JP2000153830A - 紙製容器およびその製造方法 - Google Patents

紙製容器およびその製造方法

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JP2000153830A
JP2000153830A JP10332317A JP33231798A JP2000153830A JP 2000153830 A JP2000153830 A JP 2000153830A JP 10332317 A JP10332317 A JP 10332317A JP 33231798 A JP33231798 A JP 33231798A JP 2000153830 A JP2000153830 A JP 2000153830A
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flange
container
blank
protective film
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Kensaku Ami
健作 網
Yasutoyo Komiya
康豊 小宮
Yuji Sugiyama
有二 杉山
Yoshitaka Aoki
敬隆 青木
Hiroshi Furuta
拓 古田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】板紙又は段ボールを主材料とし、プラスチック
の比率の少ない材料構成からなる、環境問題に対応した
容器であり、シール蓋による充分な密封が可能であり、
内容物の保温性が良く、直接手で持ちやすい断熱性を有
する紙製容器を提供する。 【解決手段】板紙又は段ボールを主材料とする多角形の
枠状のフランジと、段ボールを主材料とし、多角形の底
面と該底面の各辺に折れ線を介して連設した側面とから
なるブランクとを製造し、これを真空ないし圧空成形す
る成形型内に入れて半製品の紙製容器本体を組み立て
て、更にその内部に加熱状態にある熱可塑性樹脂よりな
る内面保護フィルムを真空ないし圧空成形して前記紙製
容器本体の内面の全面に密接着させたところ、フランジ
が重なり部あるいはつなぎ目などのない平坦な一体なも
のであることから、シール蓋による充分な密封が可能で
あり、断熱性があり、使用後の廃棄が燃焼ゴミとして廃
棄することができる紙製容器およびその製造方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙製容器およびその製
造方法に関するものであり、更に詳しくは、断熱性を有
し、シール蓋での密封が可能な紙製容器およびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、トレー形状の容器としては、
紙製のもの、あるいはプラスチック製のものなど、種々
のものが実用化されているが、内容物が液体を含むもの
の場合、あるいは充分な密封性が必要な場合には、紙単
独で構成される紙製の容器あるいは内面に樹脂加工を施
した紙で組み立てられた容器は、充分な密封性を有して
いないため使用には適さない。充分な密封性を持たせる
ためには、シール蓋で密封シールするための適切なフラ
ンジ部分を備えていることが必要であり、これらの観点
から、プラスチックを成形したトレーにシール蓋で密封
した形状のプラスチック容器が一般的である。また、紙
あるいはプラスチックを単独材料として使用するのでは
なく、紙とプラスチックとを複合した構成の材料を使用
した容器が、特開平3−120034号公報、特開平8
−253237号公報などに開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
プラスチック製の容器においては、容器として使用後、
その廃棄に問題があり、現在、使用後のこれらの容器
は、回収して再利用を図るか、または燃焼処理するか、
あるいはそのまま廃棄する等の処理がなされているが、
いずれにしても、充分に満足し得る状態ではなく、その
使用量の削減などが求められている。また、容器の表面
の意匠性についても、印刷効果、および印刷の難易度の
点で、紙製の容器に比べて劣っている点が問題である。
【0004】また、紙とプラスチックとを複合した構成
の材料を使用した容器、例えば、特開平3−12003
4号公報、特開平8−253237号公報などに開示さ
れている容器についても、フランジにおいて、重なり部
あるいはつなぎ目などがあり、段差のない平滑で一体な
ものとなっていないため、シール蓋による充分な密封を
行うことができないという問題がある。また、容器のブ
ランクを成形型の中で組み立てることが容易でなく、組
み立てた形状が変形し易いという問題がある。さらに、
加熱された内容物の場合に、保温が不充分であること、
また、熱くて手で直接持ちにくいという問題がある。
【0005】本発明は、このような背景に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、板紙又は段ボ
ールを主材料とし、プラスチックの比率の少ない材料構
成からなる、環境問題に対応した容器であり、また、容
器のブランクを成形型の中で組み立てることが容易で、
組み立てた形状が変形しにくく、さらに、フランジが重
なり部あるいはつなぎ目などのない平坦な一体なもので
あることから、シール蓋による充分な密封が可能であ
り、さらにまた、断熱性のある段ボールをブランクに使
用し、内容物を収納する部分とすることによって、内容
物の保温性が良く、直接手で持ちやすい断熱性を有する
紙製容器を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点を解決すべく鋭意研究した結果、板紙又は段ボ
ールを主材料とする多角形の枠状のフランジと、段ボー
ルを主材料とし、多角形の底面と該底面の各辺に折れ線
を介して連設した側面とからなるブランクとを製造し、
これを真空ないし圧空成形する成形型内に入れて半製品
の紙製容器本体を組み立てて、更にその内部に加熱状態
にある熱可塑性樹脂よりなる内面保護フィルムを真空な
いし圧空成形して前記紙製容器本体の内面の全面に密接
着させたところ、容器のブランクを成形型の中で組み立
てることが容易で、組み立てた形状が変形しにくく、極
めて簡単な工程で容器を製造することができ、また、フ
ランジが重なり部あるいはつなぎ目などのない平坦な一
体なものであることから、シール蓋による充分な密封が
可能な、かつ、製造した容器は板紙又は段ボールを主体
とした紙製容器であって、プラスチックの比率の少ない
材料構成からなり、使用後の廃棄が燃焼ゴミとして廃棄
することができる紙製容器を見出して、本発明を完成し
たものである。
【0007】すなわち、請求項1に記載の発明は、板紙
又は段ボールを主材料とする、多角形の枠状のフランジ
と、段ボールを主材料とし、多角形の底面と該底面の各
辺に折れ線を介して連設した側面とからなるブランクと
で組み立てられた紙製容器本体と、該紙製容器本体の内
面に加熱状態で真空ないし圧空に吸引されて密接着して
いる熱可塑性樹脂よりなる内部保護フィルム層とからな
ることを特徴とする紙製容器である。また、前記フラン
ジの内側に辺の少なくとも一部に重合片を設けたことを
特徴とする
【0008】また、請求項2に記載の発明は、板紙又は
段ボールを主材料とする、多角形の枠状のフランジと、
段ボールを主材料とし、多角形の底面と該底面の各辺に
折れ線を介して連設した側面とからなるブランクとを真
空ないし圧空成形する成形型内に入れて該成形型内で半
製品である紙製容器本体を組み立て、加熱状態にある熱
可塑性樹脂よりなる内部保護フィルムを真空ないし圧空
成形して紙製容器本体の内面の全面に密接着させること
を特徴とする紙製容器の製造方法である。
【0009】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載の紙製容器において、フランジの内側の辺に重合
片を設けたものである。
【0010】また、請求項4に記載の発明は、請求項2
に記載の紙製容器およびその製造方法において、フラン
ジの内側の辺に重合片を設けたものである。
【0011】本発明によれば、板紙又は段ボールを主材
料とし、プラスチックの比率の少ない材料構成からな
る、環境問題に対応した容器であり、また、容器のブラ
ンクを成形型の中で組み立てることが容易で、組み立て
た形状が変形しにくく、さらに、フランジが重なり部あ
るいはつなぎ目などのない平坦な一体なものであること
から、シール蓋による充分な密封が可能であり、さらに
また、断熱性のある段ボールをブランクに使用し、内容
物を収納する部分とすることによって、内容物の保温性
が良く、直接手で持ちやすい断熱性を有する紙製容器を
得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の紙製容器1につ
いて、形状、用いる材料、および製造方法など、発明の
実施の形態について説明する。
【0013】図1は、フランジが四角形の枠であり底面
が四角形である場合の本発明の紙製容器の一実施例を示
す斜視図であり、本発明にかかる紙製容器1は、重なり
部あるいはつなぎ目のない平坦な一体であるフランジ4
を有する紙製容器本体2を主構成要素とし、さらに紙製
容器本体2の内面に熱可塑性樹脂よりなる内面保護フィ
ルムを密接着した内面保護フィルム層3との構成からな
るものである。すなわち、本発明にかかる紙製容器1
は、板紙又は段ボールを主材料とする四角形の枠状のフ
ランジ4と、底面5と側面6、7、8、9とからなる段
ボールを主材料とするブランク10とで隙間を生じない
形状に組み立てられ、その底面5、各側面6、7、8、
9およびフランジ4を熱可塑性樹脂からなる内面保護フ
ィルムで固着した内面保護フィルム層3を設けることに
より容器を構成するものである。
【0014】上記において、底面5およびフランジ4の
枠形状としては、多角形であればよく、例えば、三角
形、四角形、五角形、六角形、八角形等のいずれの形状
でもよい。
【0015】図2は、紙製容器本体2を組み立てるため
の四角形の枠状のフランジ4の展開図であり、フランジ
4が、重なり部あるいはつなぎ目のない一体となったも
のとなっている。このフランジ4は、剛性のある板紙又
は段ボールを主材料とし、紙製容器本体2の形を保持す
る強度を高めている。外観上あるいはシール蓋のシール
適性の点から、板紙を使用することが好ましい。
【0016】図3は、フランジ4に重合片を設けた形状
の展開図であり、フランジ4が重なり部あるいはつなぎ
目のない一体となっている。フランジ4の各辺の内側に
は、折れ線a、b、c、dを介して、重合片4a、4
b、4c、4dを連設している。この折れ線a、b、
c、dは、重合片4a、4b、4c、4dが折り曲げ易
いように、ミシン目あるいは半切れが好ましい。また、
この重合片4a、4b、4c、4dは、必ずしもフラン
ジ4の全ての内側の辺に設ける必要はないが、全ての辺
に設けることによって、容器としての強度が向上させる
ことができる。また、フランジ4の各辺の内側の全長に
渡って設ける必要はなく、部分的であってもよい。ま
た、この重合片4a、4b、4c、4dの幅は、側面
6、7、8、9の上部の内側に重ねる程度で、5〜20
mmの範囲が好ましい。形状については、特に限定され
るものではないが、四角形、台形、三角形、半円形など
にすることができる。
【0017】図4は、ブランク10の展開図であり、底
面5と、この底面5の各辺に、折れ線e、f、g、hを
介して、折り曲げ可能な側面6、7、8、9を連設して
いる。この折れ線e、f、g、hは、側面6、7、8、
9が折り曲げ易いように、ミシン目あるいは半切れが好
ましい。この側面6、7、8、9の形状は、四角形と
し、おもに外側に拡がる台形とする。
【0018】このブランク10は、段ボールを主材料と
している。段ボールは、波形に成形された中芯と平面と
して使われるライナーを接着剤で接着して造られるが、
中の層に空気を多く含む構造となっているため、優れた
断熱性を有する材料である。段ボールは、段の高さが
4.5〜5.0mmのAフルート、段の高さが2.5〜
3.0mmのBフルート、そして段の高さが1.1〜
1.4mmのEフルートを、紙製容器の大きさに合わせ
て適宜選定することができる。また、波形の小さいFフ
ルートあるいは波形が特殊な波形をしたフルートなどの
段ボールを使用することもできる。さらに、外側のライ
ナーを除いた片段ボールも使用することができる。この
段ボールを紙製容器本体2に使用することによって、加
熱された内容物を保温する効果があり、また、熱い内容
物の入った紙製容器を手で直接持つことが可能になる。
【0019】つぎに、本発明にかかる紙製容器の製造方
法について説明する。図4は、上記のブランクを真空な
いし圧空成形する成形型内に入れて該成形型内で紙製容
器を構成する半製品を組み立てる状態の成形型の概略を
示す断面図であり、図5は、上記で製函した紙製容器の
半製品の概略を示す斜視図であり、図6は、上記の半製
品の内部に熱可塑性樹脂よりなる内面保護フィルム43
を密接着させる状態の成形型の概略を示す断面図であ
る。
【0020】本発明においては、まず、図2および図3
にその一例を示すように、板紙又は段ボールを主材料と
する多角形の枠状のフランジ4と、段ボールを主材料と
する多角形の底面5と、該底面5の各辺に連接して起立
する複数の側面6、7、8、9とからなるブランク10
を製造する。
【0021】次に、図4に示すように、上記で製造した
フランジ4およびブランク10を真空ないし圧空成形す
る成形型40内に入れて該成形型40内でトレー状に組
み立てる。なお、図において、41は、成形機ベットを
表し、42は、吸引する真空孔を表し、43は、熱可塑
性樹脂よりなる内面保護フィルムを表し、44は、それ
をクリップするクランプを表す。
【0022】成形型40内で、紙製容器本体2を組み立
てるには、まず、フランジ4を成形型40の枠の上部に
しっかり固定し、そしてつぎに、ブランク10を側面
6、7、8、9を折り曲げて、底面5を成形型40の底
面まで挿入する。ブランク10が挿入されることによっ
て、2つのブランクにより紙製容器本体2が成形型40
内で容易に組み立てられる。この組み立ての際に、成形
型40内にブランク10を押し込む際に、上方からプラ
グを押し込むことにより、容易に成形型40内で紙製容
器本体2を組み立てることができる。
【0023】而して、上記で製造した紙製容器本体2で
は、図5に示すように、重なり部あるいはつなぎ目のな
い一体となっているフランジ4が形成される。また、ブ
ランク10の側面6、7、8、9が、底面5から起立し
た形状となり、容器を構成する隅部において、側面6、
7、8、9の端部同志が接した状態で隣接し、側面6、
7、8、9の上端がフランジ4の内側の辺と隣接してい
る。
【0024】つぎに、本発明においては、図6に示すよ
うに、成形機ベット41の真空孔42より空気を吸引し
ながら、クランプ44でクリップしている加熱状態にあ
る熱可塑性樹脂からなる内面保護フィルム43を、その
クランプ44を下げて成形型40に接触させ、更に吸引
を継続しながら上記の紙製容器本体2の内部に加熱状態
にある熱可塑性樹脂からなる内面保護フィルム43を密
接着させる。
【0025】なお、前記真空成形、または真空圧空成形
の際には、プラグアシスト装置を併用して、軟化した内
面保護フィルム43を紙製容器本体2の中に押し込むこ
とができる。このような方法を採ることにより、紙製容
器本体2の内面に形成される内面保護フィルム層3の厚
さムラを少なくすることができ、紙製容器1の品質を向
上させることができる。上記で密接着が終了した後、吸
引を解いて、さらに内部保護フィルム43を切断して、
紙製容器本体2の内面に内面保護フィルム層3を有する
本発明にかかる紙製容器1を製造することができる。
【0026】上記の本発明において、ブランクを構成す
る紙材料としては、例えば、坪量150ないし600g
/m2 程度の各種の板紙、加工紙等を使用することがで
きる。
【0027】また、上記の本発明において、内面保護フ
ィルム層3を形成する熱可塑性樹脂からなる内面保護フ
ィルム43としては、耐水性、密封性、そして熱融着性
を有する熱可塑性樹脂からなるフィルムであればよく、
例えば、各種のポリエチレン(PE)、ポリプロピレン
(PP)、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレ−
ト(PET)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオ
ノマ−、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、
ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物、ポリカ−ボネ−ト、ポリブテ
ン、ポリビニルアルコ−ル、その他等の各種の熱可塑性
樹脂のフィルムを単独ないしラミネ−トして使用するこ
とができる。特に、容器にガスバリヤー性を付与したい
場合には、例えば、中間層にエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体(EVOH)、酸化硅素(SiOX)の蒸着
層を設けたフィルムなどのガスバリヤー性材料を積層し
た積層シート、具体的には、PE/EVOH/PE、P
P/EVOH/PE、A(アモルファス)・PET/E
VOH/PEなどの層構成の積層シートを用いることが
できる。
【0028】これらの内面保護フィルム43の厚さは、
30〜250μmの範囲とし、フィルム自体の成形性、
および成形する容器の容量、深絞りの比率(深さ/口
径)などにより、適宜決定するが、好ましくは50〜1
00μmの範囲とする。ただ、容器の強度は、主に外側
の紙製容器本体2で付与されるため、プラスチック単独
の成形容器の場合よりは、厚さを極端に薄くすることが
できる。環境対応の観点から、プラスチックの構成比率
を少なくするために、必要最小限の厚さとすることが好
ましいが、薄すぎた場合には、バリアー性が劣ること、
ピンホールが発生しやすくなるなどの問題があるので、
フィルムの種類、容器のサイズなどを勘案して適宜設定
する必要がある。
【0029】なお、本発明の紙製容器1において、半製
品である紙製容器本体2の内面に熱可塑性樹脂よりなる
内面保護フィルム43を密接着させる場合、フィルム自
身が加熱状態で接着させるが、内面保護フィルム43の
材質によっては、紙製容器本体2との接着強度が不充分
な場合がある。このような場合には、例えば、内面保護
フィルム43に、あらかじめヒートシール剤やホットメ
ルト材などの熱接着性樹脂を塗布したり、あるいは、熱
接着性樹脂を押し出しコートして接着層を設けておくこ
とができる。また、接着層を塗布する場合は、紙製容器
本体2側に設けてもよく、ただ、このような接着層を設
ける場合は、接着層の材質の選定と厚さの調整を行うこ
とが必要である。
【0030】シール蓋5としては、紙製容器1の内面の
材料により適宜選定するが、イージーピール性を持つも
のが好ましい。例えば、PET/ヒートシール剤、PP
/ヒートシール剤、PET/PP/ヒートシール剤、P
ET/PE/ヒートシール剤、PET/PE/エチレン
−酢酸ビニル共重合体のケン化物(EVOH)/PE/
ヒートシール剤、Kコート延伸ナイロン(KON)/P
E/ヒートシール剤などを使用することができる。
【0031】
【実施例】次に本発明について具体的な実施例を挙げて
更に詳しく説明する。〔実施例1〕坪量270g/m2
の板紙を使用して、図2に示すように、四角形の枠状の
フランジ、および図3に示すように、E段ボールを使用
して、底面の形状が四角形で各辺に折り曲げ可能な側面
を連設しているブランクを製造した。これを図4に示す
ような真空成形機の成形型内に入れて、上記のフランジ
およびブランクを該型内で組み立てて紙製容器を構成す
る半製品の紙製容器本体を得た。そして、真空成形機の
クランプに厚さ50μmの内面保護フィルム(A−PE
Tフィルム30μmにEVA20μmを押し出しコーテ
ィングしたフィルム)をクリップし、これを100℃近
くまで加熱した。次いで、この内面保護フィルムをクリ
ップしているクランプを真空成形機の成形型に近づけ
て、紙製容器本体の上部に接触させて、金形型内にある
真空孔から吸引しつつ、加熱状態にある内面保護フィル
ムを半製品の内部に入れてその内面の全面に該内面保護
フィルムを密接着させた。内面保護フィルムが密接着し
た後、吸引を解いて、更に内面保護フィルムを切断し
て、図1に示すような底面が四角形の紙製容器を得た。
上記で得た紙製容器内に内容物を充填し、シール蓋をシ
ールすることによって、充分な密封性を有する製品を得
ることができた。また、内容物を電子レンジで加熱した
後も、冷めにくく、手に持っても熱さを感じにくく、使
用後は、燃焼ゴミとして廃棄することができた。
【0032】〔実施例2〕坪量270g/m2 の板紙を
使用して、図8に示すように、各枠の内側の辺に重合片
を設けた八角形の枠状のフランジ、および図9に示すよ
うに、底面の形状が八角形で各辺に折り曲げ可能な側面
を連設しているブランクを製造した。これを実施例1と
同様に、図4に示すような真空成形機の成形型内に入れ
て、上記のフランジおよびブランクを該型内で組み立て
て紙製容器を構成する半製品の紙製容器本体を得た。そ
して、実施例1と同様に、厚さ50μmの内面保護フィ
ルム(A−PETフィルム30μmにEVA20μmを
押し出しコーティングしたフィルム)を半製品の紙製容
器本体内部に入れてその内面の全面に密接着させた。内
面保護フィルムが密接着した後、吸引を解いて、更に内
面保護フィルムを切断して、図7に示すような底面が八
角形の紙製容器を得た。上記で得た紙製容器内に内容物
を充填し、シール蓋をシールすることによって、充分な
密封性を有する製品を得ることができた。また、内容物
を電子レンジで加熱した後も、冷めにくく、手に持って
も熱さを感じにくく、使用後は、燃焼ゴミとして廃棄す
ることができた。
【0033】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、板紙又は段ボールを主材料とする多角形の枠状のフ
ランジと、段ボールを主材料とする多角形の底面と該底
面の各辺に折れ線を介して連設した側面とからなるブラ
ンクとを製造し、これを真空ないし圧空成形する成形型
内に入れて該型内で組み立てて紙製容器を構成する半製
品である紙製容器本体を組み立てて、その紙製容器本体
を構成する底面と側面とフランジを加熱状態にある熱可
塑性樹脂よりなる内面保護フィルムを密接着させてそれ
らを固定することによって紙製容器を製造するものであ
る。従って、本発明は、従来のようにシール蓋によるシ
ールの密封性が不充分であるという問題点を改良し、そ
の製造工程を全く変えたものである。すなわち、板紙又
は段ボールを主材料とするフランジとブランクを作製
し、これらを、フィルムを真空ないし圧空成形する型内
で組み立て、しかる後、その内面の全面に真空あるいは
圧空吸引して樹脂のフィルムを密接着させるだけであ
り、フランジが、重なる部分あるいはつなぎ目などのな
い平坦な一体なものであることから、シール蓋による充
分な密封が可能である。また、フランジと、底面と側面
とからなるブランクとを成形型の中に挿入するだけで簡
単に組み立てることができ、組み立てた形状が変形しに
くいという特徴がある。また、段ボールという断熱性の
ある材料を使用することによって、加熱された内容物を
保温することができ、熱い内容物が収納された容器を直
接手に持ちやすいという特徴がある。さらに、本発明の
紙製容器は、板紙又は段ボールを主体とした容器である
ことから、容器として使用後、そのまま燃焼ゴミとして
廃棄することができ、環境破壊等の元凶にならないもの
である。本発明にかかる紙製容器は、冷凍食品、惣菜等
の包装用容器として、極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙製容器の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の紙製容器の一実施例のフランジを示す
展開図である。
【図3】本発明の紙製容器の一実施例のブランクを示す
展開図である。
【図4】本発明の紙製容器の一実施例を構成する半製品
である紙製容器本体を組み立てる状態の成形型の概略を
示す断面図である。
【図5】本発明の紙製容器の一実施例を構成する半製品
の紙製容器本体の概略を示す斜視図である。
【図6】本発明の紙製容器の一実施例を構成する半製品
である紙製容器本体の内部に内面保護フィルムを密接着
させる状態の成形型の概略を示す断面図である。
【図7】本発明の紙製容器の別の実施例を示す斜視図で
ある。
【図8】本発明の紙製容器の別の実施例のフランジを示
す展開図である。
【図9】本発明の紙製容器の別の実施例のブランクを示
す展開図である。
【符号の説明】 1 紙製容器 2 紙製容器本体 3 内面保護フィルム層 4 フランジ 5 底面 6 側面 7 側面 8 側面 9 側面 10 ブランク a 折れ線 b 折れ線 c 折れ線 d 折れ線 40 成形型 41 成形機ベット 42 真空孔 43 内面保護フィルム 44 クリップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 有二 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 青木 敬隆 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 古田 拓 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3E060 AA08 AB16 BC01 BC02 BC04 CD02 CD13 DA24 3E062 AA03 AC07 JA01 JA07 JB22 JC06 JD02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板紙又は段ボールを主材料とする多角形
    の枠状のフランジと、段ボールを主材料とし、多角形の
    底面と該底面の各辺に折れ線を介して連設した側面とか
    らなるブランクとで組み立てられた紙製容器本体と、該
    紙製容器本体の内面に加熱状態で真空ないし圧空に吸引
    されて密接着している熱可塑性樹脂よりなる内部保護フ
    ィルム層とからなることを特徴とする紙製容器。
  2. 【請求項2】 板紙又は段ボールを主材料とする多角形
    の枠状のフランジと、段ボールを主材料とし、多角形の
    底面と該底面の各辺に折れ線を介して連設した側面とか
    らなるブランクとを真空ないし圧空成形する成形型内に
    入れて該成形型内で半製品である紙製容器本体を組み立
    て、加熱状態にある熱可塑性樹脂よりなる内部保護フィ
    ルムを真空ないし圧空成形して紙製容器本体の内面の全
    面に密接着させることを特徴とする紙製容器の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記フランジの内側に辺の少なくとも一
    部に重合片を設けたことを特徴とする請求項1に記載の
    紙製容器。
  4. 【請求項4】 前記フランジの内側に辺の少なくとも一
    部に重合片を設けたことを特徴とする請求項2に記載の
    紙製容器の製造方法。
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