JP2000114678A - プリント配線板 - Google Patents
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/0001—Technical content checked by a classifier
- H01L2924/0002—Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00
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- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 層間樹脂絶縁層と導体回路の密着性を低下さ
せることなく、信号伝搬のノイズを防止し、同時にマイ
グレーションや反り、クラックが発生しないプリント配
線板を提供すること。 【解決手段】 樹脂基板の両面に樹脂絶縁層が設けら
れ、その樹脂絶縁層上に導体回路が形成されている構造
を有するプリント配線板において、前記導体回路は、前
記樹脂絶縁層の表面に長周期型の周期律表の第4A族か
ら第1B族で第4〜第7周期の金属 (ただし、Cuを除
く) 、Al、Snから選ばれる1種以上の金属によって
構成される金属層を介して形成されていることを特徴と
するプリント配線板である。
せることなく、信号伝搬のノイズを防止し、同時にマイ
グレーションや反り、クラックが発生しないプリント配
線板を提供すること。 【解決手段】 樹脂基板の両面に樹脂絶縁層が設けら
れ、その樹脂絶縁層上に導体回路が形成されている構造
を有するプリント配線板において、前記導体回路は、前
記樹脂絶縁層の表面に長周期型の周期律表の第4A族か
ら第1B族で第4〜第7周期の金属 (ただし、Cuを除
く) 、Al、Snから選ばれる1種以上の金属によって
構成される金属層を介して形成されていることを特徴と
するプリント配線板である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂基板を用いた
プリント配線板に関し、特に、樹脂絶縁層と導体回路の
密着性、高周波数帯域の信号伝搬性、はんだ耐熱性に優
れ、同時に反りやマイグレーション特性にも優れるプリ
ント配線板についての提案である。
プリント配線板に関し、特に、樹脂絶縁層と導体回路の
密着性、高周波数帯域の信号伝搬性、はんだ耐熱性に優
れ、同時に反りやマイグレーション特性にも優れるプリ
ント配線板についての提案である。
【0002】
【従来の技術】信号の高周波数化に伴ってパッケージ基
板の材料特性として低誘電率、低誘電正接であることが
求められており、基板材料はセラミックから樹脂へとそ
の主流が移りつつある。
板の材料特性として低誘電率、低誘電正接であることが
求められており、基板材料はセラミックから樹脂へとそ
の主流が移りつつある。
【0003】このような背景の下、樹脂基板を用いたプ
リント配線板に関する技術として、例えば、特公平4−
55555 号公報では、回路形成がされたガラスエポキシ基
板にエポキシアクリレートを層間樹脂絶縁層として形成
し、フォトリソグラフィーによりバイアホール用開口を
設け、表面を粗化した後、めっきレジストを設けて、無
電解めっきにより導体回路およびバイアホールを形成す
る方法が提案されている。
リント配線板に関する技術として、例えば、特公平4−
55555 号公報では、回路形成がされたガラスエポキシ基
板にエポキシアクリレートを層間樹脂絶縁層として形成
し、フォトリソグラフィーによりバイアホール用開口を
設け、表面を粗化した後、めっきレジストを設けて、無
電解めっきにより導体回路およびバイアホールを形成す
る方法が提案されている。
【0004】しかしながら、エポキシアクリレートなど
の樹脂からなる層間樹脂絶縁層は、金属である導体回路
との密着性を確保するために、その表面ならびに導体回
路の表面を粗化しなければならない。このため、高周波
数の信号を伝搬させると、表皮効果により、信号が粗化
された導体回路の表面部分のみを伝搬し、その表面の凹
凸に起因して信号にノイズが生じてしまうという問題が
ある。この問題は、セラミック基板に比べて低誘電率お
よび低誘電正接を持つ樹脂基板を使用する場合に、特に
顕著であった。また、樹脂基板は、金属基板やセラミッ
ク基板に比べて放熱性が悪いために蓄熱しやすく、その
結果、導体回路を構成する銅イオンの拡散速度が高くな
り、マイグレーションを引き起こして層間絶縁が破壊さ
れるという問題があった。そこで、特開平7-45948 号公
報や特開平7-94865 号公報では、樹脂などの基板の片面
に樹脂をスピンコートなどで塗布形成し、その樹脂層上
に導体パターンとの密着性を向上させ得る金属( クロ
ム、ニッケル、チタン等) を設ける技術が開示されてい
る。
の樹脂からなる層間樹脂絶縁層は、金属である導体回路
との密着性を確保するために、その表面ならびに導体回
路の表面を粗化しなければならない。このため、高周波
数の信号を伝搬させると、表皮効果により、信号が粗化
された導体回路の表面部分のみを伝搬し、その表面の凹
凸に起因して信号にノイズが生じてしまうという問題が
ある。この問題は、セラミック基板に比べて低誘電率お
よび低誘電正接を持つ樹脂基板を使用する場合に、特に
顕著であった。また、樹脂基板は、金属基板やセラミッ
ク基板に比べて放熱性が悪いために蓄熱しやすく、その
結果、導体回路を構成する銅イオンの拡散速度が高くな
り、マイグレーションを引き起こして層間絶縁が破壊さ
れるという問題があった。そこで、特開平7-45948 号公
報や特開平7-94865 号公報では、樹脂などの基板の片面
に樹脂をスピンコートなどで塗布形成し、その樹脂層上
に導体パターンとの密着性を向上させ得る金属( クロ
ム、ニッケル、チタン等) を設ける技術が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の技術
は、樹脂基板の主に片面に導体回路および層間樹脂絶縁
層をビルドアップする技術であり、セラミック基板や金
属基板を用いる場合と異なり、層間樹脂絶縁層の収縮や
膨張を樹脂基板が抑制できず、反りが発生してしまうと
いう新たな問題が知見された。また、このような膨張、
収縮に起因して層間樹脂絶縁層と導体回路の界面にクラ
ックが発生しやすいという問題があった。
は、樹脂基板の主に片面に導体回路および層間樹脂絶縁
層をビルドアップする技術であり、セラミック基板や金
属基板を用いる場合と異なり、層間樹脂絶縁層の収縮や
膨張を樹脂基板が抑制できず、反りが発生してしまうと
いう新たな問題が知見された。また、このような膨張、
収縮に起因して層間樹脂絶縁層と導体回路の界面にクラ
ックが発生しやすいという問題があった。
【0006】そこで本発明は、樹脂基板が抱える上述し
た問題を解消するためになされたものであり、その主た
る目的は、層間樹脂絶縁層と導体回路の密着性を低下さ
せることなく、信号のノイズを防止し、同時にマイグレ
ーションや反り、クラックが発生しないプリント配線板
を提供することにある。
た問題を解消するためになされたものであり、その主た
る目的は、層間樹脂絶縁層と導体回路の密着性を低下さ
せることなく、信号のノイズを防止し、同時にマイグレ
ーションや反り、クラックが発生しないプリント配線板
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記目的の
実現に向け鋭意研究した結果、以下に示す内容を要旨構
成とする発明に想到した。すなわち、本発明のプリント
配線板は、樹脂基板上に樹脂絶縁層が設けられ、その樹
脂絶縁層上に導体回路が形成されたプリント配線板にお
いて、前記樹脂絶縁層および導体回路が、基板の両面に
設けられてなり、前記導体回路が、樹脂絶縁層の表面に
直に設けられた、長周期型の周期律の第4A族から第1
B族で第4〜第7周期の金属 (ただし、Cuを除く) 、
AlおよびSnから選ばれる1種以上の金属によって構
成する金属層を介して、前記樹脂絶縁層上に形成されて
いることを特徴とする。
実現に向け鋭意研究した結果、以下に示す内容を要旨構
成とする発明に想到した。すなわち、本発明のプリント
配線板は、樹脂基板上に樹脂絶縁層が設けられ、その樹
脂絶縁層上に導体回路が形成されたプリント配線板にお
いて、前記樹脂絶縁層および導体回路が、基板の両面に
設けられてなり、前記導体回路が、樹脂絶縁層の表面に
直に設けられた、長周期型の周期律の第4A族から第1
B族で第4〜第7周期の金属 (ただし、Cuを除く) 、
AlおよびSnから選ばれる1種以上の金属によって構
成する金属層を介して、前記樹脂絶縁層上に形成されて
いることを特徴とする。
【0008】このような本発明のプリント配線板におい
て、前記金属は、Al、Fe、W、Mo、Sn、Ni、
Co、Cr、Tiおよび貴金属から選ばれる少なくとも
1種を用いることが好ましい。また、前記樹脂絶縁層
は、その表面が平坦であること、熱硬化型ポリオレフィ
ン樹脂または融点 200℃以上の熱可塑型ポリオレフィン
樹脂からなること、その表面がプラズマ処理またはコロ
ナ放電処理されていること、が好ましい。さらに、前記
導体回路の表面に設けられた金属層上には、さらに層間
樹脂絶縁層またはソルダーレジスト層が形成されてなる
ことが好ましい。また、前記樹脂絶縁層の表面に形成さ
れた前記金属層上には、さらにCu層が形成され、その
Cu層上に導体回路が形成されていることが望ましい。
さらに、前記金属層の厚みは、0.02〜0.2 μm であるこ
とが望ましい。
て、前記金属は、Al、Fe、W、Mo、Sn、Ni、
Co、Cr、Tiおよび貴金属から選ばれる少なくとも
1種を用いることが好ましい。また、前記樹脂絶縁層
は、その表面が平坦であること、熱硬化型ポリオレフィ
ン樹脂または融点 200℃以上の熱可塑型ポリオレフィン
樹脂からなること、その表面がプラズマ処理またはコロ
ナ放電処理されていること、が好ましい。さらに、前記
導体回路の表面に設けられた金属層上には、さらに層間
樹脂絶縁層またはソルダーレジスト層が形成されてなる
ことが好ましい。また、前記樹脂絶縁層の表面に形成さ
れた前記金属層上には、さらにCu層が形成され、その
Cu層上に導体回路が形成されていることが望ましい。
さらに、前記金属層の厚みは、0.02〜0.2 μm であるこ
とが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のプリント配線板は、樹脂
絶縁層および導体回路が基板の両面に形成されたプリン
ト配線板であって、前記樹脂絶縁層の表面には、周期律
表の第4A族から第1B族で第4〜第7周期の金属であ
ってCuを除いた金属, Al,Smから選ばれる1種以
上の金属によって構成される金属層が形成され、その金
属層を介して上層の導体回路が設けられている点に特徴
がある。
絶縁層および導体回路が基板の両面に形成されたプリン
ト配線板であって、前記樹脂絶縁層の表面には、周期律
表の第4A族から第1B族で第4〜第7周期の金属であ
ってCuを除いた金属, Al,Smから選ばれる1種以
上の金属によって構成される金属層が形成され、その金
属層を介して上層の導体回路が設けられている点に特徴
がある。
【0010】このような金属層を構成する金属は、絶縁
樹脂との密着性に優れるため、樹脂絶縁層は、その表面
に粗化層を設けなくとも上層の導体回路との密着性を確
保することができる。その結果、樹脂絶縁層の表面は平
坦化され、導体回路の表面も平坦化されるので、高周波
帯域の信号を伝搬させても伝搬遅延が生じない。
樹脂との密着性に優れるため、樹脂絶縁層は、その表面
に粗化層を設けなくとも上層の導体回路との密着性を確
保することができる。その結果、樹脂絶縁層の表面は平
坦化され、導体回路の表面も平坦化されるので、高周波
帯域の信号を伝搬させても伝搬遅延が生じない。
【0011】また、樹脂基板は、セラミック基板や金属
基板と異なり、反りやすい上に放熱性も悪く、蓄熱を起
因とする銅のマイグレーションも発生しやすい。この
点、本発明の金属層を構成する前述した遷移金属は銅に
比べて固く、かかる遷移金属からなる金属層は、層間樹
脂絶縁層の膨張や収縮を抑制し、しかもこのような金属
層が樹脂基板の両面に形成されているため、冷熱サイク
ル時の反り、クラックを防止でき、さらには、銅導体回
路からの銅イオンのマイグレーションを防止する障壁と
なって、多湿条件下でも層間絶縁を確保することができ
る。
基板と異なり、反りやすい上に放熱性も悪く、蓄熱を起
因とする銅のマイグレーションも発生しやすい。この
点、本発明の金属層を構成する前述した遷移金属は銅に
比べて固く、かかる遷移金属からなる金属層は、層間樹
脂絶縁層の膨張や収縮を抑制し、しかもこのような金属
層が樹脂基板の両面に形成されているため、冷熱サイク
ル時の反り、クラックを防止でき、さらには、銅導体回
路からの銅イオンのマイグレーションを防止する障壁と
なって、多湿条件下でも層間絶縁を確保することができ
る。
【0012】また、前述した遷移金属上にCu層を設け
てもよい。Cu層はその上に形成される導体回路が銅で
ある場合に、遷移金属との導体回路の密着性を改善する
ことができる。
てもよい。Cu層はその上に形成される導体回路が銅で
ある場合に、遷移金属との導体回路の密着性を改善する
ことができる。
【0013】このような本発明のプリント配線板におい
て、前記金属層を構成する金属として好ましいものは、
Al、Fe、W、Mo、Sn、Ni、Co、Cr、Ti
および貴金属から選ばれる少なくとも1種以上の遷移金
属が望ましい。なお、貴金属としては、Pd、Au、P
tが好ましい。
て、前記金属層を構成する金属として好ましいものは、
Al、Fe、W、Mo、Sn、Ni、Co、Cr、Ti
および貴金属から選ばれる少なくとも1種以上の遷移金
属が望ましい。なお、貴金属としては、Pd、Au、P
tが好ましい。
【0014】これら遷移金属からなる金属層の厚みは、
0.02μm〜0.2 μmが望ましい。この理由は、0.02μm
以上の厚さとすることにより、樹脂絶縁層と導体回路間
の密着性を確保でき、かつ、0.2 μm以下とすることに
より、スパッタリングにて金属層を形成する際の応力が
原因となって発生するクラックを防止できるだけでな
く、導体回路形成後に不要となる導体回路間の金属層を
容易にエッチング除去できるからである。また、前記遷
移金属の金属層上に形成されるCu層の厚さは、0.02μ
m〜0.2μmが望ましい。この理由は、0.02μm以上の
厚さとすることにより、遷移金属の金属層と導体回路間
の密着性を確保でき、かつ、0.2 μm以下とすることに
より、スパッタリングにて金属層を形成する際の応力が
原因となって発生するクラックを防止できるだけでな
く、導体回路形成後に不要となる導体回路間のCu層を
容易にエッチング除去できるからである。
0.02μm〜0.2 μmが望ましい。この理由は、0.02μm
以上の厚さとすることにより、樹脂絶縁層と導体回路間
の密着性を確保でき、かつ、0.2 μm以下とすることに
より、スパッタリングにて金属層を形成する際の応力が
原因となって発生するクラックを防止できるだけでな
く、導体回路形成後に不要となる導体回路間の金属層を
容易にエッチング除去できるからである。また、前記遷
移金属の金属層上に形成されるCu層の厚さは、0.02μ
m〜0.2μmが望ましい。この理由は、0.02μm以上の
厚さとすることにより、遷移金属の金属層と導体回路間
の密着性を確保でき、かつ、0.2 μm以下とすることに
より、スパッタリングにて金属層を形成する際の応力が
原因となって発生するクラックを防止できるだけでな
く、導体回路形成後に不要となる導体回路間のCu層を
容易にエッチング除去できるからである。
【0015】前記金属層上には、必要に応じて別の種類
の金属層を設けることが望ましい。具体的には、樹脂絶
縁層上にニッケル層を形成し、その上に銅層をもうける
ことにより、導体回路を形成する際のめっきの未析出を
防止することができる。前記金属層は、無電解めっき、
電解めっき、スパッタリング、蒸着、CVDなどの方法
により形成される。
の金属層を設けることが望ましい。具体的には、樹脂絶
縁層上にニッケル層を形成し、その上に銅層をもうける
ことにより、導体回路を形成する際のめっきの未析出を
防止することができる。前記金属層は、無電解めっき、
電解めっき、スパッタリング、蒸着、CVDなどの方法
により形成される。
【0016】次に、本発明の樹脂絶縁層は、熱硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂またはこれらの複合樹脂で構成されて
いることが望ましい。熱硬化性樹脂としては、熱硬化型
ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、
フェノール樹脂、ビスマレイミドトアジン樹脂から選ば
れる少なくとも1種以上を用いることが望ましい。熱可
塑性樹脂としては、ポリメチルペンテン(PMP)、ポ
リスチレン(PS)、ポリエーテルスルフォン(PE
S)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニ
レンスルフィド(PPS)などのエンジニアリングプラ
スチックを用いることが望ましい。
脂、熱可塑性樹脂またはこれらの複合樹脂で構成されて
いることが望ましい。熱硬化性樹脂としては、熱硬化型
ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、
フェノール樹脂、ビスマレイミドトアジン樹脂から選ば
れる少なくとも1種以上を用いることが望ましい。熱可
塑性樹脂としては、ポリメチルペンテン(PMP)、ポ
リスチレン(PS)、ポリエーテルスルフォン(PE
S)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニ
レンスルフィド(PPS)などのエンジニアリングプラ
スチックを用いることが望ましい。
【0017】特に本発明においては、樹脂絶縁層として
ポリオレフィン系樹脂を使用することが最適である。ポ
リオレフィン系樹脂は、以下のような構造を有する樹脂
である。 .下記構造式で示される1種の繰り返し単位からなる
樹脂。
ポリオレフィン系樹脂を使用することが最適である。ポ
リオレフィン系樹脂は、以下のような構造を有する樹脂
である。 .下記構造式で示される1種の繰り返し単位からなる
樹脂。
【化1】 .下記構造式で示される繰り返し単位のうちの異なる
2種類以上が共重合したものからなる樹脂。
2種類以上が共重合したものからなる樹脂。
【化2】 .下記構造式で示される繰り返し単位を有し、その分
子主鎖中には、二重結合、オキシド構造、ラクトン構
造、モノもしくはポリシクロペンタジエン構造を有する
樹脂。
子主鎖中には、二重結合、オキシド構造、ラクトン構
造、モノもしくはポリシクロペンタジエン構造を有する
樹脂。
【化3】 .前記,,の群から選ばれる2種以上の樹脂を
混合した混合樹脂、前記,,の群から選ばれる樹
脂と熱硬化性樹脂との混合樹脂、または前記,,
の群から選ばれる樹脂が互いに架橋した樹脂。なお、本
発明で「樹脂」という場合は、いわゆる「ポリマー」お
よび「オリゴマー」を包括する概念である。
混合した混合樹脂、前記,,の群から選ばれる樹
脂と熱硬化性樹脂との混合樹脂、または前記,,
の群から選ばれる樹脂が互いに架橋した樹脂。なお、本
発明で「樹脂」という場合は、いわゆる「ポリマー」お
よび「オリゴマー」を包括する概念である。
【0018】以下に、前記〜の樹脂について詳述す
る。本発明において、前述した繰り返し単位の構造を含
む〜の樹脂を採用する理由は、これらの樹脂による
と、破壊靱性値を低下させることなく、熱硬化型のポリ
オレフィンとすることが可能だからである。ここで、前
記繰り返し単位中のXとして採用されるアルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基から選ばれ
る少なくとも1種以上が望ましい。前記繰り返し単位中
のXとして採用されるC2〜C3の不飽和炭化水素とし
ては、CH2 =CH−、CH3 CH=CH−、CH2 =
C(CH3 ) −、アセチレン基から選ばれる少なくとも
1種以上が望ましい。前記繰り返し単位中のXとして採
用されるオキシド基としては、エポキシ基、プロポキシ
基が望ましく、ラクトン基としては、β−ラクトン基、
γ−ラクトン基、δ−ラクトン基から選ばれる少なくと
も1種以上が望ましい。
る。本発明において、前述した繰り返し単位の構造を含
む〜の樹脂を採用する理由は、これらの樹脂による
と、破壊靱性値を低下させることなく、熱硬化型のポリ
オレフィンとすることが可能だからである。ここで、前
記繰り返し単位中のXとして採用されるアルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基から選ばれ
る少なくとも1種以上が望ましい。前記繰り返し単位中
のXとして採用されるC2〜C3の不飽和炭化水素とし
ては、CH2 =CH−、CH3 CH=CH−、CH2 =
C(CH3 ) −、アセチレン基から選ばれる少なくとも
1種以上が望ましい。前記繰り返し単位中のXとして採
用されるオキシド基としては、エポキシ基、プロポキシ
基が望ましく、ラクトン基としては、β−ラクトン基、
γ−ラクトン基、δ−ラクトン基から選ばれる少なくと
も1種以上が望ましい。
【0019】また、繰り返し単位中のXとしてC2〜C
3の不飽和炭化水素、オキシド基、ラクトン基、水酸基
を採用する理由は、反応性が高く、これらの官能基を含
む樹脂(この場合はオリゴマー)同士を架橋しやすいか
らである。さらに、nを1〜10000 とする理由は、nが
10000を超えると溶剤不溶性となり扱いにくくなるから
である。
3の不飽和炭化水素、オキシド基、ラクトン基、水酸基
を採用する理由は、反応性が高く、これらの官能基を含
む樹脂(この場合はオリゴマー)同士を架橋しやすいか
らである。さらに、nを1〜10000 とする理由は、nが
10000を超えると溶剤不溶性となり扱いにくくなるから
である。
【0020】前記の樹脂において、分子主鎖中の二重
結合構造としては、下記構造式で示される繰り返し単位
と、−(CH=CH)m −または−(CH2 −CH=C
H−CH2 )m −の繰り返し単位が共重合したものがよ
い。また、mは1〜10000である。
結合構造としては、下記構造式で示される繰り返し単位
と、−(CH=CH)m −または−(CH2 −CH=C
H−CH2 )m −の繰り返し単位が共重合したものがよ
い。また、mは1〜10000である。
【化4】
【0021】前記の樹脂において、分子主鎖のオキシ
ド構造としては、エポキシ構造がよい。また、分子主鎖
のラクトン構造としては、β−ラクトン、γ−ラクトン
構造が望ましい。さらに、分子主鎖のモノ、ポリシクロ
ペンタジエンとしては、シクロペンタジエンおよびビシ
クロペンタジエンから選ばれる構造を採用できる。
ド構造としては、エポキシ構造がよい。また、分子主鎖
のラクトン構造としては、β−ラクトン、γ−ラクトン
構造が望ましい。さらに、分子主鎖のモノ、ポリシクロ
ペンタジエンとしては、シクロペンタジエンおよびビシ
クロペンタジエンから選ばれる構造を採用できる。
【0022】前記共重合は、繰り返し単位がABAB・
・・のように交互共重合する場合、繰り返し単位がAB
AABAAAAB・・・のようにランダム共重合する場
合、あるいはAAAABBB・・・のようなブロック共
重合する場合がある。
・・のように交互共重合する場合、繰り返し単位がAB
AABAAAAB・・・のようにランダム共重合する場
合、あるいはAAAABBB・・・のようなブロック共
重合する場合がある。
【0023】次に、の樹脂について説明する。の樹
脂は、前記,,の群から選ばれる2種以上の樹脂
を混合した混合樹脂、前記,,の群から選ばれる
樹脂と熱硬化性樹脂との混合樹脂、または前記,,
の群から選ばれる樹脂が互いに架橋した樹脂である。
これらのうち、前記,,の群から選ばれる2種以
上の樹脂を混合する場合は、樹脂粉末を有機溶剤に溶解
させるか、あるいは熱溶融させて混合する。また、前記
,,の群から選ばれる樹脂と熱硬化性樹脂を混合
する場合も樹脂粉末を有機溶剤に溶解させて混合する。
この場合に混合する熱硬化性樹脂としては、熱硬化型ポ
リオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂
から選ばれる少なくとも1種以上を用いることが望まし
い。さらに、前記,,の群から選ばれる樹脂を互
いに架橋させる場合は、C2〜C3の不飽和炭化水素、
オキシド基、ラクトン基、水酸基および分子主鎖中の二
重結合、オキシド構造、ラクトン構造を架橋のための結
合手とする。
脂は、前記,,の群から選ばれる2種以上の樹脂
を混合した混合樹脂、前記,,の群から選ばれる
樹脂と熱硬化性樹脂との混合樹脂、または前記,,
の群から選ばれる樹脂が互いに架橋した樹脂である。
これらのうち、前記,,の群から選ばれる2種以
上の樹脂を混合する場合は、樹脂粉末を有機溶剤に溶解
させるか、あるいは熱溶融させて混合する。また、前記
,,の群から選ばれる樹脂と熱硬化性樹脂を混合
する場合も樹脂粉末を有機溶剤に溶解させて混合する。
この場合に混合する熱硬化性樹脂としては、熱硬化型ポ
リオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂
から選ばれる少なくとも1種以上を用いることが望まし
い。さらに、前記,,の群から選ばれる樹脂を互
いに架橋させる場合は、C2〜C3の不飽和炭化水素、
オキシド基、ラクトン基、水酸基および分子主鎖中の二
重結合、オキシド構造、ラクトン構造を架橋のための結
合手とする。
【0024】なお、本発明で使用される熱硬化型ポリオ
レフィン樹脂の市販品としては、住友スリーエム製の商
品名1592が挙げられる。また、融点 200℃以上の熱
可塑型ポリオレフィン樹脂の市販品としては、三井化学
製の商品名TPX(融点 240℃)、出光石油化学製の商
品名SPS(融点 270℃)が挙げられる。TPXは、前
記繰り返し単位におけるXがイソブチル基の樹脂であ
り、SPSは、当該Xがフェニル基でシンジオタクティ
ック構造を持っている樹脂である。
レフィン樹脂の市販品としては、住友スリーエム製の商
品名1592が挙げられる。また、融点 200℃以上の熱
可塑型ポリオレフィン樹脂の市販品としては、三井化学
製の商品名TPX(融点 240℃)、出光石油化学製の商
品名SPS(融点 270℃)が挙げられる。TPXは、前
記繰り返し単位におけるXがイソブチル基の樹脂であ
り、SPSは、当該Xがフェニル基でシンジオタクティ
ック構造を持っている樹脂である。
【0025】このようなポリオレフィン系樹脂は、導体
回路との密着性に優れるため、樹脂絶縁層表面を粗化す
ることなく導体形成することができる。即ち、平坦な樹
脂絶縁層の表面に導体回路を形成することができる。ま
た、このポリオレフィン系樹脂は、誘電率が3以下、誘
電正接が0.05以下でありエポキシ樹脂よりも低く、高周
波数の信号でも伝搬遅延がない。また、ポリオレフィン
系樹脂は、耐熱性もエポキシ樹脂に比べて遜色がなく、
はんだ溶融温度でも導体回路の剥離がみられない。さら
に、破壊靱性値も大きいため、ヒートサイクルにより導
体回路と樹脂絶縁層との境界を起点とするクラックが発
生することはない。
回路との密着性に優れるため、樹脂絶縁層表面を粗化す
ることなく導体形成することができる。即ち、平坦な樹
脂絶縁層の表面に導体回路を形成することができる。ま
た、このポリオレフィン系樹脂は、誘電率が3以下、誘
電正接が0.05以下でありエポキシ樹脂よりも低く、高周
波数の信号でも伝搬遅延がない。また、ポリオレフィン
系樹脂は、耐熱性もエポキシ樹脂に比べて遜色がなく、
はんだ溶融温度でも導体回路の剥離がみられない。さら
に、破壊靱性値も大きいため、ヒートサイクルにより導
体回路と樹脂絶縁層との境界を起点とするクラックが発
生することはない。
【0026】以下、本発明のプリント配線板を製造する
方法を多層プリント配線板を例にして説明する。 (1)まず、樹脂基板の表面に内層銅パターンを形成した
配線基板を作製する。樹脂基板としては、無機繊維を有
する樹脂基板が望ましく、具体的には、ガラス布エポキ
シ基板、ガラス布ポリイミド基板、ガラス布ビスマレイ
ミド−トリアジン樹脂基板およびガラス布フッ素樹脂基
板から選ばれる少なくとも1種以上がよい。この樹脂基
板への銅パターンの形成は、樹脂基板両面に銅箔を張っ
た銅張積層板をエッチングして行う。また、この基板に
ドリルで貫通孔を明け、貫通孔の壁面および銅箔表面に
無電解めっきを施してスルーホールを形成する。無電解
めっきとしては銅めっきがよい。なお、フッ素樹脂基板
のようにめっきのつきまわりが悪い基板の場合は、有機
金属ナトリウムからなる前処理液(商品名:テトラエッ
チ)による処理、プラズマ処理などの表面改質を行う。
方法を多層プリント配線板を例にして説明する。 (1)まず、樹脂基板の表面に内層銅パターンを形成した
配線基板を作製する。樹脂基板としては、無機繊維を有
する樹脂基板が望ましく、具体的には、ガラス布エポキ
シ基板、ガラス布ポリイミド基板、ガラス布ビスマレイ
ミド−トリアジン樹脂基板およびガラス布フッ素樹脂基
板から選ばれる少なくとも1種以上がよい。この樹脂基
板への銅パターンの形成は、樹脂基板両面に銅箔を張っ
た銅張積層板をエッチングして行う。また、この基板に
ドリルで貫通孔を明け、貫通孔の壁面および銅箔表面に
無電解めっきを施してスルーホールを形成する。無電解
めっきとしては銅めっきがよい。なお、フッ素樹脂基板
のようにめっきのつきまわりが悪い基板の場合は、有機
金属ナトリウムからなる前処理液(商品名:テトラエッ
チ)による処理、プラズマ処理などの表面改質を行う。
【0027】次に、厚付けのために電解めっきを行う。
この電解めっきとしては銅めっきがよい。なお、スルー
ホール内壁および電解めっき膜表面を粗化処理してもよ
い。粗化処理としては、黒化(酸化)−還元処理、有機
酸と第二銅錯体の混合水溶液によるスプレー処理、ある
いは銅−ニッケル−リン針状合金めっきによる処理など
がある。また、必要に応じてスルーホール内に導電ペー
ストを充填し、この導電ペーストを覆う導体層を無電解
めっきもしくは電解めっきにて形成することもできる。
この電解めっきとしては銅めっきがよい。なお、スルー
ホール内壁および電解めっき膜表面を粗化処理してもよ
い。粗化処理としては、黒化(酸化)−還元処理、有機
酸と第二銅錯体の混合水溶液によるスプレー処理、ある
いは銅−ニッケル−リン針状合金めっきによる処理など
がある。また、必要に応じてスルーホール内に導電ペー
ストを充填し、この導電ペーストを覆う導体層を無電解
めっきもしくは電解めっきにて形成することもできる。
【0028】(2)前記(1) で作製した配線基板の両面に
樹脂絶縁層を形成する。この樹脂絶縁層は、多層プリン
ト配線板の層間樹脂絶縁層として機能する。この樹脂絶
縁層は、未硬化液を塗布したり、フィルム状の樹脂を熱
圧してラミネートすることにより形成される。
樹脂絶縁層を形成する。この樹脂絶縁層は、多層プリン
ト配線板の層間樹脂絶縁層として機能する。この樹脂絶
縁層は、未硬化液を塗布したり、フィルム状の樹脂を熱
圧してラミネートすることにより形成される。
【0029】(3)次に、この樹脂絶縁層に、下層の導体
回路との電気的接続を確保するための開口を設ける。こ
の開口の穿設は、レーザ光にて行う。このとき、使用さ
れるレーザ光は、炭酸ガスレーザ、紫外線レーザ、エキ
シマレーザなどがある。そして、CO2 レーザ光にて孔
明けした場合はデスミア処理を行う。このデスミア処理
は、クロム酸、過マンガン酸塩などの水溶液からなる酸
化剤を使用して行うことができ、また酸素プラズマ、C
F4 と酸素の混合プラズマやコロナ放電などで処理して
もよい。また、低圧水銀ランプを用いて紫外線を照射す
ることにより、表面改質することもできる。特にCF4
と酸素の混合プラズマは、樹脂表面に、水酸基やカルボ
ニル基などの親水性基を導入することができ、後のCV
DやPVD処理がしやすいため、有利である。
回路との電気的接続を確保するための開口を設ける。こ
の開口の穿設は、レーザ光にて行う。このとき、使用さ
れるレーザ光は、炭酸ガスレーザ、紫外線レーザ、エキ
シマレーザなどがある。そして、CO2 レーザ光にて孔
明けした場合はデスミア処理を行う。このデスミア処理
は、クロム酸、過マンガン酸塩などの水溶液からなる酸
化剤を使用して行うことができ、また酸素プラズマ、C
F4 と酸素の混合プラズマやコロナ放電などで処理して
もよい。また、低圧水銀ランプを用いて紫外線を照射す
ることにより、表面改質することもできる。特にCF4
と酸素の混合プラズマは、樹脂表面に、水酸基やカルボ
ニル基などの親水性基を導入することができ、後のCV
DやPVD処理がしやすいため、有利である。
【0030】(4)前記(3) で開口を設けた樹脂絶縁層の
表面に、第4A族から第1B族で第4〜第7周期の金属
から選ばれる少なくとも1種以上の薄い金属層を、めっ
き法、PVD法あるいはCVD法にて形成する。PVD
法としては、スパッタリング、イオンビームスパタリン
グなどの蒸着法が具体的に挙げられる。また、CVD法
としては、アリルシクロペンタジフェニルパラジウム、
ジメチルゴールドアセチルアセテート、スズテトラメチ
ルアクリロニトリル、ジコバルトオクタカルボニルアク
リロニトリルなどの有機金属(MO)を供給材料とする
PE−CVD(Plasma Enhanced CVD)などが具体的に挙
げられる。
表面に、第4A族から第1B族で第4〜第7周期の金属
から選ばれる少なくとも1種以上の薄い金属層を、めっ
き法、PVD法あるいはCVD法にて形成する。PVD
法としては、スパッタリング、イオンビームスパタリン
グなどの蒸着法が具体的に挙げられる。また、CVD法
としては、アリルシクロペンタジフェニルパラジウム、
ジメチルゴールドアセチルアセテート、スズテトラメチ
ルアクリロニトリル、ジコバルトオクタカルボニルアク
リロニトリルなどの有機金属(MO)を供給材料とする
PE−CVD(Plasma Enhanced CVD)などが具体的に挙
げられる。
【0031】(5)次に、前記(4) で形成した金属層上
に、次工程の無電解めっき膜と同種の金属層をスパッタ
リングなどによって形成する。これは、無電解めっき膜
との親和性を改善するためである。具体的には、銅層を
スパッタリングにより設けることが望ましい。
に、次工程の無電解めっき膜と同種の金属層をスパッタ
リングなどによって形成する。これは、無電解めっき膜
との親和性を改善するためである。具体的には、銅層を
スパッタリングにより設けることが望ましい。
【0032】(6)次に、前記(5) で形成した金属層上に
無電解めっきを施す。無電解めっきとしては銅めっきが
最適である。また、無電解めっきの膜厚は、0.1〜5μ
mがよい。この理由は、後に行う電解めっきの導電層と
しての機能を損なうことなく、エッチング除去できるよ
うにするためである。
無電解めっきを施す。無電解めっきとしては銅めっきが
最適である。また、無電解めっきの膜厚は、0.1〜5μ
mがよい。この理由は、後に行う電解めっきの導電層と
しての機能を損なうことなく、エッチング除去できるよ
うにするためである。
【0033】(7)前記(6) で形成した無電解めっき膜上
にめっきレジストを形成する。このめっきレジストは、
感光性ドライフィルムをラミネートして露光、現像処理
して形成される。
にめっきレジストを形成する。このめっきレジストは、
感光性ドライフィルムをラミネートして露光、現像処理
して形成される。
【0034】(8)次に、無電解めっき膜をめっきリード
として電解めっきを行い、導体回路を厚付けする。電解
めっき膜は、5〜30μmがよい。
として電解めっきを行い、導体回路を厚付けする。電解
めっき膜は、5〜30μmがよい。
【0035】(9)そして、めっきレジストを剥離した
後、そのめっきレジスト下の無電解めっき膜と第4A族
から第1B族で第4〜第7周期の金属から選ばれる少な
くとも1種以上の金属層をエッチング除去して、独立し
た導体回路とする。エッチング液としては、硫酸−過酸
化水素水溶液、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩水溶液、塩化第二
鉄、塩化第二銅の水溶液、塩酸、硝酸、熱希硫酸などを
使用できる。
後、そのめっきレジスト下の無電解めっき膜と第4A族
から第1B族で第4〜第7周期の金属から選ばれる少な
くとも1種以上の金属層をエッチング除去して、独立し
た導体回路とする。エッチング液としては、硫酸−過酸
化水素水溶液、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸カリウムなどの過硫酸塩水溶液、塩化第二
鉄、塩化第二銅の水溶液、塩酸、硝酸、熱希硫酸などを
使用できる。
【0036】(10) さらに必要に応じて、導体回路表面
に、長周期型の周期律表の第4A族から第1B族で第4
〜第7周期の金属 (ただし、Cuを除く) 、Alおよび
Snから選ばれる少なくとも1種以上の薄い金属層を、
めっき法、PVD法あるいはCVD法で形成し、さらに
前記 (2)〜(9) の工程を繰り返すことにより多層化した
プリント配線板を得た。
に、長周期型の周期律表の第4A族から第1B族で第4
〜第7周期の金属 (ただし、Cuを除く) 、Alおよび
Snから選ばれる少なくとも1種以上の薄い金属層を、
めっき法、PVD法あるいはCVD法で形成し、さらに
前記 (2)〜(9) の工程を繰り返すことにより多層化した
プリント配線板を得た。
【0037】なお、以上の説明では、導体回路の形成方
法としてセミアディティブ法を採用したが、フルアディ
ティブ法を採用することもできる。このフルアディティ
ブ法では、樹脂絶縁層表面にCVDあるいはPVD処理
にて薄い金属層を形成した後、感光性ドライフィルムを
ラミネートするか、または液状の感光性樹脂を塗布し、
露光、現像処理してめっきレジストを設け、無電解めっ
きにて厚付けを行い、導体回路を形成する。あるいは、
樹脂絶縁層表面にめっきレジストを形成した後、CVD
あるいはPVD処理にて薄い金属層を設け、さらにめっ
きレジスト表面に付着したこの金属層を研磨などで除去
するか、めっきレジストそのものを除去し、この金属層
を触媒として無電解めっきを行い、導体回路を形成する
こともできる。以下、実施例をもとに説明する。
法としてセミアディティブ法を採用したが、フルアディ
ティブ法を採用することもできる。このフルアディティ
ブ法では、樹脂絶縁層表面にCVDあるいはPVD処理
にて薄い金属層を形成した後、感光性ドライフィルムを
ラミネートするか、または液状の感光性樹脂を塗布し、
露光、現像処理してめっきレジストを設け、無電解めっ
きにて厚付けを行い、導体回路を形成する。あるいは、
樹脂絶縁層表面にめっきレジストを形成した後、CVD
あるいはPVD処理にて薄い金属層を設け、さらにめっ
きレジスト表面に付着したこの金属層を研磨などで除去
するか、めっきレジストそのものを除去し、この金属層
を触媒として無電解めっきを行い、導体回路を形成する
こともできる。以下、実施例をもとに説明する。
【0038】
EDTA 150 g/l 硫酸銅 20 g/l HCHO 30 ml/l NaOH 40 g/l α、α’−ビピリジル 80 mg/l PEG 0.1 g/l 〔無電解めっき条件〕70℃の液温度で30分
【0039】さらに、下記組成の電解めっき水溶液で下
記条件にて電解銅めっきを施し、厚さ15μmの電解銅め
っき膜を形成した(図1(c) 参照)。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アトテックジャパン製、商品名:カパラシドGL) 1 ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 30分 温度 室温
記条件にて電解銅めっきを施し、厚さ15μmの電解銅め
っき膜を形成した(図1(c) 参照)。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アトテックジャパン製、商品名:カパラシドGL) 1 ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 30分 温度 室温
【0040】(2)こうして内層銅パターン(スルーホー
ル3を含む)を形成した基板を、水洗いし、乾燥した
後、酸化浴(黒化浴)として、NaOH(20g/l)、NaCl
O2(50g/l)、Na3PO4(15.0g/l)の水溶液を用
い、還元浴として、NaOH( 2.7g/l)、NaBH4 ( 1.0
g/l)の水溶液を用いた酸化還元処理に供し、導体回
路、スルーホール全表面に粗化層4を設けた(図1(d)
参照)。
ル3を含む)を形成した基板を、水洗いし、乾燥した
後、酸化浴(黒化浴)として、NaOH(20g/l)、NaCl
O2(50g/l)、Na3PO4(15.0g/l)の水溶液を用
い、還元浴として、NaOH( 2.7g/l)、NaBH4 ( 1.0
g/l)の水溶液を用いた酸化還元処理に供し、導体回
路、スルーホール全表面に粗化層4を設けた(図1(d)
参照)。
【0041】(3)銅粒子を含む導電ペースト5をスクリ
ーン印刷により、スルーホール3内に充填し、乾燥、硬
化させた。そして、導体上面の粗化層4およびスルーホ
ール3からはみ出した導電ペースト5を、#400 のベル
ト研磨紙(三共理化学製)を用いたベルトサンダー研磨
により除去し、さらにこのベルトサンダー研磨による傷
を取り除くためのバフ研磨を行い、基板表面を平坦化し
た(図1(e) 参照)。
ーン印刷により、スルーホール3内に充填し、乾燥、硬
化させた。そして、導体上面の粗化層4およびスルーホ
ール3からはみ出した導電ペースト5を、#400 のベル
ト研磨紙(三共理化学製)を用いたベルトサンダー研磨
により除去し、さらにこのベルトサンダー研磨による傷
を取り除くためのバフ研磨を行い、基板表面を平坦化し
た(図1(e) 参照)。
【0042】(4)前記(3) で平坦化した基板表面に、常
法に従ってパラジウムコロイド触媒を付与してから無電
解めっきを施すことにより、厚さ 0.6μmの無電解銅め
っき膜6を形成した(図1(f) 参照)。
法に従ってパラジウムコロイド触媒を付与してから無電
解めっきを施すことにより、厚さ 0.6μmの無電解銅め
っき膜6を形成した(図1(f) 参照)。
【0043】(5)ついで、以下の条件で電解銅めっきを
施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜7を形成し、導体回
路9となる部分の厚付け、およびスルーホール3に充填
された導電ペースト5を覆う導体層(ふためっき層)10
となる部分を形成した。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アトテックジャパン製、商品名:カパラシドGL) 1 ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 30分 温度 室温
施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜7を形成し、導体回
路9となる部分の厚付け、およびスルーホール3に充填
された導電ペースト5を覆う導体層(ふためっき層)10
となる部分を形成した。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アトテックジャパン製、商品名:カパラシドGL) 1 ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 30分 温度 室温
【0044】(6)導体回路9および導体層10となる部分
を形成した基板の両面に、市販の感光性ドライフィルム
を張りつけ、マスクを載置して、 100mJ/cm2 で露光、
0.8%炭酸水素ナトリウムで現像処理し、厚さ15μmの
エッチングレジスト8を形成した(図2(a) 参照)。
を形成した基板の両面に、市販の感光性ドライフィルム
を張りつけ、マスクを載置して、 100mJ/cm2 で露光、
0.8%炭酸水素ナトリウムで現像処理し、厚さ15μmの
エッチングレジスト8を形成した(図2(a) 参照)。
【0045】(7)そして、エッチングレジスト8を形成
していない部分のめっき膜を、硫酸と過酸化水素の混合
液を用いるエッチングにて溶解除去し、さらに、めっき
レジスト8を5%KOHで剥離除去して、独立した導体
回路9および導電ぺースト5を覆う導体層(以下、この
導体層のことを単に「ふためっき層」という。)10を形
成した(図2(b) 参照)。
していない部分のめっき膜を、硫酸と過酸化水素の混合
液を用いるエッチングにて溶解除去し、さらに、めっき
レジスト8を5%KOHで剥離除去して、独立した導体
回路9および導電ぺースト5を覆う導体層(以下、この
導体層のことを単に「ふためっき層」という。)10を形
成した(図2(b) 参照)。
【0046】(8)次に、導体回路9およびふためっき層1
0の側面を含む全表面にCu−Ni−P合金からなる厚さ 2.
5μmの粗化層(凹凸層)11を形成し、さらにこの粗化
層11の表面に厚さ 0.3μmのSn層を設けた(図2(c)
参照、Sn層については図示しない)。その形成方法は
以下のようである。即ち、基板を酸性脱脂してソフトエ
ッチングし、次いで、塩化パラジウムと有機酸からなる
触媒溶液で処理して、Pd触媒を付与し、この触媒を活
性化した後、硫酸銅8g/l、硫酸ニッケル 0.6g/
l、クエン酸15g/l、次亜リン酸ナトリウム29g/
l、ホウ酸31g/l、界面活性剤(日信化学工業製、サ
ーフィノール465 ) 0.1g/lの水溶液からなるpH=
9の無電解めっき浴にてめっきを施し、導体回路9およ
びふためっき層10の全表面にCu−Ni−P合金の粗化層11
を設けた。ついで、ホウフッ化スズ 0.1 mol/l、チオ
尿素 1.0 mol/lの水溶液を用い、温度50℃、pH=1.
2 の条件でCu−Sn置換反応させ、粗化層11の表面に
厚さ 0.3μmのSn層を設けた(Sn層については図示
しない)。
0の側面を含む全表面にCu−Ni−P合金からなる厚さ 2.
5μmの粗化層(凹凸層)11を形成し、さらにこの粗化
層11の表面に厚さ 0.3μmのSn層を設けた(図2(c)
参照、Sn層については図示しない)。その形成方法は
以下のようである。即ち、基板を酸性脱脂してソフトエ
ッチングし、次いで、塩化パラジウムと有機酸からなる
触媒溶液で処理して、Pd触媒を付与し、この触媒を活
性化した後、硫酸銅8g/l、硫酸ニッケル 0.6g/
l、クエン酸15g/l、次亜リン酸ナトリウム29g/
l、ホウ酸31g/l、界面活性剤(日信化学工業製、サ
ーフィノール465 ) 0.1g/lの水溶液からなるpH=
9の無電解めっき浴にてめっきを施し、導体回路9およ
びふためっき層10の全表面にCu−Ni−P合金の粗化層11
を設けた。ついで、ホウフッ化スズ 0.1 mol/l、チオ
尿素 1.0 mol/lの水溶液を用い、温度50℃、pH=1.
2 の条件でCu−Sn置換反応させ、粗化層11の表面に
厚さ 0.3μmのSn層を設けた(Sn層については図示
しない)。
【0047】(9)基板の両面に、厚さ50μmの熱硬化型
ポリオレフィン樹脂シート(住友3M製、商品名:15
92)を温度50〜180 ℃まで昇温しながら圧力10kg/cm
2 で加熱プレスして積層し、ポリオレフィン系樹脂から
なる層間樹脂絶縁層12を設けた(図2(d) 参照)。
ポリオレフィン樹脂シート(住友3M製、商品名:15
92)を温度50〜180 ℃まで昇温しながら圧力10kg/cm
2 で加熱プレスして積層し、ポリオレフィン系樹脂から
なる層間樹脂絶縁層12を設けた(図2(d) 参照)。
【0048】(10)波長10.4μmのCO2 ガスレーザに
て、ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂絶縁層12に直径
80μmのバイアホール用開口13を設けた。さらに、CF
4 および酸素混合気体のプラズマ処理により、デスミア
およびポリオレフィン系樹脂絶縁層表面の改質を行っ
た。この改質により、表面には、OH基やカルボニル基、
COOH基などの親水性基が確認された。なお、酸素プラズ
マ処理条件は、電力 800W、 500mTorr、20分間であ
る。
て、ポリオレフィン系樹脂からなる樹脂絶縁層12に直径
80μmのバイアホール用開口13を設けた。さらに、CF
4 および酸素混合気体のプラズマ処理により、デスミア
およびポリオレフィン系樹脂絶縁層表面の改質を行っ
た。この改質により、表面には、OH基やカルボニル基、
COOH基などの親水性基が確認された。なお、酸素プラズ
マ処理条件は、電力 800W、 500mTorr、20分間であ
る。
【0049】(11)Niをターゲットにしたスパッタリン
グを、気圧 0.6Pa、温度80℃、電力200W、時間5分
間の条件で行い、Ni薄膜をポリオレフィン系樹脂絶縁
層12の表面に形成した。このとき、形成されたNi金属
層の厚さは 0.1μmであった。さらに、Ni金属層上
に、同様の条件にて厚さ 0.1μmの銅層をスパッタリン
グで形成した。なお、スパッタリングのための装置は、
日本真空技術株式会社製のSV−4540を使用した。
グを、気圧 0.6Pa、温度80℃、電力200W、時間5分
間の条件で行い、Ni薄膜をポリオレフィン系樹脂絶縁
層12の表面に形成した。このとき、形成されたNi金属
層の厚さは 0.1μmであった。さらに、Ni金属層上
に、同様の条件にて厚さ 0.1μmの銅層をスパッタリン
グで形成した。なお、スパッタリングのための装置は、
日本真空技術株式会社製のSV−4540を使用した。
【0050】(12)前記(11)の処理を終えた基板に対し
て、前記(1) の 無電解めっきを施し、厚さ 0.7μmの
無電解めっき膜14を形成した(図3(a) 参照)。
て、前記(1) の 無電解めっきを施し、厚さ 0.7μmの
無電解めっき膜14を形成した(図3(a) 参照)。
【0051】(13)前記(12)で無電解めっき膜14を形成し
た基板の両面に、市販の感光性ドライフィルムを張りつ
け、フォトマスクフィルムを載置して、 100mJ/cm2 で
露光、0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15μm
のめっきレジスト16を設けた(図3(b) 参照)。
た基板の両面に、市販の感光性ドライフィルムを張りつ
け、フォトマスクフィルムを載置して、 100mJ/cm2 で
露光、0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15μm
のめっきレジスト16を設けた(図3(b) 参照)。
【0052】(14)さらに、前記(1) の電解めっきを施し
て、厚さ15μmの電解めっき膜15を形成し、導体回路9
部分の厚付け、およびバイアホール17部分のめっき充填
を行った(図3(c) 参照)。
て、厚さ15μmの電解めっき膜15を形成し、導体回路9
部分の厚付け、およびバイアホール17部分のめっき充填
を行った(図3(c) 参照)。
【0053】(15)そしてさらに、めっきレジスト16を5
%KOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト16下の
Ni膜および無電解めっき膜14を硝酸および硫酸/過酸
化水素混合液を用いるエッチングにて溶解除去し、Ni
膜、無電解銅めっき膜14および電解銅めっき膜15からな
る厚さ16μmの導体回路(バイアホール17を含む)とし
た(図3(d) 参照)。 (16)さらに、前記 (8)〜(15)の工程を繰り返すことによ
り、多層配線板を得た(図4(a) 参照)。
%KOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト16下の
Ni膜および無電解めっき膜14を硝酸および硫酸/過酸
化水素混合液を用いるエッチングにて溶解除去し、Ni
膜、無電解銅めっき膜14および電解銅めっき膜15からな
る厚さ16μmの導体回路(バイアホール17を含む)とし
た(図3(d) 参照)。 (16)さらに、前記 (8)〜(15)の工程を繰り返すことによ
り、多層配線板を得た(図4(a) 参照)。
【0054】(17)一方、DMDGに溶解させた60重量%
のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製)
のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリゴ
マー(分子量4000)を 46.67g、メチルエチルケトンに
溶解させた80重量%のビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェル製、エピコート1001)15.0g、イミダゾー
ル硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)1.6 g、感光性モノ
マーである多価アクリルモノマー(日本化薬製、R604
)3g、同じく多価アクリルモノマー(共栄社化学
製、DPE6A ) 1.5g、分散系消泡剤(サンノプコ社製、
S−65)0.71gを混合し、さらにこの混合物に対して光
開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)を2g、
光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学製)を 0.2
g加えて、粘度を25℃で 2.0Pa・sに調整したソルダー
レジスト組成物を得た。なお、粘度測定は、B型粘度計
(東京計器、 DVL-B型)で 60rpmの場合はローターNo.
4、6rpm の場合はローターNo.3によった。
のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製)
のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリゴ
マー(分子量4000)を 46.67g、メチルエチルケトンに
溶解させた80重量%のビスフェノールA型エポキシ樹脂
(油化シェル製、エピコート1001)15.0g、イミダゾー
ル硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)1.6 g、感光性モノ
マーである多価アクリルモノマー(日本化薬製、R604
)3g、同じく多価アクリルモノマー(共栄社化学
製、DPE6A ) 1.5g、分散系消泡剤(サンノプコ社製、
S−65)0.71gを混合し、さらにこの混合物に対して光
開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)を2g、
光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学製)を 0.2
g加えて、粘度を25℃で 2.0Pa・sに調整したソルダー
レジスト組成物を得た。なお、粘度測定は、B型粘度計
(東京計器、 DVL-B型)で 60rpmの場合はローターNo.
4、6rpm の場合はローターNo.3によった。
【0055】(18)前記(16)で得られた多層配線基板を、
垂直に立てた状態でロールコーターの一対の塗布用ロー
ル間に挟み、ソルダーレジスト組成物を20μmの厚さで
塗布した。 (19)次いで、70℃で20分間、70℃で30分間の乾燥処理を
行った後、1000mJ/cm2の紫外線で露光し、DMTG現像処
理した。さらに、80℃で1時間、 100℃で1時間、 120
℃で1時間、 150℃で3時間の条件で加熱処理し、バイ
アホール、ランド、格子状の電源層の上面の一部が開口
した(開口径 200μm)ソルダーレジスト層(厚み20μ
m)18を形成した。
垂直に立てた状態でロールコーターの一対の塗布用ロー
ル間に挟み、ソルダーレジスト組成物を20μmの厚さで
塗布した。 (19)次いで、70℃で20分間、70℃で30分間の乾燥処理を
行った後、1000mJ/cm2の紫外線で露光し、DMTG現像処
理した。さらに、80℃で1時間、 100℃で1時間、 120
℃で1時間、 150℃で3時間の条件で加熱処理し、バイ
アホール、ランド、格子状の電源層の上面の一部が開口
した(開口径 200μm)ソルダーレジスト層(厚み20μ
m)18を形成した。
【0056】(20)次に、ソルダーレジスト層を形成した
基板を、塩化ニッケル30g/l、次亜リン酸ナトリウム
10g/l、クエン酸ナトリウム10g/lの水溶液からな
るpH=5の無電解ニッケルめっき液に20分間浸漬し
て、開口部に厚さ5μmのニッケルめっき層19を形成し
た。さらに、その基板を、シアン化金カリウム2g/
l、塩化アンモニウム75g/l、クエン酸ナトリウム50
g/l、次亜リン酸ナトリウム10g/lの水溶液からな
る無電解金めっき液に93℃の条件で23秒間浸漬して、ニ
ッケルめっき層19上に厚さ0.03μmの金めっき層20を形
成した。 (21)そして、ソルダーレジスト層18の開口部に、はんだ
ペーストを印刷して 200℃でリフローすることによりは
んだバンプ21を形成し、はんだバンプ21を有するプリン
ト配線板を製造した(図4(b) 参照)。
基板を、塩化ニッケル30g/l、次亜リン酸ナトリウム
10g/l、クエン酸ナトリウム10g/lの水溶液からな
るpH=5の無電解ニッケルめっき液に20分間浸漬し
て、開口部に厚さ5μmのニッケルめっき層19を形成し
た。さらに、その基板を、シアン化金カリウム2g/
l、塩化アンモニウム75g/l、クエン酸ナトリウム50
g/l、次亜リン酸ナトリウム10g/lの水溶液からな
る無電解金めっき液に93℃の条件で23秒間浸漬して、ニ
ッケルめっき層19上に厚さ0.03μmの金めっき層20を形
成した。 (21)そして、ソルダーレジスト層18の開口部に、はんだ
ペーストを印刷して 200℃でリフローすることによりは
んだバンプ21を形成し、はんだバンプ21を有するプリン
ト配線板を製造した(図4(b) 参照)。
【0057】(実施例2)本実施例では、ポリオレフィ
ン系樹脂として、三井化学製のTPX(商品名)を使用
し、実施例1と同じ酸素プラズマ条件にてデスミアし、
次いで低圧水銀ランプにて紫外線を30〜60秒照射して表
面改質を行うことにより、OH基およびカルボニル基を
導入した。本実施例ではさらに、Pdを、気圧 0.6P
a、温度 100℃、電力 200W、時間2分間の条件でポリ
オレフィン系樹脂絶縁層に厚さ 0.1μmで付着させたこ
と以外は、実施例1と同様にして多層プリント配線板を
製造した。
ン系樹脂として、三井化学製のTPX(商品名)を使用
し、実施例1と同じ酸素プラズマ条件にてデスミアし、
次いで低圧水銀ランプにて紫外線を30〜60秒照射して表
面改質を行うことにより、OH基およびカルボニル基を
導入した。本実施例ではさらに、Pdを、気圧 0.6P
a、温度 100℃、電力 200W、時間2分間の条件でポリ
オレフィン系樹脂絶縁層に厚さ 0.1μmで付着させたこ
と以外は、実施例1と同様にして多層プリント配線板を
製造した。
【0058】(実施例3)本実施例では、ポリオレフィ
ン系樹脂として、出光石油化学製のSPS(商品名)を
使用し、Tiを、気圧 0.6Pa、温度 100℃、電力 200
W、時間5分間の条件でポリオレフィン系樹脂絶縁層に
厚さ 0.1μmで付着させたこと以外は、実施例1と同様
にして多層プリント配線板を製造した。
ン系樹脂として、出光石油化学製のSPS(商品名)を
使用し、Tiを、気圧 0.6Pa、温度 100℃、電力 200
W、時間5分間の条件でポリオレフィン系樹脂絶縁層に
厚さ 0.1μmで付着させたこと以外は、実施例1と同様
にして多層プリント配線板を製造した。
【0059】(実施例4)本実施例では、以下に述べる
方法に従って導体回路を形成したこと以外は、実施例1
と同様にして多層プリント配線板を製造した。即ち、実
施例1の (8)〜(9) を実施した後、ポリオレフィン系樹
脂からなる層間樹脂絶縁層上に市販の感光性ドライフィ
ルムを張りつけ、フォトマスクフィルムを載置して、10
0 mJ/cm2 で露光、 0.8%炭酸ナトリウムで現像処理
し、厚さ10μmのめっきレジストを設けた。ついで、気
圧 0.6Pa、温度 100℃、電力 200W、時間2分間の条
件でCoをスパッタして厚さ 0.1μmのCo層を形成し
た後、めっきレジストを5%KOHで剥離除去し、Co
を触媒として実施例1に準じて無電解銅めっきを行い、
厚さ10μmの導体回路を形成した。
方法に従って導体回路を形成したこと以外は、実施例1
と同様にして多層プリント配線板を製造した。即ち、実
施例1の (8)〜(9) を実施した後、ポリオレフィン系樹
脂からなる層間樹脂絶縁層上に市販の感光性ドライフィ
ルムを張りつけ、フォトマスクフィルムを載置して、10
0 mJ/cm2 で露光、 0.8%炭酸ナトリウムで現像処理
し、厚さ10μmのめっきレジストを設けた。ついで、気
圧 0.6Pa、温度 100℃、電力 200W、時間2分間の条
件でCoをスパッタして厚さ 0.1μmのCo層を形成し
た後、めっきレジストを5%KOHで剥離除去し、Co
を触媒として実施例1に準じて無電解銅めっきを行い、
厚さ10μmの導体回路を形成した。
【0060】(実施例5)本実施例は、NiにかえてA
l、Cr、Sn、Mo、W、Feをスパッタリングした
こと以外は、実施例1と同様にして多層プリント配線板
を製造した。なお、スパッタリングは、気圧 0.6Pa、
温度 100℃、電力 200W、時間2分間の条件でポリオレ
フィン系樹脂絶縁層表面に厚さ 0.1μmで付着させた。
l、Cr、Sn、Mo、W、Feをスパッタリングした
こと以外は、実施例1と同様にして多層プリント配線板
を製造した。なお、スパッタリングは、気圧 0.6Pa、
温度 100℃、電力 200W、時間2分間の条件でポリオレ
フィン系樹脂絶縁層表面に厚さ 0.1μmで付着させた。
【0061】(比較例1) (1)本比較例は、層間樹脂絶縁層を構成するポリオレフ
ィン系樹脂にかえて下記に示す方法で調製したクレゾー
ルノボラック型アクリレートを使用し、後述する(2)〜
(10)の方法で導体回路を形成したこと以外は、実施例1
と同様にして多層プリント配線板を製造した。 .クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
製、分子量2500)の25%アクリル化物を35重量部、感光
性モノマー(東亜合成製、アロニックスM315 )3.15重
量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.5 重量部、N
MPを3.6 重量部を攪拌混合した。 .ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポ
キシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)の平均粒
径 1.0μmのものを 7.2重量部、平均粒径 0.5μmのも
のを3.09重量部を混合した後、さらにNMP30重量部を
添加し、ビーズミルで攪拌混合した。 .イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重
量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−
907 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX−S)0.
2 重量部、NMP 1.5重量部を攪拌混合した。これらを
混合して無電解めっき用接着剤を得た。
ィン系樹脂にかえて下記に示す方法で調製したクレゾー
ルノボラック型アクリレートを使用し、後述する(2)〜
(10)の方法で導体回路を形成したこと以外は、実施例1
と同様にして多層プリント配線板を製造した。 .クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
製、分子量2500)の25%アクリル化物を35重量部、感光
性モノマー(東亜合成製、アロニックスM315 )3.15重
量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.5 重量部、N
MPを3.6 重量部を攪拌混合した。 .ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポ
キシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)の平均粒
径 1.0μmのものを 7.2重量部、平均粒径 0.5μmのも
のを3.09重量部を混合した後、さらにNMP30重量部を
添加し、ビーズミルで攪拌混合した。 .イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重
量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−
907 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX−S)0.
2 重量部、NMP 1.5重量部を攪拌混合した。これらを
混合して無電解めっき用接着剤を得た。
【0062】(2)前記(1) で得た無電解めっき用接着剤
を、実施例1の (1)〜(8) で調製した基板上にロールコ
ータで塗布し、水平状態で20分間放置してから60℃で30
分の乾燥を行い、さらに無電解めっき用接着剤をロール
コータを用いて塗布し、水平状態で20分間放置してから
60℃で30分の乾燥を行い、厚さ40μmの接着剤層を形成
した。
を、実施例1の (1)〜(8) で調製した基板上にロールコ
ータで塗布し、水平状態で20分間放置してから60℃で30
分の乾燥を行い、さらに無電解めっき用接着剤をロール
コータを用いて塗布し、水平状態で20分間放置してから
60℃で30分の乾燥を行い、厚さ40μmの接着剤層を形成
した。
【0063】(3)前記(2) で接着剤層を形成した基板の
両面に、85μmφの黒円が印刷されたフォトマスクフィ
ルムを密着させ、超高圧水銀灯により 500mJ/cm2 で露
光した。これをDMDG溶液でスプレー現像することに
より、接着剤層に85μmφのバイアホールとなる開口を
形成した。さらに、当該基板を超高圧水銀灯により3000
mJ/cm2 で露光し、100 ℃で1時間、その後 150℃で5
時間の加熱処理をすることにより、フォトマスクフィル
ムに相当する寸法精度に優れた開口(バイアホール形成
用開口)を有する厚さ35μmの層間絶縁材層(接着剤
層)を形成した。なお、バイアホールとなる開口には、
スズめっき層を部分的に露出させた。
両面に、85μmφの黒円が印刷されたフォトマスクフィ
ルムを密着させ、超高圧水銀灯により 500mJ/cm2 で露
光した。これをDMDG溶液でスプレー現像することに
より、接着剤層に85μmφのバイアホールとなる開口を
形成した。さらに、当該基板を超高圧水銀灯により3000
mJ/cm2 で露光し、100 ℃で1時間、その後 150℃で5
時間の加熱処理をすることにより、フォトマスクフィル
ムに相当する寸法精度に優れた開口(バイアホール形成
用開口)を有する厚さ35μmの層間絶縁材層(接着剤
層)を形成した。なお、バイアホールとなる開口には、
スズめっき層を部分的に露出させた。
【0064】(4)露光した基板をDMTG(トリエチレ
ングリジメチルエーテル)溶液でスプレー現像すること
により、接着剤層に 100μmφのバイアホールとなる開
口を形成した。さらに、当該基板を超高圧水銀灯にて30
00mJ/cm2 で露光し、 100℃で1時間、その後 150℃で
5時間にて加熱処理することにより、フォトマスクフィ
ルムに相当する寸法精度に優れ、開口(バイアホール形
成用開口)を有する厚さ50μmの接着剤層を形成した。
なお、バイアホールとなる開口には、粗化層を部分的に
露出させる。
ングリジメチルエーテル)溶液でスプレー現像すること
により、接着剤層に 100μmφのバイアホールとなる開
口を形成した。さらに、当該基板を超高圧水銀灯にて30
00mJ/cm2 で露光し、 100℃で1時間、その後 150℃で
5時間にて加熱処理することにより、フォトマスクフィ
ルムに相当する寸法精度に優れ、開口(バイアホール形
成用開口)を有する厚さ50μmの接着剤層を形成した。
なお、バイアホールとなる開口には、粗化層を部分的に
露出させる。
【0065】(5)バイアホール形成用開口を形成した基
板を、クロム酸に2分間浸漬し、接着剤層表面に存在す
るエポキシ樹脂粒子を溶解除去して、当該接着剤層の表
面を粗化し、その後、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬
してから水洗した。 (6)粗面化処理(粗化深さ5μm)を行った基板に対
し、パラジウム触媒(アトテック製)を付与することに
より、接着剤層およびバイアホール用開口の表面に触媒
核を付与した。
板を、クロム酸に2分間浸漬し、接着剤層表面に存在す
るエポキシ樹脂粒子を溶解除去して、当該接着剤層の表
面を粗化し、その後、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬
してから水洗した。 (6)粗面化処理(粗化深さ5μm)を行った基板に対
し、パラジウム触媒(アトテック製)を付与することに
より、接着剤層およびバイアホール用開口の表面に触媒
核を付与した。
【0066】(7)以下に示す組成の無電解銅めっき浴中
に基板を浸漬し、粗面全体に厚さ 0.6μmの無電解銅め
っき膜を形成した。このとき、めっき膜が薄いため無電
解めっき膜表面に凹凸が観察された。 〔無電解めっき水溶液〕 EDTA 150 g/l 硫酸銅 20 g/l HCHO 30 ml/l NaOH 40 g/l α、α’−ビピリジル 80 mg/l PEG 0.1 g/l 〔無電解めっき条件〕70℃の液温度で30分
に基板を浸漬し、粗面全体に厚さ 0.6μmの無電解銅め
っき膜を形成した。このとき、めっき膜が薄いため無電
解めっき膜表面に凹凸が観察された。 〔無電解めっき水溶液〕 EDTA 150 g/l 硫酸銅 20 g/l HCHO 30 ml/l NaOH 40 g/l α、α’−ビピリジル 80 mg/l PEG 0.1 g/l 〔無電解めっき条件〕70℃の液温度で30分
【0067】(8)市販の感光性ドライフィルムを無電解
銅めっき膜に張り付け、マスクを載置して、100 mJ/cm
2 で露光、 0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15
μmのめっきレジストを設けた。 (9)次いで、10〜35℃の水で基板を水洗した後、以下の
条件にて電解銅めっきを施し、厚さ15μmの電解銅めっ
き膜を形成した。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸銅 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アドテックジャパン製、商品名:カパラシドGL) 1 ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 30分 温度 室温
銅めっき膜に張り付け、マスクを載置して、100 mJ/cm
2 で露光、 0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15
μmのめっきレジストを設けた。 (9)次いで、10〜35℃の水で基板を水洗した後、以下の
条件にて電解銅めっきを施し、厚さ15μmの電解銅めっ
き膜を形成した。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸銅 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アドテックジャパン製、商品名:カパラシドGL) 1 ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 30分 温度 室温
【0068】(10)そして、めっきレジストを5%KOH
で剥離除去した後、そのめっきレジスト下の無電解めっ
き膜を硫酸と過酸化水素の混合液を用いるエッチングに
て溶解除去し、無電解銅めっき膜と電解銅めっき膜から
なる厚さ15μmの導体回路(バイアホールを含む)を形
成した。 (比較例2)本比較例は、実施例1と同様であるが、ポ
リオレフィン系樹脂を片面にのみ積層した。
で剥離除去した後、そのめっきレジスト下の無電解めっ
き膜を硫酸と過酸化水素の混合液を用いるエッチングに
て溶解除去し、無電解銅めっき膜と電解銅めっき膜から
なる厚さ15μmの導体回路(バイアホールを含む)を形
成した。 (比較例2)本比較例は、実施例1と同様であるが、ポ
リオレフィン系樹脂を片面にのみ積層した。
【0069】(参考例1)基板として窒化アルミニウム
基板を使用したこと以外は、比較例1と同様にして多層
プリント配線板を製造した。
基板を使用したこと以外は、比較例1と同様にして多層
プリント配線板を製造した。
【0070】(参考例2)基板として銅板を使用したこ
と以外は、比較例1と同様にして多層プリント配線板を
製造した。
と以外は、比較例1と同様にして多層プリント配線板を
製造した。
【0071】このようにして製造した実施例、比較例お
よび参考例にかかる多層プリント配線板について、ピー
ル強度を測定した。また、配線板を 128℃で48時間放置
した後の反り量の増加率を測定した。さらに、配線板を
−55℃〜125 ℃で500サイクル試験した。加えて、IC
チップを実装した後、相対湿度 100%雰囲気下で、室温
で1000時間駆動した後のマイグレーションの有無を評価
した。マイグレーションの有無は、層間導通の有無で判
断した。これらの結果を表1に示す。
よび参考例にかかる多層プリント配線板について、ピー
ル強度を測定した。また、配線板を 128℃で48時間放置
した後の反り量の増加率を測定した。さらに、配線板を
−55℃〜125 ℃で500サイクル試験した。加えて、IC
チップを実装した後、相対湿度 100%雰囲気下で、室温
で1000時間駆動した後のマイグレーションの有無を評価
した。マイグレーションの有無は、層間導通の有無で判
断した。これらの結果を表1に示す。
【0072】
【表1】
【0073】表1に示す結果から明らかなように、実施
例にかかる配線板は、層間樹脂絶縁層に粗化面を設けて
いないにも関わらず、充分なピール強度が確保されてい
た。これに対し、比較例1の配線板は、粗化面を設けて
いるにもかかわらず、それのピール強度は1.0 kg/cmと
低かった。また、実施例にかかる配線板は、放熱性が悪
いにも関わらず、Ni、Pdなどの金属により銅の拡散
が抑制されているので、マイグレーションもなく層間絶
縁が確保されていた。しかも、反りの増加も抑制されて
いた。さらに、比較例2から理解できるように、片面に
のみポリオレフィン系樹脂層、Ni、Pd層および銅め
っき層を設けても、反り、クラックを抑制することはで
きない。また、比較例1では、両面にビルドアップ層が
形成されているが、反り量が大きく、またクラックを抑
制できない。即ち、樹脂基板の両面にビルドアップ層が
形成され、かつ、樹脂絶縁層の表面に直に設けられた、
周期律表の第4A族から第1B族で第4〜第7周期の金
属であってCuを除いた金属から選ばれる少なくとも1
種以上の金属によって構成される金属層を介して、導体
層が形成されることにより、本発明の効果を奏するので
ある。なお、参考例から明らかであるように、基板とし
て金属板やセラミック基板を使用した場合には、反りや
マイグレーションはそもそも発生せず、本発明は、樹脂
基板に発生する特有の問題を解決したものである。
例にかかる配線板は、層間樹脂絶縁層に粗化面を設けて
いないにも関わらず、充分なピール強度が確保されてい
た。これに対し、比較例1の配線板は、粗化面を設けて
いるにもかかわらず、それのピール強度は1.0 kg/cmと
低かった。また、実施例にかかる配線板は、放熱性が悪
いにも関わらず、Ni、Pdなどの金属により銅の拡散
が抑制されているので、マイグレーションもなく層間絶
縁が確保されていた。しかも、反りの増加も抑制されて
いた。さらに、比較例2から理解できるように、片面に
のみポリオレフィン系樹脂層、Ni、Pd層および銅め
っき層を設けても、反り、クラックを抑制することはで
きない。また、比較例1では、両面にビルドアップ層が
形成されているが、反り量が大きく、またクラックを抑
制できない。即ち、樹脂基板の両面にビルドアップ層が
形成され、かつ、樹脂絶縁層の表面に直に設けられた、
周期律表の第4A族から第1B族で第4〜第7周期の金
属であってCuを除いた金属から選ばれる少なくとも1
種以上の金属によって構成される金属層を介して、導体
層が形成されることにより、本発明の効果を奏するので
ある。なお、参考例から明らかであるように、基板とし
て金属板やセラミック基板を使用した場合には、反りや
マイグレーションはそもそも発生せず、本発明は、樹脂
基板に発生する特有の問題を解決したものである。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本発明のプリント配
線板によれば、導体回路の密着強度を低下させることな
く、樹脂絶縁層を平坦化して高周波数帯域の信号伝搬性
に優れるプリント配線板を提供することができる。
線板によれば、導体回路の密着強度を低下させることな
く、樹脂絶縁層を平坦化して高周波数帯域の信号伝搬性
に優れるプリント配線板を提供することができる。
【図1】(a)〜(f) は、実施例1の多層プリント配線板
を製造する工程の一部を示す図である。
を製造する工程の一部を示す図である。
【図2】(a)〜(e) は、実施例1の多層プリント配線板
を製造する工程の一部を示す図である。
を製造する工程の一部を示す図である。
【図3】(a)〜(d) は、実施例1の多層プリント配線板
を製造する工程の一部を示す図である。
を製造する工程の一部を示す図である。
【図4】(a),(b) は、実施例1の多層プリント配線板
を製造する工程の一部を示す図である。
を製造する工程の一部を示す図である。
1 基板 2 銅箔 3 スルーホール 4,11 粗化層 5 樹脂充填材 6,14 無電解めっき膜 7,15 電解めっき膜 8 エッチングレジスト 9 導体回路 10 導体層(ふためっき層) 12 層間樹脂絶縁層 13 バイアホール用開口 16 めっきレジスト 17 バイアホール 18 ソルダーレジスト層 19 ニッケルめっき層 20 金めっき層 21 はんだバンプ(はんだ体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 元雄 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1−1 イビデ ン株式会社内 Fターム(参考) 4E351 AA01 BB01 BB31 BB33 BB35 BB49 CC01 CC07 CC11 CC20 CC22 DD04 DD05 DD06 DD10 DD12 DD17 DD19 GG02 GG04 GG07 GG12 5E346 AA02 AA06 AA12 AA26 AA32 AA43 CC04 CC05 CC09 CC10 CC14 CC31 CC32 CC33 CC34 CC35 CC36 CC37 CC38 CC39 CC51 DD02 DD03 DD12 DD23 DD24 DD32 EE01 FF03 FF13 FF14 FF18 FF22 FF27 GG01 GG28 HH05 HH06 HH08 HH11 HH16
Claims (8)
- 【請求項1】 樹脂基板の両面に樹脂絶縁層が設けら
れ、その樹脂絶縁層上に導体回路が形成されている構造
を有するプリント配線板であって、 前記導体回路は、前記樹脂絶縁層の表面に長周期型の周
期律表の第4A族から第1B族で第4〜第7周期の金属
(ただし、Cuを除く) 、AlおよびSnから選ばれる
1種以上の金属によって構成される金属層を介して形成
されていることを特徴とするプリント配線板。 - 【請求項2】 前記金属層は、Al、Fe、W、Mo、
Sn、Ni、Co、Cr、Tiおよび貴金属から選ばれ
るいずれか少なくとも1種の金属を含む層であることを
特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。 - 【請求項3】 前記樹脂絶縁層は、その表面が平坦であ
ることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。 - 【請求項4】 前記樹脂絶縁層は、熱硬化型ポリオレフ
ィン樹脂または熱可塑型ポリオレフィン樹脂からなるこ
とを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。 - 【請求項5】 前記樹脂絶縁層は、その表面がプラズマ
処理またはコロナ放電処理されていることを特徴とする
請求項1に記載のプリント配線板。 - 【請求項6】 前記導体回路の表面には、長周期型の周
期律表の第4A族から第1B族で第4〜第7周期の金属
(ただし、Cuを除く) 、AlおよびSnから選ばれる
1種以上の金属によって構成される金属層が設けられ、
その金属層上に層間樹脂絶縁層またはソルダーレジスト
層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
プリント配線板。 - 【請求項7】 前記樹脂絶縁層の表面に形成された金属
層上には、さらにCu層が形成され、そしてそのCu層
上に導体回路が形成されていることを特徴とする請求項
1に記載のプリント配線板。 - 【請求項8】 上記金属層の厚みは、0.02〜0.2 μm で
あることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線
板。
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-
1998
- 1998-09-29 JP JP27601198A patent/JP2000114678A/ja active Pending
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