JP4275397B2 - 鉄道車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両に係り、特に、車両床下部に存在する台車空隙部に対する着雪を防止するに好適な鉄道車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の鉄道車両では、積雪地帯を走行する車両の床下部の台車空隙部に着雪するという問題があった。鉄道車両の床下部へ着雪が起こると、着雪した雪が塊として地面に落下し、その際に軌道上のバラストと呼ばれる石を跳ね上げ床下機器を損傷させるという問題がある。そこで、台車空隙部に対する着雪防止方法としては、一般には、積雪箇所に散水し雪を飛散しにくくすることが行われている。しかし、鉄道車両の高速走行時においては十分な効果は得られず、積雪箇所では、車両走行速度を制限するようにしている。しかし、車両走行速度の制限はますます進む高速化の大きな障害となっており、高速走行時においても車両床下部への着雪を防止することが求められている。
【0003】
それに対して、車両自体に着雪防止の対策を施すことも考えられている。第1は、例えば、特開平7−331122号公報に記載されているように、着雪箇所となる構造部材表面に着雪防止用の塗料を塗布することである。第2は、構造部材の表面を加熱することにより、着雪を防止するものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−331122号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、着雪防止塗料を塗布する方法は、走行中の気象条件の変化、車輪から発生する鉄粉の付着により、着雪防止効果が劣化するということが判明した。また、着雪防止効果を保つためには、頻繁に塗布しなければならないため、補修及びコストの点で問題がある。また、着雪箇所を加熱する方法は、電力消費が多いため、コストの点で問題がある。
【0006】
また、以上の問題は、台車空隙部に限らず、車両と車両の連結部の下部に形成される空隙部でも同様である。
【0007】
本発明の目的は、鉄道車両下部の空隙部における着雪を防止できる鉄道車両を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、車両と、この車両の下部に設けられ、台車及び車輪が配置されるための台車空隙部内に配置され、上記車両を懸架する台車とを有する鉄道車両において、上記台車空隙部を形成するため車両進行方向前後に設けられる塞ぎ板の内、上記進行方向後側塞ぎ板を鉛直面と傾斜面とから構成し、上記鉛直面と傾斜面の接合部が、上記台車空隙部の内部における空気流れのよどみ点となるように、上記傾斜面を設け、上記進行方向前側塞ぎ板の下端から上記鉛直面と傾斜面の接合部までの水平面に対する角度θを1〜3度としたものである。
かかる構成により、鉄道車両下部の空隙部における着雪を防止し得るものとなる。
【0010】
(2)上記(1)において、好ましくは、車両進行方向と垂直な方向で、車両の高さ方向及び車両幅方向の前記進行方向前後にある塞ぎ板の鉛直面間の長さL’を変化させるとともに、鉛直面と傾斜面の接合部の高さ方向の位置を車両進行方向と垂直な方向の位置によって異なるようにしたものである。
【0011】
(4)また、上記目的を達成するために、本発明は、車両と、この車両の下部に設けられ、台車及び車輪が配置されるための台車空隙部内に配置され、上記車両を懸架する台車とを有する鉄道車両において、車両床下部に存在する空隙部を形成するため車両進行方向前後に設けられる構造物の内、上記進行方向後側構造物を鉛直面と傾斜面とから構成し、上記鉛直面と傾斜面の接合部が、上記台車空隙部の内部における空気流れのよどみ点となるように、上記傾斜面を設け、上記進行方向前側塞ぎ板の下端から上記鉛直面と傾斜面の接合部までの水平面に対する角度θを1〜3度としたものである。
かかる構成により、鉄道車両下部の空隙部における着雪を防止し得るものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図7を用いて、本発明の第1の実施形態による鉄道車両の構成について説明する。
最初に、図1及び図2を用いて、本実施形態による鉄道車両の構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による鉄道車両の構成を示す側面図であり、図2は、本発明の第1の実施形態による鉄道車両の下部の平面図である。
【0013】
図1に示すように、車両10の床下には、地面Gに敷設されたレールRと接触して車両を走行させる車輪20と、車輪20の駆動装置を含む台車30が設置されている。車両10は、台車30の上に懸架されている。車両の下部には、電機機器EM等が配置されるため、電機機器EM等を覆う塞ぎ板12F,12Rが前後方向に設けられている。すなわち、台車30及び車輪20は、塞ぎ板12F,12Rと車両の客室床面との間に形成される台車空隙部S内に設置されている。
【0014】
ここで、車両10は、例えば、矢印P方向に進行するものとし、便宜的に、前方塞ぎ板12Fと、後方塞ぎ板12Rを区別する。なお、車両は、上りの場合と下りの場合では、進行方向が逆になるが、以下の説明においては、矢印P方向に進行するものとして説明する。
【0015】
図2に示すように、車両10の曲線走行時、台車30が鉛直軸周りに矢印R方向に回転することから、車輪20と塞ぎ板12F,12Rが物理的に非接触となるためには一定の空隙部を必要とする。ここでは、この空隙部の車両進行方向長さは、車両進行方向と垂直な横方向で一定である。
【0016】
図1に示すように、車両10が矢印P方向に進行する場合、車両10の下部と地面Gとの間には、車両側から見た場合には、矢印Fで示す空気の流れが生じる。車両10の下部には、台車空隙部Sが存在するため、台車空隙部Sの内部に入り込む空気の流れF’が形成される。この空気の流れF’によって、地面Gの上に積雪していた雪が巻き上げられ、台車空隙部Sの最後方に位置する後方塞ぎ板12Rに着雪することになる。
【0017】
そこで、本実施形態では、図1に示すように、後方塞ぎ板12Rを、鉛直面12R1と、その下方の地面Gに近い側における傾斜面12R2から構成している。傾斜面12R2は、台車部空隙部長が長くなる方向に傾斜させている。そして、鉛直面12R1と傾斜面12R2の接合部Aは、台車空隙部Sの内部における空気流れF’のよどみ点となるようにしている。空気流れF’のよどみ点については、図3以降を用いて詳述する。そして、傾斜面12R2の車両床下からの高さhは、傾斜面を設置せずに床下部まで略鉛直とした場合に流れのよどみ点が生じた高さとすることで、鉛直面と傾斜面の接合部を流れのよどみ点に固定することができる。
【0018】
次に、図3〜図7を用いて、本実施形態による鉄道車両における防雪構造の具体例について説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態による鉄道車両の下部における空気の流れの説明図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0019】
車両10の下部における空気の流れFは、台車空隙部Sにおいて、図示するような流れとなる。この中で、空気の流れF’は、塞ぎ板12Rに衝突した時塞ぎ板において流れが堰きとめられ、その流速が0となり、塞ぎ板12Rの表面において、空気のよどみ点Dが形成される。本実施形態では、図示するように、このよどみ点Dに、鉛直面12R1と傾斜面12R2の接合部Aを設けるようにしている。
【0020】
従来の車両では、後方の塞ぎ板は、鉛直面だけで構成されるのが一般である。この場合、よどみ点においては、流速が0であるため、塞ぎ板に雪が付着する。さらに、よどみ点の周囲において圧力が増加し流れがよどみ、塞ぎ板表面上での流速が遅くなる。この結果一度塞ぎ板に付着した雪がはがれずに積み重なっていくことで着雪が発生する。
【0021】
一方、本実施形態では、下流側の塞ぎ板12Rで鉛直面12R1と傾斜面12R2の接合部Aにおいて流れのよどみ点Dがあり、この部分で流れが上下に分かれる。この結果、流れが堰きとめられずに流れているため流れのよどみが生じずに、塞ぎ板12Rの表面上で流速が十分早くなる。このため、雪が一度塞ぎ板に付着しても流れによって剥がされるため、着雪を防止できる。特に主着雪箇所であるよどみ点Dの鉛直下側において十分な流速が得られるため着雪が防止される。
【0022】
次に、図4を用いて、本実施形態による鉄道車両の下部の空隙部の具体的例について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態による鉄道車両の下部の具体例の説明図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0023】
車両10の下部に設けられている台車空隙部Sの高さHは、例えば、880mmであり、その長さL’は、例えば、3500mmである。このとき、前方の塞ぎ板12Fの下端から、空気の流れのよどみ点Dまでの水平面に対する角度θ1は、縮尺模型試験から得られた結果2.2度である。この角度θ1は、高速車両においては、流体の慣性力粘性力の比であるレイノルズ数が大きいので、台車空隙部Sの高さHや長さL’にほとんどよらずほぼ一定である。また、車両10の速度,すなわち、空気の速度が変わっても一定である。
【0024】
そこで、本実施形態では、流れのよどみ点Dを、下流側の塞ぎ板12Rで鉛直面12R1と傾斜面12R2の接合部Aとしている。下流側の塞ぎ板12Rで鉛直面12R1と傾斜面12R2の接合部Aから車両10の下面までの高さhは、台車空隙部Sの長さL’が3500mmの場合、135mmである。
【0025】
後方の塞ぎ板12Rの傾斜面12R2の水平面に対する角度δは、例えば、30度としている。その結果、車両10の下面における台車空隙部Sの長さLは、3730mmとなる。傾斜面12R2の水平面に対する角度δは、実験的には、45度以下が好ましいものであり、小さい方が着雪を防止するのに効果的である。すなわち、角度δが小さいほど、傾斜面12R2の表面における空気の流れの速度が速くなり、例え雪が付着しても剥離しやすいからである。そういう意味からすると、角度δは、限りなく0度に近いことが好ましいが、図1に示したように、車両10の下部には電気機器EM等が配置されているため、傾きδを小さくするには限りがある。
【0026】
次に、図5及び図6を用いて、本実施形態による鉄道車両の下部空隙部におけるよどみ点の移動について説明する。
図5及び図6は、本発明の第1の実施形態による鉄道車両の下部空隙部におけるよどみ点の移動の説明図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0027】
図5において、図4において説明したように、下流側の塞ぎ板12Rが鉛直面12R1と傾斜面12R2とから構成されるとき、その接合部Aは、流れのよどみ点Dに一致するようにしている。このとき、傾斜面12R2の車両床下からの高さはhである。ここで、例えば、傾斜面を12R2’のようにして、傾斜面を少しだけ大きくした場合について考える。このとき、傾斜面12R2’の車両床下からの高さはh2である。
【0028】
よどみ点は、角度θ1をなす矢印f1の延長線上であって、傾斜面と交差する位置に形成されるため、本来であれば、点D1の位置に形成される。しかしながら、その周囲の圧力分布により、鉛直面12R1と傾斜面12R2’との接合部A’までの距離L1が短い場合には、よどみ点は、点D1から点D’の位置,即ち、鉛直面12R1と傾斜面12R2’との接合部A’まで移動する。このようによどみ点がD’まで移動したとき、前方の塞ぎ板12Fの下端から、空気の流れのよどみ点D’までの水平面に対する角度はθ2となり、この場合でも、着雪を防止できる。ではどの程度の角度範囲までは、よどみ点が移動し、着雪防止の効果があるかについては、図7を用いて後述する。
【0029】
また、図6は、傾斜面の大きさを少しだけ小さくした場合である。実線は、下流側の塞ぎ板12Rが鉛直面12R1と傾斜面12R2とから構成されるとき、その接合部Aは、流れのよどみ点Dに一致するようにしている場合を示している。このとき、傾斜面12R2の車両床下からの高さはhである。ここで、例えば、傾斜面を12R2”のようにして、傾斜面を少しだけ小さくした場合について考える。このとき、傾斜面12R2”の車両床下からの高さはh3である。
【0030】
よどみ点は、角度θ1をなす矢印f1の延長線上であって、鉛直面12R1と交差する位置に形成されるため、本来であれば、点Dの位置に形成される。しかしながら、その周囲の圧力分布により、鉛直面12R1と傾斜面12R2”との接合部A”までの距離が短い場合には、よどみ点は、点Dから点D’の位置,即ち、鉛直面12R1と傾斜面12R2”との接合部A”まで移動する。このようによどみ点がD”まで移動したとき、前方の塞ぎ板12Fの下端から、空気の流れのよどみ点D”までの水平面に対する角度はθ3となり、この場合でも、着雪を防止できる。
【0031】
次に、図7を用いて、本実施形態による鉄道車両の下部空隙部におけるよどみ点の移動による着雪防止効果について説明する。
図7は、本発明の第1の実施形態による鉄道車両における着雪防止効果の説明図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0032】
図7において、横軸は前方の塞ぎ板12Fの下端から、鉛直面12R1と傾斜面12R2との接合部Aまでの水平面に対する角度である。縦軸は着雪量(任意単位)である。
【0033】
本例においては、車両の下面からの傾斜面12R2の高さh(下面から傾斜面12R2と鉛直面12R1の接合部までの高さ)を変えて着雪量を測定し、この高さhを、前方の塞ぎ板12Fの下端から、鉛直面12R1と傾斜面12R2との接合部Aまでの水平面に対する角度θに置き換えて図示している。
【0034】
図示する例から理解されるように、角度θが2.2度において、着雪量が極小値を示している。また、角度θが1度と3度のところにおいて、着雪量の変曲点を有している。すなわち、角度θが2.2度を中心として、1度〜3度の範囲では、図5及び図6にて説明したよどみ点の移動が生じることが判明した。なお、角度θ=2.2度のときの、車両の下面からの傾斜面12R2の高さh(下面から傾斜面12R2と鉛直面12R1の接合部までの高さ)は、台車空隙部Sの長さL’が3500mmの場合、135mmであり、角度θ=1度のときの、車両の下面からの傾斜面12R2の高さh(下面から傾斜面12R2と鉛直面12R1の接合部までの高さ)は60mmであり、角度θ=3度のときの、車両の下面からの傾斜面12R2の高さh(下面から傾斜面12R2と鉛直面12R1の接合部までの高さ)は185mmである。この角度範囲の両側では、よどみ点は傾斜面に形成されるため、その部分における着雪量が増大する。なお、θ<1度の場合、よどみ点は鉛直面に形成される。
【0035】
鉄道車両は、例えば、16両編成のように複数の車両が多連結される。ここで、着雪量について見ると、先頭側の4両程度の着雪が多いものである。従って、例えば、16両編成の場合、先頭側の1号車から4号車までと、後尾側の13号車から16号車について、図1に示したように、走行方向の後方側の塞ぎ板に傾斜面を設けることにより、一方向に進行する場合にも、また、その逆方向に進行する場合にも、着雪を効果的に防止することができる。
【0036】
以上説明したように、本実施形態によれば、車両の走行方向の後方側に位置する塞ぎ板を鉛直面と傾斜面から構成し、鉛直面と傾斜面の接合部を台車空隙部における空気のよどみ点とすることによって、後方塞ぎ板に対する着雪を低減することができる。
【0037】
次に、図8及び図9を用いて、本発明の第2の実施形態による鉄道車両の構成について説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態による鉄道車両の構成を示す側面図である。図9は、本発明の第2の実施形態による鉄道車両の下部の具体例の説明図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0038】
図8に示すように、本実施形態においては、車両10Aの進行方向Pの後方側の後方塞ぎ板12Rを、鉛直面12R1と、その下方の地面Gに近い側における傾斜面12R2から構成し、そして、鉛直面12R1と傾斜面12R2の接合部Aは、台車空隙部Sの内部における空気流れF’のよどみ点となるようにしている点は、図1に示した実施形態と同様である。さらに、本実施形態においては、車両10Aの進行方向の前方側の前方塞ぎ板12F’を、鉛直面12F1と、その下方の地面Gに近い側における傾斜面12F2から構成し、そして、鉛直面12F1と傾斜面12F2の接合部Aは、走行方向が逆となった場合に台車空隙部Sの内部における空気流れF’のよどみ点となるようにしている。
【0039】
図9において、車両10Aの下部に設けられている台車空隙部Sの長さL’が例えば、3500mmの場合、車両10Aの下面における台車空隙部Sの長さLは、3960mmとなる。このとき、前方の塞ぎ板12F’の傾斜面12F2の下端から、下流側の塞ぎ板12Rで鉛直面12R1と傾斜面12R2の接合部Aまでの水平面に対する角度θ1は、2.2度としている。また、後方の塞ぎ板12Rの傾斜面12R2の下端から、前方側の塞ぎ板12F’で鉛直面12F1と傾斜面12F2の接合部Aまでの水平面に対する角度θ1は、2.2度としている。また、後方の塞ぎ板12Rの傾斜面12R2の水平面に対する角度δおよび前方の塞ぎ板12F’の傾斜面12F2の水平面に対する角度δは、30度としている。
【0040】
前方塞ぎ板12F’は、車両10Aが矢印P方向に進行する場合には、前方となるが、矢印Pと反対方向に進行するときは、後方塞ぎ板となる。従って、車両が矢印P方向およびその逆方向に進行する場合のいずれにおいても、着雪を効果的に防止することができる。鉄道車両が、例えば、16両編成のように複数の車両が多連結される場合、中央の5号車〜12号車の着雪量は先頭の4車両に比べて少ないもののある程度の着雪はあると考えられる。そこで、本実施形態のように、16両編成の全車両について台車空隙部の前方塞ぎ板および後方塞ぎ板の両方に傾斜面を設けることにより、車両が一方向に進行する場合にも、また、その逆方向に進行する場合にも、着雪を効果的に防止することができる。
【0041】
以上説明したように、本実施形態によれば、車両の走行方向の前後方側に位置する塞ぎ板を鉛直面と傾斜面から構成し、鉛直面と傾斜面の接合部を台車空隙部における空気のよどみ点とすることによって、車両の両方向への進行時にも塞ぎ板に対する着雪を低減することができる。
【0042】
次に、図10を用いて、本発明の第3の実施形態による鉄道車両の構成について説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態による鉄道車両の構成を示す側面図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0043】
本実施形態では、台車空隙部Sの車両進行方向前後にある塞ぎ板12F,12Rに、防雪カバー14F,14Rを設置している。防雪カバー14Fは、傾斜面14F2と鉛直面14F1と備えている。また、防雪カバー14Rは、傾斜面14R2と鉛直面14R1と備えている。このように防雪カバー14F,14Rを設置した場合においても、防雪カバー14F,14Rの傾斜面14F2,14R2と鉛直面14F1,14F2の接合部Aにおいて流れのよどみ点を生じるように設定することで、着雪防止効果が得られる。なお、防雪カバーは、前後の両方向に設けることなく、たとえば、16両編成の車両の場合、先頭の1〜4号車と後方の13〜16号車の進行方向の後方にのみ設けることも可能である。
【0044】
以上説明したように、本実施形態によれば、車両の走行方向の前後方側に位置する塞ぎ板を鉛直面と傾斜面から構成し、鉛直面と傾斜面の接合部を台車空隙部における空気のよどみ点とすることによって、塞ぎ板の表面の防雪カバーに対する着雪を低減することができる。
【0045】
次に、図11および図12を用いて、本発明の第4の実施形態による鉄道車両の構成について説明する。
図11は、本発明の第4の実施形態による鉄道車両の構成を示す平面図である。図12は、図11のX−XおよびY−Y断面図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0046】
図11に示すように、本実施形態においては、車両進行方向前後にある塞ぎ板12F,12Rの鉛直面間の長さL’を進行方向Pと垂直な横方向で変化させている。車輪20が存在しない部分では車両進行方向前後にある略鉛直面間の長さL’を短くすることができ、台車空隙部Sへの雪を含んだ流れの巻き込みをさらに少なくすることにより台車4の着雪を防止する。また、車両進行方向前後にある鉛直面間の長さL’の短縮に合わせて、流れのよどみ点を固定させる傾斜面の高さhを車両進行方向と垂直な横方向で変化させる。すなわち、図12に示すように、車両の前方側の塞ぎ板の下端から水平面に対する角度θ1を2.2度とした延長上に、Y−Y断面における鉛直面12R1yと傾斜面12R2yとの接合部AおよびX−X断面における鉛直面12R1xと傾斜面12R2xとの接合部A’がくるように傾斜面の設ける位置を変えている。このようにすることで、車両進行方向と垂直な横方向全ての位置で、鉛直面と傾斜面の接合部によどみ点を固定することができ、下流側塞ぎ板の着雪を防止できる。
【0047】
以上説明したように、本実施形態によれば、車両の走行方向の前後方側に位置する塞ぎ板を鉛直面と傾斜面から構成し、鉛直面と傾斜面の接合部を台車空隙部における空気のよどみ点とすることによって、塞ぎ板の表面に対する着雪を低減することができる。
【0048】
次に、図13を用いて、本発明の第5の実施形態による鉄道車両の構成について説明する。
図13は、本発明の第5の実施形態による鉄道車両の構成を示す側面図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
【0049】
本実施形態においては、車両1と車両1’の間に存在する車両間空隙部S’において、空隙部S’の車両進行方向の後側において、傾斜面16Rと鉛直面16R1とを設け、その接合部Aにおいて流れのよどみ点を生じるように設定する。前方の車両下端から接合部Aまでの、水平面に対する角度θ1を2.2度としている。これによって、車両間空隙部の後方側への着雪を防止することができる。また、台車部や車間部に限らず床下に存在する空隙部全てにおいて、下流側の傾斜面と鉛直面の接合部において流れのよどみ点を生じるように設定することで、同様の効果が得られる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、鉄道車両下部の空隙部における着雪を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による鉄道車両の構成を示す側面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による鉄道車両の下部の平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態による鉄道車両の下部における空気の流れの説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態による鉄道車両の下部の具体例の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態による鉄道車両の下部空隙部におけるよどみ点の移動の説明図である。
【図6】本発明の第1の実施形態による鉄道車両の下部空隙部におけるよどみ点の移動の説明図である。
【図7】本発明の第1の実施形態による鉄道車両における着雪防止効果の説明図である。
【図8】本発明の第2の実施形態による鉄道車両の構成を示す側面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態による鉄道車両の下部の具体例の説明図である。
【図10】本発明の第3の実施形態による鉄道車両の構成を示す側面図である。
【図11】本発明の第4の実施形態による鉄道車両の構成を示す平面図である。
【図12】図11のX−XおよびY−Y断面図である。
【図13】本発明の第5の実施形態による鉄道車両の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
10…車両
12F、12R…塞ぎ板
14F,14R…防雪カバー
12F1,12R1…鉛直面
12F2,12R2…傾斜面
20…車輪
30…台車
A…接合部
G…地面
R…レール
S…台車空隙部
S’…車両間空隙部
Claims (3)
- 車両と、この車両の下部に設けられ、台車及び車輪が配置されるための台車空隙部内に配置され、上記車両を懸架する台車とを有する鉄道車両において、
上記台車空隙部を形成するため車両進行方向前後に設けられる塞ぎ板の内、上記進行方向後側塞ぎ板を鉛直面と傾斜面とから構成し、
上記鉛直面と傾斜面の接合部が、上記台車空隙部の内部における空気流れのよどみ点となるように、上記傾斜面を設け、
上記進行方向前側塞ぎ板の下端から上記鉛直面と傾斜面の接合部までの水平面に対する角度θを1〜3度としたことを特徴とする鉄道車両。 - 請求項1記載の鉄道車両において、
車両進行方向と垂直な方向で、車両の高さ方向及び車両幅方向の前記進行方向前後にある塞ぎ板の鉛直面間の長さL’を変化させるとともに、鉛直面と傾斜面の接合部の高さ方向の位置を車両進行方向と垂直な方向の位置によって異なるようにしたことを特徴とする鉄道車両。 - 車両と、この車両の下部に設けられ、台車及び車輪が配置されるための台車空隙部内に配置され、上記車両を懸架する台車とを有する鉄道車両において、
車両床下部に存在する空隙部を形成するため車両進行方向前後に設けられる構造物の内、上記進行方向後側構造物を鉛直面と傾斜面とから構成し、
上記鉛直面と傾斜面の接合部が、上記台車空隙部の内部における空気流れのよどみ点となるように、上記傾斜面を設け、
上記進行方向前側塞ぎ板の下端から上記鉛直面と傾斜面の接合部までの水平面に対する角度θを1〜3度としたことを特徴とする鉄道車両。
Priority Applications (1)
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