JP2000137246A - 反射型表示素子及び反射型表示素子を用いた映像装置 - Google Patents

反射型表示素子及び反射型表示素子を用いた映像装置

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JP2000137246A
JP2000137246A JP33626198A JP33626198A JP2000137246A JP 2000137246 A JP2000137246 A JP 2000137246A JP 33626198 A JP33626198 A JP 33626198A JP 33626198 A JP33626198 A JP 33626198A JP 2000137246 A JP2000137246 A JP 2000137246A
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pixel
electrode
switching element
pixel electrode
substrate
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JP33626198A
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Inventor
Yukio Tanaka
幸生 田中
Kazunori Komori
一徳 小森
Kazuhiro Nishiyama
和廣 西山
Akio Takimoto
昭雄 滝本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 照射光照度を大きくしても、フリッカが無
く、かつ光利用効率低下や輝度ムラの少ない良好な画像
を得ることができる反射型液晶表示装置の提供を目的と
する。 【解決手段】 画素スイッチング素子が対をなすnチャ
ネルMOSトランジスタ6及びpチャネルMOSトラン
ジスタ7からなる。MOSトランジスタ6,7のドレイ
ン電極6b,7bが信号線11に電気的に接続され、M
OSトランジスタ6,7のソース電極6c,7cが画素
電極19に電気的に接続されている。p型結晶シリコン
基板2上には、画素電極19に電気的に接続された保持
容量部8が設けられている。MOSトランジスタ6で発
生する光電流と、MOSトランジスタで発生する光電流
とが、相互に相殺する方向に流れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶プロジ
ェクタに用いられる反射型液晶ライトバルブ等に好適に
実施することができる反射型表示素子及び反射型表示素
子を用いた映像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、プロジェクタ用の液晶表示素子と
して反射型の液晶ライトバルブを用いる方式が注目され
ている。これは、液晶セルを構成する2枚の基板のうち
の一方を多結晶Si基板(主としてガラスや石英の基板
上に多結晶Siを形成したもの)あるいは単結晶Si基
板などとして、その上にアクティブマトリクス構造を設
けたものであり、液晶によって変調された光がアクティ
ブマトリクス構造に組み込まれた反射画素電極(表面が
反射面とされた画素電極を意味する)で反射して出力さ
れるという構成になっている。この液晶表示素子は、一
般には、画素のスイッチングを制御するTFT(Thin F
ilm Transistor: 薄膜トランジスタ)やMOS(Metal-
Oxide-Semiconductor:金属−酸化物−半導体接合)トラ
ンジスタ、あるいは保持容量(補助容量とも称される)
などの上に反射面を成膜し、さらにCMP(Chemical M
echanical Polishing:ケミカルメカニカルポリッシン
グ)などにより反射面を平坦化することによって作製さ
れる。従って、従来の透過型の液晶表示素子のようにト
ランジスタや保持容量が画素内で大面積を占めることに
より開口率が低下するということがなく、高精細対応で
画素サイズが小さくなっても高い開口率が保てるという
長所がある。
【0003】また、特に半導体基板として単結晶Siを
用い、画素スイッチング素子としてMOSトランジスタ
を作製する場合には、DRAM(Dynamic Random Acces
s Memory)等の半導体メモリに関する技術をそのまま転
用することができるという利点が加わる。さらに、キャ
リアの移動度が大きいので高速スイッチングが可能なC
MOS(Complementary MOS )を形成することができ、
周辺のデータドライバ回路も同時に高速化して集積でき
るという利点もある。
【0004】ところで、液晶等の光変調層をアクティブ
マトリクスによって駆動する場合、走査線非選択時に画
素電極上に蓄積されている電荷量が変動すると、これに
伴って画素電極の電位が変動し、コントラスト低下、輝
度低下、フリッカ(ちらつき)やノイズの発生などの画
質低下が起こる。そこで、画素電極に補助的な容量(保
持容量)を付加して、多少の電荷のリークがあっても電
圧の変動が生じないようにするという方法がとられる。
【0005】大きな保持容量を確保するための方法の一
つとして、MOS容量を用いる例がある〔以下、従来例
と称する。著者:佐藤秀夫その他、アイ・ティー・イー
テクニカルレポート第19巻第65号第43頁−48
頁(1995年)]。この場合、MOS容量の酸化膜と
しては一般にSiO2 が用いられる。酸化膜の厚みは一
般に10nm〜100nm程度と非常に薄く、比較的大
きな容量が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、以下の問題が生じる。
【0007】(1)近年、プロジェクタで得られる映像
を高輝度化することがますます要求されており、パネル
面への照射光照度を大きくすることが必要になってい
る。また、製造コストを削減するためにはパネルサイズ
を小さくして1ウエハあたりのパネルの取れ数を多くす
ることが必要となるが、パネル面積が小さくなると当然
それに反比例してパネル面への照射光照度は大きくしな
ければならなくなる。このようにして、パネル面への照
射光照度を大きくすること要請されている。しかしなが
ら、パネル面への照射光照度を大きくすると、照射光の
一部が画素間の隙間から漏れてMOSトランジスタに達
することにより発生する光電流が非常に大きくなり、M
OS容量のような大きい保持容量を用いても画素電極の
電位変動を抑制することが困難になる。
【0008】(2)更に、このような光電流に起因した
画素電極の電位変動により、フリッカが発生する。この
理由を以下に述べる。一般に液晶の駆動においては、チ
ャージアップを防ぐために、1フレーム毎に極性が逆で
絶対値(実効値)の概略等しい電圧を印加するという方
法がとられている(簡単のため、定常的に輝度一定の画
像を得ようとする場合を想定)。具体的には、偶数番目
のフレームでの走査線選択時にVA という正の電圧(対
向基板電極を基準とする)を画素電極に与え、奇数番目
のフレームでは−VA という負の電圧を与えるという駆
動を行っている。これに対して上記の光電流は画素電極
電位の正負によらず一定の向きの電流であるので、走査
線非選択期間での光電流に起因した電位変化は偶奇フレ
ームにかかわらず同じ方向である。いま、この電圧変化
が仮に負の方向であるとすると、偶数フレームにおいて
は液晶への印加電圧の実効値は小さくなる方向に、奇数
フレームにおいては大きくなる方向に作用する。この結
果として液晶の輝度がフレーム交互に明暗の変動を繰り
返し、フリッカとして観測されることになる。このよう
な光電流によるフリッカを押さえるためには保持容量を
さらに大きくすればよいが、無限に大きくすることは不
可能である。なぜなら、保持容量が大きくなると走査線
選択期間内にその容量を充電するためにより多くの電荷
量を供給しなければならず、MOSトランジスタのもつ
充電能力を超えてしまうからである。このようにして、
上記従来例では、パネル面への照射光照度が大きくなる
と、フリッカが発生し、画質の低下を招くという問題が
生じる。
【0009】ここで、上述した従来例におけるフリッカ
の発生する原理を、数式等を用いて以下に詳述すること
にする。これは、従来例の問題点を明確化すると共に、
後述する発明の実施の形態の項において本発明の内容を
数式等を用いて従来例と比較する際の便宜をも考慮した
ものである。
【0010】図53は上記従来例の断面図である。反射
型液晶表示素子5100は、基板としてn型結晶Si基
板5101をベースとして作製されたものであり、対向
基板5130、nチャネルMOSトランジスタ510
2、信号線5103、共通電位線5104、走査線(ゲ
ート線;図示せず)、反射画素電極5105、液晶51
06、及び保持容量部5107などを主な構成要素とし
ている。尚、保持容量部5107は、容量電極5108
と容量酸化膜5109とpウェル5110の一部から構
成されている。
【0011】反射型液晶表示素子5100の1画素分の
等価回路は、図54に示されている。図54に示す等価
回路は、標準的なアクティブマトリックス型の回路であ
り、nチャネルMOSトランジスタ5102のゲート5
102aは走査線5111(電位VG )に接続され、ド
レイン5102bは信号線5103(電位VD )に接続
され、ソース5102cは画素電極5105(電位VS
)に接続されている。また、pウェル5110は共通
電位線5104(電位VB )に接続されており、従っ
て、pウェル5110は電位VB にバイアスされてい
る。この電位VB は、MOSトランジスタ5102の基
板バイアス電位に相当する。ここでVB は、VD および
VS のいずれの電位よりも低い電位である。液晶510
6は画素電極5105とITO電極5113(電位Vc
om)に挟まれており、これにより液晶容量CLCが形成
されている(CLCは1画素当たりの容量値である)。ま
た、保持容量部5107では、電位VS の容量電極51
08と電位VB のpウェル5110との間に容量酸化膜
5109が挟まれた形となっており、これにより保持容
量部5107の保持容量Cstg が形成されている。な
お、この図ではMOSトランジスタ5102や配線間に
生じる微小な浮遊容量やリークコンダクタンスなどにつ
いては無視してある。
【0012】ところで、この表示素子5100に高輝度
の光を照射する場合、一部の光は、例えば画素電極51
05の隙間A→平坦化膜5115→第2遮光層5116
の隙間B→第2絶縁層5117→第1遮光層5118の
隙間C→第1絶縁層5119を伝搬してソース5102
cとpウェル5110の間の逆バイアス部分に到達す
る。そうするとフォトダイオードと同じ原理で光電流が
発生する。図54のIPはこの光電流を示している。一
般にIP は照射光照度に比例した大きさになる。
【0013】次いで、従来例の動作について説明する。
走査線5111は図55に示すように1フレーム毎に選
択状態になる。ここで、選択状態での走査線5111の
電位VG をVGON で示し、1フレーム期間中の非選択状
態での走査線5111の電位VG をVGOFFで示すことに
する。また、信号線5103には、図55に示すよう
に、1フレーム毎に極性の異なる電位VD ( 絶対値は概
ね等しい)が与えられるものとする。
【0014】まず、当該画素の走査線5111が選択さ
れるとMOSトランジスタ5102がON状態になり、
画素電極電位VS は、信号線電位VD がVDOになるまで
充電される(選択期間での信号線電位VD を特にVD0で
表すことにする)。このときの画素電極電位VS の変化
は、以下の第1式で表される。
【0015】 (Cstg +CLC)dVS /dt=k{(VGON −VS )2 −(VGON −VD0)2 } …(1) 第1式の右辺はMOSトランジスタ5102のドレイン
−ソース間電流を示しており、kはMOSトランジスタ
5102の充電能力を示す定数である。ここで、説明の
簡略化のため、閾値電圧は0Vとしている。閾値電圧が
0Vでなくても以下の議論は概ね成りたつ。また、ドレ
イン−ソース間電流はIP に比べて十分大きいとし、I
P の影響を無視している。
【0016】充電の終盤でVS がVD0に近づいてくる
と、第1式は第2式のように近似することができる。
【0017】 第1式の右辺=k{(VGON −VS )2 −(VGON −VD0)2 } =k{VGON 2 −2VGON ・VS +VS 2 −VGON 2 +2VGON ・VD0−VD02 } =k{VS 2 −VD02 +2VGON (VD0−VS )} =k{(VS −VD0)(VS +VD0)+2VGON (VD0−VS )} =k(VS −VD0)(VS +VD0−2VGON ) ≒2k(VS −VD0)(VD0−VGON ) (∵VS ≒VD0) ∴(Cstg +CLC)dVS /dt=≒2k(VS −VD0)(VD0−VGON ) ∴d(VS −VD0)/dt=−2k(VGON −VD0)(VS −VD0)/ (Cstg +CLC) =(VS −VD0)/τ …(2) 但し、τ=(Cstg +CLC)/2k(VG −VD0)であ
る。
【0018】上記第2式より明らかにように、充電の時
定数τはVD0が大きくてVG に接近するほど大きくな
る。すなわち、VD0が大きいほど充電に時間がかかると
いうことを示している。最もτが大きいのはVD0が信号
線電位の最大値(これをVDmとする)の場合であり、こ
のときの時定数τは第3式で示される。
【0019】 τ=(Cstg +CLC)/2k(VG −VDm)…(3) 十分な充電を行うためには、選択期間の幅に比べてτを
十分に小さくする必要がある。なお、以下ではこの条件
が満たされて、選択期間内に充電が完了しVS=VDOに
達するものとして話を進める。
【0020】次に、非選択期間に移行した後を考える。
この非選択期間中、MOSトランジスタはOFF状態に
なりドレインとソース間の接続は切られる。ここで仮に
光電流IP =0であるような理想的な場合を想定する
と、次の選択期間までの間(非選択期間)保持容量Cst
g および液晶容量CLCに蓄えられている電荷は保存さ
れ、画素電極5105の電位VS はほぼ当初のVD のま
ま一定に保たれる。このときには1フレームの間、液晶
の配向が所定の状態に保たれ、所定の映像を表示するこ
とができる。
【0021】ところが、実際はこのような理想的な状態
は実現できず、光電流IP の影響で非選択期間の間に画
素電極電位VS は変動する。このときのVS の変化は、
以下の第4式によって表される。
【0022】 (Cstg +CLC)dVS /dt=−IP …(4) ここで光電流IP は照射光照度に比例する正の値である
が、VS にも依存する。この光電流はソース5102c
とpウェル5110間の逆バイアス部の空乏層に光が照
射されて発生する電子・正孔対によって生じるものであ
るが、その空乏層の幅が概ね逆バイアス電圧VS −VB
の平方根に比例して変化するためである。なお、ソース
5102cの不純物ドーピングの深さ方向プロファイル
によっては必ずしも平方根に比例するわけではないが、
以下の議論は成立する。
【0023】一定照射光照度におけるVS と光電流IP
の関係を示すと図56のようになる。いま、信号線に1
フレーム毎にVDO=±VA の信号が交互に印加される場
合を考える。そして、VS =±VA でのIP をそれぞれ
IP+およびIP-とおく。このとき、非選択期間での電圧
変化をそれぞれΔVS+およびΔVS-とすると、これらは
近似的に第5式、第6式のように表せる。
【0024】 ΔVS+=− (IP+) +( Tf)/(Cstg +CLC) …(5) ΔVS-=− (IP-) −( Tf)/(Cstg +CLC) …(6) 但し、Tf はフレーム周期である。これらを基にしてV
S の変化を図示すると図55のようになる(尚、選択期
間から非選択期間への移行の瞬間に容量結合によって生
じる電位変化、すなわちいわゆる「突き抜け」は無視し
ている)。
【0025】ところで、液晶の反射率の応答は、液晶に
印加されている電圧の絶対値によって決まり、図57
(a)のようなVS の変化(図55のVS と同じことを
表している)に対して図57(b)のような応答にな
る。但し、液晶はフレーム周期に比べて十分速く応答す
るとし、かつ印加電圧とともに反射率が増加するノーマ
リ・オフモードを想定している。また、Vcom=0を
想定している。図57(b)によると、反射率は直流平
均値にフレーム周期Tf の2倍の周期をもつ交流成分が
重畳されたものとなり、フリッカが観測されることにな
る。この交流成分の振幅は、光照射照度に比例し、Cst
g +CLCに反比例する。この交流成分は、Vcomを調
整しても完全になくすことはできないものである。なぜ
なら、Vcomを変化させることにより偶奇それぞれの
フレーム内での反射率の平均値を等しくすることはでき
るが、両者の反射率の波形自体を一致させることはでき
ないからである。以上により、従来例の場合には、照射
光照度の増加とともにフリッカが顕著になることが示さ
れる。Cstg +CLCを大きくすればフリッカを抑制する
ことはできるが、上記の第3式で表される充電の時定数
をある値以下にしなければならないという制限があるの
で、Cstg +CLCを無限に大きくすることはできず、従
ってフリッカを完全になくすことはできない。
【0026】(その他の課題)上記の課題は、主として
画素スイッチング素子に光が入射する場合に関するもの
であったけれども、画素スイッチング素子以外の基板上
に光が当たっても近傍の画素スイッチ素子に影響を与え
画素電極電位の変動の原因となる。そのため、基板とし
てシリコン基板を使用する構成の液晶表示素子では、例
えば特開平9−68718号公報に示すように、信号配
線や遮光層の形成のために4層以上の構造を有し、徹底
的に遮光を図っている。但し、製造上、多層構造にすれ
ばするほどマスク枚数が増加し、コストが増加する。こ
れに対し、例えば特開昭63−228887号公報に示
すように、光に対して反応を起こさないガラスから成る
絶縁性基板上に画素スイッチング素子を作りこみ遮光性
能を向上させている構成のものがある。このような構造
ではシリコン基板上の場合と違って、絶縁性基板に光が
あたっても問題はなく、画素スイッチング素子は反射電
極の下に配置すれば、入射光は直接画素スイッチング素
子に当たることはない。しかしながら、近年において
は、より明るい反射型表示素子の実現が強く要請されて
おり、入射光強度もますます増加している。当初、反射
型液晶表示素子に入射する光の強度は10万ルクス程度
であった。ところが最近では100万〜500万ルクス
程度の光が入射するようになった。10万ルクスレベル
であれば、先に述べたように光に反応しない絶縁性基板
上に画素スイッチ素子を形成しかつ、反射電極下に配置
すれば十分な表示性能が得られた。しかしさらに入射光
強度が増すにつれコントラストが減少し、100万ルク
スを越えればコントラストが10程度と表示性能が大き
く損なわれた。シリコン基板をベ−スに作った反射型液
晶表示素子においても同様なコントラストの低下が見ら
れた。
【0027】本発明者等は、このコントラストの原因が
いずれも画素スイッチ素子またはシリコン基板に光が当
たって画素スイッチング素子が誤動作し、画素電極電位
の変動によりコントラストを低下させたことを見いだし
た。
【0028】シリコン基板ベ−スの反射型液晶素子の場
合、一見遮光層の存在によって十分遮光されているかに
見えるが、実際には入射光が遮光層表面や反射画素電極
の裏面などで多重反射し、絶縁層内を光が伝播する。
【0029】入射光強度が比較的弱いときは反射の際な
どで光の吸収がおき、シリコン基板に達するまでに入射
光は消滅するが、入射光強度が増大すれば吸収しきれ
ず、シリコン基板に光が達し誤動作を引き起こす。その
ため遮光層を多重にして遮光性能を向上させる必要があ
るが、製造の際のマスク枚数の増加、製造工程の増加、
良品確率(歩留まり)の低下を招きコスト増加に跳ね返
る。
【0030】一方、絶縁性基板上に画素スイッチング素
子を形成した場合、光は絶縁性基板に入射するが、絶縁
性基板がガラスや石英など透明な材料であれば反射がお
こらず、そのまま光は裏面に透過してしまうので、遮光
性能は先のシリコン基板ベ−スより向上できる。しかし
ながら、透明絶縁基板を用いた場合は、基板の下面(画
素スイッチ素子を形成した面と反対側の面)の界面反射
がコントラスト低下の原因であることを見いだした。透
明な材料ではほとんど光の吸収が起きず、光の大部分は
直進的に透過していく。しかし透明な材料同士でもこれ
ら材料の屈折率が大きく異なると、この界面で界面反射
が発生する。表示素子を構成する透明な材料の屈折率は
概略1.5程度であり、界面反射は少ない。しかし、空
気の屈折率は1であるため、例えばガラス内を透過した
光はガラス/空気界面で約4%程が反射してしまう。こ
の反射光が再びガラス内を伝播し画素スイッチ素子に光
が達すると、画素電極電位の変動を引き起こす。
【0031】要約すれば、透明絶縁基板を用いた場合
は、基板裏面での界面反射に起因して反射光が基板内を
伝播して画素スイッチング素子に到達して、画素電極電
位の変動が発生していた。
【0032】本発明の目的は、上記課題に鑑み、画素電
極電位の変動を抑制して、フリッカの発生をなくし、高
照度照射時においても高画質の映像を得ることができる
反射型表示素子及び反射型表示素子を用いた映像装置を
提供することである。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
した結果、(1)光電流を相殺すること、(2)保持容
量を更に大きくすること、(3)半導体基板の裏面に光
を反射させない表面処理を行うこと、により画素電極の
電位の変動を低減し、フリッカの発生を防止できること
を見出した。
【0034】具体的な構成は、以下のとおりである。
【0035】上記目的を達成するため本発明のうち請求
項1記載の発明は、半導体基板と、透明電極を備えた透
明な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間
に配置された光変調層とを備え、前記半導体基板上に
は、マトリクス状の画素配列に対応してマトリクス状に
配線された信号線と走査線の各交差位置に画素スイッチ
ング素子が形成され、この画素スイッチング素子の上方
には、各画素毎に設けられ前記画素スイッチング素子を
介して前記信号線に電気的に接続された画素電極と、反
射層とが、この順序で積層状に形成されており、前記透
明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加
電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を
行う反射型表示素子であって、前記半導体基板上には、
各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された保持容
量部が設けられ、更に、前記半導体基板上には、各画素
毎に、前記画素電極に電気的に接続され光照射により光
電流を発生する光電変換素子が設けられ、この光電変換
素子で発生する光電流が、前記画素スイッチング素子で
発生する光電流を相殺する方向に流れることを特徴とす
る。
【0036】上記構成により、画素スイッチング素子が
OFF状態の期間(非選択期間)中、照射光の一部が画
素電極間の隙間から漏れて画素スイッチング素子に達し
て、光電流が発生する。このとき、上記画素電極間の隙
間から漏れた光は、光電変換素子にも照射される。これ
により、光電変換素子で光電流が発生する。そして、光
電変換素子による光電流は、その電流方向が画素スイッ
チング素子による光電流を相殺する方向とされているた
め、光電流に起因した画素電極の電荷量の変動を可及的
に低減することができる。
【0037】また、上記構成に加えて、対向基板の電極
電位をVcに設定すれば、後述(請求項5記載の発明に
ついての説明)するようにフリッカの発生を完全に防止
することができ、仮に、対向基板の電極電位をVcに設
定しない場合であっても、光電流に起因した画素電極の
電荷量の変動を低減できるため、フリッカの発生の完全
防止はできないまでも、従来例に比べてフリッカの発生
量を低減することが可能となる。
【0038】また、請求項2記載の発明は、半導体基板
と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導体基
板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを備
え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に
対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各
交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素
スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記
画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接
続された画素電極であって、電極表面が反射面とされて
いるそのような画素電極が、配置されており、前記透明
電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加電
圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を行
う反射型表示素子であって、前記半導体基板上には、各
画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された保持容量
部が設けられ、更に、前記半導体基板上には、各画素毎
に、前記画素電極に電気的に接続され光照射により光電
流を発生する光電変換素子部が設けられ、この光電変換
素子部で発生する光電流が、前記画素スイッチング素子
で発生する光電流を相殺する方向に流れることを特徴と
する。
【0039】上記の如く、電極表面が反射面とされた画
素電極(いわゆる反射画素電極)を設けることにより、
別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反射型表示
素子の厚みを小さくすることができる。また、上記構成
の反射型表示素子によってもまた、請求項1記載の発明
と同様に光電流に起因した画素電極の電荷量の変動を可
及的に低減することができる。
【0040】また、請求項3記載の発明は、半導体基板
と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導体基
板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを備
え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に
対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各
交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素
スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記
画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接
続された画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に
形成されており、前記透明電極と前記画素電極との間に
電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層の光学的
状態を変化させて表示を行う反射型表示素子であって、
前記画素スイッチング素子が対をなすnチャネルMOS
トランジスタ及びpチャネルMOSトランジスタからな
り、nチャネルMOSトランジスタ及びpチャネルMO
Sトランジスタの各ドレイン電極と各ソース電極の何れ
か一方の電極が前記信号線に電気的に接続され、前記n
チャネルMOSトランジスタ及び前記pチャネルMOS
トランジスタの各ドレイン電極と各ソース電極の何れか
他方の電極が前記画素電極に電気的に接続され、前記半
導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電気的に
接続された保持容量部が設けられ、前記nチャネルMO
Sトランジスタで発生する光電流と、前記pチャネルM
OSトランジスタで発生する光電流とが、相互に相殺す
る方向に流れることを特徴とする。
【0041】上記構成により、照射光の一部が画素電極
間の隙間から漏れてnチャネルMOSトランジスタ及び
pチャネルMOSトランジスタに照射されると、各MO
Sトランジスタでは、相互に相殺する方向の光電流が発
生する。よって、光電流に起因した画素電極の電荷量の
変動を可及的に低減することができる。
【0042】ここで、「対をなすnチャネルMOSトラ
ンジスタ及びpチャネルMOSトランジスタ」とは、一
対のトランジスタ、あるいは複数のトランジスタが直列
・並列に接続されたもの全てを意味する。
【0043】また、請求項4記載の発明は、半導体基板
と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導体基
板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを備
え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に
対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各
交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素
スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記
画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接
続された画素電極であって、電極表面が反射面とされて
いるそのような画素電極が、配置されており、前記透明
電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加電
圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を行
う反射型表示素子であって、前記画素スイッチング素子
が対をなすnチャネルMOSトランジスタ及びpチャネ
ルMOSトランジスタからなり、nチャネルMOSトラ
ンジスタ及びpチャネルMOSトランジスタの各ドレイ
ン電極と各ソース電極の何れか一方の電極が前記信号線
に電気的に接続され、前記nチャネルMOSトランジス
タ及び前記pチャネルMOSトランジスタの各ドレイン
電極と各ソース電極の何れか他方の電極が前記画素電極
に電気的に接続され、前記半導体基板上には、各画素毎
に、前記画素電極に電気的に接続された保持容量部が設
けられ、前記nチャネルMOSトランジスタで発生する
光電流と、前記pチャネルMOSトランジスタで発生す
る光電流とが、相互に相殺する方向に流れることを特徴
とする。
【0044】上記の如く、電極表面が反射面とされた画
素電極(いわゆる反射画素電極)を設けることにより、
別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反射型表示
素子の厚みを小さくすることができる。また、上記構成
の反射型表示素子によってもまた、請求項3記載の発明
と同様に光電流に起因した画素電極の電荷量の変動を可
及的に低減することができる。
【0045】また、請求項5記載の発明は、請求項3又
は4記載の発明において、nチャネルMOSトランジス
タの基板バイアス電位をVB1とし、pチャネルMOSト
ランジスタの基板バイアス電位をVB2とし、前記pチャ
ネルMOSトランジスタと前記nチャネルMOSトラン
ジスタの接続が断たれている期間に光照射によって前記
pチャネルMOSトランジスタ及び前記nチャネルMO
Sトランジスタで発生する光電流の大きさが等しくなる
ような画素電極電位をVcとするとき、対向基板の電極
電位がVcにほぼ等しく設定されていることを特徴とす
る。
【0046】nチャネルMOSトランジスタで発生する
光電流(IP1とする)及びpチャネルMOSトランジス
タで発生する光電流(IP2とする)は、画素電極電位
(VSとする)に依存している。ここで、IP2−IP1=
0となる画素電極電位をVC とすると、このVC に或る
電圧値±VA を付加したVC +VA とVC −VA を画素
電極電位として交互に信号線に印加するようにすれば、
非選択期間でのVS の変化分は両者で符号が逆で絶対値
がほぼ等しくなる。そのため、画素電極電位は、直流成
分電圧VC に正負対称の交流波形が重畳された波形が得
られる。そこで、Vcを対向基板の電極電位に設定すれ
ば、光変調層への印加電圧には、直流成分がなくなり、
偶数フレーム及び奇数フレームにおいて同じ波形とな
り、従来例であったフレーム周期の2倍周期成分がなく
なり、照明光照度の如何にかかわらずフリッカが発生し
ないことになる。
【0047】また、請求項6記載の発明は、請求項5記
載の発明において、光変調層の電圧−反射率特性がノー
マリ・オフ型の場合には、最大反射率Rmax に対して9
0%の反射率が得られるような電圧の絶対値を、ノーマ
リ・オン型の場合には、最大反射率Rmax に対して10
%の反射率が得られるような電圧の絶対値を、最小変調
電圧VM と定義すると、最小変調電圧VM が(VB2−V
c)と(Vc−VB1)のうちの小さい方以下であること
を特徴とする。
【0048】上記構成により、光変調層の駆動に支障の
ない程度に十分な印加電圧の振幅(ダイナミックレン
ジ)をとることができ、かつ、十分なコントラスト及び
輝度の画像を得ることができる。以下に、この理由を説
明する。nチャネルMOSトランジスタで発生する光電
流(IP1とする)及びpチャネルMOSトランジスタで
発生する光電流(IP2とする)は、それぞれ(VS −V
B1)の平方根及び(VB2−VS )の平方根に概ね比例す
る。なお、VS は画素電極電位を示している。このとき
のIP1及びIP2の比例定数が極端に違うと2つの曲線の
交点のVS の値(=Vc)がVB1あるいはVB2のいずれ
かに極端に近くなり、十分なダイナミックレンジがとれ
ない(図10参照)。
【0049】ここで、MOSトランジスタを正常に動作
させるためには、画素電極電位はVB2よりも小さく、か
つ、VB1よりも大きくなければならない。従って、光変
調層への印加電圧の振幅は、(VB2−Vc)と(Vc−
VB1)のうちの小さい方よりも大きくすることはできな
い。更に、十分なコントラスト及び輝度の画像を得るた
めには、光変調層に印加する電圧の範囲内で、反射率
(輝度)が明から暗まで十分なレンジで変化しなければ
ならい。よって、反射率(輝度)が明から暗まで十分な
レンジで変化し得るのに必要最小限度の電圧を最小変調
電圧VM とすると、この最小変調電圧VM が(VB2−V
c)と(Vc−VB1)のうちの小さい方よりも小さくす
れば、上記の条件を満たすことができ(図11参照)、
MOSトランジスタを正常に動作させ、かつ、十分なコ
ントラスト及び輝度の画像を得ることができる。
【0050】また、請求項7記載の発明は、半導体基板
と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導体基
板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを備
え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に
対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各
交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素
スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記
画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接
続された画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に
形成されており、前記透明電極と前記画素電極との間に
電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層の光学的
状態を変化させて表示を行う反射型表示素子であって、
前記画素スイッチング素子がMOSトランジスタであ
り、このMOSトランジスタのドレイン電極とソース電
極のいずれか一方の電極は前記信号線に電気的に接続さ
れ、MOSトランジスタのドレイン電極とソース電極の
いずれか他方の電極は前記画素電極に電気的に接続さ
れ、前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極
に電気的に接続された保持容量部が設けられ、更に、前
記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電気
的に接続されたダイオードが設けられ、このダイオード
の画素電極に接続された側の半導体領域の伝導型は、前
記MOSトランジスタの前記画素電極に接続された側の
半導体領域の伝導型と異なっており、このダイオードで
発生する光電流が、前記MOSトランジスタで発生する
光電流を相殺する方向に流れることを特徴とする。
【0051】上記構成により、照射光の一部が画素電極
間の隙間から漏れてダイオードに照射されると、MOS
トランジスタで発生する光電流を相殺する方向の光電流
が発生する。よって、光電流に起因した画素電極の電荷
量の変動を可及的に低減することができる。
【0052】また、画素スイッチング素子で発生する光
電流を相殺するために設けられる光電変換素子として、
ダイオードを使用する構成であるため、以下の効果を奏
する。
【0053】(1)光電変換素子として、MOSトラン
ジスタを使用する構成に比べて、半導体基板面での素子
の専有面積を小さくすることができ、また、MOSトラ
ンジスタの場合に必要とされる走査線が不要となる。こ
の結果、余裕のある配置設計ができるとともに、さらに
微細化に対応させることも可能となる。
【0054】(2)また、配置設計上の余裕度を利用し
てMOSトランジスタのチャネル幅を大きくするが可能
となる。また、これにより、充電時定数を小さくするこ
とができ、光変調層での容量及び保持容量部での容量に
余裕を持たせて、光変調層への印加電圧の実効値変化を
抑制することが可能となる。
【0055】また、請求項8記載の発明は、半導体基板
と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導体基
板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを備
え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に
対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各
交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素
スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記
画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接
続された画素電極であって、電極表面が反射面とされて
いるそのような画素電極が、配置されており、前記透明
電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加電
圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を行
う反射型表示素子であって、前記画素スイッチング素子
がMOSトランジスタであり、このMOSトランジスタ
のドレイン電極とソース電極のいずれか一方の電極は前
記信号線に電気的に接続され、MOSトランジスタのド
レイン電極とソース電極のいずれか他方の電極は前記画
素電極に電気的に接続され、前記半導体基板上には、各
画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された保持容量
部が設けられ、更に、前記半導体基板上には、各画素毎
に、前記画素電極に電気的に接続されたダイオードが設
けられ、このダイオードの画素電極に接続された側の半
導体領域の伝導型は、前記MOSトランジスタの前記画
素電極に接続された側の半導体領域の伝導型と異なって
おり、このダイオードで発生する光電流が、前記MOS
トランジスタで発生する光電流を相殺する方向に流れる
ことを特徴とする。
【0056】上記の如く、電極表面が反射面とされた画
素電極(いわゆる反射画素電極)を設けることにより、
別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反射型表示
素子の厚みを小さくすることができる。また、上記構成
の反射型表示素子によっても、請求項7記載の発明と同
様に光電流に起因した画素電極の電荷量の変動を可及的
に低減することができる。
【0057】また、請求項9記載の発明は、請求項7又
は8記載の発明において、MOSトランジスタの基板バ
イアス電位をVB1とし、ダイオードの画素電極に接続さ
れていない側の電極の電位をVB2とし、前記MOSトラ
ンジスタの接続が断たれている期間に光照射によって前
記MOSトランジスタおよび前記ダイオードで発生する
光電流の大きさが等しくなるような画素電極電位をVc
とするとき、対向基板の電極電位がVcにほぼ等しく設
定されていることを特徴とする。
【0058】上記構成によっても、請求項5記載の発明
と基本的には同様に作用により、フリッカの発生を防止
できる。
【0059】また、請求項10記載の発明は、請求項9
記載の発明において、光変調層の電圧−反射率特性がノ
ーマリ・オフ型の場合には、最大反射率Rmax に対して
90%の反射率が得られるような電圧の絶対値を、ノー
マリ・オン型の場合には、最大反射率Rmax に対して1
0%の反射率が得られるような電圧の絶対値を、最小変
調電圧VM と定義すると、最小変調電圧VM が(VB2−
Vc)と(Vc−VB1)のうちの小さい方以下であるこ
とを特徴とする。
【0060】上記構成によっても、請求項6記載の発明
と基本的には同様に作用により、光変調層の駆動に支障
のない程度に十分なダイナミックレンジをとることがで
き、M0Sトランジスタを正常に動作させ、かつ、十分
なコントラストかつ輝度の画像を得ることができる。
【0061】また、請求項11記載の発明は、半導体基
板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導体
基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを備
え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に
対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各
交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素
スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記
画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接
続された画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に
形成されており、前記透明電極と前記画素電極との間に
電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層の光学的
状態を変化させて表示を行う反射型表示素子であって、
前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
気的に接続された保持容量部が設けられ、前記保持容量
部は強誘電体を主成分とする薄膜によって形成されてい
ることを特徴とする。
【0062】この構成の場合、強誘電体の比誘電率は約
1000であって、従来例のSiO 2 の比誘電率が約4
であるのに比べて格段に大きいので、仮に容量の幾何学
的形状が従来例の場合と同じであったとしても、格段に
大きい保持容量Cstgを得ることができ、フリッカを
抑制することができる。
【0063】また、請求項12記載の発明は、半導体基
板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導体
基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを備
え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に
対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各
交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素
スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記
画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接
続された画素電極であって、電極表面が反射面とされて
いるそのような画素電極が、配置されており、前記透明
電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加電
圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を行
う反射型表示素子であって、前記半導体基板上には、各
画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された保持容量
部が設けられ、前記保持容量部は強誘電体を主成分とす
る薄膜によって形成されていることを特徴とする。
【0064】上記請求項11記載の発明の作用・効果に
加えて、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反
射型表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0065】また、請求項13記載の発明は、請求項1
1又は12記載の発明において、前記信号線あるいは前
記走査線に対して概略平行に配置された共通電位線を有
し、前記保持容量部の一端は前記共通電位線に電気的に
接続されていることを特徴とする。
【0066】上記構成により、保持容量部の一端の電位
を一定の電圧に確実に固定することができるので、容量
値が十分大きければ他端(画素電極に接続されるほう)
の電位変化も小さくなり、よりフリッカの少ない映像が
得られる。
【0067】また、請求項14記載の発明は、請求項1
1又は12に記載の発明において、前記強誘電体薄膜の
厚みは、2nm以上50μm以下であることを特徴とす
る。上記構成により、強誘電体薄膜でのトンネル電流の
発生(厚みが2nmより小さいと顕著になる)がなく安
定な動作が実現できる。また、膜剥離(厚みが50μm
より大きいと顕著になる)などがなく、高い歩留まりで
反射型表示素子を製造することが可能となる。
【0068】また、請求項15に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極と、反射層とが、この順序で積層状
に形成されており、前記透明電極と前記画素電極との間
に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層の光学
的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子であっ
て、前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極
に電気的に接続された保持容量部が設けられ、前記保持
容量部はTa25 、Y23 、HfO2 、TiO2
ZrO2 、及びNb25 のうちのいずれかを主成分と
する薄膜によって形成されていることを特徴とする。
【0069】この構成の場合、上述の各材料の比誘電率
はいずれも数十程度であって、従来例のSiO2 の比誘
電率が約4であるのに比べて格段に大きいので、請求項
11の強誘電体薄膜の場合ほどではないにしても、かな
りの程度フリッカを抑制することができる。
【0070】また、請求項16に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極であって、電極表面が反射面とされ
ているそのような画素電極が、配置されており、前記透
明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加
電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を
行う反射型表示素子であって、前記半導体基板上には、
各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された保持容
量部が設けられ、前記保持容量部はTa25 、Y2
3 、HfO2 、TiO2 、ZrO2 、及びNb25
うちのいずれかを主成分とする薄膜によって形成されて
いることを特徴とする。
【0071】上記請求項15記載の発明と同様の理由
で、フリッカを抑制することができる。
【0072】また、請求項17記載の発明は、請求項1
5又は16に記載の発明において、前記信号線あるいは
前記走査線に対して概略平行に配置された共通電位線を
有し、前記保持容量部の一端は前記共通電位線に電気的
に接続されていることを特徴とする。
【0073】上記構成により、請求項13に記載の発明
と同様の理由でフリッカを抑制することができる。
【0074】また、請求項18に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極と、反射層とが、この順序で積層状
に形成されており、前記透明電極と前記画素電極との間
に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層の光学
的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子であっ
て、前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極
に電気的に接続された保持容量部が設けられ、前記半導
体基板表面には溝が掘られていて、前記保持容量部の一
部または全部が前記溝の側面に形成されていることを特
徴とする。
【0075】このように溝の側面を利用して容量を形成
することにより、大きな面積で保持容量を形成すること
ができ、フリッカを抑制することができる。
【0076】また、請求項19に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極であって、電極表面が反射面とされ
ているそのような画素電極が、配置されており、前記透
明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加
電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を
行う反射型表示素子であって、前記半導体基板上には、
各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された保持容
量部が設けられ、前記半導体基板表面には溝が掘られて
いて、前記保持容量部の一部または全部が前記溝の側面
に形成されていることを特徴とする。
【0077】上記請求項18記載の発明の作用・効果に
加えて、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反
射型表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0078】また、請求項20に記載の発明は、請求項
18又は19に記載の発明において、前記信号線あるい
は前記走査線に対して概略平行に配置された共通電位線
を有し、前記保持容量部の一端は前記共通電位線に電気
的に接続されていることを特徴とする。
【0079】上記構成により、請求項13記載の発明の
場合と同様の理由でフリッカを抑制することができる。
【0080】また、請求項21に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極と、反射層とが、この順序で積層状
に形成されており、前記透明電極と前記画素電極との間
に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層の光学
的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子であっ
て、前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極
に電気的に接続された保持容量部が設けられ、前記画素
スイッチング素子の上面は絶縁膜で覆われていて、前記
保持容量部の一部または全部が前記絶縁膜の上部に形成
されていることを特徴とする。
【0081】上記の構成により、画素スイッチング素子
の上部にまでわたって保持容量を形成することができる
ので、より大きな容量値Cstgが得られ、フリッカを
抑制することができる。
【0082】また、請求項22に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極であって、電極表面が反射面とされ
ているそのような画素電極が、配置されており、前記透
明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加
電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を
行う反射型表示素子であって、前記半導体基板上には、
各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された保持容
量部が設けられ、前記画素スイッチ素子の上面は絶縁膜
で覆われていて、前記保持容量部の一部または全部が前
記絶縁膜の上部に形成されていることを特徴とする。
【0083】上記請求項21記載の発明の作用・効果に
加えて、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反
射型表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0084】また、請求項23に記載の発明は、請求項
21又は22に記載の発明において、前記信号線あるい
は前記走査線に対して概略平行に配置された共通電位線
を有し、前記保持容量部の一端は前記共通電位線に電気
的に接続されていることを特徴とする。
【0085】上記構成により、請求項13記載の発明の
場合と同様の理由でフリッカを抑制することができる。
【0086】また、請求項24に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極と、反射層とが、この順序で積層状
に形成されており、前記透明電極と前記画素電極との間
に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層の光学
的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子であっ
て、前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極
に電気的に接続された保持容量部が設けられ、前記画素
スイッチング素子のチャネル幅をW、チャネル長をLと
するとき、W/Lの値が0.005以上1.5以下であ
ることを特徴とする。
【0087】上記構成により、MOSトランジスタのド
レイン・ソース間での光リーク電流(これは、式(4)
では省略している)を抑制することができ、フリッカを
抑制することができる。
【0088】また、請求項25に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極と、反射層とが、この順序で
積層状に形成されており、前記透明電極と前記画素電極
との間に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層
の光学的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子で
あって、前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素
電極に電気的に接続された保持容量部が設けられ、前記
画素スイッチング素子のチャネル幅をW、チャネル長を
Lとするとき、W/Lの値が0.005以上1.5以下
であることを特徴とする。
【0089】上記構成により、例えば、絶縁性基板とし
てガラス基板を使用し、このガラス基板上に画素スイッ
チング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)を形成
した構造の反射型表示素子において、フリッカを抑制す
ることができる。
【0090】また、請求項26に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極であって、電極表面が反射面とされ
ているそのような画素電極が、配置されており、前記透
明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加
電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を
行う反射型表示素子であって、前記半導体基板上には、
各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された保持容
量部が設けられ、前記画素スイッチング素子のチャネル
幅をW、チャネル長をLとするとき、W/Lの値が0.
005以上1.5以下であることを特徴とする。
【0091】上記請求項24記載の発明の作用・効果に
加えて、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反
射型表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0092】また、請求項27に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極であって、電極表面が反射面
とされているそのような画素電極が、配置されており、
前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
表示を行う反射型表示素子であって、前記絶縁性基板上
には、各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された
保持容量部が設けられ、前記画素スイッチング素子のチ
ャネル幅をW、チャネル長をLとするとき、W/Lの値
が0.005以上1.5以下であることを特徴とする。
【0093】上記請求項25記載の発明の作用・効果に
加えて、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反
射型表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0094】また、請求項28に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、半導体基
板と対向基板との間に配置された光変調層とを備え、前
記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応し
てマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差位
置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイッ
チング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素ス
イッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続され
た画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成さ
れており、前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を
印加し、この印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を
変化させて表示を行う反射型表示素子であって、前記半
導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電気的に
接続された保持容量部が設けられ、前記保持容量部は、
Nを2以上の整数として、N+1個の導電体または半導
体の層の間にN個の絶縁体層が挟み込まれた積層構造を
有していて、前記N+1個の導電体または半導体の層の
うち2個以上N個以下が第1の電極を構成し、それ以外
が第2の電極を構成していることを特徴とする。
【0095】上記構成ににより、保持容量部を多層的に
形成することができ、容量値を概略N倍にまで高めるこ
とができ、フリッカを抑制することができる。
【0096】また、請求項29に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極と、反射層とが、この順序で
積層状に形成されており、前記透明電極と前記画素電極
との間に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層
の光学的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子で
あって、前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素
電極に電気的に接続された保持容量部が設けられ、前記
保持容量部は、Nを2以上の整数として、N+1個の導
電体または半導体の層の間にN個の絶縁体層が挟み込ま
れた積層構造を有していて、前記N+1個の導電体また
は半導体の層のうち2個以上N個以下が第1の電極を構
成し、それ以外が第2の電極を構成していることを特徴
とする。
【0097】上記構成により、例えば、絶縁性基板とし
てガラス基板を使用し、このガラス基板上に画素スイッ
チング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)を形成
した構造の反射型表示素子において、フリッカを抑制す
ることができる。
【0098】また、請求項30に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極であって、電極表面が反射面とされ
ているそのような画素電極が、配置されており、前記透
明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加
電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を
行う反射型表示素子であって、前記半導体基板上には、
各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された保持容
量部が設けられ、前記保持容量部は、Nを2以上の整数
として、N+1個の導電体または半導体の層の間にN個
の絶縁体層が挟み込まれた積層構造を有していて、前記
N+1個の導電体または半導体の層のうち2個以上N個
以下が第1の電極を構成し、それ以外が第2の電極を構
成していることを特徴とする。
【0099】上記請求項28記載の発明の効果に加え
て、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反射型
表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0100】また、請求項31に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極であって、電極表面が反射面
とされているそのような画素電極が、配置されており、
前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
表示を行う反射型表示素子であって、前記絶縁性基板上
には、各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された
保持容量部が設けられ、前記保持容量部は、Nを2以上
の整数として、N+1個の導電体または半導体の層の間
にN個の絶縁体層が挟み込まれた積層構造を有してい
て、前記N+1個の導電体または半導体の層のうち2個
以上N個以下が第1の電極を構成し、それ以外が第2の
電極を構成していることを特徴とする。
【0101】上記請求項29記載の発明の効果に加え
て、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反射型
表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0102】また、請求項32に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極と、反射層とが、この順序で積層状
に形成されており、前記透明電極と前記画素電極との間
に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層の光学
的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子であっ
て、前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極
に電気的に接続された保持容量部が設けられ、前記画素
スイッチング素子の上方には、1つ以上の絶縁層があ
り、前記絶縁層のうち少なくとも1つは炭素粒子含有有
機物絶縁体であることを特徴とする。
【0103】上記構成により、入射光が炭素粒子含有有
機物絶縁体により有効に遮光されて光リーク電流が小さ
くなり、その結果としてフリッカを抑制することができ
る。また、請求項33に記載の発明は、透明な絶縁性基
板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記絶縁性
基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを備
え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に
対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各
交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素
スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記
画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接
続された画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に
形成されており、前記透明電極と前記画素電極との間に
電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層の光学的
状態を変化させて表示を行う反射型表示素子であって、
前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
気的に接続された保持容量部が設けられ、前記画素スイ
ッチング素子の上方には、1つ以上の絶縁層があり、前
記絶縁層のうち少なくとも1つは炭素粒子含有有機物絶
縁体であることを特徴とする。
【0104】上記構成により、例えば、絶縁性基板とし
てガラス基板を使用し、このガラス基板上に画素スイッ
チング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)を形成
した構造の反射型表示素子において、フリッカを抑制す
ることができる。
【0105】また、請求項34に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極であって、電極表面が反射面とされ
ているそのような画素電極が、配置されており、前記透
明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加
電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を
行う反射型表示素子であって、前記半導体基板上には、
各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された保持容
量部が設けられ、前記画素スイッチング素子の上方に
は、1つ以上の絶縁層があり、前記絶縁層のうち少なく
とも1つは炭素粒子含有有機物絶縁体であることを特徴
とする。
【0106】上記請求項32記載の発明の効果に加え
て、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反射型
表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0107】また、請求項35に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極であって、電極表面が反射面
とされているそのような画素電極が、配置されており、
前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
表示を行う反射型表示素子であって、前記絶縁性基板上
には、各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された
保持容量部が設けられ、前記画素スイッチング素子の上
方には、1つ以上の絶縁層があり、前記絶縁層のうち少
なくとも1つは炭素粒子含有有機物絶縁体であることを
特徴とする。
【0108】上記請求項33記載の発明の効果に加え
て、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反射型
表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0109】また、請求項36に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極と、反射層とが、この順序で積層状
に形成されており、前記透明電極と前記画素電極との間
に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層の光学
的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子であっ
て、前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極
に電気的に接続された保持容量部が設けられ、前記画素
スイッチング素子の上方には、絶縁層を介して導電体ま
たは半導体の層が形成され、この導電体または半導体の
層は各画素毎に分離されて各画素毎に設けられる遮光膜
を構成しており、前記画素スイッチング素子のチャネル
の中心から前記遮光膜面におろした垂線の足と前記遮光
膜の重心との間の距離は、前記遮光膜の面積の平方根の
2/3以下であることを特徴とする。
【0110】上記構成により、画素スイッチング素子が
遮光膜下でほぼ遮光膜の中心部にくることになり、画素
電極間隔からの漏れ光が画素スイッチング素子に到達し
にくくなり、その結果として光リーク電流も少なくな
り、フリッカが抑制される。尚、この構成で、遮光膜
は、画素電極又は反射層と共通であってもよい。
【0111】また、請求項37に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極と、反射層とが、この順序で
積層状に形成されており、前記透明電極と前記画素電極
との間に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層
の光学的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子で
あって、前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素
電極に電気的に接続された保持容量部が設けられ、前記
画素スイッチング素子の上方には、絶縁層を介して導電
体または半導体の層が形成され、この導電体または半導
体の層は各画素毎に分離されて各画素毎に設けられる遮
光膜を構成しており、前記画素スイッチング素子のチャ
ネルの中心から前記遮光膜面におろした垂線の足と前記
遮光膜の重心との間の距離は、前記遮光膜の面積の平方
根の2/3以下であることを特徴とする。
【0112】上記構成により、例えば、絶縁性基板とし
てガラス基板を使用し、このガラス基板上に画素スイッ
チング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)を形成
した構造の反射型表示素子において、フリッカを抑制す
ることができる。
【0113】また、請求項38に記載の発明は、半導体
基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前記半導
体基板と前記対向基板との間に配置された光変調層とを
備え、前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列
に対応してマトリクス状に配線された信号線と走査線の
各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、この画
素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前
記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に
接続された画素電極であって、電極表面が反射面とされ
ているそのような画素電極が、配置されており、前記透
明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、この印加
電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて表示を
行う反射型表示素子であって、前記半導体基板上には、
各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された保持容
量部が設けられ、前記画素スイッチング素子の上方に
は、絶縁層を介して導電体または半導体の層が形成さ
れ、この導電体または半導体の層は各画素毎に分離され
て各画素毎に設けられる遮光膜を構成しており、前記画
素スイッチング素子のチャネルの中心から前記遮光膜面
におろした垂線の足と前記遮光膜の重心との間の距離
は、前記遮光膜の面積の平方根の2/3以下であること
を特徴とする。
【0114】上記請求項36記載の発明の作用・効果に
加えて、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反
射型表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0115】また、請求項39に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極であって、電極表面が反射面
とされているそのような画素電極が、配置されており、
前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
表示を行う反射型表示素子であって、前記絶縁性基板上
には、各画素毎に、前記画素電極に電気的に接続された
保持容量部が設けられ、前記画素スイッチング素子の上
方には、絶縁層を介して導電体または半導体の層が形成
され、この導電体または半導体の層は各画素毎に分離さ
れて各画素毎に設けられる遮光膜を構成しており、前記
画素スイッチング素子のチャネルの中心から前記遮光膜
面におろした垂線の足と前記遮光膜の重心との間の距離
は、前記遮光膜の面積の平方根の2/3以下であること
を特徴とする。
【0116】上記請求項37記載の発明の作用・効果に
加えて、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反
射型表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0117】また、請求項40に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極と、反射層とが、この順序で
積層状に形成されており、前記透明電極と前記画素電極
との間に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層
の光学的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子で
あって、前記絶縁性基板の下面には、無反射処理層が形
成されていることを特徴とする。
【0118】上記構成により、対向基板側から入った入
射光のうち一旦、透明な絶縁性基板を突き抜けてくる光
が、絶縁性基板の下面(裏面)で反射して、画素スイッ
チング素子に入射する光を低減することができる。この
結果、フリッカを抑制することができる。
【0119】また、請求項41に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極であって、電極表面が反射面
とされているそのような画素電極が、配置されており、
前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
表示を行う反射型表示素子であって、前記絶縁性基板の
下面には、無反射処理層が形成されていることを特徴と
する。
【0120】上記請求項40記載の発明の作用・効果に
加えて、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反
射型表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0121】また、請求項42に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極と、反射層とが、この順序で
積層状に形成されており、前記透明電極と前記画素電極
との間に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層
の光学的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子で
あって、前記絶縁性基板の下面には、予め一方の面に無
反射処理層が形成されたフィルム板の他方の面が、粘着
層を介して貼り付けられており、前記絶縁性基板と前記
粘着層と前記フィルム板のそれぞれの屈折率が概略等し
いことを特徴とする。
【0122】この場合も、請求項40に記載の発明の場
合と同様の理由でフリッカを抑制することができる。ま
た、フィルム板に予め無反射処理層が形成されているた
め、このフィルム板を絶縁性基板の下面に貼り付ければ
よく、製造工程が容易となる。更に、素子(フィルム板
以外の部分)が良品か否か検査した後、良品のみについ
てフィルム板を貼り付ければよいため、フィルム板を備
えた素子全体を破棄する必要がなくなり、コストの低減
となる。
【0123】また、請求項43に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極であって、電極表面が反射面
とされているそのような画素電極が、配置されており、
前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
表示を行う反射型表示素子であって、前記絶縁性基板の
下面には、予め一方の面に無反射処理層が形成されたフ
ィルム板の他方の面が、粘着層を介して貼り付けられて
おり、前記絶縁性基板と前記粘着層と前記フィルム板の
それぞれの屈折率が概略等しいことを特徴とする。
【0124】上記請求項42記載の発明の作用・効果に
加えて、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反
射型表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0125】また、請求項44に記載の発明は、請求項
42又は43に記載の発明において、前記フィルム板が
入射光の一部を吸収する機能を有することを特徴とす
る。
【0126】フィルム板が入射光を吸収するため、より
フリッカの抑制を図ることができる。
【0127】また、請求項45記載の発明は、請求項4
4に記載の発明において、前記フィルム板が偏光板であ
ることを特徴とする。
【0128】先ず、絶縁性基板を通過する入射光のうち
の偏光板の吸収軸方向の偏光成分が、偏光板により吸収
される。透過軸方向の成分はそのまま絶縁性基板を通過
する。そして、通過した光は、素子外の物体、例えば素
子を収納するケーシングで反射して、再び絶縁性基板に
入射する。このとき、素子外の物体での反射により偏光
方向が回転している場合が多く、そのため、上記反射光
は、絶縁性基板により吸収される。よって、絶縁性基板
上に形成されている画素スイッチング素子に入射光が到
達することはなく、フリッカの発生を抑制することがで
きる。
【0129】また、請求項46に記載の発明は、請求項
44に記載の発明において、前記フィルム板が、偏光板
と位相差板との積層構造で構成されていることを特徴と
する。
【0130】この場合も、請求項40記載の発明の場合
と同様の理由で、フリッカを抑制することができる。
【0131】また、請求項47に記載の発明は、請求項
46に記載の発明において、前記位相差板の位相差が概
略λ/4であることを特徴とする。
【0132】この場合も、請求項40記載の発明の場合
と同様の理由で、フリッカを抑制することができる。
【0133】また、請求項48に記載の発明は、請求項
45乃至47のいずれかに記載の発明において、入射光
が偏光光であって、前記偏光板の吸収軸が前記入射光の
偏光方向と概略一致することを特徴とする。
【0134】この場合も、請求項40記載の発明の場合
と同様の理由で、フリッカを抑制することができる。
【0135】また、請求項49に記載の発明は、請求項
45乃至47のいずれかに記載の発明において、入射光
が偏光光であり、前記光変調層がツイスト・ネマチィッ
クモ−ドの液晶層であって、偏光板の吸収軸が前記入射
光の偏光方向に前記液晶のツイスト角度を加えた方向と
概略一致することを特徴とする。
【0136】この場合も、請求項40記載の発明の場合
と同様の理由で、フリッカを抑制することができる。
【0137】また、請求項50の記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極と、反射層とが、この順序で
積層状に形成されており、前記透明電極と前記画素電極
との間に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層
の光学的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子で
あって、前記絶縁性基板の下面には、光吸収層が形成さ
れていることを特徴とする。
【0138】この場合も、請求項40記載の発明の場合
と同様の理由で、フリッカを抑制することができる。
【0139】また、請求項51に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極であって、電極表面が反射面
とされているそのような画素電極が、配置されており、
前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
表示を行う反射型表示素子であって、前記絶縁性基板の
下面には、光吸収層が形成されていることを特徴とす
る。
【0140】上記請求項50記載の発明の作用・効果に
加えて、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反
射型表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0141】また、請求項52に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極と、反射層とが、この順序で
積層状に形成されており、前記透明電極と前記画素電極
との間に電圧を印加し、この印加電圧に応じて光変調層
の光学的状態を変化させて表示を行う反射型表示素子で
あって、前記絶縁性基板の下面には、フィルム板が粘着
層を介して貼り付けられており、このフィルム板には入
射光を吸収する染料または顔料または色素の何れかが分
散されており、前記絶縁性基板と前記粘着層と前記フィ
ルム板のそれぞれの屈折率が概略等しいことを特徴とす
る。
【0142】この場合も、請求項40記載の発明の場合
と同様の理由で、フリッカを抑制することができる。
【0143】また、請求項53に記載の発明は、透明な
絶縁性基板と、透明電極を備えた透明な対向基板と、前
記絶縁性基板と前記対向基板との間に配置された光変調
層とを備え、前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画
素配列に対応してマトリクス状に配線された信号線と走
査線の各交差位置に画素スイッチング素子が形成され、
この画素スイッチング素子の上方には、各画素毎に設け
られ前記画素スイッチング素子を介して前記信号線に電
気的に接続された画素電極であって、電極表面が反射面
とされているそのような画素電極が、配置されており、
前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
表示を行う反射型表示素子であって、前記絶縁性基板の
下面には、フィルム板が粘着層を介して貼り付けられて
おり、このフィルム板には入射光を吸収する染料または
顔料または色素の何れかが分散されており、前記絶縁性
基板と前記粘着層と前記フィルム板のそれぞれの屈折率
が概略等しいことを特徴とする。
【0144】上記請求項52記載の発明の作用・効果に
加えて、別途反射層を設ける必要がなく、その分だけ反
射型表示素子の厚みを小さくすることができる。
【0145】また、請求項54に記載の発明は、光源
と、ハーフミラーと、液晶ライトバルブとを備えた映像
装置において、前記液晶ライトバルブが請求項1又は2
に記載の反射型表示素子により構成されていることを特
徴とする。
【0146】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は本発明に
係る反射型液晶表示素子が用いられる液晶プロジエクタ
の簡略化した断面図である。液晶プロジエクタ60は、
光源61と、カラーフィルタ62と、集光レンズ63
と、ハーフミラー64と、反射型液晶表示素子1と、投
影レンズ66とを有する。これらの光源61、反射型液
晶表示素子1等は、ケーシング67内に収納されてい
る。
【0147】次いで、液晶プロジエクタの動作について
簡単に説明する。光源61からの光は、カラーフィルタ
62、集光レンズ63を介してハーフミラー64に照射
される。そして、図1の紙面に垂直方向の振動波がハー
フミラー64に反射して反射型液晶表示素子1に導か
れ、反射型液晶表示素子1により反射される。このとき
反射光の振動方向が逆転する。これにより、液晶表示素
子1からの反射光はハーフミラー64を通過し、投影レ
ンズ66を介してスクリーン68に導かれ、所定の画像
が投影される。
【0148】尚、図1においては、R(赤色)G(緑
色)B(青色)のうちの一原色のみの構成について示さ
れている。
【0149】以下に、上記反射型液晶表示素子1の構成
及び製造方法等について説明する。 〔反射型液晶表示素子の構成〕図2は実施の形態1に係
る反射型液晶表示素子の縦断面図、図3はMOSトラン
ジスタの配置状態を示す反射型液晶表示素子の横断面
図、図4は信号線、走査線等の配線状態を示す反射型液
晶表示素子の横断面図である。尚、図2は図3のX1−
X1線矢視断面図であり、また同様に図2は図4のX2
−X2線矢視断面図である。本実施の形態1に係る反射
型液晶表示素子1は、p型結晶シリコン基板2と、p型
結晶シリコン基板2に対向する透明な対向基板3と、前
記p型結晶シリコン基板2と前記対向基板3との間に封
入された液晶4とを有する。対向基板3は、ガラス基板
である。この対向基板3の内側表面には、対向電極とし
てのITO(インジウムチタンオキサイド)電極5が形
成されている。シリコン基板2上には、画素スイッチ素
子としての一対のnチャネルMOSトランジスタ6及び
pチャネルMOSトランジスタ7と、保持容量部8とが
形成されている。これらのMOSトランジスタ6,7及
び保持容量部8の上部には、第1絶縁層9が形成され、
この第1絶縁層9の上部には、MOSトランジスタ6,
7のソースを覆う第1遮光層10a,10bと、信号線
11と、走査線22,23(図4参照)と、共通電位線
12,13とが形成されている。走査線22(電位VG
1)は、図3及び図4に示すように、コンタクトホール
20cを通りnチャネルMOSトランジスタ6のゲート
6aに接続されている。また、走査線23(電位VG2)
は、図3及び図4に示すように、コンタクトホール20
dを通りpチャネルMOSトランジスタ7のゲート7a
に接続されている。また、信号線11は、図3及び図4
に示すように、コンタクトホール20eを通りMOSト
ランジスタ6,7の各ドレイン6b,7bに共通に接続
されている。また、共通電位線12は、図3及び図4に
示すように、コンタクトホール20aを通り、pウエル
コンタクト部27を介してpウエル14に接続されてい
る。これによりpウエル14が一定の電位(VB1)に保
持されている。また、共通電位線13は、図3及び図4
に示すように、コンタクトホール20bを通り、nウエ
ルコンタクト部28を介してnウエル15に接続されて
いる。これによりnウエル15が一定の電位(VB2)に
保持されている。このらの第1遮光層10a,10b、
信号線11、走査線22,23及び共通電位線12,1
3の上部には、第2絶縁層16が形成され、この第2絶
縁層16上には、第2遮光層17が形成され、この第2
遮光層17の上部には、平坦化膜18が形成され、平坦
化膜18上には画素電極表面が反射面とされた画素電極
(以下、反射画素電極と称する)19が形成されてい
る。また、前記保持容量部8は、容量電極30と容量酸
化膜31とnウェル15の一部とから構成されている。
なお、保持容量部8の保持容量をCstg で示す。なお、
図2において、24はフィールド酸化膜であり、25は
酸化膜である。
【0150】図5は反射型液晶表示素子1の1画素分の
等価回路図である。この図5を参照して、MOSトラン
ジスタ6,7等の電気的な接続状態を説明する。nチャ
ネルMOSトランジスタ6のゲート6aは、走査線22
(電位VG1)に接続され、pチャネルMOSトランジス
タ7のゲート7aは、走査線23(電位VG2)に接続さ
れている。そして、両MOSトランジスタ6,7の各ド
レイン6b,7bはいずれも信号線11(電位VD )に
接続され、両MOSトランジスタ6,7の各ソース6
c,7cは反射画素電極18(電位VS )に接続されて
いる。そして、共通電位線12により、pウェル14は
一定の電位VB1にバイアスされ、共通電位線13によ
り、nウェル15は一定の電位VB2にバイアスされてい
る。ここで、VB1とVB2とVD とVS とは、VB1<VD
<VB2、およびVB1<VS <VB2の関係を満たすように
予め設定されている。なお、電位VB1は、MOSトラン
ジスタ6の基板バイアス電位に相当し、電位VB2は、M
OSトランジスタ7の基板バイアス電位に相当する。液
晶4および保持容量部8は従来例の場合と同様にそれぞ
れぞれ液晶容量CLCおよび保持容量Cstg を形成する。
なお、図5においては、説明の簡略化のため、MOSト
ランジスタや配線の間に生じる微小な浮遊容量やリーク
コンダクタンスなどについては無視してある。
【0151】このような構成の反射型液晶表示素子1に
おいては、両MOSトランジスタ6,7のソース−ウェ
ル間接合逆バイアス部(nチャネルMOSトランジスタ
6の場合はソース6C−pウェル14間に相当し、pチ
ャネルMOSトランジスタ7の場合はソース7c−nウ
ェル15間に相当する)で光電流が発生する。IP1およ
びIP2がその光電流を表している。
【0152】〔反射型液晶表示素子の作製〕上記の反射
型液晶表示素子1は、概略以下のようにして作製され
る。
【0153】[1]p型結晶Si基板2の有効表示領域
全体にリン(P)のイオン打ち込みを行ってnウェル1
5を形成し、さらに一部にホウ素(B)のイオン打ち込
みを行ってp型の部分(pウェル層14)を形成する。
【0154】[2]MOSトランジスタの周辺に相当す
る部分に絶縁分離用のSiO2 から成るフィールド酸化
膜24を形成する。
【0155】[3]MOSトランジスタ6,7のゲート
酸化膜25…に相当するSiO2 薄膜を形成する。この
ときに、保持容量部8の容量酸化膜31も同時に形成さ
れる。
【0156】[4]MOSトランジスタ6,7のゲート
6a,7aと保持容量部8の容量電極30を多結晶Si
により形成する。
【0157】[5]pウェル14の一部分に高濃度のリ
ン(P)打ち込みを行ってnチャネルMOSトランジス
タ6のドレイン6bおよびソース6c(いずれも伝導型
はn+)を形成する。このとき、pウェル14と共通電
位線22を接続するためのpウェルコンタクト部27
(伝導型はn+)も同時に形成される。
【0158】[6]nウェル15の一部分に高濃度のホ
ウ素(B)の打ち込みを行ってpチャネルMOSトラン
ジスタ7の7bおよび7c(いずれも伝導型はp+)を
形成する。このとき、nウェル15と共通電位線23を
接続するためのnウェルコンタクト部28(伝導型はp
+)も同時に形成される。
【0159】[7]第1絶縁層9に相当するPSG(リ
ンシリケートガラス)を全面に成膜し、必要箇所にコン
タクトホール20a〜20eを形成する。なお、図3の
断面図はこの工程までが終了した段階に相当する。
【0160】[8]Alを全面に成膜し、パターニング
を行う。これにより第1遮光層10a,10b、共通電
位線12,13、信号線11、および走査線22,23
が形成される(ここまでの工程が終了した段階での断面
図が図4に相当する)。
【0161】[9]全面に再度PSGを全面に成膜し、
必要箇所にコンタクトホールを形成する。これが第2絶
縁層16になる。
【0162】[10]再度Alを全面に成膜し、パター
ニングを行う。これにより第2遮光層17が形成され
る。
【0163】[11]全面にポリイミドを塗布し、CM
P(ケミカルメカニカルポリッシング)により平坦化す
る。そして、コンタクトホールを形成する。これが平坦
化膜18である。
【0164】[12]全面に再度Alを成膜し、パター
ニングを行う。これにより反射画素電極19が形成され
る。
【0165】[13]対向側のガラス基板(対向基板
3)にITO(インジウムチタンオキサイド)電極5を
形成する。
【0166】[14]Si基板側の反射画素電極19上
と対向基板3側のITO電極5上に配向膜(図示せず)
を塗布し、ラビング等の配向処理を行う。
【0167】[15]以上の2枚の基板を貼り合わせ
て、その間隙に液晶4を注入する。これにより反射型液
晶表示素子1が作製される。
【0168】なお、以上で用いている材料はあくまでも
一例であり、例えばゲート絶縁膜25をSiO2 の代わ
りに、Ta25 やSi34 などの絶縁体(あるいは
これらの積層物、混合物等)で形成してもよい。また、
絶縁層9,16を、PSGの代わりにポリイミド、Si
2 、Si34 などの絶縁体で形成してもよい。ある
いは、CMP用の平坦化膜18も同じくPSG、SiO
2 、Si34 などで形成してもよい。遮光膜10a,
10b,17や反射画素電極19もAlにかぎらず例え
ばCr、Ag、Au、ITOなどで構成してもよいし、
これらの合金や混合物を用いてもよいし、あるいはこれ
らの金属にごく微量の不純物を混入させたものであって
もよい(例えばAlにSiを含有させたものなど)。ま
た、ITO電極5の代わりにZnOなどの透明電極を用
いてもよい。
【0169】〔反射型液晶表示素子の動作〕次に、反射
型液晶表示素子1の動作を説明する。反射型液晶表示素
子1においては、走査線22の電位VG1および走査線2
3の電位VG2は図6(a)のように常に逆相で変化し、
2つのMOSトランジスタ6,7は(スイッチングの過
渡状態を除いて)同時に選択状態になるかあるいは同時
に非選択状態になるかのいずれかである。まず当該画素
の走査線22、23が選択される(VG1=VG1ON、VG2
=VG2ONになる)と2つのMOSトランジスタ6,7は
ともにON状態になり、従来例の場合と同じく画素電極
電位VS は信号線11の電位(VDO)に等しくなるまで
充電される。このときの画素電極電位VS の変化は、従
来例の場合と同様に考えて第7式で表される。
【0170】 (Cstg +CLC)dVS /dt=k1 {(VG1ON−VS )2 −(VG1ON−VD0 )2 }+k2 {(VDO−VGON )2 −(VS −VG2ON)2 } …(7) 但し、k1 はnチャネルMOSトランジスタ6の充電能
力を示す定数であり、k2 はpチャネルMOSトランジ
スタ7の充電能力を示す定数である。
【0171】画素電極電位VS がVD0に接近してくると
第7式は第8式のように書くことができる。
【0172】 d(VS −VDO)/dt=−(VS −VDO)/τ …(8) 但し、τ=(Cstg +CLC)/2[k1 ( VG1ON−VD
O)+k2 (VDO−VG2ON)]である。
【0173】上記第8式において、τの式の分母は、n
チャネルMOSトランジスタの充電能力を表す2k1(V
G1ON−VDO)と、pチャネルMOSトランジスタの充電
能力を表す2k2(VDO−VG2ON)の和になっている。こ
こで、Y=2k1(VG1ON−VDO)、Y=2k2(VDO−V
G2ON)として、Yを縦軸にVDOを横軸にとってグラフに
表すと、Y=2k1(VG1ON−VDO)は図7のラインL1
で示され、Y=2k2(VDO−VG2ON)は図7のラインL
2に示される。ここで、信号線電位VDOの変化範囲は、
VDm’≦VDO≦VDmとする。但し、VDm’を信号線電位
の最小値、VDmを信号線電位の最大値とする。図7に明
らかに示すように、VG1ONはVDmよりも大きく、VG2ON
はVDm’よりも小さい値である。そして、上記第8式に
おけるτの分母はこれらの和であることから、Y=2
[k1 (VG1ON−VDO)+k2 (VDO−VG2ON)]は、
図7のラインL3に示される。
【0174】ここで、一般に、正孔(ホール)の移動度
は電子のそれに比べて小さいため、pチャネルMOSト
ランジスタとnチャネルMOSトランジスタの幾何学的
形状がほぼ同じ場合にはk1 >k2 である。このk1
2 の場合、ラインL1の傾きの絶対値(=2k1 )が
ラインL2の傾きの絶対値(=2k2 )よりも大きくな
るので、図7に示すL3は右下がりのグラフになる。従
って、VDOの変域内でτの分母が最小になる(即ち、τ
が最大になる)のは、VDOが最大値VDmをとるときであ
る。このときのτは第9式のようになる。
【0175】 τ=(Cstg +CLC)/2[k1(VG1ON−VDm)+k2(VDm−VG2ON)] …(9) 一方、k1 ≦k2 の場合には、直線L3が右上がりにな
るので、上記とは逆にVDOが変域内での最小値VDm’を
とるときにτが最大になる。いずれにせよ、第9式のτ
は選択期間の幅に比べて十分小さくする必要がある。
【0176】次に、選択期間が終わると両MOSトラン
ジスタ6,7はOFF状態になる。このときの2つの光
電流IP1およびIP2は画素電極19上の電荷量の変化を
互いに打ち消しあうような向きに流れることになり、画
素電極電位VS の変化は第10式で表される。
【0177】 (Cstg +CLC)dVS /dt=IP2−IP1 …(10) ここで、もしIP1およびIP2がVS に依存せず、かつ大
きさがほぼ等しければ第10式の右辺は完全に相殺され
て0となり、VS は非選択期間中一定の電圧を保つこと
になる。しかし、従来例のところで述べたような空乏層
幅の変化により、IP1およびIP2はVS に依存する。I
P1およびIP2とVS の関係を示すと図8(a)のように
なる。これを基にしてIP2−IP1とVS の関係を示すと
図8(b)のようになり、ちょうどIP1=IP2となるよ
うなVSの値(これをVC とする)に関してほぼ点対称
となる。これは、VA をある電圧値とした場合に、画素
電極電位がVC +VA のときとVC −VA のときとでI
P2−IP1は符号が逆で絶対値がほぼ等しくなるというこ
とを示している。このときのIP2−IP1の絶対値をΔI
P とおく。よって、1フレーム毎にVDO=VC ±VA の
電圧を交互に信号線に印加するようにすれば、非選択期
間でのVS の変化分は両者で符号が逆で絶対値がほぼ等
しくなり、VS は図6(b)及び図9(a)で示すよう
な変化をすることになる。この波形は、直流成分電圧V
C に正負対称の交流波形が重畳されたものであると見る
ことができる。なお、図6(b)及び図9(a)におい
てΔVS は非選択期間でのVS の変化の絶対値であり、
従って、ΔVS は第11式で表される。
【0178】 ΔVS =ΔIP ・Tf /(Cstg +CLC) …(11) さて、液晶の応答は、液晶にかかる電圧の絶対値で決ま
る。いま、対向ITO電極5の電位VcomをVC に等
しくしたとすると液晶への印加電圧には直流成分がなく
なり、そのときの応答は図9(b)のように、偶奇フレ
ームにおいて同じ波形となる。そうすると、従来例であ
ったようなフレーム周期の2倍周期成分がなく、照射光
照度の如何にかかわらずフリッカが発生しないことにな
る。
【0179】ここで、図8(a)の2つの曲線について
補足しておく。IP1およびIP2はそれぞれ(VS −VB
1)の平方根および(VB2−VS )の平方根に概ね比例
するが、一定照射光照度の下、比例定数が極端に違うと
2つの曲線の交点のVS の値(VC )がVB1あるいはV
B2のいずれかに極端に近くなり、Vcom=VC とした
ときに液晶への印加電圧の振幅(ダイナミックレンジ)
を十分にとることができなくなる。そこで、液晶への印
加電圧の振幅(ダイナミックレンジ)を十分にとるため
の条件について、以下に考察する。本発明では、フリッ
カを抑制するためには、上述したように、対向基板電位
Vcomを図8(a)における交点の電圧VC に等しく
し、かつ直流電圧VC に正負対称な交流電圧を重畳した
ものを画素電極に印加しなければならない。一方、MO
Sトランジスタを正常動作させるためには、画素電極電
位はVB2よりも小さく、かつ、VB1よりも大きくなけれ
ばならない。従って、液晶への印加電圧の振幅は、(V
B2−VC )と(VC −VB1)のうちの小さい方よりも大
きくすることができない。ここで、図10(a)に示す
ように、VC がVB1に極端に接近した場合を想定する。
なお、印加電圧の振幅は、通常状態における最大の印加
電圧の振幅の10%以上であれば、特に支障なく駆動で
きると考えられる。そこで、かかる最大の印加電圧の振
幅の10%以上という条件下においては、VC は、0.
1≦(VC −VB1)/(VB2−VB1)を満たせばよい。
一方、図10(b)に示すように、VC がVB2に極端に
接近した場合を想定する。この場合、上記と同様に考え
て、0.1≦(VB2−VC )/(VB2−VB1)を満たせ
ばよい。ここで、VB2−VC の変化を、VC −VB1の変
化としてみると、0.1≦(VB2−VC )/(VB2−V
B1)は、(VC −VB1)/(VB2−VB1)≦0.9と表
すことができる。従って、上記2つの条件式より、印加
電圧の振幅を防ぐためには、VC は第12式の範囲にあ
ることが望ましいことになる。
【0180】 0.1≦(VC −VB1)/(VB2−VB1)≦0.9 …(12) ところで、上記第12式では、コントラストおよび輝度
を厳密に考慮せずに、印加電圧の振幅が、通常状態にお
ける最大の印加電圧の振幅の10%以上であればよいと
して、導いたものである。そこで、コントラストおよび
輝度を厳密に考慮した場合におけるVC の条件を、以下
に考察する。十分なコントラストおよび輝度の画像を得
るためには、液晶層に印加する電圧の範囲内で、反射率
(輝度)が明から暗まで十分なレンジで変化しなければ
ならない。いま、液晶層の電圧−反射率特性(T−V曲
線)としては、図11(a)のように電圧の絶対値が大
きい程、反射率が大きくなるタイプ(ノーマリ・オフ型
と呼ぶ)と、逆に図11(b)のように電圧の絶対値が
大きい程、反射率が小さくなるタイプ(ノーマリ・オン
型と呼ぶ)とがある。そこで、それぞれについて、以下
のようにして最小変調電圧VM を定義する。
【0181】(1)ノーマリ・オフ型の場合 最大の輝度(反射率)Rmax に対して90%の輝度R90
=(9/10)Rmaxが得られるような電圧の絶対値を
最小変調電圧VM と定義する。最大の輝度Rmax は、図
11(a)のように電圧の増加とともに飽和傾向を示す
場合にはその飽和値を、図11(c)のようにピークを
持つようなV−T曲線の場合にはそのピーク値を採用す
ることにする。
【0182】(2)ノーマリ・オン型の場合 最大の輝度Rmax に対して10%の輝度R10=(1/1
0)Rmax が得られるような電圧の絶対値を最小変調電
圧VM と定義する。最大の輝度Rmax は、図11(b)
のように電圧0のとき最も輝度が大きい場合には、その
ときの輝度を、図11(d)のようにピークを持つよう
な場合にはそのピークにおける輝度値を採用することに
する。
【0183】このように定義すると、いずれの場合で
も、液晶層に印加する電圧を−VM 〜+VM の間で変化
させれば、輝度の最大レンジ(0〜Rmax )に対して、
90%以上のレンジで変調を行うことができ、十分な輝
度とコントラストを得ることができる。従って、図8あ
るいは図10でこのような動作が可能となるためには、
「最小変調電圧VM が(VB2−VC )と(VC −VB1)
のうちの小さい方以下であること」が条件とされる。
【0184】なお、参考までに、上記条件を数式で示す
と、第13式となる。
【0185】 VM ≦min(VC −VB1,VB2−VC ) …(13) これは、第14式と等価である。
【0186】 VM ≦VC −VB1 かつ VM ≦VB2−VC …(14) さらに変形すると、第15式となり、第12式に類似し
た形になる。
【0187】 VM/( VB2- VB1) ≦ (VC-VB1)/ (VB2- VB1) ≦1-VM/ (VB2−VB1) …(15) ところで、上記第12式又は第15式に基づいて液晶表
示素子1を駆動するに当たっては、VC を予め求めてお
く必要がある。Vcの位置を決定する要因(すなわち、
IP1とIP2の比例定数の比を決定する要因)としては、
大きく以下の4つがある。
【0188】(1)照射した光がソース17−pウェル
18間バイアス部に到達するまでの減衰率とソース22
−nウェル23間バイアスに到達するまでの減衰率の比 (2)2つの逆バイアス部での(同電圧印加時の)空乏
層幅の比 (3)2つの逆バイアス部の接合面積比 (4)2つの逆バイアス部での正孔・電子対発生の量子
効率比 これらの各要因それぞれが非対称で比が1から大きくず
れていても、全部の積として1に近ければ第12式又は
第15式の条件は満たされる。そこで、例えば(3)の
ように設計段階で比較的コントロールしやすい因子を調
整することによりVC を変化させて第12式又は第15
式を満たすようにするのが望ましい。
【0189】実際の液晶表示素子1においてVcの具体
的な値は以下のようにして知ることができ、求められた
値に基づき最適なVcに設定されているか否かの判断が
可能となる。
【0190】[1]非選択期間でのVS の変化が生じな
い程度に、パネルへの照射光照度を十分小さい状態にす
る。そして、ある適当な電圧値VC ’およびVA ’を決
めて、信号線に1フレーム毎にVD =VC ’±VA ’と
いう信号電圧を印加する。この状態で対向基板の電極電
位Vcomを変化させて、最もフリッカの小さくなるよ
うなところ(このときのVcomをVcom’とする)
を見つける。このVcom’が画素電極の平均電位に相
当する。本来ならVcom’はVC ’に等しくなるはず
であるが、「突き抜け」が無視できない場合にはこれら
は若干異なる値になる。すなわち、突き抜けによってV
S がVD に対して平均的に(Vcom’−VC ’)だけ
ずれることを示している。
【0191】[2]次に、照射光照度を通常使用の状態
にまで大きくする。そして、[1]で得た電圧値Vco
m’およびVC ’に対して、Vcom=Vcom’+δ
V、VD =VC ’+δV±VA ’として両方に同じバイ
アスδVをかけて駆動する。δVを変化させたときに、
最もフリッカの小さくなるようなところをみつければ、
そのときのVcom=Vcom’+δVの値がVC であ
る。
【0192】なお、実際の液晶表示素子1において
[2]のδVが最適条件から多少ずれている場合(すな
わちVcom≠VC である場合)、最適条件には及ばな
いものの、ある程度のフリッカ抑制効果は得られる。
【0193】ところで本発明の場合、非選択期間中に、
液晶への印加電圧VS −Vcomの絶対値は必ず小さく
なる方向に変化する。|VS −Vcom|の実効値(時
間平均値)VLCeff を計算すると第16式のようにな
り、光照射がないとしたときの実効値VA よりも小さく
なることがわかる。
【0194】 VLCeff =VA −ΔVS /2 =VA −ΔIP Tf /2(Cstg +CLC) …(16) 一方、従来例の場合の液晶への印加電圧の実効値VLCef
f を計算すると第17式のようになり、やはりVA より
も小さくなる。なお、Vcom≠0の場合でも、Vco
mが十分小さい範囲内であればVLCeff はVcomに依
存しない。
【0195】 VLCeff =VA −(|ΔVS+|−|ΔVS-|)/4 =VA −[IP+−IP-]Tf /4(Cstg +CLC)…(17) いま、図8(a)のIP1とIP2の曲線がVC に関してほ
ぼ対称であるとみなし、かつIP1が図16のIP と同じ
であるとみなすと、ΔIP とIP+−IP-はほぼ等しくな
ると考えられる。従って、本発明の場合の実効値のずれ
は従来例の場合の約2倍であると考えられる。このよう
な実効値の低下は映像の輝度(光利用効率)低下、ある
いは照射光照度の面内分布に基づく反射率のばらつきな
どの好ましくない影響を及ぼすので、できる限り小さく
抑えることが必要である。
【0196】液晶印加電圧の実効値の低下を抑制するた
めには、第16式や第17式からわかるように、Cstg
+CLCを大きくすることが有効である。ところが、上記
第3式や第9式に示すように充電時定数τによる制限が
あり、Cstg +CLCは無限に大きくすることはできな
い。いま、仮に液晶表示素子1への供給電源を最大15
V(−7.5V〜7.5V)、液晶への印加電圧振幅を
6Vと仮定して、VGON=7.5V、VDm=6V(以
上、従来例の場合)、VG1ON=7.5V、VG2ON=−
7.5V、VDm=6V(以上、本発明の場合)とおく。
そして、k1 とk2 の比を(電子と正孔の移動度の比を
考慮して)k1 /k2 =2と仮定する。また、本発明と
従来例においてnチャネルMOSトランジスタは同じ設
計であると仮定してk=k1 であるとする。このときに
第3式と第9式から両者の充電時定数比を計算すると、
τ(本発明)/τ(従来例)=0.18となる。すなわ
ち、全く同じ容量Cstg+CLCを用いたとした場合、
本発明においては従来例の0.18倍の時間で充電が行
えることになる。別の言い方をすれば、本発明の場合、
Cstg+CLCの上限は従来例に比べて1/0.18=
5.5倍に設定することができる。そうすると、液晶印
加電圧の実効値の低下は、従来例に比べて2/5.5=
0.36倍に抑制できることになり、結果として光利用
効率低下や面内での輝度分布の少ない映像が得られるこ
とになる。あるいはこの余裕を見越してさらに高照度の
光照射を行えば、より高輝度の映像を得ることができ
る。
【0197】なお、このようにτが従来例に比べて非常
に小さくなるのは物理的には以下の理由によると考えら
れる。すなわち、MOSトランジスタにおいては一般に
ゲート−ドレイン間電圧(あるいはゲート−ソース間電
圧)が小さいほど充電能力は小さくなるが、MOSトラ
ンジスタをpチャネル型とnチャネル型の2つにすると
ドレイン電圧(=信号線電位)に応じてこの充電能力の
大小がちょうど逆になる。従って、これらが互いに補い
合うようになる(同時に充電能力が小にならなくなる)
からである。
【0198】なお、参考までに述べると、nチャネルM
OSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタを組
み合わせた構造を採用すると、特に大きな保持容量を意
図的に用いなくても寄生容量や寄生抵抗に起因する画素
電極電位の変動を抑制できると考えられる。しかし、高
照度光照射時の光電流に起因する液晶印加電圧実効値の
変動(これは寄生容量や寄生抵抗によるものよりはるか
に大きい)は、上述したよう、pチャネルMOSトラン
ジスタとnチャネルMOSトランジスタを組み合わせた
上で、かつCstg +CLCを十分大きくすることにより始
めて抑制できるものである。ここで、液晶容量CLCは、
液晶材料(誘電率)、セルギャップ、および画素ピッチ
が決まれば固定されてしまう。従って、実質的にはCst
g を大きくすることが必須となってくる。一つの目安と
して、保持容量Cstg は最低CLCの3倍以上であること
が望ましい。この点について、本発明では、シリコン基
板2に保持容量Cstg を形成するようにしているため、
液晶容量CLCの3倍以上の大きさの保持容量Cstg を形
成することは容易である。
【0199】なお、前記「保持容量Cstg を液晶容量C
LCの3倍以上」としたのは、以下の理由による。即ち、
保持容量Cstg が液晶容量CLCよりも小さすぎると、第
16式により、印加電圧の実効値のVA からの変動分が
大きくなる。このことは、電圧変化ΔVS が第11式で
表されることからも理解できる。そして、このずれ量が
大きいと、画像の輝度低下や面内輝度のバラツキが発生
することになる。従って、保持容量Cstg が液晶容量C
LCより十分大きいことが必要となるからである。
【0200】さて、保持容量は、以上での説明のように
容量酸化膜25としてSiO2 を用いたMOS容量にす
るのが一般的ではあるが、これ以外でも十分に大きな容
量が確保できるものであれば何でもよい。例えば、強誘
電体容量を用いたり、Ta25 、Y23 、HfO
2 、TiO2 、ZrO2 、Si34 あるいはNb2
5 などの高誘電率材料(これらとSiO2 等を積層構造
にしたものも含む)を用いたり、溝構造の容量を用いた
り、絶縁層上に形成した容量を用いてもよい。あるい
は、SiO2 /Si34 /SiO2 のように多層膜構
造の容量を用いてもよい。
【0201】また、MOS容量を形成する場合、本実施
の形態ではnウェル15上に形成しているが、pウェル
14上に形成しても構わない。もちろん両方に形成する
ようにしてもよく、このようにすれば、MOS容量のも
つ非線型性による影響もキャンセルできるなどの利点が
加わる。
【0202】なお、上記の例では、保持容量は容量電極
30とnウェル15の間に構成されていたけれども、本
発明はこれに限定されるものではなく、例えば、nウェ
ル15上に金属膜や半導体膜を製膜し、この膜と容量電
極30との間に絶縁層を成膜することにより保持容量を
構成するようにしてもよい。なお、容量電極30はAl
等の金属でもよいし、n型又はp型の半導体でもよい。
【0203】ところで、本実施の形態1ではp型Si結
晶基板2をベースにしているが、n型Si結晶基板であ
ってもよい。この場合、図2のうちSi半導体で形成さ
れている部分の伝導型(pまたはn)が全て逆転するこ
とになる(ゲート6a,7aおよび容量電極30をのぞ
く)。
【0204】また、図2のようにnウェル15の中にp
ウェル14が形成される構造ではなく、pチャネルMO
Sトランジスタのところのみにnウェルを形成し、nチ
ャネルMOSトランジスタのところのみにpウェルを形
成するという構造でもよい。また、例えばn型Si結晶
基板にpウェルのみを形成し、n型Si結晶基板上にp
チャネルMOSトランジスタを、pウェル上にnチャネ
ルMOSトランジスタを形成するようにしてもよい。
【0205】なお、保持容量部8は、ソース6c,7c
と隣り合う走査線22間に形成してもよく、また、ソー
ス6c,7cと隣り合う走査線23間に形成してもよ
い。
【0206】pチャネルMOSトランジスタおよびnチ
ャネルMOSトランジスタは、以上で述べている単一構
成のものでなくても、複数のMOSトランジスタを並列
または直列接続したものであってもよい。
【0207】また、本実施の形態1に係る反射型液晶表
示素子1は、平坦化膜18、第2遮光層17、第2絶縁
層16、第1遮光層10a,10b、第1絶縁層9、お
よびフィールド酸化膜24を備えていたけれども、本発
明に係る反射型液晶表示素子は、これらを必ずしも備え
ている必要はない。即ち、本発明に係る反射型液晶表示
素子においては、上記の平坦化膜18等は必ずしも必要
な構成要素ではない。また、平坦化工程は高い反射率を
得るためには不可欠であるが、必ずしも行う必要はな
い。なお、遮光構造はさらに層数が多くても構わない。
また、pウェルコンタクト部27およびnウェルコンタ
クト部28は、それぞれ逆の伝導型でもよい。
【0208】なお、液晶4のモードは特に限定しない。
TN(ツイステッド・ネマチック)液晶、STN(スー
パー・ツイステッド・ネマチック)液晶、VA液晶(垂
直配向液晶、またはホメオトロピック液晶)やホモジニ
アス配向液晶等を含むECB(電界制御複屈折)型液
晶、ベント液晶、IPS(面内スイッチング)液晶、G
H(ゲスト・ホスト)液晶、高分子分散型液晶、強誘電
性液晶、反強誘電性液晶、およびその他のさまざまなモ
ードが使用しうる。また、液晶以外でも印加電圧によっ
て光学的特性が変化する材料であれば用いることができ
る。例えばBSO(ビスマスシリコンオキサイド)等の
電気光学結晶や、エレクトロルミネセンスを示す材料等
が考えられる。
【0209】(実施の形態2)図12は実施の形態2に
係る反射型液晶表示素子1Aの断面図である。この実施
の形態2は、実施の形態1に類似し、対応する部分には
同一の参照符号を付す。この実施の形態2では、画素ス
イッチング素子としてはnチャネルMOSトランジスタ
6が用いられ、実施の形態1におけるpチャネルMOS
トランジスタ7に代えて、p/n接合ダイオード50が
用いられる。このダイオード50は、p+領域51とn
ウェル15により構成される。この実施の形態2に係る
反射型液晶表示素子1Aの作製工程は、基本的には実施
の形態1に係る反射型液晶表示素子1と同様であり、説
明は省略する。
【0210】反射型液晶表示素子1の1画素分の等価回
路は、図13に示されている。p+領域51(ダイオー
ド50のアノード側に相当)は、画素電極19に接続さ
れており、nウェル15(ダイオード50のカソード側
に相当)は共通電位線12に接続されている。ここで、
上述したように共通電位線12の電位VB2は、画素電極
電位VS よりも大きく、従って、ダイオード50は逆バ
イアスされている。また、実施の形態1と同様にnチャ
ネルMOSトランジスタ6のソース6a・pウェル14
間は、逆バイアスされている。よって、MOSトランジ
スタ6およびダイオード50に、光が照射されると、M
OSトランジスタ6およびダイオード50のそれぞれに
おいて光電流IP1およびIP2が発生する。なお、pウェ
ル14は共通電位線12に接続され、nウェル13は共
通電位線13に接続されている(これらの接続は図12
には示されていない)。また、実施の形態1では、2種
類の走査線22,23が用いられたけれども、実施の形
態2では、1種類の走査線55のみが用いられる。
【0211】この反射型液晶表示素子1Aの場合、当該
画素選択時の充電は、実施の形態1とは異なりnチャネ
ルMOSトランジスタ6単独によって行われる。従っ
て、このときの動作は従来例の説明が適応され、応答速
度は第3式で与えられる。一方、非選択期間での挙動
は、実施の形態1と全く同じになり、この点に関しては
実施の形態1での説明がそのまま適応される。すなわち
本反射型液晶表示素子1Aにおいては、従来例や実施の
形態1と同じMOSトランジスタを用いている限り、充
電時定数の制限によるCstg +CLCの上限は従来例の場
合と変わらず液晶印加電圧の実効値低下を解決すること
はできないものの、液晶印加電圧波形の対称化によるフ
リッカの抑制という効果は得られる。そして、第12式
又は第15式を満たすようにするのが望ましいのも同様
である。また、実施の形態1に比べて基板面上での占有
面積が少なくて済むこと、および走査線が1本で済むこ
となどから、余裕のある配置設計ができるとともに、さ
らに微細化に対応させることが可能となる。また、配置
設計上の余裕度を利用してnチャネルMOSトランジス
タのチャネル幅を大きくする(すなわち、第1式のkを
大きくする)ことも可能であるので、充電時定数を小さ
くすることができ、Cstg+CLCに余裕を持たせて液
晶印加電圧の実効値変化を抑制することも可能となる。
【0212】なお、液晶印加電圧の実効値変化を十分に
抑制するには、実施の形態1で述べたのと同様に、Cst
g はCLCの3倍以上は必要である。
【0213】その他、実施の形態1で述べた数々の細部
の構成変化例の構成の採用について述べた箇所以下に記
述は本実施の形態2においても適宜応用することができ
るのはもちろんである。特に、Si半導体によって構成
される部分の伝導型を全て逆にしても当然かまわない。
【0214】(実施の形態1〜2に関わる補足事項)実
施の形態1および実施の形態2では、nチャネルMOS
トランジスタでの光電流を相殺する要素として、それぞ
れpチャネルMOSトランジスタおよびp/n接合ダイ
オードを用いているが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、例えば、バイポーラトランジスタ、フォトト
ランジスタ等の光電流を相殺する機能を持っている半導
体素子あればよい。
【0215】また、実施の形態1および実施の形態2で
は、反射画素電極を備えた反射型液晶表示素子について
説明したけれども、反射画素電極に代えて、反射性を有
さない画素電極と、この画素電極の上方に例えば誘電体
ミラーなどの反射層とを備えた反射型液晶表示素子であ
ってもよい。
【0216】(実施の形態3)図14は実施の形態3に
係る反射型液晶表示素子100の断面図、図15は図1
4のA1部分の拡大図である。この実施の形態3は、実
施の形態1に類似する。画素電極電位の変動防止等のた
め、実施の形態1では、画素スイッチング素子として対
をなすnチャネルMOSトランジスタ6及びpチャネル
MOSトランジスタ7を用いて光電流を相殺する構成と
したのに対して、本実施の形態3では、保持容量部13
0の保持容量を大きくするようにしたことを特徴とする
ものである。なお、以下の実施の形態4〜6も実施の形
態1と同様に、保持容量を大きくするようにしたことを
特徴とするものである。
【0217】実施の形態3に係る反射型液晶表示素子1
00は、nチャネルMOSトランジスタ99、信号線1
10、共通電位線109、走査線(図14では示され
ず)、反射画素電極104、液晶103、及び強誘電体
薄膜118を用いた保持容量部130を主な構成要素と
している。なお、図14において、101が対向基板、
102がITO電極、103が液晶、105が平坦化
膜、106が第2遮光層、107が第2絶縁層、108
が第1遮光層、111が第1絶縁層、112がフィール
ド酸化膜、113がゲート、114が酸化膜、115が
ドレイン、116がソース、117が容量電極、119
がpウエル、120がn型Si基板である。
【0218】この反射型液晶表示素子100の作製方法
は、実施の形態1の場合と概略同様であり、省略する。
この素子の1画素分の等価回路は、基本的には従来例の
場合の等価回路(図54)と同じであり、動作的にも従
来例と同じとなる。
【0219】ところで、保持容量Cstgは、以下の第
18式で表される。
【0220】 Cstg=ε0εrS/d …(18) この18式で、ε0は真空の誘電率、εrは強誘電体薄
膜118を構成する強誘電体の比誘電率、Sは保持容量
の面積、dは厚さである。SiO2 の比誘電率が約4で
あるのに対し強誘電体の比誘電率は100〜1000と
大きいので、仮に強誘電体の厚さの下限および面積の上
限がSiO2 の場合と同じであるとすれば保持容量Cs
tgを最大250倍大きくすることができ、VS の変化
を1/250以下に抑えることができる。この結果とし
て、コントラスト低下、輝度低下、ちらつきやノイズの
発生などのない高画質の映像が得られる。
【0221】このことは画素サイズが小さくなったとき
に特に効果を発する。すなわち、保持容量の面積の上限
はおおむね画素面積で決まるので、Cstgは概ね画素
面積に比例して(すなわち画素サイズの平方に比例し
て)小さくなる。一方、同じ画素数で同じ明るさの映像
を得るためには、1画素あたりに照射される光の強度は
同じでなければならず、IP は画素サイズによらず一定
と見なさなければならない。従って、IP /Cstgは
画素サイズの平方に反比例して大きくなるので、第5式
および第6式からもわかるように、フリッカは画素サイ
ズの減少とともに大きくなることになる。ここで、保持
容量部の誘電体を従来例のSiO2 から強誘電体に変え
れば、画素サイズに関する下限を大幅に緩めることがで
き、より高解像化・小型化(または高輝度化)に対応で
きることになる。
【0222】強誘電体材料としては、PbTiO3 、B
aTiO3 、SrTiO3 、PbZrO3 、PZT(P
bTiO3 とPbZrO3 の固溶体)、PLZT(PZ
TにLaを添加したもの)、PLT(PbTiO3 にL
aを添加したもの)、LiNbO3 、LiTaO3 、K
NbO3 、KTaO3 、SbSI、KH2 PO4 、(C
2 NH2 COOH)32 SO4 (硫酸三グリシ
ン)、(CH2 NH2 COOH)32 SeO4 (セレ
ン酸三グリシン)、(CH2 NH2 COOH)3 2
eF4 、Gd2 (MoO43 、SnTe、Pb1-x
x Te、BaMgF4 等を主成分とするものがよい。
また、これらの材料のうちの複数の混合物もしくは化合
物、または複数を積層したものでもよい。また、強誘電
体薄膜118の厚さはトンネル電流の影響が現れはじめ
る2nmより大きく、製造プロセスにおいて生ずる熱膨
張に起因した熱応力による膜剥離が顕著になる50μm
より小さいのが望ましい。
【0223】なお、図14では保持容量部130は容量
電極117側がソース電位になり、pウェル119側が
共通電位線109と同じ電位になるが、これが逆になる
ような構成でもよい。すなわち、容量電極117と共通
電位線109とが接続され、pウェル119とソース1
16が接続される構成でもよい。
【0224】また、図14では保持容量は多結晶Siの
容量電極117とpウェル119の間に構成されている
が、これに限定されるものではない。例えば、pウェル
119上に金属膜や半導体膜を製膜し、この膜と容量電
極117との間に強誘電体薄膜118を形成することに
より保持容量を構成するなどしても構わない。
【0225】また、本実施の形態では保持容量部の誘電
体を強誘電体薄膜118のみで形成しているが、これ以
外に、保持容量部の誘電体を面積的に分割して、一部を
強誘電体、他の部分を従来例のSiO2 等の材料で形成
するようにしてもよい。
【0226】また、強誘電体薄膜118のみでは絶縁耐
圧に問題がある場合には、SiO2等の常誘電体と積層
構造にして絶縁耐圧を向上させることもできる。
【0227】なお、MOSトランジスタの酸化膜をSi
2 の代わりに強誘電体薄膜そのもので置き換えても構
わない。こうすることにより製造プロセスが簡略化され
るとともに、トランジスタの充電能力が増大するという
効果が得られる。
【0228】(実施の形態4)実施の形態4は、実施の
形態3における強誘電体薄膜118に代えて、Ta25
(酸化タンタル)薄膜を用いたものである。Ta25
の比誘電率は一般に10〜100の間であり、SiO2
の比誘電率が4であるのに比べて非常に大きいので、
強誘電体薄膜の場合と全く同じ効果が得られる。この場
合、上記実施の形態3で述べたことがTa25 につい
てもすべて成り立ち、高解像度・小型のパネルにおいて
もコントラスト低下、輝度低下、ちらつきやノイズなど
のない高画質な映像が得られる。
【0229】尚、Ta25 以外でもY23 、HfO
2 、TiO2 、ZrO2 、およびNb25 などを用い
てもよい。これらの材料は、Ta25 と同様に比誘電
率が10〜100程度と高く、これらの材料のうちの何
れかをTa25 薄膜に代えて用いれば、Ta25
同様の効果が得られる。もちろん、これらの材料のうち
のいくつかを混合あるいは化合させた物質でも同様の効
果が得られる。なお、実施の形態3との組み合わせ、す
なわち、強誘電体と上記材料の併用(積層・混合・並列
接続など)により保持容量を形成するようにしてもよ
い。
【0230】(実施の形態5)図16は実施の形態5に
係る反射型液晶表示素子の断面図である。本実施の形態
では、n型結晶Si基板120のpウェル119表面に
エッチングにより溝を設け、この側面にU型の下側容量
電極124を設け、その上から容量酸化膜122を形成
し、さらにT型の上側容量電極123を形成したもので
ある。下側容量電極124はソース116と接し、上側
容量電極123は共通電位線109と接続されている
(図16では示されていない。この断面と異なる位置で
接続されている)。それ以外の構成・作製プロセスにつ
いては概ね実施の形態3と同様である。
【0231】本実施の形態の場合も等価回路は図54で
あらわされ、動作的には従来例と同じである。但し、保
持容量は、容量酸化膜122を挟む上側容量電極123
と下側容量電極124の間で形成される容量となる。本
実施の形態の構成のように保持容量として溝の側面を用
いることにより、1画素の限られた面積の中で非常に大
きな面積の容量酸化膜122を形成することができ、従
来のような平面的な容量に比べて大きな保持容量を得る
ことができる(第18式でSが大きくなることに相
当)。従って、実施の形態3と全く同様に非選択期間で
のVS の変化を抑制することができ、高解像度・小型の
パネルにおいてもフリッカのない高画質な映像が得られ
る。
【0232】ここで、半導体基板(n型結晶Si基板1
20上にpウェル119が形成された構成全体に相当)
に形成する前記溝は、画素構造作り込みを行う前の半導
体基板表面よりも深ければよい。
【0233】また、上側容量電極123および下側容量
電極124はAl、Crその他の金属や合金でもよい
し、n型もしくはp型の半導体によって構成してもよ
い。容量酸化膜122は絶縁体なら何でもよいが、Si
2 が一般的である。
【0234】なお、図16において、上側容量電極12
3がソース116に、下側容量電極124が共通電位線
109に接続される構成でもよい。
【0235】また、図16において上側容量電極123
や下側容量電極24の一部または全部をpウェル119
そのもので代用することもできるし、ソース116その
もので代用することも可能である。
【0236】また、溝形状の底はpウェル119を突き
抜けてn型結晶Si基板120にまで達してもよい。
【0237】また、溝は、pウェル119表面に直接形
成するのではなく、第1絶縁層111、第2絶縁層10
7、あるいは平坦化膜105などを形成してからエッチ
ングを行い、pウェル119よりも深くまで掘り続ける
ことにより形成してもよい。また、保持容量は従来例の
MOS容量などとの併用であってもよい。また、溝形状
の容量は1画素について複数形成すればより大きな保持
容量が得られ、非常に望ましい。
【0238】また、上記の図16の例では、pウェル1
19内に溝を形成してその側壁により容量を得る構成で
あったけれども、図17に示すようにpウェル119上
に盛り上げ部140を形成し、この盛り上げ部140に
溝を形成してその側壁により容量を得る構成としてもよ
い。なお、図17において、下側容量電極124は共通
電位線109に接続されており上側容量電極123は、
容量・ソース接続配線141を介してソース116に接
続されている。
【0239】(実施の形態6)図18は実施の形態4に
係る反射型液晶表示素子の断面図である。本実施の形態
6では、従来例の構成においてMOSによる保持容量を
形成する代わりに第1遮光層108の上に酸化膜による
容量を形成したものである。即ち、本実施の形態6にお
ける保持容量部130は、第1遮光層108と、容量電
極126と、第1遮光層108と容量電極126との間
に挟持された容量酸化膜125とから構成されており、
容量電極126は共通電位線109と接続されている。
このような構成により、保持容量部分130には、保持
容量Cstgが形成される。
【0240】従来例の場合、保持容量の面積は、(1画
素の面積)−(MOSトランジスタの占有面積)より大
きくすることはできないが、本実施の形態の構成の場
合、MOSトランジスタ99の上方にも容量酸化膜12
5を形成することができるので、保持容量の面積の上限
は事実上1画素の面積そのものになる。これにより従来
例に比べて大きな保持容量を得ることができ、実施の形
態3〜5と同じ理由で高解像度・小型のパネルにおいて
もフリッカのない高画質な映像が得られる。
【0241】なお、容量電極126はAl等の金属でも
よいし、n型・p型等の半導体でもよい。容量酸化膜1
25は、絶縁体なら何でもよいが、例としてはSiO2
があげられる。図18では容量酸化膜125はほぼ全面
に形成されているが、必ずしもそうする必要はなく、容
量電極126と重なる部分にだけあれば十分である。
【0242】なお、図18の構成以外でも、たとえば第
2遮光層106や反射画素電極104の一部または全部
を保持容量の片側の電極として用いるようにしてもよ
い。いずれにせよ、第1絶縁層111があり、それより
も上方に一部または全部の保持容量が形成されていれば
よい。
【0243】(実施の形態3〜6に関わる補足事項)な
お、以上の実施の形態3〜6において、共通電位線10
9は必ずしも必要ではない。すなわち、保持容量を反射
画素電極と共通電位線の間に形成するのではなく、前段
もしくは後段の走査線と反射画素電極の間に形成するな
どしてもかまわない。
【0244】また、平坦化膜105、第2遮光層10
6、第2絶縁層107、第1遮光層108、フィールド
酸化膜112、pウェル119等もあるに越したことは
ないが、本発明で必ずしも必要な構成要素ではない。特
にpウェル119なしで直接p型Si基板の上に作り込
みを行ってもよい。例えば、実施の形態5の溝の側壁に
より容量を得る構成の反射型液晶表示素子の最も簡単な
構成としては、図19に示す構成のものであれば十分で
ある。
【0245】また、MOSトランジスタは上記実施の形
態3〜6では、nチャネルMOSトランジスタ(チャネ
ルのキャリアが電子)であったけれども、もちろんpチ
ャネルMOSトランジスタ(チャネルのキャリアが正
孔)であってもよい。この場合、基板はnウェルを構成
したp型Si基板、またはn型基板単独であってもよ
い。
【0246】また、基板は結晶Si基板ではなく多結晶
Si基板でもよいし、SOI(シリコン・オン・インシ
ュレータ)基板でもよい。
【0247】なお、液晶103のモードは特に限定しな
い。TN(ツイステッド・ネマチック)液晶、STN
(スーパー・ツイステッド・ネマチック)液晶、VA液
晶(垂直配向液晶、またはホメオトロピック液晶)やホ
モジニアス配向液晶等を含むECB(電界制御複屈折)
型液晶、ベント液晶、IPS(面内スイッチング)液
晶、GH(ゲスト・ホスト)液晶、高分子分散型液晶、
強誘電性液晶、反強誘電性液晶、およびその他のさまざ
まなモードが使用しうる。また、液晶以外でも印加電圧
によって光学的特性が変化する材料であれば用いること
ができる。例えばBSO(ビスマスシリコンオキサイ
ド)等の電気光学結晶や、エレクトロルミネセンスを示
す材料等が考えられる。
【0248】なお、実施の形態3〜実施の形態6のうち
のいくつかを組み合わせることも勿論可能である。例え
ば、半導体基板表面に溝を形成し、そこに強誘電体薄膜
やTa25 で保持容量を形成するということも可能で
ある。また、第1絶縁層111の上方に強誘電体薄膜や
Ta25 で保持容量を形成するということも可能であ
る。
【0249】(実施の形態7)図20は実施の形態7に
係る反射型液晶表示素子の断面図、図21は図20のX
3−X3線矢視断面図、図22は図20のX4−X4線
矢視断面図、図23は図20のX5−X5線矢視切断面
である。尚、図20は図21のX6−X6線矢視断面図
であり、同様に図20は図22のX7−X7線矢視断面
図であり、また同様に図20は図23のX8−X8線矢
視断面図である。本実施の形態7は、画素スイッチング
素子としてのTFTの充電能力を示す指標であるW/L
を調整することにより、画素電極電位の変動を防止する
ことを特徴とするものである本実施の形態7に係る反射
型液晶表示素子は、半導体基板としてガラス(石英でも
よい)上に多結晶Si薄膜を形成したものを用いた反射
型液晶表示素子である。この実施の形態7は、先に述べ
てきた実施の形態1〜6のように単結晶Si基板を用い
た液晶表示素子とは、構成および動作がやや異なってい
る。
【0250】具体的には、実施の形態7に係る反射型液
晶表示素子は、画素スイッチング素子としてのTFT2
00、信号線210、共通電位線209(図20では示
されず)、走査線(図20では示されず)、反射画素電
極204、液晶203、および保持容量部分199など
を主な構成要素としている。尚、保持容量部分199
は、上側容量電極217と、下側容量電極224と、容
量酸化膜218とから構成されている。
【0251】上記構成の反射型液晶表示素子は、概略以
下のようにして作製される。
【0252】[1]ガラス基板226に多結晶Siを成
膜し、パターニングによってドレイン215、ソース2
16、チャネル225、および下側容量電極224に相
当する部分を形成する(図21がこの層までの断面図に
相当する。)。
【0253】[2]下型容量電極224に相当する部分
にリン(P)のn+イオン打ち込みを行って低抵抗化す
る。
【0254】[3]TFT200のゲート酸化膜214
および容量酸化膜218に相当するSiO2 薄膜を形成
する。
【0255】[4]ゲート213、走査線221、共通
電位線209、および上側容量電極217を多結晶Si
により形成する(図22がこの層までの断面図に相当す
る)。
【0256】[5]全面に再度リン(P)のn+イオン
打ち込みを行ってTFTのドレイン215およびソース
216を形成する。
【0257】[6]絶縁層211に相当するPSG(リ
ンガラス)を全面に成膜し、必要箇所にコンタクトホー
ル223を形成する。
【0258】[7]Alを全面に成膜し、パターニング
を行う。これにより遮光層208および信号線210が
形成される(図23がこの層までの断面図に相当す
る)。
【0259】[8]全面にポリイミドを塗布し、CMP
(ケミカルメカニカルポリッシング)により平坦化す
る。そして、コンタクトホールを形成する。これが平坦
化膜205である。
【0260】[9]全面に再度Alを成膜し、パターニ
ングを行う。これにより反射画素電極204が形成され
る。
【0261】[10]対向側のガラス基板(対向基板
1)にITO(インジウムティンオキサイド)電極20
2を形成する。
【0262】[11]Si基板側の反射画素電極204
上と対向基板201側のITO電極202上に配向膜
(図示せず)を塗布し、ラビングや光配向等の配向処理
を行う。
【0263】[12]以上の2枚の基板を貼り合わせて
その間隙に液晶203を注入する。これにより反射型液
晶表示素子が作製される。
【0264】なお、以上で用いている材料はあくまでも
一例であり、例えばゲート酸化膜214をSiO2 の代
わりに、Ta25 やSi34 などの絶縁体(または
これらの積層物、混合物等)で形成してもよい。また、
絶縁層を、PSGの代わりにポリイミド、SiO2 、S
34 などの絶縁体で形成してもよい。または、CM
P用の平坦化膜も同じくPSG、SiO2 、Si34
などで形成してもよい。
【0265】遮光膜や反射画素電極もAlにかぎらず、
例えばCr、Ag、Au、ITOなどで構成してもよい
し、これらの合金や混合物を用いてもよいし、またはこ
れらの金属にごく微量の不純物を混入させたものであっ
てもよい。また、ITOの代わりにZnOなどの透明電
極を用いてもよい。
【0266】この反射型液晶表示素子の1画素分の等価
回路を描くと図24のようになる。TFT200のゲー
ト213は走査線221(電位VG)に接続され、ドレイ
ン215は信号線210(電位VD)に接続される。そし
てソース216は遮光層208を介して反射画素電極2
04に接続されると同時に下側容量電極224とも繋が
っている。ITO電極202は、液晶への印加電圧の時
間平均値が概ね0になるような一定の電位Vcomに保
たれる。また、上側容量電極217は共通電位線209
と繋がっていて一定の電位VBに落とされる。下側容量
電極224はソース216に接続されていて、上側容量
電極217との間に保持容量Cstgを形成している。
なお、図24で破線で示したCGS、CGD、CDS等は各層
間に存在する浮遊容量、またはゲート213とその直下
のチャネル225との間に形成される容量を示したもの
である。また、RLCは液晶の抵抗を示している。
【0267】ところで、本反射型液晶表示素子に高輝度
の光を照射する場合、一部の光は反射画素電極204の
隙間から平坦化膜205、絶縁層211を伝搬してチャ
ネル225にまで到達する。そうすると、チャネル22
5内で光導電効果によりキャリア(正孔および電子)が
発生し、ドレイン215とソース216の間にリーク電
流が発生する。図24中のGDSはこのリークによるコン
ダクタンスを示している。
【0268】なお、この回路では、ソース216周辺は
pn接合ではないので、図54に示すような光リーク電
流IP は発生しない。
【0269】次に、本反射型液晶表示素子の動作である
が、基本的には従来例の場合と同様である。但し、光に
よるリーク電流が、ソースとpウエル間の逆バイアス部
で発生するものではなく、ドレインとソースの間のチャ
ネル部で発生するという点が異なる。
【0270】この場合、リークによるコンダクタンス
は、以下の第19式で与えられる。
【0271】GDS=σD(W/L) …(19) ここで、σは光導電度であり、照明光照度に比例する量
である。そして、Wはチャネルの幅、Lはチャネルの長
さ、そしてDはチャネル部の多結晶Si層の厚みであ
る。GDSが大きいほどチャネル部での光リーク電流が大
きくなり、この光リーク電流が単結晶Siの場合のIP
と同じ作用をすることになり、フリッカが大きくなる。
【0272】このGDSを小さくするためには、W/Lを
大きくすることが有効である。実際に図20の構成の反
射型液晶表示素子をW/L=0.002、0.005、
0.05、0.5、1.0、1.5、2.0の場合につ
いて作製し(W=10μmに固定し、Lを変化させ
る)、画像を表示してみたところ、W/L=1.5以下
のものについてはフリッカは目立たなかったが、W/L
=2.0のものはフリッカが顕著であった。なお、実験
に用いた反射型液晶表示素子は、画素ピッチμm、画素
数1024×768とし、照射光照度は100万lx
(ルクス)とした。なお、W/Lが極端に小さいとゲー
ト選択期間中での充電が不完全になり、輝度ムラなどの
画質低下が生じる。これは、従来例の説明の第3式の充
電能力を示す定数k(W/Lに比例する)が小さくな
り、充電の時定数τが大きくなることに相当する。実
際、W/Lが0.005以上のものは、このような輝度
ムラは特に問題にはならなかったが、W/L=0.00
2のものについては輝度ムラが目立った。
【0273】以上の結果によれば、W/Lの範囲が0.
005以上、1.5以下の場合に、フリッカも輝度ムラ
もない良質な画像が得られて望ましいといえる。
【0274】ここで、W/Lの下限について補足する。
いま、プロジェクタ用の液晶パネルと直視型の液晶パネ
ルを比較した場合、前者は画素サイズが小さいので1画
素当たりの保持容量(+液晶容量)も当然小さく、ゲー
ト選択期間内に供給すべき電荷量も小さくて済む。一
方、ゲート選択期間でのトランジスタの充電能力はその
面積ではなくチャネルの縦横比W/Lによって決まるの
で、前者のパネルのトランジスタと後者のパネルのそれ
が仮に平面的に相似形であるとすれば、充電能力は同じ
である。従って、プロジェクタ用のパネルにおいては、
トランジスタの充電能力の指標であるW/Lの下限を直
視型パネルの場合(通常、W/L=2〜10程度)にく
らべて格段に小さくすることが可能となるのである。
【0275】なお、第19式においてDを小さくすると
いうことも考えられる。しかし、ゲート酸化膜214ま
たは容量酸化膜218はピンホールによるリークやトン
ネル電流の影響が現れないように最低限の厚みを確保す
る必要があり、Dを無限に小さくすることはできない。
【0276】(実施の形態8)図25は実施の形態8に
係る反射型液晶表示素子の断面図、図26は図25のA
2部分の拡大図、図27は図25のX9−X9線矢視断
面図である。尚、図25は図27のX10−X10線矢
視断面図である。本実施の形態8は、実施の形態7と異
なり単結晶Siの基板を用いられ、また、実施の形態7
のTFTに代えて、nチャネルMOSトランジスタ99
が用いられている。また、保持容量としてMOS容量が
用いられている。本実施の形態8は、画素スイッチング
素子としてのMOSトランジスタの充電能力を示す指標
であるW/Lを調整することにより、画素電極電位の変
動を防止することを特徴とするものである 図24において、201が対向基板、202がITO電
極、203が液晶、204が反射画素電極、205が平
坦化膜、206が第2遮光層、207が第2絶縁層、2
08が第1遮光層、209が共通電位線、210が信号
線、211が第1絶縁層、212がフィールド酸化膜、
213がゲート、214がゲート酸化膜、215がドレ
イン、216がソース、217が上側容量電極、218
が容量酸化膜、219がpウエル層、220がn型結晶
基板、221が走査線、222がpウエルコンタクト
部、223がコンタクトホールである。
【0277】この実施の形態8に係る反射型液晶表示素
子の製造方法は、概略従来例の場合と同様である。
【0278】なお、上記構成で用いている材料はあくま
でも一例であり、例えばゲート酸化膜214をSiO2
の代わりにTa25 やSi34 などの絶縁体(また
はこれらの積層物、混合物等)で形成してもよい。ま
た、絶縁層を、PSGの代わりにポリイミド、SiO2
、Si34 などの絶縁体で形成してもよい。また
は、CMP用の平坦化膜も同じくPSG、SiO2 、S
34 などで形成してもよい。遮光膜や反射画素電極
もAlにかぎらず例えばCr、Ag、Au、ITOなど
で構成してもよいし、これらの合金や混合物を用いても
よいし、またはこれらの金属にごく微量の不純物を混入
させたものであってもよい。また、ITOの代わりにZ
nOなどの透明電極を用いてもよい。
【0279】この反射型液晶表示素子の1画素分の等価
回路は、従来例の図54と同じである。反射型液晶表示
素子の動作も、従来例の場合と概ね同一である。本反射
型液晶表示素子においても、光リーク電流としては、ソ
ースとpウエル間で発生する光リーク電流IP の他に、
ドレイン・ソース間で発生する光電流(GDSに起因する
もの)が僅かながら存在する(従来例の解析においては
省略していた)ので、実施の形態7の場合と同様にW/
Lを大きくすることにより、フリッカを抑制できる。W
/Lの範囲としては、実施の形態7と同様に0.005
以上、1.5以下であることが望ましい。
【0280】なお、図25で保持容量は多結晶Siの容
量電極217とpウェル219の間に構成されている
が、これに限定されるものではない。例えば、pウェル
219上に金属膜や半導体膜を製膜し、この膜と容量電
極217との間に容量酸化膜218を形成することによ
り保持容量を構成するなどしても構わない。
【0281】(実施の形態9)図28は実施の形態3に
係る反射型液晶表示素子の断面図、図29は図28のA
3部分の拡大図である。本実施の形態9は、実施の形態
8と同様に単結晶Si基板を用いており、かつ、多層膜
構成の保持容量を使用することにより、画素電極電位の
変動を防止することを特徴とするものである。
【0282】本実施の形態9の基本的な構造は、実施の
形態8と同じであるが、面積的に拡張して形成されたソ
ース216の上に順に第2絶縁膜230、第2電極22
9、第1絶縁膜228、および第1電極227が形成さ
れているのが特徴である。そして、ソース216と第1
電極227が電気的に接触し、第2電極228は共通電
位線209に接続される(この接続は図28には示され
ず)。
【0283】本反射型液晶表示素子の1画素分の等価回
路は図54と同じであるが、保持容量が2つの絶縁膜2
28、230によって形成されているため、容量値とし
ては(同じ画素サイズの場合の)従来例の反射型液晶表
示素子に比べて2倍に増大する。これにより、フリッカ
を抑制できる。
【0284】となる。
【0285】なお、絶縁膜228、230は、例えばS
iO2 、Ta25 、またはSi34 などの絶縁体
(またはこれらの積層物、混合物等)で形成するのがよ
い。また、保持容量電極227、229は例えばAl、
Cr、Au、Agなどの金属、Siなどの半導体、IT
Oなどの透明電極、またはこれらの合金や不純物などで
形成するのがよい。または、これらの金属にごく微量の
不純物を混入させたものであってもよい。
【0286】また、絶縁膜を3層、4層、…としていけ
ば当然保持容量は3倍、4倍、…となり、さらに高解像
度・小型化に対応できる。例えば、図30に示すよう
に、4層の絶縁層250a,250b,250c,25
0dが、それぞれ5層の導体251a,251b,25
1c,251d,251eで挟み込まれており、導体2
51a,251c,251eはソース216に接続さ
れ、導体251b,251dは共通電位線に接続されて
いる。尚、図30において、導体251a,251c間
を接続する配線270について、導体251c,251
e間を接続する配線271について、導体251b,2
51d間を接続する配線272について、それぞれ模式
的に描いている。このような構成により、保持容量を大
きくすることができる。一般には、N層の絶縁膜(Nは
2以上の整数とする)をN+1層の導体または半導体層
で挟み込み、これらのN+1個の導体または半導体層が
ソース216もしくは共通電位線209のいずれかに接
続されるようにすれば(ソース216または共通電位線
209にはそれぞれ最低1つは接続する必要あり)、保
持容量を大きくすることができ所望の効果が得られる。
【0287】また、図31に示すように、3個の絶縁層
252a,252b,252cが、4個の導体253
a,253b,252c,253dで挟み込まれてお
り、導体253a,253cを共通電位線209に接続
し、導体253b,253dをソース216に接続する
ように構成してもよい。即ち、N+1個の導体または半
導体層が交互にソース216または共通電位線209に
接続するように構成してもよく、このようにすればN倍
の保持容量が得られ最も望ましい。
【0288】なお、上記の例では基板として単結晶Si
を用いた場合について述べたが、図21のような多結晶
Si+ガラス(または石英)の基板を用いた場合におい
ても同様の多層膜保持容量を構成することができ、所望
の効果が得られる。
【0289】(実施の形態10)図32は実施の形態1
0に係る反射型液晶表示素子の断面図である。本実施の
形態10は、実施の形態9に類似する。実施の形態10
が実施の形態9と異なるのは、絶縁層の一部(ここでは
平坦化膜)を炭素粒子含有有機物絶縁体(図32では炭
素粒子含有フォトレジスト層231としてある)で形成
したものである。炭素粒子含有有機物絶縁体は光吸収係
数が大きいので、反射画素電極204の隙間から素子内
部のMOSトランジスタ部に入り込む光を有効に遮断す
ることができ、高輝度の光を照射することが可能とな
り、結果としてフリッカを抑制することができる。炭素
粒子含有有機物絶縁体としては、フォトレジストやポリ
イミドに炭素粒子を含ませたものが考えられる。なお、
画素間および導電体遮光層間の電気的絶縁という意味で
は、炭素粒子含有有機物絶縁体の比抵抗は十分大きいこ
とが望ましい。
【0290】なお、炭素粒子含有有機物絶縁体層は、平
坦化膜のみならず、絶縁層(例えば図32の第1絶縁層
211や第2絶縁層207)にも用いることができる。
また、これらの平坦化膜や絶縁層のうちの複数に用いる
ことも可能であるし、平坦化膜や絶縁層を複数の材料の
積層構造にしてその一部として用いることももちろん可
能である。
【0291】また、本実施の形態では単結晶Si基板を
用いた場合について述べたが、実施の形態7のようなガ
ラス(または石英)基板上に多結晶Siを形成した構造
の基板でも勿論実施可能である。
【0292】(実施の形態11)図33は実施の形態1
1に係る反射型液晶表示素子の横断面図である。本実施
の形態11は、基本的な断面構造や電気的接続関係は従
来例と同じであるが、基板上のMOSトランジスタ99
上方に絶縁層を介して存在する遮光層208の平面的相
対位置が従来例とは異なる。すなわち、MOSトランジ
スタ99のチャネル225(ゲート213の下にある)
が遮光層208の概略中央に配置されるようにしたもの
である。
【0293】このような配置にすれば、読み出し光の一
部が画素電極の間隙を通過して遮光層208の縁に達し
たときの光強度が仮に従来例の場合と同じであったとし
ても、そこからチャネルへ達するまでの距離が長くなる
分だけ光がより減衰し、結果として遮光能力が改善され
ることになる。
【0294】チャネル225と遮光層208の位置関係
の目安として、チャネル225の中心(平面図上での幾
何学的な重心)と遮光層208の中心(平面図上での幾
何学的な重心)の平面図上での距離が遮光層208の面
積の平方根の2/3以下であることが望ましい。例え
ば、図34に示すように遮光層208が1辺の長さM1
の正方形状の場合、チヤネルの中心P1と遮光層208
の中心P2との距離M2は、M2≦(2/3)・M1を
満たせばよい。即ち、中心P2で半径が(2/3)・M
1の円の範囲内に、チャネルの中心P1を配置すればよ
い。遮光層208が12μm×10μmの長方形状であ
れば、チャネルの中心は、遮光層208の中心から(2
/3)×(12μm×10μm)1/2 ≒7.3μm以内
の位置にあればよい。尚、遮光層208の厚みを考慮し
て最適な範囲を設定してもよく、遮光層208の厚みが
厚い場合は上記定数2/3を2/3以下の値に代え、薄
い場合は上記定数2/3を2/3以上の値に代えて適用
すればよい。
【0295】なお、本実施の形態では単結晶Si基板を
用いた場合について述べたが、実施の形態7のようなガ
ラス(または石英)基板上に多結晶Siを形成した構造
の基板を用いた素子についても同様である。
【0296】以上、(実施の形態7)〜(実施の形態1
1)において幾つかの実施の形態について述べてきた
が、これらにおいて、共通電位線209は必ずしも必要
ではない。すなわち、保持容量を反射画素電極204と
共通電位線209の間に形成するのではなく、前段もし
くは後段の走査線221と反射画素電極204の間に形
成するなどしてもかまわない。また、共通電位線209
を用いる場合に、図22及び図23に示すように走査線
221に平行であってもよいし、図27のように信号線
210に平行であってもよい。また、平坦化膜205、
第2遮光層206、第2絶縁層207、第1遮光層20
8、第1絶縁層211、フィールド酸化膜212、pウ
ェル219等もあるに越したことはないが、本発明で必
ずしも必要な構成要素ではない。但し、(実施の形態1
0)および(実施の形態11)では絶縁層もしくは平坦
化層のいずれか1つは最低必要である。また、遮光構造
はさらに多層構造であってもよい。また、単結晶Si基
板を用いる場合、pウェル219なしで直接p型Si基
板の上に作り込みを行ってもよい。
【0297】なお、(実施の形態7)、(実施の形態
9)、および(実施の形態11)では保持容量の下側容
量電極224とソース216が接続され、上側容量電極
217と共通電位線209が接続されている場合につい
て説明し、(実施の形態8)および(実施の形態10)
ではその逆の接続の場合について説明してある。しか
し、いずれの実施の形態においてもどちらかでなければ
ならないということはなく、それぞれ逆の接続もありう
る。
【0298】また、容量酸化膜は必ずしもMOSトラン
ジスタまたはTFTの酸化膜と同平面にある必要はない
し、この酸化膜と容量酸化膜は厚さが異なってもよい。
また、容量酸化膜は必ずしもMOS容量である必要はな
い。平坦化プロセスも、十分な反射率を得るためには必
要であるが、本発明に必ずしも必須の工程というわけで
はない。
【0299】多結晶Siを用いる構成の場合、基板は別
にガラスや石英でなくても、一般の絶縁体であればよ
い。例えば、プラスチックや、サファイア基板などでも
よい。また、MOSトランジスタやTFTはいずれもn
チャネル型(チャネルのキャリアが電子)の場合を例と
して説明してあるが、もちろんpチャネル型(チャネル
のキャリアが正孔)でもよい。この場合、基板としては
nウェルを構成したp型Si基板、またはn型基板単独
であってもよい。
【0300】また、基板は、結晶Si基板や多結晶Si
基板でもよいし、SOI(シリコン・オン・インシュレ
ータ)基板でもよい。
【0301】また、MOSトランジスタやTFTは複数
に分割されていてもよい。
【0302】なお、液晶203のモードは特に限定しな
い。TN(ツイステッド・ネマチック)液晶、STN
(スーパー・ツイステッド・ネマチック)液晶、VA液
晶(垂直配向液晶、またはホメオトロピック液晶)やホ
モジニアス配向液晶などを含むECB(電界制御複屈
折)型液晶、ベント液晶、IPS(面内スイッチング)
液晶、GH(ゲスト・ホスト)液晶、高分子分散型液
晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、およびその他のさ
まざまなモードが使用しうる。また、液晶以外でも印加
電圧によって光学的特性が変化する材料であれば用いる
ことができる。例えばBSO(ビスマスシリコンオキサ
イド)等の電気光学結晶や、エレクトロルミネセンスを
示す材料等が考えられる。
【0303】なお、(実施の形態7)〜(実施の形態1
1)のうちのいくつかを組み合わせることももちろん可
能である。
【0304】(実施の形態12)図35実施の形態12
に係る反射型液晶表示素子の平面図、図36は図35の
A4部分の拡大図、図37は図35のY1−Y1線矢視
断面図である。本実施の形態12は、実施の形態7と同
様に透明な絶縁性基板(例えばガラス基板又は石英基
板)上に多結晶Si薄膜を形成した構造の基板を用いた
反射型液晶表示素子である。本実施の形態12は、絶縁
性基板の下面(裏面)に光を反射させない表面処理を行
うことにより、絶縁性基板の裏面での界面反射を防止し
て画素電極電位の変動を抑制することを特徴とするもの
である。なお、以下の実施の形態13〜17も、本実施
の形態12と同様に絶縁性基板の裏面での界面反射を防
止して画素電極電位の変動を抑制することを特徴とする
ものである。
【0305】図35〜図37において、3101は対向
電極、3102は第1の基板、3103は画素スイッチ
ング素子としてのTFT、3104は走査線、3105
は信号線、3106は反射画素電極、3107は絶縁性
基板、3108は絶縁性基板の表面(TFTが形成され
ている方の面)、3109は絶縁性基板の裏面(TFT
が形成されていない方の面)、3110は絶縁層、31
11は液晶層、3112は無反射処理層、3113は入
射光、3114は変調出力光、3115は透過光であ
る。
【0306】前記絶縁性基板3107にはガラスを、液
晶層3111の液晶には誘電率異方性が負のネマティッ
ク液晶を用いた垂直配向モ−ド(VA)を、無反射処理
層3112には弗化マグネシウムまたは酸化珪素/酸化
チタンの多層膜を用いた。
【0307】また、画素スイッチング素子3103は反
射画素電極3106下に配置され、反射画素電極310
6により遮光されるようになっている。さらに走査線3
104や信号線3105などは不透明で光を反射する材
料を用いるので反射画素電極間下に存在する面積を最小
になるように配置し、隣り合う反射画素電極の間隙を通
過した光ができるだけ多く素子を透過するようにした。
なお、一般に走査線や信号線にはアルミニウムなどの金
属や不純物をド−ピングしたポリシリコンが用いられ
る。
【0308】本実施の形態12では、無反射処理層31
12を設けたことにより、絶縁性基板3107内に進入
した透過光3115の99%以上を界面反射させること
なく、素子外に排出できるため、100万ルクスレベル
の入射光に対してもコントラストの低下なく良好な表示
特性が得られた。
【0309】尚、素子の製造に際しては、これら表面処
理は高温工程を必要とするため、まず絶縁性基板310
7の裏面に表面処理を施した後、表面上にTFTや電極
などを作り込んだ。
【0310】(実施の形態13)図38実施の形態13
に係る反射型液晶表示素子の平面図、図39は図38の
A5部分の拡大図、図40は図38のY2−Y2線矢視
断面図である。図38〜図40において、3201は対
向電極、3202は対向基板、3203はTFT、32
04は走査線、3205は信号線、3206は反射画素
電極、3207はガラスから成る絶縁性基板、3208
は絶縁性基板の表面、3209は絶縁性基板の裏面、3
210は絶縁層、3211は液晶層、3212は粘着
層、3213はフィルム板、3214は無反射処理層、
3215は入射光、3216は変調出力光、3217は
透過光である。
【0311】本実施の形態13は、無反射処理層321
4には弗化マグネシウムまたは酸化珪素/酸化チタンの
多層膜を用い、まず透明有機フィルム板3213の片面
に無反射処理層3214を形成させた後、もう片面に粘
着材(粘着層3212に相当)を塗布し、上記フィルム
板3213を絶縁性基板3207の裏面3209上には
粘着材(粘着層3212に相当)を用いて貼り付けて作
製したことを特徴とする。その他の構成は実施の形態1
2と同じである。ガラス、粘着材(粘着層3212に相
当)およびフィルム板の屈折率はおおむね1.5である
から、絶縁性基板3207の裏面3209において、界
面反射はほとんど起こらなかった。
【0312】また、後からフィルム3213を貼り付け
ることから製造も極めて簡単である。また素子の検査で
良品であることを確認した後、フィルム3213を貼り
付ければ無駄も少なくコストも軽減できる。また実施の
形態12の場合は、最初に無反射処理層を形成するた
め、その無反射特性を維持するために素子の製造工程で
使用する薬品やプロセス温度に制約が生じたが、実施の
形態13では全く制約がない。
【0313】このように実施の形態13によれば、簡便
な製造方法であるにも関わらず、実施の形態12とほと
んど変わらない表示性能を実現できた。
【0314】(実施の形態14)図41は実施の形態1
4に係る反射型液晶表示素子の平面図、図42は図41
のA6部分の拡大図、図43は図41のY3−Y3線矢
視断面図である。図41〜図43において、3301は
対向電極、3302は対向基板、3303はTFT、3
304は走査線、3305は信号線、3306は反射画
素電極、3307は絶縁性基板、3308は絶縁性基板
3307の表面、3309はガラスから成る絶縁性基板
3307の裏面、3310は絶縁層、3311は液晶
層、3312は粘着層、3313は顔料入フィルム板、
3314は無反射処理層、3315は入射光、3316
は変調出力光である。
【0315】本実施の形態は、顔料入フィルム板331
3以外は実施の形態13の場合とほぼ同じである。顔料
入りフィルム板3313は、ベ−スとなるフィルム板の
屈折率は概略1.5であって、フィルム板界面での界面
反射はほとんどない。但し、顔料をフィルム中に分散さ
せることで光を吸収し素子を透過する光量を低減させ
た。
【0316】実施の形態12及び13では、反射画素電
極の間隙を通過した光を全部、反射型液晶表示素子外へ
放出する構造であったが、逆に素子の裏面側からくる光
には無防備であった。
【0317】実際には、反射型液晶表示素子の透過光
を、素子外で十分に吸収する構造を設けないと、素子を
透過した光が再び素子外の構造物、例えば図1に示すケ
ーシング67によって反射され、再び素子に入射すると
表示性能を低下させる。
【0318】そこで本実施の形態では、素子を透過する
光量を減少させるためフィルム板に顔料を分散した。ま
た無反射処理層3314を設けているため、すべての光
を吸収する必要はない。また素子外からの反射光はもう
一度顔料入フィルム板3313を通過し吸収される。
【0319】これにより、本実施の形態14では、液晶
プロジェクタセット内の迷光が大幅に軽減され、入射光
が500万ルクスレベルまで全くコントラストの低下が
見られなかった。但し、光の吸収層があるので、光が熱
に変わり反射型液晶表示素子の温度が少し上昇するた
め、空冷ファンなど冷却装置を用いた方がよい場合もあ
る。なお、顔料入フィルム板3313は、光が吸収され
ればよく、顔料以外にも染料や色素であってもよく、フ
ィルム自身が不透明や着色があってもかまわない。
【0320】また、吸収する波長は、入射光の波長の少
なくとも1部を含んでいればよく、黒色がのぞましい
が、これに限るものではない。
【0321】また、顔料入フィルム板3313が偏光板
であってもよい。偏光板の場合、偏光板の吸収軸方向の
偏光成分は吸収されるが、透過軸方向はそのまま透過す
る。しかし、素子外で反射した光は反射の際に偏光方向
が回転している場合が多く、裏面に再入射した光の多く
は吸収される。また、偏光板は、一般に顔料やヨウ素な
どを分散したものが多いが、偏光作用を生じるフィルム
板であるならばかまわない。
【0322】(実施の形態15)図44は実施の形態1
5に係る反射型液晶表示素子の平面図、図45は図44
のA4部分の部拡大図、図46は図44のY4−Y4線
矢視断面図である。 図44〜図46において、340
1は対向電極、3402は対向基板、3403はTF
T、3404は走査線、3405は信号線、3406は
反射画素電極、3407は半導体基板、3408は半導
体基板の表面、3409は半導体基板の裏面、3410
は絶縁層、3411は液晶層、3412は粘着層、34
13は偏光板、3414は位相差板、3415は無反射
処理層、3416は入射光、3417は変調出力光、3
418は透過光である。
【0323】本実施の形態では、フィルム板が偏光板で
あって、偏光板3413と無反射処理層3415の間に
位相差板3414がある以外は実施の形態14の場合と
ほぼ同じである。位相差板3414の屈折率も概略1.
5である。また、位相差板3414の位相差は入射光の
波長の1/4が望ましい。
【0324】実施の形態15の場合、偏光板の吸収軸方
向の偏光成分は吸収されるが、透過軸方向はそのまま透
過するが位相差板によって位相がλ/4ずれる。この光
が素子外で反射し、裏面に再入射した際さらに位相がλ
/4ずれるため、再度偏光板3413に入射した際には
λ/2の位相差を生じており、吸収軸と一致して光の多
くは吸収される。これにより、素子裏面近傍に多少の反
射物(例えば図1に示すケーシング67)があっても、
入射光が500万ルクスレベルまで全くコントラストの
低下が見られなかった。但し、反射型液晶表示素子の温
度に関しては実施の形態14と同様である。
【0325】また偏光板と位相差板との配置は、図46
に示す状態が最も効果的であるが、偏光板と位相差板と
の配置が入れ替わっていてもかまわない。
【0326】(実施の形態16)図47は実施の形態1
6に係る反射型液晶表示素子の平面図、図48は図47
のA8部分の拡大図、図49は図47のY5−Y5線矢
視断面図である。図47〜図49において、3501は
対向電極、3502は対向基板、3503は画素スイッ
チング素子、3504は走査線、3505は信号線、3
506は反射画素電極、3507は絶縁性基板、350
8は絶縁性基板の表面、3509は絶縁性基板の裏面、
3510は絶縁層、3511は液晶層、3512は光吸
収層、3513は入射光、3514は変調出力光であ
る。
【0327】本実施の形態は、実施の形態12の無反射
処理層3112に代えて光吸収層3512を設け、反射
画素電極間を通過した光を半導体基板の裏面3509で
反射させることなく光吸収層に導き、ここですべての光
を吸収させるようにしたものである。
【0328】光吸収層は、実施の形態12の場合と同様
に最初に形成してもかまわないし、実施の形態13の場
合のように最後に形成してもかまわない。例えば、簡便
には反射型液晶表示素子を作成した後、裏面に塗料を塗
布して光吸収層を形成する。これにより、素子裏面近傍
の反射物、例えば図1に示すケーシング67の有無に関
わらず、入射光が500万ルクスレベルまで全くコント
ラストの低下が見られなかった。但し、反射型液晶表示
素子の温度に関しては、本実施の形態16の場合は実施
の形態14の場合以上となるので、本実施の形態16に
おいては反射型液晶表示素子を冷却することが望まし
い。
【0329】(実施の形態17)図50は実施の形態1
7に係る反射型液晶表示素子の平面図、図51は図50
のA9部分の拡大図、図52は図50のY6−Y6線矢
視断面図である。図50〜図52において、3601は
対向電極、3602は対向基板、3603はTFT、3
604は走査線、3605は信号線、3606は反射画
素電極、3607は絶縁性基板、3608は絶縁性基板
の表面、3609は絶縁性基板の裏面、3610は絶縁
層、3611は液晶層、3612は粘着層、3613は
顔料入フィルム板、3614は入射光、3615は変調
出力光である。
【0330】本実施の形態17は、実施の形態16の光
吸収層3512に代えて、顔料入フィルム板3613を
粘着材(粘着層3612に相当)により絶縁性基板36
07の裏面3609に貼り付け、実施の形態16と同等
な機能を有する構造としたことを特徴とするものであ
る。これにより、実施の形態16と同様に素子裏面近傍
の反射物の有無に関わらず、入射光が500万ルクスレ
ベルまで全くコントラストの低下が見られなかった。但
し、素子の温度に関しては実施の形態14以上であって
素子を冷却することが望ましい。
【0331】(実施の形態12〜17に関わる補足事
項)なお、実施の形態12〜17では各反射型液晶表示
素子の基本構成だけを示しているが、液晶を配向させる
ために配向膜を用いても良いし、液晶層の厚みを得るの
にビ−ズ等を用いても良い。また、液晶モ−ドもVAに
限定するものではなく、TNなど他のモ−ドであっても
よい。また、入射光も偏光であってもよく、自然光であ
ってもよく、特定の波長領域の光でもよい。
【0332】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、以下の効
果を奏する。
【0333】(1)半導体基板上に光電流を発生する光
電変換素子を設け、この光電変換素子で発生する光電流
が、画素スイッチング素子で発生する光電流を相殺する
方向に流れるようにしたので、光電流に起因した画素電
極の電位の変動を可及的に低減することができる。この
結果、照明光照度を大きくしても、フリッカがなく、か
つ光利用効率低下や輝度ムラの少ない良好な映像が得ら
れる。
【0334】(2)保持容量を強誘電体薄膜によって構
成したり、半導体基板に溝を設け、この溝の側壁により
容量を得るようにしたので、大きな保持容量が得られ、
この結果、画素電極の電位の変動を可及的に低減するこ
とができる。
【0335】(3)画素スイッチング素子のチャネル幅
Wとチャネル長Lの比W/Lを一定の範囲に設定した
り、保持容量を多層構造にしたり、絶縁層を炭素粒子含
有有機物絶縁体にしたり、あるいは画素スイッチング素
子のチャネルが遮光膜に対して平面的に概略中央にくる
ように配置したりすることにより、画素電極の電位の変
動を可及的に低減することができる。
【0336】(4)半導体基板の裏面に光を反射させな
い表面処理を行うことにより、半導体基板の裏面での界
面反射を防止して画素電極電位の変動を抑制することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射型液晶表示素子が使用される
液晶プロジェクタの簡略化した構成図である。
【図2】実施の形態1に係る反射型液晶表示素子の縦断
面図である。
【図3】MOSトランジスタの配置状態を示す反射型液
晶表示素子における横断面図である。
【図4】信号線、共通電位線及び走査線等の配線状態を
示す反射型液晶表示素子の横断面図である。
【図5】実施の形態1に係る反射型液晶表示素子の1画
素あたりの等価回路図である。
【図6】実施の形態1に係る反射型液晶表示素子の動作
を説明するための波形図である。
【図7】第15式を導くための図である。
【図8】実施の形態1に係る反射型液晶表示素子におい
て、光電流と画素電極電位VSの関係を示す図である。
【図9】実施の形態1に係る反射型液晶表示素子におけ
る液晶の応答波形を示す図である。
【図10】光電流IP1, IP2とバイアス電位VB1, VB2
との関係を示す図である。
【図11】最小変調電圧VM と反射率(輝度)との関係
を示す図である。
【図12】実施の形態2に係る反射型液晶表示素子の縦
断面図である。
【図13】実施の形態2に係る反射型液晶表示素子の1
画素あたりの等価回路図である。
【図14】実施の形態3に係る反射型液晶表示素子の縦
断面図である。
【図15】図14のA1部分の拡大図である。
【図16】実施の形態5に係る反射型液晶表示素子の縦
断面図である。
【図17】溝の側壁により容量を得る構成の他の変形例
を示す縦断面図である。
【図18】実施の形態4に係る反射型液晶表示素子の縦
断面図である。
【図19】溝の側壁により容量を得る構成の更に他の変
形例を示す縦断面図である。
【図20】実施の形態7に係る反射型液晶表示素子の縦
断面図である。
【図21】図20のX3−X3線矢視断面図である。
【図22】図20のX4−X4線矢視断面図である。
【図23】図20のX5−X5線矢視断面図である。
【図24】実施の形態7に係る反射型液晶表示素子の1
画素あたりの等価回路図である。
【図25】実施の形態8に係る反射型液晶表示素子の縦
断面図である。
【図26】図25のA2部分の拡大図である。
【図27】実施の形態8に係る反射型液晶表示素子の横
断面図である。
【図28】実施の形態9に係る反射型液晶表示素子の縦
断面図である。
【図29】図28のA3部分の拡大図である。
【図30】多層膜構成の保持容量の他の変形例を示す縦
断面図である。
【図31】多層膜構成の保持容量の更に他の変形例を示
す縦断面図である。
【図32】実施の形態10に係る反射型液晶表示素子の
縦断面図である。
【図33】実施の形態11に係る反射型液晶表示素子の
横断面図である。
【図34】遮光層208とチャネル225との位置関係
を説明するための図である。
【図35】実施の形態12に係る反射型液晶表示素子の
平面図である。
【図36】図35のA4部分の拡大図である。
【図37】図37は図35のY1−Y1線矢視断面図で
ある。
【図38】図38実施の形態13に係る反射型液晶表示
素子の平面図である。
【図39】図39は図38のA5部分の拡大図である。
【図40】図38のY2−Y2線矢視断面図である。
【図41】実施の形態14に係る反射型液晶表示素子の
平面図である。
【図42】図41のA6部分の拡大図である。
【図43】図41のY3−Y3線矢視断面図である。
【図44】実施の形態15に係る反射型液晶表示素子の
平面図である。
【図45】図44のA7部分の拡大図である。
【図46】図44のY4−Y4線矢視断面図である。
【図47】実施の形態16に係る反射型液晶表示素子の
平面図である。
【図48】図47のA8部分の拡大図である。
【図49】図47のY5−Y5線矢視断面図である。
【図50】実施の形態17に係る反射型液晶表示素子の
平面図である。
【図51】図50のA9部分の拡大図である。
【図52】図50のY6−Y6線矢視断面図である。
【図53】従来の反射型液晶表示素子の縦断面図であ
る。
【図54】従来の反射型液晶表示素子の1画素あたりの
等価回路図である。
【図55】従来の反射型液晶表示素子の動作を説明する
ための波形図である。
【図56】従来の反射型液晶表示素子における光電流と
画素電極電位VS の関係を示す図である。
【図57】従来の反射型液晶表示装置における液晶の応
答波形を示す図である。
【符号の説明】
1,1A:反射型液晶表示装置 2:p型結晶シリコン基板 3,101,201,3101:対向基板 4.103,203:液晶 5,102:ITO電極 6:nチャネルMOSトランジスタ 6a,113:nチャネルMOSトランジスタのゲート 6b,115:nチャネルMOSトランジスタのドレイ
ン 6c,116:nチャネルMOSトランジスタのソース 7:pチャネルMOSトランジスタ 7a:pチャネルMOSトランジスタのゲート 7b:pチャネルMOSトランジスタのドレイン 7c:pチャネルMOSトランジスタのソース 8:保持容量部 11,110,210:信号線 12,13,109,209:共通電位線 14,119:pウェル 15:nウェル 19,104,204:反射画素電極 22,23,55,121,221:走査線 27:pウェルコンタクト部 28:nウェルコンタクト部 50:ダイオード 51:p+領域 118:強誘電体薄膜 120,220:n型結晶Si基板 123,217:上側容量電極 124,224:下側容量電極 231:炭素粒子含有フォトレジスト層 3112,3214,3314,3415:無反射処理
層 3212,3312,3412:粘着層 3213:フィルム板 3313,3613:顔料入フィルム板 3413:偏光板 3414:位相差板 3512:光吸収層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平10−237779 (32)優先日 平成10年8月24日(1998.8.24) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 西山 和廣 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 滝本 昭雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H092 GA18 JA23 JA25 JA29 JA38 JA42 JA43 JA46 JB13 JB23 JB32 JB38 JB52 JB57 KA03 KA12 KB28 MA05 MA08 MA14 MA15 MA16 MA18 MA19 MA20 MA25 NA05 NA07 NA22 NA24 NA25 NA26 NA29 PA12 QA07 QA18 RA05 5C094 AA03 AA04 AA10 AA15 AA25 AA53 AA54 BA03 BA16 BA43 CA19 CA20 CA24 DA13 DA15 DB04 EA04 EA05 EA06 EB02 EB05 ED03 ED11 ED13 ED15 ED20 FA01 FA02 FB01 FB02 FB12 FB14 FB16 JA01 JA08

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、透明電極を備えた透明な
    対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に配
    置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 更に、前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電
    極に電気的に接続され光照射により光電流を発生する光
    電変換素子が設けられ、この光電変換素子で発生する光
    電流が、前記画素スイッチング素子で発生する光電流を
    相殺する方向に流れることを特徴とする反射型表示素
    子。
  2. 【請求項2】 半導体基板と、透明電極を備えた透明な
    対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に配
    置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 更に、前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電
    極に電気的に接続され光照射により光電流を発生する光
    電変換素子部が設けられ、この光電変換素子部で発生す
    る光電流が、前記画素スイッチング素子で発生する光電
    流を相殺する方向に流れることを特徴とする反射型表示
    素子。
  3. 【請求項3】 半導体基板と、透明電極を備えた透明な
    対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に配
    置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記画素スイッチング素子が対をなすnチャネルMOS
    トランジスタ及びpチャネルMOSトランジスタからな
    り、nチャネルMOSトランジスタ及びpチャネルMO
    Sトランジスタの各ドレイン電極と各ソース電極の何れ
    か一方の電極が前記信号線に電気的に接続され、前記n
    チャネルMOSトランジスタ及び前記pチャネルMOS
    トランジスタの各ドレイン電極と各ソース電極の何れか
    他方の電極が前記画素電極に電気的に接続され、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記nチャネルMOSトランジスタで発生する光電流
    と、前記pチャネルMOSトランジスタで発生する光電
    流とが、相互に相殺する方向に流れることを特徴とする
    反射型表示素子。
  4. 【請求項4】 半導体基板と、透明電極を備えた透明な
    対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に配
    置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記画素スイッチング素子が対をなすnチャネルMOS
    トランジスタ及びpチャネルMOSトランジスタからな
    り、nチャネルMOSトランジスタ及びpチャネルMO
    Sトランジスタの各ドレイン電極と各ソース電極の何れ
    か一方の電極が前記信号線に電気的に接続され、前記n
    チャネルMOSトランジスタ及び前記pチャネルMOS
    トランジスタの各ドレイン電極と各ソース電極の何れか
    他方の電極が前記画素電極に電気的に接続され、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記nチャネルMOSトランジスタで発生する光電流
    と、前記pチャネルMOSトランジスタで発生する光電
    流とが、相互に相殺する方向に流れることを特徴とする
    反射型表示素子。
  5. 【請求項5】 nチャネルMOSトランジスタの基板バ
    イアス電位をVB1とし、pチャネルMOSトランジスタ
    の基板バイアス電位をVB2とし、前記pチャネルMOS
    トランジスタと前記nチャネルMOSトランジスタの接
    続が断たれている期間に光照射によって前記pチャネル
    MOSトランジスタ及び前記nチャネルMOSトランジ
    スタで発生する光電流の大きさが等しくなるような画素
    電極電位をVcとするとき、対向基板の電極電位がVc
    にほぼ等しく設定されていることを特徴とする請求項3
    又は請求項4記載の反射型表示素子。
  6. 【請求項6】 光変調層の電圧−反射率特性がノーマリ
    ・オフ型の場合には、最大反射率Rmax に対して90%
    の反射率が得られるような電圧の絶対値を、ノーマリ・
    オン型の場合には、最大反射率Rmax に対して10%の
    反射率が得られるような電圧の絶対値を、最小変調電圧
    VM と定義すると、最小変調電圧VMが(VB2−Vc)
    と(Vc−VB1)のうちの小さい方以下であることを特
    徴とする請求項5記載の反射型表示素子。
  7. 【請求項7】 半導体基板と、透明電極を備えた透明な
    対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に配
    置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記画素スイッチング素子がMOSトランジスタであ
    り、このMOSトランジスタのドレイン電極とソース電
    極のいずれか一方の電極は前記信号線に電気的に接続さ
    れ、MOSトランジスタのドレイン電極とソース電極の
    いずれか他方の電極は前記画素電極に電気的に接続さ
    れ、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 更に、前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電
    極に電気的に接続されたダイオードが設けられ、このダ
    イオードの画素電極に接続された側の半導体領域の伝導
    型は、前記MOSトランジスタの前記画素電極に接続さ
    れた側の半導体領域の伝導型と異なっており、このダイ
    オードで発生する光電流が、前記MOSトランジスタで
    発生する光電流を相殺する方向に流れることを特徴とす
    る反射型表示素子。
  8. 【請求項8】 半導体基板と、透明電極を備えた透明な
    対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に配
    置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記画素スイッチング素子がMOSトランジスタであ
    り、このMOSトランジスタのドレイン電極とソース電
    極のいずれか一方の電極は前記信号線に電気的に接続さ
    れ、MOSトランジスタのドレイン電極とソース電極の
    いずれか他方の電極は前記画素電極に電気的に接続さ
    れ、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 更に、前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電
    極に電気的に接続されたダイオードが設けられ、このダ
    イオードの画素電極に接続された側の半導体領域の伝導
    型は、前記MOSトランジスタの前記画素電極に接続さ
    れた側の半導体領域の伝導型と異なっており、このダイ
    オードで発生する光電流が、前記MOSトランジスタで
    発生する光電流を相殺する方向に流れることを特徴とす
    る反射型表示素子。
  9. 【請求項9】 MOSトランジスタの基板バイアス電位
    をVB1とし、ダイオードの画素電極に接続されていない
    側の電極の電位をVB2とし、前記MOSトランジスタの
    接続が断たれている期間に光照射によって前記MOSト
    ランジスタおよび前記ダイオードで発生する光電流の大
    きさが等しくなるような画素電極電位をVcとすると
    き、対向基板の電極電位がVcにほぼ等しく設定されて
    いることを特徴とする請求項7又は請求項8記載の反射
    型表示素子。
  10. 【請求項10】 光変調層の電圧−反射率特性がノーマ
    リ・オフ型の場合には、最大反射率Rmax に対して90
    %の反射率が得られるような電圧の絶対値を、ノーマリ
    ・オン型の場合には、最大反射率Rmax に対して10%
    の反射率が得られるような電圧の絶対値を、最小変調電
    圧VM と定義すると、最小変調電圧VM が(VB2−V
    c)と(Vc−VB1)のうちの小さい方以下であること
    を特徴とする請求項9記載の反射型表示素子。
  11. 【請求項11】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記保持容量部は強誘電体を主成分とする薄膜によって
    形成されていることを特徴とする反射型表示素子。
  12. 【請求項12】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記保持容量部は強誘電体を主成分とする薄膜によって
    形成されていることを特徴とする反射型表示素子。
  13. 【請求項13】 前記信号線あるいは前記走査線に対し
    て概略平行に配置された共通電位線を有し、前記保持容
    量部の一端は前記共通電位線に電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項11又は12記載の反射型表示
    素子。
  14. 【請求項14】 前記強誘電体薄膜の厚みは、2nm以
    上50μm以下であることを特徴とする請求項11又は
    12に記載の反射型表示素子。
  15. 【請求項15】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記保持容量部はTa25 、Y23 、HfO2 、T
    iO2 、ZrO2 、及びNb25 のうちのいずれかを
    主成分とする薄膜によって形成されていることを特徴と
    する反射型表示素子。
  16. 【請求項16】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記保持容量部はTa25 、Y23 、HfO2 、T
    iO2 、ZrO2 、及びNb25 のうちのいずれかを
    主成分とする薄膜によって形成されていることを特徴と
    する反射型表示素子。
  17. 【請求項17】 前記信号線あるいは前記走査線に対し
    て概略平行に配置された共通電位線を有し、前記保持容
    量部の一端は前記共通電位線に電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項15又は16に記載の反射型表
    示素子。
  18. 【請求項18】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記半導体基板表面には溝が掘られていて、前記保持容
    量部の一部または全部が前記溝の側面に形成されている
    ことを特徴とする反射型表示素子。
  19. 【請求項19】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記半導体基板表面には溝が掘られていて、前記保持容
    量部の一部または全部が前記溝の側面に形成されている
    ことを特徴とする反射型表示素子。
  20. 【請求項20】 前記信号線あるいは前記走査線に対し
    て概略平行に配置された共通電位線を有し、前記保持容
    量部の一端は前記共通電位線に電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項18又は19に記載の反射型表
    示素子。
  21. 【請求項21】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子の上面は絶縁膜で覆われてい
    て、 前記保持容量部の一部または全部が前記絶縁膜の上部に
    形成されていることを特徴とする反射型表示素子。
  22. 【請求項22】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子の上面は絶縁膜で覆われてい
    て、 前記保持容量部の一部または全部が前記絶縁膜の上部に
    形成されていることを特徴とする反射型表示素子。
  23. 【請求項23】 前記信号線あるいは前記走査線に対し
    て概略平行に配置された共通電位線を有し、前記保持容
    量部の一端は前記共通電位線に電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項21又は22に記載の反射型表
    示素子。
  24. 【請求項24】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子のチャネル幅をW、チャネル
    長をLとするとき、W/Lの値が0.005以上1.5
    以下であることを特徴とする反射型表示素子。
  25. 【請求項25】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子のチャネル幅をW、チャネル
    長をLとするとき、W/Lの値が0.005以上1.5
    以下であることを特徴とする反射型表示素子。
  26. 【請求項26】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子のチャネル幅をW、チャネル
    長をLとするとき、W/Lの値が0.005以上1.5
    以下であることを特徴とする反射型表示素子。
  27. 【請求項27】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子のチャネル幅をW、チャネル
    長をLとするとき、W/Lの値が0.005以上1.5
    以下であることを特徴とする反射型表示素子。
  28. 【請求項28】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、半導体基板と対向基板との間に配置され
    た光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記保持容量部は、Nを2以上の整数として、N+1個
    の導電体または半導体の層の間にN個の絶縁体層が挟み
    込まれた積層構造を有していて、前記N+1個の導電体
    または半導体の層のうち2個以上N個以下が第1の電極
    を構成し、それ以外が第2の電極を構成していることを
    特徴とする反射型表示素子。
  29. 【請求項29】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記保持容量部は、Nを2以上の整数として、N+1個
    の導電体または半導体の層の間にN個の絶縁体層が挟み
    込まれた積層構造を有していて、前記N+1個の導電体
    または半導体の層のうち2個以上N個以下が第1の電極
    を構成し、それ以外が第2の電極を構成していることを
    特徴とする反射型表示素子。
  30. 【請求項30】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記保持容量部は、Nを2以上の整数として、N+1個
    の導電体または半導体の層の間にN個の絶縁体層が挟み
    込まれた積層構造を有していて、前記N+1個の導電体
    または半導体の層のうち2個以上N個以下が第1の電極
    を構成し、それ以外が第2の電極を構成していることを
    特徴とする反射型表示素子。
  31. 【請求項31】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記保持容量部は、Nを2以上の整数として、N+1個
    の導電体または半導体の層の間にN個の絶縁体層が挟み
    込まれた積層構造を有していて、前記N+1個の導電体
    または半導体の層のうち2個以上N個以下が第1の電極
    を構成し、それ以外が第2の電極を構成していることを
    特徴とする反射型表示素子。
  32. 【請求項32】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子の上方には、1つ以上の絶縁
    層があり、前記絶縁層のうち少なくとも1つは炭素粒子
    含有有機物絶縁体であることを特徴とする反射型表示素
    子。
  33. 【請求項33】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子の上方には、1つ以上の絶縁
    層があり、前記絶縁層のうち少なくとも1つは炭素粒子
    含有有機物絶縁体であることを特徴とする反射型表示素
    子。
  34. 【請求項34】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子の上方には、1つ以上の絶縁
    層があり、前記絶縁層のうち少なくとも1つは炭素粒子
    含有有機物絶縁体であることを特徴とする反射型表示素
    子。
  35. 【請求項35】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子の上方には、1つ以上の絶縁
    層があり、前記絶縁層のうち少なくとも1つは炭素粒子
    含有有機物絶縁体であることを特徴とする反射型表示素
    子。
  36. 【請求項36】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子の上方には、絶縁層を介して
    導電体または半導体の層が形成され、この導電体または
    半導体の層は各画素毎に分離されて各画素毎に設けられ
    る遮光膜を構成しており、 前記画素スイッチング素子のチャネルの中心から前記遮
    光膜面におろした垂線の足と前記遮光膜の重心との間の
    距離は、前記遮光膜の面積の平方根の2/3以下である
    ことを特徴とする反射型表示素子。
  37. 【請求項37】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子の上方には、絶縁層を介して
    導電体または半導体の層が形成され、この導電体または
    半導体の層は各画素毎に分離されて各画素毎に設けられ
    る遮光膜を構成しており、 前記画素スイッチング素子のチャネルの中心から前記遮
    光膜面におろした垂線の足と前記遮光膜の重心との間の
    距離は、前記遮光膜の面積の平方根の2/3以下である
    ことを特徴とする反射型表示素子。
  38. 【請求項38】 半導体基板と、透明電極を備えた透明
    な対向基板と、前記半導体基板と前記対向基板との間に
    配置された光変調層とを備え、 前記半導体基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記半導体基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持容量部が設けられ、 前記画素スイッチング素子の上方には、絶縁層を介して
    導電体または半導体の層が形成され、この導電体または
    半導体の層は各画素毎に分離されて各画素毎に設けられ
    る遮光膜を構成しており、 前記画素スイッチング素子のチャネルの中心から前記遮
    光膜面におろした垂線の足と前記遮光膜の重心との間の
    距離は、前記遮光膜の面積の平方根の2/3以下である
    ことを特徴とする反射型表示素子。
  39. 【請求項39】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板上には、各画素毎に、前記画素電極に電
    気的に接続された保持 容量部が設けられ、前記画素スイッチング素子の上方に
    は、絶縁層を介して導電体または半導体の層が形成さ
    れ、この導電体または半導体の層は各画素毎に分離され
    て各画素毎に設けられる遮光膜を構成しており、 前記画素スイッチング素子のチャネルの中心から前記遮
    光膜面におろした垂線の足と前記遮光膜の重心との間の
    距離は、前記遮光膜の面積の平方根の2/3以下である
    ことを特徴とする反射型表示素子。
  40. 【請求項40】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板の下面には、無反射処理層が形成されて
    いることを特徴とする反射型表示素子。
  41. 【請求項41】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板の下面には、無反射処理層が形成されて
    いることを特徴とする反射型表示素子。
  42. 【請求項42】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板の下面には、予め一方の面に無反射処理
    層が形成されたフィルム板の他方の面が、粘着層を介し
    て貼り付けられており、 前記絶縁性基板と前記粘着層と前記フィルム板のそれぞ
    れの屈折率が概略等しいことを特徴とする反射型表示素
    子。
  43. 【請求項43】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板の下面には、予め一方の面に無反射処理
    層が形成されたフィルム板の他方の面が、粘着層を介し
    て貼り付けられており、 前記絶縁性基板と前記粘着層と前記フィルム板のそれぞ
    れの屈折率が概略等しいことを特徴とする反射型表示素
    子。
  44. 【請求項44】 前記フィルム板が入射光の一部を吸収
    する機能を有することを特徴とする請求項42又は43
    に記載の反射型表示素子。
  45. 【請求項45】 前記フィルム板が偏光板であることを
    特徴とする請求項44に記載の反射型表示素子。
  46. 【請求項46】 前記フィルム板が、偏光板と位相差板
    との積層構造で構成されていることを特徴とする請求項
    44に記載の反射型表示素子。
  47. 【請求項47】 前記位相差板の位相差が概略λ/4で
    あることを特徴とする請求項46に記載の反射型表示素
    子。
  48. 【請求項48】 入射光が偏光光であって、前記偏光板
    の吸収軸が前記入射光の偏光方向と概略一致することを
    特徴とする請求項45乃至47のいずれかに記載の反射
    型表示素子。
  49. 【請求項49】 入射光が偏光光であり、前記光変調層
    がツイスト・ネマチィックモ−ドの液晶層であって、偏
    光板の吸収軸が前記入射光の偏光方向に前記液晶のツイ
    スト角度を加えた方向と概略一致することを特徴とする
    請求項45乃至47のいずれかに記載の反射型表示素
    子。
  50. 【請求項50】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板の下面には、光吸収層が形成されている
    ことを特徴とする反射型表示素子。
  51. 【請求項51】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板の下面には、光吸収層が形成されている
    ことを特徴とする反射型表示素子。
  52. 【請求項52】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極と、反射層とが、この順序で積層状に形成
    されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板の下面には、フィルム板が粘着層を介し
    て貼り付けられており、このフィルム板には入射光を吸
    収する染料または顔料または色素の何れかが分散されて
    おり、 前記絶縁性基板と前記粘着層と前記フィルム板のそれぞ
    れの屈折率が概略等しいことを特徴とする反射型表示素
    子。
  53. 【請求項53】 透明な絶縁性基板と、透明電極を備え
    た透明な対向基板と、前記絶縁性基板と前記対向基板と
    の間に配置された光変調層とを備え、 前記絶縁性基板上には、マトリクス状の画素配列に対応
    してマトリクス状に配線された信号線と走査線の各交差
    位置に画素スイッチング素子が形成され、この画素スイ
    ッチング素子の上方には、各画素毎に設けられ前記画素
    スイッチング素子を介して前記信号線に電気的に接続さ
    れた画素電極であって、電極表面が反射面とされている
    そのような画素電極が、配置されており、 前記透明電極と前記画素電極との間に電圧を印加し、こ
    の印加電圧に応じて光変調層の光学的状態を変化させて
    表示を行う反射型表示素子であって、 前記絶縁性基板の下面には、フィルム板が粘着層を介し
    て貼り付けられており、このフィルム板には入射光を吸
    収する染料または顔料または色素の何れかが分散されて
    おり、 前記絶縁性基板と前記粘着層と前記フィルム板のそれぞ
    れの屈折率が概略等しいことを特徴とする反射型表示素
    子。
  54. 【請求項54】 光源と、ハーフミラーと、液晶ライト
    バルブとを備えた映像装置において、 前記液晶ライトバルブが請求項1又は2に記載の反射型
    表示素子により構成されていることを特徴とする映像装
    置。
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