JP2000132843A - シーク制御方法 - Google Patents

シーク制御方法

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JP2000132843A
JP2000132843A JP10305885A JP30588598A JP2000132843A JP 2000132843 A JP2000132843 A JP 2000132843A JP 10305885 A JP10305885 A JP 10305885A JP 30588598 A JP30588598 A JP 30588598A JP 2000132843 A JP2000132843 A JP 2000132843A
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speed
track
control
seek
light spot
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JP10305885A
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Tomio Ikegami
富雄 池上
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光ディスクドライブのシークの信頼性を向上さ
せる。 【解決手段】シーク動作における速度制御の速度計測値
などから外力の推定演算を行い、この推定値により目的
トラックでの引き込み動作の直前のバックパルスを調整
し、確実に引き込めるようにしてシークの失敗を防ぐ。
また、速度制御ループの利得を目標速度に依存して変化
させることにより、速度制御の偏差を小さくして、シー
クの失敗を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクを用い
た情報記録装置のシーク性能を向上させるシーク制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクを用いた情報記録装置は、コ
ンピュータ用の外部記録装置として使用されている。こ
のような光情報記録装置のうち3.5インチのMOディ
スクを例にとると、128MBから始まった装置の普及
は2Xと言われる230MBから、更に現在では4Xの
540MBや5Xの640MBといった高密度記録の媒
体の使用が主流になっている。また、更なる高密度化の
話題をあがっている。
【0003】ところで、540MBや640MBといっ
た高密度記録媒体を使用する光情報記録装置、いわゆる
光ディスクドライブでは、高記録密度化はディスクのト
ラックピッチを狭くすることにより達成されている。こ
のため、光ヘッドのビームを目的トラックに移動してそ
のスポットを位置決めすることの技術的な困難度は次第
に高くなっている。即ち、近年の装置で使用される光デ
ィスクでは、トラックの幅は1ミクロン程度になってい
て、トラック上に光スポットを安定に保持することの困
難さに加えて、シークした場合に目的トラックに引き込
むことが難しくなっている。ここで、トラックとは光デ
ィスク上に同心円状または螺旋状に設けられた記録を行
なうための構造を言う。
【0004】トラック上に光スポットを保持する動作を
トラックフォローイングと称する。トラックフォローイ
ング動作を乱す外乱としては偏心加速度や装置の振動等
がある。これらのドライブではディスクは交換して用い
られるのでディスクの中心とドライブ内の回転モータと
の中心のずれ、つまり偏心によりトラックがディスクの
1回転を周期として動いてしまうため光スポットはこれ
に追従して追いかけることが必要になる。この偏心は正
弦波状になる。
【0005】光スポットを現在のトラックから異なる半
径の他のトラックに移動させることが必要になることが
ある。この移動操作をシークと称する。
【0006】このシーク動作では、目的トラックまでの
残りトラック数に応じて発生する目標速度を用いて光ス
ポットのトラックに対する速度制御を行う。速度制御に
より目的トラックの直前まで光スポットを移動させ、目
的トラック付近で位置制御に切り替えて目的トラック上
に引き込みトラック上で安定させる。
【0007】目的トラック上に安定に引き込みを行なう
には、位置制御に切り替える際の光スポットのトラック
に対する速度を正確に制御することが必要である。この
速度が大きいと位置制御に切り替えても光スポットが目
的トラック上を通り過ぎてしまう。ところがトラックの
位置誤差検出の特性は図2に示すように1トラックを周
期とする正弦波的な変化をするものであるから目的トラ
ックの前後それぞれ1/4トラック以内でしか適切な位
置制御ができないため目的トラックを通り過ぎてその行
き過ぎの量が1/4トラックを過ぎると引き込みの失敗
につながる。このため、高密度化によりトラックピッチ
が狭くなると引き込みの失敗が多発しやすくなる。
【0008】シーク速度を低く抑えることで安定した目
的トラックへの引き込みができるが、速度を抑えるとシ
ーク時間が伸びアクセク性能が落ちてしまうので、でき
るだけ速いシーク速度でなお且つ目的トラックの付近で
の速度を精密に制御することが必要である。ところが従
来の速度制御では、前述の偏心加速度の影響や対物レン
ズを保持するばねの変形によるばね力等により、光スポ
ットの速度は影響されて引き込みの失敗が発生する。こ
こでは偏心加速度やばね力等を外力と総称する。これら
の外力による速度のばらつきを小さくするには、速度制
御のループ利得を大きくすればよいが、速度の検出をト
ラック位置誤差信号の周期を測定することにより行なっ
ているため、引き込みの直前で速度が遅くなっている時
には、速度検出の遅れ時間が増大し安定性が低下するた
め十分にループ利得を高く設定することができなかっ
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の様にデ
ィスクの高密度化によってトラックピッチが狭くなって
も安定に動作する光ディスクドライブを提供することを
目的とする。
【0010】さらに具体的には、偏心等の外力があって
も精密に速度制御ができ、もって安定なシーク動作する
ことが可能なディスクドライブを提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明のシーク制御方法は、光ディスクを用いた情報
記録装置において、前記光ディスクは、径方向にスパイ
ラル状または同心円状の複数のトラックを有し、情報の
記録再生を、光スポットの焦点をトラック位置制御機構
により前記トラック上に結ぶことにより行ない、トラッ
ク位置制御のモードには、前記トラック上を走査するト
ラックフォローイングモードと、前記トラック間を移動
するシークモードとを有し、該シークモードでは、前記
光スポットの移動速度と外力とを位置誤差信号の零クロ
スの間隔と位置制御の指令値とにより推定し、これらの
推定値により前記トラック位置制御を行なうことを特徴
とする。
【0012】また、前記トラック位置制御を、前記推定
した光スポットの移動速度と目標速度との差による制御
値と前記推定した外力を補正する制御値との和により行
うことを特徴とする。
【0013】また、前記トラック位置制御を、前記推定
した外力によりシークの終了時の目的トラックへの引き
込みのためのバックパルスを変化させることを特徴とす
る。
【0014】また、前記トラック位置制御を、前記光デ
ィスクの偏心加速度を補正する偏心加速度補正手段をさ
らに有し、前記シークモードにおいて、移動距離の小さ
な場合は前記偏心加速度補正手段により速度制御の補正
を行い、移動距離の大きな場合は前記推定した外力によ
り速度制御の補正を行なうことを特徴とする。
【0015】更に、光ディスクを用いた情報記録装置に
おいて、前記光ディスクは、径方向にスパイラル状また
は同心円状の複数のトラックを有し、情報の記録再生
を、光スポットの焦点をトラック位置制御機構により前
記トラック上に結ぶことにより行ない、トラック位置制
御のモードには、前記トラックを走査するトラックフォ
ローイングモードと、前記トラック間を移動するシーク
モードとを有し、前記シークモードでは、前記光スポッ
トの移動速度と目標速度との差に利得をかけた制御値で
前記トラック位置制御機構を駆動し、前記利得を、前記
目標速度、または、前記光スポットの移動速度に依存さ
せて変化させることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、第1実施例として光ディ
スクドライブに本発明による速度推定と外力推定による
速度制御を適用した例を説明する。
【0017】図4に光ディスクドライブのトラック位置
誤差制御機構の構成図を示す。光ディスクドライブに用
いられる光ディスク1は螺旋状に溝を切ることによって
トラックを形成し、トラックに沿って記録セクタがID
領域を先頭にして形成されている。光ディスク1はドラ
イブに挿入されると主軸モータ2に固定され3600r
pm程度の回転数で回される。光ディスク1上にはほぼ
円形のトラックが形成されている。このトラックの軌道
をXRで表現する。XRの位置を目標にして、固定光学
系3から光ビーム4が光ディスク1に平行に発射され、
キャリッジ5上のミラー7により光ディスク1に垂直に
曲げられ、レンズ6によって光ディスクの記録面上に焦
点を結び光スポットを形成する。この光スポットにより
光ディスクへの記録再生がなされる。記録面上に焦点を
結ばせるため、図示しないが、焦点方向にはレンズ6が
光ディスク1の方向に移動するようフォーカス制御がな
される。この光スポット位置がXRのトラック位置に追
従するように制御するため、キャリッジ5が図示しない
ボイスコイルモータ、VCMにより光ディスク1の半径
方向の全域にわたって移動するように駆動される。ま
た、レンズ6をキャリッジ5に対して動かす図示しない
トラックアクチュエータが設けられ、レンズ6が半径方
向に移動することにより光スポットの位置を微妙に動か
す。光スポット8の光ディスク1上の位置はキャリッジ
の座標XVとキャリッジ上のレンズ位置XLの和で表さ
れる。XVとXLの和がXRと一致すれば上手くトラッ
クフォローイング制御がかかっているということにな
る。レンズ6はバネによりキャリッジ5に保持されてい
る。光ディスク1上に形成されたトラックの位置である
トラック座標XRと光スポット8の相対位置は固定光学
系3に設けられた周知の検出器により検出されトラック
位置誤差信号10となり制御に用いられる。
【0018】トラック位置誤差信号10は図2に示すよ
うに、横軸の光スポットのトラック座標XRに対する相
対位置に対し周期的な特性となる。図2で矢印が光スポ
ット8とトラック座標XRの一致するオントラック状態
を示している。オントラックとオントラックの中間でも
傾斜が逆であるがトラック位置誤差信号10が基準レベ
ルとなる位置があることがわかる。
【0019】次に、本発明の第1実施例のトラック制御
系の構成を図3を用いて説明する。図3には、光スポッ
トをトラック座標XRに移動し保持するために使われる
制御系の全体のブロック図を示している。光スポットの
トラックに対する相対位置の情報は、固定光学系3内の
検出器により検知されトラック位置誤差生成回路21に
入力しトラック位置誤差信号20となる。トラック位置
誤差信号20は第1のAD変換器24によりAD変換さ
れデジタルフィルタで構成した位相補償を行なう第1の
補償器25を通りトラックアクチュエータ駆動信号とし
て出力される。オントラック状態を保持するトラックフ
ォローイング時には切り替え回路26は第1の補償器2
5の信号を第1のドライブ回路27に供給する。異なる
トラックに移動するシークモード時には、トラック位置
誤差信号20はシーク制御回路23に入力されて、速度
制御をかけるためのシーク制御駆動信号を切り替え回路
26に出力し、切り替え回路はシーク制御回路23から
の信号を第1のドライブ回路27に供給する。第1のド
ライブ回路27はレンズアクチュエータ28を駆動し、
レンズ6はトラック方向に光ビームを移動させる。
【0020】レンズ6のキャリッジ5に対する位置はレ
ンズ位置センサ29により検出される。このレンズ位置
センサ29のレンズ位置信号LPS36によってキャリ
ッジ5が動かされる。即ち、レンズ位置信号LPS36
は第2のAD変換器30によりAD変換され、デジタル
フィルタよりなる第2の補償器31により位相補償され
第2のドライブ回路によりキャリッジ5に接続されたV
CMアクチュエータ33を駆動する。光スポットの位置
は,上述したようにVCMにより移動するキャリッジ5
の位置XVとレンズ3の位置XLの和で現すことができ
る。光スポット位置とトラック座標XRの差によりトラ
ック位置誤差信号が生成されることによりトラック制御
系のループが閉じることになる。以上の説明により、ト
ラック位置誤差信号によりレンズ6がトラック座標XR
に追従し、レンズ6にキャリッジ5が追従するようにV
CMアクチュエータ33が駆動されるような制御系とな
っていることが理解できよう。
【0021】次に本発明の特徴であるシーク時における
速度制御方法について詳しく説明する。
【0022】図1は本発明のシーク制御回路のブロック
図であり、シーク制御回路23の内部構成を説明する図
である。トラック位置誤差信号20はコンパレータ55
により整形されてTZC信号41になる。TZC信号4
1は半トラック通過するごとに反転するような信号であ
る。トラック計数回路42はTZC信号41を計数する
ことによって移動トラック数を数える回路である。トラ
ック計数回路42は、シークの開始時点で移動するトラ
ック数を設定しシーク中は1トラック通過する毎に減算
するカウンタである。このカウント値がシーク動作の目
標となるトラックまでへの残りのトラック数を示す。。
残りのトラック数より目標速度生成回路43が目標速度
44を発生する。一方、TZC信号41の周期を図示し
ない適切なクロックにより計測することにより、速度計
測回路48は光スポットのトラック座標XRに対する速
度を計測する。この速度を簡単のため光スポットの実速
度49と称する。推定回路50は、光スポットの実速度
49とシーク制御信号54により光スポットの速度と外
力を推定し、光スポットの速度推定値52と外力の推定
値53を出力する。目標速度44と光スポットの速度推
定値52の差を減算器45でとり、速度ループ利得を速
度制御利得回路45で調整し、さらに補正回路47で外
力の推定値53に基づいて補正を行い、シーク制御信号
54として出力する。この出力値がアクチュエータに駆
動力として加わり制御が行なわれる。
【0023】ここで、速度と外力の推定方法の原理を説
明する。先に説明したようにシーク時においては、レン
ズ6を駆動してトラック間を移動している。このレンズ
アクチュエータの運動を駆動部の慣性力と外力に分けて
考える。ここ言う外力とはトラック座標XRが偏心等に
より光スポットに対して加速度をもって動くことによる
見かけ上の力やキャリッジ5がレンズに完全には追従し
て動かないことによるばね力などを含むものである。こ
れらの外力のうち主成分である偏心は、光ディスクの回
転数が例えば3600rpmであるとすると13ms程
度の周期で変動する。一方、今課題としているシークの
引き込みは数百マイクロ秒程度でその過程が終了する。
この事より、外力はほぼ一定と考えることにする。する
と系の運動は次の式で表される。ここで、光スポットの
速度をV、レンズアクチュエータの質量をm、制御回路
からレンズアクチュエータに加えられる駆動力をf、外
力をfdと表す。
【0024】
【数1】
【0025】これより、制御理論でよく知られている観
測器を構成する。速度推定値をW,外力推定値をFdと
して、速度の推定誤差をフィードバックする利得をa、
bで表すと、観測器は式2で表される。この利得a、b
は、先に述べたように外力の周期が13ミリ秒程度なの
で、推定器の応答が1ミリ秒程度になるように設定すれ
ばよい。
【0026】
【数2】
【0027】実際の速度制御では、TZC信号41の周
期を測定することにより速度の検出を行なうため、速度
測定はTZC信号41の半周期あるいは1周期のまばら
な間隔で行われる。速度測定が半周期毎の場合について
観測器を構成する方法について述べる。1周期毎などの
場合についても同様に構成することは容易である。
【0028】図5は、推定回路の動作波形図である。図
5の上側のグラフはトラック位置誤差信号の波形を示
し、下側のグラフはシーク制御信号54の波形を示す。
ここでは、シーク制御信号がそのままレンズアクチュエ
ータに加えられているとして説明する。K−1時点71
からK+1時点73で1トラック分光スポットは移動す
ることになる。K時点72で光スポットの速度などから
K時点のシーク制御信号fk76が決まり、K時点から
K+1時点までは、fk76によりレンズは駆動され
る。K+1時点73での速度と外力を推定することを考
える。まず、式2の微分操作を割り算で近似する。ま
た、K+1時点でその前の1周期より得られる速度値は
K−1時点からK+1時点の平均速度であるため、K時
点での速度に近いと考えれるため、これをVkと表示す
る。以上の考察により、上記の式から次の式が得られ
る。
【0029】 Wk+1 = Wk + { Fdk/m + fk/m - a*(Wk-Vk) }*Tk Fdk+1 = Fdk - b*(Wk - Vk)*Tk ここで、WkはK時点での速度推定値、FdkはK時点で
の外力推定値、TkはK時点からK+1時点までの時間
である。
【0030】これにより、K時点での速度推定値と外力
推定値をもとに、シーク制御信号つまりレンズアクチュ
エータの駆動力とK+1時点で得られる光スポットの実
速度の実測値とK時点からK+1時点までの経過時間か
ら,K+1時点での速度と外力の推定ができることがわ
かる。経過時間Tkは速度計測回路48で速度測定と同
時に得ることができることは容易に理解できよう。
【0031】これらの式を実際に実現する回路が推定回
路51である。推定回路51の実現方法は特に指定しな
いが、DSPとプログラムでもよいし、掛け算器と加算
器などの論理回路の組み合わせによってもよい。定数a
とbは前述したように推定回路の応答特性が例えば1ミ
リ秒程度になるように選択することができる。
【0032】次に上記の様に推定回路51で推定した光
スポットの速度推定値と外力推定値を使って速度制御を
かける方法について説明する。図6は、本発明の速度制
御の動作波形図である。この図は、目的トラック付近で
の様子を示していて、図中の4個のグラフの一番上のグ
ラフはトラック位置誤差信号の時間変化を示し、上から
2番めのグラフは速度制御利得回路の出力56の時間変
化を示し、3番めのグラフは上記の方法で推定した外力
の時間変化を示し、4番めのグラフは補正回路47によ
る補正信号の波形を示す。尚、シーク制御信号54は2
番めのグラフと4番めのグラフの和である。推定回路5
1により求められた光スポットの速度推定値52と目標
速度44の差に利得がかけられた速度制御利得回路の出
力56はTZC信号の半周期毎に変化する速度差制御信
号96であり速度差が小さくなるように制御が行われ
る。速度差制御信号96によって、目的トラックの0.
5トラック手前時点93まで制御がかけられる。推定回
路51によって外力推定値53が得られ半周期毎に外力
推定波形97は推定が繰り返される。本実施例では、T
ZC信号の周期が引き込みの直前では長くなることによ
る推定の不安定化を回避するため、目的トラックの1.
5トラック手前時点91で推定値を保持し、外力推定保
持値98とする、この時点以後は外力推定値に代え保持
値を制御に用いる。補正回路47での補正方法は色々な
ものが考えられるが本実施例では、目的トラックの1.
5トラック手前時点91から目的トラック到達時点94
までの間で、外力推定値97またはその保持値98に比
例した外力補正パルス99を速度差制御信号96に加え
る。外力補正パルス99が外力により生じる目標速度と
光スポットの実速度の差を補正し、速度偏差を小さくす
るため、偏心等の外力があっても精密に速度制御をかけ
ることができる。図示していないが、目的トラックの
0.5トラック手前時点93からは光スポットを急激に
減速させるバックパルスが別途かけられ、さらに目的ト
ラックの到達時点94の僅かに手前でトラックフォロー
イングモードに切り替えることにより引き込みが行われ
る。本発明によれば、引き込みの直前では、外力があっ
ても精密に速度制御がなされているため、確実に引き込
みがかけられる。
【0033】以上の実施例では、速度差の検出のための
光スポットの速度推定値を使用する場合を説明したが、
従来と同様にTZC信号の周期から求めた光スポットの
実速度を直接使用してもよい。また、光スポットの実測
速度と速度推定値を適宜切り替えて使用してもよい。
【0034】また、上記の実施例では、外力の補正方法
として目的トラックの1.5トラック手前から目的トラ
ックの到達時点まで補正パルスを発生する方法を説明し
たが、補正パルスは適宜延長または短縮してもよい。ま
たは、継続的に外力推定値に比例した補正信号を発生す
るようにしてもよい。
【0035】また、図11に示すように外力推定値に応
じて減速が十分でないと判定できるときには、追加のバ
ックパルス101を発生し減速を行なうようにしても良
いし、外力推定値の方向が逆で減速しすぎると判定でき
るときにはキックパルスを加えてもよい。
【0036】推定回路51の応答特性は上述した様に、
1ミリ秒程度の応答時間をもっているため、この応答時
間よりシーク時間が短いと推定値が安定することができ
ずに誤った推定値を発生してしまい適切な補正ができな
い。このため、シーク時間が短い短距離のシークでは、
推定回路を使うことができない。これに対処するために
は、推定回路が応答する程度の長距離シークでは推定回
路を使い、応答時間より短い程度の短距離シークでは別
途偏心補正回路を用意し、偏心補正回路により補正を行
なえばよい。
【0037】以上の説明では、トラック位置制御機構が
レンズアクチュエータとVCMの2段からなる場合を説
明したが、例えばVCMのみでトラック位置制御を行な
う機構でも、上記と同様にして速度推定と外力推定をV
CMを対象として行なうことは容易であり、そのような
位置制御機構に本発明を適用すれば上記実施例と同様な
効果がある。
【0038】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。
【0039】図8は、簡単化した速度制御のループ図で
ある。目標速度生成回路110で発生した目標速度11
1と速度計測回路118で測定した光スポットの実速度
119の差をとり適当な利得Kをかけて駆動力をえる、
駆動力を稼動部の質量で除した量が加速度115である
からこれを積分すると速度117となり、この速度が速
度計測回路118で測定される。このループ系では遅れ
要素は積分要素116のみであるからループ利得によら
ずに安定である。ところが実際には前述したように、速
度計測回路は、トラック位置誤差信号を整形したTZC
信号の周期を測定することにより速度を得ているため。
TZC信号の周期が長くなると遅れ時間が発生する。こ
の遅れ時間は、TZC信号の周期の半分程度と考えるこ
とができる。シーク動作により目的トラックに近づくと
速度が遅くなるため周期が長くなり遅れ時間も大きくな
る。このため、目的トラック近くにおいては速度ループ
は不安定になりやすく、安定に動作させるためには速度
ループの利得を小さめに設定する必要がある。一方、外
力が働いても速度制御の精度を確保するためには、でき
るだけループ利得は大きくすることが必要である。本実
施例では、速度ループの利得を速度に依存して変化させ
ることにより速度制御の精度を向上させるものである。
【0040】この事情を以下では、数式により説明す
る。上述したように速度計測による遅れ時間はTZC信
号の半周期であるから、速度ループゲインGlは、次の
式で現すことができる。
【0041】Gl = K/m*1/S*1/Exp(S*Tp/2/V) ここで、Tpはトラックピッチ、Vは速度である。制御
帯域をfcヘルツで表し、位相余裕を45度程度確保す
ると仮定すれば、式4の利得と位相をより、次の関係が
なりたつ。
【0042】1 = K/m*1/(2π*fc) Tp/2/V*2π*fc = 2π/8 上の式をまとめると次の式が得られる。
【0043】K = m*π/2/Tp*V この式からは、一定の位相余裕を確保しながらループ利
得はその時の速度に比例して大きくできることがわか
る。
【0044】図7は、第2実施例のシーク制御回路のブ
ロック図である。第1実施例のシーク制御回路との違い
は、目標速度44を調整回路58を通して、速度差59
と乗算器57で掛け算をしている部分である。
【0045】乗算器57によって速度制御のループ利得
を決めていて調整回路58の出力がループ利得の設定値
に比例する。
【0046】図9に目的トラックまでの残りトラック数
に対して目標速度44の依存性のグラフと残りトラック
数に対してループ利得の依存性のグラフを示す。目標速
度のトラック依存性130は残りトラック数が少なくな
るに従って、即ち目的トラックに近づくに従って目標速
度は小さくなる。本実施例のループ利得131は、残り
トラック数が小さい時は目標速度に比例していて、残り
トラック数が大きくなると一定値になる。一定値以上に
利得を大きくすると駆動系の機械振動等の影響でループ
系が不安定になることがあるため、一定値以上にはしな
いようにしている。一方、従来は、図中の従来の利得設
定値132の様にループ利得は低い一定値に設定されて
いるものであった。図12に調整回路の入出力特性図を
示す。この図は図6の内容を書き直したものであり、調
整回路はリミッタをなしている。駆動系の機械振動等の
影響がなければこのようなリミッタを構成せずに単に利
得を調整するだけにしてもよいことはもちろんである。
【0047】以上説明したように利得を変化させること
による効果を図10により説明する。
【0048】図10は、目標速度と光スポットの速度の
差、即ち速度偏差を目的トラックへの到着時点付近で示
したものである。横軸は時間であり、目的トラック到着
時刻140、0.5トラック手前時刻141、1トラッ
ク手前時刻142などの時刻を示している。速度偏差
は、従来の利得設定値132での速度偏差146と本実
施例のループ利得131での速度偏差147を示してい
る。両者を比較すれば、目的トラック到着時刻140に
近づくに従い速度偏差は大きくなる。これは、前述した
ように目的トラック付近では、速度測定の遅れ時間が長
くなるため外力の影響が大きくなり偏差が大きくなるた
めである。しかし、本実施例のループ利得での速度偏差
147は、目的トラックより手前でのループ利得を大き
く設定しているため、累積的な外力の影響は従来に比べ
少なくなる。このため速度偏差の大きさは小さくなりよ
り精密に速度制御をすることができる。これにより、目
的トラックへの引き込みの成功確率も大きく改善され
る。
【0049】以上の説明した実施例では、推定回路51
と共に目標速度に比例した速度ループ利得を設定する例
を説明したが、推定回路51を用いずに速度ループ利得
のみを目標速度に比例させてもよい。
【0050】また、調整回路58へ目標速度44の代わ
りに速度計測回路48より得られる光スポットの実速度
49を入力し、速度ループ利得を測定した速度に比例さ
せてもよい。また、トラック数計数回路42から得られ
る残りトラック数によってループ利得を変化させてもよ
い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシーク制
御方法は、シークモードでは、光スポットの移動速度と
外力を位置誤差信号の零クロスの間隔と位置制御の指令
値により推定し、これらの推定値により制御を行なうこ
とにより、速度制御の精度をあげシーク動作を確実に行
うことができる。
【0052】また、推定した光スポットの移動速度と目
標速度の差による制御値と前記推定した外力を補正する
制御値の和により制御をおこなうことにより、推定値を
用いた制御を具体化することができる。
【0053】また、推定した外力によりシークの終了時
での目的トラックへの引き込みのためのバックパルスを
変化させることで簡単な方法で上記の制御を実現でき
る。
【0054】また、光ディスクの偏心加速度を補正する
手段をさらに含み、前記シークモードにおいて、移動距
離の小さな場合は前記偏心加速度補正手段により速度制
御の補正を行い、移動距離の大きな場合は前記推定した
外力により速度制御の補正を行なうことにより、適切な
速度制御を行うことができる。
【0055】さらに、光スポットの移動速度と目標速度
の差に利得をかけた制御値でトラック位置制御機構を駆
動し、前記利得を目標速度または、光スポットの移動速
度に依存して変化させることにより、速度制御の制御偏
差を小さくできるため、シークを確実に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のシーク制御回路のブロック
図。
【図2】トラック位置誤差信号の特性図。
【図3】本発明の実施例のトラック制御系のブロック
図。
【図4】本発明の実施例の光磁気ドライブのサーボ系の
構成図。
【図5】本発明の推定器の動作波形図。
【図6】本発明の速度制御系の動作波形図
【図7】本発明の第2実施例のシーク制御回路のブロッ
ク図。
【図8】速度制御ループのブロック図。
【図9】本発明の速度制御利得の図。
【図10】本発明の第2実施例の速度偏差の波形図。
【図11】本発明の速度制御系の別の動作波形図。
【図12】本発明の調整回路の入出力特性図を示す。
【符号の説明】
51 推定回路 58 調整回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ディスクを用いた情報記録装置におい
    て、前記光ディスクは、径方向にスパイラル状または同
    心円状の複数のトラックを有し、情報の記録再生を、光
    スポットの焦点をトラック位置制御機構により前記トラ
    ック上に結ぶことにより行ない、トラック位置制御のモ
    ードには、前記トラック上を走査するトラックフォロー
    イングモードと、前記トラック間を移動するシークモー
    ドとを有し、該シークモードでは、前記光スポットの移
    動速度と外力とを位置誤差信号の零クロスの間隔と位置
    制御の指令値とにより推定し、これらの推定値により前
    記トラック位置制御を行なうことを特徴とするシーク制
    御方法。
  2. 【請求項2】前記トラック位置制御を、前記推定した光
    スポットの移動速度と目標速度との差による制御値と前
    記推定した外力を補正する制御値との和により行うこと
    を特徴とする請求項1記載のシーク制御方法。
  3. 【請求項3】前記トラック位置制御を、前記推定した外
    力によりシークの終了時の目的トラックへの引き込みの
    ためのバックパルスを変化させることを特徴とする請求
    項1記載のシーク制御方法。
  4. 【請求項4】前記トラック位置制御を、前記光ディスク
    の偏心加速度を補正する偏心加速度補正手段をさらに有
    し、前記シークモードにおいて、移動距離の小さな場合
    は前記偏心加速度補正手段により速度制御の補正を行
    い、移動距離の大きな場合は前記推定した外力により速
    度制御の補正を行なうことを特徴とする請求項1記載の
    シーク制御方法。
  5. 【請求項5】光ディスクを用いた情報記録装置におい
    て、前記光ディスクは、径方向にスパイラル状または同
    心円状の複数のトラックを有し、情報の記録再生を、光
    スポットの焦点をトラック位置制御機構により前記トラ
    ック上に結ぶことにより行ない、トラック位置制御のモ
    ードには、前記トラックを走査するトラックフォローイ
    ングモードと、前記トラック間を移動するシークモード
    とを有し、前記シークモードでは、前記光スポットの移
    動速度と目標速度との差に利得をかけた制御値で前記ト
    ラック位置制御機構を駆動し、前記利得を、前記目標速
    度、または、前記光スポットの移動速度に依存させて変
    化させることを特徴とするシーク制御方法。
JP10305885A 1998-10-27 1998-10-27 シーク制御方法 Withdrawn JP2000132843A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020034906A (ko) * 2000-10-31 2002-05-09 니시무로 타이죠 광 디스크 장치에서의 트랙 인입 방법 및 이 방법을채택한 광 디스크 장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020034906A (ko) * 2000-10-31 2002-05-09 니시무로 타이죠 광 디스크 장치에서의 트랙 인입 방법 및 이 방법을채택한 광 디스크 장치

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