JP6722533B2 - 鉄道車両の車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両の流体抵抗を低減するための車体構造に関する。
鉄道車両の走行時の消費エネルギを低減するためには、鉄道車両が走行時に発生する、空気による抵抗(流体抵抗)と、車輪とレールによる抵抗(機械抵抗)を低減する必要がある。流体抵抗は速度の2乗に、機械抵抗は速度の1乗に比例して大きくなるため、高速車両では流体抵抗の低減が、消費エネルギの低減に有効である。高速車両は近年、その表面の平滑化が進んでいるため、車両を駆動する電動機や車輪を保持する台車の周囲に生じる空隙部で生じる流体抵抗の低減が必要になってきている。台車には、電動機以外にも、歯車装置(ギヤ類)や各種のばねやダンパ等の機器が多数設置されており、その全ての機器の形状を、流体抵抗の小さな流線形形状とするのは難しいため、台車を構成する機器に流れを当てないことが、流体抵抗低減に有効であると考えられる。
従来から、台車構成機器に対する空気の流れを適切に制御することを目的とした技術は考えられている。例えば以下に示す特許文献1には、台車空隙部前後が端部塞ぎ板にて仕切られている高速鉄道車両において、前側床下部の、水平方向に延びる床下塞ぎ板において、端部塞ぎ板との連接部分付近に、下方に突出し台車空隙部に侵入する空気の速度あるいは圧力を低下させる障壁として機能するダミー部材を設置することが開示されている。また、特許文献2には、台車空隙部前後が端部塞ぎ板にて仕切られている高速鉄道車両において、端部塞ぎ板を鉛直面と傾斜面で構成し、鉛直面と傾斜面の接合部をよどみ点とすることで、流れを上下に制御する構造が記載されている。
特許第4614745号公報 特許第4275397号公報
しかしながら、車両の床下部には、架線から得られた電力を、車両を駆動する装置に適した電圧や周波数に変換する主変圧装置や主変換装置、車室内を快適な温度や湿度に調整する空調装置などの機器を設置する必要があり、床下塞ぎ板のレール上面からの高さは車両の限界寸法まで下げることが多く、特許文献1に記載のような、車体の鉛直下向きに突起を設置することが難しい場合もある。また、台車空隙部前後の端部塞ぎ板を鉛直面と傾斜面で接合する方法では、車両の進行方向後側で発生する流れを整流化できるが、上流側に設置すると流れを台車内部に誘引する可能性がある。
本発明の目的は、床下塞ぎ板のレール上面からの高さを車両の限界寸法まで下げた状態を維持しつつ、車両下部から台車空隙部内部に流入する流れを抑制することにより、流体抵抗を低減する構造を提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態に係る鉄道車両は、台車の進行方向前方と後方にそれぞれ設けられた第1の端部塞ぎ板及び第2の端部塞ぎ板と、前記第1の端部塞ぎ板の下端から進行方向前方に水平方向に延びる第1の床下塞ぎ板と、前記第2の端部塞ぎ板の下端から進行方向後方に水平方向に延びる第2の床下塞ぎ板と、を有する鉄道車両において、
前記第1の床下塞ぎ板と前記第2の床下塞ぎ板のうち一方の床下塞ぎ板には、前記第1の端部塞ぎ板または前記第2の端部塞ぎ板との接合部付近に、前記鉄道車両の下方に向かう突起が設けられ、また前記突起を挟んで前記第1の端部塞ぎ板または前記第2の端部塞ぎ板と反対側に、前記鉄道車両の上方に向かう窪みが設けられており、
前記第1の床下塞ぎ板と前記第2の床下塞ぎ板のうち他方の床下塞ぎ板には、前記第1の端部塞ぎ板または前記第2の端部塞ぎ板との接合部付近に、突起及び窪みが設けられていない、ことを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る鉄道車両は、台車の進行方向前方と後方にそれぞれ設けられた第1の端部塞ぎ板及び第2の端部塞ぎ板と、前記第1の端部塞ぎ板の下端から進行方向前方に水平方向に延びる第1の床下塞ぎ板と、前記第2の端部塞ぎ板の下端から進行方向後方に水平方向に延びる第2の床下塞ぎ板と、を有する鉄道車両において、
前記第1の床下塞ぎ板と前記第2の床下塞ぎ板には、前記第1の端部塞ぎ板または前記第2の端部塞ぎ板との接合部付近に、前記鉄道車両の下方に向かう突起が設けられ、また前記突起を挟んで前記第1の端部塞ぎ板または前記第2の端部塞ぎ板と反対側に、前記鉄道車両の上方に向かう窪みが設けられており、
前記第1の床下塞ぎ板と前記第2の床下塞ぎ板のいずれか一方の前記突起及び前記窪みに、塞ぎ部材が取り付けられ、
前記塞ぎ部材の取り付けられた前記床下塞ぎ板は、前記端部塞ぎ板との接合部付近において水平面が構成されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、車両下部から台車空隙部に流入する空気の流れを抑制することができ、台車まわりで発生する流体抵抗を低減することができる。
鉄道車両の台車周りの従来の形態を示す側面図である。 鉄道車両の台車周りの空気の流れを説明するための車両の側面図である。 実施例1に係る鉄道車両の側面図である。 実施例1に係る鉄道車両の下面より見た斜視図である。 実施例1に係る鉄道車両で構成された編成車両全体の側面図である。 実施例2に係る鉄道車両の下面より見た斜視図である。 実施例3に係る鉄道車両の側面図である。 実施例3に係る鉄道車両で構成された編成車両全体の側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
まず、本発明が適用される鉄道車両と、鉄道車両の端部塞ぎ板の一般的な構成を、図1を用いて説明する。鉄道車両、特に旅客を輸送することを想定している在来線や新幹線向けの鉄道車両は、主に、旅客や乗務員が乗車する空間を有する車体1と、車体1を支持する台車2から構成されている。鉄道車両には台車は2つ設けられるが、図1では鉄道車両に設けられた1つの台車の周辺の構造について示している。
台車2は車輪を有しており、車輪はレールに接している。車輪がレール上を転がることにより、鉄道車両はレールに沿って走行する。レールと車体1の間に上下方向に挟まれる形で台車2が存在し、車輪の回転周囲の空間を確保するため、台車2と車体1の間には空間が生じる。ここでは、台車2周りに生じる空間を台車空隙部と定義する。
また、台車2の前後にある車両下部に配置される機器類は、車体に懸架されているが、走行中に飛来物が衝突し、機器が損傷する場合があるため、機器を覆ういくつかのカバーを設置することがある。本明細書ではこれらのカバーのうち、台車2の進行方向前側及び後側のそれぞれに配置されるカバーを端部塞ぎ板と定義する。また車両が図1中の矢印Rの向きに進む場合に、台車空隙部の左側に位置する端部塞ぎ板を上流側端部塞ぎ板3と呼び、台車空隙部の右側に位置する端部塞ぎ板を下流側端部塞ぎ板4と呼ぶ。上流側端部塞ぎ板3はその下端部に傾斜部3aを有しており、同様に、下流側端部塞ぎ板4はその下端部に傾斜部4aを有する。端部塞ぎ板3(3a)、4(4a)は車幅方向全体に亘って設けられている。そのため台車空隙部は、前後を上流側端部塞ぎ板3と下流側端部塞ぎ板4によって仕切られることで形成される空間といえる。
また、端部塞ぎ板の下端から水平に車両前方(または後方)に延びるカバーを床下塞ぎ板と定義する。そして車両が図1中の矢印Rの向きに進む場合に、上流側端部塞ぎ板3の下端から左側水平方向に延びる床下塞ぎ板のことを、上流側床下塞ぎ板5と呼び、下流側端部塞ぎ板4の下端から右側水平方向に延びる床下塞ぎ板のことを、下流側床下塞ぎ板6と呼ぶ。これらのカバーにより、飛来物から台車を構成する機器や車両下部に設置される機器を保護することができる。
次に、車両走行時の端部塞ぎ板を含む台車空隙部周りの空気の流れを、図2を用いて説明する。図2は或る1ヶ所の台車の台車空隙部周りの側面図であるが、空気の流れを分かりやすく図示するため、台車2の記載は省略している。車両が図2中の矢印Rの向きに向かって走行するとき、車外から見ると、主流Wは、図2の左側(上流側)から右側(下流側)に向かって流れるが、このとき、一部の流れWaは、台車空隙部内部に流れ込み、下流側端部塞ぎ板4に衝突する。下流側端部塞ぎ板4に衝突した流れは、下流側端部塞ぎ板4の下方に向かう流れWa1と上方に向かう流れWa2に分流する。下流側端部塞ぎ板4の下方に向かう流れWa1は、車両の床下を流れる主流Wと合流し、流下する。この流れWaは主流Wから分かれた流れであり、主流Wに近い速度をもつ速い流れである。このWaが台車を構成する機器に当たることで大きな流体抵抗となる。
すなわち、台車空隙部に入り込む流れを抑制することができれば、流体抵抗が低減できると考えられる。一方で、車両下部に設置される機器の空間の確保の点から、床下塞ぎ板のレール上面からの高さを車両の限界寸法まで下げた状態を維持することも必要である。以下に説明する実施例における鉄道車両の構造は、床下塞ぎ板のレール上面からの高さを車両の限界寸法まで下げた状態を維持しつつ、台車空隙部に入り込む流れを抑制するものである。以下では、そのいくつかの具体的な実施例を説明する。
図3は実施例1に係る鉄道車両の側面図であり、図4は実施例1に係る鉄道車両を下面より見た斜視図である。図4は台車構成部品を簡略化して表示している。図3に示すように、実施例1に係る鉄道車両では、台車2を挟んで、下流側端部塞ぎ板4と上流側端部塞ぎ板3が車両の進行方向200に沿って対向して配置されている。そして上流側床下塞ぎ板5は、上流側床下塞ぎ板5から車体内側(上方。図3中の矢印210の向き)に向かって傾斜した第1傾斜面50と、第1傾斜面50に接続するとともに車体外側(下方。図3中の矢印210の反対向き)に傾斜した第2傾斜面53を有する。上流側床下塞ぎ板5の第2傾斜面53は、傾斜部3a(上流側端部塞ぎ板3の下端部)に接続する。
上流側端部塞ぎ板3の下端に向かって車体外側(下方)に向かう突起51は、第2傾斜面53と傾斜部3aから構成されており、窪み52は第1傾斜面50と第2傾斜面53から構成される。
第1傾斜面50、第2傾斜面53および傾斜部3aは、図4に示すように、車両の側方向(車両の幅方向)220に延在する。また、下流側端部塞ぎ板4の下端は、下流側床下塞ぎ板6に接合されるように構成される。下流側床下塞ぎ板6は、上流側床下塞ぎ板5と異なり、窪みや突起を設けない構成とする。
図3において、台車空隙部周りの空気の流れを考える。車両が図3中の矢印Rの向きに向かって走行するとき、車外から見ると、床下の主流は第1傾斜面50により上向きに誘引され、その後に第2傾斜面53と傾斜部3aからなる突起51により下向きに偏向される。そのため、台車2に当たる流れが少なくなり、台車空隙部で発生する流体抵抗が低減する。また、一度下向きに変更された流れWは、台車空隙部が負圧となることで上向きの流れとなり、下流側床下塞ぎ板6に衝突するが、窪みや突起を設けていないため、スムーズに流れることができ、流体抵抗を発生しない。
なお、図は実施例の一例として示したものであり、窪み52や突起51の高さ方向の寸法が変化しても、本実施例で示した構造により、同様の効果を得ることが可能である。ただし、車両下部の空間の確保のために、床下塞ぎ板(5,6)のレール上面からの高さは車両の限界寸法まで下げられることが多いため、突起51の下端部(これは傾斜部3aの下端ともいえる)のレール上面からの高さも、上流側床下塞ぎ板5の水平部分(突起51や窪み52のない部分)のレール上面からの高さと同じあるいはそれ以上に設定されることが好ましい。
次に、鉄道車両は双方向に移動できる必要があるため、図5に示された、複数車両で構成される編成車両の側面図を用いて、図3に示す構造の設置位置を説明する。なお、図5(a)は台車空隙部S1付近の拡大図で、図5(b)は台車空隙部S2付近の拡大図である。
車両の床下の主流Wは、車両の進行方向前側ほど風速が速く、進行方向後側になるほど風速が遅くなる。また、流体抵抗は速度の約2乗に比例するため、車両の進行方向前側に位置する床下塞ぎ板に図3に示す構造を設けると、流体抵抗低減の効果が大きい。そのため、複数車両で構成される編成車両では、編成車両の進行方向の中心を境に、台車空隙部それぞれで、編成車両中の端部車両(先頭または最後尾車両)のうち、台車空隙部に近い方の端部車両と台車空隙部の左右(進行方向前後)に位置する床下塞ぎ板との距離を比べ、台車空隙部に近い方の端部車両との距離が近い方の床下塞ぎ板に窪み52が設けられるようにすることが望ましい。
たとえば図5では、5両の鉄道車両で1編成車両が構成されている。この編成車両の車体1に設けられている、5か所の台車空隙部S1は、編成車両の左端部車両に近く、残り5か所の台車空隙部S2は、編成車両の右端部車両に近い位置にある。そのためこのような編成車両を構成する際には、台車空隙部S1の左右(進行方向前後)に位置する床下塞ぎ板については、図5(a)のように、左端部車両に近い側の床下塞ぎ板(台車空隙部S1の左側に位置する床下塞ぎ板)に窪み52が設けられ、また台車空隙部S2の左右(進行方向前後)に位置する床下塞ぎ板については図5(b)のように、右端部車両に近い側の床下塞ぎ板(台車空隙部S2の右側に位置する床下塞ぎ板)に窪み52が設けられるように、構成されるとよい。以上の構成により、床下塞ぎ板(5,6)や突起51の下端部が車両限界の高さ方向の下限位置を維持しながら、台車2に当たる流れを少なくでき、台車空隙部で発生する流体抵抗を低減することができる。
続いて実施例2の説明を行う。図6は実施例2に係る鉄道車両を下面より見た斜視図である。実施例1と実施例2との差異は、実施例2に係る鉄道車両では、上流側床下塞ぎ板5から車体内側に向かう第1傾斜面50の高さ寸法を、車両の幅方向220で変化させたことである。それ以外の点については、実施例2に係る鉄道車両の構造は、実施例1で説明したものと同じである。
実施例2に係る鉄道車両では、図6に示されるように、車体1の幅(枕木)方向220の中心部に位置する第1傾斜面50aと第2傾斜面53により構成される窪みと、車体の側面に近い幅(枕木)方向220の両端部に位置する第1傾斜面50bと第2傾斜面53により構成される窪みとでは、高さが異なる。具体的には、第1傾斜面50bの高さが第1傾斜面50aよりも高くなるように構成されている。このように、窪みの高さ寸法を、車両の幅方向220で変化させることで、流れが2次元的に揃うことを抑制することができ、台車2に当たる流れを少なくでき、台車空隙部で発生する流体抵抗を低減することができる。
また、複数車両で構成される編成車両に実施例2に係る鉄道車両の構造を適用する場合には、実施例1と同じく、各々の台車空隙部について、編成車両中の端部車両に近い側の床下塞ぎ板に窪みや突起を設置するとよい。これにより、床下塞ぎ板(5,6)や突起51の下端部が車両限界の高さ方向の下限位置を維持しながら、台車空隙部で発生する流体抵抗の低減効果を、より発揮しやすくなる。
次に、実施例3に係る鉄道車両の構造を、図7を用いて説明する。実施例3に係る鉄道車両の構造の特徴は、車体内側に向かう第1傾斜面50と第2傾斜面53から構成される窪み52と車体外側に向かう突起51を、台車の前後の床下塞ぎ板に設け(つまり上流側床下塞ぎ板と下流側床下塞ぎ板の両方に窪み52が設けられる)、ただし一方の窪みを、着脱可能な塞ぎ部材100で塞ぐ構造とし、塞ぐ位置を容易に変更できるようにしたことである。なお、実施例3に係る鉄道車両において、窪みと突起の構造は、実施例1で説明したものと同じ構造でも良いし、あるいは実施例2で説明したものと同じ構造でも良い。このような構成としても、実施例1または2に係る鉄道車両と同様に流体抵抗の低減効果が得られる。
また実施例3に係る鉄道車両では、流体抵抗を低減したい台車の位置が編成車両の中で変更された場合においても、流体抵抗を低減できるように容易に構造変更できるという効果もある。これについて、図8に示された、実施例3に係る鉄道車両の編成全体の側面図を用いて説明する。なお、図8において、S1’とS2’はそれぞれ、台車空隙部付近の構造を指す。
図8(a)は、鉄道車両10a,10b,10c,10d,10eで構成される1つの編成車両を表している。図8(a)で示すような単編成の場合は、たとえば編成左端部車両から2両目の鉄道車両10bにおいては、編成端部車両(この場合には左端部車両10a)に近い側の床下塞ぎ板(図中S1’の左側の床下塞ぎ板)には塞ぎ部材100を取り付けず、窪み52(車体内側に向かう第1傾斜面50と第2傾斜面53)が設けられた構造にする。一方、編成端部車両から遠い側の床下塞ぎ板(図中S1’の右側の床下塞ぎ板)には、塞ぎ部材100を取り付けて水平面を構成するとよい。
列車は一般的に、複数車両で1編成の列車が構成され、運用されることが多いが、乗客の需要等の理由により、2つの編成車両を併結して運用する場合がある。ここで、図8(a)に示されている編成車両が2編成あり、2つの編成車両を図8(b)に示すように、向きをそのままで併結した場合を想定する。つまり図8(b)において、鉄道車両10a’,10b’,10c’,10d’,10e’の台車空隙部付近の構造は、併結直後は鉄道車両10a,10b,10c,10d,10eと同じである。
たとえば鉄道車両10b’に着目すると、併結直後は図中S2’の右側の床下塞ぎ板は図中S1’の右側の床下塞ぎ板と同様に、塞ぎ部材が取り付けられた状態にある。しかし2つの編成車両を併結したことにより、鉄道車両10b’の台車空隙部は左端部車両10aより右端部車両10e’に近くなる。そのため、鉄道車両10b’の台車空隙部の左右に位置する床下塞ぎ板のうち、右端部車両10e’に近い方の床下塞ぎ板に窪み52が存在する構造に変更されることが望ましい。鉄道車両10b’の場合、台車空隙部の右側に位置する床下塞ぎ板(S2’の右側の床下塞ぎ板)の方が、左側に位置する床下塞ぎ板よりも編成の端部車両(右端部車両10e’)に近い。
そのため、S2’の右側の床下塞ぎ板においては、塞ぎ部材100が取り付けられていた場合、塞ぎ部材100を取り外すことで、窪み52が設けられた構造に変更し、編成の端部車両から遠い側の床下塞ぎ板(S2’の左側の床下塞ぎ板)には塞ぎ部材100を取り付けて水平面を構成するとよい。このように塞ぎ部材100を使用することで、実施例1で説明した編成車両と同様に、編成車両の進行方向の中心を境に、台車空隙部それぞれで編成の端部車両に近い側の床下塞ぎ板に窪みを設置することができる。以上の構成により、床下塞ぎ板(5,6)や突起51の下端部が車両限界の高さ方向の下限位置を維持しながら、台車2に当たる流れを少なくでき、台車空隙部で発生する流体抵抗を低減することができる。
なお、ここでは編成車両が併結された時の、床下塞ぎ板の構造変更方法を説明したが、これ以外の場合、たとえば編成車両に対して1両以上の鉄道車両の連結或いは切り離しが行われることにより、編成車両の編成が変更された場合にも、上で説明した方法で構造の変更を行うことは有効である。つまり鉄道車両の連結または切り離しが行われた結果、編成車両の端部に近くなった側の床下塞ぎ板においては塞ぎ部材100を取り外し、編成車両の端部から遠くなった側の床下塞ぎ板においては塞ぎ部材100を取りつける、という構造変更を行うとよい。
1…車体
2…台車
3…上流側端部塞ぎ板
3a…傾斜部
4…下流側端部塞ぎ板
4a…傾斜部
5…上流側床下塞ぎ板
6…下流側床下塞ぎ板
10a,10b,10c,10d,10e,10a’,10b’,10c’,10d’,10e’…車両(鉄道車両)
50…第1傾斜面
51…突起
52…窪み
53…第2傾斜面
100…塞ぎ部材
200…車両の進行方向
210…高さ方向
220…車両の幅方向(枕木方向)
R…車両の進行方向
W…車両下部を流れる主流
Wa…主流Wから分岐する流れ
Wa1…流れWから端部塞ぎ板下方に分岐する流れ
Wa2…流れWから端部塞ぎ板上方に分岐する流れ

Claims (6)

  1. 台車の進行方向前方と後方にそれぞれ設けられた第1の端部塞ぎ板及び第2の端部塞ぎ板と、前記第1の端部塞ぎ板の下端から進行方向前方に水平方向に延びる第1の床下塞ぎ板と、前記第2の端部塞ぎ板の下端から進行方向後方に水平方向に延びる第2の床下塞ぎ板と、を有する鉄道車両において、
    前記第1の床下塞ぎ板と前記第2の床下塞ぎ板のうち一方の床下塞ぎ板には、前記第1の端部塞ぎ板または前記第2の端部塞ぎ板との接合部付近に、前記鉄道車両の下方に向かう突起が設けられ、また前記突起を挟んで前記第1の端部塞ぎ板または前記第2の端部塞ぎ板と反対側に、前記鉄道車両の上方に向かう窪みが設けられており、
    前記第1の床下塞ぎ板と前記第2の床下塞ぎ板のうち他方の床下塞ぎ板には、前記第1の端部塞ぎ板または前記第2の端部塞ぎ板との接合部付近に、突起及び窪みが設けられていない、
    ことを特徴とする、鉄道車両の車体構造。
  2. 前記窪みの高さ寸法を、前記鉄道車両の幅方向で変化させたことを特徴とする、請求項1に記載の鉄道車両の車体構造。
  3. 請求項1または2に記載の車体構造を備えた複数の前記鉄道車両から成る編成車両であって、
    前記編成車両を構成する各前記鉄道車両は、前記第1の床下塞ぎ板と前記第2の床下塞ぎ板のうち、前記編成車両の端部車両に近い方に前記突起及び前記窪みが設けられ、前記編成車両の端部車両から遠い方には前記突起及び前記窪みが設けられていない、
    ことを特徴とする編成車両。
  4. 台車の進行方向前方と後方にそれぞれ設けられた第1の端部塞ぎ板及び第2の端部塞ぎ板と、前記第1の端部塞ぎ板の下端から進行方向前方に水平方向に延びる第1の床下塞ぎ板と、前記第2の端部塞ぎ板の下端から進行方向後方に水平方向に延びる第2の床下塞ぎ板と、を有する鉄道車両において、
    前記第1の床下塞ぎ板と前記第2の床下塞ぎ板には、前記第1の端部塞ぎ板または前記第2の端部塞ぎ板との接合部付近に、前記鉄道車両の下方に向かう突起が設けられ、また前記突起を挟んで前記第1の端部塞ぎ板または前記第2の端部塞ぎ板と反対側に、前記鉄道車両の上方に向かう窪みが設けられており、
    前記第1の床下塞ぎ板と前記第2の床下塞ぎ板のいずれか一方の前記突起及び前記窪みに、塞ぎ部材が取り付けられ、
    前記塞ぎ部材の取り付けられた前記床下塞ぎ板は、前記端部塞ぎ板との接合部付近において水平面が構成されている、
    ことを特徴とする鉄道車両の車体構造。
  5. 請求項4に記載の車体構造を備えた複数の前記鉄道車両から成る編成車両であって、
    前記編成車両を構成する各前記鉄道車両は、前記第1の床下塞ぎ板と前記第2の床下塞ぎ板のうち、前記編成車両の端部車両から遠い方に前記塞ぎ部材が取り付けられている、
    ことを特徴とする編成車両。
  6. 請求項4に記載の車体構造を備えた複数の前記鉄道車両から成る編成車両において、
    前記編成車両の編成変更が行われた結果、前記第1の床下塞ぎ板と前記第2の床下塞ぎ板のうち、前記塞ぎ部材が取り付けられていた床下塞ぎ板が、前記塞ぎ部材が取り付けられていなかった床下塞ぎ板よりも、前記編成変更後の編成車両の端部車両に近くなった場合、
    前記塞ぎ部材が取り付けられていた床下塞ぎ板から、前記塞ぎ部材を取り外す工程を実行する、
    ことを特徴とする編成車両の構造変更方法。
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