JP2000143796A - 特定分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合物及びその合成方法並びに画像形成材料 - Google Patents

特定分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合物及びその合成方法並びに画像形成材料

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像液ラチチュードを低下することなく、露
光時の反応の効率が高く、露光経時性も安定した酸分解
性化合物及びその合成方法並びに画像形成材料を提供す
る。 【解決手段】 重量平均分子量Mw=3000以下の化
合物であって、分子量分布に含まれる化合物が、総ピー
ク面積に対する100〜400の分子量に相当するピー
クの面積が0〜40%であり、総ピーク面積に対する4
00〜800の分子量に相当するピークの面積が0〜6
0%であり、かつ、総ピーク面積に対する800〜40
00の分子量に相当するピークの面積が20〜80%で
あることを特徴とする特定分子量分布を持つポリマー型
酸分解性化合物及びその合成方法並びに画像形成材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定分子量分布を持
つポリマー型酸分解性化合物及びその合成方法並びに画
像形成材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、活性光により可溶化する、ポ
ジ型の感光層を有する感光性平版印刷版用の組成物が知
られている。
【0003】活性光の照射によって可溶化するポジ型の
組成物を使用する酸分解性化合物としては、例えば、米
国特許4,506,003号には、オルトカルボン酸エ
ステル誘導体及びポリアセタールから選ばれた化合物
が、欧州特許42,562号には、酸により開裂するC
−O−C結合を少なくとも1個有する化合物が、特開昭
55−12995号には、酸により開裂するC−O−C
結合を少なくとも1個有し、現像液中でその溶解度が上
昇するエノールエーテル基を有する化合物が、又特開昭
53−133429号には、主鎖中に繰り返しアセター
ル、ケタール部分を有し現像液中でその溶解度が上昇す
るポリアセタール化合物が開示されている。
【0004】これらの酸分解性化合物を、画像形成材料
に使用した場合、露光前のマトリックスの密度が低い為
にマトリックスの密度が弱く現像溶解抑制低下し、且つ
露光経時での酸分解性化合物の分解効率の低下に伴い露
光経時により感度変動などが起き安定化しない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、現像液ラチチュードを低下することなく、露光時の
反応の効率が高く、露光経時性も安定した酸分解性化合
物及びその合成方法並びに画像形成材料を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。
【0007】(1) 重量平均分子量Mw=3000以
下の化合物であって、分子量分布に含まれる化合物が、
総ピーク面積に対する100〜400の分子量に相当す
るピークの面積が0〜40%であり、総ピーク面積に対
する400〜800の分子量に相当するピークの面積が
0〜60%であり、かつ、総ピーク面積に対する800
〜4000の分子量に相当するピークの面積が20〜8
0%であることを特徴とする特定分子量分布を持つポリ
マー型酸分解性化合物。
【0008】(2) 特定分子量分布を持つポリマー型
酸分解性化合物が、アセタール類又はシリルエーテル類
であることを特徴とする前記1記載の特定分子量分布を
持つポリマー型酸分解性化合物。
【0009】(3) 特定分子量分布を持つポリマー型
酸分解性化合物の2価アルコール性成分が、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、キシリレングリコ
ールから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とす
る前記1又は2記載の特定分子量分布を持つポリマー型
酸分解性化合物。
【0010】(4) 特定分子量分布を持つポリマー型
酸分解性化合物の重量平均分子量が400〜800及び
800〜3000の混合物であることを特徴とする前記
1〜3のいずれか1項記載の特定分子量分布を持つポリ
マー型酸分解性化合物。
【0011】(5) 特定分子量分布を持つポリマー型
酸分解性化合物の重量平均分子量400〜800及び8
00〜3000の混合比が2:8〜8:2の範囲である
ことを特徴とする前記1〜4のいずれか1項記載の特定
分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合物。
【0012】(6) 前記1〜5のいずれか1項記載の
特定分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合物を、非
極性溶剤中で、2価アルコール性成分、ケトン成分又は
アルデヒド成分を用い、2価アルコール性成分に対して
0.0001〜0.02当量の酸触媒量で反応を行い、
得られた反応物を0.1〜5%NaOH水溶液、飽和食
塩水で順次精製して得たことを特徴とする特定分子量分
布を持つポリマー型酸分解性化合物の合成方法。
【0013】(7) 前記1〜5のいずれか1項記載の
特定分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合物を、炭
化水素系溶剤中で、2価アルコール性成分、ケトン成分
又はアルデヒド成分を用い、2価アルコール性成分に対
して0.0001〜0.02当量の酸触媒量で反応を行
い、得られた反応物を0.1〜5%NaOH水溶液、飽
和食塩水で順次精製して得たことを特徴とする特定分子
量分布を持つポリマー型酸分解性化合物の合成方法。
【0014】(8) 前記1〜5のいずれか1項記載の
特定分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合物、赤外
吸収色素及び活性光線により酸を形成する化合物からな
ることを特徴とする画像形成材料。
【0015】(9) 前記6又は7記載の合成方法によ
り合成された特定分子量分布を持つポリマー型酸分解性
化合物、赤外吸収色素及び活性光線により酸を形成する
化合物からなることを特徴とする画像形成材料。
【0016】(10) 水不溶で且つアルカリ可溶な樹
脂成分を含有することを特徴とする前記8又は9記載の
画像形成材料。
【0017】(11) 感光性平版印刷版が、少なくと
も支持体上に形成した前記8〜10のいずれか1項記載
の画像形成材料であることを特徴とする感光性平版印刷
版。
【0018】即ち本発明者らは、従来までの合成法であ
ると、均一な分子量分布のポリマーを得ることが出来
ず、また、本発明の特定の合成法で規定することにより
製造再現性のある化合物を得ることが出来ることを見出
して本発明をなした。本発明のような特定分子量分布を
持つポリマー型酸分解性化合物を用いることにより、露
光前のマトリックスの密度が高くなり現像液に対する溶
解抑制を高めた。このことは、特定分子量分布を持つポ
リマー型酸分解性化合物の大きさを規定することに起因
すると推定される。そして現像液ラチチュードが高ま
り、露光時の反応の効率が高まり、露光経時性も安定し
た。
【0019】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
特定分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合物とし
て、酸の作用で分解しジオール化合物を生成するもので
あれば良いが、好ましくはアセタール及び/又はケター
ル、シリルエーテル部分を有する重合体を言う。
【0020】本発明の酸分解性化合物としては、酸の作
用で分解し、ジオール化合物が生成するものであれば使
用できるが、赤外吸収色素を感応層に含有し、赤外線を
用いて画像形成を行う方法においては感度と現像安定性
の点で、アセタール類又はシリルエーテル類が特に好ま
しく、特に一般式(1)で示される重縮合化合物が挙げ
られる。
【0021】
【化1】
【0022】ここで、nは1以上の整数、mは0を含む
整数を示す。Xは炭素原子又はケイ素原子を示し、R4
はエチレンオキシ基又はプロピレンオキシ基を示し、エ
チレングリコール成分又はプロピレングリコール成分を
含むジオール化合物に対応する。R2、R5は水素原子、
アルキル基又はアリール基を、R3、R6はアルキル基、
アリール基を示し、R2とR3又はR5とR6はそれぞれ結
合して置換又は無置換の環を形成してもよい。R7はア
ルキレン基を示す。R1は水素原子、アルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アルキレンオキシ基、ハロゲン
原子を、R8は水素原子又は−XR231又は−XR5
61を示す。
【0023】アセタール類はアルデヒド、ケトン類のジ
メチルアセタール又はジエチルアセタールと、前記のジ
オール化合物との縮合により合成するのが収率の点で好
ましい。このようなアルデヒド類としては、アセトアル
デヒド、クロラル、エトキシアセトアルデヒド、ベンジ
ルオキシアセトアルデヒド、フェニルアセトアルデヒ
ド、ジフェニルアセトアルデヒド、フェノキシアセトア
ルデヒド、プロピオンアルデヒド、2−フェニル及び3
−フェニルアルデヒド、イソブトキシビバリンアルデヒ
ド、ベンジルオキシビバリンアルデヒド、3−エトキシ
プロパナール、3−シアノ−プロパナール、n−ブタナ
ール、イソブタナール、3−クロル−ブタナール、3−
メトキシ−ブタナール、2,2−ジメチル−4−シアノ
−ブタナール、2−及び3−エチルブタナール、n−ペ
ンタナール、2−及び3−メチル−ペンタナール、2−
ブロム−3−メチル−ペンタナール、n−ヘキサナー
ル、シクロペンタンカルバアルデヒド、n−ヘプタナー
ル、シクロヘキサンカルバルデヒド、1,2,3,6−
テトラヒドロ−ベンズアルデヒド、3−エチルペンタナ
ール、3−及び4−メチル−ヘキサナール、n−オクタ
ナール、2−及び4−エチル−ヘキサナール、3,5,
5−トリメチルヘキサナール、4−メチルヘプタナー
ル、3−エチル−n−ヘプタナール、デカナール、ドデ
カナール、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド、2
−,3−及び4−ブロモベンズアルデヒド、2,4−及
び3,4−クロル−ベンズアルデヒド、4−メトキシ−
ベンズアルデヒド、2,3−及び2,4−ジメトキシ−
ベンズアルデヒド、2−,3−及び4−フルオロ−ベン
ズアルデヒド、2,3−及び4−メチルベンズアルデヒ
ド、4−イソプロピル−ベンズアルデヒド、3−及び4
−テトラフルオロエトキシ−ベンズアルデヒド、1−及
び2−ナフトアルデヒド、フルフラール、チオフェン−
2−アルデヒド、テレフタルアルデヒド、ピペロナー
ル、2−ピリジンカルバルデヒド、p−ヒドロキシ−ベ
ンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシ−ベンズアルデ
ヒド、5−メチル−フルアルデヒド、バニリン等が挙げ
られる。又ケトン類としてはフェニルアセトン、1,3
−ジフェニルアセトン、2,2−ジフェニルアセトン、
クロル−及びブロモ−アセトン、ベンジルアセトン、メ
チルエチルケトン、ベンジル−プロピルケトン、エチル
ベンジルケトン、ベンジルメチルケトン、イソブチルケ
トン、5−メチル−ヘキサン−2−オン、2−メチル−
ペンタン−2−オン、2−メチル−ペンタン−3−オ
ン、ヘキサン−2−オン、ペンタン−3−オン、2−メ
チル−ブタン−3−オン、2,2−ジメチル−ブタン−
3−オン、5−メチル−ヘプタン−3−オン、オクタン
−2−オン、オクタン−3−オン、オクタン−3−オ
ン、ノナン−2−オン、ノナン−3−オン、ノナン−5
−オン、ヘプタン−2−オン、ヘプタン−3−オン、ヘ
プタン−4−オン、ウンデカン−2−オン、ウンデカン
−4−オン、ウンデカン−5−オン、ウンデカン−6−
オン、ドデカン−2−オン、ドデカン−3−オン、トリ
デカン−2−オン、トリデカン−3−オン、トリデカン
−7−オン、ジノニルケトン、ジオクチルケトン、2−
メチル−オクタン−3−オン、シクロプロピルメチルケ
トン、デカン−2−オン、デカン−3−オン、デカン−
4−オン、メチル−α−ナフチル−ケトン、ジデシルケ
トン、ジヘプチルケトン、ジヘキシルケトン、アセトフ
ェノン、4−メトキシ−アセトフェノン、4−クロル−
アセトフェノン、2,4−ジメチル−アセトフェノン、
2−,3−及び4−フルオロアセトフェノン、2−,3
−及び4−メチルアセトフェノン、2−,3−及び4−
メトキシアセトフェノン、プロピオフェノン、4−メト
キシ−プロピオフェノン、ブチロフェノン、バレロフェ
ノン、ベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,5−ジメトキシベンゾフェノン、3,4−
ジメトキシベンゾフェノン、3,4−ジメチルベンゾフ
ェノン、シクロヘキサノン、2−フェニル−シクロヘキ
サノン、2−,3−及び4−メチル−シクロヘキサノ
ン、4−t−ブチル−シクロヘキサノン、2,6−ジメ
チルシクロヘキサノン、2−クロルシクロヘキサノン、
シクロペンタノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノ
ン、シクロノナノン、2−シクロヘキセン−1オン、シ
クロヘキシルプロパノン、フラバノン、シクロヘキサン
−1,4−ジオン、シクロヘキサン−1,3−ジオント
ロポン、イソホロン等が挙げられる。
【0024】特に好ましいのは25℃における水への溶
解性が1以上100g/l以下であるアルデヒド又はケ
トン成分である。1g/l未満では連続処理でスラッジ
が発生しやすく、又100g/lより大きいと形成され
た画像の解像力が低下する傾向がある。具体例として
は、ベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2−ピリ
ジンカルバルデヒド、ピペロナール、フタルアルデヒ
ド、テレフタルアルデヒド、5−メチル−2−フタルア
ルデヒド、フェノキシアセトアルデヒド、フェニルアセ
トアルデヒド、シクロヘキサンカルバルデヒド、バニリ
ン、シクロヘキサノン、シクロヘキセン−1オン、イソ
ブチルアルデヒド、ペンタナール等が挙げられる。これ
らの中で連続処理に際し、シクロヘキサノンが最も安定
であり好ましい。
【0025】シリルエーテル類はシリル化合物と前記の
ジオール化合物との縮合により合成される。本発明にお
いては、シリルエーテル類は、酸の作用で分解して生成
するシリル化合物の25℃における水への溶解性が1以
上100g/l以下であるものが好ましい。
【0026】シリル化合物の具体例としてはジクロロジ
メチルシラン、ジクロロジエチルシラン、メチルフェニ
ルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチル
ベンジルジクロロシラン等が挙げられる。
【0027】上記アセタール類、シリルエーテル類とも
前記のジオール化合物以外に他のアルコール成分を共縮
合させてもよい。このアルコール成分の具体例としては
メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロ
パノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、
シクロヘキサノール、ベンジルアルコールなどの置換又
は無置換のモノアルキルアルコール類、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノフェニルエーテルなどのグリコールエーテル系
アルコール類、置換又は無置換のポリエチレングリコー
ルアルキルエーテル類やポリエチレングリコールフェニ
ルエーテル類が挙げられる。又、2価アルコールとし
て、例えば、ペンタン−1,5−ジオール、n−ヘキサ
ン−1,6−ジオール、2−エチルヘキサン−1,6−
ジオール、2,3−ジメチル−ヘキサン−1,6−ジオ
ール、ヘプタン−1,7−ジオール、シクロヘキサン−
1,4−ジオール、ノナン−1,7−ジオール、ノナン
−1,9−ジオール、3,6−ジメチル−ノナン−1,
9−ジオール、デカン−1,10−ジオール、ドデカン
−1,12−ジオール、1,4−ビス−(ヒドロキシメ
チル)−シクロヘキサン、2−エチル−1,4−ビス−
(ヒドロキシメチル)−シクロヘキサン、2−メチル−
シクロヘキサン−1,4−ジエタノール、2−メチル−
シクロヘキサン−1,4−ジプロパノール、チオ−ジプ
ロピレングリコール、3−メチルペンタン−1,5−ジ
オール、ジブチレン−グリコール、4,8−ビス−(ヒ
ドロキシメチル)−トリシクロデカン、2−ブテン−
1,4−ジオール、p−キシリレングリコール、2,5
−ジメチル−ヘキサン−3−イン−2,5−ジオール、
ビス−(2−ヒドロキシエチル)−スルファイド、2,
2,4,4,−テトラメチルシクロブタン−1,3−ジ
オール等が挙げられる。この態様の場合、エチレングリ
コール成分又はプロピレングリコール成分を含むジオー
ル化合物と他のアルコール成分とのモル比は70/30
〜100/0が好ましく、85/15〜100/0がよ
り好ましい。
【0028】特定の分子量及び分子量分布を持つ為に
は、特定の合成方法と後処理をしなければならない。合
成溶媒としては、非極性溶媒が挙げられオレフイン、炭
化水素、芳香族系のものが挙げられ、好ましくは炭化水
素、芳香族系、エーテル系の溶剤が好ましい。具体的に
は、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジオキ
サンである。シリルエーテルを合成する場合は、脱水し
た溶剤を使用することを必要とする。
【0029】酸性触媒は、p−トルエンスルホン酸、硫
酸及び酸イオン交換体のことを表し、好ましくはp−ト
ルエンスルホン酸である。触媒量は、ジオール成分に対
して0.0001〜0.02当量の触媒量を用いること
が好ましく、より好ましくは0.0005〜0.01当
量である。
【0030】〈合成条件〉本発明の特定分子量分布を持
つポリマー型酸分解性化合物の合成時の反応時間は、6
時間以上行うことが好ましい。更に好ましくは8時間以
上である。反応時間が少ないと未反応物が多く収率の低
下の原因、分子量分布においても低分子量成分の量が多
くなる。反応温度は反応内部温0〜200℃で行うこと
が好ましく、より好ましくは110℃以上である。縮合
反応を行う場合は、反応中に副生成物が生じる為、副生
成物を除去しながら反応することが必要で分水器、もし
くはエステル縮合環等で除くことが好ましい。反応副生
成物の除去中に溶剤とモノマーの比率が変らないように
注意をし、比率が変化した場合、溶剤を反応中に投入す
る等の方法で対応しても良い。
【0031】〈処理方法〉反応終了後、酸触媒を除くこ
とが必要で化合物中に残存していると触媒により生成化
合物が分解してしまう為に問題となる。残留モノマーを
除くことにより、より好ましい分子量分布の制御を行う
ことが出来る。また、残留モノマーが多いと酸分解成分
の減少等の理由により生成物の効果減少となる。
【0032】本発明に準じた後処理を施さないと、残留
酸触媒、残留モノマー、残留中和剤が含まれ分子量分布
制御、生成物の分解、生成物の酸分解反応速度の低下、
反応物のゲル化等を引き起こし好ましくない。
【0033】後処理の方法として、まず反応生成物を
0.1〜5%のNaOHで中和洗浄を行う。好ましく
は、0.1%〜1%である。この洗浄は、1〜3回行っ
ても良い。次に、前記アルカリ洗浄に残存したアルカリ
成分、残留モノマーを除く為に、飽和食塩水で反応生成
物を洗浄するが、洗浄は1〜3回行っても良い。この洗
浄終了後、反応生成物中に含まれた水の脱水を行う為
に、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、硫酸マグネシウム
等の脱水剤で脱水した後、反応生成物中に含まれる溶剤
を取り除く為に減圧、加熱等の除去手段より除去を行
う。
【0034】また、シリルエーテルを合成する場合に
は、脱塩酸剤としてピリジン、トリエチルアミン等を用
い、反応終了後に、ろ別し、得られた反応溶液を反応生
成物中に含まれる溶剤を取り除く為に減圧、加熱等の除
去手段より除去を行う。
【0035】得られた反応生成物は、分子量分布を確認
する為に、下記のような方法で測定を行い求めた。
【0036】装置:HLC−8020 TOSOH
(東ソー株式会社) カラム:TOSO TSK−GEL G2000HXL
×2本(検出限界分子量1万)
7.8mmI.D.×30cmL オーブン温度40℃ 流速:1ml/min 溶離液:THF 検出器:RI 検量線:標準ポリスチレン、n−ヘキシルベンゼン 試料濃度:1mg/ml(THFに溶解) 本発明の特定分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合
物は、重量平均分子量Mw=3000以下の化合物であ
って、分子量分布に含まれる化合物が、総ピーク面積に
対する100〜400の分子量に相当するピークの面積
が0〜40%であり、総ピーク面積に対する400〜8
00の分子量に相当するピークの面積が0〜60%であ
り、かつ、総ピーク面積に対する800〜4000の分
子量に相当するピークの面積が20〜80%である。好
ましくは、重量平均分子量が400〜800及び800
〜3000の混合物であり、より好ましくは重量平均分
子量400〜800及び800〜3000の混合比が
2:8〜8:2の範囲である。
【0037】本発明の特定分子量分布を持つポリマー型
酸分解性化合物を用いた画像形成材料及び感光性平版印
刷版について説明する。本発明に係る画像形成材料及び
感光性平版印刷版は、特定分子量分布を持つポリマー型
酸分解性化合物を含有する感応層を有する。
【0038】上述した感応層に用いられる色素として
は、400nm以上に最大吸収を有するものが好まし
く、更に700以上2000nm以下、例えば波長70
0nm以上に吸収を持つ赤外吸収色素、カーボンブラッ
ク、磁性粉等を使用することが好ましい。
【0039】特に好ましい赤外吸収色素は700以上1
200nm以下に最大吸収を有し、ピークでのモル吸光
係数εが105以上の色素である。
【0040】上記赤外吸収色素としては、シアニン系色
素、スクアリウム系色素、クロコニウム系色素、アズレ
ニウム系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニ
ン系色素、ポリメチン系色素、ナフトキノン系色素、チ
オピリリウム系色素、ジチオール金属錯体系色素、アン
トラキノン系色素、インドアニリン金属錯体系色素、分
子間CT色素等が挙げられる。上記赤外吸収色素として
は、特開昭63−139191号、同64−33547
号、特開平1−160683号、同1−280750
号、同1−293342号、同2−2074号、同3−
26593号、同3−30991号、同3−34891
号、同3−36093号、同3−36094号、同3−
36095号、同3−42281号、同3−10347
6号等に記載の化合物が挙げられる。
【0041】本発明において、赤外吸収色素として、下
記一般式(2)又は(3)で表されるシアニン系色素が
特に好ましい。
【0042】
【化2】
【0043】式中、Z1及びZ2は各々硫黄原子、セレン
原子又は酸素原子を表し、X1及びX2は各々置換基を有
していてもよいベンゾ縮合環又はナフト縮合環を形成す
るのに必要な非金属原子群を表し、R3及びR4は各々置
換基を表し、R3及びR4のどちらか一方はアニオン性解
離性基を有する。R5、R6、R7及びR8は各々炭素原子
数1〜3のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表
す。Lは炭素原子数5〜13の共役結合の連鎖を表す。
【0044】一般式(2)又は(3)で表されるシアニ
ン系色素は、カチオンを形成し、対アニオンを有するも
のを包含する。この場合、対アニオンとしては、C
-、Br-、ClO4 -、BF4 -、t−ブチルトリフェニ
ルホウ素等のアルキルホウ素等が挙げられる。
【0045】一般式(2)又は(3)において、Lで表
される共役結合の連鎖の炭素原子数(n)は、画像露光
の光源として赤外線を放射するレーザーが使用される場
合、該レーザーの発信波長に合わせて有効な値を選択す
ることが好ましい。例えば、発信波長1060nmのY
AGレーザーを使用する場合は、nは9〜13が好まし
い。又、この共役結合部分は任意の置換基を有すること
ができ、又共役結合部分は複数の置換基により環を形成
させてもよい。又、X1で表される環及びX2で表される
環には任意の置換基を有することができる。該置換基と
してハロゲン原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭
素原子数1〜5のアルコキシ基、−SO3M及び−CO
OM(Mは水素原子又はアルカリ金属原子)から選ばれ
る基が好ましい。R3及びR4は各々任意の置換基である
が、好ましくは炭素原子数1〜5のアルキル基若しくは
炭素原子数1〜5のアルコキシ基;−((CH2)n−
O−)k−(CH2)mOR(n及びmは各々1〜3の
整数、kは0又は1、Rは炭素原子数1〜5のアルキル
基を表す。);R3及びR4の一方が−R−SO3Mで他
方が−R−SO3 -(Rは炭素原子数1〜5のアルキル
基、Mはアルカリ金属原子を表す);又はR3及びR4
一方が−R−COOMで他方が−R−COO-(Rは炭
素原子数1〜5のアルキル基、Mはアルカリ金属原子を
表す。)である。R3及びR4は、感度及び現像性の点か
ら、R3及びR4の一方が上記−R−SO3 -又は−R−C
OO-、他方が上記−R−SO3M又は−R−COOMで
あることが好ましい。
【0046】赤外吸収色素は、画像露光の光源として半
導体レーザーを使用する場合は750〜900nm、Y
AGレーザーを使用する場合は900〜1200nmに
おいて吸収ピークを示し、ε>1×105のモル吸光係
数を有するものが好ましい。
【0047】又両系統に属する色素をそれぞれ1種以上
併用してもよい。
【0048】本発明に好ましく用いられる赤外吸収色素
の代表的具体例を以下に挙げるが、これらに限定される
ものではない。
【0049】
【化3】
【0050】
【化4】
【0051】
【化5】
【0052】
【化6】
【0053】
【化7】
【0054】
【化8】
【0055】
【化9】
【0056】
【化10】
【0057】
【化11】
【0058】
【化12】
【0059】
【化13】
【0060】
【化14】
【0061】
【化15】
【0062】
【化16】
【0063】これらの色素は公知の方法によって合成す
ることができるが、下記のような市販品を用いることも
できる。
【0064】日本化薬:IR750(アントラキノン
系);IR002,IR003(アルミニウム系);I
R820(ポリメチン系);IRG022,IRG03
3(ジインモニウム系);CY−2,CY−4,CY−
9,CY−20、三井東圧:KIR103,SIR10
3(フタロシアニン系);KIR101,SIR114
(アントラキノン系);PA1001,PA1005,
PA1006,SIR128(金属錯体系)、大日本イ
ンキ化学:Fastogen blue8120、みど
り化学:MIR−101,1011,1021等。その
他、日本感光色素、住友化学、富士写真フイルム等の各
社からも市販されている。
【0065】本発明において、赤外吸収色素の添加量
は、0.5〜10重量%の範囲が好ましい。該添加量が
10重量%を越えると非画像部(露光部)の現像性が低
下し、0.5重量%未満では感度が低下する。
【0066】本発明の感応層組成物は、顔料を有するこ
とにより、平版印刷版として用いた際の耐刷性を顕著に
改善し得る。顔料としては、公知の有機及び無機の顔料
が挙げられるが、これらは朝倉書店の「色材工学ハンド
ブック」や誠文堂新光社の「顔料便覧」に記載の顔料が
特に制限なく使用できる。又、現像後の可視画性を得る
には該顔料が有色であることが好ましく、高濃度が得ら
れることが更に好ましい。その点では、該顔料がフタロ
シアニン又はカーボンブラックから選ばれるのが耐刷性
の向上のみならず、現像後の可視画性を得るのに好適で
ある。
【0067】更に、色素として露光による可視画像(露
光可視画像)と現像後の可視画像を得ることを目的とし
て使用される色素も好ましく用いることができる。
【0068】該色素としては、フリーラジカル又は酸と
反応して色調が変化するものが好ましく使用できる。
「色調が変化する」とは、無色から有色の色調への変
化、有色から無色或いは異なる有色の色調への変化の何
れをも包含する。好ましい色素は酸と塩を形成して色調
を変化するものである。例えば、ビクトリアピュアブル
ーBOH(保土谷化学社製)、オイルブルー#603
(オリエント化学工業社製)、パテントピュアブルー
(住友三国化学社製)、クリスタルバイオレット、ブリ
リアントグリーン、エチルバイオレット、メチルバイオ
レット、メチルグリーン、エリスロシンB、ペイシック
フクシン、マラカイトグリーン、オイルレッド、m−ク
レゾールパープル、ローダミンB、オーラミン、4−p
−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキノン、シアノ
−p−ジエチルアミノフェニルアセトアニリド等に代表
されるトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、オ
キサジン系、キサンテン系、イミノナフトキノン系、ア
ゾメチン系又はアントラキノン系の色素が有色から無色
或いは異なる有色の色調へ変化する変色剤の例として挙
げられる。
【0069】一方、無色から有色に変化する変色剤とし
ては、ロイコ色素及び例えば、トリフェニルアミン、ジ
フェニルアミン、o−クロロアニリン、1,2,3−ト
リフェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェ
ニルアミン、1,2−ジアニリノエチレン、p,p′,
p″−トリス−ジメチルアミノトリフェニルメタン、
p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニルメチルイミ
ン、p,p′,p″−トリアミノ−o−メチルトリフェ
ニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニ
ル−4−アニリノナフチルメタン、p,p′,p″−ト
リアミノトリフェニルメタンに代表される第1級又は第
2級アリールアミン系色素が挙げられる。上記の変色剤
の感応層組成物中に占める割合は、0.01以上10重
量%以下であることが好ましく、更に好ましくは0.0
2以上5重量%以下である。これらの化合物は、単独或
いは2種以上混合して使用できる。尚、特に好ましい色
素はビクトリアピュアブルーBOH、オイルブルー#6
03である。
【0070】感応層には熱又は活性光線の照射により酸
を発生し得る化合物を含有する。熱又は活性光線の照射
により酸を発生し得る化合物(以下、酸発生剤)として
は、各種の公知化合物及び混合物が挙げられる。例えば
ジアゾニウム、ホスホニウム、スルホニウム、及びヨー
ドニウムのBF4 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、C
lO4 -などの塩、特開平4−42158号に記載のアル
キルオニウム塩、有機ハロゲン化合物、オルトキノン−
ジアジドスルホニルクロリド、及び有機金属/有機ハロ
ゲン化合物も熱又は活性光線の照射の際に酸を形成又は
分離する感応層成分であり、本発明における酸発生剤と
して使用することができる。原理的には遊離基形成性の
光開始剤として知られるすべての有機ハロゲン化合物は
ハロゲン化水素酸を形成する化合物であり、本発明にお
ける酸発生剤として使用することができる。
【0071】前記のハロゲン化水素酸を形成する化合物
の例としては米国特許第3,515,552号、同第
3,536,489号及び同第3,779,778号及
び西ドイツ国特許公開公報第2,243,621号に記
載されているものが挙げられ、又例えば西ドイツ国特許
公開公報第2,610,842号に記載の光分解により
酸を発生させる化合物も使用することができる。又、特
開昭50−36209号に記載されているo−ナフトキ
ノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニド、特開平7−
134410号の酸発生剤、具体的には紫外線で酸多量
体を生成するもので例えばオキシスルホニル基、オキシ
カルボニル基を2個有する化合物が挙げられ、又特開平
4−19666号の酸発生剤、具体的にはテトラキス−
1,2,4,5−(ポリハロメチル)ベンゼン、トリス
(ポリハロメチル)ベンゼン等のハロゲン化アリール、
又特開平6−342209号のシリルエーテル含有高分
子スルホニウム塩、ハロゲン化アルキルが、特開平9−
96900号及び特開平6−67433号のオキシムス
ルホネート化合物、特開平4−338757号のハロゲ
ン化スルホラン誘導体、特開平6−236024号、特
開平6−214391号、特開平6−214392号、
特開平7−244378号に記載のN−ヒドロキシイミ
ド化合物のスルホン酸エステル類、ジアゾ化合物又はジ
アゾ樹脂を用いることができる。
【0072】以下、本発明に用いられる酸発生剤の具体
例を示す。
【0073】
【化17】
【0074】
【化18】
【0075】
【化19】
【0076】
【化20】
【0077】本発明において、赤外線露光による画像形
成での感度、及び保存性等の面から、有機ハロゲン化合
物、及びジフェニルヨードニウム塩が好ましい。該有機
ハロゲン化合物としては、ハロゲン置換アルキル基を有
するs−トリアジン類が特に好ましい。又、酸発生剤の
最大吸収波長λmaxは200〜350nmが好まし
く、λmaxにおけるモル吸光係数εは1万以上、特に
2万以上が好ましい。
【0078】s−トリアジン系酸発生剤は又特開平4−
44737号、特開平9−90633号、及び特開平4
−226454号に具体的に記載されているものを使用
できる。
【0079】本発明において、光酸発生剤は、以下の1
乃至3の何れか1つに該当することも好ましい。
【0080】1.アルカリ可溶性部位を有する、2.ブ
ロモメチルアリールケトン誘導体である、3.トリクロ
ロアセチルアミノ基含有芳香族化合物である。
【0081】1のアルカリ可溶性部位を有するものとし
ては、例えば以下の乃至から選ばれる組み合わせよ
りなるエステル、水酸基を2個以上有する化合物とア
ルキルスルホン酸、フェノール性水酸基を2個以上有
する化合物とアルキルスルホン酸、水酸基を2個以上
有するアントラセン誘導体とスルホン酸を挙げることが
できる。
【0082】の水酸基を2個以上有する化合物とアル
キルスルホン酸とのエステルからなる酸発生剤として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリン、1,2,4−ブタントリオールなどのアルコー
ル性水酸基とアルキルスルホン酸とのエステルが挙げら
れる。このアルキルスルホン酸のアルキル基はCnH2
+1であり、n=1〜4の範囲にあるものが効果的であ
る。アルキル基中の水素の一部又は全部をフッ素或いは
塩素等の電気陰性度の大きなハロゲンで置換したものも
有効である。光酸発生剤に用いるアルキルスルホン酸エ
ステルはアルコール性水酸基を2個以上含む化合物の水
酸基の全てをエステルにする必要はなく、水酸基を残し
ても良い。それにより、アルカリ水溶液に対する溶解性
を制御することができる。
【0083】のフェノール性水酸基を2個以上有する
化合物とアルキルスルホン酸とのエステルからなる光酸
発生剤としては、例えばカテコール、レゾルシン、ハイ
ドロキノン、ピロガロール、オキシハイドロキノン、フ
ロログルシン、トリヒドロベンゾフェノン、テトラヒド
ロベンゾフェノン、没食子酸エステルなどのフェノール
性水酸基とアルキルスルホン酸とのエステルが挙げられ
る。アルキルスルホン酸のアルキル基は上記と同様で
ある。光酸発生剤に用いるアルキルスルホン酸エステル
はアルコール性水酸基を2個以上含む化合物の水酸基の
全てをエステルにする必要はなく、水酸基を残しても良
い。それにより、アルカリ水溶液に対する溶解性を制御
することができる。
【0084】の水酸基を2個以上有するアントラセン
誘導体とスルホン酸とのエステルからなる光酸発生剤と
しては、例えばジヒドロキシアントラセン、トリヒドロ
キシアントラセン、テトラヒドロキシアントラセンの水
酸基とスルホン酸とのエステルが挙げられる。スルホン
酸としては、アルキルスルホン酸、アリールスルホン
酸、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸が挙げら
れる。アルキルスルホン酸のアルキルは上記と同様で
ある。光酸発生剤に用いるスルホン酸エステルは水酸基
を2個以上含む化合物の水酸基の全てをエステルにする
必要はなく、水酸基を残しても良い。それにより、アル
カリ水溶液に対する溶解性を制御することができる。
【0085】ブロモメチルアリールケトン誘導体として
は、ブロモメチルアリールケトン或いはジブロモメチル
アリールケトンが好ましい。例えば、2−ブロモアセチ
ルナフタレン、2−ブロモアセチル−6,7−ジメトキ
シナフタレン、2−ブロモアセチルナフタレン、2−ジ
ブロモアセチル−6,7−ジメトキシナフタレン、1−
ヒドロキシ−4−ブロモ−2−ブロモアセチルナフタレ
ン、1−ヒドロキシ−4−ブロモ−2−ジブロモアセチ
ルナフタレン、2−ヒドロキシ−1−ブロモアセチルナ
フタレン、1,4−ビス(ブロモアセチル)ベンゼン、
4,4′−ビス(ブロモアセチル)ビフェニル、1,
3,5−トリス(ブロモアセチル)ベンゼン、1,3,
5−トリス(ジブロモアセチル)ベンゼン等が挙げら
れ、これらを単独で或いは2種以上組み合わせて用いる
ことができる。
【0086】又トリクロロアセチルアミノ基含有芳香族
化合物としては、以下の構造を有するものが更に好まし
い。
【0087】
【化21】
【0088】式中、R11〜R15は水素、炭素数4以下の
アルキル基又はアルコキシ基、ハロゲン原子、フェニル
アミノ基、フェノキシ基、ベンジル基、ベンゾイル基、
アセチル基、トリクロロアセチルアミノ基を表し、R11
〜R15は同じであっても、異なっていても良い。具体的
には、例えば4−フェノキシトリクロロアセトアニリ
ド、4−メトキシトリクロロアセトアニリド、2,3−
ジメトキシトリクロロアセトアニリド、4−メトキシ−
2−クロロトリクロロアセトアニリド、3−アセチルト
リクロロアセトアニリド、4−フェニルトリクロロアセ
トアニリド、2,3,4−トリフルオロトリクロロアセ
トアニリド、2,4,5−トリメチルトリクロロアセト
アニリド、2,4,6−トリブロモトリクロロアセトア
ニリド、2,4,6−トリメチルトリクロロアセトアニ
リド、2,4−ジクロロトリクロロアセトアニリド、
2,4,−ジメトキシトリクロロアセトアニリド、2,
5−ジクロロトリクロロアセトアニリド、2,5−ジメ
トキシトリクロロアセトアニリド、2,6−ジメチルト
リクロロアセトアニリド、2−エチルトリクロロアセト
アニリド、2−フルオロトリクロロアセトアニリド、2
−メチルトリクロロアセトアニリド、2−メチル−6−
エチルトリクロロアセトアニリド、2−フェノキシアセ
トアニリド、2−プロピルトリクロロアセトアニリド、
3,4−ジクロロトリクロロアセトアニリド、3,4−
ジメトキシトリクロロアセトアニリド、3,4−ジメチ
ルトリクロロアセトアニリド、4−ブチルアセトアニリ
ド、4−エチルアセトアニリド、4−フルオロアセトア
ニリド、4−ヨードアセトアニリド、4−プロピルアセ
トアニリド、2,3,4,5,6−ペンタフルオロアセ
トアニリド、4−プロポキシアセトアニリド、4−アセ
チルアセトアニリド等を挙げることができ、特にこれら
は熱安定性が高く、好適な光酸発生剤となりうる。
【0089】本発明において酸発生剤は1種単独でも或
いは複数併用可能であり、その含有量は、その化学的性
質及び感応層組成物或いはその物性によって広範囲に変
えることができるが、感応層組成物の乾燥状態又は画像
形成材料とした際の感応層の固形分の全重量に対して約
0.1〜約20重量%の範囲が適当であり、好ましくは
0.2〜10重量%の範囲である。
【0090】感応層組成物は、顔料を有することによ
り、平版印刷版として用いた際の耐刷性を顕著に改善し
得る。顔料としては、公知の有機及び無機の顔料が挙げ
られるが、これらは朝倉書店の「色材工学ハンドブッ
ク」や誠文堂新光社の「顔料便覧」に記載の顔料が特に
制限なく使用できる。又、現像後の可視画性を得るには
該顔料が有色であることが好ましく、高濃度が得られる
ことが更に好ましい。その点では、該顔料がフタロシア
ニン又はカーボンブラックから選ばれるのが耐刷性の向
上のみならず、現像後の可視画性を得るのに好適であ
る。
【0091】ここでいう色素は露光による可視画像(露
光可視画像)と現像後の可視画像を得ることを目的とし
て使用される。
【0092】該色素としては、フリーラジカル又は酸と
反応して色調が変化するものが好ましく使用できる。
「色調が変化する」とは、無色から有色の色調への変
化、有色から無色或いは異なる有色の色調への変化の何
れをも包含する。好ましい色素は酸と塩を形成して色調
を変化するものである。例えば、ビクトリアピュアブル
ーBOH(保土谷化学社製)、オイルブルー#603
(オリエント化学工業社製)、パテントピュアブルー
(住友三国化学社製)、クリスタルバイオレット、ブリ
リアントグリーン、エチルバイオレット、メチルバイオ
レット、メチルグリーン、エリスロシンB、ペイシック
フクシン、マラカイトグリーン、オイルレッド、m−ク
レゾールパープル、ローダミンB、オーラミン、4−p
−ジエチルアミノフェニルイミノナフトキノン、シアノ
−p−ジエチルアミノフェニルアセトアニリド等に代表
されるトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、オ
キサジン系、キサンテン系、イミノナフトキノン系、ア
ゾメチン系又はアントラキノン系の色素が有色から無色
或いは異なる有色の色調へ変化する変色剤の例として挙
げられる。
【0093】一方、無色から有色に変化する変色剤とし
ては、ロイコ色素及び例えば、トリフェニルアミン、ジ
フェニルアミン、o−クロロアニリン、1,2,3−ト
リフェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェ
ニルアミン、1,2−ジアニリノエチレン、p,p′,
p″−トリス−ジメチルアミノトリフェニルメタン、
p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニルメチルイミ
ン、p,p′,p″−トリアミノ−o−メチルトリフェ
ニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニ
ル−4−アニリノナフチルメタン、p,p′,p″−ト
リアミノトリフェニルメタンに代表される第1級又は第
2級アリールアミン系色素が挙げられる。上記の変色剤
の感応層組成物中に占める割合は、0.01以上10重
量%以下であることが好ましく、更に好ましくは0.0
2以上5重量%以下である。これらの化合物は、単独或
いは2種以上混合して使用できる。尚、特に好ましい色
素はビクトリアピュアブルーBOH、オイルブルー#6
03である。
【0094】感応層には、水に不溶でアルカリ水溶液に
可溶な樹脂が含有されることが好ましい。このような樹
脂としては、例えばノボラック樹脂やヒドロキシスチレ
ン単位を有する重合体、アクリル酸エステルモノマー成
分を含む重合体を挙げることができる。
【0095】該ノボラック樹脂としては、例えばフェノ
ール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアル
デヒド樹脂、特開昭55−57841号に記載されてい
るようなフェノール・クレゾール・ホルムアルデヒド共
重縮合体樹脂、特開昭55−127553号に記載され
ているような、p−置換フェノールとフェノールもしく
は、クレゾールとホルムアルデヒドとの共重縮合体樹脂
等が挙げられる。
【0096】該ヒドロキシスチレン単位を有する重合体
としては、例えば特公昭52−41050号に記載され
ているポリヒドロキシスチレンやヒドロキシスチレン共
重合体などを挙げることができる。
【0097】アクリル酸エステルモノマー成分を含む重
合体としては、置換又は無置換のアルキルアクリレー
ト、置換又は無置換のアルキルメタクリレートのモノマ
ー成分を含む共重合体が挙げられる。このようなモノマ
ー成分として、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ア
ミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アク
リル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシ
ル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル、アク
リル酸ベンジル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチル
アクリレート、グリシジルアクリレート、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル
酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オク
チル、メタクリル酸ノニル、メタクリルデシル、メタク
リル酸ウンデシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリ
ル酸ドデシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸シ
クロヘキシル、メタクリル酸−2−クロロエチル、N,
N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジル
メタクリレート等が挙げげられる。
【0098】好ましくは下記に記載するモノマーの混合
物を共重合して得られた共重合高分子重量体である。
【0099】1)芳香族水酸基を有するモノマー、例え
ば、o−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレ
ン、m−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシフェニル
アクリレート、p−ヒドロキシフェニルアクリレート、
m−ヒドロキシフェニルアクリレート等。
【0100】2)脂肪族水酸基を有するモノマー、例え
ば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド、4−ヒドロキシ
ブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリ
レート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、6−
ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘキ
シルメタクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)ア
クリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリ
ルアミド、ヒドロキシエチルビニルエーテル等。
【0101】3)アミノスルホニル基を有するモノマ
ー、例えば、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレ
ート、p−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、
m−アミノスルホニルフェニルアクリレート、p−アミ
ノフェニルアクリレート、N−(p−アミノスルホニル
フェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホ
ニルフェニル)アクリルアミド等。
【0102】4)スルホンアミド基を有するモノマー、
例えば、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミ
ド、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド
等。
【0103】5)α,β−不飽和カルボン酸類、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等。
【0104】6)アクリルアミド若しくはメタクリルア
ミド類、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、
N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミ
ド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニル
アクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、
N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−(4−
ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒド
ロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキ
シフェニル)メタクリルアミド等。
【0105】7)フッ化アルキル基を含有するモノマ
ー、例えば、トリフルオロエチルアクリレート、トリフ
ルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピル
メタクリレート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレー
ト、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフル
オロペンチルメタクリレート、ヘプタデカフルオロデシ
ルメタクリレート、N−ブチル−N−(2−アクリロキ
シエチル)ヘプタデカフルオロオクチルスルホンアミド
等。
【0106】8)ビニルエーテル類、例えば、エチルビ
ニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、プロ
ピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチル
ビニルエーテル、フェニルビニルエーテル類。
【0107】9)ビニルエステル類、例えば、ビニルア
セテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレー
ト、安息香酸ビニル等。
【0108】10)スチレン類、例えば、スチレン、メ
チルスチレン、クロロメチルスチレン等。
【0109】11)ビニルケトン類、例えば、メチルビ
ニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケト
ン、フェニルビニルケトン等。
【0110】12)オレフィン類、例えば、エチレン、
プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン
等。
【0111】13)N−ビニルピロリドン、N−ビニル
カルバゾール、4−ビニルピリジン等。
【0112】14)シアノ基を有するモノマー、例えば
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ペンテン
ニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、2−シア
ノエチルアクリレート、o−シアノスチレン、m−シア
ノスチレン、p−シアノスチレン等15)アミノ基を有
するモノマー、例えばN,N−ジエチルアミノエチルメ
タクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、
ポリブタジエンウレタンアクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−イソプロ
ピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド
等。
【0113】上記高分子重量体は、GPCによって、測
定された重量平均分子量が1万〜20万であるものが好
ましいが、重量平均分子量はこの範囲に限定されるもの
ではない。
【0114】以上の樹脂に併用できるバインダー樹脂と
しては、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロ
ース系樹脂、オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ス
チレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリサルフォン、ポリカプ
ロラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、尿素樹
脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ゴム系樹脂等が挙
げられる。又、樹脂内に不飽和結合を有する樹脂、例え
ばジアリルフタレート樹脂及びその誘導体、塩素化ポリ
プロピレンなどは前述のエチレン性不飽和結合を有する
化合物と重合させることが可能なため用途に応じて好適
に用いることができる。
【0115】感応層におけるこれらアルカリ可溶性樹脂
の含有量は、20以上90重量%以下の範囲が好まし
く、30以上70重量%以下の範囲が更に好ましい。
【0116】ノボラック樹脂と、ヒドロキシスチレン単
位を有する重合体又はアクリル酸エステルモノマー成分
を含む重合体を併用することが好ましく、混合比は30
/70〜95/5の範囲が好ましい。
【0117】更に、感応層には、該組成物の感脂性を向
上するために親油性の樹脂を添加することができる。前
記親油性の樹脂としては、例えば特開昭50−1258
06号に記載されているような、炭素数3〜15のアル
キル基で置換されたフェノール類とアルデヒドの縮合
物、例えばt−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂
などが使用可能である。
【0118】感応層には、ニトロセルロース、メタル粉
などの自己酸化性化合物、紫外線吸収剤などを添加する
のも好ましい。
【0119】〈画像形成材料の作製方法〉本発明に用い
られる画像形成材料は、前記各成分を溶解する下記の溶
媒に溶解させて、これらを適当な支持体の表面に塗布、
乾燥して感応層を設けて得られる。
【0120】上記溶媒としては、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテ
ート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテー
ト、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジ
オキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエ
チレン、メチルエチルケトン、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。これら溶媒
は、単独で或いは2種以上混合して使用することができ
る。
【0121】保存安定性向上、露光後の経時小点再現性
低下の抑制には塗布液のpHを調整し、3.5以上8.
0以下、より好ましくは4.0以上6.5以下とする。
3.5以下では上記の効果が望めず、又8.0以上では
感度低下が著しい。
【0122】このようなpH調整剤として、塩基性化合
物を添加するのが好ましい。塩基性化合物は、プロトン
を補足可能なものであり、具体的には無機又は有機のア
ンモニウム塩類、有機アミン類、アミド類、尿素やチオ
尿素及びその誘導体、チアゾール類、ピロール類、ピリ
ミジン類、ピペラジン類、グアニジン類、インドール
類、イミダゾール類、イミダゾリン類、トリアゾール
類、モルホリン類、ピペリジン類、アミジン類、フォル
ムアジン類、ピリジン類、シッフ塩基、弱酸とナトリウ
ム又はカリウムとの塩、特開平8−123030号記載
の塩基性窒素含有樹脂、特開平9−54437号記載の
有機塩基性化合物、特開平8−211598号記載のチ
オスルホネート化合物、特開平7−219217号記載
の加熱中性化塩基性化合物(スルホニルヒドラジド化合
物等)が挙げられる。尚、加熱中性化塩基性化合物を使
用する場合は露光後現像処理する前に加熱することで感
度が大幅に向上する。
【0123】アミン化合物としては酢酸アンモニウム、
メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−
プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−
プロピルアミン、イソプロピルアミン、sec−ブチル
アミン、tert−ブチルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、ベンジルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリ
ベンジルアミン、オクタデシルベンジルアミン、ステア
リルアミン、α−フェニルエチルアミン、β−フェニル
エチルアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、水酸化テトラメチルア
ンモニウム、アニリン、メチルアニリン、ジメチルアニ
リン、ジフェニルアニリン、トリフェニルアニリン、o
−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、o−
アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジン、o−ク
ロルアニリン、m−クロルアニリン、p−クロルアニリ
ン、o−ブロムアニリン、m−ブロムアニリン、p−ブ
ロムアニリン、o−ニトロアニリン、m−ニトロアニリ
ン、p−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、
2,4,6−トリニトロアニリン、o−フェニレンジア
ミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミ
ン、ベンジジン、p−アミノ安息香酸、スルファニル
酸、スルファニルアミド、ピリジン、4−ジメチルアミ
ノピリジン、ピペリジン、ピペラジン、2−ベンジルイ
ミダゾール、4−フェニルイミダゾール、2−フェニル
−4−メチル−イミダゾール、2−ウンデシル−イミダ
ゾリン、2,4,5−トリフリル−2−イミダゾリン、
1,2−ジフェニル−4,4−ジメチル−2−イミダゾ
リン、2−フェニル−2−イミダゾリン、1,2,3−
トリフェニルグアニジン、1,2−ジトリルグアニジ
ン、1,2−ジシクロヘキシルグアニジン、1,2,3
−トリシクロヘキシルグアニジン、グアニジントリクロ
ロ酢酸塩、N,N′−ジベンジルピペラジン、4,4′
−ジチオモルホリン、モルホリニウムトリクロロ酢酸、
2−アミノ−ベンゾチアゾール、2−ベンゾイルヒドラ
ジノ−ベンゾトアゾール、アリル尿素、チオ尿素、メチ
ルチオ尿素、アリルチオ尿素、エチレンチオ尿素等が挙
げられる。
【0124】シッフ塩基の具体的化合物は、以下の一般
式(A)で表される構造を分子中に少なくとも1つ有す
る化合物を挙げることができる。
【0125】
【化22】
【0126】但し、R21、R22は炭化水素基(例えばメ
チル基、イソプロピル基、オクチル基、ヘプタデシル基
等のアルキル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等
のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリー
ル基など)、R23は水素原子又は炭化水素基(R21、R
22で挙げたのと同様の基)を表す。
【0127】上記構造を有する化合物は、アルデヒド又
はケトンとアミンの縮合により合成することができる。
【0128】具体的には、多価のアミン類と1価のアル
デヒド類又は1価のケトン類、1価のアミン類と多価の
アルデヒド類又は多価のケトン類との縮合反応及び、2
価のアミン類と2価のアルデヒド類又は2価のケトン類
との縮重合反応等により合成することができる。
【0129】1価のアミン類の例としては、メチルアミ
ン、プロピルアミン、n−ブチルアミン、n−アミルア
ミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−
ナノニルアミン、n−デシルアミン、n−ドデシルアミ
ン、n−トリデシルアミン、1−テトラデシルアミン、
n−ペンタデシルアミン、1−ヘキサデシルアミン、n
−ヘプタデシルアミン、1−メチルブチルアミン、オク
タデシルアミン、イソプロピルアミン、tert−ブチ
ルアミン、sec−ブチルアミン、tert−アミルア
ミン、イソアミルアミン、1,3−ジメチルブチルアミ
ン、3,3−ジメチルブチルアミン、tert−オクチ
ルアミン、1,2−ジメチルブチルアミン、4−メチル
ペンチルアミン、1,2,2−トリメチルプロピルアミ
ン、1,3−ジメチルペンチルアミン、シクロブチルア
ミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキサンメチルア
ミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、o−トルイジ
ン、m−トルイジン、p−トルイジン、m−エチルアニ
リン、p−エチルアニリン、p−ブチルアニリン等が挙
げられる。2価のアミン類の例としては、メチンジアミ
ン、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、
1,2−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノ−2−メ
チルプロパン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジ
アミン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペ
ンタン、1,4−ヘキサンジアミン、1,7−ジアミノ
へプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミ
ノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジア
ミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、4,
4′−メチレンビスシクロヘキサンアミン、1,2−ジ
アミノシクロヘキサン、1,3−シクロヘキサンビスメ
チルアミン、ベンジジン、4−アミノフェニルエーテ
ル、o−トリジン、3,3′−ジメトキシベンジジン、
o−フェニレンジアミン、4−メトキシ−o−フェニレ
ンジアミン、2,6−ジアミノトルエン、m−フェニレ
ンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,3−ジアミ
ノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、1,8−
ジアミノナフタレン等が挙げられる。又、1価のアルデ
ヒド類の例としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソ
ブチルアルデヒド、2−メチルブチルアルデヒド、2−
エチルブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソバレ
ルアルデヒド、ヘキサナル、2−エチルヘキサナル、
2,3−ジメチルバレルアルデヒド、オクチルアルデヒ
ド、シクロヘキサンカルボキシアルデヒド、シクロオク
タンカルボキシアルデヒド、フェニルアセトアルデヒ
ド、2−フェニルプロピオンアルデヒド、ジフェニルア
セトアルデヒド、ベンズアルデヒド、o−トルアルデヒ
ド、m−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、o−ア
ニスアルデヒド、m−アニスアルデヒド、p−アニスア
ルデヒド、o−エトキシベンズアルデヒド、p−エトキ
シベンズアルデヒド、2,4−ジメチルベンズアルデヒ
ド、2,5−ジメチルベンズアルデヒド、4−ビフェニ
ルカルボキシアルデヒド、2−ナフトアルデヒド等が挙
げられ、2価のアルデヒド類の例としては、o−フタリ
ックジカルボキシアルデヒド、イソフタルアルデヒド、
テレフタルジカルボキシアルデヒド等が挙げられる。更
に、1価のケトン類の例としては、アセトン、2−ブタ
ノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−
2−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、3
−メチルヘキサノン、2−へプタノン、3−へプタノ
ン、3−メチルヘプタノン、2−オクタノン、3−オク
タノン、2−ノナノン、シクロブタノン、シクロペンタ
ノン、フェニルアセトン、ベンジルアセトン、1−フェ
ニル−2−ブタノン、1,1−ジフェニルアセトン、
1,3−ジフェニルアセトン、2−フェニルシクロヘキ
サノン、2−イレデン、β−テトラロン、プロピオフェ
ノン、o−メチルアセトフェノン、ベンゾフェノン等が
挙げられ、2価のケトン類の例としては、2,4−ペン
タンジオン、2,3−ヘキサンジオン、2,5−ヘキサ
ンジオン、2,7−オクタンジオン、2,3−ブタジオ
ン、2−メチル−1,3−シクロペンタジオン、1,3
−シクロヘキサンジオン、1,4−シクロヘキサジオ
ン、1,3−シクロペンタンジオン、3−アセチル−2
−ヘプタノン、2,2,6,6−テトラメチル−3,5
−へプタジオン、2−メチル−1,3−シクロヘキサン
ジオン、5,5−ジメチル−1,3−シクロヘキサンジ
オン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジベンゾイルブタ
ン、p−ジアセチルベンゼン、m−ジアセチルベンゼ
ン、ベンジル、4,4′ジメトキシベンジル、2−フェ
ニル−1,3−インダンジオン、1,3−インダンジオ
ン、o−ジベンゾイルベンゼン、1,2−ナフトキノ
ン、1,4−ナフトキノン等が挙げられる。
【0130】以下にシッフ塩基の具体例を挙げる。
【0131】
【化23】
【0132】塩基性化合物はプロトンを補足可能なもの
であれば上記に示した化合物以外に特に制限なく使用で
きる。
【0133】これらの塩基性化合物は単独又は2種以上
組み合わせて用いても良い。使用量は感光層中に0.0
01以上10重量%以下が好ましく、0.01以上5重
量%以下がより好ましい。0.001重量%以下では保
存安定性向上、露光後の経時小点再現性低下抑制の効果
がなく、又10重量%以上では感度低下が著しい。
【0134】測定に際しては、塗布に使用する任意の有
機溶剤、水又は複数の混合溶剤に固形分10重量%とな
るように溶解した感光層塗布液を調製し、測定装置とし
て東亜電波工業(株)のデジタルpHメーターHM−3
0Sを用い、測定条件として該pHメーターを標準化し
た後、測定すべき塗布液に対して垂直にpHメーターの
測定部を下ろし塗布液に2分浸漬した際の測定値を塗布
液のpHとした。
【0135】支持体としては、アルミニウム、亜鉛、
鋼、銅等の金属版、並びにクロム、亜鉛、銅、ニッケ
ル、アルミニウム、鉄等がメッキ又は蒸着された金属
版、紙、プラスチックフィルム及びガラス版、樹脂が塗
布された紙、アルミニウム等の金属箔が張られた紙、親
水化処理したプラスチックフィルム等が挙げられる。こ
のうち好ましいのはアルミニウム版である。本発明を感
光性平版印刷版に適用するとき、支持体として、砂目立
て処理、陽極酸化処理及び必要に応じて封孔処理等の表
面処理等が施されているアルミニウム版を用いることが
好ましい。これらの処理には特開昭53−67507
号、同53−77702号、同53−123204号、
同54−63902号、同54−92804号、同54
−133903号、同55−128494号、同56−
28893号、同56−51388号、同58−424
93号、同58−209597号、同58−19709
0号、同59−182967号、同60−190392
号、同62−160291号、同61−182950
号、同63−99992号、特開平1−150583
号、同1−154797号、同1−176594号、同
1−188699号、同1−188395号、同1−2
15591号、同1−242289号、同1−2494
94号、同1−304993号、同2−16090号、
同2−81692号、同2−107490号、同2−1
85493号、同3−104694号、同3−1775
28号、同4−176690号、同5−24376号、
同5−24377号、同5−139067号、同6−2
47070号などに示される公知の方法を適用すること
ができる。
【0136】砂目立て処理の方法としては、例えば機械
的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられる。
機械的方法としては、例えばボール研磨法、ブラシ研磨
法、液体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法等が挙げ
られる。アルミニウム材の組成等に応じて上述の各種方
法を単独或いは組合わせて用いることができる。
【0137】電解によりエッチングするには、リン酸、
硫酸、塩酸、硝酸等の無機の酸を単独乃至2種以上混合
した浴を用いて行われる。砂目立て処理の後、必要に応
じてアルカリ或いは酸の水溶液によってデスマット処理
を行い中和して水洗する。
【0138】陽極酸化処理は、電解液として、硫酸、ク
ロム酸、シュウ酸、リン酸、マロン酸等を1種又は2種
以上含む溶液を用い、アルミニウム版を陽極として電解
して行われる。形成された陽極酸化被膜量は1〜50m
g/dm2が適当であり、好ましくは10〜40mg/
dm2であり、特に好ましくは25〜40mg/dm2
ある。陽極酸化被膜量は、例えばアルミニウム版をリン
酸クロム酸浴液(リン酸85%液:35ml、酸化クロ
ム(IV):20gを1リットルの水に溶解して作製)に
浸漬し、酸化被膜を溶解し、版の被膜溶解前後の重量変
化測定から求められる。
【0139】封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、ケ
イ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等が具体例と
して挙げられる。この他にアルミニウム版支持体に対し
て、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン酸等の金属
塩の水溶液による下引き処理を施すこともできる。
【0140】支持体の裏面には、アルミニウムの陽極酸
化皮膜の溶出を抑えるために、有機金属化合物或いは無
機金属化合物を加水分解及び重縮合させて得られる金属
酸化物からなる被覆層或いは有機高分子化合物からなる
被覆層(以下、バックコート層という。)を設けること
が好ましい。
【0141】バックコート層は、現像時にアルミニウム
の溶出が抑えられる量を用いればよく、0.001以上
10g/m2以下の範囲の塗布量が好ましく、より好ま
しくは、0.01以上1g/m2以下であり、0.02
以上0.1g/m2以下が最も好ましい。
【0142】バックコート層をアルミニウム支持体の裏
面に被覆する方法としては種々の方法が適用できるが、
上記の塗布量を確保する上で最も好ましいのは、バック
コート層塗布液を作製して塗布、乾燥する方法である。
【0143】感応層を支持体の表面に塗布する方法とし
ては、従来公知の方法、例えば、回転塗布、ワイヤーバ
ー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ロール塗
布、ブレード塗布及びカーテン塗布等が可能である。塗
布量は用途により異なるが、例えば、平版印刷版につい
ていえば固形分として0.5〜5.0g/m2が好まし
い。
【0144】本発明の画像形成材料に対しては、波長4
00nm以上、特に700nm以上の光源を用い画像露
光を行うことが好ましい。光源としては、半導体レーザ
ー、He−Neレーザー、YAGレーザー、炭酸ガスレ
ーザー等が挙げられる。出力はレーザービーム1本当た
り50mW以上が適当であり、好ましくは100mW以
上である。
【0145】〈画像形成方法〉本発明の画像形成材料に
画像形成する方法としては、感応層に像様に露光を行っ
た後、露光部の感応層を現像液を用いて除去する。像様
に露光を行う手段として上述の赤外線レーザーを用いる
ことが好ましい。具体的な方法として、現像液に補充液
を添加しながら、連続処理を行う。本発明では現像液中
に溶け出る感応層成分が現像性に影響を与えない分解物
に限定されているため、現像液の補充は従来に比べて非
常に低減でき、従って現像液の連続使用時間を延ばし、
交換が不要な期間を長期にわたって確保することにな
り、連続処理量の大幅な増加にもつながる。しかも現像
処理を低補充で抑えることができるので、廃液量の低減
にもなり、環境的にも又衛生的に優れた効果を期待でき
る。本発明における現像液への補充量は画像形成材料1
2当たり100ml以下が好ましく、50ml以下が
より好ましい。更に25ml以下が最も好ましい。前記
1m2当たりの補充量は、画像形成材料の現像処理によ
る現像液活性度の低下分を補償するために必要な量であ
る。これを検知するために、画像形成材料の処理面積の
測定、現像液の電導度、pH、インピーダンスの測定、
現像液への感応層成分の混入量の測定などを行い、あら
かじめ設定された補充量を現像液に添加する方法が用い
られるが、検知にはいずれの方法を用いてもよい。又、
補充のタイミングは連続処理における現像安定性に影響
がない範囲で任意である。画像形成材料の現像処理以外
の要因に対する補充として、空気中の炭酸ガスによる現
像液活性の低下に対して補償するための補充を行うが、
本発明の請求項で規定された補充量はこれを含めない。
しかし、画像形成材料の現像処理に対応する補充量が低
減可能であれば、この炭酸ガスの影響に対する補充を大
幅に低減することができ、廃液量の低減に寄与すること
は明白である。
【0146】現像に用いられる現像液及び現像補充液と
しては、水系アルカリ現像液が好適である。水系アルカ
リ現像液は例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、メタケイ酸ナトリ
ウム、メタケイ酸カリウム、第二リン酸ナトリウム、第
三リン酸ナトリウム等のアルカリ金属塩の水溶液が挙げ
られる。前記アルカリ金属塩の濃度は0.05以上20
重量%以下の範囲で用いるのが好適であり、より好まし
くは0.1以上10重量%以下である。
【0147】現像液及び現像補充液の珪酸塩濃度/アル
カリ金属濃度(SiO2のモル濃度/アルカリ金属のモ
ル濃度)は、0.15以上1.0以下が好ましく、又珪
酸塩濃度が総重量に対して0.5以上5.0重量%以下
が好ましい。特に好ましくは、現像液の珪酸塩濃度/ア
ルカリ金属濃度が0.25以上0.75であり、珪酸塩
濃度が1.0以上4.0重量%以下、現像補充液の珪酸
塩濃度/アルカリ金属濃度が0.15以上0.5であ
り、珪酸塩濃度が1.0以上3.0重量%以下である。
【0148】又、特開平8−305039号、特開平8
−160631号に記載された非珪酸系の現像液を適用
することもできる。
【0149】現像液には、必要に応じアニオン、ノニオ
ン、カチオン、又は両性の界面活性剤や有機溶剤を加え
ることができる。
【0150】アニオン界面活性剤としては、例えば、ラ
ウリルアルコールサルフェートのナトリウム塩、オクチ
ルアルコールサルフェートのナトリウム塩、ラウリルア
ルコールサルフェートのアンモニウム塩、第2ナトリウ
ムアルキルサルフェート等の炭素数8〜22の高級アル
コール硫酸エステル塩類、例えばアセチルアルコール硫
酸エステルのナトリウム塩等の様な脂肪族アルコール硫
酸エステル塩類、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩
類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、メタニトロベ
ンゼンスルホン酸のナトリウム塩等の様なアルキルアリ
ールスルホン酸塩類、例えばC1733CON(CH3
CH2CH2SO3Na等の様なアルキルアミドのスルホ
ン酸、例えばナトリウムスルホコハク酸ジオクチルエス
テル、ナトリウムスルホコハクジヘキシルエステル等の
二塩基性脂肪酸エステルのスルホン酸塩類等が挙げられ
る。
【0151】ノニオン界面活性剤としては、特開昭59
−84241号、同62−168160号及び同62−
175758号に開示のもの、カチオン界面活性剤とし
ては、特開昭62−175757号に開示のもの、両性
界面活性剤としては、例えばアルキルカルボキシベタイ
ン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルイミダゾ
リン型の化合物或いは、特公平1−57895号に開示
されている有機ホウ素化合物等が挙げられる。界面活性
剤は、使用時の現像液の総重量に対して0.1〜5重量
%の範囲で含有させておくことが適当である。
【0152】有機溶媒としては、水に対する溶解度が約
10重量%以下のものが適しており、好ましくは2重量
%以下のものから選ばれる。例えば1−フェニルエタノ
ール、2−フェニルエタノール、3−フェニルプロパノ
ール、1,4−フェニルブタノール、2,2−フェニル
ブタノール、1,2−フェノキシエタノール、2−ベン
ジルオキシエタノール、o−メトキシベンジルアルコー
ル、m−メトキシベンジルアルコール、p−メトキシベ
ンジルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサ
ノール、2−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシ
クロヘキサノール及び3−メチルシクロヘキサノール等
を挙げることができる。本発明においては、プロピレン
グリコール、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、ベンジルアルコール、n−プロピルアルコール等が
有用である。
【0153】有機溶媒の含有量は使用時の現像液の総重
量に対して1〜5重量%が好適である。その使用量は界
面活性剤の使用量と密接な関係があり、有機溶媒の量が
増すにつれ、界面活性剤の量は増加させることが好まし
い。
【0154】上記現像液には、更に必要に応じ、アルカ
リ可溶性メルカプト化合物及び/又はチオエーテル化合
物、水溶性還元剤、消泡剤及び硬水軟化剤の様な添加物
を含有させることもできる。
【0155】硬水軟化剤として例えば、Na227
Na3PO9、Na2O(NaO3P)PO3Na2、カルゴ
ン(ポリメタ燐酸ナトリウム)等のポリ燐酸塩、例えば
エチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナ
トリウム塩:ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカ
リウム塩、ナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキ
サ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ヒドロキ
シエチルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、
そのナトリウム塩;ニトリロトリ酢酸、そのカリウム
塩、そのナトリウム塩;1,2−ジアミノシクロヘキサ
ンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;
1,3−ジアミノ−2−プロパノールテトラ酢酸、その
カリウム塩、そのナトリウム塩等の様なアミノポリカル
ボン酸塩や、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホ
ン酸)、そのカリウム塩、ナトリウム塩等の様な有機ス
ルホン酸塩等を挙げることができる。この様な硬水軟化
剤は使用される硬水の硬度及びその使用量に応じて最適
量が変化するが、一般的な使用量を示せば、使用時の現
像液中に0.01〜5重量%、より好ましくは0.01
〜0.5重量%の範囲で含有させられる。
【0156】水溶性還元剤としては、例えばハイドロキ
ノン、メトキシキノン等のフェノール性化合物、フェニ
レンアミン、フェニルヒドラジン等のアミン化合物、或
いは亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナ
トリウムの様な亜硫酸塩、亜リン酸カリウム、亜リン酸
水素カリウム等の亜リン酸塩、チオ硫酸ナトリウム、亜
ジチオン酸ナトリウム等を挙げることができる。含有量
は現像補充液の総重量に対して0.01〜10重量%が
好ましい。
【0157】アルカリ可溶性メルカプト化合物及び/又
はチオエーテル化合物としては、分子内に1つ以上のメ
ルカプト基及び/又はチオエーテル基を有し、少なくと
も1つ以上の酸基を有する化合物が好ましく、更に1分
子内に1つ以上のメルカプト基及びカルボキシル基を有
する化合物が好ましい。例えばメルカプト酢酸、2−メ
ルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、
4−メルカプトブタン酸、2,4−ジメルカプトブタン
酸、2−メルカプトテトラデカン酸、2−メルカプトミ
リスチン酸、メルカプト琥珀酸、2,3−ジメルカプト
琥珀酸、システイン、N−アセチルシステイン、N−
(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、N−(2−
メルカプト−2−メチルプロピオニル)グリシン、N−
(3−メルカプトプロピオニル)グリシン、N−(2−
メルカプト−2−メチルプロピオニル)システイン、ペ
ニシラミン、N−アセチルペニシラミン、グリシン・シ
ステイン・グルタミン縮合物、N−(2,3−ジメルカ
プトプロピオニル)グリシン、2−メルカプトニコチン
酸、チオサリチル酸、3−メルカプト安息香酸、4−メ
ルカプト安息香酸、3−カルボキシ−2−メルカプトピ
リジン、2−メルカプトベンゾチアゾール−5−カルボ
ン酸、2−カルカプト−3−フェニルプロペン酸、2−
メルカプト−5−カルボキシエチルイミダゾール、5−
メルカプト−1−(4−カルボキシフェニル)テトラゾ
ール、N−(3,5−ジカルボキシフェニル)−2−メ
ルカプトテトラゾール、2−(1,2−ジカルボキシエ
チルチオ)−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾ
ール、2−(5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾ
リルチオ)ヘキサン酸、2−メルカプトエタンスルホン
酸、2,3−ジメルカプト−1−プロパンスルホン酸、
2−メルカプトベンゼンスルホン酸,4−メルカプトベ
ンゼンスルホン酸、3−メルカプト−4−(2−スルホ
フェニル)−1,2,4−トリアゾール、2−メルカプ
トベンゾチアゾール−5−スルホン酸、2−メルカプト
ベンゾイミダゾール−6−スルホン酸、メルカプトコハ
クイミド、4−メルカプトベンゼンスルホンアミド、2
−メルカプトベンゾイミダゾール−5−スルホンアミ
ド、3−メルカプト−4−(2−(メチルアミノスルホ
ニル)エトキシ)トルエン、3−メルカプト−4−(2
−(メチルアミノスルホニルアミノ)エトキシ)トルエ
ン、4−メルカプト−N−(p−メチルフェニルスルホ
ニル)ベンズアミド、4−メルカプトフェノール、3−
メルカプトフェノール、3−メルカプトフェノール、
3,4−ジメルカプトトルエン、2−メルカプトヒドロ
キノン、2−チオウラシル、3−ヒドロキシ−2−メル
カプトピリジン、4−ヒドロキシチオフェノール、4−
ヒドロキシ−2−メルカプトピリミジン、4,6−ジヒ
ドロキシ−2−メルカプトピリミジン、2,3−ジヒド
ロキシプロピルメルカプタン、テトラエチレングリコー
ル、2−メルカプト−4−オクチルフェニルエーテルメ
チルエーテル、2−メルカプト−4−オクチルフェノー
ルメタンスルホニルアミノエチルエーテル、2−メルカ
プト−4−オクチルフェノールメチルアミノスルホニル
ブチルエーテルチオジグリコール酸、チオジフェノー
ル、6,8−ジチオオクタン酸又はそのアルカリ金属、
アルカリ土類金属、有機アミンとの塩等が挙げられる。
現像液における上記化合物の含有量は、0.01〜5重
量%が適当である。
【0158】又、本発明には公知のガム液、リンス液を
用いることが出来る。ガム液は現像液のアルカリ成分除
去のため酸や緩衝剤を添加することが好ましく、その他
に親水性高分子化合物、キレート剤、潤滑剤、防腐剤及
び可溶化剤等を添加することができる。ガム液に親水性
高分子化合物を含む場合は現像後の版の傷や汚れを防ぐ
保護剤としての機能も付加される。
【0159】本発明に用いられるガム液中に界面活性剤
を添加することにより塗布層の面状等が良化する。使用
できる界面活性剤としてはアニオン界面活性剤及び/又
はノニオン界面活性剤が挙げられる。例えば、アニオン
型界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩
類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスル
ホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖アル
キルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼン
スルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、
アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホ
ン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニル
エーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナト
リウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド−2
−ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硝酸化ヒマシ
油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エス
テル塩類、アルキル硝酸エステル塩類、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグ
リセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチ
レンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アル
キル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マ
レイン酸共重合物の部分ケン化物類、オレフィン−無水
マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、ナフタレンスル
ホン酸塩ホルマリン縮合物類等が挙げられる。これらの
中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エ
ステル塩類及びアルキルナフタレンスルホン酸塩類が特
に好ましく用いられる。
【0160】又、ノニオン界面活性剤としては、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリ
スチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸部
分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペン
タエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレング
リコールモノ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸部分エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル
類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステ
ル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリ
グリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン
化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部
分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−
ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエ
チレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エ
ステル、トリアルキルアミンオキシド等が挙げられる。
その中でもポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロ
ックポリマー類等が好ましく用いられる。又、弗素系、
シリコン系のアニオン、ノニオン界面活性剤も同様に使
用することができる。これら界面活性剤は2種以上併用
することもできる。例えば互いに異なる2種以上を併用
することもできる。例えば互いに異なる2種以上のアニ
オン界面活性剤の併用やアニオン界面活性剤とノニオン
界面活性剤の併用が好ましい。上記界面活性剤の使用量
は特に限定する必要はないが、好ましくは後処理液の
0.01〜20重量%である。
【0161】本発明に用いられるガム液には、上記成分
の他必要により潤滑剤として多価アルコール、アルコー
ル及び脂肪族炭化水素を用いることができる。
【0162】多価アルコールの内、好ましい具体例とし
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセ
リン、ソルビトール等が挙げられ、アルコールとして
は、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンタノ
ール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール等の
アルキルアルコール、ベンジルアルコール、フェノキシ
エタノール及びフェニルアミノエチルアルコール等の芳
香環を有するアルコールが挙げられる。脂肪族炭化水素
としては、例えば、n−ヘキサノール、メチルアミルア
ルコール、2−エチルブタノール、n−ヘプタノール、
3−ヘプタノール、2−オクタノール、2−エチルヘキ
サノール、ノナノール、3,5,5−トリメチルヘキサ
ノール、n−デカノール、ウンデカノール、n−ドデカ
ノール、トリメチルノニルアルコール、テトラデカノー
ル、ヘプタデカノール、2−エチル−1,3−ヘキサン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサ
ンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,8−オク
タンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デ
カンジオール等が挙げられる。これらの潤滑剤の含有量
は、組成物中に0.1〜50重量%、より好ましくは
0.5〜3.0重量%が適当である。
【0163】上記成分の他必要により潤滑剤としてエチ
レングリコール、プロピレングリコール、トリエチレン
グリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン等
が好適に用いられる。これらの湿潤剤は単独で用いても
よいが、2種以上併用してもよい。一般に、上記湿潤剤
は1〜25重量%の量で使用するのが好ましい。
【0164】皮膜形成性を向上させる目的で種々の親水
性高分子を含有することができる。
【0165】この様な親水性高分子としては従来よりガ
ム液に使用し得るとされるものであれば好適に使用でき
る。例えば、アラビアガム、繊維素誘導体(例えば、カ
ルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース等)及びその変性体、ポリビニル
アルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミド及びその共重合体、ビニルメチルエー
テル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレ
イン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体等
が挙げられる。
【0166】本発明に用いられるガム液は、一般的には
酸性領域、pH3〜6の範囲で使用する方が有利であ
る。pHを3〜6にするためには一般的には後処理液中
に鉱酸、有機酸又は無機塩等を添加して調節する。その
添加量は0.01〜2重量%が好ましい。例えば鉱酸と
しては硝酸、硫酸、リン酸及びメタリン酸等が挙げられ
る。
【0167】又有機酸としては、クエン酸、酢酸、蓚
酸、マロン酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、リン
ゴ酸、乳酸、レブリン酸、フィチン酸及び有機ホスホン
酸等が挙げられる。更に無機塩としては、硝酸マグネシ
ウム、第1リン酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウム、
硫酸ニッケル、ヘキサメタン酸ナトリウム、トリポリリ
ン酸ナトリウム等が挙げられる。鉱酸、有機酸又は無機
塩等の少なくとも1種もしくは2種以上を併用してもよ
い。
【0168】本発明に用いられるガム液には、防腐剤、
消泡剤等を添加することができる。
【0169】例えば防腐剤としてはフェノール又はその
誘導体、ホルマリン、イミダゾール誘導体、デヒドロ酢
酸ナトリウム、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体、
ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ベンズトリアゾール
誘導体、アミジングアニジン誘導体、四級アンモニウム
塩類、ピリジン、キノリン、グアニジン等の誘導体、ダ
イアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾール、オキサ
ジン誘導体等が挙げられる。好ましい添加量は、細菌、
カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮する量であっ
て、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なるが、使用
時の版面保護剤に対して0.01〜4重量%の範囲が好
ましく、又種々のカビ、殺菌に対して効力のある様に2
種以上の防腐剤を併用することが好ましい。又、消泡剤
としてはシリコン消泡剤が好ましい。その中で乳化分散
型及び可溶化等が何れも使用できる。好ましくは使用時
のガム液に対して0.01〜1.0重量%の範囲が最適
である。
【0170】更にキレート化合物を添加してもよい。好
ましいキレート化合物としては、例えば、エチレンジア
ミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;
ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、そ
のナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、
そのナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢
酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、ヒドロキシエ
チルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、その
ナトリウム塩:ニトリロトリ酢酸、そのナトリウム塩;
1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカ
リウム塩、そのナトリウム塩;アミノトリ(メチレンホ
スホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩等の様
な有機ホスホン酸類或いはホスホノアルカントリカルボ
ン酸類を挙げることが出来る。上記キレート剤のナトリ
ウム塩、カリウム塩の代わりに有機アミンの塩も有効で
ある。これらキレート剤はガム液組成中に安定に存在
し、印刷性を阻害しないものが選ばれる。添加量として
は使用時のガム液に対して0.001〜1.0重量%が
適当である。
【0171】上記成分の他、必要により感脂化剤も添加
することができる。例えばテレピン油、キシレン、トル
エン、ローヘプタン、ソルベントナフサ、ケロシン、ミ
ネラルスピリット、沸点が約120℃〜約250℃の石
油留分等の炭化水素類、例えばジブチルフタレート、ジ
ヘブチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジ
(2−エチルヘキシル)フタレート、ジノニルフタレー
ト、ジデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ブチ
ルベンジルフタレート等のフタル酸ジエステル剤、例え
ばジオクチルアジペート、ブチルグリコールアジペー
ト、ジオクチルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ
(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルセバケ
ート等の脂肪族二塩基酸エステル類、例えばエポキシ化
大豆油等のエポキシ化トリグリセリド類、例えばトリク
レジルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、
トリスクロルエチルフォスフェート等のリン酸エステル
類、例えば安息香酸ベンジル等の安息香酸エステル類等
の凝固点が15℃以下で、1気圧下での沸点が300℃
以上の可塑剤が含まれる。
【0172】更にカプロン酸、エナント酸、カプリル
酸、ヘラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリ
ン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、
パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデ
カン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロ
チン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラ
クセル酸、イソ吉草酸等の飽和脂肪酸とアクリル酸、ク
ロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン
酸、エライジン酸、セトレイン酸、ニルカ酸、ブテシジ
ン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキド
ン酸、プロピオール酸、ステアロール酸、イワシ酸、タ
リリン酸、リカン酸等の不飽和脂肪酸も挙げられる。よ
り好ましくは50℃において液体である脂肪酸であり、
更に好ましくは炭素数が5〜25であり、最も好ましく
は炭素数が8〜21である。これらの感脂化剤は1種も
しくは2種以上併用することもできる。使用量として好
ましい範囲はガムの0.01〜10重量%、より好まし
い範囲は0.05〜5重量%である。
【0173】上記の様な感脂化剤は、ガムを乳化分散型
としておき、その油相として含有させてもよく、又可溶
化剤の助けを借りて可溶化してもよい。
【0174】本発明において、ガム液の固型分濃度は5
〜30g/lが好ましい。ガム膜厚量は自現機のスクイ
ズ手段の条件で制御できる。本発明において、ガム塗布
量は1〜10g/m2が好ましい。ガム塗布量は10を
越えると、短時間で乾燥するためには、版面を非常に高
温にする必要があり、コスト上、安全上不利であり、ま
た本発明の効果が十分に得られない。1g/m2を下回
ると、均一塗布が難しくなり、安定した処理性が得られ
ない。
【0175】本発明において、ガム液の塗布終了から乾
燥開始までの時間は3秒以下であることが好ましい。更
に好ましくは2秒以下であり、この時間が短いほどイン
キ着肉性が向上する。
【0176】乾燥時間は1〜5秒が好ましい。乾燥時間
が5秒を上回る時は本発明の効果が得られない。乾燥時
間が1秒未満の場合には、感光性平版印刷版を十分に乾
燥するために、版面を非常に高温にする必要があり、安
全上、コスト上好ましくない。又乾燥方式としては、温
風ヒーター、遠赤外線ヒーターなど公知の乾燥方式を用
いることができる。乾燥工程では、ガム液中の溶媒が乾
燥される必要がある。
【0177】そのために十分な、乾燥温度とヒーター容
量を確保する必要がある。乾燥に必要な温度は、ガム液
の成分によって異なるが、溶媒が水であるガム液の場合
は、通常乾燥温度は55℃以上であることが好ましい。
ヒーター容量は乾燥温度よりも重要である場合が多く、
その容量は温風乾燥方式の場合は2.6kW以上が好ま
しい。容量は大きい程よいが、コストとのバランスで
2.6〜7kWが好ましい。
【0178】本発明の現像処理には例えば特開平5−1
88601号及び特願平9−143882号に示される
自動現像機を用いる方法が有効である。又現像液、消去
液、後処理液には、特願平8−56894号等に記載さ
れた処理剤を使用することができる。
【0179】露光後、現像前に画像形成材料の加熱処理
を加えてもよい。この場合、80〜200℃で5〜20
秒の加熱処理が好ましい。
【0180】又、現像後の画像形成材料を150〜30
0℃、20〜200秒程度のバーニング処理を行うこと
で感応層の機械的強度を飛躍的に向上させることがで
き、印刷版として使う場合には耐刷性を大幅に上げるこ
とができる。
【0181】
【実施例】特定分子量分布を持つポリマー型酸分解性化
合物の合成 実施例1 三つ口フラスコに1,1−ジメトキシシクロヘキサン5
7.68g(0.4mol)、ジエチレングリコール8
4.89g(0.8mol)、トルエン20ml、p−
トルエンスルホン酸・水和物0.194g(0.001
mol)を加えた。仕込み後昇温し、内温を118〜1
20℃に維持しつつ、発生した反応副生成物のメタノー
ルをトルエンと共沸除去しながら反応を行った。留出し
た、トルエン量に追加トルエンを同調させながら滴下し
た。反応は、8時間行った。反応終了後室温まで冷却
し、1%NaOH水溶液で2回洗浄した。得られた反応
トルエン溶液を飽和食塩水で1回洗浄した。ついで、炭
酸カリウムで脱水した後、エバポレーターにて減圧加熱
によりトルエンを除去した。その結果、オレンジ色シャ
ーベット状の化合物―1を得ることが出来た。収量5
6.7g(収率43.7%)重量平均分子量Mw=63
0、分子量分布の比率は表1に示す。
【0182】実施例2 三つ口フラスコに1,1−ジメトキシシクロヘキサン5
7.68g(0.4mol)、ジエチレングリコール4
6.70g(0.36mol)、トルエン20ml、p
−トルエンスルホン酸・水和物0.194g(0.00
5mol)を加えた。仕込み後昇温し、内温を118〜
120℃に維持しつつ、発生した反応副生成物のメタノ
ールをトルエンと共沸除去しながら反応を行った。留出
した、トルエン量に追加トルエンを同調させながら滴下
した。反応は、18時間行った。反応終了後室温まで冷
却し、水で3回洗浄した後、4%NaOH水溶液で3回
洗浄した。得られた反応トルエン溶液を飽和食塩水で3
回洗浄した。ついで、硫酸マグネシウムで脱水した後、
更に、炭酸カリウムで脱水してから、エバポレーターに
て減圧加熱によりトルエンを除去した。その結果、褐色
のロウ状化合物―2を得ることが出来た。収量27.9
g(収率33.6%)重量平均分子量Mw=710、分
子量分布の比率は表1に示す。
【0183】実施例3 三つ口フラスコに1,1−ジメトキシシクロヘキサン5
7.68g(0.4mol)、ジエチレングリコール4
2.45g(0.4mol)、トルエン20ml、p−
トルエンスルホン酸・水和物0.194g(0.001
mol)を加えた。仕込み後昇温し、内温を118〜1
20℃に維持しつつ、発生した反応副生成物のメタノー
ルをトルエンと共沸除去しながら反応を行った。留出し
た、トルエン量に追加トルエンを同調させながら滴下し
た。反応は、18時間行った。反応終了後室温まで冷却
し、1%NaOH水溶液で2回洗浄した。得られた反応
トルエン溶液を飽和食塩水で1回洗浄した。ついで、炭
酸カリウムで脱水した後、エバポレーターにて減圧加熱
によりトルエンを除去した。その結果、オレンジ色の半
固形化化合物―3を得ることが出来た。収量38.7g
(収率44.3%)重量平均分子量Mw=945、分子
量分布の比率は表1に示す。
【0184】実施例4 三つ口フラスコ、窒素気流下中にテトラエチレングリコ
ール116.54g(0.6mol)、p−キシリレン
グリコール55.28g(0.4mol)ピリジン18
5.1g(2.2mol)、脱水トルエン800mlの
混合物を投入し、冷却下に保った。。ジクロロジメチル
シラン129.06g(1.0mol)と脱水トルエン
200mlの溶液を上記混合物中に滴下した。滴下終了
後、50℃にて8時間撹拌した後、生成した副生成物の
ピリジン塩酸塩をろ別除去する。得られたトルエン溶液
を減圧下にて加熱濃縮し、更に真空下にて100℃、1
2時間乾燥させた。その結果、粘調性の化合物―4を得
ることが出来た。収量124.3g(収率47.0%)
重量平均分子量Mw=1400、分子量分布の比率は表
1に示す。
【0185】比較例1 三つ口フラスコに1,1−ジメトキシシクロヘキサン5
7.68g(0.4mol)、ジエチレングリコール4
2.45g(0.4mol)、トルエン20ml、p−
トルエンスルホン酸・水和物0.194g(0.001
mol)を加えた。仕込み後昇温し、内温を118〜1
20℃に維持しつつ、発生した反応副生成物のメタノー
ルをトルエンと共沸除去しながら反応を行った。留出し
た、トルエン量に追加トルエンを同調させながら滴下し
た。反応は、4時間行った。反応終了後室温まで冷却
し、4%NaOH水溶液で2回洗浄した。得られた反応
トルエン溶液を飽和食塩水で1回洗浄した。ついで、炭
酸カリウムで脱水した後、エバポレーターにて減圧加熱
によりトルエンを除去した。その結果、オレンジ色の半
固形化化合物―5を得ることが出来た。収量37.1g
(収率42.5%)重量平均分子量Mw=540、分子
量分布の比率は表1に示す。
【0186】
【表1】
【0187】感光性平版印刷版の作製 支持体の作製 JIS−1050のアルミニウム板(材質1050、調
質H16)、厚さ0.24mmを65℃に保たれた5%
水酸化ナトリウム水溶液で1分間脱脂処理をおこなった
後水洗し、25℃に保たれた10%硫酸水溶液中に1分
間浸漬し、中和し、更に水洗した。このアルミニウム板
を1.0wt%の硝酸水溶液中において、温度25℃、
電流密度10A/dm2、処理時間60secの条件で
交流電流により電解粗面化を行なった。次いで、5%水
酸化ナトリウム水溶液中で温度60℃、10秒間のデス
マット処理を行ない、その後、20%硫酸溶液中で温度
20℃、電流密度3A/dm2、処理時間1分間の条件
で陽極酸化処理を行った。その後、80℃に保たれた1
%酢酸アンモニウム水溶液中に30秒間浸漬し、水洗後
80℃で3分間乾燥した。更に、85℃に保たれたカル
ボキシメチルセルロースの水溶液(濃度0.1wt%)
に30秒浸漬した後、80℃で5分間乾燥し、支持体を
作製した。
【0188】実施例5 前記支持体上に下記組成の感光性塗布液を乾燥後の膜厚
が2.0g/m2になるように塗布し、100℃2分間
乾燥し感光性平版印刷版を得た。
【0189】 「感光性組成物A」 ノボラック樹脂 (フェノールとm−,p−混合クレゾールとホルムアルデヒドを共縮合させたノ ボラック樹脂)→(Mw=4000、フェノール/m−クレゾール/p−クレゾ ールのモル比がそれぞれ5/76/19) 77部 酸分解性化合物(実施例1記載の化合物−1) 15部 酸発生剤(S−5) 5部 赤外吸収色素(IR53) 1部 クリスタルバイオレット 0.5部 フッ素系界面活性剤S−381(旭硝子製) 0.5部 PGM(プロピレングリコールモノメチルエーテル) 300部 MEK(メチルエチルケトン) 600部 得られた感光性平版印刷版に、以下に示す方法で画像を
形成した。
【0190】クレオダクツ社製(トレンドセッター32
44:半導体レーザー出力10W、240チャンネル
機)で感光層に画像様に露光を行った。現像は、自動現
像処理装置(PSZ−910(コニカ製))にて、現像
液SDR−1(コニカ社製)を規定希釈濃度(SDR−
1/水=1/5)で使用し現像を行いポジ型画像を形成
した。
【0191】「感度評価」上記条件において、露光部が
現像されるのに必要な露光エネルギー(mj/cm2
で評価した。
【0192】「現像ラチチュード評価」上記感度にて画
像形成したサンプルを、最適露光条件を設定し、最適露
光エネルギーで画像露光を行う。上記通常条件の他に、 1)SDR−1/水=1/9(アンダー現像性)におけ
る、非画線部の汚れ性、感度、 2)通常現像条件に対して、SDR−1R(コニカ社
製)/水=1/3を1lを加えた(オーバー現像性)時
の感度、非画線部汚れ性を評価して1)、2)による現
像条件変動による感材への影響を評価した。
【0193】判定基準 ○:非画線部は汚れない △:版上の非画線部に走査線ムラが僅かにでる ×:版上の非画線部、印刷用紙の両方に走査線ムラが
出、汚れる。
【0194】「露光経時性評価」露光経時評価では、各
露光経時(1)即、2)20分、3)1時間)において
露光部が現像されるのに必要な露光エネルギー(mj/
cm2)を求め評価とした。
【0195】実施例6 感光性組成物Aの酸分解性化合物(実施例1記載の化合
物−1)を酸分解性化合物(実施例2記載の化合物−
2)に変更した以外は、実施例5同様に感光性平版印刷
版を作製し評価を行った。
【0196】実施例7 感光性組成物Aの酸分解性化合物(実施例1記載の化合
物−1)を酸分解性化合物(実施例3記載の化合物−
3)に変更した以外は、実施例5同様に感光性平版印刷
版を作製し評価を行った。
【0197】実施例8 感光性組成物Aの酸分解性化合物(実施例1記載の化合
物−1)を酸分解性化合物(実施例4記載の化合物−
4)に変更した以外は、実施例5同様に感光性平版印刷
版を作製し評価を行った。
【0198】実施例9 感光性組成物Aの酸分解性化合物(実施例1記載の化合
物−1)15部を酸分解性化合物(実施例1記載の化合
物−1)5部、酸分解性化合物(実施例2記載の化合物
−2)10部に変更した以外は、実施例5同様に感光性
平版印刷版を作製し評価を行った。
【0199】実施例10 実施例5の感光性組成物Aのノボラック樹脂70部をノ
ボラック樹脂65部、アクリル樹脂(メチルメタクリレ
ート/ヒドロキシフェニルメタクリルアミド/メタクリ
ルアミド/メタクリロニトリルの共重合体、重量比20
/20/300/30、Mw=30000)5部に変更
した以外は、実施例5同様に感光性平版印刷版を作製し
評価を行った。
【0200】実施例11 実施例8の感光性組成物Aのノボラック樹脂70部をノ
ボラック樹脂65部、アクリル樹脂(メチルメタクリレ
ート/ヒドロキシフェニルメタクリルアミド/メタクリ
ルアミド/メタクリロニトリルの共重合体、重量比20
/20/300/30、Mw=30000)5部に変更
した以外は、実施例5同様に感光性平版印刷版を作製し
評価を行った。
【0201】実施例12 実施例9の感光性組成物Aのノボラック樹脂70部をノ
ボラック樹脂65部、アクリル樹脂(メチルメタクリレ
ート/ヒドロキシフェニルメタクリルアミド/メタクリ
ルアミド/メタクリロニトリルの共重合体、重量比20
/20/300/30、Mw=30000)5部に変更
した以外は、実施例5同様に感光性平版印刷版を作製し
評価を行った。
【0202】比較例2 感光性組成物Aの酸分解性化合物(実施例1記載の化合
物−1)を酸分解性化合物(比較例1記載の化合物−
5)に変更した以外は、実施例5同様に感光性平版印刷
版を作製し評価を行った。
【0203】実施例5〜12、比較例2で作製した感光
性平版印刷版の評価結果は、表2に示す。
【0204】
【表2】
【0205】表2から、本発明の酸分解性化合物を用い
た感光性平版印刷版は、現像液ラチチュードを低下する
ことなく、露光時の反応の効率が高く、露光経時性も安
定した感光性平版印刷版であることが判る。
【0206】
【発明の効果】本発明により、現像液ラチチュードを低
下することなく、露光時の反応の効率が高く、露光経時
性も安定した酸分解性化合物及びその合成方法並びに画
像形成材料を提供することができた。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AB03 AC08 AD03 BE00 BE07 BE08 BE10 BJ04 BJ05 BJ10 CA41 CB14 CB17 CB29 CB52 CC20 FA03 FA17 2H096 AA00 AA07 AA08 BA09 BA20 EA04 GA08 4J005 AA04 AA12 AA21 BD08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量Mw=3000以下の化
    合物であって、分子量分布に含まれる化合物が、総ピー
    ク面積に対する100〜400の分子量に相当するピー
    クの面積が0〜40%であり、総ピーク面積に対する4
    00〜800の分子量に相当するピークの面積が0〜6
    0%であり、かつ、総ピーク面積に対する800〜40
    00の分子量に相当するピークの面積が20〜80%で
    あることを特徴とする特定分子量分布を持つポリマー型
    酸分解性化合物。
  2. 【請求項2】 特定分子量分布を持つポリマー型酸分解
    性化合物が、アセタール類又はシリルエーテル類である
    ことを特徴とする請求項1記載の特定分子量分布を持つ
    ポリマー型酸分解性化合物。
  3. 【請求項3】 特定分子量分布を持つポリマー型酸分解
    性化合物の2価アルコール性成分が、ジエチレングリコ
    ール、プロピレングリコール、キシリレングリコールか
    ら選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求
    項1又は2記載の特定分子量分布を持つポリマー型酸分
    解性化合物。
  4. 【請求項4】 特定分子量分布を持つポリマー型酸分解
    性化合物の重量平均分子量が400〜800及び800
    〜3000の混合物であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項記載の特定分子量分布を持つポリマー
    型酸分解性化合物。
  5. 【請求項5】 特定分子量分布を持つポリマー型酸分解
    性化合物の重量平均分子量400〜800及び800〜
    3000の混合比が2:8〜8:2の範囲であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の特定分子
    量分布を持つポリマー型酸分解性化合物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項記載の特定
    分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合物を、非極性
    溶剤中で、2価アルコール性成分、ケトン成分又はアル
    デヒド成分を用い、2価アルコール性成分に対して0.
    0001〜0.02当量の酸触媒量で反応を行い、得ら
    れた反応物を0.1〜5%NaOH水溶液、飽和食塩水
    で順次精製して得たことを特徴とする特定分子量分布を
    持つポリマー型酸分解性化合物の合成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項記載の特定
    分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合物を、炭化水
    素系溶剤中で、2価アルコール性成分、ケトン成分又は
    アルデヒド成分を用い、2価アルコール性成分に対して
    0.0001〜0.02当量の酸触媒量で反応を行い、
    得られた反応物を0.1〜5%NaOH水溶液、飽和食
    塩水で順次精製して得たことを特徴とする特定分子量分
    布を持つポリマー型酸分解性化合物の合成方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれか1項記載の特定
    分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合物、赤外吸収
    色素及び活性光線により酸を形成する化合物からなるこ
    とを特徴とする画像形成材料。
  9. 【請求項9】 請求項6又は7記載の合成方法により合
    成された特定分子量分布を持つポリマー型酸分解性化合
    物、赤外吸収色素及び活性光線により酸を形成する化合
    物からなることを特徴とする画像形成材料。
  10. 【請求項10】 水不溶で且つアルカリ可溶な樹脂成分
    を含有することを特徴とする請求項8又は9記載の画像
    形成材料。
  11. 【請求項11】 感光性平版印刷版が、少なくとも支持
    体上に形成した請求項8〜10のいずれか1項記載の画
    像形成材料であることを特徴とする感光性平版印刷版。
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