JP3395432B2 - ガス処理装置 - Google Patents

ガス処理装置

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JP3395432B2
JP3395432B2 JP04036595A JP4036595A JP3395432B2 JP 3395432 B2 JP3395432 B2 JP 3395432B2 JP 04036595 A JP04036595 A JP 04036595A JP 4036595 A JP4036595 A JP 4036595A JP 3395432 B2 JP3395432 B2 JP 3395432B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば燃焼排ガスや、
トンネルや駐車場内の排ガス等の処理ガス中に含まれる
窒素酸化物や炭化水素類等の被処理ガス成分を放電によ
り分解して無害化するガス処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図36は例えば刊行物(「公害と対
策」、Vol.27, No.14 p.1357(1991))に示された、従来
のガス処理装置の構成を示すブロック図である。この従
来例は排ガス中の窒素酸化物を処理する排ガス処理装置
である。図において、1は処理ガスすなわち排ガスの導
入路であり、被処理成分すなわち窒素酸化物を含む排ガ
スは排ガス吸引部2によって吸着部3に導入される。吸
着部3内には吸着材4が充填されている。なお、図では
明確のため吸着材4にクロスハッチングを施して示して
いるが、後出の図についても同じである。窒素酸化物を
吸着した吸着材4は脱着部5に移動する。脱着部5には
空気加熱部6を通った高温空気が導入されている。脱着
部5の下流において、高温ガス発生部7で加熱されたガ
スが導入され、さらにアンモニア供給器8からアンモニ
アが供給される。窒素酸化物はこれらのガスと混合され
た後、脱硝部9に導入され、排気路10を通って大気中
に排気される。
【0003】次に動作について詳細に説明する。被処理
成分である窒素酸化物を含む処理ガスすなわち排ガスは
排ガス吸引部2によって吸引され、吸着部3に導入され
る。吸着部3内の吸着材4はハニカム状の活性炭層から
成り、窒素酸化物はこの活性炭4に吸着される。窒素酸
化物を吸着した活性炭4は脱着部5へ機械的に移動す
る。脱着部5には空気加熱部によって加熱された高温空
気が導入されており、この高温空気によって窒素酸化物
は活性炭4から脱着する。脱着した窒素酸化物は、高温
ガス発生部7において発生した高温ガス(例えば高温空
気)によって300℃程度に加熱され、さらにアンモニア
供給器8から供給されるアンモニアガスと混合された
後、脱硝部9に導入される。脱硝部9には触媒が配置さ
れており、この触媒上で窒素酸化物はアンモニアと反応
して無害な窒素と水に変換され、排気路10から大気中
に排出される。
【0004】また、図37は文献(1993年静電気学会シ
ンポジウム講演論文集 p.21)に示された別の従来のガ
ス処理装置の基本構成図である。図において、11は棒
状の高圧電極で、ガラス管12と同軸となるように配設
されている。さらにガラス管12の外側には銅箔の接地
電極13が配設されている。なお、図では明確のため電
極11、13を黒く塗りつぶして示しているが、後出の
図についても同じである。高圧電極11には高電圧パル
スまたは交流高電圧が印加され、高圧電極11とガラス
管12との間でコロナ放電または無声放電が発生する。
排ガス導入路1および排気路10は、排ガスがこの放電
空間を通過するように配設されている。
【0005】次に動作について説明する。図37に示す
ような放電管中に処理ガスすなわち排ガスを導入して放
電を行うと、放電空間において加速された電子は、排ガ
スの主成分である窒素や酸素、水分等と衝突し、これら
のガスを励起・解離する。高圧電極11と接地電極13
との間にはガラス管12が配置されているので、この放
電は発生後すぐに消滅し、アーク放電に移行することが
ない。したがって、イオンや中性粒子は印加電場からの
エネルギーをあまり受け取ることができないので、これ
らの粒子の温度は電子温度よりはるかに低く室温程度で
ある。このように図37のような配置で放電を行うと、
通常、室温では得られないようなラジカルを簡単に得る
ことができる。また、良く知られているように、オゾン
のような通常の方法では得られないような粒子を得るこ
ともできる。ところで、電子は排ガスに含まれる被処理
成分すなわち有害ガス成分である窒素酸化物や硫黄酸化
物等とも衝突するが、通常排ガス中では、これら有害ガ
ス成分の濃度は希薄であり、電子との衝突による直接的
な解離反応速度は遅い。したがって従来の放電による排
ガス処理では、主成分ガスと電子との衝突によって生成
される、酸素原子や窒素原子、オゾン、OHラジカル等の
活性ラジカルと窒素酸化物、硫黄酸化物との反応によっ
てこれらのガスを処理する。この場合、窒素酸化物の主
成分である一酸化窒素の一部は窒素と酸素に分解される
が、一酸化窒素の大半は、酸素原子やオゾンによって酸
化され、二酸化窒素や五酸化二窒素等に変換される。二
酸化窒素や五酸化二窒素は一酸化窒素に比べ水やアルカ
リと反応しやすく、気相中から窒素酸化物を除去するの
が容易である。通常排ガスには水分が含まれているの
で、一酸化窒素の酸化によって生成された二酸化窒素や
五酸化二窒素等の一部はさらに水と反応して硝酸を生成
する。また、排ガス中に含まれる二酸化硫黄も窒素酸化
物の場合と同様に酸化され、三酸化硫黄や硫酸を生成す
る。
【0006】したがって従来の放電による排ガス処理装
置では、ガラス管12内壁に水膜を形成して、窒素酸化
物、硫黄酸化物を水に吸収させて硝酸および硫酸として
回収する方法や、排ガス中にアンモニアを混入し、硝酸
および硫酸とアンモニアとの反応によって硝安、硫安を
形成して集塵器で回収する方法が採用されている。この
ような従来例では、窒素酸化物と硫黄酸化物の同時除去
が可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の排ガス処理装置
は以上のように構成されているので、例えば図36に示
す従来例では、窒素酸化物を処理するためにアンモニア
と触媒を使用するので、有害なアンモニアの貯蔵設備が
必要である上に、未反応のアンモニアが大気中に排出さ
れて2次公害を引き起こす恐れがあり、特に都市部にお
いては十分な安全対策が必要となる。また、従来のアン
モニアと触媒による脱硝方法では、触媒上での反応温度
が300℃程度であるので、例えばトンネルや駐車場内の
排ガスのようにガス温度の低い排ガスを処理する場合、
排ガスを反応温度まで加熱しなければならないので、加
熱のためのエネルギーコストが大きいという問題点があ
り、さらにアンモニアの消費や、触媒の劣化に伴う触媒
交換費用等により、全体的にコストが高くなるという問
題があった。また、図37に示す排ガス処理装置では、
排ガス中の有害ガス成分は最終的に硝酸、硫酸または硝
安、硫安等に変換されるため、これら2次廃棄物の回収
および処理が必要であるという問題があった。また、排
ガス中で直接放電を行うため、処理効率は排ガスのガス
組成に大きな影響を受ける。例えば窒素酸化物を例にあ
げて、窒素酸化物を窒素と酸素とに分解する場合を考え
ると、分解効率は排ガス中の酸素濃度と窒素酸化物濃度
の影響を強く受け、酸素濃度が高くなるほど分解効率は
低下し、条件によっては、放電によって窒素酸化物濃度
が増大する場合もある。さらにオゾンや亜酸化窒素等の
有害ガスが生成される可能性も大きい。このように排ガ
スを直接放電する方法では、処理効率が排ガスのガス組
成の影響を受けるのみならず、放電によって有害なガス
が生成されて、2次公害が引き起こされる可能性が大き
いという問題があった。
【0008】この発明はこのような問題を解決するため
に成されたものであり、アンモニア等の有害ガスを必要
とせず、かつ処理ガスのガス組成が処理効率に及ぼす影
響が小さく、さらに2次廃棄物を生成することなく、効
率良く処理ガス中の被処理成分を分解して無害化するガ
ス処理装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明係るガス処理装
置は、被処理成分を含む処理ガスを導入して上記被処理
成分を吸着材に吸着する吸着部、および上記吸着材に吸
着されたまたは吸着材に吸着され脱着された被処理成分
を処理ガスが導入され続けない状態での放電により分解
処理する放電部を備えたものであって、吸着部と放電部
は同じ空間であり、この吸着および放電空間に上記処理
ガスを導入して上記被処理成分を吸着材に吸着し、上記
処理ガスの導入を停止して上記吸着材に吸着された被処
理成分を放電により分解処理するように構成したもので
ある。
【0010】また、吸着部と放電部は同じ空間であり、
この吸着および放電空間に被処理成分を含む処理ガスを
導入して上記被処理成分を吸着材に吸着し、上記処理ガ
スの導入を停止した後、不活性ガスまたは還元性ガスか
らなる放電処理用ガスを供給して上記吸着および放電空
間内のガスを上記処理ガスから上記放電処理用ガスに置
換し、上記吸着材に吸着された被処理成分を放電により
分解処理するように構成したものである。
【0011】また、吸着部と放電部は同じ空間であり、
この吸着および放電空間に被処理成分を含む処理ガスを
導入して上記被処理成分を吸着材に吸着し、上記処理ガ
スの導入を停止した後、上記吸着および放電空間を低圧
にして上記吸着および放電空間に滞留するガスを排気
し、上記吸着材に吸着された被処理成分を放電により分
解処理するように構成したものである。
【0012】また、吸着部の下流に放電部を配置すると
共に、吸着部に不活性ガスまたは還元性ガスからなる放
電処理用ガスを供給する手段を備え、上記吸着部に被処
理成分を含む処理ガスを導入して上記被処理成分を上記
吸着材に吸着し、上記処理ガスの導入を停止して上記放
電処理用ガスを供給し、上記吸着材に吸着された被処理
成分を上記放電処理用ガスにより脱着して上記放電処理
用ガスと共に上記放電部に移動させ、放電により分解処
理するように構成したものである。
【0013】また、吸着部と放電部とは隔離されてお
り、上記吸着部で被処理成分を吸着した吸着材を上記放
電部に移動させる手段を備えたものである。
【0014】また、吸着部と放電部とは隔離されてお
り、吸着材に吸着された被処理成分を脱着する脱着部を
上記放電部の上流に備えると共に、上記吸着部で被処理
成分を吸着した吸着材を上記脱着部に移動させる手段を
備えたものである。
【0015】また、吸着部と放電部は隣接して連続した
空間であり、上記吸着部に被処理成分を含む処理ガスを
導入して上記被処理成分を吸着材に吸着し、上記処理ガ
スの導入を停止して上記放電部に窒素または還元性ガス
を導入して放電させ、上記吸着材に吸着された被処理成
分を分解処理するように構成したものである。
【0016】
【0017】また、吸着材が導電体材料から成り、上記
吸着材を放電電極の少なくとも一方の電極としたもので
ある。
【0018】また、吸着材が誘電体材料から成り、上記
吸着材で放電電極の少なくとも一方の電極を被覆したも
のである。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【作用】発明によるガス処理装置は、被処理成分を含
む処理ガスを導入して上記被処理成分を吸着材に吸着す
る吸着部、および上記吸着材に吸着されたまたは吸着材
に吸着され脱着された被処理成分を処理ガスが導入され
続けない状態での放電により分解処理する放電部を備え
たので、放電時の被処理成分の濃度は処理ガス中の濃度
よりも高くなっており、このような状況下での放電にお
いては、被処理成分と電子との衝突頻度が高く、また、
放電中で生成された各種ラジカルとの反応速度も速い。
その結果、被処理成分の分解反応が促進され、アンモニ
ア等の有害ガスを必要とせず、さらに2次廃棄物を生成
することなく、効率良く処理ガス中の被処理成分を無害
化できる。また、処理ガスが導入され続けない状態で放
電を行えば、放電にさらす処理ガス量が少なく、放電の
エネルギー効率が上がる。さらに、吸着部と放電部は同
じ空間であり、この吸着および放電空間に被処理成分を
含む処理ガスを導入して上記被処理成分を吸着材に吸着
し、上記処理ガスの導入を停止して上記吸着材に吸着さ
れた被処理成分を放電により分解処理するように構成し
たので、吸着部と放電部とが同じ空間であるのでコンパ
クトなガス処理装置が得られる。また、脱着が不要とな
る。
【0028】また、吸着部と放電部は同じ空間であり、
この吸着および放電空間に被処理成分を含む処理ガスを
導入して上記被処理成分を吸着材に吸着し、上記処理ガ
スの導入を停止した後、不活性ガスまたは還元性ガスか
らなる放電処理用ガスを供給して上記吸着および放電空
間内のガスを上記処理ガスから上記放電処理用ガスに置
換し、上記吸着材に吸着された被処理成分を放電により
分解処理するように構成したので、吸着部と放電部とが
同じ空間であるのでコンパクトなガス処理装置が得られ
る。また、脱着が不要となる。
【0029】また吸着部と放電部は同じ空間であり、
この吸着および放電空間に被処理成分を含む処理ガスを
導入して上記被処理成分を吸着材に吸着し、上記処理ガ
スの導入を停止した後、上記吸着および放電空間を低圧
にして上記吸着および放電空間に滞留するガスを排気
し、上記吸着材に吸着された被処理成分を放電により分
解処理するように構成したので、吸着部と放電部とが同
じ空間であるのでコンパクトなガス処理装置が得られ
る。また、脱着が不要となる。
【0030】また、吸着部の下流に放電部を配置すると
共に、吸着部に不活性ガスまたは還元性ガスからなる放
電処理用ガスを供給する手段を備え、上記吸着部に被処
理成分を含む処理ガスを導入して上記被処理成分を上記
吸着材に吸着し、上記処理ガスの導入を停止して上記放
電処理用ガスを供給し、上記吸着材に吸着された被処理
成分を上記放電処理用ガスにより脱着して上記放電処理
用ガスと共に上記放電部に移動させ、放電により分解処
理するように構成したので、吸着材が放電にさらされな
いので劣化を防止できると共に、被処理成分の濃度に応
じて放電形態を選択できる。
【0031】また、吸着部と放電部とは隔離されてお
り、上記吸着部で被処理成分を吸着した吸着材を上記放
電部に移動させる手段を備えたので、吸着部への処理ガ
スの導入から放電処理までの一連の動作を処理ガスの導
入を停止させることなく連続的に行え、しかも放電部が
被処理ガスにさらされないので、スス等の付着による放
電電極間の絶縁不良に伴う放電の不安定動作や放電の停
止を防止できる。
【0032】また、吸着部と放電部とは隔離されてお
り、吸着材に吸着された被処理成分を脱着する脱着部を
上記放電部の上流に備えると共に、上記吸着部で被処理
成分を吸着した吸着材を上記脱着部に移動させる手段を
備えたので、吸着部への処理ガスの導入から放電処理ま
での一連の動作を処理ガスの導入を停止させることなく
連続的に行え、しかも放電部が処理ガスにさらされない
ので、スス等の付着による放電電極間の絶縁不良に伴う
放電の不安定動作や放電の停止を防止できる。さらに吸
着材が放電にさらされないので劣化を防止できると共
に、被処理成分の濃度に応じて放電形態を選択できる。
【0033】また、吸着部と放電部は隣接して連続した
空間であり、上記吸着部に被処理成分を含む処理ガスを
導入して上記被処理成分を吸着材に吸着し、上記処理ガ
スの導入を停止して上記放電部に窒素または還元性ガス
を導入して放電させ、上記吸着材に吸着された被処理成
分を分解処理するように構成したので、放電部内には導
入した窒素または還元性ガスが存在し、処理ガス中のガ
ス組成が放電に及ぼす影響を小さくできる。さらに吸着
材が放電にさらされないので劣化を防止できる。また、
脱着が不要となる。
【0034】
【0035】また、吸着材が導電体材料から成り、上記
吸着材を放電電極の少なくとも一方の電極としたので、
吸着材を電極とすることにより、イオンおよび電子衝撃
による効果が加わり、効率良く被処理成分を分解でき
る。さらに、放電により電極すなわち吸着材が加熱され
るので、吸着材表面での表面反応も活性化する。
【0036】また、吸着材が誘電体材料から成り、上記
吸着材で放電電極の少なくとも一方の電極を被覆したの
で、アーク放電を防止できると共に、放電にともなって
吸着材表面に電荷が充分蓄積すると吸着材表面上で放電
が生じ、さらに効率良く被処理成分を分解できる。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。また、以下の各実施例の説明では、処理ガスが排
ガスであり、被処理成分すなわち有害ガス成分として、
窒素酸化物を例にあげて説明する。図1は本発明の実施
例1によるガス処理装置を模式的に示す構成図である。
図1において、1は排ガス導入路で、バイパス流路14
と流路切り替えバルブ15が配設されている。しかし、
ガス処理装置への排ガスの導入を一時的に停止できる場
合は、バイパス流路14は無くてもよい。3は吸着部
で、この吸着部3内には吸着材4が備えてある。吸着材
4としては、例えば活性炭、ゼオライト系の材料、酸化
アルミニウム、酸化チタン等の金属酸化物、シリカゲル
等が挙げられるがこれに限るものではない。さらに吸着
材4をはさんで、一対の放電電極16が対向配設されて
おり、放電電極16は放電用電源17に接続されてい
る。放電電極の一方の電極16は誘電体18によって被
覆されており、この誘電体18によって、放電がアーク
放電に移行するのを防いでいる。なお、図1では一方の
放電電極16のみが誘電体18に被覆されているが、両
方の放電電極16が誘電体18に被覆されていてもよ
い。また、放電電極16によって形成される電界が著し
く不平等な電界で、コロナ放電を発生できる場合は、誘
電体18は無くてもよい。
【0046】次に動作について説明する。流路切り替え
バルブ15が開いている時、排ガスは吸着部3内に導入
され、排ガス中の窒素酸化物は吸着材4に吸着される。
吸着材4の吸着能力が飽和するまで窒素酸化物が吸着さ
れると、窒素酸化物は吸着材4下流に流出するようにな
るので、吸着材4の吸着能力が飽和する前に流路切り替
えバルブ15を閉じ、排ガスをバイパス流路14に流
す。次に、吸着部3への排ガスの流入を停止した後、放
電用電源17によって放電電極16にパルス電圧もしく
は交流電圧を印加し、放電を行う。
【0047】通常の燃焼排ガスや、トンネルや駐車場内
のガスのように酸素濃度が10%を越える雰囲気中で放
電を行うと、一酸化窒素が窒素と酸素とに分解される反
応よりも、二酸化窒素や硝酸等に酸化される反応の方が
速く進み、さらに排ガス中の窒素と酸素から窒素酸化物
を生成する反応も生じ、このような雰囲気中で窒素酸化
物を窒素と酸素とに分解するのは困難である。ところ
で、窒素酸化物の中では一酸化窒素が最も窒素と酸素に
分解しやすく、その反応速度は一酸化窒素濃度が高いほ
ど速い。したがって、一酸化窒素濃度が高いほど、また
酸素濃度が低いほど窒素酸化物を窒素と酸素とに分解す
る反応が進みやすい。この実施例においては、窒素酸化
物を吸着材4表面に吸着・蓄積した後、排ガスの流入を
停止する。このとき吸着部3内の窒素酸化物の濃度は排
ガス中の窒素酸化物濃度よりも高くなっている。このよ
うな状況下での放電においては、窒素酸化物と電子との
衝突頻度が高く、また、放電中で生成された各種ラジカ
ルとの反応速度も速い。また、吸着材4表面での表面反
応も生じる。結果的に窒素酸化物の分解反応が促進さ
れ、窒素酸化物を効率良く窒素と酸素に変換することが
できる。また、排ガスが流入を停止して放電を行うの
で、排ガスが流れ続ける状態で放電を行うのに比べて放
電にさらす処理ガス量が少なく、放電のエネルギー効率
が上がる。また、この実施例では、窒素酸化物は吸着材
4表面において窒素と酸素に分解された後に吸着材4か
ら脱着するか、放電中で生成されたイオンによる衝撃
や、放電による吸着材4表面の加熱によって吸着材4か
ら脱着した後、放電空間中で窒素と酸素とに分解される
ので、従来のような加熱空気等による脱着工程が不要で
ある。
【0048】なお、図2(a)(b)にそれぞれ縦断面
図および横断面図で示したように、2つの円筒状の放電
電極16が同軸になるように配置されていてもよい。こ
の場合、内側の放電電極16には、給電端子19によ
り、電力を供給する。なお、内側の放電電極16は誘電
体18により被覆されているが、吸着部3の容器が誘電
体から成る場合は、誘電体18は無くてもよい。
【0049】このように、実施例1によれば、アンモニ
ア等の有害ガスを必要とせず、さらに2次廃棄物を生成
することなく、効率良く排ガス中の有害ガス成分を無害
化する排ガス処理装置を得ることができる。
【0050】実施例2.また、吸着材が例えば活性炭等
の導電体材料からなる場合、吸着材を放電電極として用
いてもよい。そのような構成の実施例2によるガス処理
装置の主要部を図3(a)(b)にそれぞれ縦断面図お
よび横断面図で示す。図において、4aは導電体材料か
らなる吸着材である。この吸着材4aは下地電極20と
電気的に接触しており、下地電極20には給電端子19
より電力が供給される。なお、吸着材4aの電気抵抗が
十分小さい場合は下地電極20は無くてもよい。対向す
る電極16は誘電体18で被覆されている。誘電体18
は、放電がアークに移行するのを防ぐために配置してい
る。
【0051】このように吸着材4aを放電電極の一方と
すると、イオンおよび電子衝撃による効果が加わり、窒
素酸化物を効率良く脱着することができる。また、イオ
ンおよび電子の衝撃によって吸着材4aが加熱され、吸
着材4a表面での表面反応も活性化する。このようにし
て効率良く吸着材4a表面上の窒素酸化物を分解でき
る。
【0052】実施例3.また、吸着材が例えば酸化アル
ミニウムやシリカゲル等の誘電体材料からなる場合、吸
着材をアーク放電防止用の誘電体として使用することも
できる。そのような構成の実施例3によるガス処理装置
の主要部を図4に示す。図において、4bは誘電体材料
からなるの吸着材である。誘電体材料からなる吸着材4
bと対向する電極16は誘電体18で被覆されている。
なお、誘電体18は無くてもよい。また、対向電極16
上の誘電体18の代わりに誘電体材料からなる吸着材4
bを配置してもよい。
【0053】このように放電電極16の少なくとも一方
を誘電体材料からなる吸着材4bで被覆した構成で放電
を行うと、実施例2の場合と同等の効果が得られる。ま
た、放電にともなって吸着材4b表面上に電荷が十分蓄
積すると、吸着材4b表面上で放電が生じ、さらに効率
良く窒素酸化物を分解することができる。
【0054】実施例4.図5に実施例4によるガス処理
装置の主要部の構成を示す。図において、21は処理ガ
スである排ガス中の有害ガス成分すなわち被処理成分の
濃度を検知するガスセンサすなわち有害ガスセンサであ
り、吸着材4の下流に配置されている。22は制御装置
であり、有害ガスセンサ21の出力に応じて、流路切り
替えバルブ15および放電用電源17を制御する。
【0055】次に動作について説明する。図6に有害ガ
スセンサ21の出力と、それに応じた流路切り替えバル
ブ15、放電用電源17の動作シーケンスを示す。ま
ず、時間t=t0において、流路切り替えバルブ15が開
き、窒素酸化物の吸着材4への吸着が開始する。時間が
経過するにつれて、窒素酸化物はしだいに吸着材4の下
流に流出するようになり、有害ガスセンサ21の出力が
増加する。そしてt=t1において有害ガスセンサ21の出
力が閾値V1を越えると、制御装置22より流路切り替え
バルブ15へ信号が送られ、流路切り替えバルブ15は
閉じる。このようにして吸着材4への排ガスの流入が停
止した後、制御装置22から放電用電源17へ信号が送
られ、放電が開始する。t=t2において窒素酸化物の処理
が終了すると、再び制御装置22から放電用電源17へ
信号が送られ、放電が停止する。また、流路切り替えバ
ルブ15にも信号が送られ、流路切り替えバルブ15が
開いて排ガスの導入が開始する。以降はこのシーケンス
を繰り返す。このようにして排ガス処理が自動化でき
る。
【0056】実施例5.図7に実施例5によるガス処理
装置の主要部の構成を示す。図において、23は放電処
理用ガスの供給装置である。放電処理用ガスとしては、
例えば窒素酸化物の処理には、希ガスや窒素等の不活性
ガスまたは還元性ガスが適している。アンモニアの取扱
に関する安全対策が十分施せる場合は、還元性ガスとし
てアンモニアを用いてもよい。この実施例5において
は、吸着材4に窒素酸化物を吸着させて、吸着材4への
排ガスの流入を停止した後、吸着材4に放電処理用ガス
を供給し、放電を行う。このように放電処理用ガスを導
入して放電を行うと、窒素酸化物は、電子衝突による直
接解離や吸着材上での表面反応の他に、さらに放電処理
用ガスと電子との衝突によって生成されたラジカルによ
る反応が加わることになり、効率良く窒素と酸素に変換
することができる。また、放電空間中には酸素が存在し
ないか、または存在したとしても極めて低濃度であるの
で、窒素酸化物の生成はなく、窒素酸化物の酸化に放電
エネルギーを消費することもない。例えば放電処理用ガ
スとして窒素を用いると、窒素と電子との衝突により窒
素原子が生成され、この窒素原子は以下のような反応で
一酸化窒素を窒素に還元する。 N + NO → N2 + O また、アンモニアを用いると、アンモニアと電子との衝
突によって生成されたNH2ラジカルによって以下のよう
な反応が生じる。 NH2 + NO → N2 + H2O また、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスを用いる
と、放電中で生成される電子の平均エネルギーが高く、
効率良く窒素酸化物を解離する。さらに、これらのガス
を用いると、非常に安定した放電を得ることができる。
また、この実施例では、放電処理用ガスを導入して放電
を行うので、放電時における放電空間中のガス組成は吸
着材4に吸着された窒素酸化物の影響を除けば、常に一
定であり、排ガスのガス組成が放電に及ぼす影響が極め
て小さい。
【0057】実施例6.図8に実施例6によるガス処理
装置の主要部の構成を示す。図において、24はバルブ
であり、吸着部3の下流に配置されている。この実施例
6では、放電処理用ガスを導入することによって、吸着
部3内に残存する、排ガス中の酸素や窒素等の処理対象
以外のガスを放電処理用ガスと置換した後、放電処理用
ガスの導入を停止して、バルブ24を閉じる。この状態
で放電を行って窒素酸化物を処理した後、バルブ24お
よび流路切り替えバルブ15を開き放電によって処理し
たガスを排気するとともに、再び排ガスを導入して窒素
酸化物の吸着を開始する。なお、吸着部3の下流側から
のガスの逆流が無視できる場合は、バルブ24は無くて
もよい。
【0058】このようにこの実施例6では、放電処理用
ガスを導入して放電空間内のガスを酸素等を含む排ガス
から、放電処理用ガスに置換した後、放電処理用ガスの
導入を停止して放電を行うので、放電処理用ガスの消費
量を必要最小限度に抑えることができる。
【0059】実施例7.図9に実施例7によるガス処理
装置の主要部の構成を示す。この実施例では、吸着部3
と放電部25は隣接して連続した空間である(図では放
電部25は隔壁に囲まれているようにも見えるが放電電
極の側面が見えているのである)とともに、吸着材4に
吸着された窒素酸化物を処理する際に、放電処理用ガス
供給装置23から供給するガスとして、窒素またはアン
モニア等の還元性ガスを使用する。 放電部25におい
て行う放電は、コロナ放電や無声放電でもよいが、吸着
材4が耐熱性に優れている材料の場合は、アーク放電や
グロー放電、無電極高周波放電、マイクロ波放電等を用
いてもよい。図では放電部25は放電処理用ガス供給装
置23と吸着材4との間に配置されているが、放電部3
の位置は吸着材4の近傍であれば、どの位置でもよい。
すなわち、放電処理用ガス供給装置23から供給される
窒素または還元性ガスが吸着部3内を満たすことによっ
て同時に放電部25内も窒素または還元性ガスで満たさ
れることになり、放電は窒素または還元性ガス雰囲気中
で行われることになる。
【0060】このような配置で放電を行うと、放電空間
中で生成された窒素原子やNH2ラジカル等が、拡散や対
流等によって吸着材4に到達し、吸着材4に吸着された
窒素酸化物を窒素と酸素または窒素と水に分解する。し
かもこのような配置では、吸着材4が放電空間にさらさ
れないので、吸着材4の放電による劣化を防止できる。
また、窒素酸化物は吸着材4上で窒素と酸素、または窒
素と水に分解されるので、窒素酸化物を脱着するための
特別な手段、例えば窒素または還元性ガスの加熱等を用
いなくても、十分な窒素酸化物処理効率が得られる。
【0061】実施例8.図10に実施例8によるガス処
理装置の主要部の構成を示す。吸着材4の下流に有害ガ
スセンサ21が配置されている。有害ガスセンサ21の
出力は制御装置22に送られる。制御装置22は有害ガ
スセンサ21の出力に応じて、流路切り替えバルブ1
5、放電処理用ガス供給装置23、および放電用電源1
7を制御する。なお、実施例6のように放電処理用ガス
供給後、放電処理用ガスの供給を停止した状態で放電を
行う場合は、本図には示されていないが、図8における
バルブ24も制御する。
【0062】次に動作について詳細に説明する。図11
に有害ガスセンサ21の出力と、それに応じた流路切り
替えバルブ15、放電処理用ガス供給装置23、放電用
電源17の動作シーケンスを示す。まず、時間t=t0にお
いて、流路切り替えバルブ15が開き、窒素酸化物の吸
着材4への吸着が開始する。時間が経過し吸着材4の吸
着量が飽和に達すると、窒素酸化物はしだいに吸着材4
の下流に流出するようになり、有害ガスセンサ21の出
力が増加する。そしてt=t1において有害ガスセンサ21
の出力が閾値V1を越えると、制御装置22より流路切り
替えバルブ15および放電処理用ガス供給装置23へ信
号が送られ、流路切り替えバルブ15は閉じ、放電処理
用ガス供給装置23による吸着材4への放電処理用ガス
の供給が開始する。吸着部3内が放電処理用ガスで満た
された後、制御装置22から放電用電源17へ信号が送
られ、放電が開始する。t=t2において窒素酸化物の処理
が終了すると、再び制御装置22から放電用電源17へ
信号が送られ、放電が停止する。また、流路切り替えバ
ルブ15、放電処理用ガス供給装置23にも信号が送ら
れ、放電処理用ガス供給装置23からのガスの供給が停
止し、流路切り替えバルブ15が開いて排ガスの供給が
開始する。以降はこのシーケンスを繰り返す。 このよ
うにすることにより排ガス処理を自動化することができ
る。
【0063】実施例9.図12に実施例9によるガス処
理装置の主要部の構成を示す。図において、26は排気
装置である。窒素酸化物を吸着材4に吸着させた後、吸
着材4への排ガスの流入を停止し、排気装置26により
吸着部3を低圧にする。なお、この例では吸着部3と放
電部とは同じ空間であるので、吸着部3を低圧にするこ
とはすなわち放電部を低圧にすることである。排気装置
26により吸着部3の排気を開始すると、まず吸着部3
に滞留している排ガスが排気され、その後、吸着材4に
吸着した窒素酸化物が排気される。このように吸着部3
に滞留している排ガスと吸着材4に吸着された窒素酸化
物が排気されるまでに時間差が生ずる。従って、排気装
置26を作動させて吸着部3に滞留するガスを排気した
後、吸着材4に吸着された窒素酸化物が排気される前に
放電用電源17を作動させ放電を開始する。
【0064】このようにして、窒素酸化物の相対的な濃
度を高くするとともに、窒素酸化物処理に対する滞留ガ
ス成分による妨げを低減することができる。また、吸着
部3すなわち放電部を低圧にすることで放電空間も低圧
になるため放電領域が拡がり、かつ放電空間中の電子の
平均エネルギーも高くなって、効率良く窒素酸化物を処
理することができる。
【0065】実施例10.図13に実施例10によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。吸着材4の下流に有
害ガスセンサ21が配置されており、有害ガスセンサ2
1の出力は制御装置22に送られる。制御装置22は有
害ガスセンサ21の出力に応じて、流路切り替えバルブ
15、排気装置26、および放電用電源17を制御す
る。
【0066】次に動作について詳細に説明する。図14
に有害ガスセンサ21の出力と、それに応じた流路切り
替えバルブ15、排気装置26および放電用電源17の
動作シーケンスを示す。t=t0において流路切り替えバル
ブ15が開き、排ガス中の窒素酸化物は吸着材4に吸着
される。その後、吸着材4の吸着能力が飽和するまで窒
素酸化物が吸着されると、吸着材4の下流に窒素酸化物
が排出されるため有害ガスセンサ21の出力が上昇す
る。t=t1で有害ガスセンサ21の出力が閾値V1を越える
と、制御装置22から流路切り替えバルブ15へ信号が
送られ流路切り替えバルブ15は閉じる。このようにし
て吸着部3への排ガスの流入を停止した後、制御装置2
2から排気装置26へ信号が送られ、吸着部3(この例
では吸着部3は放電部を兼ねている)を低圧にする。ま
た、制御装置22から放電用電源17へ信号が送られ放
電を開始する。t=t2において窒素酸化物の処理が終了す
ると、再び制御装置22から放電用電源17へ信号が送
られ、放電を停止する。放電を停止した後、制御装置2
2から排気装置26へ信号が送られ、排気装置26の作
動を停止する。また、制御装置22から流路切り替えバ
ルブ15にも信号が送られ流路切り替えバルブ15を開
け、再び吸着部3へ排ガスが導入される。以降はこのシ
ーケンスを繰り返す。このようにして排ガス処理を自動
化できる。
【0067】実施例11.図15に実施例11によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。図において、27は
吸着材4を加熱する加熱装置である。窒素酸化物を吸着
材4に吸着させた後、吸着材4への排ガスの流入を停止
し、吸着材4を加熱装置27により加熱し、実施例9の
場合と同様に放電を行なう。このように、吸着材4を加
熱することで、吸着材4表面における表面反応が活性化
され、かつ、放電電圧が低下するため窒素酸化物を効率
良く処理することができる。なお、上記実施例では吸着
材4を加熱して放電を行ったが、高温の排ガスを導入し
たり高温の放電処理用ガスを導入したりしても放電部を
高温にすることができ、この場合にも同様の効果が得ら
れる。
【0068】実施例12.図16に実施例12によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。吸着材4の下流に有
害ガスセンサ21が配置されており、有害ガスセンサ2
1の出力は制御装置22に送られる。制御装置22は有
害ガスセンサ21の出力に応じて、流路切り替えバルブ
15、加熱装置27、および放電用電源17を制御す
る。
【0069】次に動作について詳細に説明する。図17
に有害ガスセンサ21の出力と、それに応じた流路切り
替えバルブ15と放電用電源17の動作シーケンス、お
よび加熱装置27の動作に応じた吸着材4の温度変化を
示す。t=t0において流路切り替えバルブ15が開き、排
ガス中の窒素酸化物は吸着材4に吸着される。その後、
吸着材4の吸着能力が飽和するまで窒素酸化物が吸着さ
れると、吸着材4の下流に窒素酸化物が排出されるため
有害ガスセンサ21の出力が上昇する。t=t1で有害ガス
センサ21の出力が閾値V1を越えると、制御装置22か
ら流路切り替えバルブ15へ信号が送られ流路切り替え
バルブ15は閉じる。このようにして吸着材4への排ガ
スの流入を停止した後、制御装置22から加熱装置27
へ信号が送られ、吸着材4を加熱する。吸着材4が所定
の温度T=T1に達する時間t=t2まで加熱した後、制御装置
22から放電用電源17へ信号が送られ放電を開始す
る。t=t3において窒素酸化物の処理が終了すると、再び
制御装置22から放電用電源17へ信号が送られ、放電
を停止する。放電を停止した後、制御装置22から加熱
装置27へ信号が送られ、吸着材4の加熱を停止し、ま
た制御装置22から流路切り替えバルブ15にも信号が
送られ流路切り替えバルブ15を開け、再び吸着材4へ
へ排ガスが導入される。以降はこのシーケンスを繰り返
す。このようにして排ガス処理を自動化できる。
【0070】実施例13.図18に実施例13によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。基本的な構成は実施
例5の図7で示したものと同じで、動作も、窒素酸化物
を吸着材4に吸着させた後、吸着材4への排ガスの流入
を停止し、放電処理用ガスを導入するところまでは同じ
である。しかしながら、この実施例13では図に示すよ
うに吸着部3の下流に放電部25を配置している。上述
の実施例5においては、吸着部3内で放電を行うのに対
し、この実施例13では、放電処理用ガスによって吸着
材4に吸着された窒素酸化物を脱着した後、窒素酸化物
を放電処理用ガスとともに放電部25に導いて放電を行
う。なお、放電処理用ガスを熱源等によって加熱して吸
着材4に導入すると脱着効率が良く、好ましい。このよ
うな構成で放電を行うと、吸着材4が放電にさらされな
いので、コロナ放電や無声放電以外に、グロー放電やア
ーク放電、無電極高周波放電やマイクロ波放電も可能で
ある。放電部25内の窒素酸化物濃度が比較的低濃度の
場合はコロナ放電や無声放電が適しており、一方、高濃
度の場合はグロー放電、アーク放電、無電極高周波放電
やマイクロ波放電でも十分効率良く窒素酸化物を分解す
ることができる。
【0071】このように、窒素酸化物の濃度や放電部2
5内のガス成分等の放電条件に応じて、適した放電方法
を選択することができる。また、吸着材4が放電にさら
されないので、放電による吸着材の劣化を抑制すること
ができ、吸着材4の寿命を長くすることができる。
【0072】なお、有害ガスセンサを用いて排ガス処理
装置を制御する場合は、図19に示すような位置に有害
ガスセンサ21を配置すればよい。制御方法は実施例8
と同様である。
【0073】なお、上記実施例の図18では一つの吸着
部3に対して一つの放電部25が配置されているが、吸
着部3を並列に複数個配置して、これら複数個の吸着部
3に対して一つの放電部25を配置してもよい。
【0074】実施例14.図20に実施例14によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。基本的な構成は実施
例9に図12で示したものと同じで、動作も窒素酸化物
を吸着材4に吸着させた後、吸着材4への排ガスの流入
を停止し、排気装置26で吸着部3を低圧にするところ
までは同じである。しかしながら、この実施例14では
図に示すように吸着部3の下流に放電部25を配置して
いる。実施例9においては、吸着部3において放電を行
うのに対し、この実施例14では、排気装置26で吸着
部3を低圧にすることで吸着材4に吸着された窒素酸化
物を脱着した後、窒素酸化物を放電部25に導いて放電
を行う。
【0075】また、有害ガスセンサを用いて、排ガス処
理装置を制御する場合は、有害ガスセンサ21を図19
と同様に放電部25の下流に配置すればよい。制御方法
は実施例10と同様である。
【0076】以上のように、この実施例14によれば、
吸着部3の下流で放電を行って窒素酸化物を無害化処理
するので、窒素酸化物の濃度や放電部25内のガス成分
等の放電条件に応じて、適した放電方法を選択すること
ができ、効率良く窒素と酸素に変換する排ガス処理装置
を得ることができる。また、吸着材4が放電にさらされ
ないので、放電による吸着材4の劣化を抑制することが
でき、吸着材4の寿命を長くすることができる。
【0077】実施例15.図21に実施例15によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。基本的な構成は実施
例11に示したものと同じで、動作も、窒素酸化物を吸
着材4に吸着させた後、吸着部3への排ガスの流入を停
止し、吸着材4を加熱装置27により加熱するところま
では同じである。しかしながら、この実施例15では図
に示すように吸着部3の下流に放電部25を配置してい
る。実施例11においては、吸着部3において放電を行
うのに対し、この実施例15では、加熱装置27で吸着
材4を加熱することで吸着材4に吸着された窒素酸化物
を脱着した後、窒素酸化物を放電部25に導いて放電を
行う。
【0078】また、有害ガスセンサを用いて、排ガス処
理装置を制御する場合は、有害ガスセンサ21を図19
と同様に放電部3の下流に配置すればよい。制御方法は
実施例12と同様である。
【0079】以上のように、この実施例15によれば、
吸着部3の下流で放電を行って窒素酸化物を無害化処理
するので、窒素酸化物の濃度や放電部25内のガス成分
等の放電条件に応じて、適した放電方法を選択すること
ができ、効率良く窒素と酸素に変換する排ガス処理装置
を得ることができる。また、吸着材4が放電にさらされ
ないので、放電による吸着材4の劣化を抑制することが
でき、吸着材4の寿命を長くすることができる。
【0080】実施例16.図22に実施例16によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。この実施例16で
は、一つの放電部に対して2つ以上の吸着部を配置し、
各吸着部に排ガスを導入するタイミングを制御する。図
において、一つの放電部25に対して、2つの吸着部3
a、3bが配置してあり、各吸着部3a、3bの上流側
に流路切り替えバルブ15a、15bが配置されてい
る。さらに各吸着部3a、3bの下流側にも流路切り替
えバルブ15A、15Bが配置されている。また、実施
例13と同様に各吸着部3a、3bの上流側からは放電
処理用ガス供給装置23によって放電処理用ガスが供給
できるようになっている。また、各吸着部3a、3bか
ら放電部25への流路中にバルブ24a、24bを配置
している。
【0081】次に動作について説明する。まず、流路切
り替えバルブ15a、15Aを開き、吸着部3aに排ガ
スを導入し、吸着部3aにおいて有害ガス成分を吸着除
去された、清浄なガスは排気路10より排気される。吸
着部3a内の吸着材の吸着能力が飽和する前に流路切り
替えバルブ15a、15Aを閉じ、バルブ24aを開く
とともに、放電処理用ガスを吸着部3aに供給して吸着
部3aに吸着された有害ガス成分を放電部25に導入す
る。放電部25に導入された有害ガス成分は放電によっ
て無害化処理され、排気路10より排気される。また、
流路切り替えバルブ15aを閉じて吸着部3aへの排ガ
スの導入を停止すると同時に、流路切り替えバルブ15
b、15Bを開いて、吸着部3bへの排ガスの導入を開
始し、吸着部3bにおいて有害ガス成分を吸着除去され
た、清浄なガスは排気路10より排気される。吸着部3
b内の吸着材の吸着能力が飽和する前に流路切り替えバ
ルブ15b、15Bを閉じ、バルブ24bを開くととも
に、放電処理用ガスを吸着部3bに供給して吸着部3b
に吸着された有害ガス成分を放電部に導入する。放電部
25に導入された有害ガス成分は放電によって無害化処
理され、排気路10より排気される。また、流路切り替
えバルブ15bを閉じて吸着部3bへの排ガスの導入を
停止すると同時に、流路切り替えバルブ15a、15A
を開いて、吸着部3aへの排ガスの導入を開始する。以
降はこの動作を繰り返す。なお、図22には2つの吸着
部3a、3bを配置しているが、2つ以上配置してもよ
い。
【0082】このように、1つの放電部25に対して複
数の吸着部3a、3bを備え、各吸着部3a、3bへの
排ガスの導入を順次切り換えて、一方の吸着部に排ガス
を導入して吸着している間に、他方の吸着部では排ガス
の導入を停止して吸着された有害ガス成分を脱着して放
電部25に移動させるように構成することにより、排ガ
ス全体の流れを停止することなく、連続的に排ガス中の
有害ガス成分を無害化することができる。
【0083】なお、上記実施例16は、実施例13と同
様に、吸着材4を配置している空間に放電処理用ガスを
導入して脱着を行ったが、実施例14と同様に、吸着材
4を配置している空間を低圧にして脱着を行ってもよい
し、実施例15と同様に、吸着材4そのものを加熱する
かあるいは吸着材4を配置している空間を高温にして脱
着を行ってもよい。
【0084】実施例17.実施例17を図23を用いて
説明する。図において、28はガス処理部で、吸着材に
よる有害ガス成分の吸着と放電による無害化を行う部分
をまとめて示したものであり、例えば、実施例1を説明
する図1のように、吸着部3に吸着材4と放電電極16
とが共存する場合はその部分を意味する。また、実施例
13を説明する図18や実施例16を説明する図22の
ように、吸着部3の下流に放電部25を配置した場合に
は、吸着部3と放電部25の両方をまとめてガス処理部
と記している。図23は、このようなガス処理部を2つ
以上備えた排ガス処理装置を示している。具体的には、
例えば図1〜図21のうちのいくつかの図に示されてい
るバイパス流路14が、別のガス処理部に接続されてい
てもよい。このように構成したものにおいて、排ガスの
導入および放電を順次切り替えて、有害ガス成分を吸着
中で、放電はしていないガス処理部と、排ガスの流れを
停止し、有害ガス成分の無害化のため放電処理中のガス
処理部とに分けて運転すれば、排ガス処理装置全体とし
ては排ガスの流れを停止することなく連続して排ガス中
の有害ガス成分の処理ができ、高効率なガス処理装置が
得られ、高い排気量の排ガスに対しても適用できる。
【0085】実施例18.図24に実施例18によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。上記各実施例1〜1
7では、吸着材4は固定された状態で、流路切り替えバ
ルブ15を用いて、排ガス等の流路を切り替えることに
よって吸着材4への排ガスの流入を制御していたが、こ
の実施例18では、流路は切り替えずに吸着材4を移動
させて、吸着材4への排ガスの流入を制御する。図24
(a)は主要部を縦断面で示す構成図であり、(b)は
主要部を排ガス導入方向から見た平面図で示している。
なお、図24(b)は平面図であるが明確のためハッチ
ングを施して示している。図において、50は円筒で、
モータ29と連結されて、矢印方向に回転できるように
なっている。円筒50内には放射状に隔壁30が設けて
あり、吸着材4はその間に充填されている。また、円筒
50の一方の部分は排ガス導入路1と排気路10ではさ
まれた排ガス導入空間にあり、円筒50の回転方向に対
して垂直な方向から、排ガスが導入されるように構成さ
れており、円筒50のこの部分が吸着部3となる。円筒
50のもう一方の部分は排ガス導入空間外にあり、この
部分をはさみこむように放電電極16が配置されてお
り、放電部25を構成する。図24(b)に示すよう
に、放電部25は放電部壁25aと隔壁30に囲まれて
おり、この空間にある吸着材4には排ガスが流れ込まな
いようになっている。放電電極16の一方には放電処理
用ガス導入口31が設けてあり、放電処理用ガス供給装
置23からのガスを放電部25内に導入できるようにな
っている。また、もう一方の放電電極16には、ガス排
出口32が設けてあり、処理された排ガスは、処理排ガ
ス用排気路33を通って、排気路10に導かれ、大気中
に排出される。なお、放電電極16の放電空間に面する
側を誘電体で被覆してもよい。
【0086】次に動作について説明する。排ガス導入路
1から吸着部3に導入された排ガス中の窒素酸化物は、
吸着部3内にある吸着材4に吸着される。円筒50はモ
ータによって回転しており、窒素酸化物を吸着した吸着
材4は円筒50の回転に伴い、放電部25に移動する。
円筒50には隔壁30が放射状に設けてあり、吸着材4
が四方を隔壁30と放電部の壁25aに囲まれる領域に
まで移動すると、排ガスの流入が停止する。さらに放電
電極16に挟まれる領域まで移動すると、放電処理用ガ
ス導入口31から、放電処理用ガスが導入されるととも
に、吸着材4は放電電極16間で行われる放電にさらさ
れ、実施例5と同様な作用により吸着材4に吸着された
窒素酸化物は分解されて無害化され、ガス排出口32よ
り処理排ガス用排気路33を通って排気路10に導かれ
た後、大気中に排出される。放電処理された吸着材4
は、そのまま回転して、再び吸着部3内に移動し、窒素
酸化物の吸着を開始する。なお、モータ29の回転は連
続的であってもよいし、断続的であってもよい。
【0087】この実施例18によれば、吸着部3への排
ガスの導入から放電処理までの一連の動作を排ガスの導
入を停止させることなく連続的に行え、また、放電部2
5が排ガスに直接さらされることがないので、スス等の
付着による、放電電極16間の絶縁不良にともなう放電
の不安定動作や、放電の停止といった問題を回避するこ
とができる。なお、上記実施例では放電処理用ガスを供
給して放電を行ったが、放電処理用ガスは必ずしも供給
しなくてもよい。また、放電部25を低圧にしたり高温
雰囲気で放電を行ってもよい。
【0088】実施例19.図25に実施例19によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。この実施例では、吸
着材4に吸着された窒素酸化物を脱着した後、放電によ
って無害化処理する。図25(a)は主要部を縦断面で
示す構成図であり、(b)は主要部を排ガス導入方向か
ら見た平面図で示している。なお、図25(b)は平面
図であるが明確のためハッチングを施して示している。
図において、吸着部3、排ガス流路1、モータ29等は
図24における排ガス処理装置と同じであるが、図24
の放電部25のところが有害ガスの脱着部34となって
おり、脱着部34の下流に放電部25が設けられてい
る。脱着部34の一方の面には放電処理用ガス導入口3
1が設けられており、放電処理用ガス供給装置23から
のガスを脱着部34内に導入できるようになっている。
また、脱着部34のもう一方の面にはガス排出口32が
設けてあり、ガス排出口32から排出されたガスは放電
部25に導入される。
【0089】次に動作について説明する。排ガス導入路
1から吸着部3に導入された排ガス中の窒素酸化物は、
吸着部3内にある吸着材4に吸着される。円筒50はモ
ータによって回転しており、窒素酸化物を吸着した吸着
材4は円筒50の回転に伴い、有害ガスの脱着部34に
移動する。円筒50には隔壁30が放射状に設けてあ
り、吸着材4が四方を隔壁30と脱着部34の壁に囲ま
れる領域にまで移動すると、排ガスの流入が停止する。
この領域には放電処理用ガス導入口31から、放電処理
用ガスが導入されており、このガスによって脱着された
窒素酸化物はガス排出口32より排出され、放電部25
に導入され、放電によって無害化される。放電によって
無害化処理されたガスは、処理排ガス用排気路33を通
って排気路10に導かれ、大気中の排出される。
【0090】この実施例19によれば、吸着部3への排
ガスの導入から放電処理までの一連の動作を排ガスの導
入を停止させることなく連続的に行え、また、放電部2
5が排ガスに直接さらされることがないので、スス等の
付着による、放電電極16間の絶縁不良にともなう放電
の不安定動作や、放電の停止といった問題を回避するこ
とができる。さらに吸着材4が放電にさらされないので
劣化を防止できると共に、有害ガス成分の濃度に応じて
放電形態を選択できる。なお、上記実施例では放電処理
用ガスを供給して脱着を行ったが、これに限らず、脱着
部25を低圧にしたり高温雰囲気で脱着を行ってもよ
い。
【0091】実施例20.また、排ガス中の窒素酸化物
の主成分は一酸化窒素であるが、通常吸着材4への吸着
率は一酸化窒素よりも二酸化窒素の方が大きく、吸着材
4に導入する前に一酸化窒素を二酸化窒素に酸化してお
くと、より効率良く窒素酸化物を吸着することができ、
吸着材4の必要量も少なくてすむ。図26はそのような
実施例20による排ガス処理装置の構成を示す。図26
において、ガス処理部28の上流に有害ガス酸化用放電
部35が配設されている。図27に有害ガス酸化用放電
部35に使用する放電管例の概略の構成を示す。図27
において、36は放電管、37、38は放電官6内に配
置された放電電極で、一方の放電電極38は誘電体18
で被覆されている。なお、両方の放電電極37、38が
誘電体18で被覆されてもよい。これらの放電電極3
7、38に交流電圧またはパルス電圧を印加して放電を
行う。排ガスは放電管36内で放電にさらされ、排ガス
中の一酸化窒素は放電中に生成される酸素原子やオゾ
ン、HO2ラジカル等により二酸化窒素に酸化される。
【0092】また、実施例20において、有害ガス酸化
用放電部35に使用する放電管を図28に示すような放
電管39とすることもできる。図28において、40、
41は放電電極である。一方の放電電極40は半径の小
さいワイヤ状の電極となっており、もう一方の放電電極
41はこのワイヤ状の放電電極40を囲むように円筒状
に形成されている。このような放電電極40、41に直
流電圧または交流電圧またはパルス電圧を印加すると、
著しい不平等電界が形成され、コロナ放電が発生する。
排ガスは放電管39内で放電にさらされ、一酸化窒素は
放電中に生成される酸素原子やオゾン、HO2ラジカル等
により二酸化窒素に酸化される。このように、放電によ
って一酸化窒素を二酸化窒素に酸化することによって、
窒素酸化物の吸着材4への吸着率を高め、窒素酸化物除
去を効率良く行うことができ、さらに吸着材4の必要量
も少なくてすむ。また、このような電極構成は、電気集
塵器と類似しており、排ガス中のススの除去も同時に行
うことができる。
【0093】なお、放電電極40はワイヤ状でなく、鋭
角な突起部を数カ所有する形状のものでもよい。また、
放電電極40、41の少なくとも一方を誘電体で被覆し
てもよい。
【0094】実施例21.上記実施例20では一酸化窒
素を放電によって酸化する場合について説明したが、図
29に示すように、オゾナイザ42を配置してオゾンに
よって一酸化窒素を酸化してもよい。オゾナイザ42か
ら排出されたオゾンは吸着材の手前で一酸化窒素を二酸
化窒素に酸化し、上記実施例20の場合と同様の効果が
得られる。
【0095】実施例22.また、図30に示すように、
酸化触媒43によって一酸化窒素を酸化してもよく、上
記実施例20の場合と同様の効果が得られる。なお、酸
化触媒43としては例えば金属を担持させた活性炭やC
34、Mn23等の金属酸化物等が用いられる。
【0096】実施例23.上記実施例20〜22では、
排ガスの流れに対して吸着材の上流側で一酸化窒素の酸
化を行うことによって吸着材への吸着率を高めるが、吸
着材中を排ガスが流れている状態で放電を行うことによ
り窒素酸化物の吸着材への吸着率を高めることもでき
る。そのような場合の動作シーケンスを図31に示す。
まず、t=t0において図1における流路切り替えバルブ1
5が開いて、吸着材4に排ガスが導入されると同時に放
電を開始する。先にも述べたように、通常の燃焼排ガス
や、トンネル、駐車場内の排ガスのように、酸素濃度が
高い雰囲気中では一酸化窒素を酸化するのは容易であ
る。したがって、この実施例のように排ガス中で放電を
行うと、一酸化窒素は酸化され、二酸化窒素または硝酸
等となって、吸着材に容易に吸着される。以降の動作は
実施例1と同様で、t=t1において流路切り替えバルブ1
5を閉じて、吸着材4への排ガスの導入を停止した後、
再び放電を行い、排ガス中の窒素酸化物を無害化処理す
る。その後t=t2において流路切り替えバルブ15を開い
て、吸着部3内のガスを排気するとともに、排ガスを導
入し、排ガス中の窒素酸化物の吸着材4への吸着を開始
する。
【0097】この実施例23によれば、吸着材4中を排
ガスが流れている状態で放電を行うことによって一酸化
窒素を二酸化窒素に酸化するので、新たに酸化用の放電
部やオゾナイザ42、酸化触媒43を設ける必要がな
く、窒素酸化物除去を効率良く行うことができる。
【0098】実施例24.図32に実施例24によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。図32(a)は主要
部を縦断面で示す構成図であり、(b)は主要部の横断
面図である。図において、30は隔壁であり、この例で
は吸着材4を2つの領域に分けているが、3つ以上の領
域に分けてもよい。中心軸にはモータ軸44が配置され
ており、モータ軸44は中心側の円筒状の放電電極45
と連結されている。モータ軸44は導電性材料から成
り、給電端子の役割を兼ねる。吸着材4は中心側の放電
電極45を被覆する誘電体18の外側に固定されてお
り、モータ29の回転に伴い、放電電極45、誘電体1
8、吸着材4が一体となって回転する。吸着部3の外壁
には円筒状の放電電極46が配置されており、放電電極
45と46との間で放電を行う。なお、吸着部3の外壁
が誘電体材料から成る場合は、誘電体18は無くてもよ
い。排ガス導入路1は吸着部3外壁の一方の側壁上に配
置してあり、排気路10はその下流側に配置されてい
る。また、この実施例のように放電処理用ガスを導入す
る場合は、放電処理用ガス供給装置23からのガスを吸
着部内に導入できるように図に示すように排ガス導入路
1の反対側に放電処理用ガス導入口31を配置し、その
下流側に処理排ガス用排気路33を設ける。
【0099】次に動作について説明する。排ガス導入路
1から導入された排ガスは、隔壁30で分けられた2つ
の領域の内の一方の空間に導入され、放電にさらされる
ことによって排ガス中の一酸化窒素は二酸化窒素や硝酸
等に酸化され、その空間に存する吸着材4に吸着され
る。もう一方の空間には常時放電処理用ガス導入口31
より放電処理用ガスを導入している。吸着材4はモータ
によって回転しており、所定時間後、隔壁30が排ガス
導入路1を通過すると、排ガスが導入されていた空間で
は排ガスの導入が停止するとともに放電処理用ガスの導
入が開始し、放電によって吸着材4に吸着された窒素酸
化物は無害化された後、処理排ガス用排気路33より排
気される。隔壁30で分けられたもう一方の空間には排
ガスが導入されるようになり、窒素酸化物の吸着が開始
する。以後、この動作が連続的に繰り返される。この実
施例では、モータ29の回転、放電、排ガス等の導入は
連続的に行って良く、動作のタイミングの制御は不要で
ある。
【0100】また、上記実施例24は、放電処理用ガス
を導入して放電を行うが、低圧にして放電を行ってもよ
いし、吸着材4を加熱する等高温雰囲気で放電を行って
もよい。
【0101】実施例25.図33に実施例25によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。排ガス中には多量の
水分が含まれているが、吸着材には水分の影響で有害ガ
スの吸着能力が低下するものが多い。したがって、図3
3に示すように実施例17で述べたガス処理部28の上
流側に除湿装置47を配置し、排ガスがガス処理部28
に入る前に水分を取り除いておくことによって、吸着材
の処理率を向上させることができる。なお、除湿装置4
7としては、冷却配管に冷媒を流すもの、電子冷却によ
るもの、シリカゲルなどの除湿材料によるものなどガス
中の水分をとるものであればよい。
【0102】実施例26.図34に実施例26によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。排ガス中にはガスの
他に多量のススや粉塵が含まれており、吸着材の表面に
付着して吸着材の吸着率を低下させる恐れがある。ま
た、図1を用いて説明すると、ススが放電電極16を配
設した付近の壁面や放電電極16や放電電極16を被覆
している誘電体18などに付着すると、放電時に、スス
が付着している壁面に電流が流れて消費電力が増大した
り、放電電極16間に十分な電圧がかからず、放電が起
こらなかったり、停止したりする恐れがある。したがっ
て、図34に示すようにガス処理部28の上流側に集塵
器48を配置し、排ガスがガス処理部28に入る前にス
スや粉塵を取り除いておくことによって、吸着材による
有害ガスの高い吸着率を維持するとともに、排ガス処理
装置の信頼性を上げることができる。
【0103】実施例27.図35に実施例27によるガ
ス処理装置の主要部の構成を示す。ガス処理部28を通
った排ガス中には、吸着材によって吸着しきれなかった
窒素酸化物、あるいは放電処理部において窒素酸化物を
窒素と酸素に分解しきれなかった窒素酸化物などの有害
ガスが含まれている。こうした残留窒素酸化物等の残留
有害ガス成分を除去するため、図35の排ガス処理装置
では、ガス処理部の下流側に水、またはアルカリによる
洗浄部49を備えている。ここで、例えば窒素酸化物は
水を用いた場合は硝酸として、アルカリを用いた場合に
は硝酸塩として除去される。このような構成にすること
によって、有害ガス除去率の極めて高い排ガス処理装置
が実現できる。なお、洗浄部49は、例えば導入された
排ガスに水またはアルカリのシャワーを浴びせたり、水
またはアルカリ水溶液中を排ガスが通過するように構成
されている。
【0104】上記各実施例では、主に処理ガスが燃焼排
ガスやトンネルや駐車場内の排ガスであり、被処理成分
すなわち有害ガス成分として、窒素酸化物を例にあげて
説明したがこれに限るものではなく、被処理成分が炭化
水素類であってもよく、この場合は二酸化炭素と水に分
解される。また、処理ガスも排ガスに限らず、例えば、
空気原料のオゾナイザから出力されるオゾン化空気中の
窒素酸化物を分解処理する場合にも適用できる。さら
に、硫化水素やフロン等の分解処理にも適用の可能性が
ある。
【0105】
【発明の効果】発明によるガス処理装置は、被処理成
分を含む処理ガスを導入して上記被処理成分を吸着材に
吸着する吸着部、および上記吸着材に吸着されたまたは
吸着材に吸着され脱着された被処理成分を処理ガスが導
入され続けない状態での放電により分解処理する放電部
を備えたので、アンモニア等の有害ガスを必要とせず、
さらに2次廃棄物を生成することなく、効率良く処理ガ
ス中の被処理成分を無害化できる。さらに、吸着部と放
電部は同じ空間であり、この吸着および放電空間に被処
理成分を含む処理ガスを導入して上記被処理成分を吸着
材に吸着し、上記処理ガスの導入を停止して上記吸着材
に吸着された被処理成分を放電により分解処理するよう
に構成したので、吸着部と放電部とが同じ空間であるの
でコンパクトなガス処理装置が得られる。また、脱着が
不要となる。
【0106】また、吸着部と放電部は同じ空間であり、
この吸着および放電空間に被処理成分を含む処理ガスを
導入して上記被処理成分を吸着材に吸着し、上記処理ガ
スの導入を停止した後、不活性ガスまたは還元性ガスか
らなる放電処理用ガスを供給して上記吸着および放電空
間内のガスを上記処理ガスから上記放電処理用ガスに置
換し、上記吸着材に吸着された被処理成分を放電により
分解処理するように構成したので、吸着部と放電部とが
同じ空間であるのでコンパクトなガス処理装置が得られ
る。また、脱着が不要となる。
【0107】また吸着部と放電部は同じ空間であり、
この吸着および放電空間に被処理成分を含む処理ガスを
導入して上記被処理成分を吸着材に吸着し、上記処理ガ
スの導入を停止した後、上記吸着および放電空間を低圧
にして上記吸着および放電空間に滞留するガスを排気
し、上記吸着材に吸着された被処理成分を放電により分
解処理するように構成したので、吸着部と放電部とが同
じ空間であるのでコンパクトなガス処理装置が得られ
る。また、脱着が不要となる。
【0108】また、吸着部の下流に放電部を配置すると
共に、吸着部に不活性ガスまたは還元性ガスからなる放
電処理用ガスを供給する手段を備え、上記吸着部に被処
理成分を含む処理ガスを導入して上記被処理成分を上記
吸着材に吸着し、上記処理ガスの導入を停止して上記放
電処理用ガスを供給し、上記吸着材に吸着された被処理
成分を上記放電処理用ガスにより脱着して上記放電処理
用ガスと共に上記放電部に移動させ、放電により分解処
理するように構成したので、吸着材が放電にさらされな
いので劣化を防止できると共に、被処理成分の濃度に応
じて放電形態を選択できる。
【0109】また、吸着部と放電部とは隔離されてお
り、上記吸着部で被処理成分を吸着した吸着材を上記放
電部に移動させる手段を備えたので、吸着部への処理ガ
スの導入から放電処理までの一連の動作を処理ガスの導
入を停止させることなく連続的に行え、しかも放電部が
被処理ガスにさらされないので、スス等の付着による放
電電極間の絶縁不良に伴う放電の不安定動作や放電の停
止を防止できる。
【0110】また、吸着部と放電部とは隔離されてお
り、吸着材に吸着された被処理成分を脱着する脱着部を
上記放電部の上流に備えると共に、上記吸着部で被処理
成分を吸着した吸着材を上記脱着部に移動させる手段を
備えたので、吸着部への処理ガスの導入から放電処理ま
での一連の動作を処理ガスの導入を停止させることなく
連続的に行え、しかも放電部が処理ガスにさらされない
ので、スス等の付着による放電電極間の絶縁不良に伴う
放電の不安定動作や放電の停止を防止できる。さらに吸
着材が放電にさらされないので劣化を防止できると共
に、被処理成分の濃度に応じて放電形態を選択できる。
【0111】また、吸着部と放電部は隣接して連続した
空間であり、上記吸着部に被処理成分を含む処理ガスを
導入して上記被処理成分を吸着材に吸着し、上記処理ガ
スの導入を停止して上記放電部に窒素または還元性ガス
を導入して放電させ、上記吸着材に吸着された被処理成
分を分解処理するように構成したので、放電部内には導
入した窒素または還元性ガスが存在し、処理ガス中のガ
ス組成が放電に及ぼす影響を小さくできる。さらに吸着
材が放電にさらされないので劣化を防止できる。また、
脱着が不要となる。
【0112】
【0113】また、吸着材が導電体材料から成り、上記
吸着材を放電電極の少なくとも一方の電極としたので、
吸着材を電極とすることにより、イオンおよび電子衝撃
による効果が加わり、効率良く被処理成分を分解でき
る。さらに、放電により電極すなわち吸着材が加熱され
るので、吸着材表面での表面反応も活性化する。
【0114】また、吸着材が誘電体材料から成り、上記
吸着材で放電電極の少なくとも一方の電極を被覆したの
で、アーク放電を防止できると共に、放電にともなって
吸着材表面に電荷が充分蓄積すると吸着材表面上で放電
が生じ、さらに効率良く被処理成分を分解できる。
【0115】
【0116】
【0117】
【0118】
【0119】
【0120】
【0121】
【0122】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1による排ガス処理装置を模式的に示
す断面構成図である。
【図2】 実施例1による排ガス処理装置の主要部の別
の構成例を模式的に示す断面図であり、(a)は縦断面
図、(b)は横断面図である。
【図3】 実施例2による排ガス処理装置の主要部の構
成を模式的に示す断面図であり、(a)は縦断面図、
(b)は横断面図である。
【図4】 実施例3による排ガス処理装置の主要部の構
成を模式的に示す断面図である。
【図5】 実施例4による排ガス処理装置の主要部の構
成を模式的に示す断面図である。
【図6】 実施例4による排ガス処理装置の動作シーケ
ンスを説明する説明図である。
【図7】 実施例5による排ガス処理装置の主要部の構
成を模式的に示す断面図である。
【図8】 実施例6による排ガス処理装置の主要部の構
成を模式的に示す断面図である。
【図9】 実施例7による排ガス処理装置の主要部の構
成を模式的に示す断面図である。
【図10】 実施例8による排ガス処理装置の主要部の
構成を模式的に示す断面図である。
【図11】 実施例8による排ガス処理装置の動作シー
ケンスを説明する説明図である。
【図12】 実施例9による排ガス処理装置の主要部の
構成を模式的に示す断面図である。
【図13】 実施例10による排ガス処理装置の主要部
の構成を模式的に示す断面図である。
【図14】 実施例10による排ガス処理装置の動作シ
ーケンスを説明する説明図である。
【図15】 実施例11による排ガス処理装置の主要部
の構成を模式的に示す断面図である。
【図16】 実施例12による排ガス処理装置の主要部
の構成を模式的に示す断面図である。
【図17】 実施例12による排ガス処理装置の動作シ
ーケンスを説明する説明図である。
【図18】 実施例13による排ガス処理装置の主要部
の構成を模式的に示す断面図である。
【図19】 実施例13による排ガス処理装置の別の構
成を模式的に示す断面図である。
【図20】 実施例14による排ガス処理装置の主要部
の構成を模式的に示す断面図である。
【図21】 実施例15による排ガス処理装置の主要部
の構成を模式的に示す断面図である。
【図22】 実施例16による排ガス処理装置の主要部
の構成を模式的に示す構成図である。
【図23】 実施例17による排ガス処理装置の主要部
の構成を模式的に示す構成図である。
【図24】 実施例18による排ガス処理装置の主要部
の構成を模式的に示し、(a)は縦断面を示す断面構成
図、(b)は主要部を排ガス導入方向から見た平面図で
ある。
【図25】 実施例19による排ガス処理装置の主要部
の構成を模式的に示し、(a)は縦断面を示す断面構成
図、(b)は主要部を排ガス導入方向から見た平面図で
ある。
【図26】 実施例20による排ガス処理装置の概略を
示すブロック図である。
【図27】 実施例20による排ガス処理装置の有害ガ
ス酸化用放電部の一例を模式的に示す断面構成図であ
る。
【図28】 実施例20による排ガス処理装置の有害ガ
ス酸化用放電部の別の例を模式的に示す断面構成図であ
る。
【図29】 実施例21による排ガス処理装置の概略を
示すブロック図である。
【図30】 実施例22による排ガス処理装置の概略を
示すブロック図である。
【図31】 実施例23による排ガス処理装置の動作シ
ーケンスを説明する説明図である。
【図32】 実施例24による排ガス処理装置の主要部
の構成を模式的に示し、(a)は主要部を縦断面で示す
断面構成図、(b)は主要部の横断面図である。
【図33】 実施例25による排ガス処理装置の概略を
示すブロック図である。
【図34】 実施例26による排ガス処理装置の概略を
示すブロック図である。
【図35】 実施例27による排ガス処理装置の概略を
示すブロック図である。
【図36】 従来の排ガス処理装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図37】 従来の別の排ガス処理装置の構成を模式的
に示す断面図である。
【符号の説明】
1 排ガス導入路、 2 排ガス吸引部、 3 吸着
部、 4 吸着材、 4a 導電体材料からなる吸着
材、 4b 誘電体材料からなる吸着材、 5 脱着
部、 6 空気加熱部、 7 高温ガス発生部、 8
アンモニア供給器、9 脱硝部、 10 排気路、 1
1 高圧電極、 12 ガラス管、 13接地電極、
14 バイパス流路、 15 流路切り替えバルブ、
15a 流路切り替えバルブ、 15b 流路切り替え
バルブ、 15A 流路切り替えバルブ、 15B 流
路切り替えバルブ、 16 放電電極、 17 放電用
電源、 18 誘電体、 19 給電端子、 20 下
地電極、 21 有害ガスセンサ、 22 制御装置、
23 放電処理用ガス供給装置、 24 バルブ、2
4a バルブ、 24b バルブ、 25 放電部、
26 排気装置、27 加熱装置、 28 ガス処理
部、 29 モータ、 30 隔壁、 31放電処理用
ガス導入口、 32 ガス排出口、 33 処理排ガス
用排気路、34 有害ガス脱着部、 35 有害ガス酸
化用放電部、 36 放電管、37 放電電極、 38
放電電極、 39 放電管、 40 放電電極、 4
1 放電電極、 42 オゾナイザ、 43 酸化触
媒、 44 モータ軸、45 放電電極、 46 放電
電極、 47 除湿装置、 48 集塵器、 49 水
またはアルカリによる洗浄部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−317720(JP,A) 特開 平4−305225(JP,A) 特公 昭57−60053(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/02 B01D 53/32 B01D 53/34

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理成分を含む処理ガスを導入して上
    記被処理成分を吸着材に吸着する吸着部、および上記吸
    着材に吸着されたまたは吸着材に吸着され脱着された被
    処理成分を処理ガスが導入され続けない状態での放電に
    より分解処理する放電部を備えたガス処理装置であっ
    て、上記吸着部と上記放電部は同じ空間であり、この吸
    着および放電空間に上記処理ガスを導入して上記被処理
    成分を吸着材に吸着し、上記処理ガスの導入を停止して
    上記吸着材に吸着された被処理成分を放電により分解処
    理するように構成したことを特徴とするガス処理装置。
  2. 【請求項2】 被処理成分を含む処理ガスを導入して上
    記被処理成分を吸着材に吸着する吸着部、および上記吸
    着材に吸着されたまたは吸着材に吸着され脱着された被
    処理成分を処理ガスが導入され続けない状態での放電に
    より分解処理する放電部を備えたガス処理装置であっ
    て、上記吸着部と上記放電部は同じ空間であり、この吸
    着および放電空間に上記処理ガスを導入して上記被処理
    成分を吸着材に吸着し、上記処理ガスの導入を停止した
    、不活性ガスまたは還元性ガスからなる放電処理用ガ
    スを供給して上記吸着および放電空間内のガスを上記処
    理ガスから上記放電処理用ガスに置換し、上記吸着材に
    吸着された被処理成分を放電により分解処理するように
    構成したことを特徴とするガス処理装置。
  3. 【請求項3】 被処理成分を含む処理ガスを導入して上
    記被処理成分を吸着材に吸着する吸着部、および上記吸
    着材に吸着されたまたは吸着材に吸着され脱着された被
    処理成分を処理ガスが導入され続けない状態での放電に
    より分解処理する放電部を備えたガス処理装置であっ
    て、上記吸着部と上記放電部は同じ空間であり、この吸
    着および放電空間に上記処理ガスを導入して上記被処理
    成分を吸着材に吸着し、上記処理ガスの導入を停止した
    、上記吸着および放電空間を低圧にして上記吸着およ
    び放電空間に滞留するガスを排気し、上記吸着材に吸着
    された被処理成分を放電により分解処理するように構成
    したことを特徴とするガス処理装置。
  4. 【請求項4】 被処理成分を含む処理ガスを導入して上
    記被処理成分を吸着材に吸着する吸着部、および上記吸
    着材に吸着されたまたは吸着材に吸着され脱着された被
    処理成分を処理ガスが導入され続けない状態での放電に
    より分解処理 する放電部を備えたガス処理装置であっ
    て、上記吸着部の下流に上記放電部を配置すると共に、
    吸着部に不活性ガスまたは還元性ガスからなる放電処理
    用ガスを供給する手段を備え、上記吸着部に上記処理ガ
    スを導入して上記被処理成分を上記吸着材に吸着し、上
    記処理ガスの導入を停止して上記放電処理用ガスを供給
    し、上記吸着材に吸着された被処理成分を上記放電処理
    用ガスにより脱着して上記放電処理用ガスと共に上記放
    電部に移動させ、放電により分解処理するように構成し
    ことを特徴とするガス処理装置。
  5. 【請求項5】 被処理成分を含む処理ガスを導入して上
    記被処理成分を吸着材に吸着する吸着部、および上記吸
    着材に吸着されたまたは吸着材に吸着され脱着された被
    処理成分を処理ガスが導入され続けない状態での放電に
    より分解処理する放電部を備えたガス処理装置であっ
    て、上記吸着部と上記放電部とは隔離されており、上記
    吸着部で被処理成分を吸着した吸着材を上記放電部に移
    動させる手段を備えたことを特徴とするガス処理装置。
  6. 【請求項6】 被処理成分を含む処理ガスを導入して上
    記被処理成分を吸着材に吸着する吸着部、および上記吸
    着材に吸着されたまたは吸着材に吸着され脱着された被
    処理成分を処理ガスが導入され続けない状態での放電に
    より分解処理する放電部を備えたガス処理装置であっ
    て、上記吸着部と上記放電部とは隔離されており、上記
    吸着材に吸着された被処理成分を脱着する脱着部を上記
    放電部の上流に備えると共に、上記吸着部で被処理成分
    を吸着した吸着材を上記脱着部に移動させる手段を備え
    ことを特徴とするガス処理装置。
  7. 【請求項7】 被処理成分を含む処理ガスを導入して上
    記被処理成分を吸着材に吸着する吸着部、および上記吸
    着材に吸着されたまたは吸着材に吸着され脱着された被
    処理成分を処理ガスが導入され続けない状態での放電に
    より分解処理する放電部を備えたガス処理装置であっ
    て、上記吸着部と上記放電部は隣接して連続した空間で
    あり、上記吸着部に上記処理ガスを導入して上記被処理
    成分を吸着材に吸着し、上記処理ガスの導入を停止して
    上記放電部に窒素または還元性ガスを導入して放電さ
    せ、上記吸着材に吸着された被処理成分を分解処理する
    ように構成したことを特徴とするガス処理装置。
  8. 【請求項8】 被処理成分を含む処理ガスを導入して上
    記被処理成分を吸着 材に吸着する吸着部、および上記吸
    着材に吸着されたまたは吸着材に吸着され脱着された被
    処理成分を処理ガスが導入され続けない状態での放電に
    より分解処理する放電部を備えたガス処理装置であっ
    て、上記吸着材が導電体材料から成り、上記吸着材を放
    電電極の少なくとも一方の電極としたことを特徴とする
    ガス処理装置。
  9. 【請求項9】 被処理成分を含む処理ガスを導入して上
    記被処理成分を吸着材に吸着する吸着部、および上記吸
    着材に吸着されたまたは吸着材に吸着され脱着された被
    処理成分を処理ガスが導入され続けない状態での放電に
    より分解処理する放電部を備えたガス処理装置であっ
    て、上記吸着材が誘電体材料から成り、上記吸着材で放
    電電極の少なくとも一方の電極を被覆したことを特徴と
    するガス処理装置
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