JP2000120217A - 押出形材の嵌合構造 - Google Patents

押出形材の嵌合構造

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JP2000120217A
JP2000120217A JP29787998A JP29787998A JP2000120217A JP 2000120217 A JP2000120217 A JP 2000120217A JP 29787998 A JP29787998 A JP 29787998A JP 29787998 A JP29787998 A JP 29787998A JP 2000120217 A JP2000120217 A JP 2000120217A
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JP29787998A
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Tomoyuki Ajiro
智之 網代
Toshiro Matsuyama
敏郎 松山
Yuji Miyamori
裕二 宮森
Masahito Watanabe
將人 渡邊
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Nippon Light Metal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Light Metal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガタつきなく押出形材を繋ぎ合わせ、強固に
一体化した広面積の板状体を組み立てる。 【構成】 押出形材10R,10Lの両側端部に嵌合部
20,嵌合受け部30が押出加工により一体成形されて
いる。嵌合部20の係止舌片23を嵌合受け部30の係
合溝33に嵌め込み、回転中心C回りに左側押出形材1
0Lを回転させる。係止片25が係止受け片35で押さ
れて弾性変形し、嵌合隆起26がスライド面39を乗り
越えたところで台形状嵌合凹部36に嵌まり込む。係止
片25の弾性復元力で嵌合隆起26が台形状嵌合凹部3
6に圧入されるため、テーパ嵌合によって左右の押出形
材10R,10Lは、強固に一体化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の押出形材を繋ぎ
合わせてパネル,床材,壁材,アオリ等を組み立てるに
適した嵌合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム押出形材は、優れた軽量
性,耐食性,耐久性,強度等を活用して広範な分野で使
用されている。押出し法で成形される押出形材は、押出
機のダイスに応じて形状が定まる。そのため、広い面積
をもつパネル,床材,壁材,アオリ等を組み立てる場
合、複数の押出形材を繋ぎ合わせて一体化した板状体に
している。押出形材の一体化には溶接,ボルト締め等が
従来から採用されてきたが、溶接機,工具等を必要とす
るため、機械的な嵌合によって押出形材を繋ぎ合わせる
方法が注目を集めるようになってきている。
【0003】機械的な嵌合によって押出形材を繋ぎ合わ
せる手段として、回転嵌合が多用されている。たとえ
ば、特開平10−72920号公報では、アルミニウム
押出形材で作られた庇を壁に取り付けるとき、回転嵌合
構造が採用されている。従来の回転嵌合構造は、図1に
示すように両側端面に嵌合部2及び嵌合受け部3を形成
したアルミニウム押出形材1を使用する。嵌合部2は、
アルミニウム押出形材1の表面1aから延びた突出部2
aを備えている。突出部2aは、表面1aと同一平面を
形成し、途中で押出形材1の厚み方向に屈曲した屈曲部
2bとなり、屈曲部2bの先端が円弧状に湾曲した係止
舌片2cになっている。押出形材1の裏面1bに近い一
側端面1cから、係止片2dが突出している。係止片2
dは、裏面1b側に若干傾斜しており、先端に爪2eが
形成されている。爪2eは、一側端面1c側が係止片2
dの表面から直角に起立した垂直面2fになっている。
【0004】嵌合受け部3は、表面1aから延びた押え
突起3aを備えている。押え突起3aは、表面1aと同
一平面を形成し、係止舌片2cが嵌まり込む係合溝3b
が押え突起3aと受け突起3cとの間に形成されてい
る。裏面1bからは、裏面1bと同一平面上で係止受け
片3dが延びている。係止受け片3dは、繋ぎ合わされ
る他の押出形材1の一側端面1cに当たる当接部3eを
先端に備え、他側端面1d側の基部に係合凹部3fが形
成されている。当接部3eと係合凹部3fとの間は、ス
ライド面3g(図2)を形成する厚肉部3hになってい
る。係合凹部3fから厚肉部3hに至る部分は、嵌合部
2の爪2eが噛み合う係止端面3iとなる。
【0005】両側端部に嵌合部2及び嵌合受け部3を設
けた押出形材1L,1Rを繋ぎ合わせるとき、左側押出
形材1Lの係合溝3bに右側押出形材1Rの係止舌片2
cを嵌め込み、図2に示すように右側押出形材1Rを時
計方向に、左側押出形材1Lを反時計方向に相対的に回
転させる。或いは、何れか一方の押出形材1R又は1L
を固定しておき、他方の押出形材1L又は1Rを回転さ
せる。回転に伴って、係止舌片2cが係合溝3bに深く
侵入し、係止片2dがスライド面3gを滑りながら係合
凹部3fに向けて移動する。係止片2dは、移動するに
従って肉厚部3hで押され右側押出形材1Rの表面1a
側に弾性変形する。係止片2dの先端にある爪2eがス
ライド面3gを越えて係合凹部3fに至ると、係止片2
dの弾性復元力で爪2eが係合凹部3fに落とし込まれ
る。その結果、爪2dの垂直面2fが係止端面3iで規
制され、左側押出形材1Lに対して右側押出形材1Rが
抜止めされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この方式では、繋ぎ合
わせようとする押出形材1R,1Lの嵌合部2と嵌合受
け部3とを噛み合わせ、押出形材1R,1Lを相互に回
転させるだけの簡単な作業によって押出形材1R,1L
が接続される。しかし、押出形材1R,1Lを製造する
上では、押出し条件,押出ダイスの摩耗等に応じて製品
形状にバラツキが生じることが避けられないため、爪2
eの垂直面2fと係止端面3iとの間には0.2mm程
度のクリアランスG(図3)を取っておくことが必要で
ある。仮にクリアランスGがないと、僅かな寸法変動に
起因して爪2eが係合凹部3fに入らなくなることもあ
る。
【0007】垂直面2fと係止端面3iとの間のクリア
ランスGは、繋ぎ合わされた押出形材1R,1Lに左右
方向a−a及び回転方向b−bのガタを発生させる。左
右方向a−aのガタは通常0.5mm程度、回転方向b
−bのガタは通常1度程度である。そのため、押出形材
1R,1Lは、強固に一体化されず、微動可能な状態で
繋ぎ合わされる。多数の押出形材を繋ぎ合わせて広い面
積のパネル,床材,壁材,アオリ等の板状体を組み立て
る場合にあっては、ガタに起因する微動が集約され不安
定な板状体となる。しかし、図1,2で説明した嵌合構
造では、押出形材の製造上からクリアランスGをなくす
ことはできず、結果としてクリアランスGに起因するガ
タの発生が避けられない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題を解消すべく案出されたものであり、係止爪に替えて
テーパ嵌合方式で係止片をロックすることにより、製造
上のクリアランスに起因するガタの影響を受けず、押出
形材を強固に一体化することを目的とする。本発明の嵌
合構造は、その目的を達成するため、押出形材の両側端
部に嵌合部及び嵌合受け部が形成されており、嵌合部
は、円弧状に湾曲した係止舌片が先端に形成された突出
部と、台形状断面をもつ嵌合隆起が先端に形成された係
止片とを備え、嵌合受け部は、係止舌片が嵌まり込む円
弧状の係合溝と、嵌合隆起がテーパ嵌合する台形状嵌合
凹部が基部に形成され、嵌合時に係止片の先端が滑るス
ライド面をもつ係止受け片とを備えており、係合溝と係
止舌片との噛合い及び台形状嵌合凹部と嵌合隆起とのテ
ーパ嵌合により隣接する押出形材が繋ぎ合わされること
を特徴とする。嵌合部を両側端部に形成した押出形材と
嵌合受け部を両側端部に形成した押出形材とを交互に繋
ぎ合わせることもできる。
【0009】係止片は、隣り合う押出形材を繋ぎ合わせ
た状態で突出部と押え突起との接触部における回転軸よ
りも他側端面部側に先端の嵌合隆起が突出する長さをも
つことが好ましい。また、一方の押出形材の係止舌片を
他方の押出形材の係合溝に嵌め込み、係止片の先端をス
ライド面に接触させた状態で、一方の押出形材に対する
他方の押出形材の傾斜角度が30〜45度の範囲となる
ような長さをもっていることが好ましい。テーパ嵌合に
より十分な嵌合力を得るためには、押出形材の裏面部に
対し傾斜角度30〜85度で嵌合隆起及び台形状嵌合凹
部の傾斜面が傾斜していることが好ましい。
【0010】
【実施の形態】本発明に従った押出形材は、強度,耐食
性,耐久性等に優れた6000系等のアルミニウム合金
が使用され、適宜の形状に押出された後、T5処理,T
6処理等の熱処理が施され、必要に応じ陽極酸化,電解
着色,塗装等の表面処理が施される。押出形材10は、
たとえば図4に示すように、表面部11と裏面部12と
を複数のリブ13で連絡し、両側が一側端面部14及び
他側端面部15で閉じられた中空構造をもっている。一
側端面部14には嵌合部20、他側端面部15には嵌合
受け部30が設けられている。このような断面形状の押
出形材10は、押出加工によって容易に製造される。
【0011】両側端部に嵌合部20及び嵌合受け部30
を設けた押出形材10は、同じ形状の押出形材と相互に
繋ぎ合わて広面積の板状体に組み立てられる。しかし、
これに限らず、両側端部共に嵌合部20を設けた押出形
材と両側端部共に嵌合受け部30を設けた押出形材を交
互に繋ぎ合わせることも可能である。押出形材10とし
ても、表面部11と裏面部12とをリブで連絡した図4
の中空構造に限らず、嵌合部20及び嵌合受け部30を
備えているものであればオープン構造(具体的には、図
4から表面部11及びリブ13を省略した断面構造)を
もつものでも良い。
【0012】嵌合部20は、図5(a)に示すように、
表面部11から延びた突出部21を備えている。突出部
21は、表面部11と同一平面を形成し、途中で一側端
面部14と平行に折れ曲って屈曲部22になる。屈曲部
22の先端には、円弧状に湾曲した係止舌片23が形成
されている。係止舌片23の裏面部12側には、隆起部
24が形成されている。屈曲部22は、図8に点線で示
すように一側端面14側に鋭角的に突出部21から曲が
っていても良い。隆起部24は省略可能であるが、隆起
部24を付けることにより係合溝33に対する係止舌片
23の差込状態が安定化する。裏面部12に近い一側端
面14からは、係止片25が側方に突出している。係止
片25は、裏面部12との間に段差ΔHが付けられてい
る。図示の係止片25は一側端面14から直角に立ち上
がっているが、大きな弾性復元力が必要な場合には係止
片25を裏面部12側に若干傾斜させて一側端面14か
ら立ち上げても良い。係止片25の先端には、嵌合隆起
26が形成されている。嵌合隆起26は、裏面部12側
が狭くなる台形状の断面をもち、両側の傾斜面26a,
26bで区画されている。
【0013】嵌合受け部30は、図5(b)に示すよう
に表面部11から延びた押え突起31を備えている。押
え突起31は、表面部11と同一平面を形成し、屈曲部
22に当接する押え面31aを先端に備えている。押え
突起31の背面側は円弧状に湾曲しており、他側端面1
5から突出している受け突起32との間に円弧状の係合
溝33を形成する。係合溝33は、係止舌片23のアー
ルと同じ曲率で湾曲している。押え突起31の押え面3
1aは、屈曲部22に対応した表面形状をもち、屈曲部
22が鋭角的に曲がっている場合(図8の点線)には同
じ傾斜角度で屈曲部22に接するように曲がっている。
裏面部12からは、係止受け片35が延びている。係止
受け片35は、裏面部12と同一平面を形成し、基部に
上広りの台形状嵌合凹部36が形成されている。台形上
嵌合凹部36は、嵌合隆起26がテーパ嵌合されるよう
に傾斜面36a,36bで区画されている。係止受け片
35は、台形状嵌合凹部36から先端に向かって厚肉部
37になっており、一側端面14に対向する当接部38
が先端に形成されている。厚肉部37は、裏面部12と
係止片25との間の段差ΔHにほぼ等しい肉厚をもち、
表面11側がスライド面39となる。
【0014】2つの押出形材を接合する場合、図6
(a)に示すように右側押出形材10Rの係止舌片23
を左側押出形材10Lの係合溝33に嵌め込み、突出部
21と屈曲部22との角部に押え突起31の角部を接触
させ、この接点を回転中心Cとして左右の押出形材10
R,10Lを矢印c−c方向に回転させる。或いは、一
方の押出形材10R又は10Lを固定し、他方の押出形
材10L又は10Rを反時計方向又は時計方向に回転さ
せる。押出形材10R,10Lの回転に伴って係合溝3
3に係止舌片23が入り込むと共に、係止片25の先端
が係止受け片35のスライド面39に接触する。このと
き、係止舌片23に付けた隆起部24が受け突起32を
裏面部12側に押すため、その反力で係止舌片23が押
え突起31と受け突起32との間にがたつきなく狭持さ
れる。隆起部24がなくても、係止舌片23の下面側と
受け突起32との接触部で反力が発生する。
【0015】更に押出形材10R,10Lを回転させる
と、係止片25は、係止受け片35で表面側に押されて
弾性変形しながら、スライド面39上を他側端面15に
向かって移動する。係止片25がスライド面39を乗り
越えると、弾性変形に起因する弾性復元力で係止片25
先端の嵌合隆起26が台形状嵌合凹部36に落とし込ま
れる。弾性復元力は、嵌合隆起26の傾斜面26a,2
6bを台形状嵌合凹部36の傾斜面36a,36bに押
し付ける力となって作用する。そのため、押出形材10
R,10Lの接合が完了した状態を示す図7及び嵌合部
を拡大して示す図8にみられるように、嵌合隆起26は
台形状嵌合凹部36に密着状態で嵌まり込み、図3で説
明したクリアランスGに起因するガタが生じることはな
い。
【0016】嵌合部20と嵌合受け部30との間に働く
嵌合力は、弾性変形した係止片25の嵌合隆起26が台
形状嵌合凹部36に落とし込まれるときの弾性復元力に
よって発生する。弾性復元力は、右側押出形材10Rの
一側端面14から突出する係止片25の長さ及び係止片
25の回転中心Cとの位置関係によって変わる。たとえ
ば、図6(a)で係止受け片35のスライド面39上を
嵌合隆起26が滑る距離Lが短いと、係止片25が表面
側に変形する変形量が少なく、結果として十分な弾性復
元力が得られない。逆に、距離Lが長すぎると、係止片
25がスライド面39を滑っている間に、係止受け片3
5で表面部11側に押圧される力によって係止片25が
塑性変形し、台形状嵌合凹部36に嵌合隆起26を落と
し込む弾性復元力が得られない。
【0017】最適な弾性復元力を得るために必要な距離
Lは、右側押出形材10Rの係止舌片22を左側押出形
材10Lの係合溝33に嵌め込み、係止片25の先端を
スライド面39に接触させた状態における右側押出形材
10Rに対する左側押出形材10Lの傾斜角度θで置き
換えることができる。本発明者等による実験結果からす
ると、形状,寸法,材質(弾性限界)等にもよるが通常
のアルミニウム押出形材では、傾斜角度θが30〜45
度の範囲にあるとき、十分な嵌合力で左右の押出形材1
0R,10Lが接合され、製品として使用可能なことが
判った。
【0018】図6(a)は、傾斜角度θが45度となる
長さの係止片25をもった押出形材10R,10Lを示
している。傾斜角度θが45度を超えると、係止受け片
35で押圧される係止片25の変形がアルミニウム材の
弾性変形領域を超えて塑性変形領域になり、先端の嵌合
隆起26が当初の位置に復帰できなくなる。その結果、
嵌合隆起26が台形状嵌合凹部36に嵌まり込まず、嵌
合が成立しない。また、係合溝33に対する係止舌片2
3の引っ掛りが不安定になり、作業性も悪化する。な
お、係合溝33に対する係止舌片23の引っ掛りを安定
化させる上では、図8に点線で示すように屈曲部22,
押え面31aを一側端面14側に突出させても良い。
【0019】係止片25の先端が回転軸X−Xから右側
押出形材10R方向に後退するに従って、傾斜角θが小
さくなる。図6(b)は、傾斜角度θが30度となる長
さの係止片25をもった押出形材10R,10Lを示し
ている。傾斜角度θが30度を下回ると、台形状嵌合凹
部36に嵌め合わせた状態で嵌合隆起26が回転軸X−
Xよりも右側押出形材10Rよりに位置し、係止片25
を十分に弾性変形させることなく台形状嵌合凹部36に
嵌合隆起26を嵌め込むため、弾性復元力が不足し、十
分な嵌合力が得られない。
【0020】傾斜角度θを30〜45度内の適正値に設
定すると、図7に示すように回転軸X−Xの左側に嵌合
隆起26が位置し、十分な嵌合力をもった嵌合継手が得
られる。嵌合隆起26は、図8で拡大して示すように、
傾斜面26a,26bが傾斜面36a,36bに食込
み、台形状嵌合凹部36にテーパ嵌合される。すなわ
ち、嵌合隆起26と台形状嵌合凹部36との間にクリア
ランスG(図3)を必要とせず、嵌合隆起26が台形状
嵌合凹部36に固定される。なお、係止受け片35と一
側端面部14との間にクリアランスCLを設けることが
押出形材の製造上から必要とされることもあるが、この
個所におけるクリアランスCLは、右側押出形材10R
と左側押出形材10Lとの間に図8で左右方向のガタを
発生する原因にはならない。
【0021】強固なテーパ嵌合を得る上では、傾斜面2
6a,26b,36a,36bの裏面部12に対する傾
斜角度αを30〜85度の範囲に設定することが好まし
い。傾斜角度αが90度である図3の嵌合継手ではガタ
の原因になるクリアランスGが爪2eの垂直面2fと係
合凹部3fの係止端面3iとの間に必要となるが、本発
明で採用しているテーパ嵌合によると、押出し時の寸法
公差で必要なクリアランスGをゼロにでき、ガタのない
嵌合継手が得られる。係止片25の先端側端面を傾斜面
26aに替えて垂直面にすることも可能である。この場
合には、他方の傾斜面26bと台形状嵌合凹部36の傾
斜面36bとの噛合いによりテーパ嵌合が得られる。傾
斜角度αが85度を超えると、傾斜面26a,26bと
傾斜面36a,36bとの間に空隙が発生しやすく、図
3の嵌合継手に近くなる。逆に30度未満の傾斜角度で
は、嵌合隆起26が嵌合凹部36の段差に引っ掛らず滑
り易くなり、十分な嵌合力が得られない。
【0022】繋ぎ合わされた左右の押出形材10R,1
0Lは、係止受け片35を介して右側押出形材10Rの
裏面部12が左側押出形材10Lの裏面部12に連続し
た板状体になる(図7)。そして、図7で左右方向及び
回転方向のガタツキがないため、強固に一体化された板
状体に組み立てられる。また、右側押出形材10Rと左
側押出形材10Lとの間の継ぎ目には、クリアランスC
L(約0.1mm)に当たる僅かな間隙が生じているだ
けであり、見栄えの良いパネル,床材,壁材,アオリ等
として使用される。組み立てた板状体を個々の押出形材
10R,10Lに分解する場合、たとえば左側押出形材
10Lに対して右側押出形材10Rを紙面と垂直な方向
にスライドさせることによって嵌合状態が容易に解除さ
れる。しかも、分離した後の押出形材10R,10Lに
は、接合による変形が何ら生じていないため、別途のパ
ネル,床材,壁材,アオリ等の組立てに再利用できる。
【0023】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明では、台
形状断面をもつ嵌合隆起を台形状嵌合凹部に弾性復元力
で圧入することによるテーパ嵌合で隣接押出形材を相互
に繋ぎ合わせている。この方式によるとき、押出形材製
造上の寸法公差から必要とされるクリアランスに起因す
るガタがなく、押出形材を強固に一体化することが可能
になる。そのため、複数の押出形材を繋ぎ合わせて組み
立てたパネル,床材,壁材,アオリ等は、実質的に一枚
の板状体として使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 嵌合部及び嵌合受け部を両側端部に備えた従
来の押出形材
【図2】 同押出形材を繋ぎ合わせている状態
【図3】 同押出形材を繋ぎ合わせた嵌合構造
【図4】 本発明に従った嵌合部及び嵌合受け部を両側
端部に形成した押出形材
【図5】 嵌合部(a)及び嵌合受け部(b)の断面
【図6】 本発明に従った押出形材を繋ぎ合わせている
状態
【図7】 繋ぎ合わせた押出形材の断面図
【図8】 嵌合継手の断面
【符号の説明】
10:押出形材 10R:右側押出形材 10L:
左側押出形材 11:表面部 12:裏面部 1
4:一側端面部 15:他側端面部 20:嵌合部 21:突出部 22:屈曲部 2
3:係止舌片 24:隆起部 25:係止片 2
6:嵌合隆起 26a,26b:傾斜面 30:嵌合受け部 31:押え突起 32:受け突
起 33:係合溝 35:係止受け片 36:台形状嵌合凹部 37:
厚肉部 38:当接部 39:スライド面 C:回転中心 X−X:回転軸 L:嵌合隆起26がスライド面39を滑る距離 θ:係止片25の先端がスライド面39に接したときの
右側押出形材10Rに対する左側押出形材10Lの傾斜
角度 α:表面部11に対する傾斜面26a,26b,36
a,36bの傾斜角度
フロントページの続き (72)発明者 宮森 裕二 新潟県新潟市太郎代1572−19 日本軽金属 株式会社新潟工場内 (72)発明者 渡邊 將人 新潟県新潟市太郎代1572−19 日本軽金属 株式会社新潟工場内 Fターム(参考) 2E125 AA01 AB16 AC19 CA91 2E162 BA03 CE00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押出形材の両側端部に嵌合部及び嵌合受
    け部が形成されており、嵌合部は、円弧状に湾曲した係
    止舌片が先端に形成された突出部と、台形状断面をもつ
    嵌合隆起が先端に形成された係止片とを備え、嵌合受け
    部は、係止舌片が嵌まり込む円弧状の係合溝と、嵌合隆
    起がテーパ嵌合する台形状嵌合凹部が基部に形成され、
    嵌合時に係止片の先端が滑るスライド面をもつ係止受け
    片とを備えており、係合溝と係止舌片との噛合い及び台
    形状嵌合凹部と嵌合隆起とのテーパ嵌合により隣接する
    押出形材が繋ぎ合わされる押出形材の嵌合構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の嵌合部が両側端部に形成
    された押出形材及び請求項1記載の嵌合受け部が両側端
    部に形成された押出形材が、係合溝と係止舌片との噛合
    い及び台形状嵌合凹部と嵌合隆起とのテーパ嵌合により
    繋ぎ合わされる押出形材の嵌合構造。
  3. 【請求項3】 隣り合う押出形材を繋ぎ合わせた状態
    で、一方の押出形材の端面から突出する係止片の先端の
    嵌合隆起が突出部と押え突起との接触部における回転軸
    よりも他側端面部側に突出している請求項1又は2記載
    の押出形材の嵌合構造。
  4. 【請求項4】 一方の押出形材の係止舌片を他方の押出
    形材の係合溝に嵌め込み、係止片の先端をスライド面に
    接触させた状態で一方の押出形材に対する他方の押出形
    材の傾斜角度が30〜45度の範囲となる長さを係止片
    がもっている請求項1〜3の何れかに記載の押出形材の
    嵌合構造。
  5. 【請求項5】 押出形材の裏面部に対し傾斜角度30〜
    85度で嵌合隆起及び台形状嵌合凹部の傾斜面が傾斜し
    ている請求項1〜4の何れかに記載の押出形材の嵌合構
    造。
  6. 【請求項6】 押出形材がアルミニウム合金である請求
    項1〜5の何れかに記載の押出形材の嵌合構造。
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