JP2000147674A - 画像読取装置及び画像読取方法 - Google Patents

画像読取装置及び画像読取方法

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JP2000147674A
JP2000147674A JP11229810A JP22981099A JP2000147674A JP 2000147674 A JP2000147674 A JP 2000147674A JP 11229810 A JP11229810 A JP 11229810A JP 22981099 A JP22981099 A JP 22981099A JP 2000147674 A JP2000147674 A JP 2000147674A
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賢治 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速な画像読取処理を行うことができる低コ
ストな画像読取装置及び画像読取方法を得る。 【解決手段】 ネガフィルム12に記録されたコマ画像
を読み取る際に、フィルム画像読取装置16のプレスキ
ャン部36に備えられたランプ52の光量及びCCDエ
リアセンサ62の電荷蓄積時間を固定とする。また、フ
ァインスキャン部38により得られた濃度値データ(画
像データ)を該濃度値データに基づいて行われるオート
セットアップ処理及びポジ画像検定が終了するまで保持
する画像バッファ70を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像読取装置及び
画像読取方法に係り、特に、写真フィルム等の写真感光
材料に記録された画像を読み取る画像読取装置及び画像
読取方法に関する。
【0002】
【従来の技術】写真フィルム等の写真感光材料(以下、
単に写真フィルムという)に記録された画像を処理する
従来のラボシステムでは、まず、比較的高速でかつ低精
細に画像を読み取る予備読み取り(以下、プレスキャン
という)を行い、プレスキャンにより得られた画像デー
タに基づいて、比較的低速でかつ高精細に画像を読み取
る本読み取り(以下、ファインスキャンという)を行う
際の測光条件及びファインスキャンによって得られる画
像データに対する画像処理の処理条件を決定し、決定さ
れた測光条件でファインスキャンを行うと共に、該ファ
インスキャンによって得られた画像データに対して上記
決定された処理条件で画像処理を行うものがあった。
【0003】この種のラボシステムで写真フィルムに記
録されている画像を読み取るために用いられる画像読取
装置には、画像読取処理の高速化を目的として、画像を
読み取るためのCCDセンサを備えた測光系を2系統備
え、プレスキャンとファインスキャンとを各々異なる測
光系で行うことによって、プレスキャンとファインスキ
ャンとを並行して実行するものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
測光系を2系統備えた画像読取装置では、プレスキャン
及びファインスキャンの双方において、読取対象とする
画像の種類等に応じてCCDセンサの電荷蓄積時間及び
読取対象とする画像に照射する光の光量を変化させてい
るため、画像読取装置全体の構成が複雑であり、装置全
体としてのコストが高くなる、という問題点があった。
このことをより詳細に説明すると次のようになる。
【0005】図11は、CCDセンサによってネガ画像
を測光した場合のネガ画像濃度(入力濃度値)と測光値
(出力濃度値)との関係の一例を示すグラフである。
【0006】同図に示すように、ネガ画像濃度と測光値
との関係は、傾きが45°の直線となるのが理想的であ
るが、実際には入力濃度値に対するオフセットCが存在
するため、高濃度域における直線性が保てない状態とな
っている。このCCDセンサによって得られた測光値を
用いて高精度に各種処理を行う場合には、上記高濃度域
を除いた直線性の高い領域のみしか用いることができ
ず、ダイナミックレンジが狭い状態となる。なお、この
直線性を以下ではリニアリティという。
【0007】高濃度域のリニアリティを高めるために
は、ネガ画像に照射する光の光量を増加させる方法とC
CDセンサの電荷蓄積時間を変化させる方法との2つの
方法が考えられるが、上記の測光系を2系統備えた画像
読取装置では、各測光系毎に光の光量とCCDセンサの
電荷蓄積時間とを調整可能に構成しているため、各測光
系の構成が複雑となり、装置全体としてのコストが高く
なるのである。
【0008】本発明は上記問題点を解消するために成さ
れたものであり、高速な画像読取処理を行うことができ
る低コストな画像読取装置及び画像読取方法を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の画像読取装置は、画像が記録された
写真感光材料を前記画像が第1の読取位置及び第2の読
取位置を順次通過するように搬送する搬送手段と、前記
第1の読取位置で前記画像に光を照射する第1の光源を
備えると共に前記画像を透過した光又は前記画像から反
射された光に基づいて、測光条件を固定して前記画像を
読み取って画像データとして出力する第1の画像センサ
を備えた第1の測光系と、前記第2の読取位置で前記画
像に光を照射する第2の光源を備えると共に前記画像を
透過した光又は前記画像から反射された光に基づいて前
記画像を読み取って画像データとして出力する電荷蓄積
型の第2の画像センサを備えた第2の測光系と、前記第
1の画像センサから出力された画像データに基づいて前
記第2の光源から照射される光の光量及び前記第2の画
像センサの電荷蓄積時間の少なくとも一方を変化させて
前記画像を読み取るように前記第2の測光系を制御する
制御手段と、を備えている。
【0010】請求項1に記載の画像読取装置によれば、
画像が記録された写真感光材料が搬送手段によって上記
画像が第1の読取位置及び第2の読取位置を順次通過す
るように搬送される。
【0011】また、上記第1の読取位置で上記画像に対
して第1の測光系に備えられた第1の光源によって光が
照射されると共に第1の測光系に備えられた第1の画像
センサによって上記画像を透過した光又は上記画像から
反射された光に基づいて、測光条件が固定された状態で
上記画像が読み取られて画像データとして出力され、上
記第2の読取位置で上記画像に対して第2の測光系に備
えられた第2の光源によって光が照射されると共に第2
の測光系に備えられた電荷蓄積型の第2の画像センサに
よって上記画像を透過した光又は上記画像から反射され
た光に基づいて上記画像が読み取られて画像データとし
て出力される。なお、上記第1の画像センサには電荷蓄
積型の画像センサの他、シリコンフォトダイオード等の
光電変換可能なセンサが全て含まれる。また、上記第2
の画像センサには、CCDセンサ及びMOS型センサが
含まれる。更に、上記測光条件には、上記第1の光源か
ら照射される光の光量及び上記第1の画像センサが電荷
蓄積型である場合の電荷蓄積時間が含まれる。
【0012】ここで、上記の第2の測光系による画像の
読み取り時には、制御手段によって、第1の画像センサ
から出力された画像データに基づいて第2の光源から照
射される光の光量及び第2の画像センサの電荷蓄積時間
の少なくとも一方を変化させて上記画像が読み取られる
ように第2の測光系が制御される。
【0013】すなわち、例えば、上述したように、プレ
スキャンによって得られた画像データをファインスキャ
ンを行う際の測光条件を決定する等のために用いる場合
には、上記画像データのリニアリティが比較的低くても
問題はないが、ファインスキャンによって得られる画像
データは実際の画像出力に用いられるものであるので、
高いリニアリティが要求される。
【0014】従って、プレスキャンは上記測光条件が固
定とされた状態で画像を読み取る本発明の第1の測光系
によって実施することが可能であり、このように第1の
測光系を構成することによって、第1の測光系の構成を
簡略化する(第2の測光系に対してデグレードされたも
のとする)ことができる。
【0015】このように、請求項1に記載の画像読取装
置によれば、第1の測光系における測光条件を固定とし
ているので、測光条件を調整する場合に比較して第1の
測光系の構成を簡略化することができ、装置全体として
のコストを低下することができる。
【0016】また、請求項2記載の画像読取装置は、請
求項1記載の画像読取装置において、前記制御手段は、
前記第1の測光系から出力された画像データに基づい
て、前記画像の位置の検出、前記画像のサイズの検出、
前記写真感光材料にDXコードが付されている場合の該
DXコードの検出、前記写真感光材料にコマ番号が付さ
れている場合の該コマ番号の検出、前記画像が不要画像
であるか否かの判定、及び前記第2の測光系による測光
条件の決定、の少なくとも1つを行い、前記第2の測光
系から出力された画像データに基づいて、前記第2の測
光系から出力された画像データに対する画像処理の処理
条件の決定及び前記第2の測光系から出力された画像デ
ータを用いた画像検定の少なくとも一方を行うことを特
徴としている。
【0017】請求項2記載の画像読取装置によれば、請
求項1記載の画像読取装置における制御手段によって、
第1の測光系から出力された画像データに基づいて、画
像の位置の検出、画像のサイズの検出、写真感光材料に
DXコードが付されている場合の該DXコードの検出、
写真感光材料にコマ番号が付されている場合の該コマ番
号の検出、画像が不要画像であるか否かの判定、及び第
2の測光系による測光条件の決定、の少なくとも1つが
行われ、第2の測光系から出力された画像データに基づ
いて、第2の測光系から出力された画像データに対する
画像処理の処理条件の決定及び第2の測光系から出力さ
れた画像データを用いた画像検定の少なくとも一方が行
われる。
【0018】ここで、上記DXコードは写真感光材料の
メーカー及び感度を示すコードであり、一般に広く用い
られているものである。また、上記不要画像は、画像内
の主要被写体に対する焦点がずれている画像(所謂、ピ
ンボケ画像)、主要被写体の状態が判別できない程度の
超オーバー露光又は超アンダー露光の画像等が含まれ
る。また、上記第2の測光系による測光条件は、第2の
画像センサによって画像を読み取る際の電荷蓄積時間、
及び第2の光源の光量が含まれる。また、上記画像処理
の処理条件には、画像の拡大縮小率、ハイパートーンや
ハイパーシャープネス等の画像処理の処理条件、階調変
換条件等が含まれる。さらに、上記画像検定は、画像デ
ータを用いてCRTディスプレイ等の表示手段に画像を
表示し、表示した画像をオペレータ等が参照することに
よって画像データの検定を行うものである。
【0019】請求項2記載の画像読取装置では、上記の
画像の位置の検出、画像のサイズの検出、DXコードの
検出、コマ番号の検出、画像が不要画像であるか否かの
判定、及び第2の測光系による測光条件の決定は、比較
的精度が低い画像データを用いても行うことができるた
め、測光条件が固定とされた第1の測光系によって得ら
れた画像データを用いて行うこととし、上記の第2の測
光系から出力された画像データに対する画像処理の処理
条件の決定及び第2の測光系から出力された画像データ
を用いた画像検定は、比較的精度が高い画像データを用
いて行うことが好ましいため、電荷蓄積時間が可変とさ
れた第2の画像センサによって得られた画像データを用
いて行うこととしている。
【0020】このように、請求項2に記載の画像読取装
置によれば、比較的精度が低い画像データを用いても行
うことができる処理は第1の測光系によって得られた画
像データに基づいて行い、比較的精度が高い画像データ
を用いて行うことが好ましい処理のみを第2の測光系に
よって得られた画像データに基づいて行うようにしてい
るので、装置全体としての画像読取効率を向上すること
ができ、画像読取を高速に行うことができる。
【0021】また、請求項3記載の画像読取装置は、請
求項2記載の画像読取装置において、前記制御手段によ
って行われる前記第2の測光系から出力された画像デー
タに対する画像処理の処理条件の決定及び前記第2の測
光系から出力された画像データを用いた画像検定の少な
くとも一方が終了するまで前記第2の測光系から出力さ
れた画像データを記憶する記憶手段を更に備えたことを
特徴としている。
【0022】請求項3記載の画像読取装置によれば、請
求項2記載の画像読取装置における制御手段によって行
われる第2の測光系から出力された画像データに対する
画像処理の処理条件の決定及び第2の測光系から出力さ
れた画像データを用いた画像検定の少なくとも一方が終
了するまで第2の測光系から出力された画像データが記
憶手段に記憶される。
【0023】このように、請求項3に記載の画像読取装
置によれば、請求項2記載の発明と同様の効果を奏する
ことができると共に、制御手段によって行われる第2の
測光系から出力された画像データに対する画像処理の処
理条件の決定及び第2の測光系から出力された画像デー
タを用いた画像検定の少なくとも一方が終了するまで第
2の測光系から出力された画像データを記憶手段に記憶
しているので、第2の測光系による画像の読取動作と、
制御手段によって行われる第2の測光系から出力された
画像データに対する画像処理の処理条件の決定及び第2
の測光系から出力された画像データを用いた画像検定の
少なくとも一方とを並行して実行することができ、画像
読取を高速に行うことができる。
【0024】なお、請求項4に記載の発明のように、請
求項1乃至請求項3の何れか1項記載の画像読取装置に
おいて、前記第1の画像センサをエリアセンサとし、前
記第2の画像センサをラインセンサとすることができ
る。
【0025】すなわち、例えば上述したプレスキャンを
第1の測光系で行い、ファインスキャンを第2の測光系
で行う場合、上述したようにプレスキャンは比較的高速
で低精細に画像を読み取り、ファインスキャンは比較的
低速で高精細に画像を読み取るものであるので、第1の
画像センサの解像度を第2の画像センサに比較して低い
エリアセンサとすることによって、第1の画像センサを
安価なものとすることができ、装置全体としてのコスト
を低下することができる。
【0026】また、請求項5記載の画像読取方法は、画
像が記録された写真感光材料を前記画像が第1の読取位
置及び第2の読取位置を順次通過するように搬送し、前
記第1の読取位置で前記画像に第1の光源によって光を
照射すると共に前記画像を透過した光又は前記画像から
反射された光に基づいて、測光条件を固定して第1の画
像センサによって前記画像を読み取って画像データとし
て出力し、該出力した画像データに基づいて第2の光源
から照射される光の光量及び電荷蓄積型の第2の画像セ
ンサにおける電荷蓄積時間の少なくとも一方を変化させ
て、前記第2の読取位置で前記画像に前記第2の光源に
よって光を照射すると共に前記画像を透過した光又は前
記画像から反射された光に基づいて前記画像を前記第2
の画像センサによって読み取って画像データとして出力
するものである。
【0027】このように、請求項5に記載の画像読取方
法によれば、写真感光材料に記録された画像を測光条件
が固定とされた状態で第1の画像センサによって読み取
っているので、請求項1記載の発明と同様に、測光条件
を調整する場合に比較して構成を簡略化することがで
き、本発明を実現するためのコストを低下することがで
きる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0029】図1には本実施の形態に係る写真処理シス
テム10が示されている。本写真処理システム10に
は、図示しないカメラによって所定数の画像が撮影され
た写真感光材料としてのネガフィルム12が多数本持ち
込まれる。持ち込まれた多数本のネガフィルム12は、
スプライシングテープ等によって繋ぎ合わされ、層状に
巻き取られた後に、本写真処理システム10のフィルム
プロセッサ14にセットされる。
【0030】フィルムプロセッサ14は、内部に発色現
像槽20、漂白槽22、漂白定着槽24、水洗槽26、
28、安定槽30が順に配置されており、これら各処理
槽内には各々所定の処理液が貯留されている。フィルム
プロセッサ14にセットされたネガフィルム12は、各
処理槽の内部に順次送り込まれ、各処理液に浸漬されて
発色現像、漂白、漂白定着、水洗、安定の各処理が施さ
れる。これにより、ネガフィルム12に潜像として記録
されていたネガ画像が可視化される。
【0031】また、安定槽30の下流側には乾燥部32
が配置されている。乾燥部32は図示しないファン及び
ヒータを備えており、ファンで生成された空気流をヒー
タで加熱して熱風とし、この熱風をネガフィルム12に
供給することによってネガフィルム12の表面に付着し
た水分を乾燥させるようになっている。フィルムプロセ
ッサ14で処理されたネガフィルム12は、一旦層状に
巻き取られた後にフィルム画像読取装置16へセットさ
れる。
【0032】図2に示すように、フィルム画像読取装置
16の内部には、フィルム搬送路に沿ってプレスキャン
部36、ファインスキャン部38が順に配置されてい
る。各スキャン部36、38では、後述するようにネガ
フィルム12に記録された画像の走査読み取りを各々行
う。
【0033】フィルム搬送路の上流側には挿入検出セン
サ40が設けられている。挿入検出センサ40は、発光
素子40Aと受光素子40Bとの対がフィルム搬送路を
挟んで対向配置されて構成されている。受光素子40B
は制御回路42に接続されている。制御回路42は、受
光素子40Bから出力される信号のレベルの変化に基づ
いて、フィルム画像読取装置16のフィルム搬送路にネ
ガフィルム12が挿入されたか否かを判断する。
【0034】挿入検出センサ40とプレスキャン部36
との間には、ネガフィルム12を挟持搬送する一対のロ
ーラ44が配置されている。
【0035】一方、プレスキャン部36は、プレスキャ
ン部36を通過するネガフィルム12へ向けて光を射出
するように配置されたランプ52を備えている。ランプ
52はドライバ54を介して制御回路42に接続されて
おり、射出する光の光量が予め定められた所定値となる
ようにドライバ54から供給される電圧の大きさが制御
回路42によって制御される。ランプ52の光射出側に
はC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の3
枚のCCフィルタから成るCCフィルタ群56、光拡散
ボックス58が順に配置されており、さらにフィルム搬
送路を挟んで結像レンズ60、CCDエリアセンサ62
が順に配置されている。
【0036】CCフィルタ群56の各CCフィルタは、
CCDエリアセンサ62におけるR、G、Bの3色の感
度のばらつきを補正するために、光路中への挿入量が予
め調整されている。CCフィルタ群56、光拡散ボック
ス58、ネガフィルム12、及び結像レンズ60を順に
透過した光はCCDエリアセンサ62の受光面に照射さ
れる。
【0037】本実施形態におけるCCDエリアセンサ6
2は、Rの光の光量を検出するセンサ、Gの光の光量を
検出するセンサ及びBの光の光量を検出するセンサが隣
接配置されて成るセンサユニットがネガフィルム12の
幅方向に沿って200個、長手方向に沿って300個、
マトリクス状に配置されて構成されている。従って、C
CDエリアセンサ62は画像を、前記センサユニットの
間隔を1辺の大きさとする200個×300個の画素に
分割し、各画素毎に透過光量を検出する。
【0038】一方、前記結像レンズ60は、ネガフィル
ム12に記録された読取対象とするコマ画像及びネガフ
ィルム12の幅方向両端部を含めた領域を透過した光
を、CCDエリアセンサ62の受光面に結像させる。
【0039】従って、CCDエリアセンサ62は、図4
に示すように、ネガフィルム12の幅方向に対してはネ
ガフィルム12より若干大きく、ネガフィルム12の長
手方向に対しては1つのコマ画像12Aより若干大きな
領域62A内の画像を1度に読取可能とされている。
【0040】CCDエリアセンサ62の出力側には、増
幅器64、LOG変換器66、A/D変換器68が順に
接続されている。CCDエリアセンサ62から出力され
た信号は、増幅器64で増幅され、LOG変換器66で
対数変換され(濃度値に対応するレベルに変換され
る)、A/D変換器68によって信号レベルに対応する
値のデジタルデータに変換される。A/D変換器68は
制御回路42に接続されており、前記変換されたデジタ
ルデータは濃度値データとして制御回路42に入力され
る。
【0041】ネガフィルム12の搬送路上のCCDエリ
アセンサ62による画像読取可能な位置が本発明の第1
の読取位置に、ランプ52が本発明の第1の光源に、C
CDエリアセンサ62が本発明の第1の画像センサに、
プレスキャン部36が本発明の第1の測光系に、各々相
当する。
【0042】また、プレスキャン部36とファインスキ
ャン部38との間には、搬送ローラ対74と従動ローラ
76とから成るローラ群と、従動ローラ78A、78
B、78Cから成るローラ群と、が所定間隔隔てて配置
されている。この2つのローラ群の間ではネガフィルム
12のループが形成される。このループにより、プレス
キャン部36におけるネガフィルム12の搬送速度と、
ファインスキャン部38におけるネガフィルム12の搬
送速度と、の差が吸収される。
【0043】搬送ローラ対74にはパルスモータ80が
連結されている。パルスモータ80はドライバ82を介
して制御回路42に接続されている。制御回路42はド
ライバ82を介してパルスモータ80を駆動することに
より、ネガフィルム12を搬送させる。
【0044】また、搬送ローラ対74の上流側近傍及び
従動ローラ78B、78Cの下流側近傍には、制御回路
42に接続されたループ管理用センサ83A及び83B
が各々配置されている。本実施形態におけるループ管理
用センサ83A及び83Bは、ネガフィルム12上の目
印(例えば、スプライス)を検出するものであり、制御
回路42は、ネガフィルム12を搬送している間にルー
プ管理用センサ83Aによって上記目印を検出した時点
で制御回路42に設けられた図示しないカウンタによる
カウントを開始し、同一の上記目印をループ管理用セン
サ83Bによって検出した時点で上記図示しないカウン
タによるカウントを停止することによって得られたカウ
ント値に基づいてループの長さ(ループを形成している
ネガフィルム12の長さ)を検出することができる。
【0045】一方、ファインスキャン部38はプレスキ
ャン部36とほぼ同一の構成とされている。すなわち、
ファインスキャン部38はネガフィルム12へ向けて光
を射出するランプ84を備えている。ランプ84はドラ
イバ86を介して制御回路42に接続されており、射出
する光が所定の光量となるようにドライバ86からの供
給電圧の大きさが制御回路42によって制御される。ラ
ンプ84の光射出側には3枚のCCフィルタから成るC
Cフィルタ群88、光拡散ボックス90が順に配置され
ており、さらにフィルム搬送路を挟んで結像レンズ9
2、CCDラインセンサ94が順に配置されている。
【0046】CCフィルタ群88の各CCフィルタは、
CCDラインセンサ94におけるR、G、Bの3色の感
度のばらつきを補正するために、光路への挿入量が予め
調整されている。CCフィルタ群88、光拡散ボックス
90、ネガフィルム12及び結像レンズ92を順に透過
した光はCCDラインセンサ94の受光面に照射され
る。CCDラインセンサ94は、Rの光の光量を検出す
るセンサ、Gの光の光量を検出するセンサ及びBの光の
光量を検出するセンサが隣接配置されて成る多数のセン
サユニットが、ネガフィルム12の幅方向に沿って所定
間隔隔てて配列されて構成されている。なお、本実施形
態におけるCCDラインセンサ94は、上記センサユニ
ットが、ネガフィルム12の幅方向に沿って1000個
(1000画素分)配列されて構成されている。
【0047】従って、CCDラインセンサ94は画像
を、前記センサユニットの間隔を1辺の大きさとする多
数個(本実施形態では1000個)の画素に分割し、各
画素毎に透過光量を検出する。前記結像レンズ92は、
ネガフィルム12を透過した光のうち、ランプ84から
射出された光の光軸と交差しかつネガフィルム12の幅
方向に沿った1画素列を透過した光を、CCDラインセ
ンサ94の受光面に結像させる。
【0048】CCDラインセンサ94の出力側には、増
幅器96、LOG変換器98、A/D変換器100が順
に接続されている。CCDラインセンサ94から出力さ
れた信号は、増幅器96で増幅され、LOG変換器98
で濃度値に対応するレベルに変換された後に、A/D変
換器100によってデジタルデータに変換される。A/
D変換器100は制御回路42に接続されており、変換
されたデジタルデータが濃度値データとして制御回路4
2に入力される。
【0049】制御回路42は数面の画像の濃度値データ
を保持可能な画像バッファ70を備えており、入力され
た濃度値データを画像バッファ70に記憶する。また、
制御回路42にはCRTディスプレイ72が接続されて
おり、入力された濃度値データを用いて処理を行って、
ポジ画像をCRTディスプレイ72に表示する。
【0050】また、制御回路42は前記濃度値データに
基づいて印画紙へのR、G、B3色の露光量を算出す
る。制御回路42は後述するプリンタプロセッサ18の
プリンタ部110と接続されており、前記算出した露光
量を表すデータをプリンタ部110の制御回路122
(図3も参照)へ転送する。
【0051】ネガフィルム12の搬送路上のCCDライ
ンセンサ94による画像読取可能な位置が本発明の第2
の読取位置に、ランプ84が本発明の第2の光源に、C
CDラインセンサ94が本発明の第2の画像センサに、
ファインスキャン部38が本発明の第2の測光系に、画
像バッファ70が本発明の記憶手段に、制御回路42が
本発明の制御手段に、各々相当する。
【0052】ファインスキャン部38の下流側には搬送
ローラ対102が配置されている。搬送ローラ対102
にもパルスモータ104が連結されている。パルスモー
タ104はドライバ106を介して制御回路42に接続
されている。制御回路42はドライバ106を介してパ
ルスモータ104を駆動することにより、ネガフィルム
12を搬送させる。
【0053】一方、プリンタプロセッサ18(図1参
照)には層状に巻き取られた印画紙112を収納するマ
ガジン114がセットされている。印画紙112はマガ
ジン114から引き出され、カッタ部116を介してプ
リンタ部110へ送り込まれる。プリンタ部110はフ
ィルム画像読取装置16の制御回路42から露光量デー
タが転送されると、該露光量データに基づいて印画紙1
12への画像の露光を行う。
【0054】図3に示すように、プリンタ部110はR
の波長のレーザビームを射出する半導体レーザ118R
を備えている。半導体レーザ118Rのビーム射出側に
は、コリメータレンズ124R、音響光学素子(AO
M)133R、Gの波長の光のみ反射するダイクロイッ
クミラー134G、Bの波長の光のみ反射するダイクロ
イックミラー134B、ポリゴンミラー126が順に配
置されている。
【0055】AOM133は音響光学媒質を備えてお
り、この音響光学素子の対向する面には、入力された高
周波信号に応じて超音波を出力するトランスデューサ
と、音響光学媒質を通過した超音波を吸音する吸音体
と、が貼付されている。AOM133Rのトランスデュ
ーサはAOMドライバ120Rに接続されており、AO
Mドライバ120Rから高周波信号が入力されると、入
射されたレーザビームから1本のレーザビームを回折さ
せ、このレーザビームを記録用レーザビームとして射出
する。この記録用レーザビームがダイクロイックミラー
134G、134Bを介してポリゴンミラー126に入
射される。
【0056】AOMドライバ120Rは制御回路122
に接続されている。制御回路122ではAOMドライバ
120Rへ、入力された露光量データのうちRの露光量
データに応じた露光量制御信号を出力する。この露光量
制御信号は、図10に示すように周期t0のパルス信号
であり、パルス幅dは前記Rの露光量データの画素毎の
露光量に応じて変更される。AOMドライバ120R
は、入力された露光量制御信号のレベルがハイレベルの
ときにAOM133Rに高周波信号を出力し、これに伴
ってAOM133Rから記録用レーザビームが射出され
る。従って、Rの露光量データに基づいて、周期t0
に印画紙112に照射されるRの波長のレーザビームの
光量が変更されることになる。
【0057】また、プリンタ部110は、所定の波長の
レーザビームを射出する半導体レーザ118G、118
Bを備えている。半導体レーザ118Gのビーム射出側
には、波長変換素子132G、コリメータレンズ124
G、AOM133G、全反射ミラー136Gが順に配置
されている。AOM133GはAOMドライバ120G
を介して制御回路122に接続されている。制御回路1
22はAOMドライバ120GへGの露光量データに応
じた露光量制御信号を出力する。AOMドライバ120
GはAOMドライバ120Rと同様に露光量制御信号が
ハイレベルのときに高周波信号を出力する。
【0058】これにより、半導体レーザ118Gから射
出されたレーザビームは、波長変換素子132Gにより
Gの波長に変換されてAOM133Gに入射され、AO
Mドライバ120Gより高周波信号が入力されていると
きにAOM133Gから記録用レーザビームが射出さ
れ、全反射ミラー136Gで反射されダイクロイックミ
ラー134Gで反射されて、半導体レーザ118Rから
射出されたレーザビームと合波される。
【0059】また、半導体レーザ118Bのビーム射出
側にも、波長変換素子132B、コリメータレンズ12
4B、AOM133B、全反射ミラー136Bが順に配
置されている。AOM133BもAOMドライバ120
Bを介して制御回路122に接続されている。制御回路
122はAOMドライバ120BへBの露光量データに
応じた露光量制御信号を出力する。半導体レーザ118
Bから射出されたレーザビームは、波長変換素子132
BによりBの波長に変換されてAOM133Bに入射さ
れ、AOMドライバ120Bより高周波信号が入力され
ているときにAOM133Bから射出された記録用レー
ザビームが、全反射ミラー136Bで反射されダイクロ
イックミラー134Bで反射されて、半導体レーザ11
8Rから射出されたレーザビーム及び半導体レーザ11
8Gから射出されたレーザビームと合波される。
【0060】ダイクロイックミラー134G、134B
で合波されたレーザビームは、ポリゴンミラー126に
入射される。ポリゴンミラー126はポリゴンミラード
ライバ128を介して制御回路122に接続されてお
り、ポリゴンミラードライバ128によって回転駆動さ
れると共に、回転速度が制御される。ポリゴンミラー1
26に入射されたレーザビームは、ポリゴンミラー12
6の回転によって射出方向が順次変更され、図3の水平
方向に沿って走査される。ポリゴンミラー126のレー
ザビーム射出側にはミラー130が配置されている。ポ
リゴンミラー126で反射されたレーザビームは、ミラ
ー130によって図3における下方へ反射される。
【0061】ミラー130のレーザビーム射出側には、
走査レンズ138、ミラー140が順に配置されてい
る。ミラー130で反射されたレーザビームは、走査レ
ンズ138を透過してミラー140で反射される。ミラ
ー140のレーザビーム射出側には、長手方向が図3の
鉛直方向と一致するように印画紙112が配置されてお
り、ミラー140で反射されたレーザビームは印画紙1
12に照射される。また、印画紙112搬送路のレーザ
ビーム照射位置よりも下方には、印画紙112を挟持搬
送する搬送ローラ対142が配置されている。搬送ロー
ラ対142にはパルスモータ144が連結されている。
パルスモータ144はドライバ146を介して制御回路
122に接続されている。制御回路122はドライバ1
46を介してパルスモータ144を駆動することによ
り、印画紙112を図3の下方へ向けて搬送させる。
【0062】図1に示すように、プリンタ部110を通
過した印画紙112は、リザーバ部150へ送り込まれ
る。リザーバ部150は所定間隔隔てて一対のローラ1
52が設けられており、印画紙112はこの一対のロー
ラ152間でループが形成される。このループによっ
て、プリンタ部110と下流側のプロセッサ部154と
の搬送速度差が吸収される。プロセッサ部154には、
発色現像槽156、漂白定着槽158、水洗槽160、
162、164が順に配置されている。これら各処理槽
内には各々所定の処理液が貯留されている。印画紙11
2は各処理槽内へ順に送り込まれ、各処理液に浸漬され
て処理される。
【0063】プロセッサ部154の下流側には乾燥部1
66が設けられている。乾燥部166は図示しないファ
ンとヒータとによって生成した熱風を印画紙112に供
給する。これにより、印画紙112の表面に付着した水
分が乾燥される。乾燥部166を通過した印画紙112
は、カッタ部168でプリント毎に切断された後にプリ
ンタプロセッサ18の外部へ排出される。
【0064】ところで、本実施形態で読取対象とするネ
ガフィルム12の幅方向(ネガフィルム12の搬送方向
に直交する方向)両端部には、図4に示すように、コマ
番号を示すバーコード170及びDXコード(写真フィ
ルムのメーカー及び感度を示すコード)を示すバーコー
ド172がコマ画像12A毎に記録されている。
【0065】ここで、本実施形態におけるフィルム画像
読取装置16の有する主な機能を表1を参照して説明す
る。
【0066】
【表1】
【0067】表1における「ファインスキャンの測光条
件決定」は、ファインスキャン時におけるランプ84の
光量及びCCDラインセンサ94の電荷蓄積時間をプレ
スキャンによって得られた濃度値データに基づいて決定
するものであり、例えばプレスキャンによって得られた
濃度値データの値が高くなるに従ってランプ84の光量
を大きくすると共に、CCDラインセンサ94の電荷蓄
積時間を長くするようにファインスキャン時の測光条件
を決定する。
【0068】また、表1における「オートセットアップ
処理」は、請求項2及び請求項3記載の発明における画
像処理に相当するものであり、本実施形態における「オ
ートセットアップ処理」は、コマ画像の濃度種別を判定
すると共に該濃度種別に基づいてファインスキャンによ
って得られた濃度値データに対する画像処理の処理条件
を求めて記憶するものである。
【0069】さらに、表1における「ポジ画像検定」
は、ファインスキャン部38によって得られた画像デー
タをネガ画像からポジ画像に変換してCRTディスプレ
イ72に表示することによって、この表示画像を参照す
ることにより、例えばオペレータが露光量に対する色、
濃度等の補正を指示するものである。
【0070】なお、表1には示していないが、本実施形
態におけるプレスキャンでは、「コマ画像のサイズの検
出」、「コマ番号の検出」、「DXコードの検出」、及
び「不要コマ画像の検出」も行うことができる。
【0071】上述したように、本実施形態で読取対象と
しているネガフィルム12の幅方向両端部には、コマ番
号を示すバーコード170及びDXコードを示すバーコ
ード172がコマ画像12A毎に記録されている(図4
参照)と共に、プレスキャン部36により得られた濃度
値データには、コマ画像12Aのみならずバーコード1
70及び172に対応する濃度値データも含まれている
ので、該バーコード170及び172の位置に対応する
濃度値データを参照することにより、上記「コマ番号の
検出」及び「DXコードの検出」を実現することができ
る。
【0072】また、上記「不要コマ画像」の対象となる
画像は、コマ画像内の主要被写体に対する焦点がずれて
いる画像(所謂、ピンボケ画像)、主要被写体の状態が
判別できない程度の超オーバー露光又は超アンダー露光
の画像等である。なお、上記ピンボケ画像か否かは、例
えば、画像データの高域周波数の有無によって判断する
ことができる(高域周波数が無い場合はピンボケ画像で
あると判断)。また、超オーバー露光又は超アンダー露
光の画像は、例えば、読取対象とするコマ画像に対応す
る濃度値データの平均値の大小によって判断することが
できる。
【0073】以上に基づいて、プレスキャン部36及び
ファインスキャン部38の各々によって得られた画像デ
ータ(濃度値データ)に基づいて行われる各種処理をま
とめると表2に示すようになる。
【0074】
【表2】
【0075】なお、表2において、プレスキャン部36
によって得られた濃度値データに基づいて行われる処理
として記載した各処理は、測光条件(ランプの光量及び
CCDセンサの電荷蓄積時間)を固定として得られるプ
レスキャンによる比較的低精細な濃度値データを用いて
行っても問題が発生しない程度の精度しか要求されない
処理である。また、「オートセットアップ処理」及び
「ポジ画像検定」は、解像度の点ではプレスキャン部3
6により得られた濃度値データでも問題ないが、濃度値
データのリニアリティの点ではファインスキャン部38
により得られる濃度値データと同程度であることが好ま
しいので、ファインスキャン部38の処理として分担さ
せている。
【0076】次に本実施の形態の作用を説明する。フィ
ルムプロセッサ14にセットされたネガフィルム12
は、各処理槽内に送り込まれた後に乾燥部32に送り込
まれ、発色現像、漂白、漂白定着、水洗、安定、乾燥の
各処理が施される。これにより、カメラによって記録さ
れた潜像が可視化される。フィルムプロセッサ14で処
理されたネガフィルム12は、フィルム画像読取装置1
6にセットされる。
【0077】次に図5及び図6のフローチャートを参照
して、フィルム画像読取装置16のプレスキャン部36
の作用を説明する。
【0078】図5のステップ200では、フィルム画像
読取装置16にネガフィルム12が挿入されたか否か
を、挿入検出センサ40から入力される信号に基づいて
判定する。フィルム画像読取装置16にネガフィルム1
2が挿入されたと判断するとステップ200の判定が肯
定されてステップ202へ移行する。
【0079】ステップ202では、ドライバ54により
ランプ52を点灯させる。この際のランプ52の光量は
予め設定されている固定量としており、光量を調整する
ための機構等を必要としないため、ドライバ54の構成
を簡略化することができる。
【0080】次のステップ204では、ループ管理用セ
ンサ83A及び83Bからの出力信号に基づいてプレス
キャン部36とファインスキャン部38との間に設けら
れたループの長さを検出し、該ループの長さが所定の許
容値より小さいか否かを判定して、小さくない場合は小
さくなるまで待機する。
【0081】すなわち、例えば、ファインスキャン部3
8の処理がプレスキャン部36の処理より遅い場合に
は、時間の経過に伴ってループ長が徐々に長くなり、上
記所定の許容値を越えてしまう。そこでステップ204
では、ループ長が許容値以上となった場合に、プレスキ
ャン部36の動作を一時的に停止しているのである。
【0082】ループ長が許容値より小さな場合、すなわ
ちステップ204の判定が肯定された場合にはステップ
206へ移行してネガフィルム12の搬送を開始する。
【0083】次のステップ208では、所定の画像読取
位置にコマ画像が到達したか否か、より詳しくは、CC
Dエリアセンサ62による読取可能領域に読取対象とす
るコマ画像が納まったか否かを判定する。ネガフィルム
12は、各コマ画像の間に未露光領域が存在し、この未
露光領域は素抜け状態とされているので、コマ画像のエ
ッジ(ネガフィルム12の搬送方向先端及び後端のエッ
ジ)においては、CCDエリアセンサ62から出力され
て制御回路42に入力される濃度値データが大きく変化
する。従って、この濃度値データが大きく変化する位置
に基づいてコマ画像が上記所定の画像読取位置に到達し
たか否かを判定することができる。
【0084】ステップ208により画像読取位置にコマ
画像が到達していないと判定(否定判定)された場合に
はステップ204へ戻り、到達するまでステップ204
〜208の処理を繰り返して実行した後にステップ21
0へ移行する。
【0085】ステップ210ではネガフィルム12の搬
送を停止し、次のステップ212では読取対象とするコ
マ画像の位置を制御回路42に設けられた図示しない記
憶部に記憶する。すなわち、この時点における読取対象
とするコマ画像は、プレスキャン部36における画像読
取位置に位置しているので、この時点における読取対象
とするコマ画像のエッジの位置に基づき、ネガフィルム
12に設けられているパーフォレーションの位置等と対
応づけてコマ画像の位置を判定し、該コマ画像の位置を
上記図示しない記憶部に記憶する。
【0086】コマ画像の位置の記憶を終了すると次のス
テップ214では、画像の走査読取処理(後述)を行
い、次のステップ216でネガフィルム12に記録され
ている全てのコマ画像について処理が終了したか否か判
定する。ステップ216の判定が否定された場合にはス
テップ204へ戻って上記処理を繰り返して実行し、ス
テップ216の判定が肯定された時点でステップ218
へ移行してランプ52を消灯した後に本処理を終了す
る。
【0087】上記により、プレスキャン部36は単一の
コマ画像に対して、上記ループ長が許容値より小さな状
態において、読取対象とするコマ画像の位置の記憶、及
び画像の走査読取の各処理が順次行われる。
【0088】次に図6のフローチャートを参照してプレ
スキャン部36における走査読取処理(図5のステップ
214の処理)の詳細について説明する。なお、この処
理を実行する際には画像読取位置にコマ画像が位置して
おり、ランプ52から射出されCCフィルタ群56、光
拡散ボックス58、及びネガフィルム12を透過した光
が、結像レンズ60によってCCDエリアセンサ62の
受光面に結像されており、CCDエリアセンサ62から
出力された信号は、増幅器64で増幅され、LOG変換
器66で濃度値に対応するレベルに変換され、A/D変
換器68でデジタルデータに変換されて保持されてい
る。プレスキャン部36により得られる濃度値データの
リニアリティはファインスキャン部38により得られる
濃度値データ程必要としないので、この際のCCDエリ
アセンサ62の電荷蓄積時間は比較的短い固定時間とし
ている。
【0089】ステップ250では、A/D変換器68か
ら1コマ画像分の濃度値データを取込み、次のステップ
252では、取り込んだ濃度値データを、マトリクス状
に配列された多数のセンサユニット毎の感度のばらつき
に応じて補正する。
【0090】次のステップ254では、ステップ252
による補正後の濃度値データに基づいてコマ画像のサイ
ズを検出して上記図示しない記憶部に記憶する。なお、
読取対象のネガフィルム12が135サイズのネガフィ
ルムであれば、コマ画像のサイズ(この場合はコマ画像
のフレームサイズ)は、例えば標準サイズのコマ画像で
は画像記録範囲内となり、パノラマサイズ等の非標準サ
イズのコマ画像では画像記録範囲外となる所定部分の濃
度や色味が、未露光部(素抜け)に相当する濃度や色味
であるか否かに基づいて判定することができる。
【0091】また、特開平8−304932号公報、特
開平8−304933号公報、特開平8−304934
号公報、特開平8−304935号公報のように、プレ
スキャンにより得られた各画素毎の濃度値データに基づ
き、各画素毎にフィルム幅方向に沿った濃度変化値を各
々演算し、各画素のフィルム幅方向に沿った濃度変化値
をフィルム長手方向に沿ったライン単位で積算し、各ラ
イン毎の積算値を比較することでフィルム画像のサイズ
(アスペクト比)を判定したり、濃度ヒストグラムから
閾値を定めて画像を二値化し、画像中の各領域における
画像の存在率に基づいて判定したり、上記の手法を組み
合わせて判定するようにしてもよい。
【0092】次のステップ256では、ネガフィルム1
2の幅方向両端部に記録されたバーコード170及び1
72の領域に対応する濃度値データに基づいてDXコー
ド及びコマ番号を検出して上記図示しない記憶部に記憶
し、次のステップ258では、読取対象とするコマ画像
の領域に対応する濃度値データに基づいて、ファインス
キャン部38によるファインスキャン時の最適な測光条
件(ランプ84の光量及びCCDラインセンサ94の電
荷蓄積時間)を決定して上記図示しない記憶部に記憶す
る。
【0093】なお、本実施形態では、濃度値データの最
小値を抽出し、該最小値に基づいて、読み取りを行った
コマ画像に対するファインスキャン部38のランプ84
の最適な光量及びCCDラインセンサ94の電荷蓄積時
間を演算し、記憶する。これは、濃度値データの最小値
が非常に小さい場合には、ファインスキャン部38にお
ける画像の読み取りに際して、CCDラインセンサ94
からの出力信号のレベルが飽和する虞れがあるためであ
る。
【0094】次のステップ260では、読取対象とする
コマ画像の領域に対応する濃度値データに基づいて、読
取対象とするコマ画像が不要コマ画像(ピンボケ画像、
超オーバー露光画像、超アンダー露光画像等)であるか
否かを判定し、不要コマ画像である場合にはステップ2
62でその旨を記憶した後に本走査読取処理を終了す
る。
【0095】次に図7のフローチャートを参照して、フ
ァインスキャン部38における画像の読取処理について
説明する。
【0096】ステップ300では、画像バッファ70の
残容量が所定値より多いか否かを判定し、多くない場合
(否定判定)の場合は多くなるまで待機する。すなわ
ち、画像バッファ70には、後述する処理によって得ら
れた濃度値データが逐次記憶されるため、時間の経過に
従って徐々に残容量が減少する。この残容量の減少が続
くと、最終的には濃度値データを画像バッファ70に記
憶することができなくなり、最悪の場合には装置全体が
停止してしまう。この不具合を回避するために、ステッ
プ300において画像バッファ70の残容量をチェック
しているのである。
【0097】次のステップ302ではネガフィルム12
の搬送を開始し、次のステップ304ではCCDライン
センサ94による画像読取位置に画像の先頭の画素列が
到達したか否か判定する。ステップ304の判定が否定
された場合にはステップ302に戻り、ステップ304
の判定が肯定されるまで、ステップ302、304の処
理を繰り返し、ネガフィルム12の搬送を継続する。な
お、ステップ304による判定は、上記ステップ212
(図5も参照)において図示しない記憶部に記憶された
コマ画像の位置に基づいて行うことができる。
【0098】ステップ304の判定が肯定されるとステ
ップ306へ移行し、上述したステップ260及びステ
ップ262の処理によって図示しない記憶部に記憶され
ている不要コマ画像であるか否かを示す情報を参照し
て、ファインスキャンの対象とするコマ画像が不要コマ
画像であるか否かを判定し、不要コマ画像である場合は
後述するステップ320へ移行し、不要コマ画像でない
場合にはステップ308へ移行する。
【0099】ステップ308では、プレスキャン部36
で求められ記憶されたランプ84の最適な光量及びCC
Dラインセンサ94の電荷蓄積時間を取込み、次のステ
ップ310では、ランプ84に供給する電圧が前記最適
な光量に応じた値となるように制御すると共に、CCD
ラインセンサ94の電荷蓄積時間をステップ308で取
込んだ電荷蓄積時間に設定する。なお、ランプ84の光
量の制御は、CCフィルタ群88の各CCフィルタの光
路への挿入量を変化させることによっても行うことがで
きる。また、上記の電荷蓄積時間の設定を行う際には、
設定する電荷蓄積時間がネガフィルム12のパルスモー
タ104による1画素分の搬送時間を越える場合には、
ネガフィルム12のパルスモータ104による搬送速度
も変更する(電荷蓄積時間が長い程、ネガフィルム12
の搬送速度を遅くする)必要がある。
【0100】ステップ310の処理を行った後はランプ
84の光量が安定するまで若干待った後にステップ31
2へ移行し、ステップ312〜318で画像の読取処理
を行う。
【0101】すなわち、ステップ312では、A/D変
換器100から1画素列分の濃度値データを取込み、次
のステップ314では、取り込んだ濃度値データを、C
CDラインセンサ94の多数のセンサユニット毎の感度
のばらつきに応じて補正し、補正したデータを画像バッ
ファ70に記憶する。
【0102】次のステップ316では、ドライバ106
を介してパルスモータ104を駆動し、ネガフィルム1
2を画像列の間隔に対応する所定量だけ搬送する。な
お、この搬送量はセンサユニットの間隔に対応してい
る。従って、本ファインスキャン部38では、プレスキ
ャン部36に比較して、画像をより細密に多数の画素に
分割し、各画素の透過光量を測定する。
【0103】次のステップ318では、1画面分の画像
の読み取りが終了したか否か判定する。ステップ318
の判定が否定された場合にはステップ312へ戻り、ス
テップ318の判定が肯定されるまでステップ312乃
至ステップ318の処理を繰り返す。これにより、画像
バッファ70には単一のコマ画像のR画像データ、G画
像データ、B画像データが各々記憶される。
【0104】次のステップ320では、ネガフィルム1
2に記録された全てのコマ画像に対して濃度値データを
画像バッファ70に記憶したか否か判定する。ステップ
320の判定が否定された場合にはステップ300へ戻
り、ステップ300乃至ステップ320の処理を繰り返
す。ステップ320の判定が肯定されると、処理を終了
する。
【0105】次に、図8のフローチャートを参照して、
ファインスキャン部38により、画像バッファ70に濃
度値データが少なくとも1コマ画像分記憶されている際
に実行される割り込み処理について説明する。なお、本
割り込み処理では、ファインスキャン部38により得ら
れた濃度値データに対する画像処理の処理条件を自動的
に設定するオートセットアップ処理、及びファインスキ
ャン部38によって得られた濃度値データが表すコマ画
像のポジ画像検定を行う。
【0106】まず、ステップ350では、画像バッファ
70から1コマ画像分の濃度値データを取込み、次のス
テップ352では、シェーディング補正を行う。これ
は、ランプ84から射出される光の光量についても、光
軸位置をピークとして周辺へ向かうに従って徐々に減衰
する分布となっているためである。本ステップ352で
は、画像バッファ70から取込んだ濃度値データを予め
測定されたランプ84の光量の分布に応じて補正する。
【0107】次のステップ354では、ステップ352
でシェーディング補正された濃度値データに基づいて自
動的にコマ画像の濃度種別を判定すると共に該濃度種別
に基づいて濃度値データに対する画像処理の処理条件を
求めて記憶するオートセットアップ処理を行う。
【0108】コマ画像の濃度種別は、例えば平均濃度、
最大濃度、最小濃度等を予め定められた所定値と比較す
ることで、低濃度/通常濃度/高濃度/超高濃度等に分
類することができる。また画像処理の処理条件として
は、例えば画像の拡大縮小率、ハイパートーンやハイパ
ーシャープネス等の画像処理の処理条件(具体的には、
画像の超低周波輝度成分に対する階調の圧縮度、画像の
高周波成分や中周波成分に対するゲイン(強調度))、
階調変換条件等が演算される。
【0109】オートセットアップ処理が終了すると次の
ステップ356では、濃度値データに対して上記オート
セットアップ処理によって得られた画像処理の処理条件
に従って画像処理(画像の拡大縮小、階調変換、ハイパ
ートーン処理、ハイパーシャープネス処理等)を行い、
次のステップ358では、画像処理後の濃度値データを
ポジ画像のデータに変換し、次のステップ360では、
該ポジ画像データに基づいてポジ画像をCRTディスプ
レイ72に表示し、この表示画像を参照することによ
り、例えばオペレータが色、濃度等の補正を指示するポ
ジ画像検定を行う。このポジ画像検定においてオペレー
タから何らかの補正の指示が行われた場合には、該指示
に応じた補正を上記濃度値データに対して行う。なお、
この際、CRTディスプレイ72の表示に用いるポジ画
像データは、ファインスキャン部38によって得られた
ものであり解像度がCRTディスプレイ72に表示する
には高過ぎるので、上記ポジ画像データを所定画素毎に
間引いたものを用いる。また、この際、CRTディスプ
レイ72に表示される画像は、プリンタプロセッサ18
による出力画像と見え具合ができるだけ一致するように
ポジ画像データを補正する。
【0110】次のステップ362では、ステップ360
によるポジ画像検定後のポジ画像データ(CRTディス
プレイ72の表示用に間引いていないもの)を指数変換
することにより各画素に対するR、G、Bの露光量を表
す露光量データを求め、次のステップ364では、上記
により算出した露光量データをプリンタ部110の制御
回路122へ転送し、次のステップ366では画像バッ
ファ70からプリンタ部110へ転送した露光量データ
に対応する濃度値データを消去する。
【0111】次のステップ368では、画像バッファ7
0に記憶されている全ての濃度値データに対して上記ス
テップ350〜366の処理、すなわちオートセットア
ップ処理、ポジ画像検定、及び露光量データのプリンタ
部110への転送等の各処理が終了したか否かを判定
し、終了していない場合はステップ350に戻って上記
各処理を繰り返して実行した後に本割り込み処理を終了
する。
【0112】続いて、図9のフローチャートを参照し、
プリンタ部110における露光制御処理について説明す
る。ステップ400ではポリゴンミラー126の回転を
開始させる。ステップ402では、パルスモータ144
を介して印画紙112を搬送し、印画紙112の未露光
部分を露光位置に位置決めする。ステップ404では、
露光を行う画像に対応する露光量データを取り込む。次
のステップ406以降では、印画紙への画像の露光を行
う。すなわち、ステップ406では取り込んだ露光量デ
ータのうち、最初の1ラインに対応するRの露光量デー
タに応じた露光量制御信号をAOMドライバ120R
へ、Gの露光量データに応じた露光量制御信号をAOM
ドライバ120Gへ、Bの露光量データに応じた露光量
制御信号をAOMドライバ120Bへ、各々出力する。
【0113】AOMドライバ120R、G、Bは、各々
入力された露光量制御信号のレベルがハイレベルのとき
にAOM133R、G、Bへ高周波信号を出力する。こ
れにより、AOM133R、G、Bからは、各々露光量
制御信号のパルス周期t0毎に前記パルス幅dに応じた
時間だけ記録用レーザビームが射出され、ダイクロイッ
クミラー134G、134Bによって合波されてポリゴ
ンミラー126に入射される。
【0114】印画紙112へのレーザビームの照射位置
は、ポリゴンミラー126の回転によって順次移動する
が、前記露光量制御信号のパルス周期t0は、パルス周
期t0でのレーザビームの照射位置の移動量が、印画紙
112に記録する画像の画素間隔に対応するように定め
られている。従って、前記パルス幅dによって各画素に
ついてのレーザビームの照射時間が異なることになるの
で、露光量データに応じて1画素毎に露光量が変更され
ることになる。ポリゴンミラー126で反射されたレー
ザビームは、ミラー130、140で反射されて印画紙
112に照射され、ポリゴンミラー126によるレーザ
ビームの1走査で印画紙112への1画素列分(1ライ
ン分)の露光が行われる。
【0115】1ライン分の露光が行われるとステップ4
08へ移行し、ポリゴンミラー126の回転角が入射さ
れたレーザビームを走査開始位置へ反射する回転角とな
るまでの間に、パルスモータ144によって1ラインの
間隔に対応する所定量だけ印画紙112を搬送する。次
のステップ410では1画像分の露光が終了したか否か
判定する。ステップ410の判定が否定された場合には
ステップ406へ戻り、次の1ラインに対応する露光量
データに応じた露光量制御信号をAOMドライバ120
R、G、Bへ各々出力し、上記と同様にして次の1ライ
ンの露光を行う。
【0116】ステップ406乃至ステップ410の処理
を所定回繰り返すことによって、前記露光量データに応
じた画像の露光が行われる。1画像分の露光処理が終了
するとステップ410の判定が肯定され、ステップ41
2へ移行する。ステップ412では転送された全ての露
光データに対する露光が終了したか否か判定する。ステ
ップ412の判定が否定された場合にはステップ402
へ戻り、上記と同様にして次の画像に対する露光処理を
行う。ステップ412の判定が肯定されると、ステップ
414でポリゴンミラー126の回転を停止させ、本露
光制御処理を終了する。
【0117】露光制御処理の終了した印画紙112は、
カッタ部116によって未露光部分が切断されてマガジ
ン114内に巻戻されると共に、画像が露光された部分
はプロセッサ部154の各処理槽内に送り込まれた後に
乾燥部166に送り込まれ、発色現像、漂白定着、水
洗、乾燥の各処理が施され、プリンタ部110で露光さ
れた画像が可視化される。乾燥が終了した印画紙112
は画像コマ毎に切断されてプリンタプロセッサ18の機
体外に排出される。
【0118】以上詳細に説明したように、本実施形態に
係るフィルム画像読取装置では、プレスキャン時におけ
るCCDエリアセンサ62の電荷蓄積時間を固定として
いるので、電荷蓄積時間を調整する場合に比較してプレ
スキャン部36の構成を簡略化することができ、装置全
体としてのコストを低下することができる。
【0119】また、本実施形態に係るフィルム画像読取
装置では、固定の測光条件でかつ比較的低分解能での読
み取りによって得られる画像データ(濃度値データ)に
基づいて実行可能な処理をプレスキャン部36に分担
し、読取対象とする画像の特性等に応じて条件を設定す
る必要があり、かつ比較的高分解能での読み取りによっ
て得られる画像データに基づいて実行した方が好ましい
処理をファインスキャン部38に分担することによっ
て、プレスキャン部36のCCDセンサとして比較的安
価な低分解能のCCDエリアセンサ62を適用可能とし
ているので、装置全体としてのコストを低下することが
できる。
【0120】また、本実施形態に係るフィルム画像読取
装置では、コマ画像の位置、コマ画像のサイズ、DXコ
ード、及びコマ番号をプレスキャンによって得られた濃
度値データに基づいて検出しているので、これらを専用
のセンサ等を用いて検出する場合に比較して、装置全体
としてのコストを低下することができる。
【0121】さらに、本実施形態に係るフィルム画像読
取装置では、ファインスキャン部38により得られた画
像データ(濃度値データ)をオートセットアップ処理及
びポジ画像検定が終了するまで保持するための画像バッ
ファ70を備えているので、ファインスキャンによる画
像の読取動作とオートセットアップ処理及びポジ画像検
定とを並行して実行することができ、高速な画像読取を
行うことができる。
【0122】なお、本実施形態では、表2に示した各処
理を全て実施する場合について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、プレスキャン部36及び
ファインスキャン部38の各々の各処理のうちの少なく
とも1つを実施する形態としてもよい。
【0123】また、本実施形態では、CCDエリアセン
サ62の電荷蓄積時間及びランプ52の光量を固定とし
てプレスキャンを行う場合について説明したが、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えばCCDエリア
センサ62の電荷蓄積時間及びランプ52の光量の何れ
か一方のみを固定としてプレスキャンを行う形態として
もよい。
【0124】また、本実施形態では、オートセットアッ
プ処理及びポジ画像検定をファインスキャンによって得
られた濃度値データに基づいて行う場合について説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら
の処理をプレスキャンによって得られた濃度値データに
基づいて行う形態としてもよい。通常、プレスキャンは
ファインスキャンに比較して高速に行われるため、オー
トセットアップ処理及びポジ画像検定をプレスキャン側
で実施させることによってプレスキャンとファインスキ
ャンの各々の処理時間のバランスが良くなり、この結果
として全体的な処理速度をより高速化することができる
が、プレスキャンによって得られる濃度値データはファ
インスキャンによって得られるものとは異なるものであ
るため、例えばプレスキャンによる濃度値データに基づ
いて決定した処理条件によってファインスキャンによる
濃度値データを画像処理した場合、本実施形態に比較し
て画像処理の処理精度が低下する。
【0125】また、本実施形態では、画素毎に露光量を
定め、プリンタ部110において画素毎に走査露光する
場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、一般的なプリンタで多数採用されている面露
光する場合に適用することも可能である。
【0126】また、本実施形態では、本発明の写真感光
材料としてネガフィルムを適用した場合について説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、リバー
サルフィルム(ポジフィルム)の読み取りに対しても本
発明は適用できることはいうまでもない。
【0127】
【発明の効果】請求項1記載の画像読取装置によれば、
第1の測光系における測光条件を固定としているので、
測光条件を調整する場合に比較して第1の測光系の構成
を簡略化することができ、装置全体としてのコストを低
下することができる、という効果が得られる。
【0128】また、請求項2記載の画像読取装置によれ
ば、比較的精度が低い画像データを用いても行うことが
できる処理は第1の測光系によって得られた画像データ
に基づいて行い、比較的精度が高い画像データを用いて
行うことが好ましい処理のみを第2の測光系によって得
られた画像データに基づいて行うようにしているので、
装置全体としての画像読取効率を向上することができ、
画像読取を高速に行うことができる、という効果が得ら
れる。
【0129】また、請求項3記載の画像読取装置によれ
ば、請求項2記載の発明と同様の効果を奏することがで
きると共に、制御手段によって行われる第2の測光系か
ら出力された画像データに対する画像処理の処理条件の
決定及び第2の測光系から出力された画像データを用い
た画像検定の少なくとも一方が終了するまで第2の測光
系から出力された画像データを記憶手段に記憶している
ので、第2の測光系による画像の読取動作と、制御手段
によって行われる第2の測光系から出力された画像デー
タに対する画像処理の処理条件の決定及び第2の測光系
から出力された画像データを用いた画像検定の少なくと
も一方とを並行して実行することができ、画像読取を高
速に行うことができる、という効果が得られる。
【0130】また、請求項4記載の画像読取装置によれ
ば、第1の画像センサをエリアセンサとし、第2の画像
センサをラインセンサとしているので、第1の画像セン
サの解像度を第2の画像センサに比較して低いエリアセ
ンサとすることによって、第1の画像センサを安価なも
のとすることができ、装置全体としてのコストを低下す
ることができる、という効果が得られる。
【0131】更に、請求項5記載の画像読取方法によれ
ば、写真感光材料に記録された画像を測光条件が固定と
された状態で第1の画像センサによって読み取っている
ので、請求項1記載の発明と同様に、測光条件を調整す
る場合に比較して構成を簡略化することができ、本発明
を実現するためのコストを低下することができる、とい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る写真処理システムの概略構成
図である。
【図2】フィルム画像読取装置の概略構成図である。
【図3】プリンタ部の概略構成を示す斜視図である。
【図4】ネガフィルムの構成及びCCDエリアセンサの
読取領域を示す平面図である。
【図5】フィルム画像読取装置のプレスキャン部のメイ
ンルーチンを説明するフローチャートである。
【図6】プレスキャン部の走査読取処理を説明するフロ
ーチャートである。
【図7】実施の形態のファインスキャン部における読取
処理を説明するフローチャートである。
【図8】実施の形態のファインスキャン部における割り
込み処理を説明するフローチャートである。
【図9】プリンタ部における露光処理を説明するフロー
チャートである。
【図10】AOMドライバへ出力する露光量制御信号の
波形を示す線図である。
【図11】CCDセンサによりネガ画像を測光する場合
のネガ画像濃度と測光値との関係の一例を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
12 ネガフィルム(写真感光材料) 16 フィルム画像読取装置(画像読取装置) 36 プレスキャン部(第1の測光系) 38 ファインスキャン部(第2の測光系) 42 制御回路(制御手段) 52 ランプ(第1の光源) 62 CCDエリアセンサ(第1の画像センサ) 70 画像バッファ(記憶手段) 84 ランプ(第2の光源) 94 CCDラインセンサ(第2の画像センサ)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像が記録された写真感光材料を前記画
    像が第1の読取位置及び第2の読取位置を順次通過する
    ように搬送する搬送手段と、 前記第1の読取位置で前記画像に光を照射する第1の光
    源を備えると共に前記画像を透過した光又は前記画像か
    ら反射された光に基づいて、測光条件を固定して前記画
    像を読み取って画像データとして出力する第1の画像セ
    ンサを備えた第1の測光系と、 前記第2の読取位置で前記画像に光を照射する第2の光
    源を備えると共に前記画像を透過した光又は前記画像か
    ら反射された光に基づいて前記画像を読み取って画像デ
    ータとして出力する電荷蓄積型の第2の画像センサを備
    えた第2の測光系と、 前記第1の画像センサから出力された画像データに基づ
    いて前記第2の光源から照射される光の光量及び前記第
    2の画像センサの電荷蓄積時間の少なくとも一方を変化
    させて前記画像を読み取るように前記第2の測光系を制
    御する制御手段と、 を備えた画像読取装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記第1の測光系から
    出力された画像データに基づいて、前記画像の位置の検
    出、前記画像のサイズの検出、前記写真感光材料にDX
    コードが付されている場合の該DXコードの検出、前記
    写真感光材料にコマ番号が付されている場合の該コマ番
    号の検出、前記画像が不要画像であるか否かの判定、及
    び前記第2の測光系による測光条件の決定、の少なくと
    も1つを行い、前記第2の測光系から出力された画像デ
    ータに基づいて、前記第2の測光系から出力された画像
    データに対する画像処理の処理条件の決定及び前記第2
    の測光系から出力された画像データを用いた画像検定の
    少なくとも一方を行うことを特徴とする請求項1記載の
    画像読取装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段によって行われる前記第2
    の測光系から出力された画像データに対する画像処理の
    処理条件の決定及び前記第2の測光系から出力された画
    像データを用いた画像検定の少なくとも一方が終了する
    まで前記第2の測光系から出力された画像データを記憶
    する記憶手段を更に備えたことを特徴とする請求項2記
    載の画像読取装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の画像センサがエリアセンサで
    あり、前記第2の画像センサがラインセンサであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の
    画像読取装置。
  5. 【請求項5】 画像が記録された写真感光材料を前記画
    像が第1の読取位置及び第2の読取位置を順次通過する
    ように搬送し、 前記第1の読取位置で前記画像に第1の光源によって光
    を照射すると共に前記画像を透過した光又は前記画像か
    ら反射された光に基づいて、測光条件を固定して第1の
    画像センサによって前記画像を読み取って画像データと
    して出力し、 該出力した画像データに基づいて第2の光源から照射さ
    れる光の光量及び電荷蓄積型の第2の画像センサにおけ
    る電荷蓄積時間の少なくとも一方を変化させて、前記第
    2の読取位置で前記画像に前記第2の光源によって光を
    照射すると共に前記画像を透過した光又は前記画像から
    反射された光に基づいて前記画像を前記第2の画像セン
    サによって読み取って画像データとして出力する、画像
    読取方法。
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WO2010024112A1 (en) * 2008-08-28 2010-03-04 Sharp Kabushiki Kaisha Method of and apparatus for acquiring an image

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