JP2000148169A - 通信カラオケシステムおよびこれに用いる楽曲予約・検索機能付き携帯電話機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 携帯電話機を活用し従来よりも簡単かつ軽快
にリクエスト曲の検索や予約を行えるようにした通信カ
ラオケシステムを提供する。 【解決手段】 キーパネル１５、液晶ディスプレイ１
７、携帯電話網Ｎｍを介して目次サーバＳと通信する手
段、カラオケ演奏端末Ｃに向けてＩｒＤＡ信号を送出す
る手段を備えた携帯電話機Ｋを利用者が所持する。携帯
電話機Ｋからの発呼に目次サーバＳが応答して通話状態
になると携帯電話機Ｋから利用者の個人ＩＤと個人別目
次の検索条件が目次サーバＳに通知される。目次サーバ
Ｓは、携帯電話機Ｋから通知された個人ＩＤ・検索条件
に基づいて該当する個人別目次データ３５を検索し、検
索結果の楽曲名と楽曲ＩＤを携帯電話機Ｋに伝達する。
携帯電話機Ｋは受領した楽曲名を一覧表示し利用者の操
作入力により特定された楽曲ＩＤをＩｒＤＡ信号により
送出する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は通信カラオケシス
テムに関し、携帯電話機を活用してカラオケ演奏端末に
リクエスト曲の選曲・予約を行うシステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、カラオケ装置に対するリクエス
ト曲の予約は、楽曲のタイトルや歌手名順に楽曲ＩＤが
一覧表記された目次本により楽曲ＩＤを調べ、この楽曲
ＩＤをリモコン装置に登録してＩｒＤＡ（Infrared Dat
a Association ）信号（無線のリモコン信号）によりカ
ラオケ装置に送出するという方式で行われている。

【０００３】しかしながら、分厚い目次本を開いてリク
エスト曲を調べて楽曲ＩＤをキー操作によりリモコン装
置に登録するという作業は非常に煩わしい。また、大人
数でカラオケを楽しむ時などはリモコン装置が全員に行
き渡らずに同じリモコン装置を数人が共同で使いまわさ
なければならず、他の者の使用中に予約が行えない。ま
た、リモコン装置を皆で使い回しているうちにどこにあ
るかわからなくなり、探し回る羽目になることも多い。

【０００４】そこで、最近ではカードサイズのパーソナ
ルリモコンを配布している業者もある。パーソナルリモ
コンは個人専用のリモコン装置であって、利用者ごとに
配布され、カラオケ会場に持ち込んで自分専用のリモコ
ン装置として利用することができる。また、パーソナル
リモコンには楽曲ＩＤを登録しておくメモリを備えてい
るものもあり、よく唄う曲の楽曲ＩＤを登録しておけ
ば、リクエストする度に楽曲ＩＤを入力する手間が省け
る。また、ホスト装置などに格納されている個人別履歴
データから、不揮発性メモリに登録されているパーソナ
ルリモコンごとに固有のリモコンＩＤにより個人の演奏
履歴を特定し、利用者が過去にリクエストした曲を表示
して検索させるようにしたものや、利用者別の特別余興
番組を上演するサービスの提供なども行われている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このようにパーソナル
リモコンは便利な装置であり、これを活用した様々なサ
ービスが可能である。しかしながら、カラオケの利用機
会にしか使用しないパーソナルリモコンを普段から常に
身につけておくのは少々煩わしい。また、いざ使いたい
というときには家に忘れてきたということも多い。その
ため、配布枚数の割にパーソナルリモコンの利用率は向
上していないのが実状である。

【０００６】また、パーソナルリモコンは、新しい持ち
歌の登録時におけるキー操作も面倒であるし、携帯しや
すいように小型に作りこむ必要があるため実装可能な記
憶容量が限られ、登録可能な情報量（楽曲数等）にも限
りがある。また、一度登録した楽曲は削除しないかぎり
メモリに残留しているため、登録曲数が多くなってくる
につれ検索速度が低下してしまうという問題もあった。

【０００７】ところで、最近では前述した目次本を電子
化し、キーワード入力により簡単にカラオケ楽曲を検索
でき、しかも、検索結果のカラオケ楽曲を直接カラオケ
演奏端末にリクエストできるようにした電子目次本装置
なる装置が登場している。そこで、この電子目次本装置
に前述したパーソナルリモコンのような機能を持たせる
ことも可能である。

【０００８】しかしながら、電子目次本装置は装置構成
が複雑で値段も高く、カラオケ店などへの導入台数は少
数に限られ、現状ではカラオケルーム一部屋に一台とい
った程度でしか設置されていない。また、個人別の履歴
情報を取得するには個人認証用に別途個人ごとのＩＤカ
ードなどを用意しておく必要もある。

【０００９】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、携帯電話機を活用し従来よりも簡単かつ
軽快にリクエスト曲の検索や予約を行えるようにした通
信カラオケシステムを提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の第一の請求項に記載の発明は、つぎの（１）
〜（６）の事項により特定される。 （１）多数のカラオケ演奏端末がホスト装置に通信網を
介して結合される通信カラオケシステムである。 （２）カラオケ演奏端末では、利用者の個人ＩＤとその
人のリクエスト曲の楽曲ＩＤとを対応付けしたデータを
含む演奏履歴データを作成し、これを適時にホスト装置
に伝達する。ホスト装置は多数のカラオケ演奏端末から
集信した演奏履歴データを集約し、個人別のリクエスト
曲集を作成し、その個人別リクエスト曲集を適宜な通信
手段により目次サーバに伝達する。目次サーバは受領し
た個人別のリクエスト曲集を個人別目次データとして管
理する。 （３）電話番号などの入力手段と、文字列などの表示手
段と、無線の公衆電話網を介して目次サーバと通信する
手段と、カラオケ演奏端末に向けて無線のリクエスト信
号を送出するリモコン手段とを備えた携帯電話機を利用
者が所持する。 （４）前記携帯電話機からの発呼に目次サーバが応答し
て通話状態になると、前記携帯電話機から利用者の個人
ＩＤが目次サーバに通知されるとともに、前記携帯電話
機からの操作入力信号に応じた個人別目次データに対す
る検索条件が目次サーバに通知される。 （５）目次サーバは、前記携帯電話機から通知された個
人ＩＤ・検索条件に基づいて該当する個人別目次データ
を検索し、検索結果の楽曲名と楽曲ＩＤを前記携帯電話
機に伝達する。 （６）前記携帯電話機は、目次サーバから受領した楽曲
名を前記表示手段に一覧的に表示し、その表示中から操
作入力により特定された楽曲のＩＤをリクエスト信号と
して前記リモコン手段から送出する。

【００１１】また、本発明の第２の請求項に記載の発明
は、請求項１に記載の通信カラオケシステムであって、
前記個人別目次データに利用者が過去に唄った楽曲ごと
の利用頻度情報が含まれており、前記検索条件が、前記
個人別目次データを利用度数順に並べるものであること
とする。

【００１２】また、本発明の第３の請求項に記載の発明
は、請求項１〜２のいずれかに記載の通信カラオケシス
テムであって、前記個人別目次データの各楽曲にその楽
曲の演奏日時情報が含まれており、前記検索条件が、当
該利用者が最近歌唱した所定曲数分のカラオケ楽曲を選
出するものであることとする。

【００１３】また、本発明の第４の請求項に記載の発明
は、請求項１〜３のいずれかに記載の通信カラオケシス
テムであって、前記目次サーバに曲名が楽曲ＩＤ別に整
理されている楽曲属性情報テーブルがあって、前記検索
条件が、当該検索条件とともに利用者に入力させた文字
をタイトルの頭文字に含んでいるカラオケ楽曲を、前記
楽曲属性情報テーブルと前記個人別目次データとを利用
して選出するものであることとする。

【００１４】また、本発明の第５の請求項に記載の発明
は、請求項１〜４のいずれかに記載の通信カラオケシス
テムであって、前記目次サーバに歌手名が楽曲ＩＤ別に
整理されている楽曲属性情報テーブルがあって、前記検
索条件が、当該検索条件とともに利用者に入力させた文
字を歌手名の頭文字に含んでいるカラオケ楽曲を、前記
楽曲属性情報テーブルと前記個人別目次データとを利用
して選出するものであることとする。

【００１５】また、本発明の第６の請求項に記載の発明
は、請求項１〜５のいずれかに記載の通信カラオケシス
テムであって、前記目次サーバが、前記ホスト装置から
適宜伝達されてくる楽曲ＩＤに対応づけられている新譜
の楽曲データを格納する手段と、前記携帯電話機からの
操作入力信号に応答して当該携帯電話機に所定曲数分の
新譜の楽曲ＩＤおよびこれに対応する楽曲名を伝達する
手段とを備え、前記携帯電話機が、前記目次サーバから
伝達される新譜の楽曲名を前記表示手段に一覧的に表示
する手段と、一覧表示された新譜の楽曲名の中から所定
の操作入力により利用者がある楽曲名を特定する手段
と、特定された楽曲名に対応する楽曲ＩＤをリクエスト
信号として前記リモコン手段から送出する手段とを備え
ることとする。

【００１６】また、本発明の第７の請求項に記載の発明
は、請求項１〜６のいずれかに記載の通信カラオケシス
テムであって、前記目次サーバが、前記ホスト装置から
適宜伝達されてくる楽曲ＩＤに対応づけられている人気
楽曲のデータを格納する手段と、前記携帯電話機からの
操作入力信号に応答し当該携帯電話機に向けて所定曲数
分の人気楽曲のデータの楽曲ＩＤおよびこれに対応する
楽曲名を伝達する手段とを備え、前記携帯電話機が、伝
達されてくる楽曲名を前記表示手段に一覧的に表示する
手段と、一覧表示された楽曲名から所定の操作入力によ
り利用者がある楽曲名を特定する手段と、特定された楽
曲名に対応する楽曲ＩＤをリクエスト信号として前記リ
モコン手段から送出する手段とを備えることとする。

【００１７】また、本発明の第８の請求項に記載の発明
は、請求項１〜７のいずれかに記載の携帯電話機であっ
て、電話番号などの入力手段と、文字列などの表示手段
と、前記目次サーバの電話番号を記憶する手段と、利用
者による所定の操作指示に応答して自動的に無線による
通信手段により前記目次サーバの電話番号を発呼すると
ともに前記目次サーバとの間で通信を行う手段と、前記
カラオケ演奏端末に向けて無線のリクエスト信号を送出
するリモコン手段と、目次サーバから受領した楽曲名を
前記表示手段に一覧的に表示する手段と、その表示中か
ら利用者の操作入力により特定された楽曲ＩＤをリクエ
スト信号として前記リモコン手段から送出する手段とを
備えることとする。

【００１８】

【発明の実施の形態】＝＝＝通信カラオケシステムの構
成＝＝＝ 図１は本発明の一実施例による通信カラオケシステムの
全体構成である。通信カラオケシステムは、ホスト装置
Ｈおよびこれに接続する多数のカラオケ演奏端末Ｃ、目
次サーバＳ、リクエスト曲の検索・予約機能を備えた携
帯電話機Ｋ（以下カラオケ携帯電話機と記載）を主な構
成要素とする。

【００１９】＜ホスト装置＞ホスト装置Ｈは、カラオケ
事業者によって運用されるコンピュータであり、適宜な
通信手段を介して電話網・ＩＳＤＮ(Integrated Servic
es Digital Network) 網などの公衆通信網Ｎｓに接続
し、管轄エリア内の各地に設置されている多数のカラオ
ケ演奏端末Ｃとの間でデータ通信を行う。また、ＬＡＮ
接続手段を備えＴＣＰ／ＩＰプロトコルなどの所定のプ
ロトコルにより目次サーバとＬＡＮ接続する。

【００２０】ホスト装置Ｈには、楽曲ＩＤ別整理された
カラオケデータ３が蓄積管理されている。カラオケデー
タ３は、カラオケ演奏の起源となる伴奏音楽データとカ
ラオケ伴奏音楽に同期させてカラオケ演奏端末Ｃのディ
スプレイに表示される歌詞映像の起源となる歌詞文字デ
ータとを含んで構成される。ホスト装置Ｈは、新たなカ
ラオケ演奏端末Ｃの設置時や新譜データの追加登録時な
どに、カラオケデータ３を該当のカラオケ演奏端末Ｃに
向けて配信する。

【００２１】＜カラオケ演奏端末＞カラオケ演奏端末Ｃ
は、コンピュータ本体である中央処理部と、カラオケデ
ータ３を蓄積しているハードディスク装置と、歌詞映像
や背景映像を生成出力する映像処理部と、ＩｒＤＡ信号
の受信部と、ホスト装置Ｈと通信する通信制御部と、ス
ピーカ、ディスプレイなどを備えて構成される。カラオ
ケ演奏端末Ｃは、リモコン装置や前述したパーソナルリ
モコンもしくはカラオケ携帯電話機Ｋから送られてくる
ＩｒＤＡ信号（リクエスト信号）を受信するとその信号
に含まれている楽曲ＩＤを中央処理部内の記憶手段に用
意されている予約テーブルに登録する。カラオケ演奏端
末Ｃは予約テーブルに登録されている楽曲ＩＤに対応す
るカラオケ楽曲を順次演奏していく。

【００２２】＜カラオケ携帯電話機＞図２はカラオケ携
帯電話機Ｋのブロック構成である。カラオケ携帯電話機
Ｋは、装置全体を統括制御するコンピュータであるマイ
コン５、携帯電話網Ｎｍ（無線の公衆電話網）を通じた
通話機能およびデータ通信機能を提供する通話処理装置
７、操作入力装置９、表示制御装置１１、ＩｒＤＡ制御
部１３を備える。

【００２３】また、図３にカラオケ携帯電話機Ｋを正面
方向から見た図を示す。カラオケ携帯電話機Ｋの正面に
は前記操作入力装置によって制御されるキーパネル１
５、液晶ディスプレイ１７、送話器１８ａ、受話器１８
ｂが接続する。前記キーパネル１５にはテンキー、各種
登録操作ボタンなどが含まれ、ファンクションキー（Ｆ
キー）との複合操作により様々種類の操作入力が可能で
ある。また、側面にはカラオケ携帯電話機Ｋをリクエス
ト曲の予約登録を行う通常のリモコン装置として使用す
るか、通常の携帯電話機として使用するかを選択切替す
るモード切替スイッチ１９が設けられている。モード切
替スイッチ１９はマイコン５に接続する。さらに、上部
側面には、カラオケ演奏端末Ｃに対してリクエスト曲の
予約信号を送出するＩｒＤＡ信号送出部２１を備え、こ
のＩｒＤＡ信号送出部２１はＩｒＤＡ制御部１３に接続
し、通話処理装置７に接続するアンテナ２３がある。

【００２４】また、マイコン５にはフラッシュメモリに
より構成される不揮発性メモリがあって、ここには各電
話機ごとに固有の個人ＩＤと、目次サーバの電話番号が
登録される。個人ＩＤは、携帯電話の購入時などにカラ
オケ事業者によって登録される。また、目次サーバの電
話番号はカラオケ携帯電話機Ｋが備える登録機能によっ
て利用者やカラオケ事業者などが適宜設定登録する。

【００２５】＜目次サーバ＞目次サーバＳは、ＬＡＮ
（Local Area Network）を介してホスト装置Ｈと接続す
るコンピュータである。目次サーバＳはＣＰＵ・メモリ
・ハードディスク装置などを中心として構成されるメイ
ンコンピュータと、携帯電話網Ｎｍに接続し、携帯電話
機（カラオケ携帯電話機Ｋを含む）との間での通信処理
を行う通信手段とを備える。

【００２６】また、ハードディスク装置には、以下の
（ｉ）〜（ｉｉｉ）の手順で作成される個人別目次デー
タが格納されている。

【００２７】（ｉ）演奏履歴データの蓄積管理 カラオケ演奏端末Ｃは、演奏したカラオケ楽曲の履歴を
演奏履歴データ３１としてハードディスク装置に蓄積管
理する。演奏履歴データ３１には、演奏したカラオケ楽
曲の楽曲ＩＤ、演奏日時、ゲームの採点結果などが含ま
れ、さらに、そのカラオケ楽曲がパーソナルリモコンに
よって予約された場合にはそのパーソナルリモコンのリ
モコンＩＤが、また、カラオケ携帯電話機Ｋによって予
約された場合にはそのカラオケ携帯電話機Ｋの個人ＩＤ
が含まれる。演奏履歴データのデータ構造を図４に示
す。

【００２８】演奏履歴データ３１はカラオケ楽曲が演奏
される度に作成される。また、複数台のカラオケ演奏端
末Ｃが設置されているカラオケ店などでは、各カラオケ
演奏端末ＣをＬＡＮ接続し、代表に設定した特定のカラ
オケ演奏端末Ｃに演奏履歴データを集約管理している場
合もある。

【００２９】（ｉｉ）演奏履歴データの集信と目次サー
バへの伝達 ホスト装置Ｈは前述したカラオケデータ３の配信機会な
どを利用して、各カラオケ演奏端末Ｃに蓄積されている
演奏履歴データ３１を集信する。ホスト装置Ｈは、集信
した演奏履歴データ３１のうちリモコンＩＤもしくは個
人ＩＤが登録されているデータのみを抽出した個人別の
リクエスト曲集３３を作成し、これをＬＡＮを介して目
次サーバＳに伝達する。

【００３０】（ｉｉｉ）個人別目次データ 目次サーバＳは、ホスト装置Ｈから伝達されてくる前記
個人別のリクエスト曲集３３を受信して、これを個人別
目次データ３５として蓄積管理する。

【００３１】＝＝＝カラオケ携帯電話機の利用形態＝＝
＝ つぎに、カラオケ携帯電話機Ｋの利用形態について説明
する。カラオケ携帯電話機Ｋは、目次サーバＳとの間で
通話が開始されると、液晶ディスプレイ１７に機能選択
メニューを表示する。機能選択メニューには「リモコ
ン」、「電子目次本」の２つの選択項目がある。

【００３２】＜リモコン装置としての機能＞利用者がキ
ーパネル１５を操作して機能選択メニューから「リモコ
ン」を選択すると、カラオケ携帯電話機Ｋは楽曲ＩＤの
入力待ち状態になる。利用者がキーパネル１５により楽
曲ＩＤの所定の登録操作を行うと、カラオケ携帯電話機
Ｋはその楽曲ＩＤをマイコン５内のメモリに登録し、さ
らに、所定の送出操作が行われると前記メモリに登録さ
れている楽曲ＩＤを含んだＩｒＤＡ信号（リクエスト信
号）をＩｒＤＡ信号送出部２１から送出する。この時の
ＩｒＤＡ信号には当該カラオケ携帯電話機Ｋに登録され
ている個人ＩＤが含まれる。カラオケ演奏端末Ｃはカラ
オケ携帯電話機Ｋから送られてくるＩｒＤＡ信号を受信
して、これに含まれる楽曲ＩＤを前述した予約テーブル
に登録する。

【００３３】＜電子目次本としての機能＞一方、利用者
がキーパネル１５を操作して機能選択メニューから「電
子目次本」を選択すると、カラオケ携帯電話機Ｋは自動
的に携帯電話網Ｎｍを通じて目次サーバＳを発呼する。
目次サーバＳはカラオケ携帯電話機Ｋからの着信を検知
すると所定の接続手順を行ってカラオケ携帯電話機Ｋと
の間で通話を開始する。この時、カラオケ携帯電話機Ｋ
から目次サーバＳに当該カラオケ携帯電話機Ｋに登録さ
れている個人ＩＤが伝達される。目次サーバＳはカラオ
ケ携帯電話機Ｋから送られてくる個人ＩＤをメインコン
ピュータ内のメモリに格納し、カラオケ携帯電話機Ｋか
らつぎのダイヤル信号が送られてくるのを待機する。

【００３４】一方、カラオケ携帯電話機Ｋは目次サーバ
Ｓとの間での通話が開始されると、液晶ディスプレイ１
７に所定のメッセージを表示して利用者に検索番号を入
力するよう促す。ここで検索番号とは、目次サーバＳの
個人別目次データから楽曲を選出する検索条件を指定す
るための番号である。カラオケ携帯電話機Ｋは利用者に
よって入力された検索番号を目次サーバＳに向けて送出
する。目次サーバＳはカラオケ携帯電話機Ｋから検索番
号が送られてくると、その検索番号に対応する検索条件
に従った検索処理を行う。本実施例においては検索番号
として以下の種類のものが用意されている。

【００３５】（Ｉ）検索番号が「００００」であった場
合 そのカラオケ携帯電話機Ｋの利用者が過去に唄ったカラ
オケ楽曲の楽曲ＩＤを選出しこれを利用度数順に並べ替
えたリストを作成する。 （II）検索番号が「１１１１」であった場合 その利用者が最近唄った４０曲分のカラオケ楽曲の楽曲
ＩＤを選出し、これを歌唱日時順もしくは利用度数順に
並べたリストを作成する。 （III ）検索番号が「２２２２」であった場合 「２２２２」に引き続いて入力された文字をタイトルの
頭文字に含んでいるカラオケ楽曲の楽曲ＩＤを選出した
リストを作成する。 （IV）検索番号が「３３３３」であった場合 「３３３３」に引き続いて入力された文字をその歌手名
の頭文字とするカラオケ楽曲の楽曲ＩＤを選出したリス
トを作成する。

【００３６】なお、（III ）（IV）の場合のように検索
番号とともに付帯情報が必要な検索条件もあり、カラオ
ケ携帯電話機Ｋは、このタイプの検索番号が入力された
場合には引き続き付帯情報の入力を要求するとともに、
目次サーバに向けて送出する検索番号に前記付帯情報を
付帯させる。また、以上の各検索処理における利用者の
特定は前述のカラオケ携帯電話機Ｋから送られてくる個
人ＩＤに基づいて行う。

【００３７】また、目次サーバＳには、文字コード表記
されたカラオケ楽曲の曲名（タイトル名）、アーティス
ト名（歌手名）、作詞者、作曲者、ジャンルなどの文字
情報が楽曲ＩＤ別に整理して格納されている楽曲属性情
報テーブルＴがある。楽曲属性情報テーブルＴのデータ
構造を図５に示す。目次サーバＳは前述した検索処理に
より作成された楽曲ＩＤリスト中の各楽曲ＩＤに対応す
るタイトル名および歌手名を楽曲属性情報テーブルＴか
ら検索してこれを各楽曲ＩＤに対応づけた曲目リストＬ
を作成する。そして、この曲目リストＬをカラオケ携帯
電話機Ｋに向けて送出する。

【００３８】カラオケ携帯電話機Ｋは、目次サーバＳか
ら送られてくる曲目リストを受信して、これをメモリに
格納するとともにその内容を一覧形式で液晶ディスプレ
イ１７に順次スクロール表示していく。この時、利用者
がキーパネル１５に用意されている上下矢印キーなどを
押下するとその操作に応じて表示内容を上下にスクロー
ルする。利用者がリクエストしたい曲目の上に液晶ディ
プレイに反転表示されているカーソルを重ね、さらに、
キーパネル１５に所定の登録操作を行うと、カラオケ携
帯電話機Ｋはその曲目に対応する楽曲ＩＤをマイコン５
内のメモリに一時登録する。利用者が以上の操作を繰り
返し行うことで、カラオケ携帯電話機Ｋのメモリには利
用者が選んだリクエスト曲の楽曲ＩＤが次々と登録され
ていく。

【００３９】利用者が適宜なタイミングでキーパネル１
５に対してＩｒＤＡ信号の送出操作を行うと、カラオケ
携帯電話機Ｋはメモリに登録されているリクエスト曲の
楽曲ＩＤをのせたＩｒＤＡ信号（リクエスト信号）をカ
ラオケ演奏端末Ｃに向けて送出する。この際のＩｒＤＡ
信号には、当該カラオケ携帯電話機Ｋの個人ＩＤが付帯
する。カラオケ演奏端末Ｃは、カラオケ携帯電話機Ｋか
ら送られてくる全ての楽曲ＩＤを受信してこれを予約テ
ーブルに予約登録するとともにこれに付帯する個人ＩＤ
を中央処理部内のメモリに格納する。

【００４０】以上の処理が終了すると、カラオケ携帯電
話機Ｋは再度機能選択メニューを表示して利用者の操作
入力待ちの状態に移行する。

【００４１】一方、カラオケ演奏端末Ｃは前述したよう
に予約テーブルに登録されている楽曲ＩＤに対応するカ
ラオケ楽曲を順に演奏していく。また、適宜メモリに格
納されている個人ＩＤに該当する利用者の履歴情報をホ
スト装置Ｈからダウンロードし、これを用いた余興番組
を演出する。また、カラオケ楽曲が演奏される度に前記
個人ＩＤが登録された演奏履歴データを作成し、ハード
ディスク装置に登録する。

【００４２】＝＝＝その他＝＝＝ ところで、以上に説明した実施例におけるカラオケ携帯
電話機Ｋは、ディジタル携帯電話機、アナログ携帯電話
機、ＰＨＳ（Personal Handyphone System）などの全て
のタイプの移動体通信機器を利用して構成することがで
きる。

【００４３】また、目次サーバＳとホスト装置Ｈとを接
続する通信手段は、前述したＬＡＮを用いたものに限定
される訳ではない。さらに、目次サーバをホスト装置と
を一体のハードウエアで構成してもよく、目次サーバＳ
とホスト装置Ｈの構成はコストや機器の性能などを考慮
して最適な構成とすればよい。

【００４４】また、検索条件は前述のものに限られるわ
けではなく、自分の演奏履歴のうち採点得点上位を占め
る所定曲数の楽曲を要求するような検索条件を利用でき
るようにしてもよい。また、目次サーバＳに新譜楽曲や
演奏頻度上位の楽曲（人気楽曲）をまとめた新譜情報や
人気楽曲情報を用意しておき、新譜情報や人気楽曲を要
求するといった検索機能を用意してもよい。

【００４５】また、演奏履歴データ３１に含まれる演奏
日時や採点履歴を利用して、利用者の得意な楽曲、好ん
で歌う楽曲、何度か挑戦したが唄いこなせなかった楽
曲、唄い古された楽曲などを検索できるようにしてもよ
い。また、それぞれに対応して「お得意曲」、「聴かせ
て曲」、「練習が必要な曲」、「たまには唄って曲」な
どの検索機能を用意してもよい。

【００４６】また、カラオケ携帯電話機Ｋとカラオケ演
奏端末Ｃとの間でやり取りされるＩｒＤＡ信号の通信プ
ロトコルを従来のリモコン装置のプロトコルと一致させ
ておけば、従来からあるカラオケ演奏端末Ｃの構成に手
を加える必要が無くなる。

【００４７】また、既にパーソナルリモコンを所有して
いる利用者の演奏履歴データ３１がホスト装置Ｈに蓄積
管理されている場合には、このパーソナルリモコンのリ
モコンＩＤとカラオケ携帯電話機Ｋの個人ＩＤとをホス
ト装置Ｈ上や目次サーバＳ上などで関連づけ、パーソナ
ルリモコンもしくはカラオケ携帯電話機Ｋのどちらを利
用した場合にも同一の演奏履歴データ３１を参照するよ
うにすれば、同一人の演奏履歴データ３１が一元管理さ
れるので都合がよい。

【００４８】また、カラオケ携帯電話機Ｋの液晶ディス
プレイ１７上に目次サーバＳから送られてくる曲目リス
トＬをスクロール表示する際に、最近の携帯電話機が備
えている回転式の操作入力装置（メモリされている電話
番号を呼び出す等の用途に使用するダイアル）を活用す
れば、よりスムーズなリクエスト曲の選曲・予約操作が
可能になる。

【００４９】また、最近の電子手帳やモバイルＰＣなど
の携帯情報端末の中には、携帯電話機を接続してデータ
通信を行えるものもある。そこで、これらの携帯情報端
末が持つ広い液晶ディスプレイや高速のＣＰＵ、差し替
え可能なカードスロット、大容量のメモリなどを活用す
れば、より使いやすくすることができるとともに様々な
バリエーションの検索処理を提供することができる。

【００５０】また、カラオケ携帯電話機Ｋに登録する個
人ＩＤとして予めユニーク（unique）性が保たれている
携帯電話機の電話番号を用いるようにしてもよい。

【００５１】また、カラオケ携帯電話機Ｋから目次サー
バＳに対して行われたアクセス記録を利用すればカラオ
ケ携帯電話機Ｋの使用状況に応じた課金処理も容易に行
うことができる。

【００５２】また、目次サーバＳからカラオケ携帯電話
機Ｋに送られてきた曲目リストＬなどの情報は、適宜な
タイミングで自動的に消去されるようにしてもよいし、
また、利用者の所定の操作入力により消去させるように
し、消去が行われるまでは何度も同じ曲目リストＬを再
利用できるようにしてもよい。

【００５３】また、目次サーバＳとカラオケ携帯電話機
Ｋとの間の回線の切断は利用者の所定の操作入力により
行えるようにするのはもちろん、目次サーバＳから曲目
リストの伝送が終了した時に自動的に回線が切断される
ようにしてもよいし、リクエスト曲がカラオケ演奏端末
Ｃに登録されたタイミングで切断されるようにしてもよ
い。

【００５４】

【発明の効果】本発明における通信カラオケシステムで
は、カラオケ演奏端末に楽曲の予約登録を行うリモコン
装置としての機能を、利用者が普段から身につけている
ことの多い携帯電話機に組み込むようにしたため、従来
のパーソナルリモコンに比べて利用率を格段に向上させ
ることができる。

【００５５】本発明のカラオケ携帯電話機は、演奏履歴
データを目次サーバで管理するようにし、必要に応じて
目次サーバから演奏履歴データを取り寄せるようにして
いるので、利用者はキー操作などによる面倒な登録作業
を行わずに済む。

【００５６】また、目次サーバにアクセスがあった際
に、その都度、必要な情報のみをカラオケ携帯電話機に
送出するようにし、また、不要な情報はカラオケ携帯電
話機から適宜削除するようにしている。そのため、カラ
オケ携帯電話機の限られた記憶容量のメモリを有効に活
用することができ、また、メモリ上には必要最小限の情
報が存在することになるので検索速度の低下も少ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による通信カラオケシステム
の概略構成を示す図である。

【図２】本発明の一実施例によるカラオケ携帯電話機の
ブロック構成を示す図である。

【図３】本発明の一実施例によるカラオケ携帯電話機を
正面方向から見た図を示す。

【図４】本発明の一実施例による演奏履歴データのデー
タ構造を示す図である。

【図５】本発明の一実施例による楽曲属性情報テーブル
のデータ構造を示す図である。

【符号の説明】

Ｃ カラオケ演奏端末 Ｋ カラオケ携帯電話機 Ｓ 目次サーバ Ｎｍ 携帯電話網 Ｎｓ 公衆通信網 １５ キーパネル １７ 液晶ディスプレイ １９ モード切替スイッチ ２１ ＩｒＤＡ信号送出部

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 つぎの（１）〜（６）の事項により特定
   される発明。 （１）多数のカラオケ演奏端末がホスト装置に通信網を
   介して結合される通信カラオケシステムである。 （２）カラオケ演奏端末では、利用者の個人ＩＤとその
   人のリクエスト曲の楽曲ＩＤとを対応付けしたデータを
   含む演奏履歴データを作成し、これを適時にホスト装置
   に伝達する。ホスト装置は多数のカラオケ演奏端末から
   集信した演奏履歴データを集約し、個人別のリクエスト
   曲集を作成し、その個人別リクエスト曲集を適宜な通信
   手段により目次サーバに伝達する。目次サーバは受領し
   た個人別のリクエスト曲集を個人別目次データとして管
   理する。 （３）電話番号などの入力手段と、文字列などの表示手
   段と、無線の公衆電話網を介して目次サーバと通信する
   手段と、カラオケ演奏端末に向けて無線のリクエスト信
   号を送出するリモコン手段とを備えた携帯電話機を利用
   者が所持する。 （４）前記携帯電話機からの発呼に目次サーバが応答し
   て通話状態になると、前記携帯電話機から利用者の個人
   ＩＤが目次サーバに通知されるとともに、前記携帯電話
   機からの操作入力信号に応じた個人別目次データに対す
   る検索条件が目次サーバに通知される。 （５）目次サーバは、前記携帯電話機から通知された個
   人ＩＤ・検索条件に基づいて該当する個人別目次データ
   を検索し、検索結果の楽曲名と楽曲ＩＤを前記携帯電話
   機に伝達する。 （６）前記携帯電話機は、目次サーバから受領した楽曲
   名を前記表示手段に一覧的に表示し、その表示中から操
   作入力により特定された楽曲のＩＤをリクエスト信号と
   して前記リモコン手段から送出する。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の通信カラオケシステム
   であって、前記個人別目次データに利用者が過去に唄っ
   た楽曲ごとの利用頻度情報が含まれており、前記検索条
   件が、前記個人別目次データを利用度数順に並べるもの
   であることを特徴とする。
3. 【請求項３】 請求項１〜２のいずれかに記載の通信カ
   ラオケシステムであって、前記個人別目次データの各楽
   曲にその楽曲の演奏日時情報が含まれており、前記検索
   条件が、当該利用者が最近歌唱した所定曲数分のカラオ
   ケ楽曲を選出するものであることを特徴とする。
4. 【請求項４】 請求項１〜３のいずれかに記載の通信カ
   ラオケシステムであって、前記目次サーバに曲名が楽曲
   ＩＤ別に整理されている楽曲属性情報テーブルがあっ
   て、前記検索条件が、当該検索条件とともに利用者に入
   力させた文字をタイトルの頭文字に含んでいるカラオケ
   楽曲を、前記楽曲属性情報テーブルと前記個人別目次デ
   ータとを利用して選出するものであることを特徴とす
   る。
5. 【請求項５】 請求項１〜４のいずれかに記載の通信カ
   ラオケシステムであって、前記目次サーバに歌手名が楽
   曲ＩＤ別に整理されている楽曲属性情報テーブルがあっ
   て、前記検索条件が、当該検索条件とともに利用者に入
   力させた文字を歌手名の頭文字に含んでいるカラオケ楽
   曲を、前記楽曲属性情報テーブルと前記個人別目次デー
   タとを利用して選出するものであることを特徴とする。
6. 【請求項６】 請求項１〜５のいずれかに記載の通信カ
   ラオケシステムであって、前記目次サーバが、前記ホス
   ト装置から適宜伝達されてくる楽曲ＩＤに対応づけられ
   ている新譜の楽曲データを格納する手段と、前記携帯電
   話機からの操作入力信号に応答して当該携帯電話機に所
   定曲数分の新譜の楽曲ＩＤおよびこれに対応する楽曲名
   を伝達する手段とを備え、前記携帯電話機が、前記目次
   サーバから伝達される新譜の楽曲名を前記表示手段に一
   覧的に表示する手段と、一覧表示された新譜の楽曲名の
   中から所定の操作入力により利用者がある楽曲名を特定
   する手段と、特定された楽曲名に対応する楽曲ＩＤをリ
   クエスト信号として前記リモコン手段から送出する手段
   とを備えることを特徴とする。
7. 【請求項７】 請求項１〜６のいずれかに記載の通信カ
   ラオケシステムであって、前記目次サーバが、前記ホス
   ト装置から適宜伝達されてくる楽曲ＩＤに対応づけられ
   ている人気楽曲のデータを格納する手段と、前記携帯電
   話機からの操作入力信号に応答し当該携帯電話機に向け
   て所定曲数分の人気楽曲のデータの楽曲ＩＤおよびこれ
   に対応する楽曲名を伝達する手段とを備え、前記携帯電
   話機が、伝達されてくる楽曲名を前記表示手段に一覧的
   に表示する手段と、一覧表示された楽曲名から所定の操
   作入力により利用者がある楽曲名を特定する手段と、特
   定された楽曲名に対応する楽曲ＩＤをリクエスト信号と
   して前記リモコン手段から送出する手段とを備えること
   を特徴とする。
8. 【請求項８】 請求項１〜７のいずれかに記載の携帯電
   話機であって、電話番号などの入力手段と、文字列など
   の表示手段と、前記目次サーバの電話番号を記憶する手
   段と、利用者による所定の操作指示に応答して自動的に
   無線による通信手段により前記目次サーバの電話番号を
   発呼するとともに前記目次サーバとの間で通信を行う手
   段と、前記カラオケ演奏端末に向けて無線のリクエスト
   信号を送出するリモコン手段と、目次サーバから受領し
   た楽曲名を前記表示手段に一覧的に表示する手段と、そ
   の表示中から利用者の操作入力により特定された楽曲Ｉ
   Ｄをリクエスト信号として前記リモコン手段から送出す
   る手段とを備えることを特徴とする。