JP2000116728A - クリーンルーム装置 - Google Patents

クリーンルーム装置

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JP2000116728A
JP2000116728A JP10298947A JP29894798A JP2000116728A JP 2000116728 A JP2000116728 A JP 2000116728A JP 10298947 A JP10298947 A JP 10298947A JP 29894798 A JP29894798 A JP 29894798A JP 2000116728 A JP2000116728 A JP 2000116728A
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JP
Japan
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air
room
space
clean
closed space
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JP10298947A
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English (en)
Inventor
Toshio Tanaka
利夫 田中
Mitsuhisa Obata
光央 小畑
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アレルギー疾患や化学物質過敏症の患者が利用
する家庭用クリーンルームにおいて、クリーンルーム内
に導入される清浄空気が隅々まで万遍なく行き渡るよう
にしたいという要望がある。 【解決手段】居住空間2内に設置される部屋3を構成す
る。部屋3は内部に所定の閉鎖系清浄空間9を有する。
部屋1には、また、清浄空間9内に居住空間2の空気を
清浄化して導入する導入空気清浄装置17を設ける。導
入空気清浄装置17により導入される清浄化された空気
は、部屋1に分散配置された複数の排気口80を通って
清浄空間9外へ排出される。 【効果】導入空気清浄装置17により清浄空間9内へ空
気が導入されると、清浄空間9内は陽圧になり、かつ、
複数の排気口80から空気が排出されるので、清浄空間
9内の清浄度がむらなく均一になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、花粉、煙草の
煙、塵、ダニ等の空気中のエアロゾルに起因するアレル
ギー疾患や、化学物質過敏症の患者に対して有益なクリ
ーンルーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平5−231684号公報には、パ
ーソナルクリーンブースの先行技術が開示されている。
この公報記載のパーソナルクリーンブースは、アレルギ
ー疾患の原因となる空気中エアロゾルを低減したクリー
ンブースを提供することにより、該クリーンブース内で
アレルギー疾患の患者が安心して休息できる構成になっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のク
リーンブースやクリーンルームにおいては、クリーンル
ーム内がむらなくほぼ均一に清浄化される必要がある。
特に、クリーンルーム内が、患者が単に横臥するだけの
スペースではなく、患者が読書をしたり、座ったり、比
較的自由に寛ぐことのできる空間の場合、清浄空間内に
おいて清浄度にむらがあっては好ましくない。
【0004】ところが、導入空気清浄装置により、外部
の空気が清浄化されて導入される場合、清浄化された空
気がクリーンルーム内の隅々まで行き渡らず、クリーン
ルーム内において空気の淀んだ清浄度の低い空間が生じ
る可能性がある。あるいは、導入される清浄化された空
気が排気口へショートサーキットを形成してしまい、導
入される清浄化された空気によってクリーンルーム内の
空気が入れ替わりにくい場合もあり得る。
【0005】また、クリーンルームのような閉鎖系空間
においては、その中に患者が長時間滞在した場合、患者
の呼気による二酸化炭素濃度の上昇や、酸素の欠乏が生
じ、健康に障害をきたすおそれがある。そこでこの発明
は、かかる欠点を解消して、クリーンルーム内に導入さ
れる清浄空気が隅々まで万遍なく行き渡るようにした実
用性の高いクリーンルーム装置を提供することを主たる
目的とする。
【0006】またこの発明は、クリーンルーム内で、呼
気由来の二酸化炭素濃度の上昇や、酸素不足という不具
合がなく、患者が安心して快適に過ごすことのできるク
リーンルーム装置を提供することを他の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
居住空間内に設置され、内部に所定の閉鎖系清浄空間が
形成される装置であって、前記清浄空間内に外部の空気
を清浄化して導入する導入空気清浄装置を備え、導入さ
れる清浄化された空気を前記清浄空間内に行き渡らせる
ための空気分散構造を有することを特徴とするクリーン
ルーム装置である。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載のク
リーンルーム装置において、前記空気分散構造は、導入
空気清浄装置が清浄化した空気を清浄空間内へ導入する
導入口に備えられ、風向きを可変することのできる風向
板を含むことを特徴とするものである。請求項3記載の
発明は、請求項1または2記載のクリーンルーム装置に
おいて、前記空気分散構造は、清浄空間に分散的に備え
られた複数の排気口を含むことを特徴とするものであ
る。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項3記載のク
リーンルーム装置において、前記複数の排気口は、所望
の排気口が選択的に使用可能であることを特徴とするも
のである。請求項5記載の発明は、請求項3記載のクリ
ーンルーム装置において、前記複数の排気口のうちの所
定の排気口は、その大きさが可変可能であることを特徴
とするものである。
【0010】請求項6記載の発明は、請求項1記載のク
リーンルーム装置において、パーツ化された多数の区画
部材によって前記清浄空間が形成されており、前記空気
分散構造は、構造上、前記区画部材同士の継ぎ目に生じ
る隙間を排気口として機能させることにより実現されて
いることを特徴とするものである。請求項1の構成によ
れば、空気分散構造により、導入される清浄化された空
気が清浄空間内に万遍なく行き渡り、清浄空間内の清浄
度がむらなく均一に達成される。
【0011】請求項2記載の構成では、導入空気清浄装
置により清浄空間内へ導入される清浄化された空気は、
風向板により所望の方向へ向けることができるから、風
向板を調整することによって、導入される清浄化空気を
清浄空間の隅々までむらなく行き渡らせることができ
る。請求項3記載の構成によれば、複数の排気口が清浄
空間に分散的に備えられているため、導入空気清浄装置
による空気の導入に対応して、複数の排気口から空気が
排出されて、清浄空間内の空気が入れ替わるので、清浄
空間内はむらなく清浄に保たれる。
【0012】請求項4または5記載の構成では、排気口
が選択的に使用可能であり、あるいは、排気口の大きさ
を可変できるから、清浄空間内に患者が必要な日用品等
を配置した場合においても、適切な排気口を使用して、
清浄空間内の排気を良好な分散排気にすることができ
る。請求項6記載の構成では、構造上生じる区画部材同
士の継ぎ目を排気口として活用することによって、清浄
化された空気が導入されることに応答して、清浄空間を
構成する多数の継ぎ目に生じる隙間から空気が排出され
る。よって清浄空間内の空気がむらなく循環され、清浄
度が均一に保たれる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下には、化学物質過敏症患者用
のクリーンルーム装置、より具体的にはかかる患者が居
住空間内で使用可能な部屋を例にとって、具体的にこの
発明の一実施形態について説明をする。しかしながら、
この発明は、化学物質過敏症患者用の部屋やクリーンル
ーム装置に特定されるわけではなく、空気中エアロゾル
等に起因したアレルギー疾患の患者向けのクリーンルー
ムに対しても同様に適用できることを予め申し述べてお
く。
【0014】まず、「化学物質過敏症」について説明す
る。身の回りに溢れる化学物質によって身体の不調を訴
える「化学物質過敏症」に悩む人が増えている。「化学
物質過敏症」は一言で定義することは難しいが、たとえ
ば「過敏性を獲得し、極めて微量な化学物質に反応し不
愉快な症状を示す病気」と言うことができる。
【0015】健康な人が大量の化学物質に曝露される
と、過敏状態になり、化学物質過敏症を発症する恐れが
ある。たとえば、近隣で除草剤が使用されたり、シロア
リ駆除剤を使用したことに起因して発症した例が報告さ
れている。化学物質過敏症になると、従来の中毒という
概念からは考えられないほどのごく微量の化学物質に対
しても反応し、アレルギー様の反応を起こす。また、過
敏状態の原因となった特定の化学物質だけではなく、症
状がひどくなると多種類の化学物質に対しても反応をし
てしまう。さらに、化学物質過敏症は、アレルギー疾患
様の性格だけではなく、低濃度の化学物質に反復曝露さ
れていると体内に化学物質が蓄積して、慢性的な症状を
きたすという中毒性疾患に近い性格も兼ね備えている。
【0016】化学物質過敏症の患者は、上述のように、
ごく微量の化学物質に対して反応し発病するが、その原
因物質としては、除草剤等の農薬、シロアリ駆除剤、殺
虫剤、パラジクロロベンゼン等の芳香剤、建材や塗料等
に含まれるホルムアルデヒド、排ガス、ジーゼル粉塵等
身近に存在する多くの物質が挙げられる。患者は、一旦
発作が起きると、数時間から数日、頭痛、目眩、耳鳴
り、全身倦怠等の色々な症状に悩まされ、根本的な治療
のしようがないのが現状である。たとえば、投薬という
方法を採ろうとしても、薬自体が化学物質であり、患者
によっては、拒否反応をする。また、救急車や病院内
は、消毒薬が充満しており、症状を一層悪化させる場合
もある。
【0017】一方、住環境を見てみると、外気環境的に
は、自動車の排気ガス、ゴミ焼却煙、農薬等の患者本人
では制御できない化学物質が溢れている。また室内環境
では、様々な化学物質を放散する機器、雑貨、家具が溢
れており、家屋を構成する合板、フローリング、壁紙等
も化学物質を放散する。このように、現在の生活は、化
学物質をなくしては考えられない環境にある。
【0018】しかし、このような環境の中でも、患者た
ちはできるだけの努力をし、身の回りから化学物質を放
散するものを取り除き、不安定ながらも生活をしている
状況にある。過敏症患者が発病する場面としては、 ・家具や日用品から出る化学物質と接触した、 ・外出中に車の排気ガスを吸った、 ・隣家の塀にペンキが塗られた、 ・来客が香水をつけてきた、 等枚挙にいとまがない。このため、患者は、日頃から化
学物質と接触しないように注意し、 ・化学物質を出す日用品を近くに置かない、 ・外出時は活性炭入りマスクをする、 ・窓を開けない、 等を心掛けているが、発病への不安を常時抱えている状
況である。
【0019】この実施形態に係る部屋は、上記化学物質
過敏症患者に対して、安心感を与え、万一発症してもそ
の症状を速やかに鎮静化させることのできるスペースで
ある。図1は、この発明の一実施形態にかかる化学物質
過敏症患者用の部屋の概要を示す斜視図である。
【0020】この部屋1は、既存の居住空間(いわゆる
普通の部屋)2内に設置されるシェルタ様の閉じた空間
を形成するもので、いわば「ルームインルーム」という
コンセプトで作られたものである。化学物質過敏症の患
者は、ごく微量の濃度の化学物質に触れても発症するた
め、部屋1内の化学物質濃度を十分に低く抑える必要が
ある。
【0021】そのために、部屋1は、揮発性有害化学物
質の発生が少ない材料を主体として作られている。たと
えば、無機金属、天然木材、セラミック、ガラス等の化
学物質を放散しにくい材料で構成されるか、化学物質放
散の少ない素材で表面を完全にコーティングした材料で
構成されている。具体的には、部屋1は、たとえば直方
体状をしており、各辺は図示を省略した木枠(たとえば
杉等の無垢の天然木材の木枠)で形成されている。ま
た、部屋1は、床面3、正面4、背面5、左側面6、右
側面7および天面8の6面で囲まれた閉空間9を有して
いる。
【0022】床面3は、たとえばセラミック板で形成さ
れ、正面4、左側面6および天面8はガラス板で形成さ
れ、背面5および右側面7は天然木(杉等の無垢の木
板)で構成されている。図2に、部屋1の組立構造の一
例を、図解的な断面で示す。床面3は、複数枚のセラミ
ック板3a,3bが連結されて作られている。セラミッ
ク板3a,3bの接続端面には凹凸10が形成され、該
凹凸10が嵌合し合うことによって、隙間がほとんど生
じることなく、セラミック板3a,3b同士が接続され
ている。また必要があれば、セラミック製や無機系金属
製の釘またはピン11が接続凹凸10部分に打ち込まれ
て、接続が固定されている。
【0023】枠(たとえば杉の木枠)12とセラミック
製床板3aとの接続も、凹凸13を形成し、両者を嵌合
させることにより、ほとんど隙間のない接続が実現され
ている。この接続部にも、必要に応じて、木製、セラミ
ック製、無機系金属製等の釘またはピン14が使用さ
れ、接続状態が固定されている。正面を形成するガラス
板4は、その下辺および上辺ならびに図には現れていな
いが左右両側辺が木枠12に保持されている。木枠12
には、ガラス板4の端辺を嵌め込む溝15が形成され、
その溝15にガラス板4の端辺が密接するように挿入さ
れている。この場合、ガラス板4を嵌め込んだ後、木枠
12同士を連結すれば、ガラス板4は四方が木枠12で
保持されているので、しっかりと固定可能である。
【0024】天面8を構成するガラス板8も、同様に、
木枠12により保持されている。以上説明した図2の組
立構造は、一例であり、これ以外の組立構造が採用され
ていてもよい。重要なことは、部屋1を形成する材料
が、上述したように、揮発性有機化学物質の発生が少な
い材料が主体として作られることにある。図1に戻っ
て、部屋1は、この実施形態では正面4、左側面6およ
び天面8がガラス板で構成されているので、部屋1が形
成する閉空間9内に、居住空間2に備えられた光源(照
明ランプ等)16の光が十分に届く。このため、部屋1
内で過ごす際に、閉空間9内に特別の灯を設置する必要
はない。また、ガラス板で構成されたこれら3面を通し
て、部屋1内の患者は居住空間2内の様子を確認できる
から、閉塞感の緩和等も期待できる。
【0025】部屋1をアレルギー患者用として構成する
場合は、材料に帯電防止材や、帯電防止処理をされたも
のを使用し、空気中の微細な塵埃が静電付着しないよう
にされているのが好ましい。部屋1には、2種類の空気
清浄装置17,18が備えられている。一方の空気清浄
装置17は、導入空気清浄装置であり、居住空間2の空
気を浄化して部屋1内へ導入するための清浄装置であ
る。他方の空気清浄装置18は、部屋内空気清浄装置で
あり、部屋1内の空気を循環させながら浄化するための
清浄装置である。
【0026】図3は、導入空気清浄装置17の構成例を
示す断面構造図である。この清浄装置17は、居住空間
2の空気を吸い込むための吸い込み口21を備え、吸い
込み口21にはプレフィルタ22が嵌められている。プ
レフィルタ22は吸い込み口21から吸い込まれる空気
中に含まれる塵埃等を捕獲するためのものである。清浄
装置17内にはモータ23で回転されるターボファン2
4が備えられており、ターボファン24の回転により吸
い込み口21から空気が吸い込まれる。吸い込まれた空
気の通路にはフィルタ25が備えられている。フィルタ
25は吸い込まれる空気中に含まれている有害化学物質
を、たとえば吸着することによって除去するフィルタで
ある。フィルタ25に含まれる化学物質の吸着材として
は、活性炭、活性炭素繊維、ゼオライト、化学フィルタ
等を単独または組合わせて用いることができる。
【0027】また、化学物質をたとえば水吸収等を用い
て吸収することにより除去するようなフィルタとしても
よい。あるいは、化学物質を、酸化燃焼触媒、光触媒ま
たは高温での燃焼分解等により分解することで除去する
フィルタを採用することもできる。さらに、フィルタ2
5は、化学物質を除去するだけでなく、ごく細かな粒子
状物質も除去できるように、HEPAフィルタ等の濾材
が併設されたものとしてもよい。
【0028】フィルタ25を通過した浄化された空気
は、吹出口26から部屋1内へ吹き出される。吹出口2
6には風向板27が備えられており、吹き出される空気
の方向を調整可能にされている。導入空気清浄装置17
は、揮発性有害化学物質の発生が少ない材料を主体とし
て構成されている。たとえばターボファン24等は、樹
脂成形品ではなく、たとえばセラミックや、無機系金属
で構成される等の配慮がされている。
【0029】図4は、部屋内空気清浄装置18の構成例
を示す断面構造図である。この清浄装置18は、ハウジ
ング31のたとえば上面に吸込口32が備えられてお
り、吸込口32の内側には吸込用ファンとしてたとえば
シロッコファン33が配置されている。シロッコファン
33の回転により吸込口32から吸い込まれた空気は、
風路34内を通る。風路34内には化学物質吸着フィル
タ35が配置されており、風路34を流れる空気中に含
まれる化学物質がフィルタ35で除去される。この実施
例では、風路34は、ハウジング31内でUターンされ
ており、比較的長い風路にされている。そして、この長
い風路34内にフィルタ35が充填されているから、化
学物質を除去する清浄化能力の高い構成となっている。
【0030】風路34の出口側には吹出用ファンとして
シロッコファン36が備えられている。シロッコファン
36の回転により風路34内の空気が吸引されて、ハウ
ジング31の正面に形成された吹出口37から清浄化さ
れた空気が吹き出される。清浄装置18に、吸い込み用
のシロッコファン33および吹き出し用のシロッコファ
ン36という2つのファンを設けることにより、清浄装
置18の清浄化能力を大きくすることができる。なぜな
ら、2つのファン33,36を用いることで、風路34
内を流れる単位時間当たりの空気流量を大きくすること
ができ、単位時間当たりに多くの空気が清浄化される。
また、風路34が長くされ、その中にフィルタ34が充
填されているから、通過する空気がフィルタ35に接す
る割合が大きく、空気中の化学物質が十分に除去され得
る。
【0031】吸込口32および吹出口37には、それぞ
れ、風向板38,39が備えられており、空気吸い込み
方向や空気吹き出し方向が調整可能にされている。これ
により、循環する空気の方向を調整できるから、循環す
る空気が閉空間9内でいわゆるショートサーキットを形
成することを防止できる。部屋内空気清浄装置18も、
ハウジング38を始めとして、すべての構成パーツは、
揮発性有害化学物質の発生が少ない材料を主体として作
られている。
【0032】上記空気清浄装置17,18は、アレルギ
ー患者を対象とした部屋1に適用する場合は、化学物質
除去用のフィルタに代えて、塵埃除去用のマイクロフィ
ルタ等が備えられたものとされる。ところで、図1に示
す部屋1は、既設の住宅内の居住空間2に設置するもの
であるから、居住空間2内で組立て可能にされている。
すなわち部屋1は、先に説明した木枠12や各面を構成
するセラミック板やガラス板や木板等により作られてい
るが、これらはすべて既設住宅の入出口や窓等から居住
空間内へ持ち込むことができる大きさのパーツとされ、
居住空間内において組立て可能とされている。
【0033】組立てられた部屋1の大きさは、一般の住
宅内に設置することを考慮して、次の範囲であることが
好ましい。大きさの上限は、設置する居住空間2の大き
さの半分程度が好ましいと考えられる。たとえば8畳間
(一般には30m3 と言われる)の場合は、部屋1の外
形は15m3 以下にするのが好ましい。あるいは、8畳
間に設置する部屋1は、占有床面積が4畳以下としても
よい。
【0034】一方、部屋1の大きさの下限は、患者が内
部に入って横臥するために必要な最低限のスペースとい
うことができ、数値で示せば、2m3 以上あるいは1畳
以上が適当と考えられる。また、部屋1の重量は、居住
空間内に設置するという観点から、ピアノの重量相当以
下が好ましく、150〜200kgを上限とするのが望
ましい。但し、重量は軽いほど好ましいと考えられる。
【0035】部屋1は、上述した閉空間9を形成する部
材および2種類の空気清浄装置17,18の他、閉空間
9内で患者が横臥できるベッドが備えられているのが好
ましい。このベッドも揮発性有害化学物質の発生の少な
い材料で作る必要がある。さらに、患者が閉空間9内に
入っている際に、ストレスを感じないよう、背面5の壁
にコルク等の材料でできた装飾可能な壁面が備えられて
いることが好ましい。
【0036】また、部屋1内の閉空間9は密閉性が高い
ことを考慮して、閉空間9内の患者が居住空間2内の人
と自由にコミュニケーションができるように、インター
ホンやマイクおよびスピーカ装置等が備えられていても
よい。図1を参照して、部屋1のたとえば右側面7に
は、患者が閉空間9内に出入りするための扉51が備え
られている。次に、この扉51の特徴について説明をす
る。
【0037】図5は、扉51の構成を示す図解的な正面
図である。扉51は、スライド式の扉とされている。扉
51をスライド式の扉とした場合、扉の開閉に伴う周囲
の空気の乱れが少なく、患者が部屋1内に入る際に、居
住空間2内の空気が直接閉空間9内へ進入する割合を低
減することができる。より詳しく説明すると、従来か
ら、閉塞空間で高清浄度を作り出す装置においては、出
入り口の扉構造は、押し扉または引き扉が採用されてい
た(たとえば特公平4−16177号公報、特公平5−
46255号公報参照)。
【0038】ところが、押し扉または引き扉の場合は、
扉の開閉時に空気の乱れが大きく、汚染空気が閉空間内
に流入しやすい。そのため、大規模設備の場合には、2
重扉を採用する等の配慮をすることもできる。しかしな
がら、この発明が対象としている居住空間内に設置する
部屋においては、出入り口の構造に大掛かりな設備を設
けることができない。
【0039】そこで、この実施形態では、扉51をスラ
イド式とすることにより、扉開閉時の空気の乱れを少な
くするようにしたものである。さらに、扉51には、開
閉の力が加えられない放置された状態では、常に閉まっ
た状態が保証されるように、自動閉塞機構52が備えら
れている。自動閉塞機構52は、滑車53、ワイヤ54
および重り55を備えている。ワイヤ54の一端はスラ
イド扉51のたとえば上部先端につながれており、滑車
53で案内されたワイヤの他端は重り55に接続されて
いる。このため、扉51は、その先端がワイヤ54を介
して重り55で常に引っ張られており、放置された状態
では、重り55の重量によって自動的に閉じる。
【0040】重り55は、シリンダ56内を上下動す
る。図6に示すように、重り55はシリンダ56内で動
くが、シリンダ56の内径と重り55の外径との間には
わずかの隙間が生じる構成になっている。このため、重
り55が下方へ移動する際、シリンダ56内の下方空間
に溜まった空気が重り55の落下に対する抵抗力を生じ
る。下方空間の空気は重り55とシリンダ56との隙間
から徐々に抜ける。この結果、重りは、シリンダ56内
をゆっくりと下がり、扉51の急激な開閉動作を防止で
きる。
【0041】なお、扉51の急激な閉塞動作を防止する
ための構成は必須のものではなく、かかる構成が省略さ
れても構わない。図7は、スライド扉51を自動的に閉
じるための自動閉塞機構の他の例を示す図解図である。
図7に示すように、スライド扉51の後方に倒立振り子
60を取り付けてもよい。倒立振り子60は、支点61
を中心に振り子玉62が反時計方向に回動するように動
く。振り子玉62の動きは、扉51に対して常に閉じる
方向への力として作用している。よって倒立振り子60
によっても、扉51の自動閉塞機構を実現できる。
【0042】さらに、扉51には、閉じた場合の密閉性
を高めるために、図8および図9に示す工夫がされてい
る。まず、図8は、扉51の横断面を表わす図である。
扉51の先端65には上下に延びる凸条66が形成され
ている。一方、扉51を閉じた時に先端65が当接する
木枠12の当接面には、凸条66と係合する凹溝67が
形成されている。従って、扉51が閉じた時には、平面
同士が接触するのではなく、凸条66と凹溝67とが係
合し、気密性が良好である。
【0043】さらに、扉51の後端68側の外表面は、
緩く外方へテーパ状に張り出した上下に延びる張出部6
9が作られている。扉51の閉塞時に張出部69に対向
する右側面板7にも、張出部70が形成されている。扉
51を閉じた時には、2つの張出部69,70同士が圧
接されるので、気密性が向上する。さらに、後に詳述す
るように、導入空気清浄装置17が動作されることによ
り、閉空間9内は、居住空間2に比べて陽圧になる。そ
こで、図9に示すように、扉51の上下のレール部分7
3,74は、扉51が閉空間9内から加圧された際に、
扉51の上端辺71および下端辺72部分に密着し得る
段差端面75,76を有している。
【0044】図10に、2種類の空気清浄装置17,1
8で行われる空気の清浄化の様子を図解的に示す。図1
0に示すように、居住空間2の空気は導入空気清浄装置
17で清浄化されて、部屋1の閉空間9内へ導入され
る。閉空間9内では、部屋内空気清浄装置18が作動し
ており、閉空間9内の空気は、この清浄装置18で吸い
込まれて清浄化され、閉空間9内へ再び吹き出される。
よって、閉空間9内の空気は、循環されながら清浄化さ
れる。
【0045】空気清浄装置17,18を2種類使用する
と、次のような利点がある。部屋1内の閉空間9は、密
閉度の高い空間であるから、化学物質過敏症の患者が長
時間内部にいた場合、呼気由来のCO2 濃度が高まる。
また、酸素不足が生じるおそれがある。逆に、密閉度を
低くした場合は、上記CO2 濃度の上昇や酸素不足の心
配はなくなるが、居住空間2内の空気、すなわち化学物
質濃度が十分に低くない空気が閉空間9内へ進入するお
それがある。
【0046】そこで、導入空気清浄装置17を備えるこ
とにより、積極的に居住空間2内の空気を清浄化して、
閉空間9内へ送り込むことができる。その結果、患者が
長時間閉空間9内に留まっていても、閉空間9内におけ
るCO2 濃度が上昇せず、また、酸素不足の心配を無く
することができる。上述のように密閉度の高い空間で患
者が長時間過ごす場合は、患者の呼気由来によるCO2
濃度の上昇や、酸素の欠乏という不具合が発生する。そ
こで、閉空間9内に、CO2 センサや赤外線センサ等に
よる人検知センサを設け、該CO2センサや人検知セン
サの出力に基づいて導入空気清浄装置17の動作を制御
してもよい。たとえば、CO2 センサの出力に基づき、
閉空間9内のCO2 濃度が所定値以上になった場合にだ
け、導入空気清浄装置17を動作させてもよい。こうす
ると、閉空間9内に居住空間2の空気が導入されるのを
必要最小限に抑えることができるから、閉空間9内の化
学物質濃度をより低く保つことができる。しかもCO2
濃度の上昇等の不具合もなくなる。
【0047】あるいは、人検知センサの出力に基づき、
閉空間9内に患者がいる場合に、導入空気清浄装置17
を所定の態様で動作させてもよい。所定の態様とは、連
続運転、酸素の欠乏等を生じない程度の間欠運転等であ
る。なお、CO2 センサや人検知センサを用いて、閉空
間9内への空気導入を制御する場合には、導入空気清浄
装置17ではなく、換気扇等を制御することにより行っ
てもよい。あるいは、CO2 センサや人検知センサの出
力に基づいて、通風口を開閉制御するという構成であっ
てもよい。
【0048】さらには、閉空間9内での患者の呼気由来
に基づく上記不具合を解消するために、閉空間9内に空
気ボンベ等を設けておき、CO2 センサの出力に基づい
て空気ボンベを開いたり、人検知センサおよびタイマの
出力に基づいて、空気ボンベを開く等の制御を行っても
よい。また、閉空間9内に揮発性有害化学物質の濃度を
検知するセンサ(VOCセンサ等)を設け、該センサの
出力に基づいて導入空気清浄装置17や部屋内空気清浄
装置18の風量や能力を制御してもよい。あるいは揮発
性有害化学物質の濃度を検知するセンサデータに基づ
き、有害化学物質を除去するフィルタの交換や再生時期
を知らせるようにしてもよい。
【0049】なお上述の実施形態では、導入空気清浄装
置17は、居住空間2内の空気を清浄化して閉空間9内
へ導入するものとしたが、建物外の空気が揮発性有害化
学物質で汚染されていないきれいな空気の場合には、た
とえばダクトで建物外の空気を導入空気清浄装置17の
吸込口へ与えてもよい。すなわち導入空気清浄装置17
は、居住空間2内の空気ではなく、建物外の空気を清浄
化して閉空間9へ導入する構成としてもよい。建物外の
空気が、汚染が少ないか、汚染のない清浄な空気である
場合は、導入空気清浄装置17における有害化学物質を
除去するフィルタを、簡単なフィルタとするか、化学物
質吸着フィルタのない構造とすることもできる。
【0050】一方、部屋内空気清浄装置18は、閉空間
9内の空気を循環し、清浄化する。閉空間9内の空気
は、自然対流による空気の流れではなく、清浄装置18
による強制対流によって早期に清浄化される。閉空間9
内の空気は、たとえば扉51を開けて患者が閉空間9内
へ入った時等に、化学物質濃度が増加する。あるいは患
者が持ち込む生活用品等から揮発性有害化学物質が放散
すること等により、あるいはその他の原因で、突発的
に、閉空間9内の化学物質濃度が高くなる場合が考えら
れる。閉空間9内で突発的に化学物質濃度が高くなった
場合には、部屋内空気清浄装置18により化学物質濃度
が低減される。
【0051】つまり、閉空間9内の空気の化学物質濃度
が上昇した場合には、導入型空気清浄装置17ではな
く、部屋内空気清浄装置18が、清浄化作業を行う。よ
って、部屋内空気清浄装置18の清浄能力を大きくして
おけば、上述のように突発的に閉空間9内の化学物質濃
度が高くなった場合や、導入空気清浄装置17で導入さ
れる空気が汚染された空気となった場合にも対処でき
る。
【0052】以上の2種類の空気清浄装置17,18の
関係をまとめると、以下のとおりとなる。 導入空気清浄装置17に比べて部屋内空気清浄装置1
8の清浄化能力を大きくする方が好ましい。部屋1を構
成する設備全体としては良好な構成となるからである。
【0053】導入空気清浄装置17の送風量に比べて
部屋内空気清浄装置18の送風量を大きくする方が好ま
しい。なぜなら、閉空間9内の空気の清浄化が良好に行
えるからである。図10に示すように、部屋1内の閉空
間9が密閉度の高い空間である場合、導入空気清浄装置
17によって閉空間9内に空気を送り込むことにより、
閉空間9内の気圧は居住空間2の気圧に比べて陽圧とな
る。閉空間9内を陽圧にすると、閉空間9内での揮発性
有害化学物質の発生を抑止できるという効果がある。
【0054】より詳しく説明する。導入型空気清浄装置
17で閉空間9内を加圧しておけば、閉空間9内に存在
する物品、または、閉空間9を構成する部屋1の構成材
料から、閉空間9内に揮発性有機化学物質が揮発するの
を低減できるという利点がある。つまり、閉空間9を構
成する部材や、閉空間9内に持ち込んだものが、居住空
間2内に存在する部材と同等の揮発性有害化学物質を含
んだ部材であったとしても、閉空間9内を陽圧にするこ
とにより、居住空間2に比べて閉空間9内では、揮発性
有害化学物質が揮発しにくくなる。これにより、閉空間
9内の揮発性有害化学物質の濃度を低減できる。
【0055】また、閉空間9内を陽圧にすると、居住空
間2の空気が閉空間9を構成する部材の隙間等から閉空
間9内へ進入しにくくなるという効果もある。ところ
で、部屋1は、上述したように、居住空間2内で組立て
可能な構造であり、しかも、組立てた際の隙間等に隙間
充填材等を埋めることはできない。なぜなら、隙間充填
材等は、化学物質が多く、揮発性有害化学物質の発生を
招くからである。
【0056】このため、組立てられた部屋1は、密閉度
が高いとは言うものの、構造上の隙間が多数存在し、そ
の隙間から空気の流通が可能である。導入空気清浄装置
17によって、閉空間9内を陽圧にした場合、閉空間9
内の空気は、上記構造上の隙間等から居住空間2へ流出
する。従って閉空間9内の気圧は所定の陽圧に落ち着
く。
【0057】部屋1を構成する部材同士の継ぎ目に生じ
る隙間を排気口として積極的に利用しようとする場合
は、図2で説明したように、継ぎ目を凹凸形状にせず、
平面同士が対向するようにして、隙間を生じやすくして
もよい。あるいは、凹凸形状にする場合でも、しっかり
とした接触を保たないようにしてもよい。ところで、部
屋1の密閉性が高い場合、構造上の隙間からだけ空気を
排出するのではなく、積極的に排気口を形成してもよ
い。
【0058】図11に、部屋1に対する排気口80の配
置位置の一例を図解的に示す。図11に示すように、部
屋1には、複数の排気口80を配置するのが好ましい。
また、排気口80は、導入空気清浄装置17から導入さ
れる空気がいわゆるショートサーキットを形成して排気
口80から逃げるような位置には形成しないように注意
する必要がある。
【0059】複数の排気口80を積極的に設けた部屋1
では、閉空間9内における空気の清浄度にむらが生じる
ことがない。なぜなら、閉空間9内の空気は、複数の排
気口80から分散して居住空間2へ排出されるからであ
る。しかも、閉空間9内は導入空気清浄装置17により
導入される空気により適度な陽圧に保たれる。なお、排
気口80を、部屋1の上方および下方にそれぞれ配置し
ておけば、停電対策としても有効である。停電時には、
モータ等で駆動される導入空気清浄装置17等の駆動が
停止するので、閉空間9内の気圧は居住空間2内の気圧
と等しくなる。この閉空間9内に患者がいる場合、患者
の体熱等により閉空間9内の空気は自然対流をする。そ
の結果、下方の排気口80から居住空間2内の空気が進
入し、上方の排気口80からは閉空間9内の空気が居住
空間2へと流れ出る。従って、閉空間9内で、患者の呼
気由来のCO2 濃度が高まることが防止できる。
【0060】ところで、部屋1をストレスなく快適に利
用するためには、先に述べたように、内部を嗜好に合っ
たように装飾して使うことが考えられる。このため、固
定式の排気口80では、部屋1内に持ち込む日用品の配
置等が制約を受ける。そこで、図12に示すように、排
気口80を部屋1の隅だけでなく、部屋1を構成する平
面の種々の位置に形成し、必要なもの以外は、蓋81で
塞ぐことにより、排気口80の配置位置を所望の位置に
する構造としてもよい。
【0061】図13に、たとえば背面5に形成した排気
口80を塞ぐ蓋81の構成を示す。排気口80に蓋81
を嵌めることにより、排気口80を塞ぐことができる
((A)(B)参照)。また、(C)に示すように、背面
5に大きめの排気口80aを形成し、この大きめの排気
口80aが大き過ぎる場合は、第1の蓋81aによって
排気口80aを塞ぎ、小さめの排気口80bとなるよう
にしてもよい。さらに、小さめの排気口80bを第2の
蓋80bで塞げるようにされているのが好ましい。
【0062】以上のように、排気口80,80a,80
bは、複数の排気口が選択的に使用できるようにする
か、排気口の大きさを変更できるようにするのが実用上
好ましい。以上説明した各排気口80は、部屋1を構成
する部材にあけた単なる連通孔でもよいが、排気口内に
揮発性有害化学物質を除去するフィルタが嵌められた構
成であってもよい。たとえば活性炭フィルタや活性炭フ
ィルタと塵埃除去フィルタとが組合わされたフィルタが
排気口に挿入されていてもよい。
【0063】さらに、排気口は、通気方向にだけ空気を
通過し、逆方向には通気しないように逆止弁が備えられ
ているものでもよい。上述の説明では、導入空気清浄装
置17によって閉空間9を陽圧にする旨説明したが、居
住空間2の汚染度が低く、かつ、部屋1内に清浄化能力
の比較的大きな部屋内空気清浄装置18が備えられてい
る場合には、導入空気清浄装置17ではなく、空気導入
用ファン(空気清浄機能を有しないもの)によって閉空
間9内を陽圧にするようにしてもよい。
【0064】以上説明した実施形態では、空気清浄装置
を2種類備えた部屋1について説明した。しかしなが
ら、部屋1は、空気清浄装置を備えていればよく、場合
によっては1種類の空気清浄装置だけであってもよい。
たとえば導入空気清浄装置17だけを備えた部屋1であ
ってもよい。このような部屋1は、居住空間内の空気の
汚れが少ない場合等に使用することができるであろう。
【0065】あるいは、部屋内空気清浄装置18だけを
備えた部屋1であってもよい。この場合は、患者が閉空
間9内に長時間滞在しないようなものに適している。あ
るいは、患者が閉空間9内に長時間滞在する場合には、
閉空間9内のCO2 濃度の上昇や酸素不足が生じないよ
うな構成(たとえば自然対流口を設ける等)の構成を追
加すればよい。
【0066】
【発明の効果】この発明によれば、居住空間内で使用す
るクリーンルーム装置において、導入される清浄化空気
が隅々まで行き渡り、清浄空間内の清浄度が均一にむら
なく維持できるクリーンルーム装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる化学物質過敏症
患者用の部屋の概要を示す斜視図である。
【図2】部屋1の組立て構造の一例を示す図解的な断面
図である。
【図3】導入空気清浄装置17の構成例を示す断面構造
図である。
【図4】部屋内空気清浄装置18の構成例を示す断面構
造図である。
【図5】扉51の構成を示す図解的な正面図である。
【図6】シリンダ56内を動く重り55の動作を説明す
るための図である。
【図7】スライド扉51を自動的に閉じるための自動閉
塞機構の他の例を示す図解図である。
【図8】扉51の縦断面を表わす図である。
【図9】扉51の上下のレール部分73,74における
密閉構造を説明するための図である。
【図10】2種類の空気清浄装置17,18で行われる
空気の清浄化の様子を図解的に示す図である。
【図11】部屋1に備えることのできる排気口80の構
成例を示す図解図である。
【図12】部屋1に備える排気口80の他の例を示す図
解的な斜視図である。
【図13】排気口80を選択的に使用するために蓋81
で排気口80を塞ぐ様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 部屋 2 居住空間 17 空気清浄装置(導入空気清浄装置) 18 空気清浄装置(部屋内空気清浄装置) 40 空気清浄装置 51 扉 52 自動閉塞機構 80 排気口

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】居住空間(2)内に設置され、内部に所定
    の閉鎖系清浄空間(9)が形成される装置(1)であっ
    て、 前記清浄空間(9)内に外部の空気を清浄化して導入す
    る導入空気清浄装置(17)を備え、 導入される清浄化された空気を前記清浄空間(9)内に
    行き渡らせるための空気分散構造(27,80)を有す
    ることを特徴とするクリーンルーム装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のクリーンルーム装置におい
    て、 前記空気分散構造は、導入空気清浄装置(17)が清浄
    化した空気を清浄空間(9)内へ導入する導入口(2
    6)に備えられ、風向きを可変することのできる風向板
    (27)を含むことを特徴とするクリーンルーム装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のクリーンルーム装
    置において、 前記空気分散構造は、清浄空間に分散的に備えられた複
    数の排気口(80)を含むことを特徴とするクリーンル
    ーム装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載のクリーンルーム装置におい
    て、 前記複数の排気口(80)は、所望の排気口が選択的に
    使用可能であることを特徴とするクリーンルーム装置。
  5. 【請求項5】請求項3記載のクリーンルーム装置におい
    て、 前記複数の排気口(80)のうちの所定の排気口(80
    a)は、その大きさが可変可能であることを特徴とする
    クリーンルーム装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載のクリーンルーム装置におい
    て、 パーツ化された多数の区画部材によって前記清浄空間が
    形成されており、 前記空気分散構造は、構造上、前記区画部材同士の継ぎ
    目に生じる隙間を排気口として機能させることにより実
    現されていることを特徴とするクリーンルーム装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007295976A (ja) * 2006-04-27 2007-11-15 Nippon Muki Co Ltd 花粉症対策マンション用エアシャワー装置及びそれを備えた花粉症対策マンション
JP2011057044A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Keihin Corp スライドダンパ装置
JP2011057045A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Keihin Corp スライドダンパ装置
JP2011057046A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Keihin Corp スライドダンパ装置
CN102009579A (zh) * 2009-09-08 2011-04-13 株式会社京滨 滑动式气流调节装置

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