JP2000119559A - カラーチップの製造方法 - Google Patents

カラーチップの製造方法

Info

Publication number
JP2000119559A
JP2000119559A JP10295563A JP29556398A JP2000119559A JP 2000119559 A JP2000119559 A JP 2000119559A JP 10295563 A JP10295563 A JP 10295563A JP 29556398 A JP29556398 A JP 29556398A JP 2000119559 A JP2000119559 A JP 2000119559A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mixture
pigment
color chip
binder
roll mill
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10295563A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetoshi Nagata
秀俊 永田
Kyoichi Awaji
享一 淡路
Noboru Furuyama
登 古山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oriental Kasei Co Ltd
Original Assignee
Oriental Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oriental Kasei Co Ltd filed Critical Oriental Kasei Co Ltd
Priority to JP10295563A priority Critical patent/JP2000119559A/ja
Publication of JP2000119559A publication Critical patent/JP2000119559A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高濃度の顔料含有が可能で、ビヒクル及び溶
剤に溶解が容易な顔料分散性、光沢性、鮮映性に優れる
カラーチップを提供する。 【解決手段】 顔料及びバインダーを含有する混合物
を、ロールの回転速度比1:1.1〜1:1.3、ロー
ルの間隙1.0〜3.0mmの二本ロールミルにより繰
り返し練肉する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラッカー、塗料、
印刷インキ、化粧品等に使用される顔料とバインダーを
ベースとするカラーチップの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ラッカー、塗料、印刷インキ、化
粧品等の製造において、ニトロセルロース等の樹脂をベ
ースとするビヒクルと顔料を三本ロールミル或いはビー
ズミル等で分散した顔料分散体が使用されている。しか
し、これらの顔料分散体においては、顔料含有量を高く
することができなく、この顔料分散体を用いて得られる
塗膜は光沢性、鮮映性等が充分とは言えない。光沢性、
鮮映性等を向上するには、顔料分散体の製造時に分散時
間を長くすることにより対応できるが、長時間の分散を
必要とし非現実的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高濃度の顔
料を含むことができ、ビヒクル及び溶剤に攪拌溶解する
だけで、顔料分散性、光沢性、鮮映性等に優れるカラー
チップの製造法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を行った結果、カラーチップの製造時に用いる混練機を
特定のものとし、かつその操作設定条件を特定の範囲に
すると共に、バインダーを顔料と併用してカラーチップ
を製造することにより、本発明の目的を達成し得ること
を見出だし、本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明は、顔料及びバインダー
を含有する混合物を、ロールの回転速度比が1:1.1
〜1:1.3であり、ロールの間隙が1.0〜3.0m
mである二本ロールミルにより練肉してシート状物とす
る工程を複数回行った後、粉砕することを特徴とするカ
ラーチップの製造方法を要旨とする。又、本発明のカラ
ーチップの製造方法は、顔料が有機顔料、無機顔料及び
体質顔料から選ばれる少なくとも1種を含むものである
ことを特徴とする。又、本発明のカラーチップの製造方
法は、バインダーがニトロセルロース、酪酸酢酸セルロ
ース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹
脂、ウレタン樹脂、塩化ゴム、環化ゴム、塩化ビニル樹
脂、ポリアミド樹脂及び繊維素誘導体樹脂から選ばれる
少なくとも1種を含むものであることを特徴とする。
又、本発明のカラーチップの製造方法は、上記混合物が
顔料10〜90重量%及びバインダー90〜10重量%
の混合物からなることを特徴とする。
【0006】更に本発明は、下記の実施態様を有する。
本発明のカラーチップの製造方法は、上記混合物が更に
顔料分散剤及び可塑剤を含有し、顔料及び顔料分散剤1
0重量%〜90重量%未満、バインダー10重量%〜9
0重量%未満並びに可塑剤30重量%以下の混合物から
なる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の方法で上記混合物を混練
するのに用いられる混練機は、二本ロールミルであり、
そのものをロールの回転速度比が1:1.1〜1:1.
3であり、ロールの間隙が1.0〜3.0mmの範囲に
調節して使用することが絶対要件である。回転速度比が
1:1.1未満では、剪断力が殆どかからなく顔料の分
散が進まない。又、回転速度比が1:1.3を超える
と、得られるシート状物が滑り、剪断力が殆どかからな
く顔料の分散が進まない。ロールの間隙が1.0mm未
満では、バインダーにニトロセルロースを用いる場合、
得られるシート状物への衝撃が強く発火の危険性が大き
く工業的でない。又、ロールの間隙が3.0mmを超え
ると、剪断力が殆どかからなく顔料の分散が進まない。
【0008】本発明で用いられる顔料は、有機顔料、無
機顔料及び体質顔料から選ばれる少なくとも1種を含む
ものである。有機顔料としては、フタロシアニン系、ア
ゾ系、キナクリドン系、ペリレン系、ペリノン系、ジオ
キサジン系等が、無機顔料としては、酸化チタン、カー
ボンブラック、酸化鉄、紺青、亜鉛華、黄鉛等が、体質
顔料としては、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等がそれ
ぞれ挙げられる。
【0009】顔料と併用することができる分散剤として
は、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、非イオ
ン界面活性剤、脂肪族カルボン酸重金属塩、芳香族カル
ボン酸重金属塩、有機色素化合物誘導体等が挙げられ
る。これらの中でも、有機色素化合物誘導体が好まし
い。有機色素化合物誘導体は、有機顔料又は有機染料か
らなる有機色素化合物の誘導体であり、例えば、アゾ
系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノ
ン系、ペリレン系、ペリノン系、チオインジゴ系、ジオ
キサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系、ト
リフェニルメタン系、金属錯塩系等の有機色素化合物が
置換基を1〜4個有している化合物である。該置換基と
しては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基、アミ
ド基等の他、下記一般式(I)〜(VI)で示されるもの
が挙げられる。
【0010】−CH2 −X−A (I) (Xは酸素又は硫黄原子であり、Aは炭素数6〜20の
アリール基である。)
【化1】
【化2】 (Xは炭素数1〜30のアルキレン基であり、R1 ,R
2 は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R
1 ,R2 は同じでも異なっても良く、又、R1とR2
少なくとも窒素原子を含む複素環を形成していても良
い。)
【化3】 (R1 ,R2 は炭素数1〜4のアルキル基又はAは炭素
数6〜20のアリール基であり、R1 ,R2 は同じでも
異なっても良く、又、R1 とR2 で少なくとも窒素原子
を含む複素環を形成していても良い。) −CH2 NH2 (V)
【化4】 (R1 は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であ
り、Aは炭素数1〜30のアルキレン基であり、R2
炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキ
シ基又は炭素数3〜30のシクロアルキル基であり、R
3 は炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数3〜30のシ
クロアルキル基であり、R2 ,R3 は同じでも異なって
も良く、又、R2 とR3 で少なくとも窒素原子を含む複
素環を形成していても良い。) なお、上記有機色素化合物誘導体は、通常顔料として用
いられる有機顔料の母体有機色素化合物の色素と合致す
るように組み合わされて用いられるが、必ずしも一致さ
せる必要はない。
【0011】本発明で用いられるバインダーは、ニトロ
セルロース、酪酸酢酸セルロース、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ゴ
ム、環化ゴム、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂及び繊
維素誘導体樹脂(但し、ニトロセルロース及び酪酸酢酸
セルロースは除かれる。)から選ばれる少なくとも1種
を含むものである。
【0012】ニトロセルロースとしては、爆発の危険性
の少ないアルコール(エタノール、イソプロパノール等
の低級アルコール)可溶型のものが望ましい。アルコー
ル可溶型ニトロセルロースとしては、窒素量が10.7
〜11.5重量%のものが使用できる。このようなニト
ロセルロースとしては、HIG、LIG(商品名:いず
れも旭化成工業(株)製)、SS(商品名:ダイセル化
学工業(株)製)等の市販品が挙げられる。アクリル樹
脂としては、例えば、ジョンクリル(商品名:ジョンソ
ンポリマー社(米国)製)等の市販品が使用できる。繊
維素誘導体樹脂としては、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース及びヒドロキシプロピ
ルセルロースが好ましい。
【0013】顔料やバインダーと併用することができる
可塑剤は、特に限定されるものではく、例えば、ジオク
チルフタレート、ジブチルフタレート、トリクレジルホ
スフェート、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケ
ート、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチル
トリブチル等が使用できる。
【0014】本発明の方法においては、顔料及びバイン
ダーを含む混合物が用いられるが、該混合物は顔料10
〜90重量%及びバインダー90〜10重量%の混合割
合のものが好適である。しかし、バインダーとしてニト
ロセルロースを用いる場合、その使用割合が70重量%
を超えると、カラーチップの製造時やその取扱い時に安
全性が損なわれる恐れが有るので、その場合はその使用
割合を70重量%以下にするのが望ましい。
【0015】又、上記混合物は、更に顔料分散剤及び可
塑剤を含有することができるが、その場合、上記混合物
の組成割合は、顔料及び顔料分散剤10重量%〜90重
量%未満、バインダー10重量%〜90重量%未満並び
に可塑剤30重量%以下とするのが好ましい。顔料分散
剤を顔料と併用する際、顔料分散剤は両者の混合物の
0.1〜30重量%とするのが望ましい。更に、上記混
合物は、必要に応じて、上記各成分以外にカラーチップ
が用いられる用途において通常用いられる任意の成分を
含有することができる。
【0016】本発明は、上記混合物(顔料分散剤及び可
塑剤、更に上記任意の成分を含む。)を上記の二本ロー
ルミルにより練肉してシート状物とする工程を複数回行
った後、粉砕することからなるが、上記混合物は、二本
ロールミルで練肉される前に、各成分が充分に混合され
て均質に分散された状態にしたものを用いるのが特に好
ましい。上記練肉してシート状物とする工程は、上記混
合物を上記の二本ロールミルの回転している二本のロー
ル間隙に通して、シート状物を形成させるものである
が、形成したこのシート状物を数枚に折り畳み、再度ロ
ールミルに通すことを複数回行う。又、上記混合物をロ
ール間隙に通して練肉する上記の方法に替えて、上記混
合物を二本ロールに巻きつかせて練肉する方法も採用で
き、この方法も上記の方法と同様の効果が得られるが、
バインダーにニトロセルロースを用いる場合は、安全性
の観点から、上記混合物をロール間隙に通して練肉する
方法の方が適している。
【0017】上記練肉してシート状物とする工程は、必
要に応じて溶媒の存在下で行うことができる。溶媒とし
ては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール等
のアルコール、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステ
ル、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が使用で
きる。これらの溶媒は1種に限らず、2種以上混合して
用いることができ、又、上記各成分を混合して上記混合
物とする際に用いても良い。上記工程は、通常50〜1
20℃の温度範囲で行われる。又、二本ロールミルのロ
ールの回転速度は、通常10〜50r.p.m.の範囲
であり、この範囲内で二本のロールの回転速度比を上記
の値に調整される。
【0018】上記のようにして得られたシート状物を粉
砕することにより、本発明の目的物であるカラーチップ
とすることができる。チップの大きさは、通常1〜10
mmの不定形である。シート状物を粉砕する機器は通常
の粉砕機で良い。
【0019】本発明の方法により製造されたカラーチッ
プは、ラッカー、塗料、印刷インキ、化粧品等のビヒク
ル及び溶剤に攪拌溶解するだけで容易に溶解し、この溶
液を塗布した皮膜は、皮膜強度が大きく、光沢が良好
で、透明性に優れていることから、このカラーチップを
用いることにより、皮膜強度が大きく、光沢が良好で、
透明性に優れた塗料、印刷インキ、化粧品等を製造する
ことができる。又、上記カラーチップを溶解した上記溶
液を、ビーズミル等のメディア分散機で分散することに
より、一層分散性、鮮映性及び光沢性に優れた塗膜を得
ることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。なお、実施例における部は、重量部を示す。 (実施例1)酸化チタン80部及び塩化ビニル樹脂(日
本ゼオン(株)製、商品名:103EP)からなる混合
物を予め充分混合した後、表1に示すロール間隙にした
二本ロールミルに、表1に示すロール回転速度比にして
80℃にて通して練肉し、シート状物とした。このシー
ト状物を数枚に折り畳み、再度二本ロールミルに通し
た。この工程を10分間繰り返し(繰り返し回数:40
回)行った後、粉砕機で粉砕してカラーチップを得た。
得られたカラーチップを、グラビアインキ用溶剤(メチ
ルエチルケトン(MEK)とトルエンとの混合物)と混
合攪拌したところ、容易に溶解し、印刷インキとするこ
とができた。この印刷インキを下記の方法で評価し、そ
れらの結果を表1に示した。
【0021】分散性 JIS K−5400 4−7−1法に準拠し、グライ
ンドゲージにより分散度を測定。分散度は粒度であり、
単位はμmである。分散度が20μm以下のものが印刷
インキとして使用可能である。光沢 印刷インキをポリエステルフィルムに塗布した後、乾燥
させ、得られた塗膜を日本電色(株)製グロスメーター
VG2000にて60°で光沢値を測定。光沢値の単位
は%である。光沢値が100%以上のものが印刷インキ
として使用可能である。
【0022】(比較例1)二本ロールミルのロール間隙
又はロール回転速度比を表1に示す値にした以外は実施
例1と同様にしてカラーチップ、更には印刷インキを得
た。得られた印刷インキを実施例1と同様にして評価
し、それらの結果を表1に示した。
【0023】(実施例2)酸化チタンの代りに用いたフ
タロシアニン顔料30部及び塩化ビニル樹脂70部から
なる混合物を用いた以外は、実施例1と同様にしてカラ
ーチップ、更には印刷インキを得た。得られた印刷イン
キを実施例1と同様にして評価し、それらの結果を表1
に示した。
【0024】(比較例2)二本ロールミルのロール間隙
又はロール回転速度比を表1に示す値にした以外は実施
例2と同様にしてカラーチップ、更には印刷インキを得
た。得られた印刷インキを実施例1と同様にして評価
し、それらの結果を表1に示した。
【0025】(実施例3)塩化ビニル樹脂の代りにポリ
アミド樹脂(ヘンケル白水(株)製、商品名:DXP5
9D)を用いた以外は、実施例1と同様にしてカラーチ
ップ、更には印刷インキを得た。得られた印刷インキを
実施例1と同様にして評価し、それらの結果を表1に示
した。
【0026】(比較例3)二本ロールミルのロール間隙
を表1に示す値にした以外は実施例3と同様にしてカラ
ーチップ、更には印刷インキを得た。得られた印刷イン
キを実施例1と同様にして評価し、それらの結果を表1
に示した。
【0027】(比較例4)実施例1で用いた混合物を予
め充分攪拌混合した後、MEKとトルエンを加え、グラ
ビアインキ用組成とし、三本ロールミルで該混合物を分
散させて、印刷インキとした。この印刷インキを実施例
1と同様にして評価し、それらの結果を表1に示した。
【0028】(比較例5)実施例1で用いた混合物の代
りに実施例2で用いた混合物を用いた以外は、比較例4
と同様にしてカラーチップ、更には印刷インキを得た。
得られた印刷インキを実施例1と同様にして評価し、そ
れらの結果を表1に示した。
【0029】(比較例6)実施例1で用いた混合物の代
りに実施例3で用いた混合物を用いた以外は、比較例4
と同様にしてカラーチップ、更には印刷インキを得た。
得られた印刷インキを実施例1と同様にして評価し、そ
れらの結果を表1に示した。
【0030】
【表1】 表1から明らかなように、本発明の方法で得られたカラ
ーチップを用いて製造した印刷インキは、分散性及び光
沢性に優れていることが判る。これに対して、比較例の
方法で得られたカラーチップを用いて製造した印刷イン
キは、分散性も光沢性も悪いことが判る。
【0031】(実施例4)キナクリドン顔料60部、酢
酸酪酸セルロース(イーストマン・コダック社製、商品
名:CAB−381−0.5)37部及びキナクリドン
系誘導体3部からなる混合物を予め充分攪拌混合した
後、表2に示すロール間隙にした二本ロールミルに、表
2に示すロール回転速度比にして100℃にて通して練
肉し、シート状物とした。このシート状物を数枚に折り
畳み、再度二本ロールミルに通した。この工程を15分
間繰り返し(繰り返し回数:60回)行った後、粉砕機
で粉砕してカラーチップを得た。得られたカラーチップ
をアクリル樹脂及びトルエンと混合攪拌して塗料とし
た。この塗料を下記の方法で評価し、それらの結果を表
2に示した。
【0032】分散性 JIS K−5400 4−7−1法に準拠し、グライ
ンドゲージにより分散度を測定。分散度は粒度であり、
単位はμmである。分散度が15μm以下のものが印刷
インキとして使用可能である。光沢 塗料をポリエステルフィルムに塗布した後、乾燥させ、
得られた塗膜を日本電色(株)製グロスメーターVG2
000にて60°で光沢値を測定。光沢値の単位は%で
ある。光沢値が150%以上のものが印刷インキとして
使用可能である。透明性 塗料をポリエステルフィルムに塗布した後、乾燥させ、
得られた塗膜を島津製作所(株)製分光光度計UV−2
200にて透過率を測定し、透明性の尺度とした。透過
率の単位は%である。透過率が70%以上のものが塗料
として使用可能である。粘度 粘度計にて測定。粘度の単位はcP(センチポアズ)で
ある。粘度が200cP以下のものが塗料として使用可
能である。
【0033】(実施例5)酢酸酪酸セルロースの代りに
ニトロセルロースを用いた以外は、実施例4と同様にし
てカラーチップ、更には塗料を得た。得られた塗料を実
施例4と同様にして評価し、それらの結果を表2に示し
た。
【0034】(比較例7)二本ロールミルのロール間隙
を表2に示す値にした以外は実施例5と同様にしてカラ
ーチップを製造しようとしたが、混合物が発火燃焼して
カラーチップを製造することができなかった。
【0035】(実施例6)カーボンブラック28部、硫
酸バリウム2部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(電
気化学工業(株)製、商品名:デンカビニール100A
T)65部及びジオクチルフタレート5部からなる混合
物を予め充分攪拌混合した後、表2に示すロール間隙に
した二本ロールミルに、表2に示すロール回転速度比に
して80℃にて通して練肉し、シート状物とした。この
シート状物を数枚に折り畳み、再度二本ロールミルに通
した。この工程を10分間繰り返し(繰り返し回数:4
0回)行った後、粉砕機で粉砕してカラーチップを得
た。得られたカラーチップを塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体及びMEKと混合攪拌して塗料とした。この塗料
を実施例4と同様にして評価し、それらの結果を表2に
示した。
【0036】(比較例8)二本ロールミルのロール回転
速度比を表2に示す値にした以外は実施例6と同様にし
てカラーチップ、更には塗料を得た。得られた塗料を実
施例4と同様にして評価し、それらの結果を表2に示し
た。
【0037】(比較例9)実施例4で用いた混合物に、
アクリル樹脂及びトルエンを加え、アトライターで3時
間分散させて、塗料とした。この塗料を実施例4と同様
にして評価し、それらの結果を表2に示した。
【0038】(比較例10)実施例4で用いた混合物の
代りに実施例5で用いた混合物を用いた以外は、比較例
9と同様にして塗料とした。この塗料を実施例4と同様
にして評価し、それらの結果を表2に示した。
【0039】(比較例11)実施例4で用いた混合物の
代りに実施例6で用いた混合物を用いた以外は、比較例
9と同様にして塗料とした。この塗料を実施例4と同様
にして評価し、それらの結果を表2に示した。
【0040】
【表2】 表2から明らかなように、本発明の方法で得られたカラ
ーチップを用いて製造した塗料は、分散性、光沢性及び
透明性に優れていることが判る。これに対して、比較例
の方法で製造した塗料は、分散性が悪いか、光沢性及び
透明性が悪く、粘度も高いことが判る。
【0041】(実施例7)キナクリドン顔料23部、ア
ントラキノン系顔料分散剤2部、ニトロセルロース65
部及びクエン酸アセチルトリブチル10部からなる混合
物を予め充分攪拌混合した後、表3に示すロール間隙に
した二本ロールミルに、表3に示すロール回転速度比に
して60℃にて通して練肉し、シート状物とした。この
シート状物を数枚に折り畳み、再度二本ロールミルに通
した。この工程を15分間繰り返し(繰り返し回数:6
0回)行った後、粉砕機で粉砕してカラーチップを得
た。得られたカラーチップをニトロセルロース及びエチ
ルアルコールと混合攪拌して化粧品用素材とした。この
化粧品用素材を下記の方法で評価し、それらの結果を表
3に示した。
【0042】分散性 JIS K−5400 4−7−1法に準拠し、グライ
ンドゲージにより分散度を測定。分散度は粒度であり、
単位はμmである。分散度が15μm以下のものが印刷
インキとして使用可能である。光沢 化粧品用素材をポリエステルフィルムに塗布した後、乾
燥させ、得られた塗膜を日本電色(株)製グロスメータ
ーVG2000にて60°で光沢値を測定。光沢値の単
位は%である。光沢値が100%以上のものが印刷イン
キとして使用可能である。透明性 化粧品用素材をポリエステルフィルムに塗布した後、乾
燥させ、得られた塗膜を島津製作所(株)製分光光度計
UV−2200にて透過率を測定し、透明性の尺度とし
た。透過率の単位は%である。透過率が70%以上のも
のが塗料として使用可能である。
【0043】(比較例12)二本ロールミルのロール間
隙を表3に示す値にした以外は実施例7と同様にしてカ
ラーチップ、更には化粧品用素材を得た。得られた化粧
品用素材を実施例7と同様にして評価し、それらの結果
を表3に示した。
【0044】(実施例8)酸化亜鉛微粒子70部及びシ
リコン変性アクリル樹脂(信越化学工業(株)製、商品
名:KP−541)30部からなる混合物を予め充分攪
拌混合した後、表3に示すロール間隙にした二本ロール
ミルに、表3に示すロール回転速度比にして110℃に
て通して練肉し、シート状物とした。このシート状物を
数枚に折り畳み、再度二本ロールミルに通した。この工
程を10分間繰り返し(繰り返し回数:40回)行った
後、粉砕機で粉砕してカラーチップを得た。得られたカ
ラーチップをエチルアルコールと混合攪拌して化粧品用
素材とした。この化粧品用素材を実施例7と同様にして
評価し、それらの結果を表3に示した。
【0045】(比較例13)実施例7で用いた混合物を
予め充分攪拌混合した後、ニトロセルロース及びエチル
アルコールを加え、三本ロールミルで該混合物を分散さ
せて、化粧品用素材とした。この化粧品用素材を実施例
7と同様にして評価し、それらの結果を表3に示した。
【0046】(比較例14)実施例8で用いた混合物を
予め充分攪拌混合した後、エチルアルコールを加え、三
本ロールミルで該混合物を分散させて、化粧品用素材と
した。この化粧品用素材を実施例7と同様にして評価
し、それらの結果を表3に示した。
【0047】
【表3】 表3から明らかなように、本発明の方法で得られたカラ
ーチップを用いて製造した化粧品用素材は、分散性、光
沢性及び透明性に優れていることが判る。これに対し
て、比較例の方法で製造した化粧品用素材は、分散性及
び透明性が悪いか、分散性及び透明性の他、光沢性も悪
いことが判る。
【0048】
【発明の効果】本発明の方法で製造されたカラーチップ
は顔料の分散性に優れていることから、これを用いると
光沢性、透明性に優れ、着色力が高く、かつ沈降や凝集
の起こらない分散安定性に優れる塗料、印刷インキ、化
粧品等を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 17/00 C09D 17/00 (72)発明者 古山 登 千葉県茂原市東郷1430 オリエンタル化成 株式会社茂原工場内 Fターム(参考) 4C083 AB132 AB212 AB242 AB362 AC352 AC492 AC852 AD011 AD021 AD022 AD071 AD072 AD091 AD092 AD162 AD261 AD262 BB23 BB24 BB25 EE01 EE06 FF01 4J037 AA00 AA30 CC02 CC12 CC14 CC15 CC16 CC26 CC27 DD23 EE29 EE43 EE48 FF09 FF15 4J038 BA021 BA041 BA081 CA101 CA131 CD061 CF041 CG001 DG001 DH001 HA026 HA216 HA286 HA376 JA15 JA34 JB03 JB06 JB16 JB27 JB39 JC18 JC38 KA08 KA20 LA06 LA07 MA02 MA07 MA09 NA01 NA11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料及びバインダーを含有する混合物
    を、ロールの回転速度比が1:1.1〜1:1.3であ
    り、ロールの間隙が1.0〜3.0mmである二本ロー
    ルミルにより練肉してシート状物とする工程を複数回行
    った後、粉砕することを特徴とするカラーチップの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 顔料が、有機顔料、無機顔料及び体質顔
    料から選ばれる少なくとも1種を含むものであることを
    特徴とする請求項1記載のカラーチップの製造方法。
  3. 【請求項3】 バインダーが、ニトロセルロース、酪酸
    酢酸セルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ア
    クリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ゴム、環化ゴム、塩化
    ビニル樹脂、ポリアミド樹脂及び繊維素誘導体樹脂から
    選ばれる少なくとも1種を含むものであることを特徴と
    する請求項1又は2記載のカラーチップの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記混合物が、顔料10〜90重量%及
    びバインダー90〜10重量%の混合物からなることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のカ
    ラーチップの製造方法。
JP10295563A 1998-10-16 1998-10-16 カラーチップの製造方法 Pending JP2000119559A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10295563A JP2000119559A (ja) 1998-10-16 1998-10-16 カラーチップの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10295563A JP2000119559A (ja) 1998-10-16 1998-10-16 カラーチップの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000119559A true JP2000119559A (ja) 2000-04-25

Family

ID=17822269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10295563A Pending JP2000119559A (ja) 1998-10-16 1998-10-16 カラーチップの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000119559A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005132462A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Nippon Foil Mfg Co Ltd 赤外線透過性に優れた表示を印刷してなる包装用アルミニウム箔
JP2005132460A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Nippon Foil Mfg Co Ltd 赤外線透過性に優れた表示を印刷してなる包装用アルミニウム箔
JP2005343568A (ja) * 2005-08-19 2005-12-15 Nippon Foil Mfg Co Ltd 赤外線透過性に優れた表示を印刷してなる包装用合成樹脂製フィルム
KR101613536B1 (ko) * 2015-12-16 2016-04-29 박창래 칼라칩, 상기 칼라칩의 제조방법 및 상기 칼라칩을 이용한 화강석 문양 도료 조성물
KR101777542B1 (ko) 2017-02-08 2017-09-19 정동근 개선된 칼라칩의 제조방법
CN110051558A (zh) * 2019-04-10 2019-07-26 华南理工大学 一种防色彩迁移的植物微纳米纤维口红及其制备方法与应用

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005132462A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Nippon Foil Mfg Co Ltd 赤外線透過性に優れた表示を印刷してなる包装用アルミニウム箔
JP2005132460A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Nippon Foil Mfg Co Ltd 赤外線透過性に優れた表示を印刷してなる包装用アルミニウム箔
JP2005343568A (ja) * 2005-08-19 2005-12-15 Nippon Foil Mfg Co Ltd 赤外線透過性に優れた表示を印刷してなる包装用合成樹脂製フィルム
KR101613536B1 (ko) * 2015-12-16 2016-04-29 박창래 칼라칩, 상기 칼라칩의 제조방법 및 상기 칼라칩을 이용한 화강석 문양 도료 조성물
KR101777542B1 (ko) 2017-02-08 2017-09-19 정동근 개선된 칼라칩의 제조방법
CN110051558A (zh) * 2019-04-10 2019-07-26 华南理工大学 一种防色彩迁移的植物微纳米纤维口红及其制备方法与应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4407175B2 (ja) 顔料分散体およびその使用
CA1279140C (en) Pigment composition
JPS6111979B2 (ja)
JP2007009096A (ja) 顔料組成物およびそれを用いた顔料分散体
US3925096A (en) Method of producing resin-containing pigment preparations
JP5176417B2 (ja) バイオレット顔料の製造方法
JP2020063442A (ja) アルミニウム顔料への分散剤の影響
JP2000119559A (ja) カラーチップの製造方法
JPS6348908B2 (ja)
JP2001172520A (ja) 顔料分散剤、顔料組成物および顔料分散体
CN105555884A (zh) 用于水性涂料的炭黑
JPWO2019167749A1 (ja) 顔料含有脂肪族ポリエステル微粒子、その製造方法および化粧品
JP2009132911A (ja) 着色組成物、製造方法および着色方法
JPS62112660A (ja) 銅フタロシアニン顔料
JPH0819366B2 (ja) カラーチップの製造法
JPH11256068A (ja) カーボンブラック分散体
US3577255A (en) Pigment dispersions
US3577254A (en) Pigment dispersions
JP3749644B2 (ja) カーボンブラック顔料分散液及び筆記用又は記録用黒色インキ
US20210139718A1 (en) Structural colored ink and its preparation and use
JP4378917B2 (ja) 顔料組成物の製造方法、該方法で製造される顔料組成物を用いた顔料分散体、および着色用樹脂組成物
JP5201378B2 (ja) 顔料を含む油性ペーストの製法
JPS6154829B2 (ja)
JP7512006B2 (ja) 紙用溶剤型グラビア印刷インキ組成物および印刷方法
US2173430A (en) Pigmented base for paints and the like