JP2000139148A - 簡易型空調装置を装備した農作業機 - Google Patents

簡易型空調装置を装備した農作業機

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JP2000139148A
JP2000139148A JP10319334A JP31933498A JP2000139148A JP 2000139148 A JP2000139148 A JP 2000139148A JP 10319334 A JP10319334 A JP 10319334A JP 31933498 A JP31933498 A JP 31933498A JP 2000139148 A JP2000139148 A JP 2000139148A
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Masabumi Saeki
正文 佐伯
Ichiro Watabe
一郎 渡部
Michinori Seike
清家  理伯
Masaru Nomura
野村  勝
Hideo Izeki
秀夫 井関
Hideyuki Kusamoto
英之 草本
Yoshihiro Fukumura
善宏 福村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 農業機械の中で、肥料、又は、種子をタンク
に装填して圃場に施肥、又は、播種する農作業機では、
タンク内を極力乾燥状態に保って肥料や種子を円滑に繰
り出すことが要求される。しかしながら、この種の農作
業機は、高温多湿の時期に使用することが多いから、作
業者が暑さに悩まされるのみならず、タンク内に湿気が
こもって粉・粒状体が固まり易く、円滑な繰り出しがで
きない課題があった。 【解決手段】 本発明は、上述した課題を解決するため
に、つぎの如き解決手段を講じた。すなわち、肥料、又
は、種子の如き粉・粒状体を装填するタンク1が装備さ
れた走行車体2から圃場に施肥、又は、播種する構成の
農作業機において、前記走行車体2上に設けられた操縦
座席3の近傍には、空調機器4から送風された調整空気
(熱・冷気)を吹き出す噴風口部5を配置して設ける。
前記肥料、又は、種子のタンク1に、空調機器4の外気
導入部を臨ませて設けるか、又は、空調機器4から送風
された調整空気(熱・冷気)を吹き込む構成とした簡易
型空調装置を装備した農作業機とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡易型空調装置を
装備した農作業機であって、農業機械の技術分野に属す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、農作業機や土木、建設作業機
等の移動車輌は、車体上に操縦者が座るキャビンが装備
され、外部と遮断してその室内を快適な状態に保って作
業能率を上げる工夫がされた構成となっている。そし
て、空調機器は、通常の場合、キャビンの天井に設置さ
れ、その空調機器から空気(熱・冷気)をキャビン室内
に吹き出すグリルを操縦者の頭上に開口して構成し、更
に、空調作用に伴う除湿により気中の水分を凝縮して生
じる排水のドレンホ−スを、天井からキャビンの後部に
配管して構成され、キャビン室内を快適に空気調整する
技術が実用化されている。
【0003】そして、最近では、農業機械のキャビンを
装備しないものにまで簡易型の空調装置を搭載する技術
が公開されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】農業機械の中で、肥
料、又は、種子をタンクに装填して圃場に施肥、又は、
播種する農作業機では、タンク内を極力乾燥状態に保っ
て肥料や種子を円滑に繰り出すことが要求される。しか
しながら、この種の農作業機は、高温多湿の時期に使用
することが多いから、作業者が暑さに悩まされるのみな
らず、タンク内に湿気がこもって粉・粒状体が固まり易
く、円滑な繰り出しができない課題があった。
【0005】また、タンクに装填した粉・粒状体は、タ
ンクの一側部に装備した起風翼車によって起風される搬
送空気によって圃場に搬送される構成になっているが、
起風翼車のために機体の左右がアンバランスになる課題
があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
型の課題を解決するために、次の如き技術手段を講ずる
ものである。まず、請求項1に係る発明は、肥料、又
は、種子の如き粉・粒状体を装填するタンク1が装備さ
れた走行車体2から圃場に施肥、又は、播種する構成の
農作業機において、前記走行車体2上に設けられた操縦
座席3の近傍には、空調機器4から送風された調整空気
(熱・冷気)を吹き出す噴風口部5が配置して設けら
れ、前記肥料、又は、種子のタンク1に、空調機器4の
外気導入部6を臨ませて設けるか、又は、空調機器4か
ら送風された調整空気(熱・冷気)を吹き込む構成とし
た簡易型空調装置を装備した農作業機としている。そし
て、請求項2の発明は、肥料、又は、種子の如き粉・粒
状体を装填するタンク1が装備された走行車体2から圃
場に施肥、又は、播種する構成の農作業機において、前
記走行車体2上に設けられた操縦座席3の近傍には、空
調機器4から送風された調整空気(熱・冷気)を吹き出
す噴風口部5が配置して設けられ、該空調機器4の付属
機器であるコンプレッサ7が前記タンク1内に設けられ
たことを特徴とする簡易型空調装置を装備した農作業機
としている。つぎに、請求項3の発明は、肥料、又は、
種子の如き粉・粒状体を装填するタンク1が装備された
走行車体2から圃場に施肥、又は、播種する構成の農作
業機において、前記走行車体2上に設けられた操縦座席
3の近傍には、空調機器4から送風された調整空気(熱
・冷気)を吹き出す噴風口部5が配置して設けられ、前
記タンクの一側部には、粉・粒状体を圃場まで搬送する
搬送空気を起風する起風翼車が装備され、前記タンクの
他側部には、前記空調機器4が装備されている簡易型空
調装置を装備した農作業機とした。
【0007】
【発明の効果】本発明は、上記の如く構成されているか
ら、操縦者に空調機器から空気(熱・冷気)を送って、
快適な環境を提供することができる特徴を有する。更
に、各請求項の発明は、上記効果に加えて、まず、請求
項1の発明と請求項2の発明は、共にタンク内に装填し
ている粉・粒状体を乾燥して固まりを未然に防止し、繰
り出しが円滑にできるようにした特徴を有する。
【0008】そして、請求項3の各発明は、機体の左右
バランスを確保して走行の安定化を図り、コンパクトな
農作業機を提供できる特徴がある。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を具体的に
説明する。まず、その構成について述べる。農作業機1
0は、図3および図4に示すように、前輪11a、11
bと後輪12a、12bとの4輪からなる走行車輪が設
けられた走行車体2の後部に、移植機13が昇降リンク
機構14を介して上下昇降自由に連結して構成されてい
る。そして、走行車体2は、中央位置に操縦座席3が設
けられ、その前方位置に操縦ハンドル15や操作レバ−
が設けられ、前記操縦座席3の下側にはエンジン16が
搭載され、走行車体2や前記移植機13の回転各部を伝
動する構成とされている。
【0010】そして、ステップフロア17は、図3およ
び図4に示すように、車体2上において、前記操縦座席
3や操縦ハンドル15の両側位置に前後方向に設けられ
たものと、更に、前記操縦座席3の背後位置に横向きに
して設けられている。そして、これら一連のステップフ
ロア17は、後述する予備苗枠18と移植機13との間
を苗補給のために、自由に行き来できる構成になってい
る。なお、19は補助イスであって、苗補給のための補
助作業者が座る構成とされている。
【0011】つぎに、予備苗枠18は、操縦ハンドル1
5の両側に設けた支持枠20に、それぞれ複数段にして
収納搭載できる構成とされ、更に、前記ステップフロア
17の外側にもそれぞれ配置して設けられている。そし
て、前記移植機13は、低部の接地面に設けられた整地
フロ−ト21と、その後部に設けられた植付装置22
と、この植付装置22に移植苗を供給する苗タンク23
とから構成されている。なお、移植機13は、図3に示
す実施例の場合、8条植えに構成されている。
【0012】つぎに、肥料タンク1は、図1に示す実施
例の場合、走行車体2の後端の上部位置に横向きに配置
され、植付条数に対応した個数が設けられ、肥料を装填
できる構成とされている。そして、肥料タンク1は、図
2に示すように、内部の下部位置に繰出ロ−ル24が軸
架され、回転に伴って定量の肥料が下方の移送管25に
繰り出されるように構成されている。そして、起風翼車
8は、肥料タンク1の一側(実施例の場合、図3に示す
ように進行方向の左側)に設け、タンク1の下側に沿わ
せて横向きに配置したエアチャンバ26に連結して、搬
送空気を起風するように構成されている。そして、エア
チャンバ26は、空気の貯留機能を有し、各タンク1に
それぞれ設けている前記移送管25の始端部に連通して
搬送空気を供給するように構成されている。
【0013】つぎに、空調機器4は、上記肥料タンク1
の他側(実施例の場合、図3に示すように進行方向の右
側で、起風翼車8の反対側)に、付属機器と共に設置し
ており、調整した空気(熱・冷気)を送風ダクト27、
27’に吹き出して前方の走行車体2側に送るように構
成されている。そして、空調機器8に付随するガス管2
8と温水管29は、走行車体2側に沿わせて配管し、ガ
ス管28を図外のコンデンサ−に循環可能に連通し、温
水管29を前記エンジン16側に循環可能に連通し、従
来から公知のように、前者を冷房用(フロンガス)に使
用し後者を暖房用(温水)に使用する構成とされてい
る。
【0014】なお、上記のように配置した場合、空調機
器4は、外気導入部6を前記エアチャンバ26に連通さ
せてそのチャンバから取り込む構成にすることもできる
が、この場合は、前記起風翼車8の容量を拡大する必要
がある。このように構成すると、空調機器4は、その付
属機器(コンプレッサ−やフィルタ−)が省略できて部
品点数が減少し、大幅なコストダウンになる。
【0015】つぎに、実施例の噴風口部5は、図1に示
す実施例の構成では、操縦ハンドル15の側方位置に支
柱30によって支持し、操縦座席3に座る操縦者の方向
に吹き出すように構成され、もう一つの実施例である図
3および図4に示す構成例では、予備苗枠18の支持枠
20に設けられた取付杆31に支持され、操縦座席3に
座る操縦者の方向に吹き出すように構成されている。な
お、噴風口部5は、吹き出し方向を所定の範囲で変更調
節できる構成になっている。
【0016】そして、もう一つの吹出口32は、図1お
よび図2に示すように、前記空調機器4に連通した送風
ダクト27’を肥料タンク1の前側に沿わせて配管し、
各タンク1の中に開口して吹き出すように構成されてい
る。更に、噴風口部5は、別の実施例として図6に示す
ように、前記送風ダクト27に連通させて操縦座席3の
側方上方の高い位置に多数の噴孔5aを配列して設け、
操縦者の頭上にエア−カ−テンを形成できるように構成
されている。
【0017】つぎに、コンプレッサ−7は、前記空調機
器4の付属機器であって、必要空気を導入する外気導入
部6を接続し、導入空気を圧縮して強制搬送する構成と
しているが、図5に示すように、前記肥料タンク1内に
装備している。33は制御モ−タ−であって、コンプレ
ッサ−7を駆動する構成としている。つぎにその作用を
説明する。
【0018】まず、苗移植作業にあたり、予め、予備苗
枠18に予備苗を載せ、肥料タンク1にも肥料を装填し
た後、苗補給を行なう補助作業者が、補助イス19に座
り、操縦者は、操縦座席3に着席してエンジン16を始
動する。そして、操縦者は、それと同時に、操作パネル
上のダイヤルを操作して、空調機器4の温度設定をした
のち始動する。すると、空調機器4は、装備されている
制御機構に基づいて、空調作用が開始され、配管されて
いるガス管と温水管とによって循環されているフロンガ
ス、温水を使いわけて冷暖房による空気調節作用を始め
るのであるが、以下の説明は、冷房作用について述べ
る。
【0019】このように、空調機器4は、設定温度に保
たれた空気(冷気)を、送風ダクト27、27’内に噴出
して噴風口部5から操縦者へ、吹出口32から肥料タン
ク1内部にそれぞれ吹き出すことになる。この場合、ま
ず、噴風口部5は、図1、図3、図4に示すように、操
縦者に向かって調整空気(冷気)を吹き出して、操縦座席
3の周辺は、設定した温度の調整空気が流れ出て、操縦
者の上半身をつつむようにして簡易型の空調作用をする
ものである。又、噴風口部5は、図6に示す実施例で
は、送風ダクト27に連通させて操縦座席3の側方上方
の高い位置に配列された多数の噴孔5aから調整空気
(冷気)が吹き出して、操縦者の頭上にエア−カ−テンを
形成する。このエア−カ−テン状の冷気は、高温の外気
から操縦者を守ると共に、塵埃や多少の雨等からも操縦
者を守ることができる。
【0020】このような作業中において、肥料タンク1
は、空調機器4から送風ダクト27’を通った空気が吹
出口32から内部に吹き込まれ、装填されている肥料を
乾燥させている。したがって、肥料は、湿気が除かれて
乾燥状態になって固まることがなく、下側の繰り出しロ
−ル24から定量づつ繰り出されて空気搬送されながら
圃場に施肥されるものである。そして、タンク1内の加
圧空気は、上側から外に排風されるが、防護網により肥
料がでることはない。
【0021】上述の実施例は、肥料タンク1であるが、
これを種子タンクに構成しても同様の作用、効果が期待
できる。又、肥料タンク1は、図5に示す実施例の場
合、コンプレッサ−7を制御モ−タ−33によって駆動
すると、作動に伴う発熱によりタンク1内の肥料が乾燥
される固まることなく、円滑に繰り出すことができる。
更に、外気導入部6は、図5に示すように、肥料タンク
1内に設けることにより、湿気を除去して繰り出しを円
滑にできるものである。なお、この場合、外気導入部6
は、防塵用の吸気網を設けているから肥料を吸い込むこ
とはない。
【0022】上述のような状態で、農作業機10は、前
進に伴って圃場面が整地フロ−ト21によって整地され
たあとに苗タンク23の苗を、植付装置22によって植
え付けながら作業を行なうものであるが、このような作
業中に、空調機器4と起風翼車8とは、図3に示すよう
に、肥料タンク1の左右両側に配置して設けられている
から、走行車体2の左右重量バランスを確保し、灌水状
態の柔軟な圃場でも安定良く走行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であって、要部斜面図であ
る。
【図2】本発明の一実施例であって、一部破断側面図で
ある。
【図3】本発明の一実施例であって、平面図である。
【図4】本発明の一実施例であって、側面図である。
【図5】本発明の一実施例であって、内部の平面図であ
る。
【図6】本発明の一実施例であって、側面図である。
【符号の説明】
1 タンク 2 走行車体 3
操縦座席 4 空調機器 5 噴風口部 6
外気導入部 7 コンプレッサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 勝 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 井関 秀夫 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 草本 英之 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 福村 善宏 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 Fターム(参考) 2B052 BC05 BC08 BC16 EA03 EA06 EA16 EB05 2B054 AA07 BB02 CA04 CB08 CB11 DC03 DC08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肥料、又は、種子の如き粉・粒状体を装
    填するタンク1が装備された走行車体2から圃場に施
    肥、又は、播種する構成の農作業機において、前記走行
    車体2上に設けられた操縦座席3の近傍には、空調機器
    4から送風された調整空気(熱・冷気)を吹き出す噴風
    口部5が配置して設けられ、前記肥料、又は、種子のタ
    ンク1に、空調機器4の外気導入部6を臨ませて設ける
    か、又は、空調機器4から送風された調整空気(熱・冷
    気)を吹き込む構成とした簡易型空調装置を装備した農
    作業機。
  2. 【請求項2】 肥料、又は、種子の如き粉・粒状体を装
    填するタンク1が装備された走行車体2から圃場に施
    肥、又は、播種する構成の農作業機において、前記走行
    車体2上に設けられた操縦座席3の近傍には、空調機器
    4から送風された調整空気(熱・冷気)を吹き出す噴風
    口部5が配置して設けられ、該空調機器4の付属機器で
    あるコンプレッサ7が前記タンク1内に設けられたこと
    を特徴とする簡易型空調装置を装備した農作業機。
  3. 【請求項3】 肥料、又は、種子の如き粉・粒状体を装
    填するタンク1が装備された走行車体2から圃場に施
    肥、又は、播種する構成の農作業機において、前記走行
    車体2上に設けられた操縦座席3の近傍には、空調機器
    4から送風された調整空気(熱・冷気)を吹き出す噴風
    口部5が配置して設けられ、前記タンク1の一側部に
    は、粉・粒状体を圃場まで搬送する搬送空気を起風する
    起風翼車8が装備され、前記タンク1の他側部には、前
    記空調機器4が装備されている簡易型空調装置を装備し
    た農作業機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110291877A (zh) * 2019-06-28 2019-10-01 江苏永联现代农业发展有限公司 一种均匀施肥的农业施肥装置
JP2022101313A (ja) * 2020-12-24 2022-07-06 株式会社クボタ 作業車

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