JP2000141053A - 抵抗溶接用インサート材およびそれを用いた抵抗溶接方法 - Google Patents

抵抗溶接用インサート材およびそれを用いた抵抗溶接方法

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JP2000141053A
JP2000141053A JP10314357A JP31435798A JP2000141053A JP 2000141053 A JP2000141053 A JP 2000141053A JP 10314357 A JP10314357 A JP 10314357A JP 31435798 A JP31435798 A JP 31435798A JP 2000141053 A JP2000141053 A JP 2000141053A
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Hatsuhiko Oikawa
初彦 及川
Nobuo Kadowaki
伸生 門脇
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄系材料とアルミニウム系材料との溶接にお
いて、アルミニウム系材料側の電食などの問題を解決
し、継手の信頼性を向上させることができる抵抗溶接方
法の提供すること。 【解決手段】 鉄系材料1とアルミニウム系材料2とを
抵抗溶接する際のインサート材であって、鉄系材料層3
とアルミニウム系材料層4の間に導電性樹脂層5が挟ま
れるよう積層された構造を有することを特徴とする抵抗
溶接用インサート材。および前記インサート材を用いる
抵抗溶接方法であって、鉄系材料1と鉄系材料層3、ア
ルミニウム系材料2とアルミニウム系材料層4がそれぞ
れ相接するように、鉄系材料1とアルミニウム系材料2
との間に該インサート材を挟むことを特徴とする抵抗溶
接方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、鉄道車
両、船舶、建築構造物など、鉄系材料とアルミニウム系
材料とが共存する構造体の組み立てにおいて、鉄系材料
とアルミニウム系材料との抵抗溶接に用いられるインサ
ート材およびこれを用いた異種金属の抵抗溶接方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、大気中のCO2 の増加による地球
の温暖化が環境問題として大きく取り上げられるように
なり、自動車、鉄道車両、船舶、などを軽量化しようと
いう試みのひとつとして、アルミニウム系材料を用いた
軽量化が検討されている。しかし、アルミニウム系材料
は、鉄系材料に比べて、強度、成形性、溶接性、コスト
などの点で劣るため、全ての鉄系材料をアルミニウム系
材料に置き換えるのは困難である。そこで、現状では、
アルミニウム系材料を部分的に使用することになるが、
このような場合には、鉄系材料とアルミニウム系材料が
共存した形になる。したがって、このようなハイブリッ
ド構造体では、鉄系材料とアルミニウム系材料とを溶接
する必要性が生じる。
【0003】鉄系材料とアルミニウム系材料とを溶接す
る方法としては、例えば、特開昭58−163584号
公報に開示されているように、冶金学的に接合された軽
金属部分と重金属部分からなる接合部材を介して、軽金
属部材と重金属部材とが溶接された異材接合体がある。
また、鉄系材料層とアルミニウム系材料層からなる2層
のアルミクラッド材料をインサート材に用い、鉄系材料
とアルミニウム系材料とをスポット溶接によって溶接す
る方法が、特開平4−55066号公報、特開平4−1
27973号公報、特開平4−253578号公報およ
び特開平5−111778号公報などにおいて開示され
ている。
【0004】また、この他にも、鉄系材料とアルミニウ
ム系材料とを溶接する方法として、特開昭64−660
76号公報に開示されているように、鉄系材料の少なく
とも一面をアルミニウム系材料で被覆するとともに、該
アルミニウム系材料被覆面側にアルミニウム製部材を溶
接する方法や、特開昭63−25874号、特開平3−
1106号公報に開示されているように、鉄系材料の板
とアルミニウム系材料の板との間にインサート材を挿入
して、スポット溶接する方法もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、鉄系材
料とアルミニウム系材料とを抵抗溶接する方法は数多く
あるが、これらの方法の中で、最も優れた方法は、アル
ミクラッド材をインサートして、抵抗溶接する方法であ
る。アルミクラッド材をインサート材に用いた方法は、
静的強度、疲労強度など継手としての特性が優れている
が、以下に示すような問題がある。
【0006】まず、従来のアルミクラッド材は、鉄系材
料層とアルミニウム系材料層とが冶金的に接合されてい
るため、異種金属が接触することによって生じる電食が
端面で起こり、端面でアルミニウム系材料層が優先的に
腐食されるという問題がある。また、アルミクラッド材
はそのほとんどが爆着法や圧延法で製造されているが、
爆着法では形状や大きさに制限があり大量生産に向か
ず、圧延法では装置が大がかりになるため製造コストが
かさみ高価になるという問題があった。
【0007】さらに、従来の圧延法で製造されたアルミ
クラッド材は、厚さ1.0mm以下の薄板化が困難であ
るため、このアルミクラッド材をインサート材に用いる
と、接合された鉄系材料とアルミニウム系材料との間に
大きな隙間ができ、これによって外観が損なわれるだけ
でなく、隙間によるオフセット効果によって、継手の疲
労強度が低下するという問題があった。また、従来の圧
延法で製造されたアルミクラッド材では、鉄系材料層と
アルミニウム系材料層の板厚が圧延前に比べて変化する
ために、スポット溶接時の熱バランスで重要となる鉄系
材料層とアルミニウム系材料層との厚さ比を自由に制御
することが困難であるという問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
問題を解消したインサート材とそれを用いた鉄系材料と
アルミニウム系材料との抵抗溶接方法を提供するもので
ある。上記の問題点を解決するために、本発明者らは鋭
意研究を重ねた結果、鉄系材料層とアルミニウム系材料
層を冶金的に接合するのではなく、その間に導電性樹脂
からなる層を設けることにより上記問題点を解消できる
ことを見出し、本発明に至ったもので、その要旨とする
ところは、 (1)鉄系材料1とアルミニウム系材料2とを抵抗溶接
する際のインサート材であって、鉄系材料層3とアルミ
ニウム系材料層4の間に導電性樹脂層5が挟まれるよう
積層された構造を有することを特徴とする抵抗溶接用イ
ンサート材。 (2)前記(1)に記載の抵抗溶接用インサート材を用
いる抵抗溶接方法であって、鉄系材料1と鉄系材料層
3、アルミニウム系材料2とアルミニウム系材料層4が
それぞれ相接するように、鉄系材料1とアルミニウム系
材料2との間に該インサート材を挟むことを特徴とする
抵抗溶接方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1に基づき、さ
らに詳しく説明する。図1は、本発明に属す抵抗溶接方
法の一例を示した図である。図1に示したように、本発
明のインサート材6は、鉄系材料層3とアルミニウム系
材料層4の間に導電性樹脂層5が挟まれるよう積層され
た構造を有している。本発明の抵抗溶接方法では、鉄系
材料1と鉄系材料層3、アルミニウム系材料2とアルミ
ニウム系材料層4がそれぞれ相接するように、このイン
サート材6を鉄系材料1とアルミニウム系材料2との間
に挟み、溶接用電極7で加圧しながら通電して抵抗溶接
を行う。
【0010】本発明のインサート材は、熱圧着や接着な
どの方法によって製造できる。具体的には、圧延法、ホ
ットプレス法、溶融物ラミネート法、フィルムラミネー
ト法、コーティング法など加圧、加熱して圧着する方法
が有効であるが、加圧せずに単に接着しても良い。爆着
法のように形状や大きさに制限がなく大量生産も可能で
あるため、インサート材として適用する際にネックとな
っていたコストの問題に対しても非常に有効である。
【0011】接着で製造する場合においては、圧延法な
どで加圧しながら接着する方法を用いても良いし、加圧
せずに接着する方法を用いても良い。従来の圧延法の場
合とは異なり、樹脂が主に変形するため、鉄系材料層と
アルミニウム系材料層の厚さは圧延前と同じで各材料層
の厚みを精度良く仕上げることができる。また、厚さ
1.0mm以下の薄いインサート材も製造可能であるの
で、溶接される鉄系材料とアルミニウム系材料の間の隙
間を最小限にでき、外観が損なわれることがないばかり
でなく、オフセット効果も小さいため継手の疲労強度が
低下することもない。
【0012】さらに、鉄系材料層とアルミニウム系材料
層の厚さを自由に選択することが可能であるため、鉄系
材料層とアルミニウム系材料層の厚さ比を自由に制御す
ることが可能である。その結果、スポット溶接時の鉄系
材料側とアルミニウム系材料側の熱バランスをインサー
ト材の厚さ比によって制御することが可能となる。アル
ミニウム系材料側のナゲット形成は、鉄系材料側での発
熱と熱伝導の影響を大きく受けるので、鉄系材料側とア
ルミニウム系材料側の熱バランスは重要になる。例え
ば、めっき鋼板とアルミニウム板のスポット溶接では、
めっき鋼板側で、スポット溶接の際にめっきが溶融して
電流密度が低下し、ナゲットが出来にくくなるという問
題があるが、鉄系材料層の厚さ比が高いインサート材を
用いれば、鉄系材料層側での発熱量が増加して、鉄系材
料側でナゲットが形成され易くなる。この意味からも、
鉄系材料層とアルミニウム系材料層の板厚比を自由に制
御できることは重要である。
【0013】一方、鉄系材料の板とアルミニウム系材料
の板とを溶接する場合には、異種金属が接触することに
よって生じる電食が問題となる。特に、インサート材の
鉄系材料層とアルミニウム系材料層が冶金的に接合され
ている場合には、インサート材の端面で電食が起こり易
くなり、アルミニウム系材料層が端面から優先的に腐食
される。しかし、樹脂層を介して鉄系材料層とアルミニ
ウム系材料層が接合されていれば、鉄系材料層とアルミ
ニウム系材料層が直接接触しないため、電食は生じなく
なり、継手の耐食性が向上して、継手としての信頼性も
向上する。この他にも、本発明のインサート材は、鉄系
材料層とアルミニウム系材料層の機械的特性をそのまま
保持しているため、十分な成形性を有するために容易に
プレス加工でき、平面だけでなく曲面などの形状を有す
る面での抵抗溶接に対応できることや、導電性樹脂層に
起因する制振性があるため、振動や音の低下に対しても
効果がある
【0014】本発明のインサート材の素材として用いる
鉄系材料あるいはアルミニウム系材料の材質は特に限定
するものではない。鉄系材料の板の表面に、目付量が片
面で2〜150g/m2 程度のZn、Zn−Fe、Zn
−Al、Zn−Ni、などのめっきが施されていても良
い。しかし、溶接性を考慮すると、片面で60g/m 2
以下の目付量が望ましい。めっきだけでなくクロメート
処理などが施されていても良い。また、鉄系材料の板の
場合と同様に、アルミニウム系材料の板の表面にめっき
が施されていても良い。板厚は特に限定しないが、抵抗
溶接の観点から、0.1〜1.0mm程度のものを用い
るのが望ましい。
【0015】インサート材全体の厚みは特に限定するも
のではないが、継手部の外観を良好にし、継手の疲労強
度を低下させないためには、0.2〜1.2mmの範囲
にすることが望ましい。鉄系材料層とアルミニウム系材
料層の厚さ比も、特に限定するものではないが、上記で
述べたように、特にめっき鋼板を使用した場合における
鉄系材料側でのナゲット形成を確実にするためには、鉄
系材料層とアルミニウム系材料層の厚さ比が1.3:1
〜5:1程度の範囲にすることが望ましい。
【0016】本発明のインサート材の鉄系材料層とアル
ミニウム系材料層の間に挟む導電性樹脂の素材として
は、接着強度が高く、安定した抵抗溶接が可能な導電性
を付与することができ、かつ、インサート材全体の成形
性を劣化させないような加工性に優れたものであれば良
い。すなわち、従来、制振鋼板で用いられている熱可塑
性および熱硬化性の粘弾性有機高分子樹脂、例えば、ポ
リエステル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ポリオレ
フィン系、ポリイソブチレン系、アクリル系、などの樹
脂を用いればよい。
【0017】また、樹脂に導電性を付与するためには、
樹脂の中に導電性フィラー(粒子)を添加するのが有効
な手段であるが、添加される導電性フィラーとしては、
抵抗溶接が十分行える導電性を生じさせる材料であれば
良い。具体的には、電気抵抗率としては3μΩ・cm以
上の導電性フィラーを添加すれば良い。このフィラーと
しては、従来、制振鋼板で用いられているもの、例え
ば、ニッケル、鉄、ステンレス、銅、銀、リン化鉄、な
どが考えられる。導電性フィラーのビッカース硬さとし
ては、接着時に表皮の鉄系材料層またはアルミニウム系
材料層と十分に接触することが可能であるように、10
0〜400程度であることが望ましい。また、熱伝導率
としては、溶接時に十分発熱するように、0.3cal
/℃・cm・sec以下であるものが良い。
【0018】導電性フィラーの大きさや添加量は、従来
の制振鋼板で使われている条件に準じれば良い。具体的
には、抵抗溶接時に十分な通電が起こるような状態、す
なわち、フィラーの平均直径をd、接着後のラミネート
材料の樹脂層の厚さをtとすると、1.0≦d/t≦
2.5の範囲にあるものであり、接着後のフィラーの扁
平率が6%以上であり、かつ、接着後のフィラーの表皮
板(鉄系材料の板とアルミニウム系材料の板)への噛み
込み量αと樹脂層厚さtとの比が1%≦α/tであれば
良い。また、鉄系材料層およびアルミニウム系材料層の
表面硬さ(HFe,Al)とフィラーの硬さ(HP)と
の比を、0.6≦HP/HFe,Al≦1.1とするの
が望ましい。導電性フィラーの添加量としては、樹脂に
対して1〜10vol%とするのが望ましい。導電性樹
脂層の厚さとしては、接着性や導電性を考慮して、10
〜100μm程度であることがことが望ましい。
【0019】本発明の溶接方法の対象となる鉄系材料あ
るいはアルミニウム系材料の材質は、特に限定するもの
ではない。鉄系材料の板の表面に、目付量が片面で2〜
150g/m2 程度のZn、Zn−Fe、Zn−Al、
Zn−Ni、などのめっきが施されていても良い。しか
し、溶接性を考慮すると、片面で60g/m2 以下の目
付量が望ましい。めっきだけでなくクロメート処理など
が施されていても良い。また、鉄系材料の板の場合と同
様に、アルミニウム系材料の板の表面にめっきが施され
ていても良い。板厚は特に限定しないが、抵抗溶接の観
点から、0.4〜3.0mm程度のものを用いるのが望
ましい。本発明のインサート材は、従来のアルミクラッ
ド材と同様にインサート材として使用できるので、溶接
条件などは従来のものに準じれば良い。
【0020】
【実施例】(実施例1)厚さ0.4mmの冷延鋼板と厚
さ0.4mmの純アルミニウム板を、直径40μmのニ
ッケルフィラーが10%添加されたポリエステル系樹脂
を介して、圧延法で接着しインサート材を作製した。圧
延後の樹脂層の厚さは30μmであった。このインサー
ト材を30×30mmに切り、図1に示したように、3
0×100×0.8mmの冷延鋼板と30×100×
1.0mmのAl−Mg合金板(Mg添加量:5.5
%)の間に同種材同士が向かい合うようにインサート
し、ドームラジアス型(40R−6φ)の溶接用電極で
1.96kNの荷重で加圧しながら、11.0kA、1
0サイクルの条件で通電してスポット溶接を行った。こ
の継手を5体作製し、引張せん断強さを測定した。平均
値で2.90kN/点の値が得られた。この値は、Al
−Mg合金板同士をスポット溶接した時の引張せん断強
さと同レベルの高い値であった。また、この継手を大気
中で1年間暴露して、インサート材の腐食状況を調査し
た。その結果、インサート材のアルミニウム系材料層の
腐食はほとんど起こっていなかった。
【0021】(実施例2)厚さ0.5mmの冷延鋼板と
厚さ0.3mmの純アルミニウム板を、直径40μmの
ニッケルフィラーが10%添加されたポリエステル系樹
脂を介して圧延法で接着しインサート材を作製した。圧
延後の樹脂層の厚さは30μmであった。このインサー
ト材を30×30mmに切り、図1に示したように、目
付量が45g/m2 のZn−Fe系めっきが施された3
0×100×0.8mmのめっき鋼板(両面めっき材)
と30×100×1.0mmのAl−Mg合金板(Mg
添加量:5.5%)の間に同種材同士が向かい合うよう
にインサートし、ドームラジアス型(40R−6φ)の
溶接用電極で1.96kNの荷重で加圧しながら、1
1.0kA、10サイクルの条件で通電してスポット溶
接を行った。この継手を5体作製し、引張せん断強さを
測定した。平均値で2.89kN/点の値が得られた。
この値は、Al−Mg合金板同士をスポット溶接した時
の引張せん断強さと同レベルの高い値であった。また、
この継手を大気中で1年間暴露して、インサート材の腐
食状況を調査した。その結果、インサート材のアルミニ
ウム系材料層の腐食はほとんど起こっていなかった。
【0022】(比較例)厚さ0.4mmの冷延鋼板と厚
さ0.6mmの純アルミニウム板を窒素雰囲気中で熱間
圧延法で冶金的に接合し、厚さ0.8mmのアルミクラ
ッド鋼板(鋼板層と純アルミニウム層の厚さがそれぞれ
0.4mm)を作製した。このアルミクラッド鋼板を、
実施例1で用いたラミネート材料の代わりにインサート
し、実施例1と同じ条件でスポット溶接した。この継手
を5体作製し、引張せん断強さを測定すると、平均値で
2.93kN/点の値が得られた。また、この継手を大
気中で1年間暴露して、インサート材の腐食状況を調査
した。その結果、インサート材のアルミニウム系材料層
が、端面から腐食していた。以上の実施例からわかるよ
うに、従来のアルミクラッド材をのインサート材として
用いた場合と同等以上の継手強度を実現できるだけでな
く、電食によるアルミニウム系材料層の腐食を防止し、
より信頼性の高い鉄系材料とアルミニウム系材料との抵
抗溶接を実現している。
【0023】
【発明の効果】本発明のインサート材およびそれを用い
た抵抗溶接方法は、鉄系材料とアルミニウム系材料との
抵抗溶接において従来のインサート材に比較して遜色な
い強度を実現しつつ、アルミニウム系材料側の電食など
の問題を解決し、継手の信頼性を向上させることができ
る。したがって、本発明は産業上の価値の極めて高い発
明であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に属す抵抗溶接方法の一例を示
した断面図である。
【符号の説明】
1 鉄系材料 2 アルミニウム系材料 3 鉄系材料層 4 アルミニウム系材料層 5 導電性樹脂層 6 インサート材 7 溶接用電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄系材料1とアルミニウム系材料2とを
    抵抗溶接する際のインサート材であって、鉄系材料層3
    とアルミニウム系材料層4の間に導電性樹脂層5が挟ま
    れるよう積層された構造を有することを特徴とする抵抗
    溶接用インサート材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の抵抗溶接用インサート
    材を用いる抵抗溶接方法であって、鉄系材料1と鉄系材
    料層3、アルミニウム系材料2とアルミニウム系材料層
    4がそれぞれ相接するように、鉄系材料1とアルミニウ
    ム系材料2との間に該インサート材を挟むことを特徴と
    する抵抗溶接方法。
JP10314357A 1998-11-05 1998-11-05 抵抗溶接用インサート材およびそれを用いた抵抗溶接方法 Withdrawn JP2000141053A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013035063A (ja) * 2011-07-14 2013-02-21 Jfe Steel Corp 抵抗スポット溶接方法
KR101451269B1 (ko) * 2013-02-18 2014-10-16 영남대학교 산학협력단 제진 판넬과 스틸 강판의 용접 접합방법
JP2015011809A (ja) * 2013-06-27 2015-01-19 コニカミノルタ株式会社 面状発熱体およびその製造方法

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