JP3607514B2 - 可変断面押出し用ダイスおよび可変断面押出し成形方法 - Google Patents

可変断面押出し用ダイスおよび可変断面押出し成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエブの少なくとも一端にフランジを有し、長手方向の各部でウエブ長さとフランジ幅寸法が変化する成形部材の押出し加工に用いられる可変断面押出し用ダイスおよび可変断面押出し成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、一般乗用車やトラック等の各種車両に使用されているシャーシ部材、車体部材、バンパー材等の構成部材は、車体の軽量化、耐久性の向上または優れたリサイクル性等に優れるという要求に伴って、従来の鉄製のものに代えてアルミニウムまたはアルミニウム合金製のものが多用されつつある。
【0003】
アルミニウムまたはアルミニウム合金は融点が低いので、上記の構成部材は、通常、押出し加工によって製造されている。押出し加工は、塑性状態の材料を押出し用ダイスを通して押出し、その押出し用ダイスに設けられた押出し孔と同じ断面形状の長尺物を製作する加工法である。従って、このような一般的な押出し加工法によって得られる成形部材は、長手方向の全長に渡って一定の断面形状を有している。
【0004】
しかしながら、得られた成形部材の断面形状が一定であることが、かえって不都合となる場合がある。例えば、上述のシャーシ部材においては、そこに作用する曲げ応力は長手方向の各部で異なっている。そのため、成形部材の各部は、作用する曲げ応力に応じた断面形状であればよく、必ずしも一定の断面形状である必要はない。しかし、上述の一般的な押出し加工法によれば、シャーシ部材の各部は、常に一定の断面形状となるので、シャーシ部材の構造を設計する際には、最大曲げ応力が係る部分で必要とされる断面形状を全体の断面形状として設計することとなる。そのため、曲げ応力が小さくてもよい部分では、必要以上の寸法および強度を有することとなり、得られたシャーシ部材には、不必要な部分が設けられていることになる。その結果、得られたシャーシ部材は、無駄な材料によって構成されるので不経済であり、更に、設置スペースのコンパクト化および軽量化を妨げるという問題がある。
【0005】
本出願人は、こうした問題を解決するため、成形部材を長手方向に沿って異なる断面形状を有するように押出し成形する可変断面押出し法および可変断面押出し用ダイスについて幾つか提案している。例えば、特開平8−192221号公報には、ウエブの両端部にフランジを有する部材を成形することができる押出し用ダイスについて記載されている。図16は、その押出し用ダイスの押出し孔の形状を示す正面図である。押出し用ダイス160は、固定される第1ダイス161と、移動可能な第2ダイス162とからなり、第1ダイス161の押出し孔163と第2ダイス162の押出し孔164との重複部分(ハッチングの重複部分)165から材料が押し出されることによって、所望の断面形状を有する成形部材を得ることができる。そして、第2ダイス162がウエブ長さhを伸縮させる方向Xに沿って移動することによって、第1ダイス161と第2ダイス162とのウエブの重複部分165の長さが変化し、その結果、得られた成形部材は、長手方向の各部でウエブ長さが異なることとなる。
【0006】
しかしながら、こうした押出し用ダイス160を使用した押出し成形方法では、ウエブの長さhを変化させることはできるが、フランジの寸法、特にフランジの幅寸法Wを変化させて成形部材の長手方向の断面係数をより小さく変化させたり、他の部材に干渉する部分を凹ますように成形することはできなかった。フランジの幅寸法Wを小さく変化させるために、従来は、フランジの一部を切削加工していたが、その加工に手間を要するという問題があった。すなわち、上述した可変断面押出し成形方法では、第2ダイス162が移動する方向Xに沿ってウエブの長さhを伸縮することはできるが、第2ダイス162が移動する方向Xと交差する方向の断面寸法、例えばフランジの幅寸法Wを変化させることができないという問題があった。
【0007】
特開平8−243632号公報は、こうした問題を解決するためになされたものであって、ウエブの両端部にフランジを有する部材を成形することができる押出し用ダイスについて記載され、ウエブの長さhとフランジの幅寸法Wを適宜調節することができる可変断面押出し成形方法について記載されている。図17は、その押出し用ダイスの配置と、押出し孔の形状を示す正面図である。押出し用ダイス170は、固定される第1ダイス171と、ウエブ長さhを伸縮させる方向Xに沿って移動可能な第2ダイス172と、さらに、第2ダイス172が移動する方向Xと交差する方向Yに移動してフランジの幅寸法Wを伸縮することができる第3ダイス176、177とによって構成されている。そして、この3つのダイスの押出し孔の重複部分(ハッチングの重複部分)175から材料が押出されることによって、ウエブの長さhとフランジの幅寸法Wが適宜調節された所望の断面形状を有する成形部材を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特開平8−243632号公報に記載された可変断面押出し成形方法は、成形部材が3つのダイスの押出し孔の重複部分175から押出される方法であるので、上述の特開平8−192221号公報に記載された可変断面押出し成形方法に比べて、第3ダイスおよび第3ダイスを移動させる制御機構(図示しない)が必要となる。そのため、押出しダイスおよび押出し装置の管理や制御が煩雑となり、設備のメンテナンスや段取り作業に時間を要するといった不都合もあった。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上述したような押出しダイスおよび押出し装置の管理や制御が簡単であり、且つ簡便な機構によって、ウエブの長さとフランジの幅寸法が適宜調節された所望の断面形状を有する成形部材を容易に成形することができる可変断面押出し用ダイスおよび可変断面押出し成形方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以下、本発明の実施形態を示す図面に対応付けて本発明を説明する。但し、本発明は図示の形態に限定されない。
【0011】
請求項1の可変断面押出し用ダイスの発明は、ウエブ91の少なくとも一端にフランジを有し、長手方向の各部でウエブの長さとフランジの幅寸法が変化する成形部材95を成形するための第1ダイス2と第2ダイス3とを備え、第1ダイス2および第2ダイス3それぞれに設けられた押出し孔の重複部分62が押出し成形孔をなすと共に、第1ダイス2および第2ダイス3を相対移動して重複部分62を変化させることにより、前記押出し成形孔の形状を変化させることができる可変断面押出し用ダイス1において、
【0012】
第1ダイス2には、第1ウエブ形成孔4と、第1ウエブ形成孔4の一端に設けられた第1フランジ形成孔5と、第1ウエブ形成孔4の他端に設けられて、幅寸法が第1ウエブ形成孔4の穿設部分から離れるに従って変化する第2フランジ連通孔6とからなる第1押出し孔40が設けられ、
【0013】
第2ダイス3には、第2ウエブ形成孔7と、第2ウエブ形成孔7の一端に設けられた第2フランジ形成孔8と、第2ウエブ形成孔7の他端に設けられて、幅寸法が第2ウエブ形成孔7の穿設部分から離れるに従って変化する第1フランジ連通孔9とからなる第2押出し孔50が設けられ、
【0014】
第1ダイス2と第2ダイス3とは、第1押出し孔40の第1フランジ形成孔5が第2押出し孔50の第1フランジ連通孔9と重複するように配置し、且つ第2押出し孔50の第2フランジ形成孔8が第1押出し孔40の第2フランジ連通孔6と重複するように配置すると共に、第1ウエブ形成孔4と第2ウエブ形成孔7の少なくとも一部分が重複するように成形部材の押出し方向に配設し、第1ウエブ形成孔4と第2ウエブ形成孔7とから成形される成形部材95のウエブ91の長さ方向に沿って相対的に移動自在に設けられていることに特徴を有する。
【0015】
この発明によれば、第1ダイス2の第2フランジ連通孔6の幅寸法および第2ダイス3の第1フランジ連通孔9の幅寸法が、それぞれに設けられたウエブ形成孔4、7の穿設部分から離れるに従って変化しているので、第1ダイス2と第2ダイス3とを相対移動することによって変化する第1フランジ形成孔5と第1フランジ連通孔9との重複部分および第2フランジ形成孔8と第2フランジ連通孔6との重複部分が変化する。従って、その重複部分が変化することにより、そこから押出し成形される成形部材のフランジ幅寸法は連続的に変化する。また、第1ウエブ形成孔4と第2ウエブ形成孔7の少なくとも一部分が重複するように配置されるので、得られる成形部材は、フランジ幅寸法と共に、ウエブ長さも連続的に変化する。その結果、従来は3つのダイスを用いることによって、ウエブ長さとフランジ幅寸法が変化した成形部材を成形していたが、本発明によれば、各フランジ連通孔6、9の形状を適宜所望の形状にすることによって、2つのダイスからなる可変断面押出し用ダイスを用いて、ウエブの少なくとも一端にフランジを有し、長手方向の各部でウエブ長さとフランジ幅寸法が変化する成形部材を成形することができる。こうした可変断面押出し用ダイスを用いることによって、押出しダイスおよび押出し装置の管理や制御が簡単で、設備のメンテナンスや段取り作業に無駄な時間を要することがない。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1に記載の可変断面押出し用ダイスにおいて、第1フランジ形成孔5のフランジ幅寸法W1が、第1フランジ連通孔9の最小幅寸法Wmin よりも大きく穿設され、第2フランジ形成孔8のフランジ幅寸法W1が、第2フランジ連通孔6の最小幅寸法Wmin よりも大きく穿設されていることに特徴を有する。
【0017】
この発明によれば、各フランジ形成孔5、8が、それぞれに重複するフランジ連通孔6、9の最小幅寸法Wmin よりも大きい幅寸法で穿設されているので、それぞれのフランジ連通孔6、9の幅方向の側面が押出し孔を構成することになる。従って、幅寸法が変化したフランジを有する成形部材の形状は、それぞれのフランジ連通孔6、9の幅方向の側面形状を変化させたダイスを適宜選定して用いることによって、容易に変化させることができる。
【0018】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の可変断面押出し用ダイスにおいて、第1フランジ連通孔9と第2フランジ連通孔6の幅寸法Wが、第1ウエブ形成孔4および第2ウエブ形成孔7それぞれの穿設部分から離れるに従って拡大するように変化することに特徴を有する。
【0019】
この発明によれば、各フランジ連通孔6、9の幅寸法Wが、各ウエブ形成孔4、7それぞれの穿設部分から離れるに従って拡大するように変化しているので、第1ダイス2と第2ダイス3を相対的に移動させて押出し成形した成形部材95の断面は、ウエブ長さが長いほどフランジ幅寸法の大きい形状となる。従って、得られる成形部材に係る曲げ応力に応じて、その曲げ応力に対応した断面係数となるように断面形状を変化させることができる。
【0020】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の可変断面押出し用ダイスにおいて、第1ウエブ形成孔4および第2ウエブ形成孔7のそれぞれが、第1フランジ形成孔5および第2フランジ形成孔8それぞれの中央部に穿設するように設けられていることに特徴を有する。
【0021】
この発明によれば、各ウエブ形成孔4、7がそれぞれに対応したフランジ形成孔5、8の中央部に穿設されているので、断面係数の大きい略H字形の断面形状を有する成形部材を、その成形部材の長手方向の各部でウエブ長さとフランジ幅寸法を変化させて押出し成形することができる。
【0022】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の可変断面押出し用ダイスにおいて、第1ダイス2には、第1ウエブ形成孔4の長さ方向に平行で、且つ成形部材の押出し方向と交差する方向に延びる案内孔22が形成されていると共に、その案内孔22に第2ダイス3が摺動自在に挿入されていることに特徴を有する。
【0023】
この発明によれば、第2ダイス3は、第1ダイスの案内孔22内でがたつきを起こさないので、寸法精度に優れた成形部材を得ることができる。
【0024】
請求項6の可変断面押出し成形方法の発明は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の可変断面押出し用ダイス1を用い、その可変断面押出し用ダイス1に向けて押出し材を押出しつつ第1ダイス2と第2ダイス3とを相対的に移動させることによって、ウエブ91の少なくとも一端にフランジを有し、長手方向の各部でウエブ91の長さとフランジの幅寸法が変化する成形部材95を成形する可変断面押出し成形方法であって、
【0025】
第1押出し孔40の第1ウエブ形成孔4と、第2押出し孔50の第2ウエブ形成孔7との重複部分62を最も小さくしてウエブ長さhを最も大きくするように配置すると共に、第1フランジ形成孔5および第2フランジ形成孔8を、第1フランジ連通孔9および第2フランジ連通孔6の幅寸法Wが最も大きい位置にそれぞれ配置して押出し成形する最大断面形成工程と、
【0026】
第1押出し孔40の第1ウエブ形成孔4と、第2押出し孔50の第2ウエブ形成孔7との重複部分62を最も大きくしてウエブ長さhを最も小さくするように配置すると共に、第1フランジ形成孔5および第2フランジ形成孔8を、第1フランジ連通孔9および第2フランジ連通孔6の幅寸法Wが最も小さい位置にそれぞれ配置して押出し成形する最小断面形成工程と、
【0027】
第1押出し孔40の第1ウエブ形成孔4と、第2押出し孔50の第2ウエブ形成孔7との重複部分62を変化させると共に、第1フランジ形成孔5および第2フランジ形成孔8を、第1フランジ連通孔9および第2フランジ連通孔6の幅寸法Wが変化する方向に移動させることによって、ウエブ長さhとフランジ幅寸法Wとが伸縮変化した成形部材95を押出し成形する可変断面形成工程と、を少なくとも有し、長手方向に向けてウエブ長さhとフランジ幅寸法Wが伸縮変化した断面形状を有する成形部材95を押出し加工することに特徴を有する。
【0028】
この発明によれば、ウエブ長さとフランジ幅寸法を最も大きくした部分を成形する最大断面形成工程と、ウエブ長さとフランジ幅寸法を最も小さくした部分を成形する最小断面形成工程と、それらの中間の大きさを有した部分を成形する可変断面形成工程とを有しているので、得られる成形部材の断面形状を、成形部材の長さ方向に沿って、大きな断面係数となるように変化させたり、小さな断面係数となるように変化させたりすることができる。
【0029】
請求項7の発明は、請求項6に記載の可変断面押出し成形方法において、前記可変断面形成工程が、第1押出し孔40の第1ウエブ形成孔4と、第2押出し孔50の第2ウエブ形成孔7との重複部分62を大きくして、成形後の成形部材95のウエブ長さhを徐々に小さくすると共に、第1フランジ形成孔5および第2フランジ形成孔8を、第1フランジ連通孔9および第2フランジ連通孔6の幅寸法Wが小さく変化する方向に移動することによってフランジ92、93の幅寸法Wが徐々に小さくなる成形部材95を押出し成形する縮小断面形成工程と、
【0030】
第1押出し孔40の第1ウエブ形成孔4と、第2押出し孔50の第2ウエブ形成孔7との重複部分62を小さくして、成形後の成形部材95のウエブ長さhを徐々に大きくすると共に、第1フランジ形成孔5および第2フランジ形成孔8を、第1フランジ連通孔9および第2フランジ連通孔6の幅寸法Wが大きく変化する方向に移動することによってフランジ92、93の幅寸法Wが徐々に大きくなる成形部材95を押出し成形する拡大断面形成工程と、の何れかを少なくとも有することに特徴を有する。
【0031】
この発明によれば、可変断面形成工程が、縮小断面形成工程と拡大断面形成工程の何れかを少なくとも有するので、成形部材の断面形状を、そこに係る曲げ応力に応じた断面係数となるように変化させることができる。
【0032】
請求項8の発明は、請求項6または請求項7に記載の可変断面押出し成形方法において、成形部材が、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることに特徴を有する。この発明によれば、得られる成形部材の軽量化を達成することができる。また、曲げ応力が小さい部分の断面形状を小さくすることができることとも相まって、自重によるたわみを小さくすることができる。
【0033】
本発明によって成形された成形部材は、長手方向に沿って外形寸法を漸次変化させることができるので、得られた成形部材を使用する環境や周囲の配置環境等の種々の事情に応じて、得られる成形部材の外形寸法を適宜変化させることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
【0035】
図1〜図3は、本発明の可変断面押出し用ダイス1の一例を示すものである。可変断面押出し用ダイスは、ウエブの少なくとも一端にフランジを有し、長手方向の各部でウエブ長さとフランジ幅寸法が変化する成形部材を成形するための第1ダイス2と第2ダイス2とを備えている。この第1ダイス2と第2ダイス3とを重なるように組み合わせることによって、第1ダイス2に設けられた第1押出し孔40と第2ダイス3に設けられた第2押出し孔50との重複部分が押出し成形孔となる。そして、第1ダイス2および第2ダイス3を相対移動して重複部分を変化させることにより、押出し成形孔の形状を変化させることができる。その結果、押出し成形の途中で変化した押出し成形孔から押出し材が押出されることによって、最大断面寸法(図9を参照。)と最小断面寸法(図11を参照。)とを有して、その最大断面寸法と最小断面寸法との間で可変断面(図10を参照。)を有する成形部材を成形することができる。
【0036】
可変断面押出し用ダイスは、第1ダイス2と、この第1ダイス2の案内孔22(図2を参照。)内に移動可能に係合される第2ダイス3(図3を参照。)とによって構成される。
【0037】
第1ダイス2は、通常、固定ダイスとして作用し、図1および図2に示すように、その中央部に第1押出し孔40が形成されている。その第1押出し孔40は、第1ウエブ形成孔4と、第1ウエブ形成孔4の一端に設けられて成形すべき成形部材95の第1フランジ92(図9を参照。)と同一の形状寸法を有する第1フランジ形成孔5と、第1ウエブ形成孔4の他端に設けられて幅寸法が第1ウエブ形成孔4の穿設部分から離れるに従って拡大するように変化する第2フランジ連通孔6とで構成されている。ここで、第1ウエブ形成孔4の長さは、図11に示すウエブ91の長さh2と同じ長さで形成されている。尚、この時、第2フランジ連通孔6の幅寸法が、第1ウエブ形成孔4の穿設部分から離れるに従って縮小するように変化する形状とすることもできる。
【0038】
第1ダイス2は、熱間工具鋼によって略外観方形板状に形成されている。第1ダイス2の上面12は、押出し材が収納されるコンテナ21側に位置し、第1ダイス2の中央に位置する第1押出し孔40の周囲には、押出し材を第1押出し孔40に円滑に導くための流路であって、その上面12側から内側に向かって絞られた凹部13が形成されている。特に、第1ウエブ形成孔4の両側には、押出し材を円滑に第1ウエブ形成孔4に導くための傾斜面18が形成されている。さらに、第1ダイス2の上面12には、そこから突出してコンテナ21の下面と嵌合する円形の段差部19が形成されており、この段差部19の内側には、コンテナ21内と凹部13とを連通させる大径の案内部20が形成されている。
【0039】
また、図2に示すように、第1ダイス2内の中央部には、第1ウエブ形成孔4の長さ方向と平行で、且つ成形部材の押出し方向と交差する方向に延びる案内孔22が第1ダイス2を貫通して穿設されている。この案内孔22には、第2ダイス3が移動自在に収納され、案内孔22の側面には、第2ダイス3の側面31を密に摺動自在に案内するための案内壁23が形成されている。その結果、第2ダイス3は、案内孔22内でがたつきを起こさないので、成形部材の寸法精度を向上させることができる。
【0040】
第2ダイス3は、通常、移動ダイスとして作用し、図3に示すように、その中央部に第2押出し孔50が形成されている。その第2押出し孔50は、第2ウエブ形成孔7と、第2ウエブ形成孔7の一端に設けられて成形すべき成形部材95の第2フランジ93(図9を参照。)と同一の形状寸法を有する第2フランジ形成孔8と、第2ウエブ形成孔7の他端に設けられて幅寸法が第2ウエブ形成孔7の穿設部分から離れるに従って拡大するように変化する第1フランジ連通孔9とで構成されている。ここで、第2ウエブ形成孔7の長さは、図11に示すウエブ91の長さh2と同じ長さで形成されている。尚、この時、第1フランジ連通孔9の幅寸法が、第2ウエブ形成孔7の穿設部分から離れるに従って縮小するように変化する形状とすることもできる。
【0041】
第2ダイス3も、第1ダイス2と同様に、熱間工具鋼等によって外観略方形板状に形成されている。そして、図3に示すように、案内孔22内に挿入される頭部25と、頭部25を案内孔22内で摺動させるための油圧シリンダ等の駆動手段(図示せず)が連結されるクランプ部26を有している。
【0042】
第2ダイス3は、その第2フランジ形成孔8が第1ダイス2の第2フランジ連通孔6と重複し、且つその第1フランジ連通孔9が第1ダイス2の第1フランジ形成孔5と重複するように配置して、第1ダイス2の案内孔22内に収納される。そして、第1ダイス2の第1ウエブ形成孔4と第2ダイス3の第2ウエブ形成孔7の少なくとも一部分が重複するように、第1ダイス2の案内孔22内の案内壁23に沿って摺動し、所定の位置に配置する。このように配設された第2ダイス3は、得られる成形部材95のウエブ91の長さ方向に沿って移動自在となっている。
【0043】
このように配置した第1ダイス2と第2ダイス3から構成される押出しダイスに、コンテナ21から押出し材が導入されると、第1ダイス2の第1押出し孔40と第2ダイス3の第2押出し孔50の重複部分62を通って、押出し材が押し出される。その時、第2ダイス3を摺動させることによって、図9〜図11に示すような、ウエブの長さとフランジの幅寸法が適宜調節された所望の断面形状を各部で備えた成形部材95を容易に製造することができる。
【0044】
このとき、第1ダイス2の第1ウエブ形成孔4と第2ダイス3の第2ウエブ形成孔7は、少なくとも一部分が重複するように配置されているので、第1ウエブ形成孔4から押出されるウエブと第2ウエブ形成孔7から押出されるウエブは、途切れることのない一体のウエブ91として押出し成形される。
【0045】
次に、第1押出し孔40および第2押出し孔50の各部の形状について更に説明する。
【0046】
図4〜図8に示すように、第1ダイス2の押出し孔40と第2ダイス3の押出し孔50は、同じ形状で穿設され、さらに、第1ウエブ形成孔4および第2ウエブ形成孔7のそれぞれが、第1フランジ形成孔5および第2フランジ形成孔8それぞれの中央部に穿設するように設けられている。このように穿設することによって、断面係数の大きい略H字形の断面形状を有する成形部材を、その成形部材の長手方向の各部でウエブ長さとフランジ幅寸法を変化させて押出し成形することができる。
【0047】
第1押出し孔40において、第1フランジ形成孔5の幅寸法W1は、第2押出し孔50の第1フランジ連通孔9の左端に形成される最小幅寸法Wmin よりも大きく穿設され、且つ第2フランジ連通孔6の右端に形成される最小幅寸法Wmin は、第2押出し孔50の第2フランジ形成孔8の幅寸法W1よりも小さく穿設されている。さらに、第2フランジ連通孔6の最大幅寸法Wmax は、図6に示すように、第2押出し孔50の第2フランジ形成孔8とほぼ同じ幅寸法で穿設されている。そして、第2フランジ連通孔6の幅寸法Wは、第1ウエブ形成孔4の穿設部分から離れるに従って拡大するように穿設されている。
【0048】
また、第1押出し孔40の第2フランジ連通孔6において、連通孔の幅を構成する最小幅寸法Wmin となる部分の側面と最大幅寸法Wmax となる部分の側面は、第2押出し孔50の第2フランジ形成孔8の縦長さH以上の縦長さで第1ウエブ形成孔4と平行に形成されている。従って、連通孔の幅を構成する最小幅寸法Wmin となる部分の側面と最大幅寸法Wmax となる部分の側面との中間部分の側面は、連続的にその幅寸法Wが拡大するように形成されている。
【0049】
一方、第2押出し孔50も、上述の第1押出し孔40の場合と同様であり、第2フランジ形成孔8の幅寸法W1は、第1押出し孔40の第2フランジ連通孔6の最小幅寸法Wmin よりも大きく穿設され、且つ第1フランジ連通孔9の最小幅寸法Wmin は、第1押出し孔40の第1フランジ形成孔5の幅寸法W1よりも小さく穿設されている。さらに、第1フランジ連通孔9の最大幅寸法Wmax は、図6に示すように、第1押出し孔40の第1フランジ形成孔5とほぼ同じ幅寸法で穿設されている。そして、第1フランジ連通孔9の幅寸法Wは、第2ウエブ形成孔7の穿設部分から離れるに従って拡大するように穿設されている。
【0050】
また、第2押出し孔50の第1フランジ連通孔9においても、上述の第2フランジ連通孔6の場合と同様であり、連通孔の幅を構成する最小幅寸法Wmin となる部分の側面と最大幅寸法Wmax となる部分の側面は、第1押出し孔40の第1フランジ形成孔5の縦長さH以上の縦長さで第2ウエブ形成孔7と平行に形成されている。従って、連通孔の幅を構成する最小幅寸法Wmin となる部分の側面と最大幅寸法Wmax となる部分の側面との中間部分の側面は、連続的にその幅寸法Wが拡大するように形成されている。
【0051】
次に、以上の構成からなる可変断面押出し用ダイス1を用いた可変断面押出し成形方法について具体的に説明する。
【0052】
ウエブの少なくとも一端にフランジを有し、長手方向の各部でウエブ長さhとフランジ幅寸法Wが変化する断面形状を有する成形部材95は、上述した可変断面押出し用ダイス1に向けて押出し材を押出しつつ第1ダイス2と第2ダイス3とを相対的に移動させることによって成形される。こうした可変断面を有する成形部材95は、最も大きな断面係数を有する部分を形成することができる最大断面形成工程と、最も小さな断面係数を有する部分を形成することができる最小断面形成工程と、その最大断面を有する部分と最小断面を有する部分との間で、必要に応じた断面係数を有する部分を形成することができる可変断面形成工程と、によって押出し成形される。
【0053】
通常、こうした成形部材は、その両端の支持部で大きな曲げ応力が係り、中間部分で小さい曲げ応力が係るので、以下の説明においては、両端部と中間部分とを有する成形部材について説明する。
【0054】
図6〜図8に示すハッチング部分は、第1ダイス2の押出し孔40と第2ダイス3の押出し孔50の相互の重なり状態を示すものである。各々のダイスのハッチングが重複する部分62が、押出し加工によって成形される成形部材95の断面形状を示している。
【0055】
先ず、最大断面形成工程について説明する。図6に示すように、第1ダイス2と第2ダイス3とを、第2ダイス3の第1フランジ連通孔9が第1ダイス2の第1フランジ形成孔5と重複し、且つ第2ダイス3の第2フランジ形成孔8が第1ダイス2の第2フランジ連通孔6と重複するように配置する。この時、第1ウエブ形成孔4と第2ウエブ形成孔7との重複部分62が最も小さくなるように、第1ダイス2の案内孔22内で第2ダイス3を摺動させる。その結果、第1フランジ形成孔5の上面側から第2フランジ形成孔8の下面側までの長さを最大にすることができる。さらにこの時、第1フランジ形成孔5は、第1フランジ連通孔9の最大幅寸法Wmax 位置に配置され、第2フランジ形成孔8は、第2フランジ連通孔6の最大幅寸法Wmax 位置にそれぞれ配置される。
【0056】
このように配置された押出しダイスに押出し材を導入することによって、図9に示すような最大断面形状を有する成形部材95を所定の長さだけ形成することができる。また、この時形成される略H字形の断面形状を有する成形部材のウエブの長さは、おおむね第1ウエブ形成孔の長さと第2ウエブ形成孔の長さとを加えた長さである。こうした最大断面を有する部分は、通常、成形部材の両端の支持部となり、大きな曲げ応力にも耐えうる断面係数を有することとなる。
【0057】
次に、可変断面形成工程のうち、その断面形状が徐々に小さくなる縮小断面形成工程について説明する。図7に示すように、第2ダイス3の第1フランジ連通孔9が第1ダイス2の第2フランジ連通孔6から遠のいて、第1ウエブ形成孔4と第2ウエブ形成孔7との重複部分62が大きくなるように、第2ダイス3を第1ダイス2の案内孔22内で摺動させる。この時、ウエブ91(図11を参照。)が押出し成形されるハッチングの重複部分は、第2ダイス3の摺動と共に徐々に短くなる。さらにこの時、第1フランジ形成孔5は、第1フランジ連通孔9の最大幅寸法Wmax 位置から最小幅寸法Wmin 位置に向かって移動するので、第1フランジ92が成形されるハッチングの重複部分は、その幅寸法が徐々に小さくなる。また、第2フランジ形成孔8も同様に、第2フランジ連通孔6の最大幅寸法Wmax 位置から最小幅寸法Wmin 位置に向かって移動するので、第2フランジ93が成形されるハッチングの重複部分は、その幅寸法が徐々に小さくなる。
【0058】
このようにウエブ長さとフランジ幅寸法が徐々に小さくなるように変化する押出しダイス1に押出し材を導入することによって、図7に示すような断面形状を有する成形部材95を、その断面寸法を変化させながら形成することができる。こうした可変断面を有する部分は、通常、成形部材の両端の支持部から中間部分の間の領域を構成し、曲げ応力が徐々に小さくなるのに応じた断面係数を有することとなる。
【0059】
この際、第2ダイス3の移動速度と押出し材の押出し速度とを、それぞれ所定の速度に設定することによって、所定の長さが押し出されれる間に、ウエブ長さとフランジ幅寸法とを均一の割合で小さくさせることができる。
【0060】
次に、最小断面形成工程について説明する。上述した縮小断面形成工程によって、第1フランジ形成孔5および第2フランジ形成孔8が、それぞれ、第1フランジ連通孔9の最小幅寸法Wmin 位置および第2フランジ連通孔6の最小幅寸法Wmin 位置に至った後、第2ダイス3の移動を停止する。この時、図8に示すように、第1ウエブ形成孔4と第2ウエブ形成孔7との重複部分62が最も大きくなり、ウエブ91が押出し成形されるハッチングの重複部分の長さhは最も小さくなるように配置される。さらにこの時、第1フランジ形成孔5は、第1フランジ連通孔9の最小幅寸法Wmin 位置に配置され、第2フランジ形成孔8は、第2フランジ連通孔6の最小幅寸法Wmin 位置にそれぞれ配置される。
【0061】
このように配置された押出しダイス1に押出し材を導入することによって、図11に示すような最小断面形状を有する部分を所定の長さだけ形成することができる。こうした最小断面を有する部分は、通常、成形部材の中間部分を構成し、小さい曲げ応力に対応すると共に、少なくともその部分に係るせん断力に耐えうる断面係数を有することとなる。
【0062】
次いで、このように形成した最小断面を有する成形部材95の中間部分から、その両端の支持部に向かって、さらに断面形状を拡大するように可変させる拡大断面形成工程について説明する。この拡大断面形成工程は、上述の縮小断面形成工程とは逆の手順で行われる。すなわち、第2ダイス3の第1フランジ連通孔9が第1ダイス2の第2フランジ連通孔6に近づいて、第1ウエブ形成孔4と第2ウエブ形成孔7との重複部分62が小さくなるように、第2ダイス3を第1ダイス2の案内孔22内で摺動させる。この時、ウエブ91が押出し成形されるハッチングの重複部分は、第2ダイス3の摺動と共に徐々に長くなる。さらにこの時、第1フランジ形成孔5は、第1フランジ連通孔9の最小幅寸法Wmin 位置から最小幅寸法Wmax 位置に向かって移動するので、第1フランジ92が成形されるハッチングの重複部分は、その幅寸法が徐々に大きくなる。また、第2フランジ形成孔8も同様に、第2フランジ連通孔6の最小幅寸法Wmin 位置から最大幅寸法Wmax 位置に向かって移動するので、第2フランジ93が成形されるハッチングの重複部分は、その幅寸法が徐々に大きくなる。
【0063】
このようにウエブ長さとフランジ幅寸法が徐々に大きくなるように変化する押出しダイス1に押出し材を導入することによって、図7に示すような断面形状を有する成形部材95を、その断面寸法を変化させながら形成することができる。
【0064】
この際、第2ダイス3の移動速度と押出し材の押出し速度とを、それぞれ所定の速度に設定することによって、所定の長さが押し出されれる間に、ウエブ長さとフランジ幅寸法とを均一の割合で大きくさせることができる。
【0065】
次いで、再び、上述の最大断面形成工程によって成形部材95の両端の支持部を形成する。すなわち、図6に示すように、第1ウエブ形成孔4と第2ウエブ形成孔7との重複部分62が最も小さくなるように、第1ダイス2の案内孔22内で第2ダイス3を摺動させて、第1フランジ形成孔5の上面側から第2フランジ形成孔8の下面側までの長さが最大となる位置に至った後、第2ダイスを停止する。この時、第1フランジ形成孔5は、第1フランジ連通孔9の最大幅寸法Wmax 位置に配置され、第2フランジ形成孔8は、第2フランジ連通孔6の最大幅寸法Wmax 位置にそれぞれ配置される。
【0066】
このように配置された押出しダイス1に押出し材を導入することによって、図9に示すような最大断面形状を有する成形部材95が所定の長さだけ形成される。
【0067】
以上説明したように、本発明の可変断面押出し成形方法によれば、得られる成形部材95の各部を、そこに作用する曲げ応力に応じた断面係数となるように成形することができる。従って、最も大きな曲げ応力が係る部分は、ウエブ長さhとフランジ幅寸法Wを最も大きく成形する最大断面形成工程によって押出し成形され、最も小さな曲げ応力が係る部分は、ウエブ長さhとフランジ幅寸法Wを最も小さく成形する最小断面形成工程によって押出し成形され、それらの中間の曲げ応力が係る部分は、ウエブ長さhとフランジ幅寸法Wを適宜調節して成形される可変断面形成工程によって押出し成形される。このようにして得られた成形部材95は、その各部において、少なくともせん断力に耐えうる程度の断面係数を有し、且つそれらの各部に係る曲げ応力に対応した断面係数を有した成形部材とすることができる。そのため、第3ダイスを使用することなくウエブ長さとフランジ幅寸法を伸縮させることができるので、押出しダイスおよび押出し装置の管理や制御が簡単であり、且つ第3ダイスを用いないという簡便な機構で押出し成形できる。
【0068】
また、本発明では、図9から図11に示す断面形状を有する成形部材について具体的に説明したが、その断面形状は上述したものに限定されるものではない。例えば、可変断面形成工程によって形成される部分のように、断面形状が変化する部分が全体に渡っているものでもよく、また、異なった断面形状を有する部分が、所定の長さで段階的に設けられているような形状のものであってもよい。例えば、ダイスの形状を変化させたり、ダイスの移動速度と押出し速度を調整したりして、断面形状を変化させたりすることもできる。押出し速度に対してダイスの移動速度を小さくした場合には、断面形状が徐々に変化する成形部材を形成することができる。その逆に、押出し速度に対してダイスの移動速度を大きくした場合には、断面形状の変化の程度が大きい部分を有する成形部材を成形することができる。
【0069】
また、上述の可変断面押出し用ダイスの形状としては、第1ウエブ形成孔4および第2ウエブ形成孔7のそれぞれを、第1フランジ形成孔5および第2フランジ形成孔8それぞれの中央部に穿設するように設けているが、穿設位置は中央部に限定されるものではなく、中央部以外の位置、例えば第1フランジ形成孔5および第2フランジ形成孔8の何れか一端方向にずれた位置または端部に穿設するように設けてもよい。その一例を図12に示す。なお、この場合であっても、第1ウエブ形成孔4と第2ウエブ形成孔7とは、少なくともその一部分が重複してウエブを形成するように、穿設されていることが必要である。
【0070】
本発明の可変押出し用ダイスおよび可変押出し成形方法によって、ウエブ91の少なくとも一端にフランジを有し、長手方向の各部でウエブ91の長さとフランジの幅寸法が変化する成形部材、例えば一般乗用車やトラック等の各種車両に使用されているシャーシ部材、車体部材、バンパー材等の構成部材、を得ることができる。こうした形状の成形部材は、図13や図14に示したように、第1ダイスおよび第2ダイスに穿設された各フランジ連通孔6、9の幅方向の寸法や、各フランジ形成孔5、8の幅方向の寸法を変化させることによって、異なる断面形状を有する成形部材を成形でき、さらに、その成形部材の長さ方向に沿って断面形状を変化させることができる。具体的な成形部材の形状としては、ウエブ91の一端または両端部分から、一方または二方にフランジが延びるように適宜成形された断面形状のものを得ることができ、図15の(a)〜(i)に示すような断面形状を有する成形部材を容易に得ることができる。なお、図15中の断面形状は、JISに基づく断面形状の名称で表している。
【0071】
成形部材の断面形状は、上述した略H字形の断面形状を有するものを好ましく用いることができるが、その成形部材の断面の中立軸から離れた位置に配置した断面形状を有したものであれば特に限定されるものではない。例えば、略T字形の断面形状を有するものなどであってもよく、また、可変断面押出し法によって、はりの長手方向に沿って異なる形状に変化した断面形状、例えば略T字形から略H字形に連続的に変化した断面形状を有するものであってもよい。断面形状を、できるだけ中立軸から離れた位置に配置するような形状とすることによって断面係数を大きくすることができるので、アルミニウムまたはその合金のようなヤング率の小さい材料を用いた場合であっても、必要な断面係数を備えた状態で、その軽量化を達成することができる。
【0072】
なお、押出し材としては、アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用することが好ましいが、その他の軽量材料を用いてもよい。このような軽量材料を使用することによって、得られる成形部材の軽量化を達成することができる。また、曲げ応力が小さい部分の断面形状を小さくすることができることとも相まって、自重によるたわみを小さくすることができる。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1の可変断面押出し用ダイスによれば、第1ダイス2のと第2ダイス3のとを相対的に移動させることによって、成形部材のウエブ長さとフランジ幅寸法を形成するそれぞれの押出し孔40、50の重複部分を変化させることができるので、そこから押出し成形される成形部材のフランジ幅寸法を変化させることができる。その結果、従来は3つのダイスを用いることによって、ウエブ長さとフランジ幅寸法を変化させていたが、本発明によれば、各フランジ連通孔の形状を適宜所望の形状にすることによって、2つのダイスからなる可変断面押出し用ダイスによって、ウエブ長さとフランジ幅寸法を変化させることができる。こうした可変断面押出し用ダイスを用いることによって、押出しダイスおよび押出し装置の管理や制御が簡単で、設備のメンテナンスや段取り作業に無駄な時間を要することがない。
【0074】
請求項2の発明によれば、各フランジ形成孔5、8が、それぞれに重複するフランジ連通孔6、9の最小幅寸法Wmin よりも大きい幅寸法で穿設されているので、それぞれのフランジ連通孔6、9の幅方向の側面が押出し孔を構成することになる。従って、幅寸法が変化したフランジを有する成形部材の形状は、それぞれのフランジ連通孔6、9の幅方向の側面形状を変化させたダイスを適宜選定して用いることによって、容易に変化させることができる。
【0075】
請求項3の発明によれば、各フランジ連通孔6、9の幅寸法Wが、各ウエブ形成孔4、7それぞれの穿設部分から離れるに従って拡大するように変化しているので、第1ダイス2と第2ダイス3を相対的に移動させて押出し成形した成形部材95の断面は、ウエブ長さが長いほどフランジ幅寸法の大きい形状となる。従って、得られる成形部材に係る曲げ応力によって、その曲げ応力に対応する断面係数となるように断面形状を変化させることができる。
【0076】
請求項4の発明によれば、各々のウエブ形成孔がそれぞれに対応したフランジ形成孔の中央部に穿設されているので、断面係数の大きい略H字形の断面形状を有する成形部材を、その成形部材の長手方向の各部でウエブ長さとフランジ幅寸法を変化させて押出し成形することができる。
【0077】
請求項5の発明によれば、第2ダイス3は、第1ダイスの案内孔22内でがたつきを起こさないので、寸法精度に優れた成形部材を得ることができる。
【0078】
また、本発明の請求項6の可変断面押出し成形方法によれば、ウエブ長さとフランジ幅寸法を最も大きくした部分を成形する最大断面形成工程と、ウエブ長さとフランジ幅寸法を最も小さくした部分を成形する最小断面形成工程と、それらの中間の大きさを有した部分を成形する可変断面形成工程とを有しているので、得られる成形部材の断面形状を、成形部材の長さ方向に沿って、大きな断面係数を有する部分に連続的に変化させたり、小さな断面係数を有する部分に連続的に変化させたりすることができる。
【0079】
請求項7の発明によれば、可変断面形成工程が、縮小断面形成工程と拡大断面形成工程の何れかを少なくとも有するので、成形部材の断面形状を、そこに係る曲げ応力に応じた断面係数となるように変化させることができる。
【0080】
請求項8の発明によれば、得られる成形部材の軽量化を達成することができる。また、曲げ応力が小さい部分の断面形状を小さくすることができることとも相まって、自重によるたわみを小さくすることができる。
【0081】
こうして形成された成形部材は、長手方向に沿って外形寸法を漸次変化させることができるので、得られた成形部材を使用する環境や周囲の配置環境等の種々の事情に応じて、得られる成形部材の外形寸法を適宜変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】可変断面押出しに使用される第1ダイスの一例を示す平面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】可変断面押出しに使用される第2ダイスの一例を示す平面図である。
【図4】第1ダイスの押出し孔の形状を示す平面図である。
【図5】第2ダイスの押出し孔の形状を示す平面図である。
【図6】最大断面を有した部分を押出し成形する場合における第1ダイスと第2ダイスの押出し孔の位置関係を示す平面図である。
【図7】最大断面と最小断面との中間の可変断面を有した部分を押出し成形する場合における第1ダイスと第2ダイスの押出し孔の位置関係を示す平面図である。
【図8】最小断面を有した部分を押出し成形する場合における第1ダイスと第2ダイスの押出し孔の位置関係を示す平面図である。
【図9】可変断面押出し用ダイスを用いて押出し成形された部材の最大断面を有する部分の断面図である。
【図10】可変断面押出し用ダイスを用いて押出し成形された部材の可変断面を有する部分の断面図である。
【図11】可変断面押出し用ダイスを用いて押出し成形された部材の最小断面を有する部分の断面図である。
【図12】第1ダイスと第2ダイスの押出し孔の他の一例を示す平面図である。
【図13】第1ダイスと第2ダイスの押出し孔の他の一例を示す平面図である。
【図14】第1ダイスと第2ダイスの押出し孔の他の一例を示す平面図である。
【図15】本発明の可変押出し用ダイスおよび可変押出し成形方法で成形できる成形部材の断面形状である。
【図16】ウエブの両端部にフランジ部を有する部材を成形することができる押出し用ダイスの押出し孔の形状を示す正面図である。
【図17】ウエブ長さとフランジ幅を適宜調節することができる可変断面押出し成形方法で使用される押出し用ダイスの配置と、押出し孔の形状を示す正面図である。
【符号の説明】
2 第1ダイス
3 第2ダイス
4 第1ウエブ形成孔
5 第1フランジ形成孔
6 第2フランジ連通孔
7 第2ウエブ形成孔
8 第2フランジ形成孔
9 第1フランジ連通孔
40 第1押出し孔
50 第2押出し孔
62 重複部分(ハッチング部分)
91 ウエブ
92 第1フランジ
93 第2フランジ
95 成形部材

Claims (8)

  1. ウエブの少なくとも一端にフランジを有し、長手方向の各部で当該ウエブの長さと当該フランジの幅寸法が変化する成形部材を成形するための第1ダイスと第2ダイスとを備え、当該第1ダイスおよび第2ダイスそれぞれに設けられた押出し孔の重複部分が押出し成形孔をなすと共に、当該第1ダイスおよび第2ダイスを相対移動して前記の重複部分を変化させることにより、前記押出し成形孔の形状を変化させることができる可変断面押出し用ダイスにおいて、
    前記第1ダイスには、第1ウエブ形成孔と、該第1ウエブ形成孔の一端に設けられた第1フランジ形成孔と、該第1ウエブ形成孔の他端に設けられて、幅寸法が前記第1ウエブ形成孔の穿設部分から離れるに従って変化する第2フランジ連通孔とからなる第1押出し孔が設けられ、
    前記第2ダイスには、第2ウエブ形成孔と、該第2ウエブ形成孔の一端に設けられた第2フランジ形成孔と、該第2ウエブ形成孔の他端に設けられて、幅寸法が前記第2ウエブ形成孔の穿設部分から離れるに従って変化する第1フランジ連通孔とからなる第2押出し孔が設けられ、
    前記の第1ダイスと第2ダイスとは、前記第1押出し孔の第1フランジ形成孔が前記第2押出し孔の第1フランジ連通孔と重複するように配置し、且つ前記第2押出し孔の第2フランジ形成孔が前記第1押出し孔の第2フランジ連通孔と重複するように配置すると共に、前記第1ウエブ形成孔と前記第2ウエブ形成孔の少なくとも一部分が重複するように成形部材の押出し方向に配設し、前記第1ウエブ形成孔と第2ウエブ形成孔とから成形されるウエブの長さ方向に沿って相対的に移動自在に設けられていることを特徴とする可変断面押出し用ダイス。
  2. 前記第1フランジ形成孔のフランジ幅寸法が、前記第1フランジ連通孔の最小幅寸法よりも大きく穿設され、前記第2フランジ形成孔のフランジ幅寸法が、前記第2フランジ連通孔の最小幅寸法よりも大きく穿設されていることを特徴とする請求項1に記載の可変断面押出し用ダイス。
  3. 前記の第1フランジ連通孔と第2フランジ連通孔の幅寸法が、前記の第1ウエブ形成孔および第2ウエブ形成孔それぞれの穿設部分から離れるに従って拡大するように変化することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の可変断面押出し用ダイス。
  4. 前記の第1ウエブ形成孔および第2ウエブ形成孔のそれぞれが、前記の第1フランジ形成孔および第2フランジ形成孔それぞれの中央部に穿設するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の可変断面押出し用ダイス。
  5. 前記第1ダイスには、前記第1ウエブ形成孔の長さ方向に平行で、且つ成形部材の押出し方向と交差する方向に延びる案内孔が形成されていると共に、当該案内孔に前記第2ダイスが摺動自在に挿入されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の可変断面押出し用ダイス。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載の可変断面押出し用ダイスを用い、当該可変断面押出し用ダイスに向けて押出し材を押出しつつ前記第1ダイスと前記第2ダイスとを相対的に移動させることによって、ウエブの少なくとも一端にフランジを有し、長手方向の各部で当該ウエブの長さと当該フランジの幅寸法が変化する部材を成形する可変断面押出し成形方法であって、
    前記第1押出し孔の第1ウエブ形成孔と、前記第2押出し孔の第2ウエブ形成孔との重複部分を最も小さくしてウエブ長さを最も大きくするように配置すると共に、前記の第1フランジ形成孔および第2フランジ形成孔を、前記の第1フランジ連通孔および第2フランジ連通孔の幅寸法が最も大きい位置にそれぞれ配置して押出し成形する最大断面形成工程と、
    前記第1押出し孔の第1ウエブ形成孔と、前記第2押出し孔の第2ウエブ形成孔との重複部分を最も大きくしてウエブ長さを最も小さくするように配置すると共に、前記の第1フランジ形成孔および第2フランジ形成孔を、前記の第1フランジ連通孔および第2フランジ連通孔の幅寸法が最も小さい位置にそれぞれ配置して押出し成形する最小断面形成工程と、
    前記第1押出し孔の第1ウエブ形成孔と、前記第2押出し孔の第2ウエブ形成孔との重複部分を変化させると共に、前記の第1フランジ形成孔および第2フランジ形成孔を、前記の第1フランジ連通孔および第2フランジ連通孔の幅寸法が変化する方向に移動させることによって、ウエブ長さとフランジ幅寸法とが伸縮変化した成形部材を押出し成形する可変断面形成工程と、を少なくとも有し、
    長手方向に向けてウエブ長さとフランジ幅寸法が伸縮変化した断面形状を有する成形部材を押出し加工することを特徴とする可変断面押出し成形方法。
  7. 前記可変断面形成工程が、
    前記第1押出し孔の第1ウエブ形成孔と、前記第2押出し孔の第2ウエブ形成孔との重複部分を大きくして、成形後の成形部材のウエブ長さを徐々に小さくすると共に、前記の第1フランジ形成孔および第2フランジ形成孔を、前記の第1フランジ連通孔および第2フランジ連通孔の幅寸法が小さく変化する方向に移動することによって第1フランジの幅寸法が徐々に小さくなる成形部材を押出し成形する縮小断面形成工程と、
    前記第1押出し孔の第1ウエブ形成孔と、前記第2押出し孔の第2ウエブ形成孔との重複部分を小さくして、成形後の成形部材のウエブ長さを徐々に大きくすると共に、前記の第1フランジ形成孔および第2フランジ形成孔を、前記の第1フランジ連通孔および第2フランジ連通孔の幅寸法が大きく変化する方向に移動することによって第1フランジの幅寸法が徐々に大きくなる成形部材を押出し成形する拡大断面形成工程と、の何れかを少なくとも有することを特徴とする請求項6に記載の可変断面押出し成形方法。
  8. 前記成形部材が、アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の可変断面押出し成形方法。
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