JP2000130302A - 多気筒エンジンの点火装置 - Google Patents

多気筒エンジンの点火装置

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JP2000130302A
JP2000130302A JP10309622A JP30962298A JP2000130302A JP 2000130302 A JP2000130302 A JP 2000130302A JP 10309622 A JP10309622 A JP 10309622A JP 30962298 A JP30962298 A JP 30962298A JP 2000130302 A JP2000130302 A JP 2000130302A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン始動時であっても点火指示部の検出
信号と起点設定部の検出信号とを確実に識別できるよう
にする。 【解決手段】 動弁カム軸(13)にロータ(16)を連動連結
し、ロータ(16)に磁気センサ(17)を対峙させ、ロータ(1
6)の周方向に沿って起点設定部(18)と点火指示部(19)と
を設ける。起点設定部(18)の周長を点火指示部(19)の周
長よりも長く設定し、また、起点設定部(18)は、第1の
気筒の圧縮行程の期間内に磁気センサ(17)に検出される
ようにロータ(16)に配置する。そして、磁気センサ(17)
から出力された起点設定部(18)の検出信号の幅が、点火
指示部(19)の検出信号の幅よりも長くなることにより、
制御部(21)が起点設定部(18)と点火指示部(19)とを識別
し、磁気センサ(17)によって検出された点火指示部(19)
に対応する気筒の点火プラグ(23)で点火を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク軸にロー
タ連動連結し、そのロータに設けた点火指示部をセンサ
で検出し、その検出結果に基づいて各気筒の点火プラグ
で点火を行わせる多気筒エンジンの点火装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】上記多気筒エンジンの点火装置は、従
来、例えば次のように構成することが考えられていた。
即ち、図5(A)に示すように、動弁カム軸(13)にロータ
(40)を固定し、そのロータ(40)の周方向に沿って通常点
火指示部(41a)と始動点火指示部(41b)とを設ける。ま
た、ロータ(40)に磁気センサ(17)を対峙させ、その磁気
センサ(17)を、制御部(45)を介して点火プラグ(23)に接
続する。そして、上記制御部(45)は、通常のエンジン運
転時には、通常点火指示部(41a)が磁気センサ(17)によ
って検出されると点火プラグ(23)から火花を飛ばし、エ
ンジン始動時には、始動点火指示部(41b)が磁気センサ
(17)によって検出されると点火プラグ(23)から火花を飛
ばすことになる。
【0003】また、上記通常点火指示部(41a)のうち、
例えば第3の気筒に対応する通常点火指示部(42)の周長
を、他の点火指示部(41a)(41b)の周長よりも長く設定
して気筒識別用の起点設定部と兼用させる。これによ
り、図5(B)に示すように、上記起点設定部(42)の検出
信号(S11)の幅が、他の点火指示部(41a)(41b)の検出
信号(S10)(S12)の幅よりも長くなり、これによって制御
部(45)は、起点設定部(42)を他の点火指示部(41a)(41
b)と識別する。そして、制御部(45)は、上記起点設定
部(42)の検出信号(S11)に基づいて火花を飛ばすべき気
筒の点火プラグ(23)を判別することになる。
【0004】ところで、上述の通常のエンジン運転時で
は、エンジンの回転速度に応じて点火時期を早める必要
があるため、通常点火指示部(41a)及び起点設定部(42)
は、制御部(45)での処理時間などを考慮して圧縮行程以
前の行程、例えば吸気行程の期間内に磁気センサ(17)に
よって検出されるようにロータ(40)に配置することにな
る。一方、エンジン始動時にはエンジンの回転が安定し
ていないため、圧縮行程においてピストンが上死点近傍
に到達したとき、即ち、始動点火指示部(41b)が圧縮行
程の期間内に磁気センサ(17)によって検出されたとき
に、点火プラグ(23)から火花を飛ばすことになる。つま
り、始動点火指示部(41b)は、圧縮行程の期間の際に磁
気センサ(17)によって検出されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記構成で
は次の問題がある。即ち、エンジン始動の際にはエンジ
ンのトルクが十分ではないため、圧縮行程、特にピスト
ンが上死点近傍の際にはシリンダ内の圧縮空気が比較的
大きな抵抗となり、クランク軸の回転速度が低下する。
このため、上記始動点火指示部(41b)の移動速度が小さ
くなって、その始動点火指示部(41b)が磁気センサ(17)
に検出される時間が長くなる。すると、図5(B)の二点
鎖線図に示すように、始動点火指示部(41b)の検出信号
(S12)の幅が長くなり、その始動点火指示部(41b)の検
出信号(S12)と、起点設定部(42)の検出信号(S11)との識
別が困難になる。その結果、点火プラグ(23)での点火が
適正に行われなくなって、迅速なエンジン始動が困難に
なる。
【0006】本発明は、エンジン始動時であっても点火
指示部の検出信号と起点設定部の検出信号とを確実に識
別できるようにすることを目的とする。また、本発明
は、点火指示部を有効利用してロータの小型化を図るこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】[請求項1の発明]請求項
1の発明は、上記の目的を達成するために、例えば図1
から図3に示すように、次のように構成したものであ
る。エンジン(1)のクランク軸(12)にロータ(16)を連動
連結し、ロータ(16)にセンサ(17)を対峙させ、ロータ(1
6)の周方向に沿って、気筒識別用の起点設定部(18)と、
各気筒の点火指示用の点火指示部(19)とを設けることに
より、起点設定部(18)と点火指示部(19)とをセンサ(17)
によって検出可能にし、起点設定部(18)の周長を点火指
示部(19)の周長と異なる長さに設定し、センサ(17)の検
出信号の幅で起点設定部(18)と点火指示部(19)とを識別
し、センサ(17)によって検出された点火指示部(19)に対
応する気筒の点火プラグ(23)で点火を行わせるように構
成した、多気筒エンジンの点火装置において、起点設定
部(18)の周長を点火指示部(19)の周長よりも長く設定
し、起点設定部(18)は、いずれかの気筒の圧縮行程の期
間内でセンサ(17)に検出されるようにロータ(16)に配置
したものである。
【0008】[請求項2の発明]また、請求項2の発明
は、上記請求項1の発明の構成において、さらに次のよ
うに構成したものである。点火指示部(19)を、通常のエ
ンジン運転時での各気筒の点火指示用の通常点火指示部
(A2)(B2)(C2)と、エンジン始動時での各気筒の点火指示
用の始動点火指示部(A1)(B1)(C1)とで構成し、始動点火
指示部(A1)(B1)(C1)のうちのいずれか1の始動点火指示
部(A1)の周長を、他の始動点火指示部(B1)(C1)の周長よ
りも長く設定して、1つの始動点火指示部(A1)を起点設
定部(18)と兼用させたものである。
【0009】
【作用】[請求項1]上記請求項1の発明は、例えば図
1から図4に示すように、次のように作用する。即ち、
クランク軸(12)が回転し、それに伴ってロータ(16)が回
転することにより、センサ(17)によって起点設定部(18)
と各気筒の点火指示部(19)とがそれぞれ検出される。
【0010】すると、制御部(21)は、上記センサ(17)の
検出信号において、検出信号(S1)の幅が他の検出信号(S
2)〜(S6)の幅よりも長いことから、その幅の長い検出信
号(S1)が起点設定部(18)を検出した信号であると判断す
る。そして、制御部(21)は、上記検出信号(S1)に基づい
て検出信号(S1)〜(S6)に対応する気筒を判別し、その検
出信号(S1)〜(S6)に基づいて、対応する気筒の点火プラ
グ(23)から火花を飛ばさせる。
【0011】一方、エンジン始動時、特に寒冷時などの
冷始動時の場合にはエンジン(1)のトルクが十分ではな
いため、シリンダ内の圧縮空気が比較的大きな抵抗にな
る圧縮行程の際、特にピストンが上死点近傍となる際に
は、クランク軸(12)の回転速度が低下し、これに伴って
ロータ(16)の回転も低下する。このため、点火指示部(1
9)が、圧縮行程の期間内、特にピストンが上死点近傍と
なる際にセンサ(17)に検出される場合には、その点火指
示部(19)がセンサ(17)に検出される時間が長くなり、そ
の点火指示部(19)の検出信号(S3)(S5)の幅が長くなる。
【0012】これに対し、上記点火指示部(19)よりも周
長の長い起点設定部(18)を、いずれかの気筒の圧縮行程
の期間内でセンサ(17)に検出されるようにロータ(16)に
配置したことにより、起点設定部(18)がセンサ(17)に検
出される時間が長くなる。このため、起点設定部(18)の
検出信号(S1)が、他の点火指示部(19)の検出信号(S3)(S
5)の幅よりもさらに長くなって、起点設定部(18)と他の
点火指示部(19)とを確実に識別できる。
【0013】[請求項2]上記請求項2の発明は、上記
請求項1の発明の作用に加えて、さらに次のように作用
する。エンジン始動時にはエンジン(1)の回転が安定し
ていないため、始動点火指示部(A1)(B1)(C1)がセンサ(1
7)によって検出されたときに点火プラグ(23)から火花を
飛ばすようにしてある。つまり、上記始動点火指示部(A
1)(B1)(C1)は、圧縮行程の期間内でセンサ(17)に検出さ
れるように設定してある。従って、上記始動点火指示部
(A1)(B1)(C1)のうちのいずれか1つの周長を長く設定す
ることにより、その1つの始動点火指示部(A1)を起点設
定部(18)と兼用できる。
【0014】
【発明の効果】[請求項1]上記請求項1の発明は、上
記のように構成され作用することから次の効果を奏す
る。点火指示部よりも周長の長い起点設定部を、圧縮行
程の期間内でセンサに検出されるようにロータに配置し
たので、エンジンの回転が安定しない、エンジン始動
時、特に冷始動時の場合でも、起点設定部の検出信号の
幅が、他の点火指示部の検出信号の幅よりも確実に長く
なる。従って、起点設定部を過度に長くしなくても、エ
ンジン始動時の場合には起点設定部と他の点火指示部と
を確実に識別でき、これによって検出された点火指示部
に対応する気筒の点火プラグから確実に火花を飛ばすこ
とができ、その結果、点火ミスを防いで、迅速なエンジ
ンの起動を行うことができる。
【0015】[請求項2]上記請求項2の発明は、上記
のように構成され作用することから次の効果を奏する。
起点設定部を1つの始動点火指示部と兼用したので、ロ
ータでの起点設定部と始動点火指示部との配置可能なス
ペースが狭くても、起点設定部と始動点火指示部とを確
実に配置できる。従って、エンジンの小型化によってエ
ンジンに小さいロータしか配置できない場合でも、上述
の請求項1の発明の効果を確実に得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる多気筒エン
ジンの点火装置の実施の一形態について図1から図4を
用いて説明する。なお、この実施の形態では、3気筒の
4サイクルエンジンを例に説明する。図1は上記点火装
置の要部を示す模式図、図2は上記エンジンの概略構成
を示す正面図、図3は図2のIII−III線矢視断面図、図
4は上記点火装置の動作を示すタイミングチャートであ
る。
【0017】上記エンジン(1)は、図2に示すように、
シリンダブロック及びシリンダヘッドからなるエンジン
本体(2)の上部にヘッドカバー(3)を組み付けてあり、
上記エンジン本体(2)の下側にオイルパン(4)を組み付
けてある。上記エンジン本体(2)の前部にはギアケース
(5)を設けてあり、そのギアケース(5)内には、クラン
クギア(6)、アイドルギア(7)、動弁カムギア(8)及び
ガバナ伝動ギア(9)を配置してある。
【0018】上記クランクギア(6)はクランク軸(12)の
先端部に固定されており、上記アイドルギア(7)は、ク
ランク軸(12)の回転速度を1/2に減速して上記動弁カム
ギア(8)及び上記ガバナ伝動ギア(9)に伝達するように
なっている。上記動弁カムギア(8)は動弁カム軸(13)の
先端部に固定されており、図3に示すように、その動弁
カム軸(13)に設けた動弁カム(14)で吸排気弁[図示せず]
を開閉駆動するようになっている。
【0019】また、上記動弁カム軸(13)にはロータ(16)
を連結してあり、そのロータ(16)に対峙するように磁気
センサ(17)を設けてある。その磁気センサ(17)は、図1
に示すように、制御部(21)と複数のイグニッションコイ
ル(22)とを介して各気筒の点火プラグ(23)に接続されて
いる。上記ロータ(16)の周縁部にはロータ(16)の周方向
に沿って、気筒識別用の起点設定部(18)と、各気筒の点
火指示用の複数個の点火指示部(19)とを設けてある。ま
た、上記起点設定部(18)は、第1の気筒のエンジン始動
時での点火指示用の始動点火指示部(A1)を兼ねている。
【0020】上記点火指示部(19)は、各気筒のエンジン
始動時での点火指示用の始動点火指示部(B1)(C1)と、各
気筒の通常のエンジン運転時での点火指示用の通常点火
指示部(A2)(B2)(C2)とによって構成されている。そし
て、それらの起点設定部(18)と点火指示部(19)とは、上
記ロータ(16)の回転に伴って上記磁気センサ(17)に対し
て接離移動するようになっている。
【0021】また、上記起点設定部(18)の周長を他の点
火指示部(19)の周長よりも長く設定してある。さらに、
上記起点設定部(18)と各始動点火指示部(B1)(C1)とは、
圧縮行程の期間内で磁気センサ(17)に検出されるように
ロータ(16)に配置してあり、各通常点火指示部(A2)(B2)
(C2)は、圧縮行程以外の行程[例えば吸気行程]の期間内
で磁気センサ(17)に検出されるようにロータ(16)に配置
してある。
【0022】一方、上記制御部(21)は、エンジン始動時
には、上記始動点火指示部(A1)(B1)(C1)の後端(D)が磁
気センサ(17)によって検出されたときに、その検出され
た始動点火指示部(A1)(B1)(C1)に対応する気筒の点火プ
ラグ(23)から火花を飛ばすようになっている。なお、制
御部(21)は、キースイッチなどがエンジン始動位置にセ
ットされたことや、エンジン(1)の回転速度が所定の回
転速度以下であることや、エンジン温度などからエンジ
ン始動を判断するようになっている。
【0023】また、制御部(21)は、通常のエンジン運転
時には、上記通常点火指示部(A2)(B2)(C2)の後端(E)が
磁気センサ(17)によって検出されたときから、エンジン
(1)の回転速度やスロットル開度などに応じて変更設定
される点火時期調整時間が経過すると、その検出された
通常点火指示部(A2)(B2)(C2)に対応する気筒の点火プラ
グ(23)から火花を飛ばすようになっている。
【0024】次いで、上記点火装置の作用について図4
のタイミングチャートを用いて説明する。まず、通常の
エンジン運転時の動作について説明する。即ち、クラン
ク軸(12)の回転に伴ってロータ(16)が回転することで
[図1中では時計方向]、起点設定部(18)、各始動点火指
示部(B1)(C1)及び各通常点火指示部(A2)(B2)(C2)が磁気
センサ(17)によって検出され、それらの検出信号(S1)〜
(S6)が制御部(21)に順次入力される。
【0025】そして、制御部(21)は、検出信号(S1)の幅
が他の検出信号(S2)〜(S6)の幅よりも長いことから、検
出信号(S1)が起点設定部(18)を検出した信号であると判
断する。次に、制御部(21)は、上記検出信号(S1)の次の
検出信号(S2)が第2の気筒の通常点火指示部(B2)を検出
した信号であると判断し、図4中の(b2)に示すように、
その検出信号(S2)の立ち下がりから上述の点火時期調整
時間(T)が経過したときに、第2の気筒の点火プラグ(2
3)から火花を飛ばさせる。
【0026】さらに、制御部(21)は、検出信号(S4)が第
3の気筒の通常点火指示部(C2)の検出信号であり、検出
信号(S6)が第1の気筒の通常点火指示部(A2)の検出信号
であると判断する。そして、制御部(21)は、図4中の(c
2)に示すように、検出信号(S4)の立ち下がりから上記調
整時間(T)が経過したときに第3の気筒の点火プラグ(2
3)から、また、図4中の(a2)に示すように、検出信号(S
6)の立ち下がりから上記調整時間(T)が経過したときに
第1の気筒の点火プラグ(23)から火花をそれぞれ飛ばさ
せる。
【0027】一方、エンジン始動時には次のように動作
する。即ち、上述のように検出信号(S1)の幅から、その
検出信号(S1)が起点設定部(18)、即ち、始動点火指示部
(A1)の検出信号であると判断し、図4中の(a1)に示すよ
うに、検出信号(S1)の立ち下がりタイミングで第1の気
筒の点火プラグ(23)から火花を飛ばさせる。
【0028】また、制御部(21)は、上記検出信号(S1)に
基づいて、検出信号(S3)が第2の気筒の始動点火指示部
(B1)の検出信号であり、検出信号(S5)が第3の気筒の始
動点火指示部(C1)の検出信号であると判断する。そし
て、制御部(21)は、図4中の(b1)に示すように、検出信
号(S3)の立ち下がりタイミングで第2の気筒の点火プラ
グ(23)から、また、図4中の(c1)に示すように、検出信
号(S5)の立ち下がりタイミングで第3の気筒の点火プラ
グ(23)から火花をそれぞれ飛ばさせる。
【0029】そして、上記構成により、次の効果を奏す
る。即ち、通常のエンジン運転状態ではエンジン(1)の
トルクが十分なため、クランク軸(12)の回転が安定して
おり、上記起点設定部(18)の検出信号(S1)の幅は、他の
検出信号(S2)〜(S6)の幅よりも確実に長くなる。ところ
が、エンジン始動時、特に冷始動の場合には上記トルク
が十分ではないため、シリンダ内の圧縮空気が比較的大
きな抵抗になる圧縮行程、特にピストンが上死点近傍と
なる際には、クランク軸(12)の回転速度が低下してロー
タ(16)の回転も低下する。
【0030】このため、その圧縮行程の期間内で磁気セ
ンサ(17)によって検出される始動点火指示部(A1)(B1)(C
1)の移動速度も遅くなり、それらの始動点火指示部(A1)
(B1)(C1)の検出信号(S1)(S3)(S5)の幅が長くなる。その
場合、周長が始動点火指示部(B1)(C1)の周長よりも長い
起点設定部(18)[始動点火指示部(A1)]の検出信号(S1)の
幅がさらに長くなるため、始動点火指示部(B1)(C1)の検
出信号(S3)(S5)の幅が長くなっても、起点設定部(18)の
検出信号(S1)は、始動点火指示部(B1)(C1)の検出信号(S
3)(S5)の幅よりも確実に長くなる。
【0031】なお、処理速度が速い制御部(21)を用いた
場合には、上記通常点火指示部(A2)(B2)(C2)を、圧縮行
程の期間内のときに磁気センサ(17)に対峙するようにロ
ータ(16)に配置することも可能である。また、上記説明
では、多気筒エンジンとして3気筒のエンジンを例に説
明したが、本発明が適用可能な多気筒エンジンは、これ
に限られるものではなく、多気筒エンジンとして2気筒
や4気筒以上のエンジンであってもよい。さらに、本発
明は、ガソリンエンジンやガスエンジンなどに適用で
き、あるいは2サイクルエンジンであっても適用でき
る。
【0032】また、上記説明では、センサとして磁気セ
ンサ(17)を用いたが、これに限られるものではなく、セ
ンサとしてフォトインターラプタ式の光センサや静電容
量式のセンサなどであってもよい。さらに、起点設定部
(18)と点火指示部(19)とを磁石で構成し、センサとして
圧電式のセンサなどを用いてもよい。また、起点設定部
(18)と始動点火指示部(A1)とを別々に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる多気筒エンジンの点火装置の実
施の一形態を示すものであり、上記点火装置の要部を示
す模式図である。
【図2】上記エンジンの概略構成を示す正面図である。
【図3】図2のIII−III線矢視断面図である。
【図4】上記点火装置の動作を示すタイミングチャート
である。
【図5】図5(A)は、従来、考えられていた点火装置の
要部を示す模式図、図5(B)は、その点火装置の課題を
説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン、12…クランク軸、16…ロータ、17…磁気
センサ、18…起点設定部、19…点火指示部、23…点火プ
ラグ、A1・B1・C1…始動点火指示部、A2・B2・C2…通常
点火指示部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(1)のクランク軸(12)にロータ
    (16)を連動連結し、そのロータ(16)にセンサ(17)を対峙
    させ、上記ロータ(16)の周方向に沿って、気筒識別用の
    起点設定部(18)と、各気筒の点火指示用の点火指示部(1
    9)とを設けることにより、それらの起点設定部(18)と点
    火指示部(19)とを上記センサ(17)によって検出可能に
    し、上記起点設定部(18)の周長を上記点火指示部(19)の
    周長と異なる長さに設定し、上記センサ(17)の検出信号
    の幅で上記起点設定部(18)と上記点火指示部(19)とを識
    別し、上記センサ(17)によって検出された点火指示部(1
    9)に対応する気筒の点火プラグ(23)で点火を行わせるよ
    うに構成した、多気筒エンジンの点火装置において、 上記起点設定部(18)の周長を上記点火指示部(19)の周長
    よりも長く設定し、 上記起点設定部(18)は、いずれかの気筒の圧縮行程の期
    間内で上記センサ(17)に検出されるように上記ロータ(1
    6)に配置した、 ことを特徴とする多気筒エンジンの点火装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多気筒エンジンの点火
    装置において、 前記点火指示部(19)を、通常のエンジン運転時での各気
    筒の点火指示用の通常点火指示部(A2)(B2)(C2)と、エン
    ジン始動時での各気筒の点火指示用の始動点火指示部(A
    1)(B1)(C1)とで構成し、 上記始動点火指示部(A1)(B1)(C1)のうちのいずれか1つ
    の始動点火指示部(A1)の周長を、他の始動点火指示部(B
    1)(C1)の周長よりも長く設定して、その1つの始動点火
    指示部(A1)を前記起点設定部(18)と兼用させた、 ことを特徴とする多気筒エンジンの点火装置。
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