JP4154972B2 - 内燃機関の内部egr量推定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の内部EGR量(排出ガスの還流量)推定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から火花点火式内燃機関では、不活性成分増大化による燃焼温度抑制によるNOx(窒素酸化物)の低減と、ポンプロスの低減による燃費低減とを図るために、可変動弁機構を利用して、排気バルブ開期間と吸気バルブ開期間とのオーバーラップ量を拡大し、内部EGR量を増加させるものがある。この場合、内部EGR量に応じて、点火時期、燃料噴射量、バルブ開閉タイミングなどを補正する制御を行うことが望ましい。
【0003】
また、特許文献1には、オーバーラップ無し時の機関の運転条件(負荷・回転数・空燃比・EGR率・吸気負圧など)から内部EGR量の基本値を算出し、オーバーラップ時の運転条件の変化量に応じて内部EGR量を補正することが開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−221105号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、運転状態が変化し、負荷・回転数・燃焼空燃比・吸気負圧などの組み合わせが変化することで、オーバーラップ量により内部EGR量を一義的に推定することは困難であった。
また、特許文献1では、運転条件の変化量から内部EGR量を補正する場合には、各パラメータの変化により算出された内部EGR量の精度は十分なものではなかった。
【0006】
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、機関の運転条件に応じて内部EGR量を精度良く推定することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため本発明では、排気バルブ閉弁時の筒内温度、排気バルブ閉弁時の筒内圧力、燃焼空燃比に応じた排気ガス組成のガス定数を各々算出して、少なくともこれらに基づいて、排気バルブ閉弁時の筒内ガス量を算出する。そして、排気バルブ開期間と吸気バルブ開期間とのオーバーラップ中の吹き返しガス量を算出する。そして、筒内ガス量と吹き返しガス量とに基づいて、内部EGR量を算出する。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、運転条件に関わらず、燃焼終了後のシリンダ内部の状態量(温度・圧力・排気ガスのガス定数)に基づき、精度良く内部EGR量を推定できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1は、内燃機関の内部EGR量推定装置のシステム構成図である。
エンジン1の各気筒のピストン2により画成される燃焼室3には、点火プラグ4を囲むように、吸気バルブ5と排気バルブ6とを備えている。吸気バルブ5及び排気バルブ6のリフト特性(開閉時期)は、吸気側及び排気側に設けられた可変動弁ソレノイド22,23により、カム軸に対するカムの位相を変化させることで、バルブタイミングの制御が可能である。
【0010】
吸気通路7には、電子制御スロットル弁19が設けられており、これにより吸入新気量が制御される。燃料の供給は、吸気通路7に気筒毎に(または各燃焼室3に直接臨ませて)設けたインジェクタ20によりなされる。燃焼室3内で混合気は点火プラグ4により点火されて燃焼し、排気通路8へ排出される。
ここで、電子制御スロットル弁19、インジェクタ20、点火プラグ4(パワトラ内蔵点火コイル21)、可変動弁ソレノイド22,23の作動は、エンジンコントロールユニット(ECU)30により制御される。
【0011】
これらの制御のため、ECU30には、各種センサからの信号が入力されている。
クランク角センサ14は、エンジン回転に同期してクランク角信号を出力し、これによりクランク角位置と共にエンジン回転数を検出可能である。そして、カム角センサ16,17は、吸気バルブ5及び排気バルブ6のカム角を検出可能であり、これにより可変動弁ソレノイド22,23の作動状態を検出可能である。
【0012】
そして、吸気通路7にて吸入新気量を検出するエアフロメータ9、電子制御スロットル弁19下流にて吸気圧力を検出する吸気圧力センサ10、排気通路7にて排気圧力を検出する排気圧力センサ11、排気通路8にて排気温度を検出する排気温度センサ12、排気通路8にて排気中に含まれる酸素量を検出するO2センサ(酸素センサ)13、エンジン1の冷却水温度を検出する水温センサ15、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ18の出力信号もECU30に入力され、これらの状態を検出可能である。
【0013】
次に、ECU30が行う内部EGR量及び内部EGR率の推定について以下に説明する。図2〜図7は制御構成図であり、図8〜図16は制御フローチャートであり、図17〜図22は各値を求めるテーブルである。
内部EGR率MRESFRの算出について、図2の内部EGR率算出手段の制御構成図と、図8の内部EGR率MRESFR算出フローとを用いて説明する。
【0014】
図2に示す吸入新気量算出手段は吸入新気量(新気質量)MACYL、目標燃焼当量比算出手段は目標燃焼当量比TFBYA、内部EGR量算出手段は内部EGR量MRESをそれぞれ算出し、これらの算出値に基づいて、内部EGR率算出手段は内部EGR率MRESFRを算出する。
図8のステップ1では、エアフロメータ9により計測された吸入新気量に基づいて1シリンダ当たりの吸入新気量MACYLを算出する。
【0015】
ステップ2では、クランク角センサ14の信号に基づいて検出されるエンジン回転数と、アクセル開度センサ18の信号に基づいて検出されるアクセル開度と、水温センサ15の信号に基づいて検出される冷却水温度とに応じて決まる目標燃焼当量比TFBYAを算出する。
なお、目標燃焼当量比TFBYAは、理論空燃比を14.7とすると、目標燃焼空燃比より次式により表され、目標燃焼空燃比がストイキのときに1となる。
【0016】
TFBYA=14.7/目標燃焼空燃比・・・(1)
ステップ3では、後述する図9のフローチャートに従って、1シリンダ当たりの内部EGR量MRESを算出する。
ステップ4では、内部EGR率MRESFR(1シリンダ当たりの総ガス量に対する内部EGR量の割合)を次式により算出し、処理を終了する。
【0017】
MRESFR=MRES/{MRES+MACYL×(1+TFBYA/14.7)}・・・(2)
ここで、ステップ3の内部EGR量MRESの算出について、図3の内部EGR量算出手段の制御構成図と、図9の内部EGR量算出フローとを用いて説明する。
【0018】
図3に示す排気バルブ閉弁時(図には「EVC時」と示す)筒内ガス量算出手段は筒内ガス量MRESCYL、吸気バルブ5及び排気バルブ6のオーバーラップ(図には「O/L」と示す)中吹き返しガス量算出手段は吹き返しガス量MRESOLをそれぞれ算出し、これらの算出値に基づいて、内部EGR量算出手段は内部EGR量MRESを算出する。
【0019】
図9のステップ5では、後述する図10のフローチャートに従って、排気バルブ閉弁時においてシリンダ内部に残留しているガス量である排気バルブ閉弁時筒内ガス量MRESCYLを算出する。
ステップ6では、後述する図11のフローチャートに従って、オーバーラップ中に排気側から吸気側へ吹き返すガス量であるオーバーラップ中吹き返しガス量MRESOLを算出する。
【0020】
ステップ7では、排気バルブ閉弁時筒内ガス量MRESCYLとオーバーラップ中吹き返しガス量MRESOLとを加算して、内部EGR量MRESを次式により算出する。
MRES=MRESCYL+MRESOL・・・(3)
ここで、ステップ5の排気バルブ閉弁時筒内ガス量MRESCYLの算出について、図4の排気バルブ閉弁時筒内ガス量算出手段の制御構成図と、図10の排気バルブ閉弁時筒内ガス量MRESCYL算出フローとを用いて説明する。
【0021】
図4に示す目標燃焼当量比算出手段は排気ガスの目標燃焼当量比TFBYAを算出し、この値に基づき、排気ガスガス定数算出手段はガス定数REXを算出する。排気バルブ閉弁時筒内容積算出手段は筒内容積VEVC、排気バルブ閉弁時筒内温度算出手段は筒内温度TEVC、排気バルブ閉弁時圧力算出手段は筒内圧力PEVCをそれぞれ算出する。そして、これらの算出値に基づき、排気バルブ閉弁時筒内ガス量算出手段は筒内ガス量MRESCYLを算出する。
【0022】
図10のステップ8では、図17に示すテーブルから排気バルブ閉弁時筒内容積VEVCを求める。図17は、排気バルブ閉弁時筒内容積VEVC算出テーブルであり、横軸は排気バルブ開閉タイミング変化量VTCNOWE、縦軸は排気バルブ閉弁時筒内容積VEVCを示している。
ここで、排気バルブ閉弁時期を変化させる機構を有するエンジンにおいては、排気側のカム角センサ17の信号に基づいて検出される排気バルブ開閉タイミング変化量VTCNOWEに応じて、図17に示す排気バルブ閉弁時筒内容積VEVCをテーブルから求める。
【0023】
なお、圧縮比を変化させる機構を有するエンジンにおいては、圧縮比の変化量に応じた排気バルブ閉弁時筒内容積VEVCをテーブルから求める。
また、排気バルブ閉弁時期と圧縮比とを同時に可変とする機構を有するエンジンにおいては、排気バルブ閉弁時期と圧縮比変化量とに応じた排気バルブ閉弁時筒内容積VEVCをテーブルから求める。
【0024】
図10のステップ9では、図18に示すテーブルから目標燃焼当量比TFBYAに応じた排気ガスのガス定数REXを求める。図18は、排気ガスガス定数REX算出テーブルであり、横軸は目標燃焼当量比TFBYA、縦軸は排気ガスのガス定数REXを示している。なお、図18中の点線はストイキを示している。
ステップ10では、排気温度センサ12の信号に基づいて検出した排気温度に基づいて、排気バルブ閉弁時筒内温度TEVCを推定する。なお、排気バルブ閉弁時筒内温度TEVCは、インジェクタ20の燃料噴射量に応じた熱量により変化するため、このような特性を利用したテーブルから求めてもよい。
【0025】
ステップ11では、排気圧力センサ11の信号に基づいて検出された排気圧力に基づいて、排気バルブ閉弁時筒内圧力PEVCを推定する。なお、排気バルブ閉弁時筒内圧力PEVCは、混合気体積と排気系の管内抵抗とで決まるため、混合気体積流量に応じたテーブルから求めてもよい。
ステップ12では、ステップ8〜ステップ11において算出された排気バルブ閉弁時筒内容積VEVC、排気ガスガス定数REX、排気バルブ閉弁時筒内温度TEVC、排気バルブ閉弁時筒内圧力PEVCの算出値から、排気バルブ閉弁時においてシリンダ内部に残留している排気バルブ閉弁時筒内ガス量MRESCYLを次式により算出する。
【0026】
MRESCYL=(PEVC×VEVC)/(REX×TEVC)・・・(4)
ここで、図9のステップ6のオーバーラップ中に排気側から吸気側へ吹き返すガス量MRESOLの算出について、図5のオーバーラップ中吹き返しガス量算出の制御構成図と、図11のオーバーラップ中吹き返しガス量MRESOL算出フローとを用いて説明する。
【0027】
図5に示す排気バルブと吸気バルブとの開閉タイミング変化量算出手段は吸気バルブと排気バルブとの開閉タイミング変化量VTCNOW,VTCNOWEからオーバーラップ変化量VTCOLを算出し、この算出値に基づいて、オーバーラップ中積算有効面積算出手段は積算有効面積ASUMOLを算出する。目標燃焼当量比算出手段は当量比TFBYAを算出し、この算出値に基づいて、排気ガスガス定数算出手段はガス定数REXを算出する。そして、これらの算出値と、エンジン回転数算出手段、排気ガス比熱比算出手段、排気バルブ閉弁時筒内温度算出手段、排気バルブ閉弁時筒内圧力算出手段、吸気圧力算出手段、チョーク過給判定算出手段による各算出値とに基づいて、オーバーラップ中吹き返しガス量算出手段は吹き返しガス量MRESOLを算出する。
【0028】
図11のステップ13では、吸気側カムの位相を検出するカム角センサ16の信号に基づいて検出される吸気バルブ開閉タイミング変化量VTCNOWと、排気側カムの位相を検出するカム角センサ17の信号に基づいて検出される排気バルブ開閉タイミング変化量VTCNOWEとから、オーバーラップ変化量VTCOLを次式により算出する。
【0029】
VTCOL=VTCNOW+VTCNOWE・・・(5)
ステップ14では、(5)式で算出したオーバーラップ変化量VTCOLに応じて、図19に示すテーブルからオーバーラップ中の積算有効面積ASUMOLを求める。図19は、オーバーラップ中の積算有効面積を算出するテーブルであり、横軸はオーバーラップ変化量VTCOL、縦軸はオーバーラップ中の積算有効面積ASUMOLを示している。オーバーラップ変化量VTCOLが大きくなると、積算有効面積ASUMOLが大きくなる。
【0030】
ここで、図20は、オーバーラップ中の積算有効面積ASUMOLの説明図であり、横軸はクランク角度、縦軸は吸気バルブ5と排気バルブ6とのそれぞれの開口面積を示している。そして、オーバーラップ中の或る時点における有効な開口面積は、排気バルブ開口面積と吸気バルブ開口面積とのうち小さい方とする。すなわち、オーバーラップ中の全期間における積算有効面積ASUMOLは、吸気バルブ5及び排気バルブ6が開いている期間の積分値(図中の斜線部)として示される。
【0031】
このようにしてオーバーラップ中積算有効面積ASUMOLを算出することで、吸気バルブ5と排気バルブ6とのオーバーラップ量を1つのオリフィス(流出孔)と疑似でき、排気系の状態と吸気系の状態とからこのオリフィスを通過する流量を簡略的に算出する。
図11のステップ15では、クランク角センサ14の信号に基づいてエンジン回転数NRPMを算出する。
【0032】
ステップ16では、図21に示すマップから排気ガス比熱比SHEATRを算出する。この制御構成は図6に示す。
図6に示す目標燃焼当量比算出手段は目標燃焼当量比TFBYA、排気バルブ閉弁時筒内温度算出手段は筒内温度TEVCをそれぞれ算出し、これらの算出値に基づき、排気ガス比熱比算出手段は排気ガス比熱比SHEATRを算出する。
【0033】
図21は、排気ガス比熱比算出マップであり、横軸は目標燃焼当量比TFBYA、縦軸は排気ガス比熱比SHEATRを示している。なお、図中の点線はストイキの位置を示しており、目標燃焼当量比TFBYAがストイキ近傍にあるときは排気ガス比熱比SHEATRが小さくなり、リッチ側またはリーン側になると比熱比SHEATRが大きくなる。そして、排気バルブ閉弁時の筒内温度TEVCが変化した場合を太線矢印で示す。ここで、図8のステップ2で算出した目標燃焼当量比TFBYAと、図10のステップ10で算出した排気バルブ閉弁時筒内温度TEVCとに応じて、排気ガス比熱比SHEATRを求める。
【0034】
ステップ17では、後述する図7の過給・チョーク判定手段の制御構成図と、図12の過給判定TBCRG・チョーク判定CHOKEフローとにより、過給判定TBCRG及びチョーク判定CHOKEを行う。
ステップ18では、ステップ17での過給判定フラグTBCRGが0であるか否か、すなわち過給状態を判断する。過給判定フラグTBCRGが0の場合は、ステップ19へ進み、過給判定フラグTBCRGが0でない場合は、ステップ22へ進む。
【0035】
ステップ19では、ステップ17でのチョーク判定フラグCHOKEが0であるか否か、すなわちチョーク状態を判断する。
チョーク判定フラグCHOKEが0の場合は、ステップ20へ進み、後述する図13のフローから、過給無し且つチョーク無し時のオーバーラップ中の平均吹き返しガス流量MRESOLtmpを算出する。
【0036】
一方、ステップ19で、ステップ17でのチョーク判定フラグCHOKEが0でない場合には、ステップ21へ進み、後述する図14のフローから、過給無し且つチョーク有り時のオーバーラップ中の吹き返しガス流量MRESOLtmpを算出する。
また、ステップ18で、ステップ17での過給判定フラグTBCRGが1、すなわち過給状態であり、且つステップ22でチョーク判定フラグCHOKEが0の場合は、ステップ23へ進み、後述する図15のフローから、過給有り且つチョーク無し時のオーバーラップ中の平均吹き返しガス流量MRESOLtmpを算出する。
【0037】
一方、ステップ22で、ステップ17でのチョーク判定フラグCHOKEが1の場合は、ステップ24へ進み、後述する図16のフローから、過給有り且つチョーク有り時の吹き返しガス流量MRESOLtmpを算出する。
ステップ20,21,23,24で吹き返しガス流量MRESOLtmpを算出した後は、ステップ25へ進む。
【0038】
ステップ25では、過給の有無とチョークの有無との状態に応じて、吹き返しガス流量MRESOLtmpとオーバーラップ期間中の積算有効面積ASUMOLとを積算することで、オーバーラップ中の吹き返しガス量MRESOLを次式により算出する。
MRESOL=(MRESOLtmp×ASUMOL×60)/(NRPM×360)・・・(7)
ここで、ステップ17における過給・チョーク判定について、図7の過給・チョーク判定手段の制御構成図と、図12の過給判定TBCRG・チョーク判定CHOKEフローとを用いて説明する。
【0039】
図7に示す通り、排気ガス比熱比算出手段、排気バルブ閉弁時筒内圧力算出手段、吸気圧力算出手段の各算出値に基づき、過給・チョーク判定手段は過給判定TBCRGとチョーク判定CHOKEとを行う。
図12のステップ26では、吸気圧力センサ10の信号に基づいて検出された吸気圧力PINと、図10のステップ11で算出された排気バルブ閉弁時筒内圧力PEVCとの比、すなわち吸気排気圧力比PINBYEXを次式により算出する。
【0040】
PINBYEX=PIN/PEVC・・・(8)
ステップ27では、吸気排気圧力比PINBYEXが1以下であるか否か、すなわち過給状態を判断する。
吸気排気圧力比PINBYEXが1以下の場合、すなわち過給無しの場合は、ステップ28へ進み、過給判定フラグTBCRG=0を0に設定し、ステップ31へ進む。
【0041】
一方、吸気排気圧力比PINBYEXが1より大きい場合、すなわち過給有りの場合は、ステップ29へ進み、過給判定フラグTBCRGを1に設定し、ステップ30へ進み、図11のステップ16で算出した排気ガス比熱比SHEATRを、図22に示すテーブルから求めた空気及び燃料の混合気比熱比MIXAIRSHRとする。
【0042】
図22は、混合気比熱比MIXAIRSHR算出テーブルであり、横軸は目標燃焼当量比TFBYA、縦軸は混合気比熱比MIXAIRSHRを示している。なお、図中の点線はストイキを示し、比熱比MIXAIRSHRは、リーン側のときは大きく、リッチ側のときは小さくなる。そして、図2のステップ2で算出した目標燃焼当量比TFBYAに対応する混合気比熱比MIXAIRSHRをテーブルから求める。
【0043】
そして、ステップ30において、排気ガス比熱比SHEATRを混合気比熱比MIXAIRSHRに置き換えることで、ターボ過給や慣性過給等の過給時におけるオーバーラップ中のガス流れが吸気系から排気系へ向かう(吹き抜ける)ときにおいても、オリフィスを通過するガスの比熱比を排気ガスの比熱比から吸気混合気の比熱比に変更することにより、吹き抜けるガス量を精度良く推定し、内部EGR量を精度良く算出する。
【0044】
ステップ31では、ステップ16またはステップ30で算出した排気ガス比熱比SHEATRに基づき、最小と最大とのチョーク判定しきい値SLCHOKEL,SLCHOKEHを次式により算出する。
SLCHOKEL={2/(SHEATR+1)}^{SHEATR/(SHEATR−1)}・・・(9a)
SLCHOKEH={2/(SHEATR+1)}^{−SHEATR/(SHEATR−1)}・・・(9b)
このチョーク判定しきい値SLCHOKEL,SLCHOKEHは、チョークする限界値を算出している。
【0045】
また、ステップ31において、制御構成上、累乗計算が困難な場合には、予め、(9a),(9b)式の計算結果を、最小チョーク判定しきい値SLCHOKELテーブルと最大チョーク判定しきい値SLCHOKEHテーブルとして記憶しておき、排気ガス比熱比SHEATRに応じて求めてもよい。
ステップ32では、ステップ26で算出した吸気排気圧力比PINBYEXが、最小チョーク判定しきい値SLCHOKEL以上で且つ最大チョーク判定しきい値SLCHOKEH以下の範囲内にあるか否か、すなわちチョーク状態を判定する。
【0046】
吸気排気圧力比PINBYEXが範囲内にある場合、すなわちチョーク無しと判断した場合は、ステップ33へ進み、チョーク判定フラグCHOKEを0に設定する。
一方、吸気排気圧力比PINBYEXが範囲内にない場合、すなわちチョーク有りと判断した場合は、ステップ34へ進み、チョーク判定フラグCHOKEを1に設定する。
【0047】
また、図11のステップ20の吹き返しガス流量MRESOLtmpの算出について、図13の過給無し且つチョーク無し時オーバーラップ中吹き返しガス流量算出フローを用いて説明する。
ステップ35では、図10のステップ9で算出された排気ガスのガス定数REXと、ステップ10で算出された排気バルブ閉弁時の筒内温度TEVCとに基づき、ガス流量算出式密度項MRSOLDを次式により算出する。
【0048】
MRSOLD=SQRT{1/(REX×TEVC)}・・・(10)
ここで、SQRTは温度及びガス定数に関する係数である。なお、制御構成上、ガス流量算出式密度項MRSOLDの算出が困難な場合は、予め、(10)式の計算結果をマップとして記憶しておき、排気ガスガス定数REXと筒内温度TEVCとに応じて求めてもよい。
【0049】
ステップ36では、図11のステップ16で算出された排気ガス比熱比SHEATRと、図12のステップ26で算出された吸気排気圧力比PINBYEXとに基づき、ガス流量算出式圧力差項MRSOLPを次式により算出する。
MRSOLP=SQRT[SHEATR/(SHEATR−1)×{PINBYEX^(2/SHEATR)−PINBYEX^((SHEATR+1)/SHEATR)}]・・・(11)
ステップ37では、図10のステップ11で算出された排気バルブ閉弁時筒内圧力PEVCと、図13のステップ35とステップ36とで算出されたガス流量算出式密度項MRSOLDとガス流量算出式圧力差項MRSOLPとに基づいて、過給無し・チョーク無し時のオーバーラップ中の吹き返し流量MRESOLtmpを次式により算出する。
【0050】
MRESOLtmp=1.4×PEVC×MRSOLD×MRSOLP・・・(12)
また、ステップ21の吹き返しガス流量MRESOLtmpについて、図14の過給無し且つチョーク有り時の吹き返しガス流量算出フローを用いて説明する。
【0051】
ステップ38では、図13のステップ35と同じく、ガス流量算出式密度項MRSOLDを前述の(10)式より算出する。
ステップ39では、図11のステップ16で算出された排気ガス比熱比SHEATRに基づき、ガス流量算出式チョーク時圧力差項MRSOLPCを次式により求める。
【0052】
MRSOLPC=SQRT[SHEATR×{2/(SHEATR+1)}^{(SHEATR+1)/(SHEATR−1)}]・・・(13)
なお、制御構成上、累乗計算が困難な場合には、予め(13)式の計算結果を、ガス流量算出式チョーク時圧力差項MRSOLPCマップとして記憶しておき、排気ガス比熱比SHEATRに応じて求めてもよい。
【0053】
ステップ40では、図10のステップ11で算出された排気バルブ閉弁時筒内圧力PEVCと、図14のステップ38で算出されたガス流量算出式密度項MRSOLDと、ステップ39で算出されたチョーク時圧力差項MRSOLPCに基づいて、過給無し・チョーク有り時のオーバーラップ中吹き返し流量MRESOLtmpを次式により算出する。
【0054】
MRESOLtmp=PEVC×MRSOLD×MRSOLPC・・・(14)
また、ステップ23のオーバーラップ中の平均吹き返しガス流量MRESOLtmpの算出について、図15の過給有り・チョーク無し時の吹き返しガス流量算出フローを用いて説明する。
【0055】
ステップ41では、図12のステップ30で算出された排気ガス比熱比SHEATRと、ステップ26で算出された吸気排気圧力比PINBYEXとに基づき、ガス流量算出式過給時圧力差項MRSOLPTを次式により求める。
MRSOLPT=SQRT[SHEATR/(SHEATR−1)×{PINBYEX^(−2/SHEATR)−PINBYEX^(−(SHEATR+1)/SHEATR)}]・・・(15)
なお、制御の構成上、累乗計算が困難な場合は、予め(15)式の計算結果を、ガス流量算出式過給時圧力差項MRSOLPTマップとして記憶しておき、排気ガス比熱比SHEATRと吸気排気圧力比PINBYEXとに応じて求めてもよい。
【0056】
ステップ42では、吸気圧力センサ10の信号に基づいて検出された吸気圧力PINと、ステップ41で算出された過給時圧力差項MRSOLPTとに基づいて、過給有り・チョーク無し時オーバーラップ中吹き返しガス流量MRESOLtmpを次式により算出する。
MRESOLtmp=−0.152×PIN×MRSOLPT・・・(16)
ここで、吹き返しガス流量MRESOLtmpは負の値を示すことで、オーバーラップ中に吸気系から排気系へ吹き抜けるガス流量を表すことができ、これに基づいて内部EGR量を減じる。
【0057】
また、ステップ24の吹き返しガス流量MRESOLtmpの算出について、図16の過給有り・チョーク有り時オーバーラップ中吹き返しガス流量算出フローを用いて説明する。
ステップ43では、図14のステップ39と同じく、ガス流量算出式チョーク時圧力差項MRSOLPCを(13)式またはマップから求める。
【0058】
ステップ44では、吸気圧力PINと、ガス流量算出式チョーク時圧力差項MRSOLPCとに基づいて、過給有り・チョーク有り時のオーバーラップ中吹き返しガス流量MRESOLtmpを次式により算出する。
MRESOLtmp=−0.108×PIN×MRSOLPC・・・(17)
ここで、吹き返しガス流量MRESOLtmpは負の値を示すことで、オーバーラップ中に吸気側から排気側へ吹き抜けるガス流量を表すことができ、内部EGR量を減じることとなる。
【0059】
ここで、ステップ20,21,23,24で、過給の有無とチョークの有無との状態に応じて、吹き返しガス流量MRESOLtmpを算出する。そして、前述のステップ25でオーバーラップ中吹き返しガス量MRESOLを算出した後は、図9のステップ6からステップ7へ進み、前述のステップ7で内部EGR量MRESを算出する。そして、図8のステップ3からステップ4へ進み、前述の内部EGR率MRESFRを算出して、処理を終了する。
【0060】
本実施形態によれば、排気バルブ閉弁時の筒内温度TEVCを算出する手段(ステップ10)と、排気バルブ閉弁時の筒内圧力PEVCを算出する手段(ステップ11)と、燃焼空燃比に応じた排気ガス組成のガス定数REXを算出する手段(ステップ9)と、少なくとも前記筒内温度TEVC、前記筒内圧力PEVC、前記ガス定数REXに基づいて、排気バルブ閉弁時の筒内ガス量MRESCYLを算出する手段(ステップ12)と、排気バルブ開期間と吸気バルブ開期間とのオーバーラップ中の吹き返しガス量MRESOLを算出する手段(ステップ25)と、を備え、筒内ガス量MRESCYLと吹き返しガス量MRESOLとに基づいて、内部EGR量MRESを算出する(ステップ7)。このため、燃焼終了後のシリンダ内部の状態量(温度TEVC・圧力PEVC・ガス定数REX)に基づき、物理式から内部EGR量MRESを算出できる。そして、温度・圧力変化による密度変化や、燃焼空燃比変化に伴うガス定数の変化による密度変化に対応でき、運転条件に関わらず精度良く内部EGR量MRESを推定できる。特に、過渡運転状態においては、シリンダ内部の状態量が刻々と変化するため、その変化していく状態量に基づいて内部EGR量MRESを算出できるので、過渡運転時の内部EGR量MRESの推定精度を向上できる。そして、内部EGR量MRESを精度良く推定することで、点火時期、燃料噴射量、バルブ開閉タイミング(オーバーラップ量)などを適切に制御できる。さらに、多次元パラメータを含む制御構築であっても、各パラメータに応じ、物理式(3式)に基づいて内部EGR量MRESを算出し、この値MRESに基づいて、各制御値を決定するため、容易に構築できる。
【0061】
また本実施形態によれば、さらに排気バルブ閉弁時の筒内容積VEVCを算出する手段(ステップ8)を含んで構成され、これらの算出値に基づいて、物理式(4式)により排気バルブ閉弁時の筒内ガス量MRESCYLを算出する。このため、排気バルブ閉弁時の筒内容積VEVCを考慮して、燃焼終了後のシリンダ内部の状態量(容積VEVC・温度TEVC・圧力PEVC・ガス定数REX)に基づき、物理式(3式)から内部EGR量MRESを算出できる。この場合も、温度・圧力変化による密度変化や、燃焼空燃比変化に伴うガス定数の変化による密度変化に対応でき、運転条件に関わらず精度良く内部EGR量MRESを推定できる。また、多次元パラメータを含む制御構築であっても、各パラメータに応じ、物理式(3式)に基づいて内部EGR量MRESを算出するため、容易に構築でき、適合が容易となる。
【0062】
また本実施形態によれば、排気バルブ閉弁時筒内容積算出手段(ステップ8)は、排気バルブ閉弁時のピストン位置から幾何学的に決まる筒内容積値VEVCを求める。このため、排気バルブ閉弁時の筒内容積VEVCを適切に算出して、より正確な内部EGR量MRESを求めることができる。
また本実施形態によれば、排気バルブ閉弁時筒内容積算出手段(ステップ8)は、排気バルブ閉弁時期と該時期の筒内容積とを相対的に変化させる機構を有するエンジンにおいては、その変化量に応じて、排気バルブ閉弁時の筒内容積値VEVCを求める。このため、排気バルブ閉弁時に筒内容積VEVCが変化する機構(可変バルブ開閉タイミング、可変圧縮比)を有するエンジンであっても、容易に筒内容積VEVCを求められ、より正確な内部EGR量MRESを算出できる。そして、各値は幾何学的に決まるので、容易に算出でき、実機運転による適合させる必要が無くなり、開発が効率的に行える。
【0063】
また本実施形態によれば、ガス定数算出手段(ステップ9)は、目標燃焼当量比TFBYAに応じ、排気ガス組成の変化に対応するガス定数REXを求める(図18)。このため、目標燃焼当量比TFBYAに応じた排気ガス組成変化に伴う密度変化がある場合、すなわち、リーン運転、始動後、全開運転域への切り替え後における目標燃焼当量比TFBYAの増減がある場合にも、内部EGR量MRESを精度良く推定できる。そして、ガス定数REXは、燃料組成と空気組成とによる化学反応式から算出でき、実機運転による適合させる必要が無くなり、開発が効率的に行える。
【0064】
また本実施形態によれば、オーバーラップ中吹き返しガス量算出手段(ステップ25)は、排気バルブ閉弁時の筒内温度TEVCを算出する手段(ステップ10)と、排気バルブ閉弁時の筒内圧力PEVCを算出する手段(ステップ11)と、燃焼空燃比に応じた排気ガス組成変化に対応したガス定数REXを算出する手段(ステップ9)と、吸気圧力PINを算出する手段(ステップ10)と、排気ガス組成変化に対応した比熱比SHEATRを算出する手段(ステップ14)と、排気バルブ開期間と吸気バルブ開期間とのオーバーラップ中の積算有効面積ASUMOLを算出する手段(ステップ14)と、機関回転数NRPMを算出する手段(ステップ15)と、過給及びチョークの有無を判定する手段(ステップ27,32)と、を含んで構成され、これらの算出値に基づいて、オーバーラップ中の吹き返しガス量MRESOLを算出する。このため、オーバーラップ中の状態量(温度TEVC、圧力PEVC、ガス定数REX、面積ASUMOL)に基づき、物理式(7式)により吹き返しガス量MRESOLを精度良く算出できる。そして、状態量の変化による密度変化やオリフィス通過体積流量変化に対応でき、あらゆる運転状態において精度良くオーバーラップ中吹き返しガス量MRESOLを算出できる。さらに、多次元パラメータを含む制御構築においても、各パラメータに応じて物理式(3式)に基づき内部EGR量MRESを算出するため、容易に構築でき、適合が容易となる。
【0065】
また本実施形態によれば、過給及びチョークの判定手段(ステップ27,32)は、吸気圧力PINと排気バルブ閉弁時筒内圧力PEVCとに基づいて、吸気排気圧力比PINBYEXを算出する手段(ステップ26)を備え、排気ガス組成変化に対応した比熱比SHEATRを、過給判定手段(ステップ27)が過給有りとした場合に設定する。このため、全開運転における慣性過給時や、過給機による過給時でも精度良くオーバーラップ中の吹き返しガス量MRESOLを算出できる。そして、アイドル運転時などにおいてチョークが発生した場合でも精度良く吹き返しガス量MRESOLを算出できる。
【0066】
また本実施形態によれば、オーバーラップ中積算有効面積算出手段(ステップ14)は、吸気バルブ開閉タイミングを算出する手段(図20)と、排気バルブ開閉タイミングを算出する手段(図20)と、からオーバーラップ量を算出し、このオーバーラップ量に応じて積算有効面積ASUMOLを求める。このため、オーバーラップ量に基づいて積算有効面積ASUMOLを算出でき、物理式(6式)による計算を簡略化することができる。
【0067】
また本実施形態によれば、オーバーラップ中積算有効面積算出手段(ステップ14)は、吸気バルブリフト中の開口面積と排気バルブリフト中の開口面積とのいずれか一方の最小値を積分し、積算有効面積ASUMOLを算出する。このため、オーバーラップ期間の積算有効面積ASUMOLを1つのオリフィスとして疑似でき、排気系の状態と吸気系の状態とからこのオリフィスを通過する流量を簡略的に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内部EGR量推定装置のシステム構成図
【図2】内部EGR率算出手段の制御構成図
【図3】内部EGR量算出手段の制御構成図
【図4】排気バルブ閉弁時筒内ガス流量算出手段の制御構成図
【図5】オーバーラップ中吹き返しガス量算出手段の制御構成図
【図6】排気ガス比熱比算出手段の制御構成図
【図7】過給・チョーク判定手段の制御構成図
【図8】内部EGR率算出フローチャート
【図9】内部EGR量算出フローチャート
【図10】排気バルブ閉弁時筒内ガス量算出フローチャート
【図11】オーバーラップ中吹き返しガス量算出フローチャート
【図12】過給判定・チョーク判定フローチャート
【図13】過給無し・チョーク無し時オーバーラップ中吹き返しガス流量算出フローチャート
【図14】過給無し・チョーク有り時オーバーラップ中吹き返しガス流量算出フローチャート
【図15】過給有り・チョーク無し時オーバーラップ中吹き返しガス流量算出フローチャート
【図16】過給有り・チョーク有り時オーバーラップ中吹き返しガス流量算出フローチャート
【図17】排気バルブ閉弁時筒内容積算出テーブル
【図18】排気ガスガス定数算出テーブル
【図19】オーバーラップ中積算有効面積算出テーブル
【図20】オーバーラップ中積算有効面積の説明図
【図21】排気ガス比熱比算出テーブル
【図22】混合気比熱比算出テーブル
【符号の説明】
1 エンジン
5 吸気バルブ
6 排気バルブ
10 吸気圧力センサ
11 排気圧力センサ
12 排気温度センサ
13 O2センサ
14 クランク角センサ
15 水温センサ
16 吸気側カム角センサ
17 排気側カム角センサ
18 アクセル開度センサ
30 ECU

Claims (8)

  1. 排気バルブ閉弁時の筒内温度を算出する手段と、
    排気バルブ閉弁時の筒内圧力を算出する手段と、
    燃焼空燃比に応じた排気ガス組成のガス定数を算出する手段と、
    少なくとも前記筒内温度、前記筒内圧力、前記ガス定数に基づいて、排気バルブ閉弁時の筒内ガス量を算出する手段と、
    排気バルブ開期間と吸気バルブ開期間とのオーバーラップ中の吹き返しガス量を算出する手段と、を備え、
    前記筒内ガス量と前記吹き返しガス量とに基づいて、内部EGR量を算出する内燃機関の内部EGR量推定装置において、
    前記オーバーラップ中吹き返しガス量算出手段は、
    前記排気バルブ閉弁時の筒内温度を算出する手段と、
    前記排気バルブ閉弁時の筒内圧力を算出する手段と、
    前記燃焼空燃比に応じた排気ガス組成変化に対応したガス定数を算出する手段と、
    吸気圧力を算出する手段と、
    排気ガス組成変化に対応した比熱比を算出する手段と、
    排気バルブ開期間と吸気バルブ開期間とのオーバーラップ中の積算有効面積を算出する手段と、
    機関回転数を算出する手段と、
    過給及びチョークの有無を判定する手段と、
    を含んで構成され、これらの算出値に基づいて、オーバーラップ中の吹き返しガス量を算出することを特徴とする内燃機関の内部EGR量推定装置。
  2. 前記排気バルブ閉弁時筒内ガス量算出手段は、
    排気バルブ閉弁時の筒内容積を算出する手段と、
    前記排気バルブ閉弁時の筒内温度を算出する手段と、
    前記排気バルブ閉弁時の筒内圧力を算出する手段と、
    前記燃焼空燃比に応じた排気ガス組成のガス定数を算出する手段と、
    を含んで構成され、これらの算出値に基づいて、物理式により排気バルブ閉弁時の筒内ガス量を算出することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の内部EGR量推定装置。
  3. 前記排気バルブ閉弁時筒内容積算出手段は、排気バルブ閉弁時のピストン位置から幾何学的に決まる筒内容積値を求めることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の内部EGR量推定装置。
  4. 前記排気バルブ閉弁時筒内容積算出手段は、排気バルブ閉弁時期と該時期の筒内容積とを相対的に変化させる機構を有する機関においては、それらの変化量に応じて、排気バルブ閉弁時の筒内容積値を求めることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の内部EGR量推定装置。
  5. 前記ガス定数算出手段は、目標燃焼当量比に応じ、排気ガス組成の変化に対応するガス定数を求めることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関の内部EGR量推定装置。
  6. 前記過給及びチョークの判定手段は、
    前記吸気圧力と前記排気バルブ閉弁時筒内圧力とに基づいて、吸気排気圧力比を算出する手段を備え、
    前記排気ガス組成変化に対応した比熱比を、前記過給判定手段が過給有りとした場合に設定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関の内部EGR量推 定装置。
  7. 前記オーバーラップ中積算有効面積算出手段は、
    吸気バルブ開閉タイミングを算出する手段と、
    排気バルブ開閉タイミングを算出する手段と、
    からオーバーラップ量を算出し、
    このオーバーラップ量に応じて有効面積の積算値を求めることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の内燃機関の内部EGR量推定装置。
  8. 前記オーバーラップ中積算有効面積算出手段は、
    吸気バルブリフト中の開口面積と排気バルブリフト中の開口面積とのいずれか一方の最小値を積分して、積算有効面積を算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の内燃機関の内部EGR量推定装置。
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