JP2000117049A - 窒素酸化物・硫黄酸化物の浄化方法及び浄化装置 - Google Patents
窒素酸化物・硫黄酸化物の浄化方法及び浄化装置Info
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Abstract
率よく、かつ、低コストで除去し、副生成物の発生を抑
制することの可能な、窒素酸化物・硫黄酸化物の浄化方
法及び浄化装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 排ガス中に含まれる窒素酸化物・硫黄酸
化物の浄化方法及び浄化装置において、排ガスに大気圧
低温非平衡プラズマを生成する乾式の工程を備え、低温
非平衡プラズマの生成によって、ガス中のNOが酸化さ
れてNO2が最大値となる値を基準値として印加電圧を
設定し、ガス中に含まれるNOを効率的にNO2に酸化
させた後、排ガスを還元剤溶液と反応させる湿式の工程
を備え、排ガス中の窒素酸化物・硫黄酸化物を除去する
窒素酸化物・硫黄酸化物の浄化方法及び浄化装置であ
る。
Description
及びその処理装置に関し、大気圧低温非平衡プラズマ
(以下、「低温非平衡プラズマ」という。)を用いた乾
式の処理、還元剤溶液を用いた湿式の処理の二段階の処
理により、又は、前記乾式の処理及び湿式の処理を組み
合わせた処理により、排ガス中の反応副生成物(N
2O、HNO2、HNO3、NO3 −、CO)を抑制
し、かつ、経済的に除去する窒素酸化物の浄化方法及び
浄化装置である。
等に代表されるエネルギ−の供給及びこれらのエネルギ
−の消費に伴って一酸化窒素(NO)や、二酸化窒素
(NO2)等の窒素酸化物が排出される。環境中に排出
された窒素酸化物は、光化学スモッグ等の原因となり、
大都市での環境問題の重要課題として、その対策が検討
されている。また、一酸化二窒素(N2O)は、近年問
題となっている地球温暖化ガスの原因としても注目され
ている。
方式、触媒方式、選択触媒還元方式(SCR)、アンモ
ニア噴射方式、また、近年においては、前記触媒方式
や、非熱プラズマ、電子ビ−ム等の技術を結合して、窒
素酸化物を低減させる方法や、その他前記方式とアンモ
ニア、過酸化水素及び塩化カルシウム等の化学物質や触
媒等を用いた方式との結合により、窒素酸化物を低減す
る方法が知られている。
法では、窒素酸化物の除去効率を高くするためには、多
大なコストがかかるという問題があった。
り、NOx濃度が500ppm〜1000ppm程度の
環境中の窒素酸化物1トンを各浄化効率で除去するため
にかかったコストを示す。
る技術によって環境中の窒素酸化物を除去しようとする
には、例えば、SCR(図11中、直線で示す。)を用
いた場合、80%〜85%の窒素酸化物浄化効率で、環
境中の窒素酸化物1トンを除去するために年間かかるコ
ストは、約150万〜160万円(約12,000ド
ル)であり、高額のコストがかかっていることがわか
る。
コストをかけても、環境中の窒素酸化物除去効率は、8
0%〜85%程度である。
中の窒素酸化物を除去した場合、70eV〜780eV
の多大な電力が消費され、前記SCRと同様に高額のコ
ストがかかるという問題がある。
方式においては、環境中の窒素酸化物を分解除去するた
めに、反応過程において、一酸化二窒素(N2O)や、
硝酸イオン(NO3 −)、亜硝酸(HNO2)、及び硝
酸(HNO3)等の副生成物が大量に生産されてしま
い、これらの副生成物の除去がなされていないという問
題があった。これらの副生成物を酸化・還元により浄化
するためには、更なるコストの高騰につながるという問
題があった。
生成による乾式の工程及び/又は強力な還元剤溶液を用
いる湿式の工程を用いて、低コストで、環境中の窒素酸
化物を効率的に除去し、窒素酸化物除去工程において、
生成される副生成物の大幅な制限が可能となる窒素酸化
物・硫黄酸化物の浄化方法及びその浄化装置を提供する
ことを目的とする。
た発明は、排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去する窒
素酸化物の浄化方法において、前記浄化方法は、排ガス
に大気圧低温非平衡プラズマを生成して窒素酸化物を除
去するものであって、前記大気圧低温非平衡プラズマの
生成によってガス中のNOが酸化されてNO2が最大値
となる値を基準値として、前記大気圧低温非平衡プラズ
マを生成する印加電圧を設定する窒素酸化物の浄化方法
である。
と、低温非平衡プラズマの放電により、ガス中の、窒素
N2や酸素O2が、電離し、励起されて、活性窒素N
や、活性酸素Oとなる。また、水分存在下においては、
水分子がOHラジカルとなり、これらの分子の励起によ
り、NOxの解離が始まる。
素NOは、活性窒素Nにより、温度に影響されることな
く、N2に還元される。しかし、このN2への還元は、
排ガス中に含まれるNOのごく一部であり、大部分は活
性酸素Oによって酸化されて二酸化窒素NO2へと酸化
される。これらのことは、以下の式で表すことができ
る。
質Mは、反応で得られた過剰エネルギ−を吸収し、反応
を効果的に進める物質であり、空気中では、窒素や酸素
を示している。
まれるNOは、低温非平衡プラズマの生成により、その
ほとんどすべてが、NO2に酸化される。NO2量が最
大値となる低温非平衡プラズマを生成するための印加電
圧は、従来のプラズマ法で用いられていた印加電圧より
も、大幅に低い値となる。
されたNO2は、活性窒素の影響により、更に、反応が
進み、次式(3)に表すように、N2Oに還元される。
このN2Oは近年、地球温暖化ガスとして注目されてい
る。
体物質M及びOHラジカルの影響により、次式(4)に
表すように、硝酸(HNO3)に酸化される。
中の活性酸素Oにより、次式(5)に表すように、硝酸
イオン(NO3 −)となる。
より、次式(6)に表すように、再び、NOに還元され
る。
よって、NOxの酸化・還元サイクルが影響を受けて、
NO及びNO2が酸化・還元されている。また、この窒
素酸化物の酸化・還元サイクル中に、前記副生成物(N
2O,HNO2,NO3 −等)が生成される。このた
め、窒素酸化物の完全な除去には、限界があることがわ
かる。副生成物のうち、HNO3及びNO3 −の除去は
容易であるが、地球温暖化ガスとして、近年注目されて
いるN2Oガスの除去は困難であることが知られてい
る。
中のNOはNO2に酸化されるが、高電圧を印加して、
更に反応が進むと、前記NO2が酸化・還元されて、前
記副生成物が生成される。
り、前記(2)式にしたがって排ガス中のNOがNO2
に酸化される場合に、NO2量が最も大きくなる印加電
圧を基準値として、低温非平衡プラズマを生成する印加
電圧を設定し、NO2の反応を抑制して、NO2反応の
促進による副生成物の発生を低減し、窒素酸化物中に含
まれるNOを最大量近傍のNO2に酸化することが可能
となる。
て、排ガス中から比較的容易に除去されるため、排ガス
中の窒素酸化物から生成されるNO2量が最大値となる
電圧を基準値として印加電圧を設定し、従来のプラズマ
法による印加電圧よりも大幅な低電圧(又は、大幅な低
電力)で、NOがNO2に酸化されるので、エネルギ−
消費を削減して、コスト低減を図ることができる。
して、印加電圧を設定するため、NO2の反応がさらに
進んで生成される副生成物の生成量を抑制することがで
き、除去の困難な副生成物の発生を低減して、効率的な
窒素酸化物の浄化方法を提供することが可能となる。
を基準値として、低温非平衡プラズマを生成する印加電
圧を設定し、ガス中に含まれるNOをNO2に酸化させ
た後、還元剤でNO2を処理するので、プラズマ法のみ
を用いた場合や、SCR等の従来方法よりも効率的にN
Oxを除去することができる。
中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化方
法において、前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平
衡プラズマを生成して窒素酸化物を除去するものであっ
て、前記大気圧低温非平衡プラズマの生成によってガス
中のNOが酸化されてNO2を生成し、前記NOが所定
値以下となるとともに、酸化生成されるNO2が最大値
となる値を基準値とし、生成される副生成物が所定値以
下となる任意の値を設定値として、前記大気圧低温非平
衡プラズマを生成する印加電圧を設定する窒素酸化物の
浄化方法である。
定値以下となり、NOが酸化により生成するNO2が最
大値となるとともに、NO2の反応が更に進んで、生成
される副生成物の量が所定値以下となる値を基準値とし
て印加電圧を設定する。
2の反応が更に進んで生成される副生成物の量が所定値
以下となる値を基準値として設定するため、副生成物の
発生を抑制し、排ガス中の窒素酸化物を除去の容易なN
O2とし、更に、このNO2生成量が最大値となる必要
な電圧は、従来のプラズマ法を用いた場合よりも低い電
圧となるため、消費エネルギーを削減して大幅なコスト
の低減を図ることができる。
中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化方
法において、前記浄化方法は、排ガス中のNOが酸化さ
れてNO2が最大値となる値を基準値として、印加電圧
を設定して大気圧低温非平衡プラズマを生成する工程
と、前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスを
還元剤溶液に反応させる工程を備えた窒素酸化物の浄化
方法である。
生成するNO2が最大値となる値を基準値として印加電
圧を設定し、排ガスに低温非平衡プラズマを生成して、
NO 2の反応が更に進んで副生成物を生成しないように
抑制している。
排ガス中のNOを効率的にNO2を酸化するとともに、
後の工程で最大量のNO2が含まれる排ガスを還元剤溶
液と反応させる湿式の工程(還元剤を用いるケミカルプ
ロセス)を用いて、排ガス中に含まれる窒素酸化物を効
率的に除去している。
成することによって酸化されたNO 2は、例えば、亜硫
酸ナトリウム等の還元剤溶液と、以下の(7)式に示す
ように反応し、NO2は、N2及びNa2SO4を生じ
る。 (7) 2NO2+4Na2SO3→N2+4Na2S
O4 N2は、空気の構成成分として知られているように無害
であり、また、Na2SO4は、無害であり、かつ,容
易に水に溶解するため、除去が容易となる。
コストで、排ガス中の窒素酸化物の100%近い高い効
率の除去が可能となる。
中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化方
法において、前記浄化方法は、前記大気圧低温非平衡プ
ラズマの生成によってガス中のNOが酸化されてNO2
を生成し、前記NOが所定値以下となるとともに、酸化
生成されるNO2が最大値となる値を基準値とし、生成
される副生成物が所定値以下となる任意の値を設定値と
して、印加電圧を設定して大気圧低温非平衡プラズマを
生成する工程と、前記大気圧低温非平衡プラズマを生成
した排ガスに還元剤溶液を反応させる工程とを備えた窒
素酸化物の浄化方法である。
とし、酸化生成されたNO2量が最大値とする値を基準
値とし、かつ、反応中に生成される副生成物を所定値以
下とする任意の値を印加電圧の設定値とすると、副生成
物の生成を所定値以下に抑制して、排ガス中に含まれる
NOを低電圧で効率的にNO2に酸化し、その後、NO
2が最大限度含まれる排ガスと還元剤溶液を反応させ
て、この還元剤溶液の作用によって、排ガス中に含まれ
る窒素酸化物を効率よく除去することが可能となる。
中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化方
法において、前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平
衡プラズマの生成により排ガス中のNOが酸化されてN
O2が最大値となる値を基準値として、印加電圧を設定
して大気圧低温非平衡プラズマを生成する工程と、前記
大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスに還元剤溶
液を反応させる工程を備え、前記大気圧低温非平衡プラ
ズマを生成する乾式工程と、前記還元剤溶液を用いた湿
式工程の二段階の工程によって、排ガス中の窒素酸化物
を除去する窒素酸化物の浄化方法である。
生成されるNO2が最大値となる印加電圧を基準値とし
て印加電圧を設定して低温非平衡プラズマを生成し、N
O2の反応がさらに進んで、副生成物の生成を抑制し
て、排ガス中のNOを効率的にNO2に酸化させるとと
もに、低温非平衡プラズマを生成する工程後の最大量の
NO2が含まれるガスを、還元剤溶液と反応させる二段
階の工程を用いたことにより、排ガス中に含まれる窒素
酸化物を効率的に除去している。
を基準値として印加電圧を設定するため、従来のプラズ
マ方式よりも、設定電圧を低くすることができ、消費す
るエネルギ−を削減して、コストの低減を図ることが可
能となる。
ラズマを生成する乾式の工程と、低温非平衡プラズマを
生成した後の排ガスを還元剤溶液と反応させる湿式の工
程の二段階の工程としているため、排ガス中から窒素酸
化物を100%近く除去することが可能となり、従来方
式と比較して、高い効率で窒素酸化物を除去できる。
中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化方
法において、前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平
衡プラズマを生成することによってガス中のNOが酸化
されてNO2を生成し、前記NOが所定値以下となると
ともに、酸化生成されるNO2が最大値となる値を基準
値として、NO2反応によって生成される副生物が設定
値以下となる任意の値を設定値として、印加電圧の設定
して大気圧低温非平衡プラズマを生成する工程と、前記
大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスを還元剤溶
液と反応させる工程を備え、前記大気圧低温非平衡プラ
ズマを生成する乾式の工程と、前記還元剤溶液を用いた
湿式の工程の二段階の工程によって、排ガス中の窒素酸
化物を除去する窒素酸化物の浄化方法である。
とし、酸化生成されたNO2量が最大値となる値を基準
値とし、反応中に生成される副生成物を所定値以下とす
る任意の値を印加電圧の設定値とすることにより、副生
成物の生成を所定値以下に抑制して、排ガス中に含まれ
るNOを低電圧で効率的にNO2に酸化し、その後、N
O2が最大限度含まれる排ガスと還元剤溶液を反応させ
る二段階の工程を用いることにより、前記還元剤溶液の
作用によって、排ガス中に含まれる窒素酸化物を効率良
く除去することが可能となる。
のある除去の困難な副生成物の発生を抑制し、低コスト
で、且つ、効率的に排ガス中の窒素酸化物を除去するこ
とができる。
中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化方
法において、前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平
衡プラズマを生成することによって、ガス中のNOが酸
化されてNO2が最大値となる値を基準値として、印加
電圧を設定して大気圧低温非平衡プラズマを生成する工
程と、前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガス
に還元剤溶液を反応させる工程を備え、前記大気圧低温
非平衡プラズマを生成する工程と、前記還元剤溶液を用
いた工程が、組み合わされた半乾式の一段階の工程によ
って、排ガス中の窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄
化方法である。
る工程に、還元剤溶液と反応させる工程を組み合わせて
半乾式の一段階の工程とすると、工程数の削減により、
効率的に排ガス中の窒素酸化物を除去し、大幅なコスト
低減を図ることが可能となる。
中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化方
法において、前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平
衡プラズマを生成することによって、排ガス中のNOが
酸化されてNO2を生成し、前記NOが所定値以下とな
るとともに、酸化生成されるNO2が最大値となる値を
基準値として、NO2反応によって生成される副生成物
が所定値以下となる任意の値を設定値として、印加電圧
を設定して大気圧低温非平衡プラズマを生成する工程
と、前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスを
還元剤溶液に反応させる工程とを備え、前記大気圧低温
非平衡プラズマを生成する工程と、前記還元剤溶液を用
いた工程が組み合わされた半乾式の一段階の工程によっ
て、排ガス中の窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化
方法である。
非平衡プラズマを生成すると、排ガス中の窒素酸化物N
Oは、全てNO2に酸化される。また、NO2の反応が
さらに促進して生成するN2O等の副生成物を抑制でき
る。そして、酸化されたNO 2を還元剤溶液と反応させ
ることにより、排ガス中に含まれる窒素酸化物を容易に
除去できる。
られていた電圧よりも印加する電圧が低くなり、消費電
圧を削減して、コスト低減を図ることができる。
ス中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化
方法において、前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非
平衡プラズマを生成する乾式の工程と、前記大気圧低温
非平衡プラズマを生成した排ガスを還元剤溶液と反応さ
せる湿式の工程を備えた窒素酸化物の浄化方法である。
を生成することによって、排ガス中の窒素酸化物を酸化
し、その後、前記排ガスに還元剤溶液を反応させると、
窒素酸化物を排ガスから容易に除去することが可能とな
る。また、本発明の方法によれば、従来法よりも、印加
電圧を低減でき、消費エネルギ−を削減して、コスト低
減を図るとともに、また、副生成物の発生を抑制して、
100%に近い高い効率で、排ガス中から窒素酸化物を
除去することが可能となる。
ス中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化
方法において、前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非
平衡プラズマを生成する工程と、前記大気圧低温非平衡
プラズマを生成した排ガスに還元剤溶液を反応させる工
程とを備え、前記大気圧低温非平衡プラズマを生成する
乾式の工程と、前記還元剤溶液を用いた湿式の工程の二
段階の工程によって、排ガス中の窒素酸化物を除去する
窒素酸化物の浄化方法である。
の生成により、排ガス中に含まれる窒素酸化物を酸化
し、その後の工程で、前記排ガスと還元剤溶液を反応さ
せると、窒素酸化物を排ガスから容易に除去できる。
衡プラズマを生成する印加電圧を低くして、消費エネル
ギ−を削減して、コスト低減を図ることができる。更
に、副生成物の発生を制限して、従来の方法よりも、高
い効率で、排ガス中から窒素酸化物を除去することが可
能となる。
ス中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化
方法において、前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非
平衡プラズマを生成する工程とともに、前記大気圧低温
非平衡プラズマを生成した排ガスを還元剤溶液と反応さ
せる工程を備え、前記大気圧低温非平衡プラズマを生成
する工程と、前記還元剤溶液を用いた工程が組み合わさ
れた半乾式の一段階の工程によって、排ガス中の窒素酸
化物を除去する窒素酸化物の浄化方法である。
を生成して、排ガス中に含まれる窒素酸化物を酸化し、
その後、排ガスを還元剤溶液と反応させると、排ガス中
の窒素酸化物を排ガスから容易に除去することが可能と
なる。
る工程と、排ガスと還元剤溶液を反応させる工程を組み
合わせた半乾式の一段階の工程とすると、窒素酸化物の
除去工程を減らし、処理数低減による処理工程の簡易化
と、コスト低減を図ることが可能となる。
請求項1乃至11いずれか記載の窒素酸化物の浄化方法
である前記大気圧低温非平衡プラズマをを生成する工程
において、電圧を印加して大気圧低温非平衡プラズマを
生成する手段として、パルス放電方式、強誘電体ペレッ
ト充填放電方式、無声放電(バリア放電)、沿面放電、
直流放電、又は、これらの結合による方式を用いる。
る手段として、パルス放電方式、強誘電体ペレット充填
放電方式、無声放電(バリア放電)、沿面放電、直流放
電、又は、これらの結合による方式を用いることがで
き、従来のように真空条件の整備等の複雑な工程を必要
とせずに、比較的簡易な工程で、大気圧で低温プラズマ
を発生させることが可能となる。
請求項1乃至12いずれか記載の窒素酸化物の浄化方法
において用いる還元剤は、亜硫酸ナトリウム(Na2S
O3)及び/又は硫化ナトリウム(Na2S)である。
SO3及び/又はNa2S溶液と接触すると、NO2が
前記(7)式に示すように反応する。
酸素とも、次式に示すように反応する。 (8) 1/2O2+Na2SO3→Na2SO4 また、溶液中のNO2は、水とも反応し、次式(9)式
に示すように、亜硝酸(HNO2)や硝酸(HNO3)
となり、水中で、NO2 −イオンやNO3 −イオンとな
って存在する。 (9) 2NO2+H2O→HNO2+HNO3→2H
++NO2 −+NO3 − 前記(9)式に示すように、NO2は、水中でNO2 −
やNO3 −に酸化されて残存する。前記硝酸や亜硝酸
は、水酸化ナトリウムのような還元剤で容易に中和処理
できるが、別途還元剤が必要となり、コスト的に高価な
ものとなるため、Na2SO3を還元剤に用いて最終生
成物として、N2となる方がより好ましい。
が少なく、かつ、低コストの還元剤を用いて窒素酸化物
を除去するためのコストの低減を図り、100%近い高
い効率で、排ガス中の窒素酸化物の浄化が可能となる。
イオン又はNO3 −イオンのような副生成物となる量を
低減し、排ガス中のNOxをN2に還元して排ガス中か
ら除去している。本願第14請求項に記載した発明は、
排ガス中に含まれる窒素酸化物を浄化する窒素酸化物の
浄化方法において、前記浄化方法は、排ガスを還元溶液
と反応させる工程を備えた窒素酸化物の浄化方法であ
る。
NO2は、還元剤溶液と反応して、前記(7)式に示す
ように、無害なN2及び無害でありかつ水溶性のNa2
SO 4となり、排ガス中から容易に窒素酸化物を除去す
ることができる。
請求項14記載の発明において、前記還元剤は、亜流酸
ナトリウム(Na2SO3)及び/又は硫化ナトリウム
(Na2S)を用いる。
するため、亜硫酸ナトリウム及び/又は硫化ナトリウム
を用いると、前記(8)式又は(9)式に示すように、
排ガス中の窒素酸化物が水中でNO2 −やNO3 −とな
らず、水酸化ナトリウムのような還元剤を別途用いるこ
となく、排ガス中から窒素酸化物を除去できる。
ス中に含まれる窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物(SO
x)を浄化する排ガスの浄化方法において、前記浄化方
法は、排ガスを還元剤溶液と反応させる工程を備えた窒
素酸化物及び/又は硫黄酸化物の浄化方法である。
還元剤として、水酸化ナトリウムを用いると、この還元
剤溶液と反応して、亜硫酸ナトリウムを生じる。
示すように、排ガス中の窒素酸化物の還元剤として働く
ため、排ガス中から窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物
(SOx)を除去できる。
請求項16記載の窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物の浄
化方法において、前記還元剤は、水酸化ナトリウム(N
aOH)を用いる。
リウムを用いると、次式(10)式のように反応すると
想定される。 (10)SO2+2NaOH → Na2SO3+H2
O ここで、Na2SO3は、前述のように排ガス中の窒素
酸化物の還元剤となるため、排ガス中から、容易に窒素
酸化物及び/又は硫黄酸化物を除去でき、清浄化するこ
とが可能となる。
請求項16記載の窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物の浄
化方法において、前記還元剤は、水酸化ナトリウム(N
aOH)並びに亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)及び
/又は硫化ナトリウム(Na 2S)を用いる。
物を除去する場合、例えば、還元剤として、水酸化ナト
リウムを用いると、水酸化ナトリウム(NaOH)は、
硫黄酸化物(SO2)と反応して、亜硫酸ナトリウムを
生じ、この亜硫酸ナトリウムが排ガス中の窒素酸化物の
還元剤として作用する。
は排ガス中の窒素酸化物の量が硫黄酸化物と比べて多い
場合は、硫黄酸化物と還元剤溶液の反応によって生成す
る亜硫酸ナトリウム量が少なくなるため、排ガス中の窒
素酸化物を除去するに足りる還元剤が生成されない。
ム溶液に亜硫酸ナトリウム及び/又は硫化ナトリウムを
添加すると、排ガス中の窒素酸化物及び/又は硫黄酸化
物の反応に足りる還元剤が供給され、効率よく、排ガス
中から窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物を除去できる。
ス中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化
装置であって、前記浄化装置は、排ガスに大気圧低温非
平衡プラズマを生成するリアクタと、記排ガスを還元剤
溶液と反応させるリアクタを備え、前記大気圧低温非平
衡プラズマを生成する乾式の処理と、前記還元剤溶液を
用いた湿式の処理の二段階の処理手段を用いて、排ガス
中の窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化装置であ
る。
は、排ガスに低温非平衡プラズマを生成するリアクタ
と、排ガスと還元剤溶液を反応させるリアクタを備える
ことにより、第一のリアクタ内部で低温非平衡プラズマ
を生成して、排ガス中の窒素酸化物を酸化し、酸化され
たNO2を第二のリアクタ内で還元剤溶液と反応させ
て、効率よく排ガス中から窒素酸化物を除去する。
加電圧等のエネルギ−消費量が多くなり、窒素酸化物の
除去にかかるコストが高騰し、窒素酸化物除去はコスト
高となっていたが、第一のリアクタを用いる乾式の手段
と、第二のリアクタを用いる湿式の手段の二段階の手段
を備えた装置を用いると、低温非平衡プラズマを発生さ
せるリアクタに印加する電圧が低くなるため、低コスト
で、効率的に排ガス中の窒素酸化物を除去することがで
きる。また、従来の一段階の方式による窒素酸化物除去
で問題となっていた副生成物の発生も制限することがで
きる。
ズマ法のみでは困難であった100%に近い高い効率で
排ガス中の窒素酸化物の除去が可能となる。
ス中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化
装置であって、前記浄化装置は、排ガスに大気圧低温非
平衡プラズマを生成するリアクタを有し、前記リアクタ
内部に、大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスを
還元剤溶液と反応させる手段を備え、前記大気圧低温非
平衡プラズマを生成する処理と、前記還元剤溶液を用い
た処理を組み合わせた手段を用いた窒素酸化物の浄化装
置である。
ズマ生成後の排ガスと、還元剤溶液を接触させる手段が
備えられていると、排ガスに低温非平衡プラズマを生成
する工程と還元剤溶液を反応させる工程の二段階の処理
を一つの装置内で行うことができ、装置の低コスト化及
び作業スペ−スを削減することが可能となる。
ス中に含まれる窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物を除去
する窒素酸化物及び硫黄化酸化物の浄化装置であって、
前記浄化装置は、排ガスを還元剤溶液と反応させるリア
クタを備え、前記還元剤溶液を用いた湿式処理の処理手
段を用いて、排ガス中の窒素酸化物及び/又は硫化酸化
物を除去する窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物の浄化装
置である。
るリアクタを備えていると、排ガス中の窒素酸化物及び
/又は硫黄酸化物は前記リアクタ内で、還元剤溶液と接
触して反応し、前記(7)式又は(10)式で示すよう
に無害化されて排ガス中から除去される。
づいて説明する。
ガスに大気圧低温非平衡プラズマを生成するプラズマリ
アクタの構成を示す図である。また、図2は、本例に係
る排ガスの浄化装置の概略構成図を示す。これらの図に
基づいて、排ガスの浄化装置について説明する。
タ3は、容器内部にペレット状の誘電材32を充填した
バリアタイプのパックドベッドリアクタであり、中央部
にワイヤ状の放電線を備えている。 この放電線に所定
値に設定された電圧及び周波数のAC電流を印加するこ
とにより、常温常圧下でプラズマリアクタ3を通流する
物質に低温非平衡プラズマを生成する装置である。
は、密閉容器であるリアクタ本体31に所定のペレット
状の誘電材32が収納されており、リアクタ本体31の
内部中央に配設されたワイヤ−状の中央電極38及びリ
アクタ外周に設けられたメッシュスクリ−ン状の外部電
極39から構成されるプラズマ電極を設けている。
の素材を用いて、直径20mm程度、長さ300mm程
度の直管状に形成されており、上下の開口部は、シリコ
ン製の素材を用いたブッシュ35,36によって閉塞さ
れている。
の流出入部33,34が設けられており、この流出入部
33,34は、他の機器と連結する連結部材とそれぞれ
接続している。
31内の支持板40,41の支持板40,41の間に装
着されている。この支持板40,41は、多孔を設けた
テフロン等の素材を用いて形成されている。この支持板
40,41を用いて、リアクタ本体31内に誘電体を保
持している。
38と、リアクタ本体31の外周に設けられた外部電極
39は、それぞれ電源部9に電気的に接続されている。
−ルワイヤ−が用いられており、この中央電極38の下
側は、リアクタ本体31内に設けられた支持板41の中
心に接続され、その上端は、リアクタ本体31の上側開
口を閉塞するブッシュ35の中央を貫通して、電源部9
に電気的に接続されている。
クリ−ン状に形成されて、リアクタ本体31の外周を覆
うように構成され、中央電極38と同様に電気的に電源
部9に接続されている。
えば、60HzのAC電源(30kV、10mA)から
電流及び電圧を印加すると、中央電極38と外部電極3
9の間に位置する誘電率の比較的低い誘電材32の間に
常温常圧下において、低温非平衡プラズマ(電離気体)
を発生させることができる。
電流は、前述した60Hzに限らず、条件に応じて、1
Hz〜100MHzで設定してもよい。
に電圧を印加することにより、ペレット状の誘電材32
間近傍は高電界となり、プラズマ励起された空気から活
性酸素Oが生じ、反応性の高いラジカルとなっている。
高電界領域となっている誘電材32間に直接排ガス(試
料ガス)を流通するので、排ガスのガス分子や気体分子
は、加速された電子からエネルギ−を与えられて電離さ
れ、反応性の高いラジカルとなって、ラジカル反応・イ
オン反応により、解離・分解し、連鎖的に前記(1)式
乃至(6)式のように反応して分解反応が進んでいくも
のと考えられる。
た排気ガスの浄化装置1について説明する。
構成図である。
装置1は、コンプレッサ−2、試料ガスとなる窒素酸化
物(NO)タンク4、流量調整バルブ5、前記プラズマ
リアクタ3の内部に還元剤溶液を備えたケミカルリアク
タ6、及び分析装置7を備えている。前記各器機は、配
管等の接続部材8で連結している。
気ドライヤ11と連結し、コンプレッサ−2によって圧
縮された空気は、前記空気フィルタによって浮游粒子が
除去され、また、ドライヤによって水分が除去される。
2を備え、取り込んだ空気の流量を調整している。同様
に窒素酸化物タンク4も、流量制御弁13を備えてい
る。
窒素酸化物タンク4から流出した試料ガスは、前記流量
制御弁12,13によって流量が制御され、流量調整バ
ルブ5で所定濃度となるように混合された後、所定流量
となるようにプラズマリアクタ3に通流する。
部電極38及び外部電極39に電圧を印加する電源10
が備えられている。また、前記電極38,39を通じて
プラズマリアクタ3に印加した電圧を測定するため、高
電圧プロ−ブ(ソニ−テクトロニクス社製 P6015A)及
びオシロスコ−プ(ソニ−テクトロニクス社製 TDS380
P)9を設け、これらを用いてプラズマリアクタ3に印
加した電圧をPeak−to−peak電圧(Vp−p)として測定
している。
ガスの分析に用いる分析装置7として、試料ガス中のN
O及びNO2の濃度測定には、化学発光式NOx分析計
を用い、CO,CO2,N2O,O2ガスの濃度測定に
は、赤外線分光分析計(IR:堀場製作所製 PG−23
5,VIA−50)を用いている。また、NO2 −やNO3 −
のイオンの測定には、イオンクロマトグラフ(Dionex2
00i/sp)によって測定した。
果について説明する。
材の電流、電圧特性を示す。
たプラズマリアクタ(GPR)及びチタン酸バリウム製
のペレットを充填したプラズマリアクタ(FPR)の2
種のプラズマリアクアを用いた。
クタ内部に、誘電率の比較的低い(ε=4)ガラス製の
ペレットを充填したプラズマリアクタであり、また、F
PRは、直径6mm程度のプラズマリアクタ内部に、誘
電率の比較的高い(ε>5,000)チタン酸バリウム
(BaTiO3)製のペレットを充填したプラズマリア
クタである。
は、60HzのAC電源(30kV、10mA)を用い
たプラズマリアクタであり、常温常圧下でプラズマを生
成することができる。なお、低温非平衡プラズマの発生
が可能であれば、形式或は電源装置は、本例のプラズマ
リアクタ等の形状に限定する必要はない。
は、25kVであり、FPRのスパ−ク電圧は、22.
5kVであった。なお、プラズマリアクタ3の消費電力
は、壁プラグ電力の約27%であった。
を行った結果について説明する。 <実験1>まず、ベ−スラインデ−タを得るために、乾
燥空気中の窒素酸化物(NO,NO2)の濃度を測定し
た。
ペレットを充填したGPRを用いて、乾燥空気流量を変
化させ、この流量変化に対するプラズマリアクタ3通過
後の乾燥空気中のNO濃度及びNO2濃度を測定した結
果を示す図である。
L/min、4.0L/min、8.0L/minと変
化させてNO濃度及びNO2濃度を測定した。前記各流
量における乾燥空気の滞留時間は、流量2.0L/mi
nの場合に2.6秒、流量4.0L/minの場合に
1.3秒、流量8.0L/minの場合に0.7秒であ
った。なお、前記滞留時間は、空隙率を考慮していない
数値である。
度は、プラズマリアクタ3内部の滞留時間が長く、ま
た、プラズマリアクタ3に印加する電圧が上昇するほど
プラズマリアクタ3通過後の乾燥空気中のNO2濃度が
高くなることが確認できる。
ず、また、印加電圧を上昇させてもプラズマリアクタ3
通過後の濃度が全て0ppmであった。
内部で、滞留時間かかわらず、低電圧すなわち小電力
で、全て酸化されていることが確認できる。 <実験2>次に、第2の実験例として、プラズマリアク
タ3として、チタン酸バリウム製のペレットを充填した
FPRを用いて、内部に所定の試料ガスを通流させ、プ
ラズマリアクタ3通過後の試料ガス中のNO濃度、NO
2濃度、及び、前記NO濃度及びNO2濃度の和である
NOx濃度を測定した結果を示す。本実験において、試
料ガスとして、5%濃度の窒素ガスを、乾燥空気と混合
して所定濃度としたものを用いた。また、本実験例の試
料ガス流量は、2.0L/min(プラズマリアクタ3
内滞留時間2.6秒)に調整されている。
PRを通過した試料ガス中のNO,NO2及びNOxの
濃度変化を示す図である。
き、NOの初期濃度は、125ppmであり、NO2の
初期濃度は、35ppm、前記初期のNO濃度及び初期
のNO2濃度の和であるNOxは、160ppmであ
る。
Vのとき、NO濃度は、初期濃度125ppMから90
ppm程度に減少し、一方、NO2濃度は、35ppm
から75ppm程度に増加する。ここで、NO濃度及び
NO2濃度の和であるNOx濃度は、160ppmのま
ま変化していない。従って、FPRに4.5kVの電圧
が印加されると、NOは、N2Oや、HNO3等の副生
成物を発生することなく、前記(2)式に表される酸化
反応により、全てNO2に酸化されていることが確認で
きる。従って、リアクタ内部では、試料ガス中のNO
は、前記(1)式のような還元作用が起こりにくく、前
記(2)式で表される酸化反応により、全てNO2に酸
化されていることが確認できる。
6.7kVにすると、NO濃度は、初期濃度125pp
mから0ppmとなる。一方、印加電圧6.7kVのと
きのNO2濃度は、初期濃度35ppmから140pp
mに増加する。
の和であるNOx濃度は、初期濃度160ppmから1
40ppmとなり、前記初期濃度と比較して20ppm
相当の二酸化窒素NO2が、前記(3)式、(4)式及
び(5)式に表される反応によって、他の窒素酸化物、
N2O、HNO3(或は、NO3 −)に酸化・還元され
ていることが推測できる。
以上に上昇させると、NO濃度は、0ppmを維持し、
NO2濃度及びNOx濃度は減少する。NOxは初期濃度
160ppmから120ppm程度にまで減少している
ことが確認できる。
度のNOx濃度の減少していることから、一部のNO2
が前記(3)式に示すようにN2Oに還元され、他のN
O2が、前記(4)式及び(5)式に示すように、HN
O3(或は、NO3 −)に酸化されていることが推測で
きる。また、他の一部のNO2は、(6)式に示される
ように、NOに還元され、更に、還元されたNOは、
(2)式で示すように、再び、NO2に酸化され、連鎖
的に酸化・還元反応が繰り返されているものと考えられ
る。
ためには、反応中に生じる副生成物が最小値近辺となる
ような条件を選ぶことが重要になってくる。
衡プラズマを生成し、排ガス中に含まれる窒素酸化物を
反応させると、この反応によって生じる副生成物うち、
90%以上がHNO3であり、残りの少量がN2Oであ
るという報告がなされている(Fourth International C
onference on Advanced Oxidation Technologies forWa
ter and Air Remediation Sept. 1997,p57、及び1997 I
EEE−IAS meeting,New Orleans Oct.5−9,1997,pp1937
−1941)。
性に富むため、処理が容易であり、浄化処理プロセスの
簡易化の実現が推測される。 <実験3>次に、第3の実験例として、プラズマリアク
タ3としてガラス製のペレットを充填したGPRを用い
て、プラズマリアクタ3内部に所定の試料ガスを通流さ
せ、プラズマリアクタ3通過後の試料ガス中のNO濃
度、NO2濃度、及び、前記NO濃度及びNO2濃度の
和であるNOx濃度を測定した結果を示す。
に、試料ガスとして、5%濃度の窒素ガスを、乾燥空気
と混合して所定濃度としたものを用いた。また、本実験
例の試料ガス流量は、4.0L/min(プラズマリア
クタ3内滞留時間1.3秒)に調整されている。図6
は、実験3の結果を示す図である。
プラズマリアクタ(印加電圧0kV)通過後の試料ガス
中のNO初期濃度は、70ppmであり、NO2初期濃
度は、5ppmであり、前記NO初期濃度及びNO2初
期濃度の和であるNOx初期濃度は、75ppmであ
る。
通過後の試料ガスが、ケミカルリアクタ6を通過して還
元剤溶液と反応すると、NOx濃度は68ppmに減少
する。
硫酸ナトリウム溶液(Na2SO3溶液)とは、全く反
応しない。一方、試料ガス中のNO2は、Na2SO3
溶液と反応し、窒素N2となり、排ガス中から窒化物が
除去される。また、還元剤溶液であるNa2SO3溶液
をNa2SO4溶液に酸化する。ここで、酸化されたN
a2SO4は水に溶解し、無害である。
料ガスを強力な還元剤溶液(Na2SO3溶液、Na2
S溶液等)と反応させることにより、試料ガス中のNO
2が反応して、試料ガス中からNO2が除去される。
プラズマリアクタ3及びケミカルリアクタ6を通過した
試料ガス中のNOx濃度が減少しているのは、NOが空
気により自然酸化されてNO2となり、前記還元剤溶液
と反応してNO2が除去されているためと推測できる。
電圧を6.7kVに上昇させ、NO濃度を測定すると、
初期濃度70ppmから55ppmに減少し、一方、N
O2濃度は、初期濃度5ppmから20ppmに増加す
る。NOx濃度は、75ppm程度である。ここで、N
Ox濃度が、初期濃度から変化していないため、初期濃
度と比較して減少したNOは、全てNO2に酸化されて
いることが推測できる。
ミカルリアクタ6を通過すると、プラズマリアクタ通過
後75ppmであったNOx濃度は、55ppmに減少
する。従って、ケミカルリアクタ内で試料ガスが還元剤
溶液と反応し、還元剤であるNa2SO3溶液の強力な
還元作用により、排ガス中から約20ppm程度の窒素
酸化物が除去されることが確認できる。
大加電圧である25kVの半分の電圧である13.5k
Vを印加する。このとき、NO濃度は、初期濃度55p
pmから3ppm以下に減少する。一方、NO2濃度
は、初期濃度5ppmから38ppmに増加する。NO
x濃度は、38ppm程度となる。更に、前記試料ガス
をケミカルリアクタ内部を通過させ、還元剤溶液と接触
させると、NOx濃度が2ppmまで減少する。すなわ
ち、試料ガスを還元剤溶液と反応させると、窒素酸化物
が試料ガス中から除去され、Na2SO3が酸化され
て、水に溶解されやすく無害化されたNa2SO4のみ
が測定されることとなる。
5ppmから、電圧13.5kV加圧時に濃度38pp
mまで減少するため、37ppm程度のNO2が副生成
物として酸化・還元されていることとなる。また、この
副生成物のうちほとんどが、前記文献の記載から、処理
の簡単なHNO3となっていることが推測される。
れるNO2量が最大値となる印加電圧を基準値としてプ
ラズマリアクタ3に電圧を印加すれば、副生成物の生成
量を最低限度に押さえて窒素酸化物を除去が可能である
ことが推測できる。
印加電圧は、更に反応を進ませてNO2量を低減させる
従来のプラズマ法よりも、低電圧であり、生成されるN
O2量が最大値となる印加電圧を基準値として、リアク
タ3に印加する電圧を設定することにより、エネルギ−
コストが低減され、窒素酸化物除去のためのコスト低減
を図ることが可能となる。 <実験4>次に、第4の実験例として、プラズマリアク
タ3としてチタン酸バリウム製のペレットを充填したF
PRを用いて、プラズマリアクタ3内部に所定の試料ガ
スを通流させ、プラズマリアクタ3通過後の試料ガス中
のNO濃度、NO2濃度、及び、前記NO濃度とNO2
濃度の和であるNOx濃度を測定した結果を示す。
に、試料ガスとして、5%濃度の窒素ガスを、乾燥空気
と混合して所定濃度としたものを用いた。また、本実験
例の試料ガス流量は、4.0L/min(プラズマリア
クタ3内滞留時間1.3秒)に調整されている。図7
は、実験4の結果を示す図である。
プラズマリアクタ(印加電圧0kV)通過後の試料ガス
中のNOの初期濃度は、130ppmであり、NO2の
初期濃度は、22ppmであり、前記NOの初期濃度及
びNO2の初期濃度の和であるNOxの初期濃度は、1
52ppmである。
通過後の試料ガスがケミカルリアクタ6を通過すると、
前記濃度の試料ガスが還元剤溶液と反応し、NOx濃度
は130ppm程度に減少する。
ルリアクタ6内で還元剤溶液と反応し、除去されてい
る。
電圧を6.7kVに上昇させ、窒素酸化物の濃度を測定
すると、NOは、初期濃度130ppmから30ppm
に減少し、一方、NO2は、初期濃度22ppmから1
25ppmに増加しており、NOx濃度は変化していな
い。このため、NOの減少分だけNO2が増加している
ことを確認することができる。6.7kVの電圧が印加
されたFPRを通過した試料ガスが、ケミカルリアクタ
6内で還元剤溶液と反応すると、NOx濃度は、NO濃
度と一致する約30ppmの値を示すため、還元剤溶液
との反応によって、NO2のほぼ全てが除去されている
ことが確認できる。
を9.0kVに上昇させると、NO濃度は、0ppmと
なり、NO2濃度は、130ppmとなる。また、NO
x濃度は、NO濃度が0ppmであるため、NO2濃度
と同一の130ppmとなる。
低温非平衡プラズマが発生するFPR内部を試料ガスが
通過すると、プラズマリアクタ内部の試料ガス中に含ま
れていたNOは、前記(1)式のような還元作用は起こ
りにくく、前記(2)式で表される酸化反応により全て
NO2に酸化されていることが確認できる。
リアクタ6内を通過させて還元剤溶液と反応させ、その
後のNOx濃度を測定すると、NOx濃度は、0ppmと
なる。
剤溶液と反応することにより、試料ガス中のNO2が全
て除去されていることが確認できる。
電圧が印加されたFPR通過後のNOx濃度と比較する
と、NOx濃度が、25ppm程度減少していることか
ら、約25ppm程度の副生成物が生成されていること
が確認できる。
とによってFPR間を通過する排ガスに低温非平衡プラ
ズマを生成させると、低温非平衡プラズマにより生成さ
れる活性酸素及び活性窒素等の影響により、排ガス中に
含まれる全てのNOが、前記(2)式にしたがってNO
2に酸化され、このNO2を含む排ガスを還元剤溶液と
反応させると、排ガス中のNO2が全て除去されること
がわかる。
低温非平衡プラズマが生成されるプラズマリアクタ3内
部を通過させることにより、NO2に酸化され、更に、
その排ガスを還元剤溶液と反応させることにより、酸化
生成されたNO2のほぼ100%が排ガス中から除去さ
れることが確認できる。
成物のほぼ90%が、処理しやすいHNO3に酸化され
るため、本実験例の窒素酸化物の浄化方法によれば、除
去されにくいN2Oは、2.5ppm程度の低濃度であ
ることが確認できる。
2に酸化される電圧を基準値としてプラズマリアクタ3
に電圧を印加すると、排ガス中の窒素酸化物が酸化され
て生成されるNO2の量は最大値となり、一方、NO2
の反応が更に進んで副生成物が生成される量が最小値と
なるとなることがわかる。
ガス中のNO2量が最大値となる値を基準値として、印
加電圧を設定すると、副生成物を最小限に押さえて、そ
の後の除去反応がしやすいように効率良く、排ガス中の
窒素酸化物をNO2に酸化できる。また、酸化生成され
るNO2量が最大値となる値を基準値として、印加電圧
を設定すると、従来のプラズマ法で排ガス中の窒素酸化
物を除去する場合よりも、低電圧の印加電圧ですみ、エ
ネルギ−コストを低減することができる。
示す第4の実験例の双方の結果を比較してみると、図7
に示すチタン酸バリウム製のペレットを充填したFPR
の方が、図6に示すガラス製のペレット状の誘電体を充
填したGPRよりも低電圧(低電力)で、NOxを除去
できることが確認できる。更に、反応後のNOxの減少
量から、FPRの方が、GPRよりも副生成物の生成量
が低いことが確認できる。
L/minとし、NOの初期濃度を200ppmとし
た。また、プラズマリアクタ3内部に充填する誘電材と
して、前述と同様にチタン酸バリウムの直径2mmのペ
レットを用いた。本例において、プラズマリアクタの有
効長は、180mmである。
置する内部電極として、直径が1.5mmのものと、直
径が5mmのものを用い、双方の内部電極の比較を行っ
た。
備えたプラズマリアクタ3を用いて、各電圧を印加した
後の試料ガス中の各成分の濃度を示す。図8(b)に直
径5mmの内部電極を備えたプラズマリアクタを用い
て、同様に試験を行った試料ガス中の各成分の濃度を示
す。
の内部電極を用いると、16kVの低電圧でNO2が1
80ppm程度であり、排ガス全体のNOxの濃度も同
様に180ppmとなる。一方、図8(b)に示すよう
に、直径5mmの内部電極を用いると、16kVの低電
圧でNO2が150ppm程度となり、NOx濃度も1
50ppmとなる。
径5mmの内部電極を用いた場合ともに、3ppm程度
の低い値を示している。
から、直径5mmの内部電極を用いた場合よりも、直径
1.5mmの細い内部電極を用いたほうが、NOからN
O2へ酸化する量が増大し、また、NOx量も減少して
いないことをから、N2Oや他の副生成物を発生を抑制
して、NOからNO2へと酸化していることが確認でき
る。NOからNO2へと酸化すると、プラズマリアクタ
通過後、ケミカルリアクタ内で、NO2が還元剤溶液と
反応し、前記(7)式に示すように、無害なN 2及びN
a2SO4へと変化して、試料ガス中から窒素酸化物が
除去される。
は、内部電極が小さい方が,NOからNO2への変換が
大きく、適していることが確認できる。
分解すると、反応生成物の90%以上がHNO3となる
ことが確認されている。
HNO2及びHNO3と、3ppm程度のN2Oが発生
していることが確認できる。
HNO3の比をイオンクロマトグラフによって測定する
と、14kVの電圧をプラズマリアクアに印加した場合
は、NO2 −:NO3 −=1.77:1と、NO2 −の
方が多い値を示し、16kVの電圧をプラズマリアクタ
に印加した場合は、NO2 −:NO3 −=1:1.77
とその数値が逆転している。従って、印加電圧を上昇す
ると、NO2 −が更に酸化されてNO3 −となることが
確認できた。
ナトリウム(NaOH)のような還元剤で容易に中和処
理ができるが、このような還元剤を用いると浄化処理の
コストが高騰するため、HNO2やHNO3の発生をで
きるだけ低減し、ケミカルリアクタ内で、プラズマリア
クタで反応したNO2がNa2SO3と接触し、N2と
して排ガス中の窒化物を除去することが望ましい。
の直径を変化し、ペレット径の変化によって浄化される
排ガス中の成分の変化を確認する実験を行った。 <実験6>本実験においては、プラズマリアクタに充填
する誘電材(BaTiO3)は、ペレット状とし、各ペ
レットの直径は、1mm、2mm又は3mmのものを用
いた。
は、充填したペレットの有効長を50mmとし、外部電
極の有効長も50mmのものを用いた。
スの流量を2.0L/minとし、NOの初期濃度を1
00ppmとした。
プラズマリアクタ通過後の試料ガス中の各成分の濃度を
図9(a),(b)及び(c)に示す。図9(a)は、
直径1mmのペレットを用いた場合の結果であり、図9
(b)は、直径2mmのペレットを用いた場合の結果で
あり、図9(c)は、直径3mmのペレットを用いた場
合の結果を示す。本例においては、プラズマリアクタ通
流後、ケミカルリアクタ通流前、すなわち、Na2SO
3溶液と反応させない状態の試料ガス中の各成分の濃度
を測定した。
kVの低電圧を印加した場合、ペレットの直径が3mm
であると、窒素酸化物の全体量を示すNOxは、ほとん
ど変化がなく、また、試料ガス中に含まれていたNOは
ほとんど全てがNO2に酸化し、HNO2、HNO3、
COやN2Oのような副生成物は、発生していないこと
が確認できた。また、NOのほとんど全てがNO2に酸
化している。
うに、直径が1mmのペレットを用いると、初期のNO
のうち約半分程度しかNO2に酸化しておらず、また、
直径が2mmのペレットを用いると、初期のNOのうち
は、約3/5程度しかNO2に酸化していなかった。
ると、試料ガス中に含まれていたNOほとんど全てをN
O2に酸化でき、このNO2は、その後、ケミカルリア
クタにおいて、Na2SO3と反応し、前記(7)式に
示すようにN2及びNa2SO4となるため、容易に試
料ガス中から窒化物を浄化することができる。
Vのように低い値で浄化が可能であるので、浄化装置の
運転条件としては、最も好適なソフトプラズマを生成す
る状態での運転が可能である。
は、印加電圧を下げて、浄化対象ガスの滞留時間を増加
する浄化装置の運転条件をいう。
運転が可能であると、印加する電圧が低いため、大幅な
コスト低減を図ることが可能となる。
なソフトプラズマを生成する状態で浄化装置の運転が可
能であると、前述したようなNO2が最大値となる値を
基準値として、生成される副生成物が最小となる値を印
加電圧として設定でき、排ガス中からNOxを効果的に
除去できる。
料ガスをケミカルリアクタに通過させた後、試料ガス中
の各成分を前記分析装置を用いて測定した。
タ通流後の試料ガスをケミカルリアクタに通流し、ケミ
カルリアクタ内の還元剤溶液と前記(7)式又は(1
0)式に示すように反応し、無害なN2や水溶性のNa
2SO4となり、試料ガスから容易かつ100%近い高
い除去効率で、窒素酸化物を除去する。
でほぼ0の値となるため、本例の浄化装置によれば、全
電圧領域でNO2を完全に除去で、また、有害の副生成
物であるN2O、CO等もほとんど完全に抑制できるこ
とが確認できた。
衡プラズマを生成しない場合であっても、試料ガスに含
まれる窒素酸化物が(NO2)である場合は、ケミカル
リアクタにおいて、試料ガスと還元剤溶液を反応させ
て、試料ガス中のNO2を除去しやすいN2として、窒
素酸化物を除去することができる。
Ox)が含まれている場合、還元剤として水酸化ナトリ
ウム(NaOH)を用いると、硫黄酸化物(例えば、S
O2)は、前記還元剤と反応し、前記(10)式に示す
ように亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)を生じる。前
述したように、この亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)
は、前述のように窒素酸化物の還元剤として用いられる
ため、排ガス中の有害成分であるNOx及びSOxは除
去される。
装置を用いると効果的にコスト低減を図ることができ
る。
クタ3を備えた浄化装置1を16kVで稼動した場合、
消費電力は、1.44Wとなり、また、この場合の試料
ガスの流量は、2.0L/minであることから、比消
費電力は、43J/L、20W/cfm、58eV/m
olとなる。従って、1トンのNOxを除去するために
は、1,860ドル(0.05ドル/kW・hrで換
算)となる。
のNO2を処理するのに、440ドル/トン(Na2S
O3の価格は、0.48ドル/kg)必要である。
アクタを備えた浄化装置を用いて、1トンのNOxを除
去するためのト−タルコストで2,300ドルとなる。
0ppm〜1,000ppmである排ガス1トンから窒
素酸化物を除去するために、従来における各処理方法が
かかったコストを示す図である。
R法で前記濃度の排ガス中の窒素酸化物を、除去効率8
0%〜85%程度で除去する場合にかかる年間コスト
は、前述のように、約12,000ドルであるから、本
例の浄化方法及び/又は浄化装置によれば、従来方法の
コストの約1/10以下となる。
化物を、ほぼ100%近くまで、高い効率で除去するこ
とができる。更に、副生成物を生成する割合も数ppm
程度の少ない値に低減することができる。
排ガス中に低温非平衡プラズマを生成するプラズマリア
クタと、排ガスと還元剤を接触させるケミカルリアクタ
を別装置として設置し、低温非平衡プラズマの生成によ
る乾式の処理と、還元剤を用いた湿式の処理(ケミカル
プロセス)の2段階の処理を行ったが、本実験例に限ら
ず、例えば、リアクタ内部に、還元剤と接触する手段を
備えることにより、一段階の処理部内で、窒素酸化物除
去処理を行うことが可能となり、窒素酸化物除去の効率
化、システムの簡略化、及び、配置スペ−スの低減化等
の効果を得ることが可能である。
中に含まれる窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化方
法において、前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平
衡プラズマを生成して窒素化物を除去するものであっ
て、前記大気圧低温非平衡プラズマの生成によってガス
中のNOが酸化されてNO2が最大値となる値を基準値
として、前記大気圧低温非平衡プラズマを生成する印加
電圧を設定する窒素酸化物の浄化方法である。
と、低温非平衡プラズマの放電により、空気中に存在す
る活性酸素及び活性窒素によって、NOxの酸化・還元
サイクルが影響を受けて、NO及びNO2が酸化・還元
される。
って、排ガス中のNOがNO2に酸化される場合に、N
O2量が最も大きくなる印加電圧を基準値として、低温
非平衡プラズマを生成する印加電圧を設定し、排ガス中
のNOを処理の容易なNO2へ酸化するとともに、更に
NO2の反応が更に進んで副生成物となる量を抑制し
て、窒素酸化物中に含まれるNOを最大量近傍のNO2
に酸化することが可能となる。
て、排ガス中から比較的容易に除去されるため、排ガス
中の窒素酸化物から生成されるNO2量が最大値となる
電圧を基準値として印加電圧を設定し、従来のプラズマ
法による印加電圧よりも大幅な低電圧(又は、大幅な低
電力)で、NOをNO2に酸化できるので、エネルギ−
消費を削減して、コスト低減を図ることができる。
として、印加電圧を設定するため、生成される副生成物
の生成量を抑制することができ、除去の困難な副生成物
の発生を抑制して、効率的な窒素酸化物の浄化方法を提
供することが可能となる。
マを生成する電圧の設定として、前記大気圧低温非平衡
プラズマの生成によってガス中のNOが酸化されてNO
2を生成し、前記NOが所定値以下となるとともに、酸
化生成されるNO2が最大値となる値を基準値とし、生
成される副生成物が所定値以下となる任意の値を設定値
としている。
所定値電圧を印加して排ガスに低温非平衡プラズマを生
成し、活性酸素等によって、排ガス中のNOを酸化反応
して、低温非平衡プラズマを生成した後の工程での処理
が容易であるNO2量を最大値近傍となるように生成す
ることができる。
に進んで生成される副生成物の量が所定値以下となる値
を基準値として設定するため、副生成物の発生を抑制し
て、後の工程でNO2を除去できる。
値となる必要電圧を印加するため、従来のプラズマ法を
用いた場合よりも印加電圧を低い値に設定し、消費エネ
ルギ−を削減して大幅なコストの低減を図ることができ
る。
れてNO2が最大値となる値を基準値として、印加電圧
を設定して大気圧低温非平衡プラズマを生成する工程
と、前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスを
還元剤溶液に反応させる工程を備えている。
し、低温非平衡プラズマを生成する工程で、ガス中に含
まれるNOをNO2に酸化させた後、NO2が含まれる
排ガスを還元剤溶液と反応させる湿式の工程(還元剤を
用いるケミカルプロセス)を用いて、排ガス中に含まれ
る窒素酸化物を効率的に除去している。
成する乾式の工程のみならず、低温非平衡プラズマを生
成した後の排ガスを還元剤と反応させる湿式の工程を用
いると、環境への影響が少なく、かつ、低コストで、排
ガス中の窒素酸化物の100%近い高い効率の除去が可
能となる。
衡プラズマを生成する所定の印加電圧を設定する乾式の
工程と、排ガスに還元剤溶液を反応させる湿式の工程
が、組み合わされた半乾式の一段階の工程によって、排
ガス中の窒素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化方法で
ある。
る工程に、還元剤溶液と反応させる工程を組み合わせて
半乾式の一段階の工程とすると、工程数の削減により、
効率的に排ガス中の窒素酸化物を除去し、大幅にコスト
が低減される。
気圧低温非平衡プラズマを生成する手段は、パルス放電
方式、強誘電体ペレット充填放電方式、無声放電(バリ
ア放電)、沿面放電、直流放電、又は、これらの結合に
よる方式を用いている。
る手段として、パルス放電方式、強誘電体ペレット充填
放電方式、無声放電(バリア放電)、沿面放電、直流放
電、又は、これらの結合による方式を用いることがで
き、従来のように真空条件の整備等の複雑な工程を必要
とせずに、比較的簡易な工程で、大気圧で低温プラズマ
を発生させることが可能となる。
トリウム(Na2SO3)及び/又は硫化ナトリウム
(Na2S)である。
硫化ナトリウムを還元剤として用いると、副生成物を生
成することなく、環境への影響が少なく、かつ、低コス
トの還元剤を用いて窒素酸化物を除去するためのコスト
の低減を図り、100%近い高い効率で、排ガス中の窒
素酸化物の浄化が可能となる。
応させる工程を備えた窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物
の浄化方法である。
還元剤として、水酸化ナトリウムを用いると、この還元
剤溶液と反応して、亜硫酸ナトリウムを生じる。
酸化物の還元剤として働くため、排ガス中から窒素酸化
物及び/又は硫黄酸化物(SOx)を除去できる。
トリウムがそのまま、窒素酸化物の還元剤として働くた
め、浄化方法に用いるコストを低減できる。
トリウム及び/又は硫化ナトリウムを添加して還元剤と
することにより、排ガス中の窒素酸化物及び/又は硫黄
酸化物の反応に足りる還元剤が供給され、効率よく、排
ガス中から窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物を除去でき
る。
衡プラズマを生成するリアクタと、記排ガスを還元剤溶
液と反応させるリアクタを備え、前記大気圧低温非平衡
プラズマを生成する乾式処理と、前記還元剤溶液を用い
た湿式処理の二段階の処理手段を用いて、排ガス中の窒
素酸化物を除去する窒素酸化物の浄化装置である。
は、排ガスに低温非平衡プラズマを生成するリアクタ
と、排ガスと還元剤溶液を接触させるリアクタを備える
ことにより、第一のリアクタ内部で低温非平衡プラズマ
を生成して、排ガス中の窒素酸化物を酸化し、酸化され
たNO2を第二のリアクタ内で還元剤溶液と反応させ
て、効率よく排ガス中から窒素酸化物を除去する。
平衡プラズマを生成した排ガスを還元剤溶液と反応させ
る手段を備え、前記大気圧低温非平衡プラズマを生成す
る処理と、前記還元剤溶液を用いた処理を組み合わせた
手段を用いた窒素酸化物の浄化装置とすると、排ガスに
低温非平衡プラズマを生成する工程と還元剤溶液を反応
させる工程の二段階の処理を一つの装置内で行うことが
でき、装置の低コスト化及び作業スペ−スを削減するこ
とが可能となる。
反応させるリアクタを備えていると、前記還元剤溶液を
用いた湿式処理の処理手段を用いて、排ガス中の窒素酸
化物及び/又は硫化酸化物を還元剤溶液と反応させ、排
ガス中から窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物を効率よく
できる。
低電圧で効率よく、環境中の窒素酸化物を除去すること
ができ、従来コストの約1/10に相当する大幅なコス
ト低減を図ることが可能となり、また、副反応生成物の
発生を押さえて、従来よりも高い効率で、環境中の窒素
酸化物の除去が可能となる。
リア放電式のリアクタの概略構成を説明する縦断面図で
ある。
アクタ及びケミカルリアクタを備えた浄化装置の全体構
成を示す概略構成図である。
各ペレット材を充填し、各ペレット材充填時のリアクタ
の印加電圧と電流の関係を示す図である。
ラス製のペレットをプラズマリアクタに充填したGPR
を用いて、乾燥空気を各通流速度でリアクタに通流し、
各通流速度の電圧変化と試料ガス中のNO、NO2濃度
の変化を示す図である。
タン酸バリウム製のペレットをプラズマリアクタに充填
したFPRを用いて、試料ガスを4.0L/分の流量
で、前記リアクタに通流し、前記リアクタに印加する電
圧と、前記リアクタ通流後の試料ガス中のNO濃度,N
O2濃度及び前記NO濃度及びNO2濃度の和を示すN
Ox濃度の変化を示す図である。
ラス製のペレットをプラズマリアクタに充填したGPR
を用いて、試料ガスを4.0L/分の流量で、前記リア
クタに通流し、前記リアクタに印加する電圧と、前記リ
アクタ通流後の試料ガス中のNO濃度,NO2濃度、及
び、ケミカルリアクタ通過後の印加電圧と試料ガス中の
NOx濃度の変化を示す図である。
タン酸バリウム製のペレットをプラズマリアクタに充填
したFPRを用いて、試料ガスを4.0L/分の流量
で、前記リアクタに通流し、前記リアクタに印加する電
圧と、前記リアクタ通流後の試料ガス中のNO濃度,N
O2濃度、及び、ケミカルリアクタ通過後の印加電圧と
試料ガス中のNOx濃度の変化を示す図である。
1.5mmの内部電極を用いたプラズマリアクタを通過
した後の試料ガス中の各成分の濃度を測定した結果を示
し、(b)は、直径5mmの内部電極を用いたプラズマ
リアクタを通過した後の試料ガス中の各成分の濃度を測
定した結果を示す図である。
1mmのBaTiO3のペレットを充填したプラズマリ
アクタ、(b)は、直径2mmのBaTiO3のペレッ
トを充填したプラズマリアクタ、(c)は、直径3mm
のBaTiO3のペレットを充填したプラズマリアクタ
を用いて、各プラズマリアクタに2.0L/minの流
量で通流した後の試料ガス中の各成分を測定した結果を
示す図である。
量2.0L/minでプラズマリアクタに通流した後、
ケミカルリアクタに通流した試料ガス中の各成分の濃度
を測定した結果を示す図である。
酸化物除去効率に対して、環境中の窒素酸化物1トンを
除去するために年間かかった費用を示す図である。
Claims (21)
- 【請求項1】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去す
る窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平衡プラズマを
生成して窒素酸化物を除去するものであって、 前記大気圧低温非平衡プラズマの生成によってガス中の
NOが酸化されてNO 2が最大値となる値を基準値とし
て、前記大気圧低温非平衡プラズマを生成する印加電圧
を設定することを特徴とする窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項2】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去す
る窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平衡プラズマを
生成して窒素酸化物を除去するものであって、 前記大気圧低温非平衡プラズマの生成によってガス中の
NOが酸化されてNO 2を生成し、前記NOが所定値以
下となるとともに、酸化生成されるNO2が最大値とな
る値を基準値とし、生成される副生成物が所定値以下と
なる任意の値を設定値として、前記大気圧低温非平衡プ
ラズマを生成する印加電圧を設定することを特徴とする
窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項3】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去す
る窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、排ガス中のNOが酸化されてNO2が
最大値となる値を基準値として、印加電圧を設定して大
気圧低温非平衡プラズマを生成する工程と、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスを還元
剤溶液に反応させる工程を備えたことを特徴とする窒素
酸化物の浄化方法。 - 【請求項4】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去す
る窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、前記大気圧低温非平衡プラズマの生成
によってガス中のNOが酸化されてNO2を生成し、前
記NOが所定値以下となるとともに、酸化生成されるN
O2が最大値となる値を基準値として、生成される副生
成物が所定値以下となる任意の値を設定値として、印加
電圧を設定して大気圧低温非平衡プラズマを生成する工
程と、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスに還元
剤溶液を反応させる工程とを備えたことを特徴とする窒
素酸化物の浄化方法。 - 【請求項5】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去す
る窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平衡プラズマの
生成によってガス中のNOが酸化されてNO2が最大値
となる値を基準値として、印加電圧を設定して大気圧低
温非平衡プラズマを生成する工程と、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスと還元
剤溶液を反応させる工程を備え、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成する乾式の工程
と、前記還元剤溶液を用いた湿式の工程の二段階の工程
によって、排ガス中の窒素酸化物を除去することを特徴
とする窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項6】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去す
る窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平衡プラズマの
生成によってガス中のNOが酸化されてNO2を生成
し、前記NOが所定値以下となるとともに、酸化生成さ
れるNO2が最大値となる値を基準値とし、NO2反応
によって生成される副生物が設定値以下となる任意の値
を設定値として、印加電圧の設定して大気圧低温非平衡
プラズマを生成する工程と、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスを還元
剤溶液と反応させる工程を備え、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成する乾式の工程
と、前記還元剤溶液を用いた湿式の工程の二段階の工程
によって、排ガス中の窒素酸化物を除去することを特徴
とする窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項7】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去す
る窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平衡プラズマの
生成によって、ガス中のNOが酸化されてNO2となる
最大値の値を基準値として、印加電圧を設定して大気圧
低温非平衡プラズマを生成する工程と、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスと還元
剤溶液を反応させる工程を備え、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成する工程と、前記
還元剤溶液を用いた工程が組み合わされた半乾式の一段
階の工程によって、排ガス中の窒素酸化物を除去するこ
とを特徴とする窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項8】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去す
る窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平衡プラズマの
生成によって、排ガス中のNOが酸化されてNO2を生
成し、前記NOが所定値以下となるとともに、酸化生成
されるNO2が最大値となる値を基準値として、更に、
NO2反応によって生成される副生成物が所定値以下と
なる任意の値を設定値として、印加電圧を設定して大気
圧低温非平衡プラズマを生成する工程と、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスと還元
剤溶液を反応させる工程を備え、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成する工程と、前記
還元剤溶液を用いた工程が組み合わされた半乾式の一段
階の工程によって、排ガス中の窒素酸化物を除去するこ
とを特徴とする窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項9】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去す
る窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平衡プラズマを
生成する乾式の工程と、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスを還元
剤溶液と反応させる湿式の工程を備えたことを特徴とす
る窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項10】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去
する窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平衡プラズマを
生成する工程と、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成した排ガスと還元
剤溶液を反応させる工程とを備え、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成する乾式の工程
と、前記還元剤溶液を用いた湿式の工程の二段階の工程
によって、排ガス中の窒素酸化物を除去することを特徴
とする窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項11】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去
する窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、排ガスに大気圧低温非平衡プラズマを
生成する工程とともに、前記大気圧低温非平衡プラズマ
を生成した排ガスを還元剤溶液と反応させる工程を備
え、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成する工程と、前記
還元剤溶液を用いた工程が組み合わされた半乾式の一段
階の工程によって、排ガス中の窒素酸化物を除去するこ
とを特徴とする窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項12】 前記大気圧低温非平衡プラズマをを生
成する工程において、電圧を印加して大気圧低温非平衡
プラズマを生成する手段として、パルス放電方式、強誘
電体ペレット充填放電方式、無声放電(バリア放電)、
沿面放電、直流放電、又は、これらの結合による方式を
用いることを特徴とする請求項1乃至請求項11いずれ
か記載の窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項13】 前記還元剤は、亜硫酸ナトリウム(N
a2SO3)及び/又は硫化ナトリウム(Na2S)を
用いることを特徴とする前記請求項1乃至12いずれか
記載の窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項14】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を浄化
する窒素酸化物の浄化方法において、 前記浄化方法は、排ガスを還元溶液と反応させる工程を
備えたことを特徴とする窒素酸化物の浄化方法。 - 【請求項15】 前記還元剤は、亜硫酸ナトリウム(N
a2SO3)及び/又は硫化ナトリウム(Na2S)を
用いることを特徴とする前記請求項14記載の窒素酸化
物の浄化方法。 - 【請求項16】 排ガス中に含まれる窒素酸化物及び/
又は硫黄酸化物(SOx)を浄化する排ガスの浄化方法
において、 前記浄化方法は、排ガスを還元剤溶液と反応させる工程
を備えたことを特徴とする窒素酸化物及び/又は硫黄酸
化物の浄化方法。 - 【請求項17】 前記還元剤は、水酸化ナトリウム(N
aOH)を用いることを特徴とする前記請求項16記載
の窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物の浄化方法。 - 【請求項18】 前記還元剤は、水酸化ナトリウム(N
aOH)並びに亜硫酸ナトリウム(Na2SO3)及び
/又は硫化ナトリウム(Na2S)を用いることを特徴
とする前記請求項16記載の窒素酸化物及び/又は硫黄
酸化物の浄化方法。 - 【請求項19】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去
する窒素酸化物の浄化装置であって、 前記浄化装置は、排ガスに大気圧低温非平衡プラズマを
生成するリアクタと、前記排ガスを還元剤溶液と反応さ
せるリアクタを備え、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成する乾式の処理
と、前記還元剤溶液を用いた湿式の処理の二段階の処理
手段を用いて、排ガス中の窒素酸化物を除去することを
特徴とする窒素酸化物の浄化装置。 - 【請求項20】 排ガス中に含まれる窒素酸化物を除去
する窒素酸化物の浄化装置であって、 前記浄化装置は、排ガスに大気圧低温非平衡プラズマを
生成するリアクタを有し、 前記リアクタ内部に、大気圧低温非平衡プラズマを生成
した排ガスを還元剤溶液と反応させる手段を備え、 前記大気圧低温非平衡プラズマを生成する処理と、前記
還元剤溶液を用いた処理を組み合わせた手段を用いたこ
とを特徴とする窒素酸化物の浄化装置。 - 【請求項21】 排ガス中に含まれる窒素酸化物及び/
又は硫黄酸化物を除去する窒素酸化物及び硫黄酸化物の
浄化装置であって、 前記浄化装置は、排ガスを還元剤溶液と反応させるリア
クタを備え、 前記還元剤溶液を用いた湿式の処理手段を用いて、排ガ
ス中の窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物を除去すること
を特徴とする窒素酸化物及び/又は硫黄酸化物の浄化装
置。
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