JP3687838B2 - 液圧成形方法、液圧成形型および液圧成形部材 - Google Patents

液圧成形方法、液圧成形型および液圧成形部材 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば鋼管を成形型内に収納したのち、鋼管内部に液圧を付加することによって鋼管を型の形状、例えば角形断面の管体に成形する液圧成形技術に係わり、さらに詳しくは、コーナー部における板厚の減少をコントロールすることができ、成形部材の部位による板厚の不均一を防止することのできる液圧成形方法およびこのような液圧成形方法に用いる液圧成形型、さらにはこのような液圧成形方法によって成形された液圧成形部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のような液圧成形方法としては、従来、例えば、第48回塑性加工連合講演会講演論文集、第373頁に発表された方法が知られている。
【0003】
すなわち、前記論文集に記載された成形方法は、成形型内にセットした管材の内部に液圧を作用させることによって円形断面の管材を塑性変形させ、角形断面を備えた自動車用の車体補強部材を製造する方法であって、このような液圧による拡管成形では、初期管径に対して成形すべき目的の寸法が大きい場合、板厚の減少幅が大きくなって割れが発生しやすくなることから、成形型内の管材に軸力を加えることによって軸方向に圧縮変形させながら管材内部に液体の圧力を負荷し、軸方向に材料の移動を発生させることによって成形性を確保し、割れの発生を防止するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の液圧成形においては、軸力の付加によって軸方向への材料供給を行うようにしているものの、本質的には材料の周方向への伸びによって成形がなされることから、角形断面におけるコーナー部の変形が大きくなって、コーナー部における板厚が最も減少しやすくなるという問題点があり、コーナー部、とくにコーナー部に凸状部を備えた異形断面部材のコーナー部における板厚減少を抑えて、液圧成形部材の肉厚を均等化することが従来の液圧成形における課題となっていた。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、従来の液圧成形における上記課題に鑑みてなされたものであって、液圧成形部材のコーナー部における肉厚減少を防止することができ、液圧成形部材の肉厚の均等化が可能な液圧成形方法、および液圧成形型、さらにはこのような液圧成形方法によって成形された液圧成形部材を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係わる液圧成形方法は、成形型の成形空間内において金属管あるいは金属板材からなる成形素材に液圧を加えながらコーナー部を有する形状に成形する液圧成形において、成形型をコーナー部を成形する固定ダイと、成形空間に向けてスライド可能な可動ダイとに分割すると共に、固定ダイと可動ダイとの分割位置をコーナー部相当部位であって、しかも分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置に設定し、型締めしたのち、成形空間内の成形素材に(材料の降伏強度(MPa)×板厚(mm)×0.6)MPa以下の液圧を作用させながら可動ダイを成形素材に向けて押出し作動させる構成とし、本発明の請求項3に係わる液圧成形方法は、成形型の成形空間内において金属管あるいは金属板材からなる成形素材に(材料の降伏強度(MPa)×板厚(mm)×0.6)MPa以下の液圧を加えながらコーナー部と該コーナー部に凸状部を備えた形状に成形する液圧成形において、成形型をコーナー部の凸状部を成形する固定ダイと、成形空間に向けてスライド可能な可動ダイとに分割すると共に、固定ダイと可動ダイとの分割位置をコーナー部の凸状部相当部位であって、しかも分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置に設定し、型締めしたのち、成形空間内の成形素材に液圧を作用させながら可動ダイを成形素材に向けて押出し作動させる構成としたことを特徴としており、液圧成形方法におけるこのような構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
【0007】
本発明の請求項2に係わる液圧成形型は、コーナー部を備えた部材を成形するための液圧成形型であって、コーナー部を成形する固定ダイと、成形空間に向けてスライド可能な可動ダイを備え、固定ダイと可動ダイとがコーナー部相当部位において分割されると共に、分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置で分割されている構成とし、本発明の請求項4に係わる液圧成形型は、コーナー部と該コーナー部に凸状部を備えた部材を成形するための液圧成形型であって、コーナー部の凸状部を成形する固定ダイと、成形空間に向けてスライド可能な可動ダイを備え、固定ダイと可動ダイとがコーナー部の凸状部相当部位において分割されると共に、分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置で分割されている構成とし、液圧成形型におけるこのような構成を前述した従来の課題を解決するための手段としたことを特徴としている。
【0008】
本発明の請求項5に係わる液圧成形部材は、請求項1または請求項3に記載の方法によって製造されたものであり、実施態様として請求項6に係わる液圧成形部材は、請求項1または請求項3に記載の方法によって製造された自動車の車体用部材であることを特徴としている。
【0009】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わる液圧成形方法においては、コーナー部を成形する固定ダイと、成形空間に向けてスライド可能な可動ダイとに分割した成形型を使用して、該成形型を型締めした後、その成形空間内に収納した成形素材に(材料の降伏強度(MPa)×板厚(mm)×0.6)MPa以下の液圧を作用させながら可動ダイを成形素材に向けて押出し作動させるようにしている。
【0010】
すなわち、例えば、成形素材の周長を目的とする成形品の周長におよそ合わせたうえで、成形型の成形空間内にセットし、拡管成形が大きく進まない比較的小さな液圧を作用させながら可動ダイを成形素材に向けて押出し作動させる。これによって、成形素材、つまり材料はコーナー部に対して、伸び変形というよりは、むしろ材料流入という形で供給されてコーナー部断面が形成される。
【0011】
可動ダイの押出し作動に伴ってコーナー部への材料流入が進み、材料流入が進むにつれて、可動ダイとの接触面積が増して成型品の平面部が形成されていくが、型と接触した部分の材料は摩擦の働きによって塑性変形しにくくなる。したがって、成形素材はまだ型と接触していない部分、つまりコーナー部分で優先的に塑性変形するが、液圧によって僅かに増加した材料周長と成形面周長の差に相当する材料がコーナー部に集まるため、成形過程の後期にはコーナー部において材料に圧縮力が働き、コーナー部の肉厚を増加させるように作用するため、コーナー部における板厚の減少が防止されることになる。このとき、固定ダイと可動ダイとは、コーナー部に相当する部位において分割され、しかも分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることがないような位置で分割されているので、固定ダイの成形面が成形空間側に突出することがなく、成形後期に材料に作用する圧縮力がコーナー部に向けて働くことになることから、座屈やしわを発生させることなくコーナー部への肉寄せが支障なく行われることになる。また、(材料の降伏強度(MPa)×板厚(mm)×0.6)MPa以下の液圧を作用させながら可動ダイを成形素材に向けて押出し作動させるようにして、成型がほぼ終了する前の段階までは素材管あるいは金属板材が膨らまないようにしているため、これらの管や板材が膨らみすぎて破裂するようなことがない。
【0012】
本発明の請求項2に係わる液圧成形型は、コーナー部を成形する固定ダイと成形空間に向けてスライド可能な可動ダイからなり、固定ダイと可動ダイとがコーナー部に相当する位置において分割されると共に、分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置で分割されていることから、請求項1に係わる液圧成形方法を実施するのに好適なものとなる。
【0013】
本発明の請求項3に係わる液圧成形方法においては、コーナー部の凸状部を成形する固定ダイと、成形空間に向けてスライド可能な可動ダイとに分割した成形型を使用して、型締めの後、成形空間内にセットした成形素材に液圧を作用させながら可動ダイを成形素材に向けて押出し作動させることによって成形するようにしており、請求項1に係わる成形方法と同様の原理でコーナー部断面が形成され、材料がコーナー部に流入するのでコーナー部の肉厚減少が防止されることになる。このとき、固定ダイと可動ダイとがコーナー部の凸状部に相当する部位において分割されると共に、分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることがないような位置で分割されているので、固定ダイの成形面が成形空間側に突出するようなことがなく、成形過程の後期に材料に作用する圧縮力がコーナー部の凸状部に働くことになり、コーナー部に凸状部を備えた異形断面部材の液圧成形においても、しわや座屈を発生させることなくコーナー部への肉寄せが円滑に行われることになる。
【0014】
本発明の請求項4に係わる液圧成形型は、コーナー部の凸状部を成形する固定ダイと成形空間に向けてスライド可能な可動ダイからなり、固定ダイと可動ダイとがコーナー部の凸状部に相当する位置で分割されると共に、分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることがないような位置で分割されていることから、コーナー部と該コーナー部に凸状部を備えた部材を液圧成形するのに好都合な構造を有し、本発明の請求項3に係わる液圧成形方法を実施するのに好適なものとなる。
【0015】
本発明の請求項5に係わる液圧成形部材は、請求項1または請求項3に記載の液圧成形方法によって製造されたものであるから、局部的な肉厚減少のない液圧成形部材となり、請求項6に係わる部材は、請求項1または請求項3に記載の方法によって製造された自動車の車体用部材であるから、局部的な肉厚変動に伴う車体用部材の種々の不都合が解消されることになる。なお、車体用部材として具体的には、図10に示すようなサイドルーフレールRr,フロントピラーPf,センターピラーPcなどに適用される。
【0016】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わる液圧成形方法においては、上記構成、すなわち液圧成形において、成形型を固定ダイと可動ダイとに分割し、固定ダイと可動ダイとの分割位置をコーナー部相当部位であって、しかも分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置に設定し、成形空間内の成形素材に(材料の降伏強度(MPa)×板厚(mm)×0.6)MPa以下の液圧を液圧を作用させながら可動ダイを成形素材に向けて押出し作動させるようにしているので、しわや座屈、さらには破裂を発生させることなく材料をコーナー部に流入させることができ、コーナー部における肉厚減少を防止することができるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0017】
本発明の請求項2に係わる液圧成形型は、コーナー部を備えた部材を成形するための液圧成形型であって、固定ダイと可動ダイを備え、固定ダイと可動ダイとがコーナー部相当部位において分割され、しかも分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置で分割された構造のものであるから、上記請求項1に係わる液圧成形方法に好適な構造を有し、当該成形型を用いることによって局部的な肉厚減少のない優れた品質の液圧成形部材を得ることができるという効果をもたらすものである。
【0018】
本発明の請求項3に係わる液圧成形方法は、同様の液圧成形において、成形型を固定ダイと可動ダイとに分割し、固定ダイと可動ダイとの分割位置をコーナー部の凸状部相当部位であって、しかも分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置に設定し、成形空間内の成形素材に(材料の降伏強度(MPa)×板厚(mm)×0.6)MPa以下の液圧を作用させながら可動ダイを成形素材に向けて押出し作動させるようにしているので、コーナー部に凸状部を備えた異形断面部材の液圧成形においても、材料にしわや座屈、破裂を発生させることなくコーナー部に流入させることができ、コーナー部における肉厚減少を防止することができるという極めて優れた効果がもたらされる。
【0019】
また、本発明の請求項4に係わる液圧成形型は、コーナー部と該コーナー部に凸状部を備えた部材を成形するための液圧成形型であって、固定ダイと可動ダイを備え、固定ダイと可動ダイとが凸状部相当部位において分割され、しかも分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置で分割された構造のものであるから、上記請求項3に係わる液圧成形方法に好適な構造を有し、当該成形型を適用することによってコーナー部に凸状部を備えた異形断面部材の液圧成形においても、局部的な肉厚減少を防止でき、液圧成形部材の品質向上を図ることができるという効果がもたらされる。
【0020】
本発明の請求項5に係わる液圧成形部材は、請求項1または請求項3に記載の方法によって製造されたものであるから、液圧成形部材を局部的な肉厚減少のない優れた品質のものとすることができ、実施態様として請求項6に係わる液圧成形部材は自動車の車体用部材であるから、肉厚変動を解消して車体用部材の品質を向上させることができるという効果が得られる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。
【0022】
実施例1
図1は、本発明に係わる液圧成形方法の第1の実施例に用いた成形形の構造および形状を示すものであって、図に示す液圧成形型1は、後述するように、円形中空形状を備えた管材T1 を図2に示すような円弧状のコーナー部8aを備えた角形部材8に成形するためのものであって、前記角形部材8のコーナー部8aを成形する固定ダイとしての下型2と、同じくコーナー部8aを成形する固定ダイとしての上型3に分割されており、下型2および上型3には、それぞれ図中上下方向にスライド可能な可動ダイ4および5が配設されると共に、下型2と上型3の間には、図中左右方向にスライド可能な可動ダイ6および7が設けてあり、これら可動ダイ4ないし7によって主に角形部材8の平面部8bが成形されるようになっている。
【0023】
下型2および上型3である固定ダイと可動ダイ4ないし7とは、角型部材8のコーナー部8aにおけるコーナーRのR止まりに相当する位置P1 において分割されている。なお、この分割位置P1 において成形面に対して引いた接線L1 は成形型1の側に位置し、分割位置P1 は前記接線が成形空間1a内を横断することのないような位置、すなわち可動ダイ4〜7の押出し前の状態において固定ダイ2,3の成形面が成形空間1aの側にはみ出すことなく、押出し状態において固定ダイ2,3と可動ダイ4〜7の成形面が滑らかに連続するような位置に設けてある。
【0024】
このような構造を備えた液圧成形型1の成形空間1a内に、直径D1 =123mm,板厚t=2mmの管材T1 (370MPa材)をセットし、可動ダイ4〜7を後退させると共に、液圧を作用させない状態において型締めを行ったのち、液を管材T1 の中空部内に注入し、通常の潤滑剤を用いて、10.1Mpaの液圧を加えながら可動ダイ4ないし7を管材T1 に対して押出し方向にストロークさせ、最終段階で負荷する液圧を24.8MPaまで上昇させることによって、図2に示すようにコーナー部8aの曲率R1 =8mm,縦横寸法A=100mmの角型部材8を液圧成形した。
【0025】
そして、このようにして得られた角型部材8の板厚分布を図3に示す位置について測定し、可動ダイを備えていない固定タイプの成形型を用いると共に、同一管材T1 を素材として、図2に示したものと同一寸法の角型部材を成形した場合(従来法)の板厚分布と比較した。図4はその結果を示すものであって、固定タイプの成形型を用いた従来法の場合には、素材管T1 の初期板厚t(2mm)がコーナー部において最大20%も減少しているのに対し、図1に示した可動タイプの成形型1を用いた実施例の場合には、初期板厚tに対して、むしろ20%も増加していることが判明し、コーナー部8aの板厚減少をコントロールすることができることが確認された。
【0026】
実施例2
図5は、本発明に係わる液圧成形方法の第2の実施例に用いた成形形の構造および形状を示すものであって、図5(a)に示す液圧成形型11は、後述するように、円形中空形状の管材T2 をコーナー部に凸状部18cを備えた、図6に示すような異形角形部材18に成形するためのものであって、異形角形部材18の凸状部18cを成形する固定ダイとしての下型12と、同じく凸状部18cを成形する固定ダイとしての上型13に分割されており、下型12および上型13には、それぞれ図中上下方向にスライド可能な可動ダイ14および15が配設されると共に、下型12と上型13の間には、可動ダイ16および17が図中左右方向にスライド可能に設けてあり、これら可動ダイ14ないし17によって異形角形部材18の平面部18bが主に成形されるようになっている。
【0027】
固定ダイとしての下型12および上型13と可動ダイ14ないし17とは、図5(b)に拡大して示すように、異形角型部材18の凸状部18cにおいて平面部18bとちょうど平行となる位置に相当する部位P2 において分割されており、この分割位置P2 において成形面に対して引いた接線L2 は成形型11の側に位置することになり、固定ダイと可動ダイとの分割位置P2 は、前記接線L2 が成形空間11a内を横断することのない位置、すなわち可動ダイ14〜17が後退位置にある状態において固定ダイ12,13の成形面が成形空間11aの側に突出することなく、押出し状態において固定ダイ12,13と可動ダイ14〜17の成形面が滑らかに連続するような位置に設けてある。
【0028】
このような構造を備えた液圧成形型11の成形空間11aの内部に、直径D2 =140mm,板厚:t=2mmの管材T2 (370MPa材)をセットし、可動ダイ14〜17を後退させ、液圧を作用させない状態において型締めを行ったのち、液を管材T2 の中空部内に注入し、通常の潤滑剤を用いて、10.1MPaの液圧を加えながら可動ダイ14〜17を管材T2 に対して押出し方向にストロークさせ、途中の液圧を20.2MPaに保ち、最終的に液圧を24.8MPaまで上昇させることによって、図6に示すような寸法・形状、すなわちコーナー部の凸状部18cの曲率R2 =10mm,縦横寸法B=100mmの異形角型部材18を得た。
【0029】
そして、このようにして得られた角型部材18の板厚分布を図7に示す位置について測定した。この結果を図9に示す。
【0030】
比較例
図8は、本発明に係わる液圧成形方法と比較するために用いた成形形の構造および形状を示すものであって、比較用の液圧成形型41は、管材T2 を図6に示した異形角形部材18に成形するためのものであって、固定ダイと可動ダイとの分割位置を除いて、図5に示した液圧成形型11と同様の構造を有している。
【0031】
すなわち、図8(a)に示す液圧成形型41は、前記異形角形部材18の凸状部18cを成形する固定ダイとしての下型42および上型43を備えており、これら下型42および上型43には、図中の上下方向にスライドする可動ダイ44および45がそれぞれ配設されており、下型42と上型43の間には、図中左右方向にスライドする可動ダイ46および47がそれぞれ同様に設けてある。
【0032】
固定ダイとしての下型42および上型43と可動ダイ44ないし47とは、図8(b)に拡大して示すように、異形角型部材18のコーナー部におけるR止まりに相当する位置P3 において分割されており、この分割位置P3 は、当該位置P3 において成形面に対して引いた接線L3 が成形型41の成形空間41a内を横断する位置となっており、可動ダイ44〜47を後退させた状態において固定ダイ42,43の成形面が成形空間41aの側に突出することになる。
【0033】
このような構造を備えた液圧成形型41の成形空間41aの内部に、実施例2と同じ管材T2 を成形素材としてセットし、同様に型締めを行ったのち、液を管材T2 の中空部内に注入し、通常の潤滑剤を用いて、10.1MPaの液圧を加えながら可動ダイ44〜47を管材T2 に対して押出し方向にストロークさせ、液圧を24.8MPaまで上昇させることによって、同様に図6に示したような寸法・形状を備えた異形角型部材18を得た。
【0034】
そして、このようにして得られた角型部材18の板厚分布を実施例2と同じ要領で測定した。この結果を図9に併せて示す。
【0035】
図9に示した結果から明らかなように、固定ダイと可動ダイとを分割位置P2 で分割した成形型11を用いた実施例2においては、板厚の変動が少なく、特にコーナー部の凸状部18cの肉厚が初期板厚tに対して約15%増加していることが判明し、コーナー部の板厚減少を抑えることが可能であることが確認された。
【0036】
これに対して、固定ダイと可動ダイとを分割位置P3 で分割した成形型41を用いた比較例においては、固定ダイ42,43の成形空間41a側に突出した部分が障害となって、コーナー部の成形に際して圧縮力がうまく作用せず、むしろ板あまりを生じてしわになってしまう傾向が認められ、コーナー部凸状部18cの板厚減少が避けられないことが判明した。なお、この場合、コーナー部の凸状部18cへの材料流入を目的として、型締め中に液圧を加えると、下型42と上型43の隙間に材料が流れ込んで成形ができなくなることも確認された。
【0037】
上記各実施例においては、いずれも成形素材として管材を用いた液圧成形を例示したが、例えば端部をシールした上で液圧を加えるようになすことによって板材の成形にも適用することができ、本発明に係わる液圧成形方法は、管材のみには限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる液圧成形方法の第1の実施例に用いた成形型の構造を示す断面図である。
【図2】図1に示した成形型によって液圧成形された角型部材の形状を示す断面図である。
【図3】図2に示した角型部材の板厚測定位置を示す説明図である。
【図4】図1に示した成形型によって液圧成形された角型部材の板厚分布を従来の液圧成形方法により成形された角型部材の場合と比較して示すグラフである。
【図5】(a) 本発明に係わる液圧成形方法の第2の実施例に用いた成形型の構造を示す断面図である。
(b) 図5に示した成形型の部分拡大図である。
【図6】図5に示した成形型によって液圧成形された異形角型部材の形状を示す断面図である。
【図7】図6に示した異形角型部材の板厚測定位置を示す説明図である。
【図8】(a) 比較例に用いた液圧成形型の構造を示す断面図である。
(b) 図8に示した成形型の部分拡大図である。
【図9】図5に示した成形型によって液圧成形された異形角型部材の板厚分布を図8に示した成形型によって液圧成形された異形角型部材の場合と比較して示すグラフである。
【図10】本発明に係わる液圧成形方法により成形された部材の自動車用部品としての適用例を示す図である。
【符号の説明】
1,11 液圧成形型
1a,11a 成形空間
2,12 下型(固定ダイ)
3,13 上型(固定ダイ)
4,5,6,7,14,15,16,17 可動ダイ
8a コーナー部
18c 凸状部
T1 ,T2 管材(成形素材)
L1 ,L2 接線

Claims (6)

  1. 成形型の成形空間内において金属管あるいは金属板材からなる成形素材に液圧を加えながらコーナー部を有する形状に成形する液圧成形において、
    成形型をコーナー部を成形する固定ダイと、成形空間に向けてスライド可能な可動ダイとに分割すると共に、固定ダイと可動ダイとの分割位置をコーナー部相当部位であって、しかも分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置に設定し、型締めしたのち、成形空間内の成形素材に(材料の降伏強度(MPa)×板厚(mm)×0.6)MPa以下の液圧を作用させながら可動ダイを成形素材に向けて押出し作動させることを特徴とする液圧成形方法。
  2. コーナー部を備えた部材を成形するための液圧成形型であって、コーナー部を成形する固定ダイと、成形空間に向けてスライド可能な可動ダイを備え、固定ダイと可動ダイとがコーナー部相当部位において分割されると共に、分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置で分割されていることを特徴とする液圧成形型。
  3. 成形型の成形空間内において金属管あるいは金属板材からなる成形素材に液圧を加えながらコーナー部と該コーナー部に凸状部を備えた形状に成形する液圧成形において、
    成形型をコーナー部の凸状部を成形する固定ダイと、成形空間に向けてスライド可能な可動ダイとに分割すると共に、固定ダイと可動ダイとの分割位置をコーナー部の凸状部相当部位であって、しかも分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置に設定し、型締めしたのち、成形空間内の成形素材に(材料の降伏強度(MPa)×板厚(mm)×0.6)MPa以下の液圧を作用させながら可動ダイを成形素材に向けて押出し作動させることを特徴とする液圧成形方法。
  4. コーナー部と該コーナー部に凸状部を備えた部材を成形するための液圧成形型であって、コーナー部の凸状部を成形する固定ダイと、成形空間に向けてスライド可能な可動ダイを備え、固定ダイと可動ダイとがコーナー部の凸状部相当部位において分割されると共に、分割位置において成形面に対して引いた接線が成形空間内を横切ることのない位置で分割されていることを特徴とする液圧成形型。
  5. 請求項1または請求項3に記載の方法によって製造されたことを特徴とする液圧成形部材。
  6. 液圧成形部材が自動車の車体用部材であることを特徴とする請求項5記載の液圧成形部材。
JP2000084222A 1999-03-26 2000-03-24 液圧成形方法、液圧成形型および液圧成形部材 Expired - Fee Related JP3687838B2 (ja)

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