JP2005351183A - 高温耐湿構造部材およびガスタービン - Google Patents

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Abstract

【課題】 長期間にわたって優れた高温耐湿性を発揮し、減肉しにくく、かつジルコニア層が剥離しにくい高温耐湿構造部材を提供する。
【解決手段】 ケイ素系セラミックス基材1とジルコニア層3との間にチタン酸化物層2を有する高温耐湿構造部材とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は高温耐湿構造部材、特にガスタービンの動翼及び静翼や、燃焼器及びジェットエンジンなどの高温機器の部品を構成する高温耐湿構造部材およびガスタービンに関する。
従来、ガスタービンなどの高温機器の部品の構造材としては、優れた耐熱性及び耐食性を備えたSiやSiCが用いられてきた。しかし、それらの材料からなるガスタービン翼を備えたガスタービンを約1300℃の高温で数百時間稼動させると、ガス中の水蒸気とガスタービン翼を構成するSiやSiCのSiとが反応し、Siの水酸化物となって蒸発するため、ガスタービン翼が減肉し、破損する危険性があった。このため、水蒸気と反応しない物質を表面にコーティングしたガスタービン翼が研究されてきた(例えば、特許文献1参照)。
このようなコーティング材として、水蒸気と反応しない安定化ジルコニア、例えばYで安定化されたジルコニアなどが挙げられる。しかし、SiやSiCのSiはジルコニア層中に拡散し易いため、SiやSiCと安定化ジルコニア層とが接していると、加熱されることによってSiやSiCのSiが安定化ジルコニア層中に拡散し、安定化ジルコニア層を構成するZrO、Yと容易に反応して、ZrSiO、YSiOなどのシリケイトを生成する。その結果、たとえSiやSiCで構成され、その表面上に安定化ジルコニア層が設けられたガスタービン翼であっても、安定化ジルコニア層の表面にSiが現れ、上述したように水蒸気と反応することで、ガスタービン翼が減肉し、破損する危険性があるという問題があった。また、例えば、ZrO−8%Yである安定化ジルコニアの膨張率(10.9×10−6/K)とSiの膨張率(3.2×10−6/K)とには3倍程度の差があり、高温時の熱応力よって安定化ジルコニア層が剥離しやすいという問題もあった。
特開平8−67583号公報(特許請求の範囲参照)
本発明は、上述した事情に鑑み、長期間にわたって優れた高温耐湿性を発揮し、減肉しにくく、かつジルコニア層が剥離しにくい高温耐湿構造部材及びガスタービンを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の第1の態様は、ケイ素系セラミックス基材とジルコニア層との間にチタン酸化物層を有することを特徴とする高温耐湿構造部材にある。
かかる第1の態様では、長期間にわたって優れた高温耐湿性を発揮し、減肉しにくく、かつジルコニア層が剥離しにくい高温耐湿構造部材を提供することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記ケイ素系セラミックス基材と前記チタン酸化物層との間及び前記チタン酸化物層と前記ジルコニア層との間にそれらの拡散反応により生じた中間層を有することを特徴とする高温耐湿構造部材にある。
かかる第2の態様においても、上述した第1の態様と同様の効果が得られる。
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記ケイ素系セラミックス基材がSiC、Si、又は少なくともいずれか一方を主成分とするセラミックスであることを特徴とする高温耐湿構造部材にある。
かかる第3の態様では、長期間にわたってより優れた高温耐湿性を発揮し、より減肉しにくく、かつジルコニア層がより剥離しにくい高温耐湿構造部材を提供することができる。
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様において、前記ジルコニア層が、安定化ジルコニアからなることを特徴とする高温耐湿構造部材にある。
かかる第4の態様では、長期間にわたってより優れた高温耐湿性を発揮する高温耐湿構造部材を提供することができる。
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様において、前記チタン酸化物層の厚さが5μm以上であることを特徴とする高温耐湿構造部材にある。
かかる第5の態様では、ケイ素系セラミックス基材からジルコニア層へのSiの拡散を十分に防止することができ、上述した第1の態様の効果を十分に達成することができる。
本発明の第6の態様は、第1〜5の何れかの態様の高温耐湿構造部材からなるガスタービン翼を有することを特徴とするガスタービンにある。
かかる第6の態様では、長期間にわたって優れた高温耐湿性を備え、減肉しにくく、かつジルコニア層が剥離しにくく、耐久性に優れたガスタービンを提供することができる。
本発明の高温耐湿構造部材は、長期間にわたって優れた高温耐湿性を発揮し、減肉しにくく、かつジルコニア層が剥離しにくいので、この高温耐湿構造部材を使用した機器の信頼性及び耐久性を飛躍的に改善することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
本発明の高温耐湿構造部材は、図1に示すように、ケイ素系セラミックス基材1の表面上に第1の層としてチタン酸化物層2を有し、そのチタン酸化物層2の表面上に第2の層としてさらにジルコニア層3を有するものである。すなわち、本発明の高温耐湿構造部材は、ケイ素系セラミックス基材1とジルコニア層3との間にチタン酸化物層2を有するものである。Siはチタン酸化物層2に拡散しにくい性質を有することから、かかる構造とすることによって、ケイ素系セラミックス基材1のSiがジルコニア層3中に拡散することを防止することができる。その結果、シリケイトが生成せず、水蒸気との反応の問題も生じなくなるので、高温耐湿構造部材の減肉を防止することができる。
また、チタン酸化物の膨張率(7.1×10−6/K)は、ジルコニアの膨張率(10.9×10−6/K)と、Siの膨張率(3.2×10−6/K)又はSiCの膨張率(4.3×10−6/K)との中間に位置するため、チタン酸化物層2がケイ素系セラミックス基材1とジルコニア層3との膨張率の差により発生する熱応力を緩和し、ジルコニア層3が剥離することを防止することができる。
本発明において、ケイ素系セラミックス基材1として、SiC、Si、又は少なくともいずれか一方を主成分とするセラミックスなどが挙げられる。
また、本発明において、ジルコニアとしては、特に限定されないが、Y23 、MgO、CaO、およびCeO2 などの中から選択された少なくとも一種の化合物で安定化された安定化ジルコニアが好ましく、特にZrO−8%Yである組成の安定化ジルコニアが好ましい。なお、安定化ジルコニアとは、MgO、CaO、希土類酸化物などを数%添加することによって立方晶系の蛍石構造をとり、相転移を起こしにくいジルコニアをいう。
さらに、本発明において、チタン酸化物としては、例えば、TiO、Ti、TiO、Ti、TiO、又はこれらの混合状態などがある。チタン酸化物層2の厚さは、特に限定されないが、5μm以上が好ましく、特に5μm〜10μmの範囲が好ましい。この範囲の厚さのチタン酸化物層2は容易に設けることができ、かつ、ケイ素系セラミックス基材1からジルコニア層3へのSiの拡散を十分に防止することができる。
以下に、本発明に係る高温耐湿構造部材の製造方法を説明する。本発明に係る高温耐湿構造部材は、第1に、ケイ素系セラミックス基材1の表面上にTi層を形成し、その層を酸化処理してチタン酸化物層2を形成し、第2に、そのチタン酸化物層2の表面にZr層又は安定化成分を含むZr層を形成し、その層を酸化処理してジルコニア層又は安定化ジルコニア層3を形成することによって得られる。
ここで、ケイ素系セラミックス基材1の表面上にTi層を形成した後、酸化処理を行わずにZr層又は安定化成分を含むZr層を形成し、その後酸化処理をしてチタン酸化物層2及びジルコニア層又は安定化ジルコニア層3を同時に形成してもよい。かかる方法によれば、本発明に係る高温耐湿構造部材の製造工程を簡略化し、短縮でき、その結果、本発明に係る高温耐湿構造部材の製造コスト及び製造時間を減少させることができる。
また、第1の層を形成する際に、Ti層ではなく直接チタン酸化物層2を形成してもよい。さらに、第2の層を形成する際に、Zr層又は安定化成分を含むZr層ではなく直接ジルコニア層又は安定化ジルコニア層3を形成してもよい。
ケイ素系セラミックス基材1の表面上にTi層を形成する方法及びTi層又はチタン酸化物層2の表面上にZr層又は安定化成分を含むZr層を形成する方法として、真空蒸着法やCVD法などがあるが、これらの方法をガスタービン翼などの凹凸がある複雑な形状の基材に用いることは、平滑性、均一性の面から非常に困難である。そこで、ケイ素系セラミックス基材1の表面上にTi層を形成する方法及び表面上にTi層又はチタン酸化物層2が形成されたケイ素系セラミックス基材1の表面上にZr層又は安定化成分を含むZr層を形成する方法は、下記の電解メッキ方法により実施することが好ましい。
以下、図2に基づいて、ケイ素系セラミックス基材1の表面上にTi層を形成する方法、及び表面上にTi層又はチタン酸化物層が形成されたケイ素系セラミックス基材1の表面上にZr層を形成する方法を具体的に説明する。
図2はケイ素系セラミックス基材1の表面上にTi層を形成するための電解メッキ装置の概略構成図である。Tiイオンを含有したLiCl−KCl系の溶融塩及び所望の添加剤を含む電解液10と、導電性物質11にケイ素系セラミックス基材1を密着させて構成される陰極電極部12と、陽極電極部13とを用いて電気メッキを行うと、導電性物質11の表面上にTi層が形成され、導電性物質11とケイ素系セラミックス基材1との密着部分からケイ素系セラミックス基材1へTi層が二次元的に成長して、ケイ素系セラミックス基材1の表面上にTi層が形成される。具体的には、電源14に電気的に接続された陰極電極部12と陽極電極部13とが電解液10に浸されており、Ar又はNなどの不活性ガス雰囲気中で、それらの電極部間に電圧を印加して、ケイ素系セラミックス基材1の表面上にTiを析出させるようになっている。この印加では、電流(例えば、直流電流又はパルス電流など)及び電位(例えば、定電位又はパルス電位など)の制御を行う。なお、ここで印加する電位は、Li/Liの標準電極電位を基準として0.3V以上が好ましい。印加する電位が0.3Vより低いとケイ素系セラミックス基材1の表面上にTiと共にLiが析出し、均質なTi層を形成することができない。
ここで、導電性物質11としては、Zr、Ti、Fe、Niなどが用いられるが、これらに必ずしも限定されるものではなく、他の金属又は合金若しくは金属以外の導電性物質(例えば、炭素など)を用いてもよい。ケイ素系セラミックス基材1の形状としては、高温機器及びその部品の仕様や設計などにおいて要求される任意の形状、例えば、ガスタービン翼などの複雑な形状であってもよい。陽極電極部13の材料としては、形成するTi層への不純物の混入を避けるため、炭素、Tiが好ましいが、特にTiが好ましい。陽極電極部13にTiを用いると、電気メッキ中に陽極電極部13を構成するTiが溶解し、電解液10中のTiイオンの濃度を維持することができる。
また、陽極電極部13と陰極電極部12とを電気的に接続する方法は、特に限定されないが、本実施形態では、電源14と導電性物質11とを導線(リード線)15により電気的に接続し、電源14と陽極電極部13とを導線(リード線)15により電気的に接続するようになっている。ここで、リード線から漏れる電流を遮蔽する手段や、リード線15をできる限り電解液10に曝さないための手段を用いることが好ましい。例えば、本実施形態では、これらの手段として、リード線15を被覆するアルミナチューブ16を用いる。
なお、表面にTi層又はチタン酸化物層が形成されたケイ素系セラミックス基材1の表面上にZr層を形成する場合については、Tiイオンを含有したLiCl−KCl系の溶融塩の代わりにZrイオンを含有したLiCl−KCl系の溶融塩と、ケイ素系セラミックス基材1の代わりに表面上にTi層又はチタン酸化物層2が形成されたケイ素系セラミックス基材1を用いて、上記と同様の電気メッキを行えばよい。この場合の陽極電極部13の材料としては上記と同様の理由により、特にZrが好ましい。
次に、図3に基づいて、Ti層又はチタン酸化物層2の表面上に安定化成分を含むZr層を形成する方法を具体的に説明する。図3はTi層又はチタン酸化物層2の表面上に安定化成分を含むZr層を形成するための電解メッキ装置の概略構成図である。Zrイオン及び安定化成分のイオンを含有したLiCl−KCl系の溶融塩及び所望の添加剤を含む電解液10と、図2で説明したようにして得られたTi層又はチタン酸化物層2が形成されたケイ素系セラミックス基材1からなる陰極電極部12と、陽極電極部13及び副陽極電極部18とを用いて電解メッキを行って、Ti層又はチタン酸化物層2の表面上に安定化成分を含むZr層が形成される。陽極電極部13の材料としては、形成する層への不純物の混入を避けるため、炭素、Zr、上記の安定化成分材料がよいが、特にZrが好ましい。陽極電極部13にZrを用いると、電気メッキ中に陽極電極部13を構成するZrが溶解し、電解液10中のZrイオンの濃度を維持することができる。同様の理由より、副陽極電極部18の材料としてはその電解溶液10含まれている上記の安定化成分材料が特に好ましい。その他の構成及び操作については図2と同様である。
なお、プラズマ溶射法やスラリーコート法などにより、ケイ素系セラミックス上にTi層を形成してもよいし、Ti層又はチタン酸化物層2の表面上に、Zr層、安定化成分を含むZr層又はジルコニア層3を形成してもよい。そして、Ti層、Zr層、及び安定化成分を含むZr層を酸化する方法としては、加熱酸化処理(例えば、大気中600〜1200℃で5〜20時間)、オゾン酸化法、又は酸素元素を含む溶融塩(溶融炭酸塩、溶融硝酸塩など)に浸漬する方法などが挙げられる。
(実施例1)
(1)Si基材の表面へのTi層の形成
Siからなる板状試験片1上にTi層の形成を行った。この板状試験片1の大きさは4mm厚×40mm長×5mm巾とした。導電性物質11の材質にNiを用い、その大きさは4mm厚×5mm長×5mm巾とした。
この板状試験片1の表面をアセトンで脱脂し、濃度10質量%の硝酸水溶液で酸洗し、さらに水洗処理し乾燥させた。その後、板状試験片1を導電性物質11に密着させて陰極電極部12を作成した。この際、板状試験片1及び導電性物質11の陽極電極部13に対面する側の表が同一表面を成すようにした。具体的には、図2に示すように、東亞合成社製のアロンセラミック(アルミナが主成分のセラミック用接着剤)を用いて、板状試験片1にアルミナチューブ16を接着し、そのアルミナチューブ16の中を通して電源に接続するリード線15を、板状試験片1に密着している導電性物質11に接続させた。この板状試験片1付き陰極電極部12を乾燥させた後、以下に示す条件で電気メッキを施し、板状試験片1の表面上にTi層を形成した。
本実施例では、陽極電極部13としてTiを用い、LiClとKClとTiClとを58.5mol対41.5mol対2.0molの比率で含有する電解液10を450〜560℃に加熱し、Ar雰囲気中で、Li/Liの標準電極電位を基準として電位1.3Vで6時間印加して板状試験片1の表面上にTi層を形成した。
(2)チタン酸化物層の形成
次に、表面上にTi層が形成された板状試験片1を大気中700℃で12時間加熱酸化して、板状試験片1の表面上に厚さ約5μmのチタン酸化物層2を形成した。
(3)Yを約8%含むZr層の形成
さらに、図3に示すように、陽極電極部13及び副陽極電極18にそれぞれZr及びYを用い、LiClとKClとZrClとYClとを58.5mol対41.5mol対2.0mol対1.0molの比率で含有する電解液10を450〜560℃に加熱し、Ar雰囲気中で、Zrからなる陽極電極部13に6mA、Yからなる副陽極電極部18に0.5mAの電流を6時間流し、上述したチタン酸化物層2の表面上にYを約8%含むZr層を形成した。
(4)安定化ジルコニア(ZrO−8%Y)層の形成
また、表面層としてYを約8%含むZr層が形成された板状試験片1を大気中1000℃で12時間加熱酸化して、そのチタン酸化物層2の表面上に厚さ約5μmの安定化ジルコニア層3を形成して実施例1の構造部材を得た。
(比較例1)
チタン酸化物層を形成しない以外は実施例1の方法と同様にして、板状試験片1の表面上に、直接厚さ約5μmの安定化ジルコニア(ZrO−8%Y)層を形成して比較例1の構造部材を得た。
(試験例1)X線回折分析
実施例1及び比較例1で得られた構造部材を大気中1000℃で12時間加熱した後、それぞれの構造部材の表面のX線回折分析を行った。
実施例1及び比較例1の構造部材の表面のX線回折分析により得られたスペクトルを図4に示す。図中の●はZrSiOのピークを示す。
図4に示すように、比較例1で得られた構造部材のX線回折分析により得られたスペクトルにはZrSiOの存在によるピークがあるが、実施例1で得られた構造部材のX線回折分析により得られたスペクトルにはZrSiOの存在によるピークがないことが分かった。
本発明の一実施形態に係る高温耐湿構造部材の構成図である。 ケイ素系セラミックス基材の表面にTi層を形成する電解メッキ装置の概略構成図である。 ケイ素系セラミックス基材の表面にYを約8%含むZr層を形成する電解メッキ装置の概略構成図である。 試験例1のX線回折分析により得られたスペクトルを示す図である。
符号の説明
1 ケイ素系セラミックス基材
2 チタン酸化物層
3 ジルコニア層
10 電解液
11 導電性物質
12 陰極電極部
13 陽極電極部
14 電源
15 リード線
16 アルミナチューブ
17 電解槽
18 副陽極電極部
19 副電源

Claims (6)

  1. ケイ素系セラミックス基材とジルコニア層との間にチタン酸化物層を有することを特徴とする高温耐湿構造部材。
  2. 請求項1において、前記ケイ素系セラミックス基材と前記チタン酸化物層との間及び前記チタン酸化物層と前記ジルコニア層との間にそれらの拡散反応により生じた中間層を有することを特徴とする高温耐湿構造部材。
  3. 請求項1又は2において、前記ケイ素系セラミックス基材がSiC、Si、又は少なくともいずれか一方を主成分とするセラミックスであることを特徴とする高温耐湿構造部材。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記ジルコニア層が安定化ジルコニアからなることを特徴とする高温耐湿構造部材。
  5. 請求項1〜4の何れかにおいて、前記チタン酸化物層の厚さが5μm以上であることを特徴とする高温耐湿構造部材。
  6. 請求項1〜5の何れかの高温耐湿構造部材からなるガスタービン翼を有することを特徴とするガスタービン。
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