JP2000120163A - 建築汎用調湿断熱パネルと建築汎用調湿断熱パネルを用いた木造軸組パネル工法 - Google Patents

建築汎用調湿断熱パネルと建築汎用調湿断熱パネルを用いた木造軸組パネル工法

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JP2000120163A
JP2000120163A JP30948098A JP30948098A JP2000120163A JP 2000120163 A JP2000120163 A JP 2000120163A JP 30948098 A JP30948098 A JP 30948098A JP 30948098 A JP30948098 A JP 30948098A JP 2000120163 A JP2000120163 A JP 2000120163A
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floor
wooden frame
heat insulating
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Yoshihiro Tamura
芳弘 田村
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JUJO LUMBER CO Ltd
TAMURA MEIBOKU KK
Original Assignee
JUJO LUMBER CO Ltd
TAMURA MEIBOKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の建築の繊維系断熱工法における防湿層
は、フォームポリスチレンやウレタン発泡などには不要
であるが、グラスウールなど繊維系断熱材には高温多湿
の室内側に防湿層を設けるなどして構成されている。し
かし繊維系断熱材の性能維持に不可欠な防湿材工事は、
完璧に施工しなければ、その弱点の部位にさらに集中し
て水蒸気が侵入し結露するなどの問題がある。 【解決手段】 ある一定の湿度を調節する建築汎用調湿
断熱パネルと建築汎用調湿断熱パネルを用いた木造軸組
パネル工法によって、木造建築が本来持っていた呼吸し
調湿する特性と、木造建築の剛性を高め、現場職人不足
の解消、工期の短縮と柔軟性、施工管理のしやすさなど
を実現し、建築の性能を向上させようとするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木造及びそれらに
類する建築物に、断熱性能及び結露防止性能を有しなが
ら、ある一定の湿度を調節する建築汎用調湿断熱パネル
を提供すると共に、その建築汎用調湿断熱パネルを用い
た木造軸組パネル工法においては、工期短縮、強度と断
熱・防露性能と木材の調湿性能を有した建築工法を提供
しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】従来の建築の繊維系断熱工法状態は、下
記のようになっている。 1.防湿層は、フォームポリスチレンやウレタン発泡工
法などには不要であるが、グラスウールなど繊維系断熱
材工法には該当断熱材の室内側に設置する。その理由は
下記の通りである。 A.繊維系断熱材で構成された断熱部材等に、水蒸気が
侵入すると、部位の温度が下がっている所ゆえに、飽和
水蒸気圧も下がり余剰水蒸気が断熱材繊維間で結露現象
を起こす。 B.結露によって、断熱材の熱伝導抵抗が水の熱伝導抵
抗に近くなり、断熱材本来の性能が損なわれる。(図2
参照) 図中、飽和水蒸気曲線は、温度変化によって実線のよう
に一定比率で降下してゆく。水蒸気は、それぞれの材料
のもつ水蒸気透湿性能によって徐々に壁体内に浸透す
る。その水蒸気の圧力は、水蒸気透湿抵抗の高い材料、
いわゆる防湿材を設置していない場合、点線のように飽
和水蒸気を上回る現象が起き、保湿性能のない断熱材
は、その断熱の主たる性能の空気の気泡や繊維間の空隙
に凝結し結露となる。よって、従来の断熱工法では断熱
材内部の結露を防ぐため、室内側いわゆる高温多湿側に
水蒸気透湿抵抗の高い材料を防湿材として使用している
か、あるいは断熱材そのものを水蒸気透湿抵抗の高い材
料としている。
【0003】2.建築の壁・床・天井の各部位の構造体
を作り、断熱材受け等を設ける。天井の場合は防湿層を
先んじて施工し断熱材受けとする場合もある。 3.建築の壁・床・天井の各部位の構造体空隙に防寒目
標に応じグラスウールなどの繊維系断熱材を入れる。ま
たはグラスウールやセルロースファイバー20〜30k
g/m3 を現場にて吹込み施工する。 4.壁・床・天井の室内側に防湿層のアルミ蒸着シート
またはポリフィルム等を重ね合わせながら、または継ぎ
目をテープ止めにして設ける。 5.合板・プラスターボード等仕上げ材もしくはクロス
仕上げなどの表装下地材を貼る。
【0004】また、木造軸組パネル工法の場合は次のよ
うなものになっている。 1.基礎及び土台を敷設した後、柱建て梁組、小屋組屋
根貼り等の順序で軸組工法を行う。 2.筋交・火打ち梁などの構造補強材を設置する。 3.壁にあっては柱と柱の間に断熱材及び内装下地材を
有した壁パネルを挿入する。 4.床にあっては大引等の構造体の上に断熱材及び床下
地材を有した床パネルを載せる。 5.パネル周囲と構造体の空隙をウレタンフォーム等の
断熱材で充填する。 6.壁の内外の下地仕上げ材を施工する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする従来
の技術の問題点は、下記のようなものである。 1.繊維系断熱材の性能維持に不可欠な防湿材工事は、
完璧に施工しなければ、その弱点の部位にさらに集中し
て水蒸気が侵入し結露する。しかし、現状では防湿層の
上から建材を釘打ちで貼らざるを得ないこと、1階と2
階などの間の構造体などに生じる空隙の処理、間仕切り
壁の空隙の処理、電気や給排水換気設備などの細かい部
品との取り合い処理など、防湿層工事を完璧にするには
困難が多く、その施工精度を高めると、多くのコストを
必要とする。 2.上記のように防湿材を張り巡らすことで、木造で言
えば、建築の構造体である木材の持っている調湿性能を
切り捨てていること。 3.調湿性能を有すると認知されているセルロースファ
イバー20〜30kg/m3 を現場にて施工すると現場
が汚れ、また圧密沈下などが起き、断熱性能も損なわ
れ、結果として結露が発生する。 4.在来木造軸組パネル工法において、床パネルはパネ
ル受けや梁・大引などに載せ止め付けられている。載せ
られているだけなので、重さなどの垂直な荷重には耐え
られるが、地震時や強風時での床の変形に対応する床面
剛性がなく、火打ち梁などの水平面補強斜材を必要とす
る。それらは床構造補強工事を要し、工程のロスがあ
る。 5.在来木造軸組パネル工法において、断熱材を充填し
ている壁パネルでは、パネルとは別に筋交などの垂直面
補強斜材を必要とする。それらは壁構造補強工事を要
し、工程のロスがある。 6.在来木造軸組パネル工法において、柱・梁などの構
造部材とパネルとの取り合いはあいまいで、床パネルと
壁パネルの接合部に隙間が生じ易い。 7.軸組工法での小屋裏利用工事は、束や母屋などの小
屋組と断熱工法や防湿工法との取り合いが難しい。 8.一般軸組工法および軸組パネル工法の場合、地震時
・暴風時などでの建物の歪みを起こす水平力に対抗す
る、床面の剛性も、壁の剛性も少ない。 ゆえに、筋交や火打ち梁などの斜材で、構造体の変形を
防ぐのであるが、現状ではそれを適切に計画し施工でき
る職人や指示できる技術者が少なく、人材と品質の確保
が難しい。 9.現在建設工事に主に使用されている断熱材は、ガラ
ス製品か石油製品であり、将来においてその建物の解体
処理またはゴミ処理に問題が起きると予想される。 10.一般的断熱パネル材として用いられているウレタ
ンフォーム及びイソシアヌレートフォームは生産直後に
は気泡内にフロン等のガスで充填されているが、経年変
化により空気と気泡内ガスが置換され、断熱性能が落ち
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は下記のようになるものである。本発明のも
のは、ある一定の湿度を調節する建築汎用調湿断熱パネ
ルと建築汎用調湿断熱パネルを用いた木造軸組パネル工
法を提供する。それによって、木造建築が本来持ってい
た呼吸し調湿する特性と、木造建築の剛性を高め、現場
職人不足の解消、工期の短縮と柔軟性、施工管理のしや
すさなどを実現し、ひいては建築の性能の向上を目的と
するものである。より具体的に説明する。 A.建築汎用調湿断熱パネルは、構造体寸法に沿って木
製材または金属で枠組し、強度を必要とする側にその応
力を満足させる合板等の面材を貼り、枠内部にネット状
織物で成形されたセルロースファイバー密度40kg/
3 以上のセルロース系断熱材を充填すると共に、面材
には枠組の周囲より大きく外つばを設けて構成されてい
る。 B.第1発明は、柱1D・土台1B間の構造体に密着す
るように切断されたパネル材で組んだパネル用木製枠2
Aと、このパネル用木製枠の室外側に張設された構造応
力を満足させる合板等の壁用面材2Bと、壁用面材の室
内側に上下方向をもって取付けられた圧密沈下防止の突
起を有する沈下防止ネット2Cと、沈下防止ネットの室
内側に充填されたネット状織物で成形されたセルロース
ファイバー密度40kg/m3 以上のセルロース系断熱
材2Dと、パネル用木製枠の室内側に張設された断熱材
形状保持のための面状ネット2Eから構成され、壁用面
材2Bの外つば2B1は、パネル用木製枠の外周より外
方へ延出し調湿断熱壁パネルに構成した建築汎用調湿断
熱パネルである。
【0007】C.第2発明は、土台・大引あるいは桁1
E・梁1F間の構造体に密着するように切断されたパネ
ル材で組んだパネル用木製枠3Aと、このパネル用木製
枠の室外側である下面に張設された断熱材形状保持と強
度補強のための合板3Bと、合板の室内側である上面に
充填されたネット状織物で成形されたセルロースファイ
バー密度40kg/m3 以上のセルロース系断熱材3C
と、パネル用木製枠の上面に張設された構造応力を満足
させる合板等の床用面材3Dと、パネル用木製枠の内側
に所定間隔をもって突設された転び止めピース3A1で
構成され、床用面材3Dの外つば3D1は、パネル用木
製枠の外周より外方へ延出構成し調湿断熱床パネルに構
成した建築汎用調湿断熱パネルである。 D.第2発明は、下記のように構成することができる。
すなわち、土台・大引あるいは桁・梁間の構造体に密着
するように切断されたパネル材で組んだパネル用木製枠
31Aと、このパネル用木製枠の室外側である下面に張
設された断熱材形状保持のための面状ネット31Bと、
面状ネットの室内側である上面に充填されたネット状織
物で成形されたセルロースファイバー密度40kg/m
3 以上のセルロース系断熱材31Cと、パネル用木製枠
の上面に張設された構造応力を満足させる合板等の床用
面材31Dとで構成され、床用面材31Dの外つば31
D1は、パネル用木製枠の外周より外方へ延出構成し調
湿断熱床パネルに構成した建築汎用調湿断熱パネルであ
る。
【0008】E.第3発明は、登り梁などの斜材間の構
造体に密着するように切断されたパネル材で組んだパネ
ル用木製枠4Aと、パネル用木製枠4Aにおける登り梁
などの斜材の長手方向と直角方向の水平枠4A1,4A
1の上辺に所定間隔をもって上向きに形成されたコ字状
の屋根通気口4A2と、パネル用木製枠4Aの室内側で
ある下面に張設された断熱材形状保持と強度補強のため
の合板4Bと、合板4Bの上面に屋根通気口に連通する
屋根通気層4Cを残して充填されたネット状織物で成形
されたセルロースファイバー密度40kg/m3 以上の
セルロース系断熱材4Dと、ネット貼成形版の上面に敷
設された防風ネットあるいは不織布4D1と、パネル用
木製枠4Aの上面に張設された構造応力を満足させる合
板等の屋根用面材4Eと、パネル用木製枠の内側に所定
間隔をもって突設された転び止めピース4A3から構成
され、屋根用面材4Eの外つば4E1は、パネル用木製
枠の外周より外方へ延出構成し調湿断熱屋根パネルに構
成した建築汎用調湿断熱パネルである。
【0009】F.第1発明ないし第3発明におけるネッ
ト状織物で成形されたセルロースファイバー密度40k
g/m3 以上のセルロース系断熱材は、片面または両面
に糸間隔3mm〜10mmのネット状織物を載置し、紙
及び紙製品を破砕して得た繊維状物あるいは紙片、嵩密
度0.03〜0.20を、粘着材または接着剤によって
結合構成されている。
【0010】G.第4発明は、下記の各工程から構成さ
れている建築汎用調湿断熱パネルを用いた木造軸組パネ
ル工法である。 第1工程 基礎工事終了後、土台・大引・柱・桁等の軸組構造部分
を完了させる。 第2工程 1階床として、第2発明の調湿断熱床パネル3、あるい
は調湿断熱床パネル31を、床を支持する土台・大引等
の水平構造部材に落とし込み、水平構造部材と一体にな
った床版を得る。 第3工程 2階床として、第2発明の調湿断熱床パネル3、あるい
は調湿断熱床パネル31を、床を支持する桁・梁等の水
平構造部材に落とし込み、水平構造部材と一体になった
床版を得る。 第4工程 第1発明の調湿断熱壁パネル2を、床パネル端部に直接
壁パネルを載せると共に、1階・2階における柱間に挿
入し、垂直構造部材と一体になった耐力壁を得る。 第5工程 第3発明の調湿断熱屋根パネル4を、登り梁などの斜材
1G間に落とし込み、調湿断熱屋根パネル相互の実加工
部分によって接合部の内外の気密を図り、同時に屋根通
気層を設置された状態の、構造部材と一体になった屋根
版を得る。
【0011】1.防湿層工事そのものを、極力用いない
ようにするため、建築に使用する繊維系断熱材を、圧密
沈下を起こさないネット状織物で成形されたセルロース
ファイバー密度40kg/m3 以上のセルロース系断熱
材(商標〜ジェットマット,特許第1984525号)
を充填し、その特性である調湿性能を利用する。ゆえ
に、防湿層は特別な場合を除いて設けない。 2.構造耐力を増すために「外つば方式」のパネルとす
る。断熱材パネルの構造補強面材を、軸組工法の床・壁
・屋根の構造体と一体にして、耐力を強化し、高気密な
木造建築を作る。 3.断熱工事及び構造工事と内装下地工事を同時に処理
する。 4.難易度の高い小屋裏利用の小屋組工程をパネル化し
大幅に短縮する。
【0012】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図面を参照し
て説明する。本発明の建築汎用調湿断熱パネルは下記の
通りである。 a.第1発明の調湿断熱壁パネル2 b.第2発明の調湿断熱床パネル3 c.第3発明の調湿断熱屋根パネル4から構成されてい
る。
【0013】本発明の建築汎用調湿断熱パネルの基本構
成は下記の通りである。構造体寸法に沿って木製材また
は金属で枠組し、強度を必要とする側にその応力を満足
させる合板等の面材を貼り、枠内部にネット状織物で成
形されたセルロースファイバー密度40kg/m3 以上
のセルロース系断熱材(商標〜ジェットマット,特許第
1984525号)を充填する。建築汎用調湿断熱パネ
ルは、構造に止め付けるためにパネル枠周囲より大きく
組立て外つばパネルとする。
【0014】調湿断熱壁パネル2の構成は下記の通りで
ある。(図4,図5参照) 柱1D・土台1B間の構造体に密着するように切断され
たパネル材で組んだパネル用木製枠2Aと、このパネル
用木製枠の室外側に張設された構造応力を満足させる合
板等の壁用面材2Bと、面材の室内側に上下方向をもっ
て取付けられた圧密沈下防止の突起を有する沈下防止ネ
ット2Cと、沈下防止ネットの室内側に充填されたネッ
ト状織物で成形されたセルロースファイバー密度40k
g/m3以上のセルロース系断熱材(商標〜ジェットマ
ット,特許第1984525号)2Dと、パネル用木製
枠の室内側に張設された断熱材形状保持のための面状ネ
ット2Eから構成される。図中、2A1はパネル用木製
枠における中柱枠、2B1は壁用面材の外つばで、パネ
ル用木製枠の外周より外方へ延出構成されている。この
場合、沈下防止ネット2Cは、合板などの壁用面材2B
の室内側面に塗布された接着剤、または一定間隔に打抜
きされた、あるいは接着された突起状のピンなどとする
ことで沈下防止ネット2Cの代用とすることができる。
【0015】調湿断熱床パネル3の構成は下記の通りで
ある。(図8、図9参照) 土台・大引あるいは桁1E・梁1F間の構造体に密着す
るように切断されたパネル材で組んだパネル用木製枠3
Aと、このパネル用木製枠の室外側である下面に張設さ
れた断熱材形状保持と強度補強のための合板3Bと、合
板の室内側である上面に充填されたネット状織物で成形
されたセルロースファイバー密度40kg/m3 以上の
セルロース系断熱材(商標〜ジェットマット,特許第1
984525号)3Cと、パネル用木製枠の上面に張設
された構造応力を満足させる合板等の床用面材3Dと、
パネル用木製枠の内側に所定間隔をもって突設された転
び止めピース3A1で構成されている。3D1は床用面
材3Dの外つばで、パネル用木製枠3Aの外周より外方
へ延出して構成されている。
【0016】調湿断熱床パネル3に関する他の実施例と
しての調湿断熱床パネル31は、下記の通り構成するこ
とができる。(図17参照) 土台・大引あるいは桁1E・梁1F間の構造体に密着す
るように切断されたパネル材で組んだパネル用木製枠3
1Aと、このパネル用木製枠の室外側である下面に張設
された断熱材形状保持のための面状ネット31Bと、面
状ネットの室内側である上面に充填されたネット状織物
で成形されたセルロースファイバー密度40kg/m3
以上のセルロース系断熱材(商標〜ジェットマット,特
許第1984525号)31Cと、パネル用木製枠の上
面に張設された構造応力を満足させる合板等の床用面材
31Dとで構成され、床用面材31Dの外つば31D1
は、パネル用木製枠の外周より外方へ延出構成されてい
る。なお、この場合、パネルの総重量軽減のためパネル
厚さを薄くし、根太形状の木枠とすることができる。
【0017】調湿断熱屋根パネル4の構成は下記の通り
である。(図11参照) 登り梁などの斜材1G間の構造体に密着するように切断
されたパネル材で組んだパネル用木製枠4Aと、パネル
用木製枠4Aにおいて登り梁などの斜材の長手方向と直
角方向の水平枠4A1,4A1の上辺に所定間隔をもっ
て上向きに形成されたコ字状の屋根通気口4A2と、パ
ネル用木製枠4Aの室内側である下面に張設された断熱
材形状保持と強度補強のための合板4Bと、合板4Bの
上面に屋根通気口に連通する屋根通気層4Cを残して充
填されたネット状織物で成形されたセルロースファイバ
ー密度40kg/m3 以上のセルロース系断熱材(商標
〜ジェットマット,特許第1984525号)4Dと、
ネット貼成形版の上面に敷設された防風ネットあるいは
不織布4D1と、パネル用木製枠4Aの上面に張設され
た構造応力を満足させる合板等の屋根用面材4Eと、パ
ネル用木製枠の内側に所定間隔をもって突設された転び
止めピース4A3とから構成されている。なお、一方の
水平枠4A1の外面にはオスの実加工4A11が、また
他方の水平枠4A1の外面にはメスの実加工4A12が
形成され、当該調湿断熱屋根パネル4を並列的に連接す
る場合、互いに嵌合するよう構成されている。4E1は
屋根用面材4Eの外つばで、パネル用木製枠の外周より
外方へ延出構成されている。
【0018】上述のネット状織物で成形されたセルロー
スファイバー密度40kg/m3 以上のセルロース系断
熱材は、片面または両面に糸間隔3mm〜10mmのネ
ット状織物を載置し、紙及び紙製品を破砕して得た繊維
状物あるいは紙片、嵩密度0.03〜0.20を、粘着
材または接着剤によって結合構成されている。
【0019】第4発明の建築汎用調湿断熱パネルを用い
た木造軸組パネル工法は、下記の工程から構成されてい
る。図1は第4発明で得た木造軸組とパネル使用構成の
全体である。 第1工程 基礎1Aの工事終了後、土台1B・大引1C・柱1D・
桁1E等の軸組構造部分を完了させる。 第2工程 1階床として第2発明の調湿断熱床パネル3を、あるい
は調湿断熱床パネル31を、床を支持する土台1B・大
引1C等の水平構造部材に落とし込む。その際、目的や
用途によって、パネル落とし込みに先行して、支持構造
材に防振ゴム1Iをコンストラクトボンド等接着剤ある
いはタッカーなどで敷設する。落とし込み型なので、他
の載せる形式のように構造体から大きくずれることはな
く、落下することもない。パネル敷設後、床用面材の外
つば3D1または床用面材の外つば31D1をそれぞれ
の支持構造体に釘またはビス1Hで打ち付ける。以上で
水平構造部材と一体になった床版を得ることができる。
これによって床の水平変形には構造体と一体になって抵
抗することができる。
【0020】第3工程 2階床として、第2発明の調湿断熱床パネル3を、ある
いは調湿断熱床パネル31を、床を支持する桁1E・梁
1F等の水平構造部材に落とし込む。その際、目的や用
途によって、パネル落とし込みに先行して、支持構造材
に防振ゴム1Iをコンストラクトボンド等接着剤あるい
はタッカーなどで敷設する。落とし込み型なので、他の
載せる形式のように構造体から大きくずれることはな
く、落下することもない。パネル敷設後、床用面材の外
つば3D1または床用面材の外つば31D1をそれぞれ
の支持構造体に釘またはビス1Hで打ち付ける。以上で
水平構造部材と一体になった床版を得ることができる。
これによって床の水平変形には構造体と一体になって抵
抗することができる。 第4工程 第1発明の調湿断熱壁パネル2を、床パネル端部に直接
壁パネルを載せると共に、1階・2階における柱間に挿
入する。(図6,図10参照) このことで、壁パネルと床パネルの隙間はなくなり高気
密になる。壁用面材の外つば2B1を柱1D・土台1B
・桁1Eに、建築基準法施行令の耐力壁に基づき釘また
はビス1Hで止め付ける。以上で垂直構造部材と一体に
なった耐力壁を得る。これによって標準筋交に比較し、
数倍の耐力壁としての強度を得ることができる。 第5工程 調湿断熱屋根パネル4を、登り梁などの斜材1G間に落
とし込む。その際、目的や用途によって、パネル落とし
込みに先行して、支持構造材に防振ゴム1Iをコンスト
ラクトボンド等接着剤あるいはタッカーなどで敷設す
る。落とし込み型なので、他の載せる形式のように構造
体から大きくずれることはなく、落下することもない。
調湿断熱屋根パネル相互の実加工部分によって接合部の
内外の気密が図られ、同時に屋根通気層も設置される。
調湿断熱屋根パネル4を敷設後、屋根用面材の外つば4
E1をそれぞれの支持構造体に釘またはビス1Hで打ち
付ける。以上で屋根を構成する構造部材と一体になった
屋根版を得る。これによって屋根の水平変形には構造体
と一体になって抵抗することができる。 第6工程 電気工事・給排水換気等の設備工事を完了させる。通常
の工事ではこの後、ポリロンフィルム等の防湿工事が必
要になるが、本発明では不要になり、クロス等の表装下
地材または建材を、直接パネルの枠材または表面材に貼
ることができる。
【0021】パネル施工順序は、原則としてパネルの床
壁の取り合いに関し、床を壁よりも先行させることのみ
なので、天候の都合で屋根を先行させることも可能であ
る。すなわち、第2工程の1階床施工後、第4工程の1
階部分の壁、第3工程の2階床施工後、第4工程の2階
部分の壁、という工程順も、また、第5工程の屋根施工
後、第2工程の1階床、第3工程の2階床、そして第4
工程の各階壁の工程も可能になる。また、この第5工程
が完了した時点で、建築の断熱工事及び建築強度に関す
る性能が確保されている。したがって、冬季間の仮設工
事の仮囲いや暖房養生などの費用が低減され、また、職
人の人数や能力などに適宜対応することができる。以上
の工程・手段により、目的製品である強度と断熱性能及
び調湿性能を有する木造建築を合理的に得ることができ
る。
【0022】
【実施例】さらに、以下のような条件で実験した結果、
極めて良好な結果が得られた。 1.建築汎用調湿断熱パネルとして木製材または金属で
枠組し、強度を必要とする側にその応力を満足させる合
板等の面材を貼り、枠内部にネット状織物で成形された
セルロースファイバー密度40kg/m3 以上のセルロ
ース系断熱材(商標〜ジェットマット,特許第1984
525号)を充填する。反対面側には用途に応じ、防風
材あるいは仕上材などを貼るか、または露出とする。 2.内部結露に関しては、図3に示すように防ぐことが
できる。この点の詳細は「発明の効果」の項で述べる。 3.水平方向の調湿断熱床パネル3、31の内部のネッ
ト状織物で成形されたセルロースファイバー密度40k
g/m3 以上のセルロース系断熱材(商標〜ジェットマ
ット,特許第1984525号)は密度が十分あるので
沈下しない。垂直方向の調湿断熱壁パネル2は、ネット
状織物で成形されたセルロースファイバー密度40kg
/m3 以上のセルロース系断熱材(商標〜ジェットマッ
ト,特許第1984525号)をパネルに充填の際、断
熱材形状保持の面状ネットや突起状ネットなどを釘状の
フックまたはタッカーにて、または接着剤でパネル面材
内部側に固定し、断熱材の形状を保持できた。(図4,
図5参照)
【0023】4.床用面材の外つば3D1あるいは床用
面材の外つば31D1が梁1Fなどの構造体に直接止め
付けられ、剛性的に一体化されているので、地震時・暴
風時などでの建物の歪みを起こす水平力は、一旦床版全
体で負担し、効率よく調湿断熱壁パネル2を用いた耐力
壁に分散されて、変形や倒壊を防ぐことができる。 5.調湿断熱床パネル3と調湿断熱屋根パネル4には裏
面に、調湿断熱床パネル3にあっては合板3B、調湿断
熱屋根パネル4にあっては合板4Bが貼られるので、支
点間が離れている部分に使用しても、床用面材3Dある
いは屋根用面材4Eの強度と枠強度に加え、効率のよい
合板3B面方向あるいは合板4B面方向の引張り強度も
利用でき、床強度を高めることができる。(図7参照) 6.従来軸組工法での小屋裏利用工事における、束や母
屋・屋根垂木などの小屋組と断熱工事・小屋裏換気工事
・内装下地工事を登り梁などの斜材1Gと調湿断熱屋根
パネル4に整理統合し、工期の短縮とした。調湿断熱屋
根パネル4にはパネル内部に屋根通気層が設けられ、屋
根面輻射熱を防ぎ、水蒸気を排出する。調湿断熱屋根パ
ネル4の水平枠4A1に、オスの実加工4A11、メス
の実加工4A12のように実付きとすることによって気
密が図られ、屋根面通気工法が容易に得られる。屋根通
気層に沿い、軒先より吸引し棟換気へと排出される外気
によって、建築内部に生じた水蒸気を排出することがで
きる。(図11,図12,図13参照)
【0024】
【発明の効果】本発明は、上述の通り構成されているの
で次に記載する効果を奏する。本発明のものは、下記の
調湿断熱パネルの構造と床・壁・屋根などの各部位の取
付工法を特徴とし、木造建築が本来持っていた呼吸し調
湿する環境を、色々な工法の建築に提供すると共に、木
造軸組建築の剛性を高め、現場職人不足の解消、工期の
短縮、施工管理のしやすさなどを実現し、ひいては建築
性能の向上を目的とするものである。
【0025】建築汎用調湿断熱パネルは次のような効果
がある。 1.建築汎用調湿断熱パネルの枠と合板材は、用途や状
況に合わせ、その素材を変更し、商品展開しても一定の
成果がある。防火等の性能が要求される場合は、パネル
枠を木製材または金属で枠組し、合板は硬質木片セメン
ト版などの耐火あるいは防火性能を有する面材を貼るこ
とができる。反対面側には用途に応じ、防風材あるいは
仕上材などを貼るか、または露出とすることができる。 2.また、鉄筋コンクリート造やコンクリートブロック
造においては、躯体の外側に調湿断熱壁パネルを用いる
と外断熱構造となり、コンクリートからの大量の水蒸気
を阻害することなく放出することによって安定した室内
空間ができる。 3.内部結露に関しては図3のように防ぐことができ
る。すなわち、室内側より生じた水蒸気は、建材などを
通して壁面内部に侵入する。壁面内部では室外と室内と
の温度差があり、断熱材の厚みに比例し、外部に向かっ
て温度及び飽和水蒸気圧も下がって行く。吸湿性能のあ
る断熱材セルロースファイバーは、その厚みに比例しな
がら室内部分より順次吸湿して水蒸気圧を下げて行く。
また、水蒸気を限界までセルロースファイバーの細胞内
に吸湿したとしても、余剰水蒸気は細胞膜表面で湿潤状
態に分散され、結露水になり難い。また、結露水が生じ
た場合でも木質細胞繊維なので毛細管現象により分散さ
れ、断熱材の主たる性能である繊維間の空隙を満たさな
い。一日あるいは季節の時間経過による温度差サイクル
によって繊維内の水蒸気は室内外に分散放出される。 4.防湿層を設けないことで施工が極めて容易になる。 5.垂直方向の調湿断熱壁パネル2は土台・柱・桁など
垂直方向構造体と一体になっているので、従来の筋交以
上の耐力壁となる。また、調湿断熱床パネル3及び調湿
断熱床パネル31は桁・梁など、水平方向構造体と一体
になっているので、床の水平変形力に抵抗することがで
きる。 6.効率のよい面材方向の圧縮強度と引張り強度を利用
し、軽量で丈夫な調湿断熱床パネル3を提供することが
できる。(図7参照) 7.テープ状の防振ゴム1Iとセルロースファイバーと
合板材の組み合わせにより、それぞれの音域振動を早期
の内に減衰することができる。(図8参照)
【0026】第4発明の建築汎用調湿断熱パネルを用い
た木造軸組パネル工法には、次の効果がある。 1.水平力を負担する調湿断熱床パネル3または調湿断
熱床パネル31が梁などの構造体に直接止め付けられ、
剛性的に一体化されているので、地震時・暴風時などで
の建物の歪みを起こす水平力は、一旦床版全体で負担
し、効率よく耐力壁に分配され、変形や倒壊を防ぐこと
ができる。 調湿断熱パネル相互の隙間も生じない。(図6,図10
参照) 2.軸組工法での小屋裏利用工事における、束や母屋・
屋根垂木・小屋筋交などの小屋組と断熱工事・小屋裏換
気工事・屋根下地工事また内装下地工事などの工事を、
登り梁などの斜材と調湿断熱屋根パネル4に整理統合
し、強度を増し工期を短縮できる。調湿断熱屋根パネル
4には屋根通気層4Cが内蔵され、設置と同時に屋根通
気工法が得られることによって、屋根面輻射熱を防ぎ、
余剰水蒸気を排出できる。(図11,図12,図13参
照) 3.従来の繊維系断熱材では、全ての断熱材の面と端部
や切り込み部分、また、構造との取り合い部分や全ての
隙間の部分などに防湿工事が必要だが、本発明ではその
必要がない。これによって大幅な工期短縮とコストの低
減が図れる。 4.状況に合わせた、柔軟な工程が可能になる。 5.従来の木造建築断熱工法では、構造と室内空間は内
装材直下の防湿層によって呼吸が遮られ、木造建築が持
つ調湿性能の利点を享受できなかったが、本発明の工法
で可能になる。 6.建物解体時に排出されるゴミから有害物質の量を大
幅に減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明工法の全体の構成を説明する斜視図であ
る。
【図2】従来木造気密工法根拠および水蒸気圧曲線図で
ある。
【図3】本発明工法における水蒸気圧曲線図である。
【図4】調湿断熱壁パネルの室内側から見た1部を切欠
いた斜視図である。
【図5】調湿断熱壁パネルの室外側から見た1部を切欠
いた斜視図である。
【図6】基礎や土台廻りの状態を説明する要部拡大斜視
図である。
【図7】調湿断熱床パネルの力学的概略説明図である。
【図8】第3工程における2階床パネル工事でのパネル
と梁との防振ゴムを説明した縦断面図である。
【図9】調湿断熱床パネルの使用状態を説明する1部を
切欠いた斜視図である。
【図10】2階床・桁廻り取り合いを説明する要部拡大
斜視図である。
【図11】調湿断熱屋根パネルの使用状態を説明する1
部を切欠いた斜視図である。
【図12】調湿断熱屋根パネルと小屋梁の状態を説明す
る要部拡大縦断面図である。
【図13】調湿断熱屋根パネルの接続部分と木枠と屋根
通気層の状態を説明する要部拡大縦断面図である。
【図14】調湿断熱壁パネルと柱との状態を説明する要
部拡大横断面図である。
【図15】調湿断熱壁パネルと桁との状態を説明する要
部拡大縦断面図である。
【図16】調湿断熱壁パネルと土台との状態を説明する
要部拡大縦断面図である。
【図17】他の実施例の調湿断熱床パネルの使用状態を
説明する1部を切欠いた斜視図である。
【符号の説明】
1A 基礎 1B 土台 1C 大引 1D 柱 1E 桁 1F 梁 1G 斜材 1H 釘または
ビス 1I 防振ゴム 2 第1発明の調湿断熱壁パネル 2A パネル用
木製枠 2A1 中柱枠 2B 壁用面材 2B1 壁用面材の外つば 2C 沈下防止
ネット 2D セルロース系断熱材 2E 面状ネッ
ト 3 第2発明の調湿断熱床パネル 3A パネル用
木製枠 3A1 転び止めピース 3B 合板 3C セルロース系断熱材 3D 床用面材 3D1 床用面材の外つば 31 第2発明の他の実施例の調湿断熱床パネル 31A パネル用木製枠 31B 面状ネ
ット 31C セルロース系断熱材 31D 床用面
材 31D1 床用面材の外つば 4 第3発明の調湿断熱屋根パネル 4A パネル用
木製枠 4A1 水平枠 4A11 水平
枠のオスの実加工 4A12 水平枠のメスの実加工 4A2 屋根通
気口 4A3 転び止めピース 4B 合板 4C 屋根通気層 4D セルロー
ス系断熱材 4D1 防風ネットあるいは不織布 4E 屋根用面
材 4E1 屋根用面材の外つば
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04D 3/35 E04D 3/35 F

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造体寸法に沿って木製材または金属で
    枠組し、強度を必要とする側にその応力を満足させる合
    板等の面材を貼り、枠内部にネット状織物で成形された
    セルロースファイバー密度40kg/m3 以上のセルロ
    ース系断熱材を充填すると共に、面材には枠組の周囲よ
    り大きく外つばを設けたことを特徴とする建築汎用調湿
    断熱パネル。
  2. 【請求項2】 柱・土台間の構造体に密着するように切
    断されたパネル材で組んだパネル用木製枠(2A)と、
    このパネル用木製枠の室外側に張設された構造応力を満
    足させる合板等の壁用面材(2B)と、壁用面材の室内
    側に上下方向をもって取付けられた圧密沈下防止の突起
    を有する沈下防止ネット(2C)と、沈下防止ネットの
    室内側に充填されたネット状織物で成形されたセルロー
    スファイバー密度40kg/m3 以上のセルロース系断
    熱材(2D)と、パネル用木製枠の室内側に張設された
    断熱材形状保持のための面状ネット(2E)から構成さ
    れ、壁用面材(2B)の外つば(2B1)は、パネル用
    木製枠の外周より外方へ延出し湿断熱壁パネルに構成し
    たことを特徴とする建築汎用調湿断熱パネル。
  3. 【請求項3】 土台・大引あるいは桁・梁間の構造体に
    密着するように切断されたパネル材で組んだパネル用木
    製枠(3A)と、このパネル用木製枠の室外側である下
    面に張設された断熱材形状保持と強度補強のための合板
    (3B)と、合板の室内側である上面に充填されたネッ
    ト状織物で成形されたセルロースファイバー密度40k
    g/m3 以上のセルロース系断熱材(3C)と、パネル
    用木製枠の上面に張設された構造応力を満足させる合板
    等の床用面材(3D)と、パネル用木製枠の内側に所定
    間隔をもって突設された転び止めピース(3A1)で構
    成され、床用面材(3D)の外つば(3D1)は、パネ
    ル用木製枠の外周より外方へ延出構成し調湿断熱床パネ
    ルに構成したことを特徴とする建築汎用調湿断熱パネ
    ル。
  4. 【請求項4】 土台・大引あるいは桁・梁間の構造体に
    密着するように切断されたパネル材で組んだパネル用木
    製枠(31A)と、このパネル用木製枠の室外側である
    下面に張設された断熱材形状保持のための面状ネット
    (31B)と、面状ネットの室内側である上面に充填さ
    れたネット状織物で成形されたセルロースファイバー密
    度40kg/m3 以上のセルロース系断熱材(31C)
    と、パネル用木製枠の上面に張設された構造応力を満足
    させる合板等の床用面材(31D)で構成され、床用面
    材(31D)の外つば(31D1)は、パネル用木製枠
    の外周より外方へ延出構成し調湿断熱床パネルに構成し
    たことを特徴とする建築汎用調湿断熱パネル。
  5. 【請求項5】 登り梁などの斜材間の構造体に密着する
    ように切断されたパネル材で組んだパネル用木製枠(4
    A)と、パネル用木製枠(4A)における登り梁などの
    斜材の長手方向と直角方向の水平枠(4A1,4A1)
    の上辺に所定間隔をもって上向きに形成されたコ字状の
    屋根通気口(4A2)と、パネル用木製枠(4A)の室
    内側である下面に張設された断熱材形状保持と強度補強
    のための合板(4B)と、合板(4B)の上面に屋根通
    気口に連通する屋根通気層(4C)を残して充填された
    ネット状織物で成形されたセルロースファイバー密度4
    0kg/m3 以上のセルロース系断熱材(4D)と、ネ
    ット貼成形版の上面に敷設された防風ネットあるいは不
    織布(4D1)と、パネル用木製枠(4A)の上面に張
    設された構造応力を満足させる合板等の屋根用面材(4
    E)と、パネル用木製枠の内側に所定間隔をもって突設
    された転び止めピース(4A3)から構成され、屋根用
    面材(4E)の外つば(4E1)は、パネル用木製枠の
    外周より外方へ延出構成し調湿断熱屋根パネルに構成し
    たことを特徴とする建築汎用調湿断熱パネル。
  6. 【請求項6】請求項1ないし請求項5に記載のネット状
    織物で成形されたセルロースファイバー密度40kg/
    3 以上のセルロース系断熱材は、片面または両面に糸
    間隔3mm〜10mmのネット状織物を載置し、紙及び
    紙製品を破砕して得た繊維状物あるいは紙片、嵩密度
    0.03〜0.20を、粘着材または接着剤によって結
    合構成されていることを特徴とする建築汎用調湿断熱パ
    ネル。
  7. 【請求項7】 下記の各工程から構成されていることを
    特徴とする建築汎用調湿断熱パネルを用いた木造軸組パ
    ネル工法。 第1工程 基礎工事終了後、土台・大引・柱・桁等の軸組構造部分
    を完了させる。 第2工程 1階床として、請求項3記載の調湿断熱床パネル
    (3)、あるいは請求項4記載の調湿断熱床パネル(3
    1)を、床を支持する土台(1B)・大引(1C)等の
    水平構造部材に落とし込み、水平構造部材と一体になっ
    た床版を得る。 第3工程 2階床として、請求項3記載の調湿断熱床パネル
    (3)、あるいは請求項4記載の調湿断熱床パネル(3
    1)を、床を支持する桁(1E)・梁(1F)等の水平
    構造部材に落とし込み、水平構造部材と一体になった床
    版を得る。 第4工程 請求項2記載の調湿断熱床パネル(2)を、床パネル端
    部に直接壁パネルを載せると共に、1階・2階における
    柱間に挿入し、垂直構造部材と一体になった耐力壁を得
    る。 第5工程 請求項5記載の調湿断熱屋根パネル(4)を、登り梁な
    どの斜材(1G)間に落とし込み、調湿断熱屋根パネル
    相互の実加工部分によって接合部の内外の気密を図り、
    同時に屋根通気層を設置された状態の、構造部材と一体
    になった屋根版を得る。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008536030A (ja) * 2005-04-15 2008-09-04 ケビン マシナーニー リングビーム構造物と木質梁工法
JP2009097254A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Sekisui House Ltd 外壁構造体

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