JP2000143354A - 電子部品焼成用治具 - Google Patents

電子部品焼成用治具

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JP2000143354A
JP2000143354A JP10321917A JP32191798A JP2000143354A JP 2000143354 A JP2000143354 A JP 2000143354A JP 10321917 A JP10321917 A JP 10321917A JP 32191798 A JP32191798 A JP 32191798A JP 2000143354 A JP2000143354 A JP 2000143354A
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JP
Japan
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coating layer
jig
alumina
zirconia
consisting essentially
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Pending
Application number
JP10321917A
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English (en)
Inventor
Hirokuni Takahashi
宏邦 高橋
Koji Kono
晃治 河野
Naohisa Wakijima
直久 和気島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu Refractories Co Ltd
Original Assignee
Kyushu Refractories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にTiOを含有する成分の電子部品焼成
時に、部品と反応することなく、割れ、変形、表面層の
剥離等を生じない高耐用性の治具を提供することを目的
とする。 【解決手段】 アルミナ−シリカ質基材の表面に、Ti
を0.5〜20重量%含有する、アルミナを主成分
とするコーティング層を有し、さらにその上にジルコニ
アを主成分とするコーティング層を有することを特徴と
する電子部品焼成用治具である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミックコンデン
サなどの電子部品、特にTiOを含む化合物を主成分
あるいは副成分とする部品を焼成する際に好適な治具に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品焼成用治具は使用条件に応じた
耐熱性と機械的強度を備えていなければならないが、そ
の他に重要な課題として焼成するセラミック電子部品と
反応しないことが要求される。即ち、電子部品が焼成用
治具と接触部分において反応すると、治具の変形や割
れ、表面の剥離などを生じたり、部品の融着や組成変動
による部品の電気特性の低下などの弊害を生じるためい
かなる反応も好ましくない。
【0003】通常はこれらの治具の基材には耐熱衝撃性
に優れるアルミナ−シリカ系の材料が使用される。そし
て被焼成物と基材との反応を防止する目的で、高温での
化学的安定性に優れるジルコニア製のセッターを載置し
たりジルコニア粉末の焼結層や溶射層を形成させる方法
が実施されている。周知のようにジルコニアは高温での
化学的安定性に優れてはいるものの、電子部品を焼成す
る治具として使用した場合に、すべての電子部品と一切
反応を生じることなく、その電気特性を満足させるとい
うものではなかった。
【0004】また、電子部品焼成用治具は電子部品と反
応しないことに加えて、治具の耐用性が電子部品の製造
コストに影響を及ぼすため、短期間の使用での割れやコ
ーティング層の剥離が生じないことも要求される。本発
明者らは特開昭63−84011号公報において、アル
ミナ−シリカ質基材の表面にアルミナを溶射し、さらに
その上にジルコニアを含有する溶射層を形成させること
を特徴とする電子部品焼成用治具の製造方法を提案して
いる。この製造方法によれば、基材とジルコニア溶射層
の間にアルミナ溶射層を形成させることにより、基材表
面にブラスト処理を施すことなく、基材の焼成面または
研削加工面に直接溶射を行っても剥離を生じることもな
く安定に使用できる治具が得られるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アルミ
ナ−シリカ質基材とジルコニア溶射層の間にアルミナ溶
射による中間層を形成した治具においても、電子部品の
成分や使用条件によっては比較的短期の使用で割れや溶
射層の剥離を生じる場合があった。この理由について
は、電子部品、特にセラミックコンデンサは通常TiO
、CaTiO、BaTiO、SrTiO等のT
iOを含む化合物を主成分としているが、高純度のア
ルミナ溶射による中間層を形成した場合、TiOを含
む部品の成分がジルコニア溶射層中に拡散あるいはジル
コニア溶射層中の細孔を通じて移動し、さらにアルミナ
中間層中に拡散、反応し、その結果溶射層の膨張特性が
変動し治具の変形や溶射層の剥離を招くものと推察され
る。この場合、電子部品の成分が溶射層中に移動するこ
とで、部品の特性に影響を及ぼすという問題もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
行った結果、中間層のアルミナのコーティング層中にT
iOを適正量含有させることにより、上述の問題を解
決することに成功し、本発明を完成させたものである。
即ち、本発明はアルミナ−シリカ質基材の表面にTiO
を0.5〜20重量%含有する、アルミナを主成分と
するコーティング層を有し、さらにその上にジルコニア
を主成分とするコーティング層を有してなることを特徴
とする電子部品焼成用治具である。
【0007】本発明においてはアルミナを主成分とする
コーティング層中にTiO成分を適正量含有させるこ
とにより、そのTiO成分が表面のジルコニアを主成
分とするコーティング層中に移動、拡散し、ジルコニア
が化学的に安定な状態となる。その結果、電子部品中に
含まれるTiO成分やその他の微量成分がジルコニア
を主成分とするコーティング層中へ吸収されることが抑
制されるため、部品と治具との融着、反応による治具の
割れや変形、コーティング層の剥離等が防止される。ま
た、電子部品の組成変動が生じず、電気特性の低下を防
止する効果を有するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、治具の基材とな
るアルミナ−シリカ質材料は熱衝撃に強く、通常の耐火
物や匣鉢として使用されるものであり、Alおよ
びSiOを主成分とするもので、不可避的不純物は通
常の耐火物の範囲内で許される。このアルミナ−シリカ
質基材はAl含有量が72重量%以上のものが好
ましい。Al含有量が72重量%未満の場合は必
然的にSiO量が増え、基材中に遊離のSiO成分
が存在するようになり、コーティング層中に移動、拡散
し電子部品の特性に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0009】アルミナ−シリカ質基材の表面にTiO
を0.5〜20重量%含有する、アルミナを主体とする
コーティング層を形成させるには、Al原料とT
iO 原料を所望の割合に混合して使用することもでき
るが、TiO・Al鉱物原料とAl原料
とを混合して使用しても良い。Al、TiO
外の不純物はできるだけ少ない方が望ましい。このコー
ティング層中のTiO 含有量が20重量%を越える
と、熱膨張係数が高くなり、基材とコーティング層の接
着性が低下し、治具の変形やコーティング層の剥離が生
じやすくなる。また、TiO含有量が0.5重量%未
満では本発明の効果が得られない。
【0010】TiOを含有する、アルミナを主成分と
するコーティング層の形成は溶射による方法や、材料を
塗布後焼成する方法があるが、基材との接着性、コーテ
ィング層の物性等から溶射により形成されたものが優れ
た性能を示す。溶射には通常のセラミック溶射が適用で
きるが、溶射材となるAlおよびTiOの融点
から考えてプラズマ溶射が好適である。溶射によるコー
ティング層と比較すると、焼成によるコーティング層は
焼成時の収縮が大きいため基材との接着性に劣り、コー
ティング層の緻密さも低い。
【0011】基材表面に、TiOを含有する、アルミ
ナを主成分とするコーティング層を形成させた後、さら
にその上にジルコニアを主成分とするコーティング層を
形成させて電子部品焼成用治具を得る。ジルコニアを主
成分とするコーティング層もアルミナを主成分とするコ
ーティング層と同様に溶射による方法と材料を塗布後焼
成する方法があるが、溶射による方法が好適である。ジ
ルコニアを主成分とするコーティング層の形成に用いる
原料としては安定化剤を含まない未安定のジルコニア、
あるいは安定化剤を含む部分安定、完全安定のジルコニ
ア、完全安定化量以上のCaOをCaZrOの形態で
含有するジルコニア等が使用可能である。ジルコニアを
主成分とするコーティング層は必要に応じて二層以上の
多層構造とすることもできる。例えば、TiOを含有
するアルミナのコーティング層を形成した後、部分安定
化ジルコニアをコーティングし、さらにその上に未安定
化ジルコニアのコーティング層を形成する等、安定化剤
の濃度の異なる多層構造とすることも可能である。
【0012】
【実施例】以下に本発明を実施例によって詳細に説明す
る。Al含有量が85重量%のアルミナ−シリカ
質基材を150×150×10mmの形状に加工し、そ
の表面に表1に示す仕様によりコーティング層を形成さ
せ治具を作成した。比較のため表2に示す仕様の治具も
同時に作成した。溶射には水プラズマ装置を用いた。焼
成によるコーティング層の形成は、材料粉末をペースト
状とし基材に塗布し、乾燥後1400℃で焼成し治具を
得た。コーティング層の厚さは、アルミナを主成分とす
る層は150μm、ジルコニアを主成分とするコーティ
ング層は200μmとした。
【0013】これらの治具をセラミックコンデンサの焼
成に繰り返し使用し、耐用回数を表1、2に示した。コ
ンデンサの成分はBaTiO=83重量%、CaTi
=5重量%、その他の成分=12重量%のものであ
る。焼成温度は1270℃、焼成時間は4時間とした。
【0014】本発明による治具はコンデンサとの反応が
少なく、比較例に比べ耐用回数が大幅に向上している。
また、実施例に示した治具を用いて焼成したコンデンサ
は、所望の電気特性を有するものが得られたが、比較例
に示した治具を用いて焼成したコンデンサは電気特性の
低下が認められた。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【発明の効果】本発明の電子部品焼成用治具を用いる
と、被焼成部品との反応が極めて少なく治具の亀裂やコ
ーティング層の剥離が生じにくいため、長期間の安定使
用が可能となり、製造コストの低減に寄与する。特にT
iO化合物を主原料としたセラミックコンデンサの焼
成用治具として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K055 AA06 BA03 BA05 HA02 HA27 5E001 AE00 AE02 AE03 AE04 AH09 AJ02 5E082 BC40 FG26 FG27 FG54 MM24 MM40 PP03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミナ−シリカ質基材の表面に、TiO
    を0.5〜20重量%含有する、アルミナを主成分と
    するコーティング層を有し、さらにその上にジルコニア
    を主成分とするコーティング層を有してなることを特徴
    とする電子部品焼成用治具。
JP10321917A 1998-11-12 1998-11-12 電子部品焼成用治具 Pending JP2000143354A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005351183A (ja) * 2004-06-10 2005-12-22 Central Res Inst Of Electric Power Ind 高温耐湿構造部材およびガスタービン
JP2007015882A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Ngk Insulators Ltd 電子部品用焼成治具
KR100694265B1 (ko) * 2000-12-21 2007-03-14 재단법인 포항산업과학연구원 알루미나 내화갑에 지르코니아를 습식코팅하는 방법

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