JP2000142393A - 鉄道車両用空気調和装置 - Google Patents

鉄道車両用空気調和装置

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JP2000142393A
JP2000142393A JP10322528A JP32252898A JP2000142393A JP 2000142393 A JP2000142393 A JP 2000142393A JP 10322528 A JP10322528 A JP 10322528A JP 32252898 A JP32252898 A JP 32252898A JP 2000142393 A JP2000142393 A JP 2000142393A
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inverter
condenser
cooling
air conditioner
air
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Saburo Sakamoto
三郎 坂本
Toshio Ohashi
利男 大橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電動式コンプレッサの駆動制御用インバータの
冷却性能に優れた「鉄道車両用空気調和装置」を提供す
る。 【解決手段】少なくともコンプレッサ101、コンデン
サ102、膨張弁201およびエバポレータ202が冷
媒配管で接続された冷房サイクルと、エバポレータで熱
交換された空気を室内へ送風する送風ファン203とを
備えた鉄道車両用空気調和装置であり、コンデンサ10
2の吸気側にコンプレッサの駆動制御用インバータ13
0が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道車両用空気調
和装置に関し、特に電動式コンプレッサの駆動制御用イ
ンバータの冷却性能に優れた鉄道車両用空気調和装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の鉄道車両用空気調和装置として
は、車両の屋根に搭載するもの或いは車両の床下に搭載
するものが知られている。何れのものも、コンプレッ
サ、コンデンサ、アキュムレータ、エバポレータおよび
膨張弁を冷媒配管で接続した冷房サイクルと、コンデン
サに設けられた冷却用ファンと、車室内へ調和空気を送
風するための送風用ファンとが一つの筐体に収納されて
いる。
【0003】鉄道車両用空気調和装置では、冷房サイク
ルのコンプレッサは電動モータにより駆動されるが、冷
房負荷に応じて駆動周波数を制御するためにインバータ
が設けられている。こうしたインバータは駆動中に発熱
するため、ユニットにインバータ冷却室を設けてここに
冷却風を導入し、さらにインバータの筐体にヒートシン
クを設けて冷却性能を確保している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
鉄道車両用空気調和装置では、インバータを冷却するた
めに特別のインバータ冷却室を設けていたので、ユニッ
トにインバータ冷却室用スペースが別途必要とされるの
でユニットがそのぶんだけ大型になる。また、こうした
インバータ冷却室に冷却風を導入するためには、専用の
ファンが必要となるのでそのぶんコストアップにもな
る。
【0005】さらに、ユニットを極力小型化するため
に、インバータ冷却室を小さく設計すると冷却風の風量
が少量となり、インバータの筐体に設けるヒートシンク
が大型になる。また、夏期等においては外気が高温とな
るため、インバータの冷却風を室内から吸入することも
考えられるが、こうすると室内へ供給される風量がその
ぶんだけ減少し、空気調和装置本来の性能が低下すると
いった問題もあった。
【0006】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、電動式コンプレッサの駆動
制御用インバータの冷却性能に優れた鉄道車両用空気調
和装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】[1]上記目的を達成す
るために、本発明の第1の観点による請求項1記載の鉄
道車両用空気調和装置は、少なくともコンプレッサ(1
01)、コンデンサ(102)、膨張弁(201)およ
びエバポレータ(202)が冷媒配管(106〜10
9,206〜209)で接続された冷房サイクルと、前
記エバポレータで熱交換された空気を室内へ送風する送
風ファン(203)とを備えた鉄道車両用空気調和装置
において、前記コンデンサの吸気側に前記コンプレッサ
の駆動制御用インバータ(130)が設けられているこ
とを特徴とする。
【0008】この請求項1記載の発明では、コンデンサ
の冷却用風路を利用して、ここにインバータを配置した
ので、充分な風量の冷却風を確保することができる。こ
れにより、室内空気を導入することなくインバータの冷
却性能が向上し、インバータを冷却するための専用ファ
ンが不要となり、またインバータ筐体に設けられるヒー
トシンクを小型化することができる。
【0009】[2]特に、請求項2記載の鉄道車両用空
気調和装置は、前記コンデンサが傾斜して配置され、当
該コンデンサの吸気側主面とユニットベースとの間のス
ペースに前記インバータが設けられていることを特徴と
する。
【0010】コンデンサを傾斜して配置すると、このコ
ンデンサとユニットベースとの間に余剰スペースが形成
されるが、この請求項2記載の発明では、この余剰スペ
ースを利用してここにインバータを設けることで、請求
項1記載の発明の効果に加えて、専用のインバータ冷却
室が不要となり、ユニットの小型化を図ることができ
る。
【0011】[3]上記発明において、コンデンサとコ
ンデンサのクーリングファンとの配置関係は特に限定さ
れず、インバータがコンデンサの吸気側に配置されれば
良い。コンデンサの排気側空気は吸気側空気よりも高温
となるからである。
【0012】たとえば、請求項3記載の鉄道車両用空気
調和装置では、図4に示すように、前記コンデンサのク
ーリングファン(104)が、前記コンデンサの排気側
主面に設けられていることを特徴とする。また、請求項
4記載の鉄道車両用空気調和装置では、前記コンデンサ
のクーリングファン(104)が、図5(A)に示すよ
うに、前記コンデンサの吸気側であって前記インバータ
より上流側に設けられていることを特徴とする。
【0013】[4]上記目的を達成するために、本発明
の第2の観点による請求項5記載の鉄道車両用空気調和
装置は、少なくともコンプレッサ(101)、コンデン
サ(102)、膨張弁(201)およびエバポレータ
(202)が冷媒配管(106〜109,206〜20
9)で接続された冷房サイクルと、前記エバポレータで
熱交換された空気を室内へ送風する送風ファン(20
3)とを備えた鉄道車両用空気調和装置において、前記
エバポレータ(202)で生じた凝縮水を前記コンプレ
ッサの駆動制御用インバータ(130)へ導く冷却水用
流路(220)を有することを特徴とする。
【0014】この請求項5記載の発明では、エバポレー
タで生じた凝縮水によってインバータを冷却するので、
冷却風にて冷却することに比べて冷却性能がより向上す
る。したがって、インバータを冷却するための専用冷却
室や専用ファンが不要となり、またインバータ筐体に設
けられるヒートシンクを省略または小型化することがで
きる。また、この請求項5記載の発明では、インバータ
の設置位置に何ら限定されることなく冷却できるので、
ユニットの設計自由度が大きくなる。
【0015】[5]上記請求項5記載の発明において、
エバポレータの凝縮水を導く部位は特に限定されず、イ
ンバータの筐体にそのまま放水することも本発明の範囲
内である。なかでも、請求項6記載の鉄道車両用空気調
和装置では、前記冷却水用流路は、前記インバータに設
けられたヒートシンクを通過することを特徴とする。ヒ
ートシンクを介してインバータを冷却することでインバ
ータの筐体に高度の防水性が要求されることがなくな
り、コストダウンを図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。第1実施形態 図1は本発明の鉄道車両用空気調和装置を鉄道車両に搭
載した実施形態を示す全体正面図、図2は本発明の鉄道
車両用空気調和装置の実施形態を示す冷媒回路図、図1
6は他の例を示す全体正面図である。
【0017】まず本発明の鉄道車両用空気調和装置は、
主として室外機ユニット1と室内機ユニット2とから構
成され、これらが冷媒配管で接続されている。図1に示
す例では、室外機ユニット1は車両の屋根上に搭載され
るとともに、室内機ユニット2は凸状に形成された屋根
の室内側に搭載されている。
【0018】ただし、本発明の鉄道車両用空気調和装置
の室外機ユニット1と室内機ユニット2の搭載位置は、
同図に示す例にのみ何ら限定されることはなく、たとえ
ば図16(A)〜(D)に示すように配置することもで
きる。
【0019】同図(A)の例では、室外機ユニット1が
屋根上に搭載され、このユニット1の直下に室内機ユニ
ット2が設けられている。この場合の室内機ユニット2
は、車両の屋根と室内の天井との間のスペースに配置す
ることができる。
【0020】また、同図(B)の例では、室外機ユニッ
ト1が床下に設けられ、室内機ユニット2が屋根と天井
との間に設けられている。この場合、室外機ユニット1
と室内機ユニット2とを繋ぐ冷媒配管は、たとえば車両
の壁面パネルに沿って引き渡され、多少長い冷媒配管を
必要とするものの、車両の空気抵抗を抑制したい、たと
えば超高速車両などには有効である。
【0021】同図(C)の例は、同図(A)に示す例に
対して室外機ユニット1および室内機ユニット2の全体
位置を変更したものであり、車両の中央のみならず何れ
の位置に配置しても良い。ただし、調和空気を均等に供
給する観点から言えば車両の中央に配置することが望ま
しい。
【0022】また同図(D)の例は、室外機ユニット1
および室内機ユニット2の位置を互いにずらして配置し
た例であり、これらのユニット1,2を繋ぐ冷媒配管が
長くなるものの車両に搭載される他の機器類との干渉を
回避するには有用である。
【0023】なお、本発明の鉄道車両用空気調和装置
は、ここで説明する各種の実施形態のように室外機ユニ
ット1と室内機ユニット2とを分離したものに何ら限定
されることなく、これらのユニット1,2を一体的に一
つのユニットに設けたものも含む趣旨である。
【0024】まず、図2を参照しながら本実施形態の冷
媒回路を説明すると、室外機ユニット1には、アキュム
レータ103、コンプレッサ101およびコンデンサ1
02がこの順序で冷媒配管106〜109によって接続
されており、これに対して室内機ユニット2には、サブ
コンデンサ204、膨張弁およびエバポレータ202が
この順序で冷媒配管206〜209によって接続されて
いる。
【0025】アキュムレータ103は、エバポレータ2
02から流下した冷媒を気液分離するもので、ここでガ
ス状冷媒のみがコンプレッサ101へ吸入される。電動
モータが内蔵されたコンプレッサ101は、このガス状
冷媒を圧縮して高温高圧のガス状冷媒としコンデンサ1
02へ送る。このコンプレッサの駆動制御、たとえば熱
負荷に応じて冷媒の吐出量を変えるために、本実施形態
では電動モータの回転数を制御するためのインバータ1
30が設けられている(図4参照)。このインバータ1
30の配置については後述する。
【0026】なお、コンプレッサ101には、当該コン
プレッサ101をバイパスする均圧弁回路105が設け
られており、コンプレッサ101が停止した状態を検知
すると(電動モータの電流値)、この均圧弁回路105
が開いてコンプレッサ101の吸入口と吐出口とを均圧
にする。
【0027】コンデンサ102は、コンプレッサ101
から送られてきた高温高圧のガス状冷媒を、クーリング
ファン104による車室外の空気の取り入れによって冷
却し、凝縮の潜熱を奪って高温高圧の液状冷媒とする。
【0028】サブコンデンサ204は、コンデンサ10
2から送られてきた高温高圧の液状冷媒と、エバポレー
タ202を通過して冷却された取入空気とを熱交換させ
ることで当該取入空気を加熱するもので、主として室内
の除湿空調に利用される。
【0029】膨張弁201は、サブコンデンサ204を
通過した高圧液状冷媒を急激に膨張させることで低温低
圧の霧状冷媒とするもので、本実施形態では隘路を有す
るオリフィスチューブが用いられている。この膨張弁2
01にて低温低圧の霧状とされた冷媒は、エバポレータ
202に流れ込み、送風ファン203によって取り込ま
れた空気から潜熱を奪うことで当該取入空気を冷却す
る。
【0030】ちなみに、室内機ユニット2に設けられた
送風ファン203は、図7および図8に示すように室内
の空気を取り込み、これをエバポレータ202の一主面
方向に送るためのシロッコファンとこれを駆動するモー
タとからなる。
【0031】また、室内機ユニット2には、送風ファン
203、エバポレータ202およびサブコンデンサ20
4の順で空気が流下する空気流路211が形成されてお
り、調和空気の吹出口212に連通している。空気流路
211のエバポレータ202の下流側には、サブコンデ
ンサ204を迂回するバイパス路213が形成され、サ
ブコンデンサ204の前面に回動自在に設けられたエア
ミックスドア205の開度に応じて、エバポレータ20
2を通過した冷風は、サブコンデンサ204に導入され
て加熱される空気と、バイパス路213に導入される冷
風とに適宜分岐され、吹出口212の直前に形成された
エアミックスチャンバ214にて混合されたのち、室内
へ吹き出される。
【0032】なお、図7において符号220は、エバポ
レータ202で生じた凝縮水を車外へ排水するためのド
レインパイプ(本発明の冷却水流路に相当する。)であ
り、これについては後述する。
【0033】次に本発明の室外機ユニット1と室内機ユ
ニット2とをさらに具体化した実施形態で説明する。図
3は本発明に係る室外機ユニット1の実施形態を示す平
面図、図4は図3のIV-IV線に沿う端面図である。この
室外機ユニット1は、アキュムレータ103、コンプレ
ッサ101、コンデンサ102およびクーリングファン
104からなるセットが、ステンレス製枠体110に2
セット設けられてなる。
【0034】このうちのコンデンサ102は、ステンレ
ス製枠体110の両サイド(本例では車両の両サイド)
にやや傾斜して固定されており、このコンデンサ102
の排気側主面に覆い被さるようにクーリングファン10
4が各コンデンサ102に対してそれぞれ2機づつ設け
られている。
【0035】図9は本発明に係る室外機ユニット1の保
護カバー3を示す平面図、図10は図9の X-X線に沿う
端面図である。図4では図示を省略したが、この室外機
ユニット1には図9および図10に示す保護カバー3が
装着され、風雨などから室外機ユニット1を保護する。
【0036】保護カバー3の両サイドには、クーリング
ファン104による外気の吸気口31が形成され、また
保護カバー3の上面にはクーリングファン104による
外気の排気口32が形成されている。したがって、クー
リングファン104を駆動すると、図4に示すように保
護カバーの吸気口31を介してコンデンサ102の下面
から外気が導入され、上面側へ向かって流れたのち排気
口32から吐出される。
【0037】本実施形態の室外機ユニット1では、コン
デンサ102の下面にフィルタ120が設けられ、外気
に含まれた塵埃をここで除去することでコンデンサ10
2の風路の目詰まりを防止することとしている。特に、
コンデンサ102の主面にほぼ相当する面積を有するフ
ィルタ120を当該コンデンサ102の主面にほぼ密着
させることとしている。こうすることにより、フィルタ
120の実質的面積が大きくとれるので、通過風量に対
する目詰まり度合いが格段に減少するので、フィルタ1
20の交換頻度を少なくすることができる。また、コン
デンサ102にフィルタ120を密着させることで、コ
ンデンサ102とフィルタ120との間のエアーシール
構造が省略でき、室外機ユニット1の構造上においても
有利となる。ただし、本発明に係るフィルタは上述した
実施形態にのみ何ら限定されない。
【0038】電動モータが内蔵されたコンプレッサ10
1は、ステンレス製枠体110に固定されるが、特に本
実施形態では、このコンプレッサ101の駆動制御を行
うためのインバータ130が、図4に示すようにステン
レス製枠体110と、この枠体110に傾斜して設置さ
れたコンデンサ102との間のスペースに固定されてい
る。また、このインバータ130の筐体の上面には、同
図および図6に示すようなヒートシンク131が取り付
けられている。本発明に係るヒートシンク131は、図
6(B)に示すようにインバータ130の筐体の上面の
全面にわたるように取り付けても良いが、本実施形態で
はインバータ130の冷却風量が充分に確保されるの
で、同図(A)に示すようにヒートシンク131を小型
化することができる。
【0039】このように、コンデンサ102と枠体11
0との間の空きスペースにインバータ130を設けるこ
とで、コンデンサ102のクーリングファン104によ
り吸入された外気は、これらインバータ130の筐体お
よびこれに装着したヒートシンク131を経由して流れ
るので、充分な冷却風量を確保することができる。ま
た、インバータ130はコンデンサ102の前面側に設
けられているので、コンデンサ102による熱交換前の
外気にて冷却することができ、コンデンサ102の背面
側に設けるよりも冷却効果が高くなる。
【0040】なお、図3および図4に示す実施形態で
は、コンデンサ102の背面に引き込み型クーリングフ
ァン104を配置する構造であるが、本発明のインバー
タの冷却構造はコンデンサ102およびクーリングファ
ン104の配置関係には何ら限定されない。たとえば、
図5(A)(B)はそれぞれ本発明の他の実施形態を示
す断面図( IV-IV線相当図)であり、同図(A)に示す
ものは押し込み型クーリングファン104を室外機ユニ
ット1の中央に設け、その両サイドにコンデンサ102
を配置したタイプであって、クーリングファン104に
よる冷却風は、図中に矢印で示すように流れる。このタ
イプでは、コンデンサ102の前面近傍、すなわち図示
する部位にインバータ130を設けることが好ましい。
【0041】また、同図(B)に示すものは、引き込み
型クーリングファン104を室外機ユニット1の中央に
設け、その両サイドにコンデンサ102を配置したタイ
プであり、クーリングファン104による冷却風は、図
示するように流れる。このタイプでも、コンデンサ10
2の前面近傍にインバータ130を配置することが好ま
しい。
【0042】以上の室外機ユニット1に対して、図7は
本発明に係る室内機ユニット2の実施形態を示す平面
図、図8は図7の VIII-VIII線に沿う断面図である。図
7に示すように、本実施形態の室内機ユニット2は、送
風ファン203、エバポレータ202およびサブコンデ
ンサ204が内蔵され、内部に上述した空気流路211
が形成されたプラスチック製空調ユニットケーシング2
15が、ブラケット216により2セット接続されてな
る。また、この室内機ユニット2を車両の屋根と天井と
の間の空間に取り付けるために、その四隅にブラケット
217が取り付けられている。
【0043】本実施形態の室内機ユニット2は、室内に
設けられるので、耐水性、耐塵性、耐候性および耐食性
等々については厳格な要求がなくなり、また耐熱性につ
いても空調環境にある室内に配置されるので厳格な要求
がない。しかも、室外に配置されるわけではないので、
外部からの衝撃などを考慮する必要もない。したがっ
て、プラスチックで成形した空調ユニットケーシングを
採用することができ、さらにこれらを単にブラケット2
16で連結しただけの強度で足りる。また、車両への搭
載にあたっても四隅をブラケット217で固定するだけ
で充分となる。
【0044】なお、図2の冷媒回路図にて説明した室内
機ユニット2の構成部品に対応する部品には同一の符号
を付することにより、図7および図8に示す実施形態の
詳細な説明は省略するが、空調ユニットケーシング21
5への空気の取り入れは、図8に示すように天井パネル
R1に設けられた空気取入口218を介して室内R2の
空気を取り入れる一方で、天井パネルR1の両サイドに
設けられた吹出口212から調和空気が供給される。
【0045】また、室外機ユニット1との連結部分に
は、外気を室内へ導入するための外気導入ダクト219
が形成されており、図示しないダンパを開くことで室内
の換気を行うことができるようになっている。
【0046】第2実施形態 図11乃至図15は第2の発明に係る鉄道車両用空気調
和装置の要部を示す図であり、図11は同発明の実施形
態を示す要部概念図、図12は同じくインバータを示す
斜視図、図13乃至図15はそれぞれ本発明の他の実施
形態を示す要部概念図である。
【0047】本発明では、インバータ130を冷却する
にあたり、冷却風に代えて或いはこれに加えて、エバポ
レータ202で生じる凝縮水を利用する。たとえば、図
11および図12の実施形態では、エバポレータ202
が収容されたケーシング215からインバータ130ま
でドレインパイプ220を引き渡し、インバータ130
の筐体またはヒートシンク131に凝縮水の通路を形成
してここを通過させたのち外部へ排水する。
【0048】これにより、冷却風による冷却に比べ、冷
却性能がより向上することになる。したがって、インバ
ータ130を冷却するための専用冷却室や専用ファンが
不要となり、またインバータ筐体に設けられるヒートシ
ンク131を省略または小型化することができる。ま
た、本実施形態によればインバータ130の設置位置に
何ら限定されることなくこれを冷却できるので、室外機
ユニット1の設計自由度が大きくなる。
【0049】同図に示す例では、凝縮水を自然落下させ
ているが、エバポレータ202がインバータ130より
低い位置に配置されている場合には、図13に示すよう
に凝縮水を一旦貯留するタンク132を設け、ポンプ1
33にて吸引すればインバータ130に導くことができ
る。
【0050】また、インバータ130に対する凝縮水の
供給構造は特に限定されず、インバータ130が効率的
に冷却できる構造であれば良い。たとえば、図11乃至
図13に示すように、インバータ130の筐体またはヒ
ートシンク131にドレインパイプ220を貫通させる
ように構成するほかにも、図14に示すようにインバー
タ130の筐体上面にタンク134を設け、ここに凝縮
水を供給するようにしても良い。特に限定はされない
が、このタンク134に切欠き部135を設ければ、外
部への排水も同時に行うことができる。
【0051】さらに、インバータ130の筐体が優れた
防水構造であれば、図15に示すようにドレインパイプ
220にて導かれる凝縮水をインバータ130の筐体ま
たはヒートシンクに直接かけても良い。
【0052】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、第1の観点による発
明によれば、インバータの冷却用として充分な風量の冷
却風を確保することができるので、室内空気を導入する
ことなくインバータの冷却性能が向上し、インバータを
冷却するための専用ファンが不要となり、またインバー
タ筐体に設けられるヒートシンクを小型化することがで
きる。さらに、専用のインバータ冷却室が不要となり、
ユニットの小型化を図ることができる。
【0054】また、第2の観点による発明によれば、冷
却風による冷却に比べて冷却性能がより向上するので、
インバータを冷却するための専用冷却室や専用ファンが
不要となり、またインバータ筐体に設けられるヒートシ
ンクを省略または小型化することができる。また、イン
バータの設置位置に何ら限定されることなく冷却できる
ので、ユニットの設計自由度が大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉄道車両用空気調和装置を鉄道車両に
搭載した実施形態を示す全体正面図である。
【図2】本発明の鉄道車両用空気調和装置の実施形態を
示す冷媒回路図である。
【図3】本発明に係る室外機ユニットの実施形態を示す
平面図である。
【図4】図3の IV-IV線に沿う端面図である。
【図5】本発明の鉄道車両用空気調和装置の他の実施形
態を示す断面図( IV-IV線相当図)である。
【図6】(A)は本発明に係るヒートシンクを示す斜視
図、(B)は従来のヒートシンクを示す斜視図である。
【図7】本発明に係る室内機ユニットの実施形態を示す
平面図である。
【図8】図7の VIII-VIII線に沿う断面図である。
【図9】本発明に係る室外機ユニットの保護カバーを示
す平面図である。
【図10】図9の X-X線に沿う端面図である。
【図11】本発明の鉄道車両用空気調和装置の他の実施
形態を示す要部概念図である。
【図12】図11の実施形態のインバータを示す斜視図
である。
【図13】本発明の鉄道車両用空気調和装置のさらに他
の実施形態を示す要部概念図である。
【図14】本発明の鉄道車両用空気調和装置のさらに他
の実施形態を示す要部概念図である。
【図15】本発明の鉄道車両用空気調和装置のさらに他
の実施形態を示す要部概念図である。
【図16】本発明に係る室外機ユニットおよび室内機ユ
ニットの搭載形態の他の例を示す全体正面図である。
【符号の説明】
R…鉄道車両 1…室外機ユニット 101…コンプレッサ 102…コンデンサ 103…アキュムレータ 104…クーリングファン 105…均圧弁 106〜109…冷媒配管 110…枠体(室外機のベース) 120…フィルタ 130…インバータ 2…室内機ユニット 201…膨張弁 202…エバポレータ 203…送風ファン 204…サブコンデンサ 205…エアミックスドア 206〜209…冷媒配管 211…空気流路 215…空調ユニットケーシング 216…ブラケット 220…ドレインパイプ(冷却水用流路) 3…保護カバー 31…吸気口 32…排気口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともコンプレッサ、コンデンサ、膨
    張弁およびエバポレータが冷媒配管で接続された冷房サ
    イクルと、前記エバポレータで熱交換された空気を室内
    へ送風する送風ファンとを備えた鉄道車両用空気調和装
    置において、前記コンデンサの吸気側に前記コンプレッ
    サの駆動制御用インバータが設けられていることを特徴
    とする鉄道車両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】前記コンデンサが傾斜して配置され、当該
    コンデンサの吸気側主面とユニットベースとの間のスペ
    ースに前記インバータが設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の鉄道車両用空気調和装置。
  3. 【請求項3】前記コンデンサのクーリングファンが、前
    記コンデンサの排気側主面に設けられていることを特徴
    とする請求項1または2記載の鉄道車両用空気調和装
    置。
  4. 【請求項4】前記コンデンサのクーリングファンが、前
    記コンデンサの吸気側であって前記インバータより上流
    側に設けられていることを特徴とする請求項1または2
    記載の鉄道車両用空気調和装置。
  5. 【請求項5】少なくともコンプレッサ、コンデンサ、膨
    張弁およびエバポレータが冷媒配管で接続された冷房サ
    イクルと、前記エバポレータで熱交換された空気を室内
    へ送風する送風ファンとを備えた鉄道車両用空気調和装
    置において、前記エバポレータで生じた凝縮水を前記コ
    ンプレッサの駆動制御用インバータに導く冷却水用流路
    を有することを特徴とする鉄道車両用空気調和装置。
  6. 【請求項6】前記冷却水用流路は、前記インバータに設
    けられたヒートシンクを通過することを特徴とする請求
    項5記載の鉄道車両用空気調和装置。
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