JP2000141591A - ドクタブレード装置ならびにオフセット印刷装置および方法 - Google Patents
ドクタブレード装置ならびにオフセット印刷装置および方法Info
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- JP2000141591A JP2000141591A JP10331902A JP33190298A JP2000141591A JP 2000141591 A JP2000141591 A JP 2000141591A JP 10331902 A JP10331902 A JP 10331902A JP 33190298 A JP33190298 A JP 33190298A JP 2000141591 A JP2000141591 A JP 2000141591A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 インキ溶媒の揮発による不都合を防止し、さ
らにはインキ使用効率を高める。 【解決手段】 インキを供給するためのスリット状開口
部5からインキを供給しながらドクタブレード4でドク
タリングを行って凹版8にインキを充填する際に、スリ
ット状開口部5をインキ供給時のみ開くようにする。さ
らには、各インキの充填後にはインキの吸い戻しを行な
う。
らにはインキ使用効率を高める。 【解決手段】 インキを供給するためのスリット状開口
部5からインキを供給しながらドクタブレード4でドク
タリングを行って凹版8にインキを充填する際に、スリ
ット状開口部5をインキ供給時のみ開くようにする。さ
らには、各インキの充填後にはインキの吸い戻しを行な
う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷版に形成された
原版パターンを被印刷物の上に大面積で高精度に転写印
刷形成するためのドクタブレード装置ならびにオフセッ
ト印刷装置および方法に関する。
原版パターンを被印刷物の上に大面積で高精度に転写印
刷形成するためのドクタブレード装置ならびにオフセッ
ト印刷装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パターンを高精度に形成する技術として
はフォトリソグラフィ法が一般的である。しかし、パタ
ーン形成を大面積で行なおうとすると、フォトリソグラ
フィ法ではコストが高くなるという問題がある。一方、
パターン形成技術としてスクリーン印刷、オフセット印
刷などの印刷技術を転用してパターンを高精度に大面積
で形成する方法が考えられる。印刷法は多数のパターン
を基板上に形成するのに適し、コスト的にもフォトリソ
グラフィ法より有利である。特にオフセット印刷技術は
薄膜のパターンを形成するのに適している。
はフォトリソグラフィ法が一般的である。しかし、パタ
ーン形成を大面積で行なおうとすると、フォトリソグラ
フィ法ではコストが高くなるという問題がある。一方、
パターン形成技術としてスクリーン印刷、オフセット印
刷などの印刷技術を転用してパターンを高精度に大面積
で形成する方法が考えられる。印刷法は多数のパターン
を基板上に形成するのに適し、コスト的にもフォトリソ
グラフィ法より有利である。特にオフセット印刷技術は
薄膜のパターンを形成するのに適している。
【0003】このオフセット印刷技術を回路基板に応用
した例としては特開平4−290295号公報に開示さ
れたものがある。当該公報に開示された基板は印刷時の
パターン伸縮を原因とする電極パターンピッチ寸法のバ
ラツキによる接合不良をなくすために回路部品に接続さ
れる複数の接合電極の角度を変化させたものである。そ
して当該特開平4−290295号公報には電極パター
ンをオフセット印刷により形成することが記載されてい
る。
した例としては特開平4−290295号公報に開示さ
れたものがある。当該公報に開示された基板は印刷時の
パターン伸縮を原因とする電極パターンピッチ寸法のバ
ラツキによる接合不良をなくすために回路部品に接続さ
れる複数の接合電極の角度を変化させたものである。そ
して当該特開平4−290295号公報には電極パター
ンをオフセット印刷により形成することが記載されてい
る。
【0004】以下に電極パターンやカラーフィルタ等を
形成するための一般的なオフセット印刷装置について説
明する。
形成するための一般的なオフセット印刷装置について説
明する。
【0005】図13はオフセット印別法を行なう平台校
正機型オフセット印刷装置を示す図である。同図におい
て、101はインキローラ104でインキ107を展開
するインキ練り台であり、102は凹版105を固定す
る版定盤である。また103は被印刷物であるワーク1
06を固定するワーク定盤であり、本体フレーム108
の上に固定配置されている。この一列に並んだ3つの定
盤の両側に2本のラックギア109、110を配置し、
そのラックギア109、110の上にギア111、11
2を噛み合わせたブランケット113が配置されてい
る。ブランケット113はその軸を両端のキャリッジ1
14、115で固定され、このキャリッジ114、11
5が本体下部からのクランクアーム116のクランク動
作によって前後進し、ブランケット113はインキ練り
台101、凹版105およびワーク106の上を順次回
転摺動する。ブランケット113の表面にはゴム状のブ
ランケットラバーが取り付けてある。アライメントスコ
ープにより、ワーク106上に印刷されたインキパター
ン位置情報を取り込み、ワーク交換毎にワーク106を
ワーク定盤103の微調整により所定の位置にアライメ
ントする。
正機型オフセット印刷装置を示す図である。同図におい
て、101はインキローラ104でインキ107を展開
するインキ練り台であり、102は凹版105を固定す
る版定盤である。また103は被印刷物であるワーク1
06を固定するワーク定盤であり、本体フレーム108
の上に固定配置されている。この一列に並んだ3つの定
盤の両側に2本のラックギア109、110を配置し、
そのラックギア109、110の上にギア111、11
2を噛み合わせたブランケット113が配置されてい
る。ブランケット113はその軸を両端のキャリッジ1
14、115で固定され、このキャリッジ114、11
5が本体下部からのクランクアーム116のクランク動
作によって前後進し、ブランケット113はインキ練り
台101、凹版105およびワーク106の上を順次回
転摺動する。ブランケット113の表面にはゴム状のブ
ランケットラバーが取り付けてある。アライメントスコ
ープにより、ワーク106上に印刷されたインキパター
ン位置情報を取り込み、ワーク交換毎にワーク106を
ワーク定盤103の微調整により所定の位置にアライメ
ントする。
【0006】図14はオフセット印刷工程を示す図であ
る。同図におて、101はインキ練り台、105は凹
版、106はワークとなるガラス基板であり、これらは
同一平面に直列に配置されている。104はインキロー
ルであり、インキ練り台101上で練ったインキ107
を凹版105上に転移させる(同図(a))。117は
ブレードであり、凹版105上面を摺動して、転移した
インキ107のうち凹部に充填されたインキ以外をかき
とる(同図(b))。113はブランケットであり、凹
版105、ガラス基板106上面に順に回転接触するこ
とにより、凹版105の凹部に充填されたインキを受理
し(同図(c))、ガラス基板106上に凹版105の
有するパターン状にインキ107を転移する(同図
(d))。
る。同図におて、101はインキ練り台、105は凹
版、106はワークとなるガラス基板であり、これらは
同一平面に直列に配置されている。104はインキロー
ルであり、インキ練り台101上で練ったインキ107
を凹版105上に転移させる(同図(a))。117は
ブレードであり、凹版105上面を摺動して、転移した
インキ107のうち凹部に充填されたインキ以外をかき
とる(同図(b))。113はブランケットであり、凹
版105、ガラス基板106上面に順に回転接触するこ
とにより、凹版105の凹部に充填されたインキを受理
し(同図(c))、ガラス基板106上に凹版105の
有するパターン状にインキ107を転移する(同図
(d))。
【0007】以上により印刷工程が終了する。印刷イン
キ107は作製するパターンの機能によって適宜選択す
ることができる。すなわち記録用サーマルヘッド等の電
極パターンには主にAuレジネートペーストと呼ばれる
有機Au金属を含むインキを用い、また、液晶表示装置
等に用いられるカラーフィルタであればR、G、B各色
の顔料を分散したインキや有機色素を含んだインキ等が
用いられる。
キ107は作製するパターンの機能によって適宜選択す
ることができる。すなわち記録用サーマルヘッド等の電
極パターンには主にAuレジネートペーストと呼ばれる
有機Au金属を含むインキを用い、また、液晶表示装置
等に用いられるカラーフィルタであればR、G、B各色
の顔料を分散したインキや有機色素を含んだインキ等が
用いられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記説明したオフセッ
ト印刷装置を用いて印刷を行なう場合、従来のドクタブ
レードを用いて凹版パターン内部にインキ充填するとき
には、必要量以上のインキを凹版上に供給してドクタリ
ングにより凹版パターン内にインキを充填する。その
際、余分なインキはドクタブレードに付着するか版上に
残ってしまう。ドクタに付着したインキは溶媒が揮発す
ることにより粘性等のインキ性状が変化してくる。その
ため、ドクタブレードに付着したインキを拭き取らない
で繰り返し印刷を行なう場合、版上に新たにインキを供
給してインキ充填を行なうと、インキ充填不良や受理不
良が生じて印刷形状が崩れるといった問題がある。ま
た、ドクタブレードに付着したインキを拭き取ると、イ
ンキの使用効率が悪くなるといった問題もある。
ト印刷装置を用いて印刷を行なう場合、従来のドクタブ
レードを用いて凹版パターン内部にインキ充填するとき
には、必要量以上のインキを凹版上に供給してドクタリ
ングにより凹版パターン内にインキを充填する。その
際、余分なインキはドクタブレードに付着するか版上に
残ってしまう。ドクタに付着したインキは溶媒が揮発す
ることにより粘性等のインキ性状が変化してくる。その
ため、ドクタブレードに付着したインキを拭き取らない
で繰り返し印刷を行なう場合、版上に新たにインキを供
給してインキ充填を行なうと、インキ充填不良や受理不
良が生じて印刷形状が崩れるといった問題がある。ま
た、ドクタブレードに付着したインキを拭き取ると、イ
ンキの使用効率が悪くなるといった問題もある。
【0009】インキ使用効率の問題については、スリッ
トが形成されたドクタブレードでスリットからインキを
供給しつつドクタリングを同時に行ない、インキ充填後
にポンプによりインキの吸い戻しを行なうといった方法
を用いるとインキ使用効率向上の効果があることを確認
している。しかし従来のドクタブレードと同様に、上記
説明したスリットが形成されたドクタブレードでスリッ
トからインキを供給しつつ同時にドクタリングを行なう
インキ充填方法では、インキ供給およびドクタリングの
待機時にスリット開口部よりインキ溶媒が揮発してしま
い、インキ粘度が変化して、インキ充填不良や、受理不
良により印刷形状崩れが発生するといった問題がある。
トが形成されたドクタブレードでスリットからインキを
供給しつつドクタリングを同時に行ない、インキ充填後
にポンプによりインキの吸い戻しを行なうといった方法
を用いるとインキ使用効率向上の効果があることを確認
している。しかし従来のドクタブレードと同様に、上記
説明したスリットが形成されたドクタブレードでスリッ
トからインキを供給しつつ同時にドクタリングを行なう
インキ充填方法では、インキ供給およびドクタリングの
待機時にスリット開口部よりインキ溶媒が揮発してしま
い、インキ粘度が変化して、インキ充填不良や、受理不
良により印刷形状崩れが発生するといった問題がある。
【0010】本発明の目的は、このような従来技術等の
問題点に鑑み、インキ使用効率が高くかつインキ溶媒の
揮発による不都合を生じさせない、ドクタブレード装置
ならびにオフセット印刷装置および方法を提供すること
にある。
問題点に鑑み、インキ使用効率が高くかつインキ溶媒の
揮発による不都合を生じさせない、ドクタブレード装置
ならびにオフセット印刷装置および方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明では、インキ供給待機時にインキ供給のため
のスリット状開口部を塞ぐことにより、インキ溶媒揮発
を抑制するようにしている。
め、本発明では、インキ供給待機時にインキ供給のため
のスリット状開口部を塞ぐことにより、インキ溶媒揮発
を抑制するようにしている。
【0012】すなわち本発明のドクタブレード装置は、
インキを供給するためのスリット状開口部およびドクタ
ブレードを備え、前記スリット状開口部からインキを供
給しながら前記ドクタブレードでドクタリングを行なっ
て凹版にインキを充填するドクタブレード装置におい
て、前記スリット状開口部を前記インキ供給時のみ開く
ことを特徴とする。
インキを供給するためのスリット状開口部およびドクタ
ブレードを備え、前記スリット状開口部からインキを供
給しながら前記ドクタブレードでドクタリングを行なっ
て凹版にインキを充填するドクタブレード装置におい
て、前記スリット状開口部を前記インキ供給時のみ開く
ことを特徴とする。
【0013】また、本発明のオフセット印刷装置は、こ
のようなドクタブレード装置を備え、それにより凹版に
インキを充填し、充填された凹版のインキをブランケッ
トで受理し、受理したブランケット上のインキを基板上
に転移させて印刷を行なうことを特徴とする。
のようなドクタブレード装置を備え、それにより凹版に
インキを充填し、充填された凹版のインキをブランケッ
トで受理し、受理したブランケット上のインキを基板上
に転移させて印刷を行なうことを特徴とする。
【0014】また、本発明のオフセット印刷方法は、凹
版にインキを充填し、充填された凹版のインキをブラン
ケットで受理し、受理したブランケット上のインキを基
板上に転移させて印刷を行なうオフセット印刷方法にお
いて、前記インキの充填を請求項1〜3のいずれかのド
クタブレード装置により行ない、そのスリット状開口部
を前記インキの充填時以外は閉じることを特徴とする。
版にインキを充填し、充填された凹版のインキをブラン
ケットで受理し、受理したブランケット上のインキを基
板上に転移させて印刷を行なうオフセット印刷方法にお
いて、前記インキの充填を請求項1〜3のいずれかのド
クタブレード装置により行ない、そのスリット状開口部
を前記インキの充填時以外は閉じることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施形態
について詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に
係るドクタブレード装置のドクタブレード部分を示す斜
視図である。この装置は、後述の実施例1で使用され
る。同図(a)はインキを供給するためのスリット状開
口部が閉じている状態を示し、同図(b)は、インキを
供給するためのスリット状開口部が開いている状態を示
す。同図に示すようにこの装置は、インキを供給するた
めのスリット状に開口したインキ吐出口5およびドクタ
ブレード4を備え、インキ吐出口5からインキを供給し
ながらドクタブレード4でドクタリングを行なって凹版
にインキを充填するとともに、インキ吐出口5をインキ
供給時のみ開くものである。また、ドクタリング時にド
クタリングが行なわれる凹版に対して進行する方向の側
のドクタブレード4の面に空間6を介して対向させて回
動可能に設けた供給板1を備え、これによりインキ吐出
口5が、ドクタブレード4の刃先と供給板1の端部との
間に形成され、供給板1を回動させることにより開閉す
るとともに、空間6を経てインキの供給が行なわれるよ
うに構成されている。
について詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に
係るドクタブレード装置のドクタブレード部分を示す斜
視図である。この装置は、後述の実施例1で使用され
る。同図(a)はインキを供給するためのスリット状開
口部が閉じている状態を示し、同図(b)は、インキを
供給するためのスリット状開口部が開いている状態を示
す。同図に示すようにこの装置は、インキを供給するた
めのスリット状に開口したインキ吐出口5およびドクタ
ブレード4を備え、インキ吐出口5からインキを供給し
ながらドクタブレード4でドクタリングを行なって凹版
にインキを充填するとともに、インキ吐出口5をインキ
供給時のみ開くものである。また、ドクタリング時にド
クタリングが行なわれる凹版に対して進行する方向の側
のドクタブレード4の面に空間6を介して対向させて回
動可能に設けた供給板1を備え、これによりインキ吐出
口5が、ドクタブレード4の刃先と供給板1の端部との
間に形成され、供給板1を回動させることにより開閉す
るとともに、空間6を経てインキの供給が行なわれるよ
うに構成されている。
【0016】供給板1は軸2を介してドクタブレード4
に対して回動可能に取り付けられている。供給板1とブ
レード4の間の空間6の側面は側面蓋3で塞がれてお
り、これにより空間6はインキ供給室6を構成してい
る。供給板1は軸2を回転させることにより回転移動し
てブレード4と接触したり、離れたりすることが可能で
あり、これによりインキ吐出口5が開閉される。
に対して回動可能に取り付けられている。供給板1とブ
レード4の間の空間6の側面は側面蓋3で塞がれてお
り、これにより空間6はインキ供給室6を構成してい
る。供給板1は軸2を回転させることにより回転移動し
てブレード4と接触したり、離れたりすることが可能で
あり、これによりインキ吐出口5が開閉される。
【0017】図2はこの装置によるインキ充填動作を示
す断面図である。図2(a)はインキ供給待機時のドク
タブレードを示す。供給板1とブレード4により密閉さ
れたインキ供給室6内にはインキ9が満たされている。
図2(b)は凹版8の凹版パターン7ヘインキ9を充填
している様子を示す。供給板1が移動して開かれたイン
キ供給口5から、インキ供給室6内のインキ9を吐出し
ながら、凹版8上を移動することにより、凹版パターン
7内にインキ9を充填する。図2(c)はインキ充填終
了後の状態を示す。供給板1が回転移動してインキ供給
口5を閉じることによって、密閉されたインキ供給室6
を構成している。
す断面図である。図2(a)はインキ供給待機時のドク
タブレードを示す。供給板1とブレード4により密閉さ
れたインキ供給室6内にはインキ9が満たされている。
図2(b)は凹版8の凹版パターン7ヘインキ9を充填
している様子を示す。供給板1が移動して開かれたイン
キ供給口5から、インキ供給室6内のインキ9を吐出し
ながら、凹版8上を移動することにより、凹版パターン
7内にインキ9を充填する。図2(c)はインキ充填終
了後の状態を示す。供給板1が回転移動してインキ供給
口5を閉じることによって、密閉されたインキ供給室6
を構成している。
【0018】図3は本発明の他の実施形態に係るドクタ
ブレード装置によるインキ充填動作を示すドクタブレー
ド部分の断面図である。この装置は、後述の実施例2に
おいて使用される。ドクタブレード部分の構成は、図1
のものと同様である。この装置では、ドクタリングの終
了後、供給されていたインキの吸い戻しが行なわれてか
らインキ供給口5を閉じるようにしている。また、イン
キ供給室6の先にインキ9の供給と吸い戻しを行なうこ
とが可能なポンプ10が取り付けられている。ポンプ1
0内にはインキ9の溶媒が空間11へ拡散するのを防ぐ
ために蓋12が取り付けられている。
ブレード装置によるインキ充填動作を示すドクタブレー
ド部分の断面図である。この装置は、後述の実施例2に
おいて使用される。ドクタブレード部分の構成は、図1
のものと同様である。この装置では、ドクタリングの終
了後、供給されていたインキの吸い戻しが行なわれてか
らインキ供給口5を閉じるようにしている。また、イン
キ供給室6の先にインキ9の供給と吸い戻しを行なうこ
とが可能なポンプ10が取り付けられている。ポンプ1
0内にはインキ9の溶媒が空間11へ拡散するのを防ぐ
ために蓋12が取り付けられている。
【0019】図3(a)はインキ供給待機時のドクタブ
レードを示す。供給板1とブレード4により密閉された
インキ供給室6内にインキ9が満たされている。図3
(b)は凹版8のパターン7へインキ9を充填している
様子を示す。空間11内を加圧し、ポンプ10でインキ
9を矢印13方向に押し出すことにより供給口5からイ
ンキ9を吐出しながら、ドクタブレード4を凹版8上で
移動させることにより、凹版パターン7内にインキ9を
充填する。凹版パターン7内へのインキ9の充填が終了
した後、空間11内を減圧し、ポンプ10により矢印1
4方向にインキ9を吸い戻す。図3(c)はインキ充填
終了後の状態を示す。インキ9の吸い戻し後、供給板1
を回転移動させてインキ供給口5を閉じ、密閉されたイ
ンキ供給室6を構成する。
レードを示す。供給板1とブレード4により密閉された
インキ供給室6内にインキ9が満たされている。図3
(b)は凹版8のパターン7へインキ9を充填している
様子を示す。空間11内を加圧し、ポンプ10でインキ
9を矢印13方向に押し出すことにより供給口5からイ
ンキ9を吐出しながら、ドクタブレード4を凹版8上で
移動させることにより、凹版パターン7内にインキ9を
充填する。凹版パターン7内へのインキ9の充填が終了
した後、空間11内を減圧し、ポンプ10により矢印1
4方向にインキ9を吸い戻す。図3(c)はインキ充填
終了後の状態を示す。インキ9の吸い戻し後、供給板1
を回転移動させてインキ供給口5を閉じ、密閉されたイ
ンキ供給室6を構成する。
【0020】図4は比較のために示す、従来例に係るド
クタブレード部分の断面図である。27はドクタブレー
ド、7はドクタブレード27によってインキが充填され
る凹版パターンである。このドクタブレードは後述の比
較例1において使用される。図5は、比較のために示
す、問題を有するドクタブレード装置におけるドクタブ
レード部分の断面図である。この装置は後述の比較例2
で使用される。この装置では、ブレード18および19
間にスリット20が形成されている。スリット20を経
てインキ9の供給と吸い戻しを行なうことが可能なポン
プ10が取り付けられている。ポンプ10内にはインキ
9の溶媒が空間11へ拡散するのを防ぐために蓋12が
取り付けられている。凹版パターン7内にインキ9を充
填する際は空間11内を加圧して、ポンプ10により矢
印13方向へインキ9を押し出す。また、凹版パターン
7内ヘのインキ9の充填が終了した後は、空間11内を
減圧することによりポンプ10によりインキ9を矢印1
4方向に吸い戻す。これにより、ドクタブレードを凹版
8上より離した際にインキ9がスリット20内からこぼ
れるのを抑制している。
クタブレード部分の断面図である。27はドクタブレー
ド、7はドクタブレード27によってインキが充填され
る凹版パターンである。このドクタブレードは後述の比
較例1において使用される。図5は、比較のために示
す、問題を有するドクタブレード装置におけるドクタブ
レード部分の断面図である。この装置は後述の比較例2
で使用される。この装置では、ブレード18および19
間にスリット20が形成されている。スリット20を経
てインキ9の供給と吸い戻しを行なうことが可能なポン
プ10が取り付けられている。ポンプ10内にはインキ
9の溶媒が空間11へ拡散するのを防ぐために蓋12が
取り付けられている。凹版パターン7内にインキ9を充
填する際は空間11内を加圧して、ポンプ10により矢
印13方向へインキ9を押し出す。また、凹版パターン
7内ヘのインキ9の充填が終了した後は、空間11内を
減圧することによりポンプ10によりインキ9を矢印1
4方向に吸い戻す。これにより、ドクタブレードを凹版
8上より離した際にインキ9がスリット20内からこぼ
れるのを抑制している。
【0021】図6は本発明に係るドクタブレード装置を
適用した凹版オフセット印刷装置において凹版パターン
7内にインキ9の充填が終わった後の印刷工程を示す図
である。この工程では、まず、同図(a)に示すよう
に、ブランケットシート15が取り付けられたブランケ
ット胴16を凹版8上面に一定量押し込みながら回転さ
せることにより凹版8のパターン7内に充填されたイン
キ9を受理する。次に、同図(b)に示すように、ブラ
ンケットシート15上にインキ9を受理した状態のブラ
ンケット胴16を被印刷基板17上面に一定量押し込み
ながら回転させることにより、被印刷基板17上に凹版
8の有するパターン7状にインキ9を転移する。
適用した凹版オフセット印刷装置において凹版パターン
7内にインキ9の充填が終わった後の印刷工程を示す図
である。この工程では、まず、同図(a)に示すよう
に、ブランケットシート15が取り付けられたブランケ
ット胴16を凹版8上面に一定量押し込みながら回転さ
せることにより凹版8のパターン7内に充填されたイン
キ9を受理する。次に、同図(b)に示すように、ブラ
ンケットシート15上にインキ9を受理した状態のブラ
ンケット胴16を被印刷基板17上面に一定量押し込み
ながら回転させることにより、被印刷基板17上に凹版
8の有するパターン7状にインキ9を転移する。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明
する。図7は以下の比較例および実施例1、2で使用し
た凹版を示す。凹版8は、青板ガラスの上面に幅200
μm、長さ500μm、深さ10μmのパターン7を5
00μm間隔で縦方向に40個、横方向に40個、総数
1600個形成したものである。
する。図7は以下の比較例および実施例1、2で使用し
た凹版を示す。凹版8は、青板ガラスの上面に幅200
μm、長さ500μm、深さ10μmのパターン7を5
00μm間隔で縦方向に40個、横方向に40個、総数
1600個形成したものである。
【0023】[実施例1]図1および図2のドクタブレ
ード装置を用いて図8に示すようにしてインキの充填を
行ない、図6に示す工程で印刷することにより、連続印
刷を行なった。すなわちまず、ドクタブレード4として
材質がSK−2のブレード(刃先70μm厚)を用い、
供給板1として材質がSK−2のもの(刃先角5度)を
用い、側面蓋3としてSUS430(厚さ1.5mm)
のものを用いて、ブレードと供給板が平行になった時に
隙間が40μmとなりかつブレードの先が供給板の先よ
り0.1mm長くなるようにドクタブレード装置を構成
した。
ード装置を用いて図8に示すようにしてインキの充填を
行ない、図6に示す工程で印刷することにより、連続印
刷を行なった。すなわちまず、ドクタブレード4として
材質がSK−2のブレード(刃先70μm厚)を用い、
供給板1として材質がSK−2のもの(刃先角5度)を
用い、側面蓋3としてSUS430(厚さ1.5mm)
のものを用いて、ブレードと供給板が平行になった時に
隙間が40μmとなりかつブレードの先が供給板の先よ
り0.1mm長くなるようにドクタブレード装置を構成
した。
【0024】また、ブランケット胴16として直径20
0mm、胴幅350mmの円筒胴を用い、ブランケット
胴16の円周面上にゴムシート15を接着した。ゴムシ
ート15としては、シリコーンゴム系材料(商品名:T
SE3453T、東芝シリコン社製)を用い、表面を鏡
面にするためにシリコーンゴムが硬化する前にクロムメ
ッキした鉄板に密着させて表面粗さを0.2μm(R
z)程度の表面状態とし、厚さ2mmの厚さに成形した
ものを用いた。
0mm、胴幅350mmの円筒胴を用い、ブランケット
胴16の円周面上にゴムシート15を接着した。ゴムシ
ート15としては、シリコーンゴム系材料(商品名:T
SE3453T、東芝シリコン社製)を用い、表面を鏡
面にするためにシリコーンゴムが硬化する前にクロムメ
ッキした鉄板に密着させて表面粗さを0.2μm(R
z)程度の表面状態とし、厚さ2mmの厚さに成形した
ものを用いた。
【0025】次に、ブレード4と凹版8面との接触角が
ブレード4の進行方向側において60度になるように、
かつブレード4の凹版8へ押し込み量が0.1mmとな
るように設定した。そして、供給板1を回転移動させて
インキ吐出口5を開き、吐出口5からインキ9(エヌ・
イー・ケムキャット(株)社製、エヌ・オー・ペースト
のE−3100をBCA溶剤にて希釈した有機金属から
成るPtレジネートペースト)を吐出(吐出圧力2kg
f/cm2)させながら、速度25mm/secで動か
し、凹版パターン7にインキ9を充填した。充填終了
後、供給板1を回転移動させて吐出口5を閉じ、インキ
供給室6を密閉状態にした。凹版パターン7内に充填さ
れているインキ9の上面と凹版8上面間の距離を測定し
たところ、平均距離は1.5μmであった。
ブレード4の進行方向側において60度になるように、
かつブレード4の凹版8へ押し込み量が0.1mmとな
るように設定した。そして、供給板1を回転移動させて
インキ吐出口5を開き、吐出口5からインキ9(エヌ・
イー・ケムキャット(株)社製、エヌ・オー・ペースト
のE−3100をBCA溶剤にて希釈した有機金属から
成るPtレジネートペースト)を吐出(吐出圧力2kg
f/cm2)させながら、速度25mm/secで動か
し、凹版パターン7にインキ9を充填した。充填終了
後、供給板1を回転移動させて吐出口5を閉じ、インキ
供給室6を密閉状態にした。凹版パターン7内に充填さ
れているインキ9の上面と凹版8上面間の距離を測定し
たところ、平均距離は1.5μmであった。
【0026】次に、パターン7内にインキ9が充填され
た凹版8およびガラス基板17をそれぞれブランケット
胴16に対して100μm押し込んで、充填された凹版
のインキをブランケット15で受理し、受理したブラン
ケット15上のインキをガラス基板17上に転移させて
印刷を行なった。ガラス基板17に形成されたパターン
の厚みを測定したところ、6μmであった。また全凹版
パターン7にインキを充填するのに必要なインキ9の量
が1.6×10-3ccであるのに対して使用したインキ
は1.7×10-3ccであった。インキの受理後、凹版
8を洗浄し、パターン7内にインキが残らないようにし
た。
た凹版8およびガラス基板17をそれぞれブランケット
胴16に対して100μm押し込んで、充填された凹版
のインキをブランケット15で受理し、受理したブラン
ケット15上のインキをガラス基板17上に転移させて
印刷を行なった。ガラス基板17に形成されたパターン
の厚みを測定したところ、6μmであった。また全凹版
パターン7にインキを充填するのに必要なインキ9の量
が1.6×10-3ccであるのに対して使用したインキ
は1.7×10-3ccであった。インキの受理後、凹版
8を洗浄し、パターン7内にインキが残らないようにし
た。
【0027】以上のような、凹版へのインキ充填および
ブランケットによるインキ受理と転移による印刷を連続
して行なうことにより連続印刷を行なった。その結果、
ドクタブレードに付着したインキの影響による形状崩れ
が174枚目に発生した。
ブランケットによるインキ受理と転移による印刷を連続
して行なうことにより連続印刷を行なった。その結果、
ドクタブレードに付着したインキの影響による形状崩れ
が174枚目に発生した。
【0028】[実施例2]図3のドクタブレード装置を
用いて図9に示すようにしてインキの充填を行ない、図
6に示す工程で印刷することにより、連続印刷を行なっ
た。すなわち、まず、ドクタブレード4、供給板1およ
び側面蓋3として実施例1と同一のものを同一条件で用
いて図3に示すようなドクタブレード装置を構成した。
また、ブランケット胴16およびブランケット15とし
て実施例1と同一のものを用意した。
用いて図9に示すようにしてインキの充填を行ない、図
6に示す工程で印刷することにより、連続印刷を行なっ
た。すなわち、まず、ドクタブレード4、供給板1およ
び側面蓋3として実施例1と同一のものを同一条件で用
いて図3に示すようなドクタブレード装置を構成した。
また、ブランケット胴16およびブランケット15とし
て実施例1と同一のものを用意した。
【0029】次に、実施例1と同様にして、同一条件で
ドクタリングを行なった。ドクタリング終了後、ポンプ
10を用いてインキ9の吸い戻しを行ない、供給板1を
回転移動させて吐出口5を閉じ、インキ供給室6を密閉
状態にした。凹版パターン7内に充項されているインキ
9上面と凹版8上面の距離を測定したところ、平均距離
は1.5μmであった。
ドクタリングを行なった。ドクタリング終了後、ポンプ
10を用いてインキ9の吸い戻しを行ない、供給板1を
回転移動させて吐出口5を閉じ、インキ供給室6を密閉
状態にした。凹版パターン7内に充項されているインキ
9上面と凹版8上面の距離を測定したところ、平均距離
は1.5μmであった。
【0030】次に、パターン7内にインキ9が充填され
た凹版8およびガラス基板17をそれぞれブランケット
胴16に対して100μm押し込んで印刷を行なった。
ガラス基板17に形成されたパターンの厚みを測定した
ところ、6μmであった。また全パターン7にインキ9
を充填するのに必要なインキ9の量が1.6×10-3c
cであるのに対し、使用したインキ9は1.65×10
-3ccであった。受理後、凹版8を洗浄し、パターン7
内にインキが残らないようにした。
た凹版8およびガラス基板17をそれぞれブランケット
胴16に対して100μm押し込んで印刷を行なった。
ガラス基板17に形成されたパターンの厚みを測定した
ところ、6μmであった。また全パターン7にインキ9
を充填するのに必要なインキ9の量が1.6×10-3c
cであるのに対し、使用したインキ9は1.65×10
-3ccであった。受理後、凹版8を洗浄し、パターン7
内にインキが残らないようにした。
【0031】以上のような、凹版へのインキ充填および
ブランケットによるインキ受理と転移による印刷を連続
して行なうことにより連続印刷を行なった。その結果、
ドクタブレードに付着したインキの影響による形状崩れ
は200枚印刷しても発生しなかった。
ブランケットによるインキ受理と転移による印刷を連続
して行なうことにより連続印刷を行なった。その結果、
ドクタブレードに付着したインキの影響による形状崩れ
は200枚印刷しても発生しなかった。
【0032】[比較例1]図4のドクタブレードを用い
て図10に示すようにしてインキの充填を行ない、図6
に示す工程で印刷することにより、連続印刷を行なっ
た。すなわちまず、1枚のドクタブレード27として、
MDCドクタブレード(刃先70μm厚)を用意した。
次に、ブランケット胴16として直径200mm、胴幅
350mmの円筒胴を用い、その円周面上にゴムシート
15を接着した。ゴムシート15としては、シリコーン
ゴム系材料(商品名:TSE3453T、東芝シリコン
社製)を厚さ1〜2mmの厚さに成形し、表面を鏡面に
するためにシリコーンゴムが硬化する前に、クロムメッ
キした鉄板に密着させて、表面粗さが0.2μm(R
z)程度の表面状態としたものを用いた。
て図10に示すようにしてインキの充填を行ない、図6
に示す工程で印刷することにより、連続印刷を行なっ
た。すなわちまず、1枚のドクタブレード27として、
MDCドクタブレード(刃先70μm厚)を用意した。
次に、ブランケット胴16として直径200mm、胴幅
350mmの円筒胴を用い、その円周面上にゴムシート
15を接着した。ゴムシート15としては、シリコーン
ゴム系材料(商品名:TSE3453T、東芝シリコン
社製)を厚さ1〜2mmの厚さに成形し、表面を鏡面に
するためにシリコーンゴムが硬化する前に、クロムメッ
キした鉄板に密着させて、表面粗さが0.2μm(R
z)程度の表面状態としたものを用いた。
【0033】次に、凹版8上にディスペンサ22(岩下
エンジニアリング(株)社製、IEI標準ディスペンサ
AD500VH)によりインキ9(エヌ・イー・ケムキ
ャット(株)社製、エヌ・オー・ペーストのE−310
0をBCA溶剤にて希釈した有機金属から成るPtレジ
ネートペースト)を3cc載せ、印刷方向にドクタ可能
なMDCドクタブレード27(刃先70μm厚)と凹版
8面との接触角がドクタの進行方向側において60度に
なるように、かつ押し込み量が0.1mmとなるように
してドクタリングを行なった。その後、凹版パターン7
内に充填されているインキ9上面と凹版8上面間の距離
を測定したところ、平均距離は4.6μmであった。
エンジニアリング(株)社製、IEI標準ディスペンサ
AD500VH)によりインキ9(エヌ・イー・ケムキ
ャット(株)社製、エヌ・オー・ペーストのE−310
0をBCA溶剤にて希釈した有機金属から成るPtレジ
ネートペースト)を3cc載せ、印刷方向にドクタ可能
なMDCドクタブレード27(刃先70μm厚)と凹版
8面との接触角がドクタの進行方向側において60度に
なるように、かつ押し込み量が0.1mmとなるように
してドクタリングを行なった。その後、凹版パターン7
内に充填されているインキ9上面と凹版8上面間の距離
を測定したところ、平均距離は4.6μmであった。
【0034】次に、パターン7内にインキ9が充填され
た凹版8およびガラス基板17をそれぞれブランケット
胴16に対して100μm押し込んで印刷を行なった。
ガラス基板17に形成されたパターンの厚みを測定した
ところ、3.4μmであった。受理後、凹版8を洗浄
し、パターン7内にインキが残らないようにした。
た凹版8およびガラス基板17をそれぞれブランケット
胴16に対して100μm押し込んで印刷を行なった。
ガラス基板17に形成されたパターンの厚みを測定した
ところ、3.4μmであった。受理後、凹版8を洗浄
し、パターン7内にインキが残らないようにした。
【0035】以上のような、凹版へのインキ充填および
ブランケットによるインキ受理と転移による印刷を連続
して行なうことにより連続印刷を行なった。その結果、
ドクタブレードに付着したインキの影響による形状崩れ
が24枚目に発生した。
ブランケットによるインキ受理と転移による印刷を連続
して行なうことにより連続印刷を行なった。その結果、
ドクタブレードに付着したインキの影響による形状崩れ
が24枚目に発生した。
【0036】[比較例2]図5のドクタブレード装置を
用いて図11に示すようにしてインキの充填を行ない、
図6に示す工程で印刷することにより、連続印刷を行な
った。すなわちまず、ドクタブレード18、19とし
て、材質がSK−2のものであって、ブレード18、1
9(刃先70μm厚)間に図12に示す厚さ40μmで
材質がPETのスペーサ21を挟むことによりスリット
20を設けた構造となっているものを用意した。また、
ブランケット胴16およびブランケット15として実施
例1と同一のものを用意した。
用いて図11に示すようにしてインキの充填を行ない、
図6に示す工程で印刷することにより、連続印刷を行な
った。すなわちまず、ドクタブレード18、19とし
て、材質がSK−2のものであって、ブレード18、1
9(刃先70μm厚)間に図12に示す厚さ40μmで
材質がPETのスペーサ21を挟むことによりスリット
20を設けた構造となっているものを用意した。また、
ブランケット胴16およびブランケット15として実施
例1と同一のものを用意した。
【0037】次に、ドクタブレードと凹版8面との接触
角がドクタブレードの進行方向側において60度になる
ように、またドクタブレードの版8への押し込み量が
0.1mmとなるように設定した。次に、スリット20
からインキ9(エヌ・イー・ケムキャット(株)社製、
エヌ・オー・ペーストのE−3100をBCA溶剤にて
希釈した有機金属から成るPtレジネートペースト)を
吐出(吐出圧力2kgf/cm2)させながら速度25
mm/secで動かすことによりドクタリングを行なっ
た。ドクタリングの終了後、ポンプ10を用いてインキ
の吸い戻しを行なった。その後、凹版パターン7内に充
填されているインキ9上面と凹版8上面間の距離を測定
したところ、平均距離は1.5μmであった。
角がドクタブレードの進行方向側において60度になる
ように、またドクタブレードの版8への押し込み量が
0.1mmとなるように設定した。次に、スリット20
からインキ9(エヌ・イー・ケムキャット(株)社製、
エヌ・オー・ペーストのE−3100をBCA溶剤にて
希釈した有機金属から成るPtレジネートペースト)を
吐出(吐出圧力2kgf/cm2)させながら速度25
mm/secで動かすことによりドクタリングを行なっ
た。ドクタリングの終了後、ポンプ10を用いてインキ
の吸い戻しを行なった。その後、凹版パターン7内に充
填されているインキ9上面と凹版8上面間の距離を測定
したところ、平均距離は1.5μmであった。
【0038】次に、パターン7内にインキ9が充填され
た凹版8およびガラス基板17をそれぞれブランケット
胴16に対して100μm押し込んで印刷を行なった。
被印刷基板17に形成されたパターンの厚みを測定した
ところ、6μmであった。また全パターン7にインキを
充填するのに必要なインキ量が1.6×10-3ccであ
るのに対し、使用したインキは1.7×10-3ccであ
った。受理後、凹版8を洗浄し、パターン7内にインキ
が残らないようにした。
た凹版8およびガラス基板17をそれぞれブランケット
胴16に対して100μm押し込んで印刷を行なった。
被印刷基板17に形成されたパターンの厚みを測定した
ところ、6μmであった。また全パターン7にインキを
充填するのに必要なインキ量が1.6×10-3ccであ
るのに対し、使用したインキは1.7×10-3ccであ
った。受理後、凹版8を洗浄し、パターン7内にインキ
が残らないようにした。
【0039】以上のような、凹版へのインキ充填および
ブランケットによるインキ受理と転移による印刷を連続
して行なうことにより連続印刷を行なった。その結果、
ドクタブレードに付着したインキの影饗による形状崩れ
が84枚目に発生した。以上の実施例および比較例の結
果をまとめて表1に示す。
ブランケットによるインキ受理と転移による印刷を連続
して行なうことにより連続印刷を行なった。その結果、
ドクタブレードに付着したインキの影饗による形状崩れ
が84枚目に発生した。以上の実施例および比較例の結
果をまとめて表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、イ
ンキ供給時のみスリット状開口部を開いてインキ充填を
行なうようにしたため、インキ溶媒の揮発によるインキ
充填不良および受理不良による印刷形状崩れを抑制する
効果がある。
ンキ供給時のみスリット状開口部を開いてインキ充填を
行なうようにしたため、インキ溶媒の揮発によるインキ
充填不良および受理不良による印刷形状崩れを抑制する
効果がある。
【0042】また、ドクタリング終了後にインキを吸い
戻してから、スリット状開口部を閉じるようにしたた
め、インキ溶媒の揮発によるインキ充填不良および受理
不良による印刷形状崩れをさらに抑制する効果がある。
また、インキの使用効率を向上させる効果がある。
戻してから、スリット状開口部を閉じるようにしたた
め、インキ溶媒の揮発によるインキ充填不良および受理
不良による印刷形状崩れをさらに抑制する効果がある。
また、インキの使用効率を向上させる効果がある。
【図1】 本発明の一実施形態に係るドクタブレード装
置のドクタブレード部分を示す斜視図である。
置のドクタブレード部分を示す斜視図である。
【図2】 図1の装置によるインキ充填動作を示す断面
図である。
図である。
【図3】 本発明の他の実施形態に係るドクタブレード
装置によるインキ充填動作を示すドクタブレード部分の
断面図である。
装置によるインキ充填動作を示すドクタブレード部分の
断面図である。
【図4】 従来例に係るドクタブレード部分の断面図で
ある。
ある。
【図5】 比較のために示す、問題を有するドクタブレ
ード装置におけるドクタブレード部分の断面図である。
ード装置におけるドクタブレード部分の断面図である。
【図6】 本発明の実施例1、2および比較例1、2に
おけるインキの充填が終わった後の印刷工程を示す図で
ある。
おけるインキの充填が終わった後の印刷工程を示す図で
ある。
【図7】 本発明の実施例1、2および比較例1、2で
使用されるガラス凹版を示す上面図である。
使用されるガラス凹版を示す上面図である。
【図8】 本発明の実施例1のドクタ工程を示す図であ
る。
る。
【図9】 本発明の実施例2のドクタ工程を示す図であ
る。
る。
【図10】 比較例1のドクタ工程を示す図である。
【図11】 比較例2のドクタ工程を示す図である。
【図12】 比較例2のスペーサを示す図である。
【図13】 従来例に係るオフセット印刷装置を示す上
面図である。
面図である。
【図14】 従来例に係るオフセット印刷工程を示す図
である。
である。
1:供給板、2:軸、3:側面蓋、4:ブレード、5:
吐出口、6:供給室、7:パターン、8:凹版、9:イ
ンキ、10:ポンプ、11:空間、12:蓋、13:イ
ンキ押出し方向を示す矢印、14:インキ吸い戻し方向
を示す矢印、15:ゴムシート、16:ブランケット
胴、17:ガラス基板、18:SK−2のブレード、1
9:SK−2のブレード、20:スリット、21:PE
Tスペーサ、22:ディスペンサ、27:ドクタブレー
ド、101:インキ練り台、104:インキローラ、1
07:インキ、102:版定盤、105:凹版、10
3:ワーク定盤、106:ワーク、108:本体フレー
ム、109,110ラックギア、111,112:ギア
113:ブランケット、114,115:キャリッジ、
116:クランクアーム、117:ブレード。
吐出口、6:供給室、7:パターン、8:凹版、9:イ
ンキ、10:ポンプ、11:空間、12:蓋、13:イ
ンキ押出し方向を示す矢印、14:インキ吸い戻し方向
を示す矢印、15:ゴムシート、16:ブランケット
胴、17:ガラス基板、18:SK−2のブレード、1
9:SK−2のブレード、20:スリット、21:PE
Tスペーサ、22:ディスペンサ、27:ドクタブレー
ド、101:インキ練り台、104:インキローラ、1
07:インキ、102:版定盤、105:凹版、10
3:ワーク定盤、106:ワーク、108:本体フレー
ム、109,110ラックギア、111,112:ギア
113:ブランケット、114,115:キャリッジ、
116:クランクアーム、117:ブレード。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米元 一成 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 緑川 理子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 5E343 AA02 AA26 BB72 DD02 DD20 FF02 GG08 GG20
Claims (6)
- 【請求項1】 インキを供給するためのスリット状開口
部およびドクタブレードを備え、前記スリット状開口部
からインキを供給しながら前記ドクタブレードでドクタ
リングを行なって凹版にインキを充填するドクタブレー
ド装置において、前記スリット状開口部を前記インキ供
給時のみ開くことを特徴とするドクタブレード装置。 - 【請求項2】 前記ドクタリング時にドクタリングが行
なわれる凹版に対して進行する方向の側の前記ドクタブ
レードの面に空間を介して対向させて回動可能に設けた
板状部材を備え、これにより前記スリット状開口部が、
前記ドクタブレードの刃先と前記板状部材の端部との間
に形成され、前記板状部材を回動させることにより開閉
するとともに、前記空間を経て前記インキの供給が行な
われるように構成したことを特徴とする請求項1に記載
のドクタブレード装置。 - 【請求項3】 前記ドクタリングの終了後、供給されて
いたインキの吸い戻しが行なわれてから前記スリット状
開口部を閉じることを特徴とする請求項1または2に記
載のドクタブレード装置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかのドクタブレー
ド装置を備え、それにより凹版にインキを充填し、充填
された凹版のインキをブランケットで受理し、受理した
ブランケット上のインキを基板上に転移させて印刷を行
なうことを特徴とするオフセット印刷装置。 - 【請求項5】 凹版にインキを充填し、充填された凹版
のインキをブランケットで受理し、受理したブランケッ
ト上のインキを基板上に転移させて印刷を行なうオフセ
ット印刷方法において、前記インキの充填を請求項1〜
3のいずれかのドクタブレード装置により行ない、その
スリット状開口部を前記インキの充填時以外は閉じるこ
とを特徴とするオフセット印刷方法。 - 【請求項6】 凹版にインキを充填し、充填された凹版
のインキをブランケットで受理し、受理したブランケッ
ト上のインキを基板上に転移させて印刷を行なうオフセ
ット印刷方法において、前記インキの充填を請求項3の
ドクタブレード装置により行ない、各インキの充填後に
はインキの吸い戻しを行なうとともに、前記インキの充
填時以外は前記ドクタブレード装置のスリット状開口部
を閉じることを特徴とするオフセット印刷方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10331902A JP2000141591A (ja) | 1998-11-09 | 1998-11-09 | ドクタブレード装置ならびにオフセット印刷装置および方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10331902A JP2000141591A (ja) | 1998-11-09 | 1998-11-09 | ドクタブレード装置ならびにオフセット印刷装置および方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000141591A true JP2000141591A (ja) | 2000-05-23 |
Family
ID=18248919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10331902A Pending JP2000141591A (ja) | 1998-11-09 | 1998-11-09 | ドクタブレード装置ならびにオフセット印刷装置および方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000141591A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001030467A (ja) * | 1999-07-16 | 2001-02-06 | Nissha Printing Co Ltd | 薄膜形成装置 |
-
1998
- 1998-11-09 JP JP10331902A patent/JP2000141591A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001030467A (ja) * | 1999-07-16 | 2001-02-06 | Nissha Printing Co Ltd | 薄膜形成装置 |
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