周波に対する特性インピ
ーダンスは、可動子本体の特性インピーダンスのn倍よ
りもはるかに小さくなる。一方、可動子の端部の特性イ
ンピーダンスは、並列に形成された各突起部の合成イン
ピーダンスで表される。したがって、可動子の端部でも
可動子本体と同程度の特性インピーダンスが得られる。
分布定数線路の可動子側の端縁を切り欠いて、少なくと
も2個の突起部を形成した場合についても同様である。
また、可動子および分布定数線路の両方に突起部を形成
した場合も同様である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。なお、マイクロストリッ
プ線路(分布定数線路)において、マイクロストリップ
線路の長手方向の長さを「長さ」といい、マイクロスト
リップ線路の長手方向と直交する幅方向の長さを「幅」
という。また、可動子において、マイクロストリップ線
路の長手方向と平行な方向の長さを「長さ」といい、マ
イクロストリップ線路の幅方向と平行な方向の長さを
「幅」という。 (第1の実施の形態)図1は、本発明によるマイクロマ
シンスイッチの第1の実施の形態の構造を示す斜視図で
ある。また、図2は、図1に示されたマイクロマシンス
イッチの平面図である。また、図3は、図1に示された
マイクロマシンスイッチの要部を示す平面図であり、図
3(A)はスイッチ可動子の平面図、図3(B)はマイ
クロストリップ線路の平面図である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】スイッチ可動子11は、スイッチ可動子1
の周縁のうち、マイクロストリップ線路21a側の部
分の両端部を除き、幅bにわたって矩形に切り欠かれて
いる(以下、スイッチ可動子11,18の周縁のうち、
マイクロストリップ線路21a,21b側の部分のこと
を、スイッチ可動子11,18の端縁という)。このた
め、マイクロストリップ線路21a側の一辺の両端に、
矩形の突起部(第2の突起部)32a,32bが形成さ
れている。同様にして、マイクロストリップ線路21b
側にも、矩形の突起部(第2の突起部)32c,32d
が形成されている。ここで、スイッチ可動子11の切り
欠きの及ばない部分を可動子本体31という。したがっ
て、突起部32a〜32dは可動子本体31に含まれ
ず、スイッチ可動子11の突起部32a〜32dを除く
部分が可動子本体31である。スイッチ可動子11の可
動子本体31の幅aは、各マイクロストリップ線路21
a,21bの幅Wと同じである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】これに対して、図1に示されたマイクロマ
シンスイッチ1の場合、上述したように、スイッチ可動
子11は、各突起部32a〜32dの先端部分のみがマ
イクロストリップ線路21a,21bと対向している。
したがって、スイッチ可動子11と各マイクロストリッ
プ線路21a,21bとの対向面積は、(L−G)×
(W−b)となる。このように、スイッチ可動子11の
端縁を切り欠くことにより、対向面積を小さくできるの
で、スイッチ可動子11と各マイクロストリップ線路2
1a,21bとの間に形成される容量を小さくできる。
これにより、マイクロストリップ線路21aと21bと
の相互結合が弱まるので、マイクロマシンスイッチ1が
オフ状態のときのエネルギー漏れが抑制される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】次に、図7に示されるスイッチ可動子13
は、スイッチ可動子13の周縁のうち、マイクロストリ
ップ線路21a側の端縁の両端部および両端間が矩形に
切り欠かれている。このため、マイクロストリップ線路
21a側の一辺の両端間に、矩形の突起部32a,32
bが形成されている。同様にして、マイクロストリップ
線路21b側にも、矩形の突起部32c,32dが形成
されている。これにより、スイッチ可動子13の突起部
32a〜32dが形成されている部分の幅dを、マイク
ロストリップ線路21a,21bの幅Wよりも狭くでき
る。したがって、スイッチ可動子13の幅方向の位置決
め誤差によるマイクロマシンスイッチ1の反射特性の劣
化を防止できる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】次に、図8(A)におけるスイッチ可動子
14は、スイッチ可動子14の周縁のうち、マイクロス
トリップ線路21a側の端縁の両端部を除き、三角形に
切り欠かれている。このため、マイクロストリップ線路
21a側の一辺の両端に、突起部(第2の突起部)32
e,32fが形成されている。同様にして、マイクロス
トリップ線路21b側にも、突起部(第2の突起部)3
2g,32hが形成されている。また、図8(B)にお
けるスイッチ可動子15は、同様にスイッチ可動子15
の両側が楕円形に切り欠かれている。これにより、突起
部(第2の突起部)32i,32j,32k,32lが
形成されている。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】(第2の実施の形態)図11は、本発明に
よるマイクロマシンスイッチの第2の実施の形態の平面
図である。また、図12は、図11におけるスイッチ可
動子18の平面図である。図11において、図2と同一
部分には同一符号を付しており、その説明を適宜省略す
る。後掲する図13,図15および図16についても同
じである。図11におけるスイッチ可動子18は、可動
子本体33の長さcがギャップGよりも長い点で、図1
におけるスイッチ可動子11と異なる。ここで、スイッ
チ可動子18の切り欠きの及ばない部分を可動子本体3
3という。したがって、各突起部(第2の突起部)34
a,34b,34c,34dは可動子本体33に含まれ
ず、スイッチ可動子18の突起部34a〜34dを除く
部分が可動子本体33である
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】マイクロストリップ線路22aは、マイク
ロストリップ線路22aの周縁のうち、スイッチ可動子
19側の部分の両端部を除き、幅fにわたって矩形に切
り欠かれている(以下、マイクロストリップ線路22
a,22b,24a,24bの周縁のうち、スイッチ可
動子19側の部分のことを、マイクロストリップ線路2
2a,22b,24a,24bの端縁という)。このた
め、スイッチ可動子19側の一辺の両端に、矩形の突起
部(第1の突起部)42a,42bが形成されている。
同じく、マイクロストリップ線路22bは、線路本体4
1bのスイッチ可動子19側の一辺の両端に、矩形の突
起部(第1の突起部)42c,42dが形成されてい
る。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】ここで、マイクロストリップ線路22a,
22bの切り欠きの及ばない部分をそれぞれ線路本体4
1a,41bという。したがって、各突起部42a〜4
2dは線路本体41a,41bに含まれず、マイクロス
トリップ線路22a,22bの突起部42a〜42dを
除く部分が線路本体41a,41bである。スイッチ可
動子19の幅eは、マイクロストリップ線路22a,2
2bの線路本体41a,41bの幅Wと同じである。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】したがって、図15に示されるように、マ
イクロストリップ線路23aのスイッチ可動子19側の
一辺の両端間に突起部42a,42bを形成し、マイク
ロストリップ線路23bのスイッチ可動子19側の一辺
の両端間に突起部42c,42dを形成してもよい。ま
た、図13におけるマイクロストリップ線路22a,2
2bのそれぞれに、図8〜図10におけるスイッチ可動
子13〜17の特徴を与えてもよい。また、スイッチ可
動子19の幅eは線路本体41a,41bの幅Wと等し
いとしたが、マイクロストリップ線路22a,22b
切り欠き幅fより広くてもよい。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】(第4の実施の形態)図16は、本発明に
よるマイクロマシンスイッチの第4の実施の形態の平面
図である。また、図17は、図16におけるマイクロス
トリップ線路の平面図である。図16におけるマイクロ
ストリップ線路24a,24bは、線路本体43aと4
3bとの間の距離Dがスイッチ可動子19の長さLより
も短い点で、図13におけるマイクロストリップ線路2
2a,22bと異なる。ここで、マイクロストリップ線
路24a,24bの切り欠きの及ばない部分をそれぞれ
線路本体43a,43bという。したがって、各突起部
44a,44b,44c,44dは線路本体43a,4
3bに含まれず、マイクロストリップ線路24a,24
bの突起部44a〜44dを除く部分が線路本体43
a,43bである
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】このようにスイッチ可動子11およびマイ
クロストリップ線路22a,22bの両方を切り欠いて
も、スイッチ可動子11とマイクロストリップ線路22
a,22bとの対向面積を小さくできる。したがって、
マイクロマシンスイッチ1のオフ時のアイソレーション
特性を高められる。なお、スイッチ可動子11の切り欠
き幅bと、マイクロストリップ線路22a,22bの切
り欠き幅fとは、同じであっても、異なっていてもよ
い。また、スイッチ可動子11の代わりにスイッチ可動
子12〜18を用いてもよく、マイクロストリップ線路
22a,22bの代わりにマイクロストリップ線路23
a,23bまたは24a,24bを用いてもよい。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】また、上記したスイッチ可動子11〜18
はいずれも、スイッチ可動子11〜18の両側が切り欠
かれて、突起部32a〜32n,34a〜34dが形成
されている。しかし、スイッチ可動子11〜18それぞ
れの一方の側のみに突起部を形成した場合でも、効果は
得られる。上記したマイクロストリップ線路22a,2
2b,23a,23b,24a,24bについても同様
である。すなわち、一方のマイクロストリップ線路22
a〜24a(または22b〜24b)のみに突起部を形
成した場合でも、効果は得られる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明では、可動子の端縁を切り欠いて、少なくとも1本の
分布定数線路の側に突起部を少なくとも2個ずつ形成す
る。これにより、可動子の幅を狭めることなく、可動子
と分布定数線路との容量結合を弱められる。また、可動
子の端部でも可動子本体と同程度の特性インピーダンス
が得られる。したがって、マイクロマシンスイッチのオ
ン時の反射特性の劣化を抑制しつつ、オフ時のアイソレ
ーション特性を向上させることができる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】また、請求項2記載の発明では、可動子本
体の幅を各分布定数線路と同じ幅とし、可動子の端縁の
うち両端部を除く部分を切り欠いて突起部を形成する。
これにより、ギャップ上の特性インピーダンスが各分布
定数線路の特性インピーダンスと同程度になる。このた
め、マイクロマシンスイッチのオン時の反射特性の劣化
を防止しつつ、オフ時のアイソレーション特性を向上さ
せることができる。また、請求項3記載の発明では、可
動子本体の幅を各分布定数線路よりも狭くし、可動子の
端縁のうち両端部を除く部分を切り欠いて突起部を形成
する。これにより、可動子の幅方向に位置決め誤差が生
じても、すべての突起部を分布定数線路に対向させるこ
とができる。したがって、上記のような場合のマイクロ
マシンスイッチのオン時の反射特性の劣化の抑制を図る
ことができる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】また、請求項4記載の発明では、可動子の
端縁のうち両端部を切り欠く。これにより、可動子の突
起部が形成されている部分の幅が分布定数線路の幅より
も狭くなる。したがって、請求項3記載の発明と同じ効
果が得られる。さらに、請求項5記載の発明では、可動
子本体の幅を各分布定数線路と同じ幅とする。これによ
り、ギャップ上の特性インピーダンスが各分布定数線路
の特性インピーダンスと同程度になる。したがって、請
求項2記載の発明の効果と請求項3記載の発明の効果と
を合わせた効果が得られる。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】また、請求項11記載の発明では、分布定
数線路の端縁を切り欠いて、少なくとも2個の突起部を
形成する。これにより、請求項1記載の発明と同様の効
果が得られる。また、請求項12記載の発明では、可動
子の幅を各分布定数線路本体と同じ幅とし、分布定数線
路の端縁のうち両端部を除く部分を切り欠いて突起部を
形成する。これにより、請求項2記載の発明と同様の効
果が得られる。また、請求項13記載の発明では、可動
子の幅を各分布定数線路本体よりも広くし、分布定数線
路の端縁のうち両端部を除く部分を切り欠いて突起部を
形成する。これにより、請求項3記載の発明と同様の効
果が得られる。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】また、請求項14記載の発明では、分布定
数線路の端縁のうち両端部を切り欠く。これにより、請
求項3記載の発明と同様の効果が得られる。さらに、請
求項15記載の発明では、可動子の幅を各分布定数線路
本体と同じ幅とする。これにより、請求項5記載の発明
と同様の効果が得られる。また、請求項16記載の発明
では、分布定数線路の突起部を矩形に形成する。これに
より、請求項6記載の発明と同様の効果が得られる。

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに近接配置された少なくとも2本の
    分布定数線路のそれぞれと先端部が対向するように前記
    各分布定数線路の上方に配置されかつ前記各分布定数線
    路を高周波的に接続する導電体を含む可動子と、 静電力により前記可動子を変位させて前記各分布定数線
    路に接触させる駆動手段とを備え、 前記可動子は、可動子本体の端縁が切り欠かれて形成さ
    れた突起部を前記分布定数線路の少なくとも1本の側に
    少なくとも2個ずつ備え、 前記各突起部は、対応する前記各分布定数線路と対向し
    ていることを特徴とするマイクロマシンスイッチ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記可動子は、前記可動子本体の幅が前記各分布定数線
    路の幅と同じであり、 前記可動子本体の端縁の両端部を除く部分が切り欠かれ
    ていることを特徴とするマイクロマシンスイッチ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記可動子は、前記可動子本体の幅が前記各分布定数線
    路の幅よりも狭く、 前記可動子本体の端縁の両端部を除く部分が切り欠かれ
    ていることを特徴とするマイクロマシンスイッチ。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記可動子は、前記各突起部が形成されている部分の幅
    が前記分布定数線路の幅よりも狭くなるように前記可動
    子本体の端縁の両端部が切り欠かれていることを特徴と
    するマイクロマシンスイッチ。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記可動子本体の幅は、前記各分布定数線路の幅と同じ
    であることを特徴とするマイクロマシンスイッチ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5いずれか1項において、 前記各突起部は、矩形をしていることを特徴とするマイ
    クロマシンスイッチ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5いずれか1項において、 前記各突起部は、前記可動子本体に近い側の幅が前記可
    動子本体から遠い側の幅よりも広いことを特徴とするマ
    イクロマシンスイッチ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7いずれか1項において、 前記可動子は、前記各突起部それぞれの先端を接続する
    接続部を備えたことを特徴とするマイクロマシンスイッ
    チ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8いずれか1項において、 前記可動子の突起部と対向する前記分布定数線路は、前
    記可動子本体とは対向していないことを特徴とするマイ
    クロマシンスイッチ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8いずれか1項において、 前記可動子の突起部と対向する前記分布定数線路は、前
    記可動子本体とも対向していることを特徴とするマイク
    ロマシンスイッチ。
  11. 【請求項11】 互いに近接配置された少なくとも2本
    の分布定数線路のそれぞれと先端部が対向するように前
    記各分布定数線路の上方に配置されかつ導電体を含む可
    動子と、 静電力により前記可動子を変位させて前記各分布定数線
    路に接触させる駆動手段とを備え、 少なくとも1本の前記分布定数線路は、分布定数線路本
    体の端縁が切り欠かれて形成された少なくとも2個の突
    起部を備え、 前記各突起部は、前記可動子と対向していることを特徴
    とするマイクロマシンスイッチ。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記可動子の幅は、前記各分布定数線路本体の幅と同じ
    であり、 前記突起部が形成されている前記分布定数線路は、前記
    分布定数線路本体の端縁の両端部を除く部分が切り欠か
    れていることを特徴とするマイクロマシンスイッチ。
  13. 【請求項13】 請求項11において、 前記可動子の幅は、前記各分布定数線路本体の幅よりも
    広く、 前記突起部が形成されている前記分布定数線路は、前記
    分布定数線路本体の端縁の両端部を除く部分が切り欠か
    れていることを特徴とするマイクロマシンスイッチ。
  14. 【請求項14】 請求項11において、 前記突起部が形成されている前記分布定数線路は、前記
    各突起部が形成されている部分の幅が前記可動子の幅よ
    りも狭くなるように前記分布定数線路本体の前記可動子
    側の端縁の両端部が切り欠かれていることを特徴とする
    マイクロマシンスイッチ。
  15. 【請求項15】 請求項14において、 前記可動子の幅は、前記各分布定数線路本体の幅と同じ
    であることを特徴とするマイクロマシンスイッチ。
  16. 【請求項16】 請求項11〜15いずれか1項におい
    て、 前記各突起部は、矩形をしていることを特徴とするマイ
    クロマシンスイッチ。
  17. 【請求項17】 請求項11〜16において、 前記可動子は、前記突起部が形成されている前記分布定
    数線路の前記分布定数線路本体と対向していないことを
    特徴とするマイクロマシンスイッチ。
  18. 【請求項18】 請求項10〜16において、 前記可動子は、前記突起部が形成されている前記分布定
    数線路の前記分布定数線路本体の一部と対向しているこ
    とを特徴とするマイクロマシンスイッチ。
  19. 【請求項19】 互いに近接配置された少なくとも2本
    の分布定数線路のそれぞれと先端部が対向するように前
    記各分布定数線路の上方に配置されかつ導電体を含む可
    動子と、 静電力により前記可動子を変位させて前記各分布定数線
    路に接触させる駆動手段とを備え、 少なくとも1本の前記分布定数線路は、分布定数線路本
    体の端縁が切り欠かれて形成された少なくとも2個の第
    1の突起部を備え、 前記可動子は、前記分布定数線路の前記各第1の突起部
    にそれぞれ対向するように可動子本体の端縁が切り欠か
    れて形成された少なくとも2個の第2の突起部を備えた
    ことを特徴とするマイクロマシンスイッチ。
  20. 【請求項20】 請求項1〜19いずれか1項におい
    て、 前記可動子は、少なくとも前記可動子の下面の全面が導
    体で形成されていることを特徴とするマイクロマシンス
    イッチ。
  21. 【請求項21】 請求項1〜19いずれか1項におい
    て、 前記可動子は、導体部材と、 この導体部材の下面の全面に形成された絶縁体薄膜とか
    らなることを特徴とするマイクロマシンスイッチ。
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