JP2000127878A - 中空状の衝撃吸収体の固定構造及び衝撃吸収体 - Google Patents

中空状の衝撃吸収体の固定構造及び衝撃吸収体

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JP2000127878A
JP2000127878A JP11222514A JP22251499A JP2000127878A JP 2000127878 A JP2000127878 A JP 2000127878A JP 11222514 A JP11222514 A JP 11222514A JP 22251499 A JP22251499 A JP 22251499A JP 2000127878 A JP2000127878 A JP 2000127878A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属パイプやハイブリッドパイプのような中
空状の衝撃吸収体の優れた性質を活用でき、構造部材へ
の固定を簡単にすることができる、中空状の衝撃吸収体
の固定構造を提供すること。 【解決手段】 中空状の複数の衝撃吸収体(20,2
2,24)を連結し、車体の構造部材に固定する構造に
関する。この構造は、隣り合って位置する2つの衝撃吸
収体の互いに対向する端部(21,23)のそれぞれと
嵌り合う嵌合端部(34,35)を有し、構造部材に取
り付けられるジョイント材(30,32)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中空状の衝撃吸収体
の固定構造と、中空状の衝撃吸収体とに関する。前記衝
撃吸収体は、自動車のピラー、ルーフサイドレール、ヘ
ッダのような車体の構造部材の車室内方に配置され、ピ
ラーガーニッシュ、ルーフライニングのような衝撃吸収
体を覆う内装材を経て加わる衝撃エネルギを吸収する。
【0002】
【従来の技術】自動車、特に乗用車の車体の構造部材と
内装材との間の間隔内に衝撃吸収体を配置し、内装材か
ら構造部材に向く衝撃荷重が加わったとき、前記衝撃吸
収体を変形させて衝撃荷重が持つ衝撃エネルギを吸収さ
せている。通常、前記衝撃吸収体として格子状のリブや
ウレタンパッド、薄い鋼板を断面がハット状を呈するよ
うに折り曲げたものなどが使用される。しかし、別途特
許出願されたように、押し出し成形可能な金属材料で作
った金属パイプを使用したり(特願平9-176594号:特開
平11-5503号公報)、金属箔の芯材と、この芯材の表裏
にそれぞれ重ね合わされる金属以外の材料のシートとか
らなり、前記芯材と前記表裏のシートとを軸線方向へ連
続的に凹凸状に変形して形成された、いわゆるハイブリ
ッドパイプを使用したり(特開平10-29482号公報)する
こともある。
【0003】金属パイプは押し出し成形によって、また
ハイブリッドパイプは成形後に必要な変形を加えること
によって、所望の断面形状のものを容易に得ることがで
きる。さらに、金属パイプの板厚、又はハイブリッドパ
イプの凸部の外周面最外部から凹部の内周面最内部に至
る径方向の厚み、いわゆる見掛け厚み(板厚)を変えた
り、ハイブリッドパイプの場合には隣り合って位置する
凸部間(凹部間)のピッチを変えたりすることにより、
吸収すべきエネルギ特性を調整することができる。この
ように、押し出し成形された金属パイプやハイブリッド
パイプのような中空状の衝撃吸収体には衝撃吸収体とし
ての優れた性質がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車体の構造
部材はそれが設置される場所によっては、強度的及び意
匠的要請を満たすべく三次元的な曲げ形状に形成され
る。そのため、成形時には実質的に真っ直ぐである衝撃
吸収体を構造部材の三次元的な曲げ形状に適合させるべ
く衝撃吸収体を曲げ加工することが好ましいが、この曲
げ加工には時間がかかり、コスト的に不利である。そこ
で、同じ断面形状又は寸法の複数の衝撃吸収体を、個々
の衝撃吸収体の両端部を構造部材にねじ止めし、全体に
一連として使用することがある。
【0005】また、構造部材とこの構造部材の車室内方
に配置される内装材との間のエネルギ吸収に必要な間隔
の大きさが構造部材の長手方向において区々となること
がある。この場合には、個々の衝撃吸収体の断面形状又
は寸法は同じであるが、その断面形状又は寸法の異なる
複数の衝撃吸収体を、個々の衝撃吸収体の両端部を構造
部材にねじ止めし、全体に一連として使用する。
【0006】いずれの場合にも複数の衝撃吸収体を個々
に構造部材に固定する作業が煩雑である。
【0007】本発明は、金属パイプやハイブリッドパイ
プのような中空状の衝撃吸収体の優れた性質を活用で
き、構造部材への固定を簡単にすることができる、中空
状の衝撃吸収体の固定構造を提供する。
【0008】本発明はまた、三次元的に曲がった箇所、
又はエネルギ吸収に必要な間隔の大きさが変わる箇所に
適用できる、中空状の衝撃吸収体を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明
は、中空状の複数の衝撃吸収体を連結し、車体の構造部
材に固定する構造に関する。この構造は、隣り合って位
置する2つの衝撃吸収体の互いに対向する端部のそれぞ
れと嵌り合う嵌合端部を有し、前記構造部材に取り付け
られるジョイント材を備える。
【0010】隣り合って位置する2つの衝撃吸収体の互
いに対向する端部の一方にジョイント材の2つの嵌合端
部のうちの一方を嵌め合わせ、衝撃吸収体の互いに対向
する端部の他方にジョイント材の2つの嵌合端部のうち
の他方を嵌め合わせる。そして、ジョイント材を構造部
材に取り付けることにより、衝撃吸収体は構造部材に固
定され、使用可能となる。
【0011】ジョイント材の嵌合端部と衝撃吸収体の端
部とを嵌め合わせることによって隣り合って位置する2
つの衝撃吸収体を連結できることと、ジョイント材を構
造部材に取り付けることによって連結した2つの衝撃吸
収体を構造部材に固定できることから、衝撃吸収体に固
定用の孔開け、接着剤の塗布のようないわゆる後加工を
施す必要がなく、複数の衝撃吸収体を簡単、かつ、速や
かに構造部材に固定でき、固定の作業性を大幅に向上で
きる。
【0012】ジョイント材の嵌合端部の長さは任意に選
定できるため、衝撃荷重が加わってある衝撃吸収体が変
形しても、この衝撃吸収体がジョイント材の嵌合端部か
ら外れるのを防ぐことができ、複数の衝撃吸収体を構造
部材への固定状態に保持できる。従って、衝撃荷重があ
る衝撃吸収体に加わり、その後さらに別の衝撃吸収体に
加わるような事態が起こっても、十分に衝撃吸収機能を
果たすことができる。
【0013】別の発明では、隣り合って位置する前記2
つの衝撃吸収体の互いに対向する端部の軸線に直交する
断面形状が異なっており、前記ジョイント材の各嵌合端
部は、この嵌合端部が嵌り合うこととなる各衝撃吸収体
の端部の断面形状と実質的に相似な断面形状を有する。
【0014】ジョイント材の嵌合端部が衝撃吸収体の端
部の断面形状と実質的に相似な断面形状を有するため、
ジョイント材の嵌合端部と衝撃吸収体の端部とを密着性
を保ちつつ、簡単に嵌め合わせることができる。従っ
て、隣り合って位置することとなる2つの衝撃吸収体の
端部の断面形状と実質的に相似な断面形状を有する嵌合
端部を持つジョイント材を予め準備しておくだけで、衝
撃吸収体相互を精度よく連結できる。その結果、長手方
向に連なる複数の衝撃吸収体を、ある部位にあるものは
別の部位にあるものと比べて断面形状又は寸法が大きく
なるように配列することができる。
【0015】さらに別の発明では、前記ジョイント材は
衝撃吸収可能な構造体からなる。
【0016】ジョイント材そのものが衝撃吸収可能であ
るため、衝撃荷重が隣り合って位置する衝撃吸収体相互
の連結部に加わったときでも、ジョイント材及び衝撃吸
収体を変形させて衝撃吸収できる。これにより、連続性
のある効率のよい衝撃吸収構造を得ることができる。
【0017】さらに別の発明では、前記ジョイント材で
ある構造体は中空であり、前記構造部材に対面する面に
設けられた固定手段を有する。
【0018】ジョイント材が中空であるため、このジョ
イント材と衝撃吸収体との内部にワイヤハーネスやダク
トのような付属品を通すことができ、この付属品を通し
たときには衝撃吸収体及びジョイント材が付属品のプロ
テクタの機能をも果たす上、ジョイント材が衝撃吸収可
能であることから、連続性のある効率のよい衝撃吸収構
造を得ることができる。そして、構造体が有する固定手
段によってジョイント材を構造部材に容易に取り付ける
ことができる。
【0019】さらに別の発明では、前記衝撃吸収体は、
金属箔の芯材と、この芯材の表裏にそれぞれ重ね合わさ
れた金属以外の材料のシートとかならなるハイブリッド
パイプである。このハイブリッドパイプは、前記芯材と
前記表裏のシートとを軸線方向へ連続的に凹凸状に変形
して形成されている。そして、前記ハイブリッドパイプ
と前記ジョイント材とは軸線方向へ滑動可能に嵌り合
う。
【0020】ハイブリッドパイプはその軸線に交差する
向きの衝撃荷重を受けると、圧縮変形しながら軸線方向
へ伸びる性質がある。この態様によれば、ハイブリッド
パイプとジョイント材とが軸線方向へ滑動可能に嵌り合
っているため、任意のハイブリッドパイプに軸線に交差
する向きの衝撃荷重が加わってこのハイブリッドパイプ
が圧縮変形しても、このハイブリッドパイプの軸線方向
の伸びはジョイント材で吸収され、隣り合って位置して
いる別のハイブリッドパイプには影響が及ぼされない。
従って、異なる部位に衝撃荷重が再び加わるような事態
が生じても、異なる部位にあるハイブリッドパイプが当
初の機能を発現し、衝撃吸収する。
【0021】さらに別の発明では、前記衝撃吸収体は金
属パイプであり、この金属パイプと前記ジョイント材と
は軸線方向へ滑動可能に嵌り合っている。
【0022】金属パイプはその軸線に交差する向きの衝
撃荷重を受けると、圧縮変形し同時にたわみ変形する性
質がある。この態様によれば、金属パイプとジョイント
材とが軸線方向へ滑動可能に嵌り合っているため、任意
の金属パイプに軸線に交差する向きの衝撃荷重が加わっ
てこの金属パイプが圧縮変形しても、この金属パイプの
たわみ変形はジョイント材で吸収され、隣り合って位置
している別の金属パイプには影響が及ぼされない。従っ
て、異なる部位に衝撃荷重が再び加わるような事態が生
じても、異なる部位にある金属パイプが当初の機能を発
現し、衝撃吸収する。
【0023】本発明はまた、中空状の複数の衝撃吸収体
を連結し、車体の構造部材に固定する構造に関する。こ
の構造は、隣り合って位置する2つの衝撃吸収体の互い
に対向する端部の一方を他方に嵌合して互いに対向する
端部相互を連結し、隣り合って位置する前記2つの衝撃
吸収体の少なくとも一方を前記構造部材に取り付ける。
【0024】隣り合って位置する2つの衝撃吸収体の互
いに対向する端部の一方を他方に嵌合して互いに対向す
る端部相互を連結するため、ジョイント材が不要であ
り、部品点数を減らすことができる上、簡素化した固定
構造を得ることができる。また、互いに対向する端部相
互の嵌合長さを変えることによって、端部のエネルギ吸
収特性を調整することができる。
【0025】別の発明では、隣り合って位置する前記2
つの衝撃吸収体が前記端部以外では異なる断面形状を有
し、かつ、一方の衝撃吸収体の端部を拡大又は縮小して
他方の衝撃吸収体の端部と実質的に相似な断面形状に形
成する。
【0026】一定断面形状に形成した衝撃吸収体にわず
かな後加工を施すだけで隣り合って位置する衝撃吸収体
を連結することができる。
【0027】本発明はまた、車体に取り付けられる中空
状の衝撃吸収体に関する。この衝撃吸収体は、中間部
と、この中間部の軸線方向にある2つの端部とを有し、
少なくとも一方の端部が前記中間部よりも拡大又は縮小
されている。
【0028】衝撃吸収体を構造部材の曲がり箇所、又は
構造部材と内装材との間のエネルギ吸収に必要な間隔の
大きさが変わる箇所に配置し、別の衝撃吸収体と連結す
ることにより、衝撃エネルギ吸収構造が得られる。
【0029】
【発明の実施の形態】固定構造は、斜視状態の図1と、
車体の構造部材を模式的に示した図9とを参照すると、
中空状の複数の衝撃吸収体を連結し、車体の構造部材に
固定する構造である。図示の実施例では3つの衝撃吸収
体20,22,24を構造部材である車体のフロントピ
ラー26とルーフサイドレール28とに固定している。
【0030】ジョイント材30が隣り合って位置する2
つの衝撃吸収体20,22の間に、またジョイント材3
2が隣り合って位置する2つの衝撃吸収体22,24の
間に配置されていている。各ジョイント材30,32は
2つの衝撃吸収体の互いに対向する端部のそれぞれと嵌
り合う嵌合端部を有し、構造部材26,28に取り付け
られる。
【0031】ジョイント材30は、分解斜視状態の図2
を参照すると、2つの嵌合端部34,35を有する。ジ
ョイント材30によって相互に連結すべき2つの衝撃吸
収体20,22は断面寸法が異なっている。そこで、ジ
ョイント材30の嵌合端部34は衝撃吸収体20の端部
と嵌り合うように、またジョイント材30の嵌合端部3
5は衝撃吸収体22の端部と嵌り合うように形成されて
いる。
【0032】図1に示した実施例では、嵌合端部34が
衝撃吸収体20の端部21内に嵌り、つまり嵌合端部3
4が端部21内に入っており、嵌合端部35が衝撃吸収
体22の端部23内に嵌っている。これに代えて、ジョ
イント材30を中空状とすることにより、衝撃吸収体2
0の端部21が嵌合端部34内に嵌り、衝撃吸収体22
の端部23が嵌合端部35内に嵌る関係とすることもで
きる。嵌り合うとはこの両者を意味する。
【0033】図示の実施例のように、隣り合って位置す
る2つの衝撃吸収体20,22の互いに対向する端部の
軸線に直交する断面形状が異なっている場合、ジョイン
ト材30の各嵌合端部34,35は、この嵌合端部が嵌
り合うこととなる各衝撃吸収体の端部の断面形状と実質
的に相似な断面形状に形成する。すなわち、嵌合端部3
4は端部21の断面形状と、また嵌合端部35は端部2
3の断面形状と実質的に相似な断面形状にする。衝撃吸
収体20,22は全体に四角形の断面形状を有する中空
体であり、端部21,23の断面形状も四角形である。
これに対し、ジョイント材30の嵌合端部34,35は
断面がコ字状を呈している。しかし、コ字状の開口部を
仮想面で接続すると四角形となり、この四角形が各端部
21,23の断面形状と相似となっている。実質的に相
似とは、図2のような場合をも含む意味である。
【0034】ジョイント材30は、結局、2つの衝撃吸
収体20,22の互いに対向する端部21,23を連結
するものであるから、2つの衝撃吸収体20,22の端
部21,23と嵌り合う断面形状及び寸法を有する。同
様に、ジョイント材32は、2つの衝撃吸収体22,2
4の互いに対向する端部を連結できるように、端部と嵌
り合う断面形状及び寸法に定める。
【0035】ジョイント材30,32は、それ自体が衝
撃吸収できるものであっても、衝撃吸収できないもので
あってもよいが、2つの衝撃吸収体の連結部の衝撃吸収
を図る意味で前者が好ましい。この場合、ジョイント材
30,32は、樹脂リブ又は発泡ウレタンとすることが
できる。
【0036】図2に示した実施例では、ジョイント材3
0は樹脂リブである。すなわち、複数のリブ部36が基
部37から一体に突出された形態であり、ABSのよう
な硬質樹脂を射出成形して作ることができる。ジョイン
ト材30は両端をリブ部36で閉じた中空状であるが、
必要とするエネルギ吸収量に応じて1又は複数の追加リ
ブ部39を中空内に設けるようにする。
【0037】ジョイント材30は、隣り合って位置する
2つの衝撃吸収体20,22を連結した後、またジョイ
ント材32は、隣り合って位置する2つの衝撃吸収体2
2,24を連結した後、それ自体に設けられた貫通穴3
8に例えばタッピングねじを通し、車体の構造部材にね
じ込んで取り付けられる。これによって、衝撃吸収体2
0,22,24は構造部材に固定される。
【0038】本発明は、複数の衝撃吸収体をジョイント
材で連結し、このジョイント材を車体の構造部材に取り
付けることにより複数の衝撃吸収体を固定するものであ
るから、各衝撃吸収体は、衝撃吸収体を配置すべき部位
に応じた長さと、断面形状及び寸法とを取ることがで
き、さらに適当な中空体を選定できる。
【0039】図1に示した実施例では、衝撃吸収体22
は、衝撃吸収体20,24と比べて大きな断面寸法を有
する。そして、3つの衝撃吸収体20,22,24はハ
イブリッドパイプからなる。
【0040】斜視状態の図3に示した実施例では、2つ
の衝撃吸収体40,42をジョイント材46によって、
また2つの衝撃吸収体42,44をジョイント材48に
よって連結してある。衝撃吸収体42は、衝撃吸収体4
0,44と比べて大きな断面寸法を有する。そして、3
つの衝撃吸収体40,42,44は金属パイプからな
る。
【0041】図1及び図3の実施例において、衝撃吸収
体20、40にジョイント材50を介して別の衝撃吸収
体を連結することができる。また衝撃吸収体24,44
にジョイント材52を介して別の衝撃吸収体を連結する
ことができる。
【0042】ジョイント材の嵌合端部と衝撃吸収体の端
部とは嵌め合わせた後、相互を接着する必要はなく、一
方が他方から抜けることがないように摩擦によって滑り
が防止される程度の係合で嵌め合わせればよい。ジョイ
ント材の嵌合端部と衝撃吸収体の端部とは実質的に相似
形であるため、嵌め合わせた状態では密着性が高く、十
分な摩擦が得られる。
【0043】正面状態の図4に示した実施例では、同じ
断面形状及び寸法の2つの衝撃吸収体54,56はジョ
イント材58によって連結されている。2つの衝撃吸収
体54,56は金属パイプからなる。ジョイント材58
の嵌合端部59は差し込み寸法Lで嵌合され、滑動可能
である。ここで、Lの長さを適当に選定することによ
り、衝撃吸収体54,56が圧縮変形するときの軸線方
向への伸び又はたわみを嵌合端部59の出入によって吸
収できる。
【0044】断面状態の図5に示した実施例では、同じ
断面形状及び寸法の2つの衝撃吸収体60,62と、こ
れより大きな寸法の衝撃吸収体64と、2つのジョイン
ト材66とを備えている。3つの衝撃吸収体60,6
2,64はハイブリッドパイプからなる。衝撃吸収材6
4はその両端部を先細状に絞り、端部65の軸線に直交
する断面形状及び寸法が衝撃吸収体60,62の断面形
状及び寸法と等しくなっている。そのため、ジョイント
材66の2つの嵌合端部67は同じ形状及び寸法であ
り、端部65に差し込み寸法Lで嵌合され、滑動可能で
ある。
【0045】断面状態の図6に示した実施例では、断面
寸法の異なる2つのハイブリッドパイプからなる衝撃吸
収体70,72はジョイント材74で連結されている
が、ジョイント材74は特殊な形態となっている。すな
わち、ジョイント材74の2つの嵌合端部76,77は
それぞれ肩部78,79に連なり、直径を縮小されてい
る。その結果、嵌合端部76を衝撃吸収体70の端部7
1に嵌合すると、肩部78が衝撃吸収体70の端面に突
き当たる。また、嵌合端部77を衝撃吸収体72の端部
73に嵌合すると、肩部79が衝撃吸収体72の端面に
突き当たる。
【0046】衝撃吸収体70,72の別の端部をジョイ
ント材74と同様な肩部を持つジョイント材で連結し、
車体の構造部材に固定すると、衝撃吸収体70,72の
軸線方向の伸びがジョイント材によって規制される。従
って、衝撃吸収体70,72が図示のようにハイブリッ
ドパイプである場合、ジョイント材によってハイブリッ
ドパイプのエネルギ吸収特性を調整することができる。
【0047】衝撃吸収体は、前述のように、ハイブリッ
ドパイプ又は押し出し成形可能な金属材料からなる金属
パイプとすることができる。金属パイプはアルミニウム
又はアルミニウム合金で押し出し成形により容易に作る
ことができる。なお、前述したところは、金属パイプ相
互を、またハイブリッドパイプ相互をジョイント材によ
って連結しているが、これに代えて、金属パイプとハイ
ブリッドパイプとをジョイント材によって連結すること
もできる。
【0048】ハイブリッドパイプ80は、斜視状態の図
7と、断面状態の図8とに示すように、金属箔の芯材8
2と、芯材82の表裏にそれぞれ重ね合わされ、芯材8
2に接着された金属以外の材料のシート84とからな
る。ハイブリッドパイプ80は、芯材82と表裏のシー
ト84とを軸線方向において凹部86と凸部88とが交
互に出現するように(例えば、らせん状に)変形して形
成されている。
【0049】図示の実施例では、芯材82は硬質のアル
ミニウム箔であり、シート84はクラフト紙である。ア
ルミニウム箔は、厚みが0.05 mm以上で幅が30 mm以上と
し、クラフト紙は、厚みが0.2 mm以上で幅が30 mm以上
とする。芯材82はステンレス箔、マグネシウム合金箔
とすることもでき、シート84は樹脂とすることもでき
る。図7では凹凸状の変形はらせん状となっている。こ
れに代えて、1つの凹部86が周方向で連なり、この1
つの凹部86に隣り合わせてそれぞれ独立した2つの凸
部88が周方向で連なる、いわゆる波状又は蛇腹状とす
ることもできる。
【0050】図9に示すように、フロントピラー26と
ルーフサイドレール28とが連結される部位では、フロ
ントピラー26は図示のように二次元的に曲がり、さら
に図の紙面に垂直な方向に曲がり、結局、三次元的に曲
がっている。そこで、本発明に従って2つの衝撃吸収体
20,22をジョイント材30によって連結し、さらに
2つの衝撃吸収体22,24をジョイント材32によっ
て連結し、ジョイント材30,32に設けた貫通穴38
にタッピングねじを通してこれをフロントピラー26と
ルーフサイドレール28とに取り付け、衝撃吸収体2
0,22,24を固定する。このようにすれば、フロン
トピラー26からルーフサイドレール28にわたる長さ
の衝撃吸収体を準備してこれを三次元的に曲げる必要が
ない。
【0051】また、衝撃吸収体20,22,24の断面
形状及び寸法を各衝撃吸収体が配置される部位に応じて
適当に定めることにより、各衝撃吸収体とフロントピラ
ー26又はルーフサイドレール28との間のすきま、又
は各衝撃吸収体とピラーガーニッシュ又はルーフライニ
ング(図示せず)との間のすきまを埋めることができる
ため、衝撃吸収を効率的に行うことができる。
【0052】なお、衝撃吸収体20,22,24の長さ
が長い場合は、例えば衝撃吸収体20にジョイント材3
0を嵌合してフロントピラー26に固定する。次いで、
衝撃吸収体22の一方の端部をジョイント材30に嵌合
して他方の端部に予め嵌合させたジョイント材32をル
ーフサイドレール28に固定する。さらに、衝撃吸収体
24の端部をジョイント材32に嵌合させる、というよ
うに衝撃吸収体とジョイント材とを連結し、ジョイント
材を固定することを繰り返すのが作業性の点から好まし
い。
【0053】前述の実施例では、ジョイント材は、断面
形状がコ字状を呈し、両端をリブ部で閉じた樹脂リブの
形態である。これに代えて、ジョイント材を軸線方向に
貫通した中空状に形成することもできる。
【0054】斜視状態の図10と断面状態の図11とに
示した実施例では、衝撃吸収体100,102は金属パ
イプからなり、衝撃吸収体102は衝撃吸収体100よ
り大きな断面寸法を有する。ジョイント材104は、衝
撃吸収可能に樹脂を成形して作られたもので、中空状で
あり、軸線方向へ貫通している。ジョイント材104
は、構造部材106に対面する部位にグロメット108
を一体に有する。したがって、嵌合端部110,111
をそれぞれ衝撃吸収体100,102の対向する端部に
嵌め込んで、2つの衝撃吸収体100,102を連結
し、グロメット108を構造部材106の孔に差し込む
ことにより、2つの衝撃吸収体100,102とジョイ
ント材104とは構造部材106に固定される。
【0055】断面状態の図12に示したジョイント材1
12は、樹脂を成形して作られており、構造部材106
に対面する部位に取付座113を一体に有する。この取
付座113に別個に成形した樹脂製のクリップ114を
取り付け、クリップ114によって構造部材106に固
定するようにしている。クリップ114は、一般に、内
装材の取付けに使用されているものであるため、量産品
の使用が可能ある。
【0056】前述の実施例では、ジョイント材を使用し
て2つの衝撃吸収体を連結し、構造部材に固定していた
が、ジョイント材を使用することなく2つの衝撃吸収体
を連結し、構造部材に固定する構造を次に説明する。
【0057】斜視状態の図13と、断面状態の図14及
び図15とに示した実施例では、中空状の2つの衝撃吸
収体120,122はハイブリッドパイプからなる。衝
撃吸収体120の断面形状及び寸法はその軸線方向で実
質的に一定である。これに対して、衝撃吸収体122
は、その嵌合端部123を絞って、つまり外側から圧縮
し、断面を縮小して衝撃吸収体120の端部121内に
嵌合可能に形成され、嵌合端部123以外の部分124
の断面寸法は衝撃吸収体120の断面寸法より大きい。
衝撃吸収体122の嵌合端部123は、衝撃吸収体12
0の端部121の断面形状と相似な断面形状とする。
【0058】断面形状及び寸法が同じである2つの衝撃
吸収体を連結するには、前記実施例のように一方の衝撃
吸収体の端部を絞る他、一方の衝撃吸収体の端部を内側
から広げて、断面を拡大して他方の衝撃吸収体の端部に
嵌合するようにする。内側から広げるには、例えばゴム
のような弾力のある袋体を用意しておき、衝撃吸収体を
型内に入れると共に袋体を衝撃体の内部に入れて膨張さ
せる。拡大と縮小とを行うこともできる。つまり、一方
の衝撃吸収体の端部を拡大し、他方の衝撃吸収体の端部
を縮小する。これは、特に、極端な拡大又は縮小によっ
て中空状の衝撃吸収体が破損するおそれがある場合に適
当である。
【0059】衝撃吸収体の端部の断面を縮小したり、逆
に拡大したりする場合、衝撃吸収体がハイブリッドパイ
プであるときには、荷重対変位のエネルギ吸収特性が縮
小又は拡大する前のエネルギ吸収特性とは異なるように
なり、独自のエネルギ吸収特性を持つ。したがって、端
部の縮小又は拡大により、衝撃吸収体のエネルギ吸収特
性を調整することができる。
【0060】衝撃吸収体122の嵌合端部123を衝撃
吸収体120の端部121に嵌合して2つの衝撃吸収体
120,122を連結し、2つの衝撃吸収体120,1
22の少なくとも一方を構造部材126に取り付ける。
【0061】図15に示した実施例では、衝撃吸収体1
20の端部121以外の部分、つまり嵌合された嵌合端
部123と重ね合わされない部分128にグロメット1
30を予め取り付けると共に、グロメット130に対向
する部位に貫通穴129を開けてある。そして、グロメ
ット130を構造部材126に形成した取付穴に係合す
ることにより、衝撃吸収体120,122を構造部材1
26に仮止めする。次いで、貫通穴129からタッピン
グねじ132を通してグロメット130にねじ込むこと
により、2つの衝撃吸収体120,122は構造部材1
26に固定されている。このように、グロメット130
によって衝撃吸収体120,122を構造部材126に
仮止めすることができるため、衝撃吸収体への固定作業
性をさらに高めことができる。
【0062】図13に仮想線で示したように、他方の衝
撃吸収体122にグロメット130を取り付けると共
に、貫通穴129を開けて衝撃吸収体122をも構造部
材126に固定することもできる。また、衝撃吸収体1
20,122の嵌合部においてグロメットを取り付ける
と共に、貫通穴を開けて衝撃吸収体120,122の両
者を同時に構造部材126に固定することもできる。
【0063】隣り合って位置する中空状の2つの衝撃吸
収体120,122の互いに対向する端部を嵌合して連
結した結果、図14に示すように、衝撃吸収体120,
122が取り付けられる構造部材126に沿って衝撃吸
収体120,122で囲まれた空間134が形成される
こととなる。そこで、この空間134内にワイヤハーネ
ス136又はダクト138を挿入するようにすれば、ワ
イヤハーネス136やダクト138は外部に現れること
なく構造部材126に沿って配置されることとなり、衝
撃吸収体120,122によって保護される。この場
合、衝撃吸収体120,122の変形量がワイヤハーネ
ス又はダクトによって抑えられるが、これは衝撃吸収体
120,122の断面形状を変えたり、ワイヤハーネス
又はダクトを挿入する場合には、挿入しない場合と比べ
て衝撃吸収体の厚み(板厚)ないし見掛け厚み(板厚)
を厚くしたりすることによって対処できる。
【0064】隣り合って位置する2つの衝撃吸収体を互
いに対向する端部で嵌め合わせるには、正方形断面を有
する衝撃吸収体を模式的に示す図16を参照すると、嵌
合させる外側の端部140の内側辺間距離、つまり内径
Hが嵌め込まれる内側の端部142の外側辺間距離、つ
まり外径hより大きいことが必要である。内径H及び外
径hの大きさは、嵌め合わせる長さD(図13)及び衝
撃吸収体を勘案して定めることができる。
【0065】既に述べたように、衝撃吸収体として金属
パイプやハイブリッドパイプを使用できることから、端
部140,142が設けられている衝撃吸収体は、a)
それぞれハイブリッドパイプからなる場合、b)一方が
ハイブリッドパイプからなり、他方が金属パイプからな
る場合、そしてc)それぞれ金属パイプからなる場合の
3つの態様がある。嵌め合わせる長さDにおける摩擦抵
抗は、a>b>cとなるため、嵌め合わせる長さDが一定
であるとき、内外径差(H−h)は、aが最も大きくな
り、次いでbとなり、cが最も小さくなるように定める
ことができる。逆に、内外径差(H−h)が一定である
とき、嵌め合わせる長さDは、aが最も短くなり、次い
でbとなり、cが最も長くなるように定めることができ
る。
【0066】前述の一般的な目安とは別の立場では、衝
撃荷重が加わってある衝撃吸収体が変形したとき、嵌め
合わせが抜けてしまわないように嵌め合わせ長さDを定
めたり、隣り合って位置する2つの衝撃吸収体を連結し
たとき、一方がこれに働く荷重によって他方から抜けて
しまうことがない程度の摩擦が生ずるように、嵌め合わ
せ長さDと内外径差(H−h)とを定めたりすることが
できる。
【0067】前述の3つの態様のうちbの態様では、嵌
合させる外側の端部140がハイブリッドパイプであ
り、嵌め込まれる内側の端部142が金属パイプである
準態様b1と、嵌合させる外側の端部140が金属パイ
プであり、嵌め込まれる内側の端部142がハイブリッ
ドパイプである準態様b2とが存在する。
【0068】再び、図8を参照すると、ハイブリッドパ
イプ80の実厚み(実板厚)dは、芯材82と表裏のシ
ート84とを合わせた厚みである。これに対して、見掛
け厚みRは、凸部88の外周面最外部から凹部86の内
周面最内部に至る径方向の距離である。ハイブリッドパ
イプの製造過程において、まず実厚みdの中間パイプを
作り、その後、中間パイプに連続的に凹凸を付け、見掛
け厚みRのハイブリッドパイプを作る。
【0069】次に、正方形断面を有する衝撃吸収体を模
式的に示す図17を参照して端部相互間の関係について
説明する。ここで、嵌合させる外側の端部144はハイ
ブリッドパイプであり、端部144に嵌め込まれる内側
の端部146はハイブリッドパイプである。さらに、外
側の端部144に嵌め込まれる内側の端部148は中間
パイプである。中間パイプ148は、凹凸のないフラッ
トなハイブリッドパイプを用いているが、これは説明の
便宜のためであり、次の説明は一般の金属パイプについ
ても当てはまる。
【0070】外側の端部144の外径はS0、見掛け厚
みはta、実厚みはt0であり、内側の端部146は外側
の端部144の内径と実質的に等しい外径を有するた
め、外径はS0−2ta、見掛け厚みはtb、実厚みはt0
である。そして、内側の端部148は外側の端部144
の内径と実質的に等しい外径を有するため、外径はS0
−2ta、見掛け厚みは実厚みと同じであってt0であ
る。端部144,146,148が完全に圧縮された状
態では見掛け厚みが実厚みとなるため、有効ストローク
は、外側の端部144ではS0−2t0となり、内側の端
部146,148ではS0−2( ta+t0)となる。
【0071】外側の端部144と内側の端部146とは
共にハイブリッドパイプであるが、内側の端部146の
見掛け厚みtbは外側の端部144の見掛け厚みtaより
大きく設定されている。これは、外側の端部144と内
側の端部146とは互いに他と関係なく独立に定めうる
ことに基づく。したがって、外側の端部144と内側の
端部146との大きさを逆にすることもでき、等しくす
ることもできる。後述するように、重ね合わせた端部に
おけるエネルギ吸収特性は端部144,146の見掛け
厚みに依存するため、端部144,146の見掛け厚み
を変えることによりエネルギ吸収特性を調整することが
できる。
【0072】荷重F対変位Sのエネルギ吸収特性を示す
図18において、ハイブリッドパイプからなる端部14
4,146と、中間パイプからなる端部148とは、単
体では、それぞれ144A,146A,148Aのエネ
ルギ吸収特性を呈する。次に、このエネルギ吸収特性に
ついて検討する。
【0073】ハイブリッドパイプ146のエネルギ吸収
特性146Aはピーク値146fを持つ。このピーク値
146fは、ハイブリッドパイプ144のエネルギ吸収
特性144Aのピーク値144f及び中間パイプ148
のエネルギ吸収特性148Aのピーク値148fより大
きくなっている。これは、ハイブリッドパイプ146の
見掛け厚みtbがハイブリッドパイプ144の見掛け厚
みtaや中間パイプ148の実厚みt0より大きいことに
基づく。
【0074】ハイブリッドパイプ144,146のエネ
ルギ吸収特性144A,146Aでは、反力荷重はピー
ク値144f,146fとなった後次第に減少している
のに対し、中間パイプ148のエネルギ吸収特性148
Aでは、反力荷重はほぼ一定のピーク値148fを保っ
ている。これは、ハイブリッドパイプ144,146が
軸線に交差する方向の荷重によって圧縮されるとき、軸
線方向の伸びが生じ、伸びにつれて見掛け厚みが次第に
減少するのに対し、中間パイプ148が軸線に交差する
方向の荷重によって圧縮されるとき、軸線方向へ実質的
に伸びないことに基づく。
【0075】ハイブリッドパイプ144のエネルギ吸収
特性144Aでは、変位はハイブリッドパイプ146及
び中間パイプ148それぞれのエネルギ吸収特性146
A,148Aにおける変位より大きくなっているが、こ
れは既に説明したように、有効ストローク長さの違いに
よる。
【0076】図18のパターンは、外側のハイブリッ
ドパイプ144に内側のハイブリッドパイプ146を嵌
め込んだ場合のエネルギ吸収特性で、前述の態様aに相
当し、パターンは、外側のハイブリッドパイプ144
に内側の中間パイプ148を嵌め込んだ場合のエネルギ
吸収特性で、前述の準態様b1に相当する。パターン
はハイブリッドパイプ144,146それぞれのエネル
ギ吸収特性144A,146Aを合わせた形態である
が、変位はハイブリッドパイプ146の変位により制限
されている。また、パターンはハイブリッドパイプ1
44と中間パイプ148とのエネルギ吸収特性144
A,148Aを合わせた形態であるが、変位は中間パイ
プ148の変位により制限されている。
【0077】再び図5を参照すると、本発明に係る衝撃
吸収体64は、車体に取り付けられる中空状の衝撃吸収
体であって、中間部63と、2つの端部65,65とを
有する。2つの端部65は中間部63の軸線方向にあ
り、中間部63よりも縮小されている。
【0078】また再び図13を参照すると、本発明に係
る衝撃吸収体122は、車体に取り付けられる中空状の
衝撃吸収体であって、中間部124と、2つの端部12
3,125とを有する。2つの端部123,125は中
間部124の軸線方向にあり、2つの端部のうち一方の
端部123は、中間部124よりも縮小され、他方の端
部125は中間部124と同じ外径である。
【0079】衝撃吸収体は、前述したところとは異な
り、2つの端部のうち一方を中間部よりも拡大して形成
することができ、また一方の端部を中間部よりも縮小
し、他方の端部を中間部よりも拡大して形成することが
できる。要は、2つの端部のうち少なくとも一方の端部
が中間部よりも縮小されるか、又は拡大される形態であ
ればよい。縮小又は拡大は、中空状の衝撃吸収体122
が図13のような四角筒である場合に、1つの辺部を縮
小又は拡大したり、対向している2つの辺部を縮小又は
拡大したり、3つ又は4つの辺部を縮小又は拡大したり
することによって行うことができる。少なくとも一方の
端部が縮小又は拡大された衝撃吸収体は、ジョイント材
を介して又は介することなく別の衝撃吸収体と連結して
衝撃吸収構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造の
実施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示した固定構造の一部を分解した斜視図
である。
【図3】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造の
別の実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造の
さらに別の実施例を示す正面図である。
【図5】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造の
さらに別の実施例と、本発明に係る衝撃吸収体の実施例
とを示す断面図である。
【図6】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造の
さらに別の実施例を示す断面図である。
【図7】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造に
使用できるハイブリッドパイプの斜視図である。
【図8】図7に示したハイブリッドパイプの一部を長手
方向に切断した拡大断面図である。
【図9】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造を
適用した車体の一部を示す模式図である。
【図10】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造
のさらに別の実施例を示す斜視図である。
【図11】図10の11−11線で切断した断面図であ
る。
【図12】図11と同様な断面図であるが、別の態様を
示している。
【図13】本発明に係る中空状の衝撃吸収体の固定構造
のさらに別の実施例と、本発明に係る衝撃吸収体の別の
実施例とを示す斜視図である。
【図14】図13の14−14線で切断した断面図であ
る。
【図15】図13の15−15線で切断した断面図であ
る。
【図16】図13に示した固定構造における2つの端部
を示す模式図で、(a)は嵌合させる外側の端部であ
り、(b)は嵌め込まれる内側の端部である。
【図17】荷重対変位のエネルギ吸収特性を説明するた
めの端部の模式図で、(a)は嵌合させる外側のハイブ
リッドパイプの端部であり、(b)は嵌め込まれる内側
のハイブリッドパイプの端部であり、(c)は嵌め込ま
れる内側の中間パイプの端部である。
【図18】荷重対変位のエネルギ吸収特性図である。
【符号の説明】
20,22,24,40,42,44,55,56,6
0 衝撃吸収体 62,64,70,72,100,102,120,1
22 衝撃吸収体 30,32,46,48,50,52,66,74 ジ
ョイント材 104,112 ジョイント材 21,23,65,71,73,121 端部 125,140,144 端部 34,35,59,67,76,77,110,12
3,142 嵌合端部 146,148 嵌合端部 63,124 中間部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空状の複数の衝撃吸収体を連結し、車
    体の構造部材に固定する構造であって、 隣り合って位置する2つの衝撃吸収体の互いに対向する
    端部のそれぞれと嵌り合う嵌合端部を有し、前記構造部
    材に取り付けられるジョイント材を備える、中空状の衝
    撃吸収体の固定構造。
  2. 【請求項2】 隣り合って位置する前記2つの衝撃吸収
    体の互いに対向する端部の軸線に直交する断面形状は異
    なっており、前記ジョイント材の各嵌合端部は、この嵌
    合端部が嵌り合うこととなる各衝撃吸収体の端部の断面
    形状と実質的に相似な断面形状を有する、請求項1に記
    載の中空状の衝撃吸収体の固定構造。
  3. 【請求項3】 前記ジョイント材は、衝撃吸収可能な構
    造体からなる、請求項1又は2に記載の中空状の衝撃吸
    収体の固定構造。
  4. 【請求項4】 前記ジョイント材は中空であり、前記構
    造部材に対面する面に設けられた固定手段を有する、請
    求項3に記載の中空状の衝撃吸収体の固定構造。
  5. 【請求項5】 前記衝撃吸収体は、金属箔の芯材と、こ
    の芯材の表裏にそれぞれ重ね合わされた金属以外の材料
    のシートとからなるハイブリッドパイプであり、このハ
    イブリッドパイプは、前記芯材と前記表裏のシートとを
    軸線方向へ連続的に凹凸状に変形して形成され、前記ハ
    イブリッドパイプと前記ジョイント材とは軸線方向へ滑
    動可能に嵌り合っている、請求項1又は2に記載の中空
    状の衝撃吸収体の固定構造。
  6. 【請求項6】 前記衝撃吸収体は金属パイプであり、こ
    の金属パイプと前記ジョイント材とは軸線方向へ滑動可
    能に嵌り合っている、請求項1又は2に記載の中空状の
    衝撃吸収体の固定構造。
  7. 【請求項7】 中空状の複数の衝撃吸収体を連結し、車
    体の構造部材に固定する構造であって、 隣り合って位置する2つの衝撃吸収体の互いに対向する
    端部の一方を他方に嵌合して互いに対向する端部相互を
    連結し、隣り合って位置する前記2つの衝撃吸収体の少
    なくとも一方を前記構造部材に取り付けた、中空状の衝
    撃吸収体の固定構造。
  8. 【請求項8】 隣り合って位置する前記2つの衝撃吸収
    体は前記端部以外では異なる断面形状を有し、かつ、一
    方の衝撃吸収体の端部を拡大又は縮小して他方の衝撃吸
    収体の端部と実質的に相似な断面形状に形成した、請求
    項7に記載の中空状の衝撃吸収体の固定構造。
  9. 【請求項9】 車体に取り付けられる中空状の衝撃吸収
    体であって、 中間部と、この中間部の軸線方向にある2つの端部とを
    有し、少なくとも一方の端部が前記中間部よりも拡大又
    は縮小された、衝撃吸収体。
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