JP2000127408A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法

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JP2000127408A
JP2000127408A JP30805798A JP30805798A JP2000127408A JP 2000127408 A JP2000127408 A JP 2000127408A JP 30805798 A JP30805798 A JP 30805798A JP 30805798 A JP30805798 A JP 30805798A JP 2000127408 A JP2000127408 A JP 2000127408A
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bias
voltage
power supply
phase
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JP30805798A
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Atsushi Onose
敦士 小野瀬
Tatsuo Ikawa
辰夫 伊川
Shigetaka Fujiwara
重隆 藤原
Yoshinobu Fukano
善信 深野
Mamoru Okano
守 岡野
Kunio Fukuchi
久仁夫 福地
Seiji Yonekura
清治 米倉
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】インクの飛翔方向の曲がりを低減して、着弾位
置ずれを低減し、印字不良をなくすとともに、印刷応答
速度が早く、階調性の高いインクジェット画像形成装置
を提供する。 【解決手段】インクを吐出する少なくとも2つの吐出部
2と、吐出部2にバイアス電圧を印加するバイアス電源
4,5と、インクを吐出させるパルス電圧を吐出部に印
加するパルス電源3とを有し、バイアス電源4,5は、
隣接する吐出部に異なった位相のバイアス電圧を印加す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】記録ヘッドに設けたインクノ
ズルから、電界を用いてインクを飛翔させ、記録媒体に
付着させることによって、画像を形成するインクジェッ
ト記録装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式の中で静電式
は、インクの飛翔点となる吐出点に対して電界が集中す
るように構成され、インク吐出点にあるインクが強い電
界で発生する静電気力によって吐出する方式である。こ
の電界が強ければ、溶媒を含むインク全部を飛翔させる
ことができる。それよりも少し弱い電界であっても、顔
料などの色剤と溶媒の混合物で構成されるインクで有れ
ば、インク内部の色剤の電荷などにより色剤が吐出点に
集中し、ある濃度を超える色剤が集中すると、色剤を主
成分とするインクが吐出する。このように静電式では電
界形成、つまり電圧の印加制御によってインクの吐出を
制御できる。
【0003】インクに電圧を印加して、電界を形成し、
インクを飛翔させる静電吸引式のインクジェット画像形
成装置は、電界の強度や電圧印加時間を変えることによ
ってインクの飛翔量を変化させることができるため、ド
ット径およびドット濃度が変化し1ドットで濃淡階調が
できる利点を有している。特開昭55−154169号公報で
は、インクを内包したインクノズルの開口部に針部材を
挿入することを開示しており、特開昭56−28867 号公報
では、針状の電極と対向電極との間にパルス電圧を印加
してインクを飛翔させることを開示している。特開昭60
−165253号公報では、開口部の形状がスリット形状にな
っている場合について開示している。
【0004】その電圧印加方法の1つは、インクの飛翔
しない非飛翔電位と、インクが安定して飛翔する飛翔電
位との2つの電位間を切り替えることによって、インク
の飛翔を制御して印写画像を形成していた。しかしなが
ら非飛翔電位を接地電位や低電位に設定しておくと、イ
ンクの飛翔点となる吐出点にあるインクが飛翔できるだ
けの力を発生し、インク面から離れるときに生じる表面
張力に打ち勝つまでに時間がかかることがわかった。こ
れは非飛翔電位をインクが飛翔する飛翔電位にできるだ
け近づけておくことによってインク飛翔までの応答速度
を向上させることができた。しかしながら、インクに対
して飛翔できる電界に近い電界を与え続けると、インク
が吐出点周辺に集中し続けることになり、吐出点周囲に
インクの固着ができやすい状態であった。
【0005】第二の電圧印加方法は、インクが飛翔しな
い電位を2つ用いて、印写応答時間の短縮とインク固着
などによる目詰まりを防止する方法である。第一非飛翔
電位には接地電位、または接地電位に近い電位を与え、
吐出点周辺にインクの集中を行わない様にする。第二非
飛翔電位はインクが飛翔する飛翔電位に近い電位であっ
て、吐出点に十分インクを集中させ、すぐにインクが飛
翔できる状態にする。そして飛翔電位は、その電位を与
えれば必ずインクが飛翔する電位とする。一般に待機時
は第一非飛翔電位に制御し、白印字時は第二非飛翔電位
に、黒印字時には飛翔電位に制御することによって、印
写画像を作る。
【0006】WO97/27058(トーンジェット
社)記載の電圧印加方法では、1画素を形成する時間内
に前記第一非飛翔電位と第二非飛翔電位を作っており、
1画素を形成する時間に1周期のバイアス電圧が印加さ
れるようになっている。これによりインク吐出点にイン
ク固着ができにくくなり、印字不良を低減できる。
【0007】また、従来のクロストーク対策としては、
図21のようにバイアス電圧を一定とし、自電極に電圧
パルスを重畳させているとき、隣の電極には電圧を印加
せず、次のタイミングで隣の電極が電圧パルスを重畳さ
せているとき、自電極が電圧を印加しない方法が採られ
ていた。
【0008】更にインク固着を改善した場合において
も、図22のように隣の電極と同時にインクを飛翔させ
るのでクロストークを改善できなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例では、全て
のバイアス電圧が同相で動いている上、パルス電圧の駆
動タイミングが同じであるため、隣り合う吐出電極の距
離が近くなったとき、電極から発生する電界が互いに干
渉し、インクの飛翔方向が変化して、インクの着弾位置
が意図するところと異なってしまう。このインクの着弾
位置ずれによって印写画像が崩れてしまうので、着弾位
置ずれの起こらない構成が必要である。
【0010】また、バイアス電圧がOFF状態の時が1
周期で約半分あることから、インクを飛翔させている時
間の割に印写速度が遅くなっていた。
【0011】本発明の目的は、インクの固着と着弾位置
ずれによる印字不良を無くすとともに、インクの印刷応
答速度が早いインクジェット記録装置及びその方法を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、インクを吐出する複数の吐出部と、前記
吐出部にバイアス電圧を印加するバイアス電源と、前記
インクを吐出させるパルス電圧を前記吐出部に印加する
パルス電源とを有し、前記バイアス電源は、隣接する前
記吐出部に異なった位相のバイアス電圧を印加する構成
とする。
【0013】このように隣接する吐出部に異なった位相
の電圧を印加した場合、インクを吐出しようとする吐出
部の両側の隣接する吐出部には、電圧が印加されず、隣
接する吐出部からのクロストークを防止することがで
き、インクの固着や着弾位置ずれによる印字不良がな
く、且つ印刷応答速度の早い、高画質な記録が可能なイ
ンクジェット記録装置及びその方法を提供できる。
【0014】
【発明の実施の形態】静電型インクジェット画像形成装
置の基本構成について説明する。図2に示すように対向
電極6に対向して記録ヘッドを置く。対向電極は一般に
接地されているが、バイアス電圧などの低電圧化などの
ため、逆バイアス電源7により逆バイアス電圧を印加さ
れている場合がある。記録ヘッドは吐出点となる突起部
材と、それに濡れているインクと、インクを収納する容
器とからなっている。記録ヘッドの開口部はインクを満
たしておき、インクを飛翔させる吐出点8がその周囲よ
りも一段突出した形状となっている。吐出点8の突出し
た形状により、電界が集中でき、インクが飛翔するとき
にインクがちぎれやすくなっている。吐出点にインクを
吐出するための吐出電極9を設けてあり、対向電極6と
吐出電極9との間に電位差を設けることによってインク
を飛翔させる。電位差はバイアス電源10にパルス電源
11を重ね合わせて発生させる。インクに電界がかかる
と矢印Cの方向にインクが動き、吐出点上部にインク面
が持ち上がる。これによりインクが吐出点先端部を濡ら
すことができ、インクと対向電極間の距離が最短距離に
なるため、インクの飛翔電位差が最も小さくなる。
【0015】インクを飛翔させるためには、インクが飛
翔できる電圧を越える電圧を印加しなければならない。
図2を用いて説明すると、本発明では、待機時はインク
が飛翔できない非飛翔電圧にして、印写情報に従ってイ
ンクを飛翔させるときは、高電圧を印加してインクを高
速に集中させ、飛翔できるようにする。この電位を飛翔
電位とする。飛翔電位の電位の高さやパルス幅を変化さ
せることによってドット階調を実現して印写を行う。
【0016】今、説明を簡略化するために、インクの帯
電極性が正極性の場合で説明を行う。
【0017】インクの帯電極性が正極性の場合、電位の
高い順に飛翔電位,第二非飛翔電位,第一非飛翔電位の
順になる。それに対して、インクの帯電極性が負極性の
場合、電位の高い順では、接地電位,第一非飛翔電位,
第二非飛翔電位,飛翔電位となる。
【0018】図3に示すように、待機時はインクが飛翔
しない第一の非飛翔電位14に保持しておき、画像情報
に従ってバイアス電圧およびパルス電圧を重畳してい
く。図3に示す電圧印加方法は画像情報に従って最初に
バイアス電圧とパルス電圧を重畳した電圧を印加する方
法である。この場合、インクが常時飛翔する電圧領域に
なる飛翔開始電位12よりも高い飛翔電位15になるよ
うにし、また画像情報に従いインクの飛翔を停止する場
合は、インクが飛翔したり飛翔しなかったりする過渡電
圧領域の下限、飛翔停止電位13よりも低い第二の非飛
翔電位16にバイアス電圧の上限を持ってこなければな
らない。またインクを飛翔させない領域ではバイアス電
圧を下げ、第一の非飛翔電位14にしなければならな
い。この電圧印加形態では、始めに飛翔電位15まで電
位を上げるので、インク飛翔の再現性が良好で、階調再
現性が良い。
【0019】一方で図4のように、始めに飛翔停止電位
13よりも低い第二の非飛翔電位17を印加して、その
後画像情報に従って飛翔電位18を供給する方法があ
る。この場合、第二の非飛翔電位17を印加している区
間で、吐出点にインクを集中させておくことができ、高
速応答に効果がある。
【0020】図3と図4で示したように1画素を形成す
る時間内に発生させるバイアス電圧の上に重畳するパル
ス電圧は、左合わせであっても、右合わせであってもよ
い。図5に示すように突起する突起部材19が必ずしも
電極を有していなくても良い。突起部材19はインク2
0で濡れており、両脇の周囲電極21,22で挟まれ、
それぞれパルス電源23,24とバイアス電源25,2
6に接続されている。電極に電圧を印加すると突起部材
先端のインクの電位は、電極のものより低くなる。従っ
て電界が突起部材先端に集まり、インクも電界に沿って
突起部材先端に集まり、対向電極に飛翔することがあ
る。
【0021】類似した別の実施例として一方しか電極が
ない場合がある。例え一方、一カ所にしか電極がなく、
それに対して吐出のための電圧を印加できるのであれ
ば、上記と同様に電界が突起部材先端に集まるように構
成し、インクを飛翔させることができる。
【0022】図6に示すようなインクの流れがある構成
においても適用できる。インクが矢印Dから矢印Eの方
向に流れるときに、インクを吐出するために用いる電極
28,29に対してバイアス電源32,33とパルス電
源30,31を用いて突起点27よりインクを飛翔させ
る。
【0023】以上のような様々な電圧印加形態のいずれ
の場合でも、本発明は適用可能である。
【0024】本発明の電圧印加方法の特徴は、印字情報
に従って印字するとき、隣り合う吐出電極に同時に高電
圧を印加してインクを飛翔するようにさせないことにあ
る。今、ある電極がインクを飛翔するために高電圧が印
加されている場合、その隣の電極は電位が低く、インク
が飛翔しないようにすることにより、インクの飛翔方向
の曲がりを低減できる。
【0025】本発明はバイアス電圧に対してスイッチン
グ動作をさせ、隣同士の電極が同時にインクを飛翔させ
ることのできる電位にならない様にした。これによりイ
ンクの飛翔方向を改善できた。本発明の電圧印加方法で
は、以下のような構成をとる。
【0026】図1に示す本発明の実施例について説明す
る。インクを飛翔させることのできない電位範囲で電圧
パルスを発生するバイアス電源を2つ有し、一方は正相
バイアス電源、他方は逆相バイアス電源とする。正相バ
イアス電源の電圧波形と逆相バイアス電源の電圧波形で
は位相が180度ずれている。より詳細の構成を以下に
示す。
【0027】記録媒体である対向物1に対向する各吐出
電極2a〜2eはインクの飛翔を決定する個別のパルス
電源3a〜3eに接続されている。さらにパルス電源よ
り正相バイアス系統か逆相バイアス系統のいずれかのバ
イアス電源および回路に接続されている。ここで留意す
べきことは、隣同士で正相バイアス系統や逆相バイアス
系統が連続しないように構成する。図1に示す実施例で
は、一番左の吐出電極2aは正相バイアス電源回路4の
上に個別パルス電源3aを重畳した形で接続されてい
る。これに対して左から二番目の吐出電極2bは逆相バ
イアス電源回路5の上に個別パルス電源3bを重畳した
形で接続されている。さらに中央の吐出電極2cは再び
正相バイアス電源回路4の上に個別パルス電源3cを重
畳した形で接続されている。同様に吐出電極2dには正
相バイアス系統が、吐出電極2eには逆相バイアス系統
が接続され、以下同様に接続されていく。隣同士の吐出
電極が正相バイアスと逆相バイアスと異なるようにする
ことで、電極間のクロストークを低減し、インクの着弾
位置ずれを抑えている。
【0028】以下に具体的な駆動方法について図7以降
を用いて説明する。
【0029】本発明の実施例として、先ずバイアス電圧
を作る回路構成例を図7と図8に示す。
【0030】図7はパワートランジスタを用いた高電圧
増幅回路を用いた構成である。前記構成は増幅回路1つ
で構成しているために、増幅回路に入力する電位を厳密
に制御する必要があるが、本構成では複数の増幅回路を
用いてそれぞれ所望の電位差を発生できるので、各増幅
回路に入力される電位を任意に決めることができる。正
相側と逆相側で信号を切り替えるには、入力の低電圧信
号34を反転回路などで反転させ反転信号39を増幅器
40へ入力する。反転させないで増幅器36へ入力させ
た場合、出力は正相バイアス38となり、反転させた方
は逆相バイアス41となる。この時、増幅器36,40
には、符号の異なるバイアス電圧35,37が印加され
る。
【0031】別の実施例として図8に示す。図8は、フ
ォトカプラ44,45を介して、FETであるスイッチ
ング素子46,47を設け、これに高電圧電源48,4
9を接続した構成である。パワーFETを用いた高電圧
スイッチング回路を合わせる構成であってもよい。スイ
ッチング素子46とスイッチング素子47で同じ電圧を
スイッチングできるようにしておき、各スイッチング素
子を個別に動作させることによって、入力される低電圧
信号42で異なるタイミングのバイアスを作る。
【0032】以上によって異なるタイミングで発生する
バイアス電圧を作ることができる。次に本発明の実施例
として、バイアス電圧にパルス電圧を重畳する回路の構
成例を図9と図10に示す。
【0033】図9は最も簡単なパワートランジスタを用
いた高電圧増幅回路80を用いた構成である。前記構成
は増幅回路1つで構成しているために、増幅回路に入力
する電位を厳密に制御することによって所望の電位差を
発生できる。低電圧信号79において、正相側と逆相側
で信号を多段に作っておき、増幅することによって所望
の高電圧信号81を得ることができる。
【0034】別の実施例として図10に示すように、パ
ワーFETを用いた高電圧スイッチング回路を多段に重
ね合わせる構成であってもよい。前記増幅回路を多段に
組み合わせた構成と同様であるが、スイッチング素子7
3とスイッチング素子74ではバイアス電源78とパル
ス電源77を用いてそれぞれ異なる電圧をスイッチング
できるようにしておき、各スイッチング素子を個別に動
作させることによって3つ以上の電位を出力する。前述
の正相または逆相のバイアス電圧はバイアス信号70と
して制御して、フォトカプラ72を介してスイッチング
素子74でスイッチングする。またインクを飛翔させる
時間はパルス信号69によって制御され、フォトカプラ
71を介してスイッチング素子73でスイッチングす
る。
【0035】本発明の電圧波形の実施例を以下に示す。
【0036】図11は、図3の電圧印加形態を用いた本
発明の実施例である。3つ隣り合う電極のうち中央のc
ヘッドがバイアスとして、正相バイアス系統に接続され
ている。したがって隣り合うbヘッドやdヘッドは逆相
バイアス系統に接続されることになる。図11に示すよ
うにcヘッドは正相バイアス52の上に正相パルス55
が重畳してあり、bヘッドには逆相バイアス53の上に
逆相パルス56を重畳している。同様にdヘッドでは逆
相バイアス54の上に逆相パルス57を重畳している。
この電圧印加方法ではバイアス電圧がOFF、低電位に
ある時パルス電圧が発生しないように、スイッチングに
必要な信号を制御する。
【0037】同様の電圧印加方法として図12を示す。
図12は、図4の電圧印加形態を用いたもので、バイア
ス電圧の立ち下がりがパルス電圧の立ち下がりと同期し
ている。
【0038】図11と図12の電圧印加方法では、飛翔
電位と第一の非飛翔電位との差を、隣の電極との放電破
壊電圧よりも低くしなければならない。しかしながら自
電極がインクを飛翔させるとき、隣の電極は電位が低く
なっているため、隣の電極との電位の違いが大きくな
り、自電極の電界をより大きくできる効果がある。従っ
て、この電圧印加方法を用いると電極に印加する電圧を
低減できる場合がある。次に別の実施例として、パルス
電圧を1画素周期内に複数回発生させる場合がある。図
13は、1画素周期内に2回、パルス電圧を印加した実
施例であるが、cヘッドの正相バイアス52とその上に
重畳した正相パルス55の他に、正相バイアス52と並
んで正相パルス61が発生している。この正相パルス6
1は、電位差及びパルス幅は正相パルス55と同じであ
るが、バイアスがOFFの時に発生している。一方bヘ
ッドのパルス62について説明する。パルス62は、逆
相バイアス53の上に重畳されている逆相パルス56と
電位差及びパルス幅が同じであるがバイアスがOFFの
タイミングで発生している。まとめると、どちらのパル
スも1画素周期内では同じパルスを発生しており、一方
はバイアスの上に重畳され、他方はバイアスがOFFの
時に発生している。
【0039】本実施例の特徴は、パルスを発生する信号
源は1画素周期内に複数回発生させることしか考えずに
済むことにある。バイアスの上にパルスを印加した場合
インクを飛翔させることができるが、バイアスがOFF
の時にパルスが発生したときには、電圧がインクを飛翔
させるに十分でないため、インクが飛翔できない状態に
なる。つまり、インクを飛翔できる自電極の隣には、イ
ンクを飛翔することができない電極があることになる。
これによって電極間のクロストークを低減するものであ
る。この特徴を大いに発揮するには、パルスの電位差よ
りもバイアスの電位差を大きくする方がよい。パルスの
電位差が大きいと、せっかくバイアスをOFFして、イ
ンクの固着を防止しているのにも関わらず、効果が低く
なってしまうからである。
【0040】別の実施例として図14のような電圧印加
方法がある。これは図13におけるパルスを左あわせで
はなく、右あわせにしたものである、前述と同様の効果
が得られ、信号回路を簡略化することができる。
【0041】次にドット印字位置を改善した本発明の実
施例である。図15は、基本的には図11と同様にパル
スを発生させているが、cヘッドに見るようにパルスの
発生を、画素周期の中央にしている。これにより、印字
ドットの中央を、画素周期の中央のタイミングで印字し
たものに近づけている。図16は逆に画素クロックの切
り替えタイミングに集めている。どちらの方法を用いて
もよい。
【0042】また図示はしないが、図13と図14のよ
うな電圧印加方法においてもパルスを中央に集めたり、
画素クロックのタイミングに集めたりしても良い。
【0043】別の実施例として図17は、バイアスがO
Nのときパルスは左あわせにして、バイアスがOFFの
時にはパルスは右あわせにする実施例である。この電圧
印加方法では、バイアスがONになる前に、前の画素の
パルスが発生しているため、インクに対して少ないなが
ら電界がかかっており、インクを集め始めている状態に
ある。つまりインク飛翔の準備ができることになる。ま
た別の実施例の図18では、図17と逆の状態にあり、
インク飛翔後、一度に電圧が変化しないようにしてい
る。
【0044】以上の実施例は正相と逆相の2相で説明を
行ったが、複数の相で同様な制御を行っても良い。例え
ば図19のように3相で行っても良いし、図20のよう
に4相で行っても良い。しかしながら相の数を増やすと
1周期が長くなるので、相の数は2相など少ない方がよ
い。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、電極間のクロストーク
を低減することができ、インクの飛翔方向の曲がりによ
る着弾位置ずれを低減することができる。また、今まで
バイアスをOFFにしていた期間に隣の電極が駆動する
ために印刷の高速応答が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェットヘッド構成の一実施例
を示す図である。
【図2】従来のインク飛翔方法を説明する図である。
【図3】本発明の電圧印加方法の一実施例を説明する図
である。
【図4】本発明の電圧印加方法の他の実施例を説明する
図である。
【図5】本発明のインク飛翔方法の一実施例を説明する
図である。
【図6】本発明のインク飛翔方法の他の実施例を説明す
る図である。
【図7】本発明のバイアス電圧発生回路の一実施例を示
す図である。
【図8】本発明のバイアス電圧発生回路の他の実施例を
示す図である。
【図9】本発明のバイアス電圧発生回路の他の実施例を
示す図である。
【図10】本発明のバイアス電圧発生回路の他の実施例
を示す図である。
【図11】本発明の電圧印加形態の一実施例を示す図で
ある。
【図12】本発明の電圧印加形態の他の実施例を示す図
である。
【図13】本発明の電圧印加形態の他の実施例を示す図
である。
【図14】本発明の電圧印加形態の他の実施例を示す図
である。
【図15】本発明の電圧印加形態の他の実施例を示す図
である。
【図16】本発明の電圧印加形態の他の実施例を示す図
である。
【図17】本発明の電圧印加形態の他の実施例を示す図
である。
【図18】本発明の電圧印加形態の他の実施例を示す図
である。
【図19】本発明の電圧印加形態の他の実施例を示す図
である。
【図20】本発明の電圧印加形態の他の実施例を示す図
である。
【図21】従来の電圧印加形態の他の実施例を示す図で
ある。
【図22】従来の電圧印加形態の他の実施例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…対向物、2a〜2e…吐出電極、3a〜3e,1
1,23,24,30,31,77…パルス電源、4…
正相バイアス電源回路、5…逆相バイアス電源回路、6
…対向電極、7…逆バイアス電源、8…吐出点、9…吐
出電極、10,25,26,32,33,78…バイア
ス電源、12…飛翔開始電位、13…飛翔停止電位、1
4…第一の非飛翔電位、15,18…飛翔電位、16,
17…第二の非飛翔電位、19…突起部材、20…イン
ク、21,22…周囲電極、27…突起点、28,29
…電極、34,42,79…低電圧信号、35,37…
バイアス電圧、36,40…増幅器、38,50,52
…正相バイアス、39,43…反転信号、41,51,
53,54…逆相バイアス、44,45,71,72…
フォトカプラ、46,47,73,74…スイッチング
素子、48,49…高電圧電源、55,58…正相パル
ス、56,57,59,60…逆相パルス、61〜66
…パルス、69…パルス信号、70…バイアス信号、7
5…出力、80…高電圧増幅回路、81…高電圧信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 重隆 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 深野 善信 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 岡野 守 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 福地 久仁夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 米倉 清治 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 2C057 AF01 AF30 BD06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクを吐出する複数の吐出部と、 前記吐出部にバイアス電圧を印加するバイアス電源と、 前記インクを吐出させるパルス電圧を前記吐出部に印加
    するパルス電源とを有し、 前記バイアス電源は、第1の吐出部に印加するバイアス
    電圧の位相とは異なった位相のバイアス電圧を前記第1
    の吐出部に隣接する第2の吐出部に印加するインクジェ
    ット記録装置。
  2. 【請求項2】請求項1のインクジェット記録装置におい
    て、 前記バイアス電源は、前記第2の吐出部に前記第1の吐
    出部のバイアス電圧の位相とは逆相のバイアス電圧を印
    加するインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】インクを吐出する複数の吐出部と、 前記吐出部に接続され、前記吐出部にバイアス電圧を印
    加する第1のバイアス電源と、 前記吐出部に隣接する吐出部に接続され、前記隣接する
    吐出部に前記バイアス電圧の位相とは逆相のバイアス電
    圧を印加する第2のバイアス電源と、 各前記吐出部に接続され、前記インクを吐出させるパル
    ス電圧を印加するパルス電源と、を有するインクジェッ
    ト記録装置。
  4. 【請求項4】インクを吐出するための複数の吐出部にバ
    イアス電圧を印加し、前記インクを吐出する吐出部にパ
    ルス電圧を印加し、前記インクを吐出する第1の吐出部
    に印加するバイアス電圧の位相とは異なった位相のバイ
    アス電圧を前記第1の吐出部に隣接する第2の吐出部に
    印加するインクジェット記録方法。
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