JPH0769532B2 - 投影型表示装置 - Google Patents

投影型表示装置

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JPH0769532B2
JPH0769532B2 JP63142696A JP14269688A JPH0769532B2 JP H0769532 B2 JPH0769532 B2 JP H0769532B2 JP 63142696 A JP63142696 A JP 63142696A JP 14269688 A JP14269688 A JP 14269688A JP H0769532 B2 JPH0769532 B2 JP H0769532B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、表示明度を向上した投影型表示装置に関し、
さらに詳しくはテレビジョンなどの投影型表示に要求さ
れる、表示明度を向上した高精細マトリックス型液晶表
示装置などに好適に実施される投影型表示装置に関す
る。
従来の技術 従来から、液晶の電気光学効果を画素表示に利用した表
示装置として液晶表示パネルが開発されている。この液
晶表示パネルは、基本的には、ドット・マトリックス状
に配列された多数の画素電極と、それに印加された電圧
に応じて入射光を光学変調する液晶層とから成る。
液晶表示パネルの動作モードには、前記液晶層として封
入する液晶の種類あるいは電気光学的性質の差異に応じ
て、ツイステッドネマティック(以下、「TN」と略す)
モード、スーパーツイステッドマティック(以下、「ST
N」と略す)モード、ゲスト・ホスト(以下、「GH」と
略す)モード、ダイナミックスキャッタリング・モード
(以下、「DSM」と略す)、相転移モードなどの多くの
モードが開発されている。それらの液晶層と画素電極と
から成る個々の表示画素を個別に制御する方式に関して
も、以下各方式についての説明が行われるように、
(1)単純マトリックス方式、(2)多重マトリックス
方式、(3)非線形二端子素子を付加した方式、(4)
スイッチング三端子素子を付加した方式などがある。し
かし、上述のいずれの方式についても、表示の明度を低
下させる原因が存在する。理想的な表示状態として、表
示が行われるパネル全面積について明度が一様である場
合を想定して、表示領域の全面積Sに対する、表示領域
の全面積Sと表示に寄与しない部分の面積Nとの差S−
N(以下、「全画素の有効面積E」という)の比を開口
率Pとして次式のように定義するならば、表示の開口率
Pの低下はほぼ表示明度の低下に等しいと考えることが
できる。
P=E/S;E=S−N …(1) P=1−N/S …(2) P:開口率 E:全画素の有効面積 S:表示領域の全面積 N:表示に寄与しない部分の面積 したがって、第1式を変形した第2式からも判るよう
に、表示領域の全面積Sに対する表示に寄与しない部分
の面積Nの比N/Sが増大すると開口率Pは低下、すなわ
ち、表示明度も低下することになる。
以下、画素を個別に制御する方式に従って、開口率Pが
どのような原因によって低下し、表示明度が低下するか
を説明する。
(1)単純マトリックス方式 二枚の基板のそれぞれに帯状の平行電極群を列設し、そ
れらが基板間で直交するように基板を貼り合わせて液晶
を注入しパネルを構成する。一方の行電極(走査電極)
には順次、行選択信号が印加される。他方の列電極(信
号電極)には行選択信号と同期して画像信号が印加され
る。したがって、行電極と列電極の交点が画素となり、
両電極に挟まれた液晶が両者の電位差に応答して画素毎
に光学的変調を受けることとなる。
液晶は強誘電性のものを除いては一般に実効値に応答す
る特性を有し、急峻なしきい値特性をもたないことから
各画素は電気的に独立していないためにクロストークが
生じてしまう。したがって、クロストーク・マージンに
対するダイナミック・レンジの点から走査線数をあまり
大きく設定することはできない。しかし、その範囲内で
画素ピッチを小さくして、微細なマトリックスを構成し
た場合でショート防止のため非電極部の面積を多く取っ
た場合や特に透明導電膜の代わりに金属配線によって走
査電極を構成した場合には、その部分に表示のための光
源光が入射しても不活性もしくは不透明であるために表
示に寄与することはなく、これらによって前記開口率の
低下が生じる。
(2)多重マトリックス方式 これは単純マトリックス方式の電極を変形することによ
って、走査電極の数を減らした分だけ信号電極の数を増
し、全画素数の減少を防いだものである。このような多
重マトリックス方式を用いると、各画素に加えられる電
圧のデューティ比(duty ratio)が大きくなるので、鮮
明な画像が得られやすくなる。その半面多重マトリック
ス方式では、電極の形状が複雑になり配線抵抗が高くな
り易い。そのため、透明導電膜だけでは配線抵抗が充分
低く抑えることができない場合には金属配線が併用され
る。電極の形状が複雑になると、画素電極周囲のブラン
クあるいはギャップといった間隙の割合が増加し、また
金属配線を併用することによって、表示面積のうちの表
示に寄与しない部分あるいは不透明部分の割合が増加
し、これによって開口率は低下する。
(3)非線形二端子素子を付加した方式 これは画素間のクロストークを抑制するために、各画素
の信号電極と走査電極との間にバリスタ、MIM(Metal I
nsulator Metal)、バックトゥバックダイオード(Back
to Back Diode)などの非線形素子を付加したものであ
る。非線形素子を付加することによってクロストークを
抑えることは可能であるが、非線形素子を付加する領域
を画素とは別に設けなければならないため、その分だけ
表示に用いることができる面積は減少し、これによって
開口率の低下が生じる。
(4)スイッチング三端子素子を付加した方式 上述したように、ダイオードなどの非線形素子を画素の
信号電極と走査電極との間に付加することによってクロ
ストークはある程度防止できるが、一般には画素へのパ
ルス印加後の電圧の減衰が速く、液晶の充分なコントラ
ストが得られないのが現状である。そこで、ダイオード
などの非線形素子の代わりに、画素電極と信号電極と走
査電極とにスイッチングトランジスタを付加して、この
スイッチングトランジスタを用いて各画素を個別に駆動
する方式がある。画素電極の選択期間中に液晶に駆動電
圧が印加されるとコンデンサとしての液晶層と必要に応
じて並設された蓄積コンデンサも同時に充電され、それ
が画素電極の非選択期間中には液晶の励起状態を持続さ
せる。液晶自体も容量性の負荷であり、その時定数が駆
動の繰り返し周期に比べて充分大きい場合には、蓄積コ
ンデンサを省略することができる。スイッチングトラン
ジスタとしては、薄膜トランジスタ(Thin Film Transi
stor、以下、TFTと略記する)、またはシリコン・ウエ
ハ上に回路を形成したMOS(Metal Oxide Semiconducto
r)型電界効果トランジスタ(MOS−FET)や、サファイ
ヤ基板上にシリコン回路が形成されたSOS(silicon on
sapphire)素子などが用いられる。この方式は、クロス
トークがなく、他の走査電極を走査しているときでも液
晶の励起状態を持続することができるので画素密度を高
めることができる。また、信号電圧の強弱による中間調
表示も容易である。しかし、前述の非線形素子を付加し
た方式と同様に、画素とは別にスイッチングトランジス
タや蓄積コンデンサを付加する領域を設けなければなら
ないため、その分だけ表示に用いることが可能な画素の
有効面積が減少し開口率が低下する。
液晶表示パネルのうちでも特にカラー液晶表示パネルで
は、たとえば着色表示の色として加法三原色を設定すれ
ば、入射光のスペクトル中で三原色中の一色のスペクト
ル領域しか利用されず、残りの成分は着色手段によって
吸収される。さらに、偏光板を使用する液晶動作モード
の場合には、利用できる光量はさらに半減するので、照
明手段を設けない反射型の表示方式などでは非常に暗い
表示となる。このため、照明手段として白熱電球、蛍光
灯、EL(エレクトロルミネッセンス)パネルなどの光源
を設けたり、周囲光を液晶表示パネルの背面に導くため
の手段が講じられる。しかし、液晶表示パネルの携帯用
機器への応用を図る場合には電極容量の制約が厳しいの
で、光源の発光効率の向上、およびその光源光をいかに
有効に液晶表示に利用できるかで液晶表示の明るさが決
ってくる。
以上のように、開口率を低下させ表示明度を低下させる
原因としては、画素の制御方式(1)〜(4)に従って
述べた、 (a)電極の金属配線 (b)付加された非線形素子またはスイッチング素子 (c)画素電極周囲の間隙 (d)表示の制御はされないが、表示のコントラストを
向上するためのブラックマトリックス部分などがある。
液晶表示パネルをテレビジョンなどの投影型表示に用い
る場合、表示パネル(またはライトバルブパネル)面積
が小さく、かつ画素数が多い必要がある。このような高
精細度画像の再生を要する液晶表示パネルでは、画素電
極を構成する走査電極と信号電極のピッチを小さくしな
ければならない。たとえば画素ピッチが1mm当り5本の
場合、開口率は通常の設計でTFTを用いたパネルの場合
約50%であるが、画素ピッチを小さくすると当然開口率
はこれ以下に低下する。すなわち液晶表示パネルの構成
要素のすべてを相似的に縮小できれば開口率は変化しな
いが、ホトリソグラフィにおける電極のエッチング精度
や位置合せ精度には1μm〜10μm程度と限界があるの
で電極の金属配線の幅や付加素子の大きさは或る程度以
下には小さくできない。したがって、液晶表示パネルの
外形寸法を固定して画素ピッチを小さくしていくと開口
率が低下してしまう。
第5図は、液晶表示パネルにおける1表示単位領域を示
す図であり、画素を制御するスイッチング素子としてTF
Tが用いられている。TFTはガラスなどの透明な絶縁性基
板の上にゲート電極51,ゲート絶縁膜(図示せず)、半
導体膜52、ソース電極53およびドレイン電極54が順次パ
ターン化され積層されて構成されている。ドレイン電極
54には画素電極55および必要に応じて設けられる蓄積コ
ンデンサ(図示せず)が接続される。ゲート電極51には
ゲート線GLを介して周期的に走査パルスが印加され、TF
Tは導通(オン)状態にされる。これに同期してソース
電極53にはソース線SLを介して画像信号が印加され、TF
Tを通じて画素電極55および必要に応じて電気的に並列
に設けられた蓄積コンデンサに印加され液晶を駆動す
る。
第5図を参照して以下に、1表示単位領域および開口率
について説明する。1表示単位領域56は、表示に直接寄
与する領域57と、表示には直接寄与しない領域58とから
成る。領域57は画素電極および電圧の印加を受けた画素
電極によって配向に変化を受ける液晶層とから成り、入
射光は液晶層によって光学的に変調された後、透明な画
素電極55を通して表示される。表示に直接寄与しない領
域58は、画素電極55に電圧を選択的に印加するためのゲ
ート電極51、ソース電極53、TFT素子およびゲート線GL
やソース線SLなどの配線と画素電極周囲のブランク、ギ
ャップといった間隙59から成る。したがって、液晶表示
パネルの1表示単位領域に対する開口率は、1表示単位
領域56の全面積sと、面積sのうち表示には直接寄与し
ない走査電極GL、信号電極SL、TFT素子、およびそれら
の配置や画素電極周囲の間隙59などの面積nとの差s−
nを、1表示単位領域56の全面積sで除すことによって
算定される。
発明が解決しようとする課題 上述のように、表示自体には寄与しない表示領域周囲の
間隙あるいは金属配線や付加素子などの不透明部分によ
って、入射光は表示のための液晶層による光学的変調が
行われずに、あるいは遮断されて開口率が低下する。し
たがって開口率とは、液晶表示パネルに入射した光の中
で表示のために制御可能な光の割合であると言い換える
ことができる。同じ照射条件で観察しても開口率の高い
液晶表示パネルは相対的に明るく見え、開口率の低いパ
ネルは相対的に暗く見える。このように従来では、表示
の明るさは開口率に大きく依存しており、画素と画素と
の間の不透明部分は黒い縁取りとなって見え画質は粗い
ものになっていた。
本発明の目的は、前述の技術的課題を解決して、高精細
度の投影型表示装置において発生する開口率の低下によ
る表示の「暗さ」、「粗さ」を改善して、開口率の変化
にあまり影響されない「明るく」「滑らか」な表示が得
られる投影型表示装置を提供することである。
課題を解決するための手段 本発明は、相互に対向する一対の透明基板を有し、入射
光を変調する表示画素を含む表示単位領域が行列状に構
成された投影型表示装置において、 少なくとも光源光の入射側の透明基板に前記表示単位領
域毎に凸レンズを配置し、 前記凸レンズに入射される光束の前記入射光が光軸に平
行な平行光であるときの焦点と、前記凸レンズに入射さ
れる光束の前記入射光が光軸に非平行な平行光であると
きの集光点とが、ともに前記表示画素内に配置されるこ
とを特徴とする投影型表示装置である。
作用 本発明に従えば、相互に対向する一対の透明基板上に、
液晶などの表示画素と該表示画素を駆動するためにその
周縁部に付加された配線や付加素子とを含む複数の表示
単位領域が行列状に構成された投影型表示装置におい
て、少なくとも光源光の入射側の透明基板に、前記表示
単位領域毎に凸レンズが配置される。これによって入射
光は、表示画素内の、表示に有効な領域に表示画素毎に
集光される。また、入射光が表示画素による変調後に出
ていく透明基板側に、同様に凸レンズを配置することに
よって、表示に有効な集光がなされ明るい表示が行われ
る。
前記凸レンズによって入射光は、凸レンズの光軸に平行
な平行光または凸レンズの光軸に非平行な平行光であっ
ても、表示単位領域の表示に有効な領域に表示画素毎に
集光されるため、従来のように表示自体には直接寄与し
ない表示画素周囲のたとえば金属配線や付加素子などの
不透明部分に入射光が照射されることはなく、入射光の
損失は抑えられる。また、表示画素を制御するスイッチ
ング素子などに強照度の光が照射されることによる表示
特性劣化も防止される。これによって、従来開口率が小
さいために入射光が損失されて透明表示が暗くなってい
たようなことや、スイッチング素子のスイッチ特性の不
良はなく、入射光は有効に表示に利用され、明るい表示
が得られる。
さらに従来では、画素と画素との間には不透明部分があ
るために、表示状態においてそれが黒い縁取りとなり、
画質を荒くする原因となっていたが、液晶などの表示画
素によって入射光が変調された後に出ていく透明基板に
も凸レンズを配置することによって、黒い縁取りは取除
かれ、もしくは非常に微小領域となり、画像が滑らかな
ものとされる。
実施例 第1図は本発明の一実施例である液晶表示装置の部分の
断面図であり、第2図はさらにその1表示単位領域を取
出して見た断面図である。画素を制御する方式は単純マ
トリックス方式である。液晶表示パネル1は、一対の透
明基板2a,2bのそれぞれの対向する一方の表面に帯状の
透明電極3a,3bがパターン形成され、この透明電極3a,3b
がパターン形成され、この透明電極3a,3bおよびその間
隙の透明基板2a,2bの表面にはさらに配向膜4a,4bが形成
されている。このように透明電極3a,3bおよび配向膜4a,
4bが形成された透明基板2a,2bは、帯状の透明電極3a,3b
が相互に透明基板2a,2b間で直交して対向するように、
予め定められた距離だけ隔てて配設され、透明基板2a,2
bを互いに固定するためのシール材(第1図および第2
図には示さず)を用いて透明基板2a,2bの間隙に液晶5
が封入されて構成されている。液晶の動作モードがTNモ
ードである場合には、さらに透明基板2a,2bの液晶5が
封入されている面とは反対の面に偏光板をそれぞれ設け
る必要がある。本発明の液晶パネルの特徴的な構成要素
であるマイクロレンズアレイは、透明基板2a,2bの、封
入された液晶5に臨む面とは反対の面に、表示画素の電
極パターンに対応する位置に予めレンズ形成層6a,6bと
してそれぞれ形成される。このパターン形成は、一般の
ホトリソグラフィやリフトオフ、メタルマスク、イオン
注入等の技術によって行われる。第2図では、レンズ形
成層6a,6bのうちのそれぞれ1つのマイクロレンズアレ
イ7a,7bが透明基板2a,2bに、それぞれ対向して形成され
ているのが示されている。透明基板2a,2bの厚さd1,d2
は、マイクロレンズアレイ7a,7bの屈折率および液晶表
示パネル1の表示の視覚依存性や用途を考慮して相互に
適宜決められる。透明電極3a,3bに結線された操作ライ
ンI8を介して、駆動回路9によって透明電極3a,3b間に
選択的に電圧が印加される。
第2図を参照して、液晶パネル1とは別に設けられた照
明装置からの光源光、あるいは液晶表示装置周囲から導
入された光が、矢符Pで示されるように、下部透明基板
2aに入射する。透明基板2aに形成された第1のレンズア
レイ7aによって入射光は集光され、予め配置された表示
画素のほぼ中央(すなわち透明電極3a,3b間に封入され
ている液晶5の中央近傍)で焦点を結ぶ。焦点を結んだ
光は、拡散しながら透明基板2bを通過するが、透明基板
2bに形成された第2のレンズアレイ7bによって再び集光
され、矢符Rで示されるように出ていき、液晶表示パネ
ル1の表示が行われる。液晶表示パネル1は駆動回路9
によってその透明電極3a,3bに選択的に電圧が印加され
る。これによって液晶表示パネル1に入射する光は表示
内容に対応して前記液晶表示パネル1を選択的に通過す
ることになる。すなわち、たとえば透明電極3a,3bの組
合せによって規定される複数の表示画素のうち電圧が印
加された表示画素は透光性となり、電圧が印加されない
画素が遮光性となることによって、液晶表示パネル1が
ライトバルブとしての役割を果たすことができる。その
ようにして、レンズアレイ7aを介した光源光は集光さ
れ、表示画素のうちでも電極3a,3bの配置の間隙などの
表示に寄与しない液晶部分や金属配線を通過せず、表示
にあずかる表示画素のみを介して光学的変調を受ける。
これによって液晶表示パネル1への入射光は有効に表示
に用いられる。
液晶表示パネル1において、液晶材料としては表示方式
に応じて、ネマティック液晶、コレステリック液晶、ス
メクティック液晶およびそれらの混合液晶が用いられ
る。透明基板2a,2bとしてはガラスやSiO2(石英)など
の材料が用いられる。透明電極3a,3bとしては、酸化イ
ンジウム、酸化錫から成る錫添加酸化インジウム(Indi
um Tin Oxide、以下、ITOと略記する)膜やネサ膜など
の透明導電性膜が用いられ、透明基板2a,2bに吹き付
け、蒸着あるいはスパッタリングなどの方法で形成され
る。配向膜4a,4bとしてはSiO2,SiOなどの無機質膜、ま
たはポリイミド、ポリビニルアルコール、尿素樹脂膜、
ナイロン、アクリルなどの有機質膜が用いられ、透明電
極3a,3b上に形成された後ラビング処理、斜方スパッタ
処理等が行われる。また、マイクロレンズアレイ7a,7b
は、ガラスやSiO2(石英)などの透明基板2a,2bの表面
からTI(タリウム)等の重元素を熱拡散や電界印加拡散
などの方法によって拡散させたり、またイオン交換法に
より、透明基板2a,2bの屈折率とは異なる屈折率分布を
透明基板2a,2b中に直接形成させて用いられる。なお、
マイクロレンズの作成法は、この方法に限られるもので
はなく、感光性ガラス法やプラズマCVD法等の分布屈折
率レンズやマイクロフレネルレンズ(図示せず)でもよ
い。
第3図は、本発明の投影型表示装置に用いられるレンズ
アレイの基本原理を示した図である。第3図(1)およ
び第3図(2)は一対の凸レンズ30a,30bに対して、平
行な光線Aが垂直に入射する場合と、平行な光線Bが斜
めに入射する場合とをそれぞれ示している。第3図
(1)において、第1レンズ30aおよび第2レンズ30bは
共に凸レンズであり、各一対の焦点F1,F′1とF2,F′2
うち第1レンズ30aと第2レンズ30bの向き合う側の焦点
F′1,F2が同一点となるようにレンズ30a,30bの焦点距
離L1,L2の合計距離L1+L2だけ間隔をおいて配置されて
いる。ここで、焦点距離L1,L2は、第2図で示される第
1レンズアレイ7aと液晶5の中央との距離L1および液晶
5の中央と第2レンズアレイ7bとの距離L2にそれぞれ対
応する。これによって左手から第1レンズ30aに垂直に
入射した平行光線Aは集光され点F′1=F2で焦点を結
ぶ。焦点を結んだ後拡散した光は第2レンズ30bに入射
する。予め焦点F2が焦点F′1に一致して配置されてい
るので、第2レンズ30bに入射した光は第2レンズによ
って平行光線A′として収束される。第3図(2)にお
ける第1および第2レンズ30a,30bの配置は、第3図
(1)と同様である。第3図(2)において、平行光線
Bは、光路に矢符が付されているように、左手から第1
レンズ30aに傾斜して入射する点が上述の第3図(1)
の場合とは異なる。第1レンズおよび第2レンズを通過
した光は再び平行光線B′とされ、入射方向と対称な方
向に出ていく。第3図(1)の場合とは異なって、入射
平行光が第1レンズ30aに斜めに入射するため、第1レ
ンズ30aによって集光された光は焦平面上で光軸Hから
離れた点Gに焦点を結ぶ。
第2レンズ30bは、第1レンズ30aによって集光された光
を、テレビジョンの投影型表示などのそれぞれ用途に応
じた表示を行うために設けられるものである。したがっ
て、その用途に応じて、明視の距離(たとえば25cm)な
いし無限遠に像を結ばせる。用途によっては第2レンズ
30bを特に配置しなくてもよい。
このように凸レンズは入射する光を絞って集束させる効
果があるので、第3図に示した一対の凸レンズ30aと30b
の間の焦点F′1=F2近傍に液晶表示パネルを挿入し、
表示単位領域のうちの表示画素の表示に寄与する部分に
第1レンズ30aによって集束させた入射光が照射するよ
うにする。これによって表示画素のうちでも表示にあず
からない部分や金属配線などの不透明部分に入射光が照
射されることはないので光の損失はなく、入射光は有効
に表示に利用される。
また、第3図(1)および第3図(2)の場合よりも第
1レンズ30aと第2レンズ30bとの間隔を拡げた配置と
し、第1レンズ30aの焦点F′1近傍に液晶表示パネルを
配置する。第1レンズ30aの焦平面上に集束した光は液
晶を照射、透過し、第2レンズ30bを通過した後その共
役面上に収束して光源の像を結ぶ。よって、その位置か
ら第2レンズ30bを明視した状態で液晶パネルを駆動す
ると液晶パネルが最も明るく表示される。ゆえに、予め
本発明の液晶表示装置の応用される分野に応じて、液晶
表示装置と利用者の目の間の距離を想定し、その距離に
光源の像が結ばれるようにすると液晶表示パネルが最も
明るく見えることになる。
さらに、第3図(1)および第3図(2)では第1レン
ズ30aに入射光が垂直に入射するか斜めに入射するかに
よって、第1レンズ30aによって集光される焦点の位置
が点F′1=F2から点Gへとわずかであるが、焦平面上
で光軸Hに対して垂直な方向に変動する。したがって、
液晶表示パネルの用途に応じて、液晶表示の視角依存性
や上記の焦点の変動範囲が表示画素内に収まるようにレ
ンズアレイの焦点距離L1,L2および透明基板の厚みを算
定し、本発明の液晶表示パネルを作製する。
第4図は、本発明の他の実施例としてTFT素子をスイッ
チング素子として用いた液晶表示パネルのセル基板の要
部構成説明のための断面図である。TFTはガラスなどの
透明な絶縁性基板41上にゲート電極42、ゲート絶縁膜4
3、半導体膜44、ソース電極45およびドレイン電極46が
順次パターン化され積層されて構成される。ドレイン電
極46には、画素電極47および必要に応じて設けられる蓄
積コンデンサ(図示せず)が接続される。透明基板41の
TFT素子および画素電極47が設けられる面とは反対の面
には、前記表示画素電極47のパターンに対応した位置
に、透明基板41とは屈折率が異なる領域を有するマイク
ロレンズアレイまたはマイクロフレネルレンズアレイ48
が、第1図および第2図に関して説明した方法によって
形成される。薄膜形成法としては真空蒸着法、スパッタ
リング法、CVD法、プラズマCVD法、減圧CVD法などが用
いられ、シャドウマスクやフォトリソグラフィ法の技術
によってパターン化される。このTFTが形成された基板
で液晶を封入するセルを構成するとともに、液晶を駆動
するためにさらに表示画素電極47の周辺部を遮光してTF
T素子の表示特性劣化を防止する遮光膜、および液晶分
子の軸の配向を整える配向膜が設けられる。次に、ガラ
スなどの透明基板に走査電極としてITOから成る透明導
電膜を真空蒸着法、イオンプレーティングやスパッタリ
ングなどの方法によって設け、その上に液晶を配向させ
るための配向膜を積層する。透明基板の透明導電膜、配
向膜が設けられる面とは反対の面には、透明基板とは屈
折率の異なる領域を有するマイクロレンズアレイやマイ
クロフレネルレンズアレイが形成される。なお、このレ
ンズアレイは液晶表示パネルの用途によっては設けなく
てもよい。これら2枚の基板をスペーサを介して貼り合
わせ、両基板の間隙に液晶を注入した後注入口を封止す
ることによって液晶表示パネルが作製される。なお、液
晶の動作モードがTNモードの場合には液晶表示パネルの
両面にさらに偏光板を設ける。
半導体膜44としてn-型半導体を用いた場合、ゲート電極
42に正の電圧を印加すると半導体膜44のゲート絶縁膜43
側の界面に電子の蓄積層が形成され、ソース電極45とド
レイン電極46との間の抵抗が変調される。ゲート電極42
にはゲート線(図示せず)を介して周期的に走査パルス
が印加されTFTは導通(オン)状態にされる。さらにこ
れに同期してソース電極45にはソース線SL(図示せず)
を介して画像信号が印加され、TFTを通じて画素電極47
および必要に応じて画素電極47とは電気的に平列に設け
られる蓄積コンデンサに印加され液晶を駆動する。蓄積
コンデンサは、TFTが遮断(オフ)状態の、画素電極47
が選択されない非選択期間中にも液晶に印加すべき電圧
を保持するためのものである。液晶の時定数が走査周期
に比べて充分大きければ蓄積コンデンサは特に設けなく
てもよい。
以上のように液晶表示パネルを構成することによって、
第4図の透明基板41の画素電極47とは反対の面に入射し
た光(矢符Qで示す)はマイクロレンズアレイ48によっ
て画素電極47(より正確には画素電極47と対向する走査
電極に挟まれた液晶層)の中心近傍に焦点を結ぶ。これ
によって、入射光は透明基板41に形成された画素にのみ
照射が行われて、液晶表示に寄与しないTFT素子や配
線、あるいはそれらの間隙などに入射することはない。
とくにTFT素子などに強照度の光が長時間照射されるこ
とによるスイッチ特性劣化なども防止する光シールドを
併設しても表示に影響はない。これによって、入射光は
有効に表示画素を照射して、従来よりも明るい液晶表示
が可能となる。また、透明基板41に対向して設けられる
透明基板の液晶に臨む面とは反対の面にもレンズアレイ
を設けることによって、レンズアレイ48によって集光さ
れ焦点を結んだ後拡散しようとする入射光を再び集光す
ることができ、本発明の液晶表示装置の応用される分野
に適した表示を行うことができる。
本発明は、液晶の電気光学的性質や表示電極の動作方式
を変更したものではなく、液晶を封止する透明基板に光
学手段を表示画素毎に形成することによって、表示画素
の中でも表示を制御できる部分を中心に入射光が入射す
るようにして、入射光の損失を少なくして表示明度を向
上させたものである。したがって本発明は、TNモード、
STNモード、GHモード、DSM、相移転モードなどいずれの
動作モードに対しても適用可能であるが、特にTNモー
ド、STNモードおよびGHモードが好ましい結果を与え
る。
また本発明は、モノクローム2色をはじめカラー表示可
能な3色、4色以上の多色液晶表示にも適用でき、応用
形態はグラフィック表示やキャラクタ表示等にも適用可
能である。さらに、多数の液晶表示モジュールを並列配
置し、大画面の表示を得る液晶表示装置にも適用可能で
ある。
発明の効果 本発明によれば、テレビジョンなどの投影型表示に用い
られる高精細な投影型表示装置において、開口率が小さ
くても、その影響をほとんど受けない明るい表示が得ら
れる。また、光源と表示装置と表示スクリーンとが同一
光軸上になくてもよく、これら3つの構成の配置の自由
度が高くなる。さらに、従来表示画素間に存在していた
黒い縁取りは表示されず、滑らかな画像が得られる。凸
レンズを投影型表示装置と一体的に形成する場合は、凸
レンズのパターン形成をホトリソグラフィなどのパター
ニング技術を用いて作ることができるため、たとえば液
晶表示装置に適用する際には、凸レンズと液晶表示パネ
ルの表示電極との位置合わせが精度よく行え、しかも全
体の構成要素が減少し、省スペース、低コストの投影型
表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である液晶表示装置の一部分
の断面図、第2図は第1図の液晶表示パネル1の1表示
単位領域を取出して見た断面図、第3図は本発明の投影
型表示装置に用いられるレンズアレイの基本原理を示し
た図、第4図は本発明の他の実施例であ液晶表示装置の
一部分の断面図、第5図は液晶表示パネルの1表示単位
領域を示す図である。 1……液晶表示パネル、2a,2b,41……透明基板、3a,3b,
47,55……透明電極および画素電極、6a,6b,7a,7b,48…
…レンズ形成層およびマイクロレンズアレイ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相互に対向する一対の透明基板を有し、入
    射光を変調する表示画素を含む表示単位領域が行列状に
    構成された投影型表示装置において、 少なくとも光源光の入射側の透明基板に前記表示単位領
    域毎に凸レンズを配置し、 前記凸レンズに入射される光束の前記入射光が光軸に平
    行な平行光であるときの焦点と、前記凸レンズに入射さ
    れる光束の前記入射光が光軸に非平行な平行光であると
    きの集光点とが、ともに前記表示画素内に配置されるこ
    とを特徴とする投影型表示装置。
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