JPH08231634A - 残存ニトリル成分が低減されたアクリロニトリル−スチレン系共重合体の製造方法 - Google Patents

残存ニトリル成分が低減されたアクリロニトリル−スチレン系共重合体の製造方法

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JPH08231634A
JPH08231634A JP3375895A JP3375895A JPH08231634A JP H08231634 A JPH08231634 A JP H08231634A JP 3375895 A JP3375895 A JP 3375895A JP 3375895 A JP3375895 A JP 3375895A JP H08231634 A JPH08231634 A JP H08231634A
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polymer
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Mutsuko Uchida
睦子 内田
So Iwamoto
宗 岩本
Akihiko Nakajima
明彦 中島
Masato Takaku
真人 高久
Hisao Morita
尚夫 森田
Takao Kobayashi
孝雄 小林
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アクリロニトリル系単量体とスチレン系単量
体を必須成分とした塊状重合法又は溶液重合法で共重合
体を製造する方法において、重合工程から抜き出された
該重合液を真空槽に導入することで、残余のアクリロニ
トリル系単量体量を、重合体100重量部に対し0.0
03〜0.5重量部とし、さらに少なくとも2つ以上の
ベント口を設け、真空度を5〜500mmHgに保持し
た押出機に導入し、かつ真空槽の出口から該ベント口の
上流部分において、該押出機に導入する重合液100重
量部に対して1〜30重量部の水を分割して添加する。 【効果】 製品中の残存揮発分が大幅に低減された樹脂
を容易に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は製品中の残留揮発分、特
にアクリロニトリル系単量体が10ppm以下に低減さ
れたアクリロニトリル−スチレン系共重合体の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶液または塊状重合体で連続的に
アクリロニトリル−スチレン系共重合体を製造する場
合、重合がすすみ、重合液の粘度が高くなると取り扱い
が困難となるため、通常単量体または溶剤を10〜90
重量%程度残した状態で重合反応を停止し、未反応単量
体や、溶液重合の場合は溶剤等の揮発分を重合体成分か
ら分離する操作が行われる。この操作は主に重合液を熱
交換器を用いて予熱、または発泡させつつ予熱して真空
槽へフラッシュする方向等の公知技術がある。上記方法
で製品中の残留揮発成分を更に低減させるには、予熱器
での重合液の加熱、及び真空槽の真空度を向上すること
が必要である。しかし予熱器での加熱は重合液中の未反
応単量体の重合を進め、低分子量体の生成につながり最
終製品の耐熱性の低下、樹脂の色相悪化等を引き起こ
す。また真空度の向上は設備の能力等に限界があり実質
には困難である。
【0003】またポリエチレンや合成ゴムからエチレン
モノマーやヘキサン等の揮発成分を除去する方法とし
て、ベント式押出機を用いる方法が、例えば特公昭54
−938、1頁第1欄18行目〜第2欄4行目までに特
定の形状の混練部を持ち、該混練部に注水口を設け、混
練部又は加圧部を直前に有するベント口を設けた攪拌部
のある2軸押出機に関する内容が開示されている。しか
しながらAS樹脂やABS樹脂において、残存アクリロ
ニトリル系モノマーを10ppm以下にするにはかかる
方法ではベント数がいたずらに多くなり、非効率的であ
るばかりでなく、アクリロニトリル系共重合体のポリマ
ーに不必要な熱負荷がかかり、著しい変色及びゴム状重
合体が含まれている場合はゴム状重合体の劣化を引き起
こすという問題が生じる。また、重合工程からの一貫し
たプロセスによる設備の簡略化の問題についてもかかる
技術では達成され得ないものであった。更に上記方法で
は水の注入部のスクリューの特殊ピンを要し、かかる混
練部は樹脂の劣化の面からは好ましいものではなく、ア
クリロニトリル系樹脂のヤケ成分の発生を著しく多く発
生させるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、一貫した
シンプルなプロセスにより、また同時に水の添加を最適
化することにより、熱劣化を極めて抑制し、変色・ヤケ
成分がなく、著しく残存アクリロニトリル系成分を低減
したアクリロニトリル−スチレン共重合体の製造方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明においては、アク
リロニトリル−スチレン系共重合体を溶液または塊状重
合法で製造するに際し、真空槽においてあらかじめ揮発
成分をある程度除去した重合液を押し出し工程に導入
し、押出機で水を添加し、好ましくは多段に分けて添加
・除去することにより従来より大幅に揮発分が低減され
た製品を得る方法に関する。
【0006】即ち本発明では、アクリロニトリル系単量
体とスチレン系単量体を必須成分とし、必要であれば他
の単量体を塊状重合法又は溶液重合法で共重合体を製造
する方法において、上記単量体混合液を重合工程で重合
後、重合体と未反応単量体、溶液重合の場合は溶剤を含
む重合液から、揮発成分を除去するにあたり、(1)重
合工程から抜き出された該重合液を3〜500mmHg
の真空槽に導入することで、残余のアクリロニトリル系
単量体量を、重合体100重量部に対し0.003〜
0.5重量部未満とし、(2)引き続き、上記真空処理
した重合液を少なくとも2つ以上のベント口を設け、真
空度を5〜500mmHgの真空度に保持した押出機に
導入し、(3)なおかつ該ベント口の上流部分におい
て、導入する重合液100重量部に対して1〜30重量
部の水を分割して添加し、(4)該ベント口から、添加
した水と残余の揮発成分を除去し、最終的に得られた重
合体100重量部に対して残余のアクリロニトリル系単
量体を0.001重量部未満、好ましくは0.0005
重量部未満になるよう処理する事を特徴とするアクリロ
ニトリル−スチレン系共重合体の製造方法である。また
上記押出機は本願の構成にすることができれば特に限定
はないが、特に2軸押出機が好ましい。
【0007】本発明においては重合工程から抜き出され
た重合液をまず真空槽に導入することで、重合液に含ま
れていた揮発成分をほぼ除去しておく。このとき用いる
真空槽は通常用いられているものでよく、例えば予熱器
と真空槽の組み合わせから成り、予熱器で加熱された重
合液を真空槽にフラッシュさせるだけのシンプルな構造
のもの等でよい。真空槽の真空度は3〜500mmH
g、好ましくは10〜300mmHg、より好ましくは
15〜250mmHgである。3mmHg未満とするの
は設備上困難であり、500mmHgを越えると真空槽
内での揮発成分の除去が十分でなくなる。温度は予熱器
と真空槽からなる場合、予熱器の温度を90〜250
℃、好ましくは100〜230℃、より好ましくは12
0〜220℃とし、真空槽の温度は100〜250℃、
好ましくは120〜230℃、より好ましくは150〜
220℃とする。
【0008】真空処理された重合液は押出機に導入され
る。該押出機には2つ以上好ましくは3つ以上のベント
口を設ける。ベント口の上流側には水を添加する部分を
2カ所以上、好ましくは3カ所以上に分割して設ける。
水の添加口は、ベント口より上流側であればよく、水添
加口とベント口が交互にあっても良く、また水添加口が
2カ所以上設置した後、ベント口を2カ所以上設けても
よい。また水の添加口の一つは真空槽と押出機の間でも
良い。ベント口での真空度は5〜500mmHg、好ま
しくは10〜300mmHg、より好ましくは15〜2
50mmHgとする。5mmHg未満とするには設備上
困難であり、500mmHgを越えると製品中の揮発成
分の低減が不十分となる。また、押出機の温度の好まし
い範囲は100〜250℃、より好ましくは120〜2
40℃、さらにより好ましくは150〜230℃であ
る。
【0009】水の添加口を複数に分割する事により、添
加した水は効率的に樹脂に混練される。水の添加口に相
当する押出機スクリューには通常のフルフライトスクリ
ューとは異なる混練効果を持たせたスクリューエレメン
トを装着することが好ましい。例えば二軸押出機の場
合、混練効果を持たせたスクリューエレメントとしてニ
ーディングディスク、ローター「現場で活かす押出マニ
ュアル」155頁図5.5等に示されるローター等を用
いることが好ましい。このようなスクリューを装着する
ことにより、添加した水がショートパスすることなく樹
脂に混練される。
【0010】また添加する水の割合が単位時間当たりに
押出機に導入する重合液100重量部に対して1〜30
重量部、好ましくは2〜15重量部、より好ましくは3
〜10重量部である。30重量部をこえる水を添加して
も樹脂に十分混練されず効果は向上しない。
【0011】本発明においては真空槽と押出機を併用す
ることにより、真空槽の導入口での過度な加熱、真空度
の向上の必要がなく、更に押出機内での過度な剪断等が
低減されるため、残存アクリロニトリル系単量体成分が
著しく低減され、色相が良好であり、ヤケ成分も無い製
品が得られる。
【0012】本発明における水の添加口は水を強制的に
供給するポンプとつながったラインである。また、ベン
ト口は真空ポンプにつながれたラインを装着し、添加し
た水及び揮発成分を系外に排出する部分である。
【0013】本発明における押出機とは押し出し成形や
コンパウンディングするために用いられる機器の一つ
で、材料をシリンダーと呼ばれる部分と、回転スクリュ
ーとの間で連続的に加熱、溶融、混練し、それをダイか
ら押し出し、成形あるいはペレット状にするものであ
り、回転スクリューの形状等により混練具合が異なる。
【0014】本発明における混練とは押出機中で流体内
各要素を均一に分散・混合する作用をいい、混練を目的
としたスクリュー形状を例示すると、“現場で活かす押
出機マニュアル”濱田 博晨著、工業調査会、148
頁、図5.1には2軸押出機のスクリューの種類の記載
があり、噛み合い型2軸スクリュー、同方向回転噛み合
い型2軸スクリュー、同方向回転部分噛み合い型2軸ス
クリュー等が例示され、151頁、図5.2には2軸押
出機のスクリューのエレメントについて記載されてい
る。150頁、8行目〜151頁7行目までにスクリュ
ーに装着するエレメントについて順ねじ部と逆ねじ部と
があり、その中間に混練を目的とするニーディングディ
スクと呼ばれるミキシング部分を設けることが記載さ
れ、またニーディングディスクの形状については例え
ば、前述の“現場で活かす押出機マニュアル”150
頁、14行目〜152頁、14行目、151頁、図5.
2に2条ディスク、3条ディスク等の記載がある。これ
らのスクリュー形状を有する押出機も本発明での押出機
として好ましく用いられる。
【0015】本発明でいうアクリロニトリル−スチレン
系共重合体は、アクリロニトリル系単量体、スチレン系
単量体を必須成分とし、必要であれば他の単量体の共重
合体からなる樹脂である。ここでアクリロニトリル系単
量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、エタクリロニトリル、フマロニトリル及びこれらの
混合物等があげられる。また、スチレン系単量体として
は、スチレン、α−アルキルモノビニリデン芳香族単量
体(例えばα−メチルスチレン;α−エチルスチレン;
α−メチルビニルトルエン;α−メチルジアルキルスチ
レン;など)、環置換アルキルスチレン(例えばo−m
−及びp−ビニルトルエン;o−エチルスチレン;p−
エチルスチレン;2,4−ジメチルスチレン;p−第三
級ブチルスチレン;など)、環置換ハロスチレン(例え
ばo−クロロスチレン;p−クロロスチレン;o−ブロ
モスチレン;2,4−ジクロロスチレン;など)、環−
アルキル、環−ハロ置換スチレン(例えば2−クロロ−
4−メチルスチレン;2,6−ジクロロスチレン;な
ど)ビニルナフタレン、ビニルアントラセンの一種又は
混合物が用いられる。一般にアルキル置換基は1〜4個
の炭素原子を有し、そしてイソプロピル及びイソブチル
基を含む。このモノビニリデン芳香族単量体の一種もし
くは混合物が用いられる。
【0016】本発明でいう他の単量体とは、スチレン系
単量体・アクリロニトリル系単量体と共重合可能な単量
体であれば特に限定しないが、メチルメタクリレート等
のアクリレート類や、N−フェニルマレイミド、シクロ
ヘキシルマレイミド等のマレイミド類が挙げられる。
【0017】また必要であれば共役1,3−ジエン(例
えばブタジエン、イソプレンなど)等の重合物、例えば
ポリブタジエン類やスチレン−ブタジエン共重合体また
はEPDM(エチレン−プロピレン−ジエンメチレンリ
ンケージ)等のゴム状重合体をグラフト共重合してもよ
い。
【0018】アクリロニトリル−スチレン共重合体の組
成は樹脂中で、スチレン50〜95重量部、アクリロニ
トリル5〜50重量部、他の単量体0〜30重量部が好
ましい。
【0019】本発明では上記のアクリロニトリル−スチ
レン系共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体
と他の樹脂、例えば、ポリカーボネート、ポリフェニレ
ンエーテル、ポリプロピレン、ポリスチレン等の混合
物、または難燃剤等の混合物、またガラスフィラー、タ
ルク等の混合物等、本発明の方法で得られたアクリロニ
トリル−スチレン共重合体を成分とする樹脂であれば特
に限定するものではない。 次に実施例により本発明を
更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により
限定されるものではない。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。性能評価は下記の基準で測定した。 (1)製品中揮発分測定 試料をジメチルホルムアミドに溶解し、ガスクロマトグ
ラフによりアクリロニトリル成分含有量を測定する。 (2)色相測定 JIS K−7105 プラスチックの光学的特性試験
法での黄色度(YI)を反射法により求める。黄色度は
高い値を示すほど黄味が強くなる。 (3)ヤケ成分の測定 得られた粒状の製品200gを目視で観察しヤケゴミの
数を数えた。
【0021】実施例1 スチレン75重量部、アクリロニトリル25重量部、エ
チルベンゼン5.3重量部、有機過酸化物[1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン]0.03重量部、ターシャリードデシル
メルカプタン0.25重量部よりなる原料溶液を作成し
た。この原料を2段の攪拌式重合槽列反応器にて重合を
行なった。1段目の槽から原料溶液を連続的に供給し
た。1段目の槽の反応温度95℃、2段目の槽では11
0℃、2段目の槽より重合液を予熱器と真空槽より成る
分離回収工程に導いた。予熱器の温度は200℃、真空
槽の真空度は100mmHg、真空槽の温度は210℃
の条件とした。真空槽を出た樹脂は、アクリロニトリル
単量体を0.1重量%含有しており、表1に示す押出器
にてシリンダー温度180℃、スクリュー回転数3.
2rps、ベント部の真空度20mmHgの条件で、1
時間当たりの押し出し量10kgとした。1時間当たり
の樹脂の押し出し量100重量部に対し、2カ所の水添
加部から水をそれぞれ3重量部、2重量部添加し、処理
した。結果を表2に示す。
【0022】実施例2 真空槽の真空度を60mmHgとする事以外は実施例1
と同じ条件でおこなった。真空槽を出た樹脂はアクリロ
ニトリル単量体を0.06重量%含有していた。結果を
表2に示す。
【0023】実施例3 予熱器に導入する重合液は実施例1で得られたものを用
いて、予熱器の温度を210℃、真空槽の温度を180
mmHg、表を使用し、1時間当たりの樹脂の押し出
し量100重量部に対し、水の添加量をそれぞれ5重量
部、3重量部として処理した。結果を表2に示す。
【0024】実施例4 予熱器に導入する重合液は実施例1で得られたものを用
いて、予熱器の温度を210℃、真空槽の温度を80m
mHg、表を使用し、1時間当たりの樹脂の押し出し
量100重量部に対し、水の添加量をそれぞれ5重量
部、3重量部及び2重量部として処理した。結果を表2
に示す。
【0025】実施例5 予熱器に導入する重合液は実施例1で得られたものを用
いて、予熱器の温度を200℃、真空槽の温度を100
mmHg、表を使用し、1時間当たりの樹脂の押し出
し量100重量部に対し、水の添加量をそれぞれ3重量
部、2重量部、2重量部及び5重量部として処理した。
結果を表2に示す。
【0026】実施例6 予熱器に導入する重合液は実施例1で得られたものを用
いて、予熱器の温度を220℃、真空槽の温度を350
mmHg、表を使用し、1時間当たりの樹脂の押し出
し量100重量部に対し、水の添加量をそれぞれ3重量
部、2重量部、2重量部及び5重量部として処理した。
結果を表2に示す。
【0027】実施例7 予熱器に導入する重合液は実施例1で得られたものを用
いて、予熱器の温度を220℃、真空槽の温度を350
mmHg、表を使用し、1時間当たりの樹脂の押し出
し量100重量部に対し、水の添加量をそれぞれ8重量
部、10重量部、及び7重量部として処理した。結果を
表2に示す。
【0028】比較例1 押出機内での水を添加しないこと以外は実施例1と同じ
とした。結果を表2に示す。
【0029】比較例2 重合工程から抜き出された重合液を200℃の予熱器、
次いで真空度800mmHgの真空槽に導入し、真空槽
から抜き出された重合液を表1に示す押出機に導入
し、導入した重合液100重量部に対して水をそれぞれ
3,5,4,3重量部添加する以外は実施例1と同じと
した。真空槽から抜き出された重合液のアクリロニトリ
ル系単量体含有量は4.2重量部であった。結果を表2
に示す。
【0030】比較例3 表1に示す押出機を使用し、水の添加量をそれぞれ1
5,14,11重量部とする以外は実施例1と同じとし
た。水の量が多量であるため安定的に運転することが困
難であった。結果を表2に示す。
【0031】比較例4 比較例1で得られた製品をもう一度表1に示す押出機
に導入し、導入する樹脂量100重量部に対して水をそ
れぞれ5,5重量部添加して押し出し処理を行った。結
果を表2に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば塊状重合または溶液重合
法によってアクリロニトリル−スチレン系共重合体を製
造する際、重合工程出口から押し出し工程出口までの間
に2カ所以上の水を添加する部分、添加した水を蒸発さ
せる部分を有する押出機により処理することにより、製
品中の残存揮発分が大幅に低減された樹脂を容易に製造
することができる。
フロントページの続き (72)発明者 高久 真人 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 森田 尚夫 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 小林 孝雄 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリロニトリル系単量体とスチレン系
    単量体を必須成分とし、必要であれば他の単量体を塊状
    重合法又は溶液重合法で共重合体を製造する方法におい
    て、上記単量体混合液を重合工程で重合後、重合体と未
    反応単量体、溶液重合の場合は溶剤を含む重合液から、
    揮発成分を除去するにあたり、(1)重合工程から抜き
    出された該重合液を3〜500mmHgの真空槽に導入
    することで、残余のアクリロニトリル系単量体量を、重
    合体100重量部に対し0.003〜0.5重量部と
    し、(2)引き続き、上記真空処理した重合液を少なく
    とも2つ以上のベント口を設け、真空度を5〜500m
    mHgに保持した押出機に導入し、(3)なおかつ真空
    槽の出口から該ベント口の上流部分において、該押出機
    に導入する重合液100重量部に対して1〜30重量部
    の水を分割して添加し、(4)該ベント口から、添加し
    た水と残余の揮発成分を除去し、最終的に得られた重合
    体100重量部に対して残余のアクリロニトリル系単量
    体を0.001重量部未満になるよう処理する事を特徴
    とするアクリロニトリル−スチレン系共重合体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 押出機が2軸押出機である請求項1に記
    載のアクリロニトリル−スチレン系共重合体の製造方
    法。
JP3375895A 1995-02-22 1995-02-22 残存ニトリル成分が低減されたアクリロニトリル−スチレン系共重合体の製造方法 Pending JPH08231634A (ja)

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KR20210034958A (ko) * 2019-09-23 2021-03-31 금호석유화학 주식회사 수율이 제고되며 생산성이 향상된 san 수지의 제조방법

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