JP2000145669A - スクロール型圧縮機における旋回スクロールの回転バランス機構 - Google Patents

スクロール型圧縮機における旋回スクロールの回転バランス機構

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JP2000145669A
JP2000145669A JP10315070A JP31507098A JP2000145669A JP 2000145669 A JP2000145669 A JP 2000145669A JP 10315070 A JP10315070 A JP 10315070A JP 31507098 A JP31507098 A JP 31507098A JP 2000145669 A JP2000145669 A JP 2000145669A
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scroll
inertia
orbiting scroll
driven
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Masahiko Kanehara
雅彦 金原
Takashi Ban
孝志 伴
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Toyota Industries Corp
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C17/00Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing
    • F01C17/06Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジングの外径を小径化することができる
スクロール型圧縮機における旋回スクロールの回転バラ
ンス機構を提供する。 【解決手段】 駆動モータ12のフロント側支持フレー
ム16に対し、固定スクロール32と旋回スクロール3
3よりなる圧縮機構部13を連結する。モータの回転軸
18と旋回スクロール33の基盤36との間に旋回スク
ロール33に旋回運動を付与する駆動クランク軸51を
介在する。前記支持フレーム16と基盤36との間に旋
回運動を許容し、かつ旋回スクロール33の自転を阻止
する従動クランク軸61を介在する。前記旋回スクロー
ル33の旋回時に駆動クランク軸51に作用する遠心力
の一部のみを打ち消す質量のバランスウエイト57を駆
動クランク軸51に設ける。この不足した質量を補う質
量のバランスウエイト69を複数の従動クランク軸61
〜61に分散して装着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スクロール型圧
縮機における旋回スクロールの回転バランス機構に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロール型圧縮機として、図9
及び図10に示すようなものが提案されている。このス
クロール型圧縮機は駆動モータ12のハウジング15に
取り付けたフロント側支持フレーム16に対し、固定ス
クロール32と旋回スクロール33からなる圧縮機構部
13のハウジング31が固定されている。前記駆動モー
タ12の回転軸18と旋回スクロール33との間には、
旋回スクロール33に旋回運動を与える駆動クランク軸
51が介在されている。又、前記フロント側フレーム1
6に形成した軸受筒部63と、旋回スクロール33の基
盤36の外周寄り背面に形成した軸受筒部66との間に
は、旋回スクロール33の旋回運動を許容し、自転を阻
止するための従動クランク軸61が複数箇所に介装され
ている。
【0003】前記旋回スクロール33は複数の前記従動
クランク軸61により自転を阻止された状態で、駆動ク
ランク軸51の旋回により旋回運動を行い、吸入室39
から吸入した冷媒ガスを両スクロール32,33により
形成された圧縮室38内で圧縮して吐出口41から外部
冷媒回路へ吐出する。
【0004】この圧縮動作中には旋回スクロール33が
旋回するので、駆動クランク軸51の偏心ピン53には
駆動クランク軸51(回転軸18)の軸心O1に関する
慣性モーメントに基づく遠心力が作用する。すなわち、
旋回スクロール33の重心は前記偏心ピン53の軸心O
2に設定されているので、回転軸18の軸心O1と偏心
ピン53の軸心O2との距離を旋回スクロール33の旋
回半径R1とし、この軸心O2に作用する旋回スクロー
ル33の質量をWTとし、旋回速度(回転角速度)をω
とすると、偏心ピン53には遠心力FT(=WT・R1
・ωの2乗)が作用する。このため、前記駆動クランク
軸51には偏心ピン53と反対側に位置するように質量
Wのバランスウエイト57が一体に取り付けられ、動的
なつり合い、つまり駆動クランク軸51に作用する遠心
力の合力を零にするようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のスクロール
型圧縮機では、駆動クランク軸51側にのみバランスウ
エイト57が取り付けられているので、次のような問題
があった。すなわち、旋回スクロール33の遠心力FT
を一つのバランスウエイト57で打ち消そうとすると、
図10に示すようにバランスウエイト57の重心G1を
回転軸18の軸心O1から半径方向に大きく離隔し、バ
ランスウエイト57を大型化する必要が生じる。このバ
ランスウエイト57の大型化によりその先端面の旋回円
軌跡C1が大きくなる。
【0006】一方、前記従動クランク軸61の偏心ピン
65を支持する軸受筒部66の外周面は、前記旋回円軌
跡C1と干渉しないようにする必要がある。この結果、
従動クランク軸61のジャーナル軸部62及び軸受筒部
66の配設位置を旋回スクロール33の基盤36の外周
縁からはみ出るように設定せざるを得ない。従って、軸
受筒部66の外周面の旋回円軌跡C2がハウジング31
の内周面に干渉しないように該ハウジング31に局部的
に膨出部31aを設け、圧縮機のハウジング31を大径
化しなければならないという問題があった。
【0007】ところで、前述したスクロール型圧縮機と
基本的に同じ構成の圧縮機として実開平1ー61480
号公報に示すものが提案されている。この圧縮機は図1
1に示すように従動クランク軸61にこのクランク軸6
1自体の旋回時の質量アンバランスを補正するバランス
ウエイト81を設けている。前記従動クランク軸61
は、バランスウエイト81が偏心ピン65と直交するよ
うに形成されているので、ジャーナル軸部62をリヤ側
へ延長して従動クランク軸61全体の遠心力の合力を零
とするトリムウエイト82を別途取り付けている。
【0008】上記のスクロール型圧縮機では、駆動クラ
ンク軸側のバランスウエイトのみにより旋回スクロール
の質量による遠心力を打ち消すようにしている。このた
め、前述した従来の圧縮機と同様に、従動クランク軸6
1及び軸受筒部66が旋回スクロールの基盤36の半径
方向外方に配設されて圧縮機のハウジング31が大型化
することを避けることができないという問題があった。
加えて、トリムウエイト82を設けているので、構造が
複雑になり大重量化するという問題があった。
【0009】この発明の第1の目的は前者の従来技術に
存する問題点を解消して、圧縮機を小型化することがで
きるスクロール型圧縮機における旋回スクロールの回転
バランス機構を提供することにある。
【0010】この発明の第2の目的は、上記第1の目的
に加え、後者の従来技術に存する問題点を解消して、構
造を簡素化し、軽量化を図ることができるスクロール型
圧縮機における旋回スクロールの回転バランス機構を提
供することにある。
【0011】この発明の第3の目的は、上記第1又は第
2の目的に加えて、駆動クランク軸による旋回スクロー
ルの旋回運動を円滑に行うことができるスクロール型圧
縮機における旋回スクロールの回転バランス機構を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、基盤上に渦巻部を形
成した固定スクロールをハウジングに設け、同じく基盤
上に渦巻部を形成した旋回スクロールを前記固定スクロ
ールに対し中心をずらして噛み合うように配設し、前記
ハウジングの壁部と前記旋回スクロールの基盤との間に
前記旋回スクロールに旋回運動を付与する駆動クランク
軸を設け、前記ハウジングの壁部と旋回スクロールの基
盤との間に旋回スクロールの旋回運動に追従して動作さ
れ、かつ旋回スクロールの自転を阻止する複数の従動ク
ランク軸を介在したスクロール型圧縮機において、前記
駆動クランク軸に関する旋回スクロールの慣性モーメン
トを打ち消すためのバランスウエイトを、前記駆動クラ
ンク軸及び従動クランク軸に分散して設けている。
【0013】請求項2に記載の発明では、請求項1にお
いて、前記バランスウエイトは、前記駆動クランク軸、
及び複数の従動クランク軸のうち少なくとも複数の従動
クランク軸に分散して設けられている。
【0014】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
2において、前記従動クランク軸は三箇所以上に配設さ
れている。請求項4に記載の発明では、請求項1〜3の
いずれかにおいて、前記複数のバランスウエイトは、旋
回スクロールの慣性モーメント、駆動クランク軸の慣性
モーメント、及び各従動クランク軸の合計の慣性モーメ
ントを打ち消すように分散して設けられている。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項4にお
いて、前記駆動クランク軸にはその軸方向で反クランク
側に位置するように駆動クランク軸の軸心を曲げる方向
への慣性モーメントを緩和するためのトリムウエイトが
設けられ、前記各慣性モーメントとトリムウエイトの慣
性モーメントとの総和である慣性乗積がゼロとなる慣性
主軸が駆動クランク軸の軸心と一致するように設定され
ている。
【0016】請求項6に記載の発明では、請求項5にお
いて、前記駆動クランク軸が分担する前記旋回スクロー
ルの慣性モーメント、前記各従動クランク軸のピンとウ
ェブ部分の慣性モーメント、従動クランク軸側のバラン
スウエイトのそれぞれの慣性モーメント、駆動クランク
軸のピンとウェブ部分の慣性モーメント、駆動クランク
軸側のバランスウエイトの慣性モーメント及び前記トリ
ムウエイトの慣性モーメント等の総和である慣性乗積が
ゼロとなる慣性主軸が前記駆動クランク軸の軸心と一致
するように、前記トリムウエイトの質量や配設位置を設
定している。
【0017】請求項7に記載の発明では、請求項5又は
6において、前記各従動クランク軸にはその軸方向で反
クランク側に位置するように従動クランク軸側のバラン
スウエイトによる各従動クランク軸の軸心を曲げる方向
への慣性モーメントを緩和するためのトリムウエイトが
設けられている。
【0018】請求項8に記載の発明では、請求項1〜7
のいずれかにおいて、前記旋回スクロールの基盤背面に
設けられた駆動クランク軸及び従動クランク軸の偏心運
動を受けるベアリングのハウジング部分が、円筒の軸受
筒部となっており、前記各バランスウエイトは該各軸受
筒部の隙間を通って旋回するように設けられている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体化した第1
実施形態のスクロール型圧縮機を図1〜図4に基づいて
説明する。
【0020】図1に示すように、このスクロール型圧縮
機11は、概略的に見て駆動モータ12と、このモータ
12のフロント側に装着された圧縮機構部13と、前記
駆動モータ12と圧縮機構部13との間に介在された回
転バランス機構14とにより構成されている。
【0021】前記駆動モータ12を構成する横円筒形の
ハウジング15のフロント側開口端にはフロント支持フ
レーム16がボルトにより固定され、リヤ側開口端には
リヤ側支持フレーム17がボルトにより締め付け固定さ
れている。前記両支持フレーム16,17の中心部には
回転軸18がラジアルボールベアリング19,20を介
して支持されている。この回転軸18にはロータ21が
嵌合固定され、前記ハウジング15の内周面に嵌入固定
したコイル巻線22に通電されると、ロータ21及び回
転軸18が回転され、圧縮機11が起動される。
【0022】次に、圧縮機構部13について説明する
と、前記フロント支持フレーム16のフロント面には圧
縮機ハウジング31が接合され、ボルトにより締め付け
固定されている。前記支持フレーム16は圧縮機ハウジ
ング31の一部を兼用している。前記圧縮機ハウジング
31の内部には固定スクロール32が一体に形成されて
いる。この固定スクロール32には旋回スクロール33
が噛み合わされている。すなわち、固定スクロール32
の基盤34には渦巻部35が一体に形成され、旋回スク
ロール33の基盤36には渦巻部37が一体に形成さ
れ、両渦巻部35,37は互いに複数箇所で常に接触す
るように噛み合わされ、内部に複数の容積変化する圧縮
室38が形成されている。
【0023】前記旋回スクロール33の外周部と圧縮機
ハウジング31の内周面との間には冷媒ガスの吸入室3
9が形成されていて、該ハウジング31に形成した吸入
口40を通して外部冷媒回路から被圧縮流体が吸入され
る。そして、前記旋回スクロール33が次に述べる回転
バランス機構14により旋回されると、両スクロール3
2,33の間に形成された圧縮室38内に吸入室39の
冷媒ガスが取り込まれる。この冷媒ガスは外周部から中
心部に行くに従い、圧縮室38の容積が減少して圧縮さ
れ、ハウジング31に形成した吐出口41から外部冷媒
回路に吐出されるようになっている。
【0024】次に、前記回転バランス機構14について
説明する。前記駆動モータ12の回転軸18と前記旋回
スクロール33の基盤36との間には回転軸18の回転
運動を旋回スクロール33の旋回運動に変換する駆動ク
ランク軸51が介装されている。前記回転軸18のフロ
ント側端部に形成されたスプライン軸部18aは前記吸
入室39内に突出され、前記駆動クランク軸51のジャ
ーナル軸部としてのスプライン軸筒部52は前記スプラ
イン軸部18aの外周に嵌合されている。該スプライン
軸筒部52にはウェブ部53aにより偏心ピン53が連
結されている。前記ウェブ部53aはボルト54により
スプライン軸部18aに締め付け固定されている。前記
偏心ピン53は、前記旋回スクロール33の基盤36の
背面に一体形成した横有底円筒状の軸受筒部55内に嵌
入したラジアルボールベアリング56に支持されてい
る。そして、回転軸18により駆動クランク軸51が回
転されると、偏心ピン53が旋回され、旋回スクロール
33が回転軸18(駆動クランク軸51)の軸心O1の
回りで旋回されるようになっている。このときの旋回半
径は図4に示す前記軸心O1と偏心ピン53の軸心O2
との距離R1である。
【0025】前記ウェブ部53aには図4に示すように
前記偏心ピン53と反対側に位置するように、質量WT
の旋回スクロール33を旋回させる際の駆動クランク軸
51の軸心O1に関する慣性モーメントMT(=WT・
R1)に基づく遠心力の一部を打ち消すための質量W1
のバランスウエイト57が一体に形成されている。
【0026】前記フロント側支持フレーム16と旋回ス
クロール33の基盤36との間には、該旋回スクロール
33の旋回運動を許容し、かつ偏心ピン53の回りでの
スクロール33の自転を阻止するための複数(この実施
形態では3つ)の従動クランク軸61〜61が介装され
ている。従動クランク軸61〜61のジャーナル軸部6
2は、前記支持フレーム16に形成した横有底円筒状の
軸受筒部63内に嵌入したラジアルボールベアリング6
4に支持されている。従動クランク軸61の先端部には
ウェブ部65aを介して偏心ピン65が一体に形成され
ている。この偏心ピン65は前記基盤36の背面に形成
した横有底円筒状の軸受筒部66内に嵌入したラジアル
ボールベアリング67に支持されている。
【0027】前記ジャーナル軸部62〜62の軸心O3
〜O3は、図4に示すように回転軸18(スプライン軸
筒部52)の軸心O1を中心とする同一円C62上に等間
隔に配設されている。前記ジャーナル軸部62の軸心O
3と偏心ピン65の軸心O4との距離、つまり偏心ピン
65の旋回半径R2は前述した駆動クランク軸51の偏
心ピン53の旋回半径R1と同一長さに設定されてい
る。
【0028】従って、駆動クランク軸51の旋回により
旋回スクロール33が旋回運動を行うと、従動クランク
軸61〜61がその旋回運動を許容し、旋回スクロール
33の偏心ピン53の軸心O2を中心とした自転が阻止
される。
【0029】図2に示すように前記駆動クランク軸51
用の前記軸受筒部55の外周面55aと、従動クランク
軸61〜61用の軸受筒部66〜66の外周面66a〜
66aとの間には、それぞれ所定の間隙68が設けられ
ている。前記各従動クランク軸61〜61のウェブ部6
5a〜65aにはバランスウエイト69〜69が一体的
に形成されていて、各ウエイト69〜69は前記間隙6
8〜68内を旋回可能である。このバランスウエイト6
9〜69の質量W4〜W4は、従動クランク軸61〜6
1のジャーナル軸部62〜62の軸心O3〜O3に関す
る偏心ピン65〜65の慣性モーメントをそれぞれ打ち
消すためだけに設定されたものではない。前記駆動クラ
ンク軸51側のバランスウエイト57の質量W1に基づ
く軸心O1に関する慣性モーメントMW1(=W1・R
1)のみでは旋回スクロール33の慣性モーメントを解
消できない不足分を補うように設定されたものである。
すなわち、バランスウエイト69〜69の質量W4〜W
4は、各従動クランク軸61〜61の個々の動的バラン
スを犠牲にして、旋回スクロール33の旋回運動時の慣
性モーメントをバランスウエイト57の打ち消し作用と
協働して零にするように設定されている。各バランスウ
エイト57,69の質量の設定方法の一例について以下
に詳述する。
【0030】前記駆動クランク軸51側のバランスウエ
イト57の重心G1に作用する質量をW1、前記各従動
クランク軸61〜61自身の軸心O3に関する慣性モー
メントの総和をそれぞれ零にするために必要な各バラン
スウエイト69〜69の重心G2〜G2に作用する質量
をW2〜W2と仮想する。又、前記バランスウエイト5
7の質量W1のみでは旋回スクロール33の質量WTに
よる軸心O1に関する慣性モーメント(WT・R1)を
打ち消すのに不足する質量をW3とし、前記各重心G
1,G2の位置は偏心ピン53,65の旋回半径R1,
R2の円軌跡Cr1、Cr2上にあるものとする。さら
に、前記複数の従動クランク軸61〜61のジャーナル
軸部62〜62は、回転軸18の軸心O1を中心とする
同一円C62上に等間隔に設けられている。前記駆動クラ
ンク軸51側のバランスウエイト57の重心G1は、前
記回転軸18の軸心O1を中心として旋回する駆動クラ
ンク軸51側の前記偏心ピン53の軸心O2(重心G
3)の旋回円軌跡Cr1上において、回転軸18の軸心
O1に関して前記重心G3と点対称位置に設定されてい
る。前記従動クランク軸61〜61側のバランスウエイ
ト69〜69の重心G2〜G2は、従動クランク軸61
〜61側の前記ジャーナル軸部62〜62の軸心O3〜
O3を中心とする前記偏心ピン65〜65の軸心O4〜
O4(重心G4〜G4)の旋回円軌跡Cr2上におい
て、ジャーナル軸部62の軸心O3〜O3に関して前記
重心G4〜G4と点対称位置に設定されている。
【0031】これらの条件においては、各バランスウエ
イト69〜69の質量W4〜W4は、W4=W2+W3
/3上記の式により設定される。
【0032】そして、駆動クランク軸51側のバランス
ウエイト57の質量W1による軸心O1に関する慣性モ
ーメントMW1(=W1・R1)と、従動クランク軸6
1〜61側の三つのバランスウエイト69〜69の各質
量W3/3〜W3/3による軸心O3〜O3に関するそ
れぞれの慣性モーメントMW3/3〜MW3/3(=W
3/3・R2)とにより、旋回スクロール33の質量W
Tによる軸心O1に関する慣性モーメントMT(=WT
・R1)を打ち消すようにしている。
【0033】ところで、前記バランスウエイト57の質
量W1のみでは旋回スクロール33の質量WTによる慣
性モーメントを打ち消すのに不足する質量W3の全質量
(W1+W3)に対する割合は、例えば20%〜100
%の範囲で適宜に設定される。
【0034】次に、前記のように構成したスクロール型
圧縮機の動作を説明する。さて、図1、2、4において
駆動モータ12の回転軸18が回転されると、駆動クラ
ンク軸51の偏心ピン53の旋回半径R1を半径とする
旋回運動により、ベアリング56を介して、旋回スクロ
ール33が回転軸18の軸心O1の回りで旋回される。
このとき三つの従動クランク軸61〜61の偏心ピン6
5〜65もジャーナル軸部62〜62の軸心O3を中心
として前記半径R1と同じ旋回半径R2で旋回される。
このため、旋回スクロール33は、偏心ピン53の回り
での自転を阻止された状態で旋回運動のみを行う。
【0035】これにより、吸入口40から吸入室39内
に吸入された冷媒ガスは、両スクロール32,33間の
圧縮室38内に取り込まれる。そして、旋回スクロール
33の旋回に伴い、この圧縮室38が渦巻部35,37
の外周部から中心部に移動され、容積を徐々に減少して
圧縮作業が行われる。従って、冷媒ガスは圧縮室38内
において次第に圧縮され、吐出口41から外部冷媒回路
に吐出される。
【0036】次に、前記のように構成したスクロール型
圧縮機の作用、効果を構成とともに列記する。 (1)前記実施形態では、従動クランク軸61側の複数
のバランスウエイト69〜69に対し、旋回スクロール
33の慣性モーメントMTの一部を打ち消す慣性モーメ
ントが生じるように質量W3/3をそれぞれ付加した。
このため、駆動クランク軸51に設けたバランスウエイ
ト57の質量W1を低減することができ、図4に示すよ
うにバランスウエイト57の先端面の旋回円軌跡C1を
従来例と比較して小さくすることができる。この結果、
旋回スクロール33の基盤36に対する従動クランク軸
61の偏心ピン65を支持する軸受筒部66の位置を駆
動クランク軸51用の軸受筒部55に近づけることがで
きる。そして、基盤36の外周から軸受筒部65が突出
しないようにしてハウジング31を小型化することがで
きる。
【0037】なお、図4に示すように、従動クランク軸
61側のバランスウエイト69〜69の外周面は、固定
位置のジャーナル軸部62の軸心O3〜O3を中心とし
た旋回軌跡円C3を描く。このため、旋回スクロール3
3の旋回時にバランスウエイト69〜69が図2に示す
ハウジング31に干渉することはない。
【0038】(2)前記実施形態では、旋回スクロール
33の基盤36に形成した軸受筒部55の外周面55a
と軸受筒部66の外周面66aとの間に隙間68を形成
し、この隙間68を従動クランク軸61に形成したバラ
ンスウエイト69が旋回するようにした。又、偏心ピン
65の重心G4とバランスウエイト69の重心G2をジ
ャーナル軸部62の軸心O3に関して180度の点対称
位置に配置し、従動クランク軸61自身に慣性モーメン
トによる回転不釣り合いが生じるようにした。このた
め、従来例の図11に示すようなトリムウエイト82を
設けなくてもよくなり、部品点数を低減して構造を簡素
化できる。
【0039】又、従動クランク軸61〜61のみの軸心
O3〜O3に関する慣性モーメントの総和をそれぞれ零
にするためのバランスウエイト69〜69の前記仮想質
量W2〜W2を必要最小限、つまり偏心ピン65〜65
の質量と同じに設定でき、従動クランク軸61〜61の
軽量化を図ることができる。
【0040】(3)前記実施形態では、駆動クランク軸
51側のバランスウエイト57の質量W1による慣性モ
ーメントMW1(=W1・R1)と、従動クランク軸6
1〜61側の三つのバランスウエイト69〜69の各質
量W3/3による均等の慣性モーメントMW3/3(=
W3/3・R2)との協働により旋回スクロール33の
質量WTによる慣性モーメントMT(=WT・R1)を
打ち消すようにした。このため、各バランスウエイト5
7,69〜69の質量をそれぞれ小さくでき、それらの
先端縁の旋回半径も小さくできるので、駆動クランク軸
51側の一箇所に大質量のバランスウエイトを配設して
大きい旋回半径で旋回させる従来の構造と比較して旋回
スクロール33の旋回運動を安定化することができる。
【0041】(4)前記実施形態では、前記複数の従動
クランク軸61〜61のジャーナル軸部62〜62は、
回転軸18の軸心O1を中心とする同一円C62上に等間
隔に設けられている。又、前記駆動クランク軸51側の
バランスウエイト57の重心G1は、前記回転軸18の
軸心O1を中心として旋回する前記偏心ピン53の重心
G3(軸心O2)の旋回円軌跡Cr1上において、回転
軸18の軸心O1に関して前記重心G3と点対称位置に
設定されている。さらに、前記従動クランク軸61〜6
1側のバランスウエイト69〜69の重心G2〜G2
は、前記ジャーナル軸部62〜62の軸心O3を中心と
する前記偏心ピン65〜65の重心G4(軸心O4)の
旋回円軌跡Cr2上において、ジャーナル軸部62の軸
心O3に関して前記重心G4と点対称位置に設定されて
いる。
【0042】従って、駆動クランク軸51側のバランス
ウエイト57と、各従動クランク軸61〜61側の複数
のバランスウエイト69〜69のそれぞれの質量W1、
W4〜W4を必要最小限に設定することができる。
【0043】(5)前記実施形態では、上述した(4)
の条件下において、前述した式(W4=W2+W3/
n)に基づいて各従動クランク軸61〜61側の複数の
バランスウエイト69〜69のそれぞれの質量W4〜W
4を設定するようにした。このため、質量W4の設定を
容易に行うことができる。
【0044】なお、前記実施形態は次のように変更して
もよい。 ・図5に示すように、駆動クランク軸51側のバランス
ウエイト57を省略し、従動クランク軸61〜61を四
箇所に装着し、各クランク軸61〜61に均等の質量W
4=W2+W3/4のバランスウエイト69〜69を取
り付けるようにしてもよい。なお、その他の構成は前記
実施形態と同様である。
【0045】この実施形態においても、前述した実施形
態の効果(1)、(2)、(3)、(4)、(5)と同
様の効果がある。 ・図6に示す実施形態では、前記駆動クランク軸51を
連結した回転軸18にはその軸方向で反クランク側に位
置するように駆動クランク軸51(回転軸18)の軸心
01を曲げる方向への慣性モーメントを緩和するための
トリムウエイト84がボルト85により締め付け固定さ
れている。そして、図7の略体斜視図において、前記ト
リムウエイト84の質量や配設位置を次のように設定し
ている。
【0046】前記駆動クランク軸51のバランスウエイ
ト57が分担する前記旋回スクロール33の軸心O1に
関する慣性モーメントMW1、前記各従動クランク軸6
1〜61の偏心ピン65〜65とウェブ部65a〜65
aの軸心O3に関するそれぞれの慣性モーメントM6
5、M65a、従動クランク軸61側のバランスウエイ
ト69〜69の軸心O3に関するそれぞれの慣性モーメ
ントMW4〜MW4、駆動クランク軸51の偏心ピン5
3とウェブ部53aの軸心O1に関する慣性モーメント
M53、M53a、及び前記トリムウエイト84の軸心
O1に関する慣性モーメントM84等の総和である慣性
乗積がゼロとなる慣性主軸が前記駆動クランク軸51の
軸心O1と一致するように設定されている。
【0047】従って、この実施形態では回転軸18及び
駆動クランク軸51による旋回スクロール33の旋回運
動を円滑に行うことができる。 ・図11に示す従来のスクロール型圧縮機において、図
8に示すように、従動クランク軸61のバランスウエイ
ト81に対し、前述した質量W3/n(nはバランスウ
エイト83の個数)のバランスウエイト83を取り付
け、従動クランク軸61全体として、ジャーナル軸部6
2の軸心O3に関する慣性モーメントの総和が零となら
ないようにしてもよい。
【0048】この実施形態においても、軸受筒部66を
基盤36の外周面から突出するのをなくして、ハウジン
グの小型化を図ることができる。 ・従動クランク軸61の配置個数を一箇所、二箇所、又
は五箇所以上に変更してもよい。この配置個数を多くす
ればするほど、駆動クランク軸側のバランスウエイト5
7の質量W1を低減することができ、かつ個々のバラン
スウエイト69〜69の質量W3/n(nは従動クラン
ク軸側のバランスウエイトの個数)を小さくして、旋回
スクロールの旋回運動を円滑に行うことができる。しか
し、従動クランク軸どうしの干渉が発生するため配置数
に上限はある。
【0049】前述した実施形態から把握、あるいは考え
られる請求項以外の技術思想について、以下に列記す
る。 (技術思想1)請求項2又は3において、前記駆動クラ
ンク軸は、ハウジングの壁部を貫通して支持された回転
軸に連結されたジャーナル軸部と、この軸部にウェブ部
を介して連結された偏心ピンとからなり、該偏心ピンの
先端部は前記旋回スクロールの基盤背面に形成された軸
受筒部に支持されており、バランスウエイトは、前記ジ
ャーナル軸部について、前記偏心ピンと対抗した位置に
て前記ウェブ部に連結されているスクロール型圧縮機に
おける旋回スクロールの回転バランス機構。
【0050】(技術思想2)技術思想1において、前記
従動クランク軸は、ハウジングの壁部に形成した軸受筒
部に支持されたジャーナル軸部と、該ジャーナル軸部の
先端部に対しウェブ部を介して連結された偏心ピンとか
らなり、該偏心ピンの先端部は前記旋回スクロールの基
盤背面に形成された従動クランク軸用の軸受筒部に支持
されており、従動クランク軸側のバランスウエイトは、
前記従動クランク軸側のジャーナル軸部について、同じ
く従動クランク軸側の前記偏心ピンと対抗した位置にて
従動クランク軸側の前記ウェブ部に連結され、該バラン
スウエイトは、前記基盤側の駆動クランク軸用の軸受筒
部の外周面と、前記基盤側の従動クランク軸用の軸受筒
部の外周面との隙間を通って旋回するように設けられて
いるスクロール型圧縮機における旋回スクロールの回転
バランス機構。
【0051】(技術思想3)技術思想1又は2におい
て、前記駆動クランク軸側のバランスウエイトが、駆動
クランク軸側の偏心ピンと該ピンを支持するように旋回
スクロールに設けられた軸受筒部までの駆動クランク軸
の軸心に関する慣性モーメント及び旋回スクロールの慣
性モーメントによる回転不釣り合いを打ち消す慣性モー
メントとなるように設定され、前記従動クランク軸側の
バランスウエイトが、従動クランク軸側の偏心ピンと該
ピンを支持するように旋回スクロールに設けられた軸受
筒部までの従動クランク軸の軸心に関する慣性モーメン
トによる回転不釣り合いを打ち消す慣性モーメントとな
るように設定されることによってスクロール型圧縮機全
体の回転バランスをとるようにしたスクロール型圧縮機
における旋回スクロールの回転バランス機構。
【0052】(技術思想4)技術思想3において、前記
駆動クランク軸側のバランスウエイトが駆動クランク軸
側の偏心ピンと該ピンを支持する旋回スクロールに設け
られた軸受筒部までの駆動クランク軸の軸心に関する慣
性モーメントと旋回スクロールの前記慣性モーメントの
一部とを打ち消すように設定され、前記従動クランク軸
側のバランスウエイトが、従動クランク軸の偏心ピンと
該ピンを支持する旋回スクロールに設けられた軸受筒部
までの従動クランク軸の軸心に関する慣性モーメント
と、旋回スクロールの前記慣性モーメントの残りの一部
とによる回転不釣り合いを打ち消す慣性モーメントとな
るように設定されることによってスクロール型圧縮機全
体の回転バランスをとるようにしたスクロール型圧縮機
における旋回スクロールの回転バランス機構。
【0053】(技術思想5)技術思想2において、前記
複数の従動クランク軸のジャーナル軸部は、回転軸の軸
心を中心とする同一円周上に等間隔に設けられ、前記駆
動クランク軸側のバランスウエイトの重心は、前記回転
軸の軸心を中心として旋回する駆動クランク軸側の前記
偏心ピンの重心の旋回円軌跡上において、回転軸の軸心
に関して前記偏心ピンの重心と点対称位置に設定され、
前記従動クランク軸側のバランスウエイトの重心は、従
動クランク軸側の前記ジャーナル軸部の軸心を中心とす
る従動クランク軸側の前記偏心ピンの重心の旋回円軌跡
上において、ジャーナル軸部の軸心に関して従動クラン
ク軸側の前記偏心ピンの重心と点対称位置に設定されて
いるスクロール型圧縮機における旋回スクロールの回転
バランス機構。
【0054】(技術思想6)技術思想5において、前記
駆動クランク軸側のバランスウエイトの重心に作用する
質量をW1、前記各従動クランク軸自身の遠心力の合力
を零にするために必要な従動クランク軸側の各バランス
ウエイトの重心に作用する仮想質量をW2〜W2、駆動
クランク軸側の前記バランスウエイトの質量W1のみで
は不足する質量をW3とすると、従動クランク軸側の複
数の各バランスウエイトの質量W4は、 W4=W2+W3/n(nは従動クランク軸側のバラン
スウエイトの個数) により設定され、駆動クランク軸側のバランスウエイト
の重心に作用する質量W1による駆動クランク軸の軸心
に関する慣性モーメントと、従動クランク軸側の複数の
バランスウエイトの重心にそりぞれ作用する各質量W3
/nによる従動クランク軸の軸心に関する複数の慣性モ
ーメントとにより、旋回スクロールの質量WTによる駆
動クランク軸の軸心に関する慣性モーメントを打ち消す
ようにしたスクロール型圧縮機における旋回スクロール
の回転バランス機構。
【0055】
【発明の効果】請求項1〜8記載の発明は、以上のよう
に構成されているため、圧縮機のハウジングの外径を小
径化することができる。
【0056】請求項2記載の発明は、少なくとも複数の
従動クランク軸にバランスウエイトが分散して設けられ
ているので、各バランスウエイトの質量を小さくでき、
旋回スクロールの旋回運動を安定化することができる。
【0057】請求項3記載の発明は、従動クランク軸が
三箇所以上に設けられているので、従動クランク軸側の
個々のバランスウエイトの質量を軽減し、旋回スクロー
ルの旋回運動をより安定化することができる。
【0058】請求項5又は6記載の発明は、慣性主軸が
ゼロとなる慣性主軸が駆動クランク軸の軸心と一致して
いるで、旋回スクロールの旋回運動を円滑に行うること
ができる。
【0059】請求項7記載の発明は、請求項5又は6記
載の発明の効果に加えて、従動クランク軸の旋回運動を
円滑に行うことができる。請求項8記載の発明は、駆動
クランク軸の偏心ピン及び従動クランク軸の偏心ピンの
それぞれの慣性モーメントを打ち消すための駆動側及び
従動側のバランスウエイトの質量をそれぞれ軽減し、軽
量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のスクロール型圧縮機を具体化した
一実施形態の中央部縦断面図。
【図2】 スクロール型圧縮機の要部の横断面図。
【図3】 回転バランス機構の分解斜視図。
【図4】 回転バランス機構の拡大断面図。
【図5】 この発明の別例を示す要部の断面図。
【図6】 この発明の別例を示すスクロール型圧縮機の
中央部縦断面図。
【図7】 図6の各部材の慣性モーメントを示す略体斜
視図。
【図8】 この発明の別例を示す要部断面図。
【図9】 従来のスクロール型圧縮機を示す中央部縦断
面図。
【図10】 図9に示す従来の圧縮機の横断面図。
【図11】 従来のスクロール型圧縮機を示す部分断面
図。
【符号の説明】
11…スクロール型圧縮機、12…駆動モータ、13…
圧縮機構部、14…回転バランス機構、16…圧縮機の
ハウジングを兼用するフロント側支持フレーム、18…
回転軸、31…圧縮機ハウジング、32…固定スクロー
ル、33…旋回スクロール、51…駆動クランク軸、5
2…ジャーナル軸部としてのスプライン軸筒部、53…
偏心ピン、53a…ウェブ部、55…軸受筒部、57…
バランスウエイト、61…従動クランク軸、62…ジャ
ーナル軸部、63…軸受筒部、65…偏心ピン、65a
…ウェブ部、66…軸受筒部、68…隙間、69…バラ
ンスウエイト、O1…回転軸18(スプライン軸筒部5
2)の軸心、O2…偏心ピン53の軸心、O3…ジャー
ナル軸部62の軸心、O4…偏心ピン65の軸心、W1
…バランスウエイト57の質量、W2…従動クランク軸
自身の慣性モーメントの総和を零にするために必要な従
動クランク軸側の各バランスウエイト69の重心に作用
する仮想質量、W3…バランスウエイト57の不足質
量、W4…バランスウエイト69の質量、MT、MW
1、MW3/3…慣性モーメント。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H029 AA02 AA11 AA15 AA18 BB24 CC04 CC08 CC16 3H039 AA02 AA04 AA12 BB01 CC02 CC13 CC17 CC20 CC32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基盤上に渦巻部を形成した固定スクロー
    ルをハウジングに設け、同じく基盤上に渦巻部を形成し
    た旋回スクロールを前記固定スクロールに対し中心をず
    らして噛み合うように配設し、前記ハウジングの壁部と
    前記旋回スクロールの基盤との間に前記旋回スクロール
    に旋回運動を付与する駆動クランク軸を設け、前記ハウ
    ジングの壁部と旋回スクロールの基盤との間に旋回スク
    ロールの旋回運動に追従して動作され、かつ旋回スクロ
    ールの自転を阻止する複数の従動クランク軸を介在した
    スクロール型圧縮機において、 前記駆動クランク軸に関する旋回スクロールの慣性モー
    メントを打ち消すためのバランスウエイトを、前記駆動
    クランク軸及び従動クランク軸に分散して設けたスクロ
    ール型圧縮機における旋回スクロールの回転バランス機
    構。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記バランスウエイ
    トは、前記駆動クランク軸、及び複数の従動クランク軸
    のうち少なくとも複数の従動クランク軸に分散して設け
    られているスクロール型圧縮機における旋回スクロール
    の回転バランス機構。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記従動クラ
    ンク軸は三箇所以上に配設されているスクロール型圧縮
    機における旋回スクロールの回転バランス機構。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記
    複数のバランスウエイトは、旋回スクロールの慣性モー
    メント、駆動クランク軸の慣性モーメント、及び各従動
    クランク軸の合計の慣性モーメントを打ち消すように分
    散して設けられているスクロール型圧縮機における旋回
    スクロールの回転バランス機構。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記駆動クランク軸
    にはその軸方向で反クランク側に位置するように駆動ク
    ランク軸の軸心を曲げる方向への慣性モーメントを緩和
    するためのトリムウエイトが設けられ、前記各慣性モー
    メントとトリムウエイトの慣性モーメントとの総和であ
    る慣性乗積がゼロとなる慣性主軸が駆動クランク軸の軸
    心と一致するように設定されているスクロール型圧縮機
    における旋回スクロールの回転バランス機構。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記駆動クランク軸
    が分担する前記旋回スクロールの慣性モーメント、前記
    各従動クランク軸のピンとウェブ部分の慣性モーメン
    ト、従動クランク軸側のバランスウエイトのそれぞれの
    慣性モーメント、駆動クランク軸のピンとウェブ部分の
    慣性モーメント、駆動クランク軸側のバランスウエイト
    の慣性モーメント及び前記トリムウエイトの慣性モーメ
    ント等の総和である慣性乗積がゼロとなる慣性主軸が前
    記駆動クランク軸の軸心と一致するように、前記トリム
    ウエイトの質量や配設位置を設定したスクロール型圧縮
    機における旋回スクロールの回転バランス機構。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6において、前記各従動ク
    ランク軸にはその軸方向で反クランク側に位置するよう
    に従動クランク軸側のバランスウエイトによる各従動ク
    ランク軸の軸心を曲げる方向への慣性モーメントを緩和
    するためのトリムウエイトが設けられているスクロール
    型圧縮機における旋回スクロールの回転バランス機構。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、前記
    旋回スクロールの基盤背面に設けられた駆動クランク軸
    及び従動クランク軸の偏心運動を受けるベアリングのハ
    ウジング部分が、円筒の軸受筒部となっており、前記各
    バランスウエイトは該各軸受筒部の隙間を通って旋回す
    るように設けられているスクロール型圧縮機における旋
    回スクロールの回転バランス機構。
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