JP2000142426A - ステアリングコラムの取付構造 - Google Patents

ステアリングコラムの取付構造

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JP2000142426A
JP2000142426A JP32411598A JP32411598A JP2000142426A JP 2000142426 A JP2000142426 A JP 2000142426A JP 32411598 A JP32411598 A JP 32411598A JP 32411598 A JP32411598 A JP 32411598A JP 2000142426 A JP2000142426 A JP 2000142426A
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steering column
column
steering
bracket
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JP32411598A
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Ryuichi Okashita
隆一 岡下
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数を増加させることなく、車体側構成
部材に対するステアリングコラムの組付方向の規制を無
くす。 【解決手段】 ステアリングサポート12には前方側へ
延出されたサポート側延出部50が形成されており、又
チルトロアブラケット38にはサポート側延出部50に
沿って延出されたロアブラケット側延出部50が形成さ
れている。従って、先にチルトロアブラケット38をサ
ポート側ロアブラケット46にチルトヒンジボルト48
で組付けてしまえば、作業者がステアリングコラム10
から手を離しても、突起54がサポート側延出部50の
底面に当接するので、ステアリングコラム10の後部側
が脱落することはない。従って、クリップを使ってチル
トアッパブラケット20をサポート側アッパブラケット
36に先に仮固定する従来方式に比し、組付方向の規制
を無くすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリングコラ
ムを前側と後側の少なくとも前後二箇所で車体側構成部
材に取り付けるためのステアリングコラムの取付構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、操舵系の重要部品であるステア
リングコラムはその前後二箇所にて車体側に傾斜した状
態で取り付けられている。図4にはこの種のステアリン
グコラムの車体への取付構造の一例が示されており、以
下に簡単に説明する。
【0003】ステアリングコラム100のコラムチュー
ブ102の後部側には、チルトレバー104等が側面に
取り付けられたチルトアッパブラケット106が配設さ
れている。また、コラムチューブ102の前部側には、
略車両後方側から見てコ字形に形成されたチルトロアブ
ラケット108が固着されている。チルトロアブラケッ
ト108の一対の側壁部には、ステアリングコラム10
0の軸線に対して平行な長孔110がそれぞれ形成され
ている。これらの長孔110の前端部にはブッシュ11
2が嵌合されており、更に一対のブッシュ112にはカ
ラー114が挿入されている。
【0004】一方、車両幅方向を長手方向として配置さ
れるパイプ状のインパネリインフォース116の所定位
置にはステアリングサポート118が前傾した状態で固
着されている。このステアリングサポート118の後部
底面には、略車両後方側から見てコ字形に形成されたサ
ポート側アッパブラケット120が固着されている。ま
た、ステアリングサポート118の前部底面にも、略車
両後方側から見てコ字形に形成されたサポート側ロアブ
ラケット122が固着されている。
【0005】上述したステアリングコラム100は以下
の如くしてステアリングサポート118に組付けられ
る。まず、ステアリングコラム100を略車両後方側か
ら略車両前方側へ挿入するようにしてチルトアッパブラ
ケット106のコ字形に形成された上部をサポート側ア
ッパブラケット120に嵌合させる。そして、バネ鋼よ
り成るクリップ124を後側から前側へ向けて挿入する
ようにして、チルトアッパブラケット106とサポート
側アッパブラケット120とを弾性的に挟持する。これ
により、ステアリングコラム100の後部側がステアリ
ングサポート118の後部側に仮固定される。
【0006】次に、サポート側ロアブラケット122の
一対の側壁部に形成されたボルト挿通孔及びカラー11
4内へチルトヒンジボルト126を挿入し、チルトロア
ブラケット108とサポート側ロアブラケット122と
をチルトヒンジボルト126回りに相対回転可能に連結
する。
【0007】その後、略車両下方側から略車両上方側へ
向けて一対の固定ボルトを螺合させることにより、仮固
定状態のチルトアッパブラケット106をサポート側ア
ッパブラケット120に完全に固定する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たステアリングコラム100のステアリングサポート1
18への取付構造による場合、組付時にステアリングコ
ラム100がステアリングサポート118から脱落する
のを防止する必要から、前述した如くクリップ124で
チルトアッパブラケット106をサポート側アッパブラ
ケット120に仮固定する必要がある。このため、ステ
アリングコラム100は略車両後方側から略車両前方側
へ向けて組付がなされることになり、組付方向が一方向
に規制されるという問題がある。
【0009】さらに、チルトアッパブラケット106を
サポート側アッパブラケット120に仮固定して脱落を
防止するために別部品であるクリップ124が必要とな
るため、部品点数が増加するという不利もある。
【0010】本発明は上記事実を考慮し、部品点数を増
加させることなく、車体側構成部材に対するステアリン
グコラムの組付方向の規制を無くすことができるステア
リングコラムの取付構造を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、ステアリングコラムを前側と後側の少なくとも前後
二箇所で車体側構成部材に取り付けるためのステアリン
グコラムの取付構造であって、車体側構成部材の前部底
面側に設けられた車体側前部ブラケット部と、ステアリ
ングコラムの前部上面側に設けられたコラム側前部ブラ
ケット部と、車両幅方向を取付軸方向とし、コラム側前
部ブラケット部を車体側前部ブラケット部に固定する固
定手段と、コラム側前部ブラケット部、車体側前部ブラ
ケット部、及び車体側構成部材の少なくとも一つから略
車両前方側へ延出され、ステアリングコラムの組付時
に、当該延出部同士又は当該延出部と他の部分とが相互
に干渉することにより、ステアリングコラムの後部側が
固定手段回りに略車両下方側へ回動して車体側構成部材
から脱落するのを防止する脱落防止手段と、を有するこ
とを特徴としている。
【0012】請求項2記載の本発明に係るステアリング
コラムの取付構造は、請求項1に記載の発明において、
前記車体側構成部材及び前記コラム側前部ブラケット部
に略車両前方側への延出部がそれぞれ設けられ、さら
に、当該コラム側前部ブラケット部に設けられた延出部
には、ステアリングコラムに略車両前方側への二次衝突
荷重が入力されて当該ステアリングコラムが車体側構成
部材に対して荷重作用方向へ相対移動した際に、当該車
体側構成部材に設けられた延出部に当接して当該車体側
構成部材に対する摺動抵抗を低減させる摺動抵抗低減手
段が設けられている、ことを特徴としている。
【0013】請求項1記載の本発明によれば、ステアリ
ングコラムの前部上面側に設けられたコラム側前部ブラ
ケット部を車体側構成部材の前部底面側に設けられた車
体側前部ブラケット部に合わせ、この状態で固定手段を
車両幅方向へ通して前者を後者に固定する。
【0014】固定手段によってステアリングコラムの前
部を車体側構成部材の前部に固定した状態では、ステア
リングコラムの後部側は未だ車体側構成部材の後部に固
定されていない。このため、作業者がステアリングコラ
ムから手を離すと、本来であればステアリングコラムの
後部側が固定手段回りに略車両下方側へ回動して車体側
構成部材から脱落しようとする。
【0015】しかし本発明では、コラム側前部ブラケッ
ト部、車体側前部ブラケット部、及び車体側構成部材の
少なくとも一つに略車両前方側へ延出する脱落防止手段
が設けられているため、作業者がステアリングコラムか
ら手を離しても、当該延出部同士又は当該延出部と他の
部分とが相互に干渉して、ステアリングコラムの後部側
の固定手段回りの略車両下方側への回動が規制される。
これにより、ステアリングコラムの後部側の車体側構成
部材からの脱落が防止される。
【0016】このように本発明では、ステアリングコラ
ムの前部を車体側構成部材の前部に固定するだけで、ス
テアリングコラムの後部側の車体側構成部材からの脱落
が防止されることから、脱落を防止するための従来のク
リップ等の仮止め手段は不要になる。また、クリップ等
の仮止め手段を用いて仮固定する必要がなくなることか
ら、車体側構成部材に対するステアリングコラムの組付
方向の規制も無くなる。
【0017】請求項2記載の本発明によれば、車体側構
成部材及びコラム側前部ブラケット部に略車両前方側へ
の延出部がそれぞれ設けられる。
【0018】ところで、ステアリングコラムに略車両前
方側への二次衝突荷重が入力されると、当該ステアリン
グコラムは車体側構成部材に対して荷重作用方向へ相対
移動する。このとき、コラム側前部ブラケット部に設け
られた延出部は、車体側構成部材に設けられた延出部の
底面上を摺動していくことになるが、仮に前者の延出部
のエッジが後者の延出部に当たると、摺動抵抗が増加
し、車体側構成部材に対するステアリングコラムの相対
移動を阻害する可能性がある。
【0019】しかし本発明では、コラム側前部ブラケッ
ト部の延出部に摺動抵抗低減手段を設けたので、ステア
リングコラムの相対移動時に、コラム側前部ブラケット
部の延出部のエッジが車体側構成部材に設けられた延出
部に当たることはなく、摺動抵抗低減手段が車体側構成
部材の延出部に当接して摺動する。このため、車体側構
成部材に対するステアリングコラムの相対移動が阻害さ
れることはない。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を用いて、本発
明の一実施形態について説明する。
【0021】図1には、ステアリングコラム10のステ
アリングサポート12への組付状態の側面図が示されて
いる。
【0022】この図に示されるように、ステアリングコ
ラム10は、筒状のコラムチューブ14と、このコラム
チューブ14の軸芯部に配置されかつ図示しないベアリ
ングを介して回転自在に支持されたステアリングメイン
シャフト16と、を含んで構成されている。
【0023】なお、ステアリングメインシャフト16の
後端部の外周面には雄ねじが形成されており、この雄ね
じには図示しないステアリングホイールのハブがロック
ナットによって固定されている。また、ステアリングメ
インシャフト16の前端部にはジョイント18が取り付
けられており、当該ジョイント18を介してステアリン
グギヤボックスの入力軸と連結されたインターミディエ
イトシャフトが連結されている。これにより、ステアリ
ングホイールに付与された操舵力は、ステアリングメイ
ンシャフト16及びインターミディエイトシャフトを介
して、ステアリングギヤボックスに伝達されるようにな
っている。
【0024】上述したコラムチューブ14の後部側に
は、チルトアッパブラケット20が取り付けられてい
る。このチルトアッパブラケット20の一方の側部の外
側には、ストッパプレート22を間に介してチルトレバ
ー24が配置されている。チルトレバー24の先端部2
4Aは、ストッパプレート22の先端屈曲部22Aを間
に挟む形で略つの字形に形成されている。
【0025】また、チルトレバー24の先端部24Aの
外側には側面視で略矩形状の固定プレート26が配置さ
れており、当該固定プレート26は取付ボルト28によ
ってチルトレバー24に固定されている。この固定プレ
ート26の上端部には略円筒状のボス26Aが一体に形
成されており、このボス26A内へ嵌合されたチルト固
定ナット30にチルトレバー24の揺動中心となるチル
ト固定ボルト32が螺合されている。
【0026】従って、チルトレバー24をチルト固定ボ
ルト32回りに略車両上下方向へ揺動させると、固定プ
レート26を介してチルト固定ナット30がチルト固定
ボルト32に対して締付けられ又は緩められる。これに
より、ステアリングコラム10を後述するチルトヒンジ
ボルト48回りに略車両上下方向へ揺動(チルトアップ
又はチルトダウン)させることができる。
【0027】これに対応して、インパネリインフォース
34の下部所定位置に固着されたステアリングサポート
12の後部底面側には、略車両後方側から見てコ字形に
形成されたサポート側アッパブラケット36が固着され
ている。なお、インパネリインフォース34は車両幅方
向を長手方向として配置されたパイプ状の高強度部材で
あり、又ステアリングサポート12は車両前後方向に対
して所定角度前傾した状態でインパネリインフォース3
4の下部に固着される高強度部材である。これらのステ
アリングサポート12及びインパネリインフォース34
は共にボディー構造の一部として把握されるものであ
り、本発明における「車体側構成部材」に相当する。
【0028】このサポート側アッパブラケット36に前
述したチルトアッパブラケット20においてコ字形に形
成された上部が嵌合され、この状態で略車両下方側から
一対の固定ボルトが螺合されることにより、チルトアッ
パブラケット20がサポート側アッパブラケット36に
二点締めにて固定されている。
【0029】一方、コラムチューブ14の前部側には、
「コラム側前部ブラケット部」としてのチルトロアブラ
ケット38が取り付けられている。図2及び図3にも示
されるように、チルトロアブラケット38は、頂壁部3
8Aと、この頂壁部38Aの幅方向両端部から平行に屈
曲垂下された一対の側壁部38Bと、を備えている。チ
ルトロアブラケット38は、一対の側壁部38Bの下端
部にてコラムチューブ14の前部上面側に固着されてい
る。また、一対の側壁部38Bには、コラムチューブ1
4の軸線に対して平行に延びる長孔40がそれぞれ形成
されている。これらの長孔40の前端部にはブッシュ4
2がそれぞれ嵌着されており、更にこれらのブッシュ4
2の軸芯部には円筒状のカラー44が挿入されている。
【0030】これに対応して、ステアリングサポート1
2の前部底面側には、略車両後方側から見てコ字形の
「車体側前部ブラケット部」としてのサポート側ロアブ
ラケット46が固着されている。サポート側ロアブラケ
ットの一対の側壁部には、同軸上にボルト挿通孔が形成
されている。そして、このサポート側ロアブラケット4
6の内側に前述したチルトロアブラケット38が嵌合さ
れ、この状態でサポート側ロアブラケット46に形成さ
れたボルト挿通孔及びカラー44内へ「固定手段」とし
てのチルトヒンジボルト48が挿入されてナットが螺合
されることにより、ステアリングコラム10の前部側が
ステアリングサポート12の前部側にチルトヒンジボル
ト48回りに略車両上下方向へ揺動可能に取り付けられ
ている。
【0031】ここで、本実施形態では、上述したチルト
ロアブラケット38の前端部が略車両前方側へ延出され
ている。以下、この延出された部分を「ロアブラケット
側延出部50」と称す。特には図3に示されるように、
ロアブラケット側延出部50は、チルトロアブラケット
38の頂壁部38Aからそのまま延出された部分を主部
50Aとし、一対の側壁部38Bからラウンドしたかた
ちで延出されて主部に接続される部分を補強部50Bと
して成り立っている。
【0032】このロアブラケット側延出部50に対応し
て、図1に示される如く、ステアリングサポート12の
前端部も略車両前方側へ延出されている。以下、この延
出された部分を「サポート側延出部52」と称す。ロア
ブラケット側延出部50の主部50Aは、サポート側延
出部52の底面に対して近接してかつ平行に配置されて
いる。
【0033】さらに、図2及び図3に示されるように、
ロアブラケット側延出部50の主部50Aの先端部に
は、サポート側延出部52の底面側へ向けて膨出する
「摺動抵抗低減手段」としての突起54が一体に形成さ
れている。この突起54は、ロアブラケット側延出部5
0の主部50Aの先端部を底面側から打ち出すことによ
り形成されている。
【0034】なお、上記構成において、ロアブラケット
側延出部50及びサポート側延出部52が本発明におけ
る「脱落防止手段」に相当する。
【0035】次に、本実施形態の作用並びに効果につい
て説明する。
【0036】ステアリングコラム10は、以下の如くし
て、ステアリングサポート12へ組付けられる。
【0037】まず、ステアリングコラム10のチルトロ
アブラケット38をサポート側ロアブラケット46に組
付ける。具体的には、作業者がステアリングコラム10
を持ち上げながら、チルトロアブラケット38をサポー
ト側ロアブラケット46の内側に嵌合させる。次いで、
チルトロアブラケット38の長孔40の前端部に嵌着さ
れたブッシュ42とサポート側ロアブラケット46の両
側部のボルト挿通孔とを同軸上に配置させる。次いで、
横からチルトヒンジボルト48をカラー44内へ挿入
し、その先端部にナットを螺合させる。これにより、ス
テアリングコラム10の前部側がステアリングサポート
12の前部側に固定される。
【0038】この時点では、ステアリングコラム10の
後部側は、未だステアリングサポート12に固定されて
いない。このため、作業者がステアリングコラム10か
ら手を離すと、ステアリングコラム10の後部側はその
自重によってチルトヒンジボルト48回りに略車両下方
側へ回動しようとする。
【0039】しかし本実施形態では、チルトロアブラケ
ット38の前端部にロアブラケット側延出部50を設け
ると共にステアリングサポート12の前端部にもサポー
ト側延出部52を設けたので、作業者が手を離すと、ロ
アブラケット側延出部50に設けられた突起54がサポ
ート側延出部52の底面に当接される。これにより、ス
テアリングコラム10の後部側のチルトヒンジボルト4
8回りの略車両下方側への回動が規制され、ステアリン
グコラム10のステアリングサポート12からの脱落が
防止される。
【0040】次に、作業者は、チルトアッパブラケット
20をサポート側アッパブラケット36に固定する作業
を行う。このときには、前述したようにステアリングコ
ラム10のステアリングサポート12からの脱落の心配
がないため、従来のようにクリップで仮止めする必要は
なく、チルトアッパブラケット20をサポート側アッパ
ブラケット36に直接固定すればよい。具体的には、略
車両下方側から図示しない一対の固定ボルトを螺合させ
ることにより、チルトアッパブラケット20がサポート
側アッパブラケット36に二点締めにて固定される。
【0041】このように本実施形態では、ステアリング
コラム10のチルトロアブラケット38をステアリング
サポート12のサポート側ロアブラケット46に固定す
るだけで、ステアリングコラム10の後部側のステアリ
ングサポート12からの脱落を防止することができるた
め、脱落防止のための従来のクリップ等の仮止め手段を
使う必要はなくなる。従って、部品点数を削減すること
ができる。
【0042】また、本実施形態によれば、前記の如く、
クリップ等の仮止め手段を用いて仮固定する必要がなく
なることから、ステアリングサポート12に対するステ
アリングコラム10の組付方向の規制も無くなる。従っ
て、ステアリングサポート12に対してステアリングコ
ラム10を任意の方向から組付けることができる。その
結果、ステアリングコラム10の組付の自由度を拡大す
ることができると共に組付作業性も改善することができ
る。
【0043】この点について補足すると、上述した組付
手順の説明においては、ステアリングコラム10はステ
アリングサポート12に対して略車両下方側から略車両
上方側へ向けて組付けられるものとして説明したが、そ
れはあくまでも一例に過ぎない。つまり、クリップで仮
止めする必要がない本実施形態では、従来構造のように
ステアリングコラム10の組付方向が一方向に規制され
ることはないので、ステアリングサポート12に対して
ステアリングコラム10を略車両前方側から略車両後方
側へ向けて組付けることも可能であるし、或るいは、従
来通りに略車両後方側から略車両前方側へ向けて組付け
ることも可能である。
【0044】以上が本実施形態の基本的な作用並びに効
果であるが、本実施形態によれば更に以下の作用並びに
効果も得られる。
【0045】すなわち、所定値以上の荷重が車両前部に
作用すると(車両が一次衝突すると)、乗員の上体が略
車両前方側へ慣性移動して、ステアリングホイールに直
接的に又は間接的に二次衝突することがある。なお、乗
員の上体がステアリングホイールに直接的に二次衝突す
るというのはエアバッグが装備されていない場合という
意味であり、乗員の上体がステアリングホイールに間接
的に二次衝突するというのはエアバッグが装備されてい
る場合という意味である。
【0046】このようにステアリングホイールに乗員が
二次衝突すると、その際の二次衝突荷重がステアリング
ホイールを介してステアリングコラム10に伝達され
る。この場合、本実施形態では、ステアリングコラム1
0がステアリングサポート12に対して荷重作用方向
(略車両前方側)へ相対移動される。なお、このときの
相対移動方向及び移動ストロークは、長孔40及びチル
トヒンジボルト48によって規制される。
【0047】ここで、本実施形態では、チルトロアブラ
ケット38及びサポート側ロアブラケット46にロアブ
ラケット側延出部50及びサポート側延出部52を設
け、更にロアブラケット側延出部50の主部50Aの先
端部上面に突起54を設けているので、ロアブラケット
側延出部50の突起54がサポート側延出部52の底面
を摺動しながら、ステアリングコラム10はステアリン
グサポート12に対して相対移動していくことになる。
【0048】このとき、仮に相対移動時のステアリング
コラム10の軸線方向がステアリングサポート12の底
面に対して交差する方向へ若干傾いていたとし、かつ突
起54が設けられていなかったとすると、ロアブラケッ
ト側延出部50の主部50Aの先端部のエッジがサポー
ト側ロアブラケット46の底面につっかえるように当接
することも考えられる。仮にこのような当接の仕方をし
た場合には、サポート側延出部52に対するロアブラケ
ット側延出部50の摺動抵抗が増加し、ステアリングコ
ラム10の円滑な相対移動を妨げる可能性がある。
【0049】しかし本実施形態によれば、ロアブラケッ
ト側延出部50の主部50Aの先端部上面に突起54を
設けているため、ロアブラケット側延出部50の先端部
のエッジがサポート側ロアブラケット46の底面に当た
ることはなく、必ず当該突起54がサポート側ロアブラ
ケット46の底面に当接しながら摺動していく。その結
果、本実施形態によれば、乗員の二次衝突時にステアリ
ングサポート12に対してステアリングコラム10を円
滑に略車両前方側へ相対移動させることができる。
【0050】なお、本実施形態では、チルトロアブラケ
ット38及びステアリングサポート12の双方に略車両
前方側へ延出するロアブラケット側延出部50及びサポ
ート側延出部52を形成したが、これに限らず、チルト
ロアブラケット、サポート側ロアブラケット、及びステ
アリングサポートの少なくとも一つから略車両前方側へ
延出する延出部を設ける構成であればよい。
【0051】例えば、ステアリングサポート12にサポ
ート側延出部52を設ける代わりに、ステアリングコラ
ムに対するチルトロアブラケットの取付位置を略車両後
方側へ若干ずらし、チルトロアブラケットのみにステア
リングサポートの底面に当接する延長部を設ける構成を
採ってもよい。
【0052】逆に、チルトロアブラケットには延出部を
設けずにステアリングサポートの前端部に略車両下方側
へ屈曲してジョイント18等に干渉可能な延出部を設け
る構成を採ってもよい。なお、請求項1記載の「他方の
部分」とは、「コラム側前部ブラケット部、車体側前部
ブラケット部、及び車体側構成部材において延出部が設
けられなかったもの」の他に「コラム側前部ブラケット
部、車体側前部ブラケット部、及び車体側構成部材以外
の周辺構成部品(ジョイント18等)」も含む意味であ
る。
【0053】さらに、サポート側ブラケットの中間部又
は両側部から略車両前方側へ延出する延出部を設け、チ
ルトロアブラケットに延出部を設ける場合にはロアブラ
ケット側延出部をサポート側ブラケットに設けた延出部
に干渉させ、チルトロアブラケットに延出部を設けない
場合にはジョイント18をサポート側ブラケットに設け
た延出部に干渉させる構成を採ってもよい。
【0054】また、本実施形態では、サポート側ロアブ
ラケット50をステアリングサポート12とは別体で形
成したが、これに限らず、ステアリングサポートの前端
部の形状を変更してサポート側ブラケットに相当する部
分をステアリングサポートに一体に形成する構成を採っ
てもよい。さらには、インパネリインフォース34の形
状を一部変更して略車両前後方向へ延在するステアリン
グサポート相当部を一体に設け、当該ステアリングサポ
ート相当部にサポート側ブラケットを別体で又は一体に
設ける構成を採ることも可能である。
【0055】さらに、本実施形態では、乗員の二次衝突
時にステアリングコラム10がステアリングサポート1
2に対して略車両前方側へ相対移動する構成を採った
が、請求項1記載の本発明との関係においては、当該構
成を採用していないものも含まれる。
【0056】また、本実施形態では、ステアリングコラ
ム10を前後二箇所でステアリングサポート12に支持
させる構成を採ったが、前側と後側の少なくとも前後二
箇所でステアリングコラムをステアリングサポートに支
持させる構成であればよい。従って、前側と後側の中間
等に別の支持点があってもよい。
【0057】さらに、本実施形態では、チルトロアブラ
ケット38のロアブラケット側延出部50の上面に打ち
出し成形により突起54を一体に形成したが、これに限
らず、乗員の二次衝突荷重によってステアリングコラム
10がステアリングサポート12に対して略車両前方側
へ相対移動した際に、当該サポート側延出部52の底面
に当接してサポート側延出部52に対する摺動抵抗を低
減させる構成であればすべて適用可能である。例えば、
チルトロアブラケット38のロアブラケット側延出部5
0の先端部にリベット等を打ち込んで当該リベットに突
起の機能を持たせる構成を採ってもよいし、ロアブラケ
ット側延出部50の先端部に摺動抵抗を低減させるシー
ト状部材をエッジを巻き込むかたちで貼着する構成を採
ってもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明に係るステアリングコラムの取付構造は、コラム側前
部ブラケット部、車体側前部ブラケット部、及び車体側
構成部材の少なくとも一つから略車両前方側へ延出さ
れ、ステアリングコラムの組付時に、当該延出部同士又
は当該延出部と他の部分とが相互に干渉することによ
り、ステアリングコラムの後部側が固定手段回りに略車
両下方側へ回動して車体側構成部材から脱落するのを防
止する脱落防止手段を備えているため、部品点数を増加
させることなく、車体側構成部材に対するステアリング
コラムの組付方向の規制を無くすことができるという優
れた効果を有する。
【0059】請求項2記載の本発明に係るステアリング
コラムの取付構造は、請求項1に記載の発明において、
コラム側前部ブラケット部に設けられた延出部に、ステ
アリングコラムに略車両前方側への二次衝突荷重が入力
されて当該ステアリングコラムが車体側構成部材に対し
て荷重作用方向へ相対移動した際に、当該車体側構成部
材に設けられた延出部に当接して当該車体側構成部材に
対する摺動抵抗を低減させる摺動抵抗低減手段を設けた
ので、二次衝突時に車体側構成部材に対してステアリン
グコラムを円滑に相対移動させることができるという優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るステアリングコラムのステア
リングサポートへの組付状態を示す側面図である。
【図2】図1に示されるチルトロアブラケットの側面図
である。
【図3】図1に示されるチルトロアブラケットの斜視図
である。
【図4】従来例に係るステアリングコラムのステアリン
グサポートへの組付状態を示す側面図である。
【符号の説明】
10 ステアリングコラム 12 ステアリングサポート(車体側構成部材) 34 インパネリインフォース(車体側構成部材) 38 チルトロアブラケット(コラム側前部ブラケッ
ト部) 46 サポート側ロアブラケット(車体側前部ブラケ
ット部) 48 チルトヒンジボルト(固定手段) 50 ロアブラケット側延出部(脱落防止手段) 52 サポート側延出部(脱落防止手段) 54 突起(摺動抵抗低減手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングコラムを前側と後側の少な
    くとも前後二箇所で車体側構成部材に取り付けるための
    ステアリングコラムの取付構造であって、 車体側構成部材の前部底面側に設けられた車体側前部ブ
    ラケット部と、 ステアリングコラムの前部上面側に設けられたコラム側
    前部ブラケット部と、 車両幅方向を取付軸方向とし、コラム側前部ブラケット
    部を車体側前部ブラケット部に固定する固定手段と、 コラム側前部ブラケット部、車体側前部ブラケット部、
    及び車体側構成部材の少なくとも一つから略車両前方側
    へ延出され、ステアリングコラムの組付時に、当該延出
    部同士又は当該延出部と他の部分とが相互に干渉するこ
    とにより、ステアリングコラムの後部側が固定手段回り
    に略車両下方側へ回動して車体側構成部材から脱落する
    のを防止する脱落防止手段と、 を有することを特徴とするステアリングコラムの取付構
    造。
  2. 【請求項2】 前記車体側構成部材及び前記コラム側前
    部ブラケット部に略車両前方側への延出部がそれぞれ設
    けられ、 さらに、当該コラム側前部ブラケット部に設けられた延
    出部には、ステアリングコラムに略車両前方側への二次
    衝突荷重が入力されて当該ステアリングコラムが車体側
    構成部材に対して荷重作用方向へ相対移動した際に、当
    該車体側構成部材に設けられた延出部に当接して当該車
    体側構成部材に対する摺動抵抗を低減させる摺動抵抗低
    減手段が設けられている、 ことを特徴とする請求項1に記載のステアリングコラム
    の取付構造。
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