JPH08135472A - 船外機の運転制御装置 - Google Patents

船外機の運転制御装置

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JPH08135472A
JPH08135472A JP27212794A JP27212794A JPH08135472A JP H08135472 A JPH08135472 A JP H08135472A JP 27212794 A JP27212794 A JP 27212794A JP 27212794 A JP27212794 A JP 27212794A JP H08135472 A JPH08135472 A JP H08135472A
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throttle valve
sensor
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Masahiko Kato
雅彦 加藤
Isao Sugano
功 菅野
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 操縦性を向上でき、スロットル弁開度センサ
を不要にできる船外機の運転制御装置を提供する。 【構成】 スロットルレバーの操作量が少なくともピッ
クアップポイントに対応した所定値以下の場合における
アクセルカム機構71の開度を検出するカム開度センサ
64を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船外機の運転制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、船外機等に用いられる2サイクル
エンジンにおいて、スロットル弁全閉のアイドル時のよ
うな低速回転域では、吸気量が少ないことから、掃気効
率が悪く、燃焼室内の燃焼ガスが完全に排出されず、不
整燃焼を生じやすい問題があった。
【0003】また、スロットル弁を全閉位置から急に開
けた急加速時には、慣性により空気のシリンダへの導入
遅れが生じるため、加速応答性が悪いという問題があっ
た。
【0004】これらの問題を解決する方法として、例え
ばアイドル時のような低速回転時でもスロットル弁を比
較的大きい所定角度だけ開けておき、これにより吸気量
を多くし、掃気効率を向上させて、不整燃焼を防止する
とともに、加速応答性を向上させる方法がある。
【0005】この方法を実現するための構造として、ス
ロットル弁と、該スロットル弁の開度を変化させるため
のアクセル操作子との間に、該操作子の操作量がスロッ
トル弁の上記所定角度位置に対応したピックアップポイ
ントに達するまで上記スロットル弁の開度を上記所定角
度に保持し、ピックアップポイントを越えると上記アク
セル操作子の操作量(アクセル開度)とスロットル弁開
度とを略比例させるアクセルカム機構を介在させたもの
がある。なお、スロットル弁開度はスロットル弁の弁軸
等に装着されたスロットル弁開度センサにより検出され
るようになっている。この場合、スロットル弁開度セン
サの出力値は、上記ピックアップポイント以下の領域で
は一定となる。
【0006】しかし、スロットル弁を上記所定角度だけ
開くと、そのままではエンジン回転数が高くなりアイド
ル回転数を保持できないので、アクセル操作量が上記ピ
ックアップポイントに達するまでは点火時期を遅角させ
る方法を採用することが考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記方法で
は、アクセル開度が上記ピックアップポイントに達する
まで点火時期の遅角量を一定に保持するようになってい
るため、上記ピックアップポイントに到達して通常の点
火時期制御を開始すると、点火時期の進角度合いが急激
になってエンジン回転数の上昇が急激になり、アクセル
操作子の操作量とエンジン回転数の上昇との間に違和感
が生じて操縦性(ドライバビリティ)が悪化する問題が
ある。また、急激な点火時期変化に伴うエンジン要求燃
料量の急激な変化によってエンジンが不調となる問題も
ある。
【0008】そこで上記エンジン回転数の急激な上昇を
抑制するために、上記ピックアップポイントに近づくに
つれて上記遅角量を減少させることが考えられる。しか
し、上述のように、ピックアップポイントに達するまで
は、上記スロットル弁開度検出センサの出力は一定であ
ることから、該センサの出力によって上記点火時期の制
御を行うことはできない。
【0009】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、ピックアップポイントまでのアクセル操作
量(アクセル開度)を検出することができ、もって操縦
性を向上できる船外機の運転制御装置を提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、スロ
ットル弁と該スロットル弁の開度を変化させるためのア
クセル操作子との間に、該操作子の操作量がピックアッ
プポイントに対応した所定値に達するまで上記スロット
ル弁の開度を一定値に保持し、所定値を越えると上記ア
クセル操作子の操作量とスロットル弁開度とを略比例さ
せるアクセルカム機構を介在させた船外機の運転制御装
置において、上記アクセル操作子の操作量が少なくとも
上記所定値以下の場合における上記アクセルカム機構の
開度を検出するアクセルカム開度検出手段を設けたこと
を特徴としている。
【0011】請求項2の発明は、請求項1において、上
記アクセルカム開度検出手段が、上記アクセル操作子の
全操作領域においてアクセルカム開度を検出するように
なっており、上記アクセル操作子の操作量が上記所定値
に達したことを検出する検出スイッチを設けたことを特
徴としている。
【0012】
【作用】請求項1の発明の船外機の運転制御装置によれ
ば、アクセルカム開度検出手段により、操作子の操作量
が少なくともピックアップポイントに対応した所定値以
下の場合のアクセルカム機構の開度を検出するようにし
たので、ピックアップポイントに到達するまでのアクセ
ル操作子の操作量を検出することができ、このアクセル
操作量がピックアップポイントに近づくにつれて点火時
期の遅角量を減少させる点火時期制御を行うことがで
き、エンジン回転数の急激な上昇を回避でき、操縦性を
向上することができる。
【0013】また、点火時期を変化させると要求燃料量
も変化することから燃料噴射量をフィードバック又はマ
ップにより制御する必要が生じるが、本発明ではアクセ
ル操作量を検出しているので、燃料噴射量を適正にする
噴射量制御を行うことも可能である。
【0014】請求項2の発明の船外機の運転制御装置に
よれば、アクセルカム開度検出手段により操作子の全操
作領域におけるアクセルカム開度を検出するとともに、
検出スイッチにより操作子の操作量が上記所定値(ピッ
クアップポイント)に達したことを検出するようにした
ので、スロットル弁開度センサを不要にできるととも
に、上記ピックアップポイントに到達するまで,及びピ
ックアップポイント以降の点火時期制御を行うことがで
き、操縦性を向上することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1ないし図4は請求項1の発明に係る第1実施例
の船外機の運転制御装置を説明するための図であり、図
1は上記実施例装置の概略構成図、図2は上記船外機用
エンジンの右側面を模式的に示す図、図3はスロットル
弁部分の模式図、図4は上記制御装置のスロットル開度
と点火時期との関係を示す特性図である。
【0016】図1において、1はクランク軸縦置き3気
筒2サイクル船外機用エンジンであり、これはシリンダ
ブロック2のシリンダボア3a内にピストン3を摺動自
在に配置し、該ピストン3をコンロッド4でクランク軸
5に連結した構造のものである。なお、図1のA−A断
面中、〜は爆発順序で見た気筒番号を示しており、
各気筒〜の位相差は120°に設定されている。
【0017】上記シリンダブロック2の合面にはシリン
ダヘッド6が装着されており、該シリンダヘッド6に形
成された燃焼凹部内には点火プラグ7が挿入されてい
る。なお、2aは排気ポート、2bは掃気ポートであ
る。上記シリンダヘッド6には筒内圧を測定するための
圧力センサ31が装着され、上記クランク軸5にはクラ
ンク角度(エンジン回転数)を検出するための角度セン
サ33が設けられている。上記シリンダブロック2の反
ヘッド側にはクランク室8が設けられている。該クラン
ク室8には吸気温または機関の温度を測定するための温
度センサ32と、クランク室内圧を測定するための圧力
センサ34とが設けられている。
【0018】また番気筒と番気筒との間にはバイパ
ス通路(検出通路)40が配設されており、該通路40
の途中部分に、既燃ガスの空燃比を検出するためのO2
センサ35が設けられている。
【0019】上記各クランク室8には吸気通路10がシ
リンダボア3aを介して連通するようにそれぞれ接続さ
れている。該各吸気通路10のクランク室側開口近傍に
は、吸気の逆流を防止するためのリードバルブ11が配
設されている。また上記各吸気通路10には該吸気通路
内に燃料を噴出するためのインジェクタ12が装着され
ており、該インジェクタ12には燃料供給装置13が接
続されている。また上記吸気通路10内にはスロットル
バルブ15が配設されており、該スロットルバルブ15
の回転量すなわちスロットル弁角はセンサ41により検
出されるようになっている。さらに船外機本体50に
は、トリム角βを検出するためのトリム角検出センサ4
2が設けられている。
【0020】上記エンジン1は制御部としてのECU3
0を備えている。該ECU30には、上記筒内圧検出セ
ンサ31,吸気温検出センサ32,クランク角度検出セ
ンサ33,クランク室内圧検出センサ34,O2 センサ
35,背圧検出センサ36,エンジン温度検出センサ3
7,大気圧検出センサ,シフトスイッチ,冷却水温度検
出センサ,及びエンジン振動センサの各検出信号が入力
されている。
【0021】上記エンジン1の右側面には、図2に示す
ように、上記各気筒用スロットルバルブ15と、図示し
ないアクセルレバー(アクセル操作子)とを連結するア
クセルカム機構71が配設されている。このアクセルカ
ム機構71は、上記スロットルバルブ15の開度を、操
船者によるアクセルレバーの操作量がピックアップポイ
ントに対応した所定値に達するまでは所定角度(図3の
α)に保持し、所定角度を越えるとアクセル操作量に比
例させるためのものである。
【0022】上記アクセルカム機構71は、上記アクセ
ルレバーにスロットルワイヤ60を介して連結され、軸
61aを中心に回動可能に支持されたカムレバー61
と、該カムレバー61にカムリンク62を介して連結さ
れ、軸63aを中心に回動可能に支持されたアクセルカ
ム63と、上記軸63a上に設けられ、該アクセルカム
63の回動角を検出するカム開度センサ(アクセルカム
開度検出手段)64とを備えている。なお、65は、上
記カム開度センサ64をシリンダブロック等に取り付け
る取付ボルトである。
【0023】また、66a,66b,66cは、上記3
つの気筒10内に取り付けられた各スロットルバルブ1
5のスロットルバルブ軸を示しており、上記中側のバル
ブ軸66bには、上記アクセルカム63と当接して該カ
ム63によって揺動駆動されるスロットルレバー68が
取り付けられている。また、このバルブ軸66bの回動
はジョイント67a,リンク67bを介して上記上側,
下側のスロットルバルブ軸66a,66cに伝達され、
該両バルブ軸66a,66cは上記中側のバルブ軸66
bと共に回転するようになっている。また、上側のバル
ブ軸66aの紙面裏側には、スロットルバルブ15の開
度を検出するスロットルバルブ開度センサ41が取り付
けられている。
【0024】なお、上記スロットルレバー68の先端部
は球体68aが形成され、上記アクセルカム63の上記
球体68aとの当接面63bは、図2に示すように曲面
で構成されており、この曲面の形状は、上記当接直後は
アクセルレバーの操作量に対するスロットルバルブ軸6
6bの回転角が小さく、その後は上記アクセルレバーの
操作量に対する上記バルブ軸66bの回転角が徐々に大
きくなるように設定されている。この構成により低速運
転域でのスロットル開度の急変を回避して操縦性を向上
することができる。
【0025】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例エンジン1では、操船者のアクセルレバー
操作量が、零(図4(b)のA点)から上記ピックアッ
プポイントに対応する量(同図のB点)の間にある場合
には、スロットルバルブ15は全閉位置から角度α開い
た所定のピックアップポイント開度に保持されている。
これにより、不整燃焼を回避できる吸気量が確保されて
いる。この場合、上記スロットルバルブ15がピックア
ップポイント開度となっていることによるエンジン回転
数の上昇を防止するため、本実施例では、点火時期は通
常のアイドル回転時の点火時期(図4(a)のC点)に
対して10度程遅角されている(図4(a)のA点)。
【0026】操船者によりアクセルレバーが開かれる
と、上記スロットルワイヤ60が図示矢印方向に作動
し、上記カムレバー61を介して上記アクセルカム63
が図示矢印方向に回動する。そして、アクセルカム63
が破線で示す位置に回動されると該アクセルカム63が
上記スロットルレバー68の球体68aに当接し、これ
により上記スロットルバルブ軸66a,66b,66c
がスロットルバルブ15を回動し、このスロットルバル
ブ15の回動角が上記スロットルバルブ開度センサ41
により検出され、該検出値に基づいて燃料噴射制御及び
点火時期制御が行われる。
【0027】この場合に、上記カムアクセル63が上記
スロットルレバー68の球体68aに当接する前は、ア
クセルカム63の軸63aに設けられたカム開度センサ
64によりアクセルカム開度、ひいては操船者によるア
クセルレバー操作量が検出される。そして上記アクセル
カム開度に基づいて、該開度がピックアップポイント開
度に近づくにつれて上記遅角量を徐々に小さくする点火
時期制御が行われるが、このピックアップポイント開度
での点火時期は図4(a),(b)にB点で示すよう
に、従来の点火時期D点より遅角している。これは本実
施例の場合、従来よりアクセル操作量零における遅角量
が大きいことから、ピックアップポイント角度時の遅角
量を従来程度にすると遅角量がAからDに変化すること
となり、エンジン回転数の上昇が大きくなるおそれがあ
るので、これを防止するためである。一方、このように
ピックアップポイント開度の遅角量をB点で示すように
従来より大きくしたので、該開度よりスロットルバルブ
開度の大きい領域で従来より遅角気味となっている。そ
のため、それだけ燃費が悪化する懸念があるが、本実施
例では、気筒休止によりこの問題を回避している。
【0028】上記点火時制御により点火時期か進角側に
移動するに伴い、燃料噴射量を減量する燃料噴射制御が
フィードバック又はマップ制御により行われる。これは
点火時期が進角側に移動するに伴いエンジンの要求燃料
量がリーン側に変化することに対応し、安定した燃料が
得られるようにするためである。なお、この噴射制御
は、点火時期制御同様、アクセルカム開度検出手段から
の信号に基づいて行われる。
【0029】このように本実施例では、アクセルレバー
操作開始と同時に、即ち、上記アクセルカム63とスロ
ットルレバー68とが当接するスロットル開度αに到達
する以前から点火時期制御が行われる。
【0030】このように本実施例では、カム開度センサ
64によりピックアップポイント以下の時のアクセルカ
ム開度ひいてはスロットル操作量を検出するようにした
ので、該開度に基づいて、上記ピックアップポイントに
到達するまでの点火時期を制御することができる。その
結果、例えばピックアップポイントにおいて、遅角量を
急激に減少させた場合と比べて、エンジン回転数の急激
な上昇を回避でき、操縦性を向上することができる。
【0031】次に、図5に基づいて上記第1実施例の第
1変形例を説明する。この第1の変形例は、上記第1実
施例装置のカム開度センサ64をカムレバー61に取り
付けたものである。なお、図2と同一符号は同一又は相
当部分を示す。このように、カム開度センサ64をカム
レバー61に設けたので、上記第1実施例と同様に、上
記アクセルカム63がスロットルレバー68の球体68
aに当接する以前のアクセルカム開度を検出することが
でき、該開度に基づいて点火時期の制御を行うことがで
き、もってエンジン回転数の急激な上昇を回避でき、操
縦性を向上することができる。
【0032】次に、図6に基づいて上記第1実施例の第
2変形例を説明する。この第2の変形例は、上記第1実
施例装置のカム開度センサ64を、図示しないアクセル
レバーと上記カムレバー61との間に取り付けたもので
ある。なお、図2と同一符号は同一又は相当部分を示
す。このように、カム開度センサ64をアクセルレバー
とカムレバー61との間に設けたので、上記第1実施例
と同様に、上記カムアクセル63がスロットルレバー6
8の球体68aに当接する以前のアクセルカム開度を検
出することができ、該開度に基づいて点火時期及び燃料
噴射の制御を行うことができ、もってエンジン回転数の
急激な上昇を回避でき、操縦性を向上することができ
る。
【0033】次に、図7に基づいて上記第1実施例の第
3変形例を説明する。この第3の変形例は、上記第1実
施例装置と同様のカム開度センサ64a,64bを、カ
ムレバー61とアクセルカム63との間と、上側,中側
スロットルバルブ軸66a,66bの間との2箇所に取
り付け、上記第1実施例装置におけるスロットルバルブ
開度センサ41を除いたものである。なお、図2と同一
符号は同一又は相当部分を示す。このように、カム開度
センサ64a,64bを、カムレバー61とアクセルカ
ム63との間と、上側,中側スロットルバルブ軸66
a,66bの間とに設けたので、上記第1実施例と同様
に、カム開度センサ64aにより、上記アクセルカム6
3がスロットルレバー68の球体68aに当接する以前
のアクセルカム開度を検出することができ、また、カム
開度センサ64bにより、上記当接後のスロットルバル
ブ15の開度を検出することができ、もって上記各開度
に基づいて点火時期及び燃料噴射の制御を行うことがで
き、エンジン回転数の急激な上昇を回避でき、操縦性を
向上することができる。
【0034】次に、図8,9に基づいて請求項2の発明
に係る第2実施例の船外機の運転制御装置を説明する。
図8は上記船外機エンジンの右側面を模式的に示す図、
図9は上記エンジンのアクセルカム70部分の拡大図で
ある。なお、図2と同一符号は同一又は相当部分を示
す。
【0035】本実施例装置では、上記中側のスロットル
バルブ軸66bにアクセルカム70を同軸をなすよう
に、かつ回転自在に取り付けている。このアクセルカム
70には、図9に示すように、上記スロットルレバー6
8の端部の係合子68bが摺動自在に係合する係合溝7
2が形成されており、該溝72の図示左端側に位置する
ようにピックアップスイッチ(検出スイッチ)73が取
り付けられている。この構成により、アクセルレバーが
操作されて上記アクセルカム70が図示矢印方向へ回動
し、上記操作量が所定値に達すると上記係合子68bに
より上記スイッチ73が作動されて、ピックアップポイ
ントの検出がなされるようになっている。
【0036】次に、本実施例装置の作用効果を説明す
る。本実施例装置においても、スロットルバルブ15の
開度は、アクセル操作量が上記ピックアップポイントに
達するまでは上記開度αに保持される。そして、この場
合、上記第1実施例と同様にカム開度センサ64により
アクセルカム70の回動角が検出され、該角に応じてピ
ックアップポイントに達するまでの点火時期及び燃料噴
射の制御が行われる。
【0037】そして、アクセルレバーが上記ピックアッ
プポイントまで操作されると、上記係合子68bにより
上記スイッチ73が作動されて、ピックアップポイント
が検出され、その後、上記アクセルカム70が上記係合
子68b,スロットルレバー68を介して中側スロット
ルバルブ軸66bを回動させ、さらに上記第1実施例同
様に、上記リンク67bの図示上下動により上側,下側
のスロットルバルブ軸66a,66cが回動される。従
ってこの場合、アクセルカム70の回動角によってスロ
ットルバルブ15の開度が上記カム開度センサ64によ
り検出される。
【0038】このように、本第2実施例では、アクセル
レバーの全操作領域においてカム開度センサ64により
アクセルカム70の回動角を検出するとともに、ピック
アップスイッチ73を設けたので、上記第1実施例同様
に、操縦性を向上できるとともに、上記第1実施例では
必要であったスロットルバルブ開度を検出するセンサ4
1を不要にできる。
【0039】ここで、上記実施例では、ピックアップポ
イントまでについてはアクセルカムセンサからの検出値
を用いて、ピックアップポイント以降についてはスロッ
トルセンサからの検出値を用いて点火時期,燃料噴射時
期等の制御を行ったが、この方法の場合何れかのセンサ
が故障すると、該センサの検出域ではエンジンの制御が
不能となり、エンジン回転が不安定となったり、エンジ
ン停止してしまったりするおそれがある。
【0040】上記問題を解消するには、下記,の方
法が有効である。 スロットルセンサ又はアクセルカムセンサの一方の
出力電圧が通常使用域を外れた場合には、他方のデータ
を用いて制御を行う。
【0041】スロットルセンサが故障した場合には、カ
ムセンサの出力から概略のスロットル開度が検出できる
為、帰港するに十分な制御は可能である。またカムセン
サが故障した場合には、スロットルセンサが動いている
範囲においてはスロットルセンサの出力から概略のカム
開度が検出でき、また動かない範囲においては、航走上
安全な遅角値,噴射量とすることにより帰港が可能とな
る。
【0042】 スロットルセンサとアクセルカムセン
サの出力を比較し、両者の検出値が予め設定された値よ
り一定値以上ずれた場合は異常と判断し、フェールセー
フ制御や警告を行う。この場合、予めスロットル開度に
対する実際の航走状態におけるエンジン回転数を記憶し
ておき、スロットル又はアクセルカムの検出開度,検出
されたエンジン回転数と上記記憶値との間に一定以上の
差が生じた場合にはセンサの故障と判断し、フェールセ
ーフ制御や警告を行う。
【0043】スロットルセンサとアクセルカムセンサの
値はある関係式によって相関があるので、この関係から
大幅にずれた場合は、センサの故障と判断できる。どち
らのセンサが故障しているかは、検出されたエンジン回
転数と通常使用状態におけるエンジン回転数との比較で
判断できる。
【0044】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明に係る船外
機の運転制御装置では、アクセル操作子の操作量が所定
値以下の時のアクセルカム機構の開度を検出するアクセ
ルカム開度検出手段を設けたので、ピックアップポイン
ト前のアクセル操作量に基づいて点火時期及び燃料噴射
の制御を行うことができる効果があり、操縦性を向上す
ることができる効果がある。
【0045】請求項2の発明の船外機の運転制御装置で
は、上記アクセルカム開度検出手段により操作子の全操
作領域においてアクセルカム機構の開度を検出するとと
もに、上記操作子の操作量が所定値に達したことを検出
する検出スイッチを設けたので、スロットル弁の開度セ
ンサを不要にしながらピックアップポイント前,後のア
クセルカム開度,スロットル弁開度を検出でき、該開度
に基づいて点火時期制御を行うことができる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による船外機の運転制御装
置の概略構成図である。
【図2】上記第1実施例装置のアクセルカム機構を示す
側面図である。
【図3】上記第1実施例装置のスロットルバルブの状態
を示す模式図である。
【図4】上記第1実施例制御装置のスロットルバルブ開
度,アクセルカム開度と点火時期との関係を示す特性図
である。
【図5】上記第1実施例装置のアクセルカム機構の第1
変形例を示す側面図である。
【図6】上記第1実施例装置のアクセルカム機構の第2
変形例を示す側面図である。
【図7】上記第1実施例装置のアクセルカム機構の第3
変形例を示す側面図である。
【図8】本発明の第2実施例による船外機の運転制御装
置のアクセルカム機構示す側面図である。
【図9】上記第2実施例装置の要部拡大図である。
【符号の説明】
15 スロットル弁 64 カム開度センサ(アクセルカム開度検出手段) 71 アクセルカム機構 73 ピックアップスイッチ(検出スイッチ)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットル弁と該スロットル弁の開度を
    変化させるためのアクセル操作子との間に、該操作子の
    操作量が所定値に達するまで上記スロットル弁の開度を
    一定値に保持し、所定値を越えると上記アクセル操作子
    の操作量とスロットル弁開度とを略比例させるアクセル
    カム機構を介在させた船外機の運転制御装置において、
    上記アクセル操作子の操作量が少なくとも上記所定値以
    下の場合における上記アクセルカム機構の開度を検出す
    るアクセルカム開度検出手段を設けたことを特徴とする
    船外機の運転制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記アクセルカム開
    度検出手段が、上記アクセル操作子の全操作領域におい
    てアクセルカム開度を検出するようになっており、上記
    アクセル操作子の操作量が上記所定値に達したことを検
    出する検出スイッチを設けたことを特徴とする船外機の
    運転制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1998011336A1 (fr) * 1996-09-13 1998-03-19 Hitachi, Ltd. Structure d'aspiration pour moteurs a combustion interne

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