JP6734754B2 - 鉄道車両 - Google Patents

鉄道車両 Download PDF

Info

Publication number
JP6734754B2
JP6734754B2 JP2016204012A JP2016204012A JP6734754B2 JP 6734754 B2 JP6734754 B2 JP 6734754B2 JP 2016204012 A JP2016204012 A JP 2016204012A JP 2016204012 A JP2016204012 A JP 2016204012A JP 6734754 B2 JP6734754 B2 JP 6734754B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cover
region
trolley
rail
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016204012A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018065414A (ja
Inventor
渡辺 徹
徹 渡辺
行伸 阿部
行伸 阿部
義朗 杉井
義朗 杉井
隆治 湊
隆治 湊
泰秀 上田
泰秀 上田
尚史 古川
尚史 古川
藤井 忠
忠 藤井
英人 讃井
英人 讃井
恭平 鈴木
恭平 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Central Japan Railway Co
Original Assignee
Hitachi Ltd
Central Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Central Japan Railway Co filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2016204012A priority Critical patent/JP6734754B2/ja
Publication of JP2018065414A publication Critical patent/JP2018065414A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6734754B2 publication Critical patent/JP6734754B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Train Traffic Observation, Control, And Security (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、鉄道車両に関し、特に、鉄道車両の台車部の側面を覆う台車カバーを有する鉄道車両に関する。
鉄道車両(以下、「車両」ということがある。)は、最高走行速度の向上がめざましく、近年では、最高走行速度が270km/hから285km/hに向上したケースが存在する。このとき、車両の走行速度が向上するに伴って、騒音の増加や乗り心地の悪化、及び抵抗の増加による運転動力の増大という影響が懸念される。特に、抵抗の増加については、概ね200km/h以上で走行する車両では空気の流れによって生ずる抵抗(以下、「流体抵抗」ということがある。)が支配的であり、この流体抵抗は、走行速度の2乗に概ね比例することが知られている。例えば、走行速度が約5%増加する場合は、車両に作用する流体抵抗は約10%も増加することになる。したがって、車両の形状を変更するなどして、車両に作用する流体抵抗を低減することができれば、運転動力を小さくすることができ、省エネルギー化を実現することができる。
鉄道車両は、主に、旅客や乗務員が乗車する空間を有する車両構体と、車両構体を支持する台車から構成されている。台車は車輪を有しており、車輪はレールに接している。車輪がレール上を転がることにより、鉄道車両はレールに沿って走行する。この車両構体は、概ね直方体形状であり、高さ方向の上側が屋根、下側が床、枕木方向(幅方向)の左右が側、及び車両のレール方向(長手方向)の前後が妻となっている。
鉄道車両は、複数の車両を連結して運用されることが多く、車両進行方向に車両が配置されたとき、妻同士が正対し、この部分が車間となる。また、台車は、レールと車両構体に高さ方向に挟まれる形となっているため、レールと車両構体には空間が生じる。この空間には、台車の他、車両下部に配置された機器などが配置されており、ここでは、台車が配置される周囲の空間を空隙部と定義する。さらに、車両下部に配置される機器を飛来物などから保護するために、台車周りの空隙部を挟んで車両進行方向の前後にカバーを設置することがあり、これを斜めフサギ板と定義する。
近年の高速鉄道車両においては、屋根上や側、及び車間が平滑化されており、各部位の形状により発生する抵抗(圧力抵抗)よりも、流体の粘性により発生する抵抗(摩擦抵抗)の方が支配的となっている。一方で、台車周りの空隙部においては、台車本体や台車周りの空隙部を構成する斜めフサギ板に流れが衝突することにより発生する抵抗(圧力抵抗)が支配的である。そこで、台車周りの空隙部の構造を見直すことにより、流体抵抗の低減を図ることができる。
台車周りの空隙部の流体抵抗を低減する手法としては、台車周りの空隙部にカバーを設置する方法が挙げられる。例えば、特許文献1では、車体側方から見たときに、台車周りの空隙部を覆うようにカバーを設置し、このカバーを車内側に向かって凸の曲面で形成することにより、車体の車体幅方向断面積を狭くすることにより、流体抵抗を低減している。
また、特許文献2では、車体前後方向の断面形状が「く」の字形をなすように下方部分を外側に広げることにより、メンテナンス性を阻害することなく遮音性に優れた台車カバーとしている。
特許第2626371号公報 特許第4235120号公報
しかしながら、特許文献1に記載するような台車カバーの場合、レール方向の台車周りの空隙部全域にわたって、台車が覆い隠されたカバーが存在することになり、メンテナンス時の作業性を阻害することが懸念される。一方で、特許文献2に記載するような台車カバーの場合、台車カバーの下方部分が車両幅方向の外側に広がっていることから、メンテナンス性は良くなるものの、広がっている部分に走行風が当たることにより、流体抵抗が増加することが懸念される。
本発明は、上記課題に鑑みて、メンテナンス時の視認性を確保するとともに、流体抵抗を低減できる台車カバーを有する鉄道車両を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、代表的な本発明の鉄道車両の一つは、車両構体と、前記車両構体を支持しレール上に配置される台車と、前記台車に向かってレール方向に正対した斜めフサギ板と、前記台車の側面に配置される台車カバーとを備え、前記台車は、車軸を中心に回転する車輪が備えられ、前記台車カバーの下端部は、側方向から見たときに、前記斜めフサギ板の位置から前記台車の前記車輪にかかる位置までは、前記車軸よりも低い位置で達すると共に、前記車輪の位置では、前記車軸が見えるように、下端部の高さが前記車軸より高い位置に変化し、前記台車カバーの下端部は、前記台車カバーの他の領域の下端部よりも車両幅方向に拡大する部分を少なくとも1ヶ所有し、前記台車カバーの下端部において、前記車軸よりも低い位置で達する前記台車側の終端位置は、側方向から見て前記車輪の一部に重なる位置まで延在し、前記台車カバーは、下にいくに従い車両幅方向の中心から車両幅方向の距離が短くなるように形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、台車カバーを有する鉄道車両において、メンテナンス時の視認性を確保するとともに、流体抵抗を低減できるものである。
図1は、本発明の第1の実施形態における鉄道車両の台車周りの側面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態における台車カバーの斜視図である。 図3は、本発明の第1の実施形態における台車カバーの正面図(図1視a−視a)である。 図4は、本発明の第1の実施形態における台車カバーの下面図(図1視b−視b)である。 図5は、本発明の第2の実施形態における鉄道車両の台車周りの側面図である。
本発明を実施するための形態を図1〜5を用いて説明する。まず、実施形態での説明における各方向について定義する。レールに沿った方向(進行方向、長手方向)をレール方向100とし、矢印は一方の進行方向を示す。枕木に沿った方向(車両幅方向)を枕木方向110とし、矢印は鉄道車両の中心側を示す。高さの方向(上下方向)を高さ方向120とし、矢印は上方向を示す。
鉄道車両は、旅客や乗務員が乗車する空間を有する車両構体1と、車両構体1のレール方向100の両端部近傍の下面に2箇所備えられるとともに車両構体1を支持する台車2とを備える。台車2には、枕木方向110に延びる車軸3により接続された一対の車輪4が、レール方向100の前後に2つ配置されて、車輪4はレール5の上を転動する。
車両構体1の高さ方向120の下端部には、車両構体1の床下に備えられる機器を台車2以外の位置で側面から覆う側カバー11と、側カバー11に連続する態様で、台車2の幅方向の側面を覆う台車カバー10が備えられる。
斜めフサギ板6、7は、板状の部材であり、台車2のレール方向100両側に台車2を挟んで正対する態様で枕木方向110に延在して配設される。ここで、台車2は、上部の車両構体1下面と、前後の斜めフサギ板6、7と、枕木方向110両側に隔置される台車カバー10とで囲まれた空間である空隙部Sに備えられる。また、斜めフサギ板6、7は下方に行くに従い台車2から離れる方向に形成されるため、正対する斜めフサギ板6と7の上端部間のレール方向100の寸法は、フサギ板6と7の下端部間のレール方向100の寸法より小さく設定される。
以下、台車カバーの構成を中心に具体的な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における鉄道車両の台車周りの側面図である。図2は、本発明の第1の実施形態における台車カバーの斜視図である。図3は、本発明の第1の実施形態における台車カバーの正面図(図1視a−視a)である。図4は、本発明の第1の実施形態における台車カバーの下面図(図1視b−視b)である。
図1のように、台車カバー10は、斜めフサギ板6と7の間をレール方向100の全長にわたって配置されており、斜めフサギ板6、7の枕木方向110側面部分も覆っている。これにより、台車カバー10は、台車2周りの空隙部Sの枕木方向110の両側面を、空隙部Sのレール方向100の全長にわたって取り付けられていることになる。台車カバー10のレール方向100の両側には、側カバー11が連続する態様で備えられている。
台車カバー10は、枕木方向110側面から見たとき、両側における高さ方向120の寸法H1Aに対して、中央部の高さ方向120の寸法H2Aが、中央部の下側を切り欠くことにより、狭くなって形成されている略門型である。図1において、台車カバー10は、中央部におけるレール方向100の寸法Lが高さ方向120に切り上げられている。そして、台車カバー10はレール方向100の両端部に略L字状の領域Aを有しており、一方の領域Aと他方の領域Aとの間に、連続する領域B、C、D、E、D、C、Bの7つの領域を有する。これにより台車カバー10にはA〜Dの5種類の領域が存在することになる。なお、一方の領域Aと他方の領域Aは、台車2のレール方向100の中心の垂直な軸に対して対称の形状となっている。また、台車カバー10全体としても、領域Eを中心としてレール方向100で対称形状となっている。
領域Aは、側カバー11と同じ高さ寸法H1Aである部位と、レール方向100の台車2の中心側に向かうに従い、下端部が高くなっていくことで高さ寸法が小さくなっていき、最終的にはH2Aの高さ寸法となる部位により構成される。ここで、領域Aにおける高さ寸法H1Aである部分は、レール5の上面から領域Aの下端部までの寸法はH1となり、領域Aにおける高さ寸法がH2Aである部分は、レール5の上面から領域Aの下端部までの寸法はH2となる。このとき、H2はH1よりも値が大きく、領域Aの上端の高さは同じであるため、この差分だけ領域Aの高さ寸法が狭くなっている。ここで、H1は車軸3よりも低い位置の高さ寸法であり、H2は車軸3よりも高い位置で車輪4の上端よりも低い高さ寸法となっており、H2は車軸3のすぐ上側の高さ寸法とできる。
領域Aの高さ寸法H1Aの部位において、領域Aの下端部におけるレール方向100の台車2寄りの終端位置Fは、側方向から見て、車輪4の一部に重なる位置まで延在している。これにより、領域Aの高さ寸法H1Aの部位は、斜めフサギ板6(7)の下端部から車輪4の一部を側面から覆っていることになる。また、領域Aの高さ寸法H2Aの部位は、側面から見て、車輪4における車軸3中心部よりも上側の範囲を覆っている。
レール5上面から領域Aの高さ寸法H1Aの部位の下端部までの寸法と、レール5上面から側カバー11の下端部までの寸法は、共にH1で同じである。ここで、領域Aの高さ寸法H1Aの部位の終端位置Fは、レール方向100において、車軸3の中心から斜めフサギ板6(7)に向かって、例えば、約300mmから約400mmずれた位置とすることができる。
領域Aの高さ寸法H1Aの部位における終端位置Fから、H2Aの高さ寸法となる部位まで、車軸3の中心位置の近傍の範囲において、領域Aの下端部がレール5上面から高さ方向120において離れる方向に変化する。この変化は、曲線または直線またはこれらの組合せにより変化させることができる。このとき、レール5上面から領域Aの下端部までの高さ寸法H2は、例えば、約520mmとすることができる。そして、側面から見た場合、領域Aは車軸3や車軸3近傍に備えた油面計(図示せず)を覆わない構成となっている。ここで、油面計は、例えば、車軸3の軸受けの油面を確認するための窓等で構成される。
領域Aは、図3に示すよう正面から見た場合、下にいくに従い枕木方向110の中心からの枕木方向110の距離は短くなるように形成されている。また、領域Aでは、レール方向100の位置が変化しても、同じ高さ寸法においては、枕木方向110の位置は変化せず一定となっている。そして、領域Aの高さ寸法がH2Aである部分の下端部から枕木方向110の鉄道車両の中心線90(91)までの枕木方向110寸法はWA(図3、図4参照)である。
領域Bは、レール方向100に対して、一方側の端部が領域Aの高さ寸法がH2Aである部分と接続するとともに、他方側の端部が領域Cと接続されている。そして、領域Bの下端部は、領域A側から領域C側に向かうにつれて、枕木方向110(車両幅方向)に沿って中心線91から離れる方向(図4参照)に徐々に広がっている。この広がっていく割合は一定とでき、例えば、レールの方向に対して最大15°の傾斜角とすることができる。また、領域Bの高さ寸法はH2Aで一定であり、領域Bのレール5上面から下端部までの高さ寸法もH2で一定である。
領域Cは、レール方向100に対して、一方側の端部が領域Bと接続され、他方側の端部が領域Dと接続されている。領域Cの下端部は、領域B側から領域D側に至るまでレール方向100(車両幅方向)に対して変化せず一定で、中心線91に対して平行となっている。このため、領域Cの下端部から中心線91までの枕木方向110寸法はWCで一定である。また、領域Cでは、台車2に備えるヨーダンパ8(ダンパ受け部材8a)と干渉しないようにWCを決定される。また、領域Cは、車両構体1との取り付けを行うための構成、例えば、車両構体1から下方に延びる取付部材に取り付けるための構成等を設けてもよい。また、領域Cの高さ寸法はH2Aで一定であり、領域Cのレール5上面から下端部までの高さ寸法もH2で一定である。
領域Dは、レール方向100に対して、一方側の端部が領域Cと接続され、他方側の端部が領域Eと接続されている。そして、領域Dの下端部は、領域C側から領域E側に向かうにつれて、枕木方向110(車両幅方向)に沿って中心線91(90)から離れる方向(図4参照)に徐々に広がっている。この広がっていく割合は一定とでき、例えば、レールの方向に対して最大15°の傾斜角とすることができる。また、領域Dの高さ寸法はH2Aで一定であり、領域Dのレール5上面から下端部までの高さ寸法もH2で一定である。
領域Eは、レール方向100に対して、一方側の端部が一方の領域Dと、他方側の端部が他方の領域Dと接続されている。領域Cの下端部の枕木方向110(車両幅方向)の位置は、レール方向100(車両幅方向)に対して変化せず一定であり、中心線91に対して平行となっている。このため、領域Eの下端部から中心線91までの枕木方向110寸法はWEで一定である。また、領域Eでは、台車2に備える台車枠と干渉しないようにWEを決定される。また、領域Eの高さ寸法はH2Aで一定であり、領域Eのレール5上面から下端部までの高さ寸法もH2で一定である。
なお、領域AのWA、領域CのWC、領域EのWEの各寸法は、WA、WC、WEの順で値が大きくなっていく。また、領域A、領域B、領域C、領域D、領域Dの上端部の枕木方向110の位置は同じであり、高さ方向120の位置も側カバー11の上端部とすべて同じである。そして、これらの上端部は、車両構体1の下面の位置と略同じになる。
また、台車カバー10は、一体に構成しても良いし、分割して別体を組み合わせて構成してもよい。例えば、領域Eを中心としてレール方向100の両側に位置する領域Cで分割して、全体として3分割とする等である。なお、台車カバー10の材質として、例えば、アルミや複合材が挙げられる。
次に、台車カバー10を構成する領域A、B、C、D及びEの作用及び効果について説明する。
台車カバー10の領域Aが、斜めフサギ板6(7)から車輪4の一部を覆うことにより、側カバー11の表面の流れが、台車カバー10の側方から台車周りの空隙部Sの内部に流れ込むことを抑制できる。特に、領域Aの下端部の終端位置Fが車輪4に重なっているため、領域Aの表面の空気の流れは、終端位置Fよりレール方向100の台車2中心側で、空隙部Sに流入しようとすると、車輪4によってその流入が阻害される。
一般に、台車周りの空隙部Sの内部に向かう流れは、台車2や斜めフサギ板6(7)に衝突し、車両構体1に作用する流体抵抗を増加させる。このため、領域Aはこの空隙部Sに向かう流れを抑制することにより、流体抵抗を低減することが可能となる。
また、領域Aにおいて、車軸3中心位置の近傍に位置する台車カバー10の下端部位置をレール5上面から高さ方向120に向かって高くすることにより、車軸3や油面計(図示せず)を車両側方から直接目視で確認することが可能となるため、メンテナンス性が向上する効果が得られる。
領域Bは、領域Aから領域Cに至るまでの接続部分としての機能を有する。領域Bは、台車カバー10の下端が枕木方向110に広がっている。このとき、急激に下端部位置を変化させると、広がりの部分に流れが衝突することや、領域Bと領域Cとの接続部分で、流れが台車カバー10に沿わずに剥離することにより、流体抵抗が増加することが考えられる。したがって、領域Bでは、例えば、最大15°の傾斜とすること等、急な形状の変化はさせずに、レール方向100に向かって、スロープ状に滑らかに形状を変化させることで、流体抵抗を低減することが可能となる。
領域Cは、台車カバー10と車両構体1との取付金を設置する部分としての機能を有する。台車カバー10は、取付金(図示せず)を介して、車両構体1と締結することができる。このとき、領域Cを2次元形状、すなわち、レール(車両長手)方向100に向かって変化のない、車両構体1と同一の形状とすることにより、取付金の構造を簡素化することが可能となる。
領域Dは、領域Cから領域Eに至るまでの接続部分としての機能を有する。領域Bの場合と同様に、領域Dの台車カバー10の下端は、枕木方向110に広がっていることから、流体抵抗を低減させるために、レール方向100に向かって、例えば、最大15°の傾斜とすること等、スロープ状に滑らかに形状を変化させている。このことにより、流体抵抗を低減することが可能となる。
領域Eは、台車2を構成する台車枠(側梁)が最も台車カバー10に近くなる部分である。台車カバー10の領域Eを、この台車枠に干渉しない範囲で可能な限り近づけることにより、車両の床下から台車周りの空隙部Sに流入する流れが抑制され、流体抵抗を低減させることが可能となる。
前述の通り、台車カバー10を領域A、B、C、D及びEの形状とすることにより、メンテナンス性を確保しつつ、車両構体1に作用する流体抵抗を低減することができ、運転動力を小さくすることができ、省エネルギー化を実現することができる。また、各領域が、レール方向100の変化に対する枕木方向110の位置が一定であるか、もしくは、一定の割合で変化しているため、複雑な3次元構造とならずに、台車カバー10を加工し易い構成として、コストを下げることができる。
なお、図1〜図4に示した台車カバー10は、領域A、B、C、D及びEが台車2のレール方向100の中心位置を挟んで左右対称となっているが、必要に応じて、領域A、B、C、D及びEのレール方向の寸法や台車カバー10の下端部位置の枕木方向の拡大量を変更しても、所望も効果を得ることできる。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態における鉄道車両の台車周りの側面図である。第2の実施形態では、図5を用いて第1の実施形態と異なる点を主に説明し、同一の箇所には同一の符号を付してある。
図5では、レール方向100に対して、ヨーダンパ8(ダンパ受け部材8a)が斜めフサギ板6側に設置されている。このため、図5に示した台車カバー10’は、レール方向100において、ヨーダンパ8が設置されていない側について、領域Bを設けない構成例を示している。台車カバー10’は、斜めフサギ板7から、斜めフサギ板6に向かって、領域A、C2、D2、E、D、C、B、Aの順に構成されている。
領域A、B、C、D及びEの形状の特徴とその効果は実施例1で述べたものと同じである。
領域C2は、レール方向100に対して、一方側の端部が領域Aと接続され、他方側の端部が領域D2と接続されている。領域Cの下端部は、領域A側から領域D2側に至るまで枕木方向110に位置は変化せず、中心線91に対して平行となっている。このため、領域C2の下端部から中心線91までの枕木方向110寸法はWAで一定であり、これは領域Aと同等である。また、領域Cは、車両構体1との取り付けを行うための構成、例えば、車両構体1から下方に延びる取付部材に取り付けるための構成等を設けてもよい。また、領域Cの高さ寸法はH2Aで一定であり、領域Cのレール5上面から下端部までの高さ寸法もH2で一定である。これらにより、領域C2の下端部の位置は、領域Cの下端部の位置よりも台車2の枕木方向110の中心側(内側、中心線90側)に位置していることになる。
領域D2は、レール方向100に対して、一方側の端部が領域C2と接続され、他方側の端部が領域Eと接続されている。そして、領域Dの下端部の枕木方向110(車両幅方向)の位置は、領域C2側から領域E側に向かうにつれて、枕木方向110に沿って中心線91(90)から離れる方向に徐々に広がっている。この広がっていく割合は一定とでき、例えば、レールの方向に対して最大15°の傾斜角とすることができる。また、領域D2の高さ寸法はH2Aで一定であり、領域Dのレール5上面から下端部までの高さ寸法もH2で一定である。領域D2のレール方向100の寸法は、領域Dよりも広くなっている。このことで、下端部から中心線91までの枕木方向110の寸法がWAからWDに変化しても緩やかな変化とすることができる。
第2の実施形態では、台車カバー10’を構成する領域C2の下端部位置を、枕木方向110の外側(中心線91から離れる方向)に広げず、内側に配置することにより、車両の床下から台車周りの空隙部S内に向かって流入する流れが抑制され、流体抵抗を低減させる効果を得ることができる。
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…車両構体
2…台車
3…車軸
4…車輪
5…レール
6、7…斜めフサギ板
8…ヨーダンパ
10、10’…台車カバー
11…側カバー
90、91…中心線

Claims (3)

  1. 車両構体と、前記車両構体を支持しレール上に配置される台車と、前記台車に向かってレール方向に正対した斜めフサギ板と、前記台車の側面に配置される台車カバーとを備え、
    前記台車は、車軸を中心に回転する車輪が備えられ、
    前記台車カバーの下端部は、側方向から見たときに、前記斜めフサギ板の位置から前記台車の前記車輪にかかる位置までは、前記車軸よりも低い位置で達すると共に、前記車輪の位置では、前記車軸が見えるように、下端部の高さが前記車軸より高い位置に変化し、
    前記台車カバーの下端部は、前記台車カバーの他の領域の下端部よりも車両幅方向に拡大する部分を少なくとも1ヶ所有し、
    前記台車カバーの下端部において、前記車軸よりも低い位置で達する前記台車側の終端位置は、側方向から見て前記車輪の一部に重なる位置まで延在し、
    前記台車カバーは、下にいくに従い車両幅方向の中心から車両幅方向の距離が短くなるように形成されていることを特徴とする
    鉄道車両。
  2. 請求項1に記載の鉄道車両において、
    前記台車カバーの下端部は、前記台車カバーの他の領域の下端部よりも車両幅方向に拡大する部分がレール方向に前記台車の中心を挟んでそれぞれ2ヶ所有することを特徴とする台車カバーを有する鉄道車両。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の鉄道車両において、
    前記台車カバーの下端部は、車両幅方向が一定の部分を少なくとも1ヶ所有することを特徴とする鉄道車両。
JP2016204012A 2016-10-18 2016-10-18 鉄道車両 Active JP6734754B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016204012A JP6734754B2 (ja) 2016-10-18 2016-10-18 鉄道車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016204012A JP6734754B2 (ja) 2016-10-18 2016-10-18 鉄道車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018065414A JP2018065414A (ja) 2018-04-26
JP6734754B2 true JP6734754B2 (ja) 2020-08-05

Family

ID=62085461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016204012A Active JP6734754B2 (ja) 2016-10-18 2016-10-18 鉄道車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6734754B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7384684B2 (ja) * 2020-02-05 2023-11-21 公益財団法人鉄道総合技術研究所 鉄道車両

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2558664A1 (de) * 1975-12-24 1977-07-07 Wegmann & Co Seitliche abdeckschuerze an schienenfahrzeugen
JP4275397B2 (ja) * 2002-12-17 2009-06-10 株式会社日立製作所 鉄道車両
JP4235120B2 (ja) * 2004-02-04 2009-03-11 日本車輌製造株式会社 鉄道車両の台車部スカート
CN104354716B (zh) * 2014-10-10 2018-03-20 中车青岛四方机车车辆股份有限公司 一种轨道车辆导流防雪装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018065414A (ja) 2018-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2913841C (en) Rail vehicle having a concealed undercarriage
JP6356342B2 (ja) 軌条車両
JP2014521549A (ja) 列車用サスペンションシステム
JP6677309B2 (ja) 鉄道車両用台車、鉄道車両及び列車
JP6824683B2 (ja) 鉄道車両
JP6734754B2 (ja) 鉄道車両
JP2010116075A (ja) 併結編成車両
CN107792109A (zh) 轨道车辆底架及轨道车辆
JP6509571B2 (ja) 鉄道車両用台車
CN111994116A (zh) 转向架及轨道车辆
JP6473257B2 (ja) 鉄道車両
EP3012172B1 (en) Railroad vehicle carriage
JP2019123406A (ja) 鉄道車両
JP4388353B2 (ja) 鉄道車両
KR101524010B1 (ko) 대차 에어댐
JP6722533B2 (ja) 鉄道車両の車体構造
JP6932097B2 (ja) 軌条車両用台車
CN211281021U (zh) 端部缓冲梁及轨道车辆
KR20220069553A (ko) 철도 차량의 안티-아이싱 장치
JP7332884B2 (ja) 台車及び鉄道車両
JP6887316B2 (ja) 鉄道車両の端部フサギ板及び端部フサギ板を有する鉄道車両
Kara et al. Methods for reducing the specific mass of rolling stock.
JP2006272994A (ja) 鉄道車両用台車
JP2012148723A (ja) 車両間ダンパ装置
JP2024080245A (ja) 鉄道車両、および編成車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190704

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200512

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200605

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200707

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200710

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6734754

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150