JP2000120562A - タンク一体型スクロール圧縮機 - Google Patents

タンク一体型スクロール圧縮機

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JP2000120562A
JP2000120562A JP10295580A JP29558098A JP2000120562A JP 2000120562 A JP2000120562 A JP 2000120562A JP 10295580 A JP10295580 A JP 10295580A JP 29558098 A JP29558098 A JP 29558098A JP 2000120562 A JP2000120562 A JP 2000120562A
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JP
Japan
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casing
scroll
compressor
tank
shell
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JP10295580A
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English (en)
Inventor
Yoshihito Mitsuida
可人 三井田
Yukihiro Kojima
幸裕 小島
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Hokuetsu Industries Co Ltd
Original Assignee
Hokuetsu Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レシーバタンク内の熱が導入室内に伝わり難
いタンク一体型スクロール圧縮機を得る。 【解決手段】 ケーシング21の一端開口を固定スクロ
ール1の基板22で被蓋すると共に、該ケーシング21
にて前記固定スクロール1のラップ15、可動スクロー
ル2、及び主軸8を囲繞して圧縮機本体20を形成し、
前記圧縮機本体20のケーシング21の外周をシェル2
5にて包囲してケーシング21とシェル25間に貯溜槽
23を形成する。そして、前記圧縮室7の導入室27を
画定するケーシング21と、前記貯溜槽23を画定する
シェル25とを凹部37を介して所定の間隔を以て配置
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクロール圧縮機に関
し、より詳細にはスクロール圧縮機のケーシングの外周
をシェルにて包囲して圧縮流体及び/又は潤滑油を貯溜
するための貯溜槽を一体的に形成して成るタンク一体型
スクロール圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】空気作業機等に対する圧縮空気の供給
や、冷凍機器、空調機器等における冷媒の圧縮等におい
て、各種のスクロール圧縮機が使用されている。
【0003】このスクロール圧縮機において、圧縮機本
体のケーシングを部分的又は全体的にシェルにて包囲
し、圧縮機本体のケーシングとシェル間に室を形成し
て、圧縮機本体で圧縮された流体及び/又は圧縮作用の
際に圧縮作用空間の密封、ラップの潤滑、冷却等の目的
で圧縮室内に導入される潤滑油を貯溜するレシーバタン
クを一体的に形成したタンク一体型スクロール圧縮機が
存在する。
【0004】そして、このようなタンク一体型スクロー
ル圧縮機の一例として特開平10−2287号公報、特
開昭63−131887号公報に記載のスクロール圧縮
機が存在する。
【0005】前記特開平10−2287号公報に掲載の
スクロール圧縮機は、基板22に渦巻き状のラップ15
を立設した固定スクロール1と、この固定スクロール1
の前記ラップ15に噛合する渦巻き状のラップ14を基
板13に立設した可動スクロール2と、前記固定スクロ
ール1に対して可動スクロール2を公転させて圧縮作用
を行わしめる、クランク状に形成された主軸8を備え、
前記固定スクロール1の基板22にて略円筒状を成すケ
ーシング21の一端開口を被蓋すると共に、前記ケーシ
ング21にて固定スクロールのラップ15、可動スクロ
ール2、主軸8を囲繞して固定スクロール1と可動スク
ロール2の基板22,13間、及び両基板22,13間
の外周を囲繞するケーシング21により画定された圧縮
室7が形成されている。そして、該圧縮室7内には、両
スクロール1,2のラップ15,14並びに基板22,
13により画定された空間である圧縮作用空間36と、
両スクロール1,2のラップ15,14の外周と、前記
ケーシング21間に形成された導入室27、及び前記ケ
ーシング21に開孔して形成され、導入室27と連通す
る吸入口34を備え、このように形成された圧縮機本体
20の外周をシェル25にて包囲して、前記圧縮機本体
20のケーシング21外周と、シェル25の内周間に、
圧縮流体や潤滑油等が導入される貯溜槽23が形成され
ている。
【0006】また、図6に示すように特開昭63−13
1887号公報記載のスクロール圧縮機にあっては、前
記特開平10−2287号公報に掲載の圧縮機と同様に
構成された圧縮機本体20のケーシング21外周をシェ
ル25にて包囲して該シェル25とケーシング21間に
形成された空間に被圧縮流体を圧縮する際に潤滑、冷
却、密封等の目的で圧縮室7内に導入された潤滑油を貯
溜する貯溜槽たる油溜室23’を形成しているが、特開
昭63−131887号公報記載のスクロール圧縮機に
あっては、ケーシング21の主軸8の外周を囲繞する部
分に前記油溜室23’を形成しており、圧縮室7の導入
室27の外周において該油溜室23’が形成されていな
い点において相違する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記各公報に掲載され
たスクロール圧縮機のうち、特開平10−2287号公
報に掲載のスクロール圧縮機は、略円筒状に形成された
圧縮機本体20のケーシング21の周壁全体をシェル2
5にて包囲しているために、可動・固定スクロールのラ
ップの外周に形成された導入室27の外周においても貯
溜槽たるレシーバタンク23が形成されている。
【0008】そして、前記導入室27とレシーバタンク
23は、前記導入室27の外壁を成すケーシング21の
一部分である壁体21aによって仕切られ、レシーバタ
ンク23と導入室27とは、この単一の壁体21aを介
して隣接して配置されている。
【0009】このレシーバタンク23内に導入される圧
縮流体や潤滑油は、流体を圧縮した際、該流体の圧縮等
により生じた熱により加熱されているために、前述のよ
うに構成されたタンク一体型スクロール圧縮機にあって
は圧縮流体や潤滑油がレシーバタンク23内に導入され
てレシーバタンク23内の温度が上昇すると、該レシー
バタンク23に近接して形成され、しかも単一の壁体2
1aのみを以てレシーバタンク23と仕切られている圧
縮室7内の導入室27内にレシーバタンク23内の温度
が伝わり易く、その結果導入室27内が加熱される。
【0010】一例として、前記スクロール圧縮機を空気
圧縮機として使用する場合、圧縮機本体より吐出された
圧縮空気及び該圧縮空気と共に吐出された潤滑油が導入
されたレシーバタンク23内の温度は80〜90℃に迄
上昇し、この熱により導入室27内が加熱される。
【0011】このようにしてレシーバタンク23内の温
度が上昇すると、該レシーバタンク23に壁体21aを
介して隣接する導入室27内の温度が上昇して、導入室
27内の被圧縮流体が熱膨張し、膨張した体積に応じて
固定、可動両スクロール1,2のラップ15,14間に
形成された圧縮作用空間36内に吸入される吸入空気量
が減少する。
【0012】また、導入室27の温度の上昇や、該温度
上昇した導入室27内の流体を導入して圧縮作用空間3
6内の温度が上昇すると、固定、可動両スクロール1,
2の基板22,13とラップ15,14端面間の隙間が
増大して、該隙間から圧縮作用空間36内に導入された
流体が隣接する圧縮作用空間36や導入室27に漏れ、
圧縮機の比動力(単位体積当たりの消費動力)が低下す
る。
【0013】一方、特開昭63−131887号公報記
載のスクロール圧縮機は、ケーシング21内に形成され
た圧縮室7の導入室27の外周部分には貯溜槽である油
溜槽23’が形成されていないが、貯溜槽23と圧縮室
7は単層の壁体21bにより仕切られた隣接した位置に
配置されているために、この壁体21bを介してレシー
バタンク23内の熱が導入室27内に伝導して導入室2
7内が加熱されると前述と同様の問題が生じる。
【0014】本発明は、上記従来技術における欠点を解
消するためになされたものであり、圧縮流体や潤滑油を
導入、貯溜することにより加熱された貯溜槽内の熱によ
り、圧縮機本体のケーシング内に形成された圧縮室の導
入室内が加熱されることを可及的に防止することがで
き、従って圧縮機の比動力及び吸入効率の低下を防止す
ることのできるタンク一体型スクロール圧縮機を提供す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のタンク一体型スクロール圧縮機は、基板2
2に渦巻き状のラップ15を立設した固定スクロール1
と、この固定スクロール1の前記ラップ15に噛合する
渦巻き状のラップ14を基板13に立設した可動スクロ
ール2と、前記可動スクロール2を前記固定スクロール
1に対して公転させて圧縮作用を行わしめるクランク状
等に形成された主軸8を備え、前記固定スクロール1の
基板22にて略円筒状に形成されたケーシング21の一
端開口が被蓋されると共に、前記固定スクロール1のラ
ップ15、前記可動スクロール2、及び前記主軸8を前
記ケーシング21にて囲繞して形成された圧縮機本体2
0と、前記圧縮機本体20のケーシング21の外周をシ
ェル25にて包囲し、前記ケーシング21とシェル25
間に圧縮機本体20より吐出された圧縮流体及び/又は
潤滑油を貯溜する貯溜槽23を形成したタンク一体型ス
クロール圧縮機において、前記圧縮機本体20は、前記
固定及び可動スクロール1,2の両基板22,13間及
び該基板22,13間の外周を囲繞するケーシング21
にて画定された圧縮室7を備えると共に、前記圧縮室7
は、前記固定、可動両スクロール1,2のラップ15,
14及び基板22,13により画定された圧縮作用空間
36と、前記固定及び可動スクロール1,2のラップ1
5,14の最外周とケーシング21間に形成された導入
室27と、前記ケーシング21に開孔して形成された、
前記導入室27と連通する吸入口34を備え、前記圧縮
室7の導入室27を画定するケーシング21と、前記貯
溜槽23を画定するシェル25とを所定の間隔を以て配
置したことを特徴とする。
【0016】前記タンク一体型のスクロール圧縮機にお
いて、前記可動スクロール2の前記ラップ14の突設さ
れた側面とは反対側の側面側、すなわち主軸8の外周を
囲繞する部分のケーシング21の外周をシェル25にて
包囲すると共に、少なくとも前記導入室27と前記貯溜
槽23を所定間隔で隔離する空間を画成する凹部37
を、前記ケーシング21及びシェル25間に形成して導
入室27と貯溜槽23間を離間して配置することもでき
る。
【0017】さらに、前記貯溜槽23は、ケーシング2
1の中心に対して偏心した位置に形成することができ、
例えば図3に示す横型のスクロール圧縮機にあっては、
貯溜槽23を例えば圧縮機本体20の上部において圧縮
機本体20の下部に比較して大きく形成することができ
る。
【0018】また、前記貯溜槽23は、前記ケーシング
21の外周を円周方向において部分的にシェル25にて
包囲して形成することもでき、例えば図4に示す横型の
スクロール圧縮機にあっては、例えば圧縮機本体20の
左右一側においてケーシング21を包囲して貯溜槽23
を形成することもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面を参照しながら以下説明する。
【0020】本発明のタンク一体形スクロール圧縮機に
あっては、横形スクロール圧縮機、縦形スクロール圧縮
機のいずれに対しても適用可能であり、また、圧縮の際
に圧縮室7内に潤滑、密封、冷却のための潤滑油を導入
する油冷式圧縮機、該潤滑油の導入を必要としないオイ
ルフリー圧縮機のいずれの型式のスクロール圧縮機に対
しても適用可能である。
【0021】図1に示す実施形態のタンク一体型スクロ
ール圧縮機にあっては、横型でかつ圧縮室7内に空気を
導入し、この空気の圧縮の際に圧縮室7内に潤滑油を導
入する油冷式のスクロール圧縮機を例として説明する
が、本発明のタンク一体型スクロール圧縮機により圧縮
される流体は空気に限定されず、他の例えば冷凍装置や
空調機器等における冷媒、その他の各種の流体の圧縮に
使用することができる。
【0022】また、スクロール圧縮機と一体的に形成さ
れた貯溜槽は、圧縮空気及び圧縮空気と共に吐出された
潤滑油を貯溜する所謂「レシーバタンク」として説明す
るが、該貯溜槽は後述の「レシーバタンク」に限定され
ず、圧縮空気のみの貯溜又は潤滑油のみの貯溜に使用す
る貯溜槽として使用することができる。
【0023】図1に示すように、本発明のスクロール圧
縮機は、基板22の一側面より渦巻状のラップ15が垂
直に立設した固定スクロール1と、前記固定スクロール
1のラップ15に噛合する形状に形成されたラップ14
を基板13より垂直に立設した可動スクロール2とを備
え、前記固定スクロール1の前記ラップ15と可動スク
ロール2の前記ラップ14とが噛合して、両スクロール
1,2のラップ15,14及び基板22,13により囲
まれた空間に圧縮作用空間36が形成されている。
【0024】本実施形態にあっては、前記ケーシング2
1は図1に示すように、固定スクロール1の基板22に
より被蓋されたケーシング21の一端開口から、図1中
右側に向かって徐々に狭まるよう縦断面形状において傾
斜して形成され、該傾斜形成されたケーシング21の内
周部位において図1中垂直方向に平坦に形成された摺接
面18を形成し、この摺接面18に可動スクロール2の
基板13であってラップ14の突設された側面とは反対
側の側面を摺接させて、前記可動スクロール2、固定ス
クロール1及びケーシング21により画定される圧縮室
7が形成されている。
【0025】この圧縮室7内には、前述のように相互に
噛合する固定及び可動スクロール1,2のラップ15,
14が配置され、該ラップ15,14間及び両スクロー
ル1,2の基板22,13間で画定された圧縮作用空間
36が形成されると共に、前記両スクロール1,2のラ
ップ15,14の最外周とケーシング21の内周間に
は、ケーシング21に開孔して形成された導入口34を
介して空気等の被圧縮流体が導入される導入室27が形
成されている。
【0026】この導入室27は、吸入口34及び該吸入
口34に連通された図示せざるアンローダ、エアフィル
タを介して機外に連通することにより、可動スクロール
2が固定スクロールに対して公転運動すると、外気が前
記吸入口34、導入室27を介して圧縮作用空間36内
に導入される。
【0027】固定、可動両スクロール1,2のラップ1
5,14が噛合して形成される圧縮作用空間36は、固
定スクロール3に対して可動スクロール2が公転運動す
ることによりスクロール(1及び2)の中央に向かって
体積収縮しながら移動して流体の圧縮を行い得るよう構
成されており、各スクロール1(又は2)のラップ15
(又は14)の巻き終わり端と、他方のスクロール2
(又は1)のラップ14(又は15)最外周との間に形
成された隙間から圧縮作用空間36内に導入された流体
は、可動スクロール2の公転運動により前記ラップ15
(又は14)の巻き終わり端とラップ14(又は15)
最外周との間の隙間が閉じられて圧縮作用空間36内に
密封されるとともに、その後さらに可動スクロール2が
公転運動すると、該導入された流体が徐々に圧縮されな
がらスクロール(1及び2)の中央方向に移動されて、
固定スクロール1の基板22の中央位置に形成された吐
出口3より吐出される。そして、この吐出口3より吐出
された圧縮流体は、図示せざる配管等を介してレシーバ
タンク23内に導入される。
【0028】なお、前記可動スクロール2の基板13と
摺接されるケーシング21内の摺接面18には、円周方
向の全周に渡って給油溝26が形成されており、該給油
溝26に潤滑油を給油することにより前記可動スクロー
ル2の基板13が円滑に摺動し得るよう構成されてい
る。
【0029】前記可動スクロール2の基板13の一側面
であって、ラップ14の突設された側面とは反対側の側
面には、円筒状の軸受筒33が前記可動スクロール2の
基板13の中心位置に形成され、この軸受筒33内に、
軸受20を介してクランク状に形成された主軸8の一端
8aが挿入されている。
【0030】また、前記可動スクロール2の基板13で
あって軸受筒33の形成された一側面には、図2に示す
ように三個の軸受ボス16A〜16Cが、前記軸受筒3
3を中心とした略正三角形の各角部の位置に凸設されて
いる。
【0031】そして、前記軸受ボス16A〜16Cには
軸受筒33と平行にボス穴32を穿設し、該ボス穴32
には、ピンクランク17の軸受12を挿入して主軸8の
一端8aと同じ偏心寸法を有するピンクランク17の一
端を支承し、該ピンクランク17の他端は、ケーシング
21の内径を狭くして形成された段部19に軸受孔を形
成し、該軸受孔に嵌挿した軸受9に支承されている。
【0032】また、前記段部19の中央には、前記軸受
筒33に一端を嵌挿された主軸8を支承するための軸受
孔が形成され、前記主軸8が軸受4を介して前記軸受孔
内に支承される。そして、主軸8の他の一端8b寄りを
軸受5を介して前記ケーシング21の中心位置に軸承す
ると共にケーシング21の他端開口より該主軸8の一端
8bを突設し、この主軸8の一端8bには、図示せざる
モータ、エンジン等の駆動源と連結するためのプーリ4
0等の連結機構が取り付けられている。従って、該主軸
8の回転により可動スクロール2が固定スクロール1に
対して公転し得るよう構成されている。
【0033】前記主軸8は、その長さ方向の略中央位置
に前記主軸8を円滑に回転させるためのバランスウェイ
ト10を備え、前記圧縮機本体のケーシング21内には
前記バランスウェイト10を収納するバランスウェイト
室29が形成されている。
【0034】また、前記摺接面18に当接する可動スク
ロール2の基板13の一側面と、ケーシング21内に形
成された段部19間には、可動スクロール2の基板13
に凸設された軸受筒33と軸受ボス16A〜16Cの凸
部およびピンクランク17を収納するピンクランク室2
8とが形成されている。
【0035】そして、ピンクランク室28及びバランス
ウェイト室29のそれぞれの底部には、前記各軸受等に
循環される潤滑油が貯溜された油溜28A,29Aが設
けられると共に、両油溜28A,29Aの底部は通路3
0を介して連通している。
【0036】以上のように構成された圧縮機本体20
は、ケーシング21の外周をシェル25にて包囲して、
該シェル25とケーシング21間に潤滑油や圧縮流体を
貯溜する貯溜槽たるレシーバタンク23を形成し、タン
ク一体型のスクロール圧縮機を成している。
【0037】本発明のタンク一体型のスクロール圧縮機
にあっては前記レシーバタンク23が前記圧縮室7内に
形成された導入室27と離間して配置し得るよう形成さ
れており、図1に示す実施形態にあっては、前記ケーシ
ング21の外周を前記ピンクランク室28の外周から前
記主軸8の一端8bの突設された端部開口縁にわたって
包囲している。
【0038】前記ケーシング21を包囲するシェル25
は、図1においてケーシング21と略平行を成す壁体2
5bと、ピンクランク室28の外周から垂直方向に立ち
上がって前記壁体25bと連結する壁体25aと、主軸
8の一端8bの突出されたケーシング21の一端開口縁
より図1中垂直方向に立ち上がり、前記壁体25bと連
結する壁体25cより成り、前記ピンクランク室28の
外周から垂直方向に立ち上げられた壁体25aが圧縮室
7の導入室27を画定するケーシング21の一部を成す
壁体21aと適宜の間隔を介して配置されて、レシーバ
タンク23と導入室27が所定の間隔を以て配置されて
いる。
【0039】そして、前記シェル25の壁体25aと、
ケーシング21の壁体21aは、図1に示すように相互
に反対方向に湾曲形成されて所定の間隔を以て配置され
ている。
【0040】従って、前記圧縮室7とレシーバタンク2
3が相互に近接する部分は、相互に離間して形成された
壁体21a及び25aという2層の壁体により仕切られ
ると共に、両壁体21a,25aは図1中上方に向かっ
て相互に離間する方向に湾曲されて所定の間隔を以て配
置され、両壁体21a,25a間に溝状の凹部37が形
成されている。この凹部37によりこの凹部37に面し
たシェル25の壁体25aが外気と接触して放熱され、
その結果レシーバタンク23内の熱が導入室27内に直
接伝わることが防止されている。
【0041】この凹部37は、図1に示す実施形態にあ
っては圧縮機本体20の外周に略環状に形成されてお
り、前記壁体21aおよび25a間に架設されたリブ3
8を円周方向に所定間隔で設けて該圧縮機の補強を図る
ことができる。
【0042】前述のレシーバタンク23は、図1に示す
実施形態に代えて図3及び図4に示すように圧縮機の上
下又は左右の一方に偏って設けることもできる。
【0043】図3に示す実施形態にあっては、レシーバ
タンク23は図3中下方において前記図1に示す実施形
態と同様の形状に形成されているが、図3中の上方にお
いて下方に比較して大きく形成し、レシーバタンク23
の容量の増大を図ったものである。
【0044】図3に示す実施形態にあっても、図1に示
す実施形態と同様に圧縮室7内に形成された導入室27
とレシーバタンク23間は所定の間隔を以て配置し得る
よう構成されており、レシーバタンク23内の温度が圧
縮室7の導入室27内に伝わることが防止されている。
【0045】なお、図3中において、レシーバタンク2
3を画定するシェル25の壁体25aは、ピンクランク
室28の外周より導入室27の上方に張り出すよう形成
されているが、前記壁体25aは図3中下方に示す構成
と同様に導入室27を画定する壁体21aとは離間する
方向に湾曲させても良い。なお、図3に示すように壁体
25aを導入室27の上方に張り出す形状とすること
で、圧縮機の全高を抑えてなおかつレシーバタンク23
の容量を増大することができる利点がある。
【0046】図4に示す実施形態にあっては前記シェル
25をケーシング21の円周方向における全周を包囲す
るものではなく一部のみを包囲するものとして形成して
いる。図4に示す圧縮機の平面断面図にあっては、レシ
ーバタンク23を圧縮機本体20の左右いずれか一方の
側に形成している例を示しているが、レシーバタンクの
形成位置は圧縮機本体20の上下いずれかであっても良
い。
【0047】このようにレシーバタンク23を圧縮機本
体20の上下又は左右に部分的に形成することで、シェ
ル25にて包囲されていないケーシング21の外周が外
気に曝されて好適に冷却される。
【0048】以上のように構成されたタンク一体型スク
ロール圧縮機の動作につき説明すると、主軸8の一端8
bに取り付けられた、例えばプーリ40等の連動機構を
介して前記主軸8を図示せざるモータ、エンジン等の駆
動源と連結して回転すると、該主軸8の回転に伴って可
動スクロール2が固定スクロール1に対して公転運動を
開始する。この可動スクロール2の公転運動により、図
示せざるエアフィルタ、アンローダ等を介して吸入口3
4より導入室27内に空気が導入され、さらに、可動、
固定両スクロール1,2間に形成された圧縮作用空間3
6内に導入される。
【0049】可動スクロール2の公転運動により、該可
動スクロール2の基板13及びラップ14と、固定スク
ロール1の基板22及びラップ15で囲まれて形成され
た圧縮作用空間36が体積収縮しながらスクロール1,
2の中心方向に空気を移動させ、圧縮された空気は固定
スクロール1の基板22の中心位置に設けられた吐出口
3より吐出される。
【0050】この圧縮空気の吐出口3は、図示せざる配
管等によりレシーバタンク23と連通しており、前記ス
クロール1,2により圧縮された圧縮空気がこのレシー
バタンク23内に貯溜される。
【0051】前記スクロール1,2による圧縮の際に、
密封、潤滑、冷却等の目的で圧縮室7内に潤滑油を導入
する油冷式の圧縮機である本実施形態の圧縮機にあって
は、圧縮機本体20の吐出口3より、前記圧縮空気と共
に前記潤滑油を吐出し、レシーバタンク23内に導入す
ると共に貯溜される。前記レシーバタンク23には潤滑
油と圧縮空気を分離する既知のセパレータ等が接続され
ている。
【0052】以上のようにして、レシーバタンク23内
に圧縮の際に生じた圧縮熱で加熱され高温となった圧縮
空気、及び前記圧縮空気と共に吐出された潤滑油が導入
されると、これらを貯溜したレシーバタンク23内の温
度は約80〜90℃になるが、本発明のタンク一体型ス
クロール圧縮機にあってはレシーバタンク23と圧縮室
7内に形成された導入室27を離間して配置しているこ
とから、該導入室27内にレシーバタンク23内の熱が
伝わり難くなっている。
【0053】しかも、前記レシーバタンク23と導入室
27とが相互に近接する部分は、レシーバタンク23の
外壁を成すシェル25の壁体25aと、圧縮室7の外壁
を成すケーシング21の壁体21aという2つの壁体に
より区切られており、該部においてケーシング21とシ
ェル25間を所定の間隔を設けて配置したので、レシー
バタンク23内の熱がシェル25又は圧縮機本体20の
ケーシング21を伝って導入室27内を加熱することを
防止でき、また、該壁体21a,25a間に凹部37を
形成することによりシェル25により画定されるレシー
タンク23の表面積が増加し、外気と接触する面積が増
えてレシーバタンク23の放熱が好適に行われる。
【0054】なお、本発明のタンク一体型スクロール圧
縮機をオイルフリー圧縮機として構成する場合、前記レ
シーバタンク23は空気のみを貯溜するタンクとして使
用することができ、また冷凍機や空調機器等の冷媒圧縮
機として使用する場合には、前記レシーバタンク23を
冷媒を貯蔵するタンクとして使用することができる。
【0055】また、本実施形態にあっては、本発明のタ
ンク一体型スクロール圧縮機を横型のものとして説明し
たが、主軸8を垂直方向に配置した縦型のスクロール圧
縮機についても応用できる等、その配置構造が限定され
ない点については前述の通りである。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、圧縮機と一体的に
形成されたレシーバタンクを圧縮室内に形成された導入
室と離間した位置に形態したことにより、レシーバタン
クの熱が導入室内に伝わることを好適に防止することが
でき、導入室内の被圧縮流体が熱膨張することにより生
ずる吸入効率の低下、及びスクロールが熱膨張すること
により生ずるラップ端面隙間の増加を防止でき圧縮機の
吸入効率や比動力を向上したタンク一体型スクロール圧
縮機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のタンク一体型スクロール圧縮機の縦
断面図。
【図2】 図1のII−II線断面図。
【図3】 本発明の別の実施形態を示すスクロール圧縮
機の縦断面図。
【図4】 本発明の別の実施形態を示すスクロール圧縮
機の横断面図。
【図5】 従来のタンク一体型スクロール圧縮機の断面
図。
【図6】 従来のタンク一体型スクロール圧縮機の断面
図。
【符号の説明】
1 固定スクロール 2 可動スクロール 3 吐出口 4,5,9,12,20 軸受 7 圧縮室 8 主軸 8a,8b 主軸の端部 10 バランスウェイト 13 可動スクロールの基板 14 ラップ(可動スクロールの) 15 ラップ(固定スクロールの) 16A,16B,16C 軸受ボス 17 ピンクランク 18 摺接面 19 段部 20 圧縮機本体 21 ケーシング 21a 壁体(ケーシングの一部分を成す) 22 固定スクロールの基板 23 レシーバタンク(貯溜槽) 25 シェル 25a,25b,25c 壁体(シェルの一部を成す) 26 給油溝 28 ピンクランク室 29 バランスウェイト室 28A,29A 油溜 30 通路 32 ボス穴 33 軸受筒 34 吸入口 36 圧縮作用空間 37 凹部 38 リブ 40 プーリ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に渦巻き状のラップを立設した固定
    スクロールと、この固定スクロールの前記ラップに噛合
    する渦巻き状のラップを基板に立設した可動スクロール
    と、前記可動スクロールを前記固定スクロールに対して
    公転させて圧縮作用を行わしめる主軸を備え、前記固定
    スクロールの基板にてケーシングの一端開口を被蓋する
    と共に、前記固定スクロールのラップ、前記可動スクロ
    ール、及び前記主軸を前記ケーシングにて囲繞して形成
    された圧縮機本体と、前記圧縮機本体のケーシングの外
    周をシェルにて包囲し、前記ケーシングとシェル間に圧
    縮機本体より吐出された圧縮流体及び/又は潤滑油を貯
    溜する貯溜槽を形成したタンク一体型スクロール圧縮機
    において、 前記圧縮機本体は、前記固定及び可動スクロールの両基
    板間及び該基板間の外周を囲繞するケーシングにて画定
    された圧縮室を備えると共に、前記圧縮室は、前記固
    定、可動両スクロールのラップ及び基板により画定され
    た圧縮作用空間と、前記固定及び可動スクロールのラッ
    プの最外周とケーシング間に形成された導入室と、前記
    ケーシングに開孔して形成された、前記導入室と連通す
    る吸入口を備え、 前記圧縮室の導入室を画定するケーシングと、前記貯溜
    槽を画定するシェルとを所定の間隔を以て配置したこと
    を特徴とするタンク一体型スクロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記可動スクロールの前記ラップの突設
    された側面とは反対側の側面側においてケーシングの外
    周をシェルにて包囲すると共に、少なくとも前記導入室
    と前記貯溜槽を所定間隔で隔離する空間を画成する凹部
    を、前記ケーシング及びシェル間に形成する請求項1記
    載のタンク一体型スクロール圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記貯溜槽は、ケーシングの中心に対し
    て偏心した位置に形成されて成ることを特徴とする請求
    項1又は2記載のタンク一体型スクロール圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記貯溜槽は、前記ケーシングの外周を
    円周方向において部分的にシェルにて包囲して形成して
    成ることを特徴とする請求項1又は2記載のタンク一体
    型スクロール圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4536959B2 (ja) * 2001-07-02 2010-09-01 株式会社日立製作所 スクロール式流体機械

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