JP2000121116A - クリーンルームにおけるフィルタの不純物除去方法 - Google Patents
クリーンルームにおけるフィルタの不純物除去方法Info
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Abstract
方法を提供する。 【解決手段】クリーンルーム内に仮設シート21a、2
1b、…を設けて、外気の取り入れ部から排出部に至る
一方向の風路を形成し、この下降風路26a、上昇風路
26b、…に前記フィルタ13a、13b、…を複数設
置し、風路に従って空気を流すことによってフィルタ1
3a、13b、…から放出される不純物を除去するよう
にし、また、前記フィルタの不純物を除去するのに用い
る空気に、相対湿度が50%以上の徐塵した空気を用い
た。これにより、特別な排気設備やホウ素化合物等の不
純物の半導体製造上不都合な物質の吸着設備を必要とせ
ずに簡便な方法で確実にホウ素化合物等の不純物量を低
減することができる。
Description
の空気浄化装置に用いられる空気清浄用フィルタの不純
物除去方法に係り、特に半導体製造工場等の建設工事後
や改装工事後、またはフィルタ交換後に行うクリーンル
ームにおけるフィルタの不純物除去方法に関する。
の集積度の向上に伴って生産環境に対して高度に制御さ
れた環境が要求されている。図3に一般に採用されてい
る半導体製造工場用のクリーンルームの空気の浄化経路
を示す。クリーンルーム61は天井空間部62、室内部
64、床下空間部66に別れ、取入れ外気68は外調機
67で除塵、温度調整、湿度調整した後に天井空間部6
2に供給される。天井空間部62の空気はファンユニッ
ト71a、71b、…によって送風されてフィルタ73
a、73b、…を通った後に清浄空間である室内部64
に下降気流となって放出される。天井空間部62と室内
部64の境界の天井格子63に取り付けたフィルタ73
a、73b、…においては、0.05〜0.1μm以上
の粒子を除去する能力がある。床格子65を通り床下空
間部66に達した空気は、内調機77とリターンファン
75を通過したのちリターンエアゾーン76の空間を通
って天井空間部62に戻して循環利用している。室内部
64を半導体製造等に使用する場合においては、一般に
フィルタを通過する空気量の3〜5%の排気設備を備え
ている。
当然室内には多くの微細なごみや塵埃、ガス成分等があ
って、室内清浄度は低下している。そこで室内部64を
半導体製造に使用する前に天井空間部62に備えたファ
ンフィルタユニット70a、70b、…を連続で稼働さ
せて、クリーンルーム61内の塵埃をフィルタ73a、
73b、…で捕捉し除去するようにしている。塵埃粒子
の除去については、通常2週間ないし4週間程度で、要
求される塵埃含有水準量まで減少させることができる。
室内に存在する塵埃をフィルタで捕捉する方法では、半
導体製造過程において製品に害を与えるホウ素化合物等
の不純物を短期間で除去することはできなかった。それ
は、問題となるホウ素化合物等の不純物がフィルタ73
を構成しているガラス繊維から放出されているため、フ
ィルタ73a、73b、…を通過した清浄空気はホウ素
化合物等の不純物で汚染されていたからである。通常ク
リーンルーム61の室内部64においては、ホウ素化合
物等の不純物濃度を要求値である0.05ng/L(空
気)以下にするのに1〜2年もの期間を必要としてい
る。
の汚染を防止するために、フィルタを枯らす作業である
エイジングに関するクリーンルーム用空調機が、特開平
9−53848号で開示されている。しかし、この方法
でもクリーンルーム61の室内清浄空気中のホウ素化合
物等の不純物濃度を、外気と同じレベルの0.03ng
/L(空気)にしようとすると、数カ月もの期間が必要
となっている。
たもので、建設工事後または改装工事後の半導体製造用
クリーンルームにおいて、フィルタから発生するホウ素
化合物等の半導体製造上不都合な物質の量を、短時間の
フィルタ枯らし運転で要求値以下にするためのフィルタ
の不純物除去方法を提供することにある。
するために、室内の空気を清浄化するために天井部と室
内部との間にフィルタを備え、該フィルタを介して清浄
空気を室内部に吹き出すクリーンルームにおいて、前記
クリーンルーム内に仮設壁を設けて、外気の取り入れ部
から排出部に至る一方向の風路を形成し、この風路に前
記フィルタを複数設置し、風路に従って空気を流すこと
によってフィルタから放出される不純物を除去すること
を特徴としている。
壁を設けて、外気の取り入れ部から排出部に至る一方向
の風路を形成し、この風路に前記フィルタを複数設置
し、風路に従って空気を流すことによってフィルタから
放出される不純物を除去するようにしたので、特別な排
気設備やホウ素化合物等の不純物の半導体製造上不都合
な物質の吸着設備を必要とせずに簡便な方法で確実にホ
ウ素化合物等の不純物量を低減することができる。
記載の発明は、前記フィルタの不純物を除去するのに用
いる空気に、相対湿度が50%以上の除塵した空気を用
いることを特徴としている。本発明によれば、前記フィ
ルタの不純物を除去するのに用いる空気に、相対湿度が
50%以上の除塵した空気を用いるようにしたので、特
別な排気設備やホウ素化合物等の不純物の半導体製造上
不都合な物質の吸着設備を必要とせずに簡便な方法で、
短期間で確実に不純物量を低減できる。
るクリーンルームにおけるフィルタの不純物除去方法の
好ましい形態について説明する。図1は、クリーンルー
ム1に本発明に係るクリーンルームにおけるフィルタの
不純物除去方法を使用した例である。
床格子5で仕切られ、天井格子3にはファン11a、1
1b、…とフィルタ13a、13b、…とを一体にした
ファンフィルタユニット10a、10b、…が紙面の奥
行き方向に複数並んでいる。装置能力の一例を示すと、
フィルタ13a、13b、…の総面積は約50m2であ
り、ファンフィルタユニット10a、10b、…の総吹
き出し風量は1000m3/分、排気装置9の風量は15
0m3/分である。このクリーンルーム1のフィルタ13
a、13b、…を清浄化するために、天井23と床格子
5とをつなぐ仮設シート21a、および天井格子3と床
14とをつなぐ仮設シート21bで、交互に仕切り、左
側のゾーンから右端に至る連続した一本の風路を形成す
る。
調節した後、天井空間部2の左端に入る。ファンフィル
タユニット10aは通常の取り付け状態で天井格子3に
取り付けられており、このファンユニット11aにより
空気はフィルタ13a内を通り抜ける。このときガラス
繊維表面に付着しているホウ素化合物等の不純物粒子は
剥離され、気流に乗ってフィルタ13a外に流出する。
壁24と仮設シート21aで区画された室内部4の下降
風路26aに沿って流れる空気は、床格子5を通過し床
下空間部6で反転し、上昇気流となって2番目の上昇風
路26bを流れる。2番目のファンフィルタユニット1
0bは天井格子3の下面に上下逆向きに取り付け、空気
が下から上に流れる。次のファンフィルタユニット10
cは正常に下向きに取り付けられており、以下上向き、
下向きにフィルタユニット11aが交互に連なる。
7で除塵のみ行い、温度及び湿度の調整は行わなくとも
良い。一例を示すと、導入した空気の温度は12〜25
℃,相対湿度は40〜65%であった。排気ファン9を
作動させると、約150m3/分の空気が流出し、風路内
の風速は約0.3m/秒となり、前述の条件でフィルタ
13a、13b、…の枯らし運転を4週間継続した後に
ホウ素化合物等の不純物濃度は0.5〜0.9ng/L
(空気)に減少したので、フィルタの枯らし運転は終了
した。各フィルタを通過する空気の風速は線速度で0.
3m/秒以上が良い。好ましくは0.6m/秒以上に維
持する。空気の風速が高いと、ガラス繊維から放出する
ホウ素化合物等の不純物の量が増大し、ガラス繊維の表
面近傍のホウ素化合物等の不純物濃度が短期間に低下す
る。また、いったん空気中に放出したホウ素化合物等の
不純物は、後段のガラス繊維に再付着することは無い。
フィルタ13a、13b、…の枯らし運転が終了したら
通常の使用状態にフィルタユニットを戻す作業を行う。
逆向きに設置してあるファンフィルタユニット10b、
10d、10fを正常な向きに配設し直して、仮設シー
ト21a及び21b、…を撤去する。
後に、外調機7を稼働させて温度23℃、相対湿度45
%で室内空気を循環させると、室内部空気に含まれるホ
ウ素化合物等の不純物濃度は0.5ng/L(空気)以
下となり、約1か月間のフィルタの枯らし運転によって
室内部空気に含まれるホウ素化合物等の不純物濃度を半
導体の製造に支障のないレベルにすることができる。
ルタの不純物除去方法は、前述のクリーンルーム1の形
態に限定されるものではなく、他の構成のクリーンルー
ムにも応用可能である。図2は、クリーンルーム31内
部が、小さな部屋34a、34b、34cに仕切られて
いる構成の場合におけるフィルタの不純物除去方法を示
している。
3と床格子35で仕切られ、天井格子33にはファン4
1aとフィルタ43aとを一体にしたファンフィルタユ
ニット40aが紙面の奥行き方向に複数並んでいる。こ
のクリーンルーム31を天井53と壁54bとをむすぶ
仮設シート51a、51b、51c、…および床格子3
5と床44とをむすぶ仮設シート52a、52b、52
c、…で、交互に仕切り、左側のゾーンから右端に至る
連続した一風路を形成する。
調整した後、天井空間部32の左端に入る。ファンフィ
ルタユニット40aは天井格子33に取り付けられてお
り、このファンユニット41aにより空気はフィルタ4
3a内を通り抜ける。このときガラス繊維表面に露出し
ているホウ素化合物等の不純物粒子は剥離され、気流に
乗ってフィルタ外に流出する。壁54aと壁54bで区
画された室内空間の下降風路34a内を流れる空気は、
床格子35を通過し床下空間部36で反転し、上昇気流
となって上昇風路46bを流れる。同様にして気流は2
番目のファンフィルタユニット40b、天井格子33、
下降風路34b、を通り、同様に3番目の下降風路34
cを通って床格子35を通過したのち、管路38を通り
排気装置39によって屋外へ排出される。以上の通り空
気が流れ、フィルタの清浄化が行われる。
らし運転に使用する空気の相対湿度は、高い程ホウ素化
合物等の不純物の放出に効果があり、少なくとも40%
以上、好ましくは50%以上の相対湿度で枯らし運転を
行い、その後湿度を下げて定常運転にすると短期間で終
了する。温度も高いほうがホウ素化合物等の不純物の放
出量が高まるので、支障の無いかぎり高い温度で枯らし
運転をすると良い。クリーンルーム内を仕切る仮設シー
トまたは仮設壁は、通常市販されているビニールシート
等を用いればよく、枯らし運転終了後には(半導体製造
運転前に)撤去するので帯電防止処理した特殊なものを
使用する必要はない。
ーンルームにおけるフィルタの不純物除去方法によれ
ば、クリーンルーム内に仮設壁を設けて、外気の取り入
れ部から排出部に至る一方向の風路を形成し、この風路
に前記フィルタを複数設置し、風路に従って空気を流す
ことによってフィルタから放出される不純物を除去する
ようにしたので、特別な排気設備やホウ素化合物等の不
純物の半導体製造上不都合な物質の吸着設備を必要とせ
ずに簡便な方法で確実にホウ素化合物等の不純物量を低
減することができる。
ルタの不純物を除去するのに用いる空気に、相対湿度が
50%以上の除塵した空気を用いるようにしたので、特
別な排気設備やホウ素化合物等の不純物の半導体製造上
不都合な物質の吸着設備を必要とせずに簡便な方法で、
短期間で確実に不純物量を低減できる。
の不純物除去方法を示した図
の他の不純物除去方法を示した図
物除去方法を示した図
Claims (2)
- 【請求項1】 室内の空気を清浄化するために天井部と
室内部との間にフィルタを備え、該フィルタを介して清
浄空気を室内部に吹き出すクリーンルームにおいて、 前記クリーンルーム内に仮設壁を設けて、外気の取り入
れ部から排出部に至る一方向の風路を形成し、この風路
に前記フィルタを複数設置し、風路に従って空気を流す
ことによってフィルタから放出される不純物を除去する
ことを特徴とするクリーンルームにおけるフィルタの不
純物除去方法。 - 【請求項2】 前記フィルタの不純物を除去するのに用
いる空気に、相対湿度が50%以上の除塵した空気を用
いることを特徴とする請求項1のクリーンルームにおけ
るフィルタの不純物除去方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP29407098A JP3460598B2 (ja) | 1998-10-15 | 1998-10-15 | クリーンルームにおけるフィルタの不純物除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
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JP2000121116A true JP2000121116A (ja) | 2000-04-28 |
JP3460598B2 JP3460598B2 (ja) | 2003-10-27 |
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JP29407098A Expired - Fee Related JP3460598B2 (ja) | 1998-10-15 | 1998-10-15 | クリーンルームにおけるフィルタの不純物除去方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3460598B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013541478A (ja) * | 2010-07-27 | 2013-11-14 | レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード | 制御された雰囲気で物品を保管するための装置 |
-
1998
- 1998-10-15 JP JP29407098A patent/JP3460598B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013541478A (ja) * | 2010-07-27 | 2013-11-14 | レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード | 制御された雰囲気で物品を保管するための装置 |
US9863655B2 (en) | 2010-07-27 | 2018-01-09 | L'Air Liquide, Société Anonyme l'Etude et l'Exploitation des Procédés Georges Claude | Device for storing articles in controlled atmosphere |
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JP3460598B2 (ja) | 2003-10-27 |
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