JP2000138387A - 太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トおよびそれを使用した太陽電池モジュ−ル - Google Patents

太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トおよびそれを使用した太陽電池モジュ−ル

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JP2000138387A
JP2000138387A JP10308205A JP30820598A JP2000138387A JP 2000138387 A JP2000138387 A JP 2000138387A JP 10308205 A JP10308205 A JP 10308205A JP 30820598 A JP30820598 A JP 30820598A JP 2000138387 A JP2000138387 A JP 2000138387A
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sheet
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Yasushi Yamada
泰 山田
Yasuki Suzuura
泰樹 鈴浦
Hiroshi Yamamoto
浩 山本
Katsutoshi Konno
克俊 今野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池モジュ−ルを構成する表面保護シ−
ト層として、フッ素系樹脂シ−トを使用するも、水分、
酸素等の侵入を防止する防湿性を著しく向上させ、更
に、耐光性、耐熱性、耐水性等の諸堅牢性についても、
その長期的な性能劣化を最小限に抑え、保護能力性に優
れ、また、防汚性等に優れ、より低コストで安全な太陽
電池モジュ−ルを構成する表面保護シ−トを安定的に提
供することである。 【解決手段】 フッ素系樹脂シ−トと無機酸化物の蒸着
薄膜を有する樹脂フィルム途を積層したことを特徴とす
る太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トおよびそれを使
用した太陽電池モジュ−ルに関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池モジュ−
ル用表面保護シ−トおよびそれを使用した太陽電池モジ
ュ−ルに関し、更に詳しくは、耐光性、耐熱性、耐水
性、防湿性、防汚性等に優れ、極めて保護能力が高い太
陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トおよびそれを使用し
た太陽電池モジュ−ルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題に対する意識の高まりか
ら、クリ−ンなエネルギ−源としての太陽電池が注目さ
れ、現在、種々の形態からなる太陽電池モジュ−ルが開
発され、提案されている。而して、上記の太陽電池モジ
ュ−ルとしては、通常、表面保護シ−ト層、充填剤層、
光起電力素子としての太陽電池素子、充填剤層、およ
び、裏面保護シ−ト層等の順に積層し、真空吸引して加
熱圧着するラミネ−ション法等を利用して製造されてい
る。そして、上記の太陽電池モジュ−ルを構成する表面
保護シ−ト層としては、現在、ガラス板等が、最も一般
的に使用され、その他、近年、フッ素系樹脂シ−ト等の
樹脂シ−トも、注目され、その開発が、急速に進められ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、太陽電池
は、太陽光を吸収して光起電力することから、一般に、
太陽電池モジュ−ルを構成する表面保護シ−ト層として
は、太陽光を吸収する吸収性に富むと共に耐光性、耐熱
性、耐水性等の諸堅牢性に優れ、かつ、水分、酸素等の
侵入を防止する防湿性に優れ、更に、表面硬度が高く、
かつ、表面の汚れ、ゴミ等の蓄積を防止し、その保護能
力性が高いこと、その他等の条件が挙げられるものであ
る。しかしながら、太陽電池モジュ−ルを構成する表面
保護シ−ト層として、現在、最も一般的に使用されてい
るガラス板等は、太陽光の吸収性に優れ、かつ、耐光
性、耐熱性、耐水性等の諸堅牢性に優れ、また、防湿性
にも優れ、更に、表面硬度が硬く、また、防汚性等にも
優れ、その保護能力性が高い等の利点を有するが、可塑
性、耐衝撃性、軽量化等に欠け、更に、その加工性、施
工性等に劣り、かつ、低コスト化等に欠けるという問題
点がある。また、上記の太陽電池モジュ−ルを構成する
表面保護シ−ト層として、フッ素系樹脂等の樹脂シ−ト
を使用する場合には、ガラス板等と比較して、可塑性、
耐衝撃性、軽量化、低コスト化等に富むものではある
が、耐光性、耐熱性、耐水性等の諸堅牢性に劣り、特
に、防湿性等に欠けるという問題点がある。更に、上記
のフッ素系樹脂シ−トを使用する場合には、その表面に
ゴミ等が蓄積し、防汚性等に欠けるという問題点もあ
る。そこで本発明は、太陽電池モジュ−ルを構成する表
面保護シ−ト層として、フッ素系樹脂シ−トを使用する
も、水分、酸素等の侵入を防止する防湿性を著しく向上
させ、更に、耐光性、耐熱性、耐水性等の諸堅牢性につ
いても、その長期的な性能劣化を最小限に抑え、保護能
力性に優れ、更に、防汚性等にも優れ、より低コストで
安全な太陽電池モジュ−ルを構成する表面保護シ−トを
安定的に提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な太陽電池モジュ−ルを構成する表面保護シ−ト層につ
いての問題点を解決すべく種々研究の結果、太陽電池モ
ジュ−ルを構成する表面保護シ−ト層として使用されて
いるガラス板の特性に着目し、まず、フッ素系樹脂シ−
トを基材シ−トとして使用し、他方、その片面に、酸化
珪素、あるいは、酸化アルミニウム等の透明な、ガラス
質からなる無機酸化物の蒸着薄膜を有する樹脂フィルム
を使用し、而して、上記のフッ素系樹脂シ−トと無機酸
化物の蒸着薄膜を有する樹脂フィルムとを積層して太陽
電池モジュ−ル用表面保護シ−トを製造し、これを表面
保護シ−ト層とし、その片面を内側にし、充填剤層、光
起電力素子としての太陽電池素子、充填剤層、および、
裏面保護シ−ト層等を順次に積層し、次いで、これらを
一体的に真空吸引して加熱圧着するラミネ−ション法等
を利用して太陽電池モジュ−ルを製造したところ、水
分、酸素等の侵入を防止する防湿性を著しく向上させ、
更に、耐光性、耐熱性、耐水性等の諸堅牢性について
も、その長期的な性能劣化を最小限に抑え、保護能力性
に優れ、より低コストで安全な太陽電池モジュ−ル用表
面保護シ−トおよびそれを使用した太陽電池モジュ−ル
を製造し得ることを見出して本発明を完成したものであ
る。
【0005】すなわち、本発明は、フッ素系樹脂シ−ト
と無機酸化物の蒸着薄膜を有する樹脂フィルムとを積層
したことを特徴とする太陽電池モジュ−ル用表面保護シ
−トおよびそれを使用した太陽電池モジュ−ルに関する
ものである。
【0006】
【発明の実施の形態】上記の本発明について以下に図面
等を用いて更に詳しく説明する。本発明にかかる太陽電
池モジュ−ル用表面保護シ−トおよびそれを使用した太
陽電池モジュ−ルについてその層構成を図面等を用いて
更に具体的に説明すると、図1、図2および図3は、本
発明にかかる太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トの層
構成についてその二三例を例示する概略的断面図であ
り、図4は、図1に示す本発明にかかる太陽電池モジュ
−ル用表面保護シ−トを使用して製造した太陽電池モジ
ュ−ルの層構成についてその一例を例示する概略的断面
図である。
【0007】まず、本発明にかかる太陽電池モジュ−ル
用表面保護シ−トAは、図1に示すように、フッ素系樹
脂シ−ト1と、その片面に、無機酸化物の蒸着薄膜2を
有する樹脂フィルム3とを積層した構成からなることを
基本構造とするものである。而して、本発明にかかる太
陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トについて、別の例を
例示すると、図2に示すように、フッ素系樹脂シ−ト1
と、その片面に、無機酸化物の蒸着薄膜2、2を少なく
とも2層以上設けた多層膜4を有する樹脂フィルム3と
を積層した構成からなる太陽電池モジュ−ル用表面保護
シ−トA1 を挙げることができる。更に、本発明にかか
る太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トについて、他の
例を例示すると、図3に示すように、フッ素系樹脂シ−
ト1と、その片面に、まず、化学気相成長法による無機
酸化物の蒸着薄膜2aを設け、次いで、該無機酸化物の
蒸着薄膜2aの上に、物理気相成長法による無機酸化物
の蒸着薄膜2bを設けた2層以上の多層膜4aから構成
してなる太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トA2 を挙
げることができる。上記において、フッ素系樹脂シ−ト
1と無機酸化物の蒸着薄膜2を有する樹脂フィルム3と
の両者を積層するに際しては、フッ素系樹脂シ−ト1の
面と無機酸化物の蒸着薄膜2の面、あるいは、フッ素系
樹脂シ−ト1の面と樹脂フィルム3の面とのいずれの面
を対向させて積層してもよい。次に、本発明において、
上記の本発明にかかる太陽電池モジュ−ル用表面保護シ
−トを使用して製造した太陽電池モジュ−ルについてそ
の一例を例示すると、上記の図1に示す本発明にかかる
太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トAを使用した例で
説明すると、図4に示すように、上記の図1に示す本発
明にかかる太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トAに、
その一方の面を内側にし、順次に、充填剤層11、光起
電力素子としての太陽電池素子12、充填剤層13、お
よび、裏面保護シ−ト層14等を積層し、次いで、これ
らを一体として、真空吸引して加熱圧着するラミネ−シ
ョン法等の通常の成形法を利用し、上記の各層を一体成
形体として太陽電池モジュ−ルTを製造することができ
る。上記の例示は、本発明にかかる太陽電池モジュ−ル
用表面保護シ−トおよびそれを使用して製造した太陽電
池モジュ−ルについてその一例を例示するものであり、
本発明はこれにより限定されるものではない。例えば、
図示しないが、上記の太陽電池モジュ−ルにおいては、
太陽光の吸収性、補強、その他等の目的の基に、更に、
他の層を任意に加えて積層することができるものであ
る。
【0008】次に、本発明において、本発明にかかる太
陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トおよびそれを使用し
た太陽電池モジュ−ルを構成する材料、製造法等につい
て更に詳しく説明すると、まず、本発明にかかる太陽電
池モジュ−ル用表面保護シ−ト、太陽電池モジュ−ル等
を構成するフッ素系樹脂シ−トとしては、例えば、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロ
エチレンとペルフルオロアルキルビニルエ−テルとの共
重合体からなるペルフルオロアルコキシ樹脂(PF
A)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピ
レンコポリマ−(FEP)、テトラフルオロエチレンと
ペルフルオロアルキルビニルエ−テルとヘキサフルオロ
プロピレンコポリマ−(EPE)、テトラフルオロエチ
レンとエチレンまたはプロピレンとのコポリマ−(ET
FE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCT
FE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとのコ
ポリマ−(ECTFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(P
VDF)、または、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等の
フッ素系樹脂からなる透明なフッ素系樹脂のフィルムな
いしシ−トを使用することができる。なお、本発明にお
いて、フッ素系樹脂シ−トのシ−トとは、フィルム状物
あるいはシ−ト状物等のいずれのものでもよいものであ
る。また、本発明においては、上記のフッ素系樹脂シ−
トの中でも、特に、フッ化ビニル系樹脂(PVF)、ま
たは、テトラフルオロエチレンとエチレンまたはプロピ
レンとのコポリマ−(ETFE)からなるフッ素系樹脂
シ−トが、透明性を有し、太陽光の透過性等の観点から
好ましいものである。而して、本発明において、上記の
ようなフッ素系樹脂シ−トを使用することにより、該フ
ッ素系樹脂シ−トが有する優れた特性、特に、機械的特
性、化学的特性、光学的特性等、更には、耐光性、耐熱
性、耐水性、その他等の超耐候性、耐汚染性、耐薬品性
等の諸特性を利用し、太陽電池を構成する表面保護シ−
トとするものであり、これにより、従来のガラス板等と
同等の光学特性、耐久性等を有し、また、そのフレキシ
ブル性や機械的特性等からガラス板等よりも軽く、か
つ、加工性等に優れ、そのハンドリングし易い等の利点
を有するものである。
【0009】ところで、本発明において、上記のフッ素
系樹脂のフィルムないしシ−トとしては、例えば、上記
のフッ素系樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、押し出
し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレ−
ション法、その他等の製膜化法を用いて、上記のフッ素
系樹脂を単独で製膜化する方法、あるいは、2種以上の
フッ素系樹脂を使用して多層共押し出し製膜化する方
法、更には、2種以上のフッ素系樹脂を使用し、製膜化
する前に混合して製膜化する方法等により、フッ素系樹
脂のフィルムないしシ−トを製造し、更に、要すれば、
例えば、テンタ−方式、あるいは、チュ−ブラ−方式等
を利用して1軸ないし2軸方向に延伸してなるフッ素系
樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
本発明において、フッ素系樹脂シ−トの膜厚としては、
12〜200μm位、より好ましくは、25〜150μ
m位が望ましい。また、本発明において、フッ素系樹脂
シ−トとしては、可視光透過率が、90%以上、好まし
くは、93%以上であって、入射する太陽光を全て透過
し、これを吸収する性質を有することが望ましいもので
ある。なお、上記において、フッ素系樹脂の製膜化に際
して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機
械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難
燃性、抗カビ性、電気的特性、その他等を改良、改質す
る目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加
することができ、その添加量としては、太陽光の透過に
影響しない程度の極く微量から数十%まで、その目的に
応じて、任意に添加することができる。また、上記にお
いて、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、強
化剤、補強剤、帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、
防カビ剤、顔料、その他等を使用することができ、更に
は、改質用樹脂等も使用することがてきる。
【0010】特に、本発明においては、上記の添加剤の
中でも、紫外線吸収剤および/または酸化防止剤を練り
込み加工してなるフッ素系樹脂シ−トを使用することが
好ましいものである。上記の紫外線吸収剤としては、例
えば、太陽光中の有害な紫外線を吸収し、分子内で無害
な熱エネルギ−へと変換し、高分子中の光劣化開始の活
性種が励起されるのを防止するものであり、具体的に
は、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾ−ル系、サルチ
レ−ト系、アクリルニトリル系、金属錯塩系、ヒンダ−
ドアミン系、超微粒子酸化チタン(粒径、0.01〜
0.06μm)、超微粒子酸化亜鉛( 粒径、0.01
〜0.04μm)等の無機系等の紫外線吸収剤の1種な
いしそれ以上を使用することができる。また、上記にお
いて、酸化防止剤としては、例えば、高分子の光劣化、
あるいは、熱劣化等を防止するものであり、具体的に
は、フェノ−ル系、アミン系、硫黄系、りん酸系、その
他等の酸化防止剤の1種ないしそれ以上を使用すること
ができる。上記の紫外線吸収剤、酸化防止剤等は、フッ
素系樹脂の粉末あるいはペレット等に練れ込み、製膜化
することにより、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を練り込
み加工したフッ素系樹脂シ−トを製造することができ
る。
【0011】また、本発明において、フッ素系樹脂シ−
トの表面は、必要に応じて、例えば、コロナ放電処理、
オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いて低温
プラズマ処理、グロ−放電処理、化学薬品等を用いて処
理する酸化処理、その他等の前処理を任意に施すことが
できる。上記の表面前処理は、フッ素系樹脂シ−トと無
機酸化物の蒸着薄膜を有する樹脂フィルムとの密着性を
改善するための方法として実施するものであるが、上記
の密着性を改善する方法として、その他、例えば、フッ
素系樹脂シ−トの表面に、予め、プライマ−コ−ト剤
層、アンダ−コ−ト剤層、あるいは、蒸着アンカ−コ−
ト剤層等を任意に形成することもできる。上記の前処理
のコ−ト剤層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、その他等をビヒクルの主成分とす
る樹脂組成物を使用することができる。また、上記にお
いて、コ−ト剤層の形成法としては、例えば、溶剤型、
水性型、あるいは、エマルジョン型等のコ−ト剤を使用
し、ロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ルコ−ト法、キスコ
−ト法、その他等のコ−ト法を用いてコ−トすることが
でき、そのコ−ト時期としては、フッ素系樹脂シ−トの
製膜後、あるいは、2軸延伸処理後の後工程として、あ
るいは、製膜、あるいは、2軸延伸処理のインライン処
理等で実施することができる。
【0012】次に、本発明において、本発明にかかる太
陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト、太陽電池モジュ−
ル等を構成する無機酸化物の蒸着薄膜を有する樹脂フィ
ルムについて説明すると、まず、無機酸化物の蒸着薄膜
としては、例えば、物理気相成長法、または、化学気相
成長法、あるいは、その両者を併用して、無機酸化物の
蒸着薄膜の1層あるいは2層以上からなる多層膜を形成
して、製造することができるものである。上記の物理気
相成長法による無機酸化物の蒸着薄膜について更に詳し
く説明すると、かかる物理気相成長法による無機酸化物
の蒸着薄膜としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリ
ング法、イオンプレ−ティング法等の物理気相成長法
(Physical Vapor Depositio
n法、PVD法)を用いて無機酸化物の蒸着薄膜を形成
することができる。本発明において、具体的には、金属
の酸化物を原料とし、これを加熱してフッ素系樹脂シ−
トの上に蒸着する真空蒸着法、または、原料として金属
または金属の酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させ
てフッ素系樹脂シ−トの上に蒸着する酸化反応蒸着法、
更に酸化反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸
化反応蒸着法等を用いて蒸着膜を形成することができ
る。本発明において、物理気相成長法による無機酸化物
の薄膜薄膜を形成する方法について、その具体例を挙げ
ると、図5は、巻き取り式真空蒸着装置の一例を示す概
略的構成図である。図5に示すように、巻き取り式真空
蒸着装置21の真空チャンバ−22の中で、巻き出しロ
−ル23から繰り出すフッ素系樹脂シ−ト1は、ガイド
ロ−ル24、25を介して、冷却したコ−ティングドラ
ム26に案内される。而して、上記の冷却したコ−ティ
ングドラム26上に案内されたフッ素系樹脂シ−ト1の
上に、るつぼ27で熱せられた蒸着源28、例えば、金
属アルミニウム、あるいは、酸化アルミニウム等を蒸発
させ、更に、必要ならば、酸素ガス吹出口29より酸素
ガス等を噴出し、これを供給しながら、マスク30、3
0を介して、例えば、酸化アルミニウム等の無機酸化物
の蒸着薄膜を成膜化し、次いで、上記において、例え
ば、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着薄膜を形成
したフッ素系樹脂シ−ト1を、ガイドロ−ル25′、2
4′を介して送り出し、巻き取りロ−ル31に巻き取る
ことによって、本発明にかかる物理気相成長法による無
機酸化物の蒸着薄膜を形成することができる。
【0013】上記において、無機酸化物の蒸着薄膜とし
ては、基本的に金属の酸化物を蒸着した薄膜であれば使
用可能であり、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム
(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(C
a)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(N
a)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジ
ルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸
化物の蒸着薄膜を使用することができる。而して、好ま
しいものとしては、ケイ素(Si)、アルミニウム(A
l)等の金属の酸化物の蒸着薄膜を挙げることができ
る。而して、上記の金属の酸化物の蒸着薄膜は、ケイ素
酸化物、アルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物等の
ように金属酸化物として呼ぶことができ、その表記は、
例えば、SiOX 、AlOX 、MgOX 等のようにMO
X (ただし、式中、Mは、金属元素を表し、Xの値は、
金属元素によってそれぞれ範囲がことなる。)で表され
る。また、上記のXの値の範囲としては、ケイ素(S
i)は、0〜2、アルミニウム(Al)は、0〜1.
5、マグネシウム(Mg)は、0〜1、カルシウム(C
a)は、0〜1、カリウム(K)は、0〜0.5、スズ
(Sn)は、0〜2、ナトリウム(Na)は、0〜0.
5、ホウ素(B)は、0〜1、5、チタン(Ti)は、
0〜2、鉛(Pb)は、0〜1、ジルコニウム(Zr)
は0〜2、イットリウム(Y)は、0〜1.5の範囲の
値をとることができる。上記において、X=0の場合、
完全な金属であり、透明ではなく全く使用することがで
きない、また、Xの範囲の上限は、完全に酸化した値で
ある。本発明において、一般的に、ケイ素(Si)、ア
ルミニウム(Al)以外は、使用される例に乏しく、ケ
イ素(Si)は、1.0〜2.0、アルミニウム(A
l)は、0.5〜1.5の範囲の値のものを使用するこ
とができる。本発明において、上記のような無機酸化物
の薄膜の膜厚としては、使用する金属、または金属の酸
化物の種類等によって異なるが、例えば、50〜200
0Å位、好ましくは、100〜1000Å位の範囲内で
任意に選択して形成することが望ましい。また、本発明
においては、無機酸化物の蒸着薄膜としては、無機酸化
物の蒸着薄膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以
上を積層した積層体の状態でもよく、また、使用する金
属、または金属の酸化物としては、1種または2種以上
の混合物で使用し、異種の材質で混合した無機酸化物の
薄膜を構成することもできる。
【0014】次にまた、本発明において、上記の化学気
相成長法による無機酸化物の蒸着薄膜について更に説明
すると、かかる化学気相成長法による無機酸化物の蒸着
薄膜としては、例えば、プラズマ化学気相成長法、熱化
学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法
(Chemical Vapor Depositio
n法、CVD法)等を用いて無機酸化物の蒸着薄膜を形
成することができる。本発明においては、具体的には、
フッ素系樹脂シ−トの一方の面に、有機珪素化合物等の
蒸着用モノマ−ガスを原料とし、キャリヤ−ガスとし
て、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用
し、更に、酸素供給ガスとして、酸素ガス等を使用し、
低温プラズマ発生装置等を利用する低温プラズマ化学気
相成長法(CVD法)を用いて酸化珪素等の無機酸化物
の蒸着薄膜を形成することができる。上記において、低
温プラズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズ
マ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装
置を使用することがてき、而して、本発明においては、
高活性の安定したプラズマを得るためには、高周波プラ
ズマ方式による発生装置を使用することが望ましい。
【0015】具体的に、上記の低温プラズマ化学気相成
長法による無機酸化物の蒸着薄膜の形成法についてその
一例を例示して説明すると、図6は、上記のプラズマ化
学気相成長法による無機酸化物の蒸着薄膜の形成法につ
いてその概要を示す低温プラズマ化学気相成長装置の概
略的構成図である。上記の図6に示すように、本発明に
おいては、プラズマ化学気相成長装置41の真空チャン
バ−42内に配置された巻き出しロ−ル43からフッ素
系樹脂シ−ト1を繰り出し、更に、該フッ素系樹脂シ−
ト1を、補助ロ−ル44を介して所定の速度で冷却・電
極ドラム45周面上に搬送する。而して、本発明におい
ては、ガス供給装置46、47および、原料揮発供給装
置48等から酸素ガス、不活性ガス、有機珪素化合物等
の蒸着用モノマ−ガス、その他等を供給し、それらから
なる蒸着用混合ガス組成物を調整しなから原料供給ノズ
ル49を通して真空チャンバ−42内に該蒸着用混合ガ
ス組成物を導入し、そして、上記の冷却・電極ドラム4
5周面上に搬送されたフッ素系樹脂シ−ト1の上に、グ
ロ−放電プラズマ50によってプラズマを発生させ、こ
れを照射して、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着薄膜を形
成し、製膜化する。本発明においては、その際に、冷却
・電極ドラム45は、チャンバ−外に配置されている電
源51から所定の電力が印加されており、また、冷却・
電極ドラム45の近傍には、マグネット52を配置して
プラズマの発生が促進されており、次いで、上記で酸化
珪素等の無機酸化物の蒸着薄膜を形成したフッ素系樹脂
シ−ト1は、補助ロ−ル53を介して巻き取りロ−ル5
4に巻き取って、本発明にかかるプラズマ化学気相成長
法による無機酸化物の蒸着薄膜を製造することができる
ものである。なお、図中、55は、真空ポンプを表す。
上記の例示は、その一例を例示するものであり、これに
よって本発明は限定されるものではないことは言うまで
もないことである。図示しないが、本発明においては、
無機酸化物の蒸着薄膜としては、無機酸化物の蒸着薄膜
の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した
積層体の状態でもよく、また、使用する材料も1種また
は2種以上の混合物で使用し、また、異種の材質で混合
した無機酸化物の蒸着薄膜を構成することもできる。
【0016】上記において、酸化珪素等の無機酸化物の
蒸着薄膜を形成する有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−
ガスとしては、例えば、1.1.3.3−テトラメチル
ジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリ
メチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチル
ジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチル
シラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシ
シラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、その他
等を使用することができる。本発明において、上記のよ
うな有機珪素化合物の中でも、1.1.3.3−テトラ
メチルジシロキサン、または、ヘキサメチルジシロキサ
ンを原料として使用することが、その取り扱い性、形成
された蒸着膜の特性等から、特に、好ましい原料であ
る。また、上記において、不活性ガスとしては、例え
ば、アルゴンガス、ヘリウムガス等を使用することがで
きる。
【0017】本発明において、上記で形成される酸化珪
素の蒸着薄膜は、有機珪素化合物等のモノマ−ガスと酸
素ガス等とが化学反応し、その反応生成物がフッ素系樹
脂シ−トの上に密接着し、緻密な、柔軟性等に富む薄膜
を形成することができ、通常、一般式SiOX (ただ
し、Xは、0〜2の数を表す)で表される酸化珪素を主
体とする連続状の蒸着薄膜である。而して、上記の酸化
珪素の蒸着薄膜としては、透明性、バリア性等の点か
ら、一般式SiOX (ただし、Xは、1.3〜1.9の
数を表す。)で表される酸化珪素の蒸着膜を主体とする
薄膜であることが好ましいものである。上記において、
Xの値は、モノマ−ガスと酸素ガスのモル比、プラズマ
のエネルギ−等により変化するが、一般的に、Xの値が
小さくなればガス透過度は小さくなるが、膜自身が黄色
性を帯び、透明性が悪くなる。また、上記の酸化珪素の
蒸着薄膜は、珪素(Si)と酸素(O)を必須構成元素
として有し、更に、炭素(C)と水素(H)のいずれが
一方、または、その両者の元素を微量構成元素として含
有する酸化珪素の蒸着膜からなり、かつ、その膜厚が、
50Å〜500Åの範囲であり、更に、上記の必須構成
元素と微量構成元素の構成比率が、膜厚方向において連
続的に変化しているものである。更に、上記の酸化珪素
の蒸着薄膜は、炭素からなる化合物を含有する場合に
は、その膜厚の深さ方向において炭素の含有量が減少し
ていることを特徴とするものである。而して、本発明に
おいて、上記の酸化珪素の蒸着薄膜について、例えば、
X線光電子分光装置(Xray Photoelect
ron Spectroscopy、XPS)、二次イ
オン質量分析装置(Secondary Ion Ma
ss Spectroscopy、SIMS)等の表面
分析装置を用い、深さ方向にイオンエッチングする等し
て分析する方法を利用して、酸化珪素の蒸着薄膜の元素
分析を行うことより、上記のような物性を確認すること
ができるものである。また、本発明において、上記の酸
化珪素の蒸着薄膜の膜厚としては、膜厚50Å〜200
0Å位であることが望ましく、具体的には、その膜厚と
しては、100〜1000Å位、より好ましくは、10
0〜500Å位が望ましく、而して、上記において、5
00Å、更には、1000Å〜2000Åより厚くなる
と、その膜にクラック等が発生し易くなるので好ましく
なく、また、100Å、更には、50Å未満であると、
バリア性の効果を奏することが困難になることから好ま
しくないものである。上記のおいて、その膜厚は、例え
ば、株式会社理学製の蛍光X線分析装置(機種名、RI
X2000型)を用いて、ファンダメンタルパラメ−タ
−法で測定することができる。また、上記において、上
記の酸化珪素の蒸着薄膜の膜厚を変更する手段として
は、蒸着膜の体積速度を大きくすること、すなわち、モ
ノマ−ガスと酸素ガス量を多くする方法や蒸着する速度
を遅くする方法等によって行うことができる。
【0018】ところで、本発明において、本発明にかか
る太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト、太陽電池モジ
ュ−ル等を構成する無機酸化物の蒸着薄膜として、例え
ば、物理気相成長法と化学気相成長法の両者を併用して
無機酸化物の蒸着薄膜の2層以上からなる多層膜を形成
する場合には、まず、フッ素系樹脂シ−トの上に、化学
気相成長法により、緻密で、柔軟性に富み、比較的にク
ラックの発生を防止し得る無機酸化物の蒸着薄膜を設
け、次いで、該無機酸化物の蒸着薄膜の上に、物理気相
成長法による無機酸化物の蒸着薄膜を設けて、2層以上
の多層膜からなる無機酸化物の蒸着薄膜を構成すること
が望ましいものである。なお、本発明においては、上記
の無機酸化物の蒸着薄膜面は、例えば、他の基材との密
接着性、親和性等を向上させるために、プラズマ放電処
理、あるいは、コロナ放電処理等を行い、プラズマ処理
面、あるいは、コロナ処理面等を形成することもでき
る。
【0019】次に、本発明において、本発明にかかる太
陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト、太陽電池モジュ−
ル等を構成する無機酸化物の蒸着薄膜を有する樹脂フィ
ルムにおいて、その樹脂フィルムとしては、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹
脂、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタ
レ−ト等のポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポ
リカ−ボネ−ト系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニ
ルアルコ−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
部等のポリビニルアルコ−ル系樹脂、ポリアクリルニト
リル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアセタ
−ル系樹脂、ポリビニルブチラ−ル系樹脂、フッ素系樹
脂、その他等の各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使
用することができる。而して、本発明において、上記の
樹脂のフィルムないしシ−トとしては、例えば、上記の
樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、インフレ−ション
法、Tダイ法、その他等の製膜化法を用いて、上記の樹
脂を単独で製膜化する方法、あるいは、2種以上の異な
る樹脂を使用して多層共押し出し製膜化する方法、更に
は、2種以上の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して
製膜化する方法等により、樹脂のフィルムないしシ−ト
を製造し、更に、例えば、テンタ−方式、あるいは、チ
ュ−ブラ−方式等を利用して1軸ないし2軸方向に延伸
してなる樹脂のフィルムないしシ−トを使用することが
できる。本発明において、樹脂フィルムの膜厚として
は、5〜200μm位、より好ましくは、10〜50μ
m位が望ましい。なお、上記において、樹脂の製膜化に
際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、
機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、
難燃性、抗カビ性、電気的特性、その他等を改良、改質
する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添
加することができ、その添加量としては、太陽光の透過
に影響しない極く微量から数十%まで、その目的に応じ
て、任意に添加することができる。また、上記におい
て、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、強化剤、補強剤、
帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防カビ剤、顔
料、その他等を使用することができ、更には、改質用樹
脂等も使用することがてきる。
【0020】また、本発明において、樹脂フィルムは、
必要に応じて、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、
酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いて低温プラズマ処
理、グロ−放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化
処理、その他等の前処理を任意に施すことができる。上
記の表面前処理は、無機酸化物の蒸着薄膜を形成する前
に別工程で実施してもよく、また、例えば、低温プラズ
マ処理やグロ−放電処理等による表面処理の場合は、上
記の無機酸化物の蒸着薄膜を形成する前処理としてイン
ライン処理により前処理で行うことができ、このような
場合は、その製造コストを低減することができるという
利点がある。上記の表面前処理は、樹脂フィルムと無機
酸化物の蒸着薄膜との密着性を改善するための方法とし
て実施するものであるが、上記の密着性を改善する方法
として、その他、例えば、基材フィルムの表面に、予
め、プライマ−コ−ト剤層、アンダ−コ−ト剤層、ある
いは、蒸着アンカ−コ−ト剤層等を任意に形成すること
もできる。上記の前処理のコ−ト剤層としては、例え
ば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、その他
等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用すること
ができる。また、上記において、コ−ト剤層の形成法と
しては、例えば、溶剤型、水性型、あるいは、エマルジ
ョン型等のコ−ト剤を使用し、ロ−ルコ−ト法、グラビ
アロ−ルコ−ト法、キスコ−ト法、その他等のコ−ト法
を用いてコ−トすることができ、そのコ−ト時期として
は、基材フィルムの2軸延伸処理後の後工程として、あ
るいは、2軸延伸処理のインライン処理等で実施するこ
とができる。なお、本発明において、基材フィルムとし
ては、具体的には、2軸延伸ポリプロピレンフィルム等
の2軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルム、2軸延伸ポ
リエチレンテレフタレ−トフィルム等の2軸延伸ポリエ
ステル系樹脂フィルム、または、2軸延伸ナイロンフィ
ルム等の2軸延伸ポリアミド系樹脂フィルムを使用する
ことが望ましいものである。
【0021】次に、本発明において、フッ素系樹脂シ−
トと無機酸化物の蒸着薄膜を有する樹脂フィルムとを積
層する方法について説明すると、かかる積層法として
は、例えば、ラミネ−ト用接着剤によるラミネ−ト用接
着剤層を介して積層するドライラミネ−ション法、ある
いは、溶融押し出し接着性樹脂による溶融押し出し樹脂
層を介して積層する押し出しラミネ−ション法等で行う
ことができる。上記において、ラミネ−ト用接着剤とし
ては、例えば、1液、あるいは、2液型の硬化ないし非
硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミ
ド系、ポリエステル系、ポリエ−テル系、ポリウレタン
系、エポキシ系、ゴム系、その他等の溶剤型、水性型、
あるいは、エマルジョン型等のラミネ−ト用接着剤を使
用することができる。而して、上記のラミネ−ト用接着
剤のコ−ティング法としては、例えば、ダイレクトグラ
ビアロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ルコ−ト法、キスコ
−ト法、リバ−スロ−ルコ−ト法、フォンテン法、トラ
ンスファ−ロ−ルコ−ト法、その他等の方法で塗布する
ことができ、そのコ−ティング量としては、0.1〜1
0g/m2 (乾燥状態)位、より好ましくは、1〜5g
/m2 (乾燥状態)位が望ましい。なお、本発明におい
ては、上記のラミネ−ト用接着剤には、例えば、シラン
カップリング剤等の接着促進剤を任意に添加することが
できる。次にまた、上記において、溶融押し出し接着性
樹脂としては、低〜高密度ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、サ−リン樹脂、エチレン−アクリル
酸またはメタクリル酸共重合体、ポリエチレンあるいは
ポリプロピレンをアクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマ−ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸で変
性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリプロピレン、
その他等を使用することができ、特に、線状低密度ポリ
エチレン、酸変性ポリエチレンを使用することが好まし
いものである。上記の溶融押し出し接着性樹脂による溶
融押し出し樹脂層の膜厚としては、5〜100μm位、
より好ましくは、10〜50μm位が望ましい。なお、
本発明において、上記の積層を行う際に、より強固な接
着強度を得る必要がある場合には、必要ならば、例え
ば、アンカ−コ−ト剤等の接着改良剤等をコ−トするこ
ともできる。上記のアンカ−コ−ト剤としては、具体的
には、例えば、アルキルチタネ−ト等の有機チタン系ア
ンカ−コ−ト剤、イソシアネ−ト系アンカ−コ−ト剤、
ポリエチレンイミン系アンカ−コ−ト剤、ポリブタジエ
ン系アンカ−コ−ト剤、その他等の水性あるいは油性等
の各種のアンカ−コ−ト剤を使用することができる。而
して、本発明においては、上記のアンカ−コ−ト剤を、
例えば、ロ−ルコ−ト、グラビアコ−ト、ナイフコ−
ト、デップコ−ト、スプレイコ−ト、その他のコ−ティ
ング法でコ−ティングし、溶剤、希釈剤等を乾燥して、
アンカ−コ−ト剤層を形成することができる。上記のお
いて、アンカ−コ−ト剤の塗布量としては、0.1〜5
g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
【0022】次に、本発明にかかる太陽電池モジュ−ル
用表面保護シ−ト、太陽電池モジュ−ル等においては、
その最表面に防汚層を形成することができる。すなわ
ち、本発明においては、太陽電池モジュ−ル用表面保護
シ−トを構成するフッ素系樹脂シ−トの他方の片面(最
表面)に、ゴミ等の蓄積を防止する防汚層を形成するこ
とができる。而して、上記の防汚層としては、光触媒粉
末または光触媒ゾルを含む組成物による塗布膜から構成
されるものである。上記において、光触媒粉末または光
触媒ゾルを含む組成物による塗布膜としては、例えば、
光触媒粉末または光触媒ゾルの1種ないし2種以上に、
ビヒクルとしての結合剤の1種ないし2種以上を添加
し、更に、必要ならば、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防
止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、強化剤、補強
剤、帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防カビ剤、
顔料、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を太陽光
の透過に影響しない範囲内で任意に添加し、更に、溶
剤、希釈剤等で十分に混練して、例えば、溶剤型、水性
型、あるいは、エマルジョン型等の組成物を調整し、次
いで、該組成物を、例えば、フロ−ティングナイフコ−
ト法、ナイフオ−バ−ロ−ルコ−ト法、インバ−ティド
ナイフコ−ト法、スクイ−ズロ−ルコ−ト法、リバ−ス
ロ−ルコ−ト法、ロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ルコ−
ト法、キスロ−ルコ−ト法、エア−ブレ−ドコ−ト法、
エクストル−ジョンコ−ト法、カ−テンフロ−コ−ト
法、その他等のコ−ティング法、あるいは、グラビア印
刷、オフセット印刷、シルクスクリ−ン印刷、転写印
刷、その他等の印刷法を用いて、塗布ないし印刷するこ
とにより塗布膜を形成することができる。上記におい
て、塗布膜の膜厚としては、0.1〜10g/m2
(乾燥状態)、より好ましくは、1.0〜1g/m2
が望ましい。
【0023】上記において、光触媒粉末または光触媒ゾ
ルとしては、太陽光等の光の作用により、例えば、樹脂
が、酸化等により劣化、破壊、あるいは、分解し、また
は、低分子化し、防汚層の表面に付着した塵埃等を、そ
の粘着性を破壊し、風雨等で洗浄、除去し、その表面を
清掃に保持することを容易にする作用を有する化学物質
を使用することができる。具体的には、例えば、光触媒
粉末または光触媒ゾルとしては、例えば、TiO 2 、Z
nO、SrTiO3 、CdS、CaP、InP、GaA
s、BaTiO2、K2 TiO3 、K2 NbO3 、Fe
2 3 、Ta2 3 、WO3 、SnO2 、Bi2 8
NiO、Cu2 O、SiC、SiO2 、MoS2 、In
Pb、RuO2 、CeO2 等、あるいは、これらにP
t、Rh、RuO2 、Nb、Cu、Sn、Ni、Fe等
の金属および/またはこれらの金属酸化物とを混合した
組成物を使用することができる。上記の組成物におい
て、光触媒粉末または光触媒ゾルの含有量としては、そ
の粒子形状、密度等によって異なるが、約0.1〜30
重量%位が好ましい。
【0024】また、上記において、ビヒクルとしての結
合剤としては、製膜性を有し、更に、耐光性、耐熱性、
耐水性等の諸堅牢性に優れ、また、塗布膜の硬度を増
し、耐擦傷性、耐磨耗性等に優れ、特に、光触媒粉末ま
たは光触媒ゾルの光活性に影響を受けない結合剤を使用
することができ、具体的には、例えば、ポリエチレン系
樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸
共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩
化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アク
リル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS
系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共
重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアル
コ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル
系樹脂、アミノプラスト系樹脂、シリコ−ン系樹脂、ニ
トロセルロ−ス、無機系ポリマ−、その他等の公知の樹
脂、あるいは、その変性樹脂、その他等の1種ないし2
種以上を使用することができる。而して、本発明におい
ては、光触媒粉末または光触媒ゾルの影響を受けない結
合剤としては、上記のような結合剤の中でも、特に、低
融点ガラス、アルカリ金属シリケ−ト、ホスフェ−ト、
または、コロイダルシリカ、その他等の無機系ポリマ−
の1種ないしそれ以上を使用することが好ましいもので
ある。
【0025】ところで、本発明においては、上記の防汚
層を構成する塗布膜中の光触媒粉末または光触媒ゾルの
光活性が、該防汚層の下層に位置する、例えば、フッ素
系樹脂シ−ト等に影響を与え、その劣化、分解、あるい
は、破壊等に起こさないように、その相互の接触を遮断
する無機質膜等からなる光触媒粉末または光触媒ゾルの
活性を遮断する活性遮断層を設けることができる。上記
の活性遮断層は、通常、防汚層の下層に設けるものであ
る。上記の活性遮断層を構成する無機質膜としては、例
えば、前述の透明性を有する酸化珪素、あるいは、酸化
アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜等を使用すること
ができる。上記の無機酸化物の蒸着膜の形成は、前述と
同様にして製膜化して、活性遮断層を形成することがで
き、その膜厚としては、100〜3000Å位、より好
ましくは、100〜1500Å位が望ましい。
【0026】また、本発明においては、上記の防汚層の
密接着性を強固にするために、該防汚層を構成する光触
媒粉末または光触媒ゾルを含む組成物による塗布膜を設
けるに際し、必要ならば、接着用プライマ−層等を設け
ることができる。上記のプライマ−層を構成する材料と
しては、例えば、防汚層中の光触媒粉末または光触媒ゾ
ルの光活性等によって分解されない無機系のプライマ−
層を構成する材料を使用することができ、具体的には、
有機チタン化合物として代表的なテトライソプロピルチ
タネ−ト、テトラブチルチタネ−ト、テトラステアリル
チタネ−ト等のアルキルチタネ−トやチタンキレ−ト等
の加水分解による生成物等を使用することができ、その
他、無機ポリシラザン(ペルヒドロポリシラザラン)等
も使用することができる。本発明において、特に、加水
分解の速度が極めて早く、溶液を塗工後に分解できるテ
トライソプロピルチタネ−ト、テトラブチルチタネ−ト
が好ましい材料である。
【0027】次に、本発明において、太陽電池モジュ−
ルを構成する太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トの下
に積層する充填剤層について説明すると、かかる充填剤
層としては、太陽光が入射し、これを透過して吸収する
ことから透明性を有することが必要であり、また、表面
保護シ−トとの接着性を有することも必要であり、更
に、光起電力素子としての太陽電池素子の表面の平滑性
を保持する機能を果たすために熱可塑性を有すること、
更には、光起電力素子としての太陽電池素子の保護とう
いことから、耐スクラッチ性、衝撃吸収性等に優れてい
ることが必要である。具体的には、上記の充填剤層とし
ては、例えば、フッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸、ま
たは、メタクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン
等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマ−ル酸等の不飽和カルボン酸で変性し
た酸変性ポリオレンフィン系樹脂、ポリビニルブチラ−
ル樹脂、シリコ−ン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)
アクリル系樹脂、その他等の樹脂の1種ないし2種以上
の混合物を使用することができる。なお、本発明におい
ては、上記の充填剤層を構成する樹脂には、耐熱性、耐
光性、耐水性等の耐候性等を向上させるために、その透
明性を損なわない範囲で、例えば、架橋剤、熱酸化防止
剤、光安定剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤、その他等
の添加剤を任意に添加し、混合することができるもので
ある。而して、本発明においては、太陽光の入射側の充
填剤としては、耐光性、耐熱性、耐水性等の耐候性を考
慮すると、フッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂
が望ましい素材である。なお、上記の充填剤層の厚さと
しては、200〜1000μm位、より好ましくは、3
50〜600μm位が望ましい。
【0028】次に、本発明において、太陽電池モジュ−
ルを構成する光起電力素子としての太陽電池素子につい
て説明すると、かかる太陽電池素子としては、従来公知
のもの、例えば、結晶性シリコン太陽電池素子、多結晶
シリコン太陽電池素子、アモルファスシリコン太陽電池
素子、銅インジウムセレナイド太陽電池素子、化合物半
導体太陽電池素子、その他等を使用することができる。
更に、本発明においては、薄膜多結晶シリコン太陽電池
素子、薄膜微結晶シリコン太陽電池素子、薄膜結晶シリ
コン太陽電池素子とアモルファスシリコン太陽電池素子
とのハイブリット素子、その他等を使用することができ
る。
【0029】次に、本発明において、太陽電池モジュ−
ルを構成する光起電力素子の下に積層する充填剤層につ
いて説明すると、かかる充填剤層としては、上記の太陽
電池モジュ−ル用表面保護シ−トの下に積層する充填剤
層と同様に、裏面保護シ−トとの接着性を有することも
必要であり、更に、光起電力素子としての太陽電池素子
の裏面の平滑性を保持する機能を果たすために熱可塑性
を有すること、更には、光起電力素子としての太陽電池
素子の保護とういことから、耐スクラッチ性、衝撃吸収
性等に優れていることが必要である。しかし、上記の太
陽電池モジュ−ルを構成する光起電力素子の下に積層す
る充填剤層としては、上記の太陽電池モジュ−ル用表面
保護シ−トの下に積層する充填剤層と異なり、必ずも、
透明性を有することを必要としないものである。具体的
には、上記の充填剤層としては、前述の太陽電池モジュ
−ル用表面保護シ−トの下に積層する充填剤層と同様
に、例えば、フッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸、また
は、メタクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプ
ロピレン樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、フマ−ル酸等の不飽和カルボン酸で変性した
酸変性ポリオレンフィン系樹脂、ポリビニルブチラ−ル
樹脂、シリコ−ン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)ア
クリル系樹脂、その他等の樹脂の1種ないし2種以上の
混合物を使用することができる。なお、本発明において
は、上記の充填剤層を構成する樹脂には、耐熱性、耐光
性、耐水性等の耐候性等を向上させるために、その透明
性を損なわない範囲で、例えば、架橋剤、熱酸化防止
剤、光安定剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤、その他等
の添加剤を任意に添加し、混合することができるもので
ある。なお、上記の充填剤層の厚さとしては、200〜
1000μm位、より好ましくは、350〜600μm
位が望ましい。
【0030】次に、本発明において、太陽電池モジュ−
ルを構成する裏面保護シ−ト層について説明すると、か
かる裏面保護シ−トとしては、絶縁性の樹脂のフィルム
ないしシ−トを使用することができ、更に、耐熱性、耐
光性、耐水性等の耐候性を有し、物理的あるいは化学的
強度性、強靱性等に優れ、更に、光起電力素子としての
太陽電池素子の保護とういことから、耐スクラッチ性、
衝撃吸収性等に優れていることが必要である。上記の裏
面保護シ−トとしては、具体的には、例えば、ポリアミ
ド系樹脂(各種のナイロン)、ポリエステル系樹脂、ポ
リエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、アセタ−ル系樹
脂、セルロ−ス系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、その
他等の各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使用するこ
とができる。上記の樹脂のフィルムないしシ−トとして
は、例えば、2軸延伸した樹脂のフィルムないしシ−ト
も使用することができる。また、上記の樹脂のフィルム
ないしシ−トにおいて、その膜厚としては、12〜20
0μm位、より好ましくは、25〜150μm位が望ま
しい。
【0031】なお、本発明において、本発明にかかる太
陽電池モジュ−ルを製造する際しては、その強度、耐候
性、耐スクラッチ性、その他等の諸堅牢性を向上させる
ために、その他の素材、例えば、低密度ポリエチレン、
中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ
−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペ
ンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹
脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メ
タ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポ
リスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合
体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−ス
チレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリ
ビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセ
タ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−
ス、その他等の公知の樹脂のフィルムないしシ−トから
任意に選択して使用することができる。本発明におい
て、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ない
し二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用
することができる。また、その厚さは、任意であるが、
数μmから300μm位の範囲から選択して使用するこ
とができる。更に、本発明においては、フィルムないし
シ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成
膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
【0032】次に、本発明において、上記のような材料
を使用して太陽電池モジュ−ルを製造する方法について
説明すると、かかる製造法としては、公知の方法、例え
ば、上記に挙げた本発明にかかる太陽電池モジュ−ル用
表面保護シ−トを使用し、これに、その一方の面を内側
にし、順次に、充填剤層、光起電力素子としての太陽電
池素子、充填剤層、および、裏面保護シ−ト層等を積層
し、更に、必要ならば、各層間に、その他の素材を任意
に積層し、次いで、これらを、真空吸引等により一体化
して加熱圧着するラミネ−ション法等の通常の成形法を
利用し、上記の各層を一体成形体として加熱圧着成形し
て、太陽電池モジュ−ルを製造することができる。上記
において、必要ならば、各層間の接着性等を高めるため
に、(メタ)アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、ビニ
ル系樹脂、その他等の樹脂をビヒクルの主成分とする加
熱溶融型接着剤、溶剤型接着剤、光硬化型接着剤、その
他等を使用することができる。
【0033】
【実施例】次に、本発明について実施例を挙げて更に具
体的に説明する。 実施例1 (1).基材として、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレ−トフィルムを使用し、これを巻き取り
式真空蒸着装置の送り出しロ−ルに装着し、次いで、こ
れをコ−ティングドラムの上に繰り出して、下記の条件
で、アルミニウムを蒸着源に用い、酸素ガスを供給しな
がら、エレクトロンビ−ム(EB)加熱方式による反応
真空蒸着法により、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフ
タレ−トフィルムの易接着処理面に、膜厚300Åの酸
化アルミニウムの蒸着薄膜を形成した。 (蒸着条件) 蒸着源:アルミニウム 真空チャンバ−内の真空度:7.5×10-6mbar 蒸着チャンバ−内の真空度:2.1×10-6mbar EB出力:40KW フィルム搬送速度:600m/分 (2).次に、上記で膜厚300Åの酸化アルミニウム
の蒸着薄膜を形成した後、その蒸着直後に、その酸化ア
ルミニウムの蒸着薄膜面に、グロ−放電プラズマ発生装
置を使用し、プラズマ出力、1500W、酸素ガス(O
2 ):アルゴンガス(Ar)=19:1からなる混合ガ
スを使用し、混合ガス圧6X10-5Toor、処理速度
420m/minで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処
理を行った。他方、基材として、厚さ50μmのポリフ
ッ化ビニル樹脂フィルム(PVF)を使用し、その一方
の面に、低密度ポリエチレンを使用し、これを厚さ20
μmに溶融押し出ししながら、上記の2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレ−トフィルムの酸化アルミニウムの蒸着
薄膜のプラズマ処理面を対向させて、上記のポリフッ化
ビニル樹脂フィルムと2軸延伸ポリエチレンテレフタレ
−トフィルムとを押し出しラミネ−トして、本発明にか
かる表面保護シ−トを製造した。 (3).次に、上記で製造した表面保護シ−トの2軸延
伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、アモルフ
ァスシリコンからなる太陽電池素子を並列に配置した厚
さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルム(受光面)を、その太陽電池素子面を対向させ、ア
クリル系樹脂の接着剤層を介して積層して、本発明にか
かる太陽電池モジュ−ルを製造した。 (4).なお、上記において、上記の基材としての厚さ
50μmのポリフッ化ビニル樹脂フィルム(PVF)の
代わりに、厚さ50μmのテトラフルオロエチレンとエ
チレンとのコポリマ−からなるフッ素系樹脂シ−ト(E
TFE)を使用し、それ以外は、上記と全く同様にし
て、同様な本発明にかかる表面保護シ−ト、および、太
陽電池モジュ−ルを製造することができた。
【0034】実施例2 (1).基材として、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレ−トフィルムを使用し、これをプラズマ
化学気相成長装置の送り出しロ−ルに装着し、下記の条
件で厚さ300Åの酸化珪素の蒸着薄膜を上記の2軸延
伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの易接着処理面
に形成した。 (蒸着条件) 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:10:10(単位:slm) 真空チャンバ−内の真空度:5.0×10-6mbar 蒸着チャンバ−内の真空度:6.0×10-2mbar 冷却・電極ドラム供給電力:20kW フィルムの搬送速度:80m/分 蒸着面:コロナ処理面 (2).次に、上記で膜厚300Åの酸化珪素の蒸着薄
膜を形成した後、その蒸着直後に、その酸化珪素の蒸着
薄膜面に、出力、10kW、処理速度100m/min
でコロナ放電処理を行って、蒸着薄膜面の表面張力を3
5dyneより60dyneに向上させた。他方、基材
として、厚さ50μmのポリフッ化ビニル樹脂フィルム
(PVF)を使用し、その一方の面に、低密度ポリエチ
レンを使用し、これを厚さ20μmに溶融押し出ししな
がら、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルムの酸化珪素の蒸着薄膜のコロナ処理面を対向させ
て、上記のポリフッ化ビニル樹脂フィルムと2軸延伸ポ
リエチレンテレフタレ−トフィルムとを押し出しラミネ
−トして、本発明にかかる表面保護シ−トを製造した。 (3).次に、上記で製造した表面保護シ−トの2軸延
伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、アモルフ
ァスシリコンからなる太陽電池素子を並列に配置した厚
さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルム(受光面)を、その太陽電池素子面を対向させ、ア
クリル系樹脂の接着剤層を介して積層して、本発明にか
かる太陽電池モジュ−ルを製造した。 (4).なお、上記において、上記の基材としての厚さ
50μmのポリフッ化ビニル樹脂フィルム(PVF)の
代わりに、厚さ50μmのテトラフルオロエチレンとエ
チレンとのコポリマ−からなるフッ素系樹脂シ−ト(E
TFE)を使用し、それ以外は、上記と全く同様にし
て、同様な本発明にかかる表面保護シ−ト、および、太
陽電池モジュ−ルを製造することができた。
【0035】実施例3 (1).基材として、厚さ12μmの2軸延伸ポリエチ
レンテレフタレ−トフィルムを使用し、これをプラズマ
化学気相成長装置の送り出しロ−ルに装着し、下記の条
件で厚さ300Åの酸化珪素の蒸着薄膜を上記の2軸延
伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの易接着処理面
形成した。 (蒸着条件) 反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガ
ス:ヘリウム=1:10:10(単位:slm) 真空チャンバ−内の真空度:5.0×10-6mbar 蒸着チャンバ−内の真空度:6.0×10-2mbar 冷却・電極ドラム供給電力:20kW フィルムの搬送速度:80m/分 蒸着面:コロナ処理面 次に、上記で膜厚300Åの酸化珪素の蒸着薄膜を形成
した2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムにつ
いて、その蒸着直後に、その酸化珪素の蒸着薄膜面に、
出力、10kW、処理速度100m/minでコロナ放
電処理を行って、蒸着薄膜面の表面張力を35dyne
より60dyneに向上させた。 (2).次に、上記でコロナ処理を行った酸化珪素の蒸
着薄膜を形成した2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−ト
フィルムを使用し、これを巻き取り式真空蒸着装置の送
り出しロ−ルに装着し、次いで、これをコ−ティングド
ラムの上に繰り出して、下記の条件で、アルミニウムを
蒸着源に用い、酸素ガスを供給しながら、エレクトロン
ビ−ム(EB)加熱方式による反応真空蒸着法により、
上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの
酸化珪素の蒸着薄膜のコロナ処理面に、膜厚300Åの
酸化アルミニウムの蒸着薄膜を形成した。 (蒸着条件) 蒸着源:アルミニウム 真空チャンバ−内の真空度:7.5×10-6mbar 蒸着チャンバ−内の真空度:2.1×10-6mbar EB出力:40KW フィルム搬送速度:600m/分 次に、上記で膜厚300Åの酸化アルミニウムの蒸着薄
膜を形成した2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルムについて、その蒸着直後に、その酸化アルミニウム
の蒸着薄膜面に、グロ−放電プラズマ発生装置を使用
し、プラズマ出力、1500W、酸素ガス(O2 ):ア
ルゴンガス(Ar)=19:1からなる混合ガスを使用
し、混合ガス圧6X10-5Toor、処理速度420m
/minで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行っ
た。他方、基材として、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
を練り込み加工した厚さ50μmのポリフッ化ビニル樹
脂フィルム(PVF )を使用し、その一方の面に、低
密度ポリエチレンを使用し、これを厚さ20μmに溶融
押し出ししながら、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフ
タレ−トフィルムの酸化アルミニウムの蒸着薄膜のプラ
ズマ処理面を対向させて、上記のポリフッ化ビニル樹脂
フィルムと2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィル
ムとを押し出しラミネ−トした。更に、上記で製造した
ラミネ−ト体を構成するポリフッ化ビニル樹脂フィルム
の他方の面(最表面)に、粒径0.03μmの酸化チタ
ン超微粒子10重量部とテトラエトキシシラン液90重
量部(固形分20%)とからなる光触媒塗工液をグラビ
アロ−ルコ−ト法を用いて塗布し、膜厚1g/m2 (乾
燥状態)の防汚層を形成して、本発明にかかる表面保護
シ−トを製造した。 (3).次に、上記で製造した表面保護シ−トの2軸延
伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム面に、アモルフ
ァスシリコンからなる太陽電池素子を並列に配置した厚
さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルム(受光面)を、その太陽電池素子面を対向させ、ア
クリル系樹脂の接着剤層を介して積層して、本発明にか
かる太陽電池モジュ−ルを製造した。 (4).なお、上記において、上記の基材としての厚さ
50μmのポリフッ化ビニル樹脂フィルム(PVF)の
代わりに、厚さ50μmのテトラフルオロエチレンとエ
チレンとのコポリマ−からなるフッ素系樹脂シ−ト(E
TFE)を使用し、それ以外は、上記と全く同様にし
て、同様な本発明にかかる表面保護シ−ト、および、太
陽電池モジュ−ルを製造することができた。
【0036】比較例1 (1).基材として、厚さ50μmのポリフッ化ビニル
樹脂フィルム(PVF)を使用し、これを表面保護シ−
トとし、その片面に、アモルファスシリコンからなる太
陽電池素子を並列に配置した厚さ38μmの2軸延伸ポ
リエチレンテレフタレ−トフィルム(受光面)を、その
太陽電池素子面を対向させ、アクリル系樹脂の接着剤層
を介して積層して、太陽電池モジュ−ルを製造した。
【0037】実験例 上記の実施例1〜3で製造した本発明にかかる表面保護
シ−トと比較例1にかかる表面保護シ−トについて、全
光線透過率を測定し、また、上記の実施例1〜3で製造
した太陽電池モジュ−ルと比較例1で製造した太陽電池
モジュ−ルについて太陽電池モジュ−ル評価試験を行っ
た。 (1).全光線透過率の測定 これは、基材シ−トを基準とし、実施例1〜3で製造し
た本発明にかかる表面保護シ−トと比較例1にかかる表
面保護シ−トについてカラ−コンピュ−タ−により全光
線透過率(%)を測定した。 (2).太陽電池モジュ−ル評価試験 これは、JIS規格C8917−1989に基づいて、
太陽電池モジュ−ルの環境試験を行い、試験前後の光起
電力の出力を測定して、比較評価した。 (3).水蒸気透過度と酸素透過度の測定 水蒸気透過度は、実施例1〜3で製造した本発明にかか
る表面保護シ−トと比較例1にかかる表面保護シ−トに
ついて、温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、
モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パ−マト
ラン(PERMATRAN)〕にて測定し、更に、酸素
透過度は、上記と同様の対象物について、温度23℃、
湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)
社製の測定機〔機種名、オクストラン(OXTRA
N)〕にて測定した。上記の測定結果について下記の表
1に示す。
【0038】
【表1】 上記の表1において、水蒸気透過度は、〔g/m2 /d
ay・40℃・100%RH〕の単位であり、また、酸
素透過度は、〔cc/m2 /day・23℃・90%R
H〕の単位である。
【0039】上記の表1に示す測定結果より明らかなよ
うに、実施例1〜3にかかる表面保護シ−トは、全光線
透過率が高く、また、水蒸気バリア性、酸素バリア性に
優れていた。また、実施例1〜3にかかる表面保護シ−
トを使用した太陽電池モジュ−ルは、その出力低下率も
低いものであった。これに対し、比較例1にかかる表面
保護シ−トは、全光線透過率が高いものの、水蒸気バリ
ア性、酸素バリア性にに劣り、そのため、これを使用し
た太陽電池モジュ−ルは、その出力低下率が高いという
問題点があった。
【0040】
【発明の効果】以上の説明で明らかなよう、本発明は、
太陽電池モジュ−ルを構成する表面保護シ−ト層として
使用されているガラス板の特性に着目し、まず、フッ素
系樹脂シ−トを基材シ−トとして使用し、他方、その片
面に、酸化珪素、あるいは、酸化アルミニウム等の透明
な、ガラス質からなる無機酸化物の蒸着薄膜を有する樹
脂フィルムを使用し、而して、上記のフッ素系樹脂シ−
トと無機酸化物の蒸着薄膜を有する樹脂フィルムとを積
層して太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トを製造し、
これを表面保護シ−ト層とし、その片面を内側にし、充
填剤層、光起電力素子としての太陽電池素子、充填剤
層、および、裏面保護シ−ト層等を順次に積層し、次い
で、これらを一体的に真空吸引して加熱圧着するラミネ
−ション法等を利用して太陽電池モジュ−ルを製造し
て、水分、酸素等の侵入を防止する防湿性を著しく向上
させ、更に、耐光性、耐熱性、耐水性等の諸堅牢性につ
いても、その長期的な性能劣化を最小限に抑え、保護能
力性に優れ、更に、防汚性等に優れ、より低コストで安
全な太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−トおよびそれを
使用した太陽電池モジュ−ルを製造し得ることができる
というものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる太陽電池モジュ−ル用表面保護
シ−トについてその一例の層構成の概略を示す概略的断
面図である。
【図2】本発明にかかる太陽電池モジュ−ル用表面保護
シ−トについてその一例の層構成の概略を示す概略的断
面図である。
【図3】本発明にかかる太陽電池モジュ−ル用表面保護
シ−トについてその一例の層構成の概略を示す概略的断
面図である。
【図4】図1に示す本発明にかかる太陽電池モジュ−ル
用表面保護シ−トを使用して製造した太陽電池モジュ−
ルついてその一例の層構成の概略を示す概略的断面図で
ある。
【図5】物理気相成長法による無機酸化物の蒸着薄膜を
形成する方法についてその概要を示す巻き取り式真空蒸
着装置の概略的構成図である。
【図6】化学気相成長法による無機酸化物の蒸着薄膜を
形成する方法についてその概要を示す低温プラズマ化学
気相成長装置の概略的構成図である。
【符号の説明】
A 太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト A1 太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト A2 太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト 1 フッ素系樹脂シ−ト 2 無機酸化物の蒸着薄膜 2a 無機酸化物の蒸着薄膜 2b 無機酸化物の蒸着薄膜 3 樹脂フィルム 4 多層膜 4a 多層膜 T 太陽電池モジュ−ル 11 充填剤層 12 太陽電池素子 13 充填剤層 14 裏面保護シ−ト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/34 B32B 27/34 27/36 27/36 (72)発明者 山本 浩 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 今野 克俊 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA17B AA17E AA19 AK01C AK04A AK04J AK06 AK07C AK17A AK18A AK18J AK19A AK25G AK41C AK42 AK46C AL01A AR00D AR00E BA04 BA05 BA07 BA10D BA10E BA13 CA06A CA07A CA23E CB00 EH20 EH66B EH66E EJ38C GB90 JB07 JD04 JJ03 JL06 JL06D JM02B JM02E JN01A JN08A JN30 YY00A 5F051 BA18 HA14

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素系樹脂シ−トと無機酸化物の蒸着
    薄膜を有する樹脂フィルムとを積層したことを特徴とす
    る太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト。
  2. 【請求項2】 フッ素系樹脂シ−トが、可視光透過率が
    90%以上である透明フッ素系樹脂シ−トからなること
    を特徴とする上記の請求項1に記載する太陽電池モジュ
    −ル用表面保護シ−ト。
  3. 【請求項3】 フッ素系樹脂シ−トが、フッ化ビニル系
    樹脂、または、テトラフルオロエチレン−エチレンとの
    コポリマ−からなる透明フッ素系樹脂シ−トであること
    を特徴とする上記の請求項1〜2に記載する太陽電池モ
    ジュ−ル用表面保護シ−ト。
  4. 【請求項4】 フッ素系樹脂シ−トが、紫外線吸収剤お
    よび/または酸化防止剤を練り込み加工してなることを
    特徴とする上記の請求項1〜3に記載する太陽電池モジ
    ュ−ル用表面保護シ−ト。
  5. 【請求項5】 フッ素系樹脂シ−トが、その他方の片面
    (最表面)に防汚層を有することを特徴とする上記の請
    求項1〜4に記載する太陽電池モジュ−ル用表面保護シ
    −ト。
  6. 【請求項6】 無機酸化物の蒸着薄膜が、物理気相成長
    法による無機酸化物の1層ないし2層以上の多層膜から
    なることを特徴とする上記の請求項1〜5に記載する太
    陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト。
  7. 【請求項7】 無機酸化物の蒸着薄膜が、化学気相成長
    法による無機酸化物の1層ないし2層以上の多層膜から
    なることを特徴とする上記の請求項1〜5に記載する太
    陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト。
  8. 【請求項8】 無機酸化物の蒸着薄膜が、物理気相成長
    法および化学気相成長法による2層以上の多層膜からな
    ることを特徴とする上記の請求項1〜5に記載する太陽
    電池モジュ−ル用表面保護シ−ト。
  9. 【請求項9】 無機酸化物の蒸着薄膜が、化学気相成長
    法による無機酸化物の蒸着薄膜を設け、次に、該無機酸
    化物の蒸着薄膜の上に、物理気相成長法による無機酸化
    物の蒸着薄膜を設けた2層以上の多層膜からなることを
    特徴とする上記の請求項8に記載する太陽電池モジュ−
    ル用表面保護シ−ト。
  10. 【請求項10】 樹脂フィルムが、二軸延伸ポリエステ
    ル系樹脂フィルム、二軸延伸ポリアミド系樹脂フィル
    ム、または、二軸延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムか
    らなることを特徴とする上記の請求項1〜9に記載する
    太陽電池モジュ−ル用表面保護シ−ト。
  11. 【請求項11】 フッ素系樹脂シ−トと無機酸化物の蒸
    着薄膜を有する樹脂フィルムとを積層した太陽電池モジ
    ュ−ル用表面保護シ−トの片面に、充填剤層、光起電力
    素子としての太陽電池素子、充填剤層、および、裏面保
    護シ−ト層を順次に積層し、これらを真空吸引して加熱
    圧着ラミネ−ション法等により一体成形体としたことを
    特徴とする太陽電池モュジュ−ル。
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