JP2000117636A - 研磨方法及び研磨システム - Google Patents

研磨方法及び研磨システム

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JP2000117636A
JP2000117636A JP29342798A JP29342798A JP2000117636A JP 2000117636 A JP2000117636 A JP 2000117636A JP 29342798 A JP29342798 A JP 29342798A JP 29342798 A JP29342798 A JP 29342798A JP 2000117636 A JP2000117636 A JP 2000117636A
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polishing
slurry
polishing slurry
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Yoshiaki Yamade
善章 山出
Yoshitaka Morioka
善隆 森岡
Motoyuki Obara
基之 小原
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨スラリーを再利用した場合にも研磨レー
トの低下を防ぎ、安定且つ効率の良い研磨作業を行うこ
と。 【解決手段】 酸化剤が添加された研磨スラリーを低温
状態で貯留するとともに、使用直前に所定温度まで加熱
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨スラリーを用
いて半導体ウエハー等の被研磨材を研磨する研磨方法及
び研磨技術に関する。特に、過酸化水素を添加した研磨
スラリーを用いるとともに、当該研磨スラリーを再生利
用しつつ研磨作業を行う研磨方法及び研磨システムの改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、あらゆる装置、部品の高精度化及
び微細化に伴い、研磨技術の更なる高精度化が求められ
ている。特に、半導体製造プロセスの分野においては、
半導体デバイスの高集積化に伴い、半導体ウエハの表面
を今まで以上に高精度に平坦化することが要求されてき
ている。ウエハ表面を平坦化する装置として、現在では
CMP装置(化学機械的研磨装置)が広く使用されてい
る。CMP装置においては、回転する研磨パッドと半導
体ウエハの間に研磨スラリーを供給しつつ研磨を行う。
【0003】半導体ウエハ上に形成された金属膜(タン
グステン、アルミニウム、銅)を研磨する際には、研磨
スラリーに酸化剤を添加するのが一般的である。酸化剤
としては、不純物を含まず、酸化力が強いことが望まし
く、そのため、過酸化水素が多く用いられる。
【0004】研磨スラリーは高価であるため、使用済み
の研磨スラリーを再生利用する方法が既に提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の研磨システムに
おいて、研磨スラリーを再生利用した場合、被研磨材の
研磨レートが時間と共に低下するという問題があった。
CMP装置においては、研磨レートの安定化は最も重要
な性能の1つであり、上記問題の解決が必須である。ま
た、研磨レートの安定化と共に、研磨レートを高く維持
することは、作業効率の向上のために重要である。
【0006】本発明は上記のような状況に鑑みてなされ
たものであり、研磨スラリーを再利用した場合にも研磨
レートの低下を最小限に抑え、安定且つ効率の良い研磨
作業に寄与する研磨方法を提供することを目的とする。
【0007】本発明の他の目的は、研磨スラリーを再利
用した場合にも研磨レートの低下を最小限に抑え、安定
且つ効率の良い研磨作業に寄与する研磨システムを提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の態様にかかる研磨方法においては、
酸化剤が添加された研磨スラリーを低温状態で貯留する
とともに、使用直前に所定温度まで加熱する。
【0009】本発明の第2の態様に係る研磨システム
は、酸化剤が添加された研磨スラリーを貯留するスラリ
ー供給タンク(18)と;スラリー供給タンク(18)
内の研磨スラリーを低温状態に維持する冷却手段(3
0)と;低温状態に貯留された研磨スラリーを、研磨装
置(12)に供給する直前に所定温度まで加熱する加熱
手段(32)と;使用済みの研磨スラリーを再生し、再
生後の研磨スラリーをスラリー供給タンク(18)に供
給する再生手段(20)とを備えている。
【0010】本発明によれば、研磨スラリーを低温状態
で貯留しているため、研磨スラリー中の酸化剤の自己分
解が抑制(自己分解速度が低下)され、酸化剤の濃度低
下を抑えることができる。これにより、研磨レートの低
下が最小限に抑えられ、研磨レートの均一性を向上させ
ることが出来る。また、研磨スラリーを使用直前に所定
温度まで加熱することにより、高い研磨レートで研磨を
行うことが可能となる。
【0011】上述のような本発明において、使用済みの
研磨スラリーに含まれる金属イオンの濃度を測定し、当
該測定の結果、金属イオン濃度が所定のしきい値以上の
時に、使用済みの研磨スラリーを再生利用せずに廃棄す
ることが望ましい。研磨作業を継続していく間に、研磨
スラリー中の金属イオン(タングステン等)の濃度が上
昇する。研磨スラリー中の金属イオンの濃度が高くなる
と、酸化剤の濃度が低下してしまう。そこで、所定量以
上の金属イオンが研磨スラリー中に存在すると判明され
たときに、当該スラリーを再利用せずに廃棄し、新規な
スラリーを用いるようにすれば、研磨レートの著しい低
下を防止することが出来る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て実施例を用いて説明する。以下に示す実施例は、半導
体ウエハ上の金属膜(タングステン)を研磨するCMP
システムに本発明の技術的思想を適用したものである。
なお、本発明は、半導体ウエハの研磨以外にも、磁気デ
ィスクやガラス基板等の種々のタイプの試料の研磨に適
用できることは言うまでもない。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例に係るCMP
システムの全体構成を示す。CMPシステム10は、C
MP装置本体12と、当該装置12に研磨スラリーを供
給する構成(14〜18他)と、使用済みスラリーの再
生に寄与する構成(20他)と、廃棄ユニット24とを
備えている。CMP装置本体12は、半導体ウエハの表
面を研磨パッドを用いて研磨する。研磨作業中は、研磨
パッドと半導体ウエハの間に研磨スラリーが供給され
る。
【0014】符号16は、スラリーを貯留する混合タン
クとそのタンク中のスラリーを送り出すためのポンプを
具備するスラリー混合ユニットであり、スラリー原液供
給ユニット14から供給されるスラリー原液を所定の割
合で純水等の希釈液、過酸化水素(H)と混合す
る。スラリー混合ユニット16から供給された新規な研
磨スラリーは、スラリー供給ユニット(スラリー供給タ
ンク)18に送り込まれる。
【0015】一方、CMP装置本体12から排出される
使用済みスラリーは、廃棄ユニット24及びリターンユ
ニット(再生ユニット)20に供給される。廃棄ユニッ
ト24に供給されるスラリーは、CMP装置本体12を
純水にて洗浄した直後の排出スラリー等、適正濃度にな
いスラリーであり、再生利用されることなく廃棄され
る。他方、リターンユニット20に供給されるスラリー
は、適正濃度にあるスラリーであり、当該リターンユニ
ット20において濾過再生処理が行われた後に、スラリ
ー供給ユニット18に戻される。
【0016】リターンユニット20は、回収タンクとそ
のタンク内のスラリーを送り出すためのポンプを具備す
る。図2は、回収タンク201の内部構造を示す。回収
タンク201内には、フィルター35を有するフィルタ
ーカートリッジ64が配置される。フィルターカートリ
ッジ64は、フィルター35を保持するカートリッジ本
体66と、本体66を回収タンク201内にセットし、
更には取り出し易いように設けられたハンドル72とを
備えている。
【0017】回収タンク201は、第1フィルター槽7
4と、第2フィルター槽76とから構成されている。第
1フィルター槽74には、使用済みスラリーが配管29
を介して供給される。第2フィルター槽76は、フィル
ター35により濾過された後のスラリーを貯留する。第
2フィルター槽76は、配管21を介してスラリー供給
ユニット18に連結されている。
【0018】回収タンク201内には、2つのセンサ3
8、40が設置されている。センサ38は、フロート式
の下限センサであり、この下限センサ38によってスラ
リーの表面位置を検出したときに、ポンプ(図示せず)
によるスラリーの排出(吸い上げ)を停止するようにな
っている。センサ40は、フロート式の上限センサであ
り、第2フィルター槽76内のスラリーのレベルが汲み
上げ開始位置に達したことを検出する。
【0019】スラリー供給ユニット18は、図3に示す
ように、スラリー供給タンク181と、そのタンク内の
スラリーを送り出すためのポンプ182を具備し、スラ
リー混合ユニット16から供給される新規な研磨スラリ
ーと、リターンユニット20から供給される再生スラリ
ーとを混合してフィルターユニット22に供給するよう
になっている。また、スラリー供給ユニット18は、タ
ンク内のスラリーを攪拌するための攪拌手段183を備
えることが好ましい。スラリー供給ユニット18には、
スラリー供給タンク181中の研磨スラリーを冷却する
冷却装置30が連結されている。この冷却装置30は、
スラリー供給タンク181中の研磨スラリーの温度を氷
結しない低温に保つように作用する。研磨スラリーの貯
留温度としては、例えば、10℃前後に設定する。スラ
リー供給タンク181の冷却方法としては、例えば、チ
ラー(図示せず)から供給される冷水をスラリー供給タ
ンク181の外周に配置されたホース18b中を循環さ
せる方法がある。スラリー供給タンク181には、ま
た、温度計18aが接続されており、当該タンク中の研
磨スラリーの温度を常時モニターしている。
【0020】図4は、スラリー供給タンク181中の研
磨スラリーの温度を10℃、20℃、30℃とした場合
の過酸化水素濃度の変化を示す。図から解るように、研
磨スラリーを低温状態で貯留することにより、研磨スラ
リー中の過酸化水素の自己分解が抑制(自己分解速度が
低下)され、過酸化水素の濃度低下率を緩やかにするこ
とができる。
【0021】図5は、研磨スラリー中の過酸化水素濃度
とウエハの研磨レートとの関係を示す。図に示すよう
に、過酸化水素の濃度が低下すると、これに伴って研磨
レートも低下する。このため、研磨スラリー中の過酸化
水素の濃度低下を抑えることにより、研磨レートの低下
を最小限に抑えることができる。その結果、研磨スラリ
ーを再利用した場合においても、研磨レートの安定化を
図ることが可能となる。
【0022】フィルターユニット22は、CMP装置本
体12に供給される直前の研磨スラリーを濾過し、スラ
リーの2次成長砥粒や、異常成長砥粒を除去する。フィ
ルターユニット22を通過した研磨スラリーは、加熱装
置32によって所定温度まで加熱される。図6は、CM
P装置本体12に供給される研磨スラリーの温度と研磨
レートとの関係を示す。図に示すように、研磨スラリー
の温度が高いほど研磨レートが高くなる。このため、研
磨スラリーを使用直前に所定温度まで加熱することによ
り、高い研磨レートで研磨を行うことが可能となる。
【0023】加熱装置32とフィルターユニット22と
の間には、バルブ26が設けられており、加熱装置で約
30℃に加熱された研磨スラリーをCMP装置本体12
とリターンユニット20との一方にのみ導くようになっ
ている。すなわち、研磨スラリーの流路を、CMP装置
本体12側とリターンユニット20側との間で任意に切
り替えられるように構成されている。CMP装置本体1
2には、また、バルブ27を介して洗浄用の純水が供給
されるようになっている。符号26aは、バルブ26と
リターンユニット20を連結するバイパス配管を示す。
【0024】CMP装置本体12と、リターンユニット
20との間にはバルブ28aが、廃棄ユニット24との
間にはバルブ28bが各々設けられている。これら2つ
のバルブ28a、28bを選択的に開閉制御することに
よって、CMP装置本体12から排出される液(スラリ
ー、純水)の流路を、リターンユニット20側と廃棄ユ
ニット24側との間で切り替えるようになっている。そ
して、リターンユニット20に供給されたスラリーは、
再生利用のためにシステム内を循環する。また、廃棄ユ
ニット24に供給されるスラリー及び純水は、所定のタ
イミングで廃棄される。
【0025】リターンユニット20には、使用済み研磨
スラリー中のタングステン濃度を計測する濃度計34が
設けられている。図7は、研磨スラリー中の過酸化水素
の濃度変化を、タングステン濃度別(タングステン=0
と1240ppm)に示す。図より明らかなように、研
磨スラリー中のタングステン濃度が高いと、研磨作業を
継続している間に、研磨スラリー中の過酸化水素が早く
減少してしまう。
【0026】本実施例においては、使用済みの研磨スラ
リーに含まれるタングステンの濃度を測定し、当該測定
の結果、タングステン濃度が所定のしきい値以上の時
に、使用済みの研磨スラリーを再生利用せずに廃棄す
る。このように、所定量以上のタングステンが研磨スラ
リー中に存在すると判定されたときに、当該スラリーを
再利用せずに廃棄し、新規なスラリーを用いるようにす
れば、研磨レートの著しい低下を防止することが出来
る。
【0027】なお、タングステン以外の金属膜の研磨を
行う場合には、その金属イオンの濃度を測定することは
言うまでもない。
【0028】図8は、図1に示した本実施例のCMPシ
ステム10の制御系のうち、研磨スラリーの循環、廃棄
に関する部分の構成を示す。CMPシステム10はコン
トローラ170によって統括的に制御されている。コン
トローラ170は、スラリーの流路制御に関しては、タ
イマー172からの信号、CMP装置本体12からの信
号及びW濃度計34からの信号に基づいて、バルブ20
a、26、27、28a、28bを開閉制御するように
なっている。コントローラ170は、また、温度計18
aからの信号に基づいて冷却装置30を制御する。
【0029】次に、本実施例のCMPシステム10の動
作について説明する。まず、CMP装置本体12におい
て研磨作業を開始するに先立ち、被研磨部材である半導
体ウエハをCMP装置本体12にロードする。この時、
研磨スラリーがCMP装置本体12をバイバスしてリタ
ーンユニット20に供給されるように、コントローラ1
70によってバルブ26が制御されている。コントロー
ラ170は、また、バルブ28aを閉鎖すると共に、バ
ルブ28bを開放することにより、CMP装置本体12
から排出される流体を廃棄ユニット24に導く制御を行
う。
【0030】ウエハのロードが完了して、CMP装置本
体12において研磨作業が開始されると、コントローラ
170は、バルブ27を閉鎖すると同時に、バルブ26
を制御してフィルターユニット22から供給される研磨
スラリーをCMP装置本体12に導く。フィルターユニ
ット22を通過した研磨スラリーは、加熱装置32によ
って所定の温度(30℃程度)まで加熱された後に、C
MP装置本体12に供給される。
【0031】コントローラ170は、タイマー172か
らの信号に基づき、研磨作業開始から一定時間経過する
までの間は、バルブ28bが開放、バルブ28aが閉鎖
という状態を維持する。この時間は、CMP装置本体1
2の洗浄等に用いられた純水と研磨スラリーとの両方
が、CMP装置本体12から排出される。この間、CM
P装置本体12に供給される研磨スラリーは、再生利用
されずに廃棄される。
【0032】コントローラ170は、研磨作業開始から
一定の時間が経過すると、バルブ28aを開放し、バル
ブ28bを閉鎖することにより、CMP装置本体12か
ら排出される使用済みスラリーをリターンユニット20
に導く。
【0033】リターンユニット20では、W濃度計34
によって使用済み研磨スラリー中のタングステン濃度を
計測する。測定の結果、タングステン濃度が所定のしき
い値以下の場合には、研磨スラリーを濾過した後にスラ
リー供給ユニット18に送り込む。一方、タングステン
濃度が所定のしきい値以上の場合には、使用済みの研磨
スラリーを再生利用せずに廃棄する。すなわち、コント
ローラ170の制御によって、バルブ20aを開放する
ことにより、使用済み研磨スラリーを廃棄する。
【0034】スラリー供給ユニット18に供給された使
用済み研磨スラリーは、スラリー混合ユニット16から
供給される新規なスラリーと混合されると共に、冷却装
置30によって温度調整が行われる。すなわち、冷却装
置30はスラリー供給ユニット18中に貯留された研磨
スラリーを低温(10℃程度)に保つ。
【0035】CMP装置本体12における研磨作業が終
了すると、コントローラ170は、バルブ26を制御し
て、フィルターユニット22から供給されるスラリーが
CMP装置本体12をバイバスしてリターンユニット2
0に導かれるようにする。その後、コントローラ170
は、研磨済みウエハ及びCMP装置本体12の洗浄のた
めに、バルブ27を開放すると同時に、バルブ28aを
閉鎖し、バルブ28bを開放する。これにより、CMP
装置本体12には純水が流れ込み、洗浄等に利用された
純水は、そのまま廃棄ユニット24に導かれて廃棄され
る。純水により研磨済みウエハの表面に残っているスラ
リーは洗い流され、その後ウエハはアンロードされる。
研磨作業終了から一定時間は、CMP装置本体12から
純水と共に残留スラリーが排出される。
【0036】上記のように研磨作業開始から、研磨スラ
リーを再利用する間での時間、すなわち、バルブ28a
を開放するまでの時間とは、研磨スラリーが再利用でき
る程度の十分な濃度を回復するまでの時間である。この
時間は、例えば、実際に製品ウエハの処理を行う前に、
ダミーウエハを用いて製品ウエハの処理と同条件で試運
転を行い、その試運転中に研磨装置から排出されるスラ
リーの濃度を観察し、その観察結果に基づいて設定する
ことができる。また、実際にCMP装置本体12から排
出されるスラリーの濃度をセンサによって測定し、その
測定結果に基づいてバルブの開閉制御を行うようにして
も良い。
【0037】この研磨開始から研磨スラリーを再利用す
るまでの時間に排出される研磨スラリー、及び研磨終了
後に研磨装置及び流路に残された研磨スラリーは、再利
用されることなく廃棄されるので、ロス(無駄)とな
る。このロス分を補うべくスラリー混合ユニット16か
らスラリー供給ユニット18へ新規な研磨スラリーが供
給される。発明者らが実験的に行った研磨処理では、3
0%程度の研磨スラリーがロスとなり(再利用されずに
廃棄され)、70%程度がリターンユニットを介して再
利用され、ロス分の30%程度をスラリー混合ユニット
から補充するような運転状況となった。
【0038】図9は、スラリー供給ユニット18での冷
却温度を10℃とし、加熱装置32による加熱温度を3
0℃とした場合の、研磨作業時間に対する研磨レートの
変化を示す。また、図10は、スラリー供給ユニット1
8での温度を25℃とし、加熱装置32による加熱温度
を30℃とした場合の、研磨作業時間に対する研磨レー
トの変化をす。
【0039】図9及び図10から解るように、貯留して
いる研磨スラリーを低温に保った方が、研磨レートの低
下率が緩やかになる。これは、上述したように、研磨ス
ラリーを低温状態で貯留することにより、研磨スラリー
中の過酸化水素の自己分解が抑制(自己分解速度が低
下)され、過酸化水素の濃度低下を抑えることができる
ためである。研磨スラリー中の過酸化水素の濃度低下を
抑えることにより、研磨レートの低下を最小限に抑える
ことができ、研磨スラリーを再利用した場合において
も、研磨レートの安定化を図ることが可能となる。
【0040】図11は、本実施例によって、研磨スラリ
ー中のタングステン濃度を管理した場合の研磨レートの
変化を示す。すなわち、研磨スラリー中のタングステン
濃度が所定のしきい値以上になった場合には廃棄すると
いう管理を行った場合のウエハ研磨レートの変化を示
す。また、図12は、研磨スラリー中のタングステン濃
度を管理しない場合の研磨レートの変化を示し、比較例
として使用される。図11及び図12から解るように、
本実施例のようにタングステン濃度の管理を行った場合
の方が、研磨レートの低下率が緩やかになる。
【0041】図13は、本発明の第2の実施例に係るC
MPシステム40の全体構成を示す。なお、本実施例に
おいて、上記第1の実施例と同一又は対応する構成要素
については同一の符号を付し、重複した説明は省略す
る。第1の実施例と第2の実施例の違いは、タングステ
ン(金属イオン)の濃度を測定する濃度計の設置位置に
ある。すなわち、第2の実施例においては、W濃度計4
2をCMP装置本体12の排出口の直下に連結してい
る。そして、W濃度計42による測定の結果、タングス
テンが所定のしきい値以上の場合には、使用済みの研磨
スラリーをバルブ28bを介して廃棄ユニット24にそ
のまま排出する。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
研磨スラリーを低温状態で貯留しているため、研磨スラ
リー中の酸化剤の自己分解が抑制(自己分解速度が低
下)され、酸化剤の濃度低下を抑えることができる。こ
れにより、研磨レートの低下が最小限に抑えられ、研磨
レートの均一性を向上させることが出来る。また、研磨
スラリーを使用直前に所定温度まで加熱することによ
り、高い研磨レートで研磨を行うことが可能となる。
【0043】更に、使用済みの研磨スラリーに含まれる
金属イオンの濃度を測定し、当該測定の結果、金属イオ
ン濃度が所定のしきい値以上の時に、使用済みの研磨ス
ラリーを再生利用せずに廃棄することにより、研磨レー
トの著しい低下を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施例にかかるCMP
システムの全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】図2は、実施例に係るCMPシステムの要部
(リターンユニットの回収タンク)の構造を示す断面図
である。
【図3】図3は、実施例に係るCMPシステムの要部
(スラリー供給ユニット)の構造を示す断面図である。
【図4】図4は、本発明の原理を説明するために使用さ
れるグラフであり、異なる温度の研磨スラリーに対する
過酸化水素濃度の変化を示す。
【図5】図5は、本発明の原理を説明するために使用さ
れるグラフであり、研磨スラリー中の過酸化水素濃度に
対する研磨レートの変化を示す。
【図6】図6は、本発明の原理を説明するために使用さ
れるグラフであり、研磨スラリーの温度に対する研磨レ
ートの変化を示す。
【図7】図7は、本発明の原理を説明するために使用さ
れるグラフであり、研磨スラリー中の過酸化水素濃度の
変化を示す。
【図8】図8は、第1の実施例に係るCMPシステムの
制御系の構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、第1の実施例の作用を示すグラフであ
り、研磨作業時間に対する研磨レートの変化を示す。
【図10】図10は、図9のグラフとの比較のために用
いられるグラフであり、研磨作業時間に対する研磨レー
トの変化を示す。
【図11】図11は、第1の実施例の作用を示すグラフ
であり、研磨作業時間に対する研磨レートの変化を示
す。
【図12】図12は、図11のグラフとの比較のために
用いられるグラフであり、研磨作業時間に対する研磨レ
ートの変化を示す。
【図13】図13は、本発明の第2の実施例にかかるC
MPシステムの全体構成を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
10、40 CMPシステム 12 CMP装置本体 18 スラリー供給ユニット 18a 温度計 20 リターンユニット(スラリー再生手段) 20a、26、27、28a、28b バルブ 26a バイパス配管 30 冷却装置 32 加熱装置 34、42 W(タングステン)濃度計 170・・・コントローラ(制御手段) 172・・・タイマー 181 スラリー供給タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小原 基之 兵庫県尼崎市扶桑町1番8号 住友金属工 業株式会社半導体装置事業部内 Fターム(参考) 3C047 AA18 GG14 GG17 3C058 AA07 BA08 DA02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化剤を添加した研磨スラリーを用いると
    ともに、当該研磨スラリーを再生利用しつつ、研磨装置
    によって被研磨材を研磨する研磨方法において、 前記酸化剤が添加された研磨スラリーを氷結しない低温
    状態で貯留し;前記低温貯留された研磨スラリーを使用
    直前に所定温度まで加熱することを特徴とする研磨方
    法。
  2. 【請求項2】前記酸化剤は、過酸化水素であることを特
    徴とする請求項1に記載の研磨方法。
  3. 【請求項3】前記被研磨材は、半導体ウエハ上に形成さ
    れた金属膜であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の研磨方法。
  4. 【請求項4】前記使用済みの研磨スラリーに含まれる金
    属イオンの濃度を測定し、 当該測定の結果、金属イオン濃度が所定のしきい値以上
    の時には、前記使用済みの研磨スラリーを再生利用せず
    に廃棄することを特徴とする請求項3に記載の研磨方
    法。
  5. 【請求項5】研磨作業の後に前記研磨装置を洗浄するに
    際し、洗浄用流体を当該研磨装置に供給し、 研磨作業を行っていない間と、前記研磨作業の開始から
    所定時間経過するまでの間は、前記研磨装置から排出さ
    れる研磨スラリー及び洗浄用流体を廃棄することを特徴
    とする請求項1,2,3又は4に記載の研磨方法。
  6. 【請求項6】研磨作業を行っていない間は、前記研磨ス
    ラリーを当該研磨装置に供給することなく、再生利用に
    供することを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に
    記載の研磨方法。
  7. 【請求項7】酸化剤を添加した研磨スラリーを用いると
    ともに、当該研磨スラリーを再生利用しつつ、研磨装置
    によって被研磨材を研磨する研磨システムにおいて、 前記酸化剤が添加された研磨スラリーを貯留するスラリ
    ー供給タンクと;前記スラリー供給タンク内の前記研磨
    スラリーを氷結しない低温状態に維持する冷却手段と;
    前記低温状態に貯留された研磨スラリーを、前記研磨装
    置に供給する直前に所定温度まで加熱する加熱手段と;
    使用済みの前記研磨スラリーを再生し、再生後の研磨ス
    ラリーを前記スラリー供給タンクに供給する再生手段と
    を備えたことを特徴とする研磨システム。
  8. 【請求項8】前記酸化剤は、過酸化水素であることを特
    徴とする請求項7に記載の研磨システム。
  9. 【請求項9】前記被研磨材は、半導体ウエハ上に形成さ
    れた金属膜であることを特徴とする請求項7又は8に記
    載の研磨システム。
  10. 【請求項10】前記使用済みの研磨スラリーに含まれる
    金属イオンの濃度を測定する濃度測定手段を更に備え、 前記濃度測定手段の測定の結果、金属イオン濃度が所定
    のしきい値以上の時には、前記使用済みの研磨スラリー
    を再生利用せずに廃棄することを特徴とする請求項9に
    記載の研磨システム。
  11. 【請求項11】前記濃度測定手段は、前記再生手段に貯
    められた前記研磨スラリーの濃度を測定するように構成
    され、 前記濃度測定手段の測定の結果、金属イオン濃度が所定
    のしきい値以上の時には、前記研磨スラリーを前記スラ
    リー供給タンクに供給せずに廃棄することを特徴とする
    請求項10に記載の研磨システム。
  12. 【請求項12】前記濃度測定手段は、使用直後の研磨ス
    ラリーの濃度を測定するように構成され、 前記濃度測定手段の測定の結果、金属イオン濃度が所定
    のしきい値以上の時には、使用済み研磨スラリーを前記
    再生手段に供給せずに廃棄することを特徴とする請求項
    10に記載の研磨システム。
  13. 【請求項13】前記研磨装置に対して洗浄用流体を供給
    する洗浄液供給手段と;前記研磨装置から排出される研
    磨スラリー及び洗浄用流体を廃棄する廃棄手段と;前記
    研磨装置から排出される前記研磨スラリー及び洗浄用流
    体の流路を、前記再生手段と前記廃棄手段との間で切り
    替える第1切り替え手段と;前記研磨装置において研磨
    作業を行っていない時間と、研磨作業の開始から所定時
    間経過するまでの待機時間は、前記研磨装置から排出さ
    れる研磨スラリー及び洗浄用流体を前記廃棄手段に導
    き;研磨作業を行っている時間のうち、前記待機時間を
    除く時間は、前記研磨装置から排出される使用済み研磨
    スラリーを前記再生手段に導くように前記第1切り替え
    手段を制御する制御手段とを更に備えたことを特徴とす
    る請求項7,8,9,10,11又は12に記載の研磨
    システム。
  14. 【請求項14】前記スラリー供給タンクから供給される
    前記研磨スラリーを前記研磨装置へ供給せずに前記再生
    手段に供給すべく設けられたバイパス配管と;前記スラ
    リー供給タンクから供給される前記研磨スラリーの流路
    を、前記研磨装置と前記バイパス配管との間で切り替え
    る第2切り替え手段とを更に備え、 前記制御手段は、さらに、前記研磨装置において研磨作
    業を行っていない間は、前記スラリー供給タンクから供
    給される研磨スラリーを前記バイパス配管に供給するよ
    うに前記第2切り替え手段を制御することを特徴とする
    請求項7,8,9,10,11,12又は13に記載の
    研磨システム。
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