JP2000138547A - 機能可変型音声調整装置および機能可変音声調整手順を記録した記録媒体 - Google Patents

機能可変型音声調整装置および機能可変音声調整手順を記録した記録媒体

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JP2000138547A
JP2000138547A JP10312179A JP31217998A JP2000138547A JP 2000138547 A JP2000138547 A JP 2000138547A JP 10312179 A JP10312179 A JP 10312179A JP 31217998 A JP31217998 A JP 31217998A JP 2000138547 A JP2000138547 A JP 2000138547A
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dsp
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instruction
function
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JP10312179A
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English (en)
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Katsushi Yamada
勝志 山田
Nobuyuki Seki
信之 関
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の音声処理機能の選択および接続のパタ
ーンに応じたDSPプログラムを、各種プログラムメモ
リ領域を2組以上有しないローコストなDSPを用いて
も、音声の中断もノイズ発生もなく、設定することを可
能とした機能可変型音声調整装置を得る。 【解決手段】 DSP11内に、命令領域メモリ11
1、係数領域メモリ112、データ領域メモリ113、
レジスタ領域114、転送バッファ命令領域115、転
送バッファ係数領域116、割込み命令領域の実行手段
117を有し、CPU12内に、固定値格納用メモリ1
21、固定値算出手段122、データ転送手段123、
割込み命令領域の実行制御手段123を有し、CPU1
2から転送した音声処理機能の選択と入力信号と出力先
を決定する値を上記DSP内の指定されたメモリ領域
に、1サンプリング周期の間に格納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声ミキシング調
整卓(オーディオミキサー)の音声チャンネル処理や、
各種音声調整装置(シグナルプロセッサ)において、複
数の音声(オーディオ)機能が実行される機能可変型音
声調整装置および機能可変音声調整手順を記録した記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、機能可変型音声調整装置は、オー
ディオミキサーやシグナルプロセッサ等として適用され
る。これらオーディオミキサーやシグナルプロセッサの
多機能化・小型化・低価格化への解決手段の一つとし
て、ディジタル信号処理化が推進されている。その効果
として、従来のアナログ信号処理装置では、複数の装置
を有した複数機能も、同一ディジタル信号処理手段内の
プログラムの交換により選択的に実現することが可能と
なっている。
【0003】例えば、従来例1では、ディジタルシグナ
ルプロセッサ(以下、DSPと記す)とその制御手段で
あるマイコンなどのCPUを有して構成される。本構成
において、利得調整器、イコライザ、コンプレッサ等の
複数機能の選択、および接続が予め決められたパターン
に対応したDSPプログラムが、CPUに格納されてい
る。そして、ユーザからのパターン選択操作に応じて、
CPUはパターンに対応したDSPプログラムを選択し
てDSPを制御する。このことで、ユーザが望む機能を
実現している。
【0004】このパターン数を増やすほど、多様なユー
ザ要求に対応することができる。しかし、機能が増える
ほど、その選択および接続のパターンは飛躍的に増大す
る。その結果として生じる複雑化したパターンを削減す
るために、特定のパターンに制限しなければならない。
この課題に対する解決策としては、ユーザ自らが望むパ
ターンに応じたDSPプログラムを作成する従来例2が
ある。
【0005】この従来例2では、従来例1にパソコン等
の処理手段を加え、複数機能の選択および接続パターン
を画面等で作成している。そして、DSPプログラムに
変換後、そのデータをCPUに格納する。このことで、
ユーザが望む機能を実現可能としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の音声調整装置では、動作するディジタル信号処理手
段、つまり、DSPプログラム全体を設定または交換す
る必要がある。このため、DSPにおける各種プログラ
ム領域が1組しかない場合、交換前のプログラムを動作
させながら、ディジタルオーディオ信号の1サンプリン
グ周期内(一般に、1/48000[秒]または1/44100[秒])
に、交換後のプログラムをすべて設定する。しかし、こ
の作業はたいへん困難である。この設定をするために
は、DSPの動作を止める必要があり、音声の中断を伴
う。動作を止めなくて設定を強行した場合は、ノイズの
発生を伴うことがある。
【0007】また、DSPにおける各種プログラムメモ
リ(RAM)領域を2組有し、一方で交換前のプログラ
ムを動作させながら、他方で交換後のプログラムの書き
込みを完了したところで動作領域を変更する手法もあ
る。この手順により、動作プログラムを設定することが
可能である。しかし、DSPのメモリ領域を倍増するこ
とになり、DSPのコストアップとなる問題を伴う。
【0008】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るものであり、ユーザが望む利得調整器、イコライザ、
コンプレッサ等の複数機能の選択および接続のパターン
に応じたDSPプログラムを、各種プログラムメモリ領
域を2組以上有しないローコストなDSPを用いても、
音声の中断もノイズ発生もなく設定することを可能とす
る機能可変型音声調整装置および機能可変音声調整手順
を記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するため、以下の構成を採る。
【0010】本発明は、上記目的を達成するために、D
SP内のプログラム領域に、「部品」と「箱」という仮
想プログラム領域を設ける。
【0011】本発明におけるDSPのプログラム領域と
は、DSPの命令が格納される命令領域、命令が使用す
る係数が格納される係数領域、命令が使用するディジタ
ルオーディオ信号等のサンプリング周期毎に変化するデ
ータが順次格納されるデータ領域、命令が使用する命令
領域・係数領域・データ領域の位置を指定する命令・係
数・データポインタレジスタと命令処理結果を格納する
出力レジスタを有するレジスタ領域から構成され、本D
SPの動作は、命令領域に格納された命令が、命令ポイ
ンタの動きにしたがい実行されることで規定される。そ
れぞれのプログラム領域は、DSP内のランダムアクセ
スメモリ上で具現化される。
【0012】「部品」は、利得調整器、イコライザ、フ
ィルタ、コンプレッサ、エキスパンダ、ノイズゲートな
どの音声処理毎に独立した機能を実現するための命令か
ら構成される複数の命令領域であり、必ず、処理結果を
出力レジスタに格納する命令が含まれる。複数の処理結
果がある場合は、複数の出力レジスタが必要になる。ま
た、係数領域、データ領域を加える。命令領域には、命
令が使用する係数領域やデータ領域を指定する命令を含
んでもよい。これらは一般に、サブルーチンプログラム
と呼ばれる。
【0013】「箱」は、部品を実行することができる独
立した複数組の領域であり、実行する部品を規定するた
めの命令ポインタが格納された命令領域と係数・データ
ポインタが格納された係数領域、および、各ポインタを
対応するポインタレジスタに格納するための命令から構
成される命令領域からなる。また、実行した部品の結果
である出力レジスタの値を格納するためのデータ領域、
および、格納するための命令から構成される命令領域か
らなる。
【0014】さらに、CPUがDSPを制御するために
関わる、CPUから転送されたデータを格納する転送バ
ッファ係数領域と転送バッファ命令領域、CPUからの
制御タイミングに同期して1回のみ実行され1サンプリ
ング周期内に実行が完了する割込み命令領域を設ける。
【0015】割込み命令領域には、転送バッファ係数領
域と転送バッファ命令領域の内容を、指定された係数領
域と命令領域に格納する命令を有する。
【0016】また、CPUは既知な固定値である、「部
品」毎に規定される命令・係数・データ領域を指定する
ポインタと、「箱」毎に命令ポインタを格納する命令領
域を指定する格納先ポインタと、係数・データポインタ
を格納する係数領域を指定する格納先ポインタと、出力
データ領域を指定するポインタを、格納するメモリ領域
を設ける。
【0017】または、CPUは各ポインタ値を算出する
所定の方法を有する。
【0018】さらにCPUはDSP内の転送バッファ係
数領域と転送バッファ命令領域にデータを転送する手段
を有する。
【0019】
【発明の実施の形態】請求項1記載の機能可変型音声調
整装置に関する発明は、ディジタルオーディオ信号入力
に対して処理を行うディジタルシグナルプロセッサ(D
SP)と、DSPの制御手段としてマイクロコンピュー
タ等のCPUを備え、DSP内のプログラム領域に、命
令領域と係数領域とデータ領域から成る1組のメモリ領
域と、レジスタ領域とを有し、DSP内に、CPUから
転送されたデータを格納する転送バッファ係数領域と、
転送バッファ命令領域とを有し、DSP内のプログラム
領域のメモリ領域に格納された音声処理機能の選択と入
力信号と出力先を決定する値を、レジスタ領域に格納す
る手段を有し、DSP内のプログラム領域に、複数の音
声処理機能を実現するための手段を有し、同手段にレジ
スタ領域の値を利用してメモリ領域を指定できる手段と
音声処理結果をレジスタ領域に格納する手段を含み、C
PU内に、DSP内に設けた転送バッファ命令領域と転
送バッファ係数領域に、音声処理機能の選択と入力信号
と出力先を決定する値を転送する手段を有し、DSP内
のプログラム領域に、転送バッファ係数領域の値を用い
て、転送バッファ係数領域の値を指定された係数領域に
格納する手段を有する割込み命令領域Aを有し、DSP
内のプログラム領域に、転送バッファ命令領域の値を用
いて、転送バッファ命令領域の値を指定された命令領域
に格納する手段を有する割込み命令領域Bを有し、DS
PとCPU内に、CPUからの制御によって割込み命令
領域Aと割込み命令領域Bを1サンプリング周期内に1
回のみ実行する手段を有し、CPUから転送された音声
処理機能の選択と入力信号と出力先を決定する値がDS
P内の指定されたメモリ領域に、1サンプリング周期の
間に格納される構成を採る。
【0020】この構成により、変更の間にディジタルオ
ーディオ信号は途切れることなく、CPUが変更手順の
制御タイミングを短い時間間隔で行えば、聴感上瞬時に
変更が完了したとみなされ、音声の中断もノイズ発生も
ない。また、ユーザが望む複数の音声処理機能の選択お
よび接続のパターンに応じたDSPプログラムを、各種
プログラムメモリ領域を2組以上有しないローコストな
DSPを用いても、変更することができる。
【0021】請求項2記載の発明において、請求項1に
記載の機能可変型音声調整装置では、DSP内の係数領
域内にデータ領域または係数領域を指定するポインタを
格納し、そのポインタをレジスタ領域に格納する手段を
命令領域内に含む構成とする。この構成によれば、ポイ
ンタの値を随時変更でき、機能の変更に柔軟性が増す。
【0022】請求項3記載の発明において、請求項1ま
たは2に記載の機能可変型音声調整装置は、CPU内
に、DSP内に設けた命令領域またはデータ領域または
係数領域を指定するポインタを複数格納する固定値格納
用メモリ領域を有し、または、データ領域または係数領
域を指定するポインタを算出する固定値算出手段を有
し、選択または算出したポインタをDSP内の転送バッ
ファ係数領域または転送バッファ命令領域に転送する手
段を有する構成とする。
【0023】請求項4記載の発明において、請求項1〜
3の何れかに記載の機能可変型音声調整装置は、DSP
内に設けた音声処理機能を実現する命令領域に、データ
領域または係数領域を指定する手段を含む構成とする。
【0024】請求項5記載の発明において、請求項1〜
4の何れかに記載の機能可変型音声調整装置は、DSP
内のレジスタ領域に音声処理結果を格納する専用レジス
タを複数有し、音声処理機能を実現するための手段に、
複数の結果を個別に同専用レジスタに格納する手段を含
み、かつ、同専用レジスタの値を個別にデータ領域に格
納する手段を有する構成とする。
【0025】請求項6記載の発明において、請求項1〜
5の何れかに記載の機能可変型音声調整装置は、DSP
とCPU内に、DSPに設けた割込み命令領域Aと割込
み命令領域Bを、同一サンプリング周期内で1回のみ実
行する手段を有する構成とする。
【0026】請求項7記載の発明において、請求項1〜
5の何れかに記載の機能可変型音声調整装置は、DSP
とCPU内に、DSPに設けた割込み命令領域Aと割込
み命令領域Bを、異なるサンプリング周期に、かつ、そ
れぞれ1サンプリング周期内に1回のみ実行する手段を
有する構成とする。
【0027】請求項8記載の発明において、請求項1〜
7の何れかに記載の機能可変型音声調整装置は、DSP
内の音声処理機能が、利得調整器、イコライザ、フィル
タ、コンプレッサ、リミッタ、エキスパンダ、ノイズゲ
ートを1つ以上含む構成とする。
【0028】請求項9記載の発明において、請求項1〜
8の何れかに記載の機能可変型音声調整装置では、DS
Pに設けたデータ領域が未使用時は、その領域の値はゼ
ロである構成とする。
【0029】請求項10記載の発明において、請求項1
〜8の何れかに記載の機能可変型音声調整装置では、D
SPに設けた命令領域の使用開始時は、現サンプリング
周期以前にデータ領域に蓄積された値を使用しない構成
とする。
【0030】請求項11記載の機能可変音声調整手順を
記録した記録媒体に関する発明は、ディジタルオーディ
オ信号入力に対して処理を行うディジタルシグナル処理
(以下、DSP処理)と、DSP処理を制御するCPU
処理のプログラムとして構成され、DSP処理のための
メモリ領域に格納された音声処理機能の選択と入力信号
と出力先を決定する値を、DSP処理のためのレジスタ
領域に格納する行程と、複数の音声処理機能を実現する
ための行程と、同行程に、DSP処理のためのレジスタ
領域の値を利用してDSP処理のためのメモリ領域を指
定できる行程と音声処理結果をレジスタ領域に格納する
行程とを含み、CPU処理からDSP処理のために設け
た転送バッファ命令領域と転送バッファ係数領域に、音
声処理機能の選択と入力信号と出力先を決定する値を転
送する行程と、転送された転送バッファ係数領域の値を
用いて、転送バッファ係数領域の値を指定されたDSP
処理の係数領域に格納する割込み行程Aと、転送された
転送バッファ命令領域の値を用いて、転送バッファ命令
領域の値を指定されたDSP処理の命令領域に格納する
割込み行程Bと、割込み行程Aと割込み行程Bを1サン
プリング周期内に1回のみ実行する行程を有し、CPU
処理から転送された音声処理機能の選択と入力信号と出
力先を決定する値がDSP処理の指定されたメモリ領域
に、1サンプリング周期の間に格納されることを特徴と
するDSPプログラムおよびCPUプログラムを含む構
成を採る。
【0031】この構成により、変更の間にディジタルオ
ーディオ信号は途切れることなく、CPUが変更手順の
制御タイミングを短い時間間隔で行えば、聴感上瞬時に
変更が完了したとみなされ、音声の中断もノイズ発生も
ない。また、ユーザが望む複数の音声処理機能の選択お
よび接続のパターンに応じたDSPプログラムを、各種
プログラムメモリ領域を2組以上有しないローコストな
DSPを用いても、変更することができる。
【0032】請求項12記載の発明において、請求項1
1に記載の機能可変音声調整手順を記録した記録媒体
は、DSP処理の係数領域内にDSP処理のデータ領域
またはDSP処理の係数領域を指定するポインタを格納
し、そのポインタをDSP処理のためのレジスタ領域に
格納する行程をDSPプログラムに含む構成とする。こ
の構成によれば、ポインタの値を随時変更でき、機能の
変更に柔軟性が増す。
【0033】請求項13記載の発明において、請求項1
1または12に記載の機能可変音声調整手順を記録した
記録媒体は、CPU処理内に設けた、DSP処理の命令
領域またはDSP処理のデータ領域またはDSP処理の
係数領域を指定するポインタを複数格納する固定値格納
用メモリ領域から選択した値、または、DSP処理のデ
ータ領域またはDSP処理の係数領域を指定するポイン
タを算出する固定値算出行程によって算出した値を、D
SP処理の転送バッファ係数領域または転送バッファ命
令領域に転送する行程をDSPプログラムに含む構成と
する。
【0034】請求項14記載の発明において、請求項1
1〜13の何れかに記載の機能可変音声調整手順を記録
した記録媒体は、音声処理機能を実現するDSPプログ
ラムに、DSP処理のデータ領域またはDSP処理の係
数領域を指定する行程を含む構成とする。
【0035】請求項15記載の発明において、請求項1
1〜14の何れかに記載の機能可変音声調整手順を記録
した記録媒体は、音声処理機能を実現するDSPプログ
ラムに、DSP処理のためのレジスタ領域に設けた音声
処理結果を格納する複数専用レジスタに、音声処理機能
の複数の結果を格納する行程を含み、かつ、同専用レジ
スタの値を個別にDSP処理のデータ領域に格納する行
程をDSPプログラムに含む構成とする。
【0036】請求項16記載の発明において、請求項1
1〜15の何れかに記載の機能可変音声調整手順を記録
した記録媒体は、割込み行程Aと割込み行程Bを、同一
サンプリング周期内で1回のみ実行する行程を、DSP
プログラムおよびCPUプログラムに含む構成とする。
【0037】請求項17記載の発明において、請求項1
1〜15の何れかに記載の機能可変音声調整手順を記録
した記録媒体は、割込み行程Aと割込み行程Bを、異な
るサンプリング周期に、かつ、それぞれ1サンプリング
周期内に1回のみ実行する行程を、DSPプログラムお
よびCPUプログラムに含む構成とする。
【0038】請求項18記載の発明において、請求項1
1〜17の何れかに記載の機能可変音声調整手順を記録
した記録媒体は、音声処理機能を実現するDSPプログ
ラムに、利得調整機能、イコライザ機能、フィルタ機
能、コンプレッサ機能、リミッタ機能、エキスパンダ機
能、ノイズゲート機能を1つ以上実現する行程を含む構
成とする。
【0039】請求項19記載の発明において、請求項1
1〜18の何れかに記載の機能可変音声調整手順を記録
した記録媒体では、DSPのデータ領域が未使用時は、
その領域の値をゼロとする行程を、DSPプログラムに
含む構成とする。
【0040】請求項20記載の発明において、請求項1
1〜18の何れかに記載の機能可変音声調整手順を記録
した記録媒体では、DSPの命令領域の使用開始時は、
現サンプリング周期以前にデータ領域に蓄積された値を
使用しない行程を、DSPプログラムに含む構成とす
る。
【0041】次に図面を参照して、本発明の一実施の形
態に係る機能可変型音声調整装置および機能可変音声調
整手順を記録した記録媒体を詳細に説明する。
【0042】図1は、一実施形態に係る機能可変型音声
調整装置および機能可変音声調整手順を記録した記録媒
体の具体的適応例としてのチャンネルモジュールの構成
例を示す。本発明の実施形態は、ディジタルオーディオ
信号を処理対象とするミキシング調整卓のチャンネルモ
ジュールに適用した例である。本実施形態のチャンネル
モジュールは、2入力2出力であるが、入出力数は任意
の数でよい。また、本実施形態の以下の説明では、一つ
のチャンネルモジュールについて述べるが、チャンネル
モジュール数は任意の数でよい。
【0043】図1において、本実施形態のチャネルモジ
ュールは、各種プログラム領域を2組以上有しないDS
P11、および上記DSP11を制御するマイクロコン
ピュータ等のCPU12を有して構成される。
【0044】上記DSP11は、命令領域メモリ11
1、係数領域メモリ112、データ領域メモリ113、
レジスタ領域114、転送バッファ命令領域115、転
送バッファ係数領域116、割込み命令領域の実行手段
117を有している。また、入力Aと入力Bの2本のデ
ィジタルオーディオ信号入力と、出力Aと出力Bの2本
のディジタルオーディオ信号出力を有する。また上記C
PU12は、固定値格納用メモリ121、固定値算出手
段122、データ転送手段123、割込み命令領域の実
行制御手段124を有する。
【0045】図2〜図5は、DSP11の動作状態が変
化する様子を説明するための概念図であり、DSP11
のプログラム領域21に構成される機能が変化する状態
を示している。なお、これらの図において、図2が部品
選択・接続変更前の初期状態、図3が部品選択・接続の
変更途中状態1、図4が部品選択・接続の変更途中状態
2、図5が部品選択・接続の変更完了状態を、それぞれ
表している。
【0046】図2〜図5で示すプログラム領域21にお
いて、「部品」は、音声処理毎に独立した機能を実現す
るための仮想プログラム領域であり、イコライザ1部品
221、イコライザ2部品222、コンプレッサ部品2
23を有している。また、「箱」は、上記の「部品」を
1つ実行することができる仮想プログラム領域である。
本実施形態では、箱1(231)、箱2(232)、箱
3(233)を有している。これらの「箱」231〜2
33は、1つの入力信号の接続、2つの出力信号の接続
が可能である。なお、1つの「箱」で1つの「部品」の
実行としたが、複数の「部品」の実行でもよい。
【0047】本実施形態のチャンネルモジュールは、図
2〜図5で示す動作状態の変化、つまり、「部品」選択
および「箱」接続状態の変更を実行し、複数の音声処理
機能の選択および接続の変更を、音声の中断もノイズ発
生もなく設定することを可能としたものである。
【0048】図2は、変更前の初期状態を表している。
つまり、箱1(231)はイコライザ1部品221を選
択し、箱3(233)はイコライザ2部品222を選択
し、入力Aと箱1(231)、箱1(231)の出力1
と箱3(233)、箱3(233)の出力1と出力A、
箱3(233)の出力2と出力Bが接続されている。よ
って、箱2(232)とコンプレッサ部品223は未使
用の状態である。
【0049】図3は変更途中状態1を表しており、箱3
(233)はコンプレッサ部品223に選択を変更し、
入力Bと箱3(233)との間を接続する。
【0050】図4は変更途中状態2を表しており、箱2
(232)はイコライザ2/部品222を選択し、入力
Bと箱2(232)との間を接続する。
【0051】図5は変更完了状態を表している。箱2
(232)の出力1と箱3(223)とを接続し、この
完了状態では、箱2(232)はイコライザ2/部品2
22を選択し、箱3(233)はコンプレッサ部品22
3を選択し、入力Bと箱2(232)、箱2(232)
の出力1と箱3(233)、箱3(233)の出力1と
出力A、箱3(233)の出力2と出力B、とがそれぞ
れ接続されている。
【0052】図6は、図2〜図5が示す動作状態をもた
らすための、CPU12が実施する変更処理手順を示す
フローチャートである。図6において、本実施形態で実
行する処理は、変更手順1、変更手順2A、変更手順2
B、変更手順3の4段階に分けられる。図7から図10
は、図6が示す4段階の処理手順を詳述したサブルーチ
ンである。図7から図10の各図において、図7が変更
手順1、図8と図9が変更手順2Aと変更手順2B、図
10が変更手順3、の実施内容をそれぞれ示す。
【0053】変更手順1では、箱3の入力とDSP入力
Bを接続し、同一サンプリング周期内に、箱3の部品に
コンプレッサを選択する。この手順を示す図7におい
て、CPUテーブルから箱3が使用する係数領域の先頭
ポインタを選択する。例えば、CPUテーブルからDS
P入力2のデータポインタを選択し、これらの2つの値
を転送バッファ係数領域に転送する(ステップS1
1)。
【0054】CPUテーブルから箱3の命令ポインタを
選択する。例えば、CPUテーブルからコンプレッサ部
品の命令領域の先頭ポインタを選択し、これらの2つの
値を転送バッファ係数領域に転送する(ステップS1
2)。
【0055】その後、割込み命令領域AとBを同一サン
プリング周期内に1回実行する(ステップS13)。
【0056】変更手順2Aでは、箱2の入力とDSP入
力Bを接続し、箱2の部品が使用する係数・データ領域
を設定する。この手順を示す図8において、CPUテー
ブルから箱2が使用する係数領域の先頭ポインタを選択
する(ステップS21)。その後、割込み命令領域Aを
1サンプリング周期内に1回実行する(ステップS2
2)。
【0057】変更手順2Bでは、箱2の部品にイコライ
ザを選択する。この手順を示す図9において、CPUテ
ーブルから箱2の命令ポインタを選択する(ステップS
31)。その後、割込み命令領域Bを1サンプリング周
期内に1回実行する(ステップS32)。
【0058】変更手順3では、箱3の入力と箱2の出力
を接続する。この手順を示す図10において、CPUテ
ーブルから箱3が使用する係数領域の先頭ポインタを選
択する(ステップS41)。その後、割込み命令領域A
を1サンプリング周期内に1回実行する(ステップS4
2)。
【0059】図6〜図10に基づく上記の変更手順を以
下に詳細に説明する。第1に、変更前の初期状態を説明
する。図11〜図14は、図2におけるプログラム領域
21のプログラム内容を、各領域別に示したものであ
る。つまり、部品選択・接続変更前のプログラム領域の
初期状態を示している。図11はDSP11の命令を格
納する命令領域81、図12は上記の命令が使用する係
数を格納する係数領域82、図13は上記の命令が使用
するディジタルオーディオ信号であるところのサンプリ
ング周期毎に変化するデータを格納するデータ領域8
3、図14は上記の命令が使用する命令領域・係数領域
・データ領域の位置を指定する命令ポインタレジスタ・
係数ポインタレジスタ・2つのデータポインタレジスタ
と2つの出力レジスタを有するレジスタ領域84であ
る。
【0060】まず、図2で示す動作状態を、図11〜図
14を用いて説明する。
【0061】箱1(231)は、命令領域81内の命令
ポインタ0〜5の領域と、係数領域82内の係数ポイン
タ0〜2の領域と、データ領域83のデータポインタ0
〜1の領域と、から構成される。命令の動作は、命令ポ
インタレジスタが示す命令ポインタの位置の命令を実行
することで規定される。また、命令ポインタレジスタ
は、サンプリング周期毎に0から開始し、該当命令の動
作が完了すると自動的に1インクリメントする。また、
係数ポインタレジスタとデータポインタレジスタは、命
令領域内の命令によって随時その値を変更することがで
きる。
【0062】箱2(232)は、命令領域81内の命令
ポインタ6〜11の領域と、係数領域82内の係数ポイ
ンタ3〜5の領域と、データ領域83のデータポインタ
2〜3の領域と、から構成される。
【0063】箱3(233)は、命令領域81内の命令
ポインタ12〜17の領域と、係数領域82内の係数ポ
インタ6〜8の領域と、データ領域83のデータポイン
タ4〜5の領域と、から構成される。
【0064】イコライザ1部品221は、命令領域81
内の命令ポインタ20〜の領域と、係数領域82内の係
数ポインタ10〜の領域と、データ領域83のデータポ
インタ10〜の領域と、から構成される。
【0065】イコライザ2部品222は、係数領域82
内の係数ポインタ20〜の領域と、データ領域83のデ
ータポインタ20〜の領域と、から構成される。なお、
命令領域はイコライザ1部品221と共通とし、命令領
域を節約する。
【0066】コンプレッサ部品223は、命令領域81
内の命令ポインタ40〜の領域と、係数領域82内の係
数ポインタ30〜の領域と、データ領域83のデータポ
インタ30〜の領域と、から構成される。
【0067】さらに、データ領域83には、DSP11
の入出力データインタフェースとして規定されたデータ
ポインタ40,41,50,51の領域を有し、入力デ
ータはサンプリング周期毎に自動的に更新され、出力デ
ータはサンプリング周期毎に自動的に出力される。そし
て、命令領域81の命令ポインタ18〜19の領域に、
DSP11の出力データを定める命令を有する。
【0068】さらに、命令領域81の命令ポインタ20
には、サンプリング周期毎に命令ポインタを「0」に戻
す命令を有する。
【0069】図11の命令領域81の実行を、命令ポイ
ンタの順に説明する。
【0070】まず、命令ポインタ0の命令を実行する。
係数ポインタ0の値をデータポインタレジスタ1に格納
するが、係数ポインタ0の係数領域には、箱1(23
1)が選択した「部品」の入力となるデータ領域のデー
タポインタが格納されており、その値は「40」であ
る。データポインタ40のデータ領域には、DSP11
への入力データAが格納されている。つまり、本命令実
行以降、データポインタレジスタ1を参照すれば、DS
P11への入力データAを得ることができる。
【0071】次に、命令ポインタ1の命令を実行する。
係数ポインタ1の値をデータポインタレジスタ2に格納
するが、係数ポインタ1の係数領域には、箱1(23
1)が選択した「部品」が使用するデータ領域のデータ
ポインタが格納されており、その値は「10」である。
データポインタ10のデータ領域は、イコライザ1部品
221が使用するデータ群が格納された先頭である。つ
まり、本命令実行以降、データポインタレジスタ2を参
照すれば、イコライザ1部品221が使用するデータ群
を得ることができる。
【0072】次に、命令ポインタ2の命令を実行する。
係数ポインタ2の値を係数ポインタレジスタに格納する
が、係数ポインタ2の係数領域には、箱1(231)が
選択した「部品」が使用する係数領域のデータポインタ
が格納されており、その値は「10」である。係数ポイ
ンタ10の係数領域は、イコライザ1部品221が使用
する係数群が格納された先頭である。つまり、本命令実
行以降、係数ポインタレジスタを参照すれば、イコライ
ザ1部品221が使用する係数群を得ることができる。
【0073】次に、命令ポインタ3の命令を実行する。
一般にサブルーチンコールと呼ばれる動作であるが、命
令ポインタ3の値を命令ポインタレジスタに格納する。
命令ポインタ3の命令領域には、箱1(231)が選択
したイコライザ1部品231の命令が格納された命令領
域の先頭の命令ポインタを含んでおり、その値は「3
0」である。つまり、本命令実行後、イコライザ1部品
221の命令領域を実行する。
【0074】イコライザ1部品221の命令領域は、係
数ポインタレジスタ、データポインタレジスタ1、デー
タポインタレジスタ2を使用した命令を有して、IIR
フィルタ等のディジタルフィルタを構成する。つまり、
DSP11への入力データAに対して、係数ポインタ1
0〜に格納されたイコライザ特性を設定する係数と、デ
ータポインタ10〜のデータ群を使用することで、イコ
ライザ処理が施される。そして、その処理結果を出力レ
ジスタ1に格納する命令を有し、最後にサブルーチンリ
ターン動作を行い、先のサブルーチンコール動作をした
次の命令ポインタに自動的に復帰する。
【0075】次に、命令ポインタ4の命令を実行する。
出力レジスタ1の値をデータポインタ0のデータ領域に
格納するが、出力レジスタ1にはイコライザ1部品22
1の処理結果が格納されている。つまり、データポイン
タ1のデータ領域にはイコライザ1部品221の処理結
果が格納されている。
【0076】次に、命令ポインタ5の命令を実行する。
出力レジスタ2の値をデータポインタ1のデータ領域に
格納するが、イコライザ1部品221において出力レジ
スタ2は未使用であるので、データポインタ1のデータ
領域は無効である。
【0077】以上の命令ポインタ0〜5の命令実行によ
り、箱1(231)はイコライザ1部品221を選択
し、入力Aと箱1(231)が接続されている状態とな
る。
【0078】箱2(232)に該当する命令ポインタ6
〜11の命令に関与する領域は、部品選択と箱を接続す
るための設定をしていないでの、命令ポインタの順に実
行しても出力には影響せず、無効である。
【0079】箱3(233)に該当する命令ポインタ1
2〜17の命令は、命令ポインタ0〜5と指定される係
数・データポインタとが異なるが、同様な動作である。
命令ポインタ15の命令領域には、箱3(233)が選
択したイコライザ2部品232の命令が格納された命令
領域の先頭の命令ポインタを含んでおり、その値は、イ
コライザ1部品221と同様な「30」である。つま
り、本命令実行後、イコライザ1部品221の命令領域
を実行する。
【0080】箱1(231)の場合と同様に、イコライ
ザ1部品221の命令領域は、係数ポインタレジスタ、
データポインタレジスタ1、データポインタレジスタ2
を使用した命令を有して、IIRフィルタ等のディジタ
ルフィルタを構成する。箱2(232)用の係数領域内
の値を使用することになるため、箱1(231)の出力
1に対して、係数ポインタ20〜に格納されたイコライ
ザ特性を設定する係数と、データポインタ20〜のデー
タ群を使用することで、イコライザ処理が施される。結
果的に命令ポインタ12〜17の実行により、箱3(2
33)はイコライザ2部品222を選択し、箱1(23
2)の出力1と箱3(233)が接続されている状態と
なる。
【0081】さらに、命令ポインタ18〜19の命令実
行によって、箱3(233)の出力結果が格納されたデ
ータポインタ4と5の値がDSP11の出力AとBが格
納されるデータポインタ50と51に格納され、一連の
処理が完了する。
【0082】そして、命令ポインタ20の命令実行によ
って、次のサンプリング周期まで命令実行を停止し、次
のサンプリング周期に同期して命令ポインタを0に戻
す。これによって、命令ポインタ0〜19の実行がサン
プリング周期毎に行われることになる。
【0083】これらのプログラム領域初期状態により、
図2で示すようなイコライザ1とイコライザ2の音声処
理機能が動作する。
【0084】第2に、図2から図3の変更途中状態1に
至る変更手順1を、図7で示した手順に基づき実行す
る。本変更により、箱3(233)はコンプレッサ部品
223を選択し、入力Bと箱3(233)が接続する。
【0085】CPU12は、図15で示す固定値テーブ
ルをメモリ上に格納している。
【0086】まず、CPU12は、変更すべき箱3(2
33)が使用する係数領域の先頭ポインタと、箱3(2
33)の接続元となるDSP入力Bが格納されているデ
ータ領域のポインタを一覧表から選択し、データ転送手
段123を用いてDSP11内の転送バッファ係数領域
に転送する(ステップS11)。
【0087】引き続き、CPU12は、変更すべき箱3
(233)の命令ポインタと、箱3(233)が選択す
るコンプレッサ部品223の命令領域の先頭ポインタを
固定値テーブルから選択し、データ転送手段123を用
いてDSP11内の転送バッファ命令領域に転送する
(ステップS12)。
【0088】この時点における転送バッファ領域を、図
16に示す。転送バッファ係数領域0には、箱3(23
3)が使用する係数領域の先頭ポインタである6が格納
され、転送バッファ係数領域1には、DSP入力Bが格
納されているデータ領域のポインタである41が格納さ
れる。転送バッファ係数領域2と3には、変更すべき
「箱」の部品が使用するデータ領域と係数領域のポイン
タを格納すべきであるが、コンプレッサ部品223にお
いては、「部品」の命令領域で該当ポインタを設定して
いるので必要ない。転送バッファ命令領域0には、箱3
(233)の命令ポインタである15が格納され、転送
バッファ命令領域1には、箱3(233)が選択するコ
ンプレッサ部品223の命令領域の先頭ポインタである
40が格納される。
【0089】一方、DSP11は、図17で示すような
割込み命令領域Aと割込み命令領域Bを有する。
【0090】CPU12は、変更手順1の実施完了タイ
ミングとして、割込み命令領域の実行手段124を用い
て、割込み命令領域AとBの実行をDSP11に指示す
る。そして、DSP11において指示を受けた割込み命
令領域の実行手段117は、割込み命令領域AとBを、
同一サンプリング周期内に1回実行する。まず、割込み
命令領域Aの命令ポイント0〜2の命令が実行され、係
数領域の係数ポインタ6にDSP入力Bが格納されてい
るデータ領域のポインタである41が格納される。そし
て同一サンプリング周期内に、割込み命令領域Bの命令
ポイント0の命令が実行され、命令領域の命令ポインタ
15にコンプレッサ部品223の命令領域の先頭ポイン
タである40が格納される。
【0091】ところで、DSP11は、第1の説明で述
べたように、命令ポインタ0〜20の動作を毎サンプリ
ング周期繰り返しており、変更手順1が完了した次のサ
ンプリング周期からは、係数領域の係数ポインタ6にお
いては、DSP入力Bが格納されているデータ領域のポ
インタである41が使用され、命令領域の命令ポインタ
15においては、コンプレッサ部品223の命令領域の
先頭ポインタである40が使用され、図3で示す状態に
変化する。
【0092】この変更手順1の動作は、1サンプリング
周期で完了するので、DSP11における入力から出力
にいたるディジタルオーディオ信号は途切れることな
く、完了する。
【0093】これら一連のDSP11とCPU12の処
理タイミング例を図18に示す。
【0094】第3に、図3から図4の変更途中状態2に
至る変更手順2Aと2Bを、図8と図6とで説明する。
本変更により、箱2(232)はイコライザ2部品22
2を選択し、入力Bと箱2(232)が接続する。
【0095】まず、CPU12は、変更すべき箱2(2
32)が使用する係数領域の先頭ポインタと、箱2(2
32)の接続元となるDSP入力Bが格納されているデ
ータ領域のポインタを一覧表から選択する(ステップS
21)。箱2(232)はイコライザ2部品222を選
択することになるので、固定値テーブルから選択したイ
コライザ1部品221の先頭ポインタとを、下記の式1
と式2によって算出する。
【0096】 イコライザ2のデータ領域の先頭ポインタ=イコライザ1のデータ領域の先頭 ポインタ+10 …(式1) イコライザ2の係数領域の先頭ポインタ=イコライザ1の係数領域の先頭ポイ ンタ+10 …(式2) 上記の式1および式2は、CPU12内に固定値算出手
段122として設定されている。そして、4つの値をデ
ータ転送手段123により、DSP11内の転送バッフ
ァ係数領域に転送する。
【0097】この時点における転送バッファ係数領域
を、図19に示す。転送バッファ係数領域0には、箱2
(232)が使用する係数領域の先頭ポインタである
「3」が格納され、転送バッファ係数領域1には、DS
P入力Bが格納されているデータ領域のポインタである
「41」が格納され、転送バッファ係数領域2には、イ
コライザ2部品222が使用するデータ領域の先頭ポイ
ンタである「20」が格納され、転送バッファ係数領域
3には、イコライザ2部品222が使用する係数領域の
先頭ポインタである「20」が格納される。
【0098】CPU12は、変更手順2Aの実施完了タ
イミングとして、割込み命令領域の実行手段124を用
いて、割込み命令領域Aの実行をDSP11に指示す
る。そして、DSP11において指示を受けた割込み領
域の実行手段117は、割込み命令領域Aを実行する。
つまり、割込み命令領域Aの命令ポイント0〜2の命令
が1サンプリング周期内に実行され、係数領域の係数ポ
インタ3にDSP入力Bが格納されているデータ領域の
ポインタである「41」が格納され、係数ポインタ4に
イコライザ2部品232が使用するデータ領域の先頭ポ
インタである「20」が格納され、係数ポインタ5にイ
コライザ2部品232が使用する係数領域の先頭ポイン
タである「20」が格納される。
【0099】ところで、DSP11は、第1の説明で述
べたように、命令ポインタ0〜20の動作を毎サンプリ
ング周期繰り返しており、変更手順2Aが完了した次の
サンプリング周期からは、変更された係数領域の係数ポ
インタ3〜5の値が使用される。
【0100】引き続きCPU12は、変更すべき箱2
(232)の命令ポインタと、箱2(232)が選択す
るイコライザ2部品222の命令領域の先頭ポインタを
固定値テーブルから選択し、データ転送手段123を用
いて、DSP11内の転送バッファ命令領域に転送する
(ステップS31)。
【0101】この時点における転送バッファ命令領域
を、図19に示す。転送バッファ命令領域0には、箱2
(232)の命令ポインタである「9」が格納され、転
送バッファ命令領域1には、箱2(232)が選択する
イコライザ2部品222の命令領域の先頭ポインタであ
る「30」が格納される。
【0102】CPU12は、変更手順2Bの実施完了タ
イミングとして、割込み命令領域の実行手段124を用
いて、割込み命令領域Bの実行をDSP11に指示す
る。そして、DSP11において指示を受けた割込み領
域の実行手段117は、割込み命令領域Bを実行する。
つまり、割込み命令領域Bの命令ポイント0の命令が1
サンプリング周期内に実行され(ステップS32)、命
令領域の命令ポインタ9にイコライザ2部品222の命
令領域の先頭ポインタである「30」が格納される。
【0103】ところで、DSP11は、第1の説明で述
べたように、命令ポインタ0〜20の動作を毎サンプリ
ング周期繰り返しており、変更手順2Bが完了した次の
サンプリング周期からは、命令領域の命令ポインタ9に
おいては、イコライザ2部品222の命令領域の先頭ポ
インタである「30」が使用される。
【0104】従って、この変更手順2Aと2Bが完了す
ると、図4で示す状態に変化する。
【0105】係数領域と命令領域を時間的に分割して行
うこの変更手順2Aと2Bは、CPU12の制御タイミ
ングに応じて別々に動作するので、1サンプリング周期
内にすべて完了できない場合がある。従って、図3から
図4の状態には、時間的に分割して変化することにな
る。本実施形態のこの時点では、箱2(232)の動作
状態は出力のディジタルオーディオ信号に影響を与えな
い。箱2(232)が出力に接続されていたとしても、
各々の変更手順は必ず1サンプリング周期内に完了する
ので、DSPの入力から出力にいたるディジタルオーデ
ィオ信号は途切れることはない。CPUが2つの変更手
順の制御タイミングを短い時間間隔で行えば、聴感上同
時とみなすことも可能である。
【0106】第4に、図3から図5の変更完了状態に至
る変更手順3を、図10で説明する。本変更により、箱
2(232)の出力1と箱3(233)が接続する。
【0107】まず、CPU12は、変更すべき箱3(2
33)が使用する係数領域の先頭ポインタを固定値テー
ブルから選択する。また、箱3(233)の接続元とな
る箱2の出力1が格納されているデータ領域のポインタ
を、箱2(232)の出力レジスタの値を格納するデー
タ領域の先頭ポインタを一覧表から選択し、下記式を用
いて算出する。
【0108】 出力1のデータポインタ=箱xの出力レジスタの値を格納するデータ領域の先 頭ポインタ+0 …(式3) 出力2のデータポインタ=箱xの出力レジスタの値を格納するデータ領域の先 頭ポインタ+1 …(式4) なお、式3および式4は、CPU12内に固定値算出手
段122として設定されている。そして、2つの値をデ
ータ転送手段123によって、DSP11内の転送バッ
ファ係数領域に転送する。
【0109】この時点における転送バッファ領域を、図
20に示す。転送バッファ係数領域0には、箱3(23
3)が使用する係数領域の先頭ポインタである「6」が
格納され、転送バッファ係数領域1には、箱2(23
2)の出力1が格納されているデータ領域のポインタで
ある「2」が格納される。転送バッファ係数領域2と3
には、変更すべき「箱」の部品が使用するデータ領域と
係数領域のポインタを格納すべきであるが、コンプレッ
サ部品223においては、「部品」の命令領域で該当ポ
インタを設定しているので必要ない。
【0110】CPU12は、変更手順3の実施完了タイ
ミングとして、割込み命令領域の実行手段124を用い
て、割込み命令領域Aの実行をDSP11に指示する。
そして、DSP11において指示を受けた割込み領域の
実行手段117は、割込み命令領域Aを実行する。つま
り、割込み命令領域Aの命令ポイント0〜2の命令が1
サンプリング周期内に実行され、係数領域の係数ポイン
タ6に箱2(232)の出力1が格納されているデータ
領域のポインタである「2」が格納される。
【0111】ところで、DSP11は、第1の説明で述
べたように、命令ポインタ0〜20の動作を毎サンプリ
ング周期繰り返しており、変更手順3が完了した次のサ
ンプリング周期からは、係数領域の係数ポインタ6にお
いては、箱2(232)の出力1が格納されているデー
タ領域のポインタである「2」が使用され、図5で示す
ようなイコライザ2とコンプレッサの音声処理機能が動
作する状態に、変更が完了する。
【0112】この変更手順3の動作は、1サンプリング
周期で完了するので、DSP11における入力から出力
にいたるディジタルオーディオ信号は途切れることな
く、完了する。
【0113】以上のように、図2から図5への変更が完
了する。図21は命令領域81、図22は係数領域8
2、図23はデータ領域、図24はレジスタ領域を示す
図である。これら図21〜図24は、図11〜図14に
対応しており、この時点でのプログラム領域21のプロ
グラム内容を各領域別に示したものである。これらの図
には、各所にこれまで述べた変更手順1、2A、2B、
3の結果が反映されている。
【0114】この変更の間、ディジタルオーディオ信号
は途切れることなく、CPUが変更手順の制御タイミン
グを短い時間間隔で行えば、聴感上瞬時に変更が完了し
たとみなされ、音声の中断もノイズ発生もなく、ユーザ
が望む複数の音声処理機能の選択および接続のパターン
に応じたDSPプログラムを、各種プログラムメモリ領
域を2組以上有しないローコストなDSPを用いても、
変更することができる。
【0115】また、図3の状態において、イコライザ2
部品222は未使用となる。この間、イコライザ2部品
222が使用するデータ群が格納されるデータポインタ
20〜の領域をゼロとする命令を動作させると、図4の
状態において、イコライザ2部品222を使用開始直
後、データ領域の現サンプリング周期以前のデータを使
用する命令においても、現サンプリング周期以前に蓄積
された値はゼロとなっているので、正確な出力を得るこ
とができ、ノイズ発生の防止になる。
【0116】また、図4の状態において、イコライザ2
部品222の使用を再開するが、使用開始直後は、イコ
ライザ2部品222が使用する係数群が格納される係数
ポインタ20〜の領域に、現サンプリング周期以前に格
納されたデータ領域の値を使用しないイコライザ特性を
平坦とする係数の値を格納すると、使用開始前にデータ
領域に蓄積された不定なデータを使用しないので、正確
な出力を得ることができ、ノイズ発生の防止になる。
【0117】(作用)本発明によって、「箱」において
実行する「部品」の選択と「箱」の接続のパターンを、
DSPが動作中に音声の中断もノイズ発生もなく、ユー
ザが望むように変更することができる動作を説明する。
まず、変更前の通常動作状態、次に、変更時の割込み動
作状態について説明する。
【0118】通常動作中、「箱1」で「部品a」を実行
中の場合、箱1で規定された係数領域1には、部品aで
使用する係数ポインタCPaとデータポインタDPaが
格納されている。このデータポインタは、部品aへの入
力信号が格納されたデータ領域を指定する値を含む。ま
た、箱1の定められた命令領域1には、部品aが使用す
る命令ポインタIPaが格納されている。データポイン
タを2つ以上有し、部品が使用するデータ領域と、入力
信号が格納されたデータ領域を、別々に指定してもよ
い。
【0119】命令領域1には、係数ポインタCPaとデ
ータポインタDPaと命令ポインタIPaと出力レジス
タの値を、それぞれ、係数ポインタレジスタ・データポ
インタレジスタ・命令ポインタレジスタ・出力データ領
域Dout1に格納する4種類の命令を順に有する。係
数ポインタCPaの格納は、「部品a」内の命令でやっ
てもよい。その場合、「箱1」内の係数ポインタCPa
は不要となる。
【0120】命令ポインタは、順次これらの命令を実行
するよう移動していくが、命令ポインタの格納命令によ
って「部品a」の命令領域に移動し、「部品a」は、使
用すべき係数領域が指定された係数ポインタレジスタの
内容と、入力信号を指定する値を含んだデータポインタ
の内容を用いて、命令領域を実行する。係数およびデー
タポインタレジスタに格納された格納直後のポインタ値
は、各領域の先頭位置を示しており、命令により変化で
きる。「部品a」の命令領域をすべてを実行すると、そ
の処理結果は、出力レジスタに格納され、また、命令ポ
インタは自動的に元の命令ポインタの格納命令を有した
領域の次に移動する。この命令ポインタの動きは一般
に、サブルーチンコール/リターン動作と呼ばれる。最
終的に、出力データ領域Dout1には、「箱1」で実
行された「部品a」の処理結果が格納される。この処理
結果は、複数でもよい。
【0121】同様に、「箱2」で「部品b」を実行して
いる場合は、命令領域2には、係数ポインタCPbとデ
ータポインタDPbと命令ポインタIPbと出力レジス
タの内容を、それぞれ、係数ポインタレジスタ・データ
ポインタレジスタ・命令ポインタレジスタ・出力データ
領域Dout2に格納する4種類の命令を順に有する。
ここで、部品bへの入力信号が格納されたデータ領域を
指定するデータポインタDPbに、「箱1」の出力デー
タ領域Dout1を指定する値DPout1を含める
と、「箱1」と「箱2」は接続されたことになり、結果
的に、出力データ領域Dout2には、「部品a」と
「部品b」が接続された場合の処理結果が格納される。
【0122】同様に、「箱3」で「部品c」を実行して
いる場合は、命令領域3には、係数ポインタCPcとデ
ータポインタDPcと命令ポインタIPcと出力レジス
タの内容を、それぞれ、係数ポインタレジスタ・データ
ポインタレジスタ・命令ポインタレジスタ・出力データ
領域Dout3に格納する4種類の命令を順に有する。
ここで、部品cへの入力信号が格納されたデータ領域を
指定するデータポインタDPcに、「箱2」の出力デー
タ領域Dout2を指定する値DPout2を含める
と、「箱2」と「箱3」は接続されたことになり、結果
的に、出力データ領域Dout3には、「部品a」と
「部品b」と「部品c」が直列接続された場合の処理結
果が格納される。
【0123】このような動作を、さらに複数の「箱」と
「部品」に繰り返すことで、複数の部品の選択と接続が
自由に規定することが可能となる。
【0124】次に、変更時の割込み動作状態について説
明する。
【0125】上記の場合、「箱1・2・3」は「部品a
・b・c」を実行し、直列接続されている。ここで、
「箱3」で「部品d」を実行し、「箱1」に接続するよ
うに変更する場合を説明する。変更後は、「箱1・2」
は「部品a・b」を実行し接続され、「箱1・3」は
「部品a・d」を実行し接続されることになる。
【0126】まず、CPUはメモリ領域から、変更すべ
き「箱3」に対応する命令領域3と係数領域3を指定す
る命令格納先ポインタsIP3と係数格納先ポインタs
CP3を選択する。また、変更すべき「部品d」に対応
する命令ポインタIPdと係数ポインタCPdをデータ
ポインタDPd選択する。さらに、変更すべき「箱3」
の入力元となる「箱1」の出力データ領域を指定する出
力ポインタDPout1を選択する。但し「部品d」内
に係数ポインタCPdを係数ポインタレジスタに格納す
る命令がある場合は、係数ポインタCPdの選択は不要
となる。また、係数ポインタCPdをデータポインタD
Pdは、所定の方法によって算出してもよい。
【0127】次に、CPUは、DSPの転送バッファ係
数領域に、係数格納先ポインタsCP3、係数ポインタ
CPd、出力ポインタDPout1を含んだデータポイ
ンタDPdの順にデータ転送手段を用いて転送する。さ
らに、DSPの転送バッファ命令領域に、命令格納先ポ
インタsIP3、命令ポインタIpdの順に転送する。
但し「部品d」内に係数ポインタCPdを係数ポインタ
レジスタに格納する命令がある場合は、係数ポインタC
Pdの転送は不要となる。
【0128】そして、CPUは、割込み要求命令を発行
する。DSPはこの割込み要求命令を受信すると、命令
ポインタを割込み命令領域に強制移動させ、転送バッフ
ァ係数領域に格納された値を使用し、係数格納先ポイン
タsCP3の係数領域に、係数ポインタCPdとデータ
ポインタDPdの順に格納する命令を実行する。但し
「部品d」内に係数ポインタCPdを係数ポインタレジ
スタに格納する命令がある場合は、係数ポインタCPd
の格納する命令は不要となる。さらに、転送バッファ命
令領域に格納された値を使用し、命令格納先ポインタs
IP3の命令領域に、命令ポインタIpdを格納する命
令を実行する。これらすべての割込み命令領域を実行す
ると、命令ポインタは自動的に、割込み要求命令を受信
する直前に実行していた命令ポインタの次に移動する。
この命令ポインタの動きは一般に、インタラプトリター
ン動作と呼ばれる。
【0129】これらの割込み命令は、係数領域と命令領
域への値の格納に分けられるが、CPUから割込み要求
制御をDSPが受信後、それぞれが同一サンプリング周
期内に1回のみ実行される。または、それぞれが異なる
サンプリング周期に、かつ、それぞれ1サンプリング周
期内に1回のみ実行される。
【0130】従って、この割込み命令が実行されると、
命令領域3には、係数ポインタCPdとデータポインタ
DPdと命令ポインタIPdと出力レジスタの値を、そ
れぞれ、係数ポインタレジスタ・データポインタレジス
タ・命令ポインタレジスタ・出力データ領域Dout3
に格納する4種類の命令に変更されることになる。但し
「部品d」内に係数ポインタCPdを係数ポインタレジ
スタに格納する命令がある場合は、係数ポインタCPd
の格納する命令は不要となる。ここで、部品dへの入力
信号が格納されたデータ領域を指定するデータポインタ
DPdには、「箱1」の出力データ領域Dout1を指
定する値DPout1を含んでいるので、「箱1」と
「箱3」は接続されたことになる。また、命令ポインタ
は、「部品d」を実行するので、結果的に、出力データ
領域Dout3には、「部品a」と「部品d」が直列接
続された場合の処理結果が格納される。
【0131】このように、1サンプリング周期内で1ヶ
所の「箱」に対する部品の選択と接続を同時に、また
は、1サンプリング周期内で完了する1ヶ所の「箱」に
対する部品の選択と1サンプリング周期内で完了する1
ヶ所の「箱」に対する部品の接続を時分割して変更する
ことが可能であり、本動作を、さらに複数ヶ所の「箱」
に繰り返すことで、複数の部品の選択と接続が自由に変
更することが可能となる。各変更動作は、1サンプリン
グ周期内に完了するので、音声の中断もノイズ発生もな
い。
【0132】DSPにおける命令処理量は、本発明にお
ける「箱」「部品」処理と割込み処理とその他一連の総
和が、ディジタルオーディオ信号の1サンプリング周期
内に処理が完了する処理量とすれば、変更動作中の誤動
作はない。
【0133】さらに、「部品」のデータ領域が未使用時
は、その領域の値をゼロにすると、該当「部品」使用開
始時、現サンプリング周期以前のデータを使用する命令
においても、不定なデータを使用しないので、正確な出
力を得ることができ、ノイズ発生の防止になる。
【0134】また、「部品」使用開始時は、データ領域
の現サンプリング周期以前に蓄積された値を使用しない
ようにすると、不定なデータを使用しないので、正確な
出力を得ることができ、ノイズ発生の防止になる。
【0135】本発明はこれらから、ユーザが望む複数の
音声処理機能の選択および接続のパターンに応じたDS
Pプログラムを、各種プログラムメモリ領域を2組以上
有しないローコストなDSPを用いても、音声の中断も
ノイズ発生もなく、設定することを可能とした機能可変
型音声調整装置および機能可変音声調整手順を記録した
記録媒体を提供することができる。
【0136】尚、上記の実施形態は本発明の好適な一例
である。但し、これに限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能
である。例えば、上記の実施形態における複数の音声処
理機能の選択および接続のパターンは一例であり、様々
なパターンに対応することができる。
【0137】
【発明の効果】本発明は上記実施形態から明らかなよう
に、複数の音声処理機能の選択および接続のパターンに
応じたDSPプログラムを、各種プログラムメモリ領域
を2組以上有しないローコストなDSPを用いても、音
声の中断もノイズ発生もなく設定変更でき、ユーザが望
む機能を有した機能可変型音声調整装置および機能可変
音声調整手順を記録した記録媒体を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である機能可変型音声調整
装置のチャンネルモジュールのブロック構成図
【図2】本実施形態のDSPの初期状態を表す概念図
【図3】DSPの動作状態1の変化を表す図
【図4】DSPの動作状態2の変化を表す図
【図5】DSPの動作状態3の変化を表す図
【図6】DSP動作状態の変更手順の概略処理フローチ
ャート
【図7】図6内の変更手順1の詳細処理フローチャート
【図8】図6内の変更手順2Aの詳細処理フローチャー
【図9】図6内の変更手順2Bの詳細処理フローチャー
【図10】図6内の変更手順3の詳細処理フローチャー
【図11】部品選択・接続変更前のプログラムの命令領
域81の初期状態図
【図12】部品選択・接続変更前のプログラムの係数領
域82の初期状態図
【図13】部品選択・接続変更前のプログラムのデータ
領域83の初期状態図
【図14】部品選択・接続変更前のプログラムのレジス
タ領域84の初期状態図
【図15】CPUメモリ上の固定値テーブル
【図16】変更手順1の転送バッファ領域図
【図17】割込み命令領域図
【図18】変更手順1におけるDSPとCPU処理タイ
ミング図
【図19】変更手順2A・2B時の転送バッファ領域図
【図20】変更手順3の転送バッファ領域図
【図21】部品選択・接続の変更完了時のプログラムの
命令領域の状態図
【図22】部品選択・接続の変更完了時のプログラムの
係数領域の状態図
【図23】部品選択・接続の変更完了時のプログラムの
データ領域の状態図
【図24】部品選択・接続の変更完了時のプログラムの
レジスタ領域の状態図
【符号の説明】 11 DSP 12 CPU 21 プログラム領域 81 命令領域 82 係数領域 83 データ領域 84 レジスタ領域 111 命令領域メモリ 112 係数領域メモリ 113 データ領域メモリ 114 レジスタ領域 115 転送バッファ命令領域 116 転送バッファ係数領域 117 割込み命令領域の実行手段 121 固定値格納用メモリ 122 固定値算出手段 123 データ転送手段 124 割込み命令領域の実行制御手段 221 イコライザ1部品 222 イコライザ2部品 223 コンプレッサ部品 231 箱1 232 箱2 233 箱3
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D108 AA20 AB09 5D378 MM96 5J100 AA15 BA01 BC06 CA29 CA30 DA06 EA02 FA00

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタルオーディオ信号入力に対して
    処理を行うディジタルシグナルプロセッサ(DSP)
    と、前記DSPの制御手段としてマイクロコンピュータ
    等のCPUを備え、 前記DSP内のプログラム領域に、命令領域と係数領域
    とデータ領域から成る1組のメモリ領域と、レジスタ領
    域とを有し、 前記DSP内に、前記CPUから転送されたデータを格
    納する転送バッファ係数領域と、転送バッファ命令領域
    とを有し、 前記DSP内のプログラム領域の前記メモリ領域に格納
    された音声処理機能の選択と入力信号と出力先を決定す
    る値を、前記レジスタ領域に格納する手段を有し、 前記DSP内のプログラム領域に、複数の音声処理機能
    を実現するための手段を有し、同手段にレジスタ領域の
    値を利用してメモリ領域を指定できる手段と音声処理結
    果をレジスタ領域に格納する手段を含み、 前記CPU内に、前記DSP内に設けた転送バッファ命
    令領域と転送バッファ係数領域に、音声処理機能の選択
    と入力信号と出力先を決定する値を転送する手段を有
    し、 前記DSP内のプログラム領域に、前記転送バッファ係
    数領域の値を用いて、前記転送バッファ係数領域の値を
    指定された係数領域に格納する手段を有する割込み命令
    領域Aを有し、 前記DSP内のプログラム領域に、前記転送バッファ命
    令領域の値を用いて、前記転送バッファ命令領域の値を
    指定された命令領域に格納する手段を有する割込み命令
    領域Bを有し、 前記DSPとCPU内に、前記CPUからの制御によっ
    て割込み命令領域Aと割込み命令領域Bを、1サンプリ
    ング周期内に1回のみ実行する手段を有し、 前記CPUから転送された音声処理機能の選択と入力信
    号と出力先を決定する値が前記DSP内の指定されたメ
    モリ領域に、1サンプリング周期の間に格納されること
    を特徴とする機能可変型音声調整装置。
  2. 【請求項2】 前記DSP内の係数領域内にデータ領域
    または係数領域を指定するポインタを格納し、そのポイ
    ンタをレジスタ領域に格納する手段を命令領域内に含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の機能可変型音声調整
    装置。
  3. 【請求項3】 前記CPU内に、前記DSP内に設けた
    命令領域またはデータ領域または係数領域を指定するポ
    インタを複数格納する固定値格納用メモリ領域を有し、
    または、データ領域または係数領域を指定するポインタ
    を算出する固定値算出手段を有し、選択または算出した
    ポインタを前記DSP内の転送バッファ係数領域または
    転送バッファ命令領域に転送する手段を有することを特
    徴とする請求項1または2に記載の機能可変型音声調整
    装置。
  4. 【請求項4】 前記DSP内に設けた音声処理機能を実
    現する命令領域に、データ領域または係数領域を指定す
    る手段を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れかに
    記載の機能可変型音声調整装置。
  5. 【請求項5】 前記DSP内のレジスタ領域に音声処理
    結果を格納する専用レジスタを複数有し、音声処理機能
    を実現するための手段に、複数の結果を個別に同専用レ
    ジスタに格納する手段を含み、かつ、同専用レジスタの
    値を個別にデータ領域に格納する手段を有することを特
    徴とする請求項1〜4の何れかに記載の機能可変型音声
    調整装置。
  6. 【請求項6】 前記DSPとCPU内に、前記DSPに
    設けた割込み命令領域Aと割込み命令領域Bを、同一サ
    ンプリング周期内で1回のみ実行する手段を有すること
    を特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の機能可変型
    音声調整装置。
  7. 【請求項7】 前記DSPとCPU内に、前記DSPに
    設けた割込み命令領域Aと割込み命令領域Bを、異なる
    サンプリング周期に、かつ、それぞれ1サンプリング周
    期内に1回のみ実行する手段を有することを特徴とする
    請求項1〜5の何れかに記載の機能可変型音声調整装
    置。
  8. 【請求項8】 前記DSP内の音声処理機能が、利得調
    整器、イコライザ、フィルタ、コンプレッサ、リミッ
    タ、エキスパンダ、ノイズゲートを1つ以上含むことを
    特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の機能可変型音
    声調整装置。
  9. 【請求項9】 前記DSPに設けたデータ領域が未使用
    時は、その領域の値はゼロであることを特徴とする請求
    項1〜8の何れかに記載の機能可変型音声調整装置。
  10. 【請求項10】 前記DSPに設けた命令領域の使用開
    始時は、現サンプリング周期以前にデータ領域に蓄積さ
    れた値を使用しないことを特徴とする請求項1〜8の何
    れかに記載の機能可変型音声調整装置。
  11. 【請求項11】 ディジタルオーディオ信号入力に対し
    て処理を行うディジタルシグナル処理(以下、DSP処
    理)と、前記DSP処理を制御するCPU処理のプログ
    ラムとして構成され、 前記DSP処理のためのメモリ領域に格納された音声処
    理機能の選択と入力信号と出力先を決定する値を、前記
    DSP処理のためのレジスタ領域に格納する行程と、 複数の音声処理機能を実現するための行程と、同行程
    に、前記DSP処理のためのレジスタ領域の値を利用し
    て前記DSP処理のためのメモリ領域を指定できる行程
    と音声処理結果をレジスタ領域に格納する行程とを含
    み、 前記CPU処理から前記DSP処理のために設けた転送
    バッファ命令領域と転送バッファ係数領域に、音声処理
    機能の選択と入力信号と出力先を決定する値を転送する
    行程と、 転送された前記転送バッファ係数領域の値を用いて、前
    記転送バッファ係数領域の値を指定された前記DSP処
    理の係数領域に格納する割込み行程Aと、 転送された前記転送バッファ命令領域の値を用いて、前
    記転送バッファ命令領域の値を指定された前記DSP処
    理の命令領域に格納する割込み行程Bと、 割込み行程Aと割込み行程Bを1サンプリング周期内に
    1回のみ実行する行程を有し、 前記CPU処理から転送された音声処理機能の選択と入
    力信号と出力先を決定する値が前記DSP処理の指定さ
    れたメモリ領域に、1サンプリング周期の間に格納され
    ることを特徴とするDSPプログラムおよびCPUプロ
    グラムを含む機能可変音声調整手順を記録した記録媒
    体。
  12. 【請求項12】 前記DSP処理の係数領域内に前記D
    SP処理のデータ領域または前記DSP処理の係数領域
    を指定するポインタを格納し、そのポインタを前記DS
    P処理のためのレジスタ領域に格納する行程をDSPプ
    ログラムに含むことを特徴とする請求項11に記載の機
    能可変音声調整手順を記録した記録媒体。
  13. 【請求項13】 前記CPU処理内に設けた、前記DS
    P処理の命令領域または前記DSP処理のデータ領域ま
    たは前記DSP処理の係数領域を指定するポインタを複
    数格納する固定値格納用メモリ領域から選択した値、ま
    たは、前記DSP処理のデータ領域または前記DSP処
    理の係数領域を指定するポインタを算出する固定値算出
    行程によって算出した値を、前記DSP処理の転送バッ
    ファ係数領域または転送バッファ命令領域に転送する行
    程をDSPプログラムに含むことを特徴とする請求項1
    1または12に記載の機能可変音声調整手順を記録した
    記録媒体。
  14. 【請求項14】 音声処理機能を実現するDSPプログ
    ラムに、前記DSP処理のデータ領域または前記DSP
    処理の係数領域を指定する行程を含むことを特徴とする
    請求項11〜13の何れかに記載の機能可変音声調整手
    順を記録した記録媒体。
  15. 【請求項15】 音声処理機能を実現するDSPプログ
    ラムに、前記DSP処理のためのレジスタ領域に設けた
    音声処理結果を格納する複数専用レジスタに、音声処理
    機能の複数の結果を格納する行程を含み、かつ、同専用
    レジスタの値を個別に前記DSP処理のデータ領域に格
    納する行程をDSPプログラムに含むことを特徴とする
    請求項11〜14の何れかに記載の機能可変音声調整手
    順を記録した記録媒体。
  16. 【請求項16】 割込み行程Aと割込み行程Bを、同一
    サンプリング周期内で1回のみ実行する行程を、DSP
    プログラムおよびCPUプログラムに含むことを特徴と
    する請求項11〜15の何れかに記載の機能可変音声調
    整手順を記録した記録媒体。
  17. 【請求項17】 割込み行程Aと割込み行程Bを、異な
    るサンプリング周期に、かつ、それぞれ1サンプリング
    周期内に1回のみ実行する行程を、DSPプログラムお
    よびCPUプログラムに含むことを特徴とする請求項1
    1〜15の何れかに記載の機能可変音声調整手順を記録
    した記録媒体。
  18. 【請求項18】 音声処理機能を実現するDSPプログ
    ラムに、利得調整機能、イコライザ機能、フィルタ機
    能、コンプレッサ機能、リミッタ機能、エキスパンダ機
    能、ノイズゲート機能を1つ以上実現する行程を含むこ
    とを特徴とする請求項11〜17の何れかに記載の機能
    可変音声調整手順を記録した記録媒体。
  19. 【請求項19】 前記DSPのデータ領域が未使用時
    は、その領域の値をゼロとする行程を、DSPプログラ
    ムに含むことを特徴とする請求項11〜18の何れかに
    記載の機能可変音声調整手順を記録した記録媒体。
  20. 【請求項20】 前記DSPの命令領域の使用開始時
    は、現サンプリング周期以前にデータ領域に蓄積された
    値を使用しない行程を、DSPプログラムに含むことを
    特徴とする請求項11〜18の何れかに記載の機能可変
    音声調整手順を記録した記録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008510435A (ja) * 2004-08-17 2008-04-03 ザット コーポレーション テレビ・オーディオ信号処理用の構成可能再帰デジタル・フィルタ
KR101395286B1 (ko) * 2013-02-14 2014-05-28 주식회사 대경바스컴 적응형 이퀄라이져 기능을 구비한 디지털 오디오신호 처리장치 및 그 방법

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