JPH09171254A - 画像形成材料及び画像形成方法 - Google Patents

画像形成材料及び画像形成方法

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JPH09171254A
JPH09171254A JP8268640A JP26864096A JPH09171254A JP H09171254 A JPH09171254 A JP H09171254A JP 8268640 A JP8268640 A JP 8268640A JP 26864096 A JP26864096 A JP 26864096A JP H09171254 A JPH09171254 A JP H09171254A
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桂 平井
Shinji Kudo
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Noriyuki Kizu
紀幸 木津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線感度、現像性及び保存性が改良された
赤外線で画像露光が可能なポジ型の画像形成材料及びそ
れによる画像形成方法を提供する。 【解決手段】 支持体上に、(a)活性光線の照射に
より酸を発生し得る化合物、(b)酸で分解し得る結合
を少なくとも1つ有する化合物及び(c)赤外線吸収剤
を含有する感光層を有する画像形成材料。上記にお
いて(a)が有機ハロゲン化合物である。上記にお
いて(b)が−(CH2CH2O)n−基(nは2〜5の
整数)を有する化合物である。上記において(b)
が一般式(1)で表される化合物である。上記にお
いて(b)が一般式(1)で表される化合物である。
上記〜の画像形成材料に赤外線で画像露光した後、
アルカリ性現像液で露光部を除去する工程を含む画像形
成方法。 【化29】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性光により可溶
化する、いわゆるポジ型の感光層を有する画像形成材料
及びそれを用いた画像形成方法に関し、更に詳しくは、
半導体レーザー等による赤外線による露光で画像形成が
可能な、ポジ型感光性平版印刷版用等として適した画像
形成材料及びそれを用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、活性光の照射によって可溶化する
ポジ型の感光層として、酸発生剤と酸分解性化合物とを
含有する感光層を有する画像形成材料が知られている。
即ち、米国特許第3,779,778号明細書には、酸
発生剤と酸で分解する特定の基を有する水不溶性化合物
とを含有する感光性組成物が、特開昭53−13342
9号公報には、酸発生剤と主鎖にアセタール又はケター
ル基を有する化合物とを含有する感光性組成物が、ま
た、特開昭60−37549号公報には、酸発生剤とシ
リルエーテル基を有する化合物とを含有する組成物が開
示されている。しかしながら、これらはいずれも紫外線
に感度を有し、紫外線による露光によってアルカリ可溶
化して非画像部となるもので、安価でコンパクトな半導
体レーザーのような赤外線による画像露光はできない。
【0003】一方、半導体レーザーのような赤外線で画
像露光が可能な技術として、米国特許第5,340.6
99号明細書には、酸発生剤、レゾール樹脂、ノボラッ
ク樹脂及び赤外線吸収剤を含有する感光層を有し、画像
露光の後、現像処理前に加熱処理を施すことによりネガ
型の画像形成材料として使用され、上記加熱処理を施さ
ないとポジ型の画像形成材料として使用される技術が開
示されている。しかし、ネガ型の場合は加熱処理が必要
であるために使用者に不便であり、電力消費の負荷も大
きい。またポジ型の場合は、画像部感光層の一部または
全部が現像液に溶解してしまうなどの問題があり、ま
た、画像形成材料の保存性も十分とはいえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、赤外
線による露光で画像形成が可能なポジ型の画像形成材料
及び画像形成方法を提供することである。
【0005】本発明の目的はまた、酸発生剤と酸分解性
化合物とを含有する感光層を有する画像形成材料であっ
て赤外線による露光で画像形成が可能な画像形成材料及
びそれを用いた画像形成方法を提供することである。
【0006】本発明の目的はまた、赤外線に対する感度
が高く、かつ良好な現像性及び保存性を有するポジ型の
画像形成材料及びそれを用いた画像形成方法を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的を達成
する本発明は下記(1)〜(8)である。
【0008】(1) 支持体上に、活性光線の照射によ
り酸を発生し得る化合物、酸で分解し得る結合を少なく
とも1つ有する化合物及び赤外線吸収剤を含有する感光
層を有することを特徴とする画像形成材料。
【0009】(2) 酸を発生し得る化合物が有機ハロ
ゲン化合物であることを特徴とする上記(1)に記載の
画像形成材料。
【0010】(3) 酸で分解し得る結合を少なくとも
1つ有する化合物が−(CH2CH2O)n−基(nは2
〜5の整数を表す)を有する化合物であることを特徴と
する上記(1)に記載の画像形成材料。
【0011】(4) 酸で分解し得る結合を少なくとも
1つ有する化合物が下記一般式(1)で表される化合物
であることを特徴とする上記(1)に記載の画像形成材
料。
【0012】
【化3】
【0013】〔式中、R、R1及びR2は、各々水素原
子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5
のアルコキシ基、スルホ基、カルボキシル基又はヒドロ
キシル基を表し、p、q及びrは、各々1〜3の整数を
表し、m及びnは、各々1〜5の整数を表す。〕 (5) 赤外線吸収剤が下記一般式(2)又は一般式
(3)で表されるシアニン色素であることを特徴とする
上記(1)に記載の画像形成材料。
【0014】
【化4】
【0015】〔式中、Z1及びZ2は各々硫黄原子、セレ
ン原子又は酸素原子を表し、X1及びX2は各々置換基を
有していてもよいベンゾ縮合環又はナフト縮合環を形成
するのに必要な非金属原子群を表し、R3及びR4は各々
置換基を表し、R3及びR4のどちらか一方はアニオン性
解離性基を有する。R5、R6、R7及びR8は各々炭素原
子数1〜3のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を
表す。Lは炭素原子数5〜13の共役結合の連鎖を表
す。〕 (6) 感光層中にノボラック樹脂及びノニオン界面活
性剤を含有することを特徴とする上記(1)ないし
(5)のいずれか1項に記載の画像形成材料。
【0016】(7) 感光層中にノボラック樹脂及びア
クリル樹脂を含有することを特徴とする上記(1)ない
し(5)のいずれか1項に記載の画像形成材料。
【0017】(8) 上記(1)ないし(7)のいずれ
か1項に記載の画像形成材料の感光層上に波長700n
m以上の可視光又は赤外線を用いて画像を描画した後、
アルカリ性現像液で露光部を除去する工程を有すること
を特徴とする画像形成方法。
【0018】以下、本発明について詳述する。
【0019】本発明に用いられる活性光線の照射により
酸を発生し得る化合物(以下「光酸発生剤」という)と
しては、各種の公知化合物及び混合物が挙げられる。例
えばジアゾニウム、ホスホニウム、スルホニウム、及び
ヨードニウムのBF4 -、PF6 -、SbF6 -、Si
6 2-、ClO4 -などの塩、有機ハロゲン化合物、オル
トキノン−ジアジドスルホニルクロリド、及び有機金属
/有機ハロゲン化合物も活性光線の照射の際に酸を形成
又は分離する活性光線感光性成分であり、本発明の光酸
発生剤として使用することができる。原理的には遊離基
形成性の光開始剤として知られるすべての有機ハロゲン
化合物は、ハロゲン化水素酸を形成する化合物で、本発
明の光酸発生剤として使用することができる。
【0020】前記のハロゲン化水素酸を形成する化合物
の例としては米国特許明細書第3,515,552号、
同第3,536,489号及び同第3,779,778
号及び西ドイツ国特許公開公報第2,243,621号
に記載されているものが挙げられ、又、例えば西ドイツ
国特許公開公報第2,610,842号に記載の光分解
により酸を発生させる化合物も使用することができる。
【0021】また、特開昭50−36209号公報に記
載されているo−ナフトキノンジアジト−4−スルホン
酸ハロゲニドを用いることができる。
【0022】本発明において、光酸発生剤として有機ハ
ロゲン化合物が赤外線露光による画像形成における感度
及び画像形成材料の保存性の面から好ましい。該有機ハ
ロゲン化合物としては、ハロゲン置換アルキル基を有す
るトリアジン類及びハロゲン置換アルキル基を有するオ
キサジアゾール類が好ましく、ハロゲン置換アルキル基
を有するs−トリアジン類が特に好ましい。
【0023】ハロゲン置換アルキル基を有するオキサジ
アゾール類の具体例としては、特開昭54−74728
号、特開昭55−24113号、特開昭55−7774
2号、特開昭60−3626号及び特開昭60−138
539号各公報に記載の2−ハロメチル−1,3,4−
オキサジアゾール系化合物が挙げられる。2−ハロメチ
ル−1,3,4−オキサジアゾール系光酸発生剤の好ま
しい化合物例を下記に挙げる。
【0024】
【化5】
【0025】上記ハロゲン置換アルキル基を有するs−
トリアジン類としては、下記一般式(4)で表される化
合物が好ましい。
【0026】
【化6】
【0027】一般式(4)において、Rはアルキル基、
ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ基で置換されてい
てもよいフェニルビニレン基又はアリール基(例えばフ
ェニル基、ナフチル基等)若しくはその置換体を表し、
Xはハロゲン原子を表す。
【0028】一般式(4)で表されるs−トリアジン系
光酸発生剤の化合物例を次に示す。
【0029】
【化7】
【0030】
【化8】
【0031】本発明において、光酸発生剤の含有量は、
その化学的性質及び本発明の画像形成材料の感光層の組
成あるいは物性によって広範囲に変えることができる
が、感光層の固形分の全重量に対して約0.1〜約20
重量%の範囲が適当であり、好ましくは0.2〜10重
量%の範囲である。
【0032】本発明に用いられる酸で分解し得る結合を
少なくとも1つ有する化合物(以下「酸分解化合物」と
いう)としては、具体的には、特開昭48−89003
号、同51−120714号、同53−133429
号、同55−12995号、同55−126236号、
同56−17345号各公報に記載されているC−O−
C結合を有する化合物、特開昭60−37549号、同
60−121446号各公報に記載されているSi−O
−C結合を有する化合物、特開昭60−3625号、同
60−10247号各公報に記載されているその他の酸
分解化合物。さらにまた特願昭61−16687号明細
書に記載されているSi−N結合を有する化合物、特願
昭61−94603号明細書に記載されている炭酸エス
テル、特願昭60−251744号明細書に記載されて
いるオルト炭酸エステル、特願昭61−125473号
明細書に記載されているオルトチタン酸エステル、特願
昭61−125474号明細書に記載されているオルト
ケイ酸エステル、特願昭61−155481号明細書に
記載されているアセタール及びケタール、特願昭61−
87769号明細書に記載されているC−S結合を有す
る化合物などが挙げられる。
【0033】上記のうち、前記特開昭53−13342
9号、同56−17345号、同60−121446
号、同60−37549号各公報及び特願昭60−25
1744号、同61−155481号各明細書に記載さ
れているC−O−C結合を有する化合物、Si−O−C
結合を有する化合物、オルト炭酸エステル、アセタール
類、ケタール類及びシリルエーテル類が好ましい。
【0034】それらの中でも、特開昭53−13342
9号公報に記載された主鎖中に繰り返しアセタール又は
ケタール部分を有し、現像液中でのその溶解度が酸の作
用によって上昇する有機重合化合物、及び特開昭63−
10153号公報に記載の下記構造単位
【0035】
【化9】
【0036】を有し、酸により分解し得る化合物が特に
好ましい。
【0037】本発明に用いられる酸分解化合物の具体例
としては前記各公報及び明細書に記載された化合物を挙
げることができる。また、該化合物の合成方法は、前記
各公報及び明細書に記載されている。
【0038】本発明において、酸分解化合物として、−
(CH2CH2O)n−基(nは2〜5の整数を表す)を
有する化合物が感度及び現像性のバランスの点から好ま
しい。また、該化合物のうちエチレンオキシ基の連鎖数
nが3又は4の化合物が特に好ましい。上記−(CH2
CH2O)n−基を有する化合物の具体例としては、ジメ
トキシシクロヘキサン、ベンズアルデヒド及びそれらの
置換誘導体と、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレン
グリコールのいずれかとの縮合生成物が挙げられる。
【0039】また、本発明において、酸分解化合物とし
て、前記一般式(1)で表される化合物が感度及び現像
性の点から好ましい。一般式(1)において、R、R1
及びR2が表すアルキル基は直鎖でも分岐でもよく、例
えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基等が挙
げられ、アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ
基、tert−ブトキシ基、ペントキシ基等が挙げら
れ、スルホ基及びカルボキシル基はその塩を包含する。
一般式(1)で表される化合物のうち、m及びnが1又
は2である化合物が特に好ましい。一般式(1)で表さ
れる化合物は公知の方法で合成することができる。
【0040】本発明において、酸分解化合物の含有量
は、感光層を形成する組成物の全固形分に対し、5〜7
0重量%が好ましく、特に好ましくは10〜50重量%
である。酸分解化合物は1種を用いてもよいし、2種以
上を混合して用いてもよい。
【0041】本発明に用いられる赤外線吸収剤として
は、波長700nm以上に吸収を持つ赤外吸収色素、カ
ーボンブラック、磁性粉等を使用することができる。特
に好ましい赤外線吸収剤は700〜850nmに吸収ピ
ークを有し、ピークでのモル吸光係数εが105以上で
ある赤外吸収色素である。
【0042】上記赤外吸収色素としては、シアニン系色
素、スクアリウム系色素、クロコニウム系色素、アズレ
ニウム系色素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニ
ン系色素、ポリメチン系色素、ナフトキノン系色素、チ
オピリリウム系色素、ジチオール金属錯体系色素、アン
トラキノ系色素、インドアニリン金属錯体系色素、分子
間CT色素等が挙げられる。
【0043】また、上記赤外吸収色素として、特開昭6
3−139191号、同64−33547号、特開平1
−160683号、同1−280750号、同1−29
3342号、同2−2074号、同3−26593号、
同3−30991号、同3−34891号、同3−36
093号、同3−36094号、同3−36095号、
同3−42281号、同3−103476号等に記載の
化合物が挙げられる。本発明において、赤外線吸収剤と
して、前記一般式(2)又は(3)で表されるシアニン
染料が特に好ましい。
【0044】一般式(2)又は(3)で表されるシアニ
ン色素は、前記一般式(2)又は(3)がカチオンを形
成し、対アニオンを有するものを包含する。この場合、
対アニオンとしては、Cl-、Br-、ClO4 -、B
4 -、t−ブチルトリフェニルホウ素等のアルキルホウ
素等が挙げられる。
【0045】一般式(2)及び(3)において、Lで表
される共役結合の連鎖の炭素原子数(n)は、画像露光
の光源として赤外線を放射するレーザーが使用される場
合、該レーザーの発信波長に合わせて有効な値を選択す
ることが好ましい。例えば、発信波長1060nmのY
AGレーザーを使用する場合は、nは9〜13が好まし
い。また、この共役結合部分は任意の置換基を有するこ
とができ、また、共役結合部分は複数の置換基により環
を形成させてもよい。
【0046】一般式(2)及び(3)において、X1
表される環及びX2で表される環には任意の置換基を有
することができる。該置換基としてハロゲン原子、炭素
原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコ
キシ基、−SO3M及び−COOM(Mは水素原子又は
アルカリ金属原子)から選ばれる基が好ましい。
【0047】R3及びR4は各々任意の置換基であるが、
好ましくは、炭素原子数1〜5のアルキル基若しくは炭
素原子数1〜5のアルコキシ基;−(CH2n−O−)
k−(CH2mOR(n及びmは各々1〜3の整数、k
は0又は1、Rは炭素原子数1〜5のアルキル基を表
す。);R3及びR4の一方が−R−SO3Mで他方が−
R−SO3 -(Rは炭素原子数1〜5のアルキル基、Mは
アルカリ金属原子を表す);又はR3及びR4の一方が−
R−COOMで他方が−R−COO-(Rは炭素原子数
1〜5のアルキル基、Mはアルカリ金属原子を表す。)
である。R3及びR4は、感度及び現像性の点から、R3
及びR4の一方が−R−SO3 -又は−R−COO-、他方
が−R−SO3M又は−R−COOMであることが好ま
しい。
【0048】一般式(2)又は(3)で表されるシアニ
ン色素は、画像露光の光源として半導体レーザーを使用
する場合は750〜900nmにおいて、YAGレーザ
ーを使用する場合は900〜1200nmにおいて吸収
ピークを示し、ε>1×105のモル吸光係数を有する
ものが好ましい。
【0049】本発明に好ましく用いられる赤外線吸収剤
の代表的具体例を以下に挙げるが、これらに限定される
ものではない。
【0050】
【化10】
【0051】
【化11】
【0052】
【化12】
【0053】
【化13】
【0054】
【化14】
【0055】
【化15】
【0056】
【化16】
【0057】
【化17】
【0058】
【化18】
【0059】
【化19】
【0060】
【化20】
【0061】
【化21】
【0062】
【化22】
【0063】
【化23】
【0064】これらの色素は公知の方法によって合成す
ることができるが、下記のような市販品を用いることも
できる。
【0065】日本化薬:IR750(アントラキノン
系);IR002,IR003(アルミニウム系);I
R820(ポリメチン系);IRG022,IRG03
3(ジインモニウム系);CY−2,CY−4,CY−
9,CY−20 三井東圧:KIR103,SIR103(フタロシアニ
ン系);KIR101,SIR114(アントラキノン
系);PA1001,PA1005,PA1006,S
IR128(金属錯体系) 大日本インキ化学:Fastogen blue812
0 みどり化学:MIR−101,1011,1021 その他、日本感光色素、住友化学、富士写真フィルム等
の各社からも市販されている。
【0066】本発明において、赤外線吸収剤の添加量
は、0.5〜5wt%の範囲が好ましい。該添加量が5
wt%を越えると非画像部(露光部)の現像性が低下
し、0.5wt%未満では画像部の耐現像性が低下す
る。
【0067】本発明の画像形成材料の感光層には結合剤
を用いることができる。結合剤として例えば高分子量結
合剤を用いることができる。高分子量結合剤としては、
例えばノボラック樹脂やヒドロキシスチレン単位を有す
る重合体や後記する一般式(5)で表される構造単位を
有する重合体、その他公知のアクリル樹脂等を挙げるこ
とができる。
【0068】上記ノボラック樹脂としては、例えばフェ
ノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムア
ルデヒド樹脂、特開昭55−57841号公報に記載さ
れているようなフェノール・クレゾール・ホルムアルデ
ヒド共重縮合体樹脂、特開昭55−127553号公報
に記載されているような、p−置換フェノールとフェノ
ールもしくは、クレゾールとホルムアルデヒドとの共重
縮合体樹脂等が挙げられる。
【0069】ヒドロキシスチレン単位を有する重合体と
しては、例えば特公昭52−41050号公報に記載さ
れているポリヒドロキシスチレンやヒドロキシスチレン
共重合体などを挙げることをことができる。
【0070】一般式(5)で表される構造単位を有する
重合体とは、該構造単位のみの繰り返し構造を有する単
独重合体、あるいは該構造単位と他のビニル系単量体の
不飽和二重結合を開裂せしめた構造で示される構造単位
1種以上とを組み合わせた共重合体である。
【0071】
【化24】
【0072】一般式(5)において、R1及びR2はそれ
ぞれ、水素原子、メチル基やエチル基等のアルキル基又
はカルボキシル基を表し、好ましくは水素原子である。
3は水素原子、塩素原子や臭素原子等のハロゲン原子
又はメチル基、エチル基等のアルキル基を表し、好まし
くは水素原子又はメチル基である。R4は水素原子、メ
チル基やエチル基等のアルキル基、フェニル基又はナフ
チル基を表す。
【0073】Yは置換基を有するものも含むフェニレン
基又はナフチレン基を表し、置換基としてはメチル基や
エチル基等のアルキル基、塩素原子や臭素原子等のハロ
ゲン原子、カルボキシル基、メトキシ基やエトキシ基等
のアルコキシ基、ヒドロキシル基、スルホ基、シアノ
基、ニトロ基、アシル基等が挙げられるが、好ましくは
置換基を有しないか、あるいはメチル基で置換されてい
るものである。
【0074】Xは窒素原子と芳香族炭素原子とを連結す
る2価の有機基で、nは0〜5の整数を表し、好ましく
はnが0のときである。
【0075】一般式(5)で表される構造単位を有する
重合体は、さらに具体的に、例えば下記(a)〜(f)
で表すことができる。
【0076】
【化25】
【0077】(a)〜(f)において、R1〜R5はそれ
ぞれ水素原子、アルキル基又はハロゲン原子を表し、
m、n、l、k及びsはそれぞれの構造単位のモル%を
表す。
【0078】また、ノボラック樹脂、ヒドロキシスチレ
ン単位を有する重合体、一般式(5)で表される構造単
位を有する重合体及びアクリル樹脂を併用することもで
きる。
【0079】本発明の好ましい態様として感光層がノボ
ラック樹脂及びアクリル樹脂を含有する態様が挙げられ
る。該アクリル樹脂はアクリル酸、メタクリル酸、又は
それらのエステル類を構成単位とする重合体であり、好
ましくは前述した一般式(5)で表される単量体単位を
有する重合体である。ノボラック樹脂は感光層に対して
20〜80重量%の範囲で含有させることが好ましく、
アクリル樹脂は感光層に対して1〜50重量%の範囲で
含有させることが好ましく、5〜30重量%の範囲がよ
り好ましい。
【0080】本発明の好ましい態様として感光層がノボ
ラック樹脂及びノニオン界面活性剤を含有する態様が挙
げられる。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
アリルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、オキシエ
チレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸
エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ン、アルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコ
ール等が挙げられる。ノボラック樹脂は感光層に対して
20〜80重量%の範囲で含有させることが好ましく、
ノニオン界面活性剤は感光層に対して0.01〜10重
量%の範囲で含有させることが好ましく、0.1〜1.
0重量%の範囲がより好ましい。
【0081】更に、本発明の感光層には、感光層の感脂
性を向上するために親油性の樹脂を添加することができ
る。
【0082】上記親油性の樹脂としては、例えば、特開
昭50−125806号公報に記載されているような、
炭素数3〜15のアルキル基で置換されたフェノール類
とアルデヒドの縮合物、例えばtブチルフェノールホル
ムアルデヒド樹脂などが使用可能である。
【0083】本発明の画像形成材料の感光層には必要に
応じて、更に上記以外の色素、顔料、増感剤等を含有さ
せることができる。
【0084】本発明の画像形成材料は、感光層を形成す
る各成分を溶媒に溶解させて、適当な支持体の表面に塗
布し乾燥することにより感性層を設けて製造することが
できる。
【0085】上記溶媒としては、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテ
ート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテー
ト、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジ
オキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエ
チレン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これら溶
媒は、単独であるいは2種以上混合して使用する。
【0086】塗布方法は、従来公知の方法、例えば、回
転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイ
フ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等
が可能である。塗布量は用途により異なるが、例えば、
感光性平版印刷版についていえば固形分として0.5〜
5.0g/m2が好ましい。
【0087】本発明の感光層を設ける支持体としては、
アルミニウム、亜鉛、鋼、銅等の金属板、並びにクロ
ム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミニウム、鉄等がメッキ
又は蒸着された金属板、紙、プラスチックフィルム及び
ガラス板、樹脂が塗布された紙、アルミニウム等の金属
箔が張られた紙、親水化処理したプラスチックフィルム
等が挙げられる。
【0088】本発明を感光性平版印刷版に適用すると
き、支持体として砂目立て処理、陽極酸化処理及び必要
に応じて封孔処理等の表面処理等が施されているアルミ
ニウム板を用いることが好ましい。これらの処理には公
知の方法を適用することができる。
【0089】砂目立て処理の方法としては、例えば機械
的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられる。
機械的方法としては、例えばボール研磨法、ブラシ研磨
法、液体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法等が挙げ
られる。アルミニウム材の組成等に応じて上述の各種方
法を単独あるいは組合わせて用いることができる。
【0090】電解によりエッチングするには、リン酸、
硫酸、塩酸、硝酸等の無機の酸を単独ないし2種以上混
合した浴を用いて行われる。砂目立て処理の後、必要に
応じてアルカリあるいは酸の水溶液によってデスマット
処理を行い中和して水洗する。
【0091】陽極酸化処理は、電解液として、硫酸、ク
ロム酸、シュウ酸、リン酸、マロン酸等を1種又は2種
以上含む溶液を用い、アルミニウム板を陽極として電解
して行われる。形成された陽極酸化被膜量は1〜50m
g/dm2が適当であり、好ましくは10〜40mg/
dm2であり、特に好ましくは25〜40mg/dm2
ある。陽極酸化被膜量は、例えばアルミニウム板をリン
酸クロム酸浴液(リン酸85%液:35ml、酸化クロ
ム(IV):20gを1lの水に溶解して作製)に浸漬
し、酸化被膜を溶解し、板の被膜溶解前後の重量変化測
定から求められる。
【0092】封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、ケ
イ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等が具体例と
して挙げられる。この他にアルミニウム板支持体に対し
て、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン酸等の金属
塩の水溶液による下引き処理を施すこともできる。
【0093】本発明の画像形成材料には波長700nm
以上の光源を用い画像露光を行う。光源としては、半導
体レーザー、He−Neレーザー、YAGレーザー、炭
酸ガスレーザー等が挙げられる。出力は50mW以上が
適当であり、好ましくは100mW以上である。
【0094】本発明の画像形成材料の現像に用いられる
現像液としては、水系アルカリ現像液が好適である。水
系アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、第二リン
酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム等のアルカリ金属
塩の水溶液が挙げられる。アルカリ金属塩の濃度は0.
05〜20重量%の範囲で用いるのが好適であり、より
好ましくは、0.1〜10重量%である。
【0095】本発明の画像形成方法において、現像液に
は、必要に応じアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤
やアルコール等の有機溶剤を加えることができる。
【0096】有機溶剤としては、プロピレングリコー
ル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ベンジ
ルアルコール、n−プロピルアルコール等が有用であ
る。
【0097】
【実施例】次に、本発明を実施例で更に具体的に説明す
る。なお、以下の実施例及び比較例において「部」は
「重量部」を意味する。
【0098】実施例1 支持体の作成 厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質1050、調
質H16)を5%苛性ソーダ水溶液中で60℃で1分間
脱脂処理を行った後、0.5モル1lの塩酸水溶液中で
温度;25℃、電流密度;60A/dm2、処理時間;
30秒の条件で電解エッチング処理を行った。次いで、
5%苛性ソーダ水溶液中で60℃、10秒間のデスマッ
ト処理を施した後、20%硫酸溶液中で温度;20℃、
電流密度;3A/dm2、処理時間;1分間の条件で陽
極酸化処理を行った、更に又、30℃の熱水で20秒
間、熱水封孔処理を行い、平版印刷版材料用支持体であ
るアルミニウム板を作製した。
【0099】酸分解化合物の合成 酸分解化合物Aの合成 1,1−ジメトキシシクロヘキサン(0.5モル)、フ
ェニルセロソルブ(1.0モル)及びp−トルエンスル
ホン酸80mgを撹拌しながら100℃で1時間反応さ
せ、その後150℃まで徐々に温度を上げ、更に150
℃で4時間反応させた。反応により生成するメタノール
はこの間に留去した。冷却後、テトラヒドロフラン50
0ml及び無水炭酸カリウム2.5gを加えて撹拌し濾
過した。濾液から溶媒を減圧留去し、更に150℃、高
真空下で低沸点成分を留去し、粘調な油状の下記酸分解
化合物Aを得た。
【0100】
【化26】
【0101】酸分解化合物Bの合成 ジメトキシシクロヘキサン1.0モル、エチレングリコ
ール1.0モル及びp−トルエンスルホン酸80mgを
撹拌しながら100℃で1時間反応させ、その後150
℃まで徐々に温度を上げ、更に150℃で4時間反応さ
せた。反応により生成するメタノールはこの間に留去し
た。冷却後、テトラヒドロフラン500ml及び無水炭
酸カリウム2.5gを加えて撹拌し濾過した。濾液から
溶媒を減圧留去し、更に150℃、高真空下で低沸点成
分を留去し、粘調な油状の下記酸分解化合物Bを得た。
【0102】
【化27】
【0103】酸分解化合物Cの合成 ハイドロキノン11g(0.100mole)、ピリジ
ン17.4g(0.220mole)、脱水蒸留したト
ルエン80mlの混合物に、ジクロロジメチルシラン1
2.9g(0.100mole)のトルエン20ml溶
液を、撹拌及び氷冷下、滴下ロートより30分間かけて
添加した。添加後50℃にて、3時間撹拌を続けた。生
成した白色の塩(ピリジンの塩酸塩)を濾別し、トルエ
ン溶液を減圧下濃縮した。その後、真空下(約1mm/
Hg)、約80℃に加熱しながら10時間乾燥させ無色
透明粘調液体の酸分解化合物Cを得た。
【0104】
【化28】
【0105】酸分解化合物Dの合成 上記酸分解化合物Bの合成方法において、エチレングリ
コールの代わりに同モルのジエチレングリコールを使用
して酸分解化合物Dを得た。
【0106】酸分解化合物Eの合成 上記酸分解化合物Bの合成方法において、エチレングリ
コールの代わりに同モルのトリエチレングリコールを使
用して酸分解化合物Eを得た。
【0107】酸分解化合物Fの合成 上記酸分解化合物Bの合成方法において、エチレングリ
コールの代わりに同モルのテトラエチレングリコールを
使用して酸分解化合物Fを得た。
【0108】酸分解化合物Gの合成 上記酸分解化合物Bの合成方法において、エチレングリ
コールの代わりに同モルのペンタエチレングリコールを
使用して酸分解化合物Gを得た。
【0109】酸分解化合物Hの合成 上記酸分解化合物Bの合成方法において、エチレングリ
コールの代わりに同モルのヘキサエチレングリコールを
使用して酸分解化合物Hを得た。
【0110】酸分解化合物Iの合成 上記酸分解化合物Bの合成方法において、ジメトキシシ
クロヘキサンの代わりに同モルのベンズアルデヒドジメ
チルアセタールを使用して酸分解化合物Iを得た。
【0111】前記アルミニウム板の支持体上に下記組成
の感光層塗布液を乾燥後の膜厚が2g/m2になるよう
に回転塗布機を用いて塗布し100℃で2分間乾燥して
画像形成材料を得た。
【0112】 感光層塗布液の組成 バインダーA 60部
【0113】
【化29】
【0114】 酸分解化合物A 20部 光酸発生剤A(2−トリクロロメチル−5−〔β−(2−ベンゾフリル)ビニ ル〕−1,3,4−オキサジアゾール) 5部 赤外線吸収剤 例示化合物IR17 2部 プロピレングルコールモノメチルエーテル 1000部 この画像形成材料を、半導体レーザー(波長830n
m、出力500mW)で感光層表面に画像露光を行っ
た。レーザー光径はピークにおける強度の1/eで1
3μmであった。また、解像度は走査方向、副走査方向
とも2000DPIとした。さらに、ポジPS版用現像
液SDR−1(コニカ(株)製)を水で容積比6倍に希
釈した27℃の現像液に25秒間浸漬し、非画像部(露
光部)を除去した後、水洗し平版印刷版を製造した。光
学顕微鏡観察によりレーザー走査線1本で生成される非
画像部ラインの平均線幅とフリンジの発生状況及び印刷
による非画像部の汚れの発生状況を評価した。
【0115】比較例1 実施例1の感光層塗布液の組成から赤外線吸収色素を除
いた組成の感光層塗布液を用いた外は実施例1と同様の
実験を行った。
【0116】実施例2〜7及び比較例2 感光層塗布液組成中の光酸発生剤、赤外吸収剤及びバイ
ンダー(結合剤)を表1に示すとおりに変え、その他に
実施例4〜7ではノニオン界面活性剤(ポリエチレング
リコール分子量2000)を0.5部添加したほかは実
施例1と同様の実験を行った。表1中、光酸発生剤Dは
2−メトキシ−4−アミノフェニルジアゾニウムのPF
塩である。また、バインダーBは、フェノールとm
−,p−混合クレゾールとホルムアルデヒドとの共縮合
化合物(Mn=500、Mw=2500、フェノール:
m−クレゾール:p−クレゾールのモル比が20:4
8:32)であるノボラック樹脂である。
【0117】比較例3 感光層塗布液の組成を下記に変えた他は実施例1と同様
の実験を行った。その結果、画像部、非画像部とも現像
液に溶解し、画像形成が不能であた。
【0118】 感光層塗布液の組成 バインダーB 40部 レゾール樹脂 40部 光酸発生剤A 3部 赤外線吸収剤例示化合物IR18 2部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 10部 以上の結果を下記表1に示す。
【0119】
【表1】
【0120】表1中、フリンジ及び印刷汚れの欄の記号
の意味は下記である。
【0121】フリンジ A:全くなし B:わずかに付着 印刷汚れ A:全くなし B:わずかに汚れる 実施例8 感光層塗布液の組成を下記に変えた他は実施例1と同様
にして画像形成材料を得た。
【0122】 感光層塗布液の組成 光酸発生剤(化合物例(12)) 3部 酸分解化合物A 25部 赤外吸収剤IR18 2部 バインダーB 60部 バインダーA 10部 この画像形成材料について感度、現像性及び保存性を下
記方法で評価した。
【0123】感度:画像形成材料を実施例1と同様に画
像露光及び現像処理して平版印刷版を作成し、露光部が
現像されるに必要な露光エネルギーで評価した。
【0124】現像性:画像形成材料を実施例1と同様に
画像露光し、PS版現像液SDR−1(コニカ(株)
製)を水で9倍に希釈した現像液を用い、実施例1と同
条件で現像したときの非画像部の現像性を評価した。
【0125】印刷汚れ:実施例1と同様にして評価し
た。
【0126】保存性:画像形成材料を55℃で3日間放
置した後に、実施例1と同様に画像露光及び現像処理を
し、感度、現像性及び印刷汚れを評価した。
【0127】実施例9〜45 光酸発生剤、酸分解化合物、赤外線吸収剤及び結合剤を
下記表2に記すとおりに変えたほかは実施例8と同様の
実験を行った。ただし、実施例43は画像露光に用いる
レーザーを発信波長1060nmのYAGレーザーに変
更した。
【0128】
【表2】
【0129】以上の結果を下記表3に示す。
【0130】
【表3】
【0131】表3中、現像性の欄の記号の意味は下記で
ある。印刷汚れの記号の意味は表1におけると同じであ
る。
【0132】A:非画像部が良好に除去される B:非画像部が若干残存する B′:非画像部は良好に除去されるが画像部の一部が減
少する C:非画像部の大半が除去されずに残存する
【0133】
【発明の効果】本発明によれば、赤外線による露光で画
像形成が可能なポジ型の画像形成方法及び画像形成方法
で提供される。
【0134】また、本発明によれば、酸発生剤と酸分解
性化合物とを含有する感光層を有する画像形成材料であ
って赤外線による露光で画像形成が可能な画像形成材料
及びそれを用いた画像形成方法が提供される。
【0135】本発明によれば、赤外線による露光で画像
形成が可能なポジ型の画像形成材料であって、赤外線に
対する感度、現像性及び画像形成材料の保存性が改良さ
れた画像形成材料並びにそれを用いた画像形成方法が提
供される。
【0136】また、本発明によれば、光酸発生剤と酸分
解性化合物とを含有する感光層を有する画像形成材料で
あって、赤外線に対する感度、現像性及び画像形成材料
の保存性が改良された画像形成材料並びにそれを用いた
画像形成方法が提供される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、活性光線の照射により酸を
    発生し得る化合物、酸で分解し得る結合を少なくとも1
    つ有する化合物及び赤外線吸収剤を含有する感光層を有
    することを特徴とする画像形成材料。
  2. 【請求項2】 酸を発生し得る化合物が有機ハロゲン化
    合物であることを特徴とする請求項1記載の画像形成材
    料。
  3. 【請求項3】 酸で分解し得る結合を少なくとも1つ有
    する化合物が−(CH2CH2O)n−基(nは2〜5の
    整数を表す)を有する化合物であることを特徴とする請
    求項1記載の画像形成材料。
  4. 【請求項4】 酸で分解し得る結合を少なくとも1つ有
    する化合物が下記一般式(1)で表される化合物である
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成材料。 【化1】 〔式中、R、R1及びR2は、各々水素原子、炭素原子数
    1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ
    基、スルホ基、カルボキシル基又はヒドロキシル基を表
    し、p、q及びrは、各々1〜3の整数を表し、m及び
    nは、各々1〜5の整数を表す。〕
  5. 【請求項5】 赤外線吸収剤が下記一般式(2)又は一
    般式(3)で表されるシアニン色素であることを特徴と
    する請求項1記載の画像形成材料。 【化2】 〔式中、Z1及びZ2は各々硫黄原子、セレン原子又は酸
    素原子を表し、X1及びX2は各々置換基を有していても
    よいベンゾ縮合環又はナフト縮合環を形成するのに必要
    な非金属原子群を表し、R3及びR4は各々置換基を表
    し、R3及びR4のどちらか一方はアニオン性解離性基を
    有する。R5、R6、R7及びR8は各々炭素原子数1〜3
    のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。Lは
    炭素原子数5〜13の共役結合の連鎖を表す。〕
  6. 【請求項6】 感光層中にノボラック樹脂及びノニオン
    界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1ないし
    5のいずれか1項に記載の画像形成材料。
  7. 【請求項7】 感光層中にノボラック樹脂及びアクリル
    樹脂を含有することを特徴とする請求項1ないし5のい
    ずれか1項に記載の画像形成材料。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1項に記載
    の画像形成材料の感光層上に波長700nm以上の可視
    光又は赤外線を用いて画像を描画した後、アルカリ性現
    像液で露光部を除去する工程を有することを特徴とする
    画像形成方法。
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