JP2000142394A - 鉄道車両用空気調和装置 - Google Patents

鉄道車両用空気調和装置

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JP2000142394A
JP2000142394A JP10322527A JP32252798A JP2000142394A JP 2000142394 A JP2000142394 A JP 2000142394A JP 10322527 A JP10322527 A JP 10322527A JP 32252798 A JP32252798 A JP 32252798A JP 2000142394 A JP2000142394 A JP 2000142394A
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condenser
air
unit
air conditioner
railway vehicle
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Saburo Sakamoto
三郎 坂本
Toshio Ohashi
利男 大橋
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Calsonic Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽量で廉価な「鉄道車両用空気調和装置」を提
供する。 【解決手段】少なくともコンプレッサ、コンデンサ、膨
張弁およびエバポレータが冷媒配管で接続された冷房サ
イクルと、前記エバポレータで熱交換された空気を室内
へ送風する送風ファンとを備えた鉄道車両用空気調和装
置において、コンプレッサ101およびコンデンサ10
2を含む室外機ユニット1と、膨張弁201、エバポレ
ータ202および送風ファン203を含む室内機ユニッ
ト2とが、異なるベース110,210に設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両用空気調
和装置に関し、特に室内機と室外機のユニットが分離さ
れた鉄道車両用空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の鉄道車両用空気調和装置として
は、車両の屋根に搭載するもの或いは車両の床下に搭載
するものが知られている。何れのものも、コンプレッ
サ、コンデンサ、アキュムレータおよび膨張弁を冷媒配
管で接続した冷房サイクルと、コンデンサに設けられた
冷却用ファンと、車室内へ調和空気を送風するための送
風用ファンとが一つの筐体に収納されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
鉄道車両用空気調和装置は、その構成部品が一つの筐体
内に設けられ、これが車両の屋根や床下の室外側に搭載
されていたため、筐体には、耐水性、耐熱性、耐塵性、
耐候性および耐食性等々が要求される。このため、ステ
ンレス製の筐体が用いられていたが、こうすると重量が
800kg程度にもなり、量産性が悪くコスト高になる
といった問題があった。
【0004】また、こうした一体構造とすると、室内側
に設けられる送風用ファンや制御装置は、室外から水や
埃が侵入しないように密閉構造とする必要があり、筐体
の構造自体が複雑になって、これによってもコスト高に
なっていた。
【0005】さらに、こうした密閉構造とされた部分に
は空気の流れが生じないことから、特に夏期などにおい
ては温度負荷が高くなり、ここに収容されている部品に
耐熱性も要求されることになる。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、軽量で廉価な鉄道車両用空
気調和装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】[1]上記目的を達成す
るために、本発明の第1の観点による請求項1記載の鉄
道車両用空気調和装置は、少なくともコンプレッサ(1
01)、コンデンサ(102)、膨張弁(201)およ
びエバポレータ(202)が冷媒配管(106〜10
9,206〜209)で接続された冷房サイクルと、前
記エバポレータで熱交換された空気を室内へ送風する送
風ファン(203)とを備えた鉄道車両用空気調和装置
において、少なくとも前記コンプレッサおよびコンデン
サを含む第1のユニット(1)と、少なくとも前記膨張
弁、エバポレータおよび送風ファンを含む第2のユニッ
ト(2)とが、異なるベース(110,216)に設け
られていることを特徴とする。
【0008】この請求項1記載の発明では、鉄道車両の
室外に存在する必要性がある部品のみを第1のユニット
で構成し、その他の部品を第2のユニットとして異なる
ベースに設けたので、第2のユニットについては、耐水
性、耐塵性、耐候性および耐食性等々の厳格な要求がな
くなり、また耐熱性についても空調環境にある室内に配
置されるので厳格な要求がなくなる。
【0009】これにより、第2のユニットに搭載する部
品の構造が簡素化されてそのコストおよび重量を低減す
ることができる。また、2つのユニットに分割すること
で、それぞれのユニットに必要とされる強度が軽減され
るので、ベース構造が簡素化されて、これによってもコ
ストおよび重量を低減することができる。また取付ける
車体側の補強も従来より軽減できる。
【0010】[2]上記目的を達成するために、本発明
の第2の観点による請求項2記載の鉄道車両用空気調和
装置は、少なくともコンプレッサ(101)、コンデン
サ(102)、膨張弁(201)およびエバポレータ
(202)が冷媒配管(106〜109,206〜20
9)で接続された冷房サイクルと、前記エバポレータで
熱交換された空気を室内へ送風する送風ファン(20
3)とを備えた鉄道車両用空気調和装置において、前記
コンデンサ(102)と前記膨張弁(201)との間の
冷媒配管(107,206,207)に接続され、前記
第2のユニットの空気流路(211)に設けられたサブ
コンデンサ(204)をさらに有することを特徴とす
る。
【0011】この請求項2記載の発明では、コンデンサ
と膨張弁との間にサブコンデンサを有しているので、コ
ンデンサを通過した高温高圧の液化冷媒がサブコンデン
サに流れ込み、送風ファンにより送られた取入空気を加
熱することができる。一方、このサブコンデンサを通過
した高圧の液化冷媒は、膨張弁によって低温低圧の霧状
冷媒となってエバポレータに流れ込み、送風ファンによ
り送られた取入空気を冷却することができる。
【0012】これらエバポレータによる冷却とサブコン
デンサによる加熱とを組み合わせることで、別途の加熱
装置(加熱源)を設けることなく、冷房のみならず除湿
空調をも行うことができる。
【0013】[3] 特に、請求項3記載の鉄道車両用
空気調和装置では、前記サブコンデンサの前面に、当該
サブコンデンサを通過する空気量と当該サブコンデンサ
を迂回する空気量との比率を調節するエアミックスドア
(205)が回動自在に設けられていることを特徴とす
る。
【0014】サブコンデンサの前面にエアミックスドア
を設けることで、冷房のみの空調から温度調節を含めた
除湿空調を行うことができる。
【0015】[4]上記発明においては特に限定されな
いが、請求項4記載の鉄道車両用空気調和装置は、前記
第1のユニット(1)が鉄道車両(R)の室外に設けら
れ、前記第2のユニット(2)が鉄道車両(R)の室内
に設けられていることを特徴とする。
【0016】上述したように鉄道車両の室外に設ける必
要がある部品のみ第1のユニットに搭載して当該室外に
配置するとともに、それ以外の部品については第2のユ
ニットに搭載して室内に配置するので、第2のユニット
については、耐水性、耐塵性、耐候性および耐食性等々
の厳格な要求がなくなり、また耐熱性についても空調環
境にある室内に配置されるので厳格な要求がなくなる。
【0017】これにより、第2のユニットに搭載する部
品の構造が簡素化されてそのコストおよび重量を低減す
ることができる。また、2つのユニットに分割すること
で、それぞれのユニットに必要とされる強度が軽減され
るので、ベース構造が簡素化されて、これによってもコ
ストおよび重量を低減することができる。また取付ける
車体側の補強も従来より軽減できる。
【0018】[5]上記発明においては特に限定されな
いが、請求項5記載の鉄道車両用空気調和装置は、前記
第1のユニット(1)を被覆する樹脂製保護カバー
(3)をさらに有することを特徴とする。
【0019】ユニットを2つに分割して一方のユニット
のみを室外に配置することで、この室外機ユニットを小
型化できる。したがって、保護カバーも大きな剛性が不
要となり軽量な樹脂材料で構成することができる。
【0020】[6]上記発明においては特に限定されな
いが、請求項6記載の鉄道車両用空気調和装置は、前記
コンデンサ(102)の前面にほぼ等しい濾過面積を有
するフィルタ(120)が、当該コンデンサの前面に近
接して設けられていることを特徴とする。
【0021】外気に含まれる塵埃を除去するためのフィ
ルタをコンデンサの前面に設け、その濾過面積をコンデ
ンサの前面にほぼ等しい面積とすることで、単位面積あ
たりの空気通過量が減少し、その結果、フィルタを長時
間使用しても目詰まりが少なくなる。すなわち、フィル
タの交換頻度を少なくすることができる。また、フィル
タをコンデンサの前面に近接して設けることで、コンデ
ンサとフィルタとの間のエアーシール構造が不要とな
り、これにより第1のユニットの構造を簡素化すること
ができる。
【0022】[7]上記発明においては特に限定されな
いが、請求項7記載の鉄道車両用空気調和装置は、前記
保護カバー(3)の吸気口(31)に開閉ドア(33)
が設けられ、前記フィルタ(120)は前記開閉ドアを
開いて前記吸気口から着脱されることを特徴とする。
【0023】保護カバーの吸気口に開閉ドアを設けてこ
こからフィルタを着脱することで、フィルタの保全作業
時に保護カバーをいちいち取り外す必要がなくなり、メ
インテナンス性が著しく向上する。
【0024】[8]上記発明においては特に限定されな
いが、請求項8記載の鉄道車両用空気調和装置は、前記
コンプレッサ(101)は前記第1のユニットのベース
(110)に対して第1の防振体(113)を介して固
定され、前記コンプレッサと前記ベースとの間に、これ
らコンプレッサおよびベースの何れか一方と隙間を介し
て固定される第2の防振体(116,117)が設けら
れていることを特徴とする。
【0025】コンプレッサは第1の防振体によってその
振動が吸収されるが、これとは別に隙間を有する第2の
防振体を設けておくことで、第1の防振体が正常時には
コンプレッサの大きな振動を規制することができ、さら
に第1の防振体が破損等したときには第2の防振体でコ
ンプレッサを支持することができるので、コンプレッサ
の脱落を防止することができる。
【0026】[9]上記発明においては特に限定されな
いが、請求項9記載の鉄道車両用空気調和装置は、前記
第1のユニットおよび第2のユニットは、複数対の前記
冷房サイクルおよび送風ファンを含むことを特徴とす
る。
【0027】単位能力が比較的小さい冷房サイクルおよ
び送風ファンを必要に応じて複数設けることで、その都
度専用の部品を設計製造することなく、鉄道車両の室内
容積に応じた適切な能力の空気調和装置を提供すること
ができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の鉄道車両用空気調和
装置を鉄道車両に搭載した実施形態を示す全体正面図、
図2は本発明の鉄道車両用空気調和装置の実施形態を示
す冷媒回路図、図18は他の例を示す全体正面図であ
る。
【0029】まず本発明の鉄道車両用空気調和装置は、
主として室外機ユニット1(本発明の第1のユニットに
相当する)と室内機ユニット2(本発明の第2のユニッ
トに相当する)とから構成され、これらが冷媒配管で接
続されている。図1に示す例では、室外機ユニット1は
車両の屋根上に搭載されるとともに、室内機ユニット2
は凸状に形成された屋根の室内側に搭載されている。
【0030】ただし、本発明の鉄道車両用空気調和装置
の室外機ユニット1と室内機ユニット2の搭載位置は、
同図に示す例にのみ何ら限定されることはなく、たとえ
ば図18(A)〜(D)に示すように配置することもで
きる。
【0031】同図(A)の例では、室外機ユニット1が
屋根上に搭載され、このユニット1の直下に室内機ユニ
ット2が設けられている。この場合の室内機ユニット2
は、車両の屋根と室内の天井との間のスペースに配置す
ることができる。
【0032】また、同図(B)の例では、室外機ユニッ
ト1が床下に設けられ、室内機ユニット2が屋根と天井
との間に設けられている。この場合、室外機ユニット1
と室内機ユニット2とを繋ぐ冷媒配管は、たとえば車両
の壁面パネルに沿って引き渡され、多少長い冷媒配管を
必要とするものの、車両の空気抵抗を抑制したい、たと
えば超高速車両などには有効である。
【0033】同図(C)の例は、同図(A)に示す例に
対して室外機ユニット1および室内機ユニット2の全体
位置を変更したものであり、車両の中央のみならず何れ
の位置に配置しても良い。ただし、調和空気を均等に供
給する観点から言えば車両の中央に配置することが望ま
しい。
【0034】また同図(D)の例は、室外機ユニット1
および室内機ユニット2の位置を互いにずらして配置し
た例であり、これらのユニット1,2を繋ぐ冷媒配管が
長くなるものの車両に搭載される他の機器類との干渉を
回避するには有用である。
【0035】図2を参照しながら本実施形態の冷媒回路
を説明すると、室外機ユニット1には、アキュムレータ
103、コンプレッサ101およびコンデンサ102が
この順序で冷媒配管106〜109によって接続されて
おり、これに対して室内機ユニット2には、サブコンデ
ンサ204、膨張弁およびエバポレータ202がこの順
序で冷媒配管206〜209によって接続されている。
【0036】アキュムレータ103は、エバポレータ2
02から流下した冷媒を気液分離するもので、ここでガ
ス状冷媒のみがコンプレッサ101へ吸入される。電動
モータが内蔵されたコンプレッサ101は、このガス状
冷媒を圧縮して高温高圧のガス状冷媒としコンデンサ1
02へ送る。このコンプレッサ101には、当該コンプ
レッサ101をバイパスする均圧弁回路105が設けら
れており、コンプレッサ101が停止した状態を検知す
ると(電動モータの電流値)、この均圧弁回路105が
開いてコンプレッサ101の吸入口と吐出口とを均圧に
する。
【0037】コンデンサ102は、コンプレッサ101
から送られてきた高温高圧のガス状冷媒を、クーリング
ファン104による車室外の空気の取り入れによって冷
却し、凝縮の潜熱を奪って高温高圧の液状冷媒とする。
【0038】サブコンデンサ204は、コンデンサ10
2から送られてきた高温高圧の液状冷媒と、エバポレー
タ202を通過して冷却された取入空気とを熱交換させ
ることで当該取入空気を加熱するもので、主として室内
の除湿空調に利用される。
【0039】膨張弁201は、サブコンデンサ204を
通過した高圧液状冷媒を急激に膨張させることで低温低
圧の霧状冷媒とするもので、本実施形態では隘路を有す
るオリフィスチューブが用いられている。この膨張弁2
01にて低温低圧の霧状とされた冷媒は、エバポレータ
202に流れ込み、送風ファン203によって取り込ま
れた空気から潜熱を奪うことで当該取入空気を冷却す
る。
【0040】ちなみに、室内機ユニット2に設けられた
送風ファン203は、図4に示すように室内の空気を取
り込み、これをエバポレータ202の一主面方向に送る
ためのシロッコファンとこれを駆動するモータとからな
る。
【0041】また、室内機ユニット2には、送風ファン
203、エバポレータ202およびサブコンデンサ20
4の順で空気が流下する空気流路211が形成されてお
り、調和空気の吹出口212に連通している。空気流路
211のエバポレータ202の下流側には、サブコンデ
ンサ204を迂回するバイパス路213が形成され、サ
ブコンデンサ204の前面に回動自在に設けられたエア
ミックスドア205の開度に応じて、エバポレータ20
2を通過した冷風は、サブコンデンサ204に導入され
て加熱される空気と、バイパス路213に導入される冷
風とに適宜分岐され、吹出口212の直前に形成された
エアミックスチャンバ214にて混合されたのち、室内
へ吹き出される。
【0042】次に本発明の室外機ユニットと室内機ユニ
ットとをさらに具体化した実施形態で説明する。図3は
本発明に係る室内機ユニット(第2のユニット)の実施
形態を示す平面図、図4は図3の IV-IV線に沿う断面
図、図5は本発明に係る室外機ユニット(第1のユニッ
ト)の実施形態を示す平面図、図6は図5の VI-VI線に
沿う端面図、図7は本発明に係るコンプレッサの固定構
造を示す分解斜視図、図8は図7の固定構造を示す断面
図である。
【0043】図3に示すように、本実施形態の室内機ユ
ニット2は、送風ファン203、エバポレータ202お
よびサブコンデンサ204が内蔵され、内部に上述した
空気流路211が形成されたプラスチック製空調ユニッ
トケーシング215が、ブラケット216により2セッ
ト接続されてなる。また、この室内機ユニット2を車両
の屋根と天井との間の空間に取り付けるために、その四
隅にブラケット217が取り付けられている。
【0044】本実施形態の室内機ユニット2は、室内に
設けられるので、耐水性、耐塵性、耐候性および耐食性
等々については厳格な要求がなくなり、また耐熱性につ
いても空調環境にある室内に配置されるので厳格な要求
がない。しかも、室外に配置されるわけではないので、
外部からの衝撃などを考慮する必要もない。したがっ
て、プラスチックで成形した空調ユニットケーシングを
採用することができ、さらにこれらを単にブラケット2
16で連結しただけの強度で足りる。また、車両への搭
載にあたっても四隅をブラケット217で固定するだけ
で充分となる。
【0045】なお、図2の冷媒回路図にて説明した室内
機ユニット2の構成部品に対応する部品には同一の符号
を付することにより、図3および図4に示す実施形態の
詳細な説明は省略するが、空調ユニットケーシング21
5への空気の取り入れは、図4に示すように天井パネル
R1に設けられた空気取入口218を介して室内R2の
空気を取り入れる一方で、天井パネルR1の両サイドに
設けられた吹出口212から調和空気が供給される。
【0046】また、室外機ユニット1との連結部分に
は、外気を室内へ導入するための外気導入ダクト219
が形成されており、図示しないダンパを開くことで室内
の換気を行うことができるようになっている。
【0047】これに対して、図5および図6に示す室外
機ユニット1は、アキュムレータ103、コンプレッサ
101、コンデンサ102およびクーリングファン10
4からなるセットが、ステンレス製枠体110に2セッ
ト設けられてなる。
【0048】このうちのコンデンサ102は、ステンレ
ス製枠体110の両サイド(本例では車両の両サイド)
にやや傾斜して固定されており、これに覆い被さるよう
にクーリングファン104が各コンデンサ102に対し
てそれぞれ2機づつ設けられている。
【0049】また、電動モータが内蔵されたコンプレッ
サ101は、ステンレス製枠体110に固定されるが、
本実施形態では、駆動中の振動が枠体110へ伝達する
のを防止するため、図7および図8に示す構造が採用さ
れている。すなわち、同図に示すブラケット111はコ
ンプレッサ101のケーシングに溶接接合されており、
ステンレス製枠体110の裏面にはウェルドナット11
2が設けられている。このうちの枠体110側に、防振
ゴムアッシィ113を、2つのボルト114をウェルド
ナット112に締め付けることで固定する。
【0050】ちなみに、防振ゴムアッシィ113は、鉄
製プレート113aにウェルドナット113b、ゴム1
13cおよびボルト113dが一体成形されてなり、こ
れはゴム113cの成形時に、予めウェルドナット11
3bが溶接されたプレート113aとボルト113dと
をインサート成形することにより製造することができ
る。鉄製プレート113aには、上述したボルト114
を挿通させるための通孔113eが形成されている。
【0051】またボルト113dには、当該ボルト11
3dに後述するナット115を締め付けたとき、このボ
ルト113dが連れ廻りしてゴム113cに捻れが生じ
るのを防止するためのボス113fが形成されている。
このボス113fを後述するブラケット111のボス用
通孔111bに嵌合させることによりコンプレッサ10
1の固定時に生じやすいゴム113cの捻れが防止で
き、ゴムの耐振性能および耐久性能が著しく向上するこ
とになる。
【0052】こうした防振ゴムアッシィ113をステン
レス製枠体110に固定したのち、コンプレッサ101
側のブラケット111に形成された通孔111aにボル
ト113dを挿通させるとともに、同じくブラケット1
11に形成されたボス用通孔111bにボス113fを
嵌合させる。そして、この上からナット115で締め付
ける。このように本実施形態のコンプレッサの固定構造
では、ステンレス製枠体110に防振ゴムアッシィ11
3を組み付ける作業も、この防振ゴムアッシィ113に
コンプレッサ自体を組み付ける作業も、後述する振動規
制用ボルトを組み付ける作業も、全て上から下へ向かう
一方向の作業であることから、組み付け作業性が著しく
向上し、自動組み付けも充分に期待できる。
【0053】以上の防振ゴムアッシィ113により、コ
ンプレッサ101を駆動したときの振動を吸収すること
ができるが、何らかの外的要因によって防振ゴムアッシ
ィ113、特にゴム113cが破損した場合、コンプレ
ッサ101がガタガタしたりひどい場合には脱落するお
それがある。
【0054】そのため、本実施形態では、ブラケット1
11に形成した通孔111cに振動規制用ボルト116
を、ゴム製ストッパ117を介して挿入し、これを防振
ゴムアッシィ113のウェルドナット113bに締め付
けるようにしている。この振動規制用ボルト116は、
ゴム製ストッパ117を装着した状態で、図8に示すよ
うにコンプレッサ101側のブラケット111と僅かな
隙間が形成されるようにその寸法が定められている。し
たがって、防振ゴムアッシィ113が正常に機能してい
るときは、コンプレッサ101が大きく振動したとして
も、この隙間ぶんだけでその振動が規制される。また、
仮に防振ゴムアッシィ113が破損しても、コンプレッ
サ101は振動規制用ボルト116によってステンレス
製枠体110に支持され、しかもゴム製ストッパ117
によりある程度の防振効果が発揮できるので、コンプレ
ッサ101が大きくがたついたり、脱落するのを防止す
ることができる。
【0055】図9は本発明に係る室外機ユニット1の保
護カバー3を示す平面図、図10は図9の X-X線に沿う
端面図、図11は同じく保護カバー3の吸気口構造を示
す要部斜視図、図12は室外機ユニット1のフィルタ1
20の取付構造を示す断面図、図13は同じくフィルタ
120の取付構造を示す斜視図、図14は同じくフィル
タ120の交換手順を示す断面図、図15は同じくフィ
ルタ120の固定構造を示す要部正面図、図16は同じ
くフィルタ120の固定構造の他の例を示す要部正面
図、図17は室外機ユニット1に設けられるフィルタ1
20の取付構造の他の例を示す断面図である。
【0056】図6では図示を省略したが、この室外機ユ
ニット1には図9および図10に示す保護カバー3が装
着され、風雨などから室外機ユニット1を保護する。保
護カバー3の両サイドには、クーリングファン104に
よる外気の吸気口31が形成され、また保護カバー3の
上面にはクーリングファン104による外気の排気口3
2が形成されている。したがって、クーリングファン1
04を駆動すると、図12に示すように保護カバーの吸
気口31を介してコンデンサ102の下面から外気が導
入され、上面側へ向かって流れたのち排気口32から吐
出される。
【0057】本実施形態の室外機ユニット1では、コン
デンサ102の下面にフィルタ120が設けられ、外気
に含まれた塵埃をここで除去することでコンデンサ10
2の風路の目詰まりを防止することとしている。特に、
コンデンサ102の主面にほぼ相当する面積を有するフ
ィルタ120を当該コンデンサ102の主面にほぼ密着
させることとしている。こうすることにより、フィルタ
120の実質的面積が大きくとれるので、通過風量に対
する目詰まり度合いが格段に減少するので、フィルタ1
20の交換頻度を少なくすることができる。また、コン
デンサ102にフィルタ120を密着させることで、コ
ンデンサ102とフィルタ120との間のエアーシール
構造が省略でき、室外機ユニット1の構造上においても
有利となる。ただし、本発明に係るフィルタは上述した
実施形態にのみ限定されず、たとえば図17に示すよう
に保護カバー3の吸気口31に設けても良い、この場合
にはフィルタ120の交換作業性が向上する。
【0058】こうしたフィルタ120は定期清掃の必要
があることから、図11に示すように保護カバー3の吸
気口31に開閉ドア33を設け、図12および図13に
示すようにフィルタ120の着脱をこの吸気口31から
行うようにしている。なお、図11において符号34は
開閉ドア33を固定するためのネジである。
【0059】本実施形態のフィルタ120は、保護カバ
ー3の吸気口31を介して抜き差しされるが、そのため
に、たとえば図13に示すように、コンデンサ102の
下面の両サイドにフィルタ120を差し込むためのレー
ル121が設けられている。
【0060】また、差し込んだフィルタ120を固定す
るとともに、清掃時などにおいては容易に抜き出すこと
ができるように、図15(A)に示すようにフィルタ1
20の樹脂製枠体120aの両サイドには突起部120
bおよび通孔120cが形成されており、また図13に
示すようにレール121側には当該突起部120bに嵌
合する通孔121aが設けられている。フィルタ120
の枠体120aは樹脂などのような可撓性材料で形成さ
れているので、突起部120bの近傍に図15(A)に
示すような通孔120cを形成すると、その弾性によっ
て突起部120bは、同図(B)に示すように出没可能
となり、これによりフィルタ120の固定および抜き出
しを容易にすることができる。
【0061】なお、こうしたフィルタ120の突起部1
20bはある程度の弾性を有していれば足りるので、た
とえば同図(C)に示すように、出没方向に弾性を有す
る金属製バネ板120dをフィルタ枠体120aに設け
ても良い。
【0062】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【0063】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、軽量
で廉価な鉄道車両用空気調和装置を提供することができ
る。また、別途の加熱装置(加熱源)を設けることな
く、冷房のみならず除湿空調をも行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄道車両用空気調和装置を鉄道車両に
搭載した実施形態を示す全体正面図である。
【図2】本発明の鉄道車両用空気調和装置の実施形態を
示す冷媒回路図である。
【図3】本発明に係る室内機ユニット(第2のユニッ
ト)の実施形態を示す平面図である。
【図4】図3の IV-IV線に沿う断面図である。
【図5】本発明に係る室外機ユニット(第1のユニッ
ト)の実施形態を示す平面図である。
【図6】図5の VI-VI線に沿う端面図である。
【図7】本発明に係るコンプレッサの固定構造を示す分
解斜視図である。
【図8】図7の固定構造を示す断面図である。
【図9】本発明に係る室外機ユニットの保護カバーを示
す平面図である。
【図10】図9の X-X線に沿う端面図である。
【図11】図9の保護カバーの吸気口構造を示す要部斜
視図である。
【図12】図5の室外機ユニットのフィルタの取付構造
を示す断面図である。
【図13】図5の室外機ユニットのフィルタの取付構造
を示す斜視図である。
【図14】図12のフィルタの交換手順を示す断面図で
ある。
【図15】図12のフィルタの固定構造を示す要部正面
図である。
【図16】図12のフィルタの固定構造の他の例を示す
要部正面図である。
【図17】室外機ユニットのフィルタの取付構造の他の
例を示す断面図である。
【図18】本発明に係る室外機ユニットおよび室内機ユ
ニットの搭載形態の他の例を示す全体正面図である。
【符号の説明】
R…鉄道車両 1…室外機ユニット(第1のユニット) 101…コンプレッサ 102…コンデンサ 103…アキュムレータ 104…クーリングファン 105…均圧弁 106〜109…冷媒配管 110…枠体(室外機のベース) 113…防振ゴムアッシィ(第1の防振体) 116…振動規制用ボルト(第2の防振体) 117…ゴム製ストッパ(第2の防振体) 120…フィルタ 2…室内機ユニット(第2のユニット) 201…膨張弁 202…エバポレータ 203…送風ファン 204…サブコンデンサ 205…エアミックスドア 206〜209…冷媒配管 211…空気流路 215…空調ユニットケーシング(室内機のベース) 216…ブラケット(室内機のベース) 3…保護カバー 31…吸気口 32…排気口 33…開閉ドア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60H 1/32 613 B60H 1/32 613M 613Z

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともコンプレッサ、コンデンサ、膨
    張弁およびエバポレータが冷媒配管で接続された冷房サ
    イクルと、前記エバポレータで熱交換された空気を室内
    へ送風する送風ファンとを備えた鉄道車両用空気調和装
    置において、少なくとも前記コンプレッサおよびコンデ
    ンサを含む第1のユニットと、少なくとも前記膨張弁、
    エバポレータおよび送風ファンを含む第2のユニットと
    が、異なるベースに設けられていることを特徴とする鉄
    道車両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】少なくともコンプレッサ、コンデンサ、膨
    張弁およびエバポレータが冷媒配管で接続された冷房サ
    イクルと、前記エバポレータで熱交換された空気を室内
    へ送風する送風ファンとを備えた鉄道車両用空気調和装
    置において、前記コンデンサと前記膨張弁との間の冷媒
    配管に接続され、前記第2のユニットの空気流路に設け
    られたサブコンデンサをさらに有することを特徴とする
    鉄道車両用空気調和装置。
  3. 【請求項3】前記サブコンデンサの前面に、当該サブコ
    ンデンサを通過する空気量と当該サブコンデンサを迂回
    する空気量との比率を調節するエアミックスドアが回動
    自在に設けられていることを特徴とする請求項2記載の
    鉄道車両用空気調和装置。
  4. 【請求項4】前記第1のユニットが鉄道車両の室外に設
    けられ、前記第2のユニットが鉄道車両の室内に設けら
    れていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載
    の鉄道車両用空気調和装置。
  5. 【請求項5】前記第1のユニットを被覆する樹脂製保護
    カバーをさらに有することを特徴とする請求項1〜4の
    何れかに記載の鉄道車両用空気調和装置。
  6. 【請求項6】前記コンデンサの前面にほぼ等しい濾過面
    積を有するフィルタが、当該コンデンサの前面に近接し
    て設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れ
    かに記載の鉄道車両用空気調和装置。
  7. 【請求項7】前記保護カバーの吸気口に開閉ドアが設け
    られ、前記フィルタは前記開閉ドアを開いて前記吸気口
    から着脱されることを特徴とする請求項6記載の鉄道車
    両用空気調和装置。
  8. 【請求項8】前記コンプレッサは前記第1のユニットの
    ベースに対して第1の防振体を介して固定され、前記コ
    ンプレッサと前記ベースとの間に、これらコンプレッサ
    およびベースの何れか一方と隙間を介して固定される第
    2の防振体が設けられていることを特徴とする請求項1
    〜7の何れかに記載の鉄道車両用空気調和装置。
  9. 【請求項9】前記第1のユニットおよび第2のユニット
    は、複数対の前記冷房サイクルおよび送風ファンを含む
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の鉄道車
    両用空気調和装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014133470A (ja) * 2013-01-10 2014-07-24 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 鉄道車両
JP2014151823A (ja) * 2013-02-12 2014-08-25 Mitsubishi Electric Corp 車両用空調装置
US9126293B2 (en) 2010-08-30 2015-09-08 Mitsubishi Electric Corporation Assembling method of vehicular air-conditioning apparatus

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