JP2000137390A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

Info

Publication number
JP2000137390A
JP2000137390A JP10325928A JP32592898A JP2000137390A JP 2000137390 A JP2000137390 A JP 2000137390A JP 10325928 A JP10325928 A JP 10325928A JP 32592898 A JP32592898 A JP 32592898A JP 2000137390 A JP2000137390 A JP 2000137390A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
sheet material
image
transfer sheet
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10325928A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Yamane
信司 山根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP10325928A priority Critical patent/JP2000137390A/ja
Publication of JP2000137390A publication Critical patent/JP2000137390A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写シート材に転写する感光体または中間転
写体ドラムの直径が大きい場合でもその感光体または中
間転写体ドラムから転写用紙が剥離しにくくなるのを確
実に防止することができる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 中間転写体ドラム8の直径が大きい場合
でも、塑性変形手段としてのレジストローラー12,1
3により転写シート材15の画像形成する側の面15a
を凸状に湾曲させるように塑性変形することと相俟っ
て、各種条件を具体的な好ましい範囲に定めることによ
り、中間転写体ドラム8から転写シート材15が剥離し
にくくなるのを確実に防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばカラー画像
形成装置のような画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のカラー画像形成装置としては、例
えば、特開平5−142955号公報に掲載されたもの
がある。すなわち、この第1の従来例は、単一の感光体
上に、各色毎に現像したトナー画像を順次形成し、その
感光体上のトナー画像を各色毎に順次中間転写体ドラム
に一次転写し、その中間転写体ドラム上に4色(イエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー画像が多重
転写された後、中間転写体ドラムに接近して配置された
二次転写装置により、中間転写体ドラム上の4色のトナ
ーにより作られた多重トナー画像を転写用紙に二次転写
するようになっており、剥離装置がACコロナ放電によ
り中間転写体ドラムへの転写用紙の静電吸着力を減じ
て、転写用紙を中間転写体ドラムから剥離するようにな
っていた。
【0003】また他の従来の画像形成装置としては、実
開昭58−157347号公報に掲載されたものがあ
る。この第2の従来例は、転写シート材の搬送方向の感
光体ドラムよりも手前側のレジストローラー対のうち、
転写用紙の画像形成する側の面に接するローラーの硬度
を、その画像形成する側の面の裏面に接するローラーの
硬度よりも低くすることによって、転写用紙の画像形成
する側の面が凸状に湾曲するように塑性変形して、転写
用紙が感光体ドラムから剥離し易くするようにしたもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1の従来例にあっては、中間転写体ドラムの直径が大き
いときは、二次転写後の転写用紙が剥離するときに剥離
力の中心となる、転写用紙がまっすぐの状態に戻ろうと
する弾性復元力が、中間転写ベルトの二次転写部のベル
トを支持する支持ローラーの直径が小さい中間転写ベル
ト方式に比べて小さくなる。
【0005】特に中間転写体ドラムの円周方向に沿うよ
うに転写用紙が湾曲している場合は、上記弾性復元力は
極めて小さくなり、極端な場合には転写用紙が中間転写
体ドラムの円周方向にくっついて巻き付いてしまうとい
う問題があった。このため、ACコロナ放電により転写
用紙の中間転写体ドラムへの静電吸着力を減じても、中
間転写体ドラムの円周方向に沿うように転写用紙が大き
く湾曲している場合は、中間転写体ドラムから転写用紙
を剥離できないおそれがあった。
【0006】また上記第2の従来例にあっては、レジス
トローラー対により転写用紙の画像形成する側の面が凸
になるように転写用紙を塑性変形する方法において、レ
ジストローラーの直径やローラー相互間の押圧力の大き
さ等が不適切な場合は、期待したより転写用紙の湾曲程
度が少なくて所期の効果が得られなかったり、逆に転写
用紙が厚紙等の場合において期待したより転写用紙の湾
曲程度が大きすぎて、感光体ドラムから剥離後の転写用
紙の搬送を円滑に行なうことができないおそれがあっ
た。
【0007】そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、転
写シート材に転写する感光体または中間転写体ドラムの
直径が大きい場合でもその感光体または中間転写体ドラ
ムから転写用紙が剥離しにくくなるのを確実に防止する
ことができる画像形成装置を提供することを課題とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明による画像形成装置は、次のような構成とし
たものである。
【0009】(1) 表面に静電潜像及びトナー画像を
形成するための感光体と、前記感光体の表面を帯電させ
る帯電手段と、前記帯電された後の感光体の表面電荷を
画像情報に基づいて露光して静電潜像を形成する露光手
段と、前記感光体の露光により形成された静電潜像を各
色毎に現像してトナー画像を形成する1または複数の現
像手段と、前記トナー画像を転写シート材に転写させる
転写手段と、を備えた画像形成装置において、前記転写
シート材の搬送方向の前記転写手段よりも手前側に転写
シート材の画像形成する側の面が凸状に湾曲するように
塑性変形させる塑性変形手段を設け、前記塑性変形手段
が、前記転写シート材の画像形成する側の面に接する弾
性ローラーと、転写シート材の画像形成する側の面の裏
側の面に接する剛体ローラーとにより構成され、前記剛
体ローラーの直径が、3mmφないし12.5mmφの
範囲内にあるような構成としたものである。
【0010】(2) 表面に静電潜像及びトナー画像を
形成するための感光体と、前記感光体の表面を帯電させ
る帯電手段と、前記帯電された後の感光体の表面電荷を
画像情報に基づいて露光して静電潜像を形成する露光手
段と、前記感光体の露光により形成された静電潜像を各
色毎に現像してトナー画像を形成する1または複数の現
像手段と、前記トナー画像を転写シート材に転写させる
転写手段と、を備えた画像形成装置において、前記転写
シート材の搬送方向の前記転写手段よりも手前側に転写
シート材の画像形成する側の面が凸状に湾曲するように
塑性変形させる塑性変形手段を設け、前記塑性変形手段
が、前記転写シート材の画像形成する側の面に接する弾
性ローラーと、転写シート材の画像形成する側の面の裏
側の面に接する剛体ローラーとにより構成され、前記転
写シート材が前記塑性変形手段を通過する際の転写シー
ト材の画像形成する側の表面での歪みが0.6%ないし
2%の範囲内にあるような構成としたものである。
【0011】(3) 表面に静電潜像及びトナー画像を
形成するための感光体と、前記感光体の表面を帯電させ
る帯電手段と、前記帯電された後の感光体の表面電荷を
画像情報に基づいて露光して静電潜像を形成する露光手
段と、前記感光体の露光により形成された静電潜像を各
色毎に現像してトナー画像を形成する1または複数の現
像手段と、前記トナー画像を転写シート材に転写させる
転写手段と、を備えた画像形成装置において、前記転写
シート材の搬送方向の前記転写手段よりも手前側に転写
シート材の画像形成する側の面が凸状に湾曲するように
塑性変形させる塑性変形手段を設け、前記塑性変形手段
が、前記転写シート材の画像形成する側の面に接する弾
性ローラーと、転写シート材の画像形成する側の面の裏
側の面に接する剛体ローラーとにより構成され、前記弾
性ローラーと前記剛体ローラーとが互いに押圧するとき
の単位長さ当りの押圧力Fが、 2.66(e1/R)1/3≦F≦22.75(e1/R)
1/3 ここで、 e1:弾性ローラーの材料のヤング率 R=r12/(r1+r2) r1:弾性ローラーの半径 r2:剛体ローラーの半径 の範囲内にあるような構成としたものである。
【0012】上記構成(1),(2),(3)の各々に
係る画像形成装置によれば、転写シート材に転写する感
光体または中間転写体ドラムの直径が大きい場合でも、
塑性変形手段により転写シート材の画像形成する側の面
を凸状に湾曲させるように塑性変形することと相俟っ
て、各種条件を具体的な好ましい範囲に定めたため、感
光体または中間転写体ドラムから転写シート材が剥離し
にくくなるのを確実に防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面に基づいて具体的に説明する。図1ないし図7
は、本発明による画像形成装置の第1の実施の形態につ
いて説明するために参照する図である。
【0014】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
カラー画像形成装置の構成図である。このカラー画像形
成装置には、感光体ドラム1、スコロトロン帯電器等の
帯電装置2、レーザー光ユニット3、各色毎の4個の現
像装置4a〜4d、転写前除電ランプ5、クリーニング
装置6、主除電ランプ7、中間転写体ドラム8、転写ロ
ーラー9、分離器10、一対のレジストローラー12,
13が設けられている。
【0015】図1に示すカラー画像形成装置において、
感光体ドラム1の感光面(円周表面)は、スコロトロン
帯電器等の帯電装置2(帯電手段)により帯電され、こ
の帯電された感光体ドラム1の感光面は、その表面電荷
を画像情報に基づいてレーザー光ユニット3(露光手
段)により露光されて静電潜像が形成される。
【0016】この静電潜像は4つの現像装置4a〜4d
(現像手段)により、例えばマゼンタ(赤)、イエロー
(黄)、シアン(青)のカラートナーと、ブラック
(黒)のトナーを用いて順に現像され、この現像の度に
カラートナー画像は中間転写体ドラム8の表面上に順に
一次転写されて、最終的に中間転写体ドラム8上に多重
転写されるようになっている。
【0017】1色目は、感光体ドラム1に対して帯電装
置2による帯電、レーザー光ユニット3による露光、及
び現像装置4a〜4dのいずれか1つにより現像され、
その1色目のトナー画像以外の非画像領域の残留電荷を
転写前除電ランプ5により除電した後、感光体ドラム1
から中間転写体ドラム8上に一次転写される。
【0018】2色目は、クリーニング手段6で1色目の
残留トナーがクリーニングされ、主除電ランプ7で除電
した後、再び感光体ドラム1に対して帯電装置2による
帯電、レーザー光ユニット3による露光、及び現像装置
4a〜4dのいずれか1つにより現像され、その2色目
のトナー画像以外の非画像領域の残留電荷を転写前除電
ランプ5により除電した後、感光体ドラム1から中間転
写体ドラム8上に一次転写される。
【0019】3色目,4色目も上記2色目と同様に、感
光体ドラム1から中間転写体ドラム8上に順に一次転写
されることにより、最終的に中間転写体ドラム8上に多
重転写される。
【0020】感光体ドラム1から円周表面にカラートナ
ー画像を多重転写された中間転写体ドラム8は、転写ロ
ーラー9(二次転写手段)との間に挾まれて送られる転
写用紙15(転写シート材)にその多重のカラートナー
画像を二次転写するようになっている。カラートナー画
像を二次転写された転写用紙15は、転写ローラー9と
中間転写体ドラム8との間を通過した後、分離器10
(剥離手段)により帯電を消去されて中間転写体ドラム
8から分離し、矢印F方向に送られて図示しない定着装
置によりフルカラー画像として定着される。
【0021】中間転写体ドラム8の断面構造は、1番内
径側に円筒状のアルミニウム製で導電性を有するシリン
ダー基体8aを有しており、そのシリンダー基体8aの
外側には導電性を有するスポンジ状の導電性弾性体8b
が同心円状に積層されて設けられ、さらにその導電性弾
性体8bの外側には、シームレス状で非伸縮性を有する
樹脂フィルムにより形成された転写フィルム8cが同心
円状に積層されて設けられている。
【0022】転写フィルム8cの体積抵抗率としては、
108Ω・cm〜1013Ω・cmの領域のものを用い
る。これは、転写フィルム8cの体積抵抗率が108Ω
・cmより小さいと、転写フィルム8cの表面電界密度
が増えて過剰電流が流れ、逆転写(中間転写体ドラム8
から感光体ドラム1への転写)が増えて一次転写画像が
劣化してしまう。
【0023】また、転写フィルム8cの体積抵抗率が1
13Ω・cmより大きいと二次転写効率が低下し、かつ
中間転写体ドラム8からの転写用紙15の分離性が悪く
なるためである。特に転写フィルム8cの体積抵抗率は
1010Ω・cm〜1012Ω・cmの領域が好ましい。
【0024】また、転写フィルム8cの表面抵抗率とし
ては108Ω/□〜1013Ω/□の領域のものを用いる
のが好ましい。これは、表面抵抗率が108Ω/□より
小さい場合は、転写動作が円滑に行われず転写画像への
悪影響が与えられるためであり、他方、表面抵抗率が1
13Ω/□より大きい場合は、転写用紙15の中間転写
体ドラム8からの分離や、その分離後の転写用紙15の
搬送が円滑に行われ難くなるためである。
【0025】また、転写フィルム8cの比誘電率は10
〜100であることが好ましい。そして、転写フィルム
8cの材質としては、フッ素樹脂(ETFE,PVDF
等)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ
カーボネート等を用いることができる。
【0026】また中間転写体ドラム8の直径は、70〜
240mmφ位の大きさが用いられる。中間転写体ドラ
ム8の直径が小さすぎるとA4サイズの多重転写像を形
成できなくなるため、70mmφ以上であることが好ま
しく、このように中間転写体をドラムで構成することに
より色ズレも低減することができる。また、分離器10
は、AC鋸歯放電器で形成し、印加電圧をDC+1.2
kV、AC11Vpp、周波数1kHzのものを用い
る。
【0027】塑性変形手段を構成する一対のレジストロ
ーラー12,13のうち、転写用紙15の画像形成する
側の面15aの裏面15bに接するレジストローラー1
2は、金属等の剛体により形成された剛体ローラーであ
り、その直径は3mmφ〜12.5mmφに設定され
る。
【0028】転写用紙15の画像形成する側の面15a
に接するレジストローラー13は、ゴムのような弾性体
により形成された弾性ローラーであり、その直径は18
mmφ〜26mmφ、レジストローラー13の軸心部の
剛体の芯金13aの直径は12mmφ〜16mmφであ
り、その芯金13aの直径はレジストローラー12の直
径より大きい。このように芯金13aの直径を大きくす
ることで、レジストローラー12から高い荷重がかかっ
ても、芯金13aが撓むのを抑えることができる。
【0029】このような一対のレジストローラー12,
13を用いることにより、転写用紙15の搬送方向の中
間転写体ドラム8よりも手前側において、転写用紙15
の画像形成する側の面15aを凸状に湾曲させるように
塑性変形することができる。このため、中間転写体ドラ
ム8の直径が大きい場合でも、転写用紙15の画像形成
する側の面15aを凸状に湾曲させるように塑性変形す
ることにより、中間転写体ドラム8から転写用紙15が
剥離しにくくなるのを防止することができる。
【0030】なお、本実施例ではレジストローラー1
2,13を塑性変形手段としたが、レジストローラー1
2,13と別に設けた構成であってもよい。また、本実
施例では中間転写体ドラム8を設けたカラー画像形成装
置について説明したが、他の画像形成装置であっても同
様の効果を得ることができる。
【0031】ここで、転写用紙15の歪みとその塑性変
形との関係について説明する。図2は、レジストローラ
ー12と転写用紙15の接触状態を示す図であり、転写
用紙15のレジストローラー12に接触する面15bの
弧状長さをs1、レジストローラー12の中心から弧状
長さs1の両端を結んだ直線間の転写用紙15の紙厚中
間の弧状長さをs0、転写用紙15のレジストローラー
12に接触しない画像形成する側の面15aの、レジス
トローラー12の中心から上記弧状長さs1の両端を結
んだ直線間の弧状長さをs2、紙厚をh、レジストロー
ラー12の中心から転写用紙15の紙厚中間までの長さ
(中立面の曲率半径)をRとすると、転写用紙15の歪
みεは次の式で表すことができる。 ε=△s/s0=h/2R ここで、 △s=s2−s0
【0032】図3は、種々の用紙(A4サイズで52.
3g縦、127.9g縦、68.0g縦)に対する、用
紙の伸び(=歪み、%)と、用紙に働く応力(kg/c
2)との関係を示すグラフである。
【0033】同図において、用紙は応力が小さい(30
0kg/cm2以下)と応力を除去したときに用紙の形
状が元に戻る弾性変形状態となり、もっと大きな応力
(300kg/cm2ないし550kg/cm2)を加え
るとその応力を除去しても用紙が一部歪んだままとなる
塑性変形状態となり、さらにもっと大きな応力(450
kg/cm2以上)を加えると用紙が破断してしまうこ
とが分かる。また上記塑性変形状態となる応力の領域に
おいては、用紙の歪みεが0.6〜2.2%の範囲内に
あることが分かる。
【0034】図4は、種々の用紙の厚さ(60μm,9
0μm,120μm及び150μm)に対する、レジス
トローラー12の直径と用紙の歪みとの関係を示すグラ
フである。転写用紙15の厚さhが60μmの場合は直
径が6mmφ、転写用紙15の厚さhが75μmの場合
は直径が7.5mmφの、レジストローラー12に押圧
することにより転写用紙15の歪みは1%以下となるの
で、適切な塑性変形状態を実現することができ、転写用
紙15は中間転写体ドラム8から円滑に分離することが
できる。また、転写用紙15の厚さhが75μmの場合
に直径が12.5mmφを越えると転写用紙15の歪み
は0.6%以下となって、塑性変形しなくなる。
【0035】レジストローラー12の直径が3mmφ以
下になると、転写用紙15の厚さhが60μmの場合に
は転写用紙15の歪みは2%以上となり、転写用紙15
は局部的に破断するおそれがある。したがって転写用紙
15の厚さがもっと大きい場合にはその歪みはもっと大
きくなり、厚くなればなるほど転写用紙15の湾曲の程
度が大きくなってその搬送に支障をきたしたり、紙しわ
の発生等の問題が生じる。このためレジストローラー1
2の直径は、3mmφ〜12.5mmφの範囲内にある
ことが好ましいということが分かる。
【0036】図5は、中間転写体ドラム8の直径が15
6mmφの場合の、転写用紙15の湾曲半径(カール半
径)と弾性復元エネルギーとの関係を示すグラフであ
る。
【0037】同図から、転写用紙15が中間転写体ドラ
ム8に巻き付く方向、すなわち転写用紙15の画像形成
する側の面15aが凹に湾曲する方向である逆の湾曲
(逆カール)を有する転写用紙15を、レジスロトーラ
ー12,13により矯正して、転写用紙15が中間転写
体ドラム8から剥離する方向、すなわち転写用紙15の
画像形成する側の面15aが凸に湾曲する方向である順
方向の湾曲(順カール)に塑性変形することにより、転
写用紙15の中間転写体ドラム8から分離する弾性復元
エネルギーが増大して、転写用紙15の中間転写体ドラ
ム8からの剥離性能が向上することが分かる。
【0038】この結果、二次転写後の転写用紙15に、
分離器10により必要以上にトナーと同極性の電荷を付
加しなくても、転写用紙15が中間転写体ドラム8から
分離できるようになるため、転写用紙15にトナーと同
極性の電荷を必要以上に付加することによる転写不良を
防止して高画質を得ることができる。
【0039】次に、単位長さ当りのレジスロトーラー1
2,13の相互間の押圧力について説明する。上記単位
長さ当りのレジスロトーラー12,13間の押圧力F
は、レジスロトーラー13の材質のヤング率e1及び等
価半径Rとの間に、次式(1)のような比例関係があ
る。 F∝(e1/R)1/3 ………(1) 但し、 R=r12/(r1+r2) ここで、r1はレジスロトーラー13の半径、r2はレジ
スロトーラー12の半径である。
【0040】上記式(1)において、適切な押圧力Fの
範囲を求めるため、 F=k(e1/R)1/3 ………(2) とした場合の線圧係数kの最適範囲としては、2.66
〜22.75(より望ましくは4.77〜12.69)
であることが分かった。もし上記線圧係数kが2.66
より小さい場合には薄紙の湾曲変形が不可能であり、線
圧係数kが22.75より大きい場合には厚紙の湾曲変
形が過剰となって転写用紙15の搬送性能が低下するお
それがある。従って前記押圧力Fは、次式の範囲が好ま
しいということができる。 2.66(e1/R)1/3≦F≦22.75(e1/R)1/3 …(3) すなわち前記押圧力Fがこの範囲内にある場合には、薄
紙から厚紙まで適度な湾曲変形を付与するため、転写用
紙15を中間転写体ドラム8から良好に剥離させること
が可能となる。
【0041】以上の関係式を用いて、「薄紙(60μm
〜75μm)の歪みは0.6%〜2%に、厚紙(150
μm以上)の歪みは1%以下に設定するための条件」を
考えると、 紙厚が75μmで歪みが0.6%以上となるローラ
ー半径rpp≦0.625cm 紙厚が60μmで歪みが2%以下となるローラー半
径rpp≧0.15cm 紙厚が60μmで歪みが0.6%以上となる線圧係
数k k≧4.77(又は、k≧2.66) 紙厚が150μmで歪みが1%以下となる線圧係数
k k≦22.75(又は、k≦12.69) という条件が得られる。なお、上記、の括弧内の値
は紙のヤング率ep=2.5×107g/cm2の場合で
ある。
【0042】よって、図6のグラフに示すように、ロー
ラー半径rpの範囲を1.5mm≦rp≦6.25mmと
すると、線圧係数kを最適な6.42〜10.64とす
ることにより、2本のローラー半径rpのグラフと、2
本の線圧係数kのグラフとの4つの交点により囲まれる
領域を、歪みの成分を0.6%〜2%の範囲に収めるよ
うに制御することができる。
【0043】また、図7のグラフに示すように、線圧係
数kの範囲を4.77≦k≦22.75とすると、ロー
ラー半径rpを最適な2.652mm〜5mmとするこ
とにより、2本の線圧係数kのグラフと、2本のローラ
ー半径rpのグラフとの4つの交点により囲まれる領域
を、歪みの成分を0.6%〜2%の範囲に収めるよう制
御することができる。
【0044】以上は紙の縦目のヤング率ep=6×107
g/cm2の場合について述べたものである。紙の横目
のようにヤング率epがep=2.5×107g/cm2
低い場合にもこの発明は適用できる。この場合のローラ
ー半径rpは同じ範囲が最適であるが、線圧係数kの範
囲は2.66≦k≦12.69が最適である。よって、
線圧係数の範囲は2.66≦k≦22.75(より望ま
しくは4.77≦k≦12.69)が最適である。
【0045】以上、本発明の実施の形態について具体的
に述べてきたが、本発明は上記の実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の技術的思想に基づいて、その
他にも各種の変更が可能なものである。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置によれば、転写シート材に転写する感光体または中
間転写体ドラムの直径が大きい場合でも、転写シート材
の画像形成する側の面を凸状に湾曲させるように塑性変
形することと相俟って、各種条件を具体的な好ましい範
囲に定めたため、感光体または中間転写体ドラムから転
写シート材が剥離しにくくなるのを確実に防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るカラー画像形
成装置の構成図である。
【図2】レジストローラー12と転写用紙15との接触
状態を示す拡大図である。
【図3】種々の用紙に対する、用紙の伸びと、用紙に働
く応力との関係を示すグラフである。
【図4】種々の用紙の厚さに対する、レジストローラー
12の直径と用紙の歪みとの関係を示すグラフである。
【図5】転写用紙15のカール半径と弾性復元エネルギ
ーとの関係を示すグラフである。
【図6】レジストローラー12の半径と、線圧係数kに
対する、転写用紙15の紙厚と歪みとの関係を示すグラ
フである。
【図7】レジストローラー12の半径と、線圧係数kに
対する、転写用紙15の紙厚と歪みとの関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 帯電装置 3 レーザー光ユニット 4a〜4d 現像装置 5 転写前除電ランプ 6 クリーニング装置 7 主除電ランプ 8 中間転写体ドラム 8a シリンダー基体 8b 導電性弾性体 8c 転写フィルム 9 転写ローラー 10 分離器 12,13 レジストローラー 13a 芯金 15 転写用紙 15a 画像形成する側の面 15b 画像形成する側の面の裏面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に静電潜像及びトナー画像を形成す
    るための感光体と、 前記感光体の表面を帯電させる帯電手段と、 前記帯電された後の感光体の表面電荷を画像情報に基づ
    いて露光して静電潜像を形成する露光手段と、 前記感光体の露光により形成された静電潜像を各色毎に
    現像してトナー画像を形成する1または複数の現像手段
    と、 前記トナー画像を転写シート材に転写させる転写手段
    と、 を備えた画像形成装置において、 前記転写シート材の搬送方向の前記転写手段よりも手前
    側に転写シート材の画像形成する側の面が凸状に湾曲す
    るように塑性変形させる塑性変形手段を設け、 前記塑性変形手段が、前記転写シート材の画像形成する
    側の面に接する弾性ローラーと、転写シート材の画像形
    成する側の面の裏側の面に接する剛体ローラーとにより
    構成され、 前記剛体ローラーの直径が、3mmφないし12.5m
    mφの範囲内にあることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 表面に静電潜像及びトナー画像を形成す
    るための感光体と、 前記感光体の表面を帯電させる帯電手段と、 前記帯電された後の感光体の表面電荷を画像情報に基づ
    いて露光して静電潜像を形成する露光手段と、 前記感光体の露光により形成された静電潜像を各色毎に
    現像してトナー画像を形成する1または複数の現像手段
    と、 前記トナー画像を転写シート材に転写させる転写手段
    と、 を備えた画像形成装置において、 前記転写シート材の搬送方向の前記転写手段よりも手前
    側に転写シート材の画像形成する側の面が凸状に湾曲す
    るように塑性変形させる塑性変形手段を設け、 前記塑性変形手段が、前記転写シート材の画像形成する
    側の面に接する弾性ローラーと、転写シート材の画像形
    成する側の面の裏側の面に接する剛体ローラーとにより
    構成され、 前記転写シート材が前記塑性変形手段を通過する際の転
    写シート材の画像形成する側の表面での歪みが0.6%
    ないし2%の範囲内にあることを特徴とする画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 表面に静電潜像及びトナー画像を形成す
    るための感光体と、 前記感光体の表面を帯電させる帯電手段と、 前記帯電された後の感光体の表面電荷を画像情報に基づ
    いて露光して静電潜像を形成する露光手段と、 前記感光体の露光により形成された静電潜像を各色毎に
    現像してトナー画像を形成する1または複数の現像手段
    と、 前記トナー画像を転写シート材に転写させる転写手段
    と、 を備えた画像形成装置において、 前記転写シート材の搬送方向の前記転写手段よりも手前
    側に転写シート材の画像形成する側の面が凸状に湾曲す
    るように塑性変形させる塑性変形手段を設け、 前記塑性変形手段が、前記転写シート材の画像形成する
    側の面に接する弾性ローラーと、転写シート材の画像形
    成する側の面の裏側の面に接する剛体ローラーとにより
    構成され、 前記弾性ローラーと前記剛体ローラーとが互いに押圧す
    るときの単位長さ当りの押圧力Fが、 2.66(e1/R)1/3≦F≦22.75(e1/R)
    1/3 ここで、 e1:弾性ローラーの材料のヤング率 R=r12/(r1+r2) r1:弾性ローラーの半径 r2:剛体ローラーの半径 の範囲内にあることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記現像手段を複数設け、前記感光体か
    ら各色毎のトナー画像を順次転写して複数色のトナー画
    像を多重転写させる円筒状の中間転写体ドラムを有し、 前記転写手段は、前記多重転写されたトナー画像を前記
    中間転写体ドラムから転写シート材に二次転写させる二
    次転写手段とし、 前記二次転写後に前記転写シート材を前記中間転写体ド
    ラムから電荷的に反発させて剥離させる剥離手段を有し
    たことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか
    に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記中間転写体ドラムが、転写フィルム
    が円筒状の導電性支持体上に導電性弾性体を介して中間
    転写体ドラムの表面を被覆する構成となっていて、前記
    転写フィルムの体積抵抗率が109Ω・cmないし10
    12Ω・cmの範囲内にあることを特徴とする請求項4に
    記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記中間転写体ドラムが、転写フィルム
    が円筒状の導電性支持体上に導電性弾性体を介して中間
    転写体ドラムの表面を被覆する構成となっていて、前記
    転写フィルムの表面抵抗率が108Ω/□ないし1013
    Ω/□の範囲内にあることを特徴とする請求項4に記載
    の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記弾性ローラーと前記剛体ローラーと
    をレジストローラーにより構成したことを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記弾性ローラーの芯金部材の直径が前
    記剛体ローラーの直径よりも大きいことを特徴とする請
    求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像形成装
    置。
JP10325928A 1998-10-30 1998-10-30 画像形成装置 Pending JP2000137390A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10325928A JP2000137390A (ja) 1998-10-30 1998-10-30 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10325928A JP2000137390A (ja) 1998-10-30 1998-10-30 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000137390A true JP2000137390A (ja) 2000-05-16

Family

ID=18182170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10325928A Pending JP2000137390A (ja) 1998-10-30 1998-10-30 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000137390A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007323039A (ja) * 2005-09-16 2007-12-13 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法および画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007323039A (ja) * 2005-09-16 2007-12-13 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法および画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3470472B2 (ja) 転写装置
JP2001175092A (ja) 画像形成装置
KR100421032B1 (ko) 전자사진방식 인쇄기의 화상형성시스템 및 그를 이용한화상형성방법
JP2001183916A (ja) 画像形成装置
EP0679960B1 (en) Image forming apparatus
JP3592488B2 (ja) 画像形成装置
JP3346063B2 (ja) 画像転写装置
US6782227B2 (en) Transfer device for setting a suitable recording medium adsorbing bias, and an image-forming apparatus including the transfer device
JP2000137390A (ja) 画像形成装置
JPH1048964A (ja) 像転写装置と像転写デバイス
JP2004184875A (ja) 転写装置及び画像形成装置
EP2012518A2 (en) Transfer apparatus and image forming apparatus equipped therewith
JP3717688B2 (ja) 画像形成装置
JP2001060044A (ja) カラー画像形成装置
JP2000105510A (ja) カラー画像形成装置
JP2995007B2 (ja) トナー転写装置
JP3645732B2 (ja) 画像形成装置
JP3307817B2 (ja) 画像形成装置
JPH09258578A (ja) 画像形成装置
JPH11249459A (ja) 画像形成装置
JP3273587B2 (ja) 画像形成装置
JPH05289535A (ja) 中間転写ベルト
JP2623140B2 (ja) 画像形成装置
JP2000250324A (ja) 画像形成装置
JPH10274889A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050405