JP2014133470A - 鉄道車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】床下の下側に断熱材を配置することなく床板に対する耐火性能を得ることができて、断熱材を配置した場合に比べて車両コストを低減できると共に、高速性能を向上させることができる鉄道車両を提供すること。
【解決手段】鉄道車両1の床下構造30では、床板17の下側に断熱材が配置されていない。しかし、この床下構造30では、下面部30C及び両側面部30A,30Bがレール方向及び枕木方向に連続的な平滑状であると共に耐熱性を有する鉄系材料(ステンレス)で構成されている。具体的に、床下構造30は、台枠11に吊り下げられた各機器箱32a〜32jの側面及び下面を平滑状に且つステンレスで構成すると共に、各機器箱32a〜32jの側面同士及び下面同士の間の隙間をステンレスで構成された塞ぎ板33a〜33lで塞ぐことによって、構成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、床板に対する耐火性能を有する鉄道車両に関し、特に、床板の下側に断熱材を配置することなく床板に対する耐火性能を得ることができる鉄道車両に関する。
鉄道車両の床板では、車両付近で生じる万が一の火災に備え、乗客が避難する時間を確保するために、耐火性能が要求されている。このため、従来から、床板より下側に鋼板や耐熱材を設けることで、耐火性能を得ているものがある。一方、鉄道車両の床下構造では、ケーブル、配管、機器箱を配置する必要があるため、鋼板や耐熱材を設けることによって、配置スペースが圧迫されるという問題点がある。
そこで、下記特許文献1では、図6に示すように、床板217の下側全体に膨張型断熱材200が配置されている。なお、膨張型断熱材200の枕木方向の両端が側梁211aにまで延びていて、膨張型断熱材200の下側に中梁211bと横梁211cとが配置されている。この膨張型断熱材200は、板厚が約20mmで構成されていて、温度が100〜150度になった時点で膨張を開始し、1分程度で板厚が約4倍に膨張できるものである。これにより、通常時には、膨張型断熱材200の厚さが従来の断熱材の厚さ(約80mm)より薄いため、従来の断熱材に比べて床下構造の配置スペースの圧迫を軽減できて、火災発生時には、従来の断熱材と同様の耐火性能を得られるようになっている。
特開2009−196531号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、床板の下側に断熱材(膨張型断熱材)を配置すると、以下の問題点がある。即ち、既存の床下構造に対して断熱材を新たに配置する場合、床下構造に配置する機器箱の高さが予め定まっているため、たとえ板厚が約20mmの断熱材であっても、床下構造に大きな設計変更が必要になり、現実的な活用が難しい。また、断熱材自体が比較的高価なものであり、多数編成車両の床板の下側全体に断熱材を配置すると、車両コストが大幅に増加する。更に、車両重量が増加して、高速性能が落ちるという問題点もあった。
そこで、本発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、床下の下側に断熱材を配置することなく床板に対する耐火性能を得ることができて、断熱材を配置した場合に比べて車両コストを低減できると共に、高速性能を向上させることができる鉄道車両を提供することを目的とする。
本発明に係る鉄道車両は、車体を支持する複数の台車で走行するものであって、前記車体の台枠より下側で且つ二つの台車の間の床下構造では、下面部及び両側面部がレール方向及び枕木方向に連続的な平滑状であると共に耐熱性を有する鉄系材料で構成されていること特徴とする。
本発明に係る鉄道車両によれば、床板の下側に比較的高価な断熱材を配置しないため、車両コストを低減できる。そして、床下構造では、下面部及び両側面部が平滑状であると共に耐熱性を有する鉄系材料で統一して構成されているため、火災発生時に、下面部及び両側面部自体が燃え難く、更に炎が下面部及び両側面部から内部に侵入し難い。こうして、床板に対する耐火性能を得ることができる。加えて、断熱材を配置しないことによって車両重量を低減できると共に、下面部及び両側面部が平滑状になっているため走行抵抗を低減できる。この結果、高速性能を向上させることができる。
また、本発明に係る鉄道車両において、前記鉄系材料は、ステンレスであることが好ましい。
この場合には、ステンレスが耐腐食性及び耐熱性に優れると共に軽量であるため、その他の鉄系材料に比べて床下構造の外表面を最良に構成することができる。
また、本発明に係る鉄道車両において、前記床下構造は、前記台枠に吊り下げられた複数の機器箱の側面及び下面を平滑状に且つ前記鉄系材料で構成すると共に、前記複数の機器箱の側面同士及び下面同士の間の隙間を前記鉄系材料で構成された塞ぎ板で塞ぐことによって、構成されていることが好ましい。
この場合には、既存の構成である機器箱の側面及び下面の設計を見直して塞ぎ板を用いるだけで、本発明の床下構造を構成することができる。従って、耐熱材が配置される床下構造に比べて、床下構造に大きな設計変更が不要であり、床下構造(鉄道車両)を製作し易い。
又は、本発明に係る鉄道車両において、前記床下構造は、前記台枠に吊り下げられた複数の機器箱の側面及び下面を平滑状に且つ前記鉄系材料で構成すると共に、前記複数の機器箱の側面同士及び下面同士の間を隙間なく形成することによって、構成されていることが好ましい。
この場合には、既存の構成である機器箱の側面及び下面の設計を見直すだけで、新たな部材(塞ぎ板等)を追加することなく、本発明の床下構造を構成することができる。従って、耐熱材が配置される床下構造に比べて、床下構造に大きな設計変更が不要であり、床下構造(鉄道車両)を製作し易い。
また、本発明に係る鉄道車両において、前記床下構造の両側面部が、レール方向から見たときに緩やかに湾曲していて、前記床下構造の下面部及び両側面部が、レール方向から見たときに角部分が湾曲した台形形状に形成されていることが好ましい。
この場合には、例えば、床下構造の下面部及び両側面部が、レール方向から見たときにコ字状に形成されている場合に比べて、走行中に下面部及び両側面部で空気が流れ易くなる。この結果、走行抵抗を低減することができて、高速性能をより向上させることができる。
本発明の鉄道車両によれば、床板の下側に断熱材を配置することなく床板の耐熱性能を得ることができて、断熱材を配置した場合に比べて車両コストを低減できると共に、高速性能を向上させることができる。
本実施形態の一例である、鉄道車両の縦断面図である。 本実施形態の鉄道車両を斜め上方から見たときの斜視図である。 本実施形態の鉄道車両を斜め下方から見たときの斜視図である。 変形実施形態の鉄道車両を斜め上方から見たときの斜視図である。 変形実施形態の鉄道車両を斜め下方から見たときの斜視図である。 床下に断熱材が配置されている状態を示した図である。
本発明に係る鉄道車両の実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本実施形態の一例である、鉄道車両1の縦断面図である。鉄道車両1は、車体10を支持する複数の台車20によって走行する新幹線(登録商標)等の高速車両であり、図1に示すように、車体10は、台枠11と側構体12と屋根構体13と妻構体(図示省略)とを備えた箱型構造になっている。
台枠11は、レール方向に延びる一対の側梁11aと、この側梁11aと結合して枕木方向に延びる複数の横梁(図示省略)と、一対の側梁11aの間でレール方向に延びる中梁(図示省略)とによって、梯子状に形成されている。なお、車両によっては梯子状の台枠以外に、中空材によって台枠を構成する場合もある。この台枠11は、鉄道車両1の走行及び空調等を制御するための床下機器31を吊り下げるようになっている。また、台枠11の上には、気密床としての構造床14が貼り付けられ、その構造床14の上に、複数の床受部材15が立設されている。各床受部材15は、乗客や座席16が直接載る床板17を支持している。
ところで、従来の鉄道車両として、床板17の下側に防火対策用の断熱材(耐火材)を配置するものがある。これは、万一、鉄道車両の付近でトラック等から漏れ出た油から火が出て、炎が床板17に下側から接近したときに、断熱材の断熱効果によってできるだけ床板が燃えるのを防止して、乗客が避難する時間を確保するためである。特に、ヨーロッパやアメリカ等においては、床板17に要求される耐火性能の基準が厳しいため、日本から輸出する鉄道車両には、ほとんど防火対策用の断熱材を配置していた。
しかしながら、輸出する鉄道車両のために、断熱材が配置されていない既存の床下構造に対して断熱材を新たに配置すると、以下の問題点がある。先ず、床下構造では、ケーブル、配管、機器箱を配置する必要があるため、その他の配置スペースの余裕がほとんどない。一方、床下構造に配置する機器箱の高さは例えば650mmに予め定められている。このため、断熱材を新たに配置すると、床下構造に大きな設計変更が必要になり、現実的な活用が難しい。また、断熱材自体が比較的高価なものであり、多数編成車両の床板17の下側全体に断熱材を配置すると、車両コストが大幅に増加する。更に、車両重量が増加して、高速性能が落ちるという問題点もあった。
そこで、本実施形態では、床板17の下側に防火対策用の断熱材を配置しないで、床板17に対する耐火性能を得ることができるように、鉄道車両1を構成した。以下、台枠11より下側で且つ二つの台車20の間の床下構造30について説明する。ここで、図2は、本実施形態の鉄道車両1を斜め上方から見たときの斜視図であり、図3は、本実施形態の鉄道車両1を斜め下方から見たときの斜視図であり、図2及び図3は主に床下構造30を示している。また、本実施形態では、多数編成車両(例えば16車両)の先頭車両の床下構造30について代表して説明するが、先頭車両以外の床下構造についても同様であるため、その説明を省略する。
床下構造30は、図2及び図3に示すように、複数の床下機器31と、各床下機器31を収容して台枠11に吊り下げられている複数の機器箱32と、各機器箱32の間の隙間を塞ぐ薄板状の塞ぎ板33とを備えて構成されている。ここで、各床下機器31とは、例えば、ATS装置(自動列車停止装置)31a、低圧継電器31b、フィルタリアクトル31c、VVVFインバータ装置31d、滑走防止弁装置31e、ブレーキ作用装置31f、ブレーキ受信装置31g、断流器31h、空調主回路31i、電圧検出器31j、供給空気タンク31kであり、供給空気タンク31kを除いて、それぞれ対応した機器箱32a〜32jに収容されている。なお、床下機器31は、上記したものに限定されるものではなく、一部の機器が除かれていたり、その他の機器を含んでいても良い。
そして、図2に示すように、機器箱32aの右側(図2右側)側面と機器箱32bの右側側面とが塞ぎ板33aによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。また、機器箱32bの右側側面と機器箱32cの右側側面とが塞ぎ板33bによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。また、機器箱32cの右側側面と機器箱32dの右側側面とが塞ぎ板33cによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。また、機器箱32dの右側側面と機器箱32eの右側側面とが塞ぎ板33dによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。こうして、床下構造30の右側側面部30Aは、レール方向に連続的な平滑状になっている。
また、図3に示すように、機器箱32fの左側(図3左側)側面と機器箱32gの左側側面とが塞ぎ板33eによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。また、機器箱32gの左側側面と機器箱32cの左側側面とが塞ぎ板33fによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。また、機器箱32cの左側側面と機器箱32hの左側側面とが塞ぎ板33gによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。また、機器箱32hの左側側面と機器箱32iの左側側面とが塞ぎ板33hによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。また、機器箱32iの左側側面と機器箱32jの左側側面とが塞ぎ板33iによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。こうして、床下構造30の左側側面部30Bは、レール方向に連続的な平滑状になっている。
更に、図3に示すように、機器箱32aの下面と機器箱32bの下面と機器箱32fの下面と機器箱32gの下面と機器箱32cの下面とが塞ぎ板33jによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。また、機器箱32cの下面と機器箱32dの下面と機器箱32eの下面と機器箱32hの下面と機器箱32iの下面と機器箱32jの下面とが塞ぎ板33kによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。また、機器箱32eの下面と機器箱32jの下面とが塞ぎ板33lによって連結され、それらの間の隙間が塞がれている。こうして、床下構造30の下面部30Cは、レール方向及び枕木方向に連続的な平滑状になっている。
上記した塞ぎ板33a〜33lは、特殊ボルト(図示省略)によって各機器箱32a〜32jに脱着可能に取付けられている。また、各機器箱32a〜32jでは、上面と下面と側面とが全て平滑状になっていて、内部に収容する各床下機器31a〜31jの保守及び点検ができるように、開閉扉(図示省略)が適宜設けられている。ここで、上述したように、床下構造30の下面部30C及び両側面部30A,30Bは平滑状になっているが、「平滑状」とは、走行抵抗が小さくなるようにできるだけ隙間無く平らな状態であることを意味していて、完全に隙間が無い状態を意味するものではない。従って、下面部30C及び両側面部30A,30Bには、塞ぎ板33の厚さや特殊ボルトの頭部によって、僅かな段差が形成されていると共に、内部に空気を流入させて冷却するためのルーバ等の僅かな隙間が形成されている。
そして、本実施形態では、各機器箱32a〜32j及び各塞ぎ板33a〜33lが、全てステンレスで構成されていることに特徴がある。即ち、床下構造30の下面部30C及び両側面部30A,30Bは、耐熱性に優れたステンレスで統一して構成されている。このため、万一、鉄道車両1の付近でトラック等から漏れ出た油から火が出ても、床下構造30の下面部30C及び両側面部30A,30B自体が燃え難く、更に平滑状に構成された下面部30C及び両側面部30A,30Bによって、炎が床板17の方へ侵入することを防止できる。加えて、床下構造30の下面部30C及び両側面部30A,30Bは、床板17から遠く離れた位置にあるため、床板17の直ぐ下側に断熱材を配置した場合に比べて、床板17に熱が伝わる時間が長くなり、乗客が避難できる時間を十分稼ぐことができる。
こうして、本実施形態では、上述したように床板17に対する耐火性能を得ることができるため、多数編成車両の床板17の下側全体に断熱材を配置する必要がない。即ち、比較的高価で重量がある断熱材が不要になる。このため、断熱材を配置する場合に比べて、車両コストを抑えることができると共に、車両重量を軽くすることができる。
更に、本実施形態では、ステンレスが軽量な鉄系材料であるため、その他の鉄系材料に比べて、各機器箱32a〜32j及び各塞ぎ板33a〜33lが軽量になる。そして、上述したように、床下構造30の下面部30C及び両側面部30A,30Bは平滑状になっているため、鉄道車両1の走行抵抗が小さくなる。こうして、軽量に且つ平滑状に構成された床下構造30によって、鉄道車両1の高速性能を向上させることができる。また、ステンレスは、耐腐食性に優れているため、床下構造30の下面部30C及び両側面部30A,30Bが錆び難くて、その他の鉄系材料に比べて床下構造30の外表面(下面部30C及び両側面部30A,30B)を最良に構成することができる。
ところで、例えば特開2007−230362号公報の図5に記載されているように、新幹線の床下構造はスカート部材によって覆われていて、側面部がレール方向に連続的な平滑状になっているものがある。しかし、このスカート部材は、床下構造の内部に雪が付着することを防止すると共に、空力特性を向上(走行抵抗を低下)するためのものであり、例えばFRP(繊維強化プラスチック)やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)等で構成されていた。また、従来の床下構造において、機器箱の側面と塞ぎ板とによって側面部がレール方向に連続的な平滑状になっているものがある。しかし、従来の床下構造も、空力特性を向上する目的で構成されていて、機器箱は主に鉄やアルミニウムで構成され、塞ぎ板はFRPやアルミニウムで構成されていた。
これに対して、本実施形態では、床板17に対する耐火性能を得るために、機器箱及び塞ぎ板の材質を見直して耐熱性を有する鉄系材料(ステンレス)で全て統一し、且つ下面部30C及び両側面部30A,30Bをレール方向及び枕木方向に連続的な平滑状に構成したことに特徴がある。即ち、本実施形態の床下構造30は、下面部30C及び両側面部30A,30Bによって、炎の内部への侵入を防止することを主目的としていて、その構成の結果、高速性能も向上するようになっている。
また、本実施形態では、床板17の下側に耐熱材を新たに配置する場合のように、耐熱材の厚さだけ床下構造の配置スペースが圧迫されることはなく、各床下機器31a〜31kの配置及び大きさを変更する必要がない。そして、既存の構成である機器箱32a〜32jの側面及び下面の設計を見直して塞ぎ板33a〜33lを用いるだけで、本実施形態の床下構造30を構成することができる。従って、耐熱材が配置される床下構造に比べて、床下構造に大きな設計変更が不要であり、床下構造30(鉄道車両1)を製作し易い。
更に、本実施形態では、図1に示すように、床下構造30の両側面部30A,30Bが、レール方向から見たときに緩やかに湾曲していて、床下構造30の下面部30C及び両側面部30A,30Bが、レール方向から見たときに角部分30Dが湾曲した(R状の)台形形状に形成されている。このため、例えば、床下構造の下面部及び両側面部が、レール方向から見たときにコ字状に形成されている場合に比べて、走行中に下面部30C及び両側面部30A,30Bで空気が流れ易くなる。この結果、走行抵抗を低減することができて、高速性能をより向上させることができる。
本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の鉄道車両1によれば、床板17の下側に比較的高価な断熱材を配置しないため、車両コストを低減できる。そして、床下構造30では、下面部30C及び両側面部30A,30Bが平滑状であると共に耐熱性を有するステンレスで統一して構成されているため、火災発生時に、下面部30C及び両側面部30A,30B自体が燃え難く、更に炎が下面部30C及び両側面部30A,30Bから内部に侵入し難い。こうして、床板17に対する耐火性能を得ることができる。加えて、断熱材を配置しないことによって車両重量を低減できると共に、下面部30C及び両側面部30A,30Bが平滑状になっているため走行抵抗を低減できる。この結果、高速性能を向上させることができる。
次に、変形実施形態の鉄道車両1Aについて、図4及び図5を用いて説明する。鉄道車両1Aの床下構造130では、上記した実施形態の床下構造30と同様に、床下の下側に断熱材が配置されていないが、上記した実施形態の床下構造30と異なり、塞ぎ板が用いられていない。ここで、図4は、変形実施形態の鉄道車両1Aを斜め上方から見たときの斜視図であり、図5は、変形実施形態の鉄道車両1Aを斜め下方から見たときの斜視図であり、図4及び図5は、主に床下構造130を示している。
床下構造130は、図4及び図5に示すように、複数の床下機器131と、各床下機器131を覆う複数の機器箱132とを備えて構成されている。ここで、各床下機器131a〜131jは、上記した実施形態の各床下機器31a〜31jと同様である。しかし、各機器箱132a〜132jの形状が、上記した実施形態の各機器箱32a〜32jの形状と異なることによって、塞ぎ板を用いないようになっている。
即ち、図4に示すように、各機器箱132a,132b,132c,132d,132eの右側(図4右側)側面同士の間の隙間が無くなるように、各機器箱132a,132b,132c,132d,132eが形成され且つ配置されている。こうして、床下構造130の右側側面部130Aは、レール方向に連続的な平滑状になっている。
また、図5に示すように、各機器箱132f,132g,132c,132h,132i,132jの左側(図5左側)側面同士の間の隙間が無くなるように、各機器箱132f,132g,132c,132h,132i,132jが形成され且つ配置されている。こうして、床下構造130の左側側面部130Bは、レール方向に連続的な平滑状になっている。
更に、図5に示すように、各機器箱132a〜132jの下面同士の間の隙間が無くなるように、各機器箱132a〜132jが形成され且つ配置されている。こうして、床下構造130の下面部130Cは、レール方向及び枕木方向に連続的な平滑状になっている
そして、この変形実施形態においても、上記した実施形態と同様、各機器箱132a〜132jが全てステンレスで統一して構成されている。従って、万一、鉄道車両1Aの付近でトラック等から漏れ出た油から火が出ても、床下構造130の下面部130C及び両側面部130A,130B自体が燃え難く、更に平滑状に構成された下面部130C及び両側面部130A,130Bによって、炎が床板の方へ侵入することを防止できる。
変形実施形態の鉄道車両1Aによれば、床板の下側に耐熱材を新たに配置する場合のように、耐熱材の厚さだけ床下構造の配置スペースが圧迫されることはなく、各床下機器131a〜131jの配置及び大きさを変更する必要がない。そして、既存の構成である機器箱132a〜132jの側面及び下面の設計を見直すだけで、新たな部材(塞ぎ板等)を追加することなく、変形実施形態の床下構造130を構成することができる。従って、耐熱材が配置される床下構造に比べて、床下構造に大きな設計変更が不要であり、床下構造130(鉄道車両1A)を製作し易い。変形実施形態のその他の作用効果は、上記した実施形態の作用効果と同様であるため、その説明を省略する。
以上、本発明に係る鉄道車両の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施形態及び変形実施形態において、各機器箱32a〜32j、各塞ぎ板33a〜33l、各機器箱132a〜132jをステンレスで構成したが、耐熱性を有する鉄系材料はステンレスに限定されるものではなく、その他の耐熱鋼であっても良い。ただし、耐熱性を有する鉄系材料には、耐腐食性が低い普通鋼や耐熱性が低いアルミニウムは含まれない。
1,1A 鉄道車両
10 車体
11 台枠
17 床板
20 台車
30 床下構造
30A 右側側面部
30B 左側側面部
30C 下面部
31(31a〜31k) 床下機器
32(32a〜32j) 機器箱
33(33a〜33l) 塞ぎ板
130 床下構造
130A 右側側面部
130B 左側側面部
130C 下面部
131(131a〜131j) 床下機器
132(132a〜132j) 機器箱

Claims (5)

  1. 車体を支持する複数の台車で走行する鉄道車両において、
    前記車体の台枠より下側で且つ二つの台車の間の床下構造では、下面部及び両側面部がレール方向及び枕木方向に連続的な平滑状であると共に耐熱性を有する鉄系材料で構成されていること特徴とする鉄道車両。
  2. 請求項1に記載された鉄道車両において、
    前記鉄系材料は、ステンレスであることを特徴とする鉄道車両。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された鉄道車両において、
    前記床下構造は、前記台枠に吊り下げられた複数の機器箱の側面及び下面を平滑状に且つ前記鉄系材料で構成すると共に、前記複数の機器箱の側面同士及び下面同士の間の隙間を前記鉄系材料で構成された塞ぎ板で塞ぐことによって、構成されていることを特徴とする鉄道車両。
  4. 請求項1又は請求項2に記載された鉄道車両において、
    前記床下構造は、前記台枠に吊り下げられた複数の機器箱の側面及び下面を平滑状に且つ前記鉄系材料で構成すると共に、前記複数の機器箱の側面同士及び下面同士の間を隙間なく形成することによって、構成されていることを特徴とする鉄道車両。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載された鉄道車両において、
    前記床下構造の両側面部が、レール方向から見たときに緩やかに湾曲していて、前記床下構造の下面部及び両側面部が、レール方向から見たときに角部分が湾曲した台形形状に形成されていることを特徴とする鉄道車両。
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