JP2000119540A - 室温硬化性組成物 - Google Patents

室温硬化性組成物

Info

Publication number
JP2000119540A
JP2000119540A JP10297056A JP29705698A JP2000119540A JP 2000119540 A JP2000119540 A JP 2000119540A JP 10297056 A JP10297056 A JP 10297056A JP 29705698 A JP29705698 A JP 29705698A JP 2000119540 A JP2000119540 A JP 2000119540A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
reactive silicon
room temperature
silicon group
composition according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10297056A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhisa Ono
和久 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
GE Toshiba Silicones Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by GE Toshiba Silicones Co Ltd filed Critical GE Toshiba Silicones Co Ltd
Priority to JP10297056A priority Critical patent/JP2000119540A/ja
Publication of JP2000119540A publication Critical patent/JP2000119540A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 湿気の存在しない密封条件下では安定であ
り、空気中の水分と接触することにより、室温で硬化し
てゴム状弾性体を生じ、且つ従来より強靱なゴム物性を
有し、優れた接着性を示し、かつ貯蔵安定性に優れる室
温硬化性組成物を提供する。 【解決手段】 (A) 反応性珪素基含有有機重合体、(B)
オキシラン環含有化合物、(C) 特定のアミン環官能基含
有化合物及び(D) 硬化触媒を必須成分とする室温硬化性
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、末端および/または側鎖
に反応性珪素基を含有する有機重合体を主成分とする室
温硬化性組成物に関する。さらに詳しくは、湿気の存在
しない密封条件下では安定であり、空気中の水分と接触
することにより、室温で硬化してゴム状弾性体を生じる
硬化性組成物に関し、特に強靱なゴム物性を有し、優れ
た接着性を示し、貯蔵安定性に優れた室温硬化性有機重
合体組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】大気中の湿気と反応
してゴム状に硬化する重合体としては、たとえば、特公
昭58−41291号公報に記載されているようなポリ
エーテルが挙げられる。このようなポリエーテルは、末
端にエーテル型アリルオレフィン基を有するオキシアル
キレン重合体をVIII族遷移金属の存在下で、加水分解性
基を有するヒドロシリコン化合物と反応させることによ
り得られるポリエーテルである。このようにして得られ
るポリエーテルは、末端に加水分解性のシリル基を有す
るポリエーテルであるが、本質的に接着性を有さず、シ
ランカップリング剤やチタンカップリング剤等の接着付
与剤が必要である。このような末端に加水分解性シリル
基を有するポリエーテルに関しては、シランカップリン
グ剤やチタンカップリング剤等の配合により、アルミ等
の金属板に対し、ある程度の接着性を得ることができ
る。十分な接着性が得られていない。また、強度の面に
おいても脆いなど問題を有している。また、ポリオルガ
ノシロキサンに関しても、ポリエーテルと同様に強度面
および接着性に問題があり、とりわけ強度の面において
顕著である。
【0003】
【発明の目的】本発明は、このような従来技術の問題点
を解消し、湿気の存在しない密封条件下では安定であ
り、空気中の水分と接触することにより、室温で硬化し
てゴム状弾性体を生じる組成物に関し、従来より強靱な
ゴム物性を有し、優れた接着性を示し、かつ貯蔵安定性
に優れる室温硬化性組成物を提供することを目的とす
る。
【0004】
【発明の構成】すなわち、本発明は、 (A) 反応性珪素基含有有機重合体 (B) オキシラン環含有化合物 (C) 一般式(1) で表されるアミン環官能基含有化合物
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R1およびR2は一価の置換または非
置換の炭化水素であり、nは0〜3の整数、mは0〜2
の整数である。) (D) 硬化触媒 を必須成分とする室温硬化性組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で使用する(A) 成分の反応性珪素基含有有
機重合体とは、特に限定するものではないが、主鎖がオ
キシアルキレン構造であるものを示すと、例えば、特開
昭50−156599号、同54−6096号、同57
−126823号、同59−78223号、同55−1
37129号、同62−230822号、同63−83
131号、特開平3−47825号、同3−72527
号、同3−122152号、同5−70531号公報に
開示されているものが例示できる。
【0008】耐候性、耐水性、耐熱性および電気絶縁
性、ガスバリアー性に優れていることから、反応性珪素
基含有有機重合体の主鎖が本質的にイソブチレンである
ことが特に好ましい。本発明でいう反応性珪素基は特に
限定されるものではないが、代表的なものを示すと、例
えば、下記一般式(3) で表される基が挙げられる。
【0009】
【化3】
【0010】式中、R4およびR5は、いずれも炭素数1〜
20のアラルキル基または(R')3SiO-で示されるトリオル
ガノシロキシ基を示し、R4またはR5が2個以上存在する
とき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよ
い。ここでR'は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であ
り、3個のR'は同一であってもよく、異なっていてもよ
い。Xは水酸基または加水分解性基を示し、Xが2個以
上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっ
ていてもよい。aは0、1、2または3を、bは0、1
または2をそれぞれ示す。また、l個の
【0011】
【化4】
【0012】におけるbは異なっていてもよい。lは0
〜19の整数を示す。ただし、a+Σb≧1を満足するも
のとする。
【0013】上記Xで示される加水分解性基は特に限定
されず、従来公知の加水分解性基であればよい。具体的
には、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオ
キシ基、ケトキシメート基、アルケニルオキシ基等が挙
げられる。これらの内では、水素原子、アルコキシ基、
アシルオキシ基、ケトキシメート基、およびアルケニル
オキシ基が好ましいが、加水分解性が穏やかで取り扱い
やすいという観点からメトキシ基等のアルコキシ基が好
ましい。この加水分解性基や水酸基は1個の珪素原子に
1〜3個結合することができ、(a+Σb)は1〜5で
あるのが好ましい。加水分解性基や水酸基が反応性珪素
基中に2個以上存在する場合には、それらは同一であっ
てもよく、異なっていてもよい。反応性珪素基中に、珪
素原子は1個あってもよく、2個以上あってもよいが、
シロキサン結合等により珪素原子の連結された反応性珪
素基の場合には、20個程度あってもよい。なお、下記一
般式(4) で表される反応性基が、入手の点から好まし
い。
【0014】
【化5】
【0015】(式中、R5、X、aは前記と同じ。) また、上記一般式におけるR4およびR5の具体例として
は、例えば、メチル基、エチル基などのアルキル基、シ
クロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基な
どのアリール基、ベンジル基などのアラルキル基、R'が
メチル基やフェニル基などである(R')3SiO- で示される
トリオルガノシロキシ基が特に好ましい。
【0016】上記に例示した反応性珪素基含有有機重合
体中でも、主鎖が炭素数1〜4のポリオキシアルキレン
で、加水分解性シリコン官能基がジメトキシメチルシリ
ル基{-Si(CH3)(OCH3)2 基}を有する反応性珪素基含有
有機重合体であることが特に好ましい。反応性珪素基は
オキシプロピレン重合体1分子中に少なくとも1個、好
ましくは1.1 〜5個存在するのがよい。重合体1分子中
に含まれる反応性珪素基の数が1個未満になると、硬化
性が不十分になり、良好なゴム弾性挙動を発現しにくく
なる。反応性珪素基はオキシプロピレン重合体分子鎖の
末端に存在してもよく、内部に存在してもよい。反応性
珪素基が分子鎖の末端に存在すると、最終的に形成され
る硬化物に含まれるオキシプロピレン重合体成分の有効
網目鎖量が多くなるため、高強度、高伸張で、低弾性率
を示すゴム状硬化物が得られやすくなる。
【0017】本発明の重合体における重合主鎖を構成す
るオキシプロピレン重合体は、下記一般式(5)
【0018】
【化6】
【0019】で示される繰り返し単位を含有するもので
ある。このオキシプロピレン重合体は、直鎖状であって
も分岐状であってもよく、あるいは、これらの混合物で
あってもよい。また、他の単量体単位が含まれていても
よいが、一般式(5) で表される単量体単位が重合体
中に50%以上、好ましくは80%以上存在することが好ま
しい。なお、反応性珪素基を導入すると、分子量分布
は、導入前の重合体に比較し広がる傾向にあるので、導
入前の重合体の分子量分布はできるだけ狭いことが好ま
しい。
【0020】反応性珪素基の導入は公知の方法で行えば
よい。すなわち、例えば、以下の方法が挙げられる。 ・末端に水酸基等の官能基を有するオキシプロピレン重
合体に、この官能基に対して反応性を示す活性基および
不飽和基を有する有機化合物を反応させ、次いで、得ら
れた反応生成物に加水分解性基を有するハイドロシラン
を作用させてヒドロシリル化する。また、主鎖が本質的
にジアルキルポリシロキサンであるものの代表として
は、下記の一般式(6) :
【0021】
【化7】
【0022】(式中、R6は互いに同一でも異なっていて
もよい置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、R7
は-ZSiR8 3-pX p を表し、Zは酸素および/または2価
の炭化水素基を表し、R8は互いに同一でも異なっていて
もよい置換または非置換の1価の炭化水素基を表し、R8
は互いに同一でも異なっていてもよい置換または非置換
の1価の炭化水素基を表し、Xは加水分解性基であるア
ルコキシ基を表し、pは1〜3の数であり;tは該(A)
成分の25℃における粘度を20〜1,000,000cP にする数で
ある。)で示される、実質的に直鎖状のポリオルガノシ
ロキサンであり、その末端基R7は、ケイ素官能基Xを少
なくとも1個有するケイ素官能性シロキシ単位である。
すなわち、該(A) 成分は、分子の両末端に、上記のケイ
素官能性基Xをそれぞれ少なくとも1個有する。R6は互
いに同一でも異なっていてもよい置換または非置換の1
価の炭化水素基である。R6としては、メチル、エチル、
プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デ
シル、ドデシルのようなアルキル基;ビニル、アリルの
ようなアルケニル基;フェニル、トリル、キシリルのよ
うなアリール基;2−フェニルエチル、2−フェニルプ
ロピルのようなアラルキル基が例示され;さらにこれら
の炭化水素基の水素原子の一部が他の原子または基で置
換されたもの、すなわちクロロメチル、3−クロロプロ
ピル、3,3,3−トリフルオロプロピルのようなハロ
ゲン化アルキル基;3−シアノプロピルのようなシアノ
アルキル基などの置換炭化水素基が例示される。これら
のうち、合成が容易で、(A) 成分が分子量の割に低い粘
度を有し、硬化前の組成物に良好な押出し性を与えるこ
とと、硬化後の組成物に良好な物理的性質を与えること
から、全有機基の85%以上がメチル基であることが好ま
しく、実質的にすべての有機基がメチル基であることが
好ましい。一方、特に耐熱性、耐放射線性、耐寒性また
は透明性を付与する場合は、R6の一部として必要量のフ
ェニル基を;耐油性、耐溶剤性を付与する場合は、R6
一部として3,3,3−トリフルオロプロピル基や3−
シアノプロピル基を;また塗装適性を有する表面を付与
する場合は、R6の一部として長鎖アルキル基やアラルキ
ル基を、それぞれメチル基と併用するなど、目的に応じ
て任意に選択できる。末端基R7のケイ素原子に結合する
R8は互いに同一でも異なっていてもよく、またR6と同一
でも異なっていてもよい置換または非置換の1価の炭化
水素基であり、R6と同様なものが例示される。合成が容
易で、Xの反応性が優れていることから、メチル基また
はビニル基が好ましい。また、Zは、互いに同一でも異
なっていてもよく、酸素原子;ならびにメチレン、エチ
レン、トリメチレンのようなアルキレン基;フェニレン
基等の2価の炭化水素基が例示され、合成の容易なこと
から、酸素原子およびエチレン基が好ましく、酸素原子
が特に好ましい。Xは末端基R7に少なくとも1個存在す
るケイ素官能基、すなわち加水分解性基であるアルコキ
シ基である。このようなXとしては、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシのようなアルコキシ基;2−
メトキシエトキシ、2−エトキシエトキシのような置換
アルコキシ基;イソプロペノキシ基のようなエノキシ基
などの加水分解性基が例示され、互いに同一でも異なっ
ていてもよい。合成の容易さ、硬化前の組成物の物性、
保存中の安定性、硬化性、経済性および広範囲の用途に
用いられることから、アルコキシ基が好ましい。末端基
R7におけるケイ素官能基Xの数pは、1〜3である。X
が加水分解性基のものは、たとえば、末端に水酸基を有
するポリオルガノシロキサンに、2個以上の任意の加水
分解性基を有するシランを縮合させることによって合成
できる。この場合、該シランの加水分解性基はこの縮合
反応によって1個が消費されるので、反応によって得ら
れたポリオルガノシロキサンの末端基R7におけるXの数
pは、用いられた加水分解性基含有シランが有していた
Xの数よりも1個少ない。
【0023】また、硬化前の組成物に適度の押出し性を
付与するとともに、硬化後のゴム状弾性体に優れた機械
的特性を与えるために、(A) 成分である式(6) 中のt
は、該(A) 成分の25℃における粘度が20〜1,000,000cP
になるように選択される。該粘度が20cP未満では硬化後
のゴム状弾性体の伸びが十分でなく、一方、1,000,000c
P を越えると均一な組成物が得にくく、押出し作業性も
低下する。特に好ましい粘度は、硬化前および硬化後の
組成物に要求される性質を調和させることから、500 〜
200,000cP の範囲である。このような(A) 成分のうち、
Xが加水分解性基であり、pが平均1を超える数(すな
わち、分子中に平均2を超える数のXを有する)のもの
をベースポリマーとして用いる場合には、(A) 成分中の
該Xが架橋手段となり、架橋剤がなくても架橋反応が進
行し、硬化してゴム状弾性体を生ずる。この場合、好ま
しいXはメトキシのようなアルコキシ基;アセトキシの
ようなアシロキシ基;およびメチルエチルケトキシマト
基である。このようなベースポリマーを用いることは、
硬化前の組成物を安定化させるとともに、優れた硬化性
を与えるために好ましい。
【0024】硬化性組成物においては、(A) 成分と架橋
剤とを組み合わせて用いることにより、架橋構造を形成
させても差し支えない。架橋剤としては、水および硬化
触媒の存在下に、(A) 成分中の珪素官能性基Xと反応
し、組成物を硬化させるための珪素官能性基を有する珪
素化合物および/またはその部分加水分解縮合物が用い
られる。該架橋剤は、下記の一般式; R9 4-qSiYq (式中、R9は互いに同一でも異なっていてもよい置換ま
たは非置換の1価の炭化水素基を表し、;Y は加水分解
性基を表し;qは平均2を越え、4以下の数である)で
示される。R9としては、(A) 成分のケイ素原子に直接結
合した有機基R6と同様な基を例示することができ、入手
のしやすさと、優れた架橋反応速度が得られることか
ら、メチル基またはビニル基が好ましい。また、加水分
解反応性基Yとしては、(A) 成分の末端基に存在するX
として挙げられたものと同様のものが例示される。この
ような架橋剤の例としては、テトラメトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
フェニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、テトラプロポキシシ
ラン、テトライソプロポキシシランおよびそれらの部分
加水分解縮合物のようなアルコキシ基含有化合物;テト
ラキス(2−エトキシエトキシ)シラン、メチルトリス
(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニル(2−エトキ
シエトキシ)シラン、フェニルトリス(2−メトキシエ
トキシ)シランおよびそれらの部分加水分解縮合物のよ
うな置換アルコキシ基含有化合物;メチルトリイソプロ
ペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、
フェニルトリイソプロペノキシシラン、ジメチルジイソ
プロペノキシシラン、メチルビニルジイソプロペノキシ
シランおよびそれらの部分加水分解縮合物のようなエノ
キシ基含有化合物などが例示される。これらのうち、q
が2であるシランは、qが3または4であるシランと併
用される。
【0025】これらのうち、合成が容易で、組成物の保
存安定性を損なうことなく、しかも大きな架橋反応速
度、したがって大きな硬化速度を与えることを考慮する
と、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メ
チルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
メチルトリス(イソプロペノキシ)シラン、ビニルトリ
ス(イソプロペノキシ)シラン、およびそれらの部分加
水分解縮合物を用いることが好ましい。
【0026】架橋剤の配合量は、(A) 成分100 重量部に
対して、通常、0.5 〜25重量部であり、好ましくは2〜
10重量部である。0.5 重量部未満では架橋が十分に行わ
れず、硬度の低い硬化物しか得られないばかりでなく、
架橋剤を配合した組成物の保存安定性が悪い。一方、25
重量部を越えて配合すると、保存中にその一部が系より
分離し、硬化の際に著しい収縮を生じ、得られたゴム状
弾性体の物性が低下する。
【0027】本発明で用いられる(B) 成分のオキシラン
環含有化合物とは、一般的にエポキシ化合物またはエポ
キシ樹脂といわれるものを示し、分子末端あるいは分子
鎖中にオキシラン環を有する化合物であり、例えば以下
のようなものが例示される。・エポキシアルキルアルコ
キシシラン3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2
−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメト
キシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルメチルジメトキシシラン
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】・複素環式エポキシ樹脂 ヒダントイン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシア
ヌレート
【0031】
【化10】
【0032】
【化11】
【0033】中でも、特に好ましいのは、貯蔵安定性を
加味した場合、エポキシアルキルシラン、ノボラック型
エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂および構
造中に水酸基を含まないものである。
【0034】本発明で用いられる(C) アミン環官能基含
有化合物は、(B) 成分のオキシラン環と反応することに
より、強固な被膜を形成するとともに、オキシラン環の
開環の触媒作用を示すものである。また、プライマー特
性の向上、基材への密着性を向上させるものである。
(C) アミン環官能基含有化合物としては、1,1−ジメ
トキシ−2−トリメチルシリル−1−シラ−2−アザシ
クロペンタン、1,1−ジエトキシ−2−トリブチルシ
リル−1−シラ−2−アザシクロペンタンなどのシクロ
ペンタン環化合物およびこれらのアルコキシ部がシロキ
サン鎖のものや窒素原子に結合したシリル化部がシロキ
サン鎖のものなど例示される。中でも、貯蔵安定性か
ら、窒素原子に結合する珪素の置換基が比較的大きいも
の、例えばブチル基、フェニル基などのものが好まし
く、シロキサン鎖の様なものが好ましい。また、アルコ
キシ部分も炭素数が大きいものが好ましいが、加水分解
性との兼ね合いから炭素数が1〜4程度が好ましい。
【0035】本発明の(D) 成分の硬化触媒は、(A) 成分
自体の架橋手段として含有されるX同士、および/また
は(A) 成分のXと架橋剤のYおよび(B) 成分の加水分解
性基とを、水分の存在下に反応させて架橋構造を形成さ
せ、ゴム状弾性体を得るための硬化触媒である。このよ
うな(D) 成分としては、鉄オクトエート、マンガンオク
トエート、亜鉛オクトエート、スズナフテート、スズカ
プリレート、スズオレートのようなカルボン酸金属塩;
ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズオクトエー
ト、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレー
ト、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、
ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルビス(トリエト
キシシロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレートのよ
うな有機スズ化合物;テトラエトキシチタン、テトラプ
ロポキシチタン、テトラブトキシチタン、1,3−プロ
ポキシチタンビス(エチルアセチルアセテート)のよう
なアルコキシチタン類;アルミニウムトリスアセチルア
セトナート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテ
ート)、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトア
セテート、トリエトキシアルミニウムなどの有機アルミ
ニウム;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、テ
トライソプロポキシジルコニウムテトラブトキシジルコ
ニウム、トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネー
ト、トリブトキシジルコニウムステアレートなどの有機
ジルコニウム化合物が例示されるが、微量の存在で大き
な触媒能を持つことより、有機錫化合物およびアルコキ
シチタン類が好ましい。このような(D) 成分の配合量
は、(A) 成分100 重量部あたり0.05〜10重量部、好まし
くは0.1 〜5重量部である。0.05重量部未満では、硬化
触媒として十分に作用せず、硬化に長い時間がかかるば
かりでなく、特に空気との接触面から遠いゴム層の深部
における硬化が不十分となり、逆に10重量部を越える場
合には、その配合量に見合う効果がなく、無意味である
ばかりか、経済的に不利益である。
【0036】本発明の組成物に、硬化前に適度の流動性
を与え、硬化して得られるゴム状弾性体に、例えばシー
リング材、接着剤、現場成形ガスケットなどとして用い
る場合に要求される高い機械的強度を付与するために、
この種の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物に通
常用いられている充填材として、無機質充填剤に煙霧質
シリカ、焼成シリカ、沈殿シリカ、煙霧質酸化チタン、
およびこれらの表面をオルガノクロロシラン類、ポリオ
ルガノシロキサン類、ヘキサメチルジシラザンなどで疎
水化したもの、ならびにけいそう土、粉砕シリカ、アル
ミノケイ酸、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、有機酸表面処理炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、珪酸カルシウム、タルク、酸化第二鉄のような非補
強性充填剤が例示され、硬化して得られるゴム状弾性体
に必要な物性に応じて選択される。例えば、透明性が要
求される場合には、煙霧質シリカを用いることが好まし
く、建築用シーリング材として、特に低いモジュラスを
有することが要求される場合には、これらのうち非補強
性充填剤を用いることが好ましい。上記の補強性充填剤
の量が少なすぎると、機械的特性の向上の効果がほとん
ど現れず、逆に多すぎる場合には、モジュラスが大きく
なり、破断時の伸びが小さくなる。従って、これらの充
填剤の添加量は、(A) 100 重量部に対して1〜200 重量
部の範囲が好ましく、5〜100 重量部がより好ましい。
【0037】さらに、本発明の組成物には、目的に応じ
て、顔料、チクソトロピー性付与剤、押し出し作業性を
改良するための粘度調整剤、可塑剤、紫外線吸収剤、防
かび剤、耐熱向上剤、難燃化剤など、各種の添加剤を加
えても良い。
【0038】本発明の組成物は、以上の全ての成分およ
び必要に応じて各種添加剤を、湿気を遮断した状態で混
合することにより得られる。得られた組成物は、密閉容
器中でそのまま保存し、使用時に空気中の水分に曝すこ
とによってはじめて硬化する、いわゆる1包装型室温硬
化性組成物として使用することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明によって得られた室温硬化性組成
物は、湿気の存在しない密封条件下では安定であり、空
気中の水分と接触することにより、室温で硬化してゴム
状弾性体を生じる組成物であり、強靱なゴム物性を有
し、基材に対し優れた接着性を有し、かつ貯蔵安定性に
優れるものである。
【0040】
【実施例】以下において実施例を挙げ、本発明を具体的
に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。なお、実施例中、部とあるのはいずれも重量
部を表し、粘度などの物性値はすべて25℃、相対湿度60
%での値を示す。以下の実施例および比較例において調
製し、密封して保存した組成物について、次のような評
価を行った。 (a)接触乾燥時間:組成物を20℃、60%RHの雰囲気
中に押し出して、指で表面に接触して乾燥状態にあるこ
とを確認するに至る時間を測定した。 (b)物理的特性:組成物を厚さ2mmのシート状に押し
出し、25℃、60%RHで168 時間放置し、空気中の湿気
により硬化させて、その物理的性質をJISK 630
1により測定した。 (c)保存安定性:湿気を遮断した容器に組成物を入れ
て、70℃にて5日間加熱した後、指触乾燥時間を20℃、
60%RHの雰囲気下で測定した。また、厚さ2mmのシー
ト状の押し出し、25℃、60%RHで168 時間放置し、空
気中の湿気により硬化させて、その物理的性質をJIS
K 6301により測定した。 (d)接着性:各種被着体上に内径約6mmのノズルの先
から組成物を塗布し、20℃、60%RHで168 時間放置
し、空気中の湿気により硬化させた後、硬化物を90〜18
0 ℃の方向に引き剥がすことにより、接着性を凝集破壊
率にて評価した。
【0041】実施例1 (A) 全末端の95%にメチルジメトキシシリル基を含有す
る平均分子量16000 の線状ポリオキシプロピレン100 重
量部に、(B) オキシラン環含有化合物(エピコート82
8;油化シェル(株)製)50部、(C) 1,1−ジメトキ
シ−2−トリメチルシリル−1−シラ−2−アザシクロ
ペンタン2部を添加し、均一に混合した。次にメチルト
リメトキシシラン1.0 部および(D) ジブチルビス(トリ
エトキシシロキシ)スズ1.5 部を加え、湿気遮断下にて
均一に混合し、組成物1を得た。
【0042】比較例1〜4 実施例1と同様の操作にて、全末端の95%にメチルジメ
トキシシリル基を含有する平均分子量16000 の線状ポリ
オキシプロピレン100 重量部に、メチルトリメトキシシ
ラン1.0 部およびジブチルビス(トリエトキシシロキ
シ)スズ1.5 部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し、
比較組成物1を得た。全末端の95%にメチルジメトキシ
シリル基を含有する平均分子量16000 の線状ポリオキシ
プロピレン100 重量部に、オキシラン環含有化合物(エ
ピコート828;油化シェル(株)製)50部を添加し、
均一に混合した。次いで、メチルトリメトキシシラン1.
0 部およびジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ
1.5 部を加え、湿気遮断下にて均一に混合し、比較組成
物2を得た。同様に、全末端の95%にメチルジメトキシ
シリル基を含有する平均分子量16000 の線状ポリオキシ
プロピレン100 重量部に、1,1−ジメトキシ−2−ト
リメチルシリル−1−シラ−2−アザシクロペンタン2
部、メチルトリメトキシシラン1.0 部およびジブチルビ
ス(トリエトキシシロキシ)スズ1.5 部を加え、湿気遮
断下にて均一に混合し、比較組成物3を得た。実施例1
と同様操作にて、1,1−ジメトキシ−2−トリメチル
シリル−1−シラー2−アザシクロペンタンを配合する
代わりに3−アミノプロピルトリメトキシシランを1.6
部配合することにより、比較組成物4を得た。
【0043】実施例2 (A) 粘度20,000cPのα,ω−ビス(メチルジメトキシシ
ロキシ)ポリジメチルシロキサン100 部に、(B) オキシ
ラン環含有化合物(エピコート828;油化シェル
(株)製)50部、(C) 1,1−ジエトキシ−2−フェニ
ルジメチルシリル−1−シラ−2−アザシクロペンタン
2.0 部を添加し均一に混合した。次にメチルトリメトキ
シシラン1.0 部および(D) ジブチルビス(トリエトキシ
シロキシ)スズ1.5 部を加え、湿気遮断下にて均一に混
合し、組成物2を得た。
【0044】比較例5〜8 実施例2と同様操作にて、1,1−ジエトキシ−2−フ
ェニルジメチルシリル−1−シラ−2−アザシクロペン
タンを除いたものを比較組成物6、オキシラン環含有化
合物(エピコート828;油化シェル(株)製)を除い
たものを比較組成物7、1,1−ジエトキシ−2−フェ
ニルジメチルシリル−1−シラ−2−アザシクロペンタ
ンの代わりに3−アミノプロピルトリエトキシシランを
1.6 部用いたものを比較組成物8として得た。これらの
組成物について前記評価を行った結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 71/02 C08L 71/02 83/04 83/04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 反応性珪素基含有有機重合体 (B) オキシラン環含有化合物 (C) 一般式(1) で表されるアミン環官能基含有化合物 【化1】 (式中、R1およびR2は一価の置換または非置換の炭化水
    素であり、nは0〜3の整数、mは0〜2の整数であ
    る。) (D) 硬化触媒 を必須成分とする室温硬化性組成物。
  2. 【請求項2】(A) 反応性珪素基含有有機重合体の反応性
    珪素基が水酸基および/または加水分解性基である請求
    項1記載の室温硬化性組成物。
  3. 【請求項3】(A) 反応性珪素基含有有機重合体の主鎖が
    本質的に、式(2) -R3-O- (2) (式中、R3は炭素数2〜4のアルキレン基)で示される
    化学的に結合された繰り返し単位を含み、かつ分子末端
    に、反応性珪素基を有するポリオキシアルキレン重合体
    である請求項1又は2記載の室温硬化性組成物。
  4. 【請求項4】(A) 反応性珪素基含有有機重合体の主鎖が
    本質的にポリオキシプロピレンである請求項3記載の室
    温硬化性組成物。
  5. 【請求項5】(A) 反応性珪素基含有有機重合体の主鎖が
    本質的にジアルキルポリシロキサンである請求項1又は
    2記載の室温硬化性組成物。
  6. 【請求項6】(A) 反応性珪素基含有有機重合体の主鎖が
    本質的にイソブチレンである請求項1記載の組成物。
  7. 【請求項7】 (C) 成分が、1,1−ジアルコキシ−2
    −トリアルキルシリル−1−シラ−2−アザシクロペン
    タンである請求項1〜6の何れか1項記載の室温硬化性
    組成物。
JP10297056A 1998-10-19 1998-10-19 室温硬化性組成物 Withdrawn JP2000119540A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10297056A JP2000119540A (ja) 1998-10-19 1998-10-19 室温硬化性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10297056A JP2000119540A (ja) 1998-10-19 1998-10-19 室温硬化性組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000119540A true JP2000119540A (ja) 2000-04-25

Family

ID=17841652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10297056A Withdrawn JP2000119540A (ja) 1998-10-19 1998-10-19 室温硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000119540A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024075543A1 (ja) * 2022-10-07 2024-04-11 信越化学工業株式会社 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024075543A1 (ja) * 2022-10-07 2024-04-11 信越化学工業株式会社 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5155024B2 (ja) 室温硬化性シリコーンゴム組成物
CN101443381B (zh) 具有改善的回弹性能的烷氧基硅烷交联的聚合物
JP4912754B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
EP0131446A2 (en) Room temperature-curable polyorganosiloxane composition whose cured products resist soiling
JP4864318B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP4357991B2 (ja) 硬化性ポリマー組成物および硬化性ポリマー組成物の調製方法
JPH0645755B2 (ja) 室温でエラストマーに架橋する材料、その製造方法および該材料を含有する塗料相溶性封止剤
WO2022009759A1 (ja) 二成分型室温速硬化性オルガノポリシロキサン組成物、該組成物の硬化物及び物品
JP2003119385A (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP5545924B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP3979479B2 (ja) 硬化性組成物
JP2003128917A (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP4884601B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP4085177B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP4183940B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP3418262B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP3178998B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP2000119540A (ja) 室温硬化性組成物
JP4070858B2 (ja) 低比重化ポリオルガノシロキサン組成物
JPH0841345A (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP2013227560A (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP2003183499A (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP3969853B2 (ja) 室温硬化性組成物
JP3853073B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JPS5925837A (ja) 硬化性組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060110