JP2000148042A - 電極配線基板の製造方法及び液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

電極配線基板の製造方法及び液晶表示装置の製造方法

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JP2000148042A
JP2000148042A JP10322682A JP32268298A JP2000148042A JP 2000148042 A JP2000148042 A JP 2000148042A JP 10322682 A JP10322682 A JP 10322682A JP 32268298 A JP32268298 A JP 32268298A JP 2000148042 A JP2000148042 A JP 2000148042A
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JP
Japan
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layer
etching
electrode
film
substrate
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JP10322682A
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English (en)
Inventor
Hisakazu Nakamura
久和 中村
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上層がエッチングレートが遅い金属層であ
り、下層がそれよりもエッチングレートが速い金属層で
ある2層以上の金属層に対してパターニングを行って、
膜剥がれが生じ難く、膜強度が高い配線又は電極を得
る。 【解決手段】 端子領域には、接続用端子電極の最上層
としてITO層を形成する。表示領域には、上層に反射
効率の高いAl層、その下層にバリアメタルとしてのM
o層を有する反射電極を形成する。Al層とMo層のパ
ターニングを行う際に、エッチング液を膜厚方向に噴射
して膜厚方向へのエッチング速度を速くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばパーソナル
コンピュータ等のOA(Office Automat
ion)機器やテレビジョンセット等のAV(Audi
o Visual)機器等に利用される液晶表示装置の
製造方法及びそれに好適に用いられる電極配線基板の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置の中でも、カラー表
示が可能な反射型液晶表示装置は、低消費電力であるこ
と、携帯が利便であることなど観点から開発が進んでい
る。
【0003】この反射型液晶表示装置において、反射手
段としては、従来、下側基板(背面側の基板)の外側に
反射板を設置したものが用いられてきた。しかし、画素
サイズが小さくなって表示容量が増大するに従って、ガ
ラス板等からなる基板の厚みで視差が生じるという問題
が発生している。
【0004】この問題を解決するために、液晶層に接す
る面に反射手段を設けることが考えられ、その代表的な
構成としては、反射手段として反射機能と電極機能を併
せ持つ反射画素電極構造が挙げられる。この反射画素電
極の材料としては、反射率が高く、パターニング性が良
好で、低抵抗である等の理由から、Alが使用されるこ
とが多い。
【0005】ところで、反射画素電極が形成される基板
には、他にも種々の金属配線が形成されている。
【0006】例えば、図12に示すように、液晶表示装
置の基板端部にある端子領域には、外部からの駆動信号
を入力するためのドライバが設置されている。そして、
このドライバと画素電極に電圧を供給する配線とを接続
する接続端子電極も基板端部に形成されている。この図
12では、液晶層を挟んで対向配置される上側ガラス基
板110と下側ガラス基板105のうち、下側ガラス基
板105の表示領域111よりも外側の端子領域に、端
子部114とゲート側端子部112とソース側端子部1
13とが設けられている。115はコモン転移電極部で
ある。
【0007】ゲート側端子部112では、図13(a)
に示すように、ゲート配線103と同じ材料からなる金
属層103a上の絶縁膜104に開口部が設けられ、そ
の上にソース配線と同じ材料からなる金属層102a及
びITO(Indium Tin Oxide)層10
1が積層形成されて、突起電極を介してゲート駆動用I
Cと接続されている。
【0008】ソース側端子部113では、図13(b)
に示すように、ゲート配線と同じ材料からなる金属層1
03a上の絶縁膜104に開口部が設けられ、ソース配
線と同じ材料からなる金属層102a及びITO層10
1が積層形成されて、突起電極を介してソース駆動用I
Cと接続されている。
【0009】端子部114では、ゲート配線と同じ材料
からなる金属層103aがゲート側端子部112やソー
ス側端子部113から延設され、その上の絶縁膜104
の開口部上にソース配線と同じ材料からなる金属層10
2a及びITO層101が積層形成されている。
【0010】このように、端子領域に設けられる接続端
子電極の最上層の材料としては、空気に対して安定であ
ること、及び接続抵抗が低いこと等の理由から、ITO
が使用されてきた。しかし、ITO層が形成されている
基板にAlからなる配線や電極を形成すると、電食反応
が起こってITO層が欠落するという問題が生じる。
【0011】そこで、ITO層とAl層との間に保護金
属層としてMo層を形成することが検討されている。A
l層とMo層とは、別々のエッチング液でパターニング
しなくても、同じエッチング液でパターニング可能なこ
とが知られている。
【0012】このときのエッチング方法としては、図1
4に示すようなディップ方式が知られている。この方法
は、基板40を上ローラ41aと下ローラ41bとに挟
み、エッチング槽内に進入させた後でエッチング液42
に基板が浸るようにするか、又はエッチング液42が充
填されている槽内に基板を進入させる方法である。ま
た、金属層の表面においてエッチング液の濡れ性を向上
させるために、ディップ方式にシャワー方式を併用した
方法も知られている。いずれの方法でも、少なくとも基
板の膜面側にエッチング液が浸る状態でエッチングが行
われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、電食防
止を目的として形成したMo層をAl層の下層側に配置
すると、上層膜であるAl層よりも下層膜であるMoの
エッチングレートが速い膜構成となる。このため、同一
のエッチング液を用いて1回のエッチング処理でパター
ニングする際に、従来のように、図14に示すようなデ
ィップ方式のみでエッチングを行ったり、シャワー方式
を併用してもディップ成分が多いエッチングを行うと、
図15に示すように、断面が逆テーパのきのこ形状とな
り、膜強度が低くなって膜剥がれが生じやすい。ここ
で、1はガラス基板、2はMo層、3はAl層を示す。
【0014】以下に、ディップ方式によるAl層及びM
o層のエッチングについて、図7を用いてさらに詳細に
説明する。
【0015】図16(a)に示すように、ガラス基板1
上に積層形成したMo層2及びAl層3の上に、フォト
レジスト膜4を所望の形状にパターニングして配置す
る。
【0016】この基板に対してディップ方式によりエッ
チングを行うと、Al層及びMo層は以下のようにして
等方的にエッチングされる。
【0017】まず、図16(b)に示すように、上層で
あるAl層3でエッチングが進行し、Al層3のエッチ
ングが終了された後に、図16(c)に示すようにMo
層2がエッチングされる。このとき、Mo層2のエッチ
ングレートはAl層3のエッチングレートよりも速いの
で、Al層3の水平方向へのエッチングが進行する以上
の速さでMo層3の水平方向へのエッチングが進行して
いく。図16(b)及び図7(c)において、矢印の長
さはエッチングの速さを示している。
【0018】従って、Mo層2の膜厚方向へのエッチン
グが終了したときには、図16(d)に示すように、上
層膜であるAl層の形状よりも細った形状でパターニン
グされることになる。その後、フォトレジスト膜4を除
去すると、図16(e)に示すようなきのこ形状の断面
となる。
【0019】さらに、シャワー方式を併用した場合で
も、従来は、金属層の表面においてエッチング液の濡れ
性を向上させて、金属層の面内でエッチングレートが均
一になるようにするのが目的であった。このため、Al
層とMo層のエッチングレートへの影響は殆ど無く、同
様なきのこ形状の断面となっていた。
【0020】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、下層よりもエッチングレ
ートが遅い金属層が上層に配置されていても、下層の細
りや膜剥がれを防ぐことができる電極配線基板の製造方
法及び液晶表示装置の製造方法を提供することを目的と
する。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の電極配線基板の
製造方法は、エッチングレートの異なる2種類以上の金
属層からなり、そのうちの隣合う2層に、エッチングレ
ートが遅い層を上層とし、それよりもエッチングレート
が速い層を下層として積層されたものを含む配線又は電
極が形成されている電極配線基板の製造方法であって、
基板上に該下層及び該上層となる金属膜を積層形成する
工程と、該金属膜に対して膜厚方向にエッチング液を噴
射することにより金属膜をパターニングする工程とを含
み、そのことにより上記目的が達成される。
【0022】本発明の液晶表示装置の製造方法は、液晶
層を間に挟んで対向配置される一対の基板のうちの少な
くとも一方の基板上に、エッチングレートの異なる2種
類以上の金属層からなり、そのうちの隣合う2層に、エ
ッチングレートが遅い層を上層とし、それよりもエッチ
ングレートが速い層を下層として積層されたものを含む
配線又は電極が形成されている液晶表示装置の製造方法
であって、該基板上に該下層及び該上層となる金属膜を
積層形成する工程と、該金属膜に対して膜厚方向にエッ
チング液を噴射することにより金属膜をパターニングす
る工程とを含み、そのことにより上記目的が達成され
る。
【0023】前記上層がAl層であり、その下層がMo
層である2層を含んでいてもよい。
【0024】前記2種類以上の金属層からなる配線又は
電極の基板側に、ITO層からなる他の配線又は電極が
形成されていてもよい。
【0025】以下に、本発明の作用について説明する。
【0026】本発明にあっては、配線又は電極を構成す
る金属層が、上層にエッチングレートが遅い金属層、下
層にそれよりもエッチングレートが速い金属層が隣合っ
て積層された2層を含んでいる場合に、膜厚方向にエッ
チング液を噴射してパターニングを行う。後述する実施
形態において図2に示すようにシャワー方式によりエッ
チングを行うか、又はディップ方式と併用する場合でも
シャワー成分が支配的になるようにすれば、図3に示す
ように水平方向よりも膜厚方向へのエッチングの速度が
速くなる。その結果、図1に示すような断面形状の配線
や電極が得られ、膜強度が低くなったり、膜剥がれが生
じたりすることはない。
【0027】例えば、反射画素電極としてAl層を用い
た反射型液晶表示装置において、接続端子電極の最上層
にITO層を用いた場合、Al層の下層にMo層を形成
してITO層とAl層の電食を防ぐことができる。Mo
層はAl層よりもエッチングレートが速いが、Mo層の
膜厚方向へのエッチングの速度を水平方向よりも速く
し、さらに、Al層の水平方向へのエッチングの速度を
遅くすることができる。これにより、順テーパ状の断面
形状が得られ、膜強度の低下や膜剥がれを防ぐことがで
きる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0029】本発明にあっては、エッチングレートが遅
い金属膜の下層に、エッチングレートがそれよりも速い
金属膜が積層形成されている場合に、図1に示すような
順テーパの断面形状を有する電極又は配線を得るため
に、シャワー方式を用い、又はシャワー方式とディップ
方式を併用して、膜厚方向にエッチング液を噴射しなが
らエッチングを行う。シャワー方式とディップ方式とを
併用する場合には、シャワー成分が支配的になるように
する。
【0030】シャワー方式のエッチング方法において
は、図2に示すように、基板40を上ローラ41aと下
ローラ41bとに挟んでエッチング槽内に進入させて、
膜面側からエッチング液42をシャワー方式により噴射
する。この方法でエッチングを行うと、膜厚方向へのエ
ッチングレートが速くなって水平方向のエッチングより
も膜厚方向へのエッチングが支配的になるので、図1に
示すような順テーパ形状が得られる。
【0031】以下に、シャワー方式によるAl層及びM
o層のエッチングについて、図3を用いてさらに詳細に
説明する。
【0032】図3(a)に示すように、ガラス基板1上
に積層形成したMo層2及びAl層3の上に、フォトレ
ジスト膜4を所望の形状にパターニングして配置する。
【0033】この基板に対してシャワー方式によりエッ
チング液を噴射させてエッチングを行うと、まず、図3
(b)に示すように、上層であるAl層3でエッチング
が進行してゆく。このとき、膜厚方向にエッチングされ
る速度は、水平方向にエッチングされる速度よりも速
い。このため、図3(c)に示すように、水平方向への
エッチング量が少ないうちに膜厚方向へのエッチングが
完了する。
【0034】次に、Mo層2のエッチングが始まる。こ
のとき、Al層3と同様に、シャワー方式によりエッチ
ング液を噴射させてエッチングを行うと、水平方向への
エッチング量が少ないうちに膜厚方向にエッチングされ
ていくので、図3(d)のような断面形状にエッチング
が進行する。
【0035】その後、フォトレジスト膜4を除去する
と、図3(e)に示すような断面形状の配線又は電極が
得られる。
【0036】複数の金属層を積層した配線又は電極にお
いて、図1のような順テーパ形状が得られるので、この
基板に対してそれ以降、液晶表示装置を製造するための
プロセスを行ったとしても、強い膜強度を保つことがで
き、膜剥がれが生じるのを防ぐことができる。
【0037】以下に、本発明のさらに具体的な実施形態
について、反射型液晶表示装置を一例として説明する。
【0038】図4は本実施形態の反射型液晶表示装置に
おけるアクティブマトリクス基板の1画素分の構成を示
す平面図であり、図7(h−1)はそのアクティブマト
リクス基板のA−A’線部分(表示領域)の構成を示す
断面図であり、図7(h−2)はそのアクティブマトリ
クス基板において基板端にある端子領域の構成を示す断
面図である。
【0039】このアクティブマトリクス基板20は、図
4及び図7(h−1)に示すように、絶縁性基板である
ガラス基板11の上に、走査線としての複数のゲートバ
スライン22及び信号線としての複数のソースバスライ
ン24が互いに交差して設けられている。このソースバ
スライン24は、金属層31aとITO層30の2層構
造からなる。各ゲートバスライン22及び各ソースバス
ライン24によって区切られた各領域には、各バスライ
ンに一部重畳して反射板としても兼用される画素電極
(反射電極)19が形成されている。画素電極19は、
上層に光反射率の高い材料であるAl層19a、その下
層にMo層19bを有する2層構造の電極である。
【0040】各画素電極19が配置された領域内の隅部
には、ゲートバスライン22から画素電極19に向かっ
て分岐されたゲート電極23が設けられ、その先端部分
にスイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TF
T)21が形成されている。ゲート電極23は、TFT
21の一部を構成する。
【0041】TFT21は、図7(h−1)に示すよう
に、ガラス基板11の上に形成されたゲート電極23の
上に配設されている。ゲート電極23はゲート絶縁膜1
2により覆われており、その上にゲート電極23と対向
するように半導体層27が積層されている。この半導体
層27の両端部に重畳して、半導体層27の上で2つに
分断されたコンタクト層28a、28bが形成されてい
る。
【0042】一方のコンタクト層28aの上には、ソー
スバスライン24からTFT21に向かって分岐された
ソース電極25が重畳されてTFT21の一部を構成し
ている。他方のコンタクト層28bの上には、TFT2
1のドレイン電極26がソース電極25と間隔を開けて
設けられている。このドレイン電極26は、下地電極3
1bにより、高分子樹脂膜15のコンタクトホール29
を介して画素電極19と電気的に接続されている。
【0043】図4には示していないが、下地電極31b
と次段のゲートバスライン22とが、ゲート絶縁膜12
を介して重なるような構造とすることにより、補助容量
を設けることができる。
【0044】さらに、下地電極31bを後述する凹凸樹
脂部が存在するほぼ全領域に形成することにより、プロ
セスの影響を均一にすることが可能となる。
【0045】端子領域では、図7(h−2)に示すよう
に、ガラス基板11上にゲートバスライン22と同じ材
料からなる金属層23aが形成され、その上を覆うゲー
ト絶縁膜12の開口部上にソースバスラインと同じ材料
からなる金属層50及びITO層51が積層形成されて
いる。
【0046】この反射型液晶表示装置において、アクテ
ィブマトリクス基板は例えば以下のようにして作製する
ことができる。
【0047】まず、図5(a−1)に示すように、ガラ
ス基板11上に図20に示すような複数のゲートバスラ
イン22とこのゲートバスライン22から分岐したゲー
ト電極23とをCrやTa等により形成する。このと
き、端子領域では、図5(a−2)に示すように、ガラ
ス基板上にゲートバスライン22と同じ材料からなる金
属層23aを形成する。本実施形態では、ガラス基板1
1として厚さ1.1mmのコーニング社製7059(商
品名)を用いた。
【0048】次に、ゲートバスライン22及びゲート電
極23を覆って、ガラス基板11上の全面にSiNX
SiOX等からなるゲート絶縁膜12を形成する。この
とき、端子領域では、ゲート絶縁膜12を金属層23a
を覆うように形成し、その後、ドライエッチング等によ
り開口部を設ける。
【0049】続いて、ゲート絶縁膜12の上に、非晶質
シリコン(a−Si)や多結晶シリコン、CdSe等か
らなる半導体層27を形成し、n+−a−Si等からな
るコンタクト層28a、28bを半導体層27の両端部
に重畳するように形成する。
【0050】その後、図5(b−1)に示すように、ソ
ースバスライン24を構成するTi等の金属層31aを
形成し、同時に一方のコンタクト層28aの上にはソー
ス電極25を重畳形成する。それと共に他方のコンタク
ト層28bの上にはドレイン電極26を重畳形成し、ド
レイン電極26の延長部は下地電極31bとなる。この
とき、端子領域では、図5(b−2)に示すように、ゲ
ート絶縁膜12の開口部にソースバスライン24と同じ
材料からなる金属層50を形成する。
【0051】次に、図5(c−1)に示すように、ソー
スバスライン24を構成する金属層31aの上にITO
層30をスパッタリング法によりパターニングする。こ
のように、ソースバスライン24を構成する層を金属層
31aとITO層30との2層構造にすることにより、
金属層31aの一部に膜欠陥が生じたとしても、ITO
層により電気的に接続されるためにソースバスライン2
4の断線を少なくすることができるという利点がある。
このとき、端子領域では、図5(c−2)に示すよう
に、金属層50の上に最上層としてITO層51を形成
する。このように、接続端子電極の最上層に、空気に対
して安定で接続抵抗が低いITO層51をソースバスラ
イン24のITO層30と同時に形成することができる
ので、層数増加を防ぐことができる。
【0052】続いて、図6(d−1)に示すように、画
素電極19がパターニングされる領域の下の部分に、感
光性樹脂からなる角落としされた断面略円形状の凸部1
4a及び14bを形成する。
【0053】その後、さらに滑らかな凹凸面を形成する
ため、図6(e−1)に示すように、高分子樹脂膜15
を塗布した。
【0054】次に、図6(f−1)及び図6(f−2)
に示すように、Mo層19bを形成する。このMo層1
9bは、基板内に設けられているITO層とAl層との
間の電食を防止するバリアメタルとして使用されるの
で、その膜厚は5nm〜1000nm程度であればよ
く、本実施形態では200nmとなるようにスパッタリ
ング法により成膜した。
【0055】続いて、図7(g−1)及び図7(g−
2)に示すように、画素電極19を構成するAl層19
aを形成する。このAl層19aは、反射電極として使
用するために高い反射率が得られる5nm〜1000n
m程度の膜厚が必要であり、本実施形態では200nm
となるようにスパッタリング法により成膜した。但し、
Al層19aとMo層19bとの膜厚は、各々の目的を
達成するために適当な組み合わせに設定することができ
る。また、成膜方法も蒸着等、各種の薄膜作製方法によ
り行うことができる。
【0056】このようにして形成されたバリアメタルと
してのMo層19bと光反射効率の高い層であるAl層
19aとからなる画素電極19は、連続的な波状の高分
子樹脂膜15の上に形成され、その上表面が連続する波
状となる。そして、この画素電極19は、高分子樹脂膜
15のコンタクトホール29を介してドレイン電極26
と導通している。
【0057】その後、図8(a)及び図8(b)に示す
ように、Al層19a及びMo層19bの2層膜の上に
フォトレジスト膜4を形成し、図8(c)及び図8
(d)に示すように、フォトマスク5を用いてフォトリ
ソグラフィ法により所望のパターンにパターニングす
る。そして、基板にシャワー方式のみを用いてエッチン
グ液を噴射して、図8(e)に示すようにAl層19a
及びMo層19bをパターニングする。この工程によ
り、端子領域に存在するAl層19a及びMo層19b
も図7(h−2)に示すように除去し、接続端子電極の
最上層にあるITO層51を露出させる。このときのエ
ッチング液の混合比は適当に選択することができ、本実
施形態では硝酸、リン酸、酢酸及び水の混合液をエッチ
ング液として用いた。なお、Al層19a及びMo層1
9bを1回のエッチング工程でパターニングすることが
できるエッチング液であれば、他のものを用いてもよ
い。
【0058】エッチング後、フォトレジスト膜を除去す
ることにより、図8(f)に示すような順テーパの断面
形状を有する画素電極19が得られる。なお、この図8
においては、説明を簡単にするために、TFT、配線、
凸部、高分子樹脂膜を省略して示してある。
【0059】以上により、図7(h−1)及び図7(h
−2)に示すようなアクティブマトリクス基板が作製さ
れる。
【0060】さらに、エッチング方法としてディップ方
式とシャワー方式とを併用した処理について行った場合
にも、シャワー処理を支配的に行えば、図8(f)と同
様な順テーパ形状が得られた。従って、膜厚方向に対し
てエッチングの速度を増大させるようにエッチング液を
噴射させることにより、図1に示すように断面が順テー
パ形状で、膜強度の高い2層構造の電極や配線が得られ
ることがわかる。
【0061】このようにしてAl層及びMo層をパター
ニングした基板に対して、以下のようなピールテストに
より密着性試験を行い、膜強度を調べた(参考文献:
「薄膜の力学的特性評価技術」、金原 粲、河野 彰
夫、生地 文也、馬場 茂 編集、REALIZE I
NC.)。
【0062】まず、Al層及びMo層をパターニングし
た基板に、テープを約1cm2貼り付け、一定の力で基
板に対して水平方向に引っ張ってテープを剥す。このと
きのAl層及びMo層の剥がれ方によってその膜密着強
度を調べることができる。金属層のパターニング形状
は、所望する精細度によって数μm〜数mmと異なる
が、ここでは数百μmピッチのパターニングを行った基
板で実験を行った。
【0063】その結果、Al層及びMo層のパターニン
グをシャワー方式のみ、又はディップ方式とシャワー方
式とを併用してシャワー処理を支配的に行った場合に
は、膜剥がれが全く発生しなかったのに対し、ディップ
方式のみでパターニングを行った図15に示すような断
面を有する2層構造の金属層では、1cm2当たりに約
数十箇所の膜剥がれが発生した。
【0064】さらに、このアクティブマトリクス基板を
用いて反射型液晶表示装置を作製する場合には、反射電
極を形成後、配向膜形成プロセスを経ることになる。こ
の配向膜の形成方法は、オフセット印刷法やスピンコー
ディング法等で基板上に配向膜を塗布し、熱焼成工程及
び硬化工程を経た後、ラビングと称される配向処理工程
が行われる。従って、Al層とMo層とをパターニング
した基板に対して、外的衝撃が加えられることになる。
【0065】しかし、上述のようにシャワー方式のみ、
またはディップ方式とシャワー方式とを併用してシャワ
ー処理を支配的に行った場合には、膜剥がれが生じるこ
とはなかった。
【0066】その後、図9に示すように、配向膜32a
が設けられたアクティブマトリクス基板と、ガラス基板
35上に、R、G、Bの着色層34aと遮光層34bと
を有するカラーフィルター34、ITO層33からなる
対向電極及び配向膜32bを形成した対向基板38とを
スペーサーを介して熱硬化性接着剤により貼り合わせ、
真空注入法により液晶36を注入する。そして、対向基
板38側に位相差板36及び偏光板37を配置すること
により反射型液晶表示装置が完成する。
【0067】なお、上記実施形態においては、画素が反
射電極で構成されている反射型液晶表示装置の製造方法
を例として説明したが、本発明はこれに限られるもので
はない。例えば、図10及びそのB−B’線部分の断面
図である図11に示すように、画素がAl層19aから
なる反射電極とITO層39からなる透明電極とで構成
されている透過反射両用型液晶表示装置において、Al
層19aの下層にMo層を設けた構成についても、同様
の効果を得ることができ、端子部のみではなく画素部に
おいても電食を防ぐことができた。なお、この図11に
おいて、12aは下地膜、12bはバックライトであ
る。
【0068】さらに、エッチングレートの異なる金属層
についても、Al層とMo層との組み合わせに限られ
ず、上層にエッチングレートの遅い金属層が設けられ、
下層にそれよりもエッチングレートの速い金属層が設け
られている構成であれば、他の金属材料についても適用
可能であり、例えば、上層にTi層、下層にAl層が積
層形成された2層構造の配線であってもよい。さらに、
3層以上の電極又は配線であってもよく、TaN/Ta
/TaNの3層構造の場合、エッチングレートが遅いT
a層(2層目)とそれよりもエッチングレートが速いT
aN層(3層目)について、形状がオーバーハングしな
いようにすることができる。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による場合
には、エッチングレートが遅い金属層の下層にエッチン
グレートがそれよりも速い金属層が積層されている2層
以上の電極又は配線を形成する際に、1回のエッチング
工程でその上層と下層とをパターニングすることができ
るので、製造工程の簡略化を図ることができる。また、
順テーパ状の断面形状が得られるので、膜強度を強くし
て信頼性を向上させることができる。さらに、電極や配
線を形成した後の製造工程においても、膜剥がれが生じ
難いので、表示装置の製造歩留りを向上させることがで
きる。
【0070】端子領域や表示領域にITO層を有する基
板上に、上層にAl層を有し、その下層にMo層を有す
る電極や配線を形成することができるので、電食を防い
で製造歩留りを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により得られる電極又は配線の形状につ
いて説明するための断面図である。
【図2】本発明による電極配線基板の製造方法を説明す
るための断面図である。
【図3】本発明による電極配線基板の製造工程を説明す
るための断面図である。
【図4】実施形態において作製されるアクティブマトリ
クス基板の構成を示す平面図である。
【図5】実施形態におけるアクティブマトリクス基板の
製造工程を説明するための断面図である。
【図6】実施形態におけるアクティブマトリクス基板の
製造工程を説明するための断面図である。
【図7】実施形態におけるアクティブマトリクス基板の
製造工程を説明するための断面図である。
【図8】実施形態における画素電極の製造工程を説明す
るための断面図である。
【図9】実施形態において作製される反射型液晶表示装
置の構成を示す断面図である。
【図10】本発明を適用可能なアクティブマトリクス基
板の構成を示す平面図である。
【図11】図25のアクティブマトリクス基板の構成を
示す断面図である。
【図12】一般的な液晶表示装置の構成を示す平面図で
ある。
【図13】図30の液晶表示装置における端子部の構成
を示す断面図である。
【図14】従来技術による電極配線基板の製造方法を説
明するための断面図である。
【図15】従来技術により得られる電極又は配線の形状
について説明するための断面図である。
【図16】従来技術による電極又は配線の製造工程を詳
細に説明するための断面図である。
【符号の説明】
1、11、35 ガラス基板 2、19b Mo層 3、19a Al層 4 フォトレジスト膜 5 フォトマスク 12 ゲート絶縁膜 12a 下地膜 12b バックライト 14a、14b 凸部 15 高分子樹脂膜 20 アクティブマトリクス基板 21 TFT 22 ゲートバスライン 23 ゲート電極 23a ゲートバスラインと同じ材料からなる金属層 24 ソースバスライン 25 ソース電極 26 ドレイン電極 27 半導体層 28a、28b コンタクト層 29 コンタクトホール 30、33、39、51 ITO層 31a 金属層 31b 下地電極 32a、32b 配向膜 34 カラーフィルター 34a 着色層 34b 遮光層 36 位相差板 37 偏光板 38 対向基板 40 基板 41a 上ローラ 41b 下ローラ 42 エッチング液 50 ソースバスラインと同じ材料からなる金属層
フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 GA17 GA34 HA06 HA16 HA26 JB69 MA12 MA18 NA18 NA19 NA27 NA29 PA01 4K057 WA11 WB05 WB08 WB15 WM09 WN01 5C094 AA31 AA42 AA43 BA03 BA43 DA09 DA13 DB02 DB04 EA10 FA02 FB02 FB12 GB10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エッチングレートの異なる2種類以上の
    金属層からなり、そのうちの隣合う2層に、エッチング
    レートが遅い層を上層とし、それよりもエッチングレー
    トが速い層を下層として積層されたものを含む配線又は
    電極が形成されている電極配線基板の製造方法であっ
    て、 基板上に該下層及び該上層となる金属膜を積層形成する
    工程と、 該金属膜に対して膜厚方向にエッチング液を噴射するこ
    とにより金属膜をパターニングする工程とを含む電極配
    線基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 液晶層を間に挟んで対向配置される一対
    の基板のうちの少なくとも一方の基板上に、エッチング
    レートの異なる2種類以上の金属層からなり、そのうち
    の隣合う2層に、エッチングレートが遅い層を上層と
    し、それよりもエッチングレートが速い層を下層として
    積層されたものを含む配線又は電極が形成されている液
    晶表示装置の製造方法であって、 該基板上に該下層及び該上層となる金属膜を積層形成す
    る工程と、 該金属膜に対して膜厚方向にエッチング液を噴射するこ
    とにより金属膜をパターニングする工程とを含む液晶表
    示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記上層がAl層であり、その下層がM
    o層である2層を含む請求項2に記載の液晶表示装置の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記2種類以上の金属層からなる配線又
    は電極の基板側に、ITO層からなる他の配線又は電極
    が形成されている請求項2又は請求項3に記載の液晶表
    示装置の製造方法。
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