JP2000143719A - 熱可塑性樹脂の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂の製造方法

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JP2000143719A
JP2000143719A JP10321049A JP32104998A JP2000143719A JP 2000143719 A JP2000143719 A JP 2000143719A JP 10321049 A JP10321049 A JP 10321049A JP 32104998 A JP32104998 A JP 32104998A JP 2000143719 A JP2000143719 A JP 2000143719A
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thermoplastic resin
organic solvent
solvent
cylinder
producing
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JP10321049A
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Minoru Yamaguchi
稔 山口
Kenichi Ueda
賢一 上田
Kazuchika Fujioka
和親 藤岡
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂に含まれる揮発性成分を、熱可
塑性樹脂から効率的に分離するとともに、分離された揮
発性成分が装置配管内に固着しないようにする。 【解決手段】 熱可塑性樹脂を加熱し溶融混練してダイ
から押し出す押出工程の途中で、熱可塑性樹脂に有機溶
媒を添加する溶媒添加工程と、溶媒添加工程の後で熱可
塑性樹脂を減圧して、熱可塑性樹脂に含まれる揮発性成
分を有機溶媒とともに熱可塑性樹脂から分離して除去す
る減圧除去工程とを行うことで、除去された揮発性成分
がベントや配管の内壁に固着することが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の製
造方法に関し、詳しくは、重合製造された熱可塑性樹脂
に含まれる揮発性成分を除去して、目的とする熱可塑性
樹脂を得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の熱可塑性樹脂を重合製造す
る技術では、重合で得られた樹脂中に、重合されなかっ
た単量体いわゆる残留モノマーや重合反応時に用いられ
た溶媒、重合中の副生成物など、目的とする重合体以外
の揮発性の成分が含まれることになる。
【0003】例えば、溶液重合や塊状重合では溶媒に溶
解した状態で重合体が得られ、乳化重合や懸濁重合では
水などの分散媒体に分散した状態で重合体が得られる。
何れの場合も、目的とする重合体の他に大量の揮発性成
分が含まれることになる。これらの揮発性成分から熱可
塑性樹脂を分離しなければ、目的とする熱可塑性樹脂は
得られない。
【0004】熱可塑性樹脂に含有される溶剤や未反応単
量体等の揮発性成分は、耐熱性等の物性低下を招いた
り、熱可塑性樹脂を成形したときに成形品に外観不良
(シルバーストリーク)を起こしたり成形品の物性を低
下させたりする。そこで、製造過程で熱可塑性樹脂に含
まれる前記揮発性成分を除去することが要求され、その
ための手段が種々提案されている。
【0005】乳化重合や懸濁重合法では、凝集、濾過操
作またはスチームストリッピングなどの手段で重合体を
分離する方法が採用されている。溶液重合や塊状重合で
は、重合終了後の反応液を溶剤や未反応単量体は溶解す
るが回収すべき重合体は溶解しない別の溶剤中に入れて
未反応単量体や溶剤を抽出除去する方法や、フラッシュ
蒸発器を用いて未反応単量体や溶剤を蒸発させた後、重
合体を溶融した状態で抜き出す方法、ベント付きの押出
機に重合体含有液を供給して脱揮しながら、重合体をペ
レットの形で取り出す方法などが知られている。
【0006】このうち、ベント付押出機を用い、熱可塑
性樹脂を加熱し減圧することで揮発性成分を分離する方
法では、熱可塑性樹脂に含まれるオリゴマーや融点が常
温以上の不純物については他の溶媒や未反応単量体とと
もに気化して、熱可塑性樹脂から気化ガスとして分離さ
れる。ところが、分離された揮発性成分の気化ガスを回
収する過程で、気化ガスの温度が昇華温度よりも下がる
と、揮発性成分が固体になって、配管などに付着して固
まってしまうという問題が生じる。押出機のベントや配
管の内部へ固着してしまった付着物を除去する作業は、
装置の分解など大変に手間のかかる作業を必要とする。
【0007】この問題を解決する方法として、特開平5
−220819号公報には、揮発性成分の回収経路であ
る真空ラインの配管をヒータなどで加熱しておくこと
で、揮発性成分が気化したままで排出されるようになっ
たり、一旦は配管等に付着した揮発性成分も加熱によっ
て再溶融して回収できるようにしたりする技術が示され
ている。
【0008】特開平10−45851号公報には、熱可
塑性樹脂の重合中あるいは重合後にアルコールを添加し
ておいてから、アルコールが添加された熱可塑性樹脂を
押出機に供給し、前記同様にして揮発性成分をアルコー
ルとともに熱可塑性樹脂から分離して除去する技術が示
されている。この方法によると、N−置換マレイミド系
重合体の着色を低減できるとされている。
【0009】特開平7−18014号公報には、押出機
内で熱可塑性樹脂に水を添加して、排気ベントから水と
ともに揮発性成分を減圧除去する方法が提案されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記先行技術のうち、
特開平5−220819号公報の配管を加熱する方法で
は、揮発性成分の通過経路となる全ての配管を、揮発性
成分の昇華温度よりも十分に高い温度に加熱しておく必
要があり、設備が非常に大掛かりで設備コストおよび熱
可塑性樹脂の製造コストが高くつくという問題がある。
【0011】また、配管系のうち、バルブやベントのぞ
き窓など、加熱が行い難い部分ではどうしても揮発性成
分の付着が生じてしまうという問題がある。バルブやの
ぞき窓への揮発性成分の付着は、バルブの機能に支障を
生じたり、のぞき窓からの監視を行い難くする。特開平
10−45851号公報に示された、重合反応中または
重合反応後に熱可塑性樹脂にアルコールを添加しておく
方法の場合、ベント付押出機における脱揮工程で、熱可
塑性樹脂に元々含まれていた溶剤や未反応単量体ととも
に添加アルコールが揮発回収される。添加アルコールが
高沸点のものであれば、回収配管系で温度が低下すると
未反応単量体などの揮発性成分よりも先に添加アルコー
ルが液化して配管系の内壁面を濡らすので、揮発性成分
が配管内壁に付着し難くなるという利点がある。しか
し、ベント付押出機の熱可塑性樹脂の通過経路に沿って
複数のベント口が配置されている場合、最初のほうのベ
ント口で大部分のアルコールが揮発回収されてしまうた
め、後段に配置されたベント口とそれに続く配管では、
アルコールによる付着防止の機能は果たせず、前記同様
の揮発性成分の付着が生じてしまう。
【0012】特開平7−18014号公報に示された水
を添加する方法は、熱可塑性樹脂からの揮発性成分の溶
解性が良くなく、あまり有効ではない。本発明の課題
は、前記した熱可塑性樹脂に含まれる未反応単量体や、
常温で固体になる高沸点の不純物、重合反応に用いた溶
剤などの揮発性成分を、熱可塑性樹脂から効率的に分離
するとともに、分離された揮発性成分が装置配管内に固
着しないようにすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる熱可塑性
樹脂の製造方法は、押出工程と溶媒添加工程と減圧除去
工程とを含む。押出工程は、熱可塑性樹脂を加熱し溶融
混練してダイから押し出す。溶媒添加工程は、押出工程
の途中で溶媒添加工程の後で、熱可塑性樹脂に有機溶媒
を添加する。減圧除去工程は、押出工程の途中で、熱可
塑性樹脂を減圧して、熱可塑性樹脂に含まれる揮発性成
分を有機溶媒とともに熱可塑性樹脂から分離して除去す
る。 各構成について具体的に説明する。 〔熱可塑性樹脂〕重合により製造される通常の各種熱可
塑性樹脂が用いられ、熱可塑性樹脂の種類には特に限定
はない。
【0014】本発明の方法で揮発性成分を除去するのに
適した熱可塑性樹脂として、以下に説明する熱可塑性樹
脂が挙げられる。N−置換マレイミド単位が導入された
重合体は、未反応のN−置換マレイミド化合物やオリゴ
マー等の揮発性成分を除去することで耐熱性が大幅に改
善される。
【0015】N−置換マレイミドとしては、N−シクロ
ヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−メ
チルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−イソプロ
ピルマレイミド、N−t−ブチルマレイミド、N−トリ
ブロモフェニルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、
N−ベンジルマレイミド等を挙げることができる。透明
性や耐熱性の優れた熱可塑性樹脂には、N−フェニルマ
レイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、特にN−シ
・クロヘキシルマレイミドを用いるのが好ましい。N−
トリブロモフェニルマレイミドは、難燃性の向上に有効
である。これらのN−置換マレイミドは複数種類を組み
合わせて用いることもできる。
【0016】N−置換マレイミドと他の単量体との共重
合体が用いられる。具体的には、N−置換マレイミドと
共重合可能な不飽和結合を有する化合物が用いられ、例
えば、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル類などが挙
げられる。N−置換マレイミドは、熱可塑性樹脂を構成
する単量体成分中に、15〜50重量%配合されている
のが好ましい。N−置換マレイミドが少な過ぎると熱可
塑性樹脂の耐熱性が低下し、多すぎると透明性、機械的
性質などの物性が低下する。
【0017】熱可塑性樹脂の重合方法としては、通常の
重合方法が適宜に採用される。例えば、溶液重合、バル
ク重合、懸濁重合などが挙げられる。重合時に添加され
る添加剤や溶媒、重合反応の処理条件などは、通常の重
合技術が適用される。熱可塑性樹脂に含まれるオリゴマ
ーあるいは融点が常温以上の不純物の中で、非ラジカル
重合性化合物は、重合反応で消費されず蓄積しやすい。
特に、融点が50℃以上であったり、分子量が200〜
1000であったりするものは、ベントや配管に付着し
易くなるので、本発明を適用することが有効である。こ
のような化合物の具体例として、特開平9−15121
8号公報に開示されたN−シクロヘキシルアミノコハク
酸、特開平6−93044号公報に開示された、マレイ
ミド系単量体と芳香族ビニル系単量体がディールスアル
ダー反応することにより得られる化合物、重合に用いた
単量体から生成するダイマーやトリマー等を挙げること
ができる。
【0018】重合による製造された熱可塑性樹脂には、
揮発性成分が10〜90重量%含まれるものがあり、こ
のような揮発性成分を含む熱可塑性樹脂に対して、本発
明を適用することが好ましい。 〔押出工程〕押出機としては、従来、熱可塑性樹脂から
の揮発性成分除去に用いられていた押出機と同様の構造
を有するものが用いられる。
【0019】一般的な押出機は、シリンダとシリンダの
内部で回転するスクリューとを備え、シリンダの一端側
から供給された原料をスクリューで混練しながらシリン
ダの他端側へと送り、シリンダの先端に備えた口金ある
いは押出型とも呼ばれるダイから原料を押し出す。スク
リューは1軸あるいは2軸のものがある。シリンダには
供給原料を加熱するヒータなどの加熱手段を備える。シ
リンダには、内部に発生するガス等を逃がすための排気
口すなわちベントが設けられている。ベントはシリンダ
の後端などに1個所だけ設けられる場合もあるが、通常
は、シリンダの長さ方向に沿って複数個所に設けられる
ことが多い。特に、熱可塑性樹脂に含まれる揮発性成分
の比率が20〜80重量%と多い場合には、前記ベント
を2個所以上、好ましくは3個所以上に設けておくこと
で、揮発性成分を効果的に除去することができる。
【0020】押出機のシリンダ内に有機溶媒を供給する
ための溶媒供給口を備えておく。溶媒供給口は、少なく
ともシリンダの最下流側のベントよりも上流側に設けて
おく。ベントが複数個所に設けられている場合、そのう
ちの1個所あるいは複数個所のベントに対して、その上
流側に溶媒供給口を設けておく。溶媒供給口からベント
までの距離によって、有機溶媒がシリンダ内に存在する
時間を設定することができる。
【0021】これら有機溶媒の供給口やベントの大きさ
は、製造される熱可塑性樹脂の種類その他の条件に合わ
せて適宜変更することができる。ベントには、真空吸引
配管や排出物の回収装置などが接続されていれば、ベン
トを減圧してシリンダ内の有機溶媒および揮発性成分を
効率的に吸引除去して分離し、回収または廃棄すること
ができる。
【0022】一般に押出機を用いて揮発性成分を除去す
る場合、シリンダーの下流側になるほど、シリンダーの
温度、ベントの真空度を高くすることにより、揮発性成
分を効率的に除去することができる。このとき、高沸点
の不純物は下流側にいくほど揮発が促進されるので、下
流側のベントや配管は高沸点の不純物の付着が著しいも
のとなる。
【0023】したがって、有機溶媒の供給は、押出機の
下流側で行うのが有効である。但し、下流側であまり多
量に有機溶媒を供給すると、熱可塑性樹脂中に残留し易
くなるので、溶媒の種類、押出機の温度、真空度、不純
物の種類などの条件によって、有機溶媒の添加位置およ
び量を設定するのが好ましい。押出工程は、シリンダの
上流側で原料供給口に熱可塑性樹脂を供給し、シリンダ
内で熱可塑性樹脂を加熱しスクリューの回転とともに溶
融混練してシリンダ先端のダイから熱可塑性樹脂を押し
出す。
【0024】ダイから押し出された熱可塑性樹脂は、ダ
イに対応する形状に押出成形されることになる。押出成
形された熱可塑性樹脂を細かく切断すればペレットを製
造することができる。ダイ形状によって、ペレット以外
にも、フィルム状や棒状その他の形状を有する熱可塑性
樹脂製品を直接に押出成形することが可能である。 〔溶媒添加工程〕有機溶媒としては、熱可塑性樹脂から
目的とする揮発性成分が効率的に分離除去できるととも
に残留し難い化合物を用いるのが好ましい。
【0025】具体的には、熱可塑性樹脂の種類や除去し
ようとする不純物を構成する化合物によっても異なる
が、例えば、下記一般式で表されるアルコールが、不純
物が溶解し易く、また、熱可塑性樹脂に残留し難く、好
ましいものとなる。 R−OH …(1) (Rは、炭素数5から30までの直鎖または枝分かれし
たアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、フェ
ニル基、置換フェニル基、ベンジル基、2−フェニルエ
チル基、またはシンナミル基である。) 具体的には、n−ペンチルアルコール、n−ヘキサノー
ル、n−オクタノール、n−ドデシルアルコール等の脂
肪族アルコール;シクロペンタノール、シクロヘキサノ
ール等のシクロアルカノール;ベンジルアルコール;2
−フェニルエタノール;けい皮アルコール等が挙げられ
る。これらのアルコールを複数種類組み合わせて用いる
こともできる。
【0026】有機溶媒の沸点は、熱可塑性樹脂に重合過
程で添加されたり生成したりして熱可塑性樹脂に含まれ
ている揮発性成分よりも高いものが好ましい。熱可塑性
樹脂の種類、それに含まれる揮発成分の種類によって、
適宜選択することができる。具体的な沸点条件として、
100℃以上が採用され、150℃以上が好ましく、最
も好ましくは180℃以上であり、300℃以下が望ま
しい。沸点が低すぎると付着抑制の効果が不十分になり
易く、沸点が高すぎると熱可塑性樹脂中に残留し易くな
る。沸点の好ましい範囲として、150〜250℃が選
択される。
【0027】有機溶媒として、前記アルコール類のほか
に、通常の溶液重合反応に用いられる有機溶媒を用いる
こともできる。このような有機溶媒として、トルエン、
ベンゼンなどの芳香族溶媒;メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン
類;酢酸エチルなどのエステル類;クロロホルムなどの
ハロゲン化炭化水素;ジメチルフォルムアミド;ジメチ
ルアセトアミド;ジメチルスルフォキシドなどの極性を
有する有機溶媒等が使用される。また、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどの
グリコールエーテル類;イソブチルアセテート、アミル
アセテート、ベンジルアセテートなどのエステル類等も
不純物の溶解性に優れており、好ましい材料となる。
【0028】特に、N−置換マレイミドとしてシクロヘ
キシルマレイミドを構成単位とする重合体を用いた場
合、原料単量体中のシクロヘキシルアミノコハク酸の溶
解性や押出機の操作温度に適した有機溶媒を選択するこ
とが好ましい。具体的には、ベンジルアルコール等の芳
香族アルコール、ジエチレングリコールモノブチルエー
テルやジエチレングリコールモノエチルエーテル等のグ
リコールエーテル類が好ましく用いられる。より好まし
くは、ベンジルアルコール、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル、ジエレチングリコールモノエチルエー
テルが用いられる。
【0029】有機溶媒の添加量は、処理条件によっても
異なるが、通常は、熱可塑性樹脂に対して0.1〜20
重量%の範囲であり、好ましくは0.2〜10重量%、
さらに好ましくは0.3〜5重量%である。添加量が多
すぎても、配管等への揮発性成分付着防止の効果はそれ
ほど上がらず、有機溶媒が熱可塑性樹脂中に残存してし
まうという問題が生じる。
【0030】従来、熱可塑性樹脂中の揮発性成分を低減
させるために、熱可塑性樹脂に水やメタノールなどの比
較的低沸点の溶媒を添加する技術が知られており、本発
明における有機溶媒の添加技術と組み合わせることが可
能である。この場合、本発明の有機溶媒と水等とは別々
の供給口から熱可塑性樹脂に添加することもできるし、
同じ供給口から添加することもできる。
【0031】前記した水等と混和性のある有機溶媒であ
れば、有機溶媒と水等との混合液を用いることができ
る。このようにすれば、有機溶媒単独では熱可塑性樹脂
から除去し難い揮発性成分も除去して、熱可塑性樹脂に
残存する揮発性成分を低減することができる。有機溶媒
と水等との配合割合は、10:90〜90:10程度が
好ましい。 〔減圧除去工程〕ベントを減圧状態にすれば、シリンダ
内で熱可塑性樹脂から分離された揮発性成分と先に添加
した有機溶媒とが揮発してベントから排出される。排出
ガスに含まれる有機溶媒および揮発性成分は、沸点の違
いを利用して冷却条件を調整することで分離回収するこ
とができる。回収された有機溶媒は揮発性成分を取り除
いたあと、再利用することも可能である。本発明では、
不純物を有機溶媒に溶解し液状で取り出せるので操作性
に優れている。
【0032】ベントの減圧圧力は、ベントの位置や使用
する有機溶媒の沸点など処理条件によっても異なるが通
常は、750〜5mmHgの範囲に設定される。有機溶媒と
揮発性成分からなる排出ガスが、ベントから排出配管を
通過する間には、排出ガスの温度が低下していく。この
とき、最初に有機溶媒が液化することで、ベントや排出
配管の内壁面は液化した有機溶媒で濡れることになる。
そのあとで揮発性成分が固化してきても、固化した揮発
性成分が前記内壁面などに付着あるいは固着すること
は、壁面を濡らす有機溶媒の層あるいは膜によって、効
果的に阻止される。その結果、揮発性成分は前記内壁面
に付着することなく有機溶媒とともに確実に排出される
ことになる。
【0033】
【発明の実施の形態】〔熱可塑性樹脂の具体例〕本発明
で製造される熱可塑性樹脂は特に限定されないが、熱可
塑性樹脂の製造に用いる単量体混合物の具体例として、
N−置換マレイミド5〜50重量%と、共重合可能な他
の単量体95〜50重量%とからなるものが用いられ
る。共重合可能な単量体の割合が少な過ぎると、透明
性、機械的性質等の特性が低下し、多すぎると、N−置
換マレイミドの割合が少なくなるので耐熱性が低下す
る。
【0034】単量体混合物に配合する他の単量体とし
て、メタクリル酸エステル類、芳香族ビニル類、不飽和
ニトリル類、アクリル酸エステル類、オレフイン類、ジ
エン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、フッ化
ビニル類、プロピオン酸アリル等の飽和脂肪酸モノカル
ボン酸のアリルエステル類またはメタクリルエステル
類、多価(メタ)アクリレート類、多価アリレート類、
グリシジル化合物三不飽和カルボン酸類等を挙げること
ができる。これら例示の化合物のうち、メタクリル酸エ
ステル類、芳香族ビニル類が特に好ましい。
【0035】メタクリル酸エステル類としては、炭素数
1〜18のアルキル基、シクロヘキシル基、およぴベン
ジル基のうちのいずれかを有するメタクリル酸エステル
が好適である。具体的には、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸ブロピル、メタクリル酸
イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソ
ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸アミ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シ
クロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、等が挙げられ
る。これらのうち、メタクリル酸メチルが特に好まし
い。これらのメタクリル酸エステルを複数種類組み合わ
せて用いることもできる。
【0036】芳香族ビニル類としては、スチレン、α一
メチルスチレン、パラメチルスチレン、イソプロペニル
スチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン等を挙げる
ことができる。これらのうち、特にスチレンが好まし
い。不飽和ニトリル類としてはアクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、エタクリロニトリル、フェニルアクリ
ロニトリル等を挙げることができる。
【0037】アクリル酸エステル類としては、炭素数1
〜18のアルキル基、シクロヘキシル基、およぴベンジ
ル基からなる群から選ばれる少なくとも一つを有するア
クリル酸エステルが好適である。アクリル酸エステル類
としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチ
ル、アクリル酸アミル、アクリル酸イソアミル、アクリ
ル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘ
キシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−ヒドロキ
シルエチル等を挙げることができる。
【0038】オレフイン類としては、エチレン、プロピ
レン、イソブチレン、ジイソブチレン等を挙げることが
できる。ジエン類としては、ブタジエン、イソプレン等
を挙げることができる。ビニルエーテル類としては、メ
チルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等を挙げる
ことができる。
【0039】ビニルエステル類としては、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル等を挙げることができる。フッ化ビ
ニル類としては、フッ化ピニリデン等を挙げることがで
きる。多価(メタ)アクリレート類としては、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジアリ
ルフタレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロ
ピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ハ
ロゲン化ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたは
プロピレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレー
ト、インシアヌレートのエチレンオキサイドまたはプロ
ピレンオキサイド付加物のジもしくはトリ(タ)アクリ
レート等を挙げることができる。
【0040】多価アリレート類としては、トリルイソシ
アヌレート等を挙げることができる。グリシジル化合物
としては、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグ
リシジルエーテル等を挙げることができる。不飽和カル
ボン酸類としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、フマル酸、あるいはそれらの半エス
テル化物や無水物を挙げることができる。
【0041】単量体混合物から熱可塑性樹脂を製造する
際に重合開始剤が使用される。具体的には、ベンゾイル
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、メチルエ
チルケトンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオク
トエート、t−ブチルブチルパーオキシベンゾエート、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t
−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、クメ
ンヒドロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチル
シクロへキシル)パーオキシジカーボネート、t −ブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート等の有機過酸化
物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2−フェ
ニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニト
リル等のアゾ化合物などが挙げられる。これらの重合開
始剤を複数種類組み合わせて用いることもできる。
【0042】重合体の分子量を制御するために連鎖移動
剤を用いることができる。例えば、ブチルメルカプタ
ン、オクチルメルカプタン等のアルキルメルカプタンや
α−スチレンダイマー等が挙げられる。さらに、熱可塑
性樹脂の用途や要求性能に合わせて、紫外線吸収剤や安
定剤などの各種の添加剤を加えることもできる。
【0043】本発明の製造方法により得られた熱可塑性
樹脂は、単独で各種用途に利用することができるが、他
の合成樹脂、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂、メ
タクリル酸メチルースチレン樹脂、ABS樹脂、AES
樹脂、MBS樹脂、ポリスチレン、PPE樹脂等とブレ
ンドして用いることもできる。得られた熱可塑性樹脂
は、耐熱性および透明性に優れ、残存する原料モノマー
が少ない。特にマレイミド系樹脂の場合、着色が少ない
ことから、例えば、光ディスク等の光学材科の基材や光
学用素子、自動車部品、照明カバー、電気機器部品等の
ように透明性だけでなく、美観を要求される素材として
特に好適である。特に、屈折率等を調整して、透明な樹
脂組成物を得ようとする場合の樹脂組成物等に好ましく
利用することができる。 〔押出機〕図1に示す押出機を用いることができる。押
出機は、基本的には通常の熱可塑性樹脂に対する脱揮処
理に用いられる押出機と同様の構造を備えており、円筒
状のシリンダ10、シリンダ10の内部に配置されるス
クリュー20、シリンダ10の一端に配置されスクリュ
ー20を回転駆動する駆動部30、シリンダ10の他端
に配置されるダイ40を有している。
【0044】シリンダ10の駆動部30に近い上流側に
は、原料が供給される原料供給口12が配置される。シ
リンダ10の駆動部30に近い位置から下流側に向けて
間隔をあけて5個所にベント14a、14b、14c、
14d、14eが配置される。ベント14aは、原料供
給口12よりも駆動部30に近い位置に配置され、背部
ベントと呼ぶ。ベント14b〜14eは原料供給口12
よりも下流側に順次配置され、原料供給口12に近い側
から順番に第1ベント、第2ベントと呼ばれる。各ベン
ト14a…は、真空吸引装置に接続されていて、ベント
14a…を減圧状態にすることができる。また、ベント
14a…にはシリンダ10内から吸引される物質を回収
する回収装置も接続されている。
【0045】下流側の3個所のベント14c〜14eの
それぞれの少し上流側で、シリンダ10には溶媒供給口
16a、16b、16cが設けられており、シリンダ1
0内に有機溶媒を供給できるようになっている。なお、
押出機にはシリンダ10の加熱機構やダイ40から押し
出された熱可塑性樹脂をペレットに成形する機構なども
備えているが、図示を省略する。
【0046】
【実施例】本発明の方法で熱可塑性樹脂を製造した具体
例について説明する。 −実施例1− <重合体の製造>攪拌機とコンデンサーとを備えた重合
槽を用い、メタクリル酸メチル31部、スチレン6部、
N−シクロヘキシルマレイミド13部、トルエン50部
からなる原料にラジカル重合開始剤を添加して、110
℃で7時間反応させることで、共重合体48.6部、ト
ルエン50.0部、メタクリル酸メチル1.4部とから
なる重合体溶液を得た。 <揮発性成分の除去処理>前工程で得られた重合体溶液
を、シリンダー温度が240℃にコントロールされた口
径40mmの2軸押出機に、50kg/hr の割合で供給し
た。
【0047】押出機は、前記図1に示す概略構造を有
し、シリンダーの軸方向に沿って配置された5個所のベ
ントの圧力を、駆動部に近い側から順に680mmHg、3
00mmHg、20mmHg、10mmHg、10mmHgとなるように
段階的に圧力が低くなる減圧状態に設定した。下流側に
配置された3個所のベントの少し上流側でそれぞれシリ
ンダーに配置された供給口からは、ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル(沸点230℃)をそれぞれ0.
125kg/hr の割合で供給した。
【0048】押出機のダイから押し出された重合体はペ
レットに成形された。得られた重合体ペレットは、ガラ
ス転移温度135℃、重量平均分子量16万であった。
重合体ペレットを分析したところ、不純物や溶媒の残留
は問題とならない程度に少なかった。押出機のベントの
うち、第1ベント14bおよび第2ベント14cから回
収された回収液の組成を、常法にしたがってガスクロマ
トグラフィーで分析したところ、トルエン99.8%、
メタクリル酸メチル0.2%であった。また、溶媒の回
収率は94%であった。
【0049】作業中、ベントの上部に取り付けられた点
検用のガラス窓を観察したところ、、第1〜第4の何れ
のガラス窓にも付着物は確認できなかった。押出機の運
転を5時間行ったあと、各ベントから真空装置につなが
る配管を分解して内面を観察したが、第1〜第4の何れ
のベントおよび配管からも付着物は確認できなかった。
【0050】−実施例2− 前記実施例1において、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテルの添加量を0.75kg/hr に変更し、下流の
1個所の供給口から供給した以外は、実施例1と同じ条
件で実施した。その結果、実施例1と同様に、何れのベ
ントおよび配管にも付着物は確認されなかった。
【0051】−実施例3− 前記実施例1において、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテルを供給する代わりに、ジエチレングリコール
モノブチルエーテルと水とを1:1の割合で混合したも
のを0.25kg/hr の割合で添加した以外は、実施例1
と同じ条件で実施した。
【0052】その結果、実施例1と同様に、何れのベン
トおよび配管にも付着物は確認されなかった。 −実施例4− 前記実施例1において、有機溶媒をベンジルアルコール
(沸点205℃)に代え、下流側の2個所の供給口から
供給したほかは、実施例1と同じ条件で実施した。
【0053】その結果、実施例1と同様に、何れのベン
トおよび配管にも付着物は確認されなかった。 −実施例5− 前記実施例1において、有機溶媒をジプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル(沸点185℃)に代え、下流
側の2個所の供給口から供給したほかは、実施例1と同
じ条件で実施した。
【0054】その結果、実施例1と同様に、何れのベン
トおよび配管にも付着物は確認されなかった。 −比較例1− 前記実施例1において、有機溶媒の供給を行わなかっ
た。その結果、第1ベントを除いて、第2〜第4ベント
およびそれに続く配管には不純物の付着が著しかった。
【0055】−比較例2− 前記実施例1において、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテルの代わりに水を供給した。比較例1と同様
に、ベントおよび配管に対する付着防止効果は全く認め
られなかった。 −比較例3− 前記実施例1において、重合終了時に、ジエチレングリ
コールモノブチルエーテルを0.5部添加し、均一に混
合したのち、押出機に供給した。押出機におけるジエチ
レングリコールモノブチルエーテルの供給は行わなかっ
た。
【0056】その結果、下流側の第3、第4の2個所の
ベントには不純物の付着が認められ、その上流の第2ベ
ントにもやや付着が認められた。 −比較例4− 前記実施例1において、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテルの代わりにメタノール(沸点64.5℃)を
供給した。比較例1、2と同様に、ベントおよび配管に
対する付着防止効果は全く認められなかった。これは、
実施例で用いた熱可塑性樹脂に対してメタノールの沸点
が低すぎたために、十分な付着防止効果が発揮できなか
ったものと推測できる。
【0057】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂の製造方法は、押
出機で加熱し溶融混練している状態の熱可塑性樹脂に有
機溶媒を添加したあと減圧して有機溶媒とともに熱可塑
性樹脂に含まれる揮発性成分を分離することで、熱可塑
性樹脂から揮発性成分を効率良く除去できる。しかも、
押出機のベントや回収配管などの揮発性成分の回収経路
で温度が低下すると、揮発性成分よりも先に有機溶媒が
液化して、回収経路の内壁を濡らすことになるので、そ
の後で揮発性成分が液化したり固化したりしても、液化
した有機溶媒とともに揮発性成分が流されて回収され、
回収経路の内壁に揮発性成分が付着することが有効に防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す押出機の概略構造図
【符号の説明】
10 シリンダ 12 原料供給口 14a〜14e ベント 16a〜16c 溶媒供給口 20 スクリュー 40 ダイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤岡 和親 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 4J100 AB02Q AL02Q AL03Q AL04Q AM45P AM47P AM48P AM49P BB03P BC04P BC43P CA01 CA04 GB05 GB18 GD02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂を加熱し溶融混練してダイか
    ら押し出す押出工程と、 前記押出工程の途中で、前記熱可塑性樹脂に有機溶媒を
    添加する溶媒添加工程と、 前記押出工程の途中で前記溶媒添加工程の後で、前記熱
    可塑性樹脂を減圧して、熱可塑性樹脂に含まれる揮発性
    成分を前記有機溶媒とともに熱可塑性樹脂から分離して
    除去する減圧除去工程と、を含む熱可塑性樹脂の製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記溶媒添加工程で、前記熱可塑性樹脂に
    含まれる揮発性成分よりも高い沸点を有する有機溶媒を
    添加する請求項1に記載の熱可塑性樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】前記溶媒添加工程で、沸点100℃以上の
    有機溶媒を添加する請求項1または2に記載の熱可塑性
    樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】前記溶媒添加工程で、分子中に1個以上の
    水酸基を有する化合物からなる有機溶媒を添加する請求
    項1〜3の何れかに記載の熱可塑性樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】前記熱可塑性樹脂が、N−置換マレイミド
    を構成単位として含む重合体である請求項1〜4の何れ
    かに記載の熱可塑性樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】前記押出工程が、前記熱可塑性樹脂を混練
    するスクリューと、スクリューを収容するシリンダと、
    シリンダの軸方向に沿って複数個所に配置されたベント
    とを有するベント付スクリュー押出機を用いて行われ、 前記有機溶媒添加工程が、前記複数のベントの何れか一
    つのベントよりも上流側で前記シリンダに設けられた溶
    媒供給口からシリンダ内に前記有機溶媒を添加し、 前記減圧除去工程が、前記溶媒供給口の下流側に近接し
    て配置されたベントから前記揮発性成分および有機溶媒
    を減圧除去する請求項1〜5の何れかに記載の熱可塑性
    樹脂の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005146247A (ja) * 2003-10-22 2005-06-09 Ps Japan Corp スチレン系樹脂の有機揮発性物質除去法および得られるスチレン系樹脂
CN102371666A (zh) * 2010-07-08 2012-03-14 住友化学株式会社 脱挥挤出机、使用其的聚合物组合物的脱挥挤出方法以及制备聚合物的方法
JP2015067769A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 株式会社日本触媒 熱可塑性樹脂体の製造方法
JP2016160348A (ja) * 2015-03-02 2016-09-05 旭化成株式会社 共役ジエン重合体の製造方法

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