JP3572996B2 - 内燃機関のスロットル制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のスロットル制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のスロットル制御装置は、内燃機関の運転状態に応じた所望の出力トルクを得るべくスロットルバルブを電子制御するものであって、アクセル開度やエンジン回転数等に基いてスロットルバルブの目標開度を求め、スロットルバルブの開度が該目標開度となる様に、スロットルバルブをアクチュエータによって開閉し、これによって吸入空気量を調整している(特開平5−133257号公報を参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に記載されている様に空気吸入経路におけるスロットルバルブの上流側には、吸入空気量を測定するための流量計が配置されており、この流量計によって検出された吸入空気量を内燃機関の制御のために用いる。
【0004】
しかしながら、内燃機関に高い負荷がかかっているときには、高いトルクを得るために目標スロットル開度を全開付近に設定して、スロットル開度をほぼ全開させているため、吸気管内(空気吸入経路)の圧力の脈動や吸気管内の偏流が流量計まで波及し、これによって流量計に検出誤差が生じ、内燃機関の制御精度が悪化するという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであって、スロットルバルブ上流に配置された流量計の検出誤差を防止することが可能な内燃機関のスロットル制御装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、スロットルバルブの上流に流量計が設けられ、該流量計によって測定される吸入空気量に基き制御される内燃機関であって、機関運転状態に基き前記スロットルバルブの目標開度を設定し、実際のスロットル開度が目標スロットル開度となる様に前記スロットルバルブを制御する内燃機関のスロットル制御装置において、前記実際のスロットル開度の変化が吸入空気量に対して実質的に影響を与えない不感開度領域内に前記目標スロットル開度があるときには、該目標スロットル開度を前記不感開度領域内でかつ前記流量計の測定誤差を引き起こす領域である誤差開度領域外に補正する開度補正手段を備えている。
【0007】
本発明によれば、実際のスロットル開度の変化が吸入空気量に対して実質的に影響を与えない不感開度領域内に目標スロットル開度があるときには、目標スロットル開度を不感開度領域内でかつ流量計の測定誤差を引き起こす領域である誤差開度領域外に補正している。つまり、実際のスロットル開度が不感開度領域内で変化する限りは、吸入空気量が実質的に変化しないので、目標スロットル開度が不感開度領域にあるときには、目標スロットル開度を誤差開度領域外に補正し、これによって吸入空気量を実質的に変化させることなく、流量計の測定誤差を防止している。
【0008】
一実施形態では、前記不感開度領域は、所定開度以上の領域であって、前記開度補正手段は、前記目標スロットル開度を前記所定開度に補正している。
【0009】
この場合は、目標スロットル開度が不感開度領域の境界の所定開度に補正されることになるので、目標スロットル開度が不感開度領域内で無用に調節されることはない。
【0010】
一実施形態では、前記開度補正手段は、前記目標スロットル開度を前記誤差開度領域外の前記流量計の測定誤差が小さくなる開度に補正している。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本発明のスロットル制御装置の一実施形態を示す概略構成図である。図1において、内燃機関(以下エンジンと称す)1にはスロットルバルブ4が設けられている。このスロットルバルブ4は、電子制御アクチュエータとしてのスロットルアクチュエータ5によりその開度が調整され、これによってエンジン1に吸入される空気の量が調節される。
【0013】
エンジン1の気筒を構成するシリンダ8内には図の上下方向に往復動するピストン9が配設されており、同ピストン9はコンロッド10を介してクランク軸11に連結されている。ピストン9の上方にはシリンダ8及びシリンダヘッド12によって区画された燃焼室13が形成されている。燃焼室13は、吸気弁14及び排気弁15を介して吸気管2及び排気管3に連通している。
【0014】
エンジン1の吸気ポート17には電磁駆動式のインジェクタ18が設けられており、このインジェクタ18には図示しない燃料タンクから燃料(ガソリン)が供給される。この場合、吸気管2上流から供給される空気とインジェクタ18により供給される噴射燃料とが吸気ポート17にて混合され、その混合気が吸気弁14の開弁動作に伴い燃焼室13内(シリンダ8内)に流入する。そして、燃焼室13内に流入された混合気は、その中で圧縮され、点火プラグ19から点火火花が発せられることにより点火して爆発する。エンジン1は、この爆発によって回転トルクを得ることになる。燃焼後のガスは、排気ガスとして排気弁15を介して排気管3に排出される。
【0015】
また、シリンダ8(ウォータジャケット)にはエンジン水温を検出するための水温センサ21が配設されている。さらに、クランク軸11には、その回転状態に応じて720°CA(クランクアングル)毎にパルス信号を出力する基準位置センサ22と、一定のクランク角度(例えば30°CA)毎にパルス信号を出力する回転数センサ23が設けられている。
【0016】
更に、吸気管2の上流部には吸入空気量を検出するためのエアフローメータ24が配設されている。このエアフローメータ24は、例えば熱線式(ホットワイヤー式)のものである。運転者により踏み込み操作されるアクセルペダル25には同アクセルペダル25の踏み込み量を検出するためのアクセルセンサ26が配設されている。変速機(図示せず)には該変速機のシフト位置を検出するシフトセンサ28が配設されている。
【0017】
また、シリンダヘッド12には、バルブタイミング可変機構27が設けられている。このバルブタイミング可変機構27は、ECU30の制御に応答して、吸気バルブ14の開閉タイミング、及び排気バルブ15の開閉タイミングを調節する。
【0018】
一方、ECU30は、周知のCPU、ROM、RAM、I/O回路等からなるマイクロコンピュータを中心に構成されている。そして、ECU30は、水温センサ21、基準位置センサ22、回転数センサ23、エアフローメータ24、アクセルセンサ26及びシフトセンサ28の検出信号を入力し、これらの各種検出信号に基いてエンジン水温、クランク角度、エンジン回転数、吸入空気量、アクセル開度、シフト位置を検知する。
【0019】
また、ECU30は、上記センサ群による各種検出出力に基いて、燃料噴射量(もしくは燃料噴射時間)、点火時期、目標スロットル開度、バルブタイミング等を算出して、インジェクタ18による燃料噴射、点火プラグ19による点火、スロットルアクチュエータ5によるスロットルバルブ4の開度、バルブタイミング可変機構27による吸排気バルブの開閉タイミングを制御する。
【0020】
ところで、仮に、従来の様にエンジン1に高い負荷がかかっているときにスロットルバルブ4をほぼ全開にすると、吸気管2内の圧力の脈動や吸気管2内の偏流がスロットルバルブ4上流のエアフローメータ24まで波及して、エアフローメータ24に検出誤差が生じる。そこで、本実施形態では、吸気管2内の圧力の脈動や偏流が発生する状態を予測し、この様な状態を避けてスロットルバルブ4の開閉制御を行っている。
【0021】
図2は、吸気管2内の圧力の脈動や偏流が発生する状態を避けてスロットルバルブ4の開閉制御を行うためのフローチャートを示している。このフローチャートに従って、本実施形態のスロットルバルブ4の開閉制御を次に述べる。
【0022】
まず、ECU30は、アクセルセンサ26及びシフトセンサ28によって検出されたアクセル開度PDLA及びシフト位置shift等を用いて、予め設定された関数fに基き仮目標スロットル開度t−TAtgを求める(ステップ101)。
【0023】
次に、ECU30は、回転数センサ23によって検出されたエンジン回転数NE及びバルブタイミング可変機構27によって設定されている吸排気バルブの開閉タイミングVtを用いて、予め設定された関数fに基き不感スロットル開度TAPMWOTを求める。また、ECU30は、エンジン回転数NE及び吸排気バルブの開閉タイミングVtを用いて、予め設定された関数fに基き偏流抑制スロットル開度TAiminを求める。更に、ECU30は、エンジン回転数NE及び吸排気バルブの開閉タイミングVtを用いて、予め設定された関数fに基き脈動抑制スロットル開度TAimaxを求める(ステップ102)。
【0024】
上記ステップ102の演算は、例えばECU30のROMに予め格納されている図3に示す様なデータテーブル31のデータを参照して行われる。すなわち、ECU30は、エンジン回転数NE及び吸排気バルブの開閉タイミングVtに対応するベース値をデータテーブル31から読み出し、このベース値を各関数f,f,fにおける各補正係数に掛けて、該各補正係数を補正した後、該各関数f,f,fに基き不感スロットル開度TAPMWOT、偏流抑制スロットル開度TAimin、及び脈動抑制スロットル開度TAimaxを求める。
【0025】
ここで、不感スロットル開度TAPMWOT、偏流抑制スロットル開度TAimin、及び脈動抑制スロットル開度TAimaxについて更に詳しく述べておく。
【0026】
図4のグラフは、バルブタイミング可変機構27によって任意の開閉タイミングVtが設定されたときのエンジン回転数NEに対する不感スロットル開度TAPMWOTの特性曲線41、偏流抑制スロットル開度TAiminの特性曲線42、及び脈動抑制スロットル開度TAimaxの特性曲線43を示している。
【0027】
図4のグラフにおいて、不感スロットル開度TAPMWOTの特性曲線41は、スロットル開度に対して吸入空気量が変化する感応領域44と実質的に変化しない不感領域45を区分する曲線であり、特性曲線41以上のスロットル開度を設定すると、つまり不感領域45においてスロットル開度を設定すると、スロットル開度の変化に対して吸入空気量が実質的に変化しない。また、偏流抑制スロットル開度TAiminの特性曲線42は、偏流測定誤差領域46を区分する曲線であり、特性曲線42未満の偏流測定誤差領域46においてスロットル開度を設定すると、吸気管2内の偏流によってエアフローメータ24に測定誤差が生じる。更に、脈動抑制スロットル開度TAimaxの特性曲線43は、脈動測定誤差領域47を区分する曲線であり、特性曲線43を超える脈動測定誤差領域47においてスロットル開度を設定すると、吸気管2内の圧力の脈動によってエアフローメータ24に測定誤差が生じる。
【0028】
例えば、図4のグラフに示す一定のエンジン回転数NEが保持された状態で、スロットル開度TAを徐々に増加させていくと、実際の吸入空気量は図5(a)のグラフの特性曲線51に示す様に変化する。特性曲線51から明らかな様に、スロットル開度TAが不感スロットル開度TAPMWOTを超えると、スロットル開度TAの変化に対して実際の吸入空気量が殆ど変化せず、実際の吸入空気量がほぼ飽和する。また、特性曲線52は、エアフローメータ24によって検出された吸入空気量を示している。スロットル開度TAが不感スロットル開度TAPMWOT以上偏流抑制スロットル開度TAimin未満の範囲(偏流測定誤差領域46)に入るとき、及びスロットル開度TAが脈動抑制スロットル開度TAimaxを超える範囲(脈動測定誤差領域47)に入るときに、エアフローメータ24の測定誤差が生じ、特性曲線52が特性曲線51から外れる。
【0029】
図5(b)のグラフは、仮目標スロットル開度t−TAtgに対する目標スロットル開度TAtgの特性を示している。このグラフから明らかな様に、仮目標スロットル開度t−TAtgが不感スロットル開度TAPMWOT以上偏流抑制スロットル開度TAimin未満の範囲(偏流測定誤差領域46)に入るときには、目標スロットル開度TAtgを偏流抑制スロットル開度TAiminに設定し、仮目標スロットル開度t−TAtgが脈動抑制スロットル開度TAimaxを超える範囲(脈動測定誤差領域47)に入るときには、目標スロットル開度TAtgを脈動抑制スロットル開度TAimaxに設定している。偏流抑制スロットル開度TAimin及び脈動抑制スロットル開度TAimaxのいずれもが不感領域45に入るので、目標スロットル開度TAtgを不感領域45内に設定することになる。
【0030】
また、仮目標スロットル開度t−TAtgが感応領域44に入るか、又は仮目標スロットル開度t−TAtgが不感領域45に入りかつ偏流測定誤差領域46及び脈動測定誤差領域47から外れるときには、仮目標スロットル開度t−TAtgを目標スロットル開度TAtgに設定する。
【0031】
上記ステップ102においては、エンジン回転数NE及び吸排気バルブの開閉タイミングVtに応じて、図5(a),(b)のグラフに示す不感スロットル開度TAPMWOT、偏流抑制スロットル開度TAimin、及び脈動抑制スロットル開度TAimaxを求めている。
【0032】
尚、吸排気バルブの開閉タイミングVtを変更すると、図4のグラフの内容が変化する。また、吸排気バルブの開閉タイミングVtを一定にして、エンジン回転数NEを変更すると、図5(a),(b)のグラフの内容が変化する。
【0033】
また、エンジン回転数NE及び吸排気バルブの開閉タイミングVtだけでなく、EGRによる排気ガスの再循環量等に基いて、不感スロットル開度TPMWOT、偏流抑制スロットル開度TAimin、及び脈動抑制スロットル開度TAimaxを求めても構わない。
【0034】
さて、こうして不感スロットル開度TAPMWOT、偏流抑制スロットル開度TAimin、及び脈動抑制スロットル開度TAimaxを求めると、ECU30は、仮目標スロットル開度t−TAtgが不感スロットル開度TAPMWOT以上か否か、つまり仮目標スロットル開度t−TAtgが不感領域45に入るか否かを判定する(ステップ103)。図5(b)のグラフを参照して説明した様に、仮目標スロットル開度t−TAtgが不感領域45に入らなければ、つまり感応領域44に入れば(ステップ103,No)、ECU30は、目標スロットル開度TAtgを仮目標スロットル開度t−TAtgに設定し(ステップ104)、スロットルアクチュエータ5を駆動制御することによって、スロットルバルブ4の開度を目標スロットル開度TAtgに調節する。
【0035】
この場合、目標スロットル開度TAtgが感応領域44に入るので、スロットルバルブ4の開度の変化に伴って吸入空気量も変化する。
【0036】
また、仮目標スロットル開度t−TAtgが不感領域45に入っていれば(ステップ103,Yes)、ECU30は、仮目標スロットル開度t−TAtgが偏流抑制スロットル開度TAimin未満であるか否か、つまり仮目標スロットル開度t−TAtgが偏流測定誤差領域46に入るか否かを判定する(ステップ105)。図5(b)のグラフを参照して説明した様に、仮目標スロットル開度t−TAtgが偏流測定誤差領域46に入れば(ステップ105,Yes)、ECU30は、目標スロットル開度TAtgを偏流抑制スロットル開度TAiminに設定し(ステップ106)、スロットルアクチュエータ5を駆動制御することによって、スロットルバルブ4の開度を目標スロットル開度TAtgに調節する。
【0037】
この場合、目標スロットル開度TAtgが偏流測定誤差領域46よりも大きな偏流抑制スロットル開度TAiminに設定されるので、吸気管2内の偏流が生ぜず、エアフローメータ24の測定誤差が生じることはない。また、目標スロットル開度TAtgを不感領域45内で設定しているので、目標スロットル開度TAtgを仮目標スロットル開度t−TAtgとは異なる値(偏流抑制スロットル開度TAimin)に設定しても、吸入空気量が殆ど変化せず、エンジン1の運転状態に影響を及ぼすことはない。
【0038】
また、仮目標スロットル開度t−TAtgが偏流測定誤差領域46に入っていなければ(ステップ105,No)、ECU30は、仮目標スロットル開度t−TAtgが脈動抑制スロットル開度TAimaxを超えるか否か、つまり仮目標スロットル開度t−TAtgが脈動測定誤差領域47に入るか否かを判定する(ステップ107)。
【0039】
既に、仮目標スロットル開度t−TAtgは、不感領域45に入り(ステップ103,Yes)、偏流測定誤差領域46から外れている(ステップ105,No)と判定された。更に脈動測定誤差領域47から外れるならば(ステップ107,No)、つまり図5(b)のグラフを参照して説明した様に、仮目標スロットル開度t−TAtgが不感領域45に入りかつ偏流測定誤差領域46及び脈動測定誤差領域47から外れるならば、ECU30は、目標スロットル開度TAtgを仮目標スロットル開度t−TAtgに設定し(ステップ104)、スロットルアクチュエータ5を駆動制御することによって、スロットルバルブ4の開度を目標スロットル開度TAtgに調節する。
【0040】
この場合、目標スロットル開度TAtgが偏流測定誤差領域46及び脈動測定誤差領域47から外れるので、エアフローメータ24に測定誤差が生じることはない。また、目標スロットル開度TAtgを不感領域45内で設定しているので、スロットルバルブ4の開度が変化しても吸入空気量が殆ど変化しない。
【0041】
また、図5(b)のグラフを参照して説明した様に、仮目標スロットル開度t−TAtgが脈動測定誤差領域47に入っていれば(ステップ107,Yes)、ECU30は、目標スロットル開度TAtgを脈動抑制スロットル開度TAimaxに設定し(ステップ108)、スロットルアクチュエータ5を駆動制御することによって、スロットルバルブ4の開度を目標スロットル開度TAtgに調節する。
【0042】
この場合、目標スロットル開度TAtgが脈動測定誤差領域47よりも小さな脈動抑制スロットル開度TAimaxに設定されるので、吸気管2内の圧力の脈動が生ぜず、エアフローメータ24の測定誤差が生じることはない。また、目標スロットル開度TAtgを不感領域45内で設定しているので、目標スロットル開度TAtgを仮目標スロットル開度t−TAtgとは異なる値(脈動抑制スロットル開度TAimax)に設定しても、吸入空気量が殆ど変化せず、エンジン1の運転状態に影響を及ぼすことはない。
【0043】
この様に本実施形態においては、エンジン回転数NE及び吸排気バルブの開閉タイミングVtに応じて、不感スロットル開度TAPMWOT、偏流抑制スロットル開度TAimin及び脈動抑制スロットル開度TAimaxを求めて、感応領域44、不感領域45、偏流測定誤差領域46及び脈動測定誤差領域47を判別し、目標スロットル開度TAtgを不感領域45内で設定するときには、該目標スロットル開度TAtgを偏流測定誤差領域46及び脈動測定誤差領域47から外して設定している。これによって、空気吸入量を殆ど変化させずに、吸気管2内の圧力の脈動や偏流を原因とするエアフローメータ24の測定誤差を防止することができる。この結果、エアフローメータ24によって測定された吸入空気量に基いて行われる各種の制御を正確に行うことができる。例えば、燃料噴射量の制御や、点火時期の制御を正確に行うことができる。
【0044】
尚、本実施形態においては、偏流抑制スロットル開度TAimin及び脈動抑制スロットル開度TAimaxを偏流測定誤差領域46及び脈動測定誤差領域47の境界の値に設定しているが、不感領域45内であってかつ偏流測定誤差領域46及び脈動測定誤差領域47から外れれば、偏流抑制スロットル開度TAimin及び脈動抑制スロットル開度TAimaxをどの様な値に設定しても構わない。
【0045】
また、偏流測定誤差領域46を実質的に無視することができるならば、目標スロットル開度TAtgを不感スロットル開度TAPMWOT未満に抑えることのみによって、吸入空気量を殆ど変化させずに、目標スロットル開度TAtgを脈動測定誤差領域47外に設定することができる。この場合は、目標スロットル開度TAtgが不感領域45内で無用に調節されずに済む。あるいは、目標スロットル開度TAtgを脈動抑制スロットル開度TAimax以下に抑えることのみによって、目標スロットル開度TAtgを脈動測定誤差領域47外に設定しても構わない。
【0046】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、実際のスロットル開度の変化が吸入空気量に対して実質的に影響を与えない不感開度領域内に目標スロットル開度があるときには、目標スロットル開度を不感開度領域内でかつ流量計の測定誤差を引き起こす領域である誤差開度領域外に補正している。つまり、実際のスロットル開度が不感開度領域内で変化する限りは、吸入空気量が実質的に変化しないので、目標スロットル開度が不感開度領域にあるときには、目標スロットル開度を誤差開度領域外に補正し、これによって吸入空気量を実質的に変化させることなく、流量計の測定誤差を防止している。
【0047】
一実施形態によれば、目標スロットル開度が不感開度領域の境界の所定開度に補正されるので、目標スロットル開度が不感開度領域内で無用に調節されることはない。
【0048】
一実施形態によれば、目標スロットル開度を誤差開度領域外の流量計の測定誤差が小さくなる開度に補正されるので、流量計の測定誤差が小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスロットル制御装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の装置におけるスロットルバルブの開閉制御を示すフローチャートである。
【図3】エンジン回転数NE及び吸排気バルブの開閉タイミングVtに対応するベース値を格納したデータテーブルを示す図である。
【図4】任意の開閉タイミングVtが設定されたときのエンジン回転数NEに対するスロットル開度TAを示すグラフである。
【図5】(a)はスロットル開度TAに対する実際の吸入空気量を示すグラフであり、(b)は仮目標スロットル開度t−TAtgに対する目標スロットル開度TAtgを示すグラフである。
【符号の説明】
1 内燃機関(エンジン)
2 吸気管
3 排気管
4 スロットルバルブ
5 スロットルアクチュエータ
8 シリンダ
9 ピストン
10 コンロッド
11 クランク軸
12 シリンダヘッド
13 燃焼室
14 吸気弁
15 排気弁
17 吸気ポート
18 インジェクタ
19 点火プラグ
21 水温センサ
22 基準位置センサ
23 回転数センサ
24 エアフローメータ
25 アクセルペダル
26 アクセルセンサ
27 バルブタイミング可変機構
28 シフトセンサ
30 ECU

Claims (3)

  1. スロットルバルブの上流に流量計が設けられ、該流量計によって測定される吸入空気量に基き制御される内燃機関であって、機関運転状態に基き前記スロットルバルブの目標開度を設定し、実際のスロットル開度が目標スロットル開度となる様に前記スロットルバルブを制御する内燃機関のスロットル制御装置において、
    前記実際のスロットル開度の変化が吸入空気量に対して実質的に影響を与えない不感開度領域内に前記目標スロットル開度があるときには、該目標スロットル開度を前記不感開度領域内でかつ前記流量計の測定誤差を引き起こす領域である誤差開度領域外に補正する開度補正手段を備える内燃機関のスロットル制御装置。
  2. 前記不感開度領域は、所定開度以上の領域であって、
    前記開度補正手段は、前記目標スロットル開度を前記所定開度に補正する請求項1に記載の内燃機関のスロットル制御装置。
  3. 記開度補正手段は、前記目標スロットル開度を前記誤差開度領域外の前記流量計の測定誤差が小さくなる開度に補正する請求項1に記載の内燃機関のスロットル制御装置。
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