JP2000128154A - 紙製容器およびその製造方法 - Google Patents

紙製容器およびその製造方法

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JP2000128154A
JP2000128154A JP10298942A JP29894298A JP2000128154A JP 2000128154 A JP2000128154 A JP 2000128154A JP 10298942 A JP10298942 A JP 10298942A JP 29894298 A JP29894298 A JP 29894298A JP 2000128154 A JP2000128154 A JP 2000128154A
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Kensaku Ami
健作 網
Yasutoyo Komiya
康豊 小宮
Yuji Sugiyama
有二 杉山
Yoshitaka Aoki
敬隆 青木
Hiroshi Furuta
拓 古田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紙を主材料とし、プラスチックの比率の少ない
材料構成からなる、環境問題に対応した容器であり、ま
た、容器のブランクを成形型の中で組み立てることが容
易で、組み立てた形状が変形しにくく、かつ、フランジ
が重なり部あるいはつなぎ目などのない平滑な一体なも
のであることから、シール蓋による充分な密封が可能な
容器を提供する。 【解決手段】紙を主材料とする、多角形のリング形状の
フランジの内側の辺の少なくとも一部に重合片を設けた
フランジ部と、多角形状の底面と該底面の各辺に折れ線
を介して連設した側面とからなるブランクとを真空ない
し圧空成形する成形型内に入れて該成形型内で半製品で
ある紙製容器本体を組み立て、加熱状態にある熱可塑性
樹脂よりなる内部保護フィルムを真空ないし圧空成形し
て紙製容器本体の内面の全面に密接着させることによる
紙製容器およびその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙製容器およびその製
造方法に関するものであり、更に詳しくは、シール蓋で
の密封が可能な紙製容器およびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、トレー形状の容器としては、
紙製のもの、あるいはプラスチック製のものなど、種々
のものが実用化されているが、内容物が液体を含むもの
の場合、あるいは充分な密封性が必要な場合には、紙単
独で構成される紙製の容器あるいは内面に樹脂加工を施
した紙で組み立てられた容器は、充分な密封性を有して
いないため使用には適さない。充分な密封性を持たせる
ためには、シール蓋で密封シールするための適切なフラ
ンジ部分を備えていることが必要であり、これらの観点
から、プラスチックを成形したトレーにシール蓋で密封
した形状のプラスチック容器が一般的である。また、紙
あるいはプラスチックを単独材料として使用するのでは
なく、紙とプラスチックとを複合した構成の材料を使用
した容器が、特開平3−120034号公報、特開平8
−253237号公報などに開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
プラスチック製の容器においては、容器として使用後、
その廃棄に問題があり、現在、使用後のこれらの容器
は、回収して再利用を図るか、または燃焼処理するか、
あるいはそのまま廃棄する等の処理がなされているが、
いずれにしても、充分に満足し得る状態ではなく、その
使用量の削減などが求められている。また、容器の表面
の意匠性についても、印刷効果、および印刷の難易度の
点で、紙製の容器に比べて劣っている点が問題である。
【0004】また、紙とプラスチックとを複合した構成
の材料を使用した容器、例えば、特開平3−12003
4号公報、特開平8−253237号公報などに開示さ
れている容器についても、フランジにおいて、重なり部
あるいはつなぎ目などがあり、段差のない平滑で一体な
ものとなっていないため、シール蓋による充分な密封を
行うことができないという問題がある。また、容器のブ
ランクを成形型の中で組み立てることが容易でなく、組
み立てた形状が変形し易いという問題がある。
【0005】本発明は、このような背景に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、紙を主材料と
し、プラスチックの比率の少ない材料構成からなる、環
境問題に対応した容器であり、また、容器のブランクを
成形型の中で組み立てることが容易で、組み立てた形状
が変形しにくく、かつ、フランジが重なり部あるいはつ
なぎ目などのない平滑な一体なものであることから、シ
ール蓋による充分な密封が可能な容器を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点を解決すべく鋭意研究した結果、紙を主材料と
する、多角形のリング形状のフランジの内側の辺の少な
くとも一部に重合片を設けたフランジ部と、多角形状の
底面と該底面の各辺に折れ線を介して連設した側面とか
らなるブランクとを製造し、これを真空ないし圧空成形
する成形型内に入れて半製品の紙製容器本体を組み立て
て、更にその内部に加熱状態にある熱可塑性樹脂よりな
る内面保護フィルムを真空ないし圧空成形して前記紙製
容器本体の内面の全面に密接着させたところ、容器のブ
ランクを成形型の中で組み立てることが容易で、組み立
てた形状が変形しにくく、極めて簡単な工程で容器を製
造することができ、また、フランジが重なり部あるいは
つなぎ目などのない平滑な一体なものであることから、
シール蓋による充分な密封が可能な、かつ、製造した容
器は紙を主体とした紙製容器であって、プラスチックの
比率の少ない材料構成からなり、使用後の廃棄が燃焼ゴ
ミとして廃棄することができる紙製容器を見出して、本
発明を完成したものである。
【0007】すなわち、本発明は、紙を主材料とする、
多角形のリング形状のフランジの内側の辺の少なくとも
一部に重合片を設けたフランジ部と、多角形状の底面と
該底面の各辺に折れ線を介して連設した側面とからなる
ブランクとで組み立てられた紙製容器本体と、該紙製容
器本体の内面に加熱状態で真空ないし圧空に吸引されて
密接着している熱可塑性樹脂よりなる内部保護フィルム
層とからなることを特徴とする紙製容器である。
【0008】また、本発明は、紙を主材料とする、多角
形のリング形状のフランジの内側の辺の少なくとも一部
に重合片を設けたフランジ部と、多角形状の底面と該底
面の各辺に折れ線を介して連設した側面とからなるブラ
ンクとを真空ないし圧空成形する成形型内に入れて該成
形型内で半製品である紙製容器本体を組み立て、加熱状
態にある熱可塑性樹脂よりなる内部保護フィルムを真空
ないし圧空成形して紙製容器本体の内面の全面に密接着
させることを特徴とする紙製容器の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の紙製容器1につ
いて、形状、用いる材料、および製造方法など、発明の
実施の形態について説明する。
【0010】図1は、本発明の紙製容器の一実施例で底
面が四角形である場合の例を示す斜視図であり、本発明
にかかる紙製容器1は、重なり部あるいはつなぎ目のな
い平滑な一体であるフランジ4を有する紙製容器本体2
を主構成要素とし、さらに紙製容器本体2の内面に熱可
塑性樹脂よりなる内面保護フィルムを密接着した内面保
護フィルム層3との構成からなるものである。すなわ
ち、本発明にかかる紙製容器1は、紙を主材料とする、
四角形のリング状のフランジ4の各辺の内側に重合片4
a、5b、6c、7dを設けたフランジ部10と、底面
5と側面6、7、8、9とからなるブランク20とで側
面6、7、8、9の上部の内側にフランジ部10の重合
片4a、5b、6c、7dを重ねた状態に組み立てら
れ、その底面5、各側面6、7、8、9およびフランジ
部10を熱可塑性樹脂からなる内面保護フィルムで固着
した内面保護フィルム層3を設けることにより容器を構
成するものである。
【0011】上記において、底面5およびフランジ4の
形状としては、多角形であればよく、例えば、三角形、
四角形、五角形、六角形、八角形等のいずれの形状でも
よい。
【0012】図2は、紙製容器本体2を組み立てるため
のフランジ部10の展開図であり、フランジ4が重なり
部あるいはつなぎ目のない一体となっている。フランジ
4の各辺の内側には、折れ線a、b、c、dを介して、
重合片4a、5b、6c、7dを連設している。この折
れ線a、b、c、dは、重合片4a、5b、6c、7d
が折り曲げ易いように、ミシン目あるいは半切れが好ま
しい。また、この重合片4a、5b、6c、7dは、必
ずしもフランジ4の全ての内側の辺に設ける必要はない
が、全ての辺に設けることによって、容器としての強度
が向上させることができる。また、フランジ4の各辺の
内側の全長に渡って設ける必要はなく、部分的であって
もよい。また、この重合片4a、5b、6c、7dの幅
は、側面6、7、8、9の上部の内側に重ねる程度で、
5〜20mmの範囲が好ましい。形状については、特に
限定されるものではないが、四角形、台形、三角形、半
円形などにすることができる。
【0013】図3は、ブランク20の展開図であり、底
面5と、この底面5の各辺に、折れ線e、f、g、hを
介して、折り曲げ可能な側面6、7、8、9を連設して
いる。この折れ線e、f、g、hは、側面6、7、8、
9が折り曲げ易いように、ミシン目あるいは半切れが好
ましい。この側面6、7、8、9の形状は、四角形と
し、おもに外側に拡がる台形とする。
【0014】このフランジ部10およびブランク20
は、板紙を主材料としているため、表面に印刷を容易に
施せると共に印刷の効果も良い。
【0015】つぎに、本発明にかかる紙製容器の製造方
法について説明する。図4は、上記のフランジ部10お
よびブランク20を真空ないし圧空成形する成形型内に
入れて該成形型内で紙製容器を構成する半製品を組み立
てる状態の成形型の概略を示す断面図であり、図5は、
上記で製函した紙製容器の半製品の概略を示す斜視図で
あり、図6は、上記の半製品の内部に熱可塑性樹脂より
なる内面保護フィルム43を密接着させる状態の成形型
の概略を示す断面図である。
【0016】本発明においては、まず、図2および図3
にその一例を示すように、多角形のリング状のフランジ
4の内側の各辺に重合片4a、5b、6c、7dを設け
たフランジ部10と、多角形状の底面5と、該底面5の
各辺に連接して起立する複数の側面6、7、8、9とか
らなるブランク20を製造する。
【0017】次に、図4に示すように、上記で製造した
多角形のリング状のフランジ4の内側の各辺に重合片4
a、5b、6c、7dを設けたフランジ部10およびブ
ランク20を真空ないし圧空成形する成形型40内に入
れて該成形型40内でトレー状に組み立てる。なお、図
において、41は、成形機ベットを表し、42は、吸引
する真空孔を表し、43は、熱可塑性樹脂よりなる内面
保護フィルムを表し、44は、それをクリップするクラ
ンプを表す。
【0018】成形型40内で、紙製容器本体2を組み立
てるには、まず、ブランク20を側面6、7、8、9を
折り曲げて、底面5を成形型40の底面まで挿入し、つ
ぎに、フランジ4の内側の各辺に重合片4a、5b、6
c、7dを設けたフランジ部10を挿入することによっ
て、2つのブランクにより紙製容器本体2が成形型40
内で容易に組み立てられる。この組み立ての際に、成形
型40内にブランク20を押し込む際に、上方からプラ
グを押し込むことにより、容易に成形型40内で紙製容
器本体2を組み立てることができる。
【0019】而して、上記で製造した紙製容器本体2で
は、図5に示すように、重なり部あるいはつなぎ目のな
い一体となっているフランジ4が形成される。また、ブ
ランク20の側面6、7、8、9が、底面5から起立し
た形状となり、容器を構成する隅部において、側面6、
7、8、9の端部同志が接した状態で隣接し、側面6、
7、8、9の上部の内面にフランジ4の内側の各辺に設
けた重合片4a、5b、6c、7dを重ねた形状となっ
ている。
【0020】次に、本発明においては、図6に示すよう
に、成形機ベット41の真空孔42より空気を吸引しな
がら、クランプ44でクリップしている加熱状態にある
熱可塑性樹脂からなる内面保護フィルム43を、そのク
ランプ44を下げて成形型40に接触させ、更に吸引を
継続しながら上記の紙製容器本体2の内部に加熱状態に
ある熱可塑性樹脂からなる内面保護フィルム43を密接
着させる。
【0021】なお、前記真空成形、または真空圧空成形
の際には、プラグアシスト装置を併用して、軟化した内
面保護フィルム43を紙製容器本体2の中に押し込むこ
とができる。このような方法を採ることにより、紙製容
器本体2の内面に形成される内面保護フィルム層3の厚
さムラを少なくすることができ、紙製容器1の品質を向
上させることができる。上記で密接着が終了した後、吸
引を解いて、さらに内部保護フィルム43を切断して、
紙製容器本体2の内面に内面保護フィルム層3を有する
本発明にかかる紙製容器1を製造することができる。
【0022】上記の本発明において、ブランクを構成す
る紙材料としては、例えば、坪量150ないし600g
/m2 程度の各種の板紙、加工紙等を使用することがで
きる。
【0023】また、上記の本発明において、内面保護フ
ィルム層3を形成する熱可塑性樹脂からなる内面保護フ
ィルム43としては、耐水性、密封性、そして熱融着性
を有する熱可塑性樹脂からなるフィルムであればよく、
例えば、各種のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン
(PP)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレ−
ト(PET)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオ
ノマ−、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物、ポリカ−ボネ−ト、ポリブテ
ン、ポリビニルアルコ−ル、その他等の各種の熱可塑性
樹脂のフィルムを単独ないしラミネ−トして使用するこ
とができる。特に、容器にガスバリヤー性を付与したい
場合には、例えば、中間層にエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体(EVOH)などのガスバリヤー性材料を積
層した積層シート、具体的には、PE/EVOH/P
E、PP/EVOH/PE、A(アモルファス)・PE
T/EVOH/PEなどの層構成の積層シートを用いる
ことができる。
【0024】これらの内面保護フィルム43の厚さは、
30〜250μmの範囲とし、フィルム自体の成形性、
および成形する容器の容量、深絞りの比率(深さ/口
径)などにより、適宜決定するが、好ましくは50〜1
00μmの範囲とする。ただ、容器の強度は、主に外側
の紙製容器本体2で付与されるため、プラスチック単独
の成形容器の場合よりは、厚さを極端に薄くすることが
できる。環境対応の観点から、プラスチックの構成比率
を少なくするために、必要最小限の厚さとすることが好
ましいが、薄すぎた場合には、バリアー性が劣ること、
ピンホールが発生しやすくなるなどの問題があるので、
フィルムの種類、容器のサイズなどを勘案して適宜設定
する必要がある。
【0025】なお、本発明の紙製容器1において、半製
品である紙製容器本体2の内面に熱可塑性樹脂よりなる
内面保護フィルム43を密接着させる場合、フィルム自
身が加熱状態で接着させるが、内面保護フィルム43の
材質によっては、紙製容器本体2との接着強度が不充分
な場合がある。このような場合には、例えば、内面保護
フィルム43に、あらかじめヒートシール剤やホットメ
ルト材などの熱接着性樹脂を塗布したり、あるいは、熱
接着性樹脂を押し出しコートして接着層を設けておくこ
とができる。また、接着層を塗布する場合は、紙製容器
本体2側に設けてもよく、ただ、このような接着層を設
ける場合は、接着層の材質の選定と厚さの調整を行うこ
とが必要である。
【0026】シール蓋5としては、紙製容器1の内面の
材料により適宜選定するが、イージーピール性を持つも
のが好ましい。例えば、PET/ヒートシール剤、PP
/ヒートシール剤、PET/PP/ヒートシール剤、P
ET/PE/ヒートシール剤、PET/PE/エチレン
−酢酸ビニル共重合体のケン化物(EVOH)/PE/
ヒートシール剤、Kコート延伸ナイロン(KON)/P
E/ヒートシール剤などを使用することができる。
【0027】
【実施例】次に本発明について具体的な実施例を挙げて
更に詳しく説明する。 〔実施例1〕坪量270g/m2 の板紙を使用して、図
2に示すように、フランジの内周の形状が四角形で各辺
の内側に重合片を設けたフランジ部、および図3に示す
ように、底面の形状が四角形で各辺に折り曲げ可能な側
面を連設しているブランクを製造した。これを図4に示
すような真空成形機の成形型内に入れて、上記のフラン
ジ部およびブランクを該型内で、側面の上部の内面にフ
ランジ部の内側の各辺に設けた重合片を重ねた形状に組
み立てて、紙製容器を構成する半製品の紙製容器本体を
得た。そして、真空成形機のクランプに厚さ50μmの
内面保護フィルム(A−PETフィルム30μmにEV
A20μmを押し出しコーティングしたフィルム)をク
リップし、これを100℃近くまで加熱した。次いで、
この内面保護フィルムをクリップしているクランプを真
空成形機の成形型に近づけて、紙製容器本体の上部に接
触させて、金形型内にある真空孔から吸引しつつ、加熱
状態にある内面保護フィルムを半製品の内部に入れてそ
の内面の全面に該内面保護フィルムを密接着させた。内
面保護フィルムが密接着した後、吸引を解いて、更に内
面保護フィルムを切断して、図1に示すような底面が四
角形の紙製容器を得た。上記で得た紙製容器内に内容物
を充填し、シール蓋をシールすることによって、充分な
密封性を有する製品を得ることができた。また、使用後
は、燃焼ゴミとして廃棄することができた。
【0028】〔実施例2〕坪量270g/m2 の板紙を
使用して、図8に示すように、フランジの内周の形状が
八角形で各辺の内側に重合片を設けたフランジ部、およ
び図9に示すように、底面の形状が八角形で各辺に折り
曲げ可能な側面を連設しているブランクを製造した。こ
れを実施例1と同様に、図4に示すような真空成形機の
成形型内に入れて、上記のフランジ部およびブランクを
該型内で、側面の上部の内面にフランジの内側の各辺に
設けた重合片を重ねた形状に組み立てて、紙製容器を構
成する半製品の紙製容器本体を得た。そして、実施例1
と同様に、厚さ50μmの内面保護フィルム(A−PE
Tフィルム30μmにEVA20μmを押し出しコーテ
ィングしたフィルム)を半製品の紙製容器本体内部に入
れてその内面の全面に密接着させた。内面保護フィルム
が密接着した後、吸引を解いて、更に内面保護フィルム
を切断して、図7に示すような底面が八角形の紙製容器
を得た。上記で得た紙製容器内に内容物を充填し、シー
ル蓋をシールすることによって、充分な密封性を有する
製品を得ることができた。また、使用後は、燃焼ゴミと
して廃棄することができた。
【0029】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、紙を主材料とする、多角形のリング形状のフランジ
の内側の辺の少なくとも一部に重合片を設けたフランジ
部と、多角形状の底面と該底面の各辺に折れ線を介して
連設した側面とからなるブランクとを製造し、これを真
空ないし圧空成形する成形型内に入れて該型内で組み立
てて紙製容器を構成する半製品である紙製容器本体を組
み立てて、その紙製容器本体を構成する底面と側面とフ
ランジ部を加熱状態にある熱可塑性樹脂よりなる内面保
護フィルムを密接着させてそれらを固定することによっ
て紙製容器を製造するものである。従って、本発明は、
従来のようにシール蓋によるシールの密封性が不充分で
あるという問題点を改良し、その製造工程を全く変えた
ものである。すなわち、板紙を主材料とするフランジ部
とブランクを作製し、これらを、フィルムを真空ないし
圧空成形する型内で組み立て、しかる後、その内面の全
面に真空あるいは圧空吸引して樹脂のフィルムを密接着
させるだけであり、フランジが、重なる部分あるいはつ
なぎ目などのない平滑な一体なものであることから、シ
ール蓋による充分な密封が可能である。また、フランジ
の内側の辺の少なくとも一部に重合片を設けたフランジ
部と、底面と側面とからなるブランクとを成形型の中に
挿入するだけで簡単に組み立てることができ、側面の上
部の内面にフランジ部の内側の各辺に設けた重合片を重
ねた形状に組み立てるため、フランジの形状が強固に保
持されて、組み立てた形状が変形しにくいという特徴が
ある。さらに、本発明の紙製容器は、紙を主体とした容
器であることから、容器として使用後、そのまま燃焼ゴ
ミとして廃棄することができ、環境破壊等の元凶になら
ないものである。本発明にかかる紙製容器は、冷凍食
品、惣菜等の包装用容器として、極めて有用なものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙製容器の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の紙製容器の一実施例のフランジ部を示
す展開図である。
【図3】本発明の紙製容器の一実施例のブランクを示す
展開図である。
【図4】本発明の紙製容器の一実施例を構成する半製品
である紙製容器本体を組み立てる状態の成形型の概略を
示す断面図である。
【図5】本発明の紙製容器の一実施例を構成する半製品
の紙製容器本体の概略を示す斜視図である。
【図6】本発明の紙製容器の一実施例を構成する半製品
である紙製容器本体の内部に内面保護フィルムを密接着
させる状態の成形型の概略を示す断面図である。
【図7】本発明の紙製容器の別の実施例を示す斜視図で
ある。
【図8】本発明の紙製容器の別の実施例のフランジ部を
示す展開図である。
【図9】本発明の紙製容器の別の実施例のブランクを示
す展開図である。
【符号の説明】
1 紙製容器 2 紙製容器本体 3 内面保護フィルム層 4 フランジ 4a重合片 4b重合片 4c重合片 4d重合片 5 底面 6 側面 7 側面 8 側面 9 側面 10 フランジ部 20 ブランク a 折れ線(フランジ部) b 折れ線(フランジ部) c 折れ線(フランジ部) d 折れ線(フランジ部) e 折れ線(底面) f 折れ線(底面) g 折れ線(底面) h 折れ線(底面) 40 成形型 41 成形機ベット 42 真空孔 43 内面保護フィルム 44 クリップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 有二 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 青木 敬隆 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 古田 拓 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3E060 AA08 AB16 AB31 BA22 BC01 BC04 CG20 CG30 DA18 DA21 3E062 AA03 AC02 AC05 JA01 JB11 JC02 JC05 JD02 3E067 BA10A BB01A BB14A BB25A BC02A FA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙を主材料とする、多角形のリング形状の
    フランジの内側の辺の少なくとも一部に重合片を設けた
    フランジ部と、多角形状の底面と該底面の各辺に折れ線
    を介して連設した側面とからなるブランクとで組み立て
    られた紙製容器本体と、該紙製容器本体の内面に加熱状
    態で真空ないし圧空に吸引されて密接着している熱可塑
    性樹脂よりなる内部保護フィルム層とからなることを特
    徴とする紙製容器。
  2. 【請求項2】紙を主材料とする、多角形のリング形状の
    フランジの内側の辺の少なくとも一部に重合片を設けた
    フランジ部と、多角形状の底面と該底面の各辺に折れ線
    を介して連設した側面とからなるブランクとを真空ない
    し圧空成形する成形型内に入れて該成形型内で半製品で
    ある紙製容器本体を組み立て、加熱状態にある熱可塑性
    樹脂よりなる内部保護フィルムを真空ないし圧空成形し
    て紙製容器本体の内面の全面に密接着させることを特徴
    とする紙製容器の製造方法。
JP10298942A 1998-10-20 1998-10-20 紙製容器およびその製造方法 Pending JP2000128154A (ja)

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